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  • 特開-シリカ粒子の製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023110668
(43)【公開日】2023-08-09
(54)【発明の名称】シリカ粒子の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C01B 33/18 20060101AFI20230802BHJP
【FI】
C01B33/18 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022012255
(22)【出願日】2022-01-28
(71)【出願人】
【識別番号】000003182
【氏名又は名称】株式会社トクヤマ
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】藤岡 宏昌
(72)【発明者】
【氏名】田中 修
【テーマコード(参考)】
4G072
【Fターム(参考)】
4G072AA25
4G072BB05
4G072BB07
4G072DD05
4G072DD06
4G072GG03
4G072HH30
4G072JJ23
4G072LL11
4G072MM01
4G072MM02
4G072MM26
4G072MM36
4G072PP01
4G072PP02
4G072PP09
4G072QQ01
4G072UU01
4G072UU09
(57)【要約】
【課題】粒子径の均一性が高いシリカ粒子を再現性よく製造する。
【解決手段】シリカ粒子の製造方法であって、第1ケイ素アルコキシドを含む生成液から複数のシリカ小粒子を生成する生成工程と、シリカ小粒子の一部である第1小粒子と、第2ケイ素アルコキシドを含む第1成長液とを混合して、第1小粒子の粒子径を成長させシリカ小粒子よりも粒子径が大きいシリカ粒子を得る第1成長工程と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ケイ素アルコキシドを含む生成液から複数のシリカ小粒子を生成する生成工程と、
複数の前記シリカ小粒子の一部である第1小粒子と、第2ケイ素アルコキシドを含む第1成長液とを混合して、前記第1小粒子の粒子径を成長させ前記シリカ小粒子よりも粒子径が大きいシリカ粒子を得る第1成長工程と、を含むことを特徴とする、シリカ粒子の製造方法。
【請求項2】
前記第1成長工程とは独立して、前記シリカ小粒子において前記第1小粒子以外の部分である第2小粒子の少なくとも一部と、第3ケイ素アルコキシドを含む第2成長液とを混合して、当該第2小粒子の粒子径を成長させる第2成長工程をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のシリカ粒子の製造方法。
【請求項3】
前記第1成長液と前記第2成長液との成分組成が同条件であり、かつ、
前記第2成長工程における前記第2小粒子と前記第2成長液との量比および混合温度は、前記第1成長工程における前記第1小粒子と前記第1成長液との量比および混合温度と同条件とすることを特徴とする、請求項2に記載のシリカ粒子の製造方法。
【請求項4】
前記第1ケイ素アルコキシドはテトラエトキシシランであり、
前記第2ケイ素アルコキシドはテトラメトキシシランであることを特徴とする、請求項1から3の何れか1項に記載のシリカ粒子の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリカ粒子の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体封止材等の電子材料またはフィルム製造用等の各種樹脂組成物の充填材として、シリカ粒子が用いられている。精密かつ均一な封止のためには、粒子径の変動が少ない、単分散性の高いシリカ粒子が求められている。
【0003】
単分散性の高いシリカ粒子を製造する方法として、ケイ素アルコキシドの加水分解および重縮合によりシリカ粒子を生成する、いわゆるゾルゲル法が知られている(例えば、特許文献1~3)。特許文献1に示されるように、ゾルゲル法において、反応を行う際の反応条件を調整することにより、粒子径および粒度分布を調整できることが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013-193950号公報
【特許文献2】国際公開第2018/096876号パンフレット
【特許文献3】特開2021-116225号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ゾルゲル法では、ケイ素アルコキシドから微小なシリカ小粒子を生成し、その後、シリカ小粒子を目的の粒子径まで成長させて、シリカ粒子を得る。ここで、シリカ小粒子の粒子径は、反応温度または攪拌条件等の生成条件による影響を受けやすい。
【0006】
生成条件の軽微な差異により生じるシリカ小粒子の粒子径の変動は、シリカ小粒子を成長させた後におけるシリカ粒子の粒子径に大きく影響する。そのため、シリカ粒子の粒子径を製造バッチ間で均一化することが困難となる問題が生じていた。
【0007】
本発明の一態様は、粒子径の均一性が高いシリカ粒子を再現性よく製造する方法を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
記シリカ小粒子の一部である第1小粒子と、第2ケイ素アルコキシドを含む第1成長液とを混合して、前記第1小粒子の粒子径を成長させ前記シリカ小粒子よりも粒子径が大きいシリカ粒子を得る第1成長工程と、を含む。
【0009】
本発明の一態様に係るシリカ粒子の製造方法は、前記第1成長工程とは独立して、前記シリカ小粒子において前記第1小粒子以外の部分である第2小粒子の少なくとも一部と、第3ケイ素アルコキシドを含む第2成長液とを混合して、当該第2小粒子の粒子径を成長させる第2成長工程をさらに含んでいてもよい。
【0010】
本発明の一態様に係るシリカ粒子の製造方法は、前記第1成長液と前記第2成長液との成分組成が同条件であり、かつ、前記第2成長工程における前記第2小粒子と前記第2成長液との量比および混合温度は、前記第1成長工程における前記第1小粒子と前記第1成長液との量比および混合温度と同条件とするものであってもよい。
【0011】
本発明の一態様に係るシリカ粒子の製造方法は、前記第1ケイ素アルコキシドはテトラエトキシシランであり、前記第2ケイ素アルコキシドはテトラメトキシシランであってもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の一態様によれば、粒子径の均一性が高いシリカ粒子を再現性よく製造する方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態に係るシリカ粒子の製造方法の概要を示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係るシリカ粒子の製造方法の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施形態について以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、以下に説明する各構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能である。また、異なる実施形態および実施例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態および実施例についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、本明細書において「A~B」とは、特に指定しない限りA以上B以下であることを示している。
【0015】
〔概要〕
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るシリカ粒子の製造方法はまず、シリカ粒子の種として用いられるシリカ小粒子を生成する生成工程を実施し、その後にシリカ小粒子を成長させる成長工程を実施する。本発明の一実施形態では、生成工程において、1回の成長工程に用いるシリカ小粒子よりも多量のシリカ小粒子を生成する。これにより、1回の生成工程において生成したシリカ小粒子から、2回以上の成長工程を実施することが可能となる。なお、本発明の一実施形態に係るシリカ粒子の製造方法によれば、球形度の高い、球状のシリカ粒子が得られる。
【0016】
生成工程における生成液および成長工程における成長液はそれぞれ、ケイ素アルコキシドならびにケイ素アルコキシドの加水分解および重縮合を進行させる成分を含む。すなわち、生成工程および成長工程は、いわゆるゾルゲル法を利用したシリカ粒子の製造方法であるといえる。
【0017】
従来は、生成工程と成長工程とを一連の製造工程として行っていた。成長工程ごとに生成工程をそれぞれ実施する場合、各生成工程において生じるシリカ小粒子の粒子径に差異が生じ得る。そのため、例えば製造バッチ間でシリカ小粒子の粒子径に差異が生じた場合、成長工程後のシリカ粒子の粒子径をこれらの製造バッチ間で揃えることは困難となる。
【0018】
また、粒子の球形度および粒子径の均一性(単分散性)が高いシリカ粒子を得るためには、初期のシリカ小粒子の時点において、粒子径の均一性が高いことが重要となる。シリカ小粒子の段階において粒子径にばらつきが生じると、成長工程後のシリカ粒子の粒子径にもばらつきが生じる。
【0019】
この点、1回の生成工程により得られた均一性の高いシリカ小粒子の集団内であれば、いずれの集団においても粒子径の均一性は極めて高い。そのため、1回の生成工程により得られたシリカ小粒子を、複数の成長工程においてそれぞれ用いれば、これらの複数の成長工程間において得られるシリカ粒子の粒子径を揃えることが容易となる。また、複数の成長工程において、それぞれ異なる粒子径のシリカ粒子を製造する場合でも、これらの成長工程でそれぞれシリカ粒子の粒子径の均一性を確保することが容易となる。
【0020】
したがって、例えば、生成工程において大量にシリカ小粒子を生成しておき、その一部を成長工程に用いると共に、残りのシリカ小粒子を保管しておいて、後日の別バッチのシリカ粒子製造時に、当該保管していたシリカ小粒子を用いてもよい。このような構成によれば、複数の製造バッチで、目的の粒子径を有するシリカ粒子を再現性よく製造できる。
【0021】
このように、生成工程実施後のシリカ小粒子を複数の独立した成長工程にそれぞれ用いることは、生成工程と成長工程とを一連の工程として行うという従来の技術常識を覆すものである。本発明者らは、このような新規な知見に基づいて鋭意検討を行った結果、本発明を完成させるに至った。以下、本発明の一実施形態に係るシリカ粒子の製造方法について説明する。
【0022】
〔シリカ粒子の製造方法〕
本発明の一実施形態に係るシリカ粒子の製造方法は、シリカ小粒子を生成する生成工程と、当該シリカ小粒子を成長させる第1成長工程とを含む。第1成長工程は、上述した複数の成長工程の一つであってよい。本明細書において、単に「成長工程」と称する場合、特記しない限り、第1成長工程と、後述する第2成長工程との総称を意図する。
【0023】
本発明の一実施形態に係るシリカ粒子の製造方法は、ゾルゲル法によりシリカ粒子を製造する方法であってよい。ゾルゲル法では、例えば、ケイ素アルコキシドを、水と触媒とを含有する反応溶媒中において加水分解および重縮合させ、シリカ粒子を含むシリカゾルを生成する(生成工程および成長工程)。また、当該シリカゾルをゲル化して生成した固形分を取り出して乾燥する工程等を経て、粉末状のシリカ粒子を得てもよいし、当該粉末状のシリカ粒子をさらに焼成および解砕する工程を行ってもよい。このように、本発明の一実施形態に係るシリカ粒子の製造方法は、生成工程および成長工程以外の工程を含んでいてもよい。
【0024】
(生成工程)
生成工程は、第1ケイ素アルコキシドを含む生成液から複数のシリカ小粒子を生成する工程である。生成工程では、第1ケイ素アルコキシドを含む生成液中において、第1ケイ素アルコキシドの加水分解および重縮合を行うことによりシリカ小粒子を生成する。シリカ小粒子は、生成工程後に行う成長工程により得られるシリカ粒子よりも粒子径が小さい。シリカ小粒子は、成長工程においてシリカ粒子を得るための種となることから、「種粒子」と呼ばれることもある。
【0025】
第1ケイ素アルコキシドとしては、ゾルゲル法によるシリカ粒子の製造に一般的に用いられるケイ素アルコキシド(アルコキシシラン)であれば、特に制限されない。第1ケイ素アルコキシドとしては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシランおよびテトラブトキシシランが挙げられる。中でも、メチルトリメトキシシラン、テトラメトキシシランおよびテトラエトキシシランが、入手および取扱いの容易性の観点から好ましい。これらケイ素アルコキシドは、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0026】
第1ケイ素アルコキシドは、生成するシリカ小粒子の粒子径を揃えやすくする観点から、比較的反応速度が小さいケイ素アルコキシドを単独で用いることが好ましく、テトラエトキシシランを単独で用いることが特に好ましい。
【0027】
第1ケイ素アルコキシドを含む生成液は、第1ケイ素アルコキシドの加水分解および重縮合が進行可能な組成を有するものであれば、特に限定されない。このような生成液は、第1ケイ素アルコキシドに加え、例えば、溶媒と、触媒とを含むものであってよい。また、第1ケイ素アルコキシドの加水分解には水を要することから、溶媒および触媒の少なくとも一方は水を含むものとする。
【0028】
溶媒は、極性溶媒であることが好ましい。極性溶媒は、水であってもよく、常温・常圧下で100gあたり10g以上の水を溶解可能な有機溶媒であってもよく、水と当該有機溶媒との混合溶媒であってもよい。溶媒がこのような有機溶媒を含む場合、有機溶媒は1種であってもよく、2種以上であってもよい。溶媒が2種以上の有機溶媒を含む場合、有機溶媒の混合物として上記の水溶解性の要件を満たせばよい。
【0029】
有機溶媒としては、例えば、アルコール、エーテルおよびアミド化合物を挙げることができる。アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールおよびブタノールが挙げられる。エーテルとしては、例えば、テトラヒドロフランおよびジオキサンが挙げられる。アミド化合物としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドおよびN-メチルピロリドンが挙げられる。
【0030】
生成工程および成長工程では、ケイ素アルコキシドの加水分解によりアルコールが副生する。そのため、製造したシリカ粒子の分散液中における不純物混入の低減および加熱による除去容易性等の観点から、有機溶媒はアルコールであることが好ましい。
【0031】
触媒は、酸性触媒であってもよく、塩基性触媒であってもよい。粒子径の均一性が高い球状粒子を得る観点からは、触媒は塩基性触媒であることが好ましい。塩基性触媒としては、ゾルゲル法の反応によるシリカ粒子の製造に一般的に用いられる塩基性触媒であれば、特に制限されない。塩基性触媒としては、例えば、アミン化合物および水酸化アルカリ金属を挙げることができる。
【0032】
高純度のシリカ小粒子を得る観点からは、塩基性触媒はアミン化合物であることが好ましい。アミン化合物としては、例えば、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミンおよびトリエチルアミンが挙げられる。揮発性が高く除去しやすいことから、塩基性触媒はアンモニアであることが好ましい。塩基性触媒は、これらのうち1種であってもよく、2種以上を含むものであってもよい。
【0033】
触媒は、例えばアンモニア水のように、水または有機溶媒に溶解して使用してもよい。生成工程の反応速度を調整する観点からは、触媒を、水に溶解して濃度を調整した水溶液として使用することが好ましい。触媒を水溶液として使用する場合、水溶液中における触媒の濃度は、例えば1~30質量%であってよい。
【0034】
生成液における、水、有機溶媒および触媒の割合は、生成工程の反応速度、シリカ小粒子の目標粒子径および生成工程後のシリカ小粒子分散液におけるシリカ小粒子の目標濃度によって、適宜決定してよい。
【0035】
生成液における水の割合は、1~30質量%であることが好ましく、5~20質量%とすることがより好ましい。また、生成液が有機溶媒を含む場合、生成液における有機溶媒の割合は、50~95質量%であることが好ましく、70~90質量%とすることがより好ましい。また、生成液に含まれる触媒の量は、第1ケイ素アルコキシドの量に対して0.1~60質量%とすることが好ましく、0.5~40質量%とすることがより好ましい。
【0036】
生成工程は、ゾルゲル法の反応によるシリカ粒子の製造に一般的に用いられる反応容器を用いて行ってよい。このような反応容器は、例えば、攪拌翼を備えた円筒形状の容器であってよい。
【0037】
生成液の調整方法は特に限定されないが、例えば図2に示すように、反応容器に溶媒および触媒を添加し(S1)、ここに第1ケイ素アルコキシドを添加する(S2)方法が挙げられる。この方法によれば、粒子径の均一性が高い、球状のシリカ小粒子を再現性良く製造できる。この場合、例えば、先に第1ケイ素アルコキシドの一部を反応容器に添加した後に、残りの第1ケイ素アルコキシドを添加してもよい。また、第1ケイ素アルコキシドと触媒とを略同時に添加してもよい。さらに、第1ケイ素アルコキシドが2種以上のケイ素アルコキシドを含む場合、各々を同時に添加してもよく、各々を順次に添加してもよい。
【0038】
生成液からシリカ小粒子の生成を行う反応温度は、生成液の成分組成およびシリカ小粒子の目標粒子径に応じて、適宜選択すればよい。当該反応温度としては、例えば、-10~60℃の範囲であってよい。このような反応温度により、第1ケイ素アルコキシドの加水分解および重縮合を進行させる(S3、生成工程)ことで、シリカ小粒子を生成できる。
【0039】
生成工程により生成するシリカ小粒子の粒子径は、成長工程後におけるシリカ粒子の目標粒子径よりも小さい限りにおいて特に限定されないが、例えば、0.40μm以下であってよく、0.30μm以下であってもよく、0.20μm以下であることが好ましく、0.10μm以下であることがより好ましい。また、シリカ小粒子の粒子径が過度に小さいと、粒子径のごく微小な差異が、成長工程後のシリカ粒子の粒子径に影響してしまいやすく、また凝集しやすくなり、成長工程で粒子径の均一性が得られにくくなる。そのため、シリカ小粒子の粒子径は、0.05μm以上であることが好ましい。
【0040】
このような粒子径であれば、粒子径の均一性が高いシリカ小粒子の集団が得られやすく、また、生成工程の反応時間が過大となり製造効率が低下することを防止できる。
【0041】
シリカ小粒子の粒子径の測定方法は特に限定されず、例えば、レーザ回折散乱法により集団の平均粒子径を求めてもよく、電子顕微鏡像等の撮像画像から各シリカ小粒子の粒子径を求めてもよい。これは、後述のシリカ粒子の粒子径についても同様である。なお、シリカ小粒子およびシリカ粒子の「粒子径」とは、体積基準累積50%径を意図する。
【0042】
(成長工程)
本発明の一実施形態に係るシリカ粒子の製造方法において、生成工程にて得られたシリカ小粒子の粒子径を成長させる成長工程を行う。成長工程としては、少なくとも第1成長工程を行う。また、第1成長工程とは独立して、第2成長工程をさらに行うことが好ましい。第1成長工程および第2成長工程はいずれも、シリカ小粒子を成長させる工程であり、1回の生成工程により得られたシリカ小粒子をそれぞれ用いる。第2成長工程は、複数回に分けて行ってもよい。
【0043】
第1成長工程では、生成工程にて生成した複数のシリカ小粒子の一部である第1小粒子と、第2ケイ素アルコキシドを含む第1成長液とを混合する。これにより第1小粒子の粒子径を成長させ、シリカ小粒子よりも粒子径が大きいシリカ粒子を得る。第1成長工程において、第1小粒子の粒子径の成長は、生成工程と同様に、第2ケイ素アルコキシドの加水分解および重縮合により進行する。
【0044】
第2成長工程では、第1成長工程とは独立して、生成工程にて生成したシリカ小粒子において第1小粒子以外の部分である第2小粒子の少なくとも一部と、第3ケイ素アルコキシドを含む第2成長液とを混合して、当該第2小粒子の粒子径を成長させる。第2成長工程において、第2小粒子の粒子径の成長は、生成工程と同様に、第3ケイ素アルコキシドの加水分解および重縮合により進行する。
【0045】
「第1成長工程とは独立して」とは、第1成長工程とは異なる時間(例えば、第1成長工程よりも後)に第2成長工程を行う場合と、第1成長工程と略同時に、第1成長工程とは別個体の反応容器を用いて第2成長工程を行う場合と、の両方を少なくとも含む。
【0046】
第1成長工程では、生成工程にて得られたシリカ小粒子の全部ではなく、一部のみを使用する。シリカ小粒子の当該一部を、「第1小粒子」と称する。また、生成工程において得られたシリカ小粒子のうち、第1小粒子以外の部分を「第2小粒子」と称する。
【0047】
第1小粒子の量は、生成工程にて生成したシリカ小粒子の全量でなければ特に限定されない。第1小粒子の量は、生成工程にて生成したシリカ小粒子全量の50質量%以下であってよく、40質量%以下であってもよく、30質量%以下であってもよく、20質量%以下であってもよく、10質量%以下であってもよい。多くの製造バッチにおいて、1回の生成工程から得られたシリカ小粒子を用いる観点から、第1小粒子の量は、生成工程にて生成したシリカ小粒子の20質量%以下であることが好ましい。
【0048】
第2小粒子は、第2成長工程において用いることが好ましい。第2小粒子は、1回の第2成長工程において全量を用いてもよく、一部のみ用いてもよい。例えば、第2成長工程を2回以上行う場合、第2小粒子を、第2成長工程を行う回数分に分けて、それぞれの第2成長工程において各部分を用いてもよい。例えば、第2成長工程を9回(すなわち、第1成長工程と合わせて10製造バッチ)行う場合、第1小粒子を生成工程にて生成したシリカ小粒子の10質量%とする。そして、各第2成長工程にて、それぞれ第2小粒子の1/9量(生成工程にて生成したシリカ小粒子の10質量%)を用いればよい。
【0049】
第1成長工程および複数回の第2成長工程を合わせた数が、1回の生成工程により得られたシリカ小粒子を用いてシリカ粒子を製造する製造バッチ数となる。これらの製造バッチ間では、成長前のシリカ小粒子の粒子径が高い均一性を有していることから、成長工程後のシリカ粒子についても、製造バッチ間で粒子径について高い均一性を得ることが容易である。
【0050】
第2ケイ素アルコキシドおよび第3ケイ素アルコキシドはそれぞれ、第1ケイ素アルコキシドとして例示した化合物の中の1種または2種以上であってよい。第1ケイ素アルコキシド、第2ケイ素アルコキシドおよび第3ケイ素アルコキシドは、いずれも同一のケイ素アルコキシドであってもよく、それぞれ異なるケイ素アルコキシドであってもよい。第1成長工程と第2成長工程との間でシリカ粒子の粒子径を揃えるためには、第2ケイ素アルコキシドと第3ケイ素アルコキシドとは同種のケイ素アルコキシドであることが好ましい。
【0051】
第2ケイ素アルコキシドは、第1ケイ素アルコキシドよりも反応効率が高いケイ素アルコキシドであることが好ましい。例えば、第1ケイ素アルコキシドがテトラエトキシシランである場合、第2ケイ素アルコキシドはテトラメトキシシランであることが好ましい。テトラメトキシシランは、テトラエトキシシランよりも分子におけるSi率が大きいため、シリカ粒子分散液中のシリカ粒子の濃度を高めやすい。
【0052】
このように、生成工程と成長工程とでそれぞれ異なるケイ素アルコキシドを用いる構成によれば、シリカ粒子の粒子径の均一性を保ちながら、シリカ粒子の収率を高めることで製造コストを低減できる。
【0053】
第1成長液および第2成長液はそれぞれ、第2ケイ素アルコキシドまたは第3ケイ素アルコキシドに加え、生成液において例示した溶媒および触媒を含む溶液であってよい。生成液、第1成長液および第2成長液におけるケイ素アルコキシド以外の成分組成は、互いに同条件であってもよく、異なっていてもよい。例えば、生成液では、粒子径を揃えるため水および/または触媒の割合を少なくしてゆっくり反応を進める一方、第1成長液および第2成長液では、反応効率を重視して水および/または触媒の割合を増加させてもよい。
【0054】
第1成長工程と第2成長工程との間でシリカ粒子の粒子径を揃える場合、第1成長液および第2成長液の成分組成は同条件であることが好ましい。なお、本明細書において「同条件」とは、製造計画(製造プロトコル)上の条件が同一であればよく、製造実施において生じ得る誤差は許容する概念である。
【0055】
第1成長工程は、生成工程にて用いる反応容器と同様の反応容器により行われてよい。また、生成工程と第1成長工程とでは、ケイ素アルコキシド等の原料の使用量が異なる場合がある。そのため、第1成長工程において用いる反応容器は、生成工程において用いる反応容器とは容量が異なる反応容器であってもよい。
【0056】
第1成長液の調整方法は特に限定されないが、例えば図2に示すように、反応容器に第1小粒子、溶媒および触媒を仕込み(S4)、第2ケイ素アルコキシドと触媒とを略同時に添加する(S5)方法が挙げられる。この方法によれば、粒子径の均一性が高い、球状のシリカ粒子を再現性良く製造できる。この場合、例えば、先に第2ケイ素アルコキシドの一部を反応容器に添加した後に、残りの第2ケイ素アルコキシドと触媒とを同時に添加してもよい。
【0057】
また、第2ケイ素アルコキシドが2種以上のケイ素アルコキシドを含む場合、各々を同時に添加してもよく、各々を順次に添加してもよい。第1成長液に含まれる各成分の割合は、シリカ粒子の目標粒子径に応じて適宜選択すればよい。
【0058】
第1成長液からシリカ小粒子の成長を行う反応温度は、第1成長液の成分組成およびシリカ粒子の目標粒子径に応じて、適宜選択すればよい。反応温度としては、例えば、-10~60℃の範囲であってよい。このような反応温度により、第2ケイ素アルコキシドの加水分解および重縮合を進行させる(S6、成長工程)ことで、第1小粒子の粒子径が成長する。
【0059】
第2成長工程における、反応容器、第2成長液の調整方法および反応温度については、第1成長工程と同様に適宜決定してよい。第1成長工程と第2成長工程との間でシリカ粒子の粒子径を揃える場合は、第2成長工程における第2小粒子と第2成長液との量比および混合温度を、第1成長工程における第1小粒子と第1成長液との量比および混合温度と同条件とすることが好ましい。また、これら以外の各条件についても、第1成長工程と第2成長工程との間で同条件とすることがより好ましい。
【0060】
第1成長工程により得られるシリカ粒子の粒子径は、特に限定されない。なお、シリカ粒子の目標粒子径が、例えば1.5μm以上のように比較的大きい場合、第1成長工程の後にシリカ粒子をさらに成長させる、追加成長工程を行ってもよい。例えば、生成工程において生成した約0.2μmの粒子径を有するシリカ小粒子を用いて、第1成長工程により約0.4μmの粒子径を有するシリカ粒子(中間粒子)を得る。その後、当該中間粒子の粒子径を成長させる追加成長工程を行い、約1.5μmまたはそれ以上の粒子径を有するシリカ粒子を得てもよい。
【0061】
追加成長工程は、第2成長工程の後に行ってもよい。シリカ粒子の粒子径を製造バッチ間で揃えるためには、第1成長工程後に追加成長工程を行った場合、第2成長工程後にも、同様の追加成長工程を行うことが好ましい。また、追加成長工程における反応条件は、第1成長工程または第2成長工程と同条件であってもよく、異なる条件であってもよい。
【0062】
(第2小粒子の保管)
第1成長工程よりも後に第2成長工程を行う場合、第2小粒子は、第2成長工程を行うまで保管しておくことができる。第2小粒子の保管条件は特に限定されない。
【0063】
第2小粒子を保管する場合は、第2小粒子の凝集を防ぐ観点から、分散媒を添加してもよい。第2小粒子の保管中に第2小粒子を分散させる分散媒は、特に限定されないが、例えば、生成液において例示した溶媒であってよい。
【0064】
第2小粒子は、第2小粒子を分散させる分散媒に対して反応性を有さない保管容器内に保存することが好ましい。このような保管容器としては、例えば、ステンレス等の金属製または樹脂製の保管容器が挙げられる。また、第2小粒子の保管温度は、溶媒の気化を防ぐ観点からは、常温であることが好ましい。具体的には、例えば30℃以下であることが好ましく、20℃以下であることがより好ましい。また、分散媒の凝固を防ぐ観点から、分散媒の凝固点以上の温度であることが好ましく、例えば0℃以上であることが好ましい。
【0065】
第2小粒子を保管する雰囲気は、特に限定されないが、例えば空気または窒素等の不活性ガスであってよい。また、粒子同士の凝集を防ぐ観点からは、第2小粒子を常時、または定期的に攪拌することが好ましい。なお、第2小粒子は粒子径が小さく沈降速度が遅いため、保管中の攪拌は省略しても、十分に長期間の保管が可能である。
【0066】
第2小粒子は、粒子径および分散媒等の条件にもよるが、一般的には生成工程後から約半年は、安定して分散媒中に分散した状態で保管可能である。以下は、第2小粒子の沈降速度について検討した結果である。
【0067】
条件は、粒子径(d)を0.06μm、粒子の密度(ρ)を2000kg/m、分散媒の密度(ρ)を840kg/m、分散媒の粘性(μ)を0.622kg/m・s、重力加速度(g)を9.8m/sとした。
【0068】
粒子の密度については、第2小粒子が未焼成のシリカ小粒子であることを考慮した値とした。また、分散媒は水とメタノールとの2:8混合溶媒と仮定した。第2小粒子は球状であり、粒子径は十分に小さいことからストークスの法則が成立すると仮定し、下記式(1)により第2小粒子の沈降速度(u)を求めた。
【0069】
=d(ρ-ρ)g/(18μ) (1)
この結果、上記条件における第2小粒子の沈降速度(u)は、3.65×10-12m/sであった。これは、第2小粒子が分散媒中で沈降する距離が、半年で約0.05mm、1年でも約0.1mmであることを示している。この結果は、第2小粒子は沈降距離が非常に小さいため粒子同士の凝集が起こりにくく、少なくとも半年は安定して保管可能であることを示唆するものである。なお、保管容器中の第2小粒子を常時、または定期的に攪拌する場合、保管期間はさらに長期間としてよい。
【0070】
このように、第2小粒子は安定した状態で長期間の保管が可能である。そのため、本発明の一実施形態に係るシリカ粒子の製造方法によれば、第1成長工程を実施した後、長期間にわたって複数回行われる製造バッチにおいて、各製造バッチ間で粒子径が揃った、良好な再現性を有するシリカ粒子の製造が可能である。
【実施例0071】
本発明の一実施例および比較例について以下に説明する。
【0072】
(実施例に係る方法)
実施例では、1回の生成工程にて得られたシリカ小粒子を用いて、6回の成長工程(第1成長工程1回および第2成長工程5回)を行い、6製造バッチのシリカ粒子を得た。
【0073】
具体的には、1mの内容量を有する反応容器に、メタノール405.7kgおよび25%アンモニア水83kgを仕込み、液温を40℃に調整した。生成工程の第1ケイ素アルコキシドとして、テトラエトキシシラン10.4kgを用い、これをメタノール30.6kgに混合して40kg/min以上の速度で反応容器に投入した。投入終了後、液温40℃で30分間、攪拌下で生成反応を進行させる生成工程を行い、シリカ小粒子のスラリー約530kgを得た。
【0074】
次に、シリカ小粒子のスラリーを、59.8kgの第1小粒子のスラリーと残部(約470.2kg)の第2小粒子のスラリーとに分け、第1小粒子のスラリーを用いて第1成長工程を行った。第1成長工程では、4mの内容量を有する反応容器に、第1小粒子のスラリー59.8kg、メタノール108.1kgおよび25%アンモニア水18.2kgを仕込み、液温を45℃に調整した。第1成長工程の第2ケイ素アルコキシドとして、テトラメトキシシラン1888.0kgを用い、これをメタノール188.8kgに混合して5kg/minの速度で、また25%アンモニア水840.0kgを2kg/minの速度でそれぞれ反応容器に同時に投入した。投入開始後、液温45℃で約420分間、攪拌下で成長反応を進行させる第1成長工程を行い、シリカ粒子を得た。
【0075】
また、第1成長工程とは独立して、第2小粒子のスラリーから59.8kgずつの5部分を分取し、これらを用いて5回の第2成長工程を行った。第2成長工程の、各原料の投入量、反応温度および反応時間等の条件は全て、第1成長工程と同条件とした。このように、1回の生成工程に対して、第1成長工程および第2成長工程合わせて6製造バッチのシリカ粒子の製造を行った。
【0076】
(比較例に係る方法)
比較例では、生成工程にて得られたシリカ小粒子の全量を比較例に係る成長工程に用いる製造方法を6回行い、6製造バッチのシリカ粒子を得た。
【0077】
具体的には、500Lの内容量を有する反応容器に、メタノール45.8kgおよび25%アンモニア水9.4kgを仕込み、液温を40℃に調整した。シリカ粒子の原料となるケイ素アルコキシドとして、テトラエトキシシラン1.2kgを用い、これをメタノール3.5kgに混合して40kg/min以上の速度で反応容器に投入した。投入終了後、液温40℃で30分間、攪拌下でシリカ小粒子の生成反応を進行させ、シリカ小粒子のスラリー約59.9kgを得た。
【0078】
次に、得られたシリカ小粒子のスラリー全量を用いて成長工程を行った。成長工程では、4mの内容量を有する反応容器に、シリカ小粒子のスラリー59.9kg、メタノール108.1kgおよび25%アンモニア水18.2kgを仕込み、液温を45℃に調整した。成長工程のケイ素アルコキシドとして、テトラメトキシシラン1888.0kgを用い、これをメタノール188.8kgに混合して5kg/minの速度で、また25%アンモニア水840.0kgを2kg/minの速度でそれぞれ反応容器に同時に投入した。投入開始後、液温45℃で約420分間、攪拌下で成長反応を進行させ、シリカ粒子を得た。
【0079】
比較例では、上記の一連の製造方法を6回行うことで、6製造バッチのシリカ粒子の製造を行った。
【0080】
(結果)
実施例または比較例に係る方法にて得られたシリカ小粒子およびシリカ粒子の平均粒子径(体積基準累積50%径)について、レーザ回折散乱法(ベックマンコールター製、LS13320)によって求めた。実施例に係るシリカ小粒子の平均粒子径は0.06μmであった。当該シリカ小粒子を用いた6製造バッチにより得られたシリカ粒子をそれぞれ800℃で10時間焼成を行い、旋回流型ジェットミル(セイシン企業製、STJ-200)を用いて解砕処理を施した。解砕の条件は、旋回圧0.5MPa、旋回エアー量2.4m/min、押込圧0.6MPa、供給速度10kg/hであった。シリカ粒子の平均粒子径はそれぞれ、0.765μm、0.766μm、0.757μm、0.761μm、0.761μm、0.781μmであった。シリカ粒子の球形度はそれぞれ、0.96、0.97、0.97、0.95、0.97、0.96であった。
【0081】
なお、シリカ粒子の球形度は、SEM(日本電子製、JSM-6060)により観察して求めた。具体的には、1000個以上のシリカ粒子について観察し、画像処理プログラム(Soft Imaging System GmbH製、AnalySIS)を用いて各々のシリカ粒子の球形度を計測し、その平均を求めた。各々のシリカ粒子の球形度は、次式により算出した;
球形度=4π×(面積)/(周囲長)
実施例に係る6製造バッチの平均の平均粒子径は0.765μm、標準偏差は0.008μmであった。
【0082】
また、比較例に係る6製造バッチにより得られたシリカ小粒子の平均粒子径はそれぞれ、0.06μm、0.08μm、0.06μm、0.07μm、0.06μm、0.07μmであった。これらのシリカ小粒子から各々得られたシリカ粒子を、それぞれ実施例と同条件で焼成および解砕した。シリカ粒子の平均粒子径はそれぞれ、0.753μm、0.784μm、0.766μm、0.788μm、0.759μm、0.779μmであった。シリカ粒子の球形度はそれぞれ、0.95、0.97、0.97、0.96、0.96、0.96であった。比較例に係る6製造バッチの平均の平均粒子径は0.772μm、標準偏差は0.014μmであった。
【0083】
このように、実施例に係るシリカ粒子の製造方法と比べて、比較例に係る方法では、6製造バッチ間の標準偏差が2倍近くであり、製造バッチ間のばらつきが大きかった。以上より、本発明の一実施形態に係るシリカ粒子の製造方法によれば、製造バッチ間で粒子径のばらつきが小さい、再現性の良好なシリカ粒子の製造が可能であった。
【0084】
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態/各実施例に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。異なる実施形態/実施例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、例えば、半導体封止材等の電子材料またはフィルム製造用等の各種樹脂組成物の充填材に用いるシリカ粒子の製造に利用することができる。
図1
図2