(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023103809
(43)【公開日】2023-07-27
(54)【発明の名称】液体吐出装置及び液体吐出方法
(51)【国際特許分類】
B41J 2/01 20060101AFI20230720BHJP
【FI】
B41J2/01 123
B41J2/01 451
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022004550
(22)【出願日】2022-01-14
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100186853
【弁理士】
【氏名又は名称】宗像 孝志
(72)【発明者】
【氏名】保坂 茂利
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056EA04
2C056EB13
2C056EC72
2C056EC73
2C056EE17
2C056EE18
2C056FA10
2C056FB03
2C056HA37
2C056HA42
(57)【要約】
【課題】撥水性に関わらず、布メディアにおいて、液体インクによる表現が好適な状態になるように前処理液の塗布量を制御する液体吐出装置を提供する。
【解決手段】布メディアの表面における他の液体の凝集性を制御するための処理液を当該布メディアに塗布する処理液塗布部と、布メディアの表面に塗布された処理液の量に応じて変化する当該表面の状態を検知するメディア表面状態検知部と、メディア表面状態検知部による検知結果に基づいて、当該表面に塗布された処理液の量が所定の条件を満たすか否かを判定する処理液量判定部と、処理液量判定部における判定結果に基づいて処理液塗布部の動作を制御する制御部と、を備え、制御部は、処理液量判定部における判定結果に応じて、処理液塗布部による処理液の塗布量を制御する、布メディアに対して液体を吐出する液体吐出装置による。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
布メディアに対して液体を吐出する液体吐出装置であって、
前記布メディアの表面における他の液体の凝集性を制御するための処理液を当該布メディアに塗布する処理液塗布部と、
前記布メディアの表面に塗布された前記処理液の量に応じて変化する当該表面の状態を検知するメディア表面状態検知部と、
前記メディア表面状態検知部による検知結果に基づいて、当該表面に塗布された処理液の量が所定の条件を満たすか否かを判定する処理液量判定部と、
前記処理液量判定部における判定結果に基づいて前記処理液塗布部の動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記処理液量判定部における判定結果に応じて、前記処理液塗布部による前記処理液の塗布量を制御する、
ことを特徴とする液体吐出装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記処理液塗布部において前記表面に処理液が塗布された直後においてメディア表面状態検知部による検知動作を制御し、
前記メディア表面状態検知部が検知した前記表面の状態を示す情報を前記処理液量判定部に通知し、
前記処理液量判定部に通知した情報に基づいて前処理量判定部が判定した結果を受け取り、
当該判定結果に基づいて前記処理液塗布部が処理液を塗布する量を制御するための情報を当該処理液塗布部に通知する、
請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項3】
前記制御部が制御する前記処理液塗布部における前記処理液の塗布量の制御は、前記表面に対して当該処理液の塗布を重ねて行う回数によって行う、
請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
【請求項4】
前記制御部が制御する前記処理液塗布部における前記処理液の塗布量の制御は、前記メディア表面状態検知部において当該表面の撥水性が所定の基準よりも高いときに、前記処理液の塗布回数を減らす制御である、
請求項3に記載の液体吐出装置。
【請求項5】
前記制御部が制御する前記処理液塗布部における前記処理液の塗布量の制御は、前記メディア表面状態検知部において当該表面の撥水性が所定の基準よりも低いときに、前記処理液の塗布回数を増やす制御である、
請求項3に記載の液体吐出装置。
【請求項6】
布メディアに対して液体を吐出する液体吐出方法であって、
前記布メディアの表面における他の液体の凝集性を制御するための処理液を当該布メディアに塗布し、
前記布メディアの表面に塗布された前記処理液の量に応じて変化する当該表面の状態を検知し、
前記表面の検知結果に基づいて、当該表面に塗布された処理液の量が所定の条件を満たすか否かの判定をし、
前記判定の結果により前記処理液を前記布メディアに塗布する回数を変更する、
ことを特徴とする液体吐出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体吐出装置及び液体吐出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
情報処理装置等からの画像形成指示に基づいて、媒体に対して液体を吐出する液体吐出装置が知られている。当該液体吐出装置は、媒体に画像形成する画像形成装置としても機能する。そして、液体吐出装置は、媒体に液体を吐出する液体吐出ヘッドを備えるインクジェット式プリンタと称されることもある。近年、インクジェット式プリンタにおいて、媒体として衣類(Tシャツ)などの布帛を適用可能なものが知られている。当該インクジェット式プリンタは「DTGプリンタ(DTG:Direct To Garment)」と称される。
【0003】
媒体としての布帛(以下「布メディア」と表記する。)に対してカラー画像を形成するときに、白色のインクを使用することがある。布メディアの色(地色)が黒色など場合、布メディアの表面(メディア表面)に付着した白色インクが布メディアに浸透してしまうと、本来発揮すべき「白さ」を十分に発揮できず、形成予定の画像において白色が意図したものと異なる表現になるので、画質が低下することになる。これのような画質低下を抑制する目的で、布メディアに白色インクを吐出する場所に、白インクが凝集しやすくなる薬剤を事前に塗布して、白色が布メディアに埋没しないようにする前処理を行う技術が知られている。なお、前処理に用いられる薬剤は、「前処理液」と称されることがある。
【0004】
なお、メディア表面上の処理液のムラにより、液体インクとの反応が不均一となり、画像品質が劣化することを防ぐ目的で、前処理液のパラメータを基に、前処理液の前に塗布する撥液剤の量を調節するという技術が知られている(特許文献1を参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されている技術は、メディア表面の撥水性を制御するものではあるが、布メディアを想定した技術ではない。布メディアは、織り方や繊維の状態、後加工の有無などの様々な要素によって、メディア表面の撥水性が異なるため、液体インクの浸透度合いが異なる。
【0006】
布メディアのメディア表面における撥水性が所定の基準に対して高い場合は、所定の基準の撥水性を有する布メディアに比べて、メディア表面に前処理液の成分が残りやすいことになる。一方、撥水性が所定の基準に対して低い場合は、メディア表面から内部へ前処理液の成分が浸透しやすいため、メディア表面に前処理液の成分が残りにくいことになる。すなわち、撥水性の高い場合、前処理液の量を抑えないと白インクがメディア表面から流れ落ちてしまい、白色の表現が不十分になりうる。また、撥水性の低いメディアでは、前処理液や白インクの塗布量を増やさなければ、十分な白さを発揮できなくなるという課題がある。
【0007】
本発明は、撥水性に関わらず、布メディアにおいて、液体インクによる表現が好適な状態になるように前処理液の塗布量を制御する液体吐出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記技術的課題を解決するため、本発明の一形態は、媒体に液体を吐出する液体吐出装置であって、布メディアに対して液体を吐出する液体吐出装置であって、前記布メディアの表面における他の液体の凝集性を制御するための処理液を当該布メディアに塗布する処理液塗布部と、前記メディア表面に塗布された前記処理液の量に応じて変化するメディア表面の状態を検知するメディア表面状態検知部と、前記メディア表面状態検知部による検知結果に基づいて、当該メティア表面に塗布された処理液の量が所定の条件を満たすか否かを判定する処理液量判定部と、前記処理液量判定部における判定結果に基づいて前記処理液塗布部の動作を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記処理液判定部における判定結果に応じて、前記処理液塗布部による前記処理液の塗布量を制御する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、撥水性に関わらず、布メディアにおいて、液体インクによる表現が好適な状態になるように前処理液の塗布量を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明に係る液体吐出装置の内部構造の要部を示す概略平面図。
【
図4】本発明に係る液体吐出方法の実施形態としての処理フローを示すフローチャート。
【
図5】本実施形態に係る前処理液の塗布量とメディア表面の撥水性の関係を説明する図。
【
図6】本実施形態に係る前処理液の塗布量とメディア表面の撥水性の関係を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[液体吐出装置の実施形態]
以下、本発明に係る液体吐出装置の実施形態としてのインクジェットプリンタ100について説明する。インクジェットプリンタ100は、媒体としての布帛(布メディア)に向けて液体インクを吐出して、布メディアの面(メディア表面)に画像を形成する画像形成装置の一種でもある。
【0012】
インクジェットプリンタ100は、布メディアに対して液体インクを吐出する前に、布メディアの表面(メディア表面)における液体インクの凝集性を制御するための前処理液を塗布する機能を有する前処理液塗布部を内部に備える。
【0013】
また、インクジェットプリンタ100は、メディア表面に塗布された前処理液の量に応じて変化するメディア表面の状態を検知するメディア表面状態検知部も備える。
【0014】
そして、インクジェットプリンタ100は、メディア表面状態検知部における検知結果に基づいて、メティア表面に塗布された前処理液の量が所定の条件の下で適量であるか否かを判定する前処理液量判定部も備える。
【0015】
そして、インクジェットプリンタ100は、前処理液塗布部、メディア表面状態検知部、前処理液量判定部の動作を統括して制御する制御部も備える。
【0016】
制御部は、前処理液塗布部においてメディア表面に前処理液が塗布された直後においてメディア表面状態検知部による検知動作を制御する。そして、制御部は、メディア表面状態検知部が検知したメディア表面の状態を示す情報を前処理液量判定部に通知する。そして、制御部は、前処理液量判定部に通知した情報に基づいて、前処理量判定部が判定した結果を受け取り、この判定結果に基づいて前処理液塗布部が前処理液を塗布する量を制御するための情報を、前処理液塗布部に通知する。
【0017】
以上のように、インクジェットプリンタ100は、メディア表面に塗布した直後の前処理液の量が液体インクを凝集させるための好適な量であるか否かを判定し、その判定結果に応じて、前処理液がメディア表面に好適な量で残るように制御する。
【0018】
以上の構成を備えるインクジェットプリンタ100によれば、メディア表面の撥水性が所定の撥水性能よりも高いときであっても低いときであっても、好適な前処理液の塗布を可能にする。これによって、メディア表面の撥水性に関わらず、メディア表面における液体インクの凝集性を必要十分な状態にすることができる。
【0019】
すなわち、インクジェットプリンタ100は、メディア表面において好適な撥水性を発揮するために、液体インクが吐出する前にメディア表面に適量の前処理液が存在するように制御する。より詳細には、液体インクの吐出前においてメディア表面に存在する前処理液の量を判定し、所定の撥水性を発揮するのに適量となる前処理液と比較してメディア表面の前処理液の量が多いか少ないかを判定する機能を備える。そして、前処理液量が多いときには、前処理液の塗布量を減らすように前処理液塗布部を制御し、ディア表面の前処理液量が少ないときには、前処理液の塗布量を所定量よりも増やすように前処理液塗布部を制御する。
【0020】
なお、メディア表面状態検知部は、前処理液の塗布直後のメディア表面を、光学的に読み取るためのメデイア表面読取部を有する。例えば、メディア表面読取部は、対象に向けて照射した光の反射光を検知する光学センサを含むものである。光学センサが、メディア表面に塗布された前処理液による反射光の変化を検知したことで導出可能な明度差に基づいて、メディア表面の前処理液の浸透度合い(撥水性)を読み取る。また、例えば、メディア表面状態検知部は、メディア表面の光学的に読み取るCCDセンサを配列したラインセンサを含むものである。ラインセンサによってメディア表面を走査して、メディア表面の地色の明度と塗布された前処理液の明度の違いに基づいて、メディア表面の前処理液の浸透度合い(撥水性)を読み取る。なお、メディア表面における前処理の浸透度合いは、メディア表面の撥水性による。したがって、メディア表面検知部は、メディア表面の撥水性を光学的に読取り、前処理液量判定部において判定するための情報を通知する機能を備える。
【0021】
なお、メディア表面状態検知部は、上記に述べたような光学的なセンサによらずに、ユーザがメディア表面を目視し、目視結果を前処理液の塗布量を制御する設定値としてユーザが入力した値を設定値として保持するものでもよい。そして、メディア表面状態検知部は、保持している設定値を、前処理液量判定部において判定できるように通知する機能を備えてもよい。
【0022】
以上のように、メディア表面の撥水性を検知し、検知結果に応じて、メディア表面に対して塗布した前処理液の量が好適な量(状態)になるように、前処理液の塗布量を制御することで、メディア表面における液体インクの凝集性が好適な状態になるように制御する。これによって、布メディアに形成した画像の品質を向上させることができる。
【0023】
[インクジェットプリンタ100の概要]
ここで、インクジェットプリンタ100のハードウェア構成の概要を説明する。
図1に示すように、インクジェットプリンタ100は、板金と一体となったスライドレール104でキャリッジ110を保持している。キャリッジ110は、主走査モータ105によって、駆動プーリ106と従動プーリ107の間に渡したタイミングベルト102を介して主走査方向に往復移動にて走査される。なお、本明細書において、主走査方向とは、
図1等に示したY方向をいう。
【0024】
キャリッジ110には、例えばイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)、ホワイト(W)、前処理液(S)の各液体の液滴を吐出する吐出ヘッド118が搭載されている。本実施形態では、吐出ヘッド118が各液体に対応して設けられているものを例示しているので、6個の吐出ヘッドによって液体吐出ヘッドが構成されている。吐出ヘッド118は、複数のインク吐出口(ノズル)を形成したノズル面のノズル列を主走査方向と直交する方向(副走査方向)に配列して搭載され、インク吐出口が下方(搬送プラテン101の方向)に向けられている。また、本明細書において、副走査方向とは、
図1等に示したX方向をいう。
【0025】
なお、キャリッジ110に搭載される吐出ヘッド118として、各色のインク滴を吐出する複数のノズル列を有するものを例示しているが、インクジェットプリンタ100に適用可能な吐出ヘッド118の構成を限定するものではない。たとえば、各色のインク滴に独立して対応するような吐出ヘッド118を用いることもできる。また、インク滴として適用される色数や、吐出ヘッド118の配列順序も限定されるものではない。
【0026】
吐出ヘッド118には、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータなどを、液滴を吐出するための圧力を発生する圧力発生手段として備えたものなどを使用できる。また、これらの他に、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータを圧力発生手段として用いることもできる。いずれの構成であっても、外部から指示される吐出タイミングにおいて、指定された色の液滴を指定された量で吐出することができればよい。
【0027】
また、キャリッジ110には、主走査方向の両側の端部付近において、前処理液判定部を構成するための光学センサ151が取り付けられている。前処理液を吐出ヘッド118が吐出しながら主走査方向に移動するときに、光学センサ151は、前処理液の塗布直後のメディア表面の状態を検知して、後述する制御部10に通知する。これによって、キャリッジ110の移動とともにメディア表面の撥水性を判定することができる。
【0028】
インクジェットプリンタ100には、スリットを形成したエンコーダスケール103が主走査方向に沿って設けられている。そして、キャリッジ110には、エンコーダスケール103のスリットを検出するエンコーダセンサ117が設けられている。これらによって、キャリッジ110の主走査方向位置を検知するためのリニアエンコーダ131を構成している。
【0029】
また、インクジェットプリンタ100は、記録媒体108を保持する媒体保持部材としての搬送プラテン101を備えている。搬送プラテン101は、記録媒体108を保持してた状態で搬送機構によって副走査方向に往復移動させられる。このとき搬送プラテン101は、記録媒体108を吐出ヘッド118に対向する位置で往復移動させる。
【0030】
記録媒体108としては、搬送プラテン101にて保持されて搬送されるものであれば、その種類は問わない。したがって、例えば、衣類などの布帛(布メディア)でもよい。
【0031】
この搬送プラテン101は、搬送機構を構成する副走査モータ111を駆動源として副走査方向(X方向)に移動するように構成されている。副走査モータ111の回転軸に設けられている搬送駆動プーリ112と、これと乖離した位置に設けられている搬送ローラプーリ113の間にはタイミングベルト114が架けられている。搬送ローラプーリ113の回転軸には、搬送ローラ109が接続されている。この構成により、副走査モータ111が回転駆動することで、その駆動力が搬送ローラ109を回転させて、搬送プラテン101を移動させることができる。
【0032】
また、インクジェットプリンタ100は搬送ローラ109との同軸において、スリットを形成したエンコーダホイール115を設けている。そして、エンコーダホイール115のスリットを検出するエンコーダセンサ116が設けられている。エンコーダセンサ116は、
図1においては図示を省略しているが、インクジェットプリンタ100の筐体を構成する一部の側板に設けられている。これらの構成によって、搬送プラテン101の副走査方向位置を検知するためのホイールエンコーダ132が構成されている。
【0033】
なお、搬送プラテン101は、フラットベッド方式であり、搬送ローラとテンションローラとの間に掛け渡したタイミングベルト119を介して、副走査方向に水平に搬送される。
【0034】
また、インクジェットプリンタ100は、搬送プラテン101に載置された状態の布メディアが副走査方向に移動するときに横切る位置に、ラインセンサ152を備えている。ラインセンサ152は、吐出ヘッド118から前処理液が吐出された直後のメディアが搬送プラテン101によって副走査方向へ移動する際に、前処理液の塗布直後のメディア表面の状態を検知して、後述する制御部10に通知する。これによって、キャリッジ110の移動とともにメディア表面の撥水性を判定することができる。
【0035】
なお、ラインセンサ152の配列と同様に、前処理液を塗布する吐出ヘッドを主走査方向に配列して設置し、布メディアを副走査方向に走査しながら吐出ヘッドから前処理液を吐出して塗布し、その直後のメディア表面をラインセンサ152によって検知してもよい。
【0036】
図1では、インクジェットプリンタ100が光学センサ151とラインセンサ152を備える例を示しているが、これらいずれかのみであってもよい。
【0037】
[制御ブロックの構成]
次に、本実施形態に係るインクジェットプリンタ100が備える制御ブロックの構成について
図2を用いて説明する。
図2に示すように、インクジェットプリンタ100の制御ブロック120は、CPU121、ROM122、RAM123、NVRAM124、ASIC125を備えている。
【0038】
CPU121は、インクジェットプリンタ100に必要な情報の入力及び表示を行うための表示操作部としての操作パネル150と接続されていて、インクジェットプリンタ100の各機能部品の動作を制御する。また、CPU121は、搬送プラテン101の搬送動作(副走査方向への移動)及びキャリッジ110の主走査方向への移動動作、および、吐出ヘッド118による液体吐出動作に関する制御を司る機能を兼ね備えている。
【0039】
また、CPU121は、前処理液の塗布量の適否を光学センサ151とラインセンサ152の検知結果に基づいて判定し、判定結果に基づいて前処理液を吐出する吐出ヘッド118の動作を制御する。当該制御によって、光学センサ151やラインセンサ152によって検知された布メディアの表面の撥水性に応じて好適な前処理液の塗布をすることができる。その結果、液体インクを用いて表現する色の発色状態を好適な状態にできるように、液体インクの凝集性を制御することができる。
【0040】
ROM122は、CPU121が実行するプログラムやその他の固定データを格納する不揮発性の記憶媒体である。ROM122に記憶されているプログラムをCPU121の演算処理機能により実行することで、後述する制御部10が構成される。
【0041】
RAM123は、画像形成処理に用いられる画像データ等を一時格納する。また、RAM123は、プログラム制御部が実行されるときのワークエリアとして機能する。
【0042】
NVRAM124は、インクジェットプリンタ100の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性の記憶媒体である。
【0043】
ASIC125は、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理する。
【0044】
また、制御ブロック120は、ホストインターフェース(I/F)133、吐出制御部127、主走査モータ駆動部128、センサ駆動部129、副走査モータ駆動部130、入出力(I/O)部126を備えている。
【0045】
ホストI/F133は、外部装置500が有するプリンタドライバ501等のホスト側とのデータや制御信号の送受を行う役割を担う。
【0046】
吐出制御部127は、吐出ヘッド118を駆動するための駆動波形を生成すると共に、吐出ヘッド118の圧力発生手段を選択的に駆動させる画像データ及びそれに伴う各種データをヘッドドライバ141に出力する。
【0047】
主走査モータ駆動部128は、主走査モータ105を駆動する。
【0048】
センサ駆動部129は、光学センサ151やラインセンサ152の動作を制御する。そして、光学センサ151やラインセンサ152が検知した検知信号を受け取り、これをCPU121等において実行される情報処理によって実現される機能ブロックに引き渡す。
【0049】
副走査モータ駆動部130は、カセット200を副走査方向に移動させる副走査モータ111を駆動する役割を担う。
【0050】
I/O部126は、インクジェットプリンタ100の動作に要する各種センサからの検知信号を入力する。
【0051】
制御ブロック120では、画像形成処理に係る画像形成指示を外部装置500が備えるプリンタドライバ501から、ケーブルやネットワークを介し、ホストI/F133で受信する。画像形成指示は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)等の情報処理装置、イメージスキャナ等の画像読み取り装置、デジタルカメラ等の撮像装置のホスト機能を備える外部装置500のプリンタドライバ501により生成される。
【0052】
画像形成指示を受信した制御ブロック120では、CPU121がホストI/F133に含まれる受信バッファ内の画像形成指示を読み出して解析する。また、その解析結果に応じてASIC125によって必要な画像処理、データの並び替え処理等を行って吐出制御部127に転送する。そこで、吐出制御部127は所要のタイミングでヘッドドライバ141に画像データや駆動波形を出力する。なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成は、例えばROM122にフォントデータを格納して行ってもよいし、ホスト側のプリンタドライバ501で画像データをビットマップデータに展開して装置へ転送するようにしてもよい。ここでは、例えばプリンタドライバ501で行うものとする。以上によれば、画像形成指示は、吐出指示情報に相当する。
【0053】
吐出制御部127の駆動波形生成部は、ROM122に格納されてCPU121で読み出される駆動パルスのパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び増幅器等で構成される。そして、一つの駆動パルスまたは複数の駆動パルスで構成される駆動波形をヘッドドライバ141に対して出力する。ヘッドドライバ141は、シリアルに入力される吐出ヘッド118の1行分に相当する画像データ(ドットパターンデータ)に基づいて吐出ヘッド118を駆動する。このために、ヘッドドライバ141は、吐出制御部127の駆動波形生成部から与えられる駆動波形を構成する駆動パルスを選択的に吐出ヘッド118の圧力発生手段に対して印加する。
【0054】
なお、ヘッドドライバ141は、例えばクロック信号及び画像データであるシリアルデータを入力するシフトレジスタ、シフトレジスタのレジスト値をラッチ信号でラッチするラッチ回路、を含む。その他、ラッチ回路の出力値をレベル変化するレベル変換回路(レベルシフタ)、このレベルシフタでオン/オフが制御されるアナログスイッチアレイ(スイッチ手段)等を含む。機能上では、アナログスイッチアレイのオン/オフを制御することで駆動波形に含まれる所要の駆動パルスを選択的に吐出ヘッド118の圧力発生手段に印加する場合を例示できる。
【0055】
画像形成指示には、例えば、布メディアの種別を示す情報が含まれている。本実施形態に係るインクジェットプリンタ100では、搬送プラテン101に設置された布メディアの種類に応じて、既定の前処理液の塗布量を選択することができる。そして、既定の前処理液の塗布の直後の布メディア表面の状態を光学センサ151やラインセンサ152によって検知し、この検知結果に基づいて前処理液の塗布量を制御する。
【0056】
[制御部10の説明]
次に、インクジェットプリンタ100の制御を実行する制御部10の機能構成について、
図3を用いて説明する。制御部10は、画像形成処理部11と、液体吐出制御部12と、ヘッド移動制御部13と、プラテン移動制御部14と、メディア表面状態検知部としてのメディア読取部15と、前処理液量判定部としての液量判定部16と、を有する。
【0057】
画像形成処理部11は、外部装置500からの画像形成指示に基づいて、画像形成用の画像データを生成し、当該画像データを用いて布地に画像を形成するように液体吐出制御部12、ヘッド移動制御部13、プラテン移動制御部14に指示を与える。また、画像形成処理部11は、再画像形成指示受付部17からの指示に基づいて、再画像形成処理を実行するように、液体吐出制御部12、ヘッド移動制御部13、プラテン移動制御部14に指示を与える。
【0058】
また、画像形成処理部11は、液量判定部16から通知される前処理液の塗布量の増減を示すデータに基づいて、メディア表面に処理液を吐出する(塗布する)吐出ヘッド118の動作を制御するための指示を生成する。すなわち、画像形成処理部11は、本実施形態における前処理液塗布部としても機能する。なお、当該指示は、前処理液の吐出処理(塗布処理)の回数に相当する。なお、所定の処理液がメディア表面に存在する状態にすることができれば、回数の制御に限定はされず、例えば、一回の吐出処理で吐出される前処理液の吐出量を増減させる制御でもよい。
【0059】
液体吐出制御部12は、画像形成処理部11からの指示に基づいて、吐出制御部127を駆動して、ヘッドドライバ141を介して吐出ヘッド118から所定のタイミング、所定の液量で液体(インク)を吐出させる。
【0060】
ヘッド移動制御部13は、画像形成処理部11からの指示に基づいて、主走査モータ駆動部128に主走査モータ105を駆動させて、キャリッジ110を主走査方向に移動させる。
【0061】
プラテン移動制御部14は、画像形成処理部11からの指示に基づいて、副走査モータ駆動部130に副走査モータ111を駆動させて、ステージ400を副走査方向に移動させ、プラテン部材300に保持されている布地の副走査方向移動を実行する。
【0062】
メディア読取部15は、光学センサ151やラインセンサ152が検知したメディア表面の状態に基づいて、メディア表面に塗布されて液体インクの凝集性を発揮する前処理液の塗布状況を検知するメディア表面読取部15aを備える。また、メディア読取部15は、操作パネル150を介してユーザが設定した、メディア表面の撥水性に関する情報を保持するメディア表面状態設定部15bも備える。
【0063】
液量判定部16は、メディア表面読取部15aからの検知結果や、メディア表面状態設定部15bにおいて保持されている設定値に基づいて、メディア表面にある前処理液の量が好適な量に対して多いか又は少ないかを判定する。そして、判定結果に基づく指示を画像形成処理部11に通知する。
【0064】
すなわち、液量判定部16は、所定の撥水性を発揮させるために必要な前処理液の量に対して、メディア表面の前処理液量が多い場合、前処理液の塗布量を所定量よりも減らすように前処理液の塗布量を制御するための指示を画像形成処理部11に伝える。また、液量判定部16は、メディア表面の前処理液量が少ない場合、前処理液の塗布量を所定量よりも増やすように前処理液の塗布量を制御するための指示を画像形成処理部11に伝える。
【0065】
[液体吐出方法の実施形態]
次に、本発明に係る液体吐出方法の実施形態として、インクジェットプリンタ100において実行可能な液体吐出制御処理の流れについてフローチャートを用いて説明する。
図4に示すフローチャートは、本実施形態に係る液体吐出制御処理の流れの例を示している。
【0066】
まず、布メディアに対する液体吐出処理(画像形成処理)が開始されると、プラテンに保持されている布メディアに対して前処理液の塗布を開始する(S401)。
【0067】
続いて、前処理液が塗布された直後のメディア表面の状態を検知するためのメディア表面検知処理を実行する(S402)。メディア表面検知処理は、例えば、メディア表面の状態を光学的に読み取るために光学センサ151の動作を制御し、光学センサ151からの検知信号を受け取る処理である。また、メディア表面検知処理は、メディア表面の状態を副走査方向に走査して読み取るためにラインセンサ152の動作を制御し、ラインセンサ152からの検知信号を受け取る処理である。
【0068】
メディア表面検知処理(S402)は、例えば、メディア表面の「明度差」を検知する処理である。ここでは、光学センサ151又はラインセンサ152、もしくはこれら双方で検知した値に基づいて「明度差」を測定し、これを判定基準とするケースについて説明する。本ケースのように、明度差を判定基準に用いる理由は、前処理液の色によるものである。すなわち、一般的に、Tシャツなどの布メディアに画像を形成するときに使用する前処理液は、「透明」もしくは「白色」である。そして、「透明」もしくは「白色」の液体を塗布すると、メディア表面での光の反射度合いは良くなるか、もしくは、白色に近い色になる。そのため、前処理液を塗布していないメディア表面の明度と比較すると、前処理液を塗布したメディア表面の明度の方が高くなる(明るくなる)。
【0069】
つまり、前処理液の塗布後のメディア表面での光の反射しやすさは、メディア表面にどれだけの量の前処理液が存在しているかによって決まる。また、明度差の判定に用いる条件は、「(前処理液を塗布した領域の明度)-(布メディアの地の明度)≧50」などのようにユーザが任意に設定してもよい。すなわち、明度差に対して既定の閾値を用いて、前処理液がメディア表面に残っている(存在している)量を判定する。
【0070】
また、メディア表面検知処理(S402)を実行するときに、インクジェットプリンタ100の動作を一旦停止させて、操作パネル150に「メディア表面の撥水性を確認して設定してください」などの表示を行う。そして、ユーザが目視によってメディア表面の前処理液の塗布状態を観察して、観察結果に基づく設定値を、操作パネル150を介して入力するようにしてもよい。
【0071】
メディア表面検知処理(S402)によって検知された結果や設定値と上記のような条件式に基づいて、判定処理を実行する(S403)。判定処理において、メディア表面の状態が、所定の条件を満たしていれば(ユーザが設定した明度差以上になっていれば)(S403:YES)、前処理液の塗布量が、布メディア上で十分な白さを発揮するために必要な量が塗布されている、と判定する。この場合、前処理液の塗布処理を終了する(S404)。
【0072】
前処理液の塗布処理が終了すると続いて、まず、布メディア上に所望の画像を形成する印刷処理を実行するために白インクによる印刷処理を実行する(S405)。続いて、カラーインクを用いた印刷処理を実行する(S406)。これら印刷処理が終了したら本処理を終了する。
【0073】
また、判定処理(S403)において、メディア表面の状態が、所定の条件を満たしていなければ(ユーザが設定した明度差以上になっていなければ)(S403:NO)、前処理液の塗布量が、布メディア上で十分な白さを発揮するために必要な量が塗布されていない、と判定する。この場合、条件を満たすために必要となる前処理液の量がメディア表面で確認できるように、前処理液の量を増加するための情報を生成し画像形成処理部11に通知する(S407)。これによって、条件を満たすまで前処理液の塗布処理を実行する。すなわち、メディア表面に、十分な白さを発揮するために必要な前処理液量を確保できるまで、繰り返して、前処理液の塗布を繰り返す。
【0074】
[メディア表面の撥水性と前処理液の関係]
次に、メディア表面の撥水性と、前処理液の量との関係について、
図5の模式図を用いて説明する。メディア表面の撥水性によっては、同じ量の前処理液を塗布する場合であっても、メディア表面の撥水性が高い場合には、前処理液が布メディアの内部に浸透しにくくなる。この場合は、
図5(a)のように、布メディアの表面Mにおいて、処理液Sが広がる状態になるので、前処理液を塗布した領域では、光学センサ151などで検知した結果から導出される明度の値が高くなる。そして、メディア表面に白インクを凝集させるのに十分な前処理液の量が保持されていると判定される。
【0075】
一方、メディア表面の撥水性が低い場合を
図5(b)に例示する。この場合、前処理液は布メディアの内部に浸透しやすくなる。そのため、前処理液を塗布した領域の明度が、布メディアの地の色とあまり変わらなくなり、ユーザが設定した明度差よりも低くなりやすくなる。すなわち、白インクを凝集させるのに十分な前処理の量が保持できていない、という状態になりやすい。
【0076】
図5(b)の状態では、判定処理(S403)において、再度の前処理液塗布処理をするように分岐されるので(S403:NO)、必要な前処理液の塗布量となるように、前処理液の吐出量が調整されて(S407)、前処理液の塗布処理が行われる(S401)。
【0077】
図4に示したフローチャートでは、光学センサ151又はラインセンサ152の検知結果によって導出されたメディア表面の明度値が、ユーザが設定した明度差よりも低い場合には、再度、布メディア上に前処理の塗布を行う。そして、十分な白さを発揮するために必要な量を確保できるまで、繰り返して、前処理液の塗布を行う。
【0078】
図6は、前処理液塗布処理(S401)を三回行ったときのメディア表面上の前処理液の状態を例示している。一回目の前処理液塗布処理(S401)の終了後が、
図5(b)の状態のようになると仮定する。すなわち、前処理液を一回塗布した後は
図5(b)に示すように、メディア表面に残る前処理液の量が少なくなっているものとする。この一回目の処理(S401)の後に、二回目の前処理液塗布処理(S401)を行ったときのメディア表面の状態を
図6(a)に示す。つまり、
図6(a)は、前処理液塗布処理(S401)を二回行った状態を例示している。
図6(a)に例示するように、前処理液の塗布を複数回行うと、メディア表面に残る前処理液の量を制御することができる。
【0079】
この繰り返しの塗布処理によって前処理液がメディア表面に残る量が調整されて、ユーザの設定した明度差よりも高くなったときに、必要十分な量の前処理液が塗布されたと判定する。この状態で、白インクとカラーインクを用いて、メディア上に所望の画像を印刷する動作に移行すれば、画像の品質を向上できる。なお、何度繰り返しても、所定の明度差以上とならない場合に備えて、繰り返し回数の最大回数をユーザが任意で設定できるように、インクジェットプリンタ100の設定項目として実装しておいてもいい。
【0080】
したがって、前処理液を塗布した直後のメディア表面の状態に応じて、塗布回数の増加又は減少が制御される。これによって、メディア表面に対する前処理液の塗布量を好適な量にすることができる。
【0081】
なお、本実施形態に係る判定処理(S403)は、前処理液の塗布量が必要十分か否かの判断基準に「明度差」を用いているが、本実施形態ではこれに限定するものではない。例えば、判断基準として「明度差」ではなく「光の反射率」を用いることもできる。この場合は、光の反射率を測定するセンサを利用することで、値の測定を行い、前処理液の付着量の必要量を判断することになる。
【0082】
なお、光学センサ151は、前処理液を吐出するための吐出ヘッド118を走査するキャリッジ110に搭載される。したがって、光学センサ151を用いたメディア表面検知処理(S402)によれば、前処理液の塗布と同時に検知(測定や撮像)をすることができ、検知(測定や撮像)のための時間を短縮することができる、という利点がある。
【0083】
また、ラインセンサ152のように、搬送プラテン101の移動方向に搭載することで、搬送プラテン101を搬送すると同時にメディア表面の状態を検知(測定)する構成にもできる。ラインセンサ152によるメディア表面検知処理(S402)を実行すると、前処理液が布メディアに浸透しやすい場合に、十分に浸透した後でまとめて測定することができる。そのため、浸透しやすい布メディアを使用しているときに有利である。すなわち、前処理の塗布直後に、前処理液が布メディアに十分浸透する前の状態を測定してしまい、白インクの塗布時には、メディア表面に必要十分な前処理液が残っていない、という状態を回避することができる。
【0084】
また、ラインセンサ152によるメディア表面検知処理(S402)は、インクジェットプリンタ100の装置筐体内部において、前処理液の塗布を吐出ヘッド118からではなく、ライン状のスプレーノズルを使用する構成を採用しても利用できるという利点もある。すなわち、キャリッジ走査とともに測定する場合は、搬送プラテン101の手前と奥で、前処理の塗布後からの経過時間が変わってしまうのに対して、ライン状であれば、まとめて測定することができる、という利点もある。
【0085】
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、その技術的要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。上記実施形態は、好適な例を示したものであるが、当業者であれば、開示した内容から様々な変形例を実現することが可能である。そのような変形例も、特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0086】
10 :制御部
11 :画像形成処理部
12 :液体吐出制御部
13 :ヘッド移動制御部
14 :プラテン移動制御部
15 :メディア読取部
16 :液量判定部
17 :再画像形成指示受付部
100 :インクジェットプリンタ
101 :搬送プラテン
110 :キャリッジ
120 :制御部
150 :操作パネル
151 :光学センサ
152 :ラインセンサ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0087】