IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ テクトロニクス・インコーポレイテッドの特許一覧

特開2023-101469熱伝導性構造体及びプローブ用構造体
<>
  • 特開-熱伝導性構造体及びプローブ用構造体 図1
  • 特開-熱伝導性構造体及びプローブ用構造体 図2
  • 特開-熱伝導性構造体及びプローブ用構造体 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023101469
(43)【公開日】2023-07-21
(54)【発明の名称】熱伝導性構造体及びプローブ用構造体
(51)【国際特許分類】
   G01R 1/067 20060101AFI20230713BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20230713BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20230713BHJP
   H01L 23/373 20060101ALI20230713BHJP
【FI】
G01R1/067 D
H05K7/20 F
H05K7/20 E
H05K1/02 B
H05K1/02 F
H01L23/36 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023001116
(22)【出願日】2023-01-06
(31)【優先権主張番号】63/298,191
(32)【優先日】2022-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/060,463
(32)【優先日】2022-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】391002340
【氏名又は名称】テクトロニクス・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】TEKTRONIX,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】ジュリー・エイ・キャンベル
【テーマコード(参考)】
2G011
5E322
5E338
5F136
【Fターム(参考)】
2G011AB08
2G011AC11
5E322AB06
5E322EA10
5E322FA04
5E322FA06
5E338AA03
5E338AA12
5E338AA16
5E338BB55
5E338BB75
5E338CC08
5E338CD13
5E338EE02
5E338EE22
5F136EA12
5F136FA12
5F136FA23
(57)【要約】
【課題】基板の熱を効果的に放熱する。
【解決手段】試験測定プローブ200の本体は、フレキシブル基板110から構成され、インタフェース230によって、試験測定装置と接続される。被試験デバイスに電気的に接続されるプローブ・チップ220には、ASIC222がある。熱伝導性層112は、熱伝導性接着剤を用いて基板110の底部に取り付けられ、これによって、試験測定プローブ200の長さに沿って熱が伝導し、被試験デバイスの近くに配置されるASIC222等から熱が逃げるので、車載電子デバイスの測定時のような厳しい高温環境でも回路が正常に機能できる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱伝導性構造体であって、
接着面と非接着面とを有するフレキシブルな熱伝導性材料と、
上記熱伝導性材料の上記接着面に付着される熱伝導性接着剤と
を具え、
上記非接着面が、上記熱伝導性構造体がある場所の大気にさらしたままにされる熱伝導性構造体。
【請求項2】
導電性パスを有する基板に上記熱伝導性接着剤が付着される請求項1の熱伝導性構造体。
【請求項3】
上記基板の第1端部において被試験デバイスと電気的に接続するように構成されるプローブ・チップを有する請求項2の熱伝導性構造体。
【請求項4】
上記プローブ・チップに近接して配置されると共に電気的に接続された集積回路を含む請求項3の熱伝導性構造体。
【請求項5】
上記熱伝導性接着剤は、熱伝導性セラミック・ビーズを含む請求項1の熱伝導性構造体。
【請求項6】
上記熱伝導性接着剤が、少なくとも1層の熱分解グラファイトを含む請求項1の熱伝導性構造体。
【請求項7】
1つ以上の導電性パスを有する基板と、
上記導電性パスから熱を逃がすために上記基板の少なくとも一部に取り付けられたフレキシブル熱伝導性材料と
を具える熱伝導性構造体。
【請求項8】
上記基板と上記フレキシブル熱伝導性材料との間に、上記基板と上記フレキシブル熱伝導性材料を結合するためのフレキシブル熱伝導性接着剤を具える請求項7の熱伝導性構造体。
【請求項9】
被試験デバイスと電気的に接続するように構成されたプローブ・チップを上記基板の第1端部に有する請求項7の熱伝導性構造体。
【請求項10】
上記プローブ・チップに近接して配置されると共に電気的に接続された集積回路を有する請求項9の熱伝導性構造体。
【請求項11】
1つ以上の導電性パスを有する基板と、
該基板の第1端部において被試験デバイスと電気的に接続するように構成されたプローブ・チップと、
該プローブ・チップ及び上記導電性パスから熱を逃がすために上記基板の少なくとも一部に取り付けられたフレキシブル熱伝導性材料と
を具えるプローブ用構造体。
【請求項12】
上記プローブ・チップ上に配置されると共に該プローブ・チップに電気的に接続された集積回路を有する請求項11のプローブ用構造体。
【請求項13】
上記基板の第2端部において、上記1つ以上の導電性パスに電気的に接続されたインタフェースによって試験測定装置と接続される請求項11のプローブ用構造体。
【請求項14】
上記基板と上記フレキシブル熱伝導性材料との間に、上記基板と上記フレキシブル熱伝導性材料を結合するためのフレキシブル熱伝導性接着剤を具える請求項11のプローブ用構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、試験測定装置における熱管理に関し、より特に、試験測定装置で使用するフレキシブル回路用の放熱する構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
オシロスコープなどの試験測定装置の多くのユーザは、非常に高い温度で被試験デバイス(DUT)を試験し、品質を確認する必要がある。例えば、車載電子デバイスの設計者は、自動車のハードウェアが機能すべき厳しい環境のため、125度C、そして150度C近くでの動作温度要件を経験する。場合によっては、自動車部品はフレキシブル・ケーブルやその他の基板を使用する場合がある。そのような例の1つには、試験測定装置用の試験測定プローブが含まれる。
【0003】
ユーザは、これらの厳しい試験環境に挿入されたときに高温に耐えることができる試験測定プローブを必要としている。更に、多くのDUTには、複雑に絡み合った多数の部品が含まれている。これらの複雑なDUT環境で試験測定プローブを操作するには、試験測定プローブにフレキシブル・チップを設けて、DUTとチップ・エンド間の繊細な接続をプローブ本体上の張力から保護する必要がある。プローブ・チップも、相互接続された部品(コンポーネント)間の狭い場所に収まるように、できるだけ小さくて薄い必要がある。
【0004】
多くのプローブ・チップは、ケーブルや基板を含めて、125度Cまでしか耐えられない材料を使用している。この問題に対処するために、カプトン(登録商標)ベース及びテフロン(登録商標)ベースのフレキシブル回路チップ材料が使用されており、これらのフレキシブル回路チップ材料も非常に柔軟(フレキシブル)であることが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004-288726号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】「TDP7000シリーズTriModeプローブ」の紹介サイト、テクトロニクス、[online]、[2023年1月4日検索]、インターネット<https://www.tek.com/ja/datasheet/trimode(tm)-probe-family-1>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一部のプローブには、DUT信号に対する負荷を低く維持するため、チップにバッファとして機能する高精度アンプも有している。このバッファ・アンプを接点の近くに維持すると、信号の容量性ドローが低下するが、バッファ・アンプが接点から離れている場合よりも、試験環境の厳しい熱に直接さらされる。
【0008】
これらのバッファ・アンプは、多くの場合、特定用途向け集積回路(ASIC)として実装されているが、電力密度の集中とフレキシブル材料の低い熱伝導率のために、105度Cを超える環境では適切に動作できない。より極端な試験環境では、これらのバッファ・アンプは、非常に集中したホット・スポット(hot spot)を形成し、性能を低下させる。そのため、柔軟性と小型化を犠牲にすることなく、高温でより良い熱拡散を可能にする試験測定プローブを実現する技術が必要である。
【0009】
開示された構造及び方法の実施形態は、従来技術における欠点に対処する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示技術の実施形態には、厳しい高温環境下にある車載用電子デバイス(被試験デバイス)などの近くに配置されるセンシティブな電子部品(ASICなどの集積回路など)から熱を逃がすための積層熱伝導性構造体や、この熱伝導性構造体を応用した試験測定プローブなどがあり、この積層熱伝導性構造体を製造するための方法にも言及する。これら実施形態によれば、回路素子が105度Cをはるかに超える温度を有する環境でも機能できる。動作温度の範囲は、135度C以上、更には150度Cを超える範囲である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、フレキシブルで熱伝導性の電気基板を含む試験測定プローブを示す。
図2図2は、フレキシブルで熱伝導性の接着剤の一実施形態を示す。
図3図3は、フレキシブルで熱伝導性の電気基板の積層構造を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、熱伝導性構造体100の一実施形態を示す。図1の実施形態では、熱伝導性構造体100は、薄いフレキシブルな(可撓性の)熱伝導性材料112と、フレキシブルな熱伝導性接着剤120とを有する。他の熱伝導性材料は、粘着性がなくても良いし、又は、それ自体が一方のカバー層だけに粘着性があっても良く、これによって、接着剤の片面が何かに付着するのを防止する。
【0013】
図1の実施形態では、フレキシブル熱伝導性接着剤120は、接着剤の片面に取り外し可能な裏地(backing:裏材、図示せず)を有し、これによって熱伝導性材料112を接着剤120に取り付けることができる。接着剤120の反対側にも取り外し可能な裏地122があり、これにより、接着剤120で、熱伝導性材料112を基板110に取り付け可能になる。熱伝導性材料112には、2つの面が有る。第1の面は「粘着性」のある接着面であり、第2の面は非粘着性の非接着面である。接着剤120は、熱伝導性材料112の接着面に接着し、非接着面は、構造体100がある場所の大気(通常、空気だが、別の環境でも良い)にさらしたままにする。これにより、放熱が向上する。
【0014】
一実施形態において、構造体には、フレキシブル熱伝導性材料と、熱伝導性接着剤とがある。構造体の別の実施形態では、フレキシブル熱伝導性材料と、基板とがあり、このとき、接着剤は、有る場合と無い場合とがある。
【0015】
いくつかの実施形態では、フレキシブル熱伝導性材料112が、熱分解グラファイトであっても良いが、同様のフレキシブル性(可撓性)と、熱伝導率の別の材料を使用しても良い。いくつかの実施形態において、接着剤120が、2つの面に粘着面を有する熱伝導性テープから構成されても良いが、他のフレキシブルで熱伝導性の接着剤が適切なこともある。熱伝導性テープは、熱硬化などの別の手段によってフレキシブル熱伝導性材料112に付着し、片面にだけ取り外し可能な裏地があっても良い。いくつかの実施形態において、熱伝導性接着剤120が、高熱伝導性セラミックなどのビーズ(beads)を含んでいても良い。
【0016】
熱伝導性を有する接着剤を用いることで、熱伝導性材料自体の導電性を阻害することなく、熱伝導性材料112を他の材料に接着させることができる。
【0017】
基板110は、フレキシブル回路基板から構成されてもよし、また、一般的なプリント基板のような硬い基板であっても良い。基板110の表面は、平坦(本願では、平面と呼ぶ)であってもよいし、基板から突出した様々高さの構造を有しているか又は平坦でなくても良く、本願では、これを非平面と呼ぶ。
【0018】
図2は、試験測定プローブ200の実施形態を示す。この実施形態は、高温で狭い間隔の環境において、熱を制御するために、図1の熱伝導性構造体を使用する例を示す。もちろん、別の電気的及び機械的構造体において、フレキシブル熱伝導性材料を採用しても良い。
【0019】
試験測定プローブ200の本体は、積層構造のフレキシブル基板110から構成される。これは、単に1つの実施形態に過ぎず、基板110として、放熱を必要とする任意のタイプの基板から構成されて良い。試験測定プローブ200には、試験測定装置(図示せず)に被試験デバイス(DUT)を電気的に接続するためのプローブ・チップ220もある。試験測定装置との接続は、試験測定装置インタフェース230を介して行われても良い。
【0020】
いくつかの例において、特定用途向け集積回路(ASIC)その他の電子部品222が、プローブ・チップ上に存在しても良い。結果として、ASIC(電子部品)222は、DUTの近くに配置されることとなり、車載電子デバイスをDUTとして測定する場合には、ASIC(電子部品)222も、厳しい高温環境下に配置されることになる。なお、ここでは、この部品をASICとして言及するが、部品はASICに限定されるものではない。ASIC222は、バッファ/アンプ(増幅回路)を有し、信号の容量性ドロー(draw:引き込み)を低減できる。このバッファは、通常、105度Cを超える環境では正しく機能しない。また、ASIC222自体が、プローブが動作する環境の範囲内で、熱発生源となる。
【0021】
ASIC222には、更に保護カバー224があっても良い。図1の構造体100中にあるような熱伝導性層112が、フレキシブル基板110の一部に取り付けられ、これによって、試験測定プローブ200の長さ(length:全長)に沿って熱が伝導し、プローブ・チップ220及びASIC222から熱が逃げていくようにできる。いくつかの実施形態では、接着剤又は上述の熱伝導性接着剤を用いて、熱伝導性層112をフレキシブル基板110の底面に付着させても良い。
【0022】
上述のように、フレキシブル基板110は、1つ以上の導電層と、1つ以上の電気的絶縁性層を有する積層構造で構成されても良く、このとき、導電層は、プリント回路基板の導電性トレースの層を含んでもよく、絶縁層はカプトン(登録商標)又はテフロン(登録商標)を含んでもよい。
【0023】
図3は、フレキシブル基板110に接着されたフレキシブル熱伝導性材料112を有する積層構造体300の断面を示す。図示されるように、フレキシブル基板110自体は、絶縁材料312及び導電性材料314の交互の層を含む積層構造を有する。導電性材料314の層は、図2に示されるASIC222、プローブ・チップ220及び試験測定装置インタフェース230の電気的接続のための導電性パス316を提供する。絶縁材料312の層は、導電性トレースの層間に電気的絶縁を提供すると共に、高温環境における電気部品の保護を助けるものともなる。
【0024】
図3は、熱伝導性材料112に接着されたフレキシブル基板110を示す。いくつかの実施形態では、図1のフレキシブル熱伝導性接着剤120が使用されてもよく、接着剤120は、接着剤120の熱伝導率に寄与する多数の熱伝導性セラミック・ビーズ324を有していても良い。この積層構造体300を試験測定プローブ200に適用すると、熱伝導性材料112はヒートシンクとして作用し、試験測定プローブ200の長さに沿って熱を引き寄せて、プローブ・チップ220及びASIC222から熱を逃がしながら、同時に、必要な柔軟性を犠牲にすることがない。このため、試験測定プローブ200を高温環境に挿入して操作し、DUTをプローブすると、プローブ・チップ220及びASIC222は、高温環境下でも適切に動作し続けることができる。熱は、プローブ・チップ220及びASIC222に直に集中することなく、試験測定プローブ200の本体に沿って広がる。
【0025】
本開示技術の実施形態では、積層構造体300を試験測定プローブ200に応用することに言及しているが、図3に示す積層構造体300は、様々な用途のための製造工程において、任意の所望の形状に打ち抜かれても良いことに留意されたい。その場合でも、上述したように、熱伝導性材料の一方の表面は、大気にさらされたままに維持される。
【0026】
熱的及び電気的に伝導性の部品又は構造体の製造方法は、多くの形態をとり得る。一実施形態では、プロセスにおいて、基板が形成される。これは、導電性材料を有する材料の層(典型的には、導電性回路トレースとして配置される)と電気的絶縁性材料の層とを交互に配置して、これらの各層が1つ以上ある形で、フレキシブル基板を形成する。次に、このプロセスでは、フレキシブルな熱伝導性材料のシートを基板の少なくとも一部に取り付けて、ラミネート・シート(薄膜シート又は薄層シート)を形成する。次に、このラミネート・シートをスタンピング(打ち抜き)することで、所望の形状のコンポーネントを形成できる。
【0027】
一実施形態では、フレキシブル熱伝導性材料のシートを基板の少なくとも一部に取り付ける処理には、フレキシブル熱伝導性接着剤を使用することが含まれる。
【0028】
一実施形態において、フレキシブル熱伝導性接着剤は、熱伝導性セラミック・ビーズを含む。
【0029】
一実施形態において、フレキシブル熱伝導性材料は、少なくとも1つの熱分解グラファイトの層を含む。
【0030】
このように、本発明の実施形態は、導電性基板に熱制御機構を提供して、高温で間隔の狭い又は密閉された環境での使用を可能にする。フレキシブルな熱伝導性材料を使用すると、基板上の導電性回路トレースや電子デバイスから熱を逃がして、回路が適切に動作できるようになる。
【0031】
なお、本願の説明は、特定の特徴に言及している。本明細書における開示には、これらの特定の特徴の全ての可能な組み合わせが含まれると理解すべきである。ある特定の特徴が特定の態様又は実施例に関連して開示される場合、その特徴は、可能である限り、他の態様及び実施例との関連においても利用できる。
【0032】
また、本願において、2つ以上の定義されたステップ又は工程を有する方法に言及する場合、これら定義されたステップ又は工程は、状況的にそれらの可能性を排除しない限り、任意の順序で又は同時に実行しても良い。

実施例
【0033】
以下では、本願で開示される技術の理解に有益な実施例が提示される。この技術の実施形態は、以下で記述する実施例の1つ以上及び任意の組み合わせを含んでいても良い。
【0034】
実施例1は、熱伝導性構造体であって、接着面と非接着面とを有するフレキシブルな熱伝導性材料と、上記熱伝導性材料の上記接着面に付着される熱伝導性接着剤とを具え、上記非接着面は、上記熱伝導性構造体がある場所の大気にさらしたままにする。
【0035】
実施例2は、実施例1の熱伝導性構造体であって、導電性パスを有する基板に上記熱伝導性接着剤が付着される。
【0036】
実施例3は、実施例2の熱伝導性構造体であって、上記基板は、平面又は非平面の面を有し、剛性又はフレキシブル(可撓性)である。
【0037】
実施例4は、実施例2の熱伝導性構造体であって、上記基板の第1端部に被試験デバイスと電気的に接続するように構成されるプローブ・チップを有する。
【0038】
実施例5は、実施例4の熱伝導性構造体であって、上記プローブ・チップに近接して配置されると共に電気的に接続された特定用途向け集積回路(ASIC)を含む。
【0039】
実施例6は、実施例1から5のいずれかの熱伝導性構造体であって、上記熱伝導性接着剤は、熱伝導性セラミック・ビーズを含む。
【0040】
実施例7は、実施例1から6のいずれかの熱伝導性構造体であって、上記熱伝導性接着剤が、少なくとも1層の熱分解グラファイトを含む。
【0041】
実施例8は、熱伝導性構造体であって、1つ以上の導電性パスを有する基板と、上記導電性パスから熱を逃がすために上記基板の少なくとも一部に取り付けられたフレキシブル熱伝導性材料とを具える。
【0042】
実施例9は、実施例8の熱伝導性構造体であって、上記基板は、平面又は非平面の面を有し、剛性又はフレキシブル(可撓性)である。
【0043】
実施例10は、実施例8又は9のいずれかの熱伝導性構造体であって、上記基板と上記フレキシブル熱伝導性材料との間に、上記基板と上記フレキシブル熱伝導性材料を結合するためのフレキシブル熱伝導性接着剤を具える。
【0044】
実施例11は、実施例8から10のいずれかの熱伝導性構造体であって、被試験デバイスと電気的に接続するように構成されたプローブ・チップを上記基板の第1端部に有する。
【0045】
実施例12は、実施例11の熱伝導性構造体であって、上記プローブ・チップに近接して配置されると共に電気的に接続された特定用途向け集積回路(ASIC)を有する。
【0046】
実施例13は、実施例8から11のいずれかの熱伝導性構造体であって、フレキシブルな上記基板の第2端部において上記1つ以上の導電性パスに電気的に接続されたインタフェースによって試験測定装置と接続される。
【0047】
実施例14は、実施例10の熱伝導性構造体であって、上記フレキシブル熱伝導性接着剤が、熱伝導性セラミック・ビーズを含む。
【0048】
実施例15は、実施例8から14のいずれかの熱伝導性構造体であって、上記フレキシブル熱伝導性材料が、少なくとも1層の熱分解グラファイトを含む。
【0049】
実施例16は、1つ以上の導電性パスを有する基板と、該基板の一端部において被試験デバイスと電気的に接続するように構成されたプローブ・チップと、該プローブ・チップ及び上記導電性パスから熱を逃がすために上記基板の少なくとも一部に取り付けられたフレキシブル熱伝導性材料とを具えるプローブ用構造体。
【0050】
実施例17は、実施例16のプローブ用構造体であって、上記プローブ・チップ上に配置されると共に該プローブ・チップに電気的に接続された特定用途向け集積回路(ASIC)を有する。
【0051】
実施例18は、実施例16又は17のいずれかのプローブ用構造体であって、フレキシブルな上記基板の第2端部において、上記1つ以上の導電性パスに電気的に接続されたインタフェースによって試験測定装置と接続される。
【0052】
実施例19は、実施例16から18のいずれかのプローブ用構造体であって、上記基板と上記フレキシブル熱伝導性材料との間に、上記基板と上記フレキシブル熱伝導性材料を結合するためのフレキシブル熱伝導性接着剤を具える。
【0053】
実施例20は、実施例16から18のいずれかのプローブ用構造体であって、該プローブ用構造体は、150度Cまでの温度で動作できる。
【0054】
明細書、要約書、特許請求の範囲及び図面に開示される全ての機能、並びに開示される任意の方法又はプロセスにおける全てのステップは、そのような機能やステップの少なくとも一部が相互に排他的な組み合わせである場合を除いて、任意の組み合わせで組み合わせることができる。明細書、要約書、特許請求の範囲及び図面に開示される機能の夫々は、特に明記されない限り、同じ、等価、又は類似の目的を果たす代替の機能によって置き換えることができる。
【0055】
説明の都合上、本発明の具体的な実施例を図示し、説明してきたが、本発明の要旨と範囲から離れることなく、種々の変更が可能なことが理解できよう。従って、本発明は、添付の請求項以外では、限定されるべきではない。
【符号の説明】
【0056】
100 熱伝導性構造体
110 基板
112 フレキシブル熱伝導性材料
120 フレキシブル熱伝導性接着剤
122 取り外し可能な接着剤の裏地
200 試験測定プローブ
220 プローブ・チップ
222 ASIC等の電子部品
224 保護カバー
230 試験測定装置インタフェース
300 積層構造
312 絶縁材料
314 導電性材料
316 導電性パス
324 熱伝導性セラミック・ビーズ
図1
図2
図3