(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022092866
(43)【公開日】2022-06-23
(54)【発明の名称】プログラム、サーバシステム及びエンターテインメントシステム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/795 20140101AFI20220616BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20220616BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20220616BHJP
A63F 13/847 20140101ALI20220616BHJP
A63F 13/216 20140101ALI20220616BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20220616BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20220616BHJP
【FI】
A63F13/795
A63F13/35
A63F13/79 500
A63F13/847
A63F13/79
A63F13/216
A63F13/69
A63F13/53
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020205829
(22)【出願日】2020-12-11
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (イ)発明の新規性の喪失の例外の規定の適用を受けるための証明書(1)に係るウェブサイト、掲載日 2020年12月4日、https://play.google.com/store/apps/details?id=com.bandainamcoent.imas_POPLINKS.obt (ロ)発明の新規性の喪失の例外の規定の適用を受けるための証明書(2)に係るウェブサイト、掲載日 2020年12月4日、https://www.youtube.com/watch?v=fahJjuz2nac
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(71)【出願人】
【識別番号】516164173
【氏名又は名称】NHN PlayArt株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124682
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100104710
【弁理士】
【氏名又は名称】竹腰 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100090479
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 一
(72)【発明者】
【氏名】三本 昌史
(72)【発明者】
【氏名】北島 奈緒
(72)【発明者】
【氏名】宇喜多 俊幸
(57)【要約】
【課題】従来とは異なる関連ユーザの分類手法を実現する技術を提供すること。
【解決手段】サーバシステム1100は、第1条件を充足する場合に第1ユーザ及び第2ユーザを第1種関連ユーザとして登録する第1種関連ユーザ登録部231と、第2条件を充足する場合に第1ユーザ及び第2ユーザを第2種関連ユーザとして登録する第2種関連ユーザ登録部233と、を備える。そして、第2種関連ユーザ登録部233は、第1ユーザと第2ユーザとが所定の距離範囲内にいることの確認がされたことを第2条件に含めて判定する。また、サーバシステム1100は、第1種関連ユーザ同士が関わる関連ゲームプレイと、第2種関連ユーザ同士が関わる関連ゲームプレイとで異なるゲーム制御を行って、関連ゲームプレイの実行を制御する関連ゲームプレイ制御部241を備える。
【選択図】
図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
他ユーザを自ユーザが関わりを持つ関連ユーザとして登録可能な関連ユーザ登録機能を有するアプリケーションを当該自ユーザのユーザ端末に実行させるためのプログラムであって、
第1種関連ユーザとして登録可能となる第1条件を充足する前記他ユーザを、前記第1種関連ユーザとして登録する第1種関連ユーザ登録手段、
第2種関連ユーザとして登録可能となる条件であって、前記第1条件とは異なる第2条件を充足する前記他ユーザを、前記第2種関連ユーザとして登録する第2種関連ユーザ登録手段、
前記アプリケーションにおいて関連ユーザが関わる行為である関連行為であって、1)前記第2種関連ユーザが関わらずに前記第1種関連ユーザが関わる場合には第1種行為制御に基づく関連行為を、2)前記第1種関連ユーザが関わらずに前記第2種関連ユーザが関わる場合には第2種行為制御に基づく関連行為を、実行する制御を行う関連行為制御手段、
として前記ユーザ端末を機能させ、
前記第2種関連ユーザ登録手段は、
前記他ユーザが所定の距離範囲内にいることを確認するために定められた所定の確認プロセスとして、前記他ユーザの端末を相手先とする所定通信を試行することを含む確認プロセスを実行する確認プロセス実行制御手段、
を有し、前記他ユーザが前記確認プロセスによって確認されたことを前記第2条件に含めて前記第2条件を充足するか否かを判定する、
プログラム。
【請求項2】
前記関連行為制御手段は、3)前記第1種関連ユーザおよび前記第2種関連ユーザが関わる場合には第3種行為制御に基づく関連行為を実行する制御を行う、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記第2種関連ユーザ登録手段による新たな前記第2種関連ユーザの登録がなされた場合に、当該第2種関連ユーザ及び/又は前記自ユーザに、所与の特典を付与する制御を行う特典付与制御手段、
として前記ユーザ端末を更に機能させるための請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記第2種関連ユーザの登録を抹消する登録抹消手段、
として前記ユーザ端末を更に機能させ、
前記特典付与制御手段は、過去に前記第2種関連ユーザとして登録されていない前記他ユーザが前記第2種関連ユーザ登録手段によって新たに前記第2種関連ユーザとして登録された場合にのみ前記特典の付与を行う、
請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記第2種関連ユーザの登録を抹消する登録抹消手段、
として前記ユーザ端末を更に機能させ、
前記第2種関連ユーザ登録手段は、過去に前記第2種関連ユーザとして登録されていた前記他ユーザであって前記第1条件を充足する前記他ユーザを、前記第2種関連ユーザとして登録する、
請求項1~4の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記確認プロセス実行制御手段は、
前記ユーザ端末に所与の登録用識別子を表示制御することと、
前記他ユーザの端末から前記登録用識別子の情報を受信することと、
を含む前記確認プロセスを実行する、
請求項1~5の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記ユーザ端末は、測位部を備えており、
前記確認プロセス実行制御手段は、
前記他ユーザの端末から他ユーザ位置を取得する通信と、
前記取得した他ユーザ位置と前記測位部による測位位置との間の距離が前記距離範囲内にあることの判定と、
を含む前記確認プロセスを実行する、
請求項1~6の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記第2種関連ユーザ登録手段は、前記第2種関連ユーザを、当該第2種関連ユーザに係る前記取得した他ユーザ位置と紐付けて登録する、
請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記第2種関連ユーザ登録手段は、前記第1種関連ユーザの端末から第1種関連ユーザ位置を取得する通信を行い、当該第1種関連ユーザ位置と前記測位部による測位位置との間の距離が前記距離範囲内にある場合に、当該第1種関連ユーザを前記第2種関連ユーザとして登録する、
請求項7又は8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記第2種関連ユーザ登録手段は、前記他ユーザ位置と前記測位部による測位位置との間の距離が前記距離範囲内である経過時間に応じて、前記第2種関連ユーザを複数段階に区別して登録する、
請求項7~9の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項11】
前記所定通信は、近距離無線通信、或いは、中継基地局が同一であることを確認する通信、である、
請求項1~10の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項12】
前記第2種関連ユーザ登録手段は、前記自ユーザと前記他ユーザとが参加する所定のマルチプレイゲームを実行したことを前記第2条件に含めて、前記第2条件を充足するか否かを判定する、
請求項1~11の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項13】
前記第2種関連ユーザ登録手段は、登録人数に係る所与の制限人数に達していない場合に、新たな前記第2種関連ユーザの登録を許容する、
請求項1~12の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項14】
前記制限人数は、前記第1種関連ユーザ及び前記第2種関連ユーザの合計登録人数に係る人数であり、
前記第2種関連ユーザ登録手段は、前記自ユーザに関連付けて登録されている前記第1種関連ユーザ及び前記第2種関連ユーザの合計登録人数が前記制限人数に達してしており、且つ、前記他ユーザに関連付けて登録されている前記第1種関連ユーザ及び前記第2種関連ユーザの合計登録人数が前記制限人数に達していない場合には、前記ユーザ端末への新たな第2種関連ユーザの登録を許容する、
請求項13に記載のプログラム。
【請求項15】
前記第1種関連ユーザ登録手段は、前記第1種関連ユーザ及び前記第2種関連ユーザの合計登録人数が、所与の制限人数に達している場合には、新たな前記第1種関連ユーザの登録を許容せず、
前記第2種関連ユーザ登録手段は、前記第1種関連ユーザ及び前記第2種関連ユーザの合計登録人数が前記制限人数に達しているか否かに関わらず、新たな前記第2種関連ユーザの登録を許容する、
請求項1~12の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項16】
前記確認プロセス実行制御手段は、
前記他ユーザの端末との間で、前記自ユーザが選択した交換情報を交換する通信を行うこと、
を含む前記確認プロセスを実行し、
前記第2種関連ユーザ登録手段は、前記自ユーザが選択した前記交換情報に基づいて、前記第2種関連ユーザを複数段階に区別して登録する、
請求項1~15の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項17】
前記所定通信には複数種類あり、
前記確認プロセス実行制御手段は、異なる種類の前記所定通信を試行して前記確認プロセスを実行可能であり、
前記第2種関連ユーザ登録手段は、前記確認プロセスによって確認された際に試行した前記所定通信の種類に基づいて、前記第2種関連ユーザを複数段階に区別して登録する、
請求項1~15の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項18】
第1ユーザの第1ユーザ端末及び第2ユーザの第2ユーザ端末と通信接続されるサーバシステムであって、
前記第1ユーザと前記第2ユーザとが第1種関連ユーザとして登録可能となる第1条件を充足する場合に、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザを前記第1種関連ユーザとして登録する第1種関連ユーザ登録手段と、
前記第1ユーザと前記第2ユーザとが第2種関連ユーザとして登録可能となる条件であって、前記第1条件とは異なる第2条件を充足する場合に、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザを前記第2種関連ユーザとして登録する第2種関連ユーザ登録手段と、
関連行為として、1)前記第1種関連ユーザ同士が関わる場合には第1種行為制御に基づく前記関連行為を、2)前記第2種関連ユーザ同士が関わる場合には第2種行為制御に基づく前記関連行為を、実行する制御を行う関連行為制御手段と、
を備え、
前記第2種関連ユーザ登録手段は、
前記第1ユーザと前記第2ユーザとが所定の距離範囲内にいることを確認するために定められた所定の確認プロセスとして、前記第1ユーザ端末と前記第2ユーザ端末との間で所定通信を試行させることを含む確認プロセスを実行する確認プロセス実行制御手段、
を有し、前記確認プロセスによって確認されたことを前記第2条件に含めて前記第2条件を充足するか否かを判定する、
サーバシステム。
【請求項19】
請求項18に記載のサーバシステムと、
前記第1ユーザ端末及び前記第2ユーザ端末と、
を具備するエンターテインメントシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、関連ユーザ登録機能を有するゲームを実行させるためのプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
ビデオゲームにおいて、他ユーザを関連ユーザとして登録することができる機能として、フレンド登録の機能が知られている。例えば、特許文献1には、フレンドを疎遠かどうかで分けて管理して、疎遠がどうかに応じたフレンド演出表示を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では関連ユーザ(フレンド)を疎遠か否かで分類しているが、親密度等を定義して関連ユーザ(フレンド)を分類して管理する技術も従来技術として知られているところである。しかしながら、何れの従来技術においても、関連ユーザの分類技術は、ユーザ同士の関連度合を、仮想空間(サイバー空間、ゲーム空間)の中だけで判定・分類するものであった。また、ビデオゲームの例について説明したが、SNS(Social Networking Service)等の他のアプリケーションにおいても、関連ユーザに関しては、同じような判定・分類手法に過ぎなかった。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、従来とは異なる関連ユーザの分類手法を実現する技術を提供すること、である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための第1の発明は、他ユーザを自ユーザが関わりを持つ関連ユーザとして登録可能な関連ユーザ登録機能を有するアプリケーションを当該自ユーザのユーザ端末に実行させるためのプログラムであって、第1種関連ユーザとして登録可能となる第1条件を充足する前記他ユーザを、前記第1種関連ユーザとして登録する第1種関連ユーザ登録手段(例えば、
図19の第1種関連ユーザ登録部231)、第2種関連ユーザとして登録可能となる条件であって、前記第1条件とは異なる第2条件を充足する前記他ユーザを、前記第2種関連ユーザとして登録する第2種関連ユーザ登録手段(例えば、
図19の第2種関連ユーザ登録部233)、前記アプリケーションにおいて関連ユーザが関わる行為である関連行為であって、1)前記第2種関連ユーザが関わらずに前記第1種関連ユーザが関わる場合には第1種行為制御に基づく関連行為を、2)前記第1種関連ユーザが関わらずに前記第2種関連ユーザが関わる場合には第2種行為制御に基づく関連行為を、実行する制御を行う関連行為制御手段(例えば、
図19の関連ゲームプレイ制御部241)、として前記ユーザ端末を機能させ、前記第2種関連ユーザ登録手段は、前記他ユーザが所定の距離範囲内にいることを確認するために定められた所定の確認プロセスとして、前記他ユーザの端末を相手先とする所定通信を試行することを含む確認プロセスを実行する確認プロセス実行制御手段(例えば、
図19に示す確認プロセス実行制御部235)、を有し、前記他ユーザが前記確認プロセスによって確認されたことを前記第2条件に含めて前記第2条件を充足するか否かを判定する、プログラム(例えば、
図19のゲームプログラム504)である。
【0007】
第1の発明によれば、第1条件を充足する他ユーザを第1種関連ユーザとし、第1条件とは異なる第2条件を充足する他ユーザを第2種関連ユーザとして、自ユーザとか関わりを持つ各種の関連ユーザを登録することができる。そして、第2種関連ユーザについては、自ユーザから所定の距離範囲内にいることの確認がされたことを第2条件に含めて判定して、その登録を行うことができる。また、関連ユーザが関わる関連行為について、第1種関連ユーザが関わる関連行為と、第2種関連ユーザが関わる関連行為とで異なる行為制御(第1種行為制御又は第2種行為制御)を行って、その実行を制御することができる。したがって、従来とは異なる関連ユーザの分類手法を実現することが可能となる。
【0008】
また、第2の発明は、前記関連行為制御手段が、3)前記第1種関連ユーザおよび前記第2種関連ユーザが関わる場合には第3種行為制御に基づく関連行為を実行する制御を行う、第1の発明のプログラムである。
【0009】
第2の発明によれば、関連ユーザが関わる関連行為のうち、第1種関連ユーザおよび第2種関連ユーザが関わる場合に第3種行為制御を行って、その実行を制御することができる。
【0010】
また、第3の発明は、前記第2種関連ユーザ登録手段による新たな前記第2種関連ユーザの登録がなされた場合に、当該第2種関連ユーザ及び/又は前記自ユーザに、所与の特典を付与する制御を行う特典付与制御手段(例えば、
図19の特典付与制御部239)、として前記ユーザ端末を更に機能させるための第1又は第2の発明のプログラムである。
【0011】
第3の発明によれば、自ユーザの第2種関連ユーザとして他ユーザを登録した場合に、自ユーザや登録した他ユーザに対して特典を付与することができる。そのため、例えば、アプリケーションがゲームアプリケーションの場合には、ゲームをプレイするユーザに第2種関連ユーザの登録を促すことが可能となる。
【0012】
また、第4の発明は、前記第2種関連ユーザの登録を抹消する登録抹消手段(例えば、
図19の登録抹消部237)、として前記ユーザ端末を更に機能させ、前記特典付与制御手段は、過去に前記第2種関連ユーザとして登録されていない前記他ユーザが前記第2種関連ユーザ登録手段によって新たに前記第2種関連ユーザとして登録された場合にのみ前記特典の付与を行う、第3の発明のプログラムである。
【0013】
第4の発明によれば、過去に第2種関連ユーザとして登録されていたことがあり、その後当該登録が抹消されたユーザを再び第2種関連ユーザとして登録した場合には、特典を付与しないようにすることができる。
【0014】
また、第5の発明は、前記第2種関連ユーザの登録を抹消する登録抹消手段、として前記ユーザ端末を更に機能させ、前記第2種関連ユーザ登録手段は、過去に前記第2種関連ユーザとして登録されていた前記他ユーザであって前記第1条件を充足する前記他ユーザを、前記第2種関連ユーザとして登録する、第1~第4の何れかの発明のプログラムである。
【0015】
第5の発明によれば、過去に第2種関連ユーザとして登録されていたことがあり、その後当該登録が抹消されたユーザが第1種関連ユーザとして登録可能な第1条件を充足した場合に、第1種関連ユーザではなく第2種関連ユーザとして登録するといったことが可能となる。
【0016】
また、第6の発明は、前記確認プロセス実行制御手段が、前記ユーザ端末に所与の登録用識別子を表示制御することと、前記他ユーザの端末から前記登録用識別子の情報を受信することと、を含む前記確認プロセスを実行する、第1~第5の何れかの発明のプログラムである。
【0017】
第6の発明によれば、例えば、自ユーザ及び他ユーザの一方がその端末(ユーザ端末)に登録用識別子を表示させ、他方がその端末(ユーザ端末)に当該登録用識別子を読み取らせる手続きを行ったことをもって他ユーザが所定の距離範囲内にいることの確認を行い、第2種関連ユーザとして登録するといったことが可能となる。
【0018】
また、第7の発明は、前記ユーザ端末が、測位部(例えば、
図2の測位モジュール1555)を備えており、前記確認プロセス実行制御手段は、前記他ユーザの端末から他ユーザ位置を取得する通信と、前記取得した他ユーザ位置と前記測位部による測位位置との間の距離が前記距離範囲内にあることの判定と、を含む前記確認プロセスを実行する、第1~第6の何れかの発明のプログラムである。
【0019】
第7の発明によれば、測位部によって自ユーザのユーザ位置を測位するとともに、他ユーザのユーザ位置を取得して、当該ユーザ位置間の距離に基づいて他ユーザが所定の距離範囲内にいることの確認を行うことができる。
【0020】
また、第8の発明は、前記第2種関連ユーザ登録手段が、前記第2種関連ユーザを、当該第2種関連ユーザに係る前記取得した他ユーザ位置と紐付けて登録する、第7の発明のプログラムである。
【0021】
第8の発明によれば、第2種関連ユーザの登録に際し、登録にあたって取得した当該第2種関連ユーザのユーザ位置を記録しておくことができる。つまり、自ユーザから所定の距離範囲内にいることが確認されて第2種関連ユーザとして登録されたときの当該第2種関連ユーザのユーザ位置を記録しておくことができる。
【0022】
また、第9の発明は、前記第2種関連ユーザ登録手段が、前記第1種関連ユーザの端末から第1種関連ユーザ位置を取得する通信を行い、当該第1種関連ユーザ位置と前記測位部による測位位置との間の距離が前記距離範囲内にある場合に、当該第1種関連ユーザを前記第2種関連ユーザとして登録する、第7又は第8の発明のプログラムである。
【0023】
第9の発明によれば、第1種関連ユーザとして登録されているユーザが所定の距離範囲内にいる場合に、当該ユーザの登録を第1種関連ユーザとしての登録から第2種関連ユーザとしての登録に変更するといったことが可能となる。
【0024】
また、第10の発明は、前記第2種関連ユーザ登録手段が、前記他ユーザ位置と前記測位部による測位位置との間の距離が前記距離範囲内である経過時間に応じて、前記第2種関連ユーザを複数段階に区別して登録する、第7~第9の何れかの発明のプログラムである。
【0025】
第10の発明によれば、ユーザ位置間の距離に基づいて他ユーザが所定の距離範囲内にいることの確認を行って第2種関連ユーザの登録を行う場合に、例えば、当該距離範囲内にいた時間の長短で当該第2種関連ユーザをランク分けするといったことが可能となる。
【0026】
また、第11の発明は、前記所定通信が、近距離無線通信、或いは、中継基地局が同一であることを確認する通信、である、第1~第10の何れかの発明のプログラムである。
【0027】
第11の発明によれば、他ユーザが所定の距離範囲内にいることの確認を近距離無線通信によって行い、或いは、中継基地局が同一であることを確認する通信によって行うことができる。
【0028】
また、第12の発明は、前記第2種関連ユーザ登録手段が、前記自ユーザと前記他ユーザとが参加する所定のマルチプレイゲームを実行したことを前記第2条件に含めて、前記第2条件を充足するか否かを判定する、第1~第11の何れかの発明のプログラムである。
【0029】
第12の発明によれば、例えば、他ユーザが所定の距離範囲内にいることの確認に加えて、一緒にマルチプレイゲームをプレイしたことを条件に第2種関連ユーザの登録を行うことができる。
【0030】
また、第13の発明は、前記第2種関連ユーザ登録手段が、登録人数に係る所与の制限人数に達していない場合に、新たな前記第2種関連ユーザの登録を許容する、第1~第12の何れかの発明のプログラムである。
【0031】
第13の発明によれば、登録人数に係る所与の制限人数に達していないことを条件に、第2種関連ユーザを新たに登録することができる。
【0032】
また、第14の発明は、前記制限人数が、前記第1種関連ユーザ及び前記第2種関連ユーザの合計登録人数に係る人数であり、前記第2種関連ユーザ登録手段は、前記自ユーザに関連付けて登録されている前記第1種関連ユーザ及び前記第2種関連ユーザの合計登録人数が前記制限人数に達してしており、且つ、前記他ユーザに関連付けて登録されている前記第1種関連ユーザ及び前記第2種関連ユーザの合計登録人数が前記制限人数に達していない場合には、前記ユーザ端末への新たな第2種関連ユーザの登録を許容する、第13の発明のプログラムである。
【0033】
第14の発明によれば、第2種関連ユーザについては、他ユーザが登録している第1種関連ユーザと第2種関連ユーザの合計登録人数が制限人数に達していなければ、登録できるようにすることができる。つまり、自ユーザが登録している第1種関連ユーザと第2種関連ユーザの合計登録人数が制限人数に達していても、他ユーザ次第で第2種関連ユーザとして登録することができる。
【0034】
また、第15の発明は、前記第1種関連ユーザ登録手段が、前記第1種関連ユーザ及び前記第2種関連ユーザの合計登録人数が、所与の制限人数に達している場合には、新たな前記第1種関連ユーザの登録を許容せず、前記第2種関連ユーザ登録手段は、前記第1種関連ユーザ及び前記第2種関連ユーザの合計登録人数が前記制限人数に達しているか否かに関わらず、新たな前記第2種関連ユーザの登録を許容する、第1~第12の何れかの発明のプログラムである。
【0035】
第15の発明によれば、自ユーザが登録している第1種関連ユーザと第2種関連ユーザの合計登録人数が制限人数に達している状況では、第1種関連ユーザについては新たな登録を不可とする。一方、同じ状況でも、第2種関連ユーザについては登録できるようにすることができる。つまり、第2種関連ユーザについては、制限人数を超えていても登録することが可能となる。
【0036】
また、第16の発明は、前記確認プロセス実行制御手段は、前記他ユーザの端末との間で、前記自ユーザが選択した交換情報を交換する通信を行うこと、を含む前記確認プロセスを実行し、前記第2種関連ユーザ登録手段は、前記自ユーザが選択した前記交換情報に基づいて、前記第2種関連ユーザを複数段階に区別して登録する、第1~第15の何れかの発明のプログラムである。
【0037】
第16の発明によれば、他ユーザを第2種関連ユーザとして登録する際に互いに交換情報を交換することができ、当該交換情報の内容に応じて当該第2種関連ユーザをランク分けするといったことが可能となる。
【0038】
また、第17の発明は、前記所定通信には複数種類あり、前記確認プロセス実行制御手段は、異なる種類の前記所定通信を試行して前記確認プロセスを実行可能であり、前記第2種関連ユーザ登録手段は、前記確認プロセスによって確認された際に試行した前記所定通信の種類に基づいて、前記第2種関連ユーザを複数段階に区別して登録する、第1~第15の何れかの発明のプログラムである。
【0039】
第17の発明によれば、異なる種類の所定通信を試行して行う確認プロセスを実行することができる。そして、他ユーザを第2種関連ユーザとして登録する際に何れの種類の所定通信を試行して確認を行ったのかによって、当該第2種関連ユーザをランク分けすることが可能となる。
【0040】
また、第18の発明は、第1ユーザの第1ユーザ端末及び第2ユーザの第2ユーザ端末と通信接続されるサーバシステムであって、前記第1ユーザと前記第2ユーザとが第1種関連ユーザとして登録可能となる第1条件を充足する場合に、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザを前記第1種関連ユーザとして登録する第1種関連ユーザ登録手段(例えば、
図15の第1種関連ユーザ登録部231)と、前記第1ユーザと前記第2ユーザとが第2種関連ユーザとして登録可能となる条件であって、前記第1条件とは異なる第2条件を充足する場合に、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザを前記第2種関連ユーザとして登録する第2種関連ユーザ登録手段(例えば、
図15の第2種関連ユーザ登録部233)と、関連行為として、1)前記第1種関連ユーザ同士が関わる場合には第1種行為制御に基づく前記関連行為を、2)前記第2種関連ユーザ同士が関わる場合には第2種行為制御に基づく前記関連行為を、実行する制御を行う関連行為制御手段(例えば、
図15の関連ゲームプレイ制御部241)と、を備え、前記第2種関連ユーザ登録手段は、前記第1ユーザと前記第2ユーザとが所定の距離範囲内にいることを確認するために定められた所定の確認プロセスとして、前記第1ユーザ端末と前記第2ユーザ端末との間で所定通信を試行させることを含む確認プロセスを実行する確認プロセス実行制御手段(例えば、
図15に示す確認プロセス実行制御部235)、を有し、前記確認プロセスによって確認されたことを前記第2条件に含めて前記第2条件を充足するか否かを判定する、サーバシステム(例えば、
図1のサーバシステム1100)である。
【0041】
第18の発明によれば、第1の発明と同様の効果を奏するサーバシステムを実現できる。
【0042】
また、第19の発明は、第18の発明のサーバシステムと、前記第1ユーザ端末及び前記第2ユーザ端末と、を具備するエンターテインメントシステム(例えば、
図1のゲームシステム1000)である。
【0043】
第19の発明によれば、第1の発明と同様の効果を奏するエンターテインメントシステムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【
図5】第2種関連ユーザ登録処理の流れを示すフローチャート。
【
図9】関連ゲームプレイ制御情報の設定例を示す図。
【
図15】サーバシステムの機能構成例を示すブロック図。
【
図16】ユーザ管理データのデータ構成例を示す図。
【
図17】ユーザ端末の機能構成例を示すブロック図。
【
図18】サーバシステムにおける処理の流れを示すフローチャート。
【
図19】変形例1におけるユーザ端末の機能構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付す。
【0046】
[全体構成]
図1は、本実施形態におけるゲームシステム1000の全体構成例を示す図である。
図1に示すように、ゲームシステム1000は、エンターテインメントシステムとして、コンピュータシステムであるサーバシステム1100と、本実施形態のゲームのプレーヤ(ユーザ)2が所有するユーザ端末1500とを含み、これらがネットワークNを介して相互にデータ通信可能に接続されて構成される。本実施形態では、アプリケーションをゲームアプリケーションとして説明する。
【0047】
ネットワークNは、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、ネットワークNとは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
【0048】
サーバシステム1100は、本体装置1101と、キーボード1106と、タッチパネル1108と、ストレージ1140とを備え、本体装置1101は、CPU(Central Processing Unit)1151やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等の各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリ1152、通信装置1153等の電子部品が搭載された制御基板1150を内蔵している。なお、制御基板1150の一部又は全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(field-programmable gate array)、SoC(System on a Chip)により実現するとしてもよい。
【0049】
このサーバシステム1100は、CPU1151等が所定のプログラム及びデータに基づいて演算処理することにより、ユーザ登録等に係るユーザ管理機能と、ユーザ端末1500でゲームをプレイするのに必要なデータを提供してユーザ端末1500でのゲームの実行制御を管理するゲーム管理機能と、を実現する。つまり、本実施形態におけるゲームは、一種のクライアント・サーバ型のオンラインゲームとして実現される。ユーザ2は、自分のユーザ端末1500でサーバシステム1100にアクセスし、発給されたアカウントによりログインして本実施形態のゲームを楽しむ。
【0050】
また、サーバシステム1100は、電子決済業者等が運営する外部の電子決済サーバと連携し、ゲーム内通貨であるゲームコインの購入手続き(課金処理)を行う。課金処理に際し、電子決済サーバは、サーバシステム1100からの問合せに応答してゲームコインの購入額をユーザ2のクレジットカードやプリペイドカード等で清算する処理を行う。そして、サーバシステム1100は、電子決済サーバにより清算された購入額に相当するゲームコインをユーザ2に付与する。
【0051】
なお、サーバシステム1100は、
図1に示す単体の構成に限らず、各機能を分担する複数のブレードサーバを搭載して相互に内部バスを介してデータ通信可能に接続した構成であってもよい。或いは、離れた場所に設置された独立した複数のサーバを、ネットワークNを介してデータ通信させることで、全体としてサーバシステム1100として機能させる構成であってもよい。
【0052】
ユーザ端末1500は、マンマシンインターフェースの機能を担うコンピュータシステムであって、携帯電話基地局や無線通信基地局等を介してネットワークNに接続し、サーバシステム1100とデータ通信を行うことができる。このユーザ端末1500は、例えば、スマートフォン、携帯電話機、携帯型ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置のコントローラ、業務用ゲーム装置、パソコン、タブレット型コンピュータ、ウェアラブルコンピュータ等の形態を取り得る。
【0053】
図2は、ユーザ端末1500の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。
図2に示すように、ユーザ端末1500は、方向入力キー1502と、ホームキー1504と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1506と、内蔵バッテリー1509と、スピーカ1510と、マイク1512と、カメラ1520と、制御基板1550と、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であるメモリカード1540に対してデータを読み書きできるメモリカード読取装置1542とを備える。その他、図示しない電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。
【0054】
制御基板1550には、CPU1551やGPU、DSP等の各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1552、ネットワークNに接続する携帯電話基地局や無線通信基地局等と無線通信するための無線通信モジュール1553、測位モジュール1555、インターフェース回路1557等が搭載されている。インターフェース回路1557には、方向入力キー1502やホームキー1504からの信号を受信する回路、タッチパネル1506のドライバ回路、スピーカ1510へ音声信号を出力する出力アンプ回路、マイク1512で集音された音声の信号を生成する音声信号生成回路、カメラ1520で撮影された画像の画像データを入力する回路、メモリカード読取装置1542への信号入出力回路等が含まれる。これら制御基板1550に搭載されている各要素は、それぞれがバス回路等を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。なお、制御基板1550の一部又は全部をASICやFPGA、SoCにて構成してもよい。
【0055】
この制御基板1550においてICメモリ1552には、ゲームクライアントプログラムや、このゲームクライアントプログラムを実行するのに必要な各種設定データ等が格納される。ゲームクライアントプログラム等は、適宜のタイミングでサーバシステム1100からダウンロードされる。なお、別途入手したメモリカード1540等の記憶媒体から読み出す構成としてもよい。そして、CPU1551等がゲームクライアントプログラムを実行して演算処理を実行し、タッチパネル1506や方向入力キー1502、ホームキー1504に対する操作入力に応じてユーザ端末1500の各部を制御することで、ユーザ2のゲームプレイを可能にする。
【0056】
また、測位モジュール1555は、ユーザ2(正確にはユーザ端末1500)の現在位置の情報(ユーザ位置)を取得するための手段である。本実施形態では、公知の測位システムを利用し、現実空間における位置座標と方位を取得する手段とする。すなわち、測位モジュール1555は、測位システムから提供される信号を受信し、所定周期で(例えば1秒毎に)ユーザ位置を含む測位情報を出力することにより、ユーザ端末1500における測位機能を提供する。測位システムとしては、例えば、GPS(Global Positioning System)に代表される衛星測位システムであるGNSS(Global Navigation Satellite System)を利用することができる。その場合、測位モジュール1555は、公知のGPSモジュールやGPS受信機等によって実現できる。GPS以外のGalileoや北斗系統(BDS)を利用することとしてもよい。また、複数の通信基地局や移動局との通信に基づく三点測量によって測位するシステムや、GNSS及び基地局通信の両方を用いたRTK測位システムを利用することとしてもよい。「測位情報」には、測位日時(UTC:Coordinated Universal Time)、位置座標(緯度・経度・高度)、方位等が含まれる。この測位モジュール1555で得られる位置座標(すなわちユーザ端末1500の位置)を、「ユーザ位置」という。
【0057】
本実施形態では、この測位モジュール1555によって測位した測位情報を、自機のユーザ2のアカウント(ユーザID)と対応付けて周期的に或いは断続的にサーバシステム1100へ送信するようになっている。そして、サーバシステム1100は、ユーザ端末1500からの測位情報の受信履歴をユーザ毎に管理することで、ゲームに参加している各ユーザ2の現在のユーザ位置を追跡できるようになっている。
【0058】
なお、測位モジュール1555は、携帯電話機の携帯電話基地局やWi-Fiネットワークの無線通信基地局等と無線通信する通信機と、方位センサとの構成で置き換えることができる。すなわち、接続中の無線基地局について予め測位されている位置情報を取得し、これを自機の現実空間における位置座標とする、いわゆる簡易位置情報の取得に置き換えできる。そして、方位センサによって、自機が向いている現実空間における方位を取得するとしてもよい。
【0059】
本実施形態では、アイドルをプロデュースして育成するアイドルシミュレーションゲームを例示する。ユーザは、好きなアイドルキャラクタを選び、必要なスタミナを確保しながら当該アイドルキャラクタにアイドルとしての仕事をさせたり、レッスンやオーディションを受けさせる等して育成を楽しむ。また、ユーザは、その過程で他のユーザとミニゲームで対戦し、或いは協力してプレイするイベントや、現実空間内の特定の場所(イベント会場)に集合するイベントといった各種イベントをクリアしながら、ゲームを進めていく。他のユーザとプレイするミニゲームの内容は特に限定されない。例えば、各自が育成しているアイドルキャラクタを用いて音楽ゲームをプレイし、スコアを競うとか、各アイドルキャラクタにユニットを組ませて音楽ゲームをプレイし、高スコアを狙う等の態様が挙げられる。
【0060】
そして、本実施形態のゲームは、ユーザが関わりを持つ関連ユーザ(いわゆるフレンド)として、他のユーザを登録可能な関連ユーザ登録機能(フレンド機能等とも呼ばれる)を有する。具体的には、第1種関連ユーザとしての「フレンド」の登録と、第2種関連ユーザとしての「顔合わせフレンド」の登録と、が行える。この関連ユーザ登録機能によってフレンド又は顔合わせフレンドを登録すると、ゲームをプレイするのに必要なスタミナ等を互いに贈り合うことができる。
【0061】
図3は、関連ユーザ登録機能の概要を説明する図であり、あるユーザ2aのフレンド及び顔合わせフレンドの登録状況を示している。上記したように、本実施形態の関連ユーザ登録機能ではフレンドと顔合わせフレンドとを登録できるが、所与の制限人数である登録可能な上限人数(登録枠の最大数)が、ユーザ毎に設定されて随時更新されるようになっている。例えば、上限人数は、そのユーザのユーザレベルが所定レベルに達すると引き上げられる。ユーザレベルに限らず、プレイ時間やゲームの進行状況等を用いて上限人数を増やしていく構成としてもよいし、イベント報酬として追加の登録枠を付与する構成も可能である。
【0062】
より詳細には、上限人数は、フレンドと顔合わせフレンドの合計登録人数の上限人数として設定され、更新される。
図3ではユーザ2aの上限人数は7人であるため、フレンド(4人)と顔合わせフレンド(1人)の合計登録人数が上限人数(7人)に達しておらず、登録枠が2つ残っている。したがって、更に2人のユーザをフレンド又は顔合わせフレンドとして登録できる。なお、フレンドの登録枠と顔合わせフレンドの登録枠とが別個に定められていてもよい。例えば、フレンドの上限人数(制限人数)を4人、顔合わせフレンドの上限人数(制限人数)を3人として合計7人を上限人数とするといった具合である。その場合、
図3の例では、フレンドに係る登録枠は埋まっているためそのままでは別のユーザをフレンドとして登録することはできないが、顔合わせフレンドは更に2人登録できる。
【0063】
図4は、
図3に示したユーザ2aについて設定される関連ユーザデータ520のデータ構成例を示す図である。サーバシステム1100は、関連ユーザ登録機能を実現するために、ゲームに参加するユーザ毎に
図4に例示する関連ユーザデータ520を管理する(
図16を参照)。具体的には、関連ユーザデータ520は、
図4に示すように、上限人数521と、フレンドリスト523と、顔合わせフレンドリスト525と、を格納する。フレンドリスト523と顔合わせフレンドリスト525とには、合計で上限人数521(ここでは7人)のユーザを登録することができる。サーバシステム1100は、該当するユーザ(ここではユーザ2a)のユーザレベル515(
図16を参照)に応じて、上限人数521を随時更新する。そして、当該ユーザ2aについてフレンドを登録する場合はフレンドリスト523を更新し、顔合わせフレンドを登録する場合はフレンドリスト523を更新する。またその際に、上限人数521と各リスト523,525の登録人数とから、登録枠が残っているかを判定する。
【0064】
[詳細]
本実施形態では、サーバシステム1100は、上記した関連ユーザ登録機能を実現するため、第1種関連ユーザ登録処理と、第2種関連ユーザ登録処理と、登録抹消処理と、特典付与制御処理と、関連ゲームプレイ制御処理と、を行う。
【0065】
1.第1種関連ユーザ登録処理
第1種関連ユーザ登録処理では、サーバシステム1100は、フレンド(第1種関連ユーザ)として登録可能となる第1条件を充足するユーザを、フレンドとして登録する。
【0066】
第1条件は、例えば、「第1ユーザと第2ユーザとの間でフレンド登録手続きが完了したこと」とする。本実施形態では、ユーザ(第1ユーザ)がフレンドにしたい他のユーザ(第2ユーザ)に対して登録の申請(フレンド申請)をし、当該第2ユーザがその申請を承認すると、フレンド登録手続きが完了する。そのため、サーバシステム1100は、何れかのユーザ端末1500でのフレンド申請操作と、当該フレンド申請操作に応答した他のユーザ端末1500での承認操作とを監視することで、第1条件を判定する。
【0067】
また、サーバシステム1100は、フレンド及び顔合わせフレンドの合計登録人数を制限するために、第1条件とは別に、所与の制限人数条件を判定する。本実施形態では、ユーザ毎に合計登録人数の上限人数が設定される。そのため、本実施形態では、制限人数条件は、「第1ユーザの登録枠に空きがあり、且つ、第2ユーザの登録枠に空きがあること」とする。サーバシステム1100は、制限人数条件を満たす場合に、対象の各ユーザ(第1ユーザ及び第2ユーザ)について新たなフレンドの登録を許容する。
【0068】
そして、サーバシステム1100は、ユーザ間でフレンド登録手続きが完了し(第1条件を充足し)、且つ、両者の登録枠が残っていれば(制限人数条件を満たせば)、各ユーザのフレンドリスト523に互いを追加して、関連ユーザデータ520を更新する。
【0069】
また、サーバシステム1100は、フレンド登録手続きを完了したユーザ(第1ユーザと第2ユーザ)の組について後述する顔合わせデータ530が生成済みの場合には、フレンドの登録はせずに、後述する顔合わせフレンドの再登録の対象とする。
【0070】
2.第2種関連ユーザ登録処理
第2種関連ユーザ登録処理では、サーバシステム1100は、新規に顔合わせ手続きを行ったユーザの組についての顔合わせフレンドの登録を新規登録として行うとともに、過去に顔合わせ手続きを行ったことのあるユーザの組については、顔合わせフレンドの登録を再登録として行う。
図5は、第2種関連ユーザ登録処理の流れを示すフローチャートである。
【0071】
2-1.新規登録について
第2種関連ユーザ登録処理では、サーバシステム1100は、顔合わせフレンド(第2種関連ユーザ)として登録可能となる条件であって、第1条件とは異なる第2条件を充足するユーザを、顔合わせフレンドとして登録する。そのために、サーバシステム1100は先ず、
図5に示すように、顔合わせフレンドの新規登録に際して第2条件を判定する(ステップS101~ステップS109)。
図6は、顔合わせフレンドの新規登録を説明する図である。
【0072】
先ず、顔合わせフレンドを登録するためには、登録しようとするユーザ同士が顔合わせを済ませる必要がある。顔合わせ手続きは、そのための手続きである。
【0073】
そして、第2条件は、例えば、「第1ユーザと第2ユーザとの間で顔合わせ手続きが終了したこと」とする。より詳細には、サーバシステム1100は、
図6等に例示する第1ユーザAと第2ユーザBである対象の各ユーザが顔合わせ手続きを進める過程で所定の確認プロセスを実行するが、当該確認プロセスによる確認がされると顔合わせ手続きは終了となる。そして、当該終了をもって、第2条件を充足したとする。
【0074】
ここで、確認プロセスは、第1ユーザAと第2ユーザBとが所定の距離範囲内にいることを確認するために定められ、第1ユーザAのユーザ端末(第1ユーザ端末)1500aと第2ユーザBのユーザ端末(第2ユーザ端末)1500bとの間で所定通信を試行させることを含む。
【0075】
本実施形態では、サーバシステム1100は、所与の登録用識別子としてQRコード(登録商標)等の二次元コードC1を用い、第1ユーザ端末1500a及び第2ユーザ端末1500bのうちの一方(
図6では第2ユーザ端末1500b)が他方(
図6では第1ユーザ端末1500a)から二次元コードC1の情報を受信する第1の確認プロセスを実行することで当該一方のユーザ端末1500に所定通信を試行させる。また、サーバシステム1100は、第1ユーザAのユーザ位置と第2ユーザBのユーザ位置との間の距離D1が所定の距離範囲内にあることを判定する第2の確認プロセスを実行することで、両者が実際に顔を合わせたことの確認を行う。また、本実施形態では、第1ユーザAと第2ユーザBとの間の情報交換を制御する第3の確認プロセスを実行する。
図7は、第3の確認プロセスを説明する図である。
【0076】
具体的には、
図5に示すように、サーバシステム1100は先ず、第1の確認プロセスを実行する(ステップS101)。すなわち、先ず、第1ユーザ端末1500a又は第2ユーザ端末1500bの一方が二次元コードC1を表示し、他方がカメラ1520を起動して読み取ることで当該二次元コードC1の情報を受信する通信の実行を制御する。そして、サーバシステム1100は、当該受信に成功したことを検出した場合に、第1の確認プロセスによる確認がされたとする(ステップS103:YES)。
【0077】
続いて、サーバシステム1100は、第2の確認プロセスを実行する(ステップS105)。すなわち、先ず、第1ユーザAのユーザ位置を取得するとともに、第2ユーザBのユーザ位置を取得する。第2の確認プロセス実行の時点で各ユーザ端末1500a,1500bから測位情報を取得する通信を行ってユーザ位置を取得するのでもよいし、各ユーザA,Bから別途周期的に受信している測位情報の受信履歴から最新のユーザ位置を読み出すことで取得するのでもよい。そして、サーバシステム1100は、取得した各ユーザ位置間の距離D1が所定の距離範囲内であるか否かを判定し、肯定判定した場合に、第2の確認プロセスによる確認がされたとする(ステップS107:YES)。距離範囲は、例えば1m以内であってもよいし、5m以内としてもよく、適宜設定することができる。
【0078】
続いて、サーバシステム1100は、第3の確認プロセスを実行する(ステップS109)。本実施形態では、予め当該第3の確認プロセスによる情報交換で交換可能な項目(交換可能項目)を定めておき、交換する項目(交換項目)の指定をユーザ毎に受け付ける。交換可能項目はゲームの内容等に応じて適宜定めておけばよい。例えば、ユーザのレベルやゲームのプレイ歴、フォロワーのリスト、性別、年齢、誕生日等が挙げられる。そして、サーバシステム1100は、第1ユーザAが指定した交換項目(
図7の例では「レベル」)の内容を第1ユーザAの交換情報M21とし、第2ユーザBが指定した交換項目(
図7の例では「レベル」「プレイ歴」「性別」)の内容を第2ユーザBの交換情報M23として、その交換を制御する。例えば、各ユーザ端末1500a,1500bに対して相手の交換情報を閲覧可能に表示する制御を行うことで実現できる。本実施形態では、後述するフレンド画面(
図10を参照)で顔合わせフレンドを選択すると、該当するユーザから受け取った交換情報の開示を含むプロフィール画面が表示されるようになっている。
【0079】
また、サーバシステム1100は、第3の確認プロセスの実行に際し、各ユーザA,Bがそれぞれ指定した交換項目の種類(つまり、相手に内容を開示した交換項目の数やその種類)に応じて、当該相手との間の顔合わせランクを設定する(ステップS111)。例えば、顔合わせランクは、点数の高い交換項目が多いほど高く設定される。その場合は、予め交換可能項目毎に点数を定めておき、交換項目としたものの合計点をランク分けすることで実現できる。これにより、顔合わせフレンドを、交換情報に基づいて複数段階に区別して登録することが可能となる。
図7の例では、「1」~「3」の3段階で当該顔合わせランクが設定される例を示しており、交換項目の数が少ないユーザAよりも、数が多いユーザBの方が相手との間の顔合わせランクが高く設定されている。
【0080】
なお、顔合わせランクの段階は、2段階でもよいし、4段階以上であってもよい。また、各ユーザA,Bから個別に交換項目の指定を受け付ける構成に限らず、各ユーザA,Bで交換項目を同じにしてもよい。各ユーザの両方が指定したもの(
図7の例では「ユーザレベル」)を抽出して交換項目とするのでもよいし、第1ユーザ及び第2ユーザのうちの一方の指定を受け付ける構成でもよい。
【0081】
また、ユーザが顔合わせ手続きのたびにその相手との交換項目を指定する構成に限らず、内容の異なる複数種類の名刺を各ユーザが事前に作成しておき、顔合わせ手続きの際にどの名刺を交換するのかを指定するようにしてもよい。例えば、知人用、友達用、大親友用等の各種名刺を用意しておく。その場合は、どの種類の名刺を交換したのかによって顔合わせランクを設定することができる。
【0082】
そして、サーバシステム1100は、第3の確認プロセスを実行した場合は、第2条件を充足したとする。この時点で顔合わせ手続きが終了する。
【0083】
第2条件を充足したならば、続いてサーバシステム1100は、当該ユーザA,Bの組に係る顔合わせデータ530が生成済みか否かを判定する。顔合わせデータ530は、そのユーザの組についての新規登録時にステップS115で生成される。そのため、サーバシステム1100は、顔合わせデータ530が生成済みであれば(ステップS113:YES)、新規の登録ではないためステップS121~ステップS123の処理を行い、顔合わせフレンドの再登録をする。当該ユーザの組について顔合わせデータ530がなければ(ステップS113:NO)、ステップS115~ステップS119の処理を行って顔合わせフレンドの新規登録をする。
【0084】
そして、新規登録をするのであれば、サーバシステム1100は先ず、当該ユーザの組に係る顔合わせデータ530を生成する(ステップS115)。ここでの処理により、新規に顔合わせ手続きを行った(終了した)ユーザの組について、顔合わせデータ530が生成されることとなる。より詳細には、後段の制限人数条件を満たさない場合も、顔合わせデータ530は生成される。折角対面したユーザ間で顔合わせ手続きが行われたのに、登録枠に空きがないことを理由に当該手続き全体を無効にしてしまうのは勿体ないため、顔合わせデータ530を生成しておくものである。一方で、この顔合わせデータ530は、登録抹消処理でその顔合わせフレンドの登録を抹消した場合でも削除されないようになっている。
【0085】
図8は、顔合わせデータ530のデータ構成例を示す図である。
図8に示すように、1つの顔合わせデータ530は、対象の各ユーザの一方である第1ユーザに関する第1ユーザデータ531と、当該各ユーザの他方である第2ユーザに関する第2ユーザデータ533と、顔合わせ日時535と、顔合わせ場所537と、を格納する。
【0086】
第1ユーザデータ531は、該当するユーザのユーザID5311と、当該ユーザが第3の確認プロセスでの情報交換のために指定した交換項目の種類5313と、相手(第2ユーザ)に対する顔合わせランク5315とを含む。同様に、第2ユーザデータ533は、該当するユーザのユーザID5331と、当該ユーザが第3の確認プロセスでの情報交換のために指定した交換項目の種類5333と、相手(第1ユーザ)に対する顔合わせランク5335とを含む。
【0087】
顔合わせ日時535には、その顔合わせ手続きを終了した日時が設定される。
【0088】
顔合わせ場所537には、当該顔合わせ手続きの際の第1ユーザ及び/又は第2ユーザのユーザ位置に基づく場所(例えば地名、建物や施設の名称等)が設定される。第1ユーザと第2ユーザのユーザ位置は所定の距離範囲内にあるため、何れか一方のユーザ位置に基づく場所を設定してもよいし、両方を含む場所を設定するのでもよい。
【0089】
図5に戻り、続いてサーバシステム1100は、フレンド及び顔合わせフレンドの合計登録人数を制限するために、第1種関連ユーザ登録処理と同様の要領で制限人数条件を判定する。そして、制限人数条件を満たす場合には(ステップS117:YES)、各ユーザについて新たな顔合わせフレンドの登録を許容する。そしてその場合は、サーバシステム1100は、各ユーザの顔合わせフレンドリスト525に互いを追加し、関連ユーザデータ520を更新する(新規登録;ステップS119)。ここでのステップS119の実行をもって、顔合わせフレンドの登録が完了となる。よって、制限人数条件を満たさない場合は(ステップS117:NO)、顔合わせフレンドの登録は完了しない。つまり、顔合わせフレンドとしての登録(新規登録)はされない。ただし、顔合わせ手続きは終了しており顔合わせデータ530の生成が済んでいるため、後述する特典の付与は行われる。
【0090】
一方、再登録をするのであれば、サーバシステム1100は、ステップS117と同様の要領で制限人数条件を判定する。そして、制限人数条件を満たす場合に(ステップS121:YES)、各ユーザの顔合わせフレンドリスト525に互いを追加し、関連ユーザデータ520を更新する(ステップS123)。なお、その際に顔合わせデータ530を適宜更新するとよい。すなわち、ステップS109の第3プロセスの実行時に過去の登録時とは異なる交換項目が指定されてその内容が情報交換された場合には、当該項目を交換項目種類5313,5333に追加して更新するとともに、更新後の交換項目種類5313,5333の数や種類をもとに顔合わせランク5315,5335を更新するとしてもよい。
【0091】
2-2.再登録について
本実施形態では、サーバシステム1100は、(1)顔合わせ手続きを終了したユーザの組について顔合わせデータ530が生成済みの場合は、各ユーザを顔合わせフレンドとして再登録する。
図5のステップS113のYES~ステップS123の処理が該当する。(1)の場合を再登録として新規登録と区別するのは、後段の特典付与制御処理での顔合わせ特典の付与を新規登録時に限定するためである。
【0092】
また、第1種関連ユーザ登録処理の説明で上記したように、(2)フレンド登録手続きを完了したユーザの組について顔合わせデータ530が生成済みである場合も、再登録の対象とする。当該ユーザの組が過去に顔合わせ手続きを終了しており、顔合わせフレンドの登録に要求される第2条件を充足している(両者が既に顔を合わせている)からである。(1)や(2)に該当して再登録になる場合としては、例えば、過去に会って顔合わせ手続き自体は終了したものの制限人数条件を満たさなかったために顔合わせフレンドとして登録されなかった場合であって、その後両者が登録枠を空けた上でフレンド登録手続きをした場合がある。また、過去に顔合わせフレンドとして登録されていたものの登録抹消処理によって当該登録が抹消された場合であって、その後に各ユーザがフレンド登録手続きや顔合わせ手続きを行った場合等もある。
【0093】
3.登録抹消処理
登録抹消処理では、サーバシステム1100は、ユーザ毎に、当該ユーザのフレンド又は顔合わせフレンドの登録を抹消する。本実施形態では、ユーザは、後述するフレンドメニューからフレンドや顔合わせフレンドを指定して関係解消操作が行えるようになっている。そして、サーバシステム1100は、ユーザ端末1500での当該関係解消操作を検出した場合に、指定されたのがフレンドであれば、操作主体のユーザのフレンドリスト523から指定されたユーザを削除して関連ユーザデータ520を更新する。顔合わせフレンドの場合には、顔合わせフレンドリスト525から当該ユーザを削除して、関連ユーザデータ520を更新する。この登録抹消処理によれば、登録されているユーザ同士のフレンドの関係や顔合わせフレンドの関係を解消することができる。
【0094】
4.特典付与制御処理
特典付与制御処理では、サーバシステム1100は、第2種関連ユーザ登録処理で顔合わせデータ530を新たに生成した場合に、対象の各ユーザ(第1ユーザ及び第2ユーザ)に所与の特典(顔合わせ特典)を付与する制御を行う。本実施形態では、予め「1」~「3」の顔合わせランク毎に付与する特典の内容が定められている(
図15の顔合わせ特典データ551を参照)。ランクが高いほど中身が豪華な、ユーザにとって有利な設定とされる。そして、各ユーザに対し、その顔合わせランク5315,5335(
図8を参照)に応じた顔合わせ特典を付与する。
【0095】
すなわち、本実施形態では、顔合わせ手続きを終了したユーザの組が新規の組み合わせであれば、登録枠に空きがなかったために顔合わせフレンドとして登録されなかった場合も、顔合わせ特典を付与することとなる。これによれば、ユーザは、他のユーザと会って顔合わせ手続きをたくさん行えば、顔合わせ特典を多く獲得できる。一方で、過去に顔合わせ手続きを終了しているユーザ同士の再登録の際には顔合わせ特典は付与されない。これによれば、同じユーザ同士が顔合わせ手続きを繰り返し行って顔合わせ特典を何度も受け取る事態を防止できる。
【0096】
この顔合わせ特典には、キャラクタやアイテム等の各種ゲームオブジェクト、スタミナ、ゲームコイン、ゲームプレイの過程で貯めることができるゲームポイント等を含めることができる。また、所定時間の間スタミナの回復速度を上げるとか、キャラクタを強化する、スコアをブーストするといった特典を含めることもできる。
【0097】
なお、第1ユーザ及び第2ユーザの両方に顔合わせ特典を付与する構成としたが、第1ユーザのみに顔合わせ特典を付与するとしてもよいし、第2ユーザのみに顔合わせ特典を付与するのでもよい。また、顔合わせ特典には、新規の顔合わせ手続きを終了するとその都度付与されるものの他、顔合わせ手続きを終了した人数が所定人数に達した場合に付与されるものを含めることもできる。その場合は、特典付与の対象とする人数毎に、付与する特典の内容を定めておけばよい。
【0098】
5.関連ゲームプレイ制御処理
本実施形態では、関連ユーザが関わる行為である関連行為の一例として、関連ユーザが関わるゲームプレイ(関連ゲームプレイ)を例示する。そして、関連ゲームプレイ制御処理では、関連ゲームプレイとして、フレンド同士が関わる場合には第1種行為制御に相当する第1種ゲーム制御に基づく関連ゲームプレイを実行する制御を行い、顔合わせフレンド同士が関わる場合には第2種行為制御に相当する第2種ゲーム制御に基づく関連ゲームプレイを実行する制御を行う。
【0099】
本実施形態では、「フレンド又は顔合わせフレンドとの間でプレゼントを贈り合うこと」を関連ゲームプレイとして例示する。そして、フレンドとの間でプレゼントを贈り合うときには、フレンド向けに定義されたフレンド向けゲーム制御情報を用いて当該関連ゲームプレイの実行を制御する。顔合わせフレンドとの間でプレゼントを贈り合うのであれば、顔合わせフレンド向けに定義された顔合わせフレンド向けゲーム制御情報を用いて当該関連ゲームプレイの実行を制御する。
【0100】
図9は、関連ゲームプレイのゲーム制御情報(関連ゲームプレイ制御情報)560の設定例を示す図である。
図9に示すように、関連ゲームプレイ制御情報560は、フレンド向けのゲーム制御情報561と、顔合わせフレンド向けのゲーム制御情報563と、を格納する。そして、フレンド向けと顔合わせフレンド向けの各ゲーム制御情報561,563には、該当する関連ゲームプレイにおいて贈り合うプレゼントの中身(プレゼント内容)が設定される。プレゼント内容には、顔合わせ特典と同様に、例えば、各種ゲームオブジェクト、スタミナ、ゲームコイン、ゲームポイント、アイテム抽選を行うためのチケット等を含めることができる。具体的には、フレンド向けゲーム制御情報561よりも顔合わせフレンド向けゲーム制御情報563の方がプレゼントの中身が豪華な設定とされる。
【0101】
より詳細には、
図9に示すように、各ゲーム制御情報561,563は複数種類ずつ用意され、関連ゲームプレイの実行時にそのうちの1つが選択されて用いられるようになっている。
図9の例では、フレンドと行う関連ゲームプレイでは所定数のスタミナを贈り合うこととなり、顔合わせフレンドと行う関連ゲームプレイでは、所定数のゲームコインと、プレゼント用に用意されたレアアイテム群の中からランダムに1つ選んだレアアイテムを贈り合うこととなる。
【0102】
6.表示画面について
フレンド登録手続きや顔合わせ手続き、各手続きを経て登録を済ませたフレンドや顔合わせフレンドとの間で行う関連ゲームプレイ、フレンドや顔合わせフレンドとの間の関係解消操作等は、例えば、ゲームのメニュー画面等においてフレンドメニューを選択することで行う。
図10は、フレンドメニューを選択すると表示されるフレンド画面の一例を示す図である。このフレンド画面は、下部のフレンドタブT31を選択することで表示され、未承認タブT33を選択すると未承認画面が表示され、検索タブT35を選択すると検索画面が表示されて、画面が切り替えられるようになっている。
【0103】
図10に示すように、フレンド画面には、そのユーザ端末1500のユーザ(自ユーザ)がフレンド登録したユーザ(フレンド)と、顔合わせフレンド登録をしたユーザ(顔合わせフレンド)とが、例えばその登録順に一覧表示される。そして、当該一覧表示において、顔合わせフレンドのアイコンにはそのユーザが顔合わせフレンドであることを示すマークMK3が付され、フレンドであるユーザと識別可能に表示される。また、顔合わせフレンドには、顔合わせデータ530に顔合わせ場所537として設定されている場所(該当するユーザと顔合わせ手続きを行った場所)が付記されるようになっており、該当するユーザを思い出す手がかりになる。
【0104】
なお、フレンドと顔合わせフレンドとを分けて別々に一覧表示するようにしてもよい。その場合の顔合わせフレンドの表示については、顔合わせ場所537をもとに表示順をソートできるようにしてもよい。例えば、顔合わせ場所537が同じユーザをまとめて並べるとか、顔合わせ場所537がユーザの現在位置と近い順に並び替えるといった具合である。
【0105】
このフレンド画面においてフレンドや顔合わせフレンドを選択すると、そのユーザのプロフィール画面(不図示)を表示させることができる。プロフィール画面には、ユーザ名や育成しているアイドルキャラクタの種類、当該ユーザが事前に入力した自己紹介文等が表示されるとともに、当該ユーザが顔合わせフレンドの場合には、その顔合わせ手続きの際の情報交換で受け取った当該ユーザの交換情報が表示される。また、フレンドや顔合わせフレンドのプロフィール画面には、当該フレンド又は顔合わせフレンドの関係解消ボタンが配置されるようになっている。ユーザは、この関係解消ボタンを選択することで、フレンド又は顔合わせフレンドを指定した関係解消操作を行う。
【0106】
また、フレンド画面において、フレンド又は顔合わせフレンドのそれぞれの枠内にはプレゼントボタンB3が配置されている。ユーザは、このプレゼントボタンB3を選択することで、フレンド又は顔合わせフレンドを指定した関連ゲームプレイ操作を行う。これにより、該当するユーザとの間でプレゼントを贈り合う関連ゲームプレイを行うことができる。それがフレンドであれば、フレンド向けゲーム制御情報561として設定された内容のプレゼントを贈り合う関連ゲームプレイができ、顔合わせフレンドであれば、顔合わせフレンド向けゲーム制御情報563として設定された内容のプレゼントを贈り合う関連ゲームプレイができる。
【0107】
未承認タブT33の未承認画面(不図示)では、自ユーザに対するフレンド申請を行った他ユーザであって、自ユーザが承認又は拒否の操作をしていない他ユーザが未承認ユーザとして一覧表示される。自ユーザは、未承認ユーザ毎に、そのフレンド申請に対する承認操作や拒否操作を行うことができる。承認操作を行うと、該当する他ユーザとの間でフレンド登録手続きが完了する。
【0108】
検索タブT35の検索画面では、自ユーザがフレンドにしたい他ユーザを検索してフレンド登録手続きを進めたり、実際に対面した他ユーザとの間で顔合わせ手続きを進めることができる。
図11は、検索画面の一例を示す図である。
【0109】
図11に示すように、検索画面には、顔合わせ手続きを開始するための顔合わせ登録ボタンB41が配置される。また、ユーザIDを入力して他ユーザを検索するID検索ボタンB43や、フォロワーを検索するフォロワー検索ボタンB45、ゲームにユーザを招待するための招待ボタンB47等が配置されており、検索し、或いは招待した他ユーザに対するフレンド登録手続きを開始してフレンド申請が行えるようになっている。
【0110】
一方、顔合わせ登録ボタンB41を選択した場合には、
図12に示す顔合わせ登録画面が表示される。顔合わせ登録画面は、中央に二次元コードC5の表示エリアA5を備えており、カメラの起動ボタンB5を選択することで当該表示エリアA5を読取エリアに切り替えることができる。そして、顔合わせ手続きでは先ず、一方の第1ユーザがそのユーザ端末(第1ユーザ端末)1500で二次元コードC5を表示させる。また、他方の第2ユーザは、そのユーザ端末(第2ユーザ端末)1500でカメラの起動ボタンB5を選択する。そして、二次元コードC5を読取エリアで読み取ることで、第1ユーザ端末1500から二次元コードC5の情報を受信する。
【0111】
そして、当該顔合わせ手続きの過程で確認プロセスによる確認がされると当該手続きが終了し、各ユーザの登録枠に空きがあれば(制限人数条件を満たせば)、
図13に示す登録完了画面が表示されて、顔合わせフレンドの登録が完了となる。この登録完了画面では、それが新規に顔合わせ手続きを終了したことによる登録(新規登録)であった場合は、顔合わせ特典の中身が併せて通知される。一方、登録枠の空きがないときには、
図14に示すように、顔合わせ手続きが終了して「顔合わせ」が済んだ旨を通知する顔合わせ終了画面が表示される。この顔合わせ終了画面においても、それが新規に顔合わせ手続きを終了した場合であれば、顔合わせ特典の中身が併せて通知される。
【0112】
[機能構成]
1.サーバシステム
図15は、サーバシステム1100の機能構成例を示すブロック図である。
図15に示すように、本実施形態のサーバシステム1100は、操作入力部100sと、サーバ処理部200sと、画像表示部390sと、音出力部392sと、通信部394sと、サーバ記憶部500sとを備える。
【0113】
操作入力部100sは、システム管理や保守等のための各種操作を入力するためのものであり、例えばキーボードやマウス、タッチパネル等で実現できる。
図1では、キーボード1106やタッチパネル1108がこれに該当する。
【0114】
サーバ処理部200sは、例えばCPUやGPU、ASIC、FPGA等の演算回路であるプロセッサや、ICメモリ等の電子部品によって実現でき、操作入力部100sやサーバ記憶部500sを含む装置各部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100sからの操作入力信号、ユーザ端末1500から受信したデータ等に基づいて各種の演算処理を行い、サーバシステム1100の動作を統括制御する。
図1では、制御基板1150やそのCPU1151がこれに該当する。
【0115】
このサーバ処理部200sは、ユーザ管理部210と、課金処理部220と、ゲーム管理部230と、計時部280sと、画像生成部290sと、音生成部292sと、通信制御部294sとを備える。
【0116】
ユーザ管理部210は、ユーザ登録に係る処理及びアカウントに紐付けられる各登録ユーザ(プレーヤ)のデータの管理を行う。例えば、登録ユーザへの固有のアカウントの付与処理、アカウント別に個人情報を登録管理する登録情報管理処理、ログイン及びログアウトの履歴等を管理する利用履歴管理処理等を実行することができる。勿論、これら以外のアカウントに紐付けられる他のデータの管理処理も適宜含めることができる。
【0117】
課金処理部220は、ユーザによるゲームコインの購入操作に応じて課金処理を行い、購入額相当のゲームコインを当該ユーザに付与する。
【0118】
ゲーム管理部230は、ゲームの実行管理に係る各種処理を行う。本実施形態のマルチプレイゲームはクライアント・サーバ型のオンラインゲームなので、ゲーム管理部230は、ユーザ端末1500と通信を行いながらゲームプレイに必要なデータを提供する制御を行う。このゲーム管理部230は、第1種関連ユーザ登録部231と、第2種関連ユーザ登録部233と、登録抹消部237と、特典付与制御部239と、関連ゲームプレイ制御部241と、を含む。
【0119】
第1種関連ユーザ登録部231は、第1種関連ユーザ登録処理を行う機能部であり、第1条件を判定してフレンドの登録を行う。
【0120】
第2種関連ユーザ登録部233は、第2種関連ユーザ登録処理を行う機能部であり、第2条件を判定して顔合わせフレンドの登録を行う。この第2種関連ユーザ登録部233は、対象のユーザ同士が所定の距離範囲内にいることを確認するための確認プロセスを実行する確認プロセス実行制御部235を有する。
【0121】
登録抹消部237は、登録抹消処理を行う機能部であり、ユーザ端末1500での関係解消操作を検出した場合に、フレンドや顔合わせフレンドの登録を抹消する。
【0122】
特典付与制御部239は、特典付与制御処理を行う機能部であり、新規に顔合わせ手続きを終了したことで顔合わせデータ530が生成された組の各ユーザに特典を付与する制御を行う。
【0123】
関連ゲームプレイ制御部241は、関連ゲームプレイ制御処理を行う機能部である。本実施形態では、関連ゲームプレイ制御部241は、フレンドとの間ではフレンド向けゲーム制御情報561を用いることで第1種ゲーム制御に基づく関連ゲームプレイを実行する制御を行い、顔合わせフレンドとの間では顔合わせフレンド向けゲーム制御情報563を用いることで第2種ゲーム制御に基づく関連ゲームプレイを実行する制御を行う。
【0124】
計時部280sは、システムクロックを利用して現在日時や制限時間等の計時を行う。
【0125】
画像生成部290sは、サーバシステム1100のシステム管理等に関する画像を生成し、画像表示部390sへ出力する。
【0126】
音生成部292sは、音声データの生成やデコードをするICやソフトウェアの実行により実現され、サーバシステム1100のシステム管理や動画配信に係る操作音、BGM等の音声データを生成し、或いはデコードする。システム管理に関する音声信号は、音出力部392sへ出力される。
【0127】
通信制御部294sは、通信部394sを介して外部装置(例えばユーザ端末1500)とのデータ通信のための通信接続及びデータ処理を行い、外部装置とのデータのやりとりを実現する。
【0128】
画像表示部390sは、画像生成部290sから入力される画像信号に基づいてシステム管理等のための各種画面を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。
図1では、タッチパネル1108がこれに該当する。
【0129】
音出力部392sは、音生成部292sから入力される音声信号を放音する。
図1では、本体装置1101やタッチパネル1108が備えるスピーカ(不図示)がこれに該当する。
【0130】
通信部394sは、ネットワークNと接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。
図1では、通信装置1153がこれに該当する。
【0131】
サーバ記憶部500sには、サーバシステム1100を動作させ、サーバシステム1100が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め格納され、或いは処理の都度一時的に格納される。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。
図1では、ICメモリ1152やストレージ1140がこれに該当する。
【0132】
また、サーバ記憶部500sには、サーバプログラム501と、配信用ゲームクライアントプログラム503と、ユーザ管理データ510と、
図8を参照して説明した顔合わせデータ530と、ゲーム設定データ550と、プレイデータ570と、が格納される。また、その他にも、タイマーやカウンタ、各種テーブルや閾値、フラグ等の必要なデータが適宜格納される。
【0133】
サーバプログラム501は、サーバ処理部200sをユーザ管理部210及びゲーム管理部230として機能させるためのプログラムである。なお、画像生成部290sや音生成部292s、通信制御部294sとして機能させるプログラムも適宜これに含めることができる。
【0134】
配信用ゲームクライアントプログラム503は、ユーザ端末1500にダウンロードされるゲームクライアントプログラム502(
図17を参照)の原本である。
【0135】
ユーザ管理データ510は、ユーザ登録を済ませたユーザ毎に用意され、当該ユーザのゲームプレイに関する管理用の各種データを格納する。具体的には、1つのユーザ管理データ510は、
図16に示すように、該当するユーザのユーザID511と、当該ユーザのユーザ名513と、ユーザレベル515と、決済媒体帳簿データ517と、
図4を参照して説明した関連ユーザデータ520と、を含む。また、その他にも、プレイ日時やプレイ時間等のプレイ履歴、年齢や性別、誕生日等の個人情報、プレイ状況に係るセーブデータ等を含む。
【0136】
決済媒体帳簿データ517は、該当するユーザに紐付けられる電子決済媒体(本実施形態ではゲーム内通貨であるゲームコイン)の収支の情報、例えば、ゲームコインの購入日時や購入数(課金額)の履歴、ゲームコインの消費日時や消費数の履歴等を格納する。
【0137】
ゲーム設定データ550は、ゲームを実行するために必要な各種設定データを格納する。例えば、ゲームに登場するキャラクタの各種能力パラメータ値、モデルデータ、動作制御に用いるモーションデータ等を定義するキャラクタ設定データ、ゲームの過程でユーザが入手し得るゲームオブジェクトに係るオブジェクト定義データ等を格納する。また、ゲーム設定データ550は、顔合わせランク毎に顔合わせ特典の内容を定めた顔合わせ特典データ551と、
図9を参照して説明した関連ゲームプレイ制御情報560と、を格納する。
【0138】
プレイデータ570は、ゲームをプレイしているユーザ毎(つまりサーバシステム1100に接続しているユーザ端末1500毎)に用意され、測位履歴571の他、当該ユーザのゲームの進行状況を記述する各種データを格納する。
【0139】
2.ユーザ端末
図17は、ユーザ端末1500の機能構成例を示すブロック図である。
図17に示すように、ユーザ端末1500は、操作入力部100と、端末処理部200と、画像表示部390と、音出力部392と、通信部394と、端末記憶部500とを備える。
【0140】
操作入力部100は、ユーザが各種操作を入力するためのものであり、例えば、ボタンスイッチ、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、角速度センサ、CCDモジュール等によって実現できる。
図2では、方向入力キー1502やホームキー1504、タッチパネル1506がこれに該当する。
【0141】
端末処理部200は、例えばCPUやGPU、ASIC、FPGA等の演算回路であるプロセッサや、ICメモリ等の電子部品によって実現でき、操作入力部100や端末記憶部500を含む装置各部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、サーバシステム1100から受信したデータ等に基づいて各種の演算処理を行い、ユーザ端末1500の動作を統括制御する。
図2では、制御基板1550やそのCPU1551がこれに該当する。そして、本実施形態における端末処理部200は、ユーザ端末演算部270と、計時部280と、画像生成部290と、音生成部292と、通信制御部294とを備える。
【0142】
ユーザ端末演算部270は、ユーザ端末1500をユーザのゲームプレイのための端末として機能させるための各種演算処理を実行する。例えば、ユーザ端末演算部270は、操作信号送信制御部271と、ゲーム画面表示制御部273とを含む。
【0143】
操作信号送信制御部271は、操作入力部100に対する操作入力に応じて、各種データやリクエスト情報をサーバシステム1100へ送信するための処理を行う。
【0144】
ゲーム画面表示制御部273は、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいて、ゲーム画面を表示するための制御を行う。例えば、本実施形態のオンラインゲームをウェブゲームとして実現するならば、ウェブブラウザをベースとしてHTMLとともにJava(登録商標)やCSS(Cascading Style Sheets)を利用して能動的に画面表示を制御するウェブ技術、Adobe(登録商標)Flash等のプラグインを用いて実現できる。勿論、その他の方法でもかまわない。また、本実施形態の構成では、ゲーム画面のベースとなるゲーム空間画像(例えば、3DCG等)はサーバシステム1100にて生成されるが、ゲーム空間画像をユーザ端末1500で生成する構成も可能である。その場合、ゲーム画面表示制御部273は、3DCGを生成するための仮想3次元空間に配置されたオブジェクトの制御を行うこととなる。
【0145】
画像生成部290は、ゲーム画面表示制御部273と連係して、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画面を表示するための画像信号を生成し、生成した画像信号を画像表示部390に出力する。例えば、GPU、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)等のプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデック等のプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現できる。
【0146】
音生成部292は、例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成IC等のプロセッサ、音声ファイルを再生するためのオーディオコーデック等によって実現され、ゲームの効果音やBGM、各種操作音の音声信号を生成して音出力部392に出力する。
【0147】
通信制御部294は、通信部394を介して外部装置(例えばサーバシステム1100)とのデータ通信のための通信接続及びデータ処理を行い、外部装置とのデータのやりとりを実現する。
【0148】
画像表示部390は、画像生成部290から入力される画像信号に基づいて、ゲーム画面等の各種画面を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。
図2では、タッチパネル1506がこれに該当する。
【0149】
音出力部392は、音生成部292から入力される音声信号に基づいてゲームに関する効果音やBGM等を放音する。
図2では、スピーカ1510がこれに該当する。
【0150】
通信部394は、ネットワークNと接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。
図2では、無線通信モジュール1553がこれに該当する。
【0151】
端末記憶部500には、ユーザ端末1500を動作させ、ユーザ端末1500が備える機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め格納され、或いは処理の都度一時的に格納される。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。
図2では、ICメモリ1552や、メモリカード1540がこれに該当する。
【0152】
また、端末記憶部500には、ゲームクライアントプログラム502が格納される。ゲームクライアントプログラム502は、端末処理部200をユーザ端末演算部270として機能させるためのプログラムである。このゲームクライアントプログラム502は、オンラインゲームを実現する技術手法に応じた専用のクライアントプログラムであってもよいし、ウェブブラウザプログラム及びインタラクティブな画像表示を実現するプラグイン等により構成するとしてもよい。本実施形態では、サーバシステム1100から提供される配信用ゲームクライアントプログラム503(
図15を参照)のコピーとする。
【0153】
[処理の流れ]
図18は、サーバシステム1100が行う関連ユーザ登録機能に関する処理の流れを示すフローチャートであり、1つのユーザ端末1500でのゲームの実行に着目した処理フローを示している。ここで説明する処理は、サーバ処理部200sがサーバプログラム501を読み出して実行することによって実現される。
【0154】
サーバシステム1100では、第1種関連ユーザ登録部231が第1種関連ユーザ登録処理を行って第1条件の充足を監視するとともに、第2種関連ユーザ登録部233が第2種関連ユーザ登録処理を行って第2条件の充足を監視している。ユーザ端末1500がログイン手続きを済ませると、第1種関連ユーザ登録部231は、当該ユーザ端末1500を監視の対象に加えて第1条件を判定する。また、第2種関連ユーザ登録部233は、当該ユーザ端末1500を監視の対象に加えて第2条件を判定する。
【0155】
そして、第1種関連ユーザ登録部231は、当該ユーザ端末1500のユーザが他のユーザ端末1500のユーザとの間でフレンド登録手続きを完了して第1条件を充足した場合には(ステップS1:YES)、対象のユーザの組について顔合わせデータ530が生成済みか否かを判定する。そして、生成済みであれば(ステップS3:YES)、顔合わせフレンドの再登録をするとしてステップS21に移行する。
【0156】
また、第1種関連ユーザ登録部231は、当該ユーザの組について顔合わせデータ530がない場合には(ステップS3:NO)、各ユーザの登録枠が残っており制限人数条件を満たせば(ステップS5:YES)、各ユーザをフレンドとして登録する(ステップS7)。制限人数条件を満たさない場合は(ステップS5:NO)、ステップS7でのフレンドの登録は行わない。
【0157】
また、第2種関連ユーザ登録部233は、当該ユーザ端末1500のユーザが他のユーザ端末1500のユーザとともに顔合わせ手続きを終了して第2条件を充足した場合には(ステップS9:YES)、対象のユーザの組について顔合わせデータ530が生成済みか否かを判定する。そして、生成済みであれば(ステップS11:YES)、顔合わせフレンドの再登録をするとしてステップS21に移行する。
【0158】
また、第2種関連ユーザ登録部233は、当該ユーザの組について顔合わせデータ530がない場合には(ステップS11:NO)、新規登録をするとしてステップS13に移行する。そして、第2種関連ユーザ登録部233は、顔合わせデータ530を生成した上で(ステップS13)、各ユーザの登録枠が残っており制限人数条件を満たせば(ステップS15:YES)、各ユーザを顔合わせフレンドとして新規登録する(ステップS17)。その後、ステップS19に移行する。制限人数条件を満たさない場合は(ステップS5:NO)、ステップS17での顔合わせフレンドの新規登録はせずに、ステップS19に移行する。そして、ステップS19では、特典付与制御部239が特典付与制御処理を行い、各ユーザにその顔合わせランク5315,5335に応じた顔合わせ特典を付与する制御を行う。
【0159】
一方、ステップS21では、第2種関連ユーザ登録部233は、各ユーザの登録枠が残っており制限人数条件を満たせば(ステップS21:YES)、各ユーザを顔合わせフレンドとして再登録する(ステップS23)。制限人数条件を満たさない場合は(ステップS5:NO)、ステップS23での顔合わせフレンドの再登録は行わない。
【0160】
また、当該ユーザ端末1500での関係解消操作を検出した場合には(ステップS25:YSE)、登録抹消部237が登録抹消処理を行い、当該関係解消操作で指定されたフレンド又は顔合わせフレンドの登録を抹消する(ステップS27)。
【0161】
また、当該ユーザ端末1500での関連ゲームプレイ操作を検出した場合には(ステップS29:YES)、関連ゲームプレイ制御部241が関連ゲームプレイ制御処理を行う。すなわち、それが顔合わせフレンドを指定した関連ゲームプレイ操作であれば(ステップS31:YES)、関連ゲームプレイ制御部241は、顔合わせフレンド向けゲーム制御情報563を1つ選んで用いて、関連ゲームプレイの実行を制御する(ステップS35)。フレンドを指定した関連ゲームプレイ操作であれば(ステップS33:NO)、関連ゲームプレイ制御部241は、フレンド向けゲーム制御情報561を1つ選んで用いて、関連ゲームプレイの実行を制御する(ステップS37)。
【0162】
その後は、ゲームを終了するまではステップS1に戻って(ステップS39:NO)、上記した処理を繰り返す。そして、ゲームを終了したならば(ステップS39:YES)、本処理を終える。
【0163】
以上説明したように、本実施形態によれば、互いに自身のユーザ端末1500を操作してフレンド申請操作と承認操作を行うことで登録されるフレンド(第1種関連ユーザ)とは別に、登録に際して顔を合わせて行う顔合わせ手続きを要求する顔合わせフレンド(第2種関連ユーザ)の登録が可能となる。顔合わせフレンドの登録があった場合は、該当する各ユーザに顔合わせ特典を付与することができる。そして、フレンド同士が関わる関連ゲームプレイと、顔合わせフレンド同士が関わる関連ゲームプレイとで異なるゲーム制御を行って、当該関連ゲームプレイの実行を制御することができる。したがって、従来とは異なる関連ユーザの分類手法を実現することが可能となる。
【0164】
なお、本発明を適用可能な形態は上記した実施形態に限定されるものではなく、適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
【0165】
[変形例1]
上記実施形態では、本発明の適用例として、クライアント・サーバ型のゲームシステム1000のサーバシステム1100を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、サーバシステム1100は、ユーザ2のアカウント情報やログイン情報、ユーザ管理データ510等のデータの管理を主に担うこととして、ゲームの進行制御やフレンド登録といった処理は各ユーザ端末1500が主体となって行うこととしてもよい。そのとき、顔合わせフレンドの登録に係る処理は、複数のユーザ端末1500をピアツーピア接続して実現することもできる。その場合は、何れかのユーザ端末1500に、上記実施形態のサーバシステム1100の機能を担わせる。或いは、複数のユーザ端末1500でゲーム管理部230が有する機能を分担する構成としてもよい。このようにして複数のユーザ端末1500が接続されることで、コンピュータシステムが構成される。
【0166】
具体的には、上記実施形態のサーバシステム1100が有する機能を分担して担うユーザ端末1500Aの機能構成例は、一例として
図19のようになる。
図19では、上記実施形態と同様の構成には同一の符号を付して示している。なお、この場合のサーバシステム1100は、ユーザ登録とその情報の管理及びマッチングを主に行い、ユーザ端末1500Aからのリクエストに応じてそれらの情報を提供する。
【0167】
図19に示すように、本変形例のユーザ端末1500Aは、端末処理部200がゲーム管理部230を有し、ゲーム画面表示制御部273が省略される。すなわち、本変形例のユーザ端末1500Aは、サーバシステム1100からゲーム画面の画像を表示するためのデータを取得するのではなく、自身のゲーム管理部230がゲーム管理に関する処理を実行してゲームの進行を制御し、ゲーム画面の画像を生成する。このユーザ端末1500Aの端末記憶部500には、端末処理部200をユーザ端末演算部270及びゲーム管理部230として機能させて関連ユーザ登録機能を有するアプリケーションを当該ユーザ端末1500Aに実行させるためのゲームプログラム504が格納され、当該ユーザ端末1500Aのユーザに係るユーザ管理データ510と、当該ユーザに係るプレイデータ570と、第1ユーザのユーザID5311又は第2ユーザのユーザID5331として当該ユーザ(自ユーザ)のユーザIDが設定されている顔合わせデータ530と、ゲーム設定データ550とが格納される。
【0168】
そして、本変形例のユーザ端末1500Aの処理の流れは
図5や
図18に示したフローチャートと基本的には同じで、ユーザ端末1500Aのゲーム管理部230により各ステップを実行するものと読み替えればよい。具体的には、ユーザ端末1500Aは、フレンド登録及び顔合わせフレンド登録に際して相手(他ユーザ)のユーザ端末1500Aとの間で必要な通信を行い、第1条件や第2条件を判定して当該登録を行う。そして、関連ゲームプレイにおいて顔合わせフレンドは関わらずにフレンドが関わる場合であれば第1種ゲーム制御に基づく関連ゲームプレイを実行する制御を行い、フレンドは関わらずに顔合わせフレンドが関わる場合には第2種ゲーム制御に基づく関連ゲームプレイを実行する制御を行う。
【0169】
本変形例によれば、上記実施形態と同様の作用効果が得られる。なお、ユーザ端末1500がゲーム管理部230の全ての機能を担うのではなく、その一部を担う構成としてもよい。
【0170】
[変形例2]
また、上記実施形態では、顔合わせフレンドの登録のための第2条件を「顔合わせ手続きが終了したこと」とした。そして、当該顔合わせ手続きの過程で実行する確認プロセスでの確認がされたことをもって第2条件を充足することとし、顔合わせフレンドの登録を行うこととした。これに対し、第2条件には、その他の条件を適宜含めることができる。
【0171】
例えば、「所定のマルチプレイゲームを実行したこと」を第2条件に含めて判定するとしてもよい。例えば、互いに育成しているアイドルキャラクタを用いて音楽ゲームで対戦し、或いは協力して音楽ゲームをプレイするといったことである。その場合は、顔合わせ手続きが終了しており、且つ、対象の各ユーザが一緒にゲームをプレイしていれば、顔合わせフレンドとして登録されることとなる。
【0172】
また、本実施形態の関連ユーザ登録機能を対戦ゲームに適用する場合であれば、「対象の各ユーザが当該対戦ゲームで対戦したこと」を第2条件に含めることができる。これによれば、相手のユーザと一度対戦し、使用しているプレーヤキャラクタの種類やプレイスタイル等を把握した上で、顔合わせフレンドとして登録することが可能となる。その場合は、対戦ゲームの実行後に、各ユーザに対して顔合わせフレンドとして登録するか否かの確認を促すようにしてもよい。
【0173】
或いは、顔合わせ手続きが終了する前後の所定のタイミングにおいて相手のレベルやプレイ歴、使用しているプレーヤキャラクタの種類等を各ユーザに提示するようにしてもよい。そして、その上で登録するか否かの確認を促すようにして、「当該提示後に各ユーザが登録の選択をしたこと」を第2条件に含めることとしてもよい。
【0174】
また、第2条件を、第1条件との組み合わせの条件とする構成も可能である。例えば、「第1条件を充足し、且つ、所与の追加条件を充足すること」を第2条件とする。そして、追加条件には、上記実施形態で第2条件とした「顔合わせ手続きが終了したこと(つまり、各種確認プロセスでの確認がされたこと)」を少なくとも含める。その場合は、フレンド登録手続きに加えて顔合わせ手続きをすると、顔合わせフレンドとしての登録が可能となる。
【0175】
[変形例3]
また、顔合わせ手続きの過程で実行する確認プロセスは、上記実施形態で説明した第1~第3の各確認プロセスの全てを実行する構成に限らず、そのうちの一部を実行する構としてもよい。例えば、第1の確認プロセスと第2の確認プロセスは実行し、第3の確認プロセスは実行しない等としてもよい。また、例示した第1~第3の各確認プロセスとは異なる確認プロセスを適宜組み合わせて実行する構成も可能である。
【0176】
例えば、第1の確認プロセスと第2の確認プロセスとを組み合わせて実行する構成にかえて、第1ユーザのユーザ端末(第1ユーザ端末)1500と第2ユーザのユーザ端末(第2ユーザ端末)1500との間で例えばBluetooth(登録商標)による通信や赤外線通信等の近距離無線通信を行い、各ユーザが所定の距離範囲内にいることを確認する第4の確認プロセスを実行する構成としてもよい。或いは、中継基地局が同一であることを確認する通信を行うことで各ユーザが所定の距離範囲内にいることを確認する第5の確認プロセスを実行する構成としてもよい。例えば、「ping」や「traceroute(tracert)」等の調査コマンドを発信し、返答されるメッセージから互いの中継基地局が同一であるかを判定することで実現できる。
【0177】
また、顔合わせ手続きに際してどの確認プロセスを実行するのかの選択操作を受け付けて、対象の各ユーザが希望する確認プロセスを実行することで当該ユーザ同士が実際に顔を合わせたこと(所定の距離範囲内にいること)の確認を行うようにしてもよい。例えば、第1の確認プロセスと第2の確認プロセスとを組み合わせて実行することで行う確認(A)と、第4の確認プロセスを実行することで行う確認(B)と、第5の確認プロセスを実行することで行う確認(C)と、を選択できるようにしてもよい。またその場合は、どの確認を選択したのか(顔合わせ手続きの際にどの確認プロセスによる確認を行ったのか)を顔合わせランクに反映させることとしてもよい。その場合は、各選択肢を予め順位付けして点数を定めておく。例えば、確認(B)、確認(A)、確認(C)の順に点数を高く設定しておく。そして、上記実施形態で説明した顔合わせランクの設定に当たり、どの確認を行ったのかに応じた加点を行うようにする。前述の順位付けの場合であれば、確認(A)を選択するよりも確認(B)を選択した方に顔合わせランクが高く設定され得る。
【0178】
[変形例4]
また、上記実施形態では、顔合わせフレンドの登録時に交換情報として交換した交換項目の種類に応じて顔合わせランクを設定することで、顔合わせフレンドを複数段階に区別して登録することとした。これに対し、顔合わせ手続きの前後で両者が一緒にいた時間を顔合わせ時間として求め、求めた顔合わせ時間に応じて顔合わせランクを設定するとしてもよい。
【0179】
顔合わせ時間は、顔合わせ手続きが終了した各ユーザについて、その前後で互いに近距離にいた時間として求める。例えば、各ユーザのユーザ端末1500からの測位情報の受信履歴を参照することで算出できる。そして、顔合わせ時間が長いほど顔合わせランクを高く設定する。顔合わせ手続きをした後すぐに距離が離れたような場合には顔合わせランクを低くし、イベント会場で会ったユーザと顔合わせ手続きをした等、前後で数時間近距離にいた場合は顔合わせランクを高くするといった具合である。逆に、顔合わせ時間が長いほど顔合わせランクを低く設定するのでもよい。例えば、その時間長に応じて当該顔合わせ時間の点数を決定し、決定した点数をランク分けすることで実現できる。近距離とする距離範囲については、第2の確認プロセスで基準とする距離範囲と同じでもよいし、それより広げた距離範囲や狭めた距離範囲でもよい。
【0180】
またその際に、各ユーザのユーザレベルの差を用いて点数を調整してもよい。例えば、ユーザレベルの差が小さい(ユーザレベルが同程度の)ユーザ同士が登録する場合は短い顔合わせ時間でも点数を高くするとか、逆に低くするといったことである。レベル差をいくつかの段階に分けて、それら段階毎に点数の換算式を定めておくことで実現できる。
【0181】
或いは、情報交換した交換項目の種類と、顔合わせ時間の両方を用いて顔合わせランクを設定するのでもよい。その場合は、交換項目の種類に基づく点数と、顔合わせ時間に基づく点数との合算値をランク分けすればよい。
【0182】
[変形例5]
また、上記実施形態では、一度顔合わせ手続きを終了しているユーザ同士がフレンド登録手続きをした場合は自動的に再登録の対象とし、フレンドではなく顔合わせフレンドとして登録する例を示した。これに対し、既に顔合わせ手続きが終了している旨を通知し、フレンドとして登録するのか顔合わせフレンドとして登録するのかの選択操作を受け付けるようにしてもよい。
【0183】
[変形例6]
また、上記実施形態では、原則顔合わせ手続きを終了することを条件に、顔合わせフレンドの登録を行うこととした。これに対し、フレンド登録がされているフレンド同士が所定の近距離まで近づいた場合に、顔合わせ手続きを要求することなくその関係を顔合わせフレンドに変更するとしてもよい。その場合は、フレンド登録されているユーザの組毎にそのユーザ位置間の距離を監視する。例えば、当該ユーザの組毎に、
図6等を参照して説明した第2の確認プロセスを繰り返し実行することで実現できる。そして、ユーザ位置間の距離が所定の距離範囲内にあるユーザの組があれば、当該ユーザ同士のフレンドの登録を抹消した上で、顔合わせフレンドとして登録する。
【0184】
[変形例7]
また、上記実施形態では、フレンド又は顔合わせフレンドとの間で互いにスタミナ等のプレゼントを贈り合うことを関連ゲームプレイとしたが、関連ゲームプレイの内容は特に限定されない。
【0185】
例えば、関連ゲームプレイの内容は、「フレンド又は顔合わせフレンドの一方が他方に対してスタミナを贈ること」等としてもよいし、「フレンド又は顔合わせフレンドの一方が他方に対してスタミナリクエストを送り、他方がそれに応えてスタミナを贈ること」等としてもよい。その場合は、1回に贈ることができるスタミナの数(或いは上限)について、それをフレンド間で行うのと顔合わせフレンド間で行うのとで異なる(例えば、フレンド間の場合よりも顔合わせフレンド間の方を多くする)こととしてもよい。
【0186】
またその場合は、「スタミナを贈った側に報酬として例えば所定数のゲームポイントを付与することと」を当該関連ゲームプレイに含めるとしてもよい。そして、当該構成の場合には、1回に贈れるスタミナの数(或いは上限)をフレンド間と顔合わせフレンド間とで同じにする一方で、報酬として受け取るゲームポイントをフレンド間で行う場合と顔合わせフレンド間で行う場合とで異ならせる(例えば、フレンド間の場合よりも顔合わせフレンド間の方を多くする)こととしてもよい。
【0187】
なお、本変形例では、相手に贈るものとしてスタミナを例示し、報酬としてゲームポイントを例示したが、何れもその内容自体は特に限定されない。例えば、上記実施形態で挙げた顔合わせ特典やプレゼントの内容と同様に、適宜設定することができる。
【0188】
[変形例8]
また、例えば、フレンド又は顔合わせフレンドと対戦するゲームをプレイすることや、協力してゲームをプレイすること等を関連ゲームプレイとしてもよい。例えば、本実施形態の関連ユーザ登録機能を対戦ゲームに適用する場合であれば、フレンドと対戦するゲームプレイで行う演出制御を第1種ゲーム制御とする。また、顔合わせフレンドと対戦するゲームプレイで行う演出制御を第2種ゲーム制御とする。そして、両者を異なる内容の演出制御として対戦ゲームの進行を制御することで、関連ゲームプレイの実行を制御するとしてもよい。
【0189】
グループ同士で対戦する構成の場合であれば、グループ内に顔合わせフレンドが含まれずにフレンドが含まれる場合のゲームプレイで行う演出制御を第1種ゲーム制御とし、グループ内にフレンドが含まれずに顔合わせフレンドが含まれる場合のゲームプレイで行う演出制御を第2種ゲーム制御とし、グループ内にフレンドと顔合わせフレンドの両方が含まれる場合のゲームプレイで行う演出制御を第3種ゲーム制御とする。或いは、グループがフレンドのみで構成されている場合の演出制御を第1種ゲーム制御、顔合わせフレンドのみで構成されている場合の演出制御を第2種ゲーム制御、フレンドと顔合わせフレンドとで構成されている場合の演出制御を第3種ゲーム制御とするのでもよい。そして、第1~第3の各ゲーム制御を異なる内容の演出制御として対戦ゲームの進行を制御することで、関連ゲームプレイの実行を制御するとしてもよい。第3種ゲーム制御を第2種ゲーム制御と同じ内容とし、第1種ゲーム制御とは異なる内容とするのでもよい。
【0190】
その他にも、「自ユーザのアバター空間として作成・編集したルームに他ユーザを招待すること」や、「他ユーザのルームを訪問すること」を関連ゲームプレイとすることもできる。その場合は、ルーム内で発生するイベントの制御や演出の制御、1度に招待することができるユーザの数(招待上限数)の制御等を当該関連ゲームプレイに係るゲーム制御とする。そして、フレンド同士でルームを訪問し合う場合に適用する第1種ゲーム制御と、顔合わせフレンド同士でルームを訪問し合う場合に適用する第1種ゲーム制御とで、イベントや演出、招待上限数等の制御の内容を異なる内容としてもよい。
【0191】
[変形例9]
また、ゲームプレイに限らず、関連ユーザが関わるその他の行為(関連行為)にも同様に適用が可能である。例えば、動画配信サービスを提供するソーシャルネットワーキングサービス(SNS)において、配信される動画を他のユーザと一緒に視聴する行為等が挙げられる。配信動画の視聴にあたっては、ユーザは、自身のアバターを用いて「投げ銭」や「ギフト」等と呼ばれる投稿者へのアイテムの提供である関連行為を行うことができる。
【0192】
その場合は、通常のフォロワー(関連ユーザ)の登録とは別に、顔を合わせたことで登録可能な特別なフォロワー(顔合わせフォロワー)を登録できるようにする。そして、「投げ銭」等として提供可能なアイテムの種類や数の制御を、当該関連行為に係る行為制御として行う。すなわち、通常のフォロワー同士で視聴する場合に適用する第1種行為制御と、顔合わせフォロワー同士で視聴する場合に適用する第2種行為制御とで、提供可能なアイテムの種類等の制御の内容を異なる内容とする。第2種行為制御に係るアイテムの種類を第1種行為制御に係る種類と比べて増やしたり、高価なものを含めるといった具合である。
【0193】
[変形例10]
また、上記実施形態では、第1ユーザと第2ユーザとがフレンド登録手続きや顔合わせ手続きを行った際に、両者の登録枠が残っていることを制限人数条件として判定し、制限人数条件を満たせばフレンド又は顔合わせフレンドとして登録することとした。これに対し、顔合わせフレンドの登録については、第1ユーザ及び第2ユーザの一方の登録枠に空きがなくても、他方の登録枠に空きがあれば、互いを顔合わせフレンドとして登録する構成としてもよい。その場合は、「第1ユーザ(自ユーザ)の登録枠及び第2ユーザ(他ユーザ)の登録枠の少なくとも一方に空きがあること」を制限人数条件として判定すればよい。第1ユーザ(自ユーザ)にとってみれば、登録枠に空きが無くとも、第2ユーザ(他ユーザ)の登録枠に空きがあれば、第2ユーザを顔合わせフレンドとして登録することができることとなる。また、その場合は、第1ユーザ(自ユーザ)の上限人数自体を1人分引き上げて変更するようにしてもよい。
【0194】
また、何れか一方の登録枠に空きがなくても、それが顔合わせフレンドの登録であれば、互いを顔合わせフレンドとして登録するようにしてもよい。すなわち、例えば、上記の実施形態と同様に「第1ユーザの登録枠に空きがあり、且つ、第2ユーザの登録枠に空きがあること」を制限人数条件とする。そして、制限人数条件を満たさない場合は新たなフレンドの登録は行わない。一方で、顔合わせフレンドの登録については、制限人数条件は適用せずに新たな顔合わせフレンドの登録を行うようにする。その場合も、顔合わせ登録の時点で何れか一方の登録枠に空きがないときは、当該ユーザの上限人数自体を1人分引き上げて変更するようにしてもよい。
【0195】
或いは、ユーザ毎に登録の許否を判定するようにしてもよい。すなわち、第1ユーザの登録枠に空きがあり、第2ユーザの登録枠に空きがない状態のときには、第1ユーザについては登録を許容して第2ユーザを顔合わせフレンドとして登録する一方、第2ユーザについては第1ユーザを顔合わせフレンドとする登録をしないとする構成も可能である。
【0196】
また、上記実施形態のように新規の顔合わせ手続きが終了したものの一方のユーザの登録枠に空きがないために顔合わせフレンドとしての登録を完了しなかったときには、該当するユーザの登録枠が空くのを待って、自動的に各ユーザの組みを互いの顔合わせフレンドとして登録するようにしてもよい。
【0197】
[変形例11]
また、ユーザ毎に、そのフレンド又は顔合わせフレンドとして登録されているユーザとの間の親密度のデータを生成・管理し、ゲームに用いることとしてもよい。
図20は、あるユーザについて設定された親密度データであって、その顔合わせフレンドとして登録されているユーザとの間の親密度データ590のデータ構成例を示す図である。
図20の例では、親密度データ590は、当該ユーザのユーザID591と、フレンド指標値593と、顔合わせフレンド指標値595と、総合親密度レベル597と、を含む。
【0198】
フレンド指標値593は、例えば、当該ユーザとやり取りしたチャットの回数や頻度、一緒に関連ゲームプレイをプレイした回数や頻度(上記実施形態の例であればプレゼントを贈り合った回数や頻度)、ゲームオブジェクトを譲渡及び/又は譲受した回数や頻度等に基づき随時更新される。
【0199】
顔合わせフレンド指標値595は、当該ユーザと対面した回数や頻度、情報交換をした回数や頻度、その際の交換項目の種類等に基づき随時更新される。
【0200】
総合親密度レベル597は、当該ユーザとの間の総合的な親密度を示し、フレンド指標値593と顔合わせフレンド指標値595とに基づいて設定される。例えば、フレンド指標値593と顔合わせフレンド指標値595の合計値を求め、求めた合計値を予め定められる複数段階の親密度ランクにランク分けすることで設定される。なお、合計値の算出に際しては、顔合わせフレンド指標値595の重みを大きくして合算したり、逆にフレンド指標値593の重みを大きくして合算してもよい。
【0201】
そして、この親密度データ590を用いて関連ゲームプレイの実行を制御するとしてもよい。例えば、ユーザが顔合わせフレンド等のユーザとチームを組んで敵キャラクタを倒すゲームを関連ゲームプレイとして行う場合に、総合親密度レベル597が高い顔合わせフレンドほど自ユーザとの連携技の発動をし易くする制御を行って、当該ゲーム(すなわち関連ゲームプレイ)の実行を制御する等としてもよい。
【0202】
[変形例12]
また、上記実施形態では、関連ユーザとして「フレンド」の例を説明したが、関連ユーザは「フレンド」に限られない。例えば、協力プレイを行う際のバディや相棒となり得る候補ユーザを関連ユーザとしてもよいし、対戦プレイを行う際の対戦相手やライバルとなり得る候補ユーザを関連ユーザとしてもよい。
【符号の説明】
【0203】
1000…ゲームシステム
1100…サーバシステム
100s…操作入力部
200s…サーバ処理部
210…ユーザ管理部
230…ゲーム管理部
231…第1種関連ユーザ登録部
233…第2種関連ユーザ登録部
235…確認プロセス実行制御部
237…登録抹消部
239…特典付与制御部
241…関連ゲームプレイ制御部
290s…画像生成部
292s…音生成部
294s…通信制御部
390s…画像表示部
392s…音出力部
394s…通信部
500s…サーバ記憶部
501…サーバプログラム
503…配信用ゲームクライアントプログラム
510…ユーザ管理データ
515…ユーザレベル
520…関連ユーザデータ
521…上限人数
523…フレンドリスト
525…顔合わせフレンドリスト
530…顔合わせデータ
531…第1ユーザデータ
5311…ユーザID
5313…交換項目種類
5315…顔合わせランク
533…第2ユーザデータ
5331…ユーザID
5333…交換項目種類
5335…顔合わせランク
535…顔合わせ日時
537…顔合わせ場所
550…ゲーム設定データ
551…顔合わせ特典データ
560…関連ゲームプレイ制御情報
561…フレンド向けゲーム制御情報
563…顔合わせフレンド向けゲーム制御情報
570…プレイデータ
571…測位履歴
1500,1500A…ユーザ端末
100…操作入力部
200…端末処理部
270…ユーザ端末演算部
271…操作信号送信制御部
273…ゲーム画面表示制御部
290…画像生成部
292…音生成部
294…通信制御部
390…画像表示部
392…音出力部
394…通信部
500…端末記憶部
502…ゲームクライアントプログラム
504…ゲームプログラム
N…ネットワーク
2…ユーザ