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特開2023-104051ステージ装置、荷電粒子線装置及び真空装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023104051
(43)【公開日】2023-07-28
(54)【発明の名称】ステージ装置、荷電粒子線装置及び真空装置
(51)【国際特許分類】
   H01J 37/20 20060101AFI20230721BHJP
   H01J 37/18 20060101ALI20230721BHJP
【FI】
H01J37/20 D
H01J37/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022004806
(22)【出願日】2022-01-17
(71)【出願人】
【識別番号】501387839
【氏名又は名称】株式会社日立ハイテク
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 宗大
(72)【発明者】
【氏名】水落 真樹
(72)【発明者】
【氏名】山本 来布
(72)【発明者】
【氏名】安藤 康大
【テーマコード(参考)】
5C101
【Fターム(参考)】
5C101AA03
5C101BB01
5C101FF56
(57)【要約】
【課題】真空環境下において、接触式の案内要素から飛散したガイド異物が対象物に付着するのを抑制する。
【解決手段】ステージ装置は、真空環境下に配置され、載置された対象物を移動し、ベース102に敷設されるガイドレール201と、ガイドレール201に沿って移動するキャリッジ202と、ガイドレール201及びキャリッジ202に接触し、キャリッジ202の移動に伴い回転する転動体と、キャリッジ202の一部に接続され、キャリッジ202と共に移動するテーブル101と、ガイドレール201の案内面の法線方向304を覆うように設けられ、ガイドレール201、キャリッジ202又は転動体から飛散した異物を遮蔽する遮蔽カバー502と、を備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空環境下に配置され、載置された対象物を移動するステージ装置であって、
ベースに敷設されるガイドレールと、
前記ガイドレールに沿って移動するキャリッジと、
前記ガイドレール及び前記キャリッジに接触し、前記キャリッジの移動に伴い回転する転動体と、
前記キャリッジの一部に接続され、前記キャリッジと共に移動する基本テーブルと、
前記ガイドレールの案内面の法線方向を覆うように設けられ、前記ガイドレール、前記キャリッジ又は前記転動体から飛散した異物を遮蔽する遮蔽部と、
を備えることを特徴とするステージ装置。
【請求項2】
前記ベースには、前記ガイドレール、前記キャリッジ及び前記転動体が収容される溝部が形成され、
前記遮蔽部は、前記溝部の上部開口部を覆うように設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載のステージ装置。
【請求項3】
前記遮蔽部は、前記ガイドレール及び前記キャリッジの側方及び上方を覆うように形成される
ことを特徴とする請求項1に記載のステージ装置。
【請求項4】
前記基本テーブルを前記キャリッジの一部に接続するスペーサをさらに備え、
前記遮蔽部には、前記スペーサが通過する開口部が形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のステージ装置。
【請求項5】
前記開口部の開口寸法は、前記遮蔽部によって形成される空間の高さ、前記空間の幅、前記案内面の高さ、及び、前記ガイドレールの幅に基づいて決定される
ことを特徴とする請求項4に記載のステージ装置。
【請求項6】
前記遮蔽部は、第1の遮蔽部材と前記第1の遮蔽部材とは別部材の第2の遮蔽部材とを含み、
前記第1の遮蔽部材は、前記基本テーブルが第1の位置に移動した状態で取り外し可能であって、前記第2の遮蔽部材は、前記基本テーブルが第2の位置に移動した状態で取り外し可能である
ことを特徴とする請求項1に記載のステージ装置。
【請求項7】
前記遮蔽部は、磁性体である
ことを特徴とする請求項1に記載のステージ装置。
【請求項8】
前記ガイドレールを磁化させる磁石をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載のステージ装置。
【請求項9】
前記遮蔽部によって形成される空間に真空ポンプの排気口が設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載のステージ装置。
【請求項10】
前記基本テーブルから浮上する浮上テーブルをさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載のステージ装置。
【請求項11】
前記浮上テーブルは、磁気浮上テーブルである
ことを特徴とする請求項10に記載のステージ装置。
【請求項12】
請求項1~11の何れか1項に記載のステージ装置を備える
ことを特徴とする荷電粒子線装置。
【請求項13】
請求項1~11の何れか1項に記載のステージ装置を備える
ことを特徴とする真空装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ステージ装置、ステージ装置を備える荷電粒子線装置、及び、ステージ装置を備える真空装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から半導体関連装置のためのデバイスステージおよび半導体ウエハを正確に位置決めして支持するためのステージに関する技術が知られている。半導体関連装置以外のステージまで範囲を広げると、特許文献1には、ガイド部やボールねじ部にカバーを設けて、カバー内に配管を接続してガイド部やボールねじ部から飛散した異物を吸引するステージが記載されている。このステージによれば、大気中において被処理物やガイド部への異物の付着を抑制することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8-90385号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
半導体ウエハの製造、測定、検査などの工程では、半導体ウエハの正確な位置決めを行うために、ステージ装置が用いられる。半導体ウエハの製造、測定、検査などの工程で使用されるステージ装置においては、位置精度と共に異物の少ないクリーン度が求められる。一方で、位置精度を保つためには剛性の高いガイドが必要であり、ガイドの剛性を高めるためには多数の転動体が転がり接触するガイドが必要である。また、ガイドの剛性を高めるためには、予圧を高くすることが必要であるため、接触箇所と摩耗量とが増大してガイドから飛散したガイド異物の発生が問題となる。
【0005】
半導体関連装置の中でも荷電粒子線装置では、空気分子による荷電粒子の減衰を防止するために、試料およびステージ装置を真空環境下に配置する必要がある。そのため、荷電粒子線装置では、特許文献1に記載の吸引方式を使用することができない。また、真空環境下では、空気分子が無いためガイド異物が減速しない。ガイド異物の飛散距離は、テーブルの移動速度が上がるほど大きくなる。テーブルを高速で動作させるほどガイド異物の運動エネルギーが増大し、ガイド異物の到達高さまでの位置エネルギーが増大するからである。
【0006】
さらに、ガイドは、軸受鋼などの磁性体で製造される。荷電粒子線装置などでは、試料の上方の電子光学系からの漏洩磁場があるため、ガイドなどの接触部から発生する鉄粒子であるガイド異物が吸引され、試料に付着してしまうことが問題となる。すなわち、ガイド異物の到達高さを漏洩磁場の範囲よりも下げることが必要である。ガイド異物の到達高さを漏洩磁場の範囲よりも下げるためにテーブルの移動速度を低下すると、スループットが低下する。つまり、スループットと異物低減とがトレードオフの関係となる。
【0007】
特許文献1に開示されるようなボールねじなどのテーブルの送り要素はリニアモータに置き換えることで比較的容易に非接触化が可能である。しかし、リニアガイドなどの案内要素を非接触化するには、浮上型の構成を適用する必要が有り、センサやアクチュエータが各々6軸分必要となるため、非接触化が簡単ではない。
【0008】
本開示は、真空環境下において、接触式の案内要素から飛散したガイド異物が対象物に付着するのを抑制することが可能なステージ装置、そのステージ装置を備える荷電粒子線装置および真空装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示のステージ装置は、真空環境下に配置され、載置された対象物を移動するステージ装置であって、ベースに敷設されるガイドレールと、ガイドレールに沿って移動するキャリッジと、ガイドレール及びキャリッジに接触し、キャリッジの移動に伴い回転する転動体と、キャリッジの一部に接続され、キャリッジと共に移動する基本テーブルと、ガイドレールの案内面の法線方向を覆うように設けられ、ガイドレール、キャリッジ又は転動体から飛散した異物を遮蔽する遮蔽部と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、真空環境下において、接触式の案内要素から飛散したガイド異物が対象物に付着するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施例1のステージ装置の概略を示す図である。
図2】実施例1のリニアガイドの詳細な構造を示す図である。
図3】実施例1のガイドレールの案内面の構成を示す図である。
図4】実施例1のテーブルの速度と転動体の周速との関係を示す図である。
図5】実施例1の遮蔽カバーの構成を示す図である。
図6】実施例1のテーブルの移動速度とガイド異物が到達する高さとの関係を示す図である。
図7】実施例1のステージ装置を磁場環境下に設置した状態を示す図である。
図8】実施例1の遮蔽カバーの開口部の寸法を説明する図である。
図9】実施例1の遮蔽カバーを示す斜視図である。
図10】実施例1の浮上式の上段テーブルを有するステージ装置を示す図である。
図11】実施例2の遮蔽カバーの構成を示す図である。
図12】実施例4のガイドレールを磁化させる磁石を示す図である。
図13】実施例5の溝部に設けられた真空ポンプの排気口を示す図である。
図14】実施例6の遮蔽部の構成を示す図である。
図15】実施例7の荷電粒子線装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合及び原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
【0013】
以下、図面を参照して本開示に係るステージ装置、荷電粒子線装置および真空装置の実施形態を説明する。
【0014】
<実施例1>
図1は、実施例1のステージ装置の概略を示す図である。ステージ装置104は、載置された対象物(例えば、半導体ウエハ)を所望の位置に移動する。ステージ装置104は、荷電粒子線装置などの真空環境下且つ上方に磁場発生源がある環境下において使用される。
【0015】
図1に示すように、ステージ装置104は、ベース102に設けられるリニアガイド103と、リニアガイド103上に搭載され、X軸方向に移動可能なテーブル(基本テーブル)101と、を有する。なお、図1では省略するが、テーブル101の上には、Y軸方向に移動可能な磁気浮上テーブルが存在する。
【0016】
図2は、実施例1のリニアガイドの詳細な構造を示す図である。図2では、転動体203が見えるように、キャリッジ202の一部が省略されている。リニアガイド103は、ベース102に敷設されるガイドレール201と、ガイドレール201に沿って移動するキャリッジ202と、ガイドレール201及びキャリッジ202に接触し、キャリッジ202の移動に伴い回転する複数の転動体203と、を有する。ガイドレール201は、X軸方向に沿って延び、キャリッジ202は、ガイドレール201に沿ってX軸方向に移動する。転動体203は、円筒形状又は球形状であって、これらが転がることで、キャリッジ202が転動体203上を滑らかに摺動する。転動体203のガイドレール201及びキャリッジ202への接触は転がり接触であり、ガイドレール201と転動体203との接触面及びキャリッジ202と転動体203との接触面のそれぞれで、摩耗が発生する。また、リニアガイド103では、剛性を確保するために転動体203を押しつぶすように予圧をかける。転動体203に予圧をかけるために、ガイドレール201とキャリッジ202との寸法が調整される。この予圧によって、摩耗量が増大する。
【0017】
ガイドレール201と転動体203との接触及びキャリッジ202と転動体203との接触によって、リニアガイド103の各部品の一部が剥がれて、飛散する場合がある。リニアガイド103の各部品から剥がれたものをガイド異物と呼ぶ。ガイド異物は、キャリッジ202の移動によって回転する転動体203によって巻き上げられて飛散する。飛散したガイド異物が対象物に付着すると、異物として観察されるため、観察結果に影響を及ぼす。また、ガイドレール201、キャリッジ202及び転動体203は、それぞれ軸受鋼などの磁性体材料で製造されるため、上方の磁場発生源による漏洩磁場によりガイド異物が吸引される特性を持つ。
【0018】
図3は、実施例1のガイドレールの案内面の構成を示す図である。図3では、法線方向が上方を向く案内面301を示す。実施例1のガイドレール201の案内面301は、水平面に対して45°の傾斜角を持つ。転動体203は、案内面301に平行な直線303を中心に回転する。案内面301で発生したガイド異物は、転動体203の回転に巻き込まれて周速によって種々の方向に飛散する。転動体203の回転に巻き込まれて上方に飛散されるガイド異物の飛散方向は、案内面301の法線方向304と一致する。
【0019】
図4は、実施例1のテーブルの速度と転動体の周速との関係を示す図である。テーブル101の速度401をVsとすると、転動体203の中心の移動速度402は、テーブル101の速度401の半分のVs/2となる。また、転動体203の周速403は、転動体203の中心の移動速度と一致し、Vsで移動するキャリッジ202側の案内面におけるガイド異物の飛散速度404をVoとすると、以下の式4.1が成り立つ。
Vo=Vs/2+Vs
=Vs*3/2…(式4.1)
【0020】
ガイド異物の運動エネルギーEvは、以下の式4.2で求められる。
Ev=1/2*m*Vo^2…(式4.2)
ただし、ガイド異物の質量をmとする。
【0021】
一方、ガイド異物の位置エネルギーEhは、以下の式4.3で求められる。
Eh=m*g*h…(式4.3)
ただし、案内面301からガイド異物が到達する高さ位置までの距離をh、重力加速度をgとする。
【0022】
ガイド異物が高さhに到達しない条件は、以下の式4.4を満たす。
Ev<Eh…(式4.4)
この式4.4に上記した式4.2及び式4.3を代入すると、以下の式4.5となる。
Vo<(2*g*h)^1/2…(式4.5)
【0023】
図5は、実施例1の遮蔽カバーの構成を示す図である。試料室の底面などのベース102には、リニアガイド103が収容可能な寸法の溝部503が形成される。この溝部503には、ガイドレール201が固定される。さらに、キャリッジ202の上部には、スペーサ501が設置される。キャリッジ202の上面の中央の一部で、スペーサ501を介して、キャリッジ202とテーブル101とが接続される。スペーサ501の幅は、キャリッジ202の幅より小さい。
【0024】
遮蔽カバー502は、ガイドレール201の下側案内面311の法線方向304を覆うように設けられ、リニアガイド103の各部から飛散したガイド異物を遮蔽する。下側案内面311の法線方向304は、上方に向くベクトル成分を含む。そして、遮蔽カバー502は、溝部503の上部開口部504の一部を覆うように、ベース102に固定される。遮蔽カバー502には、スペーサ501が通過する開口部505が形成されている。開口部505は、ガイドレール201と同じX軸方向に沿って形成されており、キャリッジ202に取り付けられたスペーサ501は、開口部に沿ってX軸方向に移動する。
【0025】
また、ガイドレール201の上側案内面312の法線方向305には、溝部503の底部が設けられている。すなわち、溝部503は、ガイドレール201の上側案内面312の法線方向305を覆うように設けられ、リニアガイド103の各部から飛散したガイド異物を遮蔽する。
【0026】
実施例1では、遮蔽カバー502をベース102とは別部材で構成したが、遮蔽カバー502をベース102と一体的に構成してもよい。この場合は、部品加工精度の制約で、キャリッジ202との接触を回避するために、開口部505を広く設ける必要が有る。また、実施例1では、スペーサ501をキャリッジ202とは別部材で構成したが、スペーサ501をキャリッジ202と一体的に構成してもよい。また、実施例1では、スペーサ501をテーブル101とは別部材で構成したが、スペーサ501をテーブル101と一体的に構成してもよい。
【0027】
図6は、実施例1のテーブルの移動速度とガイド異物が到達する高さとの関係を示す図である。図6を参照して、実施例1の遮蔽カバーの効果を説明する。
【0028】
ガイド異物が溝部503及び遮蔽カバー502によって形成される空間内で反発すると、反発後のガイド異物の速度vは、以下の式6.1となる。
v=Vo*e^N…(式6.1)
なお、eは、反発係数であり、Nは、反発回数である。
【0029】
反発後のガイド異物について、上記した式4.5と同様に、位置エネルギーと運動エネルギーとの関係を適用すると、以下の式6.2を満たす。
v=Vo*e^N<(2*g*h)^1/2…(式6.2)
【0030】
そして、式6.2を反発回数Nについて解くと、以下の式6.3となる。
N>log(e)(Vo/(2*g*h)^1/2)…(式6.3)
【0031】
図6の縦軸はガイド異物が到達する高さ601であり、横軸はテーブル101の移動速度602である。図6では、反発係数eを0.8と仮定し、これらの関係式から、遮蔽カバー502なしの場合603(実線)及び遮蔽カバー502ありの場合604(点線)のそれぞれで、テーブル101の移動速度に対するガイド異物が到達する高さをプロットしたものである。
【0032】
遮蔽カバー502の設置により、テーブル101の移動速度が同じであれば、ガイド異物の到達高さは半減605する。また、ガイド異物が到達する高さを制約条件とすれば、テーブル101の移動速度の向上606が可能となり、スループットの向上にも寄与する。
【0033】
図7は、実施例1のステージ装置を磁場環境下に設置した状態を示す図である。図7に示した装置は荷電粒子線装置1であり、ステージ装置104は荷電粒子線装置1で発生する磁場環境下に設置される。ステージ装置104は、半導体ウエハ等の試料702を保持して移動する。試料702の上方には、電子光学系701による漏洩磁場が発生する。漏洩磁場の影響により、ガイド異物が上方向に吸引される。ガイド異物に加わる重力よりガイド異物に加わる磁気吸引力の方が大きい場合、ガイド異物は、電子光学系701による漏洩磁場によって吸着される。そして、荷電粒子線装置1の振動や電子光学系701の磁場状態の変化によって、試料702の上面にガイド異物が落下する可能性がある。
【0034】
電子光学系701によっては、重力を上回る磁場が発生する範囲703内に試料702の上面が含まれる場合がある。この場合、案内面から磁場が発生する範囲703までの高さ距離704を、ガイド異物が到達する高さの制限値とする必要がある。
【0035】
図8は、実施例1の遮蔽カバーの開口部の寸法を説明する図である。図8を参照して、ガイド異物を遮蔽するために有効な遮蔽カバー502の寸法を説明する。
【0036】
遮蔽カバー502の開口部505の開口寸法801をLc、上側案内面312の高さ802をHr、溝部503の幅803をLd、溝部503の深さ804をHd、及び、ガイドレール201の幅805をLrとする。なお、原点をガイドレール201の底面の中心812とする。
【0037】
ガイドレール201の下側案内面311から飛散するガイド異物は、点線で示した軌道814のように、溝部503の内壁面、遮蔽カバー502の底面、及び、ガイドレール201の上面において、少なくとも3回は反発する。3回の反発の中でガイド異物が到達する高さに影響を及ぼす反発は、空間における上下面である遮蔽カバー502の底面及びガイドレール201の上面での2回となる。
【0038】
一方、ガイドレール201の上側案内面312から飛散するガイド異物は、実線で示した軌道806、807及び808を示す。そして、遮蔽カバー502の開口寸法801によっては、ガイド異物は、溝部503の底面及び溝部503の内壁面において反発し、遮蔽カバー502で反発することなく開口部から上方に飛び出す。つまり、ガイド異物が到達する高さに影響を及ぼす反発は、空間における上下面である溝部503の底面での1回のみとなる。
【0039】
そこで、最も遮蔽が難しいガイドレール201の上側案内面312の端点813から飛散するガイド異物の軌道を考える。ガイド異物が飛散する端点813の座標(Y0,Z0)は、以下の式8.1となる。
(Y0,Z0)=(Lr/2,Hr)…(式8.1)
【0040】
最初に、ガイド異物の軌道806により、溝部503の底面がガイド異物の1回目の反発点809となる。1回目の反発点809の座標(Y1,Z1)は、ガイド異物が45°方向に飛散することから、以下の式8.2となる。
(Y1,Z1)=(Lr/2+Hr,0)…(式8.2)
【0041】
次に、1回目の反発後のガイド異物の軌道807により、溝部503の内壁面がガイド異物の2回目の反発点810となる。2回目の反発点810の座標(Y2,Z2)は、同様に45°の反射角から計算でき、以下の式8.3となる。
(Y2,Z2)=(Ld/2,Ld/2-(Lr/2+Hr))…(式8.3)
【0042】
さらに、2回目の反発後のガイド異物の軌道808が遮蔽カバー502の底面で反発すると仮定する場合、3回目の反発点811の座標(Y3,Z3)は、以下の式8.4となる。
(Y3,Z3)=(Ld/2-(Hd-Z2),Hd)…(式8.4)
【0043】
これにより、遮蔽カバー502の開口寸法に対して、以下の式8.5が成り立てば、軌道808が遮蔽カバー502の底面で反発し、案内面から飛散したガイド異物が空間における上下面で2回以上の反発を起こすことになる。
Lc>Hd-Z2…(式8.5)
この式8.5に式8.3を代入すると、以下の式8.6が成り立つ。
Lc>Hd-Ld/2+Hr+Lr/2…(式8.6)
すなわち、式8.6を満たすように遮蔽カバー502の開口部505の寸法を設計すると、ガイド異物を遮蔽カバー502で反発させることが可能となり、ガイド異物が到達する高さを低くすることが可能となる。
【0044】
図9は、実施例1の遮蔽カバーを示す斜視図である。図9に示すように、遮蔽カバー502は、奥側カバー(第1の遮蔽部材)901と手前側カバー(第2の遮蔽部材)902とに分割されている。奥側カバー901及び手前側カバー902は、試料室904のベース102から取り外し可能である。遮蔽カバー502は、定期的なリニアガイド103のグリスアップなどのメンテナンスのために、取り外しを行うことが想定される。図9に示すように、テーブル101を奥側(第1の位置)に移動させることで、手前側カバー902が容易に取り外し可能となる。また、テーブル101を手前側(第2の位置)に移動させることで、奥側カバー901が容易に取り外し可能となる。
【0045】
実施例1では、遮蔽カバー502を2分割としたが、メンテナンスの性質に応じて遮蔽カバー502の分割数を3以上としてもよい。また、遮蔽カバー502の試料室904のベース102への固定を皿ねじにしてもよい。これにより、試料室904に対する遮蔽カバー502の位置が決まるので、スペーサ501と遮蔽カバー502との接触回避のための位置調整が不要となり、メンテナンスに要する時間を短縮することができる。
【0046】
図10は、実施例1の浮上式の上段テーブルを有するステージ装置を示す図である。図10に示すように、実施例1のステージ装置104は、接触式のリニアガイド103によって移動する下段テーブル101と、非接触式の浮上タイプの上段テーブル(浮上テーブル)105とを有するスタック型のステージ装置である。なお、実施例1のステージ装置104は、2軸(X軸及びY軸)方向に移動可能であるが、1軸方向にのみ移動可能であってもよい。
【0047】
上段テーブル105には、浮上案内の可動子1001が搭載され、下段テーブル101には、浮上案内の固定子1002が搭載されている。上段テーブル105は、電子光学系701の漏洩磁場の影響が大きいため、下段テーブル101よりもガイド異物の発生の制約が厳しい。そのため、コストをかけてでも非接触化する必要があり、実施例1では、非接触式の浮上タイプを採用する。真空環境下でのテーブルの案内要素の非接触化手段としては、差動排気機構付きの空気静圧案内あるいは磁気浮上案内がある。磁気浮上案内の方が、高真空まで対応可能である。
【0048】
一方で、スタック型のステージ装置104の下段テーブル101は、電子光学系の漏洩磁場の影響が小さいため、案内要素を接触式とし且つガイド異物の遮蔽カバー502を適用する。
【0049】
(実施例1の効果)
ガイド異物の飛散方向である下側案内面311の法線方向304を覆うように遮蔽カバー502を設けることによって、リニアガイド103から飛散したガイド異物が遮蔽カバー502及び溝部503によって形成された空間から上方に飛び出すのを抑制することができる。
【0050】
また、ベース102に設けられた溝部503にリニアガイド103を収容することによって、溝部503の内壁部や底部においてガイド異物を反発させることができる。また、溝部503の上部開口部504を覆うように遮蔽カバー502を設けることによって、この遮蔽カバー502において、ガイド異物を反発させることができる。これらにより、ガイド異物の到達高さを低くすることが可能となる。
【0051】
テーブル101とキャリッジ202の一部とをスペーサ501で接続し、遮蔽カバー502にスペーサ501が通過する開口部505を形成することによって、リニアガイド103の上方の大部分を遮蔽カバー502で覆うことが可能となる。
【0052】
開口部505の開口寸法801を、遮蔽カバー502及び溝部503によって形成される空間の高さ804、空間の幅803、案内面の高さ802、及び、ガイドレール201の幅805に基づいて決定する。これにより、ガイド異物が開口部505から飛び出すのを抑制するのに適した寸法の遮蔽カバー502を得ることができる。
【0053】
遮蔽カバー502を奥側カバー901と手前側カバー902とに分割し、奥側カバー901及び手前側カバー902をベース102から取り外し可能にすることによって、リニアガイド103のグリスアップなどのメンテナンスが容易になる。
【0054】
電子光学系701の漏洩磁場の影響が大きく、下段テーブル101よりもガイド異物の発生の制約が厳しい上段テーブル105を浮上式とすることによって、上段テーブル105からガイド異物が発生するのを防止することができる。
【0055】
また、実施例1の遮蔽カバー502は構造が簡易であるから、低コストで多様なステージ装置に適用することが可能である。また、剛性の低下を最小限に抑えることが可能である。さらに、遮蔽カバー502は、板材で製作可能であり、形状が単純なため部品精度が出しやすく、その分、キャリッジ202との間の隙間を小さくして異物遮蔽効果を向上することが可能である。特許文献1のようなカバー構造では、可動側が複雑な形状となり装置が大型化し、且つ剛性が低下して振動が発生するため高速で駆動できないなどの課題もある。しかし、実施例1では、非稼働側に遮蔽カバー502が取り付け、形状もシンプルであるので、上記課題は存在しない。
【0056】
また、XY両方向の移動でガイド異物を発生させないためには、ステージを平面浮上ステージとする手段もある。しかし、ステージからの漏洩磁場が大きく、また、平面浮上ステージを実現するためにコイルアレイあるいは磁石アレイを形成する必要がありコストも大幅に増大する。一方、実施例1のように、スタック型で上軸を浮上案内、下軸に遮蔽カバー502を適用した構成とすることで、低コストにてXY二軸の異物レスステージを実現することが可能となる。そして、荷電粒子線装置などの磁場影響下かつ真空環境における費用対効果の大きい必要十分な異物対策が可能となる。
【0057】
スタック型のステージ装置104の下段テーブル101は電子光学系の漏洩磁場の影響が小さいため、実施例1では、案内要素を接触式とし且つガイド異物の遮蔽カバー502を適用する。これにより、低コストでガイド異物の対策が可能となる。特に、スタック型のステージ装置104では、下軸は可動質量が大きくなるため、上軸を高速かつ高頻度で動作させて、下軸は低速かつ低頻度の動作となるよう位置決め指令を構成してもよい。
【0058】
<実施例2>
図11は、実施例2の遮蔽カバーの構成を示す図である。実施例1では、ベース102に溝部503を形成して、その溝部503にリニアガイド103を収容し、溝部503の上部開口部504を覆うように遮蔽カバー502を取り付けた。実施例2では、図11に示すように、ベース102にリニアガイド103を収容する溝部を設けずに、ベース102に敷設されたガイドレール201及びキャリッジ202の側方及び上方を覆うように遮蔽カバー1102を取り付ける。
【0059】
実施例2の遮蔽カバー1102は、遮蔽カバー1102をベース102に固定するための鍔部1103と、リニアガイド103の側方を覆う壁部1104と、リニアガイド103の上方を覆う天面部1105と、を有する。遮蔽カバー1102の天面部1105には開口部1106が設けられており、この開口部1106をスペーサ501が通過する。その他の構成は、実施例1と同様である。
【0060】
(実施例2の効果)
実施例2では、ベース102に溝部を形成する必要がないので、様々な箇所に遮蔽カバー1102を設置することができる。
【0061】
また、遮蔽カバー1102はベース102とは別部材であるので、リニアガイド103のグリスアップなどのメンテナンス性を向上することができる。その他の効果は、上記した実施例と同様である。
【0062】
<実施例3>
実施例1及び2では、遮蔽カバーの材質については言及しなかった。実施例3の遮蔽カバーは、磁性体材料によって構成される。その他の構成は、実施例1や実施例2と同様である。
【0063】
(実施例3の効果)
実施例3では、リニアガイド103から発生する磁性体のガイド異物が遮蔽カバーに接触あるいは近傍に飛来した際に、遮蔽カバー自体でガイド異物を吸着し、テーブル101上方への飛散を抑制することができる。その他の効果は、上記した実施例と同様である。
【0064】
<実施例4>
実施例3では、遮蔽カバーを磁性体材料によって構成した。実施例4では、リニアガイド103を磁性体材料によって構成すると共にリニアガイド103の近傍に磁石1200を配置する。磁石1200は、磁性体材料によって構成されるガイドレール201を磁化する。その他の構成は、実施例1と同様である。
【0065】
(実施例4の効果)
実施例4では、リニアガイド103から飛び出そうとするガイド異物に磁気吸引力が働くため、ガイド異物の初速を低減し、ガイド異物の到達高さを低減することが可能である。なお、実施例4では、磁石1200からの漏洩磁場が荷電粒子線の軌道に影響を及ぼすことを避けるために、遮蔽カバー502を磁性体として、磁石1200からの漏洩磁場を遮蔽することも有効である。その他の効果は、上記した実施例と同様である。
【0066】
<実施例5>
実施例5のステージ装置は、真空環境下に配置される。実施例5のステージ装置の遮蔽カバー502によって形成される空間には、真空環境を実現するための真空ポンプの排気経路に接続される排気口1300が設けられる。
【0067】
具体的には、実施例5では、図13に示すように、溝部503の側壁や底面に真空ポンプへの排気経路1301に接続される排気口1300が設けられる。また、排気口1300は、実施例2に示した遮蔽カバー1102によって形成される空間に設けられてもよい。その他の構成は、実施例1や実施例2と同様である。
【0068】
(実施例5の効果)
実施例5では、遮蔽カバー502と溝部503とにより形成される空間内で飛散するガイド異物を、直ちに真空排気系へと導いて、ガイド異物がテーブル101に到達することを抑制することが可能である。可動の排気配管を用いる必要がないため、樹脂配管からのアウトガス発生によるコンタミ増大や、可動配管の寿命による配管交換などのメンテナンス性の悪化は発生しない。その他の効果は、上記した実施例と同様である。
【0069】
<実施例6>
実施例1のガイドレール201は、中央がくびれた形状であって、その案内面301は、水平面に対して傾斜した面であった。実施例6のガイドレール1401の案内面1400は、水平面に対して垂直な面である。そして、実施例6では、この案内面1400の法線方向1402を覆うように遮蔽部が設けられる。具体的には、実施例6では、溝部503の内壁部1403が、ガイドレール1401の案内面1400の法線方向1402を覆う遮蔽部となる。その他の構成は、実施例1や実施例2と同様である。
【0070】
(実施例6の効果)
実施例6では、ガイドレール1401の案内面1400が水平面に対して垂直な面であったとしても、溝部503の内壁部1403によってガイド異物を反発させることができる。案内面の傾斜に関わらず、様々なガイドレールの案内面の法線方向を遮蔽部で覆うことが可能となる。その他の効果は、上記した実施例と同様である。
【0071】
<実施例7>
図15は、実施例7の荷電粒子線装置の構成を示す図である。図15に示した荷電粒子線装置1900は、上記した実施例1~6の何れかのステージ装置を備える。図11を参照して、実施例7の荷電粒子線装置1900について説明する。図15に示した荷電粒子線装置1900は、上記した実施例1~6の遮蔽カバーを有するステージ装置を搭載する半導体計測装置である。実施例7の半導体計測装置1900は、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)の応用装置としての測長SEMである。
【0072】
半導体計測装置1900は、ステージ装置104と、ステージ装置104を収容する真空チャンバ1901と、電子光学系鏡筒1902と、制振マウント1903と、レーザ干渉計1904と、コントローラ1905と、を備えている。真空チャンバ1901は、ステージ装置104を収容し、図示を省略する真空ポンプによって内部が減圧されて大気圧よりも低圧の真空状態になる。真空チャンバ1901は、制振マウント1903によって支持されている。
【0073】
半導体計測装置1900は、ステージ装置104によって半導体ウエハなどの対象物1920の位置決めを行い、電子光学系鏡筒1902から電子ビームを対象物1920に照射する。そして、半導体計測装置1900は、対象物1920上のパターンを撮像し、パターンの線幅の計測や形状精度の評価を行う。ステージ装置104は、レーザ干渉計1904により、バーミラー1912の位置が計測され、コントローラ1905により、試料台1910に保持された半導体ウエハなどの対象物1920が位置決め制御される。
【0074】
(実施例7の効果)
半導体計測装置1900は、ステージ装置104を備えることで、半導体ウエハなどの対象物1920の位置決め精度向上が可能であり、且つガイド異物が対象物1920に付着するのを抑制することができる。したがって、荷電粒子線装置としての半導体計測装置1900のクリーン度を向上させることができる。また、ステージ装置104は、上軸の浮上機構が磁気浮上式であるので、真空装置である半導体計測装置への適用が容易であり、樹脂配管からのアウトガス発生によるコンタミ低減や発熱の抑制等、優れた効果を発揮することができる。なお、実施例7の荷電粒子線装置は、半導体計測装置に限定されない。その他の効果は、上記した実施例と同様である。
【0075】
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
【0076】
例えば、実施例1~6のステージ装置は、X線検査装置、光学式(UV光源)検査装置、有機EL露光装置などの真空装置に適用することができる。
【0077】
また、実施例1では、1つのリニアガイド103に対して1つの溝部を形成したが、2つ以上のリニアガイド103を収容する1つの溝部であってもよい。同様に、実施例2では、1つのリニアガイド103に対して1つの遮蔽カバーを用意したが、2つ以上のリニアガイド103を収容する1つの遮蔽カバーであってもよい。
【符号の説明】
【0078】
1:荷電粒子線装置、101:テーブル(下段テーブル)、102:ベース、103:リニアガイド、104:ステージ装置、105:テーブル(上段テーブル)、201:ガイドレール、202:キャリッジ、203:転動体、301:案内面、311:下側案内面、312:上側案内面、501:スペーサ、502:遮蔽カバー、503:溝部、504:上部開口部、505:開口部、701:電子光学系、702:試料、901:奥側カバー、902:手前側カバー、904:試料室、1001:可動子、1002:固定子、1102:遮蔽カバー、1103:鍔部、1104:壁部、1105:天面部、1106:開口部、1200:磁石、1300:排気口、1301:排気経路、1400:案内面、1401:ガイドレール、1403:内壁部、1900:半導体計測装置、1901:真空チャンバ、1902:電子光学系鏡筒、1903:制振マウント、1904:レーザ干渉計、1905:コントローラ、1910:試料台、1912:バーミラー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15