IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社リコーの特許一覧

<>
  • 特開-画像形成装置 図1
  • 特開-画像形成装置 図2
  • 特開-画像形成装置 図3
  • 特開-画像形成装置 図4
  • 特開-画像形成装置 図5
  • 特開-画像形成装置 図6
  • 特開-画像形成装置 図7
  • 特開-画像形成装置 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023108736
(43)【公開日】2023-08-07
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/01 20060101AFI20230731BHJP
   B41J 19/78 20060101ALI20230731BHJP
【FI】
B41J2/01 303
B41J2/01 401
B41J2/01 213
B41J19/78 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022009943
(22)【出願日】2022-01-26
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】吉谷 茂
【テーマコード(参考)】
2C056
2C480
【Fターム(参考)】
2C056EA04
2C056EC11
2C056EC28
2C056FA15
2C056HA37
2C056HA38
2C480CA02
2C480CA40
2C480CA55
2C480CB08
2C480EA14
(57)【要約】
【課題】画像形成装置における印刷の高速化と、印刷画像の画質劣化抑制とを両立可能とする。
【解決手段】画像形成装置100は、第1キャリッジ1A、第2キャリッジ1B、副走査キャリッジ50の動作を制御するコントローラ10を備える。コントローラ10は、第1キャリッジ1Aによる記録媒体Mの全体への印刷が完了した後に、第2キャリッジ1Bによる記録媒体Mの全体への印刷を行う第1印刷パターンと、第1キャリッジ1Aによる記録媒体Mの一部への印刷が完了した後に、第2キャリッジ1Bによる記録媒体Mの一部への印刷を行い、第1キャリッジ1A及び第2キャリッジ1Bを同時駆動して印刷を行う第2印刷パターンと、を実行可能であり、第1キャリッジ1Aによる印刷後の記録媒体Mに吐出された液体の乾燥時間を算出し、乾燥時間に基づき、第2印刷パターンの実行可否を判断する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体を搬送方向に沿って移動させる副走査キャリッジと、
それぞれが前記搬送方向と直交する主走査方向に沿って前記記録媒体に印刷可能であり、前記搬送方向に沿って並列配置される第1キャリッジ及び第2キャリッジと、
前記第1キャリッジ、前記第2キャリッジ、前記副走査キャリッジの動作を制御するコントローラと、
を備え、
前記コントローラは、
前記第1キャリッジによる前記記録媒体の全体への印刷が完了した後に、前記第2キャリッジによる前記記録媒体の全体への印刷を行う第1印刷パターンと、
前記第1キャリッジによる前記記録媒体の一部への印刷が完了した後に、前記第2キャリッジによる前記記録媒体の前記一部への印刷を行い、前記第1キャリッジ及び前記第2キャリッジを同時駆動して印刷を行う第2印刷パターンと、を実行可能であり、
前記第1キャリッジによる印刷後の前記記録媒体に吐出された液体の乾燥時間を算出し、前記乾燥時間に基づき、前記第2印刷パターンの実行可否を判断する、
画像形成装置。
【請求項2】
前記コントローラは、前記第2印刷パターンの場合に前記第1キャリッジによる前記記録媒体の前記一部への印刷が完了した後の前記一部に吐出された前記液体の前記乾燥時間を算出し、
前記第1キャリッジによる前記記録媒体の前記一部への印刷が完了した後に、前記第2キャリッジによる前記記録媒体の前記一部への印刷を行うまでの前記副走査キャリッジによる前記記録媒体の移動時間を算出し、
前記乾燥時間が前記移動時間以下の場合に前記第2印刷パターンを実行し、それ以外の場合に前記第1印刷パターンを実行する、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記コントローラは、前記記録媒体に印刷する画像に前記第1キャリッジによる印刷を行わない空白部分が存在する場合に、前記空白部分の量に応じて前記移動時間を短縮して算出する、
請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記コントローラは、前記記録媒体に印刷する画像のうち前記第1キャリッジによる前記記録媒体への液体吐出量に基づき、前記乾燥時間を算出する、
請求項1~3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、インクジェット方式の画像形成装置では、液体吐出ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体の搬送方向に直交する主走査方向に往復移動させながら、記録媒体の所定範囲に液体吐出ヘッドから液体を吐出させることで、記録媒体に画像が形成される。
【0003】
特許文献1には、2つのキャリッジを備え、これらの2つのキャリッジを個別に駆動させて画像形成を行わせることによって、印刷を高速化する構成が記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の2つのキャリッジを備える構成では、以下の2つの印刷パターンが考えられる。第1印刷パターンでは、第1のキャリッジで白色印刷を行い、第2のキャリッジで有色印刷を行うという場合、第1のキャリッジによって記録媒体全体の白色印刷が完了した後に、その上から第2のキャリッジによって有色印刷を行う。第2印刷パターンでは、第1のキャリッジが白色印刷中に、第1のキャリッジによる印刷が完了した記録媒体上の部分に第2のキャリッジも有色印刷を同時に実行する。第2印刷パターンでは、2つのキャリッジの印刷作業を同時に行うことができるので、印刷を高速化することができる。
【0005】
しかし、第2印刷パターンの場合には、白色印刷後から有色印刷開始までの白インク乾燥時間が短くなる傾向があるため、第1の印刷パターンよりも画質が劣化する場合がある。
【0006】
本発明は、画像形成装置における印刷の高速化と、印刷画像の画質劣化抑制とを両立可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の一観点に係る画像形成装置は、記録媒体を搬送方向に沿って移動させる副走査キャリッジと、それぞれが前記搬送方向と直交する主走査方向に沿って前記記録媒体に印刷可能であり、前記搬送方向に沿って並列配置される第1キャリッジ及び第2キャリッジと、前記第1キャリッジ、前記第2キャリッジ、前記副走査キャリッジの動作を制御するコントローラと、を備え、前記コントローラは、前記第1キャリッジによる前記記録媒体の全体への印刷が完了した後に、前記第2キャリッジによる前記記録媒体の全体への印刷を行う第1印刷パターンと、前記第1キャリッジによる前記記録媒体の一部への印刷が完了した後に、前記第2キャリッジによる前記記録媒体の前記一部への印刷を行い、前記第1キャリッジ及び前記第2キャリッジを同時駆動して印刷を行う第2印刷パターンと、を実行可能であり、前記第1キャリッジによる印刷後の前記記録媒体に吐出された液体の乾燥時間を算出し、前記乾燥時間に基づき、前記第2印刷パターンの実行可否を判断する。
【発明の効果】
【0008】
画像形成装置における印刷の高速化と、印刷画像の画質劣化抑制とを両立可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す斜視図
図2】第1印刷パターンのシーケンス図
図3】第1印刷パターンの動作を示す模式図
図4】第2印刷パターンのシーケンス図
図5】第2印刷パターンの動作を示す模式図
図6】印刷部分が相対的に多い場合の印刷シーケンスの一例を示す模式図
図7】印刷部分が相対的に少ない場合の印刷シーケンスの一例を示す模式図
図8】実施形態における印刷パターン選択制御のフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照しながら実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0011】
なお、以下の説明において、X方向、Y方向、Z方向は互いに垂直な方向である。X方向及びY方向は水平方向であり、Z方向は鉛直方向である。X方向は主走査方向であり、画像形成装置100の左右方向(幅方向)である。Y方向は副走査方向であり、記録媒体Mの搬送方向であり、画像形成装置100の前後方向である。Z方向は画像形成装置100の上下方向である。また、以下の説明ではY正方向側を画像形成装置100の前方側または搬送方向の下流側、Y負方向側を画像形成装置100の後方側または搬送方向の上流側とも表現する場合がある。また、Z正方向側を上側、Z負方向側を下側とも表現する場合がある。
【0012】
<画像形成装置100の概略構成>
図1は、実施形態に係る画像形成装置100の概略構成を示す斜視図である。図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置100は、インクジェット方式の画像形成装置であり、液体吐出ヘッド6を搭載したキャリッジ1を記録媒体の搬送方向に直交する主走査方向に往復移動させながら、記録媒体Mの所定範囲に液体吐出ヘッド6から液体を吐出させることで、記録媒体に画像が形成される。また、本実施形態に係る画像形成装置100は、図1に示すように、2つのキャリッジ1A、1Bを備え、これらの2つのキャリッジ1A、1Bを個別に駆動させて画像形成を行わせることによって、印刷を高速化するよう構成されている。
【0013】
図1に示すように、画像形成装置100は、第1キャリッジ1Aおよび第2キャリッジ1Bと、一対の第1側板2Aと、一対の第2側板2Bと、一対の保持部材としての第1調整板3Aと、一対の保持部材としての第2調整板3Bと、一対のガイド部材としての第1ガイドロッド4Aと、一対のガイド部材としての第2ガイドロッド4Bとを備える。以下、第1キャリッジ1A、第2キャリッジ1Bをキャリッジ1、第1側板2A、第2側板2Bを側板2、第1調整板3A、第2調整板3Bを調整板3、第1ガイドロッド4、第2ガイドロッド4Bをガイドロッド4とも称する。なお、図1では後述する偏心カムの記載を省略している。
【0014】
各側板2は、画像形成装置100の左右方向両側に設けられ、画像形成装置の100の本体部101に固定されている。側板2は調整板3をY方向およびZ方向に移動可能に保持する。
【0015】
ガイドロッド4は、その両端側をそれぞれ調整板3に保持される。それぞれの調整板3は、Y方向に2つのガイドロッド4を保持する。
【0016】
キャリッジ1は、ガイドロッド4上を移動可能なように、ガイドロッド4に支持されている。キャリッジ1は複数の液体吐出ヘッド6を有する。液体吐出ヘッド6のノズル面はその下面側に設けられる。
【0017】
画像形成装置100の本体部101上には、レール5がY方向に沿って設けられる。
【0018】
カセット50が、画像形成装置100に対して着脱される。
【0019】
カセット50は、その上部にステージ51を有する。カセット50はステージ51上に、印刷対象の記録媒体を保持する。記録媒体は例えば布地である。
【0020】
カセット50を画像形成装置100に装着することで、ステージ51を画像形成装置100のレール5上へ移動させることができる。ステージ51はレール5上を搬送方向(Y方向)に沿って移動する。この際、キャリッジ1がガイドロッド4上を主走査方向(X方向)へ往復移動しながら、キャリッジ1の液体吐出ヘッド6がステージ51上の記録媒体Mに、液体としてのインクを吐出する。これにより、記録媒体M上に画像が形成される。
【0021】
画像形成装置100が複数のキャリッジ1A、1Bを有することにより、記録媒体Mに対して異なる色のインクを吐出させたり、記録媒体Mに対する印刷速度を速めて装置の生産性を向上させたりすることができる。
【0022】
なお、図1に示す画像形成装置100が印刷の対象とする記録媒体Mは、インクなどの液体が付着可能なものであればよく、例えば紙、布地、フィルム、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどが挙げられる。
【0023】
カセット50は、記録媒体Mが載置されるステージ51を搬送方向(副走査方向)に移動可能な要素ということもでき、以下の説明では「副走査キャリッジ50」とも表記する場合がある。
【0024】
また、第1キャリッジ1A及び第2キャリッジ1Bは、それぞれが搬送方向と直交する主走査方向に沿って記録媒体Mに個別に印刷可能である。第1キャリッジ1A及び第2キャリッジ1Bは、搬送方向に沿って並列配置される。本実施形態では、図1などに示すように、第1キャリッジ1Aが搬送方向の上流側(Y負方向側)、第2キャリッジ1Bが搬送方向の下流側(Y正方向側)に配置される構成が例示されているが、図1の例と逆の配置でもよい。また、本実施形態では、上流側の第1キャリッジ1Aが白色のインクを記録媒体Mに吐出する白色印刷を行い、下流側の第2キャリッジ1Bが少なくとも白色を除く1または複数の他の色のインクを記録媒体Mに吐出するカラー(有色)印刷を行う構成が例示されるが、配色の組み合わせはこの例と異なる構成でもよい。
【0025】
また、画像形成装置100はコントローラ10を備える。コントローラ10は、第1キャリッジ1A、第2キャリッジ1B、副走査キャリッジ50の動作を制御する。
【0026】
なお、図1では図示の便宜上、コントローラ10が画像形成装置100の外部に図示されているが、一般的にはコントローラ10は画像形成装置100の内部に設置される。また、コントローラ10の機能の一部または全部を外部のPCなどを利用して実現してもよい。
【0027】
コントローラ10は、物理的には、CPU(Central Processing Unit)、主記憶装置であるRAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)、通信モジュール、補助記憶装置、などを含むコンピュータシステムとして構成することができる。上述又は後述するコントローラ10の各機能は、CPUやRAMなどに所定のコンピュータソフトウエアを読み込ませることにより、CPUの制御のもとで各種ハードウエアを動作させると共に、RAMにおけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
【0028】
<印刷パターン>
本実施形態の画像形成装置100のように2つのキャリッジ1A、1Bを備える構成では、以下に説明する「第1印刷パターン」と「第2印刷パターン」の2つの印刷パターンをコントローラ10により実施することができる。ここでは、第1キャリッジ1Aで白色印刷を行い、第2キャリッジ1Bで有色印刷を行うという場合を例示して各印刷パターンの動作を説明する。
【0029】
まず図2図3を参照して第1印刷パターンについて説明する。図2は、第1印刷パターンのシーケンス図である。図3は、第1印刷パターンの動作を示す模式図である。「第1印刷パターン」では、第1キャリッジ1Aによって記録媒体M全体の白色印刷が完了した後に、その上から第2キャリッジ1Bによって有色印刷が行われる。言い換えると、第1印刷パターンは、第1キャリッジ1Aによる記録媒体Mの全体への印刷が完了した後に、第2キャリッジ1Bによる記録媒体Mの全体への印刷を行う。
【0030】
まずコントローラ10は、副走査キャリッジ50を第1キャリッジ1Aの印刷開始位置まで移動させる。そして、図2のシーケンス図のステップS11において印字命令を第1キャリッジ1Aに送信する。
【0031】
第1キャリッジ1Aは、印字命令の受信に応じて白色印刷を実施する(ステップS12)。白色印刷中は、副走査キャリッジ50が記録媒体Mを副走査方向(装置前方側)に移動させつつ、第1キャリッジ1Aが主走査方向を往復移動しながら記録媒体Mにインクを吐出する。そして、記録媒体Mの全面に亘って白色印刷が完了すると、印字完了の情報がコントローラ10に送信される(ステップS13)。
【0032】
図3(A)は、図中に矢印Aで示すように、副走査キャリッジ50が記録媒体Mを装置前方側(Y正方向側)に移動させながら第1キャリッジ1Aによる白色印刷が行われ、ステップS13で記録媒体M上に白色印刷P1が完成した状態を示している。
【0033】
図2に戻り、コントローラ10は、第1キャリッジ1Aから印刷完了の情報を受け取ると、図3(B)に示すように、図中に矢印Bで示すように、副走査キャリッジ50を装置後方側(Y負方向側)に移動させて、記録媒体Mを第2キャリッジ1Bの印刷開始位置まで移動させる。そして図2のシーケンス図のステップS14において印字命令を第2キャリッジ1Bに送信する。
【0034】
第2キャリッジ1Bは、印字命令の受信に応じてカラー印刷を実施する(ステップS15)。カラー印刷中は、副走査キャリッジ50が記録媒体Mを副走査方向(装置前方側)に移動させつつ、第2キャリッジ1Bが主走査方向を往復移動しながら記録媒体Mにインクを吐出する。そして、記録媒体Mの全面に亘ってカラー印刷が完了すると、印字完了の情報がコントローラ10に送信されて(ステップS16)、記録媒体Mへの印刷が完了する。印刷が完了した記録媒体Mは、副走査キャリッジ50によって装置の前方側端部まで送出される。
【0035】
図3(C)は、図中に矢印Cで示すように、副走査キャリッジ50が記録媒体Mを装置前方側(Y正方向側)に移動させながら第2キャリッジ1Bによるカラー印刷が行われ、記録媒体M上の白色印刷P1の上にカラー印刷P2が重ねられる過程を示している。
【0036】
次に図4図5を参照して第2印刷パターンについて説明する。図4は、第2印刷パターンのシーケンス図である。図5は、第2印刷パターンの動作を示す模式図である。「第2印刷パターン」では、第1キャリッジ1Aが白色印刷中に、第1キャリッジ1Aによる印刷が完了した記録媒体M上の部分に第2キャリッジ1Bも有色印刷を同時に実行する。言い換えると、第2印刷パターンは、第1キャリッジ1Aによる記録媒体Mの一部への印刷が完了した後に、第2キャリッジ1Bによる記録媒体Mのこの一部への印刷を行い、第1キャリッジ1A及び第2キャリッジ1Bを同時駆動して印刷を行う。第2印刷パターンでは、2つのキャリッジ1A、1Bの印刷作業を同時に行うことができるので、印刷を高速化することができる。
【0037】
まずコントローラ10は、副走査キャリッジ50を第1キャリッジ1Aの印刷開始位置まで移動させる。そして、図4のシーケンス図のステップS21において印字命令を第1キャリッジ1Aに送信する。
【0038】
第1キャリッジ1Aは、印字命令の受信に応じて白色印刷を実施する(ステップS22)。白色印刷中は、副走査キャリッジ50が記録媒体Mを副走査方向(装置前方側)に移動させつつ、第1キャリッジ1Aが主走査方向を往復移動しながら記録媒体Mにインクを吐出する。そして、記録媒体Mの全面に亘って白色印刷が完了すると、印字完了の情報がコントローラ10に送信される(ステップS25)。
【0039】
一方、コントローラ10は、第1キャリッジ1Aにより白色印刷が完了する前に、記録媒体Mのうち第1キャリッジ1Aによる白色印刷が実施済の前方側の部分が第2キャリッジ1Bの印刷開始位置まで到達すると、印字命令を第2キャリッジ1Bに送信する(ステップS23)。
【0040】
図5(A)は、図中に矢印Dで示すように、副走査キャリッジ50が記録媒体Mを装置前方側(Y正方向側)に移動させながら第1キャリッジ1Aによる白色印刷が行われ、その途中で白色印刷P1が実施済の記録媒体Mの前方側の部分が、第2キャリッジ1Bの印刷開始位置まで到達したステップS23の状態を示している。
【0041】
第2キャリッジ1Bは、印字命令の受信に応じてカラー印刷を実施する(ステップS24)。カラー印刷中は、副走査キャリッジ50が記録媒体Mを副走査方向(装置前方側)に移動させつつ、第2キャリッジ1Bが主走査方向を往復移動しながら記録媒体Mにインクを吐出する。そして、記録媒体Mの全面に亘ってカラー印刷が完了すると、印字完了の情報がコントローラ10に送信されて(ステップS26)、記録媒体Mへの印刷が完了する。
【0042】
図5(B)は、図中に矢印Eで示すように、副走査キャリッジ50が記録媒体Mを装置前方側(Y正方向側)に移動させながら、第1キャリッジ1Aによる白色印刷が行われると共に、記録媒体M上で白色印刷P1が完了した部分について、第2キャリッジ1Bによるカラー印刷が並行して行われ、白色印刷P1の上にカラー印刷P2が重ねられるステップS24の過程を示している。
【0043】
このように、第2印刷パターンは、第1印刷パターンと比較して、2つのキャリッジ1A、1Bの印刷作業を同時に行うことができるので、印刷を高速化することができる点で有利である。しかしながら、第2印刷パターンの場合には、白色印刷後から有色印刷開始までの間の記録媒体M上に吐出された白色印刷P1(白インク)の乾燥時間が短くなる傾向があるため、第1印刷パターンよりも画質が劣化する場合がある。この点を図6図7を参照して説明する。
【0044】
図6は、第1キャリッジ1Aによる印刷部分が相対的に多い場合の印刷シーケンスの一例を示す模式図である。図6(A)は、記録媒体Mへ印刷される画像全体の各色の配置例を示す。図6(B)は、図6(A)に示す画像を記録媒体M上へ形成する手順を示すシーケンス図である。図6(B)では、記録媒体Mの搬送方向の前方側(Y正方向側)を右方向として図示し、上側から下側へ進むほど手順が進むように図示しており、この例では8段階の手順を要する。
【0045】
図6(A)に示すように、この例では、白色印刷P1及びカラー印刷P2がそれぞれ記録媒体M上の4つの領域R1、R2、R3、R4で行われ、後述する図7の例に比べて領域数が相対的に多い場合を例示している。
【0046】
図6(A)に示す画像を印刷する場合、例えば図6(B)に示すように第1段階では、副走査キャリッジ50により第1キャリッジ1Aの印刷位置に記録媒体Mの最も前方の領域R1が配置されるように記録媒体Mが移動される。そして、第1キャリッジ1Aにより記録媒体Mの最も前方の領域R1に白色印刷P1が行われる。
【0047】
第2段階では、図中に矢印F1で示すように、副走査キャリッジ50により記録媒体Mが搬送方向前方側に移動され、第1キャリッジ1Aの印刷位置に記録媒体Mの前方から2番目の領域R2が配置される。そして、第1キャリッジ1Aにより記録媒体Mの前から2番目の領域R2に白色印刷P1が行われる。
【0048】
第3段階では、図中に矢印F2で示すように、副走査キャリッジ50により記録媒体Mがさらに搬送方向前方側に移動され、第1キャリッジ1Aの印刷位置に記録媒体Mの前方から3番目の領域R3が配置される。そして、第1キャリッジ1Aにより記録媒体Mの前から3番目の領域R3に白色印刷P1が行われる。
【0049】
第4段階では、図中に矢印F3で示すように、副走査キャリッジ50により記録媒体Mがさらに搬送方向前方側に移動され、第2キャリッジ1Bの印刷位置に記録媒体Mの最も前方の領域R1が配置される。この領域R1には、第1段階において白色印刷P1が行われている。そして、第2キャリッジ1Bにより、記録媒体Mの最も前方の領域R1において、白色印刷P1の上にカラー印刷P2が行われる。
【0050】
以下、順次記録媒体M上の所定の領域R2、R3、R4に白色印刷P1とカラー印刷P2とが行われ、第8段階ですべての印刷が完了する。
【0051】
図6の例では、第1段階で最初に白色印刷P1が行われた最前方の領域R1にカラー印刷P2が行われるのは第4段階であり、図6(B)に矢印F1、F2、F3で示すように、各段階の移動量が相対的に少ないので、同一の領域R1にて白色印刷P1が行われた後にカラー印刷P2が行われるまでに3段階分の待機時間があり、白色印刷P1の乾燥時間が相対的に長い。
【0052】
図7は、第1キャリッジ1Aによる印刷部分が相対的に少ない場合の印刷シーケンスの一例を示す模式図である。図7(A)は、図6(A)と同様に、記録媒体Mへ印刷される画像全体の各色の配置例を示す。図7(B)は、図6(B)と同様に、図6(A)に示す画像を記録媒体M上へ形成する手順を示すシーケンス図であり、この例では4段階の手順を要する。
【0053】
図7(A)に示すように、この例では、白色印刷及びカラー印刷がそれぞれ記録媒体M上の搬送方向の最前方の領域R1と最後方の領域R4の2つの領域で行われ、図6の例に比べて印刷が行われる領域数が相対的に少ない場合を例示している。また、2つの領域R1、R4の間隔も相対的に広い。
【0054】
図7(A)に示す画像を印刷する場合、例えば図7(B)に示すように第1段階では、副走査キャリッジ50により第1キャリッジ1Aの印刷位置に記録媒体Mの最も前方の領域R1が配置されるように記録媒体Mが移動される。そして、第1キャリッジ1Aにより記録媒体Mの最も前方の領域R1に白色印刷P1が行われる。
【0055】
第2段階では、図中に矢印Gで示すように、副走査キャリッジ50により記録媒体Mが搬送方向前方側に移動され、第2キャリッジ1Bの印刷位置に記録媒体Mの最も前方の領域R1が配置される。この領域R1には、第1段階において白色印刷P1が行われている。そして、第2キャリッジ1Bにより、記録媒体Mの最も前方の領域R1において、白色印刷P1の上にカラー印刷P2が行われる。
【0056】
第3段階では、副走査キャリッジ50により記録媒体Mがさらに搬送方向前方側に移動され、第1キャリッジ1Aの印刷位置に記録媒体Mの最も後方の領域R4が配置されるように記録媒体Mが移動される。そして、第1キャリッジ1Aにより記録媒体Mの最も後方の領域R4に白色印刷P1が行われる。
【0057】
第4段階では、図中に矢印Gで示すように、副走査キャリッジ50により記録媒体Mがさらに搬送方向前方側に移動され、第2キャリッジ1Bの印刷位置に記録媒体Mの最も後方の領域R4が配置される。この領域R4には、第3段階において白色印刷P1が行われている。そして、第2キャリッジ1Bにより、記録媒体Mの最も後方の領域R4において、白色印刷P1の上にカラー印刷P2が行われる。第4段階が完了すると、すべての印刷が完了する。
【0058】
図7の例では、第1段階で白色印刷P1が行われた最前方の領域R1にカラー印刷P2が行われるのは第2段階であり、また、第3段階で白色印刷P1が行われた最後方の領域R4にカラー印刷P2が行われるのは第4段階であり、図7に矢印Gで示すように、各段階の移動量が相対的に大きい。このため、同一の領域R1にて白色印刷P1が行われた後にカラー印刷P2が行われるまでの待機時間が1段階分しかなく、白色印刷P1の乾燥時間が相対的に短くなる傾向がある。
【0059】
また、図7に示すように、記録媒体Mに印刷する画像において、第1キャリッジ1Aによる白色印刷P1を行う領域R1、R4の間隔が相対的に広くなるほど、印刷シーケンスの各段階間の記録媒体Mの移動量が増えるので、同一領域にて白色印刷P1が行われた後にカラー印刷P2が行われるまでの待機時間がさらに短くなる傾向がある。
【0060】
一方、図2図3を参照して説明した第1印刷パターンでは、第1キャリッジ1Aによる記録媒体Mの全域の白色印刷P1が完了した後に、第1キャリッジ1Aの印刷位置に記録媒体Mの最後部が配置されている状態から、副走査キャリッジ50によって記録媒体Mが搬送方向の上流側へ再度移動されて、記録媒体Mの最前部が第2キャリッジ1Bの印刷位置に配置される。つまり、記録媒体Mの最前部に着目して考えると、第1印刷パターンでは、記録媒体Mの搬送方向の全長の一往復分だけ、白色印刷P1からカラー印刷P2までの間に確実に乾燥時間を確保できる。
【0061】
このように、第2印刷パターンでは、第1印刷パターンと比較して、白色印刷後から有色印刷開始までの白インク乾燥時間が短くなる傾向があるため、白色印刷P1の乾燥時間が不十分な段階でカラー印刷P2が行われると、白色インクと有色インクとが混合するなどの理由により、第1印刷パターンよりも画質が劣化する場合がある。本実施形態では、このような画質劣化の問題を防止しつつ、第2印刷パターンを実施して印刷の高速化を図るものである。
【0062】
このため、本実施形態では、コントローラ10は、搬送方向の上流側に配置される第1キャリッジ1Aによる白色印刷後の記録媒体M上の白色印刷のインクの乾燥時間を算出し、算出した乾燥時間に基づき、第2印刷パターンの実行可否を判断する印刷パターン選択制御を実施する。
【0063】
<印刷パターン選択制御>
図8を参照して、コントローラ10が実施する印刷パターン制御について説明する。図8は、実施形態における印刷パターン選択制御のフローチャートである。
【0064】
ステップS31では、画像データが取得される。コントローラ10は、例えば画像形成装置100と通信可能に接続されるPCなどの外部機器から、画像形成装置100を利用して記録媒体Mに印刷する画像のデータを取得することができる。
【0065】
ステップS32では、ステップS31にて所得した画像データに基づき、印刷シーケンスが算出される。印刷シーケンスとは、図6(B)や図7(B)に例示したような、画像データに基づき記録媒体Mに画像を形成するための各キャリッジ1A、1Bによる印刷工程を細分化したものである。
【0066】
ステップS33では、ステップS32にて所得した印刷シーケンスに基づき、第1キャリッジ1Aによる白色印刷の乾燥時間が算出される。例えば、コントローラ10は、記録媒体Mに印刷する画像のうち第1キャリッジ1Aによる記録媒体Mへの液体(白インク)の吐出量に基づき、乾燥時間を算出する。より詳細には、コントローラ10は、白色印刷P1のインク吐出量が多いほど、必要な乾燥時間が長くなるように計算を行う。ここで「インク吐出量が多い」とは、インタレース数が多い、つまり同じ箇所に対するスキャン回数が多い、とも表現できる。また、インク吐出量は、該当領域の画像の印字率などに応じて変動する。また、コントローラ10は、図6図7に例示した領域R1、R2、R3、R4などのように、記録媒体Mの副走査方向に区分された各領域ごとに必要な乾燥時間を算出する。
【0067】
ステップS34では、ステップS32にて所得した印刷シーケンスに基づき、第2印刷パターンにおける、第1キャリッジ1Aによる白色印刷後の第2キャリッジ1Bまでの記録媒体Mの移動時間が算出される。例えば、コントローラ10は、記録媒体Mに印刷する画像に第1キャリッジ1Aによる印刷を行わない空白部分が存在する場合に、空白部分の量に応じて移動時間を短縮して算出することができる。例えば図7に例示したように、搬送方向に沿って最初に印刷する領域R1と、次に印刷する領域R4との間に、印刷が行われない空白部分があると、空白部分では第1キャリッジ1Aによる印刷が行われない。このため、図7(B)に矢印Gで示したように、第1キャリッジ1Aにより印刷が完了した領域R1は即座に第2キャリッジ1Bの印刷位置まで移動可能となる。したがって、コントローラ10は、画像データに空白部分が大きいほど移動時間をより短縮させるように計算を行う。また、コントローラ10は、図6図7に例示した領域R1、R2、R3、R4などのように、記録媒体Mの副走査方向に区分された各領域ごとに移動時間を算出する。
【0068】
ステップS35では、ステップS33にて算出した乾燥時間が、ステップS34にて算出した移動時間以下であるか否かが判定される。コントローラ10は、図6図7に例示した領域R1、R2、R3、R4などのように、記録媒体Mの副走査方向に区分された各領域ごとに、乾燥時間と移動時間とを比較し、すべての領域で乾燥時間が移動時間以下である場合に、ステップS35の条件を満たすと判定できる。
【0069】
乾燥時間が移動時間以下である場合(ステップS35のYES)には、第2印刷パターンでもカラー印刷までに充分な白色インキの乾燥時間を確保できるものと判定されて、ステップS36に進み、第2印刷パターンで印刷が実施される。
【0070】
一方、乾燥時間が移動時間未満である場合(ステップS35のNO)には、第2印刷パターンではカラー印刷までに充分な白色インキの乾燥時間を確保できないものと判定されて、ステップS37に進み、第1印刷パターンで印刷が実施される。
【0071】
本実施形態に係る画像形成装置100の効果を説明する。本実施形態の画像形成装置100は、記録媒体Mを搬送方向に沿って移動させる副走査キャリッジ50と、それぞれが搬送方向と直交する主走査方向に沿って記録媒体Mに印刷可能であり、搬送方向に沿って並列配置される第1キャリッジ1A及び第2キャリッジ1Bと、第1キャリッジ1A、第2キャリッジ1B、副走査キャリッジ50の動作を制御するコントローラ10と、を備える。コントローラ10は、第1キャリッジ1Aによる記録媒体Mの全体への印刷が完了した後に、第2キャリッジ1Bによる記録媒体Mの全体への印刷を行う第1印刷パターンと、第1キャリッジ1Aによる記録媒体Mの一部(例えば図6図7に示す領域R1など)への印刷が完了した後に、第2キャリッジ1Bによる記録媒体Mの上記の一部R1への印刷を行い、第1キャリッジ1A及び第2キャリッジ1Bを同時駆動して印刷を行う第2印刷パターンと、を実行可能である。コントローラ10は、第1キャリッジ1Aによる印刷後の記録媒体Mに吐出された液体の乾燥時間を算出し、乾燥時間に基づき、第2印刷パターンの実行可否を判断する。
【0072】
この構成により、第1キャリッジ1Aによる印刷後の記録媒体Mに吐出された液体の乾燥時間を算出し、乾燥時間に基づき、第2印刷パターンの実行可否を判断するので、乾燥時間が不充分の場合には第2印刷パターンを実行しないように制御を行うことが可能となり、この場合の印刷画像の画質劣化を抑制できる。一方、乾燥時間が充分である場合には、第2印刷パターンを実行するため、印刷を高速化できる。このように、本実施形態では、画像形成装置100における印刷の高速化と、印刷画像の画質劣化抑制とを両立可能とすることができる。
【0073】
また、本実施形態の画像形成装置100において、コントローラ10は、まず、第2印刷パターンの場合に第1キャリッジ1Aによる記録媒体Mの一部(例えば図6図7に示す領域R1など)への印刷が完了した後の、この領域R1上に吐出されたインクの乾燥時間を算出する。次に、第1キャリッジ1Aによる記録媒体Mの一部R1への印刷が完了した後に、第2キャリッジ1Bによる記録媒体Mの一部R1への印刷を行うまでの副走査キャリッジ50による記録媒体Mの移動時間を算出する。そして、乾燥時間が移動時間以下の場合に、第2印刷パターンを実行し、それ以外の場合に第1印刷パターンを実行する。
【0074】
この構成により、第1キャリッジ1Aによる記録媒体Mの一部(領域R1など)における白色印刷P1の乾燥時間を、この領域R1が第2キャリッジ1Bの印刷位置まで移動させる移動時間と比較し、乾燥時間が移動時間以下の場合に、該当箇所の白色印刷P1の乾燥時間が充分と判定して第2印刷パターンを実行できる。これにより、白色印刷P1の乾燥時間が充分か否かの判定を精度良く行うことが可能となるので、本来ならば第2印刷パターンを実行できるにもかかわらず第1実行パターンが選択されるような状況を抑制でき、第2実行パターンの実行頻度を適切にできる。この結果、印刷の高速化と、印刷画像の画質劣化抑制とをバランスよく実現できる。
【0075】
また、本実施形態の画像形成装置100において、コントローラ10は、記録媒体Mに印刷する画像に第1キャリッジ1Aによる印刷を行わない空白部分が存在する場合に、空白部分の量に応じて移動時間を短縮して算出する。
【0076】
この構成により、印刷画像の内容に応じて移動時間を精度良く算出することが可能となるので、この移動時間の情報を用いれば白色印刷P1の乾燥時間が充分か否かの判定を、印刷画像の内容に応じてより一層高精度に行うことができる。
【0077】
また、本実施形態の画像形成装置100において、コントローラ10は、記録媒体Mに印刷する画像のうち第1キャリッジ1Aによる記録媒体Mへの液体吐出量に基づき、乾燥時間を算出する。
【0078】
この構成により、印刷画像の内容に応じて乾燥時間を精度良く算出することが可能となるので、この乾燥時間の情報を用いれば白色印刷P1の乾燥時間が充分か否かの判定を、印刷画像の内容に応じてより一層高精度に行うことができる。
【0079】
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
【符号の説明】
【0080】
1 キャリッジ
1A 第1キャリッジ
1B 第2キャリッジ
6 液体吐出ヘッド
10 コントローラ
50 副走査キャリッジ
100 液体吐出装置
M 記録媒体
R1、R2、R3、R4 領域(記録媒体の一部)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0081】
【特許文献1】特開2003-341168号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8