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  • 特開-搬送装置、画像形成装置 図1
  • 特開-搬送装置、画像形成装置 図2
  • 特開-搬送装置、画像形成装置 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023109675
(43)【公開日】2023-08-08
(54)【発明の名称】搬送装置、画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 5/06 20060101AFI20230801BHJP
   B41J 13/076 20060101ALI20230801BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20230801BHJP
   B65H 20/00 20060101ALI20230801BHJP
【FI】
B65H5/06 B
B41J13/076
B41J2/01 305
B65H20/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022124040
(22)【出願日】2022-08-03
(31)【優先権主張番号】P 2022010924
(32)【優先日】2022-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107423
【弁理士】
【氏名又は名称】城村 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】見満 継頼
【テーマコード(参考)】
2C056
2C059
3F049
3F103
【Fターム(参考)】
2C056EA07
2C056FA10
2C056FB03
2C056HA27
2C056HA46
2C059CC20
3F049AA02
3F049CA01
3F049DB05
3F049LA01
3F049LB11
3F103AA01
3F103AA03
3F103AA05
3F103AA07
(57)【要約】
【課題】ロール状の記録媒体の幅方向の位置ズレを抑制することを課題とする。
【解決手段】ロール状の布帛Bを張架する複数のローラ部材を有し、ローラ部材に張架されたロール状の布帛Bを繰り出して搬送する画像形成装置1であって、ローラ部材はその幅方向の所定の位置に設けられた、布帛Aとの位置合わせの目盛り50を有することを特徴とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール状の記録媒体を張架する複数のローラ部材を有し、前記ローラ部材に張架されたロール状の記録媒体を繰り出して搬送する搬送装置であって、
前記ローラ部材はその幅方向の所定の位置に設けられた、他の部材との位置合わせの印を一又は複数有することを特徴とする搬送装置。
【請求項2】
前記記録媒体の搬送方向の最も上流側と最も下流側に設けられた前記ローラ部材に前記印を設ける請求項1記載の搬送装置。
【請求項3】
すべての前記ローラ部材に前記印を設ける請求項2記載の搬送装置。
【請求項4】
前記幅方向に延在する構造体をさらに有し、
前記構造体に前記印を設ける請求項1記載の搬送装置。
【請求項5】
前記印を設けた前記ローラ部材がその幅方向に移動可能に設けられる請求項1記載の搬送装置。
【請求項6】
前記印は、前記他の部材である前記記録媒体と位置合わせされる請求項1記載の搬送装置。
【請求項7】
前記印が前記幅方向に複数配置され、それぞれの前記印に対応する記号が付されて目盛りが構成される請求項1記載の搬送装置。
【請求項8】
請求項1から7いずれか1項に記載の搬送装置を備えた画像形成装置。
【請求項9】
液体吐出ヘッドを有し、前記記録媒体の幅方向に移動可能なキャリッジをさらに備えた請求項8記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送装置および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ロール状の記録媒体である布帛をローラ部材の回転により下流側へ繰り出して、キャリッジによってインクを吐出し、布帛の表面に画像を形成する画像形成装置が存在する。
【0003】
このような画像形成装置にロール状の布帛を最初にセットする際には、供給側である入口ローラにロール状の布帛を挿入した後、布帛を手作業で繰り出して下流側のローラ部材に順次張架させる動作が必要になる。これにより、画像形成装置によってロール状の布帛の繰り出しおよび布帛への画像の形成が可能な状態になる。
【0004】
しかし、この手作業による動作では、ロール状の布帛の各ローラ部材に対するセット位置が布帛の幅方向に位置ズレし、布帛に形成される画像にもスキューのような位置ズレが生じてしまうという問題があった。
【0005】
これに対して、例えば特許文献1(特開2002-138361号公報)では、布帛の幅方向に複数配列された布目検出センサにより配置された布帛の幅方向の位置を検出し、布帛の幅方向の位置ズレを矯正する矯正装置が開示されている。
【0006】
しかし、このような矯正装置を設けることにより、画像形成装置のコストアップや装置の大型化を招くため、ロール状の記録媒体の幅方向の位置ズレを抑制する構成として、検討の余地があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明では、ロール状の記録媒体の幅方向の位置ズレを抑制することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明は、ロール状の記録媒体を張架する複数のローラ部材を有し、前記ローラ部材に張架されたロール状の記録媒体を繰り出して搬送する搬送装置であって、前記ローラ部材はその幅方向の所定の位置に設けられた、他の部材との位置合わせの印を一又は複数有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ロール状の記録媒体の幅方向の位置ズレを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】画像形成装置の概略構成図である。
図2】各ローラ部材に設けられた目盛りを示す図である。
図3】取付板に設けられた目盛りを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【0012】
以下の説明では、本発明の搬送装置の一実施形態である画像形成装置について図1を用いて説明する。本実施形態の画像形成装置は、ロール状の記録媒体としてのロール状の布帛を繰り出して画像を形成する装置である。ただし、ロール状の記録媒体はこれに限らず、ロール状に巻かれた記録媒体(ロール体)は、普通紙(ロール紙)のほか、ロール状に巻かれた塗工紙(コート紙やアート紙など)、トレーシングペーパ、OHPシート、プラスチックフィルム、プリプレグ、金属箔(銅箔など)であってもよい。
【0013】
図1に示すように、画像形成装置1は、供給部2、搬送部3、画像形成部4、乾燥部5、巻き取り部6等を備える。
【0014】
供給部2は、入口ローラ11と、第1テンションローラ12と、第2テンションローラ13と、複数の張架ローラ14とを備える。以上のローラは、繰り出された布帛Aを張架するローラ部材である。なお、本実施形態のローラ部材はこれに限らず、画像形成装置1内に設けられ、布帛Aを張架するすべてのローラが含まれる。例えばローラ部材として、画像形成装置1は後述する出口ローラ29を有する。また、各ローラ部材は、装置内で搬送される布帛Aの幅方向である図1の紙面に直交する方向に延在する。以下、この図1の紙面に直交する方向で、図2あるいは図3の両矢印D方向を各ローラ部材や布帛Aの幅方向あるいは主走査方向とも呼ぶ。なお、布帛Aの幅方向は、ロール体Bの幅方向と同じ方向であり、別の言い方をすると、画像形成時における布帛Aの画像形成面(図1の液体吐出ヘッド252に対向する面)に平行で、画像形成時の布帛Aの搬送方向(図1の矢印C4方向)に垂直な方向である。
【0015】
図1に示すように、第1テンションローラ12および第2テンションローラ13は、布帛Aに対して接離する方向へ移動可能に設けられる。この移動により、第1テンションローラ12および第2テンションローラ13は、布帛Aに対する加圧力、つまり、布帛Aに与えるテンションの強さを調整できる。また、入口ローラ11には入口ローラ駆動モータ15が接続されている。入口ローラ駆動モータ15は入口ローラ11を回転駆動させる。
【0016】
布帛Aがロール状に形成されたロール体Bの内周面側に入口ローラ11が配置されるように、ロール体Bを入口ローラ11に対して挿入する。この状態で入口ローラ11を回転させることにより、ロール体Bから布帛Aを矢印C1~C2~C3方向のように下流側へ繰り出すことができる。なお、図1における矢印C1~C6方向は、画像形成装置の各位置における布帛Aの搬送方向(繰り出し方向)である。
【0017】
搬送部3は供給部2の布帛Aの搬送方向下流側に設けられる。搬送部3は、搬送ベルト16と、複数の検知センサ17と、駆動ローラ18と、従動ローラ19と、クリーニングノズル20と、ブラシローラ21と、ワイピングローラ22と、ベルト駆動モータ23とを有する。
【0018】
搬送ベルト16は、その搬送方向両側で、それぞれ駆動ローラ18と従動ローラ19とによって張架される。ベルト駆動モータ23は駆動ローラ18を回転させる。駆動ローラ18の回転により、従動ローラ19が従動回転し、搬送ベルト16が周回走行する。これにより、搬送ベルト16上の布帛Aを矢印C4方向である下流側へ搬送できる。検知センサ17は、搬送ベルト16上の布帛Aの位置を検知できる。これにより、布帛Aの搬送ベルト16表面からの浮きなどを検出できる。
【0019】
クリーニングノズル20は、搬送ベルト16の表面に水を吹き付ける。ブラシローラ21は、搬送ベルト16に接触し、搬送ベルト16の表面に付着した異物を掻き取る。ワイピングローラ22は、搬送ベルト16表面の水分を拭き取る。これらの各動作により、搬送ベルト16の表面を清掃できる。
【0020】
画像形成部4は、取付板24と、キャリッジユニット25とを有する。
【0021】
取付板24は主走査方向に延在する。取付板24は、キャリッジユニット25を、主走査方向に移動可能に支持する。キャリッジユニット25は複数のキャリッジ251からなる。各キャリッジ251は、複数の液体吐出ヘッド252を備える。各液体吐出ヘッド252はノズルを搬送ベルト16上の布帛Aに対向させ、布帛A上に液体としてのインクを吐出する。
【0022】
乾燥部5は、搬送部3の布帛Aの搬送方向下流側に設けられる。乾燥部5は、ヒータ26と、ファンモータ27と、遮蔽板28とを有する。
【0023】
ヒータ26はハロゲンランプヒータである。ヒータ26は布帛Aに対向する。ファンモータ27がヒータ26に対して送風することにより、布帛Aに熱風を吹き付けて布帛A上に吐出されたインクを乾燥させる。遮蔽板28はヒータ26と反対側で布帛Aに対向する。この遮蔽板28により、布帛Aを効率的に乾燥できる。
【0024】
巻き取り部6は乾燥部5の布帛Aの搬送方向下流側に設けられる。巻き取り部6は、ローラ部材としての出口ローラ29と、出口ローラ駆動モータ30とを有する。
【0025】
出口ローラ29は出口ローラ駆動モータ30に接続されている。出口ローラ駆動モータ30は出口ローラ29を回転駆動させる。出口ローラ29は、この回転により、乾燥部5を通過した布帛Aを自身の外周面側に巻き取っていく。
【0026】
以上の画像形成装置1において画像形成動作が開始されると、入口ローラ11の回転により、布帛Aが供給部2の各ローラに張架された状態で下流側へ繰り出される。そして、布帛Aは搬送ベルト16によりキャリッジユニット25に対向する位置まで搬送され、その表面にインクを吐出される。これにより、布帛Aの表面に画像が形成される。
【0027】
画像が形成される布帛Aは、搬送ベルト16による搬送および出口ローラ29の回転によりさらに下流側へ搬送され、乾燥部5でその表面の画像が乾燥される。乾燥部5を通過した布帛Aは出口ローラ29により巻き取られる。以上のようにして布帛Aの表面に画像が形成される。
【0028】
ところで、このように布帛Aに画像を形成可能な状態にするためには、まずロール体Bを入口ローラ11に挿入する。そして、ロール体Bを手動で回転させて布帛Aを繰り出し、各ローラ部材に張架させていく作業が必要になる。
【0029】
しかし、この作業時に、布帛Aの各ローラ部材に対する幅方向の配置がずれることにより、画像形成時に布帛Aが蛇行してしまい、形成される画像位置にもスキューのような位置ズレが生じてしまう。
【0030】
これに対して、布帛Aを連続搬送することにより布帛Aの幅方向の位置ズレを目視で確認し、その位置ズレを手作業で補正することもできる。しかし、その間の布帛Aが無駄になるという問題がある。また、本実施形態のようなシリアル型のインクジェットプリンタでは、画像形成部4による画像形成動作に時間を要するために布帛を連続搬送することができず、このような補正が困難であった。さらに、布帛Aの幅方向の位置ズレを補正する補正装置を設けることもできるが、画像形成装置全体の大型化やコストアップになってしまうという問題があった。
【0031】
以下、上記の問題を解決する本実施形態の構成について図2を用い説明する。図2は、画像形成装置に設けられる各ローラ部材を便宜的に上下方向に並べて配置した図であり、図2の左右方向が各ローラ部材の幅方向である。
【0032】
図2に示すように、本実施形態のローラ部材である、入口ローラ11、第1テンションローラ12、第2テンションローラ13、各張架ローラ14、出口ローラ29には、その幅方向に複数の目盛り50が設けられる。なお、本実施形態では画像形成装置内のすべてのローラ部材に目盛り50が設けられている。
【0033】
目盛り50は、その幅方向の異なる位置に複数設けられた、印としての目盛り線51と、これに対応する記号である目盛り数字52とにより構成される。各目盛り線51は、画像形成装置が対応する各幅の布帛の幅方向端部の位置に設けられる。目盛り数字52はその幅方向一方側から、0,1,2,・・・の順に付された番号である。この目盛り数字52を読み取ることにより、各目盛り50が幅方向の何番目の目盛り50であるかを判別したり、ローラ部材同士の同じ位置の目盛り50を判別することが容易になる。
【0034】
目盛り線51あるいは目盛り数字52は、例えばレーザー印字やメッキ処理により形成できる。ただしこれに限らず、適宜の方法でローラ部材の表面に目盛り線51あるいは目盛り数字52を付すことができる。
【0035】
本実施形態では、上記の手作業で布帛Aを繰り出して各ローラ部材に張架させる作業の際に、布帛Aの側端を各ローラ部材の同じ目盛り50の位置に揃えて配置することができる。従って、布帛Aの各ローラ部材に対する幅方向の位置ズレを抑制できる。従って、布帛Aに形成する画像の位置ズレを抑制できる。また、ローラ部材に目盛りを設けるだけの構成のため、装置のコストアップを極力抑えることができ、装置を大型化させることもない。また、布帛Aの位置ズレの補正のために使用する布帛Aの量を削減できる。
【0036】
以上の説明では、記号としての目盛り数字と、印としての目盛り線と、により構成される目盛りをローラ部材に設ける場合を説明したが、その判別が可能であれば、ローラ部材に印のみが設けられていてもよい。また、一部の印にのみ対応する記号が設けられていてもよい。また、例えば位置合わせを行いたい記録媒体のサイズが1つのみの場合には、印が1つのみであってもよい。また記号は必ずしも本実施形態の数字に限らず、アルファベットや図形など、適宜判別可能なものを用いることができる。
【0037】
また、ローラ部材に複数の目盛り50を設けることにより、幅方向の長さの異なる複数の布帛に対応できる。つまり、上記の布帛Aの側端をローラ部材の目盛り50に合わせる際には、布帛Aの側端を、その布帛Aの幅に応じた番号の目盛り50に合わせることになる。
【0038】
またこのようにローラ部材に目盛り50を設ける構成は、特に本実施形態のようなシリアル型のインクジェットプリンタに適用することが好適である。つまり前述のように、このような画像形成装置では布帛Aを連続搬送して画像形成動作を行うことができないため、目視による位置ズレの確認および位置ずれの補正が困難である。従って、このような画像形成装置では、ローラ部材に目盛り50を設けることで布帛Aの各ローラ部材に対する幅方向の位置ズレを抑制することが特に重要である。
【0039】
以上の説明では、画像形成装置内のすべてのローラ部材に目盛りを設けたが、その一部であってもよい。例えば、画像形成装置内の最も上流側のローラ部材である入口ローラ11と最も下流側のローラ部材である出口ローラ29とに目盛りを設けることができる。これにより、画像形成装置内の布帛の搬送方向の最初と最後の位置で幅方向の位置ズレを確認できるため、効率よく布帛Aの各ローラ部材に対する幅方向の位置ズレを抑制できる。また目盛りを設けることによるコストアップを極力抑えることができる。さらに、画像形成部の直前のローラ部材である第2テンションローラ13と直後のローラ部材である張架ローラ14に目盛りを設けてもよい。これにより、画像形成動作前後での布帛の幅方向の位置ズレを確認できる。
【0040】
また、ローラ部材に限らず、画像形成装置の本体側に目盛りを設けることもできる。例えば図3に示すように、キャリッジユニット25を支持する取付板24に目盛り50を設けることができる。図3は取付板24やキャリッジユニット25を図1の左側から見た図である。
【0041】
図3に示すよう、画像形成装置1本体の構造体の一部である取付板24に目盛り50を設けることにより、搬送ベルト16上の布帛Aの幅方向の位置ズレを確認することができ、布帛Aに形成される画像の位置ズレを抑制できる。なお、本実施形態では取付板24に目盛りを設ける場合を例示したが、これに限らない。例えば、画像形成装置1内の各部材を保持する保持部材や画像形成装置1の筐体部などの、ローラ部材の幅方向に延在する装置本体側の構造体に目盛りを設けることができる。
【0042】
また各ローラ部材は幅方向に移動可能に設けることが好ましい。各ローラ部材の目盛りは、ローラ部材の寸法誤差や配置の誤差、目盛りの寸法誤差や配置の誤差等により幅方向の位置ズレが生じる。目盛りの位置がずれると、布帛Aの配置時にもその幅方向に位置ズレが生じてしまう。しかし、各ローラ部材を幅方向に移動可能に設けることにより、布帛Aをセットする前に各ローラ部材の目盛りの位置合わせができる。これにより、布帛Aの幅方向の位置ズレを抑制できる。
【0043】
このように、本実施形態の目盛り(印)と他の部材(記録媒体や他のローラ部材)の所定の部分(記録媒体の幅方向端部、あるいは、他のローラ部材の目盛り)とを位置合わせすることにより、他の部材をローラ部材に対してその幅方向に位置合わせすることができる。
【0044】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
【0045】
以上の説明では画像形成装置全体が本発明の搬送装置である場合を例示したが、本発明はこれに限らない。例えば図1の供給部2に設けられるローラ部材のみに目盛りを設け、この供給部2が本発明の搬送装置であってもよい。
【0046】
また本発明の搬送装置を有する画像形成装置は、以上で説明したシリアル型のインクジェットプリンタに限らず、ラインヘッド型であってもよいし、電子写真方式のプリンタであってもよい。
【0047】
本発明の態様は、例えば以下の通りである。
<1>
ロール状の記録媒体を張架する複数のローラ部材を有し、前記ローラ部材に張架されたロール状の記録媒体を繰り出して搬送する搬送装置であって、
前記ローラ部材はその幅方向の所定の位置に設けられた、他の部材との位置合わせの印を一又は複数有することを特徴とする搬送装置である。
<2>
前記記録媒体の搬送方向の最も上流側と最も下流側に設けられた前記ローラ部材に前記印を設ける<1>記載の搬送装置である。
<3>
すべての前記ローラ部材に前記印を設ける<2>記載の搬送装置である。
<4>
前記幅方向に延在する構造体をさらに有し、
前記構造体に前記印を設ける<1>から<3>いずれか記載の搬送装置である。
<5>
前記印を設けた前記ローラ部材がその幅方向に移動可能に設けられる<1>から<4>いずれか記載の搬送装置である。
<6>
前記印は、前記他の部材である記録媒体と位置合わせされる<1>から<5>いずれか記載の搬送装置である。
<7>
前記印が前記幅方向に複数配置され、それぞれの前記印に対応する記号が付されて目盛りが構成される<1>から<6>いずれか記載の搬送装置である。
<8>
<1>から<7>いずれか記載の搬送装置を備えた画像形成装置である。
<9>
液体吐出ヘッドを有し、前記記録媒体の幅方向に移動可能なキャリッジをさらに備えた<8>記載の画像形成装置である。
【符号の説明】
【0048】
1 画像形成装置(搬送装置)
2 供給部
11 入口ローラ(ローラ部材)
12 第1テンションローラ(ローラ部材)
13 第2テンションローラ(ローラ部材)
14 張架ローラ(ローラ部材)
24 取付板(構造体)
29 出口ローラ(ローラ部材)
50 目盛り
51 目盛り線(印)
52 目盛り数字(記号)
A 布帛(記録媒体または他の部材)
B ロール状の布帛(ロール状の記録媒体)
D ローラ部材の幅方向
【先行技術文献】
【特許文献】
【0049】
【特許文献1】特開2002-138361号公報
図1
図2
図3