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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023119517
(43)【公開日】2023-08-28
(54)【発明の名称】服薬支援装置
(51)【国際特許分類】
A61J 7/00 20060101AFI20230821BHJP
【ＦＩ】
A61J7/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】ＯＬ
(21)【出願番号】P 2022022470
(22)【出願日】2022-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100127111
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 修一
(72)【発明者】
【氏名】林 宏尚
(72)【発明者】
【氏名】藤榮 博
(72)【発明者】
【氏名】山中 学
(72)【発明者】
【氏名】新妻 洋平
(72)【発明者】
【氏名】山矢 優
【テーマコード（参考）】
4C047
【Ｆターム（参考）】
4C047NN03
(57)【要約】
【課題】服薬支援装置において、服薬者及び服薬支援者に対して服薬準備の手間を軽減することを目的とする。
【解決手段】薬剤３などの薬剤が一包化されたパック２などの薬剤一包化パックを格納するカートリッジ１０などの第１の格納手段と、特定の前記薬剤一包化パックを前記第１の格納手段から取り出す取出し部５０などの取出し手段と、前記取出し手段により取り出した前記薬剤一包化パックを移送する移送部９０などの移送手段と、前記移送手段により移送された前記薬剤一包化パックを配置する配薬トレイ３０などの配薬手段とを備えた服薬支援装置であって、複数の前記第１の格納手段を位置決めして格納するカートリッジトレイ２０などの第２の格納手段と、前記第２の格納手段を位置決めして保持する引出し部８０などの保持手段と、を有し、前記第１の格納手段と前記第２の格納手段との少なくとも何れか一方が本体フレーム１９９などの服薬支援装置本体から着脱可能である服薬支援装置２００である。
【選択図】図１
【解決手段】薬剤３などの薬剤が一包化されたパック２などの薬剤一包化パックを格納するカートリッジ１０などの第１の格納手段と、特定の前記薬剤一包化パックを前記第１の格納手段から取り出す取出し部５０などの取出し手段と、前記取出し手段により取り出した前記薬剤一包化パックを移送する移送部９０などの移送手段と、前記移送手段により移送された前記薬剤一包化パックを配置する配薬トレイ３０などの配薬手段とを備えた服薬支援装置であって、複数の前記第１の格納手段を位置決めして格納するカートリッジトレイ２０などの第２の格納手段と、前記第２の格納手段を位置決めして保持する引出し部８０などの保持手段と、を有し、前記第１の格納手段と前記第２の格納手段との少なくとも何れか一方が本体フレーム１９９などの服薬支援装置本体から着脱可能である服薬支援装置２００である。
【選択図】図１
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤が一包化された薬剤一包化パックを格納する第１の格納手段と、
特定の前記薬剤一包化パックを前記第１の格納手段から取り出す取出し手段と、
前記取出し手段により取り出した前記薬剤一包化パックを移送する移送手段と、
前記移送手段により移送された前記薬剤一包化パックを配置する配薬手段と、
を備えた服薬支援装置であって、
複数の前記第１の格納手段を位置決めして格納する第２の格納手段と、
前記第２の格納手段を位置決めして保持する保持手段と、を有し、前記第１の格納手段と前記第２の格納手段との少なくとも何れか一方が服薬支援装置本体から着脱可能である服薬支援装置。
特定の前記薬剤一包化パックを前記第１の格納手段から取り出す取出し手段と、
前記取出し手段により取り出した前記薬剤一包化パックを移送する移送手段と、
前記移送手段により移送された前記薬剤一包化パックを配置する配薬手段と、
を備えた服薬支援装置であって、
複数の前記第１の格納手段を位置決めして格納する第２の格納手段と、
前記第２の格納手段を位置決めして保持する保持手段と、を有し、前記第１の格納手段と前記第２の格納手段との少なくとも何れか一方が服薬支援装置本体から着脱可能である服薬支援装置。
【請求項2】
前記保持手段は、複数の前記第２の格納手段を位置決めして保持することを特徴とする請求項１に記載の服薬支援装置。
【請求項3】
前記第２の格納手段は、複数の仕切りを有していることを特徴とする請求項１又は２に記載の服薬支援装置。
【請求項4】
前記第２の格納手段の前記複数の仕切りで区切られた領域が３つ連なり、それらが複数個並んでいることを特徴とする請求項１～３の何れか１つに記載の服薬支援装置。
【請求項5】
前記第２の格納手段の前記複数の仕切りで区切られた領域が４つ連なり、それらが複数個並んでいることを特徴とする請求項１～３の何れか１つに記載の服薬支援装置。
【請求項6】
前記第２の格納手段に取手部を設けていることを特徴とする請求項１～５の何れか１つに記載の服薬支援装置。
【請求項7】
前記取手部は、前記第２の格納手段の中心からずれた位置に設けられていることを特徴とする請求項６に記載の服薬支援装置。
【請求項8】
前記取手部は、前記第２の格納手段の重心を中心に対向している位置に設けられていることを特徴とする請求項６又は７に記載の服薬支援装置。
【請求項9】
前記第２の格納手段は、段積みすることが可能であることを特徴とする請求項１～８の何れか１つに記載の服薬支援装置。
【請求項10】
前記保持手段が、スペーサを有していることを特徴とする請求項１～９の何れか１つに記載の服薬支援装置。
【請求項11】
前記仕切りは、立壁形状であることを特徴とする請求項３～５の何れか１つに記載の服薬支援装置。
【請求項12】
前記仕切りは、前記第２の格納手段に対して着脱可能であることを特徴とする請求項１１に記載の服薬支援装置。
【請求項13】
前記第１の格納手段と前記第２の格納手段とが、一体に構成されていることを特徴とする請求項１～１２の何れか１つに記載の服薬支援装置。
【請求項14】
前記第２の格納手段と前記保持手段とが、一体に構成されていることを特徴とする請求項１～１２の何れか１つに記載の服薬支援装置。
【請求項15】
前記保持手段が、前記装置本体から引き出し可能であることを特徴とする請求項１～１４の何れか１つに記載の服薬支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、服薬支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
服薬準備の手間を軽減することを目的として、複数の入居者に対応できるように、薬剤一包化パックを格納したカートリッジを複数設け、カートリッジから服用する薬剤を収納した薬剤一包化パックを取り出して配薬トレー（以下「配薬トレイ」と称する）に配置する技術が知られている（例えば、特許文献１参照）。
【0003】
特許文献１記載の服薬支援装置では、服薬すべき薬剤一包化パックを決まった時間に服薬者及び服薬介助者等に渡すことはできる。
しかしながら、装置へカートリッジを直接取り付ける必要があり、例えば、装置の上段や奥など見えにくい箇所に対してカートリッジのセットがしっかりと行えたかを確認しにくい問題点があった。
しかしながら、装置へカートリッジを直接取り付ける必要があり、例えば、装置の上段や奥など見えにくい箇所に対してカートリッジのセットがしっかりと行えたかを確認しにくい問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、服薬支援装置において、服薬者及び服薬支援者に対して服薬準備の手間を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、薬剤が一包化された薬剤一包化パックを格納する第１の格納手段と、特定の前記薬剤一包化パックを前記第１の格納手段から取り出す取出し手段と、前記取出し手段により取り出した前記薬剤一包化パックを移送する移送手段と、前記移送手段により移送された前記薬剤一包化パックを配置する配薬手段と、を備えた服薬支援装置であって、複数の前記第１の格納手段を位置決めして格納する第２の格納手段と、前記第２の格納手段を位置決めして保持する保持手段とを有し、前記第１の格納手段と前記第２の格納手段との少なくとも何れか一方が服薬支援装置本体から着脱可能である服薬支援装置にある。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、服薬者及び服薬支援者に対して服薬準備の手間を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】（ａ）は本発明の一実施形態に係る服薬支援装置全体の正面図、（ｂ）は（ａ）の側面図である。
【図2】（ａ）は単一の薬剤一包化パックの一般的な形態を示す平面図、（ｂ）は（ａ）の薬剤一包化パックをＡ矢視方向から見た側面図、（ｃ）はパック連続体の一般的な形態を示す図である。
【図3】配薬トレイの一構成例を示す外観斜視図である。
【図4】（ａ）は格納部の縦断面図、（ｂ）は格納部の下面図である。
【図5】カートリッジ、カートリッジトレイ、引出し部の配置を説明する斜視図である。
【図6】（ａ）は引出し部の平面図、（ｂ）は（ａ）の引出し部に格納されるカートリッジトレイの平面図である。
【図7】（ａ）は取出し部の構成を示す正面図、（ｂ）は（ａ）の平面図である。
【図8】取出し部の動作推移を示す正面図である。
【図10】（ａ）は移送部の要部構成を示す正面図、（ｂ）は（ａ）の側面図である。
【図11】一実施形態に係る服薬支援装置の主な制御構成を示す制御ブロック図である。
【図13】一実施形態に係る取出し部の動作フローを説明するフローチャートである。
【図19】引出し部に複数のカートリッジトレイを配置している実施例３を示す平面図である。
【図23】（ａ）はカートリッジトレイの形態を示す実施例６に係る斜視図、（ｂ）は（ａ）のカートリッジトレイを段積みした形態を示す斜視図である。
【図24】（ａ）はカートリッジトレイの形態を示す実施例７に係る斜視図、（ｂ）は（ａ）のカートリッジトレイを段積みした形態を示す斜視図である。
【図25】（ａ）はスペーサ付きカートリッジトレイの平面図、（ｂ）、（ｃ）は２つの異なるパターン例のスペーサ付きカートリッジトレイの平面図である。
【図26】カートリッジトレイとスペーサの接合を示す断面図である。
【図27】カートリッジ付きカートリッジトレイの実施例９に係る服薬支援装置の斜視図である。
【図30】カートリッジトレイ付き引出し部を示す実施例１０に係る服薬支援装置の斜視図である。
【図31】別の形態のカートリッジトレイを本体フレーム外に引き出した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図を参照して実施例を含む本発明の実施の形態を詳細に説明する。各実施形態、各実施例等に亘り、同一の機能及び形状等を有する構成要素（部材や構成部品）等については、混同の虞がない限り一度説明した後では同一符号を付すことによりその説明を省略する。
【0009】
図１を参照して本発明の一実施形態に係る服薬支援装置全体の主要な構成を説明する。図１（ａ）は本発明の一実施形態に係る服薬支援装置全体の主要な構成を模式的に示す正面図、図１（ｂ）は図１（ａ）の側面構成を模式的に示す側面図である。
図１に示すように、本発明の一実施形態に係る服薬支援装置２００は、第１の格納部とも呼ばれるカートリッジ１０と、第２の格納部とも呼ばれるカートリッジトレイ２０と、引出し部８０と、配薬トレイ３０と、取出し部５０と、移送部９０と、第１出入り口部４１、第２出入り口部４２、第３出入り口部４３と、を備えている。
図１に示すように、本発明の一実施形態に係る服薬支援装置２００は、第１の格納部とも呼ばれるカートリッジ１０と、第２の格納部とも呼ばれるカートリッジトレイ２０と、引出し部８０と、配薬トレイ３０と、取出し部５０と、移送部９０と、第１出入り口部４１、第２出入り口部４２、第３出入り口部４３と、を備えている。
【0010】
服薬支援装置２００には、カートリッジトレイ及び引出し部に関する基本的な実施例（請求項１参照）が含まれている。
図１において、服薬支援装置２００の左右方向ないしは横方向（幅方向でもある）をＸ方向と、前後方向ないしは奥行方向をＹ方向と、上下方向ないしは縦方向（鉛直方向でもある）をＺ方向とする（後述の各図でも同じ）。
図１において、服薬支援装置２００の左右方向ないしは横方向（幅方向でもある）をＸ方向と、前後方向ないしは奥行方向をＹ方向と、上下方向ないしは縦方向（鉛直方向でもある）をＺ方向とする（後述の各図でも同じ）。
【0011】
カートリッジ１０は、薬剤が一包化された薬剤一包化パック（以下、単に「パック」ともいう）を段積みで格納する本発明の第１の格納手段としての機能を有する。カートリッジ１０は、服薬支援装置２００の装置本体としての本体フレーム１９９内の中段及び下段に、カートリッジトレイ２０を介して複数配置されている。カートリッジ１０は、本実施形態では、カートリッジトレイ２０に対して着脱自在に構成されている。ここで、「段積みで格納する」とは、パックを略水平状態ないし平積み状態で格納することを意味する。
【0012】
カートリッジトレイ２０は、複数のカートリッジ１０を位置決めして格納することが可能に構成されており、本発明の第２の格納手段としての機能を有する。カートリッジトレイ２０の細部構成は、図５及び図６を参照して補足する。
【0013】
【0014】
配薬トレイ３０は、移送部９０により移送された特定のパックを配置する本発明の配薬手段ないしは配薬台としての機能を有する。配薬トレイ３０は、図１に示すように、最上部のカートリッジ１０上に配置される状態で２個配置されている。
【0015】
取出し部５０は、特定のパックをカートリッジ１０から取り出す本発明の取出し手段としての機能を有する。
移送部９０は、取出し部５０によりカートリッジ１０から取り出したパックを移送する本発明の移送手段としての機能を有する。
移送部９０は、取出し部５０によりカートリッジ１０から取り出したパックを移送する本発明の移送手段としての機能を有する。
【0016】
第１出入り口部４１及び第２出入り口部４２は、カートリッジ１０やカートリッジトレイ２０を引出し部８０を介して本体フレーム１９９の内外に出入りさせる格納手段用出入口手段として機能する。本体フレーム１９９内にカートリッジ１０を挿入しセットするときは、第１出入り口部４１、第２出入り口部４２からそれぞれ行う。第１出入り口部４１、第２出入り口部４２の開閉ドアを開き、カートリッジトレイ２０がセットされている引出し部８０を手前に引き出し、カートリッジ１０やカートリッジトレイ２０を着脱する。
【0017】
第３出入り口部４３は、配薬トレイ３０を本体フレーム１９９の内外に出入りさせる配薬手段用出入口手段として機能する。第３出入り口部４３は、パックを配薬トレイ３０に配置した直後に取り出せるように設けられている。
服薬支援装置２００では、上記したように配薬トレイ３０を２個配置しており、後述するように、例えば朝、昼、夕方、寝る前などの服薬タイミング毎の配薬トレイを設けている。
服薬支援装置２００では、上記したように配薬トレイ３０を２個配置しており、後述するように、例えば朝、昼、夕方、寝る前などの服薬タイミング毎の配薬トレイを設けている。
【0018】
図２を参照して本発明の対象とする単一の薬剤一包化パックの概要を説明する。図２（ａ）は単一の薬剤一包化パックの一般的な形態を示す平面図、図２（ｂ）は図２（ａ）の薬剤一包化パックをＡ矢視方向から見た側面図、図２（ｃ）はパック連続体の一般的な形態を示す図である。なお、図２（ｂ）では、薬剤の図示を省略して幾分模式的に図示している。
【0019】
図２（ａ）に示すように、１つの薬剤一包化パック２は、例えば樹脂フィルムで形成されていて、カプセルや錠剤などの薬剤３が小分けにされて袋詰めにされている。薬剤一包化パック２は、薬剤３を覆う袋部２ａと、ハッチングを施して示す３辺が圧着ないしは溶着された圧着部４とをそれぞれ有する。袋部２ａ側の辺は通常２つ折りにされていて、その間に薬剤３が挟み込まれており、圧着部４は薬剤３が袋部２ａから漏れるのを防止する漏れ防止部を形成する。１つの薬剤一包化パック２内の薬剤３は、通常、服薬者に対する１回ごとの服薬単位となっている。
【0020】
薬剤一包化パック２は、薬局等に設置された薬剤分包機によって作成(分包)される。分包に使用される分包紙（分包シート）は、ロール状の長尺シートで、折り目が入って重なった状態でロールされており、シートの間に服用する薬剤３が挟み込まれる。薬剤３の周囲の折り目以外の３辺は、圧着部４によって複数回の服用分が順次封止・小分けにされ、所要の回数分の連続シート状にされている。この連続シート状の薬剤一包化パックを「パック連続体」と称する。図２（ｃ）に示すパック連続体１は、複数（同図に示す例では３回服用分）の薬剤一包化パック２が帯状に連なった状態のものである。パック連続体１は、通常、薬局等で使用者（実際に薬剤一包化パック内の薬剤を服用する者や、その服用を介助・支援する介助・支援者を含む他、種々の介護施設や医療施設等のスタッフ等（薬剤師、看護師や介護士、あるいは服薬支援者を含む概念である）に対して提供・販売されている一般的な形態である。説明の簡明化を図る観点から、以下の説明では１つのパックに同じ形態（カプセルや錠剤等）の薬剤を封入されているものを図示しているが、使用者の用途及び目的等に応じて１つのパックに封入されている薬剤が異なるものが用いられることがあることは無論である。
【0021】
薬剤一包化パック２は、図２に示す例では平面視で矩形状をなし、この例のように３辺を圧着して封止する包装方式は、一般には３方包装と呼ばれており、上市されている薬剤分包機の殆どがこの方式でパックを作成する。
【0022】
圧着部４は、大よそ１０～１５ｍｍ程度の帯状の幅を有しており、薬剤３が視認できる透明ないしは半透明のフィルム状の袋部２ａ部分と比べて剛性が高くなっている。パック連続体１を構成している複数の薬剤一包化パック２が上流側から下流側に連続して隣り合う薬剤一包化パック２の圧着部４の中央部には、ミシン目５が施された境界部２ｂが形成されている。手に不自由がない使用者等では、ミシン目５で手によって千切ったり、あるいはハサミや専用のカッターなどによりミシン目５付近で切断したりすることにより、１つの薬剤一包化パック２を得る。
【0023】
図３を参照して配薬トレイについて説明する。図３は配薬トレイの一構成例を示す外観斜視図である。
図３に示すように、配薬トレイ３０は、特定のパックを配置するための複数の仕切りとしての仕切り部材である仕切り壁３１を有し、それぞれ４つの立設した仕切り壁３１によって仕切られている。配薬トレイ３０に形成されている２０箇所の区画３３は、Ｘ方向（行送り方向）に５列、Ｙ方向（文字送り方向）に４行からなる行列の成分として表現できる。これにより、配薬トレイ３０の２０箇所の各区画３３は、５列４行の行列の成分・番地で一義的に位置付けることができる。更に配薬トレイ３０は、配置されたパック２を載置する底壁３２を有する。このように、配薬トレイ３０は、複数（４つ）の仕切り壁３１及び共通の底壁３２によって、特定の区画３３に配置された特定のパック（図示せず）が他の区画３３内のパック（図示せず）と混じり合ったり、底壁３２から脱落したりしないように特定の区画３３に確実に配置されるように構成されている。
図３に示すように、配薬トレイ３０は、特定のパックを配置するための複数の仕切りとしての仕切り部材である仕切り壁３１を有し、それぞれ４つの立設した仕切り壁３１によって仕切られている。配薬トレイ３０に形成されている２０箇所の区画３３は、Ｘ方向（行送り方向）に５列、Ｙ方向（文字送り方向）に４行からなる行列の成分として表現できる。これにより、配薬トレイ３０の２０箇所の各区画３３は、５列４行の行列の成分・番地で一義的に位置付けることができる。更に配薬トレイ３０は、配置されたパック２を載置する底壁３２を有する。このように、配薬トレイ３０は、複数（４つ）の仕切り壁３１及び共通の底壁３２によって、特定の区画３３に配置された特定のパック（図示せず）が他の区画３３内のパック（図示せず）と混じり合ったり、底壁３２から脱落したりしないように特定の区画３３に確実に配置されるように構成されている。
【0024】
同図に示す配薬トレイ３０は、各区画３３内に着脱可能な小分けボックス３４を用いる場合を示している。小分けボックス３４は、例えば介護施設等の居住者であるＡさんからＴさんに亘る計２０名分の昼食後に服用すべき薬剤が封入されたパック２を保持するものである。即ち、同図に示す配薬トレイ３０は、複数の仕切りによって仕切られた所定（特定）の区画３３に小分けボックス３４を介して特定のパックを配置する場合に用いられる。配薬トレイ３０に対するパック２を配置する動作は、後述のように小分けボックス３４を用いない場合で簡単に説明する
【0025】
配薬トレイ３０の各区画３３には、服用するパックによって服薬者毎にセットないしは挿入位置が決まっている。換言すれば、配薬トレイ３０内の複数の区画３３は、同じ服薬タイミングにおいて複数の服薬者毎に割り振られていてもよい。また、特定の服薬者が特定の服薬タイミングで服薬しない場合には、特定の服薬タイミングで特定の服薬者にパックが配置されないようにしておくことも可能である。
【0026】
上記配薬トレイ３０に限らず、配薬トレイ３０の複数の区画３３が各服薬者の服薬タイミング毎に割り振られる例であってもよい。具体的には、複数の区画３３が、朝、昼、夕、寝る前に服用するパック２の服薬タイミング毎に、かつ服薬者毎に割り振られていてもよい。このような例の配薬トレイ３０では、フロアや、複数の服薬者が居住する部屋単位で配薬トレイ３０を管理し、その日（もしくは数日）分のパック２を配薬トレイ３０に予め配薬することが可能となる。
【0027】
上記例によれば、各区画を、例えば朝、昼、夕、寝る前などの服薬タイミング毎に割り振ることにより、服薬者毎の服薬するタイミングを間違えないようにできる。上述した配薬トレイ３０の構成例に限らず、服薬者と服薬するタイミングとの組み合わせで種々の例が考えられるが、本発明の開示範囲を超えるため上記説明に留める。
【0028】
図４を参照してカートリッジの一例について説明する。図４（ａ）はカートリッジの下面図、図４（ｂ）は図４（ａ）のカートリッジの縦断面図である。なお、図４（ｂ）の縦断面図では、図面の簡明化を図るため、カートリッジ１０内に格納されているパック２の圧着部４の部分の図示を故意に省略してパック２を拡大誇張して模式的に示す。また、同様の趣旨から支持部（支持部右１２、支持部左１３等）の断面ハッチング表示も省略する。
【0029】
カートリッジ１０は、ケース部１１と、フタ部１４と、パック取出し開口部１７と、可動板１６と、パック姿勢保持部１５と、支持部としての支持部右１２及び支持部左１３とから主に構成されていて、それぞれ以下の機能を有する。
ケース部１１は、複数のパック２を格納する機能を有する。ケース部１１は、例えば樹脂を用いて一体的もしくは別体的に形成されている。
フタ部１４は、パック２の出し入れを可能にする。パック取出し開口部１７は、ケース部１１の下部ないし底部に形成されており、カートリッジ１０内のパックを取り出すための開口部であり、取出し部５０（図１参照）によりカートリッジ１０から取り出されるパック２を通過させる。
ケース部１１は、複数のパック２を格納する機能を有する。ケース部１１は、例えば樹脂を用いて一体的もしくは別体的に形成されている。
フタ部１４は、パック２の出し入れを可能にする。パック取出し開口部１７は、ケース部１１の下部ないし底部に形成されており、カートリッジ１０内のパックを取り出すための開口部であり、取出し部５０（図１参照）によりカートリッジ１０から取り出されるパック２を通過させる。
【0030】
可動板１６は、パック２の倒れの防止、及びケース部１１に格納可能な最大数のパック２のうちの１パック目が取り出された後に最下部のパック２をパック取出し開口部１７付近に移動させる。パック姿勢保持部１５は、パック２の姿勢を保持する。支持部右１２及び支持部左１３は、ケース部１１内のパック２を支持ないしは保持する。
【0031】
本実施形態では、取出し部５０（図１等参照）によりカートリッジ１０から取り出されるパック２の被取出し部が、カートリッジ１０内の下部ないしは底部に有する。即ち、被取出し部は、カートリッジ１０から取り出されるパック２を複数個所で支持する支持部ないしは支持部材としての支持部右１２及び支持部左１３と、パック取出し開口部１７とを有して構成されている。
【0032】
取出し部５０でカートリッジ１０からパック２を取り出しするときには、支持部右１２及び支持部左１３はパック２の通過を許容するように構成されている。一方、カートリッジ１０からパック２を取り出ししないときには、ケース部１１内に複数のパック２を格納保持しておくように支持部右１２及び支持部左１３はパック２の通過を規制するように構成されている。
【0033】
上述した通り、カートリッジ１０内の下部には、パック２を取り出すためのパック取出し開口部１７と、カートリッジ１０内のパック２を支持すると共に、取出し部５０によるカートリッジ１０からのパック２の取り出し動作が安定するように支持部右１２及び支持部左１３とがそれぞれ設けられている。支持部右１２及び支持部左１３は、パック取出し開口部１７の右底壁端部、左底壁端部にそれぞれ固定した状態で、あるいは一体で設けられている。
【0034】
図中のカートリッジ１０において、当該カートリッジ１０に格納されているパック２を、後述する図に示すように吸着パッド５２が吸着する位置（以下、「吸着パッド位置」ともいう）を円形状の二点鎖線で示している。
支持部右１２と支持部左１３は、カートリッジ１０内のパック２がパック取出し開口部１７から落下しないようにカートリッジ１０内のパック２を支持している。そして、後述する取出し部５０の動作で説明するように、カートリッジ１０内の最下部のパック２を吸着パッド５２にて吸着しながら取り出す際、支持部右１２の両端近傍のＹ方向の２箇所の吸着パッド位置において、吸着パッド５２にてパック２を吸着する位置関係となっている。カートリッジ１０から最下部のパック２を吸着パッド５２にて取り出す際、２つの吸着パッド５２が支持部右１２の両端近傍を通過してパック２を吸着し保持することとなる。
支持部右１２と支持部左１３は、カートリッジ１０内のパック２がパック取出し開口部１７から落下しないようにカートリッジ１０内のパック２を支持している。そして、後述する取出し部５０の動作で説明するように、カートリッジ１０内の最下部のパック２を吸着パッド５２にて吸着しながら取り出す際、支持部右１２の両端近傍のＹ方向の２箇所の吸着パッド位置において、吸着パッド５２にてパック２を吸着する位置関係となっている。カートリッジ１０から最下部のパック２を吸着パッド５２にて取り出す際、２つの吸着パッド５２が支持部右１２の両端近傍を通過してパック２を吸着し保持することとなる。
【0035】
図４に示すように、支持部右１２のＹ方向の両端付近２箇所に吸着パッド位置を配置することにより、吸着パッド５２での吸着不能となる不具合発生の恐れも未然に回避して、取り出すことが可能となる。即ち、両側のパック２が吸着パッド５２で吸着されているため、パック２のフィルムは突っ張った形となり変形に耐えることができる。これにより、カートリッジ１０内の薬剤一包化パックの確実な支持ないしは保持と、薬剤一包化パックのスムーズな取り出しやすさとを両立させることが可能となる。
【0036】
パック姿勢保持部１５は、適度な弾性を持つスポンジゴムで形成されている。可動板１６は、例えば樹脂又は金属等で形成されている。パック姿勢保持部１５及び可動板１６は、ケース部１１内に格納された複数のパック２の姿勢を正常に保持（図４（ａ）に明示したように、パック２の姿勢をＺ方向に沿って整然と略水平状態に保持）するものでもある。
可動板１６は、上記機能を発揮すべく、自らの自重によってケース部１１内をＺ方向下向きに下降することで、ケース部１１内に残された少なくとも１つのパック２をパック取出し開口部１７付近に確実に移動させるように設定されている。
図４（ａ）に示すように、ケース部１１の側壁には、Ｘ方向に所定の幅でＺ方向に延びた長溝１１ａが形成されている。可動板１６の一側端部には、フランジ付きの軸１６ａが長溝１１ａから突出して設けられている。可動板１６は、軸１６ａが長溝１１ａに沿ってＺ方向に案内されることで、パック２の姿勢をＺ方向に沿って整然と略水平状態に保持することができる。図４ではカートリッジ１０内のパック２は、段積みの略水平状態で、図において左側の薬剤封入部分が膨らんだ状態の姿勢（図示省略示されている）で格納されている。
可動板１６は、上記機能を発揮すべく、自らの自重によってケース部１１内をＺ方向下向きに下降することで、ケース部１１内に残された少なくとも１つのパック２をパック取出し開口部１７付近に確実に移動させるように設定されている。
図４（ａ）に示すように、ケース部１１の側壁には、Ｘ方向に所定の幅でＺ方向に延びた長溝１１ａが形成されている。可動板１６の一側端部には、フランジ付きの軸１６ａが長溝１１ａから突出して設けられている。可動板１６は、軸１６ａが長溝１１ａに沿ってＺ方向に案内されることで、パック２の姿勢をＺ方向に沿って整然と略水平状態に保持することができる。図４ではカートリッジ１０内のパック２は、段積みの略水平状態で、図において左側の薬剤封入部分が膨らんだ状態の姿勢（図示省略示されている）で格納されている。
【0037】
ケース部１１内へのパック２のセットは、支持部右１２、支持部左１３側のパック取出し開口部１７から上に向かって順番に格納する。
カートリッジ１０内へパック２を補充するタイミングは、例えば介護施設などの服薬者（入居者）の診察タイミング（通常２週間）やカートリッジ１０内のパック２が無くなったタイミングでよい。補充するときにパック２がカートリッジ１０内に残っている場合は、残っているパック２の後ろから続けて補充する。
上述したカートリッジ１０内へのパック２のセットやパック２の補充は、介護施設などのスタッフ等が行うものであるが、格納部がカートリッジ化されて自動で行うような構成ではこの限りではない。
カートリッジ１０内へパック２を補充するタイミングは、例えば介護施設などの服薬者（入居者）の診察タイミング（通常２週間）やカートリッジ１０内のパック２が無くなったタイミングでよい。補充するときにパック２がカートリッジ１０内に残っている場合は、残っているパック２の後ろから続けて補充する。
上述したカートリッジ１０内へのパック２のセットやパック２の補充は、介護施設などのスタッフ等が行うものであるが、格納部がカートリッジ化されて自動で行うような構成ではこの限りではない。
【0038】
フタ部１４は、カートリッジ１０内に格納されているパック２の出し入れを介護施設などのスタッフ等が可能とすべく行うものであり、図４（ａ）に示すように、ケース部１１のＺ方向に渡り長くかつ所定の開口幅をもって形成されている。
【0039】
図４（ａ）に示すように、カートリッジ１０内のパック２の種類としては、例えばAさんの朝飲む薬の１４日分といったように飲むタイミング毎に分けている。したがってAさんが朝以外にも昼や夕方、寝る前に服薬する場合には、カートリッジ１０は合計４個必要となる。
上記例に限らず、例えば服薬者（人）毎に設定された単一のカートリッジ１０でもよく、カートリッジ１０のパック取出し方向となるパック取出し開口部１７から上に向かって順に１日目の朝→昼→夕方→寝る前→２日目の朝→昼→夕方・・・のようにしてもよい。
上記例に限らず、例えば服薬者（人）毎に設定された単一のカートリッジ１０でもよく、カートリッジ１０のパック取出し方向となるパック取出し開口部１７から上に向かって順に１日目の朝→昼→夕方→寝る前→２日目の朝→昼→夕方・・・のようにしてもよい。
【0040】
図４に示したカートリッジ１０の被取出し部は、一例であり、例えば特許文献１の図８Ａに示されているようなフラップ機構のフラップ部左とフラップ部右との組み合わせ、或いは単一の弾性部材からなる支持部も提案されている。しかしながら、本実施形態では、取出し部５０によるカートリッジ１０からのパック２の取り出し動作が安定するように支持部右１２及び支持部左１３を固定部材とした。
【0041】
（実施例１）
図５及び図６を参照して本発明の一実施形態に含まれる一実施例について説明する。先ず、図５を参照してカートリッジ１０、カートリッジトレイ２０、引出し部８０の配置構成について説明する。図５は、カートリッジ、カートリッジトレイ、引出し部の配置構成を示す斜視図である。
図５に示すように、本体フレーム１９９の第１出入り口部４１において、複数のカートリッジ１０は、単一のカートリッジトレイ２０に格納されている。複数のカートリッジ１０を格納したカートリッジトレイ２０は、さらに引出し部８０に保持することができる。なお、第２出入り口部４２においても、図示を省略しているが、第１出入り口部４１と同様に、複数のカートリッジ１０、カートリッジトレイ２０、引出し部８０が配設されている。
図５及び図６を参照して本発明の一実施形態に含まれる一実施例について説明する。先ず、図５を参照してカートリッジ１０、カートリッジトレイ２０、引出し部８０の配置構成について説明する。図５は、カートリッジ、カートリッジトレイ、引出し部の配置構成を示す斜視図である。
図５に示すように、本体フレーム１９９の第１出入り口部４１において、複数のカートリッジ１０は、単一のカートリッジトレイ２０に格納されている。複数のカートリッジ１０を格納したカートリッジトレイ２０は、さらに引出し部８０に保持することができる。なお、第２出入り口部４２においても、図示を省略しているが、第１出入り口部４１と同様に、複数のカートリッジ１０、カートリッジトレイ２０、引出し部８０が配設されている。
【0042】
服薬支援装置２００では、薬剤の補充をパックを介して行う場合、本体フレーム１９９内に格納されているカートリッジ１０を取り出し、薬剤を封入したパックをカートリッジ１０内に入れる必要がある。その時、例えば上段の奥の位置など作業者から見えにくいところへカートリッジ１０を戻す場合に、カートリッジ１０の本体フレーム１９９への差し込み具合が不完全で終わる場合が懸念される。そうすると、後述する図８（ｂ）に示すように、取出し部５０に設けられた吸着パッド５２がカートリッジ１０内最下部のパック２に届かずに、吸着エラーを起こしてしまう恐れがある。
そこで、本構成にすることで、作業者の手元でカートリッジ１０をカートリッジトレイ２０にセットすることが可能となり、服薬支援装置２００が正しくパックを取り出すことが可能に構成されることとなる。
そこで、本構成にすることで、作業者の手元でカートリッジ１０をカートリッジトレイ２０にセットすることが可能となり、服薬支援装置２００が正しくパックを取り出すことが可能に構成されることとなる。
【0043】
また、介護施設等で複数の服薬者がいる場合、カートリッジ１０の数は多くなり、服薬支援装置２００からカートリッジ１０を取り出す回数が増え、作業時間や作業工程が多くなってしまう。具体的には、第１に、他の服薬者の薬剤と混ざらない様、一人ずつ薬剤を封入したパックを処理（カートリッジ１０に詰める）する。第２に、服薬支援装置２００のすぐわきに薬剤を封入したパックを準備するスペースがあるとは限らない。その場合、複数のカートリッジ１０を服薬支援装置２００から取り出し作業机などに置く場合に、何度も服薬支援装置２００と作業机との間を行き来することになってしまう。
そこで、複数のカートリッジ１０がカートリッジトレイ２０に格納されている場合、カートリッジトレイ２０を引出し部８０を介して服薬支援装置２００から取り出すことで、作業時間や工程数を短縮することもできる。
そこで、複数のカートリッジ１０がカートリッジトレイ２０に格納されている場合、カートリッジトレイ２０を引出し部８０を介して服薬支援装置２００から取り出すことで、作業時間や工程数を短縮することもできる。
【0044】
即ち、引出し部８０の外側壁には、スライドレール８１が一対取り付けられていて、本体フレーム１９９には、引出し部８０のスライドレール８１と嵌合可能に本体レール１９８が配設されている。このような本体レール１９８とスライドレール８１との嵌合構成により、図５に示すように、カートリッジトレイ２０が格納・保持されている引出し部８０（図示を省略しているが、引出し部８０の手前側に設けられている引出し取手を手で操作して）を本体フレーム１９９から引き出すことができる。カートリッジトレイ２０の両側部には、取手部として一対の取手２１が立ち上がるように設けられている。取手２１をつかみＺ方向の上に引き出すことで、例えば引出し部８０とカートリッジトレイ２０との隙間に指などを入れこまなくても、容易かつ安全に服薬支援装置２００からのカートリッジトレイ２０の取り出しが可能となる。
【0045】
引出し部８０を服薬支援装置２００から引き出す構造にすることで、例えば引出し部８０が複数段ある場合には、各引出し部８０を個別に操作できるため、操作性が向上する。引出し部が段積みの形の場合、一番下の引出し部を取り出すときに、上段にある引出し部を一度どけて取り出す必要があるが、上記引出し部８０の場合では対象の段を引き出せばよいため余計な作業は発生しない。また、引出し部８０を引き出す構成にすることで、例えば、１個のカートリッジ１０内のパックを出し入れしたい場合、図５に示す構造にすることで、直接、対象のカートリッジ１０を上方向に引き抜くことができ、工程数を少なくすることができ、時間短縮につながる。
【0046】
図６を参照して引出し部、カートリッジトレイの構成について説明する。図６（ａ）は引出し部の平面図、図６（ｂ）は図６（ａ）の引出し部に格納されるカートリッジトレイの平面図である。
図６（ａ）に示すように、引出し部８０の内部には、カートリッジトレイ２０の被保持部２０ａである矩形状の外壁面部を保持するカートリッジトレイ保持部８２が計４箇所に設けられている。カートリッジトレイ２０は、カートリッジトレイ保持部８２の４箇所によって引出し部８０内で保持されている。
また、引出し部８０の内部には、カートリッジトレイ２０の位置を決められる様にカートリッジ位置決め部８３が計８箇所に設けられている。
図６（ａ）に示すように、引出し部８０の内部には、カートリッジトレイ２０の被保持部２０ａである矩形状の外壁面部を保持するカートリッジトレイ保持部８２が計４箇所に設けられている。カートリッジトレイ２０は、カートリッジトレイ保持部８２の４箇所によって引出し部８０内で保持されている。
また、引出し部８０の内部には、カートリッジトレイ２０の位置を決められる様にカートリッジ位置決め部８３が計８箇所に設けられている。
【0047】
図６では、カートリッジトレイ２０の図において左右上下方向（装置では左右のＸ方向・奥行のＹ方向）の位置を決められるように、凸部形状のカートリッジ位置決め部８３を設けている。引出し部８０におけるカートリッジの位置決めは、これに限らずに、カートリッジトレイ保持部８２の上面に円筒部を設けるとともに、カートリッジトレイ２０側に前記円筒部に嵌入可能な穴を設けて挿し込むことで、位置決めする方法でもよい。
【0048】
図６（ｂ）に示すように、カートリッジトレイ２０は、複数個（図６では２０個）のカートリッジ１０を位置決めして格納することが可能になっている。カートリッジトレイ２０によるカートリッジ１０の位置決めの具体例としては、例えば、カートリッジ１０側に凸部（もしくはリブ）を設け、カートリッジトレイ２０側の仕切り壁に突当て位置決めする例が挙げられる。
【0049】
図６（ａ）では、図６（ｂ）のカートリッジトレイ２０がカートリッジトレイ保持部８２の上に置かれる状態で引出し部８０に位置決めセットされる。引出し部８０によるカートリッジトレイ２０の位置決め保持は、図６（ａ）及び図６（ｂ）に示したものに限らず、次のような形態であってもよい。例えば、引出し部８０のカートリッジトレイ保持部８２に凸形状、カートリッジトレイ２０側に前記凸形状に嵌入する穴をそれぞれ設け、はめ合う形でもよいし、前記凸と前記穴の寸法を詰めることで軽圧入気味にすることで、引出し部８０でのカートリッジトレイ２０の動きを規制することが可能となる。例えば、作業者等の手がカートリッジトレイ２０や引出し部８０に当たって、カートリッジトレイ２０のズレが発生しない様にすることができる。
【0050】
図７～図９を参照して取出し部の構成及び動作について説明する。図７（ａ）は取出し部の構成を示す正面図、図７（ｂ）は図７（ａ）の平面図、図８～図９は取出し部の動作推移を示す正面図である。
図７に示すように、取出し部５０は、カートリッジ１０からパック２を取り出し保持する吸着部５１を備えている。吸着部５１は、エア式の吸引ポンプ４８（後述するブロック図にのみ示す）を有し、吸引ポンプ４８により吸着部５１を負圧状態にしてパック２を吸着する。
吸引ポンプ４８は、取出し部５０に配設されていてもよいし、装置内の他の部位に配設されていても構わない。前記吸引ポンプが装置内に配設されている場合は、エアチューブなどの連通部材を介して前記吸引ポンプに接続する。
図７に示すように、取出し部５０は、カートリッジ１０からパック２を取り出し保持する吸着部５１を備えている。吸着部５１は、エア式の吸引ポンプ４８（後述するブロック図にのみ示す）を有し、吸引ポンプ４８により吸着部５１を負圧状態にしてパック２を吸着する。
吸引ポンプ４８は、取出し部５０に配設されていてもよいし、装置内の他の部位に配設されていても構わない。前記吸引ポンプが装置内に配設されている場合は、エアチューブなどの連通部材を介して前記吸引ポンプに接続する。
【0051】
吸着部５１はまた、前記吸引ポンプに連通しパック２を吸着する吸着パッド５２と、吸着パッド５２に接続された吸着ダクト５３とを有する。吸着パッド５２は、カートリッジ１０内のパック２を吸着して取り出す吸着手段ないしは吸着部材として機能する。
吸着パッド５２の一端である図７（ａ）における上端は、上記したようにパック２を吸着すべく配設されている。吸着パッド５２の他端である図７（ａ）における下端は、吸着ダクト５３の一端である図７（ａ）における上端に取り付け固定されている。吸着ダクト５３の他端である図７（ａ）における下端は、回動ベース部材５４に取り付け固定されている。吸着パッド５２及び吸着ダクト５３は、Ｙ方向に一対設けられている。
吸着パッド５２の一端である図７（ａ）における上端は、上記したようにパック２を吸着すべく配設されている。吸着パッド５２の他端である図７（ａ）における下端は、吸着ダクト５３の一端である図７（ａ）における上端に取り付け固定されている。吸着ダクト５３の他端である図７（ａ）における下端は、回動ベース部材５４に取り付け固定されている。吸着パッド５２及び吸着ダクト５３は、Ｙ方向に一対設けられている。
【0052】
取出し部５０はまた、カートリッジ１０から取り出したパック２の姿勢を略鉛直状態に姿勢変更する姿勢変更手段を有する。取出し部５０における姿勢変更手段は、主要な構成部材として、回転軸５５を介して固定部材５７に連結された回動ベース部材５４と、特有形状のガイド溝５９ａが形成されたガイド部材５９と、ガイド部材５９のガイド溝５９ａに常に嵌入して回動ベース部材５４を案内するガイド軸５６と、吸着部上下移動部とを挙げることができる。
回動ベース部材５４は、回転軸５５を介して固定部材５７に連結されている。回動ベース部材５４は、回動ベース部材５４に固定された回転軸５５の回りに所定角度の範囲で回動可能（即ち揺動可能）に設けられていてもよいし、固定部材５７に固定された回転軸５５の回りに揺動可能に設けられていてもよい。つまり、図７において、回転軸５５の中心と後述するガイドロッド５８の中心とをＸ方向に結ぶ距離は、固定部材５７がガイドロッド５８に沿って上下方向Ｚに移動する際に常に一定に保たれように設定されている。
回動ベース部材５４は、回転軸５５を介して固定部材５７に連結されている。回動ベース部材５４は、回動ベース部材５４に固定された回転軸５５の回りに所定角度の範囲で回動可能（即ち揺動可能）に設けられていてもよいし、固定部材５７に固定された回転軸５５の回りに揺動可能に設けられていてもよい。つまり、図７において、回転軸５５の中心と後述するガイドロッド５８の中心とをＸ方向に結ぶ距離は、固定部材５７がガイドロッド５８に沿って上下方向Ｚに移動する際に常に一定に保たれように設定されている。
【0053】
前記吸着部上下移動部は、固定部材５７をＺ方向に案内する、Ｙ方向に一対設けられたガイドロッド５８と、駆動プーリ６０と従動プーリ６１とに巻き掛けられた無端状のベルト６２と、ギアやベルトなどの駆動伝達部材を介して駆動プーリ６０に連結された吸着部上下移動モータ６３とを有する。上下移動モータ６３は、前記吸着部上下移動部の駆動手段ないしは駆動源である。
【0054】
固定部材５７は、固定部材５７の右端部に固設されたベルト掴み部６２ａでベルト６２に結合され固定されている。
ガイドロッド５８は、Ｚ方向に延びてＹ方向に一対設けられ、それらの下端部は取出し部５０に設けられた取り出しフレーム５０ａの底フレーム５０ｂに固設されている。
固定部材５７の右端部側には、ガイドロッド５８に挿入される被ガイド穴５７ａが形成されている。
駆動プーリ６０と従動プーリ６１とは、それぞれ図示を省略したプーリ軸が取出しフレーム５０ａ側の不動部材に回動可能に支持されている。吸着部上下移動モータ６３は、取出し部５０の取出しフレーム５０ａ側の不動部材に固設されている。
ガイドロッド５８は、Ｚ方向に延びてＹ方向に一対設けられ、それらの下端部は取出し部５０に設けられた取り出しフレーム５０ａの底フレーム５０ｂに固設されている。
固定部材５７の右端部側には、ガイドロッド５８に挿入される被ガイド穴５７ａが形成されている。
駆動プーリ６０と従動プーリ６１とは、それぞれ図示を省略したプーリ軸が取出しフレーム５０ａ側の不動部材に回動可能に支持されている。吸着部上下移動モータ６３は、取出し部５０の取出しフレーム５０ａ側の不動部材に固設されている。
【0055】
吸着部上下移動モータ６３の作動による固定部材５７の上下移動時には、固定部材５７が各ガイドロッド５８に沿ってＺ方向に移動するため、固定部材５７のＸＹ平面の姿勢を略水平状態に一定にすることが可能となる。なお、前記吸着部上下移動部は、上記したベルト駆動による上下往復運動機構に限らず、ラックアンドピニオンなどを用いた往復直線運動機構等であってもよい。
【0056】
ガイド部材５９は、吸着部５１のＹ方向の両側に回動ベース部材５４を挟んで一対設けられ、その下端部が底フレーム５０ｂに固設されている。
ガイド軸５６は、回動ベース部材５４のＹ方向の両端部に突出して設けられ、ガイド部材５９のガイド溝５９ａに常に嵌入して回動ベース部材５４を案内するよう設けられている。ガイド軸５６は、図７（ａ）に示すように、回動ベース部材５４の回転軸５５のＺ方向の下側に、回転軸５５と一定の距離を持って設けられている。
ガイド軸５６は、回動ベース部材５４のＹ方向の両端部に突出して設けられ、ガイド部材５９のガイド溝５９ａに常に嵌入して回動ベース部材５４を案内するよう設けられている。ガイド軸５６は、図７（ａ）に示すように、回動ベース部材５４の回転軸５５のＺ方向の下側に、回転軸５５と一定の距離を持って設けられている。
【0057】
吸着部上下移動モータ６３の作動による固定部材５７のＺ方向への移動時には、固定部材５７のＸＹ平面の姿勢を略水平状態に一定に保ちつつ、かつ、回動ベース部材５４のガイド軸５６が特有形状のガイド溝５９ａに沿ってＺ方向に移動するため、吸着パッド５２の姿勢を略９０度回転することが可能となる（図７（ａ）には、吸着部５１が略９０度回転したときの様子を太い破線で示す）。
【0058】
ここで、略水平状態とは、水平状態を含む他、水平に対して所定の角度公差範囲内にあることを意味する。
特有形状のガイド溝５９ａは、ガイド軸５６の案内によって、略水平状態の回動ベース部材５４を介して図７（ａ）に実線で示すように吸着パッド５２の姿勢を上向きに保持するように、Ｚ方向に比較的長く延びて形成された第１のガイド溝部分と、この第１のガイド溝部分に連通して接続し、下側に行くに従い徐々に右側に緩く円弧を描くように形成され、回動ベース部材５４及び吸着パッド５２の姿勢を略９０度回転させる第２のガイド溝部分とからなる。
特有形状のガイド溝５９ａは、ガイド軸５６の案内によって、略水平状態の回動ベース部材５４を介して図７（ａ）に実線で示すように吸着パッド５２の姿勢を上向きに保持するように、Ｚ方向に比較的長く延びて形成された第１のガイド溝部分と、この第１のガイド溝部分に連通して接続し、下側に行くに従い徐々に右側に緩く円弧を描くように形成され、回動ベース部材５４及び吸着パッド５２の姿勢を略９０度回転させる第２のガイド溝部分とからなる。
【0059】
図８、図９を参照して取出し部５０の動作を説明する。なお、ここでは説明の簡明化を図って理解し易くするために、図１の移送部９０による動作によって取出し部５０が、図１における本体フレーム１９９の上下に配置されている２つの引出し部８０のうちの上方に配置されている引出し部８０に保持されているカートリッジトレイ２０の下方に位置する状態にあるものとする。また、カートリッジ１０としては図４に示すものが、カートリッジトレイ２０としては図５等に示すものがそれぞれ用いられているものとする。
図８（ａ）に示すように、図１の移送部９０による動作によって取出し部５０がカートリッジ１０を格納しているカートリッジトレイ２０の下側に移動して移動停止状態にある。この際、前記吸着部上下移動部の吸着部上下移動モータ６３が停止されていて、吸着パッド５２が取出し部上面位置（取出し部５０の取出しフレーム５０ａの上面位置を意味する）よりも下に位置している。その後、図８（ｂ）に示すように、吸着部上下移動モータ６３の作動により、吸着パッド５２が上方向に移動し、支持部右１２と支持部左１３との間のパック取出し開口部１７から進入してカートリッジ１０の最下部に位置するパック２に接触すると同時にパック２を吸着する。その際には予め前記吸引ポンプが駆動されていて吸着動作が可能な状態にある。
図８（ａ）に示すように、図１の移送部９０による動作によって取出し部５０がカートリッジ１０を格納しているカートリッジトレイ２０の下側に移動して移動停止状態にある。この際、前記吸着部上下移動部の吸着部上下移動モータ６３が停止されていて、吸着パッド５２が取出し部上面位置（取出し部５０の取出しフレーム５０ａの上面位置を意味する）よりも下に位置している。その後、図８（ｂ）に示すように、吸着部上下移動モータ６３の作動により、吸着パッド５２が上方向に移動し、支持部右１２と支持部左１３との間のパック取出し開口部１７から進入してカートリッジ１０の最下部に位置するパック２に接触すると同時にパック２を吸着する。その際には予め前記吸引ポンプが駆動されていて吸着動作が可能な状態にある。
【0060】
次いで、図８（ｃ）に示すように、吸着部上下移動モータ６３の逆転作動により、吸着パッド５２にてパック２を吸着しながら吸着パッド５２が下方向に移動し、カートリッジ１０内からパック２の一端側としての先端側（吸着パッド５２にて吸着している側を意味する。以下同じ）を引き出す。
【0061】
次いで、図８（ｄ）に示すように、移送部９０（図１参照）の動作によって取出し部５０を横方向であるＸ方向に移動してパック２の後端側をカートリッジ１０から引き出す。その直後、図８（ｅ）～図８（ｆ）に示すように吸着部上下移動モータ６３の動作により、吸着パッド５２に吸着保持されているパック２の略水平状態の姿勢を略９０度回転させて、略水平状態に対して略垂直状態（以下、略鉛直状態ともいう）に変える。このときの回転運動は、回動ベース部材５４に設けられた回転軸５５がガイド部材５９のガイド溝５９ａに沿って可動して移動するため、パック２の姿勢を略水平状態から略鉛直状態に変更することができる。この際の駆動源は単一の吸着部上下移動モータ６３の一連の動作によって行うことができる。
【0062】
次いで、図９（ｇ）に示すように、略鉛直状態の姿勢でパック２を保持した状態の吸着パッド５２を備える取出し部５０が移送部９０によって、配薬トレイ３０が設置されている設置箇所の略真上まで運ばれると、上記吸引ポンプの駆動を停止する。これにより、吸着パッド５２によるパック２の吸着保持が解除され、パック２が配薬トレイ３０の所定の位置である所定の区画３３に差し込まれる（図９（ｈ）参照）。
【0063】
上記動作を複数回行い、必要なパック２を配薬トレイ３０の所定の区画３３に差し込んだ後に、配薬トレイ３０が第３出入り口部４３から装置外に排出され、介護施設などのスタッフ等や服薬支援者が受け取る。
【0064】
上述した通り、上記一実施形態では、カートリッジ１０からパック２を取り出す際に、取出し部５０をカートリッジ１０の下側に位置させて、カートリッジ１０の下方向からパック２が取り出される。このように、カートリッジ１０の下側からパック２を取ることで次のパック２が下方向（パック取出し開口部１７の方向）に、カートリッジ１０内に残っているパック２及び可動板１６の自重で自動的に移動するため、カートリッジ１０内のパック２の残量に関わらず、取出し部５０が簡易な構成で同一の動作をすることができる。
【0065】
図１０を参照して移送部９０の構成及び動作について説明する。図１０（ａ）は移送部の要部構成を示す正面図、図１０（ｂ）は図１０（ａ）の側面図である。
図１の服薬支援装置２００の構成のように、各カートリッジ１０は本体フレーム１９９の最上部に配置された配薬トレイ３０のＺ方向の下方に平面上に並んでおり、また、配薬トレイ３０は上部のカートリッジ１０のさらに上部にあるため、取出し部５０はＸ方向、Ｙ方向、Ｚ方向の３方向に動くようにしている。このように、移送部９０は、取出し部５０によってカートリッジ１０から取り出したパック２を配薬トレイ３０に受け渡すべく移送するために、取出し部５０をＸ方向、Ｙ方向及びＺ方向に移動させる構成を有する。
図１の服薬支援装置２００の構成のように、各カートリッジ１０は本体フレーム１９９の最上部に配置された配薬トレイ３０のＺ方向の下方に平面上に並んでおり、また、配薬トレイ３０は上部のカートリッジ１０のさらに上部にあるため、取出し部５０はＸ方向、Ｙ方向、Ｚ方向の３方向に動くようにしている。このように、移送部９０は、取出し部５０によってカートリッジ１０から取り出したパック２を配薬トレイ３０に受け渡すべく移送するために、取出し部５０をＸ方向、Ｙ方向及びＺ方向に移動させる構成を有する。
【0066】
取出し部５０をＸ方向に移動させる構成はＸ方向移送部９１、取出し部５０をＹ方向に移動させる構成はＹ方向移送部１０１、取出し部５０をＺ方向に移動させる構成はＺ方向移送部１１１であり、それぞれ類似の構成を有する。
【0067】
Ｘ方向移送部９１は、取出し部５０に取付けられたＸアダプタ９６と、Ｘアダプタ９６を介して取出し部５０をＸ方向に案内するＸガイド部材９７と、駆動プーリ９２と従動プーリ９３との間に巻き掛けられた無端ベルト９４と、駆動プーリ９２にギアやベルト等の駆動力伝達部材を介して連結されたＸ方向移送モータ９５とを有する。
Ｘアダプタ９６には、３個のローラ９８（３個のうち２個は取出し部５０に隠れていて見えない）がＸガイド部材９７を挟み付ける状態で転動可能に取付けられている。また、Ｘアダプタ９６は、ベルト掴み部（図示せず）を介して無端ベルト９４に結合され固定されている。
Ｘアダプタ９６には、３個のローラ９８（３個のうち２個は取出し部５０に隠れていて見えない）がＸガイド部材９７を挟み付ける状態で転動可能に取付けられている。また、Ｘアダプタ９６は、ベルト掴み部（図示せず）を介して無端ベルト９４に結合され固定されている。
【0068】
Ｘ方向移送部９１の上記構成により、Ｘ方向移送モータ９５が駆動すると、前記駆動力伝達部材及び駆動プーリ９２を介して無端ベルト９４へと駆動力が伝達されて無端ベルト９４が回転走行し、取出し部５０はＸアダプタ９６と共にＸガイド部材９７に沿ってＸ方向に移動する。
【0069】
Ｙ方向移送部１０１は、取出し部５０に取付けられたＹアダプタ１０６と、Ｙアダプタ１０６を介して取出し部５０をＹ方向に案内するＹガイド部材１０７と、駆動プーリ１０２と従動プーリ１０３との間に巻き掛けられた無端ベルト１０４と、駆動プーリ１０２にギアやベルト等の駆動力伝達部材を介して連結されたＹ方向移送モータ１０５とを有する。
Ｙアダプタ１０６には、３個のローラ１０８がＹガイド部材１０７を挟み付ける状態で転動可能に取付けられている。また、Ｙアダプタ１０６は、ベルト掴み部１０４ａを介して無端ベルト１０４に結合され固定されている。
Ｙアダプタ１０６には、３個のローラ１０８がＹガイド部材１０７を挟み付ける状態で転動可能に取付けられている。また、Ｙアダプタ１０６は、ベルト掴み部１０４ａを介して無端ベルト１０４に結合され固定されている。
【0070】
Ｙ方向移送部１０１の上記構成により、Ｙ方向移送モータ１０５が駆動すると、前記駆動力伝達部材及び駆動プーリ１０２を介して無端ベルト１０４へと駆動力が伝達されて無端ベルト１０４が回転走行し、取出し部５０はＹアダプタ１０６と共にＹガイド部材１０７に沿ってＹ方向に移動する。
【0071】
Ｚ方向移送部１１１は、Ｘガイド部材９７のＸ方向の両端部に取付けられた一対のＺアダプタ１１６と、Ｘガイド部材９７及び一対のＺアダプタ１１６を介して取出し部５０をＺ方向に案内する一対のＺガイド部材１１７と、駆動プーリ１１２と従動プーリ１１３との間に巻き掛けられた無端ベルト１１４と、駆動プーリ１１２にギアやベルト等の駆動力伝達部材を介して連結されたＺ方向移送モータ１１５とを有する。
Ｚ方向移送部１１１では、駆動プーリ１１２、従動プーリ１１３及び無端ベルト１１４がＸ方向の両側にそれぞれ設けられているが、Ｚ方向移送モータ１１５は一方の駆動プーリ１１２にのみ設けられている。
各Ｚアダプタ１１６には、３個のローラ１１８がＺガイド部材１１７を挟み付ける状態で転動可能にそれぞれ取付けられている。また、各Ｚアダプタ１１６は、各ベルト掴み部１１４ａを介して各無端ベルト１１４に結合され固定されている。
Ｚ方向移送部１１１では、駆動プーリ１１２、従動プーリ１１３及び無端ベルト１１４がＸ方向の両側にそれぞれ設けられているが、Ｚ方向移送モータ１１５は一方の駆動プーリ１１２にのみ設けられている。
各Ｚアダプタ１１６には、３個のローラ１１８がＺガイド部材１１７を挟み付ける状態で転動可能にそれぞれ取付けられている。また、各Ｚアダプタ１１６は、各ベルト掴み部１１４ａを介して各無端ベルト１１４に結合され固定されている。
【0072】
Ｚ方向移送部１１１の上記構成により、Ｚ方向移送モータ１１５が駆動すると、前記駆動力伝達部材及び駆動プーリ１１２を介して無端ベルト１１４へと駆動力が伝達されて無端ベルト１１４が回転走行し、取出し部５０はＸガイド部材９７及びＺアダプタ１１６と共にＺガイド部材１１７に沿ってＺ方向に移動する。
【0073】
図１０ではＸ軸、Ｙ軸、Ｚ軸の３軸方向に取出し部５０が移動するようにしているが、例えば取出し部５０を挟んで上側にカートリッジ１０、下側に配薬トレイ３０を配置している構成の場合には、取出し部５０はＸ方向、Ｙ方向のみの移動でよいため、移動軸を１つ少なくすることができる。
【0074】
図１１を参照して服薬支援装置２００の制御構成を説明する。図１１は、上記一実施形態に係る服薬支援装置の主な制御構成を示す制御ブロック図である。
図１１に示すように、服薬支援装置２００は、服薬支援装置２００の各部等の動作制御を行う、制御手段としての制御部１５０としての機能を有するＣＰＵ（中央処理装置）を備えている。ＣＰＵには、記憶部及びタイマー部等が内蔵されている。ＣＰＵは、後述するセンサを含む各種の入力をもとにプログラムに沿ったタイミングでスタッフ等への報知や装置の動作のための指示を出す。
図１１に示すように、服薬支援装置２００は、服薬支援装置２００の各部等の動作制御を行う、制御手段としての制御部１５０としての機能を有するＣＰＵ（中央処理装置）を備えている。ＣＰＵには、記憶部及びタイマー部等が内蔵されている。ＣＰＵは、後述するセンサを含む各種の入力をもとにプログラムに沿ったタイミングでスタッフ等への報知や装置の動作のための指示を出す。
【0075】
ＣＰＵは、演算及び制御機能を備えている他、タイマー（計時）機能を備えていてもよい。記憶部１５２には、ＲＯＭ（読み出し専用メモリ）、ＲＡＭ（随時読み書き可能なメモリ）や外部メモリ等が含まれる。ＲＯＭには、上記ＣＰＵが読み出し可能なプログラム（例えば後述する制御フローチャートなどのプログラム）や各種データ等が予め記憶されている。上記データとしては、例えば服薬者毎に割り振られた服薬トレイ３０の区画３３とパック２との関係データ、服薬タイミング毎に割り振られた服薬トレイ３０の区画３３とパック２との関係データ、服薬の順番毎に割り振られた服薬トレイ３０の区画３３とパック２との関係データ等が挙げられる。
【0076】
ＣＰＵの入出力ポートには、ユーザインターフェースとしてタッチパネル１５１が電気的に接続されている。タッチパネル１５１は、これに限らず、例えば入力部と表示部が別体でキーボードとＬＥＤ表示部といった組合せでも構わない。
【0077】
ＣＰＵの入力ポートには、装置内に収納されている配薬トレイ３０の種類や、配薬トレイ３０の有無を検出する配薬トレイ検出センサ１５３、カートリッジ１０の有無を検出する格納部検出センサ１５７が電気的に接続されている。
ＣＰＵの入力ポートにはまた、取出し部５０におけるＸ方向移送部９１のホームポジション（以下、「ＨＰ」と略記する）を検出する移送部ＨＰセンサ９９、取出し部５０におけるＹ方向移送部１０１のＨＰを検出する移送部ＨＰセンサ１０９、取出し部５０におけるＺ方向移送部１１１のＨＰを検出する移送部ＨＰセンサ１１９が電気的に接続されている。
ＣＰＵの入力ポートにはまた、取出し部５０における吸着部５１（特には吸着パッド５２）のＨＰを検出する吸着部ＨＰセンサ１５８が電気的に接続されている。
ＣＰＵの入力ポートにはまた、取出し部５０におけるＸ方向移送部９１のホームポジション（以下、「ＨＰ」と略記する）を検出する移送部ＨＰセンサ９９、取出し部５０におけるＹ方向移送部１０１のＨＰを検出する移送部ＨＰセンサ１０９、取出し部５０におけるＺ方向移送部１１１のＨＰを検出する移送部ＨＰセンサ１１９が電気的に接続されている。
ＣＰＵの入力ポートにはまた、取出し部５０における吸着部５１（特には吸着パッド５２）のＨＰを検出する吸着部ＨＰセンサ１５８が電気的に接続されている。
【0078】
ＣＰＵの出力ポートには、吸引ポンプ４８、吸着部上下移動モータ６３、Ｘ方向移送部９１のＸ方向移送モータ９５、Ｙ方向移送部１０１のＹ方向移送モータ１０５、Ｚ方向移送部の１１１のＺ方向移送モータ１１５が電気的に接続されている。
ＣＰＵの出力ポートに報知部を電気的に接続してもよい。この報知部は、ＬＥＤ等の光、音声を含む音や振動によって、上記装置・各部がどのような状態にあるのかを報知したりするものである。スタッフ等が装置から離れていても服薬タイミングなどを知らせるためのスピーカやライト等を備えている。
ＣＰＵの出力ポートに報知部を電気的に接続してもよい。この報知部は、ＬＥＤ等の光、音声を含む音や振動によって、上記装置・各部がどのような状態にあるのかを報知したりするものである。スタッフ等が装置から離れていても服薬タイミングなどを知らせるためのスピーカやライト等を備えている。
【0079】
タッチパネル１５１からの入力情報、各種センサからの各種信号がＣＰＵに入力されると、ＣＰＵからは、次の指令信号が出力される。即ち、ＣＰＵからは、タッチパネル１５１の表示装置（上記報知部を含む）の音声装置や光装置、吸引ポンプ４８、吸着部上下移動モータ６３、Ｘ方向移送モータ９５、Ｙ方向移送モータ１０５、Ｚ方向移送モータ１１５を制御するための指示である指令信号が出力される。
ＣＰＵは、後述する説明や制御フローチャートに示されている制御動作を実行させる機能を有する。
ＣＰＵは、後述する説明や制御フローチャートに示されている制御動作を実行させる機能を有する。
【0080】
図１２を参照して服薬支援装置の主な全体動作フローを説明する。この動作は制御部１５０のＣＰＵの制御指令の下に実行される。
図１２（ａ１）～図１２（ａ６）に示すように、図８（ａ）～図８（ｆ）を参照して説明した通りの詳細動作が行われる。図１２（ａ６）に示す動作状態は、カートリッジ１０から取り出したパック２を吸着し保持している吸着パッド５２の姿勢を略９０度回転させた状態を示している。図１２（ｂ）に示すように、取り出したパック２は図１２（ａ６）と同様の姿勢状態で取出し部５０の吸着パッド５２に保持されている。
そして、図１２（ｂ）に示すように、パック２を保持した状態の吸着パッド５２を備える取出し部５０が移送部９０によって、配薬トレイ３０が設置されている配薬部まで太い破線で示すルート上を移送される。取出し部５０が配薬部の配薬トレイ３０の略真上に運ばれると、吸引ポンプ４８の駆動を停止しる。これにより、吸着パッド５２によるパック２の吸着保持が解除され、パック２が配薬トレイ３０の所定の位置である所定の区画３３に差し込まれる。
図１２（ａ１）～図１２（ａ６）に示すように、図８（ａ）～図８（ｆ）を参照して説明した通りの詳細動作が行われる。図１２（ａ６）に示す動作状態は、カートリッジ１０から取り出したパック２を吸着し保持している吸着パッド５２の姿勢を略９０度回転させた状態を示している。図１２（ｂ）に示すように、取り出したパック２は図１２（ａ６）と同様の姿勢状態で取出し部５０の吸着パッド５２に保持されている。
そして、図１２（ｂ）に示すように、パック２を保持した状態の吸着パッド５２を備える取出し部５０が移送部９０によって、配薬トレイ３０が設置されている配薬部まで太い破線で示すルート上を移送される。取出し部５０が配薬部の配薬トレイ３０の略真上に運ばれると、吸引ポンプ４８の駆動を停止しる。これにより、吸着パッド５２によるパック２の吸着保持が解除され、パック２が配薬トレイ３０の所定の位置である所定の区画３３に差し込まれる。
【0081】
上記動作を複数回行い、必要なパック２を配薬トレイ３０の所定の区画３３に差し込んだ後に、図１２（ｃ）に示すように、配薬トレイ３０が例えば第３出入り口部４３から装置外に排出され、介護施設などのスタッフ等や服薬支援者が受け取る。
【0082】
図１３を参照して図１２の全体動作フローにおける取出し部の動作フローを補足する。図１３は取出し部の動作フローを示すフローチャートである。
図１３のステップＳ１０において、配薬すべきパック２を格納している対象のカートリッジ１０のＮｏを確認すると共に、パック２が受け渡される対象の配薬トレイ３０の位置を確認しておく。
次いで、対象のカートリッジ１０まで取出し部５０を移送部９０の移送動作によって移動する（ステップＳ１１）。次いで、吸引ポンプ４８を駆動しながら、吸着部上下移動モータ６３を駆動することによって吸着部５１を上方向に移動する（ステップＳ１２～ステップＳ１３）。吸着パッド５２によってカートリッジ１０内の最下部のパック２が吸着保持される一定時間後に、吸着部上下移動モータ６３を逆転駆動することによって吸着部５１を下方向に移動する（ステップＳ１４）。この後、取出し部５０をＸ方向に移動させて、カートリッジ１０からパック２を完全に取り出し、吸着部上下移動モータ６３をさらに逆転駆動させて吸着部５１を下方向に移動させることにより、吸着部５１を略９０度回転し、パック２の姿勢を略平行状態から略鉛直状態に変更にする（ステップＳ１５～ステップＳ１６）。
図１３のステップＳ１０において、配薬すべきパック２を格納している対象のカートリッジ１０のＮｏを確認すると共に、パック２が受け渡される対象の配薬トレイ３０の位置を確認しておく。
次いで、対象のカートリッジ１０まで取出し部５０を移送部９０の移送動作によって移動する（ステップＳ１１）。次いで、吸引ポンプ４８を駆動しながら、吸着部上下移動モータ６３を駆動することによって吸着部５１を上方向に移動する（ステップＳ１２～ステップＳ１３）。吸着パッド５２によってカートリッジ１０内の最下部のパック２が吸着保持される一定時間後に、吸着部上下移動モータ６３を逆転駆動することによって吸着部５１を下方向に移動する（ステップＳ１４）。この後、取出し部５０をＸ方向に移動させて、カートリッジ１０からパック２を完全に取り出し、吸着部上下移動モータ６３をさらに逆転駆動させて吸着部５１を下方向に移動させることにより、吸着部５１を略９０度回転し、パック２の姿勢を略平行状態から略鉛直状態に変更にする（ステップＳ１５～ステップＳ１６）。
【0083】
次いで、移送部９０の移送動作によって対象の配薬トレイ３０の位置まで取出し部５０を移動する。取出し部５０が対象の配薬トレイ３０の位置まで移動したとき、吸引ポンプ４８を停止し、吸着パッド５２からパック２を離間する（ステップＳ１７～ステップＳ１８）。そして、配薬するパック２が他にないか否かがチェックされ、配薬するパック２が他にないときには一連の動作フローを終了する（ステップＳ１９）。
一方、ステップＳ１９において、配薬するパック２が他にあるときにはステップＳ１０に戻って、上記同様の動作が繰り返される。
一方、ステップＳ１９において、配薬するパック２が他にあるときにはステップＳ１０に戻って、上記同様の動作が繰り返される。
【0084】
カートリッジ１０からパック２を取り出す際に、取出し部５０をカートリッジ１０の下側に位置させて、カートリッジ１０の下方向からパック２が取り出される。このように、カートリッジ１０の下側からパック２を取ることで次のパック２が下方向（パック取出し開口部１７の方向）に、カートリッジ１０内に残っているパック２及び可動板１６の自重で自動的に移動するため、カートリッジ１０内のパック２の残量に関わらず、取出し部５０が簡易な構成で同一の動作をすることができる。
【0085】
上記一実施形態では、パック２の略水平状態から略鉛直状態への姿勢変更のタイミングを、取り出されるパック２がカートリッジ１０の外に取り出される直後としていた。
かかる構成及び動作により、取出し手段の横方向にスペースの余裕が無い場合に、横方向の幅を小さくした小型な装置を提供することができる。
かかる構成及び動作により、取出し手段の横方向にスペースの余裕が無い場合に、横方向の幅を小さくした小型な装置を提供することができる。
【0086】
上記一実施形態によれば、服薬者及び服薬支援者に対して服薬準備の手間を軽減することができる服薬支援装置を提供することができるという、基本的な効果を奏する。
第２に、カートリッジトレイを介してカートリッジを服薬支援装置内の所定の位置に正しくセットすることができる。
第３に、複数のカートリッジを服薬支援装置から取り出す時間を短縮することができる。
第２に、カートリッジトレイを介してカートリッジを服薬支援装置内の所定の位置に正しくセットすることができる。
第３に、複数のカートリッジを服薬支援装置から取り出す時間を短縮することができる。
【0087】
（実施例２）
図１４～図１８を参照して、図５及び図６の実施例１とは別のカートリッジトレイ、引出し部に係る実施例２について説明する。図１４は図５、図６に示したカートリッジトレイ、引出し部とは別の実施例２を示す平面図、図１５は図１４のカートリッジトレイの外観斜視図である。図１６は図１４、図１５のカートリッジトレイに設けられたカートリッジの位置決め構成を示す一部平面図、図１７は図１５のカートリッジトレイの組立状態を示す斜視図、図１８は図１７（ｂ）のカートリッジトレイのスリット形成部を拡大して示す斜視図である。
図１４及び図１５に示す実施例２のカートリッジトレイ２０は、図５及び図６に示した実施例のカートリッジトレイ２０と比較して、仕切りとしての立壁形状の仕切り壁２２が設けられている点が相違する。互いに隣る仕切り壁２２で囲まれた４つの内壁面によって、１つのカートリッジを格納して位置決めする１つの区画２３が形成されている。
図１４～図１８を参照して、図５及び図６の実施例１とは別のカートリッジトレイ、引出し部に係る実施例２について説明する。図１４は図５、図６に示したカートリッジトレイ、引出し部とは別の実施例２を示す平面図、図１５は図１４のカートリッジトレイの外観斜視図である。図１６は図１４、図１５のカートリッジトレイに設けられたカートリッジの位置決め構成を示す一部平面図、図１７は図１５のカートリッジトレイの組立状態を示す斜視図、図１８は図１７（ｂ）のカートリッジトレイのスリット形成部を拡大して示す斜視図である。
図１４及び図１５に示す実施例２のカートリッジトレイ２０は、図５及び図６に示した実施例のカートリッジトレイ２０と比較して、仕切りとしての立壁形状の仕切り壁２２が設けられている点が相違する。互いに隣る仕切り壁２２で囲まれた４つの内壁面によって、１つのカートリッジを格納して位置決めする１つの区画２３が形成されている。
【0088】
図１６に示すように、１つの区画２３には、１つのカートリッジの互いに隣る側壁面をＸ方向及びＹ方向に位置決めして格納することができるように、凸部状の位置だし部材２４が互いに隣る仕切り壁２２の内面に複数（図では２つ）設けられている。１つのカートリッジトレイ２０の位置決めは、１つのカートリッジの互いに隣る側壁面が位置だし部材２４に突き当たることでなされる。１つのカートリッジトレイ２０に形成された計２０の区画２３の上記位置決め構造により、計２０個のカートリッジを位置決めして格納することができる。この位置だし部材２４は、仕切り壁２２に一体的に設けてもよいし、別体的に設けてもよい。
【0089】
カートリッジトレイに対するカートリッジの位置決めは、上記に限らず、カートリッジ側に凸部やリブを設けるとともに、カートリッジ側の凸部やリブをカートリッジトレイ内の仕切り壁に突き当てて位置決めする方法でもよい。
【0090】
カートリッジトレイ２０は、図１５に示すように例えば樹脂成形型を用いて殆どの部分を一体形成してもよいし、図１７（ａ）及び図１７（ｂ）に示すように２つの部材を組み立てたものであってもよい。即ち、前もって、それぞれ樹脂成形型を用いて一体形成した２つの構成部材である図１７（ａ）に示す仕切り壁形成部２２Ａを、図１７（ｂ）に示すスリット付きトレイ形成部２０Ａに組み付けて構成したカートリッジトレイ２０であってもよい。
図１７に示す２つの構成部材からなるカートリッジトレイ２０では、スリット付きトレイ形成部２０Ａのスリット２６に合わせて、仕切り壁形成部２２Ａの仕切りか壁を嵌め込むことで、スリット付きトレイ形成部２０Ａから仕切り壁形成部２２Ａを着脱可能にできる。これにより、カートリッジトレイ２０内が汚れてしまったときや仕切り壁形成部２２Ａが損傷したときには、スリット付きトレイ形成部２０Ａから仕切り壁形成部２２Ａを取り外すことで、清掃や損傷品の取り換えを容易に行える。
図１７に示す２つの構成部材からなるカートリッジトレイ２０では、スリット付きトレイ形成部２０Ａのスリット２６に合わせて、仕切り壁形成部２２Ａの仕切りか壁を嵌め込むことで、スリット付きトレイ形成部２０Ａから仕切り壁形成部２２Ａを着脱可能にできる。これにより、カートリッジトレイ２０内が汚れてしまったときや仕切り壁形成部２２Ａが損傷したときには、スリット付きトレイ形成部２０Ａから仕切り壁形成部２２Ａを取り外すことで、清掃や損傷品の取り換えを容易に行える。
【0091】
（実施例３）
図１９、図２０を参照して、図５及び図６に示した実施例１並びに図１５～図１８に示した実施例２とは別の実施例３について説明する。図１９は複数（２つ）のカートリッジトレイを引出し部に配置している実施例３を示す平面図である。図２０（ａ）、図２０（ｂ）において、点線で示したカートリッジトレイ２０－２は、図１９のように服薬支援装置２００の内部に配置した際の位置を表している。
大人数へ対応できる服薬支援装置２００の場合、服薬支援装置２００内のカートリッジ数は増える。その場合、１つの引出し部当たりのカートリッジも増えるが、図１４に示した実施例２のように１つのカートリッジトレイ２０に対してより多くのカートリッジ１０を格納すると、カートリッジトレイ２０（カートリッジ１０と薬剤一包化パックも含め）の重量は重くなる。その場合、カートリッジトレイ２０の着脱を２人で行なければならない必要も出てきてしまう。
図１９、図２０を参照して、図５及び図６に示した実施例１並びに図１５～図１８に示した実施例２とは別の実施例３について説明する。図１９は複数（２つ）のカートリッジトレイを引出し部に配置している実施例３を示す平面図である。図２０（ａ）、図２０（ｂ）において、点線で示したカートリッジトレイ２０－２は、図１９のように服薬支援装置２００の内部に配置した際の位置を表している。
大人数へ対応できる服薬支援装置２００の場合、服薬支援装置２００内のカートリッジ数は増える。その場合、１つの引出し部当たりのカートリッジも増えるが、図１４に示した実施例２のように１つのカートリッジトレイ２０に対してより多くのカートリッジ１０を格納すると、カートリッジトレイ２０（カートリッジ１０と薬剤一包化パックも含め）の重量は重くなる。その場合、カートリッジトレイ２０の着脱を２人で行なければならない必要も出てきてしまう。
【0092】
そこで、図１９に示す実施例３では、カートリッジトレイを２つのカートリッジトレイ２０－１とカートリッジトレイ２０－２に分けて、それぞれを１つの引出し部８０に載置して位置決め保持する。この構成により、実施例３によれば、カートリッジトレイの重量が分散され、カートリッジトレイの重量が多くならないようにして取り扱いに苦労しないようにできる。
【0093】
また、１つの引出し部８０にカートリッジトレイを複数（例えば２つ）搭載すると、取手のスペースが必要となってしまう。そこで、カートリッジトレイ２０－１とカートリッジトレイ２０－２との各々の取手２１の位置をずらすことで、引出し部８０にカートリッジトレイ２０－１とカートリッジトレイ２０－２とをセットしたときに、取手２１同士が重ならないため、幅方向（Ｘ方向）の装置サイズを短くすることが可能となる。
【0094】
図２０（ａ）、図２０（ｂ）において、点線で示したカートリッジトレイ２０－２は、図１９のように服薬支援装置２００の内部に配置した際の位置を表している。
カートリッジトレイ２０－１とカートリッジトレイ２０－２との各々の取手２１の配置位置は、図１９に示す配置例に限らず、図２０（ａ）に示すように片側がより前側に配置されている場合であってもよいし、図２０（ｂ）に示すように互い違いの配置であってもよい。
図２０（ｂ）に示す取手２１の配置位置であれば、服薬支援装置２００から取り出すときに、作業する人の手前に取手があるため、取手へのアクセスは良くなる。また、図２０（ｂ）に示す取手２１の配置位置であれば、左右でつかむ部分を同じにできるため、利き腕によるつかむ際の違和感を低減することができる。
さらに、取手２１の配置位置は、図２０（ｃ）の示すように、カートリッジトレイ２０－１やカートリッジトレイ２０－２の重心Ｇの位置を中心に対向している部位に設けることで、カートリッジトレイ２０－１やカートリッジトレイ２０－２を引出し部８０から取り出しする際にバランスを崩すことなく容易な取り出しを行うことができる。
カートリッジトレイ２０－１とカートリッジトレイ２０－２との各々の取手２１の配置位置は、図１９に示す配置例に限らず、図２０（ａ）に示すように片側がより前側に配置されている場合であってもよいし、図２０（ｂ）に示すように互い違いの配置であってもよい。
図２０（ｂ）に示す取手２１の配置位置であれば、服薬支援装置２００から取り出すときに、作業する人の手前に取手があるため、取手へのアクセスは良くなる。また、図２０（ｂ）に示す取手２１の配置位置であれば、左右でつかむ部分を同じにできるため、利き腕によるつかむ際の違和感を低減することができる。
さらに、取手２１の配置位置は、図２０（ｃ）の示すように、カートリッジトレイ２０－１やカートリッジトレイ２０－２の重心Ｇの位置を中心に対向している部位に設けることで、カートリッジトレイ２０－１やカートリッジトレイ２０－２を引出し部８０から取り出しする際にバランスを崩すことなく容易な取り出しを行うことができる。
【0095】
（実施例４）
図２１を参照して、実施例４について説明する。図２１（ａ）は図１９に示したような２つのカートリッジトレイを用いた実施例４に係る服薬支援装置の平面図、図２１（ｂ）は実施例４に係るカートリッジトレイについて説明する図である。
介護施設や入居者によるが、朝／昼／夕の３つのタイミングで服薬する場合が多い。カートリッジトレイ２０－１、２０－２の各区画の割り当てを図２１（ｂ）のように３行５列にすることで、各入居者（Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅさん）が服薬すべき薬剤を封入したパックを格納したカートリッジ１０をカートリッジトレイ２０－１、２０－２に並べて配置することが可能となる。これにより、施設スタッフ等が装置内からカートリッジ１０を取り出す場合やセットする場合にまとまっているため、識別性を良好にできる。
図２１を参照して、実施例４について説明する。図２１（ａ）は図１９に示したような２つのカートリッジトレイを用いた実施例４に係る服薬支援装置の平面図、図２１（ｂ）は実施例４に係るカートリッジトレイについて説明する図である。
介護施設や入居者によるが、朝／昼／夕の３つのタイミングで服薬する場合が多い。カートリッジトレイ２０－１、２０－２の各区画の割り当てを図２１（ｂ）のように３行５列にすることで、各入居者（Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅさん）が服薬すべき薬剤を封入したパックを格納したカートリッジ１０をカートリッジトレイ２０－１、２０－２に並べて配置することが可能となる。これにより、施設スタッフ等が装置内からカートリッジ１０を取り出す場合やセットする場合にまとまっているため、識別性を良好にできる。
【0096】
（実施例５）
図２２を参照して、実施例５について説明する。図２２（ａ）は図１９に示した２つのカートリッジトレイを用いた実施例５に係る服薬支援装置の平面図、図２２（ｂ）は実施例５に係るカートリッジトレイについて説明する図である。
カートリッジトレイ２０－１、２０－２の各区画の割り当てを図２２（ｂ）のように４行５列にすることで、朝用、昼用、夕用の３つの服薬タイミングに加え、就寝前タイミングも考慮する。このような場合においても、各入居者（Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅさん）が服薬すべき薬剤を封入したパックを格納したカートリッジ１０をカートリッジトレイ２０－１、２０－２に並べて配置することが可能となる。これにより、施設スタッフ等が装置内からカートリッジ１０を取り出す場合やセットする場合にまとまっているため、実施例４と同様に識別性を良好にできる。
尚、実施例４及び５において、奥行方向（Ｙ方向）の５列については、４列でも３列でもよく、装置のサイズ（奥行）や施設等での入居者わり（フロア毎や区画ごと）によって変更してもよい。
図２２を参照して、実施例５について説明する。図２２（ａ）は図１９に示した２つのカートリッジトレイを用いた実施例５に係る服薬支援装置の平面図、図２２（ｂ）は実施例５に係るカートリッジトレイについて説明する図である。
カートリッジトレイ２０－１、２０－２の各区画の割り当てを図２２（ｂ）のように４行５列にすることで、朝用、昼用、夕用の３つの服薬タイミングに加え、就寝前タイミングも考慮する。このような場合においても、各入居者（Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅさん）が服薬すべき薬剤を封入したパックを格納したカートリッジ１０をカートリッジトレイ２０－１、２０－２に並べて配置することが可能となる。これにより、施設スタッフ等が装置内からカートリッジ１０を取り出す場合やセットする場合にまとまっているため、実施例４と同様に識別性を良好にできる。
尚、実施例４及び５において、奥行方向（Ｙ方向）の５列については、４列でも３列でもよく、装置のサイズ（奥行）や施設等での入居者わり（フロア毎や区画ごと）によって変更してもよい。
【0097】
（実施例６）
図２３を参照して段済み可能なカートリッジトレイの形態に係る実施例６について説明する。図２３（ａ）はカートリッジトレイの形態を示す斜視図、図２３（ｂ）は図２３（ａ）のカートリッジトレイを段積みした形態を示す斜視図である。
図２３（ａ）に示すように、例えば図１５に示した形状のカートリッジトレイ２０の４隅に、上方向に延びる同じ長さの支柱２７を固設して段済み可能なカートリッジトレイ２０Ａを形成したものである。各支柱２７は、その上端面２７ａの高さ位置が取手２１の最上面よりも高くなるように揃えられてカートリッジトレイ２０Ａの４隅に取り付けられている。また、各支柱２７の下端面２７ｂは、カートリッジトレイ２０Ａの底壁面よりも少し低い高さになるようにカートリッジトレイ２０Ａの４隅に取り付けられている。
図２３を参照して段済み可能なカートリッジトレイの形態に係る実施例６について説明する。図２３（ａ）はカートリッジトレイの形態を示す斜視図、図２３（ｂ）は図２３（ａ）のカートリッジトレイを段積みした形態を示す斜視図である。
図２３（ａ）に示すように、例えば図１５に示した形状のカートリッジトレイ２０の４隅に、上方向に延びる同じ長さの支柱２７を固設して段済み可能なカートリッジトレイ２０Ａを形成したものである。各支柱２７は、その上端面２７ａの高さ位置が取手２１の最上面よりも高くなるように揃えられてカートリッジトレイ２０Ａの４隅に取り付けられている。また、各支柱２７の下端面２７ｂは、カートリッジトレイ２０Ａの底壁面よりも少し低い高さになるようにカートリッジトレイ２０Ａの４隅に取り付けられている。
【0098】
カートリッジトレイ２０Ａの上記形状により、図２３（ｂ）に示すように、下段に位置するカートリッジトレイ２０Ａの各支柱２７の上端面２７ａに、その上段となるカートリッジトレイ２０Ａの各支柱２７の下端面２７ｂを接触させて載置し、カートリッジトレイ２０ＡをＺ方向の上方向に順次段済みすることが可能となる。
【0099】
（実施例７）
図２４を参照して図２３の実施例６とは異なる段済み可能なカートリッジトレイの形態に係る実施例７について説明する。図２４（ａ）は図２３（ａ）とは異なるカートリッジトレイの形態を示す斜視図、図２４（ｂ）は図２４（ａ）のカートリッジトレイを段積みした形態を示す斜視図である。
図２４（ａ）に示すように、例えば図１５に示した形状のカートリッジトレイ２０の一対の取手２１の下に支え部２９をそれぞれ設け、各取手２１の下端を支え部２９に固定し、段積みすることが可能なカートリッジトレイ２０Ｂを作製する。
図２４を参照して図２３の実施例６とは異なる段済み可能なカートリッジトレイの形態に係る実施例７について説明する。図２４（ａ）は図２３（ａ）とは異なるカートリッジトレイの形態を示す斜視図、図２４（ｂ）は図２４（ａ）のカートリッジトレイを段積みした形態を示す斜視図である。
図２４（ａ）に示すように、例えば図１５に示した形状のカートリッジトレイ２０の一対の取手２１の下に支え部２９をそれぞれ設け、各取手２１の下端を支え部２９に固定し、段積みすることが可能なカートリッジトレイ２０Ｂを作製する。
【0100】
支え部２９は、Ｙ方向に延びる平板状部材であり、カートリッジトレイ２０Ｂの外枠壁面に支え部２９の板厚部位を固定する。これにより、カートリッジトレイ２０Ｂの外枠壁面から所定寸法離した位置に取手２１の下端を固定することが可能となる。図２４（ｂ）に示すように、最下段に位置するカートリッジトレイ２０Ｂの取手２１の上面（図２４（ｂ）では隠れて見えない）に次段のカートリッジトレイ２０Ｂの支え部２９下面を載置し、さらに次段のカートリッジトレイ２０Ｂの取手２１の上面（図２４（ｂ）では隠れて見えない）に最上段のカートリッジトレイ２０Ｂの支え部２９下面を載置することで、カートリッジトレイ２０ＢをＺ方向の上方向に順次段済みすることが可能となる。
【0101】
実施例６や実施例７によれば、カートリッジトレイ２０Ａやカートリッジトレイ２０Ｂを段済みすることとで、空カートリッジトレイの保管の際のスペースを最小化することができ、カートリッジ内の薬剤一包化パックを入れ替える際に、装置から取り出したカートリッジトレイを作業机にまとめて置いておくことが可能となる（作業性が向上する。）。
【0102】
（実施例８）
図２５、図２６を参照してカートリッジトレイや引出し部にスペーサを取り付ける実施例８について説明する。図２５（ａ）はスペーサ付きカートリッジトレイの平面図、図２５（ｂ）、図２５（ｃ）は２つの異なるパターン例のスペーサ付きカートリッジトレイの平面図、図２６はカートリッジトレイとスペーサの接合を示す断面図である。
図２１に示したような入居者人数が少ない場合に用いるカートリッジトレイ２０－１、２０－２の場合、空きスペースが必ず発生してしまい、カートリッジ１０を戻す場所を迷ってしまう場合がある。また、カートリッジトレイが必要以上に大きくなるため作業性（重量、サイズ面を含めて）が悪くなる点も懸念される。このような問題点を解消すべく実施例８を創作した。
図２５、図２６を参照してカートリッジトレイや引出し部にスペーサを取り付ける実施例８について説明する。図２５（ａ）はスペーサ付きカートリッジトレイの平面図、図２５（ｂ）、図２５（ｃ）は２つの異なるパターン例のスペーサ付きカートリッジトレイの平面図、図２６はカートリッジトレイとスペーサの接合を示す断面図である。
図２１に示したような入居者人数が少ない場合に用いるカートリッジトレイ２０－１、２０－２の場合、空きスペースが必ず発生してしまい、カートリッジ１０を戻す場所を迷ってしまう場合がある。また、カートリッジトレイが必要以上に大きくなるため作業性（重量、サイズ面を含めて）が悪くなる点も懸念される。このような問題点を解消すべく実施例８を創作した。
【0103】
図２５（ａ）～図２５（ｃ）に示すように、片方のカートリッジトレイ２０－２にスペーサ８５や８５Ａを取り付けることで、小さいサイズのカートリッジトレイに合わせた装置を用意する必要がなくなる。スペーサの形状は、図２５（ｂ）に示すように装置の奥側に取り付ける矩形状のスペーサ８５だけでなく、図２５（ｃ）に示すようにＬ字型のスペーサ８５Ａを用いても構わない。
【0104】
カートリッジトレイ２０－２にスペーサ８５（８５Ａ）を取り付ける際の接合部は、図２６に示すように、カートリッジトレイ２０－２とスペーサ８５（８５Ａ）にそれぞれ凹凸の接合部を設けてはめ込むことでカートリッジトレイ単体を持ってもスペーサが落下させなくできる。図２６に示した凹凸の接合部では、カートリッジトレイ２０－２側が凹部状の被嵌合穴８７、スペーサ８５（８５Ａ）側が凸部状の嵌合突起８６を用いる場合を示す。
なお、接合部は上記凹凸部の嵌合構造に限らず、フック形状でカートリッジトレイにスペーサをひっかける形態でもよいし、引出し部にスペーサを直接取り付ける形態であってもよい。
なお、接合部は上記凹凸部の嵌合構造に限らず、フック形状でカートリッジトレイにスペーサをひっかける形態でもよいし、引出し部にスペーサを直接取り付ける形態であってもよい。
【0105】
搭載するカートリッジが少ない場合、通常よりも小さいカートリッジトレイを用意することで作業性の効率化（重量の軽量化）を図れる。その場合、引出し部内にスペースができてしまうため、実施例８のように、アタッチメントの形でカートリッジトレイとのスキマを埋めればよいこととなる。
【0106】
（実施例９）
図２７～図２９を参照してカートリッジとカートリッジトレイとが一体に構成されているカートリッジ付きカートリッジトレイに係る実施例９について説明する。図２７はカートリッジ付きカートリッジトレイを有する引出し部を服薬支援装置の本体フレームから引き出した状態を示す実施例９に係る斜視図、図２８はカートリッジ付きカートリッジトレイのカートリッジ部の開閉部を示す斜視図、図２９はカートリッジ付きカートリッジトレイのカートリッジ開閉部を含む要部の断面図である。
図２７、図２８に示すように、カートリッジ付きカートリッジトレイ１６０は、適宜の樹脂（例えばポリプロピレン樹脂（ＰＰ樹脂））を用い射出成型機で形成することにより、複数のカートリッジ１０とカートリッジトレイ２０とが実質一体的に構成（以下、「一体に形成」と同義である）されている。カートリッジ付きカートリッジトレイ１６０は、例えば図５に示したようにそれぞれ分離されて形成された複数のカートリッジ１０とカートリッジトレイ２０とを一体に形成したものである。
図２７～図２９を参照してカートリッジとカートリッジトレイとが一体に構成されているカートリッジ付きカートリッジトレイに係る実施例９について説明する。図２７はカートリッジ付きカートリッジトレイを有する引出し部を服薬支援装置の本体フレームから引き出した状態を示す実施例９に係る斜視図、図２８はカートリッジ付きカートリッジトレイのカートリッジ部の開閉部を示す斜視図、図２９はカートリッジ付きカートリッジトレイのカートリッジ開閉部を含む要部の断面図である。
図２７、図２８に示すように、カートリッジ付きカートリッジトレイ１６０は、適宜の樹脂（例えばポリプロピレン樹脂（ＰＰ樹脂））を用い射出成型機で形成することにより、複数のカートリッジ１０とカートリッジトレイ２０とが実質一体的に構成（以下、「一体に形成」と同義である）されている。カートリッジ付きカートリッジトレイ１６０は、例えば図５に示したようにそれぞれ分離されて形成された複数のカートリッジ１０とカートリッジトレイ２０とを一体に形成したものである。
【0107】
カートリッジ１０の形成部分は、本体ケース部１６１、開閉部１６２、支持部右１６３、支持部左１６４、パック姿勢保持部１６５、パック装着開口部１６７及びパック取出し開口部１６８とが挙げられる。
各カートリッジ１０には、図２９に示すように、カートリッジ１０の本体ケース部１６１の上部に一体に形成された開閉部１６２が、パック装着開口部１６７に対して所定角度揺動・開閉可能に設けられている。開閉部１６２の右端部には、本体ケース部１６１の一部と一体に形成されたＰＰヒンジ１６１ａ（開閉軸として模式的に示す）が形成されている。開閉部１６２は、ＰＰヒンジ１６１ａを中心としてパック装着開口部１６７に対して所定角度揺動・開閉可能に設けられている。ＰＰヒンジ１６１ａは、開閉部１６２の開閉軸に相当する機能を有する。
各カートリッジ１０には、図２９に示すように、カートリッジ１０の本体ケース部１６１の上部に一体に形成された開閉部１６２が、パック装着開口部１６７に対して所定角度揺動・開閉可能に設けられている。開閉部１６２の右端部には、本体ケース部１６１の一部と一体に形成されたＰＰヒンジ１６１ａ（開閉軸として模式的に示す）が形成されている。開閉部１６２は、ＰＰヒンジ１６１ａを中心としてパック装着開口部１６７に対して所定角度揺動・開閉可能に設けられている。ＰＰヒンジ１６１ａは、開閉部１６２の開閉軸に相当する機能を有する。
【0108】
カートリッジ１０にそれぞれ一体形成された、支持部右１６３は図５に示したカートリッジ１０の支持部右１２に、支持部左１６４は図５に示したカートリッジ１０の支持部左１３に、それぞれ相当する。なお、図５に示したカートリッジ１０に配設された可動板１６は、図２９に示すカートリッジ１０ではその図示を故意に省略している。
【0109】
実施例９によれば、カートリッジ１０とカートリッジトレイ２０とが一体のカートリッジ付きカートリッジトレイ１６０を構成しているため、カートリッジトレイ２０だけを取り出さずにパックに封入された薬剤を補充することができる。これにより、薬剤補充等の作業時間の短縮が可能となる。薬剤を補充する場合には、カートリッジ１０の上部に開閉自在に設けられた開閉部１６２を開放してパックを補充することができる。
即ち、実施例９によれば、カートリッジとカートリッジトレイとの構造を複雑化することなく構成することができる。
即ち、実施例９によれば、カートリッジとカートリッジトレイとの構造を複雑化することなく構成することができる。
【0110】
（実施例１０）
図３０を参照してカートリッジトレイと引出し部とが一体に構成されているカートリッジトレイ付き引出し部に係る実施例１０について説明する。図３０はカートリッジトレイ付き引出し部を本体フレームから引き出した状態を示す斜視図である。
図３０に示すカートリッジトレイ付き引出し部１７０は、図１５のカートリッジトレイ２０と図１等の引出し部８０とを一体に形成したものである。即ち、カートリッジトレイ付き引出し部１７０は、適宜の樹脂を用い射出成型機で形成することにより、カートリッジトレイ２０と引出し部８０とが実質一体的に構成されている。
図３０を参照してカートリッジトレイと引出し部とが一体に構成されているカートリッジトレイ付き引出し部に係る実施例１０について説明する。図３０はカートリッジトレイ付き引出し部を本体フレームから引き出した状態を示す斜視図である。
図３０に示すカートリッジトレイ付き引出し部１７０は、図１５のカートリッジトレイ２０と図１等の引出し部８０とを一体に形成したものである。即ち、カートリッジトレイ付き引出し部１７０は、適宜の樹脂を用い射出成型機で形成することにより、カートリッジトレイ２０と引出し部８０とが実質一体的に構成されている。
【0111】
図３０において、カートリッジトレイ２０は図１５に示したカートリッジトレイ２０と同様の構成であり、引出し部８０はカートリッジトレイ２０と一体に形成されている。カートリッジトレイ付き引出し部１７０に対するカートリッジ（図示せず）の着脱は、装置本体フレーム１９９からカートリッジトレイ付き引出し部１７０を引き出した状態で直接行う。
【0112】
実施例１０によれば、カートリッジトレイと引出し部とが一体に構成されていることで、構造を複雑化することなく構成することができる。
【0113】
図３１、図３２を参照してカートリッジトレイの移動機構の別の形態を説明する。図３１はカートリッジトレイの移動機構を介して服薬支援装置の本体フレーム外に引き出した状態を示す斜視図、図３２（ａ）～図３２（ｄ）はカートリッジトレイの移動推移図である。
本形態の図３１、図３２に示すカートリッジトレイ１８０は、図２～図３０に適宜示したスライドレールを用いずに、装置内外の移動機構をカートリッジトレイ１８０側に設けたものである。カートリッジトレイ１８０の構成は、例えば図３０に示したカートリッジトレイ付き引出し部１７０からスライドレール８１を除去したものと略同様である。カートリッジトレイ１８０には、カートリッジトレイ１８０を装置内外に挿脱するための取手２２２が引出し部８０に新たに設けられている。
本形態の図３１、図３２に示すカートリッジトレイ１８０は、図２～図３０に適宜示したスライドレールを用いずに、装置内外の移動機構をカートリッジトレイ１８０側に設けたものである。カートリッジトレイ１８０の構成は、例えば図３０に示したカートリッジトレイ付き引出し部１７０からスライドレール８１を除去したものと略同様である。カートリッジトレイ１８０には、カートリッジトレイ１８０を装置内外に挿脱するための取手２２２が引出し部８０に新たに設けられている。
【0114】
カートリッジトレイ１８０には、カートリッジトレイ１８０の移動方向（Ｙ方向でもある）に延びた受け部１８１と、カートリッジトレイ１８０を移動方向に移動案内させるための転動可能なローラ１８２と、カートリッジトレイ１８０の後端に固定され、ローラ１８２を転動可能に取り付けるローラ取付レール１８３とが設けられている。受け部１８１は、カートリッジトレイ１８０の両外側（紙面の手前側及び奥側）に図において水平方向に突出形成されている
【0115】
本体フレーム１９９側には、カートリッジトレイ１８０をローラ１８３を介して転動可能に支持し案内する本体受け部１９７が設けられている。本体受け部１９７には、カートリッジトレイ１８０の受け部１８１に係合してＹａ方向にカートリッジトレイ１８０を案内支持する案内支持部１９７ａと、案内支持部１９７ａに形成された開口溝１９７ｃと、カートリッジトレイ１８０のローラ１８３を転動可能に支持する移動支持部１９７ｂと、カートリッジトレイ１８０のローラ１８３と突き当たることによりローラ１８３の転動移動を停止させるストッパ部１９７ｄとが形成されている。
【0116】
図３２を参照してカートリッジトレイ１８０を本体フレームに対して挿脱する際の動作推移を説明する。図３２（ａ）～図３２（ｄ）はカートリッジトレイを本体フレームに対して挿脱する際の動作推移図である。
図３２（ａ）に示すように、カートリッジトレイ１８０を本体フレーム１９９内に挿入するときには、カートリッジトレイ１８０側のローラ１８２を本体受け部１９７の案内支持部１９７ａに向けて挿入する。図３２（ｂ）に示すように、カートリッジトレイ１８０が本体フレーム１９９内に向けて押し込まれると、カートリッジトレイ１８０のローラ１８２が案内支持部１９７ａに形成されている開口溝１９７ｃを通過し、次いでカートリッジトレイ１８０の取付レール１８３が開口溝１９７ｃを通過する。
次いで、図３２（ｂ）に示すように、カートリッジトレイ１８０が更に本体フレーム１９９内に押し込まれると、ローラ１８２が本体受け部１９７の移動支持部１９７ｂに接触転動しながらカートリッジトレイ１８０は本体フレーム１９９奥側へと移動する。カートリッジトレイ１８０の図３２（ｂ）～図３２（ｃ）に示す移動中において、カートリッジトレイ１８０の受け部１８１が本体受け部１９７の案内支持部１９７ａ上に接触することとなる。
次いで、図３２（ｄ）に示すように、カートリッジトレイ１８０が本体フレーム１９９の奥に向けて更に押し込まれると、ローラ１８２が本体受け部１９７の奥側端部に形成されたストッパ部１９７ｄに突き当たることとなり、カートリッジトレイ１８０は図３２（ｄ）に示す状態で、本体受け部１９７に完全に位置決め保持されることとなる。このようなカートリッジトレイ１８０の本体受け部１９７に対する完全な位置決め保持状態で、例えば図８に示したようなカートリッジ１０からのパック３の取り出しが行われる。
図３２（ａ）に示すように、カートリッジトレイ１８０を本体フレーム１９９内に挿入するときには、カートリッジトレイ１８０側のローラ１８２を本体受け部１９７の案内支持部１９７ａに向けて挿入する。図３２（ｂ）に示すように、カートリッジトレイ１８０が本体フレーム１９９内に向けて押し込まれると、カートリッジトレイ１８０のローラ１８２が案内支持部１９７ａに形成されている開口溝１９７ｃを通過し、次いでカートリッジトレイ１８０の取付レール１８３が開口溝１９７ｃを通過する。
次いで、図３２（ｂ）に示すように、カートリッジトレイ１８０が更に本体フレーム１９９内に押し込まれると、ローラ１８２が本体受け部１９７の移動支持部１９７ｂに接触転動しながらカートリッジトレイ１８０は本体フレーム１９９奥側へと移動する。カートリッジトレイ１８０の図３２（ｂ）～図３２（ｃ）に示す移動中において、カートリッジトレイ１８０の受け部１８１が本体受け部１９７の案内支持部１９７ａ上に接触することとなる。
次いで、図３２（ｄ）に示すように、カートリッジトレイ１８０が本体フレーム１９９の奥に向けて更に押し込まれると、ローラ１８２が本体受け部１９７の奥側端部に形成されたストッパ部１９７ｄに突き当たることとなり、カートリッジトレイ１８０は図３２（ｄ）に示す状態で、本体受け部１９７に完全に位置決め保持されることとなる。このようなカートリッジトレイ１８０の本体受け部１９７に対する完全な位置決め保持状態で、例えば図８に示したようなカートリッジ１０からのパック３の取り出しが行われる。
【0117】
上記一実施形態及び第１～第１０の実施例には、実質的に以下の態様及び効果が記載されていたと言える。
即ち、第１の態様は、薬剤３などの薬剤が一包化されたパック２などの薬剤一包化パックを格納するカートリッジ１０などの第１の格納手段と、特定の前記薬剤一包化パックを前記格納手段から取り出す取出し部５０などの取出し手段と、前記取出し手段により取り出した前記薬剤一包化パックを移送する移送部９０などの移送手段と、前記移送手段により移送された前記薬剤一包化パックを配置する配薬トレイ３０などの配薬手段と、を備えた服薬支援装置であって、複数の前記第１の格納手段を位置決めして格納するカートリッジトレイ２０などの第２の格納手段と、前記第２の格納手段を位置決めして保持する引出し部８０などの保持手段と、を有し、前記第１の格納手段と前記第２の格納手段との少なくとも何れか一方が本体フレーム１９９などの服薬支援装置本体から着脱可能である服薬支援装置２００などの服薬支援装置である。
即ち、第１の態様は、薬剤３などの薬剤が一包化されたパック２などの薬剤一包化パックを格納するカートリッジ１０などの第１の格納手段と、特定の前記薬剤一包化パックを前記格納手段から取り出す取出し部５０などの取出し手段と、前記取出し手段により取り出した前記薬剤一包化パックを移送する移送部９０などの移送手段と、前記移送手段により移送された前記薬剤一包化パックを配置する配薬トレイ３０などの配薬手段と、を備えた服薬支援装置であって、複数の前記第１の格納手段を位置決めして格納するカートリッジトレイ２０などの第２の格納手段と、前記第２の格納手段を位置決めして保持する引出し部８０などの保持手段と、を有し、前記第１の格納手段と前記第２の格納手段との少なくとも何れか一方が本体フレーム１９９などの服薬支援装置本体から着脱可能である服薬支援装置２００などの服薬支援装置である。
【0118】
かかる構成により、第１の態様によれば、簡易な構成で、服薬者及び服薬支援者に対して服薬の手間を軽減する服薬支援装置を提供することができる。
即ち、服薬支援装置本体内で第１の格納手段を所定の位置に正しくセットすることができるとともに、複数の第１の格納手段を服薬支援装置本体から取り出す時間を短縮することができる。
即ち、服薬支援装置本体内で第１の格納手段を所定の位置に正しくセットすることができるとともに、複数の第１の格納手段を服薬支援装置本体から取り出す時間を短縮することができる。
【0119】
第２の態様は、第１の態様において、前記保持手段は、複数の前記第２の格納手段を位置決めして保持する。
かかる構成により、第２の態様によれば、第１の格納手段が多い場合には第２の格納手段の重量が重くなるため、分割することで操作性を向上することができる。
かかる構成により、第２の態様によれば、第１の格納手段が多い場合には第２の格納手段の重量が重くなるため、分割することで操作性を向上することができる。
【0120】
第３の態様は、第１の態様又は第２の態様において、前記第２の格納手段は、複数の仕切り壁２２などの仕切りを有している。
かかる構成により、第３の態様によれば、第１の格納手段を整列しておくことができる。
かかる構成により、第３の態様によれば、第１の格納手段を整列しておくことができる。
【0121】
第４の態様は、第１～第３の態様の何れか１つにおいて、前記第２の格納手段の前記複数の仕切りで区切られた領域が３つ連なり、それらが複数個並んでいる。
かかる構成により、第４の態様によれば、服薬タイミングの多いもの（例えば朝、昼、夕）を並べることができ、各個人のパック（薬剤）の場所を離さなくてよくなることにより、装置内の第１の格納手段の位置を目視で確認するときの視認性を向上することができる。
かかる構成により、第４の態様によれば、服薬タイミングの多いもの（例えば朝、昼、夕）を並べることができ、各個人のパック（薬剤）の場所を離さなくてよくなることにより、装置内の第１の格納手段の位置を目視で確認するときの視認性を向上することができる。
【0122】
第５の態様は、第１～第３の態様の何れか１つにおいて、前記第２の格納手段の前記複数の仕切りで区切られた領域が４つ連なり、それらが複数個並んでいる。
かかる構成により、第５の態様によれば、服薬タイミングの多いもの（例えば朝、昼、夕）に加えて、例えば就寝前（就寝前のものは数が少ない傾向がある）のものを一緒に並べることができる。
かかる構成により、第５の態様によれば、服薬タイミングの多いもの（例えば朝、昼、夕）に加えて、例えば就寝前（就寝前のものは数が少ない傾向がある）のものを一緒に並べることができる。
【0123】
第６の態様は、第１～第５の態様の何れか１つにおいて、前記第２の格納手段に取手２１などの取手部を設けている。
かかる構成により、第６の態様によれば、服薬支援装置本体から第２の格納手段を取り出すときの操作性を向上することできる。
かかる構成により、第６の態様によれば、服薬支援装置本体から第２の格納手段を取り出すときの操作性を向上することできる。
【0124】
第７の態様は、第６の態様において、前記取手部は、前記第２の格納手段の中心からずれた位置に設けられている。
かかる構成により、第７の態様によれば、保持手段に第２の格納手段を複数置くときに取手部がずれていることで省スペース化することができる。
かかる構成により、第７の態様によれば、保持手段に第２の格納手段を複数置くときに取手部がずれていることで省スペース化することができる。
【0125】
第８の態様は、第６又は第７の態様において、前記取手部は、前記第２の格納手段の重心を中心に対向している位置に設けている。
かかる構成により、第８の態様によれば、服薬支援装置本体から第２の格納手段を取り出すときに、バランスを崩さないようにすることができる。
かかる構成により、第８の態様によれば、服薬支援装置本体から第２の格納手段を取り出すときに、バランスを崩さないようにすることができる。
【0126】
第９の態様は、第１～第８の態様の何れか１つにおいて、前記第２の格納手段は、段積みすることが可能である。
かかる構成により、第９の態様によれば、第２の格納手段の段積みスペースとして、作業机などの上のスペースを確保することで、作業性が向上する。
かかる構成により、第９の態様によれば、第２の格納手段の段積みスペースとして、作業机などの上のスペースを確保することで、作業性が向上する。
【0127】
第１０の態様は、第１～第９の態様の何れか１つにおいて、前記保持手段が、スペーサを有している。
かかる構成により、第１０の態様によれば、第１の格納手段が少ない場合、通常よりも小さい第２の格納手段を用意することで重量の軽量化などにより作業性の効率化を図れるが、その場合、保持手段内にスペースができてしまうため、アタッチメントの形で第２の格納手段とのスキマを埋めればよい。
かかる構成により、第１０の態様によれば、第１の格納手段が少ない場合、通常よりも小さい第２の格納手段を用意することで重量の軽量化などにより作業性の効率化を図れるが、その場合、保持手段内にスペースができてしまうため、アタッチメントの形で第２の格納手段とのスキマを埋めればよい。
【0128】
第１１の態様は、第３～第５の態様の何れか１つにおいて、前記仕切りは、立壁形状である。
かかる構成により、第１１の態様によれば、第１の格納手段の姿勢や向きを規制することができる。
かかる構成により、第１１の態様によれば、第１の格納手段の姿勢や向きを規制することができる。
【0129】
第１２の態様は、第１１の態様において、前記仕切りは、第２の格納手段に対して着脱可能である。
かかる構成により、第１２の態様によれば、前記仕切りを第２の格納手段から取り外すことで第２の格納手段の清掃を容易に行うことができる。
かかる構成により、第１２の態様によれば、前記仕切りを第２の格納手段から取り外すことで第２の格納手段の清掃を容易に行うことができる。
【0130】
第１３の態様は、第１～第１２の態様の何れか１つにおいて、前記第１の格納手段と前記第２の格納手段とが、一体に構成されている。
かかる構成により、第１３の態様によれば、第１の格納手段と第２の格納手段との構造を複雑化することなく構成することができる。
かかる構成により、第１３の態様によれば、第１の格納手段と第２の格納手段との構造を複雑化することなく構成することができる。
【0131】
第１４の態様は、第１～第１２の態様の何れか１つにおいて、前記第２の格納手段と前記保持手段とが、一体に構成されている。
かかる構成により、第１４の態様によれば、第２の格納手段と保持手段との構造を複雑化することなく構成することができる。
かかる構成により、第１４の態様によれば、第２の格納手段と保持手段との構造を複雑化することなく構成することができる。
【0132】
第１５の態様は、第１～第１４の態様の何れか１つにおいて、前記保持手段が、前記装置本体から引き出し可能である。
かかる構成により、第１５の態様によれば、第１の格納手段へのアクセスを良くすることができる。
かかる構成により、第１５の態様によれば、第１の格納手段へのアクセスを良くすることができる。
【0133】
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、上記実施形態や実施例、或いは変形例等に記載した技術事項を適宜組み合わせたものであってもよい。
【0134】
本発明の実施の形態に適宜記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0135】
２ 薬剤一包化パック
３ 薬剤
５ ミシン目
１０ カートリッジ（第１の格納手段の一例）
１２ 支持部右
１３ 支持部左
１７ パック取出し開口部（開口部の一例）
２０ カートリッジトレイ（第２の格納手段の一例）
２２ 仕切り壁（仕切りの一例）
２１ 取手（取手部の一例）
２３ 区画
２５ 開口部
２７ 支柱
２９ 支え部
３０ 配薬トレイ（配薬手段、配薬台の一例）
５０ 取出し部（取出し手段の一例）
５１ 吸着部
５２ 吸着パッド
８０ 引出し部（保持手段の一例）
８１ スライドレール
８２ カートリッジトレイ保持部
８３ カートリッジトレイ位置決め部
８５ スペーサ（スペーサの一例）
９０ 移送部（移送手段の一例）
１５０ 制御部
１６０ カートリッジ付きカートリッジトレイ
１７０ カートリッジトレイ付き引出し部
１９９ 本体フレーム（服薬支援装置本体の一例）
２００ 服薬支援装置
Ｘ 左右・横方向
Ｙ 前後・奥行方向
Ｚ 上下・鉛直方向
３ 薬剤
５ ミシン目
１０ カートリッジ（第１の格納手段の一例）
１２ 支持部右
１３ 支持部左
１７ パック取出し開口部（開口部の一例）
２０ カートリッジトレイ（第２の格納手段の一例）
２２ 仕切り壁（仕切りの一例）
２１ 取手（取手部の一例）
２３ 区画
２５ 開口部
２７ 支柱
２９ 支え部
３０ 配薬トレイ（配薬手段、配薬台の一例）
５０ 取出し部（取出し手段の一例）
５１ 吸着部
５２ 吸着パッド
８０ 引出し部（保持手段の一例）
８１ スライドレール
８２ カートリッジトレイ保持部
８３ カートリッジトレイ位置決め部
８５ スペーサ（スペーサの一例）
９０ 移送部（移送手段の一例）
１５０ 制御部
１６０ カートリッジ付きカートリッジトレイ
１７０ カートリッジトレイ付き引出し部
１９９ 本体フレーム（服薬支援装置本体の一例）
２００ 服薬支援装置
Ｘ 左右・横方向
Ｙ 前後・奥行方向
Ｚ 上下・鉛直方向
【先行技術文献】
【特許文献】
【0136】
【特許文献1】特開２０２１－１８５９７６号公報
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】