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特開2023-120966評価支援システム、情報処理装置、評価支援方法、及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023120966
(43)【公開日】2023-08-30
(54)【発明の名称】評価支援システム、情報処理装置、評価支援方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0639 20230101AFI20230823BHJP
   G06Q 10/105 20230101ALI20230823BHJP
【FI】
G06Q10/06 332
G06Q10/10 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022024134
(22)【出願日】2022-02-18
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】宇都宮 祥平
(72)【発明者】
【氏名】吉田 英一郎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA08
5L049AA11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数のユーザ間でコミュニケーションを行う第1のシステムを利用して、評価対象の評価を管理する第2のシステムに、評価対象の評価を登録する評価支援システム、情報処理装置、評価支援方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】複数のユーザの間でコミュニケーションを行う第1のシステムと、評価対象の評価を管理する第2のシステムとに、ネットワークを介して接続される評価支援システムであって、第1のシステムにおける複数のユーザ間で行われた所定のコミュニケーションに関するコミュニケーション情報を、ネットワークを介して第1のシステムから受信する受信部と、受信したコミュニケーション情報に含まれる第1の情報に基づいて特定される評価対象の評価の第2のシステムへの登録要求を生成する生成部と、生成した登録要求を、ネットワークを介して第2のシステムに送信する送信部と、を有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザの間でコミュニケーションを行う第1のシステムと、評価対象の評価を管理する第2のシステムとに、ネットワークを介して接続される評価支援システムであって、
前記第1のシステムにおける前記複数のユーザ間で行われた所定のコミュニケーションに関するコミュニケーション情報であって、評価対象を特定するための第1の情報を含む前記コミュニケーション情報を、前記ネットワークを介して前記第1のシステムから受信する受信部と、
受信した前記コミュニケーション情報に含まれる前記第1の情報に基づいて特定される評価対象の評価の前記第2のシステムへの登録要求であって、前記コミュニケーション情報にかかる前記所定のコミュニケーションに基づく評価の前記登録要求を生成する生成部と、
生成した前記登録要求を、前記ネットワークを介して前記第2のシステムに送信する送信部と、
を有する、評価支援システム。
【請求項2】
受信した前記コミュニケーション情報に含まれる前記第1の情報に基づいて、評価対象に関する情報を取得する取得部を有し、
前記登録要求は、前記取得部で取得した前記評価対象に関する情報に基づいて特定される前記評価対象に対する評価の登録要求である、
請求項1に記載の評価支援システム。
【請求項3】
前記コミュニケーション情報は、前記複数のユーザのうちの前記所定のコミュニケーションの送信元のユーザを特定するための第2の情報をさらに含み、
前記取得部は、受信した前記コミュニケーション情報に含まれる前記第2の情報に基づいて、前記所定のコミュニケーションにおける送信元のユーザに関する情報を取得し、
前記登録要求は、前記取得部で取得した前記送信元のユーザに関する情報に基づいて特定される前記送信元のユーザから前記評価対象に対する評価、の登録要求である、
請求項2に記載の評価支援システム。
【請求項4】
前記評価支援システムは、さらに、前記評価対象に関する情報を管理する第3のシステムに前記ネットワークを介して接続され、
前記取得部は、前記評価対象に関する情報を、前記ネットワークを介して前記第3のシステムから取得する、
請求項2に記載の評価支援システム。
【請求項5】
前記評価支援システムは、さらに、前記評価対象に関する情報を管理する第3のシステムに前記ネットワークを介して接続され、
前記取得部は、前記評価対象に関する情報を、前記ネットワークを介して前記第3のシステムから取得する、
請求項3に記載の評価支援システム。
【請求項6】
前記第3のシステムは、さらに前記送信元のユーザに関する情報を管理するシステムであり、
前記取得部は、前記送信元のユーザに関する情報を、前記ネットワークを介して前記第3のシステムから取得する、
請求項5に記載の評価支援システム。
【請求項7】
前記第1の情報は前記評価対象に関する情報を含み、
前記取得部は、前記評価対象に関する情報を、受信した前記コミュニケーション情報に含まれる前記第1の情報から取得する、
請求項2に記載の評価支援システム。
【請求項8】
前記第2の情報は前記送信元のユーザに関する情報を含み、
前記取得部は、前記送信元のユーザに関する情報を、受信した前記コミュニケーション情報に含まれる前記第2の情報から取得する、
請求項3に記載の評価支援システム。
【請求項9】
前記評価対象は、前記複数のユーザのうちの前記所定のコミュニケーションの送信先のユーザである、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の評価支援システム。
【請求項10】
前記評価対象は、前記複数のユーザのうちの前記所定のコミュニケーションの送信先のユーザであり、
前記評価対象に関する情報は、前記送信先のユーザに関する情報である、
請求項2乃至8のいずれか一項に記載の評価支援システム。
【請求項11】
前記送信先のユーザに関する情報は、前記第2のシステムにおいて前記送信先のユーザを識別する情報であり、
前記登録要求は、前記第2のシステムにおいて前記送信先のユーザを識別する情報を含む、
請求項10に記載の評価支援システム。
【請求項12】
前記評価対象は、前記複数のユーザのうちの前記所定のコミュニケーションの送信先のユーザであり、
前記評価対象に関する情報は、前記送信先のユーザに関する情報であって、前記第2のシステムにおいて前記送信先のユーザを識別する情報であり、
前記送信元のユーザに関する情報は、前記第2のシステムにおいて前記送信元のユーザを識別する情報であり、
前記登録要求は、前記第2のシステムにおいて前記送信元のユーザを識別する情報と、前記第2のシステムにおいて前記送信先のユーザを識別する情報と、を含む、
請求項3、5、6及び8のいずれか一項に記載の評価支援システム。
【請求項13】
前記評価は、前記送信先のユーザに対する感謝を示す感謝メッセージを含む、請求項9乃至12のいずれか一項に記載の評価支援システム。
【請求項14】
前記評価は、前記送信先のユーザを評価する点数情報を含む、請求項9乃至13のいずれか一項に記載の評価支援システム。
【請求項15】
前記送信部は、前記登録要求を、前記第2のシステムのWeb APIを介して前記第2のシステムに送信する、
請求項1乃至14のいずれか一項に記載の評価支援システム。
【請求項16】
前記登録要求の送信履歴に基づいて、前記第2のシステムが管理する前記評価対象に関するレポートを出力する第1の出力部を有する、請求項1乃至15のいずれか一項に記載の評価支援システム。
【請求項17】
前記コミュニケーション情報は、前記第1のシステムを識別する識別情報を含み、
前記評価支援システムは、前記コミュニケーション情報の受信履歴、又は前記登録要求の送信履歴に基づいて、前記第1のシステムからの前記第2のシステムの利用状況を示すレポートを出力する第2の出力部を有する、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の評価支援システム。
【請求項18】
前記第1のシステムが備えるコンピュータにインストールされ、前記コンピュータに、
前記第1のシステムにおける前記複数のユーザ間のコミュニケーションにおいて、前記所定のコミュニケーションを検知する検知処理と、
前記所定のコミュニケーションを検知したときに、前記コミュニケーション情報を、前記ネットワークを介して前記評価支援システムに通知する通知処理と、
を実行させるプログラムを含む、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の評価支援システム。
【請求項19】
前記第1のシステムにおける前記所定のコミュニケーションは、前記複数のユーザの間でメッセージを送受信するチャット、前記複数のユーザの間での音声通話、のいずれかである、請求項1乃至18のいずれか一項に記載の評価支援システム。
【請求項20】
前記第2のシステムは、前記複数のユーザの人材情報を管理する人事システムである、請求項1乃至19のいずれか一項に記載の評価支援システム。
【請求項21】
前記第1のシステムの提供者と、前記第3のシステムの提供者は同一の企業又は、関連会社である、請求項4乃至6のいずれか一項に記載の評価支援システム。
【請求項22】
複数のユーザの間でコミュニケーションを行う第1のシステムと、評価対象の評価を管理する第2のシステムとに、ネットワークを介して接続される情報処理装置であって、
前記第1のシステムにおける前記複数のユーザ間で行われた所定のコミュニケーションに関するコミュニケーション情報であって、評価対象を特定するための第1の情報を含む前記コミュニケーション情報を、前記ネットワークを介して前記第1のシステムから受信する受信部と、
受信した前記コミュニケーション情報に含まれる前記第1の情報に基づいて特定される評価対象の評価の前記第2のシステムへの登録要求であって、前記コミュニケーション情報にかかる前記所定のコミュニケーションに基づく評価の前記登録要求を生成する生成部と、
生成した前記登録要求を、前記ネットワークを介して前記第2のシステムに送信する送信部と、
を有する、情報処理装置。
【請求項23】
複数のユーザの間でコミュニケーションを行う第1のシステムと、評価対象の評価を管理する第2のシステムとに、ネットワークを介して接続されるコンピュータが、
前記第1のシステムにおける前記複数のユーザ間で行われた所定のコミュニケーションに関するコミュニケーション情報であって、評価対象を特定するための第1の情報を含む前記コミュニケーション情報を、前記ネットワークを介して前記第1のシステムから受信する受信処理と、
受信した前記コミュニケーション情報に含まれる前記第1の情報に基づいて特定される評価対象の評価の前記第2のシステムへの登録要求であって、前記コミュニケーション情報にかかる前記所定のコミュニケーションに基づく評価の前記登録要求を生成する生成処理と、
生成した前記登録要求を、前記ネットワークを介して前記第2のシステムに送信する送信処理と、
を実行する、評価支援方法。
【請求項24】
複数のユーザの間でコミュニケーションを行う第1のシステムと、評価対象の評価を管理する第2のシステムとに、ネットワークを介して接続されるコンピュータに、
前記第1のシステムにおける前記複数のユーザ間で行われた所定のコミュニケーションに関するコミュニケーション情報であって、評価対象を特定するための第1の情報を含む前記コミュニケーション情報を、前記ネットワークを介して前記第1のシステムから受信する受信処理と、
受信した前記コミュニケーション情報に含まれる前記第1の情報に基づいて特定される評価対象の評価の前記第2のシステムへの登録要求であって、前記コミュニケーション情報にかかる前記所定のコミュニケーションに基づく評価の前記登録要求を生成する生成処理と、
生成した前記登録要求を、前記ネットワークを介して前記第2のシステムに送信する送信処理と、
を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、評価支援システム、情報処理装置、評価支援方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のユーザの間で、例えば、ビデオ会議、音声通話、情報共有、チャット、又はインスタントメッセージ等のコミュニケーションを行うコミュニケーションシステムが普及している。
【0003】
また、ユーザ間のチャットを分析し、コミュニケーションに関する分析結果を出力するチャット分析装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
企業等の組織では、組織ごとに管理している組織情報等に基づいて、組織内のユーザの評価情報等の人材情報を、例えば、人事システム等のシステムで管理していることが多い。このようなシステムでは、例えば、ユーザ同士が互いに評価し合えるような新たな仕組みを導入しても、評価する度にシステムにログインしなければならない、又は使い方が分からない等の理由により、システムが有効に利用されない場合がある。
【0005】
なお、このような問題は、ユーザの評価情報を管理する人事システム等に限られず、例えば、商品、店舗、又はサービス等の様々な評価対象の評価情報を管理する他のシステムにも共通に存在する。また、このような問題は、例えば、特許文献1に開示された技術を適用しただけでは解決することができない。
【0006】
本発明の一実施形態は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、複数のユーザ間でコミュニケーションを行う第1のシステムを利用して、評価対象の評価を管理する第2のシステムに、評価対象の評価を登録できるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明の一実施形態に係る評価支援システムは、複数のユーザの間でコミュニケーションを行う第1のシステムと、評価対象の評価を管理する第2のシステムとに、ネットワークを介して接続される評価支援システムであって、前記第1のシステムにおける前記複数のユーザ間で行われた所定のコミュニケーションに関するコミュニケーション情報であって、評価対象を特定するための第1の情報を含む前記コミュニケーション情報を、前記ネットワークを介して前記第1のシステムから受信する受信部と、受信した前記コミュニケーション情報に含まれる前記第1の情報に基づいて特定される評価対象の評価の前記第2のシステムへの登録要求であって、前記コミュニケーション情報にかかる前記所定のコミュニケーションに基づく評価の前記登録要求を生成する生成部と、生成した前記登録要求を、前記ネットワークを介して前記第2のシステムに送信する送信部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施形態によれば、複数のユーザ間でコミュニケーションを行う第1のシステムを利用して、評価対象の評価を管理する第2のシステムに、評価対象の評価を登録できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態に係る情報処理システムのシステム構成の例を示す図である。
図2】一実施形態に係る処理の概要について説明するための図である。
図3】一実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。
図4】一実施形態に係る評価支援システムの機能構成の一例を示す図である。
図5】一実施形態に係る評価支援システムの機能構成の別の一例を示す図である。
図6】第1の実施形態に係る評価支援装置の処理の例を示すフローチャートである。
図7】第1の実施形態に係る評価支援装置が取り扱う情報の例を示す図である。
図8】第1の実施形態に係る検知ボットの処理の例を示すフローチャートである。
図9】第1の実施形態に係る感謝メッセージの例を示す図である。
図10】第1の実施形態に係る情報処理システムの処理の例を示すシーケンス図である。
図11】第2の実施形態に係る検知ボットの処理の例を示すフローチャートである。
図12】第2の実施形態に係る表示画面の例を示す図である。
図13】第2の実施形態に係る評価支援装置の処理の例を示すフローチャートである。
図14】第2の実施形態に係る評価支援装置が取り扱う情報の例を示す図である。
図15】第3の実施形態に係る評価支援システムの機能構成の例を示す図である。
図16】第3の実施形態に係るポイント情報の例を示す図である。
図17】第3の実施形態に係る検知ボットの処理の例を示すフローチャートである。
図18】第4の実施形態に係る評価支援システムの機能構成の例を示す図である。
図19】第4の実施形態に係る評価支援装置の処理の例を示すフローチャートである。
図20】第4の実施形態に係る感謝メッセージの例を示す図である。
図21】第4の実施形態に係る情報提供処理の例を示すフローチャートである。
図22】第4の実施形態に係る評価支援システムが提供する情報の例を示す図(1)である。
図23】第4の実施形態に係る評価支援システムが提供する情報の例を示す図(2)である。
図24】第4の実施形態に係る評価支援システムが提供する情報の例を示す図(3)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
【0011】
<システム構成>
図1は、一実施形態に係る情報処理システムのシステム構成の例を示す図である。情報処理システム1は、例えば、インターネット、又はLAN(Local Area Network)等の通信ネットワーク2に接続された、コミュニケーションシステム10、人事システム20、ユーザ情報管理システム30、及び評価支援装置100等を含む。
【0012】
コミュニケーションシステム(第1のシステム)10は、コンピュータの構成を有する情報処理装置、又は複数の情報処理装置を含むシステムであり、複数のユーザの間でコミュニケーションを行う第1のシステムの一例である。コミュニケーションシステム10は、複数のユーザ(ユーザA、ユーザB、・・・)の間で、例えば、ビデオ会議、音声通話、情報共有、チャット、又はインスタントメッセージ等のコミュニケーションを行うコミュニケーションサービスを提供する。
【0013】
例えば、ユーザAは、PC(Personal Computer)、スマートフォン、又はタブレット端末等の情報端末40aを利用して、通信ネットワーク2を介してコミュニケーションシステム10に接続し、ビデオ会議等に参加することができる。同様に、ユーザBは、情報端末40bを利用して、通信ネットワーク2を介してコミュニケーションシステム10に接続し、ユーザAと同じビデオ会議に参加することにより、ユーザAと映像、及び音声を送受信することができる。なお、このビデオ会議には、3人以上のユーザが参加してもよい。
【0014】
また、ユーザAは、情報端末40aを用いて、コミュニケーションシステム10が提供するチャット、又はインスタントメッセージ等の機能を利用することにより、情報端末40bを利用するユーザBとの間で、テキストメッセージを送受信することができる。
【0015】
コミュニケーションシステム10の例としては、例えば、Microsoft Trams(登録商標)、ZOOM(登録商標)、LINE(登録商標)、及びSlack(登録商標)等がある。ここでは、説明用の一例として、コミュニケーションシステム10が、Microsoft Teams(以下、Teamsと呼ぶ)であるものとして、以下の説明を行う。
【0016】
Teamsは、例えば、グループ内でテキストメッセージを送受信するチャットサービス、音声又は映像を送受信する会議サービス、及びファイル等を共有する共有サービス等を提供するコミュニケーションシステム10の一例である。
【0017】
人事システム(第2のシステム)20は、コンピュータの構成を有する情報処理装置、又は複数の情報処理装置を含むシステムであり、評価対象の評価を管理する第2のシステムの一例である。人事システム20は、例えば、企業等の組織において、組織に所属する複数のユーザの人材情報等を管理するシステムである。人事システム20は、組織ごとに独自のシステムであってもよいし、例えば、タレントパレット(登録商標)等の汎用のシステムであってもよい。ここでは、説明用の一例として、人事システム20が、複数のユーザの人材情報を管理するタレントパレットであるものとして以下の説明を行う。
【0018】
タレントパレットは、複数のユーザの人材情報を一元化することにより、例えば、ユーザの採用、育成、配置、評価、抜擢、又は活躍等の人事サービスを実現する人事システム20の一例である。
【0019】
ユーザ情報管理システム(第3のシステム)30は、コンピュータの構成を有する情報処理装置、又は複数の情報処理装置を含むシステムであり、評価対象に関する情報を管理する第3のシステムの一例である。ユーザ情報管理システム30は、例えば、人事システム20が人材情報を管理するユーザのユーザ情報、及び組織情報等を管理する。ユーザ情報管理システム30は、組織ごとに独自のシステムであってもよいし、例えば、Microsoft Outlook(登録商標)等の汎用のシステムであってもよい。
【0020】
好ましくは、コミュニケーションシステム10と、ユーザ情報管理システム30の提供者は、同一の企業、又は関連会社である。ここでは、説明用の一例として、ユーザ情報管理システム30が、Microsoft Outlook(以下、Outlookと呼ぶ)であるものとして、以下の説明を行う。
【0021】
Outlookは、例えば、ユーザの名前、ID、連絡先、所属、役職、予定表、及びTo Doリスト等を管理するユーザ情報管理システム30の一例である。
【0022】
評価支援装置(情報処理装置)100は、コンピュータの構成を有する情報処理装置、又は複数の情報処理装置を含むシステムである。評価支援装置100は、例えば、通信ネットワーク2を介して、コミュニケーションシステム10、人事システム20、及びユーザ情報管理システム30等と通信可能に接続される。
【0023】
ここで、人事システム20は、従業員の間の相互理解、及び感謝の文化の醸成等のために、従業員の間で感謝メッセージを送受信する感謝メッセージサービスを有しているものとする。例えば、人事システム20の一例であるタレントパレットは、従業員がお互いに感謝の気持ちをテキストメッセージ(感謝メッセージ)と、ポイントとで送り合うサンクスポイント機能を有している。ここで、感謝は、日常のコミュニケーションで生まれるユーザ間のコミュニケーションの評価である。
【0024】
しかし、このような感謝メッセージサービスを導入しても、ユーザは、例えば、感謝メッセージを送る度に人事システム20にアクセスしなければならないこと、又は使い方がよく分からない等の理由により、従業員の間であまり利用されない場合がある。
【0025】
そこで、本実施形態に係る評価支援装置100は、コミュニケーションシステム(第1のシステム)10を利用して、人事システム(第2のシステム)20に、感謝メッセージを登録できるようにする。
【0026】
<処理の概要>
図2は、一実施形態に係る処理の概要について説明するための図である。例えば、ユーザAとユーザBは、情報端末40a、40bと、コミュニケーションシステム10とを利用して、互いにテキストメッセージを送受信しているものとする(ステップS1)。
【0027】
コミュニケーションシステム10は、所定のコミュニケーションを検知する検知ボット11を有しており、ユーザAとユーザBとが送受信するメッセージから、例えば、感謝メッセージ等の所定のコミュニケーションを検知する(ステップS2)。
【0028】
ここで、検知ボット11は、例えば、ユーザからの自然言語による問いかけに対し、自動的に応答するチャットボット等の技術を適用して実現することができる。チャットボットは、ユーザが入力した音声、又はテキストから、ユーザが何をしたいのかを判断する「意図解釈」と、解釈した意図に応じて返答内容を生成する「対話制御」により実現される。
【0029】
例えば、検知ボット11には、「○○ありがとうございます。」というテキストデータが入力されると、その意図を「感謝」と判断するように、複数の例文とその意図が対応付けて予め登録されている。或いは、検知ボット11は、テキストデータから、感謝メッセージを抽出するように予め学習した機械学習モデルを用いて、感謝メッセージを検知してもよい。
【0030】
ここで、機械学習とは、コンピュータに人のような学習能力を獲得させるための技術であり,コンピュータが、データ識別等の判断に必要なアルゴリズムを、事前に取り込まれる学習データから自律的に生成し、新たなデータについてこれを適用して予測を行う技術のことをいう。機械学習のための学習方法は、教師あり学習、教師なし学習、半教師学習、強化学習、又は深層学習のいずれかの方法でもよく、さらに、これらの学習方法を組み合わせた学習方法でもよく、機械学習のための学習方法は問わない。
【0031】
また、検知ボット11は、例えば、感謝メッセージ等の所定のコミュニケーションを検知すると、所定のコミュニケーションを検知したことを示すコミュニケーション情報を、通信ネットワーク2を介して、評価支援装置100に送信する(ステップS3)。このコミュニケーション情報には、例えば、感謝メッセージ等のテキストデータ、送信元ユーザ名、及び送信先のユーザ名等の情報が含まれる。好ましくは、このコミュニケーション情報には、感謝の度合いを表す点数情報である感謝ポイント等が含まれている。
【0032】
評価支援装置100は、コミュニケーションシステム10からコミュニケーション情報を受信すると、受信したコミュにケーション情報に含まれるユーザ名等を用いて、ユーザ情報管理システム30から、ユーザ情報を取得する(ステップS4)。
【0033】
例えば、評価支援装置100は、受信したコミュニケーション情報に含まれる送信先のユーザ名を用いて、ユーザ情報管理システム30から、人事システム20において、送信先のユーザを識別するための識別情報を取得する。また、評価支援装置100は、必要に応じて、受信したコミュニケーション情報に含まれる送信元のユーザ名を用いて、ユーザ情報管理システム30から、人事システム20において、送信元のユーザを識別するための識別情報を取得する。人事システム20において、ユーザを識別するための識別情報には、例えば、ユーザID、社員ID、又はメールアドレス等がある。
【0034】
なお、ユーザ情報管理システム30が有するユーザ情報は、例えば、評価支援装置100が有していてもよいし、人事システム20が有していてもよい。この場合、情報処理システム1は、ユーザ情報管理システム30を有していなくてもよい。
【0035】
また、評価支援装置100は、送信先のユーザに対する評価の登録要求を生成する(ステップS5)。例えば、所定のコミュニケーションが感謝メッセージである場合、評価支援装置100は、送信元のユーザから送信先のユーザへの感謝メッセージの登録要求を生成する。この感謝メッセージの登録要求には、例えば、送信元のユーザを識別する識別情報、送信先のユーザを識別する識別情報、感謝メッセージ、及び感謝ポイント等の情報が含まれる。
【0036】
さらに、評価支援装置100は、生成した登録要求を、通信ネットワーク2を介して人事システム20に送信する(ステップS6)。
【0037】
上記のステップS1~S6の処理により、ユーザは、コミュニケーションシステム10を利用して、人事システム20に、感謝メッセージを容易に登録することができる。
【0038】
なお、図1、2で説明した情報処理システム1は一例である。例えば、検知ボット11が検知する所定コミュニケーションは、感謝メッセージに限られず、例えば、組織、店舗、展示会、演奏会、商品、製品、料理、乗り物、娯楽施設、宿泊施設、観光地、又はサービス等の様々な評価対象を評価する評価メッセージであってもよい。この場合、人事システム20は、上述した評価対象の評価を管理する様々なシステムであってよい。
【0039】
また、評価支援装置100が送信する評価の登録要求には、評価対象に応じて、送信元のユーザを識別する識別情報、又は点数情報等が含まれていなくてもよい。
【0040】
さらに、メッセージを送受信するユーザの数は、3名以上であってもよい。例えば、コミュニケーションシステム10がTeamsである場合、ユーザは、メンション名を指定して、指定した相手にだけメッセージを送信することができる。検知ボット11は、このメンション名により、送信先のユーザ名を特定してもよい。
【0041】
また、検知ボット11は、テキストメッセージに限られず、例えば、音声通話によるメッセージから、感謝メッセージ等の所定のメッセージを検出してもよい。この場合、検知ボット11は、送信先のユーザ、又は送信元のユーザを、話者認識等の技術を利用して特定してもよいし、コミュニケーションシステム10から取得してもよい。また、この場合、検知ボット11は、音声認識技術を用いて、音声メッセージをテキストメッセージに変換することにより、テキストメッセージと同様にして、所定のコミュニケーションを検知してもよい。
【0042】
以上、本実施形態によれば、複数のユーザ間でコミュニケーションを行うコミュニケーションシステム(第1のシステム)10を利用して、評価対象の評価を管理する第2のシステムに、評価対象の評価を容易に登録できるようになる。
【0043】
<ハードウェア構成>
図1に示したコミュニケーションシステム10、人事システム20、ユーザ情報管理システム30、評価支援装置100、及び情報端末40a、40b等は、例えば、図3に示すようなコンピュータ300のハードウェア構成を有している。或いは、コミュニケーションシステム10、人事システム20、ユーザ情報管理システム30、又は評価支援装置100等は、複数のコンピュータ300によって構成される。
【0044】
図3は、一実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。コンピュータ300は、例えば、CPU(Central Processing Unit)301、ROM(Read Only Memory)302、RAM(Random Access Memory)303、HD(Hard Disk)304、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ305、ディスプレイ306、外部機器接続I/F(Interface)307、ネットワークI/F308、キーボード309、ポインティングデバイス310、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ312、メディアI/F314、及びバスライン315等を備えている。
【0045】
これらのうち、CPU301は、コンピュータ300の全体の動作を制御する。ROM302は、例えば、IPL(Initial Program Loader)等のCPU301の起動に用いられるプログラムを記憶する。RAM303は、CPU301のワークエリア等として使用される。HD304は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ305は、CPU301の制御に従ってHD304に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。
【0046】
ディスプレイ306は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種の情報を表示する。外部機器接続I/F307は、各種の外部機器を接続するためのインタフェースである。ネットワークI/F308は、通信ネットワークNを利用してデータ通信をするためのインタフェースである。
【0047】
キーボード309は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス310は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ312は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW311に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RW311は、DVD-RWに限らず、他の記録媒体であっても良い。メディアI/F314は、フラッシュメモリ等のメディア313に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。バスライン315は、上記の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバス、データバス及び各種の制御信号等を含む。
【0048】
<機能構成>
続いて、本実施形態に係る評価支援装置、及び評価支援システムの機能構成について説明する。
【0049】
図4は、一実施形態に係る評価支援システムの機能構成の一例を示す図である。コミュニケーションシステム(第1のシステム)10が、図2で説明した検知ボット11の機能を備えている場合、評価支援システムは、図4に示すように、評価支援装置(情報処理装置)100によって実現される。
【0050】
(評価支援装置の機能構成)
評価支援装置100は、例えば、CPU301が、HD304等の記憶媒体に記憶したプログラムを実行することにより、受信部401、取得部402、生成部403、送信部404、情報管理部405、及び記憶部406等を実現している。
【0051】
受信部401は、例えば、ネットワークI/F308を用いて、コミュニケーションシステム(第1のシステム)10が送信するコミュニケーション情報を受信する受信処理を実行する。このコミュニケーション情報は、コミュニケーションシステム(第1のシステム)10における複数のユーザ間で行われた所定のコミュニケーションに関する情報であって、評価対象を特定するための情報(第1の情報)を含む。
【0052】
図2の例では、受信部401は、コミュニケーションシステム10から、感謝メッセージを検知したことを示すコミュニケーション情報を受信する。このコミュニケーション情報には、例えば、送信元のユーザのユーザ名(第2の情報の一例)、送信先のユーザのユーザ名(第1の情報の一例)、検知した感謝メッセージ、及び感謝ポイント等の情報が含まれる。好ましくは、このコミュニケーション情報には、コミュニケーションシステム10を識別する識別情報(例えば、システム名、システムID等)が含まれる。
【0053】
取得部402は、受信部401が受信したコミュニケーション情報に含まれる第1の情報に基づいて、評価対象に関する情報を取得する取得処理を実行する。
【0054】
図2の例では、取得部402は、コミュニケーション情報に含まれる送信先のユーザのユーザ名(第1の情報の一例)を用いて、ユーザ情報管理システム30から、送信先のユーザのユーザ情報を取得する。このユーザ情報には、例えば、人事システム(第2のシステム)20において、送信先のユーザを識別する識別情報(例えば、ユーザID、又はメールアドレス等)が含まれる。好ましくは、このユーザ情報には、送信先のユーザが所属する所属部署、又は役職等の組織情報が含まれる。
【0055】
また、取得部402は、必要に応じて、受信部401が受信したコミュニケーション情報に含まれる第2の情報に基づいて、送信元のユーザに関する情報を取得する。
【0056】
図2の例では、取得部402は、コミュニケーション情報に含まれる送信元のユーザ名(第2の情報の一例)を用いて、ユーザ情報管理システム30から、送信元のユーザのユーザ情報を取得する。このユーザ情報には、例えば、人事システム(第2のシステム)20において、送信元のユーザを識別する識別情報が含まれる。好ましくは、このユーザ情報には、送信元のユーザが所属する所属部署、又は役職等の組織情報が含まれる。
【0057】
なお、取得部402は、コミュニケーション情報に、人事システム20において送信先のユーザを識別する識別情報(例えば、ユーザID、メールアドレス等)が含まれている場合、コミュニケーション情報から、送信先のユーザを識別する識別情報を取得してもよい。同様に、取得部402は、コミュニケーション情報に、人事システム20において送信元のユーザを識別する識別情報が含まれている場合、コミュニケーション情報から、送信元のユーザを識別する識別情報を取得してもよい。
【0058】
生成部403は、受信部401が受信したコミュニケーション情報に含まれる第1の情報に基づいて特定される評価対象の評価の登録要求を生成する生成処理を実行する。この登録要求には、コミュニケーション情報に対応する所定のコミュニケーションに基づく評価対象の評価が含まれる。
【0059】
図2の例では、生成部403は、人事システム20において送信先のユーザを識別する識別情報と受信先のユーザを識別する識別情報、感謝メッセージ、及び感謝ポイント等を含む感謝メッセージの登録要求を生成する。なお、感謝メッセージ、及び感謝ポイントは、評価対象の評価の一例である。
【0060】
送信部404は、生成部403が生成した登録要求を、通信ネットワーク2を介して人事システム20に送信する送信処理を実行する。送信部404は、例えば、人事システム(第2のシステム)20が提供するWeb API(Application Programming Interface)を利用して、人事システム20に、評価対象の評価の登録要求を送信する。
【0061】
なお、本実施形態に係る評価支援装置100は、人事システム20が提供する既存のWeb APIを利用して、評価の登録要求を送信するので、既存の人事システム20に手を加えることなく、そのまま利用することができる。
【0062】
情報管理部405は、生成部403が生成した評価対象の評価の登録要求、又は送信部404が送信した評価の登録要求を、記憶部406等に記憶して管理する情報管理処理を実行する。図2の例では、情報管理部405は、生成部403が生成した感謝メッセージの登録要求、又は送信部404が送信した感謝メッセージの登録要求を、記憶部406等に記憶する。
【0063】
記憶部406は、例えば、CPU301が実行するプログラム、HD304、及びHDDコントローラ305等によって実現され、上述した評価対象の評価の登録要求、又は感謝メッセージの登録要求等を含む様々な情報を記憶する。なお、記憶部406は、例えば、評価支援装置100の外部のストレージサーバ等によって実現されるものであってもよい。
【0064】
図5は、一実施形態に係る評価支援システムの機能構成の別の一例を示す図である。コミュニケーションシステム10が、図2で説明した検知ボット11の機能を備えていない場合、コミュニケーションシステム10に検知ボット11用のプログラムをインストールすることにより、評価支援システム400を実現することができる。この場合、評価支援システム400は、図5に示すように、評価支援装置100と、検知ボット11とを含む。この検知ボット11は、コミュニケーションシステム10が備えるコンピュータ300を、図5に示した検知ボット11の各機能構成として機能させるプログラムによって実現される。
【0065】
(検知ボットの機能構成)
検知ボット11は、コミュニケーションシステム10が備えるコンピュータ300が検知ボット11用のプログラムを実行することにより、検知部501、通知部502、制御部503、及び記憶部504等を実現している。
【0066】
検知部501は、コミュニケーションシステム10において、複数のユーザが送受信するメッセージから、所定のコミュニケーションを検知する検知処理を実行する。図2の例では、検知部501は、ユーザAとユーザBとが送受信するメッセージに対して、前述した意図解釈を行うことにより、感謝メッセージ(所定のコミュニケーションの一例)を検知する。ここで、感謝メッセージは、送信先のユーザに対する感謝の意図を示す様々なメッセージを含む。なお、感謝メッセージには、感謝の気持ちを表す点数情報である感謝ポイントが含まれていてもよい(含まれていなくてもよい)。
【0067】
通知部502は、検知部501が所定のコミュニケーションを検知したときに、所定のコミュニケーションを検知したことを示すコミュニケーション情報を、通信ネットワーク2を介して、評価支援装置100に通知する通知処理を実行する。このコミュニケーション情報には、例えば、感謝メッセージ(テキストデータ)、送信元ユーザ名、送信先のユーザ名、及び感謝ポイント等が含まれる。
【0068】
制御部503は、例えば、検知部501が検知した感謝メッセージに、感謝ポイントの情報が含まれていない場合等に、通知部502が評価支援装置100に通知するコミュニケーション情報に感謝ポイントを設定する設定処理を実行する。好ましくは、制御部503は、コミュニケーションシステム10において、例えば、ユーザAからユーザBに送信した感謝メッセージに対して、ユーザBが返信操作を行ったときに、自動的に返信メッセージを送信する返信処理を、さらに実行する。なお、制御部503が実行する設定処理、及び返信処理については、具体的な実施形態を例示して後述する。
【0069】
記憶部504は、例えば、コンピュータ300が実行するプログラム、HD304、HDDコントローラ305、及びRAM303等によって実現され、例えば、制御部503が感謝ポイントを決定する際に用いるポイント情報等の様々な情報を記憶する。
【0070】
なお、図4、5で説明した評価支援システム400の機能構成は一例である。例えば、評価支援装置100が有する各機能構成は、複数の情報処理装置に分散して設けられていても良い。
【0071】
また、検知ボット11が有する機能のうち、少なくとも一部は、評価支援装置100が有していてもよい。例えば、検知ボット11の制御部503が実行する感謝ポイントの設定処理は、評価支援装置100が実行してもよい。
【0072】
さらに、評価支援装置100が有する機能のうち、少なくとも一部は、検知ボット11が有していてもよい。例えば、評価支援装置100の取得部402が実行する取得処理は、検知ボット11が実行してもよい。
【0073】
<処理の流れ>
続いて、本実施形態に係る評価支援方法の処理の流れについて説明する。
【0074】
[第1の実施形態]
(評価支援装置の処理)
図6(A)は、第1の実施形態に係る評価支援装置の処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、例えば、図4、5に示すような機能構成を有する評価支援装置100が実行する具体的な処理の一例を示している。
【0075】
ステップS601において、受信部401が、コミュニケーションシステム10から、通信ネットワーク2を介してコミュニケーション情報を受信すると、評価支援装置100は、ステップS602以降の処理を実行する。
【0076】
図7(A)は、コミュニケーションシステム10が、評価支援装置100に送信するコミュニケーション情報の一例のイメージを示している。図7(A)の例では、コミュニケーション情報701aには、項目として、「送信元ユーザ名」、「送信先ユーザ名」、「感謝メッセージ」、「感謝ポイント」、及び「システム名」等の情報が含まれる。
【0077】
「送信元ユーザ名」は、例えば、検知ボット11が検知した感謝メッセージ(所定のコミュニケーションの一例)を送信した送信元のユーザのユーザ名である。なお、送信元ユーザ名は、前記所定のコミュニケーションの送信元のユーザを特定するための第2の情報の一例である。
【0078】
「送信先のユーザ名」は、例えば、検知ボット11が検知した感謝メッセージの送信先のユーザのユーザ名である。なお、送信先のユーザ名は、評価対象を特定するための第1の情報の一例である。
【0079】
「感謝メッセージ」は、例えば、検知ボット11が検知した、送信先のユーザへの感謝の意図を示すメッセージである。
【0080】
「感謝ポイント」は、例えば、検知ボット11が「感謝メッセージ」とともに検知した、感謝の度合いを表す点数情報である。なお、検知ボット11が、感謝メッセージとともに感謝ポイントを検知していない場合、コミュニケーション情報701aには、「感謝ポイント」の情報が含まれていなくてもよい。
【0081】
「システム名」は、例えば、コミュニケーション情報を送信したコミュニケーションシステム10を識別する識別情報の一例である。
【0082】
図7(B)は、コミュニケーションシステム10が、評価支援装置100に送信するコミュニケーション情報の別の一例のイメージを示している。図7(B)の例では、コミュニケーション情報701aには、項目として、「送信元ユーザID」、「送信先ユーザID」、「感謝メッセージ」、「感謝ポイント」、及び「システムID」等の情報が含まれる。
【0083】
「送信元ユーザID」は、例えば、検知ボット11が検知した感謝メッセージを送信した送信元のユーザを識別する識別情報(例えば、社員ID、ログインID等)である。なお、送信元ユーザIDは、前記所定のコミュニケーションの送信元のユーザを特定するための第2の情報の別の一例である。第2の情報は、送信元のユーザのメールアドレス等であってもよい。
【0084】
「送信先のユーザID」は、例えば、検知ボット11が検知した感謝メッセージの送信先のユーザを識別する識別情報である。なお、送信先のユーザIDは、評価対象を特定するための第1の情報の別の一例である。第1の情報は、送信先のユーザのメールアドレス等であってもよい。
【0085】
「感謝メッセージ」、及び「感謝ポイント」は、図7(A)で説明した「感謝メッセージ」、及び「感謝ポイント」と同様なので、ここでは説明を省略する。
【0086】
「システムID」は、例えば、コミュニケーション情報を送信したコミュニケーションシステム10を識別する識別情報の別の一例である。なお、コミュニケーションシステム10を識別する識別情報は、例えば、コミュニケーションシステム10のIPアドレス等のアドレス情報であってもよい。
【0087】
ここでは、一例として、受信部401が受信したコミュニケーション情報が、図7(A)に示すようなコミュニケーション情報701aの形式を有しているものとして、以下の説明を行う。
【0088】
ここで、図6(A)に戻り、フローチャートの説明を続ける。ステップS602において、取得部402は、受信部401が受信したコミュニケーション情報に基づいて、ユーザ情報管理システム(第3のシステム)30から、送信元のユーザに関する情報と、送信先のユーザに関する情報とを取得する。例えば、取得部402は、図7(A)に示すようなコミュニケーション情報701aに含まれる送信元ユーザ名「ユーザA」をキーとして、ユーザ情報管理システム30から、図7(C)に示すような、送信元のユーザのユーザ情報702aを取得する。
【0089】
図7(C)は、取得部402が、ユーザ情報管理システム30から取得するユーザ情報の一例のイメージを示している。図7(C)の例では、ユーザ情報702aには、項目として、「ユーザ名」、「ユーザID」、「メールアドレス」、「所属部署」、及び「役職名」等の情報が含まれる。
【0090】
「ユーザ名」は、取得部402が、ユーザ情報管理システム30から、ユーザ情報702aを取得したときにキーとして用いた「ユーザ名」である。「ユーザID」は、例えば、人事システム20において、ユーザを識別するための識別情報である。「メールアドレス」は、ユーザのメールアドレスである。
【0091】
「所属部署」は、ユーザが所属する部署の名称等である。「役職名」は、ユーザの役職等を表す名称等である。なお、所属部署、及び役職名は、ユーザの組織情報の一例である。
【0092】
同様にして、取得部402は、図7(A)に示すようなコミュニケーション情報701aに含まれる送信先ユーザ名「ユーザB」をキーとして、ユーザ情報管理システム30から、送信先のユーザのユーザ情報を取得する。
【0093】
ステップS603において、生成部403は、送信元のユーザから送信先のユーザに対する感謝メッセージの登録要求(評価の登録要求の一例)を生成する。
【0094】
図7(D)は、生成部403が生成する感謝メッセージの登録要求の一例のイメージを示している。図7(D)の例では、感謝メッセージの登録要求703aには、項目として、「送信元ユーザID」、「送信先ユーザID」、「感謝メッセージ」、及び「感謝ポイント」等の情報が含まれる。
【0095】
「送信元のユーザID」は、例えば、取得部402が取得した送信元のユーザのユーザ情報702aに含まれる「ユーザID」である。「送信先のユーザID」は、取得部402が取得した送信先のユーザのユーザ情報に含まれる「ユーザID」である。「感謝メッセージ」は、例えば、受信部401が受信した、図7(a)に示すようなコミュニケーション情報701aに含まれる「感謝メッセージ」である。「感謝ポイント」は、例えば、受信部401が受信した、図7(a)に示すようなコミュニケーション情報701aに含まれる「感謝ポイント」である。
【0096】
図7(E)は、生成部403が生成する感謝メッセージの登録要求の別の一例のイメージを示している。図7(E)の例では、感謝メッセージの登録要求703bには、項目として、「送信元ユーザのメールアドレス」、「送信先ユーザのメールアドレス」、「感謝メッセージ」、及び「感謝ポイント」等の情報が含まれる。
【0097】
「送信元のユーザのメールアドレス」は、例えば、取得部402が取得した送信元のユーザのユーザ情報702aに含まれる「メールアドレス」である。「送信先のユーザのメールアドレス」は、取得部402が取得した送信先のユーザのユーザ情報に含まれる「メールアドレス」である。「感謝メッセージ」は、前述したように、受信部401が受信したコミュニケーション情報に含まれる「感謝メッセージ」である。「感謝ポイント」は、前述したように、受信部401が受信したコミュニケーション情報に含まれる「感謝ポイント」である。
【0098】
ここで、再び図6(A)に戻り、フローチャートの説明を続ける。ステップS604において、送信部404は、生成部403が生成した感謝メッセージの登録要求を、通信ネットワーク2を介して人事システム20に送信する。
【0099】
ステップS605において、情報管理部405は、生成部403が生成した感謝メッセージの登録要求、又は送信部404が人事システム20に送信した感謝メッセージの登録要求を、記憶部406等に記憶する。例えば、情報管理部405は、図7(D)に示すような感謝メッセージの登録要求703aを、コミュニケーションシステム10に対応する記憶領域に記憶する。
【0100】
図6(B)は、第1の実施形態に係る評価支援装置の処理の別の一例を示すフローチャートである。この処理は、例えば、図2のステップS3において、評価支援装置100が、コミュニケーションシステム10からコミュニケーション情報を受信したときに実行する具体的な処理の別の一例を示している。
【0101】
図6(A)の処理では、例えば、ユーザAからユーザBに対する感謝メッセージを、人事システム20に登録する場合の例について説明したが、評価対象に対する評価には、送信元のユーザの情報が含まれていなくてもよい。この場合、評価支援装置100は、例えば、図6(B)に示すような処理を実行する。なお、基本的な処理内容は、図6(A)で説明した処理と同様なので、ここでは、図6(A)の処理と同様の処理に対する詳細な説明は省略する。
【0102】
ステップS611において、受信部401が、コミュニケーションシステム10から、通信ネットワーク2を介してコミュニケーション情報を受信すると、評価支援装置100は、ステップS612以降の処理を実行する。
【0103】
ステップS612において、取得部402は、受信部401が受信したコミュニケーション情報に基づいて、ユーザ情報管理システム(第3のシステム)30から、送信先のユーザに関する情報を取得する。例えば、取得部402は、図7(A)に示すようなコミュニケーション情報701aに含まれる送信先ユーザ名「ユーザB」をキーとして、ユーザ情報管理システム30から、送信先のユーザのユーザ情報を取得する。
【0104】
ステップS613において、生成部403は、送信先のユーザに対する評価の登録要求を生成する。
【0105】
図7(F)は、生成部403が生成する感謝メッセージの登録要求の一例のイメージを示している。図7(F)の例では、感謝メッセージの登録要求703cには、項目として、「送信先ユーザのメールアドレス」、「感謝メッセージ」、及び「感謝ポイント」等の情報が含まれる。このように、感謝メッセージの登録要求703cには、送信元のユーザの情報が含まれていない場合がある。
【0106】
ステップS614において、送信部404は、生成部403が生成した感謝メッセージの登録要求を、通信ネットワーク2を介して、人事システム20に送信する。
【0107】
ステップS615において、情報管理部405は、生成部403が生成した評価の登録要求、又は送信部404が人事システム20に送信した評価の登録要求を、記憶部406等に記憶する。
【0108】
(検知ボットの処理)
図8は、第1の実施形態に係る検知ボットの処理の例を示すフローチャートである。この処理は、例えば、図5に示すような機能構成を有する検知ボット11が実行する具体的な処理の一例を示している。
【0109】
ステップS801において、検知部501が、感謝メッセージ(所定のコミュニケーションの一例)を検知すると、検知ボット11は、ステップS802以降の処理を実行する。なお、検知部501は、前述したように、複数のユーザが送受信するメッセージに対して、図解釈を行うことにより、感謝メッセージを検知する。
【0110】
ステップS802において、通知部502は、検知部501が検知したメッセージの投稿者の情報から、送信元ユーザ名を抽出する。
【0111】
図9は、第1の実施形態に係る感謝メッセージの例を示す図である。図9に示すように、感謝メッセージ900には、一例として、投稿者の情報901、メンション先の情報902、感謝メッセージ(本文)903、評価支援装置100へのメンション904、及び感謝ポイント905等の情報が含まれる。
【0112】
投稿者の情報901には、例えば、感謝メッセージ900を投稿したユーザのユーザ名(送信元ユーザ名)等が含まれる。メンション先の情報902には、例えば、感謝メッセージ900の評価対象となる送信先のユーザのユーザ名(送信先ユーザ名)等が含まれる。感謝メッセージ(本文)903は、感謝メッセージ900の本文を表す文字列等が含まれる。評価支援装置100へのメンション904には、例えば、感謝ポイントの送信先である評価支援装置100を表す文字列(ここでは「ThanksBot」)等が含まれる。感謝ポイント905には、例えば、感謝メッセージ900の評価対象となる送信先のユーザに贈る感謝ポイントの点数等が含まれる。
【0113】
ここで、メンションとは、コミュニケーションシステム10において、「@」の後ろに、送信先のユーザ名、又はシステム等を入力することにより、特定の送信先に通知を行う機能である。
【0114】
通知部502は、例えば、図9に示すような感謝メッセージ900の投稿者の情報901から、送信元ユーザ名「ユーザA」を取得する。
【0115】
ステップS803において、通知部502は、検知部501が検知した感謝メッセージのメンション先の情報から、送信先ユーザ名を抽出する。例えば、通知部502は、図9に示すような感謝メッセージ900のメンション先の情報902から、送信先ユーザ名「ユーザB」を取得する。
【0116】
ステップS804において、通知部502は、検知部501が検知した感謝メッセージ内に、感謝ポイントの指定があるか否かを判断する。例えば、通知部502は、図9に示す感謝メッセージ900のように、感謝メッセージ900内に、感謝ポイント905の情報がある場合、メッセージ内に感謝ポイントの指定があると判断する。一方、通知部502は、感謝メッセージ内に、感謝ポイント905の情報がない場合、メッセージ内に感謝ポイントの指定がないと判断する。
【0117】
メッセージ内に感謝ポイントの指定がある場合、通知部502は、処理をステップS805に移行させる。一方、メッセージ内に感謝ポイントの指定がない場合、通知部502は、処理をステップS806に移行させる。
【0118】
ステップS805に移行すると、通知部502は、指定された感謝ポイントを、感謝メッセージから抽出する。例えば、通知部502は、図9に示すような感謝メッセージ900から、感謝ポイント905に指定された「5ポイント」を取得する。
【0119】
ステップS806に移行すると、通知部502は、予め設定された感謝ポイント(例えば、1ポイント)を、検知部501が検知した感謝メッセージに設定する。
【0120】
ステップS807において、通知部502は、例えば、図7(A)に示すように、送信元ユーザ名、送信先ユーザ名、感謝メッセージ(本文)、感謝ポイント、及びシステム名等を含むコミュニケーション情報701aを、評価支援装置100に送信する。
【0121】
(情報処理システムの処理)
図10は、第1の実施形態に係る情報処理システムの処理の例を示すシーケンス図である。この処理は、図8で説明した検知ボットの処理、及び図6(A)で説明した評価支援装置の処理に対応する、情報処理システム1の全体の処理の流れを示している。なお、図10に示す処理の開始時点において、複数のユーザが、コミュニケーションシステム10を利用して、メッセージを送受信しているものとする。
【0122】
ステップS1001において、コミュニケーションシステム10の検知ボット11が、感謝メッセージを検知すると、情報処理システム1は、ステップS1002以降の処理を実行する。
【0123】
ステップS1002において、検知ボット11は、例えば、図8のステップS802~S807の処理を実行することにより、図7(A)に示すようなコミュニケーション情報701aを作成し、評価支援装置100に通知する。これにより、評価支援装置100の受信部401は、コミュニケーションシステム10からコミュニケーション情報701aを受信する。
【0124】
ステップS1003において、評価支援装置100の取得部402は、受信部401が受信したコミュニケーション情報に基づいて、ユーザ情報管理システム(第3のシステム)30から、送信元のユーザ、及び送信先のユーザのユーザ情報を取得する。なお、この処理は、例えば、図6(A)のステップS602の処理に対応している。
【0125】
ステップS1004において、評価支援装置100の生成部403は、例えば、取得部402が取得したユーザ情報を用いて、図7(D)に示すような感謝メッセージの登録要求703aを生成する。なお、この処理は、例えば、図6(A)のステップS603の処理に対応している。
【0126】
ステップS1005において、評価支援装置100の送信部404は、生成部403が生成した感謝メッセージの登録要求を、人事システム20に送信する。なお、この処理は、例えば、図6(A)のステップS604の処理に対応している。
【0127】
ステップS1006において、評価支援装置100の情報管理部405は、生成部403が生成した感謝メッセージの登録要求703a、又は送信部404が送信した感謝メッセージの登録要求703aを、記憶部406等に記憶する。なお、この処理は、例えば、図6(A)のステップS605の処理に対応している。
【0128】
ステップS1007において、人事システム20は、評価支援装置100が送信した感謝メッセージの登録要求を受信すると、受信した感謝メッセージを登録する。これにより、人事システム20は、例えば、送信元のユーザが、人事システム20にログインして、送信先のユーザ宛の感謝メッセージを登録したときと同様に、送信元のユーザから送信先のユーザへの感謝メッセージを送信する。
【0129】
このように、本実施形態によれば、複数のユーザ間でコミュニケーションを行うコミュニケーションシステム(第1のシステム)10を利用して、評価対象の評価を管理する人事システム(第2のシステム)20に、評価対象の評価を容易に登録できるようになる。
【0130】
[第2の実施形態]
第1の実施形態により、ユーザAは、コミュニケーションシステム10を利用して、例えば、図9に示すような感謝メッセージ900をユーザBに送信することにより、人事システム20において、ユーザBに感謝メッセージを送信することができる。
【0131】
ただし、この方法だけでは、人事システム20で、感謝メッセージを受信したユーザBは、人事システム20にログインしないと、人事システム20において、ユーザAから受信した感謝メッセージに返信することができない。
【0132】
そこで、第2の実施形態では、ユーザAから感謝メッセージを受信したユーザBが、コミュニケーションシステム10を利用して、人事システム20において、ユーザAから受信した感謝メッセージに容易に返信できるようにする。
【0133】
<処理の流れ>
(検知ボットの処理)
図11は、第2の実施形態に係る検知ボットの処理の例を示すフローチャートである。なお、図11の処理の開始時点において、例えば、図10で説明した情報処理システムの処理により、ユーザAからユーザBに対して、図9に示すような感謝メッセージ900を送信済であるものとする。また、これにより、ユーザBが利用する情報端末40bのチャット画面1200に、例えば、図12に示すような感謝メッセージ1210が表示されているものとする。
【0134】
このとき、検知ボット11は、図12に示すように、感謝メッセージを人事システム20に登録したことを示すメッセージ1220を、情報端末40a、40bのチャット画面に表示させてもよい。
【0135】
図11のステップS1101において、検知ボット11は、ユーザBがユーザAから受信した感謝メッセージ1210に対する所定の操作を検知すると、ステップS1102以降の処理を実行する。
【0136】
例えば、図12に示すように、ユーザBが受信した感謝メッセージ1210には、ユーザAが送信した感謝メッセージ900の内容に加えて、感謝メッセージに応答するための1つ以上の操作ボタン1211が表示されているものとする。また、ユーザBは、1つ以上の操作ボタンの1211のうち、第1のボタン1212を選択することにより、感謝メッセージ1210に対して肯定的な返信操作を行うことができるものとする。
【0137】
この場合、検知ボット11の検知部501は、感謝メッセージ1210に対する所定の操作として、第1のボタン1212の選択操作を検知する。
【0138】
ステップS1102において、検知ボット11の制御部503は、検知部501が、感謝メッセージ1210に対する所定の操作を検知すると、感謝メッセージ1210に対応する返信メッセージを作成する。例えば、検知ボット11は、チャットボットの技術を適用して、ユーザAからの「レビューありがとうございます。」という感謝メッセージに対して、「どういたしまして!」等の返信メッセージを作成する。
【0139】
ステップS1103において、検知ボット11の制御部503は、感謝メッセージ1210を受信したユーザBから、当該感謝メッセージを送信したユーザAへ、作成した返信メッセージを返信する。
【0140】
これにより、情報端末40a、40bのチャット画面には、例えば、図12に示すように、ユーザBからユーザAは、返信メッセージを自動返信したことを示すメッセージ1230が表示される。
【0141】
ステップS1104において、検知ボット11の通知部502は、返信メッセージを返信したことを示すコミュニケーション情報を、通信ネットワーク2を介して、評価支援装置100に送信する。このコミュニケーション情報には、例えば、返信したメッセージの送信元ユーザ名(ユーザB)、送信先ユーザ名(ユーザA)、及び返信メッセージ「どういたしまして!」等が含まれる。
【0142】
(評価支援装置の処理)
図13は、第2の実施形態に係る評価支援装置の処理の例を示すフローチャートである。この処理は、例えば、図11で説明した検知ボットの処理に対応する、評価支援装置100の処理の一例を示している。なお、図13に示した処理のうち、ステップS601、S602の処理は、図6(A)で説明した第1の実施形態に係る評価支援装置100の処理と同様なので、ここでは説明を省略する。
【0143】
ステップS1301において、生成部403は、送信元のユーザから、送信先のユーザに対する感謝メッセージ、又は返信メッセージの登録要求を生成する。
【0144】
図14(A)は、コミュニケーションシステム10が、図11のステップS1104において、評価支援装置100に送信するコミュニケーション情報の一例のイメージを示している。図14(A)の例では、コミュニケーション情報1401には、項目として、「送信元ユーザ名」、「送信先ユーザ名」、「返信メッセージ」、及び「システム名」等の情報が含まれる。
【0145】
「送信元ユーザ名」は、返信メッセージを送信した送信元のユーザのユーザ名(例えば、ユーザB)である。「送信先のユーザ名」は、返信メッセージを送信する送信元のユーザのユーザ名(例えば、ユーザA)である。
【0146】
「返信メッセージ」は、例えば、検知ボット11が作成した、送信先のユーザ(例えば、ユーザA)へ返信メッセージである。「システム名」は、例えば、コミュニケーション情報を送信したコミュニケーションシステム10を識別する識別情報の一例である。
【0147】
このように、コミュニケーションシステム10が、図11のステップS1104において、評価支援装置100に送信するコミュニケーション情報1401には、「感謝ポイント」が含まれていなくてもよい(含まれていてもよい)。
【0148】
生成部403は、受信部401が受信したコミュニケーション情報が、「返信メッセージ」を含む場合、例えば、図14(B)に示すような、「返信メッセージ」を含む返信メッセージの登録要求1402を生成する。一方、生成部403は、受信部401が受信したコミュニケーション情報が、「感謝メッセージ」を含む場合、例えば、図7(D)に示すような、「感謝メッセージ」を含む感謝メッセージの登録要求703を生成する。
【0149】
ステップS1302において、送信部404は、生成部403が生成した登録要求を、人事システム20に送信する。
【0150】
ステップS1303において、情報管理部405は、生成部403が生成した感謝メッセージ、又は返信メッセージの登録要求、或いは送信部404が人事システム20に送信した感謝メッセージ、又は返信メッセージの登録要求を、記憶部406等に記憶する。
【0151】
上記の処理により、ユーザAから、図12に示すような感謝メッセージ1210を受信したユーザBは、例えば、感謝メッセージ1210と共に表示される第1のボタン1212を選択するだけで、感謝メッセージ1210に容易に返信できるようになる。
【0152】
このように、第2の実施形態によれば、ユーザAから感謝メッセージを受信したユーザBが、コミュニケーションシステム10を利用して、人事システム20において、ユーザAから受信した感謝メッセージに容易に返信できるようになる。
【0153】
[第3の実施形態]
第1の実施形態に係る検知ボット11は、例えば、図8のステップS804において、検知部501が検知した感謝メッセージ内に感謝ポイントの指定がない場合、ステップS806において、予め設定された感謝ポイント(例えば、1ポイント)を設定していた。
【0154】
ただし、これは一例であり、検知ボット11は、例えば、感謝メッセージを検知したコミュニケーションシステム10等に応じて、検知部501が検知した感謝メッセージに設定する感謝ポイントを変更してもよい。また、検知ボット11は、所定のキャンペーン期間等に応じて、通常の期間とは異なるポイント倍率で、検知部501が検知した感謝メッセージに感謝ポイントを設定してもよい。さらに、検知ボット11は、例えば、感謝メッセージに含まれる予め設定されたキーワードに応じて、感謝ポイントを加算してもよい。
【0155】
<機能構成>
図15は、第3の実施形態に係る評価支援システムの機能構成の例を示す図である。図15に示すように、第3の実施形態に係る検知ボット11の制御部503は、ポイント情報管理システム(第4のシステム)1500から、後述するポイント情報を取得できるように構成されている。
【0156】
ポイント情報管理システム(第4のシステム)1500は、例えば、コンピュータ300の構成を有する情報処理装置、又は複数のコンピュータ300を含むシステムであり、通信ネットワーク2を介して、コミュニケーションシステム10と通信可能に接続されている。
【0157】
ポイント情報管理システム1500は、例えば、図16に示すような、ポイント情報1601、1602、1603を、記憶部等に記憶して管理しており、制御部503等からの要求に応じて、ポイント情報1601、1602、1603を提供する。
【0158】
図16(A)は、第3の実施形態に係るポイント情報の一例を示している。図16(A)の例では、ポイント情報1601には、複数のコミュニケーションシステム10のシステムID(SYSTEM01、SYSTEM02、・・・)と、ポイント倍率とが対応付けて記憶されている。なお、ポイント倍率は、加算ポイント等であってもよい。
【0159】
図16(A)の例では、検知ボット11がインストールされているコミュニケーションシステム10のシステムIDが「SYSTEM01」である場合、制御部503は、予め設定された感謝ポイント(例えば、1ポイント)を2倍して感謝ポイントを設定する。一方、検知ボット11がインストールされているコミュニケーションシステム10のシステムIDが「SYSTEM02」である場合、制御部503は、予め設定された感謝ポイントを1倍して感謝ポイントを設定することを示している。このようなポイント情報1601を利用して、検知ボット11の制御部503は、複数のコミュニケーションシステム10に重み付けして、感謝メッセージに感謝ポイントを設定することができる。
【0160】
図16(B)は、第3の実施形態に係るポイント情報の別の一例を示している。図16(B)の例では、ポイント情報1602には、複数の期間と、ポイント倍率とが対応付けて記憶されている。なお、ポイント倍率は、加算ポイント等であってもよい。
【0161】
図16(B)の例では、現在の日付が、3月1日から5月10日までの期間内である場合、制御部503は、予め設定された感謝ポイント(例えば、1ポイント)を3倍して感謝ポイントを設定することを示している。一方、現在の日付が、上記以外の期間である場合、制御部503は、予め設定された感謝ポイントを1倍して感謝ポイントを設定することを示している。このようなポイント情報1602を利用して、検知ボット11の制御部503は、例えば、キャンペーン期間等に、感謝メッセージにより多くのポイントを設定することができる。
【0162】
図16(C)は、第3の実施形態に係るポイント情報の別の一例を示している。図16(C)の例では、ポイント情報1603には、複数のキーワードと、加算ポイントとが対応付けて記憶されている。なお、加算ポイントは、ポイント倍率等であってもよい。
【0163】
図16(C)の例では、感謝メッセージにキーワード1が含まれている場合、制御部503は、予め設定された感謝ポイント(例えば、1ポイント)に2ポイントを加算することを示している。同様に、感謝メッセージにキーワード2が含まれている場合、制御部503は、予め設定された感謝ポイントに1ポイントを加算することを示している。このようなポイント情報1603を利用して、検知ボット11の制御部503は、例えば、感謝メッセージに含まれるキーワードに重み付けして、感謝メッセージに感謝ポイントを設定することができる。
【0164】
<処理の流れ>
図17は、第3の実施形態に係る検知ボットの処理の例を示すフローチャートである。なお、図17に示す処理のうち、ステップS801~S805、S807の処理は、図8で説明した第1の実施形態に係る検知ボットの処理と同様なので、ここでは説明を省略する。
【0165】
ステップS804からステップS1701に移行すると、検知ボット11の制御部503は、ポイント情報管理システム1500から、例えば、図16で説明したポイント情報1601、1602、1603のうち、1つ以上のポイント情報を取得する。なお、コミュニケーションシステム10の検知ボット11に提供されるポイント情報は、ポイント情報管理システム1500において、予め設定されているものとする。
【0166】
ステップS1702において、検知ボット11の制御部503は、取得した1つ以上のポイント情報に基づいて、感謝メッセージに設定する感謝ポイントを決定する。
【0167】
例えば、制御部503が、ポイント情報管理システム1500から、ポイント情報1601と、ポイント情報1603とを取得したものとする。また、感謝メッセージには、「キーワード1」が含まれており、検知ボット11を含むコミュニケーションシステム10のシステムIDが「SYSTEM01」であるものとする。
【0168】
この場合、制御部503は、ポイント情報1601に基づいて、予め設定された感謝ポイント「1ポイント」を2倍した2ポイントに、ポイント情報1603に基づいて、加算ポイント「2」を加算した4ポイントを、感謝ポイントに決定する。
【0169】
上記の処理により、検知ボット11は、検知部501が検知した感謝メッセージに感謝ポイントが指定されていない場合、ポイント情報管理システム1500から取得したポイント情報に従って、感謝メッセージに感謝ポイントを設定することができる。
【0170】
また、本実施形態によれば、感謝ポイントの重み付けの変更、又はキャンペーン期間の変更等を行う場合、ユーザ情報管理システム30が管理するポイント情報を変更すればよく、コミュニケーションシステム10の検知ボット11の更新は不要である。
【0171】
[第4の実施形態]
評価支援装置100は、記憶部406等に記憶した感謝メッセージの登録要求(評価の登録要求の一例)に基づいて、例えば、評価支援装置100が提供するサービスの利用状況等を提供する情報提供機能を有している。第5の実施形態では、評価支援装置100の情報提供機能について説明する。
【0172】
<機能構成>
図18は、第4の実施形態に係る評価支援システムの機能構成の例を示す図である。第4の実施形態に係る評価支援装置100の情報管理部405は、第1~3の実施形態で説明した機能に加えて、収集部1801、第1の出力部1802、及び第2の出力部1803等を有している。なお、図18において、検知ボット11は、例えば、図5に示すような、第1の実施形態に係る検知ボット11と同様の機能構成を有しているものとする。
【0173】
収集部1801は、例えば、CPU301が実行するプログラムによって実現され、人事システム(第2のシステム)20が、評価支援装置100からの要求に応じて送信した感謝メッセ0時の送信履歴を、人事システム20から収集する。また、収集部1801は、送信部404が、人事システム20に送信した感謝メッセージの登録要求の送信履歴を、記憶部406等から取得する。
【0174】
好適な一例として、第3の実施形態に係る生成部403は、人事システム20に送信する感謝メッセージの登録要求に含まれる感謝メッセージ(本文)に、評価支援システム400からの登録要求であることを示す識別情報を付加する機能を有している。例えば、生成部403は、感謝メッセージ(本文)に、所定の文字列を、評価支援システム400からの登録要求であることを示す識別情報として付加する。
【0175】
これにより、収集部1801は、感謝メッセージに付加した所定の文字列をキーとして、人事システム20が送信した感謝メッセージの履歴のうち、評価支援装置100からの要求に応じて送信した感謝メッセージの履歴を、選択的に収集することができる。
【0176】
或いは、収集部1801は、人事システム20が送信した感謝メッセージの履歴を収集し、収集した感謝メッセージの履歴から、所定の文字列を含まない感謝メッセージの履歴を選択的に取得してもよい。
【0177】
第1の出力部1802は、例えば、CPU301が実行するプログラムによって実現され、記憶部406等に記憶した、感謝メッセージの登録要求の送信履歴等に基づいて、人事システム20が管理するユーザ(評価対象)に関するレポートを出力する。例えば、第1の出力部1802は、収集部1801が収集した履歴等に基づいて、ユーザごとの感謝メッセージの利用状況等を分析したレポートを作成し、作成したレポートを上司等が利用する情報端末1811等に、電子メール等で送信する。
【0178】
第2の出力部1803は、例えば、CPU301が実行するプログラムによって実現され、記憶部406等に記憶した、感謝メッセージの登録要求の送信履歴等に基づいて、評価支援システム400の利用状況を示すレポートを出力する。なお、第2の出力部1803は、記憶部406等に記憶したコミュニケーション情報の受信履歴等に基づいて、評価支援システム400の利用状況を示すレポートを出力してもよい。なお、第1の出力部1802と第2の出力部1803は、異なる出力部であってもよいし、同じ出力部であってもよい。
【0179】
また、第2の出力部1803は、評価支援システム400の利用状況を示すレポートを、図18に示すように、ダッシュボード1813等を介して、人事担当者等が利用する情報端末1812に出力してもよい。ここで、ダッシュボード1813は、様々なデータをグラフ、又は表等にまとめて、容易に理解できるようにするデータ可視化ツールである。ダッシュボード1813は、例えば、企業等の組織ごとに独自のプログラムであってもよいし、Microsoft Power BI(登録商標)等の汎用のプログラムであってもよい。
【0180】
なお、第2の出力部1803は、ダッシュボード1813を介さずに、評価支援システム400の利用状況を示すレポートを、人事担当者等が利用する情報端末1812に出力してもよい。
【0181】
<処理の流れ>
(評価支援装置の処理)
図19は、第4の実施形態に係る評価支援装置の処理の例を示すフローチャートである。なお、図19に示す処理のうち、ステップS601、S602の処理は、図6(A)で説明した第1の実施形態に係る評価支援装置の処理と同様なので、ここでは説明を省略する。また、基本的な処理内容は、図6(A)で説明した第1の実施形態に係る評価支援装置の処理と同様なので、ここでは、第1の実施形態と同様の処理内容に対する詳細な説明は省略する。
【0182】
ステップS1901において、評価支援装置100の生成部403は、コミュニケーションシステム10から受信したコミュニケーション情報に含まれる感謝メッセージに、コミュニケーションシステム10を識別する識別情報を付加する。
【0183】
例えば、受信したコミュニケーション情報に、図20(A)に示すような感謝メッセージ2010が含まれている場合、生成部403は、図20(B)に示すように、感謝メッセージの末尾に、コミュニケーションシステム10を識別する文字列2021を付加する。図20(B)の例では、生成部403は、コミュニケーションシステム10を識別する文字列2021として、「thanks」という文字列を付加した感謝メッセージ2020を作成する例を示している。
【0184】
ステップS1902において、生成部403は、送信元のユーザから、送信先のユーザに対する感謝メッセージの登録要求を生成する。
【0185】
ステップS1903において、送信部404は、生成部403が生成した登録要求を、通信ネットワーク2を介して、人事システム20に送信する。この感謝メッセージの登録要求には、例えば、コミュニケーションシステム10を識別する文字列2021を付加した感謝メッセージ2020が含まれる。
【0186】
ステップS1904において、情報管理部405は、生成部403が生成した感謝メッセージの登録要求、又は送信部404が人事システム20に送信した感謝メッセージの登録要求を、記憶部406等に記憶する。
【0187】
(情報提供処理1)
図21(A)は、第4の実施形態に係る情報提供処理の一例を示している。この処理は、例えば、人事担当者等が利用する情報端末1812からの要求に応じて、情報管理部405が実行する情報提供処理の一例を示している。
【0188】
ステップS2101において、収集部1801は、人事システム20から、コミュニケーションシステム10を識別する文字列2021(以下、所定の文字列と呼ぶ)を含まない感謝メッセージの送信履歴を収集する。例えば、収集部1801は、人事システム20に、所定の文字列を含まない感謝メッセージの送信履歴の取得要求を送信することにより、所定の文字列を含まない感謝メッセージの送信履歴を取得してもよい。
【0189】
或いは、収集部1801は、人事システム20から感謝メッセージの送信履歴を取得し、取得した感謝メッセージの送信履歴の中から、所定の文字列を含まない感謝メッセージの送信履歴を、選択的に取得してもよい。
【0190】
ステップS2102において、収集部1801は、記憶部406等に記憶した、感謝メッセージの登録要求の送信履歴を取得する。
【0191】
ステップS2103において、第2の出力部1803は、収集部1801が収集した情報に基づいて、評価支援システム400の利用状況に関するレポートを作成する。
【0192】
ステップS2104において、第2の出力部1803は、作成したレポートを、例えば、ダッシュボード1813、又は情報端末1812等に出力する。
【0193】
図22(A)は、評価支援装置100が提供する情報の一例を示している。例えば、図21(A)のステップS2104において、第2の出力部1803は、図22(A)に示すような、グラフ2210をダッシュボード1813、又は情報端末1812等に出力してもよい。
【0194】
図22(A)に示すグラフ2210において、横軸は評価支援システム400を導入してからの期間(日)、縦軸は感謝メッセージの送信回数(回)を表している。また、グラフ2210には、人事システム20を利用している会社(全社)において、コミュニケーションシステム10を利用した感謝メッセージの送信回数2211と、人事システム20を利用した感謝メッセージの送信回数2212とが表示されている。このグラフにより、人事担当者等は、例えば、評価支援システム400を導入してから、感謝メッセージの送信回数が増えていること、及びコミュニケーションシステム10を利用した感謝メッセージの送信回数が多いこと等を容易に把握することができる。
【0195】
なお、第2の出力部1803は、例えば、ステップS2101で収集部1801が記憶部406等から収集した、感謝メッセージの送信履歴を集計することにより、コミュニケーションシステム10を利用した感謝メッセージの送信回数2211をグラフ化できる。また、第2の出力部1803は、例えば、ステップS2101で収集部1801が人事システム20から収集した感謝メッセージの送信履歴を集計することにより、人事システム20を利用した感謝メッセージの送信回数2212をグラフ化することができる。
【0196】
図22(B)は、評価支援装置100が提供する情報の別の一例を示している。例えば、図21(A)のステップS2104において、第2の出力部1803は、図22(B)に示すような、グラフ2220をダッシュボード1813、又は情報端末1812等に出力してもよい。
【0197】
図22(B)に示すグラフ2220において、横軸は評価支援システム400を導入してからの期間(日)、縦軸は感謝メッセージの送信回数(回)を表している。また、グラフ2220には、組織別の感謝メッセージの送信回数2221、2222、2223が表示されている。例えば、図22(B)に示したグラフ2220により、人事担当者等は、設計グループによる感謝メッセージの送信回数2223が伸びていること、及びマーケティンググループによる感謝メッセージの送信回数2221が伸びていないこと等を容易に把握できる。また、人事担当者等は、このグラフ2220から、例えば、マーケティングGにおいて、感謝メッセージの送信回数が少ない理由等を、例えば、設計グループの事例と比較するとよいこと、等を判断することができる。
【0198】
なお、第2の出力部1803は、例えば、収集部1801が収集した感謝メッセージの送信履歴に含まれる送信元ユーザID等を取得し、取得した送信元ユーザIDを用いて、ユーザ情報管理システム30から送信元のユーザの所属部署の情報を取得する。これにより、第2の出力部1803は、収集部1801が収集した感謝メッセージの送信履歴を、組織別に集計し、グラフ化することができる。
【0199】
図23(A)は、評価支援装置100が提供する情報の別の一例を示している。例えば、図21(A)のステップS2104において、第2の出力部1803は、図23(A)に示すような、グラフ2310をダッシュボード1813、又は情報端末1812等に出力してもよい。
【0200】
図23(A)に示すグラフ2310において、横軸は評価支援システム400を導入してからの期間(日)、縦軸は感謝メッセージの送信回数(回)を表している。また、グラフ2310には、役職別の感謝メッセージの送信回数2311、2312が表示されている。例えば、人事担当者等は、感謝メッセージの利用回数の伸びていない部署における、図23(A)に示すようなグラフ2220を表示することにより、利用回数が伸びていない部署で、上司が感謝メッセージを利用しているか否か等を容易に確認することができる。
【0201】
なお、第2の出力部1803は、例えば、収集部1801が収集した感謝メッセージの送信履歴に含まれる送信元ユーザID等を取得し、取得した送信元ユーザIDを用いて、ユーザ情報管理システム30から送信元のユーザの所属部署、及び役職の情報を取得する。これにより、第2の出力部1803は、収集部1801が収集した感謝メッセージの送信履歴を、役職別に集計し、グラフ化することができる。
【0202】
図23(B)は、評価支援装置100が提供する情報の別の一例を示している。例えば、図21(A)のステップS2104において、第2の出力部1803は、図23(B)に示すような、グラフ2320をダッシュボード1813、又は情報端末1812等に出力してもよい。
【0203】
図23(B)に示すグラフ2320において、横軸は評価支援システム400を導入してからの期間(日)、縦軸は感謝メッセージの送信回数(回)を表している。また、グラフ2320には、部署外への感謝メッセージの送信回数2321、及び部署内への感謝メッセージの送信回数2322が表示されている。
【0204】
このグラフ2320により、人事担当者等は、同じ部署内における感謝メッセージの送信回数が伸びていること、及び部署外への感謝メッセージの送信回数があまり伸びていないこと等を容易に把握することができる。
【0205】
図24(A)は、評価支援装置100が提供する情報の別の一例を示している。例えば、図21(A)のステップS2104において、第2の出力部1803は、図24(A)に示すような、表2401をダッシュボード1813、又は情報端末1812等に出力してもよい。この表2401は、例えば、図23(B)で説明したグラフ2320の結果、及び図22(A)で説明したグラフ2210の結果等を、さらに分析して表形式にまとめたものである。
【0206】
図24(B)は、評価支援装置100が提供する情報の別の一例を示している。例えば、図21(A)のステップS2104において、第2の出力部1803は、図24(B)に示すような、表2402をダッシュボード1813、又は情報端末1812等に出力してもよい。この表2402は、例えば、図23(B)で説明したグラフ2320の結果、及び図23(A)で説明したグラフ2310の結果等を、さらに分析して表形式にまとめたものである。
【0207】
このように、第2の出力部1803は、評価支援システム400の利用状況に関するレポートを、例えば、グラフ、又は表で出力することができる。なお、評価支援システム400は、第2の出力部1803でデータの集計のみを行い、ダッシュボード1813の機能を利用して、グラフ、又は表を作成し、出力するものであってもよい。
【0208】
(情報提供処理2)
図21(B)は、第4の実施形態に係る情報提供処理の別の一例を示している。この処理は、例えば、所定の時間間隔、又は指定された日時等に、評価支援装置100の情報管理部405が実行する情報提供処理の一例を示している。なお、ここでは、図21(A)で説明した処理と同様の処理内容に対する詳細な説明は省略する。
【0209】
ステップS2111において、収集部1801は、人事システム20から、所定の文字列を含まない感謝メッセージの送信履歴を収集する。
【0210】
ステップS2112において、収集部1801は、記憶部406等に記憶した、感謝メッセージの登録要求の送信履歴を取得する。
【0211】
ステップS2113において、第1の出力部1802は、人事システム20が管理するユーザに関するレポートを作成する。例えば、第1の出力部1802は、収集部1801が収集した情報に基づいて、所定の部署に所属する複数のユーザの感謝メッセージの利用状況を示すレポートを作成する。
【0212】
ステップS2114において、第2の出力部1803は、作成したレポートを、上述した所定の部署の上司宛に、例えば、電子メール等で送信する。或いは、第2の出力部1803は、作成したレポートを、所定の部署の上司に代えて(又は加えて)、人事担当者宛に電子メール等で送信してもよい。
【0213】
図24(C)は、第1の出力部1802が提供する情報の一例を示している。例えば、図21(B)のステップS2114において、第1の出力部1802は、図24(C)に示すような表2403を含むレポートを、情報端末1811、1812等に、電子メールで送信してもよい。
【0214】
図24(C)の例では、表2403には、複数のユーザ(ユーザA、ユーザB、・・)ごとに、「部署内への感謝」、「部署外への感謝」、「部署外からの感謝」、「感謝ポイント」、及び「評価支援システムの利用率」等の情報が集計されている。
【0215】
「部署内への感謝」は、ユーザが、同じ部署内の他のユーザに対して送信した感謝メッセージの件数を示している。例えば、図24(C)の例では、ユーザAが、同じ部署内の田の他のユーザに送信した感謝メッセージの回数が、30件であることを示している。
【0216】
「部署外への感謝」は、ユーザが、他の部署のユーザに対して送信した感謝メッセージの件数を示している。例えば、図24(C)の例では、ユーザAが、他の部署のユーザに送信した感謝メッセージの数が、10件であることを示している。
【0217】
「部署外からの感謝」は、ユーザが、他の部署のユーザから受信した感謝メッセージの件数を示している。例えば、図24(C)の例では、ユーザAが、他の部署のユーザから受信した感謝メッセージの件数が、11件であることを示している。
【0218】
「感謝ポイント」は、ユーザに対する他のユーザからの感謝ポイントの合計を示している。例えば、図24(C)の例では、ユーザAが、所定の期間内に280ポイントの感謝ポイントを取得したことを示している。
【0219】
「評価支援システムの利用率」は、例えば、ユーザが送信した感謝メッセージのうち、コミュニケーションシステム10を利用して送信した感謝メッセージの割合を示している。例えば、図24(C)の例では、ユーザAが送信した感謝メッセージのうち、75%の感謝メッセージが、コミュニケーションシステム10を利用して送信されたことを示している。
【0220】
なお、第1の出力部1802は、図24(C)に示すような表2403に加えて(又は代えて)、図22(A)、(B)、及び図23(A)、(B)で説明したグラフを含むレポートを、情報端末1811、1812等に送信してもよい。同様に、第1の出力部1802は、図24(C)に示すような表2403に加えて(又は代えて)、図14(A)、(B)で説明した表を含むレポートを、情報端末1811、1812等に送信してもよい。
【0221】
以上、本発明の各実施形態によれば、複数のユーザ間でコミュニケーションを行うコミュニケーションシステム10を利用して、ユーザの評価を管理する人事システム20に、ユーザの評価を容易に登録できるようになる。
【0222】
なお、ユーザは、評価対象の一例であり、人事システム20は、評価対象の評価を管理する第2のシステムの一例である。例えば、第2のシステムは、組織、店舗、展示会、演奏会、商品、製品、料理、乗り物、娯楽施設、宿泊施設、観光地、又はサービス等の様々な評価対象の評価を管理するシステムであってよい。
【0223】
例えば、評価対象が、所定のサービスである場合、検知ボット11は、複数のユーザ間のコミュニケーションから、所定のサービスを評価する評価メッセージを検知し、検知した評価メッセージを含むコミュニケーション情報を、評価支援装置100に送信する。
【0224】
また、検知ボット11からコミュニケーション情報を受信した評価支援装置100は、所定のサービスの評価を管理する第2のシステムに、所定のサービスの評価の登録要求を送信してもよい。
【0225】
同様に、評価対象が、所定の観光地である場合、検知ボット11は、複数のユーザ間のコミュニケーションから、所定の観光地を評価する評価メッセージを検知し、検知した評価メッセージを含むコミュニケーション情報を、評価支援装置100に送信する。
【0226】
また、検知ボット11からコミュニケーション情報を受信した評価支援装置100は、所定の観光地の評価を管理する第2のシステムに、所定の観光地の評価の登録要求を送信してもよい。
【0227】
このように、本実施形態によれば、複数のユーザ間でコミュニケーションを行う第1のシステムを利用して、評価対象の評価を管理する第2のシステムに、評価対象の評価を容易に登録できるようになる。
【0228】
<補足>
上記で説明した各実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0229】
また、実施例に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。ある実施形態では、評価支援装置100は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。同様に、コミュニケーションシステム10、互いに通信するように構成された複数のコンピューティングデバイスを含むことができる。
【0230】
さらに、評価支援装置100、及びコミュニケーションシステム10は、開示された処理ステップ、例えば図10を様々な組み合わせで共有するように構成できる。例えば、所定のユニットによって実行されるプロセスは、評価支援装置100によって実行され得る。同様に、所定のユニットの機能は、コミュニケーションシステム10によって実行することができる。また、評価支援装置100と検知ボット11の各要素は、1つの装置にまとめられていても良いし、複数の装置に分けられていても良い。
【符号の説明】
【0231】
1 情報処理システム
2 通信ネットワーク
10 コミュニケーションシステム(第1のシステム)
20 人事システム(第2のシステム)
30 ユーザ情報管理システム(第3のシステム)
100 評価支援装置(情報処理装置、評価支援システムの一例)
400 評価支援システム
401 受信部
402 取得部
403 生成部
404 送信部
701a、701b コミュニケーション情報
【先行技術文献】
【特許文献】
【0232】
【特許文献1】特開2020-57067号公報
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