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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022099716
(43)【公開日】2022-07-05
(54)【発明の名称】研削装置
(51)【国際特許分類】
   B24B 7/04 20060101AFI20220628BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20220628BHJP
   B24B 49/10 20060101ALI20220628BHJP
   B24B 41/06 20120101ALI20220628BHJP
   B24B 49/12 20060101ALI20220628BHJP
【FI】
B24B7/04 A
H01L21/304 631
B24B49/10
B24B41/06 A
B24B49/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020213681
(22)【出願日】2020-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤村 聖
(72)【発明者】
【氏名】市石 匡平
(72)【発明者】
【氏名】須藤 雄二郎
【テーマコード(参考)】
3C034
3C043
5F057
【Fターム(参考)】
3C034BB73
3C034BB92
3C034CA02
3C034CA04
3C034CA22
3C034CB08
3C034CB14
3C034DD20
3C043BA04
3C043BA16
3C043CC04
3C043CC11
3C043DD02
3C043DD04
3C043DD06
5F057AA03
5F057AA53
5F057BA12
5F057BB09
5F057CA06
5F057DA11
5F057GA02
5F057GA13
5F057GA23
5F057GB02
5F057GB04
5F057GB16
5F057GB24
(57)【要約】
【課題】ウエーハの剥離面と逆の面を研削することを抑制することができる研削装置を提供すること。
【解決手段】研削装置1は、SiCインゴットから剥離して生成され、SiCインゴットから剥離された剥離面に凹凸を有するウエーハの剥離面を研削する研削装置であって、ウエーハを保持する保持テーブル7と、保持テーブル7に保持されたウエーハ200の露出している上面を研削する研削ユニット3,4と、剥離面を検出する検出ユニットである上面高さ測定器15-1と、制御ユニット100と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インゴットから剥離して生成され、インゴットから剥離された剥離面に凹凸を有するウエーハの該剥離面を研削する研削装置であって、
ウエーハを保持する保持テーブルと、
該保持テーブルに保持されたウエーハの露出している面を研削する研削ユニットと、
該剥離面を検出する検出ユニットと、
制御ユニットと、
を備えることを特徴とする研削装置。
【請求項2】
該検出ユニットは、
該保持テーブルに保持されたウエーハの上面高さを測定する上面高さ検出器を有し、
該上面高さ検出器で複数個所を測定し、
測定された該上面高さの差が閾値を下回る場合、該剥離面が露出していない異常と判定することを特徴とする請求項1に記載の研削装置。
【請求項3】
該検出ユニットは、
該保持テーブルの保持面でウエーハを吸引することで生じる圧力を測定する圧力計を有し、
ウエーハを吸引した際に該圧力計で測定される圧力が閾値を下回る場合、該剥離面が露出していない異常と判定することを特徴とする請求項1に記載の研削装置。
【請求項4】
該制御ユニットは、
該検出ユニットにより異常と判定した場合、
オペレータに報知することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の研削装置。
【請求項5】
該研削装置は、
該ウエーハを複数収容するカセットを設置するカセット設置台と、
該カセットから該保持テーブルまでウエーハを搬送する搬送アームを少なくとも1つ以上含む搬送ユニットと、をさらに備え、
該検出ユニットは、
該搬送ユニットに設置され、
該ウエーハと対向し、該ウエーハのいずれかの面に光を照射する投光部と、
該ウエーハから反射された反射光を受光する受光部と、を有し、
該受光部が受光する光量が閾値を下回る場合、投光部と対向する面が剥離面だと検出し、
該制御ユニットは、
該検出ユニットの判定結果に応じて、
該保持テーブルにウエーハが保持された際に、該剥離面が露出するかを判定する露出判定ユニットを備えることを特徴とする請求項1に記載の研削装置。
【請求項6】
該搬送アームは、
ウエーハを保持する保持面と、
該保持面と接続されるアーム部と、
該アーム部に設置され、該保持面を180度回転させる駆動部と、を有し、
該制御ユニットは、
該露出判定ユニットが、
該保持テーブルにウエーハが保持される際に、
剥離面が露出しないと判定した場合、
該保持テーブルにウエーハを載置する前に、該保持面を180度回転させることを特徴とする請求項5に記載の研削装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インゴットから剥離したウエーハの剥離面を研削する研削装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インゴットの内部であって所望するウエーハの厚みに相当する深さに集光させてレーザを照射し、加工痕から水平に延びる剥離層を形成し、該剥離層を起点にインゴットからウエーハを剥離するウエーハの生成方法が知られている。
【0003】
この種の方法で生成されたウエーハは、剥離層側の剥離面には凹凸が形成されるために、インゴットからの剥離後に剥離面が研削されるなどして、剥離面の凹凸が除去される。この種の研削加工を施すために、研削装置が用いられている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-049913号公報
【特許文献2】特開2006-021264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した特許文献1及び特許文献2に記載された研削装置では、オペレータが手作業で剥離したウエーハをカセットに収容する場合、ウエーハを上下反対向きに収容してしまい、剥離面と逆の面を研削してしまう恐れがあった。
【0006】
本発明は、上記事実に鑑みてなされたものであり、その目的は、ウエーハの剥離面と逆の面を研削することを抑制することができる研削装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の研削装置は、インゴットから剥離して生成され、インゴットから剥離された剥離面に凹凸を有するウエーハの該剥離面を研削する研削装置であって、ウエーハを保持する保持テーブルと、該保持テーブルに保持されたウエーハの露出している面を研削する研削ユニットと、該剥離面を検出する検出ユニットと、制御ユニットと、を備えることを特徴とする。
【0008】
前記研削装置において、該検出ユニットは、該保持テーブルに保持されたウエーハの上面高さを測定する上面高さ検出器を有し、該上面高さ検出器で複数個所を測定し、測定された該上面高さの差が閾値を下回る場合、該剥離面が露出していない異常と判定しても良い。
【0009】
前記研削装置において、該検出ユニットは、該保持テーブルの保持面でウエーハを吸引することで生じる圧力を測定する圧力計を有し、ウエーハを吸引した際に該圧力計で測定される圧力が閾値を下回る場合、該剥離面が露出していない異常と判定しても良い。
【0010】
前記研削装置において、該制御ユニットは、該検出ユニットにより異常と判定した場合、オペレータに報知しても良い。
【0011】
前記研削装置において、該研削装置は、該ウエーハを複数収容するカセットを設置するカセット設置台と、該カセットから該保持テーブルまでウエーハを搬送する搬送アームを少なくとも1つ以上含む搬送ユニットと、をさらに備え、該検出ユニットは、該搬送ユニットに設置され、該ウエーハと対向し、該ウエーハのいずれかの面に光を照射する投光部と、該ウエーハから反射された反射光を受光する受光部と、を有し、該受光部が受光する光量が閾値を下回る場合、投光部と対向する面が剥離面だと検出し、該制御ユニットは、該検出ユニットの判定結果に応じて、該保持テーブルにウエーハが保持された際に、該剥離面が露出するかを判定する露出判定ユニットを備えても良い。
【0012】
前記研削装置において、該搬送アームは、ウエーハを保持する保持面と、該保持面と接続されるアーム部と、該アーム部に設置され、該保持面を180度回転させる駆動部と、を有し、該制御ユニットは、該露出判定ユニットが、該保持テーブルにウエーハが保持される際に、剥離面が露出しないと判定した場合、該保持テーブルにウエーハを載置する前に、該保持面を180度回転させても良い。
【発明の効果】
【0013】
本願発明は、ウエーハの剥離面と逆の面を研削することを抑制することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、実施形態1に係る研削装置の構成例を示す斜視図である。
図2図2は、実施形態1に係る研削装置の加工対象のウエーハの斜視図である。
図3図3は、図2に示すウエーハを下方からみた平面図である。
図4図4は、図2に示されたウエーハが剥離されるSiCインゴットの平面図である。
図5図5は、図4に示されたSiCインゴットの側面図である。
図6図6は、図4に示されたSiCインゴットに剥離層が形成された状態の平面図である。
図7図7は、図6中のVII-VII線に沿う断面図である。
図8図8は、図1に示された研削装置の搬送アームの構成例を示す斜視図である。
図9図9は、図1に示された研削装置の保持テーブルに保持されたウエーハの上面が剥離面である状態を模式的に示す側面図である。
図10図10は、図1に示された研削装置の保持テーブルに保持されたウエーハの上面が平坦面である状態を模式的に示す側面図である。
図11図11は、実施形態2に係る研削装置の保持テーブルに保持されたウエーハの上面が剥離面である状態を模式的に示す側面図である。
図12図12は、実施形態2に係る研削装置の保持テーブルに保持されたウエーハの上面が平坦面である状態を模式的に示す側面図である。
図13図13は、実施形態3に係る研削装置の構成例を示す斜視図である。
図14図14は、実施形態4に係る研削装置の搬送アームの構成例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
【0016】
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係る研削装置を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係る研削装置の構成例を示す斜視図である。図2は、実施形態1に係る研削装置の加工対象のウエーハの斜視図である。図3は、図2に示すウエーハを下方からみた平面図である。図4は、図2に示されたウエーハが剥離されるSiCインゴットの平面図である。図5は、図4に示されたSiCインゴットの側面図である。図6は、図4に示されたSiCインゴットに剥離層が形成された状態の平面図である。図7は、図6中のVII-VII線に沿う断面図である。
【0017】
(ウエーハ)
図1に示された実施形態1に係る研削装置1は、図2及び図3に示されたウエーハを研削する加工装置である。図1に示された研削装置1の加工対象である図2及び図3に示されたウエーハ200は、図4及び図5に示すSiCインゴット201(インゴットに相当)から剥離されて生成される。図4及び図5に示すSiCインゴット201は、実施形態1では、SiC(炭化ケイ素)からなり、全体として円柱状に形成されている。実施形態1において、SiCインゴット201は、六方晶単結晶SiCインゴットである。
【0018】
SiCインゴット201は、図4及び図5に示すように、円形状の平坦面202と、平坦面202の裏面側の円形状の第2面203と、平坦面202の外縁と第2面203の外縁とに連なる周面204を有している。また、SiCインゴット201は、周面204に結晶方位を示す第1オリエンテーションフラット205と、第1オリエンテーションフラット205に直交する第2オリエンテーションフラット206を有している。第1オリエンテーションフラット205の長さは第2オリエンテーションフラット206の長さより長い。
【0019】
また、SiCインゴット201は、平坦面202の垂線207に対して第2オリエンテーションフラット206に向かう傾斜方向208にオフ角α傾斜したc軸209とc軸209に直交するc面210を有している。c面210は、SiCインゴット201の平坦面202に対してオフ角α傾斜している。c軸209の垂線207からの傾斜方向208は、第2オリエンテーションフラット206の伸長方向に直交し、かつ第1オリエンテーションフラット205と平行である。c面210は、SiCインゴット201中にSiCインゴット201の分子レベルで無数に設定される。実施形態1では、オフ角αは、1°、4°又は6°に設定されているが、本発明では、オフ角αを例えば1°~6°の範囲で自由に設定してSiCインゴット201を製造することができる。
【0020】
また、SiCインゴット201は、平坦面202が研削装置により研削加工された後、研磨装置により研磨加工されて、平坦面202が鏡面に形成される。
【0021】
図4及び図5に示すSiCインゴット201は、図6及び図7に示す剥離層211が形成された後、剥離層211を起点にウエーハ200が剥離される。剥離層211は、SiCインゴット201に対して透過性を有する波長のパルス状のレーザービーム231(図7に示す)の集光点232(図7に示す)をSiCインゴット201の平坦面202から生成すべきウエーハ200の厚みに相当する所望の深さ233(図7に示す)に位置付けて、第2オリエンテーションフラット206に沿ってパルス状のレーザービーム231が照射されて、SiCインゴット201の内部に形成される。
【0022】
SiCインゴット201は、SiCインゴット201に対して透過性を有する波長のパルス状のレーザービーム231が照射されると、図7に示すように、パルス状のレーザービーム231の照射によりSiCがSi(シリコン)とC(炭素)とに分離し次に照射されるパルス状のレーザービーム231が前に形成されたCに吸収されて連鎖的にSiCがSiとCとに分離する改質部212が、X軸方向に沿ってSiCインゴット201の内部に形成されると共に、改質部212からc面210に沿って延びるクラック213が生成される。こうして、SiCインゴット201は、SiCインゴット201に対して透過性を有する波長のパルス状のレーザービーム231が照射されると、改質部212と、改質部212からc面210に沿って形成されるクラック213とを含む剥離層211が形成される。
【0023】
SiCインゴット201は、第2オリエンテーションフラット206と平行な方向の全長に亘ってレーザービーム231が照射されると、レーザービーム231を照射する図示しないレーザービーム照射ユニットに対して第1オリエンテーションフラット205に沿って相対的にインデックス送りされる。再度、SiCインゴット201は、集光点232を平坦面202から所望の深さ233に位置付けられて、第2オリエンテーションフラット206に沿ってパルス状のレーザービーム231が照射されて、内部に剥離層211が形成される。SiCインゴット201は、レーザービーム231が第2オリエンテーションフラット206に沿って照射させる動作と、レーザービーム照射ユニットが第1オリエンテーションフラット205に沿って相対的にインデックス送りされる動作とが繰り返される。
【0024】
これにより、SiCインゴット201は、インデックス送りの移動距離毎に、平坦面202からウエーハ200の厚みに相当する所望の深さ233に、SiCがSiとCとに分離した改質部212とクラック213とを含む他の部分よりも強度が低下した剥離層211が形成される。SiCインゴット201は、平坦面202から所望の深さ233に第1オリエンテーションフラット205と平行な方向の全長に亘ってインデックス送りの移動距離毎に剥離層211が形成される。SiCインゴット201は、全体に亘って剥離層211が形成された後、剥離層211を起点に平坦面202側が剥離されて、図2及び図3に示すウエーハ200が生成される。
【0025】
このために、ウエーハ200は、SiCインゴット201から剥離された剥離層211側即ち第2面203側の剥離面214に、図3に示すように、前述した改質部212及びクラック213により形成された表面粗さが数十μm程度の凹凸215を有している。図2及び図3に示すウエーハ200は、SiCインゴット201から剥離された剥離面214に図1に示された研削装置1により研削加工が施され、図示しない研磨装置により研磨加工等が施される。ウエーハ200は、剥離面214に研削加工、研磨加工等が施された後、表面にデバイスが形成される。実施形態1では、デバイスは、MOSFET(Metal-oxide-semiconductor Field-effect Transistor)、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)又はSBD(Schottky Barrier Diode)であるが、本発明では、デバイスは、MOSFET、MEMS及びSBDに限定されない。なお、ウエーハ200のSiCインゴット201と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0026】
(研削装置)
次に、研削装置を説明する。研削装置1は、SiCインゴット201から剥離して生成され、かつSiCインゴット201から剥離された剥離面214に凹凸215を有するウエーハ200の剥離面214を研削して、ウエーハ200を所定の仕上げ厚さまで薄化する加工装置である。研削装置1は、図1に示すように、装置本体2と、粗研削ユニット3(研削ユニットに相当)と、仕上げ研削ユニット4(研削ユニットに相当)と、研削送りユニット5と、ターンテーブル6と、ターンテーブル6上に設置された複数(実施形態1では3つ)の保持テーブル7と、カセット8,9と、位置合わせユニット10と、搬送ユニット11と、洗浄ユニット12と、制御ユニット100とを備えている。
【0027】
ターンテーブル6は、装置本体2の上面に設けられた円盤状のテーブルであり、水平面内でZ軸方向と平行な軸心回りに回転可能に設けられ、所定のタイミングで回転駆動される。このターンテーブル6上には、例えば3つの保持テーブル7が、例えば120度の位相角で等間隔に配設されている。これら3つの保持テーブル7は、保持面71が吸引路72を通して吸引源73と接続した真空チャックを備えた保持テーブル構造のものであり、ウエーハ200が保持面71上に載置されて、吸引路72を通して吸引源73により吸引されて、ウエーハ200を保持面71に吸引保持する。
【0028】
吸引路72は、圧力計74が設けられている。圧力計74は、吸引路72内の圧力、例えば、吸引源73により保持面71にウエーハ200を吸引することで生じる圧力(実施形態1では、大気圧よりも低い負圧)を測定する。圧力計74は、測定結果を制御ユニット100に出力する。
【0029】
これら保持テーブル7は、研削時には、鉛直方向即ちZ軸方向と平行な軸心回りに、回転駆動機構によって水平面内で回転駆動される。このように、保持テーブル7は、ウエーハ200を保持する保持面71を有し、軸心回りに回転可能なものである。保持テーブル7は、ターンテーブル6の回転によって、搬入出領域301、粗研削領域302、仕上げ研削領域303、搬入出領域301に順次移動される。
【0030】
なお、搬入出領域301は、保持テーブル7にウエーハ200を搬入搬出する領域であり、粗研削領域302は、粗研削ユニット3で保持テーブル7に保持されたウエーハ200を粗研削(研削に相当)する領域であり、仕上げ研削領域303は、仕上げ研削ユニット4で保持テーブル7に保持されたウエーハ200を仕上げ研削(研削に相当)する領域である。
【0031】
粗研削ユニット3は、保持テーブル7に保持されたウエーハ200の上方に露出している面である上面216(図9及び図10に示し、平坦面202と剥離面214とのうちの一方である)を粗研削する粗研削用の研削砥石31を環状に配設した粗研削用の研削ホイール32が装着されて、粗研削領域302の保持テーブル7の保持面71に保持されたウエーハ200の上面216を粗研削する研削ユニットである。仕上げ研削ユニット4は、保持テーブル7に保持されたウエーハ200の上面216を仕上げ研削する仕上げ研削用の研削砥石41を環状に配設した仕上げ研削用の研削ホイール42が装着されて、仕上げ研削領域303の保持テーブル7の保持面71に保持されたウエーハ200の上面216を仕上げ研削する研削ユニットである。
【0032】
このために、粗研削ユニット3は、粗研削用の研削ホイール32を使用する研削ユニットであり、仕上げ研削ユニット4は、研削ホイール42を使用して、粗研削ユニット3により粗研削加工されたウエーハ200を仕上げ研削する研削ユニットである。なお、研削ユニット3,4は、構成が略同一であるので、以下、同一部分に同一符号を付して説明する。
【0033】
粗研削ユニット3及び仕上げ研削ユニット4は、図1に示すように、研削ホイール32,42が下端に装着される図示しないスピンドルと、スピンドルをZ軸方向と平行な軸心回りに回転駆動するモータ34とを有する。研削ホイール32,42は、円環状の環状基台35と、環状基台35の下面に固定された複数の研削砥石31,41とを有する。研削砥石31,41は、環状基台35の下面の外縁部に周方向に並べられている。研削砥石31,41は、砥粒がボンドで固定されたものである。研削ホイール32の研削砥石31の砥粒は、研削ホイール42の研削砥石41の砥粒よりも粒径が粗く(すなわち大きく)、研削ホイール42の研削砥石41の砥粒は、研削ホイール32の研削砥石31の砥粒よりも粒径が細かい。
【0034】
スピンドルは、スピンドルハウジング36内に保持面71と垂直なZ軸方向と平行な軸心回りに回転自在に収容され、スピンドルハウジング36に取り付けられたモータ34により軸心回りに回転される。スピンドルは、円柱状に形成され、下端に研削ホイール32,42を装着するためのホイールマウント37が設けられている。ホイールマウント37は、スピンドルの下端から外周方向に全周に亘って突出し、外周面の平面形状が円形に形成されている。ホイールマウント37は、下面に環状基台35の上面が重ねられて、研削ホイール32,42を図示しないボルトにより固定する。スピンドルと、ホイールマウント37とは、互いに同軸となる位置に配置されている。
【0035】
研削ユニット3,4は、モータ34によりスピンドル及び研削ホイール32,42が軸心回りに回転されるとともに研削水を研削領域302,303の保持テーブル7に保持されたウエーハ200の上面216に供給しながら研削送りユニット5により研削砥石31,41が保持テーブル7に所定の送り速度で近づけられることによって、ウエーハ200の上面216を粗研削又は仕上げ研削する。
【0036】
研削送りユニット5は、研削ユニット3,4をZ軸方向に移動させて、研削ユニット3,4を保持テーブル7に対して離間及び接近させるものである。実施形態1において、研削送りユニット5は、装置本体2の水平方向と平行なY軸方向の一端部から立設した立設柱21に設けられている。研削送りユニット5は、軸心回りに回転自在に設けられた周知のボールねじ、ボールねじを軸心回りに回転させる周知のモータ及び各研削ユニット3,4のスピンドルハウジング36をZ軸方向に移動自在に支持する周知のガイドレールを備える。
【0037】
なお、実施形態1において、粗研削ユニット3及び仕上げ研削ユニット4は、研削ホイール32,42の回転中心である軸心と、保持テーブル7の回転中心である軸心とが、互いに水平方向に間隔をあけて平行に配置され、研削砥石31,41が保持テーブル7に保持されたウエーハ200の上面216の中心上を通る。
【0038】
カセット8,9は、複数のスロットを有して、ウエーハ200を複数収容するための収容容器である。カセット8,9は、研削加工前後のウエーハ200を複数枚収容する。カセット8,9は、カセット設置台13に設置される。即ち、研削装置1は、カセット8,9を設置するカセット設置台13を備える。カセット設置台13は、カセット8,9をZ軸方向に昇降する。位置合わせユニット10は、カセット8,9から取り出されたウエーハ200が仮置きされて、その中心位置合わせを行うためのテーブルである。
【0039】
搬送ユニット11は、カセット8,9から保持テーブル7までウエーハ200を搬送する搬送アーム14を少なくとも1以上含む。実施形態1では、搬送ユニット11は、搬送アーム14を3つ備える。3つのうち2つの搬送アーム14は、ウエーハ200を吸着する吸着パッドを有している。これら2つのうちの一方の搬送アーム14(以下、符号14-1で示す)は、位置合わせユニット10で位置合わせされた研削加工前のウエーハ200を吸着保持して搬入出領域301に位置する保持テーブル7上に搬入する。他方の搬送アーム14(以下、符号14-2で示す)は、搬入出領域301に位置する保持テーブル7上に保持された研削加工後のウエーハ200を吸着保持して洗浄ユニット12に搬出する。
【0040】
他の一つの搬送アーム14(以下、符号14-3で示す)は、研削加工前のウエーハ200をカセット8,9から取り出して、位置合わせユニット10へ搬出するとともに、研削加工後のウエーハ200を洗浄ユニット12から取り出して、カセット8,9へ搬入する。なお、図8は、図1に示された研削装置の搬送アームの構成例を示す斜視図である。搬送アーム14-3は、図8に示すように、アーム部111と、アーム部111と接続されたU字型ハンド115と、アーム駆動部と、駆動部118とを備える。
【0041】
アーム部111は、装置本体2に一端部がZ軸方向と平行な軸心回りに回転自在に連結された第1アーム112と、一端部が第1アーム112の他端部とZ軸方向と平行な軸心回りに回転自在に連結された第2アーム113と、第2アーム113の他端部とZ軸方向と平行な軸心回りに回転自在に連結された回転部材114とを備える。
【0042】
U字型ハンド115は、表面116に図示しない吸引源に接続された吸引孔117を備え、吸引孔117が吸引源により吸引されることで、表面116にウエーハ200を吸引保持する。なお、表面116は、ウエーハ200を保持する保持面である。U字型ハンド115は、回転部材114に水平方向と平行な軸心回りに回転自在に連結されている。このために、アーム部111は、保持面であるU字型ハンド115の表面116に接続されている。
【0043】
アーム駆動部は、アーム112,113及び回転部材114同士をZ軸方向と平行な軸心回りに回転することで、U字型ハンド115を任意の位置に位置付ける。駆動部118は、アーム部111の回転部材114に設置され、水平方向と平行な軸心回りにU字型ハンド115を回転する。駆動部118は、保持面である表面116を前述した軸心回りに回転することで、保持面である表面116を180度回転させることができ、保持面である表面116を上方に向けた状態と下方に向けた状態とを切り替えること即ち保持面である表面116の上下の向きを反転することができる。
【0044】
洗浄ユニット12は、研削後のウエーハ200を洗浄し、研削された上面216に付着している研削屑等のコンタミネーションを除去する。
【0045】
また、研削装置1は、粗研削領域302及び仕上げ研削領域303の保持テーブル7に保持されたウエーハ200の厚みを測定する厚み測定器15を備えている。厚み測定器15は、保持テーブル7に保持されたウエーハ200の上面216に接触する接触子151と、保持テーブル7の保持面71に接触する接触子152と、接触子151,152間の高さの差を測定しウエーハの厚みを測定する測定機構を備えた、所謂接触式の厚み測定器である。実施形態1では、測定機構は、測定結果を制御ユニット100に出力する。
【0046】
また、研削装置1は、上面高さ測定器15-1を備えている。実施形態1では、上面高さ検出器15-1は、厚み測定器15を構成するウエーハ200の上面216に接触する接触子151を使用してウエーハ200の上面の高さを測定し制御ユニット100に出力する。また、実施形態1では、上面高さ測定器15-1は、接触子151が接触するウエーハ200の上面216の高さ(上面高さに相当)を測定する高さ測定機構153を備えている。上面高さ測定器15-1の高さ測定機構153は、保持テーブル7が軸心回りに回転している状態で複数個所の上面216の高さを測定し、測定したウエーハ200の上面216の最も低い高さとウエーハ200の上面216の最も高い高さとの最大の差(上面高さの差に相当)を測定し、測定結果を制御ユニット100に出力する。
【0047】
実施形態1では、粗研削領域302に設置された上面高さ測定器15-1は、前述した上面高さの差を測定して、制御ユニット100に出力することで、保持テーブル7に保持されたウエーハ200の上面216が平坦面202であるか剥離面214であるかを検出して、剥離面214を検出する検出ユニットである。
【0048】
なお、実施形態1において、測定機構及び高さ測定機構153は、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサー、又は並列プログラム化したプロセッサー等の専用の処理回路(ハードウェア)で構成される。
【0049】
制御ユニット100は、研削装置1を構成する上述した各構成ユニットをそれぞれ制御するものである。即ち、制御ユニット100は、ウエーハ200に対する加工動作を研削装置1に実行させるものである。制御ユニット100は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有するコンピュータである。
【0050】
制御ユニット100の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、研削装置1を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介して研削装置1の上述した構成要素に出力する。また、制御ユニット100は、加工動作の状態や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される表示ユニット101、オペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる入力ユニット102及びオペレータに報知する報知ユニット103と接続されている。入力ユニット102は、表示ユニット101に設けられたタッチパネルと、キーボード等とのうち少なくとも一つにより構成される。報知ユニット103は、音と光とタッチパネル上のメッセージとのうち少なくともいずれかを発して、オペレータに報知する。
【0051】
また、実施形態1に係る研削装置1の制御ユニット100は、露出判定ユニット104を備える。実施形態1において、露出判定ユニット104は、検出ユニット17である粗研削領域302に設置された上面高さ測定器15-1の高さ測定機構153の測定結果に基づいて、保持テーブル7に保持されたウエーハ200の上面216が平坦面202であるか剥離面214であるかを判定するものである。
【0052】
実施形態1において、露出判定ユニット104は、上面高さ測定器15-1の高さ測定機構153の測定結果である上面高さの差が、予め定められた閾値を下回るか否かを判定する。なお、閾値は、ウエーハ200の上面216が剥離面214であるときの上面高さの差よりも小さい値であることが望ましい。
【0053】
実施形態1において、露出判定ユニット104は、上面高さの差が閾値を下回る場合、保持テーブル7に保持されたウエーハ200の上面216が平坦面202である、即ち剥離面214が上方に露出していない異常と判定する。露出判定ユニット104は、上面高さの差が閾値を下回らない(即ち、以上である)場合、保持テーブル7に保持されたウエーハ200の上面216が剥離面214である、即ち剥離面214が上方に露出している正常と判定する。
【0054】
制御ユニット100は、露出判定ユニット104が正常と判定すると、研削装置1の加工動作を継続する。実施形態1において、制御ユニット100は、露出判定ユニット104が異常と判定すると、研削装置1の加工動作を中断し、報知ユニット103を動作させて、オペレータに報知する。こうして、実施形態1では、制御ユニット100は、粗研削領域302に設置された上面高さ測定器15-1の測定結果により異常と判定した場合、報知ユニット103を動作させて、オペレータに報知する。
【0055】
なお、実施形態1では、露出判定ユニット104が異常と判定して、制御ユニット100が研削装置1の加工動作を中断し、報知ユニット103を動作させて、オペレータに報知する。その後、実施形態1では、オペレータによって剥離面214が上方に露出するように、保持テーブル7上のウエーハ200の向きが変更させた後、制御ユニット100が、入力ユニット102を介してオペレータからの加工再開指示を受け付けると、加工動作を再開する。また、本発明では、露出判定ユニット104が異常と判定して、制御ユニット100が研削装置1の構成要素を制御して、保持テーブル7上のウエーハ200を研削加工することなくカセット8,9に収容して、未加工であるログを表示ユニット101に表示するなどして、オペレータに報知しても良い。なお、露出判定ユニット104の機能は、制御ユニット100の演算処理装置が、記憶装置に記憶されたコンピュータプログラムを実施することで実現される。
【0056】
(加工動作)
次に、研削装置1の加工動作を説明する。図9は、図1に示された研削装置の保持テーブルに保持されたウエーハの上面が剥離面である状態を模式的に示す側面図である。図10は、図1に示された研削装置の保持テーブルに保持されたウエーハの上面が平坦面である状態を模式的に示す側面図である。
【0057】
前述した構成の研削装置1は、制御ユニット100により各構成ユニットが制御されることによりウエーハ200に粗研削加工、仕上げ研削加工を順に施して、ウエーハ200を薄化する加工動作を実施する。実施形態1において、研削装置1は、オペレータによりウエーハ200の平坦面202を下向き、剥離面214を上向きにして収容したカセット8,9が装置本体2に設置され、加工条件が制御ユニット100に登録され、オペレータからの加工動作の開始指示を制御ユニット100が受け付けると、加工動作を開始する。
【0058】
加工動作では、研削装置1は、各研削ユニット3,4のスピンドル33を加工条件で定められた回転数で軸心回りに回転させ、搬送アーム14-3にカセット8からウエーハ200を1枚取り出させて、位置合わせユニット10へ搬出させる。研削装置1は、位置合わせユニット10にウエーハ200の中心位置合わせを行わせ、搬送アーム14-1に位置合わせされたウエーハ200を搬入出領域301に位置する保持テーブル7上に搬入する。このとき、保持テーブル7に搬入されたウエーハ200は、保持テーブル7と同軸となる位置に位置付けられる。
【0059】
加工動作では、研削装置1は、ウエーハ200を搬入出領域301の保持テーブル7に吸引保持し、ターンテーブル6を回転して、搬入出領域301でウエーハ200を保持した保持テーブル7を粗研削領域302に移動する。加工動作では、研削装置1は、粗研削領域302に設置された上面高さ測定器15-1の接触子151をウエーハ200の上面216に接触させ他方の接触子152を保持面71の上面216に接触させた状態で、軸心回りに保持テーブル7を所定回転数回転させる。
【0060】
研削装置1は、軸心回りに保持テーブル7を所定回転数回転させて、上面高さ測定器15-1の高さ測定機構153がウエーハ200の複数箇所の上面216の高さを測定し、ウエーハ200の上面216の上面高さの差を測定して、測定結果を制御ユニット100に出力する。制御ユニット100の露出判定ユニット104が、上面高さ測定器15-1の高さ測定機構153が測定した上面高さの差が、予め定められた閾値を下回るか否かを判定する。このとき、図9に示すように、ウエーハ200の上面高さの差が閾値を下回らないと、上面216が剥離面214であると露出判定ユニット104が判定する。また、図10に示すように、ウエーハ200の上面高さの差が閾値を下回ると、上面216が平坦面202であると露出判定ユニット104が判定する。
【0061】
研削装置1は、制御ユニット100の露出判定ユニット104が、上面高さ測定器15-1の高さ測定機構153の測定結果である上面高さの差が閾値を下回ると判定した場合、保持テーブル7に保持されたウエーハ200の剥離面214が上方に露出していない異常と判定し、制御ユニット100が、研削装置1の加工動作を中断し、報知ユニット103を動作させて、オペレータに報知する。
【0062】
研削装置1は、制御ユニット100の露出判定ユニット104が、上面高さ測定器15-1の高さ測定機構153の測定結果である上面高さの差が閾値を下回らない(即ち、以上である)と判定した場合、保持テーブル7に保持されたウエーハ200の剥離面214が上方に露出している正常と判定し、制御ユニット100が、研削装置1の加工動作を継続する。
【0063】
加工動作では、研削装置1は、研削水を供給しながら粗研削ユニット3により保持テーブル7を軸心回りに回転しながらウエーハ200を粗研削加工し、ターンテーブル6を回転して、粗研削加工後のウエーハ200を保持した保持テーブル7を仕上げ研削領域303に移動する。研削装置1は、研削水を供給しながら仕上げ研削ユニット4により保持テーブル7を軸心回りに回転しながらウエーハ200を仕上げ研削加工し、ターンテーブル6を回転して、仕上げ研削加工後のウエーハ200を保持し軸心回りの回転が停止した保持テーブル7を搬入出領域301に移動する。
【0064】
加工動作では、研削装置1は、仕上げ研削加工後のウエーハ200を搬入出領域301の保持テーブル7から洗浄ユニット12に搬送して、洗浄ユニット12で洗浄した後、カセット8,9に収容する。加工動作では、研削装置1は、ターンテーブル6が回転する度に、仕上げ研削加工後のウエーハ200を保持していない搬入出領域301の保持テーブル7にウエーハ200を搬入し、仕上げ研削加工後のウエーハ200を保持している搬入出領域301の保持テーブル7からウエーハ200を洗浄ユニット12に搬送した後、研削加工前のウエーハ200を搬入する。研削装置1は、カセット8,9内の全てのウエーハ200に粗研削加工、仕上げ研削加工を施すと、加工動作を終了する。
【0065】
以上説明したように、実施形態1に係る研削装置1は、剥離面214を検出する検出ユニットである上面高さ測定器15-1を備えているので、保持テーブル7に保持されたウエーハ200の上面216が剥離面214であるか平坦面202であるかを検出することができる。その結果、研削装置1は、剥離面214を保持テーブル7に保持してしまい、ウエーハ200の剥離面214と逆の面である平坦面202を研削することを抑制することができるという効果を奏する。
【0066】
また、実施形態1に係る研削装置1は、上面高さ測定器15-1がウエーハ200の上面216の複数箇所の上面高さの差を測定し、測定した上面高さの差が、予め定められた閾値を下回るか否かを判定し、上面高さの差が閾値を下回ると判定した場合、剥離面214が上方に露出していない異常と判定する。このように、研削装置1は、ウエーハ200の上面216の複数箇所の上面高さの差を測定する上面高さ測定器15-1を利用して、保持テーブル7に保持されたウエーハ200の上面216が剥離面214であるか平坦面202であるかを判定するので、部品点数を増やさずに検出することができる。
【0067】
また、実施形態1に係る研削装置1は、剥離面214が上方に露出していない異常と判定した場合、オペレータに報知するので、しかるべき対応を取ることができる。
【0068】
なお、本発明において、実施形態1に係る研削装置1は、搬入出領域301に上面高さ測定器15-1を設置して、搬入出領域301に位置付けられた保持テーブル7に載置されたウエーハ200の上面高さの差を測定して、実施形態1と同様に、剥離面214を検出しても良い。
【0069】
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係る研削装置を図面に基づいて説明する。図11は、実施形態2に係る研削装置の保持テーブルに保持されたウエーハの上面が剥離面である状態を模式的に示す側面図である。図12は、実施形態2に係る研削装置の保持テーブルに保持されたウエーハの上面が平坦面である状態を模式的に示す側面図である。なお、図11及び図12は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0070】
実施形態2に係る研削装置1は、粗研削領域302に位置付けられた保持テーブル7の保持面71に接続された吸引路72に設けられた圧力計74は、保持テーブル7に保持されたウエーハ200の上面216が平坦面202であるか剥離面214であるかを検出して、剥離面214を検出する検出ユニットである。
【0071】
実施形態2に係る研削装置1の制御ユニット100の露出判定ユニット104は、である粗研削領域302に位置付けられた保持テーブル7の保持面71に接続した吸引路72に設けられた検出ユニット圧力計74の測定結果に基づいて、保持テーブル7に保持されたウエーハ200の上面216が平坦面202であるか剥離面214であるかを判定するものである。
【0072】
実施形態2において、露出判定ユニット104は、圧力計74の測定結果である粗研削領域302に位置付けられた保持テーブル7の保持面71にウエーハ200を吸引した際に圧力計74で測定される圧力が、予め定められた閾値を下回るか否かを判定する。なお、閾値は、保持面71に吸引保持したウエーハ200の上面216が剥離面214であるときの圧力よりも小さい値であることが望ましい。
【0073】
実施形態2において、露出判定ユニット104は、保持テーブル7の保持面71にウエーハ200を吸引した際に圧力計74で測定される圧力が閾値を下回る場合、保持テーブル7に保持されたウエーハ200の上面216が平坦面202である、即ち剥離面214が上方に露出していない異常と判定する。露出判定ユニット104は、保持テーブル7の保持面71にウエーハ200を吸引した際に圧力計74で測定される圧力が閾値を下回らない(即ち、以上である)場合、保持テーブル7に保持されたウエーハ200の上面216が剥離面214である、即ち剥離面214が上方に露出している正常と判定する。
【0074】
制御ユニット100は、露出判定ユニット104が正常と判定した場合、実施形態1と同様に、研削装置1の加工動作を継続する。実施形態2において、制御ユニット100は、露出判定ユニット104が異常と判定すると、研削装置1の加工動作を中断し、報知ユニット103を動作させて、オペレータに報知する。こうして、実施形態2では、制御ユニット100は、粗研削領域302に位置付けられた保持テーブル7の保持面71に接続した吸引路72に設けられた圧力計74の測定結果により異常と判定した場合、実施形態1と同様に、報知ユニット103を動作させて、オペレータに報知する。
【0075】
実施形態2に係る研削装置1は、加工動作では、制御ユニット100の露出判定ユニット104が、粗研削領域302に位置付けられた保持テーブル7の保持面71に接続された吸引路72に設けられた圧力計74が測定した圧力が予め定められた閾値を下回るか否かを判定する。このとき、図11に示すように、ウエーハ200の上面216が剥離面214であると、露出判定ユニット104が、圧力計74が測定した圧力が閾値を下回らないと判定する。また、図12に示すように、ウエーハ200の上面216が平坦面202であると、露出判定ユニット104が、圧力計74が測定した圧力が閾値を下回ると判定する。
【0076】
研削装置1は、制御ユニット100の露出判定ユニット104が、粗研削領域302に位置付けられた保持テーブル7の保持面71に接続された吸引路72に設けられた圧力計74が測定した圧力が閾値を下回ると判定した場合、保持テーブル7に保持されたウエーハ200の剥離面214が上方に露出していない異常と判定し、制御ユニット100が、研削装置1の加工動作を中断し、報知ユニット103を動作させて、オペレータに報知する。
【0077】
研削装置1は、制御ユニット100の露出判定ユニット104が、粗研削領域302に位置付けられた保持テーブル7の保持面71に接続された吸引路72に設けられた圧力計74が測定した圧力が閾値を下回らない(即ち、以上である)と判定した場合、保持テーブル7に保持されたウエーハ200の剥離面214が上方に露出している正常と判定し、制御ユニット100が、研削装置1の加工動作を継続する。
【0078】
実施形態2に係る研削装置1は、剥離面214を検出する検出ユニットである圧力計74を備えているので、保持テーブル7に保持されたウエーハ200の上面216が剥離面214であるか平坦面202であるかを検出することができる。その結果、研削装置1は、剥離面214を保持テーブル7に保持してしまい、ウエーハ200の剥離面214と逆の面である平坦面202を研削することを抑制することができるという効果を奏する。
【0079】
また、実施形態2に係る研削装置1は、圧力計74が測定した圧力が予め定められた閾値を下回るか否かを判定し、圧力が閾値を下回ると判定した場合、剥離面214が上方に露出していない異常と判定する。このように、研削装置1は、従来ウエーハ200が保持テーブル7に正常に吸引保持されているかを確認するために吸引路72の圧力を測定する圧力計74を利用して、保持テーブル7に保持されたウエーハ200の上面216が剥離面214であるか平坦面202であるかを判定するので、部品点数を増やさずに検出することができる。
【0080】
剥離面214は、表面粗さが数十μm程度の凹凸215があるので、保持面71上に剥離面214が位置しているか否かで圧力計74が測定する圧力が、顕著に変わりやすい。このために、実施形態2に係る研削装置1は、剥離面214を検出する検出ユニットとして、粗研削領域302に位置付けられた保持テーブル7の保持面71に接続された吸引路72に設けられた圧力計74を用いるので、剥離面214を正確に検出することができる。
【0081】
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3に係る研削装置を図面に基づいて説明する。図13は、実施形態3に係る研削装置の構成例を示す斜視図である。なお、図13は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0082】
実施形態3に係る研削装置1は、位置合わせユニット10に仮置きされて位置合わせされたウエーハ200の剥離面214と平坦面202とのいずれかの面に光を照射する投光部161と、投光部161が照射してウエーハ200から反射した反射光を受光する受光部162とを有して、受光部162の受光量(受光した光の強さに相当するもの)を制御ユニット100に出力する検出ユニット16を備える。なお、検出ユニット16の受光部162に剥離面214が対向している場合、投光部161が照射した光が凹凸215で散乱して、平坦面202が対向している場合よりも受光量が低下する。検出ユニット16は、受光部162が受光した受光量を制御ユニット100に出力することで、位置合わせユニット10で位置合わせされたウエーハ200の上面216、即ち、保持テーブル7に保持されるウエーハ200の上面216が平坦面202であるか剥離面214であるかを検出して、剥離面214を検出する。
【0083】
実施形態3に係る研削装置1の制御ユニット100の露出判定ユニット104は、位置合わせユニット10に配置された検出ユニット16の受光部162が受光した受光量に基づいて、保持テーブル7に保持されたウエーハ200の上面216が平坦面202であるか剥離面214であるかを判定するものである。
【0084】
実施形態3において、露出判定ユニット104は、受光部162が受光した受光量が、予め定められた閾値を下回るか否かを判定する。なお、閾値は、位置合わせユニット10で位置合わせされたウエーハ200の上面216、即ち、保持テーブル7に保持されるウエーハ200の上面216が剥離面214であるときの受光量よりも小さい値であることが望ましい。
【0085】
実施形態3において、露出判定ユニット104は、受光部162が受光した受光量が閾値を下回る場合、位置合わせユニット10で位置合わせされたウエーハ200の上面216、即ち、保持テーブル7に保持されるウエーハ200の上面216が平坦面202であると判定して、剥離面214が上方に露出していない異常と判定する。露出判定ユニット104は、受光部162が受光した受光量が閾値を下回らない(即ち、以上である)場合、位置合わせユニット10で位置合わせされたウエーハ200の上面216、即ち、保持テーブル7に保持されるウエーハ200の上面216が剥離面214であると判定して、剥離面214が上方に露出している正常と判定する。
【0086】
制御ユニット100は、露出判定ユニット104が正常と判定した場合、実施形態1と同様に、研削装置1の加工動作を継続する。実施形態3において、制御ユニット100は、露出判定ユニット104が異常と判定すると、研削装置1の加工動作を中断し、報知ユニット103を動作させて、オペレータに報知する。こうして、実施形態3では、制御ユニット100は、受光部162が受光した受光量により異常と判定した場合、実施形態1と同様に、報知ユニット103を動作させて、オペレータに報知する。
【0087】
実施形態3に係る研削装置1は、加工動作では、検出ユニット16が、位置合わせユニット10に仮置きされて位置合わせされると、ウエーハ200に向けて投光部161から光を照射する。実施形態3に係る研削装置1は、加工動作では、制御ユニット100の露出判定ユニット104が位置合わせユニット10に仮置きされて位置合わせされたウエーハ200に向けて投光部161が光を照射したときに受光部162が受光した受光量が予め定められた閾値を下回るか否かを判定する。このとき、ウエーハ200の上面216が剥離面214であると、露出判定ユニット104が、受光量が閾値を下回らないと判定する。また、ウエーハ200の上面216が平坦面202であると、露出判定ユニット104が、受光量が閾値を下回ると判定する。
【0088】
研削装置1は、制御ユニット100の露出判定ユニット104が、位置合わせユニット10に仮置きされて位置合わせされたウエーハ200に向けて投光部161が光を照射したときに受光部162が受光した受光量が閾値を下回ると判定した場合、保持テーブル7に保持されるウエーハ200の剥離面214が上方に露出しない異常と判定し、制御ユニット100が、研削装置1の加工動作を中断し、報知ユニット103を動作させて、オペレータに報知する。
【0089】
研削装置1は、制御ユニット100の露出判定ユニット104が、位置合わせユニット10に仮置きされて位置合わせされたウエーハ200に向けて投光部161が光を照射したときに受光部162が受光した受光量が閾値を下回らない(即ち、以上である)と判定した場合、保持テーブル7に保持されるウエーハ200の剥離面214が上方に露出する正常と判定し、制御ユニット100が、研削装置1の加工動作を継続する。
【0090】
実施形態3に係る研削装置1は、位置合わせユニット10に仮置きされて位置合わせされたウエーハ200、即ち保持テーブル7に保持されるウエーハ200の剥離面214を検出する検出ユニット16を備えているので、保持テーブル7に保持されるウエーハ200の上面216が剥離面214であるか平坦面202であるかを検出することができる。その結果、研削装置1は、剥離面214を保持テーブル7に保持してしまい、ウエーハ200の剥離面214と逆の面である平坦面202を研削することを抑制することができるという効果を奏する。
【0091】
なお、本発明では、実施形態3に係る研削装置1は、制御ユニット100の露出判定ユニット104が、保持テーブル7に保持されるウエーハ200の剥離面214が上方に露出しない異常と判定した後、搬送アーム14-3により位置合わせユニット10に仮置きされて位置合わせされたウエーハ200の上下の向きを反転して、再度、位置合わせユニット10にウエーハ200を仮置きして、加工動作を継続しても良い。
【0092】
〔実施形態4〕
本発明の実施形態4に係る研削装置を図面に基づいて説明する。図14は、実施形態4に係る研削装置の搬送アームの構成例を示す斜視図である。なお、図14は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0093】
実施形態4に係る研削装置1は、搬送ユニット11の搬送アーム14のU字型ハンド115に設置され、保持面である表面116に吸引保持したウエーハ200と対向してウエーハ200の剥離面214と平坦面202とのいずれかの面に光を照射する投光部171と、投光部171が照射してウエーハ200から反射した反射光を受光する受光部172とを有して、受光部172の受光量(受光した光の強さに相当するもの)を制御ユニット100に出力する検出ユニット17を備える。なお、検出ユニット17の受光部172に剥離面214が対向している場合、投光部171が照射した光が凹凸215で散乱して、平坦面202が対向している場合よりも受光量が低下する。検出ユニット17は、受光部172が受光した受光量を制御ユニット100に出力することで、搬送ユニット11の搬送アーム14のU字型ハンド115に保持されたウエーハ200の投光部171がと対向する面が剥離面であるかを検出して、保持テーブル7に保持されるウエーハ200の上面216が平坦面202であるか剥離面214であるかを検出する。
【0094】
実施形態4に係る研削装置1の制御ユニット100の露出判定ユニット104は、搬送アーム14のU字型ハンド115に接地された検出ユニット17の受光部172が受光した受光量に基づいて、投光部171と対向する面が平坦面202であるか剥離面214であるかを判定するものである。
【0095】
実施形態4において、露出判定ユニット104は、受光部172が受光した受光量が、予め定められた閾値を下回るか否かを判定する。なお、閾値は、投光部171に対応するウエーハ200の面が平坦面202である、即ち、保持テーブル7に保持されるウエーハ200の上面216が剥離面214であるときの受光量よりも小さい値であることが望ましい。
【0096】
実施形態4において、露出判定ユニット104は、受光部172が受光した受光量が閾値を下回る場合、投光部171に対向するウエーハ200の面が剥離面214だと判定、即ち、保持テーブル7に保持されるウエーハ200の上面216が平坦面202であると判定して、剥離面214が上方に露出していない異常と判定する。露出判定ユニット104は、受光部172が受光した受光量が閾値を下回らない(即ち、以上である)場合、投光部171に対向するウエーハ200の面が平坦面202だと判定、即ち、保持テーブル7に保持されるウエーハ200の上面216が剥離面214であると判定して、剥離面214が上方に露出している正常と判定する。
【0097】
こうして、実施形態4に係る研削装置1は、露出判定ユニット104が検出ユニット17の受光部172の受光量即ち検出ユニット17の検出結果に応じて、保持テーブル7にウエーハ200が保持された際に、剥離面214が上方に露出するかを判定する。
【0098】
制御ユニット100は、露出判定ユニット104が正常と判定した場合、実施形態1と同様に、研削装置1の加工動作を継続する。実施形態4において、制御ユニット100は、露出判定ユニット104が異常と判定した際、即ち、保持テーブル7にウエーハ200が保持される際に剥離面214が上方に露出しないと判定した場合、保持テーブル7にウエーハ200を載置する前に、搬送アーム14のウエーハ200を吸引保持したU字型ハンド115を180度回転させて、ウエーハ200の上下の向きを反転して、加工動作を継続する。
【0099】
実施形態4に係る研削装置1は、加工動作では、検出ユニット17が、搬送ユニット11の搬送アーム14がU字型ハンド115の保持面である表面116に研削加工前のウエーハ200を吸引保持すると、ウエーハ200に向けて投光部171から光を照射する。実施形態4に係る研削装置1は、加工動作では、制御ユニット100の露出判定ユニット104が、搬送ユニット11の搬送アーム14のU字型ハンド115の保持面である表面116に吸引保持した研削加工前のウエーハ200に向けて投光部171が光を照射したときに受光部172が受光した受光量が予め定められた閾値を下回るか否かを判定する。このとき、投光部171に対向するウエーハ200の面が平坦面202即ち保持テーブル7に保持されるウエーハ200の上面216が剥離面214であると、露出判定ユニット104が、受光量が閾値を下回らないと判定する。また、投光部171に対向するウエーハ200の面が剥離面214即ち保持テーブル7に保持されるウエーハ200の上面216が平坦面202であると、露出判定ユニット104が、受光量が閾値を下回ると判定する。
【0100】
研削装置1は、制御ユニット100の露出判定ユニット104が、搬送ユニット11の搬送アーム14のU字型ハンド115の保持面である表面116に吸引保持した研削加工前のウエーハ200に向けて投光部171が光を照射したときに受光部172が受光した受光量が閾値を下回ると判定した場合、保持テーブル7に保持されるウエーハ200の剥離面214が上方に露出しない異常と判定する。実施形態4に係る研削装置1は、加工動作では、異常と判定すると、搬送アーム14によりウエーハ200の上下の向きを反転して、位置合わせユニット10にウエーハ200を仮置きして、加工動作を継続する。
【0101】
研削装置1は、制御ユニット100の露出判定ユニット104が、搬送ユニット11の搬送アーム14のU字型ハンド115の保持面である表面116に吸引保持した研削加工前のウエーハ200に向けて投光部171が光を照射したときに受光部172が受光した受光量が閾値を下回らない(即ち、以上である)と判定した場合、保持テーブル7に保持されるウエーハ200の剥離面214が上方に露出する正常と判定し、制御ユニット100が、研削装置1の加工動作を継続する。
【0102】
実施形態4に係る研削装置1は、搬送ユニット11の搬送アーム14に吸引保持されたウエーハ200、即ち保持テーブル7に保持されるウエーハ200の剥離面214を検出する検出ユニット17を備えているので、保持テーブル7に保持されるウエーハ200の上面216が剥離面214であるか平坦面202であるかを検出することができる。その結果、研削装置1は、剥離面214を保持テーブル7に保持してしまい、ウエーハ200の剥離面214と逆の面である平坦面202を研削することを抑制することができるという効果を奏する。
【0103】
また、実施形態4に係る研削装置1は、搬送ユニット11の搬送アーム14のU字型ハンド115に検出ユニット17を設けているので、前のウエーハ200の研削加工中の搬送アーム14の待機時間などの保持テーブル7にウエーハ200を載置する前の搬送の段階で剥離面214の検出を行うことができる。その結果、実施形態4に係る研削装置1は、保持テーブル7に載置してからの検出の必要が無く、保持テーブル7を占有して生産性を低下させる恐れがない。
【0104】
また、実施形態4に係る研削装置1は、研削加工前のウエーハ200を保持テーブル7にする途中で保持テーブル7に剥離面214が上方に露出するように載置できるよう反転させることができる。その結果、実施形態4に係る研削装置1は、異常と判定されたウエーハ200を加工せず、カセット8,9まで戻し、オペレータが上下を入れ替えて再セットする工程や、異常と判定されるたびにオペレータが手動でウエーハ200の上下の向きを反転させるなどの工数が不要になる。
【0105】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。なお、本発明の研削装置1は、上面高さ測定器15-1として、ウエーハ200の上面216に光を照射し、ウエーハ200の上面216からの反射光を受光することで、ウエーハの上面高さを測定する非接触式の高さ測定器でも良い。
【符号の説明】
【0106】
1 研削装置
3 粗研削ユニット(研削ユニット)
4 仕上げ研削ユニット(研削ユニット)
7 保持テーブル
8,9 カセット
11 搬送ユニット
13 カセット設置台
14,14-1,14-2,14-3 搬送アーム
15 厚み測定器
15-1 上面高さ測定器(検出ユニット)
16 検出ユニット
17 検出ユニット
74 圧力計(検出ユニット)
100 制御ユニット
104 露出判定ユニット
111 アーム部
116 表面(保持面)
118 駆動部
171 投光部
172 受光部
200 ウエーハ
201 SiCインゴット(インゴット)
214 剥離面
215 凹凸
216 上面(露出している面)
図1
図2
図3
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図6
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