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  • 特開-保持具および保持具セット 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022097937
(43)【公開日】2022-07-01
(54)【発明の名称】保持具および保持具セット
(51)【国際特許分類】
   A61B 90/53 20160101AFI20220624BHJP
【FI】
A61B90/53
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020211199
(22)【出願日】2020-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】504176911
【氏名又は名称】国立大学法人大阪大学
(71)【出願人】
【識別番号】508145506
【氏名又は名称】株式会社キャステム
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中島 清一
(72)【発明者】
【氏名】戸田 拓夫
(72)【発明者】
【氏名】石井 裕二
(57)【要約】
【課題】医療器具を使用する使用者が当該医療器具を任意の位置に保持することが可能で、小型かつ低コストな保持具およおび保持具セットを提供する。
【解決手段】保持具10は、医療器具を保持するための保持具10であって、保持部1と、固定部3と、接続部2とを備える。保持部1は、医療器具を着脱自在に保持する貫通孔1dが形成されている。接続部2は、固定部3と保持部1とを接続する。固定部3は、使用者の衣服に保持具10を着脱自在に固定する固定部材3bを含む。このようにすれば、衣服30に保持具10を固定した状態で、当該保持具10の保持部1に医療器具を支持させることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療器具を保持するための保持具であって、
前記医療器具を着脱自在に保持する貫通孔が形成された保持部と、
固定部と、
前記固定部と前記保持部とを接続する接続部とを備え、
前記固定部は、使用者の衣服に前記保持具を着脱自在に固定する固定部材を含む、保持具。
【請求項2】
前記保持部において、前記貫通孔は中心軸に沿って延びるように形成され、
前記固定部は、前記固定部材が配置された底面を有し、
前記底面に対する前記中心軸の方向は、前記底面に対する垂直線に対して傾斜している、請求項1に記載の保持具。
【請求項3】
前記保持部は、
前記中心軸に沿った方向における一方に位置する第1端部と、
前記中心軸に沿った方向における他方に位置する第2端部とを含み、
前記第1端部から前記固定部までの距離は、前記第2端部から前記固定部までの距離より大きく、
前記第1端部での前記貫通孔において、前記中心軸に垂直な幅方向における幅は、前記第2端部での前記貫通孔の前記幅方向における幅より大きい、請求項2に記載の保持具。
【請求項4】
前記保持部は、前記貫通孔の延在方向に沿った面内で回転可能である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の保持具。
【請求項5】
前記保持部は、前記貫通孔の延在方向に対して交差する面内で回転可能である、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の保持具。
【請求項6】
前記固定部から前記保持部までの距離が変更可能である、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の保持具。
【請求項7】
請求項1に記載の保持具と、
前記保持具を固定可能な前記衣服とを備える、保持具セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、保持具および保持具セットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、手術時に内視鏡などの医療器具を保持するための保持装置が知られている(たとえば、特開2005-118457号公報参照)。特開2005-118457号公報には、台車に設置された多関節アームの先端部に医療器具を保持可能な保持部が設置された医療器具用保持装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-118457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来の医療器具用保持装置を用いれば、医療器具を使用する医師などの使用者は任意の位置に医療器具を保持することができる。しかし、上述した医療器具用保持装置は、当該装置自体が大型であり、製造コストも高いという課題があった。
【0005】
本開示の目的は、医療器具を使用する使用者が当該医療器具を任意の位置に保持することが可能で、小型かつ低コストな保持具および保持具セットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る保持具は、医療器具を保持するための保持具であって、保持部と、固定部と、接続部とを備える。保持部は、医療器具を着脱自在に保持する貫通孔が形成されている。接続部は、固定部と保持部とを接続する。固定部は、使用者の衣服に保持具を着脱自在に固定する固定部材を含む。
【0007】
本開示に係る保持具セットは、上記保持具と、衣服とを備える。衣服は保持具を固定可能となっている。
【発明の効果】
【0008】
上記によれば、小型化かつ低コストな保持具および保持具セットが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施の形態に係る保持具の斜視模式図である。
図2図1に示した保持具の側面図である。
図3図1に示した保持具の正面図である。
図4図1に示した保持具の背面図である。
図5図1に示した保持具の平面図である。
図6図1に示した保持具の底面図である。
図7図1に示した保持具の変形例を示す底面図である。
図8図1に示した保持具の変形例を示す底面図である。
図9】本実施の形態に係る保持具セットの模式図である。
図10図9に示した保持具セットの使用状態を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施の形態を説明する。なお、同一の構成には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
【0011】
<保持具の構成>
図1から図6に示す本開示に係る保持具10は、内視鏡などの医療器具を保持するための保持具10である。保持具10は、保持部1と、固定部3と、接続部2とを備える。接続部2は、固定部3と保持部1とを接続する。
【0012】
図1および図2に示すように、保持部1は、筒状の形状を有している。保持部1には、医療器具を着脱自在に保持する貫通孔1dが形成されている。貫通孔1dは、図2に示すように中心軸1eに沿って延びるように形成されている。保持部1は、第1端部1aと第2端部1bとを含んでいる。第1端部1aは、中心軸1eに沿った方向における保持部1の一方に位置する。第2端部1bは、中心軸1eに沿った方向における保持部1の他方に位置する。保持部1には、第1端部1aから第2端部1bにまで、保持部1の貫通孔1dに繋がるスリット1cが形成されている。図5に示すように、中心軸1eに対して垂直な方向でのスリット1cの幅は、スリット1cの全長にわたってほぼ同じになっている。なお、第1端部1a側におけるスリット1cの幅が、第2端部1b側におけるスリット1cの幅より大きくなっていてもよい。
【0013】
図3および図4に示すように、保持部1において、第1端部1aでの貫通孔1dの、中心軸1eに垂直な幅方向における幅W1は、第2端部1bでの貫通孔1dの幅方向における幅W2より大きい。貫通孔1dの幅は、第2端部1b側から第1端部1a側に向けて徐々に大きくなっている。
【0014】
異なる観点から言えば、図1および図2に示すように、保持部1は第2端部1b側から第1端部1a側に向けて徐々に外径が大きくなるテーパ形状部と、当該テーパ形状部における第1端部1a側に接続された拡径部とを含む。拡径部の外周幅(中心軸1eに垂直な幅方向での外径)はテーパ形状部の最大外周幅(上記幅方向での外周幅の最大値)以上となっている。
【0015】
保持具10の使用者は、保持部1の貫通孔1dにスリット1cを介して内視鏡などの医療器具を挿入し、保持部1において当該医療器具を支持させることができる。
【0016】
固定部3は板状の形状を有する。固定部3は、保持部1に面する第1面(上面)と、当該第1面と反対側に位置する第2面としての底面3aとを有する。固定部3は、底面3aに配置された固定部材3bを含む。固定部材3bは、たとえば医療機器を操作する使用者の衣服に保持具10を着脱自在に固定する。固定部材3bはたとえば面ファスナである。固定部材3bとしては、衣服に保持具10を固定できれば任意の部材を採用してもよい。
【0017】
図6に示すように、固定部材3bの平面形状の外周は、固定部3の底面3aの外周に沿って延びるように配置されている。つまり、固定部材3bの平面形状は底面3aの平面形状と実質的に同じであってもよい。固定部材3bの大きさは、底面3aの大きさより小さい。なお、固定部材3bの大きさと底面3aの大きさとを同じにしてもよい。図6では底面3aに1つの固定部材3bが配置されているが、底面3aに複数の固定部材3bを配置してもよい。たとえば、複数の帯状の固定部材3bを底面3aに並べるように配置してもよい。複数の固定部材3bを底面3aに分散配置してもよい。複数の固定部材3bを底面3aにマトリックス状に配置してもよい。
【0018】
接続部2は、保持部1に固定されている第1部材2aと、固定部3に固定されている第2部材2bと、連結軸2cとを主に含む。第1部材2aは、上部第1部材2aaと、下部第1部材2abとを主に含む。上部第1部材2aaは保持部1に固定されている。下部第1部材2abは、上部第1部材2aaから見て固定部3側に配置される。下部材1部材2abは、蝶番部5を介して上部第1部材2aaと回転可能に接続されている。保持部1および上部第1部材2aaは、回転軸5aを中心に図3に示す矢印23により示す方向に回転可能である。つまり、保持部1は、貫通孔1dの延在方向に対して交差する面内で回転可能である。蝶番部5の構成は、下部第1部材2abに対して上部第1部材2aaが回転可能となれば、任意の構成を採用できる。たとえば、蝶番部5において図示しない回転軸が上部第1部材2aaの一部および下部第1部材2abの一部を貫通するように配置されていてもよい。
【0019】
下部第1部材2abには、長穴2dが形成されている。第2部材2bにも図示しない穴が形成されている。長穴2dおよび第2部材2bの穴が重なるように配置された状態で、連結軸2cが当該長穴2dおよび第2部材2bの穴を貫通するように配置されている。連結軸2cは長穴2dおよび第2部材2bの穴から容易に抜けないように、たとえば両端部の外径が長穴2dの短径および第2部材2bの穴の直径より大きくなっている。連結軸2cを回転中心にして、保持部1および第1部材2aは第2部材2bに対して図2の矢印21に示す方向に回転可能になっている。つまり、保持部1は、貫通孔1dの延在方向に沿った面内で回転可能である。
【0020】
また、連結軸2cが下部第1部材2abの長穴に挿入されているため、連結軸2cに対して、第1部材2aを長穴2dの延在方向に沿って相対的に移動させることができる。この結果、長穴2dに沿った方向である図2の矢印22に示す方向において、接続部2の長さを変更することができる。つまり、固定部3から保持部1までの距離が変更可能となっている。
【0021】
なお、連結軸2cは第2部材2bに固定されていてもよい。あるいは、連結軸2cは第2部材2bと一体に成型されていてもよい。また、接続部2の長さを変更する構成としては、上述のような長穴2dを用いる構成以外の任意の構成を採用できる。
【0022】
固定部3に対する保持部1の姿勢としては、任意の姿勢としてもよいが、好ましくは図2に示すように保持部1の中心軸1eが固定部3の底面3aに対して傾斜するように、保持部1を配置する。異なる観点から言えば、底面3aに対する中心軸1eの方向は、底面3aに対する垂直線3cに対して傾斜することが好ましい。さらに、図2に示すように、第1端部1aから固定部3までの距離L1は、第2端部1bから固定部3までの距離L2より大きくなっていることが好ましい。
【0023】
<変形例の構成>
図7および図8に示す保持具は、図1から図6に示した保持具10の変形例である。図7および図8に示すように、固定部3における底面3aの平面形状は、任意の形状を採用できる。たとえば、図7に示すように底面3aの平面形状を円形状としてもよい。この場合、固定部材3bの平面形状を円形状としてもよい。また、図8に示すように、底面3aの平面形状を楕円形状としてもよい。固定部材3bの平面形状も楕円形状としてもよい。図7および図8に示した保持具において、固定部材3bの平面形状は底面3aの平面形状と異なっていてもよい。
【0024】
また、上述した保持具10は、矢印21および矢印23に示したように保持部1を連結軸2cまたは蝶番部5を中心にして回転させることができるとともに、矢印22に示すように保持部1と固定部3との間の距離を変更できるが、このような可動部のうち1つまたは2つを有するようにしてもよい。たとえば、図1から図8に示した保持具において、第1部材2aに長穴2dではなく単なる穴が形成され、当該第1部材2aの穴と第2部材2bの穴とを貫通するように連結軸2cが配置された構成としてもよい。あるいは、図1図8に示した保持具において、蝶番部5が無く上部第1部材2aaと下部第1部材2abとが一体となっていてもよい。あるいは、蝶番部5を中心とした矢印23に示した保持部1の回転、長穴2dに沿った矢印22に示した保持部1の移動、連結軸2cを中心とした矢印21に示した保持部1の回転、のうちの1つだけが可能となるように、保持具10が構成されていてもよい。
【0025】
あるいは、図1から図6に示したような固定部3に対する保持部1の姿勢となるように、固定部3に対して保持部1が固定された構成としてもよい。つまり、可動部の無い保持具10としてもよい。
【0026】
固定部3から保持部1までの最短距離(図2に示す距離L2)は、たとえば0cm以上10cm以下としてもよく、好ましくは2cm以上8cm以下、より好ましくは3cm以上7cm以下である。
【0027】
<保持具セットの構成>
図9および図10に示すように、本開示に係る保持具セットは、上記保持具10と、衣服30とを備える。衣服30はたとえばベストである。衣服30は、本体部である生地部30aと、生地部30aの表面に配置された固定部材30bとを主に含む。固定部材30bは面ファスナである。固定部材30bは、衣服30の少なくとも前側に配置されている。固定部材30bは保持具10の固定部材3bと着脱可能に接続可能である。すなわち、衣服30は保持具10を固定可能となっている。
【0028】
図10に示すように、衣服30を着用した使用者は、衣服30の固定部材30bにおける任意の位置に保持具10を固定できる。使用者は、保持具10の保持部1の貫通孔1d(図1参照)に医療器具の一例である内視鏡40を挿入し、保持部1において内視鏡40を支持させることができる。使用者は、保持部1に支持された内視鏡40を左手51により容易に操作できる。
【0029】
なお、衣服30の形状は図9および図10に示した形状に限らず、任意の形状としてもよい。固定部材30bは、衣服30の全面のみでは無く、側面および背面に追加配置されていてもよい。
【0030】
<作用効果>
本開示に係る保持具10は、医療器具を保持するための保持具10であって、保持部1と、固定部3と、接続部2とを備える。保持部1は、医療器具を着脱自在に保持する貫通孔1dが形成されている。接続部2は、固定部3と保持部1とを接続する。固定部3は、使用者の衣服30に保持具10を着脱自在に固定する固定部材3bを含む。
【0031】
このようにすれば、衣服30に保持具10を固定した状態で、当該保持具10の保持部1に医療器具を支持させることができる。このため、使用者が保持具10を衣服30の好みの位置に固定することで、使用者は自分の作業スタイルに合わせて保持具10を利用できる。さらに、使用者は当該医療器具を常時把持しておく必要がなくなる。このため、使用者の負担が軽減される。また、使用者が医療器具を常時把持する必要が無いため、使用者が医療器具を操作する際の自由度が大きくなる。
【0032】
また、上述した保持具10は従来の医療器具用保持装置と比べて小型かつシンプルな構造であるため、製造コストを従来の医療器具用保持装置より低減できる。さらに、上述した保持具10は従来の医療器具用保持装置と比べて小型であるため、手術室などの使用環境に関する制約が少ない。
【0033】
上記保持具10では、保持部1において、貫通孔1dが中心軸1eに沿って延びるように形成されてもよい。固定部3は、固定部材3bが配置された底面3aを有してもよい。底面3aに対する中心軸1eの方向は、底面3aに対する垂直線3cに対して傾斜していてもよい。
【0034】
この場合、保持具10が固定された衣服30の表面に対して、医療器具を傾斜させた状態で支持することができる。
【0035】
上記保持具10において、保持部1は、第1端部1aと第2端部1bとを含んでいてもよい。第1端部1aは、中心軸1eに沿った方向における一方に位置してもよい。第2端部1bは、中心軸1eに沿った方向における他方に位置してもよい。第1端部1aから固定部3までの距離L1は、第2端部1bから固定部3までの距離L2より大きくてもよい。第1端部1aでの貫通孔1dの、中心軸1eに垂直な幅方向における幅W1は、第2端部1bでの貫通孔1dの幅方向における幅W2より大きくてもよい。
【0036】
この場合、たとえば内視鏡のように、延在方向の一方側の径が相対的に大きく、他方側の径が相対的に小さい医療器具を、上記一方側を第1端部1a側に配置し、上記他方側を第2端部1b側に配置した状態で、保持部1の貫通孔1dに挿入・支持することができる。
【0037】
上記保持具10において、保持部1は、貫通孔1dの延在方向に沿った面内で回転可能であってもよい。この場合、使用者が固定部3に対する保持部1の角度を任意に変更できる。その結果、使用者の好みに応じて保持部1により支持される医療器具の姿勢を決定できる。また、たとえば内視鏡などの医療器具を、保持具10の保持部1に支持させた状態で、保持部1と医療器具とを一緒に回転させることもできる。
【0038】
上記保持具10において、保持部1は、貫通孔1dの延在方向に対して交差する面内で回転可能であってもよい。この場合、使用者が固定部3に対する保持部1の角度(貫通孔1dの延在方向に対して交差する面内での回転角度)を任意に変更できる。その結果、使用者の好みに応じて保持部1により支持される医療器具の姿勢を決定できる。また、たとえば内視鏡などの医療器具を、保持具10の保持部1に支持させた状態で、保持部1と医療器具とを一緒にねじるような動作を行うことができる。
【0039】
上記保持具10において、固定部3から保持部1までの距離が変更可能であってもよい。この場合、使用者が固定部3と保持部1との間の距離を任意に変更できる。その結果、使用者の好みに応じて保持部1により支持される医療器具の位置を決定できる。
【0040】
本開示に係る保持具セットは、上記保持具10と、衣服30とを備える。衣服30は保持具10を固定可能となっている。このようにすれば、使用者が衣服30を着用し、保持具10を当該衣服30の任意の位置に固定することで、医療器具を使用者の好みの位置に保持することができる。また、上記保持具セットは従来の医療器具用保持装置と比べてシンプルな構成であるため製造コストを低減できる。
【0041】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。矛盾のない限り、今回開示された実施の形態の構成のうち少なくとも2つを組み合わせてもよい。本開示の基本的な範囲は、上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
【符号の説明】
【0042】
1 保持部、1a 第1端部、1b 第2端部、1c スリット、1d 貫通孔、1e 中心軸、2 接続部、2a 第1部材、2aa 上部第1部材、2ab 下部第1部材、2b 第2部材、2c 連結軸、2d 長穴、3 固定部、3a 底面、3b,30b 固定部材、3c 垂直線、5 蝶番部、5a 回転軸、10 保持具、21,22,23 矢印、30 衣服、30a 生地部、40 内視鏡、51 左手。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10