(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023119365
(43)【公開日】2023-08-28
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 8/61 20180101AFI20230821BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20230821BHJP
【FI】
G06F8/61
H04N1/00 E
H04N1/00 127A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022022236
(22)【出願日】2022-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】宇都宮 祥平
【テーマコード(参考)】
5B376
5C062
【Fターム(参考)】
5B376AD01
5B376AD17
5B376AD21
5C062AA05
5C062AA35
5C062AC35
5C062AF02
5C062AF12
5C062AF14
5C062BB02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】オフィスを利用するユーザに合わせて自動で管理機器のセットアップを可能とする。
【解決手段】機器管理アプリケーションは、通信管理装置を介して管理機器を監視及び制御し、登録可能な管理機器を表示して、管理機器を一括登録及び管理機器に対するアプリケーション並びに設定情報をセットアップする。通信管理装置は、管理機器の出荷時に登録される管理機器の機器識別情報と、管理機器から受信する機器識別情報と、を照合して、管理機器が登録可能な管理機器であるか否かを判定して機器管理アプリケーションに通知し、管理機器を再セットアップする際、管理機器を利用するユーザが所属するユーザグループのユーザグループ識別情報に基づいて、管理機器に導入するアプリケーションおよび設定情報を決定し、機器管理アプリケーションおよび管理機器と双方向通信し、管理機器は、管理機器の設置時に通信管理装置へ管理機器の機器識別情報を送信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器管理アプリケーション、通信管理装置、および管理機器を備える情報処理システムであって、
前記機器管理アプリケーションは、前記通信管理装置を介して前記管理機器を監視および制御し、前記管理機器のうち登録可能な前記管理機器を表示して、当該管理機器の一括登録、および当該管理機器に対するアプリケーションおよび設定情報のセットアップを実行し、
前記通信管理装置は、前記管理機器の出荷時に登録される当該管理機器の機器識別情報と、前記管理機器から受信する機器識別情報と、を照合して、当該管理機器が登録可能な前記管理機器であるか否かを判定して前記機器管理アプリケーションに通知し、前記管理機器を再セットアップする際、前記管理機器を利用するユーザが所属するユーザグループのユーザグループ識別情報に基づいて、前記管理機器に導入するアプリケーションおよび設定情報を決定し、前記機器管理アプリケーションおよび前記管理機器と双方向通信し、
前記管理機器は、前記管理機器の設置時に前記通信管理装置へ当該管理機器の機器識別情報を送信する、情報処理システム。
【請求項2】
前記通信管理装置は、再セットアップする前記管理機器の位置情報に基づいて、当該管理機器が所属する機器グループを識別する機器グループ識別情報を設定し、当該機器グループ識別情報に基づいて、所定日時から開始される前記アプリケーションおよび前記設定情報の契約があるか否かを判定し、前記所定日時から開始される前記契約がある場合、前記ユーザグループ識別情報に基づいて、前記アプリケーションおよび前記設定情報を決定する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記通信管理装置は、再セットアップする前記管理機器のユーザを識別するユーザ識別情報を外部装置から取得し、前記ユーザ識別情報が示すユーザが所属するユーザグループの前記ユーザグループ識別情報を設定し、当該ユーザグループ識別情報に基づいて、前記管理機器に導入する前記アプリケーションおよび前記設定情報を決定する、請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記通信管理装置は、前記管理機器の再セットアップ前に、前記管理機器に導入された前記アプリケーションがユーザにより利用されておらず不要なアプリケーションと判定した場合、当該アプリケーションをアンインストールするか否かを機器管理者の情報処理装置に通知し、当該アプリケーションをアンインストールすることが指示された場合、当該アプリケーションの利用に必要なライセンスを解約する、請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
通信管理装置で実行される情報処理方法であって、
管理機器から機器識別情報を受信する工程と、
前記管理機器の出荷時に登録される当該管理機器の機器識別情報と、前記管理機器から受信する機器識別情報と、を照合して、当該管理機器が登録可能な前記管理機器であるか否かを判定して、前記管理機器を監視および制御する機器管理アプリケーションに通知する工程と、
前記管理機器を再セットアップする際、前記管理機器を利用するユーザが所属するユーザグループのユーザグループ識別情報に基づいて、前記管理機器に導入するアプリケーションおよび設定情報を決定する工程と、
を含む情報処理方法。
【請求項6】
コンピュータを、
管理機器の設置時に、当該管理機器から機器識別情報を受信する通信部と、
前記管理機器の出荷時に登録される当該管理機器の前記機器識別情報と、前記管理機器の設置時に当該管理機器から受信する前記機器識別情報と、を照合して、当該管理機器が登録可能な前記管理機器であるか否かを判定して、前記管理機器を監視および制御する機器管理アプリケーションに通知し、前記管理機器を再セットアップする際、前記管理機器を利用するユーザが所属するユーザグループのユーザグループ識別情報に基づいて、前記管理機器に導入するアプリケーションおよび設定情報を決定する判定部と、
して機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
MFP(Multi-Functional Printer)等のオフィス機器,産業機器,医療機器等のネットワークにつながる様々な管理機器、ネットワークに接続できない管理機器にセンサを取り付けてその状態を監視する技術が開発されている。例えば、特許文献1には、リモートセットアップサーバが、クライアントからのアクセスに応じてクライアントの構成情報を収集し、クライアントに対して提供するソフトウェアの案内コンテンツを送信するとともに、クライアントの要求内容と構成情報に基づいたファイルをクライアントに送信して、インスト-ルとセットアップを行う技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記の技術では、管理機器のセットアップにおいて、機器設定およびアプリケーションのインストールを実施した場合、基本的に再度セットアップすることはなかったが、新型コロナの流行等に伴ってリモートワークが普及したことで、レンタルオフィス・サテライトオフィスの利用が増加し、これらオフィスのユーザのニーズに合わせて機器設定およびアプリケーションのインストールのためのセットアップを再度実施しなければならない場合がある。また、その場合、ユーザの情報等も考慮した上での適したセットアップはできていないという問題がある。
【0004】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、レンタルオフィスおよびサテライトオフィス等を利用するユーザに合わせて自動で管理機器のセットアップを可能とする情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、機器管理アプリケーション、通信管理装置、および管理機器を備える情報処理システムであって、前記機器管理アプリケーションは、前記通信管理装置を介して前記管理機器を監視および制御し、前記管理機器のうち登録可能な前記管理機器を表示して、当該管理機器の一括登録、および当該管理機器に対するアプリケーションおよび設定情報のセットアップを実行し、前記通信管理装置は、前記管理機器の出荷時に登録される当該管理機器の機器識別情報と、前記管理機器から受信する機器識別情報と、を照合して、当該管理機器が登録可能な前記管理機器であるか否かを判定して前記機器管理アプリケーションに通知し、前記管理機器を再セットアップする際、前記管理機器を利用するユーザが所属するユーザグループのユーザグループ識別情報に基づいて、前記管理機器に導入するアプリケーションおよび設定情報を決定し、前記機器管理アプリケーションおよび前記管理機器と双方向通信し、前記管理機器は、前記管理機器の設置時に前記通信管理装置へ当該管理機器の機器識別情報を送信する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、レンタルオフィスおよびサテライトオフィス等を利用するユーザに合わせて自動で管理機器のセットアップを可能とする、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、本実施の形態にかかる情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、本実施の形態にかかる情報処理システムにおいて表示される画面UIの一例を説明するための図である。
【
図3】
図3は、本実施の形態にかかる情報処理システムにおいて表示される画面UIの一例を説明するための図である。
【
図4】
図4は、本実施の形態にかかる情報処理システムが有する通信管理装置および情報処理装置のハードウェア構成図である。
【
図5】
図5は、本実施の形態にかかる情報処理システムが有する管理機器の一例であるMFPのハードウェア構成図である。
【
図6】
図6は、本実施の形態にかかる情報処理システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、本実施の形態にかかる情報処理システムにおける管理機器の再セットアップの一例を説明するための図である。
【
図8】
図8は、本実施の形態にかかる通信管理装置において管理機器の再セットアップが必要か否かを判定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、本実施の形態にかかる情報処理システムにおける機器グループの設定処理の一例を説明するための図である。
【
図10】
図10は、本実施の形態にかかる情報処理システムにおけるユーザ識別情報の取得処理の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に添付図面を参照して、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムの実施の形態を詳細に説明する。
【0009】
図1は、本実施の形態にかかる情報処理システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態にかかる情報処理システムは、
図1に示すように、通信管理装置1、管理機器2、および情報処理装置3を有する。通信管理装置1、管理機器2、および情報処理装置3は、ネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。
【0010】
本実施の形態にかかる情報処理システムでは、管理機器2の出荷時等に、予め、管理機器2の機器識別情報(例えば、MACアドレス、シリアル番号)を、通信管理装置1に登録する(ステップS11)。次に、管理機器2は、当該管理機器2の設置時に、通信管理装置1に対して、当該管理機器2の機器識別情報を送信する(ステップS12)。
【0011】
次に、機器管理者が、情報処理装置3にインストールされている機器管理アプリケーション(以下、機器管理アプリという)にログインすると、通信管理装置1は、機器管理アプリにログインしたログインユーザが登録可能な管理機器か否か判定する(ステップS13)。具体的には、通信管理装置1は、当該通信管理装置1が管理機器2の出荷時に登録した機器識別情報と、管理機器2から受信した機器識別情報と、が一致しているか否かを判断する。
【0012】
情報処理装置3の機器管理アプリは、ログインユーザが管理機器2を登録可能である場合、当該機器管理アプリに表示される画面UI上に、登録対象の管理機器2を表示する(ステップS14)。情報処理装置3の機器管理アプリは、登録対象の管理機器2のうち機器管理者により選択された管理機器2の一括での機器登録およびセットアップを実行する(ステップS15)。
【0013】
図2および
図3は、本実施の形態にかかる情報処理システムにおいて表示される画面UIの一例を説明するための図である。本実施の形態では、情報処理装置3の機器管理アプリは、ログインユーザが管理機器2を登録可能なユーザである場合、管理機器2の一覧を含む機器一覧画面G1を表示する。機器一覧画面G1は、機器登録ボタンB1を含んでいても良い。
【0014】
ログインユーザによって、機器登録ボタンB1がクリックされると、機器管理アプリは、
図3に示すように、機器登録ダイアログG2を表示する。機器登録ダイアログG2には、管理機器2のうち、登録可能な管理機器2の識別情報(例えば、IPアドレス、モデル名、シリアル番号)、および当該登録可能な管理機器2にインストール可能なパッケージ(例えば、デバイスライセンスパッケージA(50)、デバイスライセンスパッケージB(10))が表示される。ここで、パッケージは、管理機器2のセットアップの際にインストールするアプリケーションおよび設定情報の集まり等である。
【0015】
ログインユーザは、機器登録ダイアログG2においてパッケージを選択した上で、管理機器2の登録およびセットアップを実施することもできるが、どのアプリケーションをインストールすべきか分からない場合は、簡単登録セットアップボタンB2をクリックしてインストールが推奨されるパッケージを自動でインストールすることも可能である。
【0016】
図4は、本実施の形態にかかる情報処理システムが有する通信管理装置および情報処理装置のハードウェア構成図である。ここでは、通信管理装置1(例えば、サーバ)のハードウェア構成について説明する。
【0017】
図4に示されているように、通信管理装置1は、コンピュータによって構築されており、
図4に示されているように、CPU501、ROM502、RAM503、HD504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、データバス510、キーボード511、ポインティングデバイス512、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ514、メディアI/F516を備えている。
【0018】
これらのうち、CPU501は、通信管理装置1全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HD504は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ505は、CPU501の制御に従ってHD504に対する各種データの読み出しまたは書き込みを制御する。ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、または画像等の各種情報を表示する。
【0019】
外部機器接続I/F508は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、プリンタ等である。ネットワークI/F509は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。データバス510は、
図4に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0020】
また、キーボード511は、文字、数値、各種指示等の入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス512は、各種指示の選択および実行、処理対象の選択、カーソルの移動等を行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW513に対する各種データの読み出しまたは書き込みを制御する。なお、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F516は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出しまたは書き込み(記憶)を制御する。
【0021】
図5は、本実施の形態にかかる情報処理システムが有する管理機器の一例であるMFPのハードウェア構成図である。
図5に示されているように、MFP(Multi-function Peripheral/Product/Printer)2は、コントローラ910、近距離通信回路920、エンジン制御部930、操作パネル940、ネットワークI/F950を備えている。
【0022】
これらのうち、コントローラ910は、コンピュータの主要部であるCPU901、システムメモリ(MEM-P)902、ノースブリッジ(NB)903、サウスブリッジ(SB)904、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)906、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)907、HDDコントローラ908、および、記憶部であるHD909を有し、NB903とASIC906との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス921で接続した構成となっている。
【0023】
これらのうち、CPU901は、MFP9の全体制御を行う制御部である。NB903は、CPU901と、MEM-P902、SB904、およびAGPバス921とを接続するためのブリッジであり、MEM-P902に対する読み書き等を制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタおよびAGPターゲットとを有する。
【0024】
MEM-P902は、コントローラ910の各機能を実現させるプログラムおよびデータの格納用メモリであるROM902a、プログラムやデータの展開、およびメモリ印刷時の描画用メモリ等として用いるRAM902bとからなる。なお、RAM902bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0025】
SB904は、NB903とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC906は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス921、PCIバス922、HDD908およびMEM-C907をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC906は、PCIターゲットおよびAGPマスタ、ASIC906の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C907を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジック等により画像データの回転等を行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部931およびプリンタ部932との間でPCIバス922を介したデータ転送を行うPCIユニットとからなる。なお、ASIC906には、USB(Universal Serial Bus)のインターフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインターフェースを接続するようにしてもよい。
【0026】
MEM-C907は、コピー用画像バッファおよび符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD909は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。HD909は、CPU901の制御にしたがってHD909に対するデータの読出または書込を制御する。AGPバス921は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM-P902に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。
【0027】
また、近距離通信回路920には、近距離通信回路920aが備わっている。近距離通信回路920は、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標)等の通信回路である。
【0028】
更に、エンジン制御部930は、スキャナ部931およびプリンタ部932によって構成されている。また、操作パネル940は、現在の設定値および選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部940a、並びに、濃度の設定条件などの画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキーおよびコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなる操作パネル940bを備えている。コントローラ910は、MFP9全体の制御を行い、例えば、描画、通信、操作パネル940からの入力等を制御する。スキャナ部931またはプリンタ部932には、誤差拡散やガンマ変換等の画像処理部分が含まれている。
【0029】
なお、MFP9は、操作パネル940のアプリケーション切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、およびファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
【0030】
また、ネットワークI/F950は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。近距離通信回路920およびネットワークI/F950は、PCIバス922を介して、ASIC906に電気的に接続されている。
【0031】
図6は、本実施の形態にかかる情報処理システムの機能構成の一例を示すブロック図である。本実施の形態では、情報処理システムは、
図6に示すように、通信管理装置1、レンタルオフィス等に設置される管理機器2、および情報処理装置3を有する。
【0032】
情報処理装置3は、通信管理装置1を利用してMFPおよびその他の機器である管理機器2を一元的に管理するアプリケーションである機器管理アプリがインストールされる。
【0033】
具体的には、機器管理アプリは、通信管理装置1を介して管理機器2を監視および制御する。また、機器管理アプリは、管理機器2のうち管理可能な対象機器を表示し、当該対象機器2の一括登録、および管理機器2に対するアプリケーションおよび設定情報のセットアップを実行する。
【0034】
また、機器管理アプリは、管理機器2の再セットアップ時に、機器グループ識別情報と、ユーザ識別情報と、ユーザグループ識別情報と、契約識別情報と、を通信管理装置1に送信する。
【0035】
ここで、機器グループ識別情報は、再セットアップする管理機器2が所属する機器グループを識別する識別情報である。ユーザ識別情報は、再セットアップする管理機器2を利用するユーザを識別する識別情報である。ユーザグループ識別情報は、再セットアップする管理機器2を利用するユーザが所属するユーザグループを識別する識別情報である。契約識別情報は、再セットアップする管理機器2が所属する機器グループにおけるアプリケーションおよび設定情報の契約を識別する識別情報である。
【0036】
通信管理装置1は、
図6に示すように、情報管理部601、通信部602、および判定部603を有する。
【0037】
情報管理部601は、登録情報管理テーブル、機器情報管理テーブル、機器状態管理テーブル、機器グループ情報管理テーブル、ユーザ情報管理テーブル、ユーザグループ情報管理テーブル、および契約情報管理テーブルを記憶する。
【0038】
登録情報管理テーブルは、下記の表1に示すように、機器識別情報と、テナント情報と、登録ステータスと、を対応付けて記憶する。機器識別情報は、管理機器2を識別する識別情報である。テナント情報は、管理機器2を利用するテナントを識別する識別情報である。登録ステータスは、管理機器2が登録済みであるか否かを示す情報である。
【表1】
【0039】
機器情報管理テーブルは、下記の表2に示すように、機器識別情報と、シリアル番号と、MACアドレスと、機器種別と、機器グループ識別情報と、を対応付けて記憶する。シリアル番号は、管理機器2を識別する識別情報である。MACアドレスは、管理機器2のMACアドレスであり、管理機器2を識別する識別情報の一例である。機器種別は、管理機器2の種類を示す情報である。機器グループ識別情報は、管理機器2が所属する機器グループ(所属グループ)を識別する識別情報である。
【表2】
【0040】
機器状態管理テーブルは、下記の表3に示すように、機器識別情報と、機器表示名と、IPアドレスと、モデル名と、装置状態と、警告またはエラー理由と、設置場所と、を対応付けて記憶する。機器表示名は、管理機器2の名称である。IPアドレスは、管理機器2のIPアドレスである。モデル名は、管理機器2のモデル名である。装置状態は、管理機器2の状態(例えば、正常または異常)である。警告またはエラー理由は、管理機器2において発生した警告またはエラー理由である。設置場所は、管理機器2が設置された場所を示す位置情報の一例である。
【表3】
【0041】
機器グループ情報管理テーブルは、下記の表4に示すように、機器グループ識別情報と、グループ名と、を対応付けて記憶する。機器グループ識別情報は、管理機器2が属する機器グループを識別する識別情報である。グループ名は、管理機器2が属する機器グループの名称である。
【表4】
【0042】
ユーザ情報管理テーブルは、下記の表5に示すように、ユーザ識別情報と、ユーザ名と、テナント情報と、ユーザグループ識別情報と、を対応付けて記憶する。ユーザ識別情報は、ユーザを識別する識別情報である。ユーザ名は、ユーザの名称である。テナント情報は、ユーザが所属するテナントである。ユーザグループ識別情報は、ユーザグループを識別する識別情報である。
【表5】
【0043】
ユーザグループ情報管理テーブルは、下記の表6に示すように、ユーザグループ識別情報と、グループ名と、導入アプリと、導入設定と、を対応付けて記憶する。グループ名は、ユーザグループの名称である。導入アプリは、ユーザグループの管理機器2に導入(インストール)するアプリケーションである。導入設定は、ユーザグループの管理機器2に設定する設定情報である。
【表6】
【0044】
契約情報管理テーブルは、下記の表7に示すように、契約識別情報と、契約開始日と、契約終了日と、契約テナントと、ユーザグループ識別情報と、機器グループ識別情報と、を対応付けて記憶する。契約識別情報は、管理機器2にセットアップするアプリケーションおよび設定情報の契約を識別する識別情報である。契約開始日は、契約の開始日である。契約終了日は、契約の終了日である。契約テナントは、契約したテナントを示す情報である。
【表7】
【0045】
通信部602は、アプリケーション(例えば、機器管理アプリ)または管理機器2と、外部ネットワークを介して通信する。すなわち、通信部602は、機器管理アプリおよび管理機器2と双方向通信が可能である。
【0046】
具体的には、通信部602は、管理機器2の設置時および再セットアップ時に、通信部602を介して、管理機器2の機器識別情報を当該管理機器2から受信する。また、通信部602は、管理機器2の再セットアップ時に、情報処理装置3の機器管理アプリから、機器グループ識別情報と、ユーザ識別情報と、ユーザグループ識別情報と、契約識別情報と、を受信する。また、通信部602は、管理機器2の再セットアップ時に、管理機器2から、当該管理機器2の位置情報を受信する。
【0047】
判定部603は、管理機器2の出荷時に登録される機器識別情報(識別情報管理部604に記憶される機器識別情報)と、通信部602により管理機器2から受信する機器識別情報とを照合して、管理機器2が登録可能か否かを判定する。そして、判定部603は、登録可能な管理機器2を機器管理アプリケーションに通知する。
【0048】
また、判定部603は、管理機器2を再セットアップする際、再セットアップする管理機器2を利用するユーザが所属するユーザグループのユーザグループ識別情報(通信部602により受信するユーザグループ識別情報)に基づいて、管理機器2に導入するアプリケーションおよび設定情報を決定する。本実施の形態では、判定部603は、通信部602により受信する機器識別情報と、機器グループ識別情報と、ユーザ識別情報と、ユーザグループ識別情報と、契約識別情報と、に基づいて、管理機器2に導入するアプリケーションおよび設定情報を決定する。そして、判定部603は、決定したアプリケーションおよび設定情報の管理機器2への導入を実行する。
【0049】
また、本実施の形態では、判定部603は、再セットアップする管理機器2の位置情報に基づいて、当該管理機器2の機器グループ識別情報を設定しても良い。これにより、機器管理者が機器グループ識別情報を機器管理アプリから手動で入力する手間を軽減することができる。そして、判定部603は、当該機器グループ識別情報に基づいて、所定日時(例えば、明日)から開始されるアプリケーションおよび設定情報の契約があるか否かを判定し、所定日時から開始される契約がある場合、ユーザグループ識別情報に基づいて、管理機器2に導入するアプリケーションおよび設定情報を決定しても良い。
【0050】
また、本実施の形態では、判定部603は、再セットアップする管理機器2のユーザを識別するユーザ識別情報を外部装置から取得し、当該ユーザ識別情報が示すユーザが所属するユーザグループのユーザグループ識別情報を設定しても良い。これにより、機器管理者がユーザ識別情報およびユーザグループ識別情報を機器管理アプリから手動で入力する手間を軽減することができる。そして、判定部603は、当該ユーザグループ識別情報に基づいて、管理機器2に導入するアプリケーションおよび設定情報を決定しても良い。
【0051】
また、判定部603は、管理機器2の再セットアップ前に、管理機器2に導入されたアプリケーションがユーザにより利用されておらず不要なアプリケーションと判定した場合、当該アプリケーションをアンインストールするか否かを機器管理者の情報処理装置3に通知する。そして、判定部603は、当該アプリケーションをアンインストールすることが指示された場合、当該アプリケーションの利用に必要なライセンスを解約する。これにより、ユーザの利用状況に合わせてテナント(例えば、レンタルオフィス運営会社)側でアプリケーションを運用できるため、コストを最適化できる。
【0052】
管理機器2は、IoTで接続するネットワーク機能を備えた様々な機器(例えば、MFP)である。管理機器2は、
図6に示すように、通信部611を有する。
【0053】
通信部611は、通信管理装置1と外部ネットワークを介して通信する。
【0054】
具体的には、通信部611は、通信管理装置1を介して、機器管理アプリからの要求に応じて、管理機器2自身の機器識別情報を機器管理アプリに送信する。また、通信部611は、管理機器2自身の機器識別情報を通信管理装置1に送信する。具体的には、通信部611は、管理機器2の設置時および再セットアップ時に、通信管理装置1に対して当該管理機器2の機器識別情報を送信する。また、通信部611は、管理機器2の再セットアップ時に、通信管理装置1に対して当該管理機器2の位置情報を送信する。
【0055】
図7は、本実施の形態にかかる情報処理システムにおける管理機器の再セットアップの一例を説明するための図である。次に、
図7を用いて、本実施の形態にかかる情報処理システムにおける管理機器2の再セットアップの一例について説明する。
【0056】
機器管理者が、情報処理装置3を操作して、機器グループ識別情報と、ユーザ識別情報と、ユーザグループ識別情報と、契約識別情報と、を入力すると、機器管理アプリは、通信管理装置1に対して、当該入力された情報を送信する(ステップS701)。通信管理装置1は、機器管理アプリから受信した機器グループ識別情報、ユーザ識別情報、ユーザグループ識別情報、および契約識別情報等を保持する。
【0057】
次に、各管理機器2は、定期的に、通信管理装置1に対して再セットアップが必要か否かを確認する(ステップS702)。通信管理装置1に対して再セットアップが必要か否かを確認する際、管理機器2の通信部611は、当該管理機器2の機器識別情報を通信管理装置1に送信する。
【0058】
通信管理装置1の判定部603は、管理機器2から受信する機器識別情報を元に、当該管理機器2の再セットアップが必要かを判定する(ステップS703)。例えば、判定部603は、新規ユーザ(例えば、レンタルオフィスなら新規レンタルした企業のユーザ)が明日からオフィスを利用するか否かに基づいて、管理機器2の再セットアップが必要か否かを判定する。
【0059】
管理機器2の再セットアップが必要と判定した場合、判定部603は、管理機器2に対して再セットアップを要求して(ステップS704)、管理機器2側で必要な設定情報およびアプリケーションをセットアップする。具体的には、判定部603は、管理機器2を再セットアップする際、ユーザグループ識別情報に基づいて、管理機器2に導入するアプリケーションおよび設定情報を決定する。そして、管理機器2は、決定したアプリケーションおよび設定情報を導入する。
【0060】
図8は、本実施の形態にかかる通信管理装置において管理機器の再セットアップが必要か否かを判定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。次に、
図8を用いて、本実施の形態にかかる通信管理装置1において管理機器2の再セットアップが必要か否かを判定する処理の流れの一例について説明する。
【0061】
通信管理装置1の判定部603は、まず、管理機器2から受信する機器識別情報に基づいて、当該管理機器2が所属する機器グループを特定する(ステップS801)。本実施の形態では、判定部603は、機器情報管理テーブルにおいて、受信した機器識別情報と対応付けられる機器グループ識別情報を特定し、当該機器グループ識別情報により識別される機器グループを、管理機器2が所属する機器グループとして特定する。
【0062】
次に、判定部603は、特定した機器グループに基づいて、当該機器グループに関連する契約識別情報を特定する(ステップS802)。本実施の形態では、判定部603は、契約情報管理テーブルにおいて、特定した機器グループの機器グループ識別情報と対応付けられる契約識別情報を特定する。
【0063】
そして、判定部603は、特定した契約識別情報に基づいて、管理機器2の契約開始日を特定する(ステップS803)。本実施の形態では、判定部603は、契約情報管理テーブルにおいて、特定した契約識別情報と対応付けられる契約開始日を特定する。
【0064】
次いで、判定部603は、特定した契約開始日に基づいて、明日等の所定日時から開始されるアプリケーションおよび設定情報の契約があるか否かを判定する(ステップS804)。すなわち、判定部603は、機器グループ識別情報に基づいて、所定日時から開始されるアプリケーションおよび設定情報の契約があるか否かを判定する。そして、所定日時から開始される契約がない場合(ステップS804:No)、判定部603は、管理機器2の再セットアップの必要がないと判定する。
【0065】
一方、所定日時から開始される契約がある場合(ステップS804:Yes)、判定部603は、契約情報管理テーブルにおいて、入力されたユーザ識別情報と対応付けられるユーザグループ識別情報を特定し、かつユーザグループ情報管理テーブルにおいて、当該特定したユーザグループ識別情報と対応付けられる導入アプリ(アプリケーション)および導入設定(設定情報)の管理機器2に対するセットアップを実行する(ステップS805)。すなわち、判定部603は、ユーザグループ識別情報に基づいて、管理機器2が導入するアプリケーションおよび設定情報を決定し、当該決定したアプリケーションおよび設定情報の管理機器2に対するセットアップを実行する。
【0066】
図9は、本実施の形態にかかる情報処理システムにおける機器グループの設定処理の一例を説明するための図である。次に、
図9を用いて、本実施の形態にかかる情報処理システムにおける機器グループの設定処理の一例について説明する。
【0067】
管理機器2の通信部611は、当該管理機器2の再セットアップ時に、当該管理機器2の位置情報を通信管理装置1に送信する(ステップS901)。例えば、通信部611は、機器管理者が、管理機器2の再セットアップ時に、管理機器2の設置場所を位置情報として通信管理装置1に送信しても良い。また、例えば、通信部611は、位置情報(GPS情報等)を通信管理装置1に送信しても良い。また、例えば、通信部611は、当該管理機器2のネットワーク情報(外部IPアドレス等)を位置情報として通信管理装置1に送信しても良い。
【0068】
通信管理装置1の判定部603は、管理機器2から送信されてきた当該管理機器2の位置情報を元に、当該管理機器2と同じ位置にある管理機器2に同じ機器グループ識別情報を設定する(ステップS902)。これにより、機器管理者が機器グループ情報を機器管理アプリから手動で入力する手間を軽減できる。本実施の形態では、判定部603は、機器状態管理テーブルにおいて、管理機器2から受信した位置情報が同じ機器識別情報を特定し、かつ、機器情報管理テーブルにおいて、当該特定した機器識別情報と対応付けられる機器グループ識別情報に同一の機器グループ識別情報を設定する。
【0069】
その後、機器管理者が情報処理装置3を操作して、ユーザ情報、ユーザグループ識別情報、および契約識別情報が入力されると、機器管理アプリは、
図7に示すステップS701と同様に、当該入力された情報を通信管理装置1に対して送信する。そして、通信管理装置1は、
図7に示すステップS702~ステップS704と同様の処理を実行する。
【0070】
図10は、本実施の形態にかかる情報処理システムにおけるユーザ識別情報の取得処理の一例を説明するための図である。次に、
図10を用いて、本実施の形態にかかる情報処理システムにおけるユーザ識別情報の取得処理の一例について説明する。
【0071】
本実施の形態では、通信管理装置1がユーザ識別情報を外部の人事システム等から取得する場合、以下の処理によって、管理機器2の再生セットアップを実行する。通信管理装置1の通信部602は、定期的に、外部の人事システム等から、ユーザ識別情報およびユーザグループ識別情報を取得する(ステップS1001)。これにより、機器管理者がユーザ識別情報とユーザグループ識別情報を機器管理アプリに対して手動で入力する手間を軽減できる。通信管理装置1の判定部603は、ユーザ識別情報およびユーザグループ識別情報の取得時に、ユーザの所属情報に基づいて、同じ所属のユーザを同じユーザグループに設定する。
【0072】
次いで、情報処理装置3の機器管理アプリは、機器管理者が入力した機器グループ情報および契約情報を、通信管理装置1に送信する(ステップS1002)。その際、機器管理者によるユーザ情報およびユーザグループ情報を入力は不要である。その後、通信管理装置1は、
図7に示すステップS702~ステップS704に示す処理を実行する。
【0073】
ところで、初回または再セットアップ時に管理機器2に導入されたアプリケーションのうち、管理機器2を利用する新規ユーザ向けに新しく導入されるアプリケーションがある一方で、既に管理機器2に導入されているアプリケーションで新規ユーザが利用しないものも入っていることが想定される。例えば、レンタルオフィスを借りる企業の業種が変われば利用するアプリケーションも変わると考えられる。
【0074】
このような場合を想定して、通信管理装置1の判定部603は、再セットアップ前から管理機器2に導入されたアプリケーションを新規ユーザが利用せず不要なアプリケーションと判定した場合、そのアプリケーションをアンインストールするか否か機器管理者に提案(通知)することも可能である。
【0075】
通信管理装置1の判定部603は、以下の2つの判定基準に従って、管理機器2にインストールされているアプリケーションが不要なアプリケーションか否かを判定可能である。その際、通信管理装置1は、以下の2つの判定基準の一方または両方を用いて、不要なアプリケーションか否かを判定可能である。
【0076】
まず、1つ目の判定基準は、管理機器2のユーザグループ内にいるユーザの導入アプリケーションに対象アプリケーションが含まれていない場合に、不要なアプリケーションと判定する。2つ目の判定基準は、所定期間(例えば、1年)内におけるユーザグループ内のユーザのアプリケーションの利用回数を集計して、ユーザ全員の利用回数の合計値が所定閾値(機器管理者が設定)を下回っている場合に、不要なアプリケーションと判定する。ここで、所定閾値は、機器管理者等によって予め設定される値である。
【0077】
また、通信管理装置1の判定部603は、不要なアプリケーションをアンインストールすることが指示された場合、アプリケーションの利用に必要なライセンス(契約)を一時的に解約するか、若しくは、契約ライセンス数を減らすことが可能である。以上により、ユーザの利用状況に合わせてテナント(例えば、レンタルオフィス運営会社)側でアプリケーションを運用できるため、コストを最適化できる。
【0078】
このように、本実施の形態にかかる情報処理システムによれば、再セットアップ(既に初回セットアップ済みの管理機器2に再度セットアップを実行)する際に、テナントの契約開始日等から管理機器2を今後利用するユーザを判定し、そのユーザが管理機器2に導入しているアプリケーションおよび設定情報を含めて再セットアップすることで、レンタルオフィスおよびサテライトオフィス等を利用するユーザに合わせて自動で管理機器2のセットアップを可能とする。
【0079】
上記で説明した実施形態の各機能は、一または複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、および従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0080】
実施例に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。ある実施形態では、通信管理装置1は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。同様に、情報処理装置3は、互いに通信するように構成された複数のコンピューティングデバイスを含むことができる。
【0081】
さらに、通信管理装置1および情報処理装置3は、開示された処理ステップ、例えば、
図6を様々な組み合わせで共有するように構成できる。例えば、通信管理装置1によって実行されるプロセスは、情報処理装置3によって実行され得る。同様に、情報処理装置3の機能は、通信管理装置1によって実行することができる。また、通信管理装置1と情報処理装置3の各要素は、1つのサーバ装置にまとめられていても良いし、複数の装置に分けられていても良い。
【0082】
なお、管理機器2は、通信機能を備えた装置であれば、画像形成装置に限られない。管理機器2は、例えば、PJ(Projector:プロジェクタ)、IWB(Interactive White Board:相互通信が可能な電子式の黒板機能を有する白板)、デジタルサイネージ等の出力装置、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、撮像装置、集音装置、医療機器、ネットワーク家電、自動車(Connected Car)、ノートPC(Personal Computer)、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ウェアラブルPCまたはデスクトップPC等であってもよい。
【0083】
なお、本実施の形態の通信管理装置1、管理機器2、および情報処理装置3で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。本実施の形態の通信管理装置1、管理機器2、および情報処理装置3で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0084】
さらに、本実施の形態の通信管理装置1、管理機器2、および情報処理装置3で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態の通信管理装置1、管理機器2、および情報処理装置3で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0085】
本実施の形態の通信管理装置1で実行されるプログラムは、上述した各部(通信部602、判定部603)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU501(プロセッサの一例)が上記ROM502からプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、通信部602、判定部603が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0086】
本実施の形態の管理機器2で実行されるプログラムは、上述した各部(通信部611)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU901(プロセッサの一例)が上記ROM902aからプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、通信部611が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【符号の説明】
【0087】
1 通信管理装置
2 管理機器
3 情報処理装置
501,901 CPU
502,902a ROM
503,902b RAM
601 情報管理部
602,611 通信部
603 判定部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0088】