(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023116395
(43)【公開日】2023-08-22
(54)【発明の名称】薬液供給装置、洗浄システム及び薬液供給方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20230815BHJP
【FI】
H01L21/304 648G
H01L21/304 648K
H01L21/304 643
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196822
(22)【出願日】2022-12-09
(31)【優先権主張番号】P 2022018685
(32)【優先日】2022-02-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000000239
【氏名又は名称】株式会社荏原製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100146710
【弁理士】
【氏名又は名称】鐘ヶ江 幸男
(74)【代理人】
【識別番号】100186613
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 誠
(72)【発明者】
【氏名】豊増 富士彦
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 賢一郎
【テーマコード(参考)】
5F157
【Fターム(参考)】
5F157AA96
5F157BB23
5F157BB24
5F157CD32
5F157CE32
5F157CF14
5F157CF42
5F157CF44
5F157CF60
5F157CF99
5F157DB37
(57)【要約】 (修正有)
【課題】2つのノズルに洗浄薬液を供給でき、且つ、一方のノズルには設定した流量で洗浄薬液を供給する薬液供給装置、供給方法及び洗浄システムを提供する。
【解決手段】洗浄システム500において、薬液供給装置100は、第1洗浄薬液供給配管260aと、第1薬液と水とを混合して第1洗浄薬液を生成する第1混合器123aと、第1供給量制御装置152aと、を備え、第1洗浄薬液供給配管は、第1混合器から第1分流点271aまでの流路を構成する上流配管261aと、第1分流点から基板洗浄装置400の第1ノズルまでの流路を構成する第1配管262aと、第1分流点から第2ノズルまでの流路を構成する第2配管263aと、を有する。第1供給量制御装置は、第1洗浄薬液供給配管の第1配管内の第1洗浄薬液の流量に基づいて、第1洗浄薬液供給配管の第1配管を流れる第1洗浄薬液の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御する。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬液供給装置であって、
第1洗浄薬液供給配管と、
第1薬液と水とを混合して第1洗浄薬液を生成する第1混合器と、
第1供給量制御装置と、を備え、
前記第1洗浄薬液供給配管は、
前記第1混合器から第1分流点までの流路を構成する上流配管と、
前記第1分流点から第1ノズルまでの流路を構成する第1配管と、
前記第1分流点から第2ノズルまでの流路を構成する第2配管と、
を有し、
前記第1供給量制御装置は、前記第1洗浄薬液供給配管の前記第1配管内の前記第1洗浄薬液の流量に基づいて、前記第1洗浄薬液供給配管の前記第1配管を流れる前記第1洗浄薬液の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている、
薬液供給装置。
【請求項2】
請求項1に記載の薬液供給装置であって、
前記第2配管内の前記第1洗浄薬液の流量に基づいて、前記第2配管を流れる前記第1洗浄薬液の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている、第2供給量制御装置を、さらに備える、薬液供給装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の薬液供給装置であって、
前記第1洗浄薬液供給配管は、フィードバック制御により流量を調整するための流量制御装置を介することなく、前記第1混合器と大気とを流体連通させるための第3配管を有する、
薬液供給装置。
【請求項4】
請求項3に記載の薬液供給装置であって、
第2洗浄薬液供給配管と、
第2薬液と水とを混合して第2洗浄薬液を生成する第2混合器と、
第3供給量制御装置と、
を備え、
前記第2洗浄薬液供給配管は、
前記第1混合器から第2分流点までの流路を構成する上流配管と、
前記第2分流点から第3ノズルまでの流路を構成する第1配管と、
前記第2分流点から第4ノズルまでの流路を構成する第2配管と、
を有し、
前記第3供給量制御装置は、前記第2洗浄薬液供給配管の前記第1配管内の前記第2薬液の流量に基づいて、前記第2洗浄薬液供給配管の前記第2配管を流れる前記第2洗浄薬液の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている、
薬液供給装置。
【請求項5】
請求項4に記載の薬液供給装置であって、
第1薬液供給源から前記第1混合器に供給される前記第1薬液の流量を設定されている流量になるようにフィードバック制御するための第1薬液制御装置と、
第2薬液供給源から前記第2混合器に供給される前記第2薬液の流量を設定されている流量になるようにフィードバック制御するための第2薬液制御装置と、
水供給源から前記第1混合器に供給される水の流量を設定されている流量になるように
フィードバック制御するための第1希釈水制御装置と、
前記水供給源から前記第2混合器に供給される水の流量を設定されている流量になるようにフィードバック制御するための第2希釈水制御装置と、
を備える、薬液供給装置。
【請求項6】
請求項5に記載の薬液供給装置であって、
前記第1薬液制御装置及び前記第1希釈水制御装置は、流量制御装置に含まれ、
前記流量制御装置は、流量を計測するための差圧式流量計を有し、計測値に基づいて流量を制御するように構成され、
前記薬液供給装置は、
前記第1薬液供給源又は前記水供給源と、前記流量制御装置との間に設けられるイン側圧力計と、
前記流量制御装置と第1供給量制御装置との間に設けられるアウト側圧力計と、を有する、
薬液供給装置。
【請求項7】
洗浄システムであって、
請求項4に記載の薬液供給装置と、
基板を洗浄するための基板洗浄装置と、
を備え、
前記基板洗浄装置は、前記第1ノズル及び前記第2ノズルを有し、
前記第1ノズルは、前記基板の第1面に前記第1洗浄薬液を供給するように構成され、
前記第2ノズルは、前記基板の第2面に前記第1洗浄薬液を供給するように構成される、
洗浄システム。
【請求項8】
請求項7に記載の洗浄システムであって、
前記基板洗浄装置は、前記第3ノズル及び前記第4ノズルを有し、
第3ノズルは、前記基板の前記第1面に前記第2洗浄薬液を供給するように構成され、
第4ノズルは、前記基板の前記第2面に前記第2洗浄薬液を供給するように構成される、
洗浄システム。
【請求項9】
請求項7に記載の洗浄システムであって、
前記基板洗浄装置は、前記基板に前記第1洗浄薬液を供給するように構成された待機部を有し、
前記第1洗浄薬液供給配管は、前記第3配管を介して、前記第1混合器と前記待機部とを接続するように構成されている、
洗浄システム。
【請求項10】
薬液供給方法であって、
第1薬液と水とを混合して第1洗浄薬液を生成する工程と、
前記第1洗浄薬液が、第1混合器から第1分流点までを構成する上流配管を流れる工程と、
前記第1洗浄薬液が、前記第1分流点から第1ノズルまでを構成する第1配管を流れる工程と、
前記第1洗浄薬液が、前記第1分流点から第2ノズルまでを構成する第2配管を流れる工程と、
第1供給量制御装置が、前記第1配管内の前記第1洗浄薬液の流量に基づいて、前記第1配管を流れる前記第1洗浄薬液の流量を、設定されている流量になるようにフィードバ
ック制御する工程と、
を有する、薬液供給方法。
【請求項11】
請求項1又は2に記載の薬液供給装置であって、
前記第1洗浄薬液供給配管上の、前記第1供給量制御装置の上流又は前記第1供給量制御装置の下流に設けられるバルブをさらに備える、
薬液供給装置。
【請求項12】
請求項11に記載の薬液供給装置であって、
前記バルブは、前記第1供給量制御装置の下流に設けられる、
薬液供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬液供給装置、洗浄システム及び薬液供給方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程において、基板表面を平坦化させるためにCMP(Chemical Mechanical Polishing)装置が使用されている。CMP装置は、基板の表面を研磨するための研磨装置と、基板を洗浄するための洗浄装置とを有し得る。例えば、特許文献1には、洗浄装置の一例が開示されている。
【0003】
特許文献1に開示される洗浄ユニット(洗浄装置)は、その
図6に示されるように、インライン混合器115と、洗浄薬液配管96と、3つの洗浄薬液供給配管231,232,233と、待機部221と、上面洗浄部222と、下面洗浄部223と、洗浄薬液供給バルブ224,226,228とを備えている。そして、洗浄薬液配管96は、インライン混合器115と、3つの洗浄薬液供給配管231,232,233との間を接続している。洗浄薬液供給配管231は、洗浄薬液配管96と待機部221とを流体連通させ、バルブ224が設けられている。洗浄薬液供給配管232は、洗浄薬液配管96と上面洗浄部222とを流体連通させ、バルブ226が設けられている。洗浄薬液供給配管233は、洗浄薬液配管96と下面洗浄部223とを流体連通させ、バルブ228が設けられている。これにより、特許文献1に開示される洗浄ユニットでは、インライン混合器115から供給される洗浄薬液が、分流して3つの洗浄薬液供給配管231,232,233内を流れ、待機部221、上面洗浄部222及び下面洗浄部223にそれぞれ供給される。そして、上面洗浄部222及び下面洗浄部223が、一枚の基板の上面と下面を同時に洗浄できる。
【0004】
また、特許文献2には、洗浄装置に洗浄薬液を供給するための薬液供給装置が開示されている。特許文献2に開示される薬液供給装置100は、その
図2に示されるように第1インライン混合器72を有する。そして、第1インライン混合器72で生成された第1洗浄薬液が、第1洗浄薬液配管96を介して洗浄装置200の薬液洗浄部220に供給され、薬液洗浄部220において、洗浄対象物(基板)が第1洗浄薬液で洗浄される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2016-15469号公報
【特許文献2】特開2018-181883号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年の半導体技術の進歩に伴い、半導体基板の表面に形成される配線幅を細くすることが求められている。半導体基板の表面により細い配線を形成するためには、基板表面に付着したより小さな粒子が除去されることが必要となり、このような小さな粒子を除去するための洗浄プロセスの開発が求められている。洗浄装置が除去できる粒子の大きさは、洗浄薬液の種類、濃度、流量等に応じて、変化するものと考えられる。したがって、半導体基板の表面を洗浄するノズルに、設定した濃度と流量で洗浄薬液を供給できるような装置が、洗浄プロセスの開発に必要となり得る。また、洗浄プロセスでは、半導体基板の表面だけでなく裏面の洗浄も必要な場合もある。したがって、半導体基板の裏面を洗浄するノズルに、設定した流量で洗浄薬液を供給できるような装置も、洗浄プロセスの開発に必要となり得る。
【0007】
これに対し、特許文献1に開示されている洗浄ユニットでは、3つの洗浄薬液供給配管231,232,233のそれぞれに3つの洗浄薬液供給バルブ224,226,228が設けられていて、3つの洗浄薬液供給バルブ224,226,228の開閉制御されることで、基板に洗浄薬液が供給される。しかしながら、特許文献1には、3つの洗浄薬液供給バルブ224,226,228の制御がどのように行われるか開示されていない。したがって、洗浄薬液が基板の表面を洗浄するノズルに意図した流量で供給されない虞がある。
【0008】
また、特許文献2にも、第1インライン混合器72から供給される第1洗浄薬液がどのように基板の表面や裏面に供給されるのかが開示されていない。このため、特許文献2の薬液供給装置が供給した第1洗浄薬液が、基板の表面を洗浄するノズルに意図した流量で供給されない虞がある。
【0009】
そこで、本開示は、2つのノズルに洗浄薬液を供給でき、且つ、一方のノズルには設定した流量で洗浄薬液を供給できる薬液供給装置、洗浄システム及び薬液供給方法を提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一実施形態に係る薬液供給装置は、薬液供給装置であって、第1洗浄薬液供給配管と、第1薬液と水とを混合して第1洗浄薬液を生成する第1混合器と、第1供給量制御装置と、を備え、前記第1洗浄薬液供給配管は、前記第1混合器から第1分流点までの流路を構成する上流配管と、前記第1分流点から第1ノズルまでの流路を構成する第1配管と、前記第1分流点から第2ノズルまでの流路を構成する第2配管と、を有し、前記第1供給量制御装置は、前記第1洗浄薬液供給配管の前記第1配管内の前記第1洗浄薬液の流量に基づいて、前記第1洗浄薬液供給配管の前記第1配管を流れる前記第1洗浄薬液の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。
【0011】
一実施形態に係る薬液供給方法は、薬液供給方法であって、第1薬液と水とを混合して第1洗浄薬液を生成する工程と、前記第1洗浄薬液が、第1混合器から第1分流点までを構成する上流配管を流れる工程と、前記第1洗浄薬液が、前記第1分流点から第1ノズルまでを構成する第1配管を流れる工程と、前記第1洗浄薬液が、前記第1分流点から第2ノズルまでを構成する第2配管を流れる工程と、第1供給量制御装置が、前記第1配管内の前記第1洗浄薬液の流量に基づいて、前記第1配管を流れる前記第1洗浄薬液の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御する工程と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1A】本開示の実施形態に係る洗浄システムの流体回路図である。
【
図1B】
図1Aの基板洗浄装置を詳細に示す流体回路図である。
【
図2】
図1Aに示した薬液供給装置を示す概略正面図である。
【
図3】流量制御装置の構成を示す流体回路図である。
【
図4A】本開示の別の実施形態に係る洗浄システムの流体回路図である。
【
図4B】
図4Aの基板洗浄装置を詳細に示す流体回路図である。
【
図5】本開示のさらに別の実施形態に係る洗浄システムの流体回路図である。
【
図6】本開示のさらに別の実施形態に係る洗浄システムの流体回路図である。
【
図7】本開示のさらに別の実施形態に係る洗浄システムの流体回路図である。
【
図8】本開示のさらに別の実施形態に係る洗浄システムの流体回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下で説明する図面におい
て、同一又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0014】
図1Aは、本開示の実施形態に係る洗浄システム500の流体回路図である。
図1Bは、
図1Aの基板洗浄装置400を詳細に示す流体回路図である。
図1Aを参照すると、洗浄システム500は、薬液供給装置100と、基板洗浄装置400と、制御装置320と、を備える。薬液供給装置100は、基板洗浄装置400に、水、第1洗浄薬液及び第2洗浄薬液を供給するための装置である。基板洗浄装置400は、薬液供給装置100から供給された水、第1洗浄薬液及び第2洗浄薬液を使用して、基板W1,W2を洗浄するための装置である。薬液供給装置100及び基板洗浄装置400の各構成について以下に説明する。
【0015】
図1Aに示されるように、基板洗浄装置400は、水洗浄部410、第1洗浄槽420、及び第2洗浄槽440を備える。水洗浄部410は、研磨装置で研磨された基板W1,W2を、水(DIW)を用いて洗浄するように構成されている。水洗浄部410は、一例として、基板W1,W1を超音波洗浄するように構成されている。
【0016】
図1Bに示されるように、基板洗浄装置400は、第1ノズル421a、第2ノズル422a及び待機部423aを備える。第1ノズル421aは、基板W1の第1面に、薬液供給装置100から供給された第1洗浄薬液を供給するように構成されている。第2ノズル422aは、基板W1の第2面に、薬液供給装置100から供給された第1洗浄薬液を供給するように構成されている。これにより、基板洗浄装置400は、第1洗浄薬液で基板W1の両面を同時に洗浄できる。なお、一例として、基板W1の第1面は、配線が形成されるパターン面であり、第2面は第1面の裏面である。また、基板W1の洗浄時には、仕様にあわせて第1面が鉛直方向や水平方向等の任意の方向に向くように、基板W1は載置されてもよい。
【0017】
また、待機部423aは、第1ノズル421a及び第2ノズル422aによって洗浄される前の待機中の基板W1に第1洗浄薬液を供給するように構成されている。これにより、待機中の基板W1の酸化が防止される。なお、待機部423aは、基板W1またはウエハ洗浄用スポンジに第1洗浄薬液を供給するためのノズルを有していてもよい。また、第1洗浄槽420は、第1ノズル421a、第2ノズル422a及び待機部423aを収納するように構成されている。
【0018】
また、基板洗浄装置400は、第3ノズル441a、第4ノズル442a及び待機部443aを備える。第3ノズル441aは、基板W2の第1面に、薬液供給装置100から供給された第2洗浄薬液を供給するように構成されている。第4ノズル442aは、基板W2の第2面に、薬液供給装置100から供給された第2洗浄薬液を供給するように構成されている。これにより、基板洗浄装置400は、第2洗浄薬液で基板W2の両面を同時に洗浄できる。また、基板W2の洗浄時には、仕様にあわせて第1面が鉛直方向や水平方向等の任意の方向に向くように、基板W2は載置されてもよい。
【0019】
また、待機部443aは、第3ノズル441a及び第4ノズル442aによって洗浄される前の待機中の基板W2に第2洗浄薬液を供給するように構成されている。これにより、待機中の基板W2の酸化が防止される。また、第2洗浄槽440は、第3ノズル441a、第4ノズル442a及び待機部443aを収納するように構成されている。
【0020】
次に、
図2を参照する。
図2に示されるように、薬液供給装置100は、フレーム105と、2つの希釈水CLCボックス110a,130a(
図2では、一方の希釈水CLCボックス110a,130aが省略されている。)と、第1薬液CLCボックス120aと、第2薬液CLCボック140aと、複数のユーティリティボックス170a,180
aとを備える。2つの希釈水CLCボックス110a,130a、第1薬液CLCボックス120a、第2薬液CLCボック140a、複数のユーティリティボックス170a,180aは、フレーム105に収納されている。
【0021】
再度、
図1Aを参照すると、薬液供給装置100は、水配管201、バルブ191、レギュレータ192及び圧力計193を備える。水配管201は、水供給源902と水洗浄部410と接続する。また、水供給源902は、一例として、DIW等の水を供給する機能を有する。これにより、薬液供給装置100は、水を水洗浄部410へ供給できる。また、バルブ191は、水配管201上の接続口221よりも上流側に設けられている。バルブ191は、制御装置320によって制御され、水配管201を流れる水の流量を制御する。レギュレータ192は、水洗浄部410へ供給される水の供給圧力を調節する機能を有する。圧力計193は、水配管201の内部を通過する水の圧力を計測する機能を有する。
【0022】
また、薬液供給装置100は、第1混合器123a及び第1薬液配管240を備える。第1薬液配管240は、第1薬液供給源903と第1混合器123aとを接続する。これにより、第1薬液供給源903と第1混合器123aとは、流体連通している。また、第1薬液供給源903は、一例として、アルカリ性の第1薬液を供給する機能を有する。これにより、第1薬液が、第1薬液供給源903から第1混合器123aに供給される。
【0023】
また、薬液供給装置100は、希釈水配管202,203を備える。希釈水配管202は、水配管201上に設けられた接続口221から接続口225aまで延びる。希釈水配管203は、希釈水配管202上に設けられた接続口222から、第1薬液配管240上に設けられた接続口228aまで延びる。これにより、水供給源902と第1混合器123aとは、流体連通している。その結果、第1混合器123aには、水供給源902から水が供給される。
【0024】
第1混合器123aには、上述したように、第1薬液と、第1薬液を希釈するための水(希釈水)が供給される。第1混合器123aは、第1薬液と水とを混合して、第1薬液が希釈された第1洗浄薬液を生成する機能を有する。
【0025】
また、薬液供給装置100は、流量制御装置(第1希釈水制御装置,CLC:Closed Loop Controller)111a及びバルブ112aを備える。バルブ112aは、希釈水配管203上に設けられている。バルブ112aは、制御装置320によって制御され、開閉される。また、流量制御装置111aは、希釈水配管203上に設けられている。そして、流量制御装置111aは、希釈水配管203内の水の流量に基づいて、希釈水配管203を流れる水の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。別言すると、流量制御装置111aは、水供給源902から第1混合器123aに供給される水の流量を設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。
【0026】
より詳細には、流量制御装置111aは、一例として
図3に示される構成を有する。
図3は、
図1Aに示した流量制御装置111aの構成を示す流体回路図である。流量制御装置111aは、流量計1112と、流量制御弁1111と、制御部1113と、を備えている。流量計1112は、一例として、差圧式流量計(オリフィス流量計)である。なお、本開示に係る別の実施形態では、流量計1112は、超音波流量計等の他の流量計であってもよい。流量制御弁1111は、一例として、モータバルブであり、弁本体1111aの開度がモータを備える駆動源1111bの動力によって制御される。なお、本開示に係る別の実施形態では、流量制御弁1111は、開度が調整可能な弁であればよく、他の種類の可変流量弁(例えば、ソレノイド等で駆動される電磁弁)であってもよい。制御部
1113は、制御装置320(
図1A参照)から流体の流量設定値iTを受け取るとともに、流量計1112から流体の流量検出値ioを受け取り、流量検出値ioが流量設定値iTに一致するように流量制御弁1111をフィードバック制御するように構成されている。なお、後述する他の流量制御装置は、一例として、ここで説明した流量制御装置111aと同じ構成を有している。
【0027】
また、薬液供給装置100は、流量制御装置(第1薬液制御装置)121a及びバルブ122aを備える(
図1A参照)。バルブ122aは、第1薬液配管240上に設けられている。バルブ122aは、制御装置320によって制御され、開閉される。また、流量制御装置121aは、第1薬液配管240上に設けられている。そして、流量制御装置121aは、第1薬液配管240内の第1薬液の流量に基づいて、第1薬液配管240を流れる第1薬液の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。別言すると、流量制御装置121aは、第1薬液供給源903から第1混合器123aに供給される第1薬液の流量を設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。
【0028】
上述のように、薬液供給装置100は、流量制御装置111a及び流量制御装置121aを備えるため、第1薬液及び水が、それぞれ設定されている流量で第1混合器123aに供給される。これにより、薬液供給装置100は、第1混合器123a内で、第1薬液及び水が混合された所定の濃度の第1洗浄薬液を生成でき、設定された流量で第1洗浄薬液を供給できる。
【0029】
また、薬液供給装置100は、手動バルブ171a及びバルブ172aを備える。手動バルブ171a及びバルブ172aは、第1薬液配管240上に設けられ、ユーティリティボックス170aに収納されている。バルブ172aは、後述するエア制御装置300によって制御され、開閉される。
【0030】
また、薬液供給装置100は、フラッシング水配管207a、バルブ174a及び逆止バルブ175aを備える。フラッシング水配管207aは、希釈水配管202に設けられた接続口224aと、第1薬液配管240に設けられた接続口230aとを接続する。そして、接続口230aは、第1薬液配管240上の、流量制御装置121aと、バルブ172aとの間に位置している。また、バルブ174a及び逆止バルブ175aは、フラッシング水配管207a上に設けられ、ユーティリティボックス170aに収納されている。バルブ174aは、制御装置320によって制御され、開閉されるように構成されている。逆止バルブ175aは、接続口230aから接続口224aへの流れを遮断するように構成されている。バルブ174aが開放されることにより、フラッシング水が、接続口230aから第1薬液配管240に流れ込む。これにより、薬液供給装置100は、第1薬液配管240内の第1薬液を水で置換して、第1薬液配管240の内部を洗浄できる。
【0031】
また、薬液供給装置100は、第1洗浄薬液供給配管260aを備える。第1洗浄薬液供給配管260aは、上流配管261a、第1配管262a、第2配管263a及び第3配管264aを有する。上流配管261aは、第1混合器123aから分流点(第1分流点)271aまでの流路を構成する。第1配管262aは、分流点271aから第1ノズル421a(
図1B参照)までの流路を構成する。第2配管263aは、分流点271aから第2ノズル422a(
図1B参照)までの流路を構成する。第3配管264aは、上流配管261a上の接続口272aから待機部423a(
図1B参照)までの流路を構成する。別言すると、第1洗浄薬液供給配管260aは、第3配管264aを介して、第1混合器123aと待機部423aとを接続するように構成されている。これにより、第1洗浄薬液は、第1混合器123aから、第1ノズル421a、第2ノズル422a及び待機部423aへ流れることができる。すなわち、薬液供給装置100は、第1ノズル42
1a、第2ノズル422a及び待機部423aへ第1洗浄薬液を供給できる。なお、薬液供給装置100は、一例として、第1ノズル421aに1000~2000cc/minで第1洗浄薬液を供給し、第2ノズル422aに1000~2000cc/minで第1洗浄薬液を供給し、待機部423aに500~1000cc/minで第1洗浄薬液を供給する。
【0032】
また、薬液供給装置100は、流量制御装置(第1供給量制御装置)152aを備える。流量制御装置152aは、第1配管262a上に設けられている。そして、流量制御装置152aは、第1配管262a内の第1洗浄薬液の流量に基づいて、第1配管262aを流れる第1洗浄薬液の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。これにより、薬液供給装置100は、第1ノズル421aに設定した流量で第1洗浄薬液を供給できる。
【0033】
また、薬液供給装置100は、バルブ151a,153a,155a及び流量計154a,156aを備える。バルブ151aは、上流配管261a上の、接続口272aと分流点271aとの間に設けられている。バルブ153aは、第1配管262a上に設けられている。バルブ155aは、第3配管264a上に設けられている。バルブ151a,153a,155aは、制御装置320によって制御され、開閉されるように構成されている。また、流量計154aは、第2配管263a上に設けられ、第2配管263aを流れる第1洗浄薬液の流量を計測する。流量計156aは、第3配管264a上に設けられ、第3配管264aを流れる第1洗浄薬液の流量を計測する。
【0034】
また、薬液供給装置100は、第1洗浄薬液供給ボックス150aを備える。第1洗浄薬液供給ボックス150aは、流量制御装置152a、バルブ151a,153a,155a及び流量計154a,156aを収納している。
【0035】
また、薬液供給装置100は、イン側圧力計173a及びアウト側圧力計124aを備える。イン側圧力計173aは、第1薬液供給源903と、流量制御装置121aとの間に設けられている。これにより、イン側圧力計173aは、流量制御装置121aの上流の圧力を計測できる。また、アウト側圧力計124aは、流量制御装置111aと流量制御装置152aとの間の位置で且つ、流量制御装置121aと流量制御装置152aとの間の位置に設けられる。これにより、アウト側圧力計124aは、流量制御装置111aの下流の圧力及び流量制御装置121aの下流の圧力を計測できる。なお、希釈水配管203は、接続口228aで第1薬液配管240に接続されている。このため、流量制御装置121aの下流の圧力は、流量制御装置111aの下流側の圧力と等しい。
【0036】
また、薬液供給装置100では、第1薬液CLCボックス120aは、流量制御装置121a、バルブ122a、第1混合器123a及びアウト側圧力計124aを収納している。そして、希釈水CLCボックス110aは、流量制御装置111a及びバルブ112aを収納している。なお、本開示に係る別の実施形態では、1つのボックスが、流量制御装置121a、バルブ122a、第1混合器123a、アウト側圧力計124a、流量制御装置111a及びバルブ112aを収納してもよい。
【0037】
また、薬液供給装置100は、第2混合器143a及び第2薬液配管242を備える。第2薬液配管242は、第2薬液供給源904と第2混合器143aとを接続する。これにより、第2薬液供給源904と第2混合器143aとは、流体連通している。また、第2薬液供給源904は、一例として、酸性の第2薬液を供給する機能を有する。これにより、第2薬液が、第2薬液供給源904から第2混合器143aに供給される。
【0038】
また、薬液供給装置100は、希釈水配管205を備える。希釈水配管205は、希釈
水配管202上に設けられた接続口223から、第2薬液配管242上に設けられた接続口229aまで延びる。これにより、水供給源902と第2混合器143aとは、流体連通している。その結果、第2混合器143aには、水供給源902から水が供給される。
【0039】
第2混合器143aには、上述したように、第2薬液と、第2薬液を希釈するため水(希釈水)が供給される。第2混合器143aは、第2薬液と水とを混合して、第2薬液が希釈された第2洗浄薬液を生成する機能を有する。
【0040】
また、薬液供給装置100は、流量制御装置(第2希釈水制御装置)131a及びバルブ132aを備える。バルブ132aは、希釈水配管205上に設けられている。バルブ132aは、制御装置320によって制御され、開閉される。また、流量制御装置131aは、希釈水配管205上に設けられている。そして、流量制御装置131aは、希釈水配管205内の水の流量に基づいて、希釈水配管205を流れる水の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。別言すると、流量制御装置131aは、水供給源902から第2混合器143aに供給される水の流量を設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。
【0041】
また、薬液供給装置100は、流量制御装置(第2薬液制御装置)141a及びバルブ142aを備える。バルブ142aは、第2薬液配管242上に設けられている。バルブ142aは、制御装置320によって制御され、開閉される。また、流量制御装置141aは、第2薬液配管242上に設けられている。そして、流量制御装置141aは、第2薬液配管242内の第2薬液の流量に基づいて、第2薬液配管242を流れる第2薬液の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。別言すると、流量制御装置141aは、第2薬液供給源904から第2混合器143aに供給される第2薬液の流量を設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。
【0042】
上述のように、薬液供給装置100は、流量制御装置131a及び流量制御装置141aを備えるため、第2薬液及び水が、それぞれ設定されている流量で第2混合器143aに供給される。これにより、薬液供給装置100は、第2混合器143a内で、第2薬液及び水が混合された所定の濃度の第2洗浄薬液を生成でき、設定された流量で第2洗浄薬液を供給できる。
【0043】
また、薬液供給装置100は、手動バルブ181a及びバルブ182aを備える。手動バルブ181a及びバルブ182aは、第2薬液配管242上に設けられ、ユーティリティボックス180aに収納されている。バルブ182aは、後述するエア制御装置300によって制御され、開閉される。
【0044】
また、薬液供給装置100は、フラッシング水配管208a、バルブ184a及び逆止バルブ185aを備える。フラッシング水配管208aは、希釈水配管202に設けられた接続口225aと、第2薬液配管242に設けられた接続口231aとを接続する。そして、接続口231aは、第2薬液配管242上の、流量制御装置141aと、バルブ182aとの間に位置している。また、バルブ184a及び逆止バルブ185aは、フラッシング水配管208a上に設けられ、ユーティリティボックス180aに収納されている。バルブ184aは、制御装置320によって制御され、開閉されるように構成されている。逆止バルブ185aは、接続口231aから接続口225aへの流れを遮断するように構成されている。バルブ184aが開放されることにより、フラッシング水が、接続口231aから第2薬液配管242に流れ込む。これにより、薬液供給装置100は、第2薬液配管242内の第2薬液を水で置換して、第2薬液配管242の内部を洗浄できる。
【0045】
また、薬液供給装置100は、第2洗浄薬液供給配管280aを備える。第2洗浄薬液供給配管280aは、上流配管281a、第1配管282a、第2配管283a及び第3配管284aを有する。上流配管281aは、第2混合器143aから分流点(第2分流点)291aまでの流路を構成する。第1配管282aは、分流点291aから第3ノズル441a(
図1B参照)までの流路を構成する。第2配管283aは、分流点291aから第4ノズル442a(
図1B参照)までの流路を構成する。第3配管284aは、上流配管281a上の接続口292aから待機部443aまでの流路を構成する。別言すると、第2洗浄薬液供給配管280aは、第3配管284aを介して、第2混合器143aと待機部443aとを接続するように構成されている。これにより、第2洗浄薬液は、第2混合器143aから、第3ノズル441a、第4ノズル442a及び待機部443aへ流れることができる。すなわち、薬液供給装置100は、第3ノズル441a、第4ノズル442a及び待機部443aへ第2洗浄薬液を供給できる。
【0046】
また、薬液供給装置100は、流量制御装置(第3供給量制御装置)162aを備える。流量制御装置162aは、第1配管282a上に設けられている。そして、流量制御装置162aは、第1配管282a内の第2洗浄薬液の流量に基づいて、第1配管282aを流れる第2洗浄薬液の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。これにより、薬液供給装置100は、第3ノズル441aに設定した流量で第2洗浄薬液を供給できる。
【0047】
また、薬液供給装置100は、バルブ161a,163a,165a及び流量計164a,166aを備える。バルブ161aは、上流配管281a上の、接続口292aと分流点291aとの間に設けられている。バルブ163aは、第1配管282a上に設けられている。バルブ165aは、第3配管284a上に設けられている。バルブ161a,163a,165aは、制御装置320によって制御され、開閉されるように構成されている。また、流量計164aは、第2配管283a上に設けられ、第2配管283aを流れる第2洗浄薬液の流量を計測する。流量計166aは、第3配管284a上に設けられ、第3配管284aを流れる第2洗浄薬液の流量を計測する。
【0048】
また、薬液供給装置100は、第2洗浄薬液供給ボックス160aを備える。第2洗浄薬液供給ボックス160aは、流量制御装置162a、バルブ161a,163a,165a及び流量計164a,166aを収納している。
【0049】
また、薬液供給装置100は、イン側圧力計183a及びアウト側圧力計144aを備える。イン側圧力計183aは、第2薬液供給源904と、流量制御装置141aとの間に設けられている。これにより、イン側圧力計183aは、流量制御装置141aの上流の圧力を計測できる。また、アウト側圧力計144aは、流量制御装置131aと流量制御装置152aとの間の位置で且つ、流量制御装置141aと流量制御装置162aとの間の位置に設けられる。これにより、アウト側圧力計144aは、流量制御装置131aの下流の圧力及び流量制御装置141aの下流の圧力を計測できる。なお、希釈水配管205は、接続口229aで第2薬液配管242に接続されている。このため、流量制御装置131aの下流の圧力は、流量制御装置141aの下流側の圧力と等しい。
【0050】
また、薬液供給装置100では、第2薬液CLCボックス140aは、流量制御装置141a、バルブ142a、第2混合器143a及びアウト側圧力計144aを収納している。そして、希釈水CLCボックス130aは、流量制御装置131a及びバルブ132aを収納している。なお、本開示に係る別の実施形態では、1つのボックスが、流量制御装置141a、バルブ142a、第2混合器143a、アウト側圧力計144a、流量制御装置131a及びバルブ132aを収納してもよい。
【0051】
また、薬液供給装置100は、イン側圧力計195を備える。イン側圧力計195は、水供給源902と流量制御装置111aとの間の位置で且つ、水供給源902と流量制御装置131aとの間の位置に設けられている。これにより、イン側圧力計195は、流量制御装置111aの上流及び流量制御装置131aの上流の圧力を計測できる。なお、流量制御装置111aの上流側の口は、希釈水配管202,203,205を介して、流量制御装置131aの上流側の口と流体連通している。このため、流量制御装置111aの上流の圧力は、流量制御装置131aの上流の圧力と一致している。
【0052】
また、薬液供給装置100は、レギュレータ194を備える。レギュレータ194は、希釈水配管202上の接続口221よりも下流で、イン側圧力計195よりも上流に設けられている。レギュレータ192は、流量制御装置111a及び流量制御装置131aへ供給される水の供給圧力を調節する機能を有する。
【0053】
また、薬液供給装置100は、エア制御装置300及びエア配管301a,302aを備える。エア制御装置300は、エア供給源901に接続されている。エア供給源901は、気体をエア制御装置300に供給する機能を有する。エア配管301aは、エア制御装置300と、バルブ172aとを接続している。エア配管302aは、エア制御装置300と、バルブ182aとを接続している。エア制御装置300は、エア配管301a,302aを介して、バルブ172a,182aへエアを送ることで、バルブ172a,182aを制御する。
【0054】
薬液供給装置100では、上述したように、イン側圧力計195が流量制御装置111aの上流の圧力を計測でき、アウト側圧力計124aが流量制御装置111aの下流の圧力を計測できる。これにより、作業者は、流量制御装置111aのイン側圧力とアウト側圧力との差圧を求められる。そして、流量制御装置111aが、何らかの原因で流量を所望の値に制御することができないときに、作業者は、求めた差圧からその原因を把握でき得る。その理由を以下に説明する。
【0055】
一般に差圧式流量計を有する流量制御装置は、流量制御装置のイン側圧力とアウト側圧力との差圧が十分に大きいときに、流量を所望の値に制御できる。しかしながら、このような流量制御装置は、差圧が不足すると流量を所望の値に制御できない。また、流量制御装置は、故障している場合にも流量を所望の値に制御することができない。したがって、流量制御装置が流量を所望の値に制御できていないときに、イン側圧力とアウト側圧力との差圧が未知の場合には、作業者は、その原因が、流量制御装置の故障なのか、差圧の不足なのかを判断することができない。
【0056】
これに対し、薬液供給装置100では、流量制御装置111aのイン側圧力とアウト側圧力との差圧が求まる。これにより、作業者は、流量制御装置111aが流量を所望の値に制御できていない場合に、その原因を把握することができる。
【0057】
さらに、作業者は、イン側圧力計173a,183a,195及びアウト側圧力計124a,144aの計測値から、流量制御装置121a,131a,141aのイン側圧力とアウト側圧力との差圧をそれぞれ求められる。これにより、作業者は、流量制御装置121a,131a,141aが流量を所望の値に制御できていない場合にも、その原因を把握することができる。
【0058】
また、一般に差圧式流量計を有する流量制御装置では、その個体に応じて、制御可能な流量範囲や、使用するために必要なイン側圧力とアウト側圧力との差圧等の仕様が異なる。このため、作業者が流量を変更したいときに、流量制御装置を交換する場合がある。このとき、イン側圧力とアウト側圧力との差圧が未知であれば、作業者は、交換用の流量制
御装置を選択することが困難になる。
【0059】
これに対し、薬液供給装置100では、流量制御装置111a,121a,131a,141aのイン側圧力とアウト側圧力との差圧が既知であるため、作業者は、この差圧に基づいて、交換用の流量制御装置111a,121a,131a,141aを選択することができる。
【0060】
次に、
図4A及び
図4Bを参照する。
図4Aは、洗浄システム500と別の実施形態に係る洗浄システム502の薬流体回路図である。
図4Bは、
図4Aの基板洗浄装置402を詳細に示す流体回路図である。
図4Aを参照すると、洗浄システム502は、薬液供給装置102と、基板洗浄装置402と、制御装置320と、を備える。薬液供給装置102は、2つの第1混合器123a,123bと、2つの第2混合器143a,143bを有する点などで、薬液供給装置100と相違している。また、薬液供給装置102は、2つの第1ノズル421a,421bを有する点などで、薬液供給装置100と相違している。しかしながら、薬液供給装置102は、その一部に薬液供給装置100と共通の構成を有する。また、基板洗浄装置402は、その一部に基板洗浄装置400と共通の構成を有する。以下、洗浄システム502に関し、
図1A及び
図1Bに示した実施形態と異なる部分を中心に説明し、共通の構成については、図に同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0061】
まず、
図4Bを参照すると、基板洗浄装置402は、第1ノズル421b、第2ノズル422b及び待機部443bを備える。第1ノズル421bは、基板W2の第1面に、薬液供給装置102から供給された第1洗浄薬液を供給するように構成されている。第2ノズル422bは、基板W2の第2面に、薬液供給装置102から供給された第1洗浄薬液を供給するように構成されている。また、待機部443bは、基板W2に第1洗浄薬液及び第2洗浄薬液を供給するように構成されている。第1ノズル421b、第2ノズル422b及び待機部443bは、第2洗浄槽440に収納されている。
【0062】
また、基板洗浄装置402は、第3ノズル441b、第4ノズル442b及び待機部423bを備える。第3ノズル441bは、基板W1の第1面に、薬液供給装置102から供給された第2洗浄薬液を供給するように構成されている。第4ノズル442bは、基板W1の第2面に、薬液供給装置102から供給された第2洗浄薬液を供給するように構成されている。また、待機部423bは、基板W1に第1洗浄薬液及び第2洗浄薬液を供給するように構成されている。第3ノズル441b、第4ノズル442b及び待機部423bは、第1洗浄槽420に収納されている。
【0063】
図4Aを参照すると、薬液供給装置102は、第1混合器123b及び第1薬液配管241を備える。第1薬液配管241は、第1薬液配管240の接続口251と第1混合器123bとを接続する。これにより、第1薬液供給源903と第1混合器123bとは、流体連通している。その結果、第1薬液が、第1薬液供給源903から第1混合器123bに供給される。
【0064】
また、薬液供給装置102は、希釈水配管204を備える。希釈水配管204は、希釈水配管203上に設けられた接続口226から、第1薬液配管241上に設けられた接続口228bまで延びる。これにより、水供給源902と第1混合器123bとは、流体連通している。その結果、第1混合器123bには、水供給源902から水が供給される。
【0065】
第1混合器123bには、上述したように、第1薬液と水が供給される。第1混合器123bは、第1薬液と水とを混合して第1洗浄薬液を生成する機能を有する。
【0066】
また、薬液供給装置102は、流量制御装置(第1希釈水制御装置)111b、バルブ112b、バルブ113bを備える。バルブ112b及びバルブ113bは、希釈水配管204上に設けられている。バルブ112b及びバルブ113bは、制御装置320によって制御され、開閉される。また、流量制御装置111bは、希釈水配管204上に設けられている。そして、流量制御装置111bは、希釈水配管204内の水の流量に基づいて、希釈水配管204を流れる水の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。別言すると、流量制御装置111bは、水供給源902から第1混合器123bに供給される水の流量を設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。
【0067】
また、薬液供給装置102は、バルブ113aを備える。バルブ113aは、希釈水配管203上に設けられている。バルブ113aは、制御装置320によって制御され、開閉される。
【0068】
また、薬液供給装置102は、流量制御装置(第1薬液制御装置)121b及びバルブ122bを備える。バルブ122bは、第1薬液配管241上に設けられている。バルブ122bは、制御装置320によって制御され、開閉される。また、流量制御装置121bは、第1薬液配管241上に設けられている。そして、流量制御装置121bは、第1薬液配管241内の第1薬液の流量に基づいて、第1薬液配管241を流れる第1薬液の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。別言すると、流量制御装置121bは、第1薬液供給源903から第1混合器123bに供給される第1薬液の流量を設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。
【0069】
上述のように、薬液供給装置102は、流量制御装置111b及び流量制御装置121bを備えるため、第1薬液及び水が、それぞれ設定されている流量で第1混合器123bに供給される。これにより、薬液供給装置102は、第1混合器123b内で、第1薬液及び水が混合された所定の濃度の第1洗浄薬液を生成でき、設定された流量で第1洗浄薬液を供給できる。
【0070】
また、薬液供給装置102は、手動バルブ171b及びバルブ172bを備える。手動バルブ171b及びバルブ172bは、第1薬液配管241上に設けられ、ユーティリティボックス170bに収納されている。バルブ172bは、エア制御装置300によって制御され、開閉される。
【0071】
また、薬液供給装置102は、フラッシング水配管207b、バルブ174b及び逆止バルブ175bを備える。フラッシング水配管207bは、希釈水配管202に設けられた接続口224bと、第1薬液配管241に設けられた接続口230bとを接続する。そして、接続口230bは、第1薬液配管241上の、流量制御装置121bと、バルブ172bとの間に位置している。また、バルブ174b及び逆止バルブ175bは、フラッシング水配管207b上に設けられ、ユーティリティボックス170bに収納されている。バルブ174bは、制御装置320によって制御され、開閉されるように構成されている。逆止バルブ175bは、接続口230bから接続口224bへの流れを遮断するように構成されている。バルブ174bが開放されることにより、フラッシング水が、接続口230bから第1薬液配管241に流れ込む。これにより、薬液供給装置100は、第1薬液配管241内の第1薬液を水で置換して、第1薬液配管241の内部を洗浄できる。
【0072】
また、薬液供給装置102は、第1洗浄薬液供給配管260bを備える。第1洗浄薬液供給配管260bは、上流配管261b、第1配管262b、第2配管263b及び第3配管264bを有する。上流配管261bは、第1混合器123bから分流点(第1分流
点)271bまでの流路を構成する。第1配管262bは、分流点271bから第1ノズル421b(
図4B参照)までの流路を構成する。第2配管263bは、分流点271bから第2ノズル422b(
図4B参照)までの流路を構成する。第3配管264bは、上流配管261b上の接続口272bから待機部443b(
図4B参照)までの流路を構成する。これにより、第1洗浄薬液は、第1混合器123bから、第1ノズル421b、第2ノズル422b及び待機部443bへ流れることができる。すなわち、薬液供給装置102は、第1ノズル421b、第2ノズル422b及び待機部443bへ第1洗浄薬液を供給できる。
【0073】
また、薬液供給装置102は、流量制御装置(第1供給量制御装置)152bを備える。流量制御装置152bは、第1配管262b上に設けられている。そして、流量制御装置152bは、第1配管262b内の第1洗浄薬液の流量に基づいて、第1配管262bを流れる第1洗浄薬液の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。これにより、薬液供給装置102は、第1ノズル421bに設定した流量で第1洗浄薬液を供給できる。
【0074】
また、薬液供給装置102は、バルブ151b,153b,155b及び流量計154b,156bを備える。バルブ151bは、上流配管261b上の、接続口272bと分流点271bとの間に設けられている。バルブ153bは、第1配管262b上に設けられている。バルブ155bは、第3配管264b上に設けられている。バルブ151b,153b,155bは、制御装置320によって制御され、開閉されるように構成されている。また、流量計154bは、第2配管263b上に設けられ、第2配管263bを流れる第1洗浄薬液の流量を計測する。流量計156bは、第3配管264b上に設けられ、第3配管264bを流れる第1洗浄薬液の流量を計測する。
【0075】
また、薬液供給装置102は、第1洗浄薬液供給ボックス150bを備える。第1洗浄薬液供給ボックス150bは、流量制御装置152b、バルブ151b,153b,155b及び流量計154b,156bを収納している。
【0076】
また、薬液供給装置102は、イン側圧力計173b及びアウト側圧力計124bを備える。イン側圧力計173bは、第1薬液供給源903と、流量制御装置121bとの間に設けられている。これにより、イン側圧力計173bは、流量制御装置121bの上流の圧力を計測できる。また、アウト側圧力計124bは、流量制御装置111bと流量制御装置152bとの間の位置で且つ、流量制御装置121bと流量制御装置152bとの間の位置に設けられる。これにより、アウト側圧力計124bは、流量制御装置111bの下流の圧力及び流量制御装置121bの下流の圧力を計測できる。なお、希釈水配管204は、接続口228bで第1薬液配管241に接続されている。このため、流量制御装置121bの下流の圧力は、流量制御装置111bの下流側の圧力と等しい。
【0077】
また、薬液供給装置102では、第1薬液CLCボックス120bは、流量制御装置121b、バルブ122b、第1混合器123b及びアウト側圧力計124bを収納している。そして、希釈水CLCボックス110bは、流量制御装置111a,111b及びバルブ112a,112bを収納している。
【0078】
また、薬液供給装置102は、第2混合器143b及び第2薬液配管243を備える。第2薬液配管243は、第2薬液配管242の接続口252と第2混合器143bとを接続する。これにより、第2薬液供給源904と第2混合器143bとは、流体連通している。その結果、第2薬液が、第2薬液供給源904から第2混合器143bに供給される。
【0079】
また、薬液供給装置102は、希釈水配管206を備える。希釈水配管206は、希釈水配管205上に設けられた接続口227から、第2薬液配管243上に設けられた接続口229bまで延びる。これにより、水供給源902と第2混合器143bとは、流体連通している。その結果、第2混合器143bには、水供給源902から水が供給される。
【0080】
第2混合器143bには、上述したように、第2薬液と水が供給される。第2混合器143bは、第2薬液と水とを混合して第2洗浄薬液を生成する機能を有する。
【0081】
また、薬液供給装置102は、流量制御装置(第2希釈水制御装置)131b、バルブ132b及びバルブ133bを備える。バルブ132b及びバルブ133bは、希釈水配管206上に設けられている。バルブ132b及びバルブ133bは、制御装置320によって制御され、開閉される。また、流量制御装置131bは、希釈水配管206上に設けられている。そして、流量制御装置131bは、希釈水配管206内の水の流量に基づいて、希釈水配管206を流れる水の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。別言すると、流量制御装置131bは、水供給源902から第2混合器143bに供給される水の流量を設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。
【0082】
また、薬液供給装置102は、バルブ133aを備える。バルブ133aは、希釈水配管205上に設けられている。バルブ133aは、制御装置320によって制御され、開閉される。
【0083】
また、薬液供給装置102は、流量制御装置(第2薬液制御装置)141b及びバルブ142bを備える。バルブ142bは、第2薬液配管243上に設けられている。バルブ142bは、制御装置320によって制御され、開閉される。また、流量制御装置141bは、第2薬液配管243上に設けられている。そして、流量制御装置141bは、第2薬液配管243内の第2薬液の流量に基づいて、第2薬液配管243を流れる第2薬液の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。別言すると、流量制御装置141bは、第2薬液供給源904から第2混合器143bに供給される第2薬液の流量を設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。
【0084】
上述のように、薬液供給装置102は、流量制御装置131b及び流量制御装置141bを備えるため、第2薬液及び水が、それぞれ設定されている流量で第2混合器143bに供給される。これにより、薬液供給装置102は、第2混合器143b内で、第2薬液及び水が混合された所定の濃度の第2洗浄薬液を生成でき、設定された流量で第2洗浄薬液を供給できる。
【0085】
また、薬液供給装置102は、手動バルブ181b及びバルブ182bを備える。手動バルブ181b及びバルブ182bは、第2薬液配管243上に設けられ、ユーティリティボックス180bに収納されている。バルブ182bは、エア制御装置300によって制御され、開閉される。
【0086】
また、薬液供給装置102は、フラッシング水配管208b、バルブ184b及び逆止バルブ185bを備える。フラッシング水配管208bは、希釈水配管202に設けられた接続口225bと、第2薬液配管243に設けられた接続口231bとを接続する。そして、接続口231bは、第2薬液配管243上の、流量制御装置141bと、バルブ182bとの間に位置している。また、バルブ184b及び逆止バルブ185bは、フラッシング水配管208b上に設けられ、ユーティリティボックス180bに収納されている。バルブ184bは、制御装置320によって制御され、開閉されるように構成されてい
る。逆止バルブ185bは、接続口231bから接続口225bへの流れを遮断するように構成されている。バルブ184bが開放されることにより、フラッシング水が、接続口231bから第2薬液配管243に流れ込む。これにより、薬液供給装置100は、第2薬液配管243内の第2薬液を水で置換して、第2薬液配管243の内部を洗浄できる。
【0087】
また、薬液供給装置102は、第2洗浄薬液供給配管280bを備える。第2洗浄薬液供給配管280bは、上流配管281b、第1配管282b、第2配管283b及び第3配管284bを有する。上流配管281bは、第2混合器143bから分流点(第2分流点)291bまでの流路を構成する。第1配管282bは、分流点291bから第3ノズル441b(
図4B参照)までの流路を構成する。第2配管283bは、分流点291bから第4ノズル442b(
図4B参照)までの流路を構成する。第3配管284bは、上流配管281b上の接続口292bから待機部423b(
図4B参照)までの流路を構成する。別言すると、第2洗浄薬液供給配管280bは、第3配管284bを介して、第2混合器143bと待機部423bとを接続するように構成されている。これにより、第2洗浄薬液は、第2混合器143bから、第3ノズル441b、第4ノズル442b及び待機部423bへ流れることができる。すなわち、薬液供給装置102は、第3ノズル441b、第4ノズル442b及び待機部423bへ第2洗浄薬液を供給できる。
【0088】
また、薬液供給装置102は、流量制御装置(第3供給量制御装置)162bを備える。流量制御装置162bは、第1配管282b上に設けられている。そして、流量制御装置162bは、第1配管282b内の第2洗浄薬液の流量に基づいて、第1配管282bを流れる第2洗浄薬液の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。これにより、薬液供給装置102は、第3ノズル441bに設定した流量で第2洗浄薬液を供給できる。
【0089】
また、薬液供給装置102は、バルブ161b,163b,165b及び流量計164b,166bを備える。バルブ161bは、上流配管281b上の、接続口292bと分流点291bとの間に設けられている。バルブ163bは、第1配管282b上に設けられている。バルブ165bは、第3配管284b上に設けられている。バルブ161b,163b,165bは、制御装置320によって制御され、開閉されるように構成されている。また、流量計164bは、第2配管283b上に設けられ、第2配管283bを流れる第2洗浄薬液の流量を計測する。流量計166bは、第3配管284b上に設けられ、第3配管284bを流れる第2洗浄薬液の流量を計測する。
【0090】
また、薬液供給装置102は、第2洗浄薬液供給ボックス160bを備える。第2洗浄薬液供給ボックス160bは、流量制御装置162b、バルブ161b,163b,165b及び流量計164b,166bを収納している。
【0091】
また、薬液供給装置102は、イン側圧力計183b及びアウト側圧力計144bを備える。イン側圧力計183bは、第2薬液供給源904と、流量制御装置141bとの間に設けられている。これにより、イン側圧力計183bは、流量制御装置141bの上流の圧力を計測できる。また、アウト側圧力計144bは、流量制御装置131bと流量制御装置152bとの間の位置で且つ、流量制御装置141bと流量制御装置162bとの間の位置に設けられる。これにより、アウト側圧力計144bは、流量制御装置131bの下流の圧力及び流量制御装置141bの下流の圧力を計測できる。なお、希釈水配管206は、接続口229bで第2薬液配管243に接続されている。このため、流量制御装置131bの下流の圧力は、流量制御装置141bの下流側の圧力と等しい。
【0092】
また、薬液供給装置102では、第2薬液CLCボックス140bは、流量制御装置141b、バルブ142b、第2混合器143b及びアウト側圧力計144bを収納してい
る。そして、希釈水CLCボックス130bは、流量制御装置131a,131b及びバルブ132a,132bを収納している。
【0093】
また、イン側圧力計195は、水供給源902と流量制御装置111bとの間の位置で且つ、水供給源902と流量制御装置131bとの間の位置に設けられている。これにより、イン側圧力計195は、流量制御装置111bの上流及び流量制御装置131bの上流の圧力を計測できる。なお、流量制御装置111bの上流側の口は、流量制御装置131bの上流側の口と流体連通している。このため、流量制御装置111bの上流の圧力は、流量制御装置131bの上流の圧力と一致している。
【0094】
また、薬液供給装置102は、エア配管301b,302bを備える。エア配管301bは、エア制御装置300と、バルブ172bとを接続している。エア配管302bは、エア制御装置300と、バルブ182bとを接続している。エア制御装置300は、エア配管301b,302bを介して、バルブ172b,182bへエアを送ることで、バルブ172b,182bを制御する。
【0095】
図5は、洗浄システム500,502と別の実施形態に係る洗浄システム504の流体回路図である。
図5を参照して、洗浄システム504の構成を以下に説明する。
図5に示されるように、洗浄システム504は、薬液供給装置104と、基板洗浄装置402とを備える。すなわち、洗浄システム504が備える基板洗浄装置402は、上述した洗浄システム502が備える基板洗浄装置402と同一である。したがって、基板洗浄装置402の説明は省略する。また、薬液供給装置104は、その一部に薬液供給装置102と共通の構成を有している。以下、薬液供給装置104に関し、薬液供給装置102と異なる部分を中心に説明し、共通の構成については、図に同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0096】
図5を参照すると、薬液供給装置104は、流量制御装置(第2供給量制御装置)157a,157bを備える。流量制御装置157a,157bは、第2配管263a,263b上に設けられている。そして、流量制御装置157a,157bは、第2配管263a,263b内の第1洗浄薬液の流量に基づいて、第2配管263a,263bを流れる第1洗浄薬液の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。これにより、薬液供給装置104は、第2ノズル422a,422b(
図4B参照)に設定した流量で第1洗浄薬液を供給できる。
【0097】
また、薬液供給装置104は、流量制御装置167a,167bを備える。流量制御装置167a,167bは、第2配管283a,283b上に設けられている。そして、流量制御装置167a,167bは、第2配管283a,283b内の第2洗浄薬液の流量に基づいて、第2配管283a,283bを流れる第2洗浄薬液の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。これにより、薬液供給装置104は、第4ノズル442a,442b(
図4B参照)に設定した流量で第2洗浄薬液を供給できる。
【0098】
また、第1洗浄薬液供給配管260c,260dの第3配管264c,264dは、第2配管263a,263b上の接続口273a,273bに接続されている。接続口273a,273bは、流量制御装置157a,157bと、分流点271a,271bとの間に位置している。また、第3配管264c,264dは、待機部423b,443bを介して大気と流体連通している(
図4B参照)。すなわち、第1洗浄薬液供給配管260c,260dは、フィードバック制御により流量を調整するための流量制御装置を介することなく、第1混合器123a,123bと大気とを流体連通させるための第3配管264c,264dを有している。これにより、薬液供給装置104は、流量制御装置111
a,111b,121a,121b,152a,152b,157a,157bが適切に流量を制御することができなくなる不具合を防止し得る。その理由を以下に説明する。
【0099】
薬液供給装置104では、流量制御装置111a,111bが、第1混合器123a,123bに供給される水の流量を設定されている流量になるようにフィードバック制御をしている。さらに、流量制御装置121a,121bが、第1混合器123a,123bに供給される第1薬液の流量を設定されている流量になるようにフィードバック制御をしている。このため、第1混合器123a,123bが、第1洗浄薬液供給配管160c,160dに供給する第1洗浄薬液の流量は、流量制御装置111a,111bに設定されている流量と、流量制御装置121a,121bに設定されている流量との和となる。
【0100】
他方で、第1洗浄薬液供給配管160c,160dが、第3配管264c,264dを有していない場合を検討する。この場合、第1洗浄薬液は、第1配管262a,262b又は第2配管263a,263bを通って、第1洗浄薬液供給配管160c,160dの外部に排出される。すなわち、流量制御装置152a,152bに設定されている流量と、流量制御装置157a,157bに設定されている流量との和が、第1洗浄薬液供給配管160c,160dの外部に排出される第1洗浄薬液の流量となる。
【0101】
ここで、流量制御装置111a,111bに設定されている流量と流量制御装置121a,121bに設定されている流量の和が、流量制御装置152a,152bに設定されている流量と流量制御装置157a,157bに設定されている流量との和と異なる場合、流量制御装置111a,111b,121a,121b,152a,152b,157a,157bのいずれかが適切に設定された流量にフィードバック制御することができなくなる虞がある。なぜなら、第1洗浄薬液供給配管160c,160dに供給される第1洗浄薬液の流量は、第1洗浄薬液供給配管160c,160dの外部に排出される第1洗浄薬液の流量と等しくなければならないからである。
【0102】
これに対し、薬液供給装置104では、第1混合器123a,123bから第1洗浄薬液供給配管160c,160dに供給される余剰な第1洗浄薬液は、第3配管284c,284dを介して排出される。その結果、流量制御装置111a,111b,121a,121b,152a,152b,157a,157bは、適切に設定された流量にフィードバック制御することができる。
【0103】
また、第2洗浄薬液供給配管280c,280dの第3配管284c,284dは、第2配管283a,283b上の接続口293a,293bに接続されている。接続口293a,293bは、流量制御装置167a,167bと、分流点271a,271bとの間に位置している。また、第3配管284c,284dは、待機部423b,443bを介して大気と流体連通している(
図4B参照)。すなわち、第2洗浄薬液供給配管280c,280dは、フィードバック制御により流量を調整するための流量制御装置を介することなく、第2混合器143a,143bと大気とを流体連通させるための第3配管284c,284dを有している。これにより、薬液供給装置104は、流量制御装置162a,162b,167a,167bが適切に設定された流量をフィードバック制御することができなくなる不具合を防止し得る。
【0104】
図6は、洗浄システム500,502,504と別の実施形態に係る洗浄システム506の流体回路図である。
図6を参照して、洗浄システム506の構成を以下に説明する。
図6に示されるように、洗浄システム506は、薬液供給装置106と、基板洗浄装置400とを備える。すなわち、洗浄システム506が備える基板洗浄装置400は、上述した洗浄システム500が備える基板洗浄装置400と同一である。したがって、基板洗浄装置400の説明は省略する。また、薬液供給装置106は、その一部に薬液供給装置1
00と共通の構成を有している。以下、薬液供給装置106に関し、薬液供給装置100と異なる部分を中心に説明し、共通の構成については、図に同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0105】
図6を参照すると、薬液供給装置106は、
図1の薬液供給装置100が備えるバルブ151a,161aの代わりに、バルブ159a,169aを備える。バルブ159aは、第1配管262a上の流量制御装置152aとバルブ153aとの間に設けられている。バルブ169aは、第1配管282a上の流量制御装置162aとバルブ163aとの間に設けられている。バルブ159a,169aは、制御装置320によって制御され、開閉されるように構成されている。より詳細には、バルブ159a,169aは、一例としてon/offバルブである。なお、本開示では、on/offバルブとは、弁開度が全開となる構成と弁開度が全閉となる構成との2段階の構成しか取ることができないバルブを意味する。
【0106】
薬液供給装置106は、上記の構成を有するため、バルブ159aを閉じることにより、第1洗浄薬液供給配管260aの第1配管262aを通り第1ノズル421aに供給される第1洗浄薬液を遮断できる。また、薬液供給装置106は、バルブ169aが閉じることにより、第2洗浄薬液供給配管280aの第1配管282aを通り第3ノズル441aに供給される第2洗浄薬液を遮断できる。なお、本開示に係る別の実施形態では、バルブ159a,169aは、on/offバルブではなく、弁開度を連続的に変化させることが可能な連続制御バルブであってもよい。
【0107】
また、薬液供給装置106は、バルブ159aが開かれたときに第1洗浄薬液供給配管260aの第1配管262aを流れる第1洗浄薬液の流量が設定されている流量になるまでの時間を、バルブが流量制御装置152aの上流に位置している場合(
図1の薬液供給装置100の構成)よりも短くでき得る。その理由を以下に説明する。
【0108】
図1に示される薬液供給装置100のように、バルブ151aが流量制御装置152aの上流にある場合、バルブ151aが開放されると、第1洗浄薬液が流量制御装置152aに供給される。バルブ151aの開放の前には、バルブ151aよりも上流側は圧力が高く、下流側は圧力が低い。このため、バルブ151aの開放の直後には、上流側の圧力が高い流体と下流側の圧力の低い流体とが混ざり合い、圧力が不安定な流体となって、混ざり合った流体が流量制御装置152aに向かい流れる。このため、バルブ151aと流量制御装置152aが近い場合、流量制御装置152aが備える流量計1112(
図3参照)の近傍の圧力が不安定となる。そして、流量計1112は、この不安定な圧力から流量を計測するため、流量計1112が計測する流量の値も不安定となる。流量制御装置152aは、この不安定な流量の値に基づいて第1配管262aを流れる第1洗浄薬液の流量を設定されている流量にするため、流量制御装置152aの流量の制御が乱れ得る。その結果、流量が設定されている流量に安定するまでの時間が長く掛かり得る。なお、バルブ151aと流量制御装置152aが充分に離れている場合、流量が安定するまでの時間が長く掛からない場合がある。なぜなら、バルブ151aを通ることで乱された管内の流れが、流量制御装置152aに到達するまでの間に安定化する距離を得ることができ、流量制御装置152aに到達するまでの間に流体の圧力が安定するためである。
【0109】
これに対し、
図6の薬液供給装置106では、バルブ159aは、流量制御装置152aの下流側に位置している。バルブ159aが開放される場合、第1洗浄薬液は、第1配管262aを伝って流れる。この流れに沿う形で、流量制御装置152aの流量計1112の近傍の圧力が、徐々に変化する。このため、薬液供給装置106では、流量計1112(
図3参照)の近傍の圧力が、
図1の薬液供給装置100の場合よりも、安定している。その結果、流量制御装置152aの流量の制御が乱れず、流量が設定されている流量に
安定するまでの時間が、薬液供給装置100のときよりも短縮され得る。
【0110】
また、薬液供給装置106は、バルブ153a,163aを備える。バルブ153aは、第1配管262a上の流量制御装置152aよりも下流に設けられる。バルブ163aは、第1配管282a上の流量制御装置162aよりも下流に設けられる。薬液供給装置106では、バルブ153a,163aは、一例として、サックバックバルブである。そして、バルブ153a,163aは、バルブ159a,169aが閉じられたときに、バルブ153a,163aよりも下流の第1配管262a,282aの液体を吸い戻すサックバック動作を行うように構成されている。これにより、バルブ159aが閉じられたときに、第1配管262aの内部に残留する第1洗浄薬液が、バルブ153aのサックバック動作によって、第1ノズル421aから外部に流出することが抑止される。また、バルブ169aが閉じられたときに、第1配管282aの内部に残留する第2洗浄薬液が、バルブ163aのサックバック動作によって、第3ノズル441aから外部に流出することが抑止される。
【0111】
また、薬液供給装置106は、バルブ158a,168aを備える。バルブ158aは、第2配管263a上の流量計154aよりも下流に設けられる。また、バルブ168aは、第2配管283a上の流量計164aよりも下流に設けられる。バルブ158a,168aは、制御装置320によって制御され、開閉される。より詳細には、バルブ158a,168aは、一例としてon/offバルブである。薬液供給装置106は、上記の構成を有するため、バルブ158aを閉じることにより、第2配管263aを通り第2ノズル422aに供給される第1洗浄薬液を遮断できる。また、薬液供給装置106は、バルブ168aが閉じることにより、第2配管283aを通り第4ノズル442aに供給される第2洗浄薬液を遮断できる。なお、本開示に係る別の実施形態では、バルブ158a,168aは、弁開度を連続的に変化させることが可能な連続制御バルブであってもよい。
【0112】
図7は、洗浄システム500,502,504,506と別の実施形態に係る洗浄システム507の流体回路図である。
図7を参照して、洗浄システム507の構成を以下に説明する。
図7に示されるように、洗浄システム507は、薬液供給装置107と、基板洗浄装置402とを備える。すなわち、洗浄システム507が備える基板洗浄装置402は、上述した洗浄システム502が備える基板洗浄装置402と同一である。したがって、基板洗浄装置402の説明は省略する。また、薬液供給装置107は、その一部に薬液供給装置102と共通の構成を有している。以下、薬液供給装置107に関し、薬液供給装置102と異なる部分を中心に説明し、共通の構成については、図に同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0113】
図7を参照すると、薬液供給装置107は、
図4Aの薬液供給装置102が備えるバルブ151a,161aの代わりに、バルブ159a,169aを備える。バルブ159aは、第1配管262a上の、流量制御装置152aとバルブ153aとの間に設けられている。バルブ169aは、第1配管282a上の、流量制御装置162aとバルブ163aとの間に設けられている。バルブ159a,169aは、制御装置320によって制御され、開閉されるように構成されている。より詳細には、バルブ159a,169aは、一例としてon/offバルブである。なお、本開示に係る別の実施形態では、バルブ159a,169aは、on/offバルブではなく、弁開度を連続的に変化させることが可能な連続制御弁であってもよい。
【0114】
また、薬液供給装置107は、
図4Aの薬液供給装置102が備えるバルブ151b,161bの代わりに、バルブ159b,169bを備える。バルブ159bは、第1配管262b上の、流量制御装置152bとバルブ153bとの間に設けられている。バルブ
169bは、第1配管282b上の、流量制御装置162bとバルブ163bとの間に設けられている。バルブ159b,169bは、制御装置320によって制御され、開閉されるように構成されている。より詳細には、バルブ159b,169bは、一例としてon/offバルブである。なお、本開示に係る別の実施形態では、バルブ159b,169bは、on/offバルブではなく、弁開度を連続的に変化させることが可能な連続制御弁であってもよい。
【0115】
また、薬液供給装置107は、バルブ153a,153b,163a,163bを備える。バルブ153a,153b,163a,163bは、第1配管262a,262b,282a,282b上の流量制御装置152a,152b,162a,162bよりも下流に設けられる。薬液供給装置107では、バルブ153a,153b,163a,163bは、一例として、サックバックバルブである。
【0116】
また、薬液供給装置107は、バルブ158a,158b,168a,168bを備える。バルブ158a,158b,168a,168bは、第2配管263a,263b,283a,283b上の流量計154a,154b,164a,164bよりも下流に設けられる。バルブ158a,158b,168a,168bは、制御装置320によって制御され、開閉される。より詳細には、バルブ158a,158b,168a,168bは、一例としてon/offバルブである。なお、本開示に係る別の実施形態では、バルブ158a,158b,168a,168bは、on/offバルブではなく、弁開度を連続的に変化させることが可能な連続制御バルブであってもよい。
【0117】
図8は、洗浄システム500,502,504,506,507と別の実施形態に係る洗浄システム508の流体回路図である。
図8を参照して、洗浄システム508の構成を以下に説明する。
図8に示されるように、洗浄システム508は、薬液供給装置108と、基板洗浄装置402とを備える。すなわち、洗浄システム508が備える基板洗浄装置402は、上述した洗浄システム504が備える基板洗浄装置402と同一である。したがって、基板洗浄装置402の説明は省略する。また、薬液供給装置108は、その一部に薬液供給装置104と共通の構成を有している。以下、薬液供給装置108に関し、薬液供給装置104と異なる部分を中心に説明し、共通の構成については、図に同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0118】
図8を参照すると、薬液供給装置108は、
図5の薬液供給装置104が備えるバルブ151a,161aの代わりに、バルブ159a,169aを備える。バルブ159aは、第1配管262a上の、流量制御装置152aとバルブ153aとの間に設けられている。バルブ169aは、第1配管282a上の、流量制御装置162aとバルブ163aとの間に設けられている。バルブ159a,169aは、制御装置320によって制御され、開閉されるように構成されている。より詳細には、バルブ159a,169aは、一例としてon/offバルブである。なお、本開示に係る別の実施形態では、バルブ159a,169aは、on/offバルブではなく、弁開度を連続的に変化させることが可能な連続制御弁であってもよい。
【0119】
また、薬液供給装置108は、
図5の薬液供給装置104が備えるバルブ151b,161bの代わりに、バルブ159b,169bを備える。バルブ159bは、第1配管262b上の、流量制御装置152bとバルブ153bとの間に設けられている。バルブ169bは、第1配管282b上の、流量制御装置162bとバルブ163bとの間に設けられている。バルブ159b,169bは、制御装置320によって制御され、開閉されるように構成されている。より詳細には、バルブ159b,169bは、一例としてon/offバルブである。なお、本開示に係る別の実施形態では、バルブ159b,169bは、on/offバルブではなく、弁開度を連続的に変化させることが可能な連続制御
弁であってもよい。
【0120】
また、薬液供給装置108は、バルブ153a,153b,163a,163bを備える。バルブ153a,153b,163a,163bは、第1配管262a,262b,282a,282b上の流量制御装置152a,152b,162a,162bよりも下流に設けられる。薬液供給装置107では、バルブ153a,153b,163a,163bは、一例として、サックバックバルブである。
【0121】
また、薬液供給装置108は、バルブ158a,158b,168a,168bを備える。バルブ158a,158b,168a,168bは、第2配管263a,263b,283a,283b上の流量制御装置157a,157b,167a,167bよりも下流に設けられる。バルブ158a,158b,168a,168bは、制御装置320によって制御され、開閉される。より詳細には、バルブ158a,158b,168a,168bは、一例としてon/offバルブである。なお、本開示に係る別の実施形態では、バルブ158a,158b,168a,168bは、on/offバルブではなく、弁開度を連続的に変化させることが可能な連続制御バルブであってもよい。
【0122】
また、薬液供給装置108は、バルブ155a,155b,165a,165bを備える。バルブ155a,155b,165a,165bは、第3配管264c,264d,284c,284d上の流量計156a,156b,166a,166bよりも上流に設けられる。バルブ155a,155b,165a,165bは、制御装置320によって制御され、開閉される。より詳細には、バルブ155a,155b,165a,165bは、一例としてon/offバルブである。なお、本開示に係る別の実施形態では、バルブ155a,155b,165a,165bは、on/offバルブではなく、弁開度を連続的に変化させることが可能な連続制御バルブであってもよい。
【0123】
[付記]
上記の実施の形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0124】
(付記1)
付記1に係る薬液供給装置は、薬液供給装置であって、第1洗浄薬液供給配管と、第1薬液と水とを混合して第1洗浄薬液を生成する第1混合器と、第1供給量制御装置と、を備え、前記第1洗浄薬液供給配管は、前記第1混合器から第1分流点までの流路を構成する上流配管と、前記第1分流点から第1ノズルまでの流路を構成する第1配管と、前記第1分流点から第2ノズルまでの流路を構成する第2配管と、を有し、前記第1供給量制御装置は、前記第1洗浄薬液供給配管の前記第1配管内の前記第1洗浄薬液の流量に基づいて、前記第1洗浄薬液供給配管の前記第1配管を流れる前記第1洗浄薬液の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。
【0125】
付記1に記載の薬液供給装置は、2つのノズルに第1洗浄薬液を供給できる。また、この薬液供給装置は、第1ノズルに設定した流量で第1洗浄薬液を供給できる。
【0126】
(付記2)
付記2に係る薬液供給装置は、付記1に記載の薬液供給装置であって、前記第2配管内の前記第1洗浄薬液の流量に基づいて、前記第2配管を流れる前記第1洗浄薬液の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている、第2供給量制御装置を、さらに備える。
【0127】
付記2に記載の薬液供給装置は、第2ノズルに設定した流量で第1洗浄薬液を供給でき
る。
【0128】
(付記3)
付記3に係る薬液供給装置は、付記1又は2に記載の薬液供給装置であって、前記第1洗浄薬液供給配管は、フィードバック制御により流量を調整するための流量制御装置を介することなく、前記第1混合器と大気とを流体連通させるための第3配管を有する。
【0129】
付記3の薬液供給装置では、第1混合器から第1洗浄薬液供給配管に供給される第1洗浄薬液は、第3配管を介して排出される。その結果、この薬液供給装置は、第1供給量制御装置等の流量制御装置の不具合を防止できる。
【0130】
(付記4)
付記4に係る薬液供給装置は、付記1から3のいずれか1つに記載の薬液供給装置であって、第2洗浄薬液供給配管と、第2薬液と水とを混合して第2洗浄薬液を生成する第2混合器と、第3供給量制御装置と、を備え、前記第2洗浄薬液供給配管は、前記第1混合器から第2分流点までの流路を構成する上流配管と、前記第2分流点から第3ノズルまでの流路を構成する第1配管と、前記第2分流点から第4ノズルまでの流路を構成する第2配管と、を有し、前記第3供給量制御装置は、前記第2洗浄薬液供給配管の前記第1配管内の前記第2薬液の流量に基づいて、前記第2洗浄薬液供給配管の前記第2配管を流れる前記第2洗浄薬液の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御するように構成されている。
【0131】
付記4に記載の薬液供給装置は、第3ノズル及び第4ノズルに第2洗浄薬液を供給できる。また、この薬液供給装置は、第3ノズルに設定した流量で第2洗浄薬液を供給できる。
【0132】
(付記5)
付記5に係る薬液供給装置は、付記4に記載の薬液供給装置であって、第1薬液供給源から前記第1混合器に供給される前記第1薬液の流量を設定されている流量になるようにフィードバック制御するための第1薬液制御装置と、第2薬液供給源から前記第2混合器に供給される前記第2薬液の流量を設定されている流量になるようにフィードバック制御するための第2薬液制御装置と、水供給源から前記第1混合器に供給される水の流量を設定されている流量になるようにフィードバック制御するための第1希釈水制御装置と、前記水供給源から前記第2混合器に供給される水の流量を設定されている流量になるようにフィードバック制御するための第2希釈水制御装置と、を備える。
【0133】
付記5に記載の薬液供給装置は、第1混合器内で、第1薬液及び水が混合された所定の濃度の第1洗浄薬液を生成できる。また、この薬液供給装置は、第2混合器内で、第2薬液及び水が混合された所定の濃度の第2洗浄薬液を生成できる。
【0134】
(付記6)
付記6に係る薬液供給装置は、付記5に記載の薬液供給装置であって、前記第1薬液制御装置及び前記第1希釈水制御装置は、流量制御装置に含まれ、前記流量制御装置は、流量を計測するための差圧式流量計を有し、計測値に基づいて流量を制御するように構成され、前記薬液供給装置は、前記第1薬液供給源又は前記水供給源と、前記流量制御装置との間に設けられるイン側圧力計と、前記流量制御装置と第1供給量制御装置との間に設けられるアウト側圧力計と、を有する。
【0135】
付記6に記載の薬液供給装置によれば、イン側圧力計が流量制御装置のイン側圧力を計測し、アウト側圧力計が流量制御装置のアウト側圧力を計測している。これにより、作業
者は、流量制御装置のイン側圧力とアウト側圧力との差圧を求められる。そして、作業者は、流量制御装置が流量を所望の値に制御することができないときに、求めた差圧からその原因を把握でき得る。
【0136】
また、作業者は、求めた差圧に基づいて、交換用の流量制御装置を選択することができる。
【0137】
(付記7)
付記7に係る洗浄システムは、洗浄システムであって、付記1から6のいずれか1つに記載の薬液供給装置と、基板を洗浄するための基板洗浄装置と、を備え、前記基板洗浄装置は、前記第1ノズル及び前記第2ノズルを有し、前記第1ノズルは、前記基板の第1面に前記第1洗浄薬液を供給するように構成され、前記第2ノズルは、前記基板の第2面に前記第1洗浄薬液を供給するように構成される。
【0138】
付記7に記載の洗浄システムは、基板の第1面及び第2面に第1洗浄薬液を供給できる。また、この洗浄システムは、基板の第1面に設定した流量で第1洗浄薬液を供給できる。
【0139】
(付記8)
付記8に係る洗浄システムは、付記4に従属する付記7に記載の洗浄システムであって、前記基板洗浄装置は、前記第3ノズル及び前記第4ノズルを有し、第3ノズルは、前記基板の前記第1面に前記第2洗浄薬液を供給するように構成され、第4ノズルは、前記基板の前記第2面に前記第2洗浄薬液を供給するように構成される。
【0140】
付記8に記載の洗浄システムは、基板の第1面及び第2面に第2洗浄薬液を供給できる。また、この洗浄システムは、基板の第1面に設定した流量で第2洗浄薬液を供給できる。
【0141】
(付記9)
付記9に係る洗浄システムは、付記3に従属する付記7又は8に記載の洗浄システムであって、前記基板洗浄装置は、前記基板に前記第1洗浄薬液を供給するように構成された待機部を有し、前記第1洗浄薬液供給配管は、前記第3配管を介して、前記第1混合器と前記待機部とを接続するように構成されている。
【0142】
付記9に記載の洗浄システムは、待機部において基板に第1洗浄薬液を供給できる。
【0143】
(付記10)
付記10に係る薬液供給方法は、薬液供給方法であって、第1薬液と水とを混合して第1洗浄薬液を生成する工程と、前記第1洗浄薬液が、第1混合器から第1分流点までを構成する上流配管を流れる工程と、前記第1洗浄薬液が、前記第1分流点から第1ノズルまでを構成する第1配管を流れる工程と、前記第1洗浄薬液が、前記第1分流点から第2ノズルまでを構成する第2配管を流れる工程と、第1供給量制御装置が、前記第1配管内の前記第1洗浄薬液の流量に基づいて、前記第1配管を流れる前記第1洗浄薬液の流量を、設定されている流量になるようにフィードバック制御する工程と、を有する。
【0144】
付記10に記載の薬液供給方法は、付記1に記載に薬液供給装置と同様の効果を奏することができる。すなわち、この薬液供給方法は、2つのノズルに第1洗浄薬液を供給できる。また、この薬液供給方法は、第1ノズルには設定した流量で第1洗浄薬液を供給できる。
【0145】
(付記11)
付記11に係る薬液供給装置は、付記1又は2に記載の薬液供給装置であって、前記第1洗浄薬液供給配管上の、前記第1供給量制御装置の上流又は前記第1供給量制御装置の下流に設けられるバルブをさらに備える。
【0146】
付記11に記載の薬液供給装置は、バルブを閉じることにより、第1洗浄薬液供給配管を通り第1ノズルに供給される第1洗浄薬液を遮断できる。
【0147】
(付記12)
付記12に係る薬液供給装置は、付記11に記載の薬液供給装置であって、前記バルブは、前記第1供給量制御装置の下流に設けられる。
【0148】
付記11に記載の薬液供給装置は、薬液供給装置は、バルブが開かれたときに第1洗浄薬液供給配管の第1配管を流れる第1洗浄薬液の流量が設定されている流量になるまでの時間を、バルブが第1供給量制御装置の上流に位置している場合よりも短くでき得る。
【0149】
以上、本発明の実施形態とそれに係る各変形例について説明したが、上述した各例は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではないことは言うまでもない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更、改良することができ、本発明にその等価物は含まれる。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲及び明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、又は省略が可能である。
【符号の説明】
【0150】
100,102,104,106,107,108:薬液供給装置
111a,111b:流量制御装置(第1希釈水制御装置)
121a,121b:流量制御装置(第1薬液制御装置)
123a,123b:第1混合器
124a,124b:アウト側圧力計
131a,131b:流量制御装置(第2希釈水制御装置)
141a,141b:流量制御装置(第2薬液制御装置)
143a,143b:第2混合器
144a,144b:アウト側圧力計
151a,151b:バルブ
152a,152b:流量制御装置(第1供給量制御装置)
157a,157b:流量制御装置(第2供給量制御装置)
159a,159b:バルブ
161a,161b:バルブ
162a,162b:流量制御装置(第3供給量制御装置)
167a,167b:流量制御装置
169a,169b:バルブ
173a,173b:イン側圧力計
183a,183b:イン側圧力計
195:イン側圧力計
260a,260b:第1洗浄薬液供給配管
261a,261b:上流配管
262a,262b:第1配管
263a,263b:第2配管
264a,264b:第3配管
271a,271b:分流点(第1分流点)
280a,280b:第2洗浄薬液供給配管
281a,281b:上流配管
282a,282b:第1配管
283a,283b:第2配管
284a,284b:第3配管
291a,291b:分流点(第2分流点)
400,402:基板洗浄装置
421a,421b:第1ノズル
422a,422b:第2ノズル
423a,423b:待機部
441a,441b:第3ノズル
442a,442b:第4ノズル
443a,443b:待機部
500,502,504,506,507,508:洗浄システム
902:水供給源
903:第1薬液供給源
904:第2薬液供給源