(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023125230
(43)【公開日】2023-09-07
(54)【発明の名称】利用対象管理装置、利用対象管理システム、利用対象管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/02 20120101AFI20230831BHJP
【FI】
G06Q10/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022029218
(22)【出願日】2022-02-28
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(72)【発明者】
【氏名】橋本 高広
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】座席等の利用対象を利用する際に、利用者毎に設定された設定情報で連携制御対象を制御する。
【解決手段】通信システムにおいて、利用対象管理装置5による任意設定情報の登録処理は、利用対象を利用する利用者の利用者識別情報に関連付けて、連携制御対象名、任意設定情報を、制御対象設定管理DB5007に設定することS56と、利用者の利用操作に応じて、利用者の利用者識別情報に関連付けられた連携制御対象名、任意設定情報を、連携制御管理装置7に対して送信することS57と、を含む。
【選択図】
図25
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用対象の予約を管理する利用対象管理装置であって、
前記利用対象の利用に連携して制御される連携制御対象に対して設定される設定情報を、前記利用対象を利用する利用者を識別する利用者識別情報に対応付けて設定する設定手段と、
前記利用対象に対する前記利用者の利用操作に応じて、前記利用者識別情報を受信する受信手段と、
前記連携制御対象が制御されるように、前記利用操作に応じて受信した前記利用者識別情報に対応付けて設定された前記設定情報を含む連携制御対象制御要求を送信する送信手段と、
を有する、
ことを特徴とする利用対象管理装置。
【請求項2】
前記設定手段は、
前記設定情報を、前記利用対象を識別する利用対象識別情報及び前記連携制御対象を識別する連携制御対象識別情報に対応付けて設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の利用対象管理装置。
【請求項3】
前記設定手段は、
前記利用者が入力した前記連携制御対象に対する設定内容を、前記設定情報として設定する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の利用対象管理装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の利用対象管理装置であって、更に、
前記利用操作に応じて、前記利用対象の利用及び前記連携制御対象の制御を管理する管理手段を有する、
ことを特徴とする利用対象管理装置。
【請求項5】
前記利用対象が予約された第1の予約に係る第1の予約時間と、前記利用対象の利用に連携して制御される所定の連携制御対象を共有する他の利用対象が予約された第2の予約に係る第2の予約時間が重複する場合、
前記管理手段は、
前記第1の予約時間と前記第2の予約時間の早い方で予約された利用対象の利用に連携して制御される前記所定の連携制御対象に対して設定された設定情報を採用する、
ことを特徴とする請求項4に記載の利用対象管理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の利用対象管理装置であって、更に、
前記第1の予約時間と前記第2の予約時間の早い方に係る前記所定の連携制御対象に対して設定された第1の設定情報を採用した後、前記第1の予約時間と前記第2の予約時間の遅い方に係る前記所定の連携制御対象に対して設定された第2の設定情報を採用する旨を示す重複通知を生成する生成手段を有する、
ことを特徴とする利用対象管理装置。
【請求項7】
請求項6に記載の利用対象管理装置であって、
前記送信手段は、
前記重複通知を前記利用者が使用する利用者端末に対して送信する、
ことを特徴とする利用対象管理装置。
【請求項8】
前記連携制御対象は、前記利用対象に設けられた照明設備、空調設備、カーナビゲーション、並びに音楽、ニュース及び天気予報を配信する配信システムを含み、
前記送信手段は、
前記連携制御対象に対して前記利用者が入力した前記設定情報を送信する、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の利用対象管理装置。
【請求項9】
前記設定情報は、
前記連携制御対象における照度、色、点灯方法、点灯時間、温度、湿度、音量、音声再生時間を含む情報である、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の利用対象管理装置。
【請求項10】
前記利用操作は、前記利用対象の利用開始に係る操作又は前記利用対象の利用終了に係る操作を含む、
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の利用対象管理装置。
【請求項11】
利用対象の予約を管理する利用対象管理装置と、前記利用対象を利用する利用者が使用する利用者端末と、を有する利用対象管理システムであって、
前記利用者端末は、
前記利用対象の利用に連携して制御される連携制御対象を制御するための入力を受け付ける受付手段と、
受け付けられた前記入力に係る入力情報を、前記利用対象管理装置に対して送信する送信手段と、
を有し、
前記利用対象管理装置は、
前記連携制御対象に対して設定される設定情報を、前記入力情報及び前記利用者を識別する利用者識別情報に対応付けて設定する設定手段と、
前記利用対象に対する前記利用者の利用操作に応じて、前記利用者識別情報を受信する受信手段と、
前記連携制御対象が制御されるように、前記利用操作に応じて受信した前記利用者識別情報に対応付けて設定された前記設定情報を含む連携制御対象制御要求を送信する送信手段と、
を有する、
ことを特徴とする利用対象管理システム。
【請求項12】
利用対象の予約を管理する利用対象管理装置が実行する利用対象管理方法であって、
前記利用対象の利用に連携して制御される連携制御対象に対して設定される設定情報を、前記利用対象を利用する利用者を識別する利用者識別情報に対応付けて設定する設定ステップと、
前記利用対象に対する前記利用者の利用操作に応じて、前記利用者識別情報を受信する受信ステップと、
前記連携制御対象が制御されるように、前記利用操作に応じて受信した前記利用者識別情報に対応付けて設定された前記設定情報を含む連携制御対象制御要求を送信する送信ステップと、
を含む処理を実行する、
ことを特徴とする利用対象管理方法。
【請求項13】
利用対象の予約を管理する利用対象管理装置に、
前記利用対象の利用に連携して制御される連携制御対象に対して設定される設定情報を、前記利用対象を利用する利用者を識別する利用者識別情報に対応付けて設定する設定ステップと、
前記利用対象に対する前記利用者の利用操作に応じて、前記利用者識別情報を受信する受信ステップと、
前記連携制御対象が制御されるように、前記利用操作に応じて受信した前記利用者識別情報に対応付けて設定された前記設定情報を含む連携制御対象制御要求を送信する送信ステップと、
を含む処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用対象管理装置、利用対象管理システム、利用対象管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスビルなどにおいて、センサ技術などを活用し照明機器や空調機器の管理を自動的に、又はセンタ側で集中的に管理できる設備制御システムが提案されている。例えば、各種センサを各フロアに設置し、そのセンサ情報を元に空調機器の運転管理をしたり、人の有無を検知してフロアの照明機器の電源を切るなどの技術が存在する。
【0003】
そのひとつとして、設備機器の稼働状況と在籍者の情報に基づいて、稼働状況がONとなっている機器から不必要な機器が無いかを判定し、不必要な設備機器のスイッチを切る技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、座席等の利用対象を利用する際に、利用者ごとに設定された設定情報で連携制御対象を制御することができないという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、請求項1に係る発明は、利用対象の予約を管理する利用対象管理装置であって、前記利用対象の利用に連携して制御される連携制御対象に対して設定される設定情報を、前記利用対象を利用する利用者を識別する利用者識別情報に対応付けて設定する設定手段と、前記利用対象に対する前記利用者の利用操作に応じて、前記利用者識別情報を受信する受信手段と、前記連携制御対象が制御されるように、前記利用操作に応じて受信した前記利用者識別情報に対応付けて設定された前記設定情報を含む連携制御対象制御要求を送信する送信手段と、を有する、ことを特徴とする利用対象管理装置を提供する。
【発明の効果】
【0006】
以上説明したように本発明によれば、座席等の利用対象を利用する際に、利用者ごとに設定された設定情報で連携制御対象を制御することができるようになるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1の実施形態に係る通信システムの全体構成の一例を示す図である。
【
図2】第1の実施形態に係る利用者端末のハードウエア構成の一例を示す図である。
【
図3】第1の実施形態に係る利用対象管理装置及び連携制御管理装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
【
図4】第1の実施形態に係る連携制御対象のハードウエア構成の一例を示す図である。
【
図5】第1の実施形態に係る通信システムの機能構成の一例を示す図である。
【
図6】ログイン情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図7】エリア情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図8】フロア情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図9】利用対象管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図10】予約情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図11】制御対象連携管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図12】制御対象設定管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図13】制御対象設定値テーブルの一例を示す概念図である。
【
図14】利用対象管理装置における利用対象登録処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図15】利用対象管理装置におけるサインイン時の画面の例である。
【
図16】利用対象管理装置におけるエリア及びフロアの管理の画面の例である。
【
図17】利用対象管理装置における利用対象の管理の画面の例である。
【
図18】利用対象管理装置における利用(予約)履歴一覧の画面の例である。
【
図19】第1の実施形態に係る連携制御管理装置における制御対象登録処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図20】連携制御管理装置における設備の管理の画面の例である。
【
図21】第1の実施形態に係る利用対象と連携制御対象との連携処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図22】利用対象管理装置における連携制御対象の管理の画面の例である。
【
図23】第1の実施形態に係る利用者端末と利用対象管理装置との間の認証処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図24】利用者端末におけるログイン処理時の画面の例である。
【
図25】第1の実施形態に係る任意設定情報の登録処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図26】利用対象管理装置における任意設定値登録時の画面の例である。
【
図27】第1の実施形態に係る連携制御対象に対する制御処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図28】利用者端末におけるQRコード撮影時の画面の例である。
【
図29】第1の実施形態に係る利用対象に対する判断処理の一例を示すフローチャートである。
【
図30】利用者端末における利用開始通知の画面の例である。
【
図31】利用者端末における利用開始通知の他の画面の例である。
【
図32】利用者端末における利用終了受付の画面の例である。
【
図33】第2の実施形態に係る通信システムの全体構成の一例を示す図である。
【
図34】第2の実施形態に係る通信システムの機能構成の一例を示す図である。
【
図35】第2の実施形態に係る利用対象管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図36】第2の実施形態に係る予約情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図37】第2の実施形態に係る制御対象設定管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図38】第2の実施形態に係る連携制御対象の登録処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図39】第2の実施形態に係る利用対象管理装置における連携制御対象の管理の画面の例である。
【
図40】第2の実施形態に係る任意設定情報の登録処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図41】第2の実施形態に係る連携制御対象に対する制御処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図42】第2の実施形態に係るカードキー操作によるチェックイン、チェックアウトの一例を示す図である。
【
図43】第2の実施形態に係る利用者端末における利用開始通知の画面の例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を用いて、発明を実施するための形態について説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する部分があればその説明を省略する。
【0009】
〔第1の実施形態〕
〔通信システムの全体構成〕
図1は、第1の実施形態に係る通信システムの全体構成の一例を示す図である。
図1に示されているように、通信システム1は、利用者端末3、利用対象管理装置5、連携制御管理装置7及び連携制御対象9を含む各装置及び端末を有している。また、通信システム1は、利用対象管理装置5及び連携制御管理装置7を含む利用対象制御管理システム2を有している。更に、通信システム1では、利用者端末3、利用対象管理装置5、連携制御管理装置7及び連携制御対象9は、通信ネットワーク100を介してそれぞれ互いに接続されている。
【0010】
通信ネットワーク100は、不特定多数の通信が行われる通信ネットワークであり、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)等によって構築されている。なお、通信ネットワーク100には、有線通信だけでなく、4G(4th Generation)、5G(5th Generation)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、LTE(Long Term Evolution)等の無線通信による通信ネットワークが含まれてもよい。なお、利用者端末3、利用対象管理装置5及び連携制御管理装置7は、専用の構内ネットワーク等で互いに接続されていてもよいし、通信ネットワーク100の内側に、ファイアウォール(Fire Wall)を介して互いに接続されていてもよい。
【0011】
<利用者端末>
利用者端末3は、利用対象を利用する利用者によって使用される通信端末である。利用者端末3は、一般的なサーバOSなどが搭載された一以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現され、通信システム1を構築する一つの構成要素である。また、利用者端末3は、他の装置、通信端末と通信を行うための通信アプリを記憶手段に記憶している。また、利用者端末3は、利用対象を利用する際に利用対象に設けられたバーコード等の一次元コード、QRコード等の二次元コード、及び三次元コード等の各種コード情報の読取、及び利用対象管理装置5が送信した各種通知情報の表示等を行う。
【0012】
なお、利用者端末3は、一般的に使用されるPC(Personal Computer)、携帯型ノートPC、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等の通信機能を有する通信端末であってもよい。また、利用者端末3は、腕時計型の通信端末のようなウエアラブル通信端末であってもよい。利用者端末3は、更に、ブラウザソフトウエア等のソフトウエアを動作させることが可能な通信装置又は通信端末が用いられてもよい。
【0013】
<利用対象管理装置>
利用対象管理装置5は、一般的なサーバOSなどが搭載された一以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現される。また、利用対象管理装置5は、他の装置、通信端末と通信を行うための通信アプリを記憶手段に記憶している。また、利用対象管理装置5は、後述する各種利用対象を管理する。また利用対象管理装置5は、利用対象に連携して制御される連携制御対象を管理する連携制御管理装置7との間で通信を行い、利用対象と連携制御対象との間の連携処理等を行う。但し、利用対象管理装置5は、連携制御管理装置7の機能を兼ね備えた構成であってもよい。その場合、利用対象制御管理システム2は、利用対象管理装置5そのものとなる。
【0014】
なお、利用対象管理装置5は、一般的に使用されるPC(Personal Computer)、携帯型ノートPC等の単一のコンピュータによって構築されてもよいし、ストレージ等の各部(機能又は手段)を分割して任意に割り当てられた複数のコンピュータによって構築されてもよい。また、利用対象管理装置5の機能の全て又は一部は、クラウド環境に存在するサーバコンピュータであってもよいし、オンプレミス環境に存在するサーバコンピュータであってもよい。利用対象管理装置5は、更に、ブラウザソフトウエア等のソフトウエアを動作させることが可能な通信装置又は通信端末が用いられてもよい。
【0015】
また、利用対象管理装置5は、利用者端末3に対してプッシュ通知(送信)によりデータ(情報)を通知(送信)してもよい。その場合、利用対象管理装置5は、例えば、プッシュ通知サーバの一例であるFCM(Firebase Cloud Messaging)を利用してプッシュ通知することで実現することが可能である。
【0016】
<連携制御管理装置>
連携制御管理装置7は、一般的なサーバOSなどが搭載された一以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現される。また、連携制御管理装置7は、他の装置、通信端末と通信を行うための通信アプリを記憶手段に記憶している。また、連携制御管理装置7は、赤外線通信等を用いて連携制御対象9と通信することにより、連携制御対象9の動作を制御する。
【0017】
なお、連携制御管理装置7は、一般的に使用されるPC(Personal Computer)、携帯型ノートPC等の単一のコンピュータによって構築されてもよいし、ストレージ等の各部(機能又は手段)を分割して任意に割り当てられた複数のコンピュータによって構築されてもよい。また、連携制御管理装置7の機能の全て又は一部は、クラウド環境に存在するサーバコンピュータであってもよいし、オンプレミス環境に存在するサーバコンピュータであってもよい。この場合、利用対象管理装置5が、連携制御管理装置7の機能の全て又は一部を担うようなシステム構成であってもよい。連携制御管理装置7は、更に、ブラウザソフトウエア等のソフトウエアを動作させることが可能な通信装置又は通信端末が用いられてもよい。
【0018】
<連携制御対象>
連携制御対象9は、一般的なサーバOSなどが搭載され、照明器具(照明設備)、空調設備、カーエアコンをはじめとして、カーナビゲーション、音楽、ニュース及び天気予報を配信する配信システムなどに組み込まれたものをいう。また、連携制御対象9は、通信ネットワーク100を介して利用対象管理装置5と通信することも可能であるとともに、連携制御管理装置7との間で赤外線通信等による通信を行うことも可能である。
【0019】
上述したシステム構成に基づき、本実施形態は、座席等の利用対象を利用する際に、利用対象の利用に連携して使用される照明設備、空調設備を含む連携制御対象9に対する使い勝手を向上させることを可能にする利用対象管理装置を提供する。
【0020】
●用語について●
本実施形態において利用対象とは、会社、団体及び組織等が保有・貸借・管理し、少なくとも一人以上の利用者が利用可能な物、空間を表す。物の一例としては、机及び椅子(座席)、社用車、自転車、ロッカー、レンタカー、カーシェアリング等が考えられる。また、空間の一例としては、フリーアドレスを有するフリースペース(以下、「フリースペース」という)、レンタルオフィス、レンタルスタジオ、プライベートブース、ホテル等の宿泊施設、催事場、駐車場、駐輪場が含まれる。更に利用対象は、予め予約処理が行われたものであってもよいし、予約がされていない状態で、且つ、利用可能な状態のものであってもよい。
【0021】
また、本実施形態において予約とは、利用対象を利用する際、前日等に行った事前予約、及び、利用開始日時と予約日時が重なる(同一日時、若しくは同一日時時間)即時利用のどちらについても、予約とする。
【0022】
また、本実施形態において制御とは、連携制御対象の電気系統のオン、オフ、動作モードの設定、変更等を含む。
【0023】
また、本実施形態において連携制御対象とは、利用対象の利用に連携して制御される設備、システムを表す。連携制御対象の一例としては、上述したように照明器具(照明設備)、空調設備、カーエアコン、カーナビゲーション、音楽、ニュース及び天気予報を配信する配信システムが含まれる。なお本実施形態では、説明の便宜上、「連携設備」と呼ぶ場合もある。そして、連携設備が所定の設定に基づいて動作することを「稼働」と呼ぶ場合もある。
【0024】
また、本実施形態において利用者(ユーザ、顧客)とは、利用者端末3を利用する者、利用対象を予約した者、利用対象及び連携制御対象のうち少なくとも一方を利用する者、並びに、利用対象管理装置5を管理する予約管理者、及び連携制御管理装置7を管理する設備管理者を含む。利用者は更に、ユーザ、顧客等も含まれるが、特に指定しない場合、本実施形態では説明の便宜上「利用者」と記載する。
【0025】
〔ハードウエア構成〕
続いて、
図2乃至
図4を用いて、実施形態に係る通信システムを構成する装置又は端末のハードウエア構成について説明する。なお、
図2乃至
図4に示されている端末又は装置のハードウエア構成は、必要に応じて構成要素が追加又は削除されてもよい。
【0026】
<利用者端末のハードウエア構成>
図2は、第1の実施形態に係る利用者端末のハードウエア構成の一例を示す図である。
図2に示されているように、利用者端末3は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU301、ROM302、RAM303、EEPROM304、ディスプレイ307、近距離通信I/F308、CMOSセンサ309、撮像素子I/F310を備えている。利用者端末3は更に、ネットワークI/F311、タッチパネル312、ポインティングデバイス313、メディアI/F315、外部機器接続I/F316、音入出力I/F317、マイク318、スピーカ319及びバスライン320を備えている。
【0027】
これらのうち、CPU301は、利用者端末3全体の動作を制御する。ROM302は、CPU301の駆動に用いられるプログラム等を記憶する。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。EEPROM304は、CPU301の制御にしたがって、アプリ等の各種データの読出し又は書込みを行う。ディスプレイ307は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字又は画像などの各種情報を表示する。本実施形態において、ディスプレイ307は、表示手段の一例として機能する。近距離通信I/F308は、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標。以下省略)、Wi-Fi(登録商標。以下省略)等の無線通信インターフェイスを備える通信装置又は通信端末等とデータ通信を行うための通信回路である。CMOSセンサ309は、CPU301の制御にしたがって被写体を撮像して画像データ又は動画データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。なお、撮像手段は、CMOSセンサではなく、CCD(Charge Coupled Device)センサ等で構成される撮像手段であってもよい。撮像素子I/F310は、CMOSセンサ309の駆動を制御する回路である。
【0028】
ネットワークI/F311は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェイスである。タッチパネル312は、利用者がディスプレイ307上に配置された所定のボタン、アイコン等に対して押下、クリック又はタップ等の操作をすることで、利用者端末3を操作するための入力手段の一種である。ポインティングデバイス313は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。メディアI/F315は、フラッシュメモリ等の記録メディア314に対するデータの読出し又は書込み(記憶)を制御する。外部機器接続I/F316は、各種の外部機器を接続するためのインターフェイスである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ等である。音入出力I/F317は、CPU301の制御にしたがってマイク318及びスピーカ319との間で音信号の入出力を処理する回路である。マイク318は、音を電気信号に変える内蔵型の回路であり、外部のスピーカ等から発する音声や音波を取得し電気信号を用いた情報を取得する。スピーカ319は、電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。バスライン320は、CPU301等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0029】
<利用対象管理装置、連携制御管理装置のハードウエア構成>
図3は、第1の実施形態に係る利用対象管理装置及び連携制御管理装置のハードウエア構成の一例を示す図である。利用対象管理装置5は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU501、ROM502、RAM503、EEPROM504、HD505、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ506、ディスプレイ507、近距離通信I/F508、CMOSセンサ509、撮像素子I/F510を備えている。利用対象管理装置5は更に、ネットワークI/F511、タッチパネル512、ポインティングデバイス513、メディアI/F515、外部機器接続I/F516、音入出力I/F517、マイク518、スピーカ519及びバスライン520を備えている。
【0030】
これらのうち、CPU501は、利用対象管理装置5全体の動作を制御する。ROM502は、CPU501の駆動に用いられるプログラム等を記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。EEPROM504は、CPU501の制御にしたがって、アプリ等の各種データの読出し又は書込みを行う。HD505は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ506は、CPU501の制御にしたがってHD505に対する各種データの読出し又は書込みを制御する。ここで、利用対象管理装置5は、HD505及びHDDコントローラ506に代えて、SSD(Solid State Drive)を搭載したハードウエア構成であってもよい。ディスプレイ507は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字又は画像などの各種情報を表示する。本実施形態において、ディスプレイ507は、表示手段の一例として機能する。近距離通信I/F508は、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth、Wi-Fi等の無線通信インターフェイスを備える通信装置又は通信端末等とデータ通信を行うための通信回路である。CMOSセンサ509は、CPU501の制御にしたがって被写体を撮像して画像データ又は動画データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。なお、撮像手段は、CMOSセンサではなく、CCD(Charge Coupled Device)センサ等で構成される撮像手段であってもよい。撮像素子I/F510は、CMOSセンサ509の駆動を制御する回路である。
【0031】
ネットワークI/F511は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェイスである。タッチパネル512は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス513は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。メディアI/F515は、フラッシュメモリ等の記録メディア514に対するデータの読出し又は書込み(記憶)を制御する。外部機器接続I/F516は、各種の外部機器を接続するためのインターフェイスである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ等である。音入出力I/F517は、CPU501の制御にしたがってマイク518及びスピーカ519との間で音信号の入出力を処理する回路である。マイク518は、音を電気信号に変える内蔵型の回路であり、外部のスピーカ等から発する音声や音波を取得し電気信号を用いた情報を取得する。スピーカ519は、電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。バスライン720は、CPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0032】
連携制御管理装置7は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU701、ROM702、RAM703、EEPROM704、HD705、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ706、ディスプレイ707、近距離通信I/F708、CMOSセンサ709、撮像素子I/F710を備えている。連携制御管理装置7は更に、ネットワークI/F711、キーボード712、ポインティングデバイス713、メディアI/F715、外部機器接続I/F716、音入出力I/F717、マイク718、スピーカ719及びバスライン720を備えている。これらのハードウエア資源は、利用対象管理装置5のCPU501、ROM502、RAM503、EEPROM504、HD505、HDDコントローラ506、ディスプレイ507、近距離通信I/F508、CMOSセンサ509、撮像素子I/F510の各ハードウエア資源と同様であるため、説明を省略する。更に、連携制御管理装置7が有する他のハードウエア資源は、利用対象管理装置5のネットワークI/F511、タッチパネル512、ポインティングデバイス513、メディアI/F515、外部機器接続I/F516、音入出力I/F517、マイク518、スピーカ519及びバスライン520の各ハードウエア資源と同様であるため、説明を省略する。本実施形態において、ディスプレイ707は、表示手段の一例として機能する。
【0033】
<連携制御対象のハードウエア構成>
図4は、第1の実施形態に係る連携制御対象のハードウエア構成の一例を示す図である。
図4に示されているように、連携制御対象9は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU901、ROM902、RAM903、EEPROM904、ディスプレイ907、近距離通信I/F908、LED909、光センサ910を備えている。連携制御対象9は更に、ネットワークI/F911、タッチパネル912、外部機器接続I/F918、音入出力I/F919、マイク920、スピーカ921、熱交換器922、ファン923、温度センサ924及びバスライン930を備えている。
【0034】
これらのうち、CPU901は、連携制御対象9全体の動作を制御する。ROM902は、CPU901の駆動に用いられるプログラム等を記憶する。RAM903は、CPU901のワークエリアとして使用される。EEPROM904は、CPU901の制御にしたがって、アプリ等の各種データの読出し又は書込みを行う。ディスプレイ907は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字又は画像などの各種情報を表示する。近距離通信I/F908は、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth、Wi-Fi等の無線通信インターフェイスを備える通信装置又は通信端末等とデータ通信を行うための通信回路である。LED909は、照明設備等における発光体である。光センサ910は、連携制御対象9の周囲の明るさを検出する検出器である。
【0035】
ネットワークI/F911は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェイスである。タッチパネル912は、利用者がディスプレイ907上に配置された所定のボタン、アイコン等に対して押下、クリック又はタップ等の操作をすることで、連携制御対象9を操作するための入力手段の一種である。外部機器接続I/F918は、各種の外部機器を接続するためのインターフェイスである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ等である。音入出力I/F919は、CPU301の制御にしたがってマイク920及びスピーカ921との間で音信号の入出力を処理する回路である。マイク920は、音を電気信号に変える内蔵型の回路であり、外部のスピーカ等から発する音声や音波を取得し電気信号を用いた情報を取得する。スピーカ921は、電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。熱交換器922は、液体、気体等を熱媒若しくは冷媒とすることで熱を交換し、冷風又は温風を発生させる装置である。ファン923は、熱交換器922で発生させた冷風又は温風を拡散させるための部品である。温度センサ924は、連携制御対象の温度を検出する検出器である。バスライン930は、CPU901等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0036】
なお、上記プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読取り可能な記録媒体に記録、又はネットワークを介してダウンロードを行い流通させるようにしてもよい。記録媒体の例として、CD-R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、Blu-ray Disc(Blu-rayは登録商標。以下省略)、SDカード、USBメモリ等が挙げられる。また、記録媒体は、プログラム製品(Program Product)として、国内又は国外へ提供されることができる。例えば、利用対象管理装置5は、本発明に係るプログラムが実行されることで、本発明に係る利用対象管理方法を実現する。
【0037】
〔通信システムの機能構成〕
次に、
図5乃至
図13を用いて、本実施形態の機能構成について説明する。
図5は、第1の実施形態に係る通信システムの機能構成の一例を示す図である。なお、
図5は、
図1に示されている端末又は装置のうち、後述する処理又は動作に関連するものを示す。
【0038】
<利用者端末の機能構成>
まず、
図5を用いて、利用者端末3の機能構成について説明する。
図5に示されているように、利用者端末3は、送受信部31、操作受付部32、撮像取得部33、表示制御部34、起動部36記憶読出部39を有する。これら各機能部は、
図2に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM302、EEPROM304及び記録メディア314のうち少なくとも一つからRAM303に展開された利用者端末3用のプログラムに従ったCPU301からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、利用者端末3は、
図2に示されているROM302、EEPROM304及び記録メディア314のうち少なくとも一つにより構築される記憶部3000を有している。更に、記憶部3000には、各装置、各端末と通信ネットワーク100を介して通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)、ブラウザアプリ、利用対象を予約するための予約管理アプリ、利用対象に連携して制御される連携制御対象を連携させるための連携アプリ等が記憶されている。
【0039】
<<利用者端末の各機能構成>>
次に、利用者端末3の各機能構成について詳細に説明する。
図5に示されている利用者端末3の送受信部31は、主に、ネットワークI/F311及び近距離通信I/F308に対するCPU301の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して各端末、各装置との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。また、送受信部31は、利用対象の利用に連携して制御される連携制御対象9を制御するために利用者端末3に受け付けられた入力に係る入力情報を、利用対象管理装置5に対して送信する。本実施形態において、送受信部31は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0040】
操作受付部32は、主に、タッチパネル312及びポインティングデバイス313の少なくとも一方が受け付けた各種操作により生成された信号をCPU301が処理することによって実現される。また、操作受付部32は、各種アプリ起動操作、QRコード等に対する撮影操作、各種入力操作、各種通知に対する応答操作等を受け付ける。また、操作受付部32は、利用対象の利用に連携して制御される連携制御対象9を制御するための入力を受け付ける。これにより、後述の「お気に入り設定」と呼ばれる連携制御対象9に対する任意設定に係る入力情報が受け付けられる。なお、操作受付部32は、タッチパネル312、ポインティングデバイス313に代えて、キーボード等の入力手段が用いられてもよい。本実施形態において、操作受付部32は、受付手段の一例として機能する。
【0041】
撮像取得部33は、主に、CMOSセンサ309及び撮像素子I/F310が撮像した撮像画像等により生成された画像信号をCPU301が処理することによって実現される。本実施形態において、撮像取得部33は、取得手段の一例として機能する。
【0042】
表示制御部34は、主に、ディスプレイ307に対するCPU301の処理によって実現され、利用者端末3における各種画面及び情報(データ)の表示制御を行う。また、表示制御部34は、例えば、ブラウザを用いて、HTML(Hyper Text Markup Language)等により生成された表示画面を、利用者端末3のディスプレイ307(以下、単にディスプレイ307という)に表示させる。本実施形態において、表示制御部34は、表示制御手段の一例として機能する。
【0043】
起動部36は、主に、CPU301の処理によって実現され、利用者端末3における各種アプリ等の起動を行う。本実施形態において、起動部36は、起動手段の一例として機能する。
【0044】
記憶読出部39は、主に、ROM302、EEPROM304及び記録メディア314のうち少なくとも一つに対するCPU301の処理によって実現され、記憶部3000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部3000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において、記憶読出部39は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0045】
<利用対象管理装置の機能構成>
次に、
図5を用いて、利用対象管理装置5の機能構成について説明する。
図5に示されているように、利用対象管理装置5は、送受信部51、受付部52、表示制御部54、判断制御部55、設定登録部56、生成部57、予約管理部58及び記憶読出部59を有する。これら各機能部は、
図3に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM502、EEPROM504及びHD505のうち少なくとも一つからRAM503に展開された利用対象管理装置5用のプログラムに従ったCPU501からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、利用対象管理装置5は、
図3に示されているROM502、EEPROM504及びHD505のうち少なくとも一つにより構築される記憶部5000を有している。更に、記憶部5000には、各装置、各端末と通信ネットワーク100を介して通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)、ブラウザアプリ、利用対象に対する予約管理等を行うための予約管理アプリ等が記憶されている。
【0046】
<<利用対象管理装置の各機能構成>>
次に、利用対象管理装置5の各機能構成について詳細に説明する。
図5に示されている利用対象管理装置5の送受信部51は、主に、ネットワークI/F511及び近距離通信I/F508に対するCPU501の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して各端末、各装置との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。また、送受信部51は、利用対象に対する利用者の利用操作に応じて、利用者識別情報を受信する。また、送受信部51は、連携制御対象が制御されるように、利用操作に応じて受信した利用者識別情報に対応付けて設定された設定情報を含む連携制御対象制御要求を、連携制御管理装置7又は連携制御対象9に対して送信する。また、送受信部51は、利用対象が予約された第1の予約に係る第1の予約時間と、利用対象の利用に連携して制御される所定の連携制御対象を共有する他の利用対象が予約された第2の予約に係る第2の予約時間が重複した場合に通知される重複通知を、利用者端末3に対して送信する。送受信部51は更に、連携制御対象9に対して利用者が入力した設定情報を送信する。なお、設定情報には、連携制御対象9における照度、色、点灯方法、点灯時間、温度、湿度、音量、音声再生時間が含まれる。本実施形態において、送受信部51は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0047】
受付部52は、主に、タッチパネル512及びポインティングデバイス513の少なくとも一方が受け付けた各種操作により生成された信号をCPU501が処理することによって実現される。なお、受付部52は、タッチパネル512又はポインティングデバイス513に代えて、キーボード等の入力手段が用いられてもよい。また、受付部52は、ディスプレイ507においてサインイン入力操作、サインアウト入力操作、各種入力操作等を受け付ける。本実施形態において、受付部52は、受付手段の一例として機能する。
【0048】
表示制御部54は、主に、ディスプレイ507に対するCPU501の処理によって実現され、利用対象管理装置5における各種画面及び情報(データ)の表示制御を行う。また、表示制御部54は、例えば、ブラウザを用いて、HTML(Hyper Text Markup Language)等により生成された通知画面を、利用者端末3のディスプレイ307に表示させる。本実施形態において、表示制御部54は、表示制御手段の一例として機能する。
【0049】
判断制御部55は、主に、CPU501の処理によって実現され、利用対象管理装置5における各種判断を行う。本実施形態において、判断制御部55は、判断手段の一例として機能する。
【0050】
設定登録部56は、主に、CPU501の処理によって実現され、連携制御管理装置7との間で連携される連携制御対象に係る各種情報を設定、登録する。また、設定登録部56は、利用対象の利用に連携して制御される連携制御対象9に対して設定される設定情報を、利用対象を利用する利用者を識別する利用者識別情報に対応付けて設定する。また、設定登録部56は、設定情報を、利用対象を識別する利用対象識別情報及び連携制御対象を識別する連携制御対象識別情報に対応付けて設定する。また、設定登録部56は、利用者が入力した連携制御対象9に対する設定内容を、設定情報として設定する。本実施形態において、設定登録部56は、設定手段の一例として機能する。
【0051】
生成部57は、主に、CPU501の処理によって実現される。生成部57は、利用対象が予約された第1の予約に係る第1の予約時間と、利用対象の利用に連携して制御される所定の連携制御対象を共有する他の利用対象が予約された第2の予約に係る第2の予約時間が重複した場合、以下の重複通知を生成する。その重複通知は、第1の予約時間と第2の予約時間の早い方に係る所定の連携制御対象に対して設定された第1の設定情報を採用した後、第1の予約時間と第2の予約時間の遅い方に係る所定の連携制御対象に対して設定された第2の設定情報を採用する旨を示す内容である。本実施形態において生成部57は、生成手段の一例として機能する。
【0052】
予約管理部58は、主に、CPU501の処理によって実現され、利用者端末3によって利用操作された利用対象(予約対象)の予約に係る各種情報を、後述する各種DBを用いて管理する。また、予約管理部58は、利用者による利用操作に応じて、利用対象の利用及び連携制御対象の制御を管理する。また、予約管理部58は、利用対象が予約された第1の予約に係る第1の予約時間と、利用対象の利用に連携して制御される所定の連携制御対象を共有する他の利用対象が予約された第2の予約に係る第2の予約時間が重複する場合、第1の予約時間と第2の予約時間の早い方で予約された利用対象の利用に連携して制御される所定の連携制御対象に対して設定された設定情報を採用する。本実施形態において予約管理部58は、予約管理手段の一例として機能する。
【0053】
記憶読出部59は、主に、ROM502、EEPROM504及びHD505のうち少なくとも一つに対するCPU501の処理によって実現され、記憶部5000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部5000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において、記憶読出部59は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0054】
●ログイン情報管理テーブル●
図6は、ログイン情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、
図6に示されているようなログイン情報管理テーブルによって構成されたログイン情報管理DB5001が構築されている。ログイン情報管理テーブルでは、利用者識別情報ごとにパスワード、利用者名、セッション情報の各項目が関連付けられて記憶、管理されている。これらのうち、利用者識別情報は、利用者端末3、利用対象及び連携制御対象を利用する利用者の電子メールアドレスが割り振られる。パスワードは、利用対象制御管理システム2を含む通信システム1を利用する際のログイン時の利用者識別情報と関連付けられた識別情報であり、初回の起動時(ログイン時)等に利用者が設定する。利用者名は、利用者識別情報に対応付けられた利用者の名前である。セッション情報は、利用対象管理装置5との通信において付与される識別情報であり、例えば「SE0001」、「SE0002」等で与えられる。
【0055】
なお、本実施形態において、ログイン情報管理テーブル(ログイン情報管理DB5001)は、ログイン情報管理手段の一例として機能する。
【0056】
●エリア情報管理テーブル●
図7は、エリア情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、
図7に示されているようなエリア情報管理テーブルによって構成されたエリア情報管理DB5002が構築されている。エリア情報管理テーブルでは、エリア識別情報ごとにエリア表示名の各項目が関連付けられて記憶、管理されている。これらのうち、エリア識別情報は、利用者が所属する会社、団体、テナント等が存在するエリア(地域、区域等)を識別する情報であり、例えば「A0001」、「A0002」等で与えられる。エリア表示名は、エリアに存在する会社等の名称を表し、例えば「東京本社」、「神奈川事業所」等で与えられる。
【0057】
なお、本実施形態において、エリア情報管理テーブル(エリア情報管理DB5002)は、エリア情報管理手段の一例として機能する。
【0058】
●フロア情報管理テーブル●
図8は、フロア情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、
図8に示されているようなフロア情報管理テーブルによって構成されたフロア情報管理DB5003が構築されている。フロア情報管理テーブルでは、エリア識別情報をタブとして分けられたフロア識別情報ごとに、フロア表示名、階数、フロアマップ画像格納先、フロアマップ画像横サイズ及び縦サイズの各項目が関連付けられて管理されている。これらのうち、フロア識別情報は、利用対象が存在するフロアを識別する情報であり、例えば「F0001」「F0002」等で与えられる。フロア表示名は、利用対象が存在するフロアを示し、例えば「A棟1F」、「A棟2F」等で与えられる。階数は、フロア表示名に対応する階数情報である。フロアマップ画像格納先は、一以上の利用対象が存在するフロアのフロアマップが格納されている情報を表し、ファイル名、URL情報等で管理される。フロアマップ画像サイズは、フロアマップ画像のサイズ[pixel]を表し、縦、横のそれぞれの値として管理される。
【0059】
なお、本実施形態において、フロア情報管理テーブル(フロア情報管理DB5003)は、フロア情報管理手段の一例として機能する。
【0060】
●利用対象管理テーブル●
図9は、利用対象管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、
図9に示されているような利用対象管理テーブルによって構成された利用対象管理DB5004が構築されている。利用対象管理テーブルでは、利用対象識別情報ごとに、利用対象表示名、フロア識別情報、利用対象種別、フロア内座標(X軸)、フロア内座標(Y軸)、連携制御対象識別情報が関連付けられて管理されている。これらのうち、利用対象識別情報は利用対象を識別する情報であり、例えば「U0001」、「U0002」等で与えられる。利用対象表示名は、利用対象を識別する情報であり、例えば「座席SA11」、「座席SA12」等で与えられる。利用対象種別は、利用対象の種別を示し、例えば「座席」、「会議室」等で与えられる。フロア内座標はフロア内の座標を表し、X軸、Y軸に対してそれぞれ与えられる。連携制御対象識別情報は、利用対象に連携して制御される連携制御対象を識別する情報であり、例えば「E0001」、「E0002」等で与えられる。
【0061】
なお、本実施形態において、利用対象管理テーブル(利用対象管理DB5004)は、利用対象管理手段の一例として機能する。
【0062】
●予約情報管理テーブル●
図10は、予約情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、
図10に示されているような予約情報管理テーブルによって構成された予約情報管理DB5005が構築されている。予約情報管理テーブルでは、予約識別情報ごとに、利用対象識別情報、利用対象表示名、利用者識別情報、予約者名(利用者名)、開始日時、終了日時、キャンセルフラグが対応付けられて管理されている。これらのうち、予約識別情報は、利用対象が予約されたときに付与される管理情報であり、例えば「R0001」、「R0002」等で与えられる。予約者名(利用者名)は、利用対象を予約及び利用のうち少なくともいずれかを行う(行った)人物の名称である。開始日時、終了日時は、利用対象の利用開始日及び利用終了日時を示し、実績を示す実績日時情報のほか、予定を示す予定日時情報であってもよい。キャンセルフラグは、利用対象に対して利用のキャンセルが行われたかを示し、キャンセルされた場合は「True」、キャンセルされない場合は「False」で管理される。
【0063】
なお、本実施形態において、予約情報管理テーブル(予約情報管理DB5005)は、予約情報管理手段の一例として機能する。
【0064】
●制御対象連携管理テーブル●
図11は、制御対象連携管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、
図11に示されているような、制御対象連携管理テーブルによって構成された、制御対象連携管理DB5006が構築されている。制御対象連携管理テーブルでは、利用対象識別情報ごとに、連携制御対象識別情報、連携制御対象名、連携制御対象種別、フロア識別情報、連携先(連携制御管理装置のIPアドレス)、連携方法、連携制御管理装置側の連携制御対象識別情報が対応付けられて管理されている。これらのうち、連携制御対象名は、照明設備、空調設備等の連携制御対象9を識別する情報であり、例えば「蛍光灯L1」、「エアコンA1」等で与えられる。連携制御対象種別は、連携制御対象9の種別を示し、例えば「照明」、「空調」等で与えられる。連携先(連携制御管理装置のIPアドレス)は、連携制御管理装置7に与えられたIPアドレスである。連携方法は、連携制御対象9が各々IPアドレスを有し、双方向通信プロトコル等で連携させる方法の一例である。連携方法は、例えばWebhookがあり、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)でpostリクエストを送信するだけで、各種パラメータを送信することが可能である。連携制御管理装置側の連携制御対象識別情報は、連携制御管理装置7で管理されている連携制御対象9に対応させた識別情報であり、例えば「ExE0001」、「ExE0002」等で与えられる。
【0065】
また、その他の項目として、季節ごと、場所ごとに連携制御対象9に対する設定をカスタマイズ可能な他の項目が追加されてもよい。
【0066】
なお、本実施形態において、制御対象連携管理テーブル(制御対象連携管理DB5006)は、制御対象連携管理手段の一例として機能する。
【0067】
●制御対象設定管理テーブル●
図12は、制御対象設定管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、
図12に示されているような、制御対象設定管理テーブルによって構成された、制御対象設定管理DB5007が構築されている。制御対象設定管理テーブルでは、利用者識別情報をタブとして分けられた利用対象識別情報ごとに、連携制御対象識別情報、連携制御対象名、照明器具照度、照明器具発光色、空調設備モード、空調設備温度等が対応付けられて管理されている。これらのうち、照明器具照度、照明器具発光色、空調設備モード、空調設備温度は、それぞれ連携制御対象9として制御される各種設備等の動作に係る設定内容を示し、利用者によって任意設定情報(お気に入り設定情報)として与えられる。
【0068】
なお、本実施形態において、制御対象設定管理テーブル(制御対象設定管理DB5007)は、制御対象設定手段の一例として機能する。
【0069】
<連携制御管理装置の機能構成>
図5に戻り、連携制御管理装置7の機能構成について説明する。
図5に示されているように、連携制御管理装置7は、送受信部71、受付部72、取得部73、管理登録部78及び記憶読出部79を有する。これら各機能部は、
図3に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM702、EEPROM704及びHD705のうち少なくとも一つからRAM703に展開された連携制御管理装置7用のプログラムに従ったCPU701からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、連携制御管理装置7は、
図3に示されているROM702、EEPROM704及びHD705のうち少なくとも一つにより構築される記憶部7000を有している。更に、記憶部7000には、各装置、各端末と通信ネットワーク100を介して通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)、ブラウザアプリ、連携制御対象9に対する各種処理を行うための連携制御管理アプリ等が記憶されている。
【0070】
<<連携制御管理装置の各機能構成>>
次に、連携制御管理装置7の各機能構成について詳細に説明する。
図5に示されている連携制御管理装置7の送受信部71は、主に、ネットワークI/F711及び近距離通信I/F708に対するCPU701の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して各端末、各装置との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。本実施形態において、送受信部71は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0071】
受付部72は、主に、キーボード712及びポインティングデバイス713のうち少なくとも一方が受け付けた各種操作により生成された信号をCPU701が処理することによって実現される。なお、受付部72は、キーボード712又はポインティングデバイス713に代えて、タッチパネル等の入力手段が用いられてもよい。また、受付部72は、サインイン入力操作、サインアウト入力操作、各種入力操作等を受け付ける。本実施形態において、受付部72は、受付手段の一例として機能する。
【0072】
取得部73は、主に、CPU701の処理によって実現され、例えば、利用対象管理装置5が送信した連携登録要求、設定値登録要求等、連携制御対象制御要求等を取得する。本実施形態において、取得部73は、取得手段の一例として機能する。
【0073】
管理登録部78は、主に、CPU701の処理によって実現され、利用対象と連携制御対象制御との間の連携情報、連携制御対象に設定される任意設定値等を、後述する制御対象設定値DB7001(
図13参照)に登録する。本実施形態において、登録部78は、管理手段又は登録手段の一例として機能する。
【0074】
記憶読出部79は、主に、ROM702、EEPROM704及びHD705のうち少なくとも一つに対するCPU701の処理によって実現され、記憶部7000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部7000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において、記憶読出部79は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0075】
●制御対象設定値テーブル●
図13は、制御対象設定値テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部7000には、
図13に示されているような、制御対象設定値テーブルによって構成された、制御対象設定値DB7001が構築されている。制御対象設定値テーブルでは、エリア表示名をタブとして分けられた予約識別情報ごとに、利用対象識別情報、連携制御対象識別情報、連携制御対象名、照明器具照度、照明器具発光色、空調設備モード、空調設備温度等が対応付けられて管理されている。これらのうち、照明器具照度、照明器具発光色、空調設備モード、空調設備温度は、それぞれ連携制御対象として制御される各種設備等の動作に係る設定内容を示し、連携管理者によって初期設定情報として与えられ、利用者によって任意設定情報(お気に入り設定情報)として与えられる。なお、制御対象連携管理DB5006で管理されている連携制御管理装置側の連携制御対象識別情報:ExE0XXXと、ここで管理されている連携制御対象識別情報:E0XXXXとは、それぞれの識別情報に対応する制御対象の実体は同一のものである。
【0076】
また、その他の項目として、季節ごと、場所ごとに連携制御対象9に対する設定をカスタマイズ可能な他の項目が追加されてもよい。
【0077】
なお、本実施形態において、制御対象設定値テーブル(制御対象設定値DB7001)は、制御対象設定手段の一例として機能する。
【0078】
<連携制御対象の機能構成>
続いて、連携制御対象9の機能構成について説明する。
図5に示されているように、連携制御対象9は、送受信部91、制御部95、実行部96及び記憶読出部99を有する。これら各機能部は、
図4に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM902及びEEPROM904のうち少なくとも一つからRAM903に展開された連携制御管理装置7用のプログラムに従ったCPU901からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、連携制御対象9は、
図4に示されているROM902及びEEPROM904のうち少なくとも一つにより構築される記憶部9000を有している。更に、記憶部9000には、連携制御管理装置7と通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)が記憶されている。
【0079】
<<連携制御対象の各機能構成>>
次に、連携制御対象9の各機能構成について詳細に説明する。
図5に示されている連携制御対象9の送受信部91は、主に、ネットワークI/F911及び近距離通信I/F908に対するCPU901の処理によって実現され、赤外線通信等の通信方式により連携制御管理装置7との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。本実施形態において、送受信部91は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0080】
制御部95は、主に、CPU901の処理によって実現され、連携制御対象9自身の動作、稼働を制御する。本実施形態において、制御部95は、制御手段の一例として機能する。
【0081】
実行部96は、主に、LED909、光センサ910、音入出力I/F919、マイク920、スピーカ921、熱交換器922、ファン923及び温度センサ924に対するCPU901の処理によって実現され、連携制御対象における各機能を実行する。本実施形態において、実行部96は、実行手段の一例として機能する。
【0082】
記憶読出部99は、主に、ROM902及びEEPROM904のうち少なくとも一つに対するCPU901の処理によって実現され、記憶部9000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部9000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において、記憶読出部99は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0083】
〔実施形態の処理又は動作〕
次に、
図14乃至
図32を用いて、第1の実施形態に係る通信システムにおける各処理又は動作を説明する。
【0084】
<利用対象登録処理>
まず、利用対象管理処理について説明する。
図14は、利用対象管理装置における利用対象登録処理の一例を示すシーケンス図である。
図14では、利用対象管理装置5の受付部52は、予約管理者の操作によるサインインの入力を受け付ける(ステップS11)。この場合、利用対象管理装置5の表示制御部54は、以下のようなサインイン画面をディスプレイ507に表示して、利用対象の設定処理を開始する。
【0085】
●画面表示例●
図15は、利用対象管理装置におけるサインイン時の画面の例である。
図15に示されているように、利用対象管理装置5のディスプレイ507には、表示制御部54によってサインイン画面5101が表示される。サインイン画面5101には、サインインボタン5501が所定のメッセージと合わせて表示される。これにより、例えば利用管理者は、サインインを実行することができる。
【0086】
なお、本実施形態において各端末及び各装置に表示される各種操作ボタンについては、以降、各種操作ボタンに代えて又は加えて、各種操作アイコン、その他の操作可能なUI(User Interface)が提供されているものとする。
【0087】
図14に戻り、表示制御部54は、エリア及びフロアの管理画面を表示し、受付部52は、エリア情報及びフロア情報の入力を受け付ける(ステップS12)。具体的には、表示制御部54は、
図15に示すようなエリア及びフロア管理画面をディスプレイ507に表示して、受付部52は、利用対象に係るエリア及びフロア情報の入力を受け付ける。
【0088】
●画面表示例●
図16は、利用対象管理装置におけるエリア及びフロアの管理の画面の例である。
図15に示されているように、利用対象管理装置5のディスプレイ507には、表示制御部54によってエリア及びフロア管理画面5111が表示される。エリア及びフロア管理画面5111には、エリア、フロア、階数、ロケーション、フロアマップを入力する入力ボタンが表示され、利用管理者は、これらの入力ボタンを操作して所望の情報をそれぞれ入力することができる。エリア及びフロア管理画面5111には更に、登録ボタン5511及びキャンセルボタン5512が表示され、それぞれのボタン操作に応じて、入力した各種情報の登録若しくはキャンセル操作を行うことができる。
【0089】
再び
図14に戻り、設定登録部56は、エリア情報及びフロア情報を登録する(ステップS13)。具体的には、設定登録部56は、ステップS12で入力を受け付けたエリア情報及びフロア情報を、エリア情報管理DB5002(
図7参照)、フロア情報管理DB5003(
図8参照)の対応する項目にそれぞれ登録する。
【0090】
次に、表示制御部54は、利用対象の管理画面を表示し、受付部52は、利用対象に対する設定の入力を受け付ける(ステップS14)。具体的には、表示制御部54は、
図17に示すような利用対象管理画面をディスプレイ507に表示して、各利用対象に係る詳細情報の入力を受け付ける。
【0091】
●画面表示例●
図17は、利用対象管理装置における利用対象の管理の画面の例である。
図17に示されているように、利用対象管理装置5のディスプレイ507には、表示制御部54によって利用対象管理画面5121が表示される。利用対象管理画面5121には、登録されている利用対象名、フロア名、利用対象種別、マップ上の位置、編集及び削除処理を行うための処理ボタンが対応付けて表示される。これにより、利用者は、所望の利用対象名に対応する編集ボタン(例えばペン型ボタン)を操作して内容の編集を行うことができる。削除ボタン(例えばゴミ箱型ボタン)を操作した場合も同様に、所望の利用対象名に対応する項目、内容の削除を行うことができる。利用対象管理画面5121には更に、フロア選択ボタン、利用対象種別選択ボタン、登録ボタン5521及びキャンセルボタン5522が表示される。これにより、利用管理者は、それぞれのボタン操作に応じて、フロアの指定、利用対象種別の指定、入力した各種情報の登録若しくはキャンセル操作を行うことができる。
【0092】
再び
図14に戻り、設定登録部56は、利用対象を登録する(ステップS15)。具体的には、設定登録部56は、ステップS14で入力を受け付けた利用対象に係る各種情報を、利用対象管理DB5004(
図9参照)の対応する項目に登録する。
【0093】
次に、表示制御部54は、記憶読出部59を介して予約情報管理DB5005(
図10参照)から利用(予約)履歴の一覧を読み出し、
図18に示すような利用(予約)履歴の一覧画面をディスプレイ507に表示して一連の処理を終了する(ステップS16)。
【0094】
●画面表示例●
図18は、利用対象管理装置における利用(予約)履歴一覧の画面の例である。
図18に示されているように、利用対象管理装置5のディスプレイ507には、表示制御部54によって利用(予約)履歴一覧画面5131が表示される。利用(予約)履歴一覧画面5131には、利用者名、利用者識別情報、フロア名、利用対象名、利用開始日時、利用終了日時が対応付けて表示される。また利用(予約)履歴一覧画面5131には、予約の検索ボタン、フロア情報入力ボタン、戻るボタン5531がそれぞれ表示される、これにより、利用管理者は、所望の利用対象(予約対象)の検索、表示フロアの指定、画面を戻る操作を行うことができる。
【0095】
なお、利用対象管理装置5は、上述したステップS12-S16までの処理を、管理するエリア若しくはフロアの数だけ繰り返し行う。
【0096】
<制御対象登録処理>
続いて、利用対象管理処理について説明する。
図19は、第1の実施形態に係る連携制御管理装置における制御対象登録処理の一例を示すシーケンス図である。
図19では、連携制御管理装置7の受付部72は、連携管理者の操作によるサインインの入力を受け付ける(ステップS21)。この場合、連携制御管理装置7に表示されるサインイン画面は、
図15に示したサインイン画面5101と同様の表示フォーマットでよい。
【0097】
次に、表示制御部74は、
図20に示すような設備管理画面を、ディスプレイ707に表示する(ステップS22)。
【0098】
●画面表示例●
図20は、連携制御管理装置における設備の管理の画面の例である。
図20に示されているように、連携制御管理装置7のディスプレイ707には、表示制御部74によって設備管理画面7101が表示される。設備管理画面7101には、エリア、フロア、並びに、一以上の制御対象(設備)名及び設定値の組を入力する入力ボタンが表示され、連携管理者は、これらの入力ボタンを操作して所望の情報をそれぞれ入力することができる。設備管理画面7101には更に、登録ボタン7501及びキャンセルボタン7502が表示され、それぞれのボタン操作に応じて、入力した各種情報の登録若しくはキャンセル操作を行うことができる。
【0099】
図19に戻り、受付部72は、制御対象の設定入力を受け付け(ステップS23)、管理登録部78は、制御対象の設定値を登録する(ステップS24)。具体的には、管理登録部78は、ステップS23で入力を受け付けた制御対象の設定値を、制御対象設定値DB7001(
図13参照)で管理され、入力された制御対象(設備)名(連携制御対象名)に対応付けられた各項目に登録する。
【0100】
なお、連携制御管理装置7は、上述したステップS22-S24までの処理を、管理するエリア若しくはフロアの数だけ繰り返し行う。
【0101】
<利用対象と制御対象との連携処理>
次に、利用対象と連携対象との連携処理について説明する。
図21は、第1の実施形態に係る利用対象と連携制御対象との連携処理の一例を示すシーケンス図である。まず、利用対象管理装置5の受付部52は、利用管理者が操作する連携制御対象の入力を受け付ける(ステップS31)。
【0102】
●画面表示例●
図22は、連携制御管理装置における設備の管理の画面の例である。
図22に示されているように、利用対象管理装置5のディスプレイ507には、表示制御部54によって連携制御対象管理画面5141が表示される。連携制御対象管理画面5141には、利用者名、フロア名、連携制御対象(設備)名、連携制御対象(設備)種別、連携する設備管理先、連携方法が表示され、連携管理者は、これらの入力ボタンを操作して所望の情報をそれぞれ入力することができる。連携制御対象管理画面5141には更に、登録ボタン5541及びキャンセルボタン5542が表示され、それぞれのボタン操作に応じて、入力した各種情報の登録若しくはキャンセル操作を行うことができる。なお、連携する設備管理先は、例えば連携先となる連携制御管理装置7のIPアドレスである。また、連携方法は、例えば、Webhookが考えられる。Webhookは、連携制御対象9が各々IPアドレス等を有し、双方向通信プロトコル等で連携させる方法である。利用対象管理装置5は、Webhookを用いることで、例えば、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)でpostリクエストを送信するだけで各種パラメータを送信することが可能となる。
【0103】
図21に戻り、設定登録部56は、連携制御対象を登録する(ステップS32)。具体的には、設定登録部56は、ステップS31で入力を受け付けた連携制御対象の設定値を、制御対象連携管理DB65006(
図11参照)で管理され、入力された連携制御対象(設備)名(連携制御対象名)に対応付けられた各項目に登録する。
【0104】
次に、記憶読出部59は、連携登録情報を読み出す(ステップS33)。具体的には、記憶読出部59は、連携制御対象(設備)名を識別する連携制御対象識別情報に対応する各種情報を、予約情報管理DB5005(
図10参照)及び制御対象連携管理DB5006(
図11参照)から読み出す。
【0105】
次に、送受信部51は、連携制御管理装置7に対して連携登録要求を送信する(ステップS34)。これにより、連携制御管理装置7の送受信部71は、利用対象管理装置5が送信した連携登録要求を受信する。このとき、連携登録要求には、利用対象を予約した際に付与される予約識別情報、利用対象識別情報、連携制御対象識別情報、連携設定情報が含まれる。
【0106】
次に、連携制御管理装置7の管理登録部78は、利用対象と連携制御対象との連携登録を行う(ステップS35)。具体的には、管理登録部78は、ステップS34で受信した予約識別情報、利用対象識別情報、連携制御対象識別情報、連携設定情報を、制御対象設定値DB7001(
図13参照)で管理されている各項目に登録する。これにより、利用対象管理装置5で管理されている制御対象連携管理DB5006(
図11参照)と、連携制御管理装置7で管理されている制御対象設定値DB7001(
図13参照)と、の間で対応付けられた各項目に対する連携処理が完了する。
【0107】
次に、送受信部71は、ステップS34で受信した連携登録要求に対する応答として、利用対象管理装置5に対して連携登録応答を送信する(ステップS36)。これにより、利用対象管理装置5の送受信部51は、連携制御管理装置7が送信した連携登録応答を受信する。このとき、連携登録応答には、連携登録を完了した旨を示す完了フラグ、所定のメッセージ等が含まれてよい。
【0108】
本実施形態に係る通信システムでは、例えば、上述したステップS34及びS36の処理が実行される場合、利用対象管理装置5と連携制御管理装置7との間に他の装置等が存在してもよい。つまり、利用対象管理装置5と連携制御管理装置7との間で送受信される各情報(データ)は、一度他の装置等を介して送受信されるような構成であってもよい。上述した構成は、利用対象管理装置5と連携制御管理装置7との間に他の処理ステップが存在した場合でも適用することが可能である。
【0109】
<利用者によるログイン処理>
続いて、利用者によるログイン処理について説明する。
図23は、第1の実施形態に係る利用者端末と利用対象管理装置との間の認証処理の一例を示すシーケンス図である。
図23に示されているように、操作受付部32は、利用者が操作した、利用対象を予約するための予約管理アプリに対する起動操作を受け付ける(ステップS41)。
【0110】
次に、起動部36は、予約管理アプリを起動する(ステップS42)。この場合、起動部36は、記憶読出部39を介して記憶部3000から読み出された予約管理アプリを起動する。なお、ステップS41及びS42の処理に代えて、起動部36は、利用対象の予約用Webサイトへアクセスするためのブラウザを起動してもよい。
【0111】
続いて、表示制御部34は、ディスプレイ307に認証画面を表示させる(ステップS43)。
【0112】
●画面表示例●
図24は、利用者端末におけるログイン処理時の画面の例である。
図24に示されているように、利用者端末3のディスプレイ307には、表示制御部34によってログイン認証画面3101が表示される。ログイン認証画面3101には、ユーザID入力ボタン3102、パスワード入力ボタン3103及びログインボタン3501が表示される。利用者は、これらのボタンに対してユーザID(メールアドレス等)、パスワードを入力して、ログインボタン3501を操作することにより、ログイン処理を実行することができる。
【0113】
図23に戻り、操作受付部32は、利用者が入力した認証情報の入力を受け付ける(ステップS44)。
【0114】
続いて、送受信部31は、利用対象管理装置5に対して認証処理要求を送信する(ステップS45)。これにより、利用対象管理装置5の送受信部51は、利用者端末3が送信した認証処理要求を受信する。このとき、認証処理要求には、利用者識別情報、パスワードが含まれる。更に、認証処理要求には、利用者端末3と利用対象管理装置5との通信を行うために確立されたセッションのセッション情報(セッションID)が含まれてもよい。
【0115】
次に、利用対象管理装置5の判断制御部55は、認証処理を行う(ステップS46)。具体的には、判断制御部55は、ステップS45で受信した認証処理要求に含まれる利用者識別情報、パスワードを検索キーとしてログイン情報管理DB5001(
図6参照)を検索して、一致するかを判断する。これにより、利用者端末3に対する認証が成功すると、入力された利用者識別情報及びパスワードは正しいものであると見なされる。
【0116】
次に、送受信部51は、ステップS45で受信した認証処理要求に対する認証処理応答を利用者端末3に対して送信する(ステップS47)。これにより、利用者端末3の送受信部31は、利用対象管理装置5が送信した認証処理応答を受信する。このとき、認証処理応答には、利用者端末3との間で確立されたセッション情報(セッションID)が含まれてもよい。
【0117】
次に、利用者端末3の記憶読出部39は、認証情報を記憶する(ステップS48)。具体的には、記憶読出部39は、ステップS45及びS47で送受信された認証情報として、利用者識別情報、パスワードを含む利用者に係る各種情報を記憶部3000の所定領域に記憶して一連の処理を終了する。なお、ステップS48の処理は省略されてもよい。
【0118】
本実施形態に係る通信システムでは、例えば、上述したステップS45及びS47の処理が実行される場合、利用者端末3と利用対象管理装置5との間に他の装置等が存在してもよい。つまり、利用者端末3と利用対象管理装置5との間で送受信される各情報(データ)は、一度他の装置等を介して送受信されるような構成であってもよい。上述した構成は、利用者端末3と利用対象管理装置5との間に他の処理ステップが存在した場合でも適用することが可能である。
【0119】
<任意設定情報の登録処理>
続いて、利用者による任意設定情報の登録処理について説明する。
図25は、第1の実施形態に係る任意設定情報の登録処理の一例を示すシーケンス図である。
図25に示されているように、操作受付部32は、利用者が操作した、利用対象に連携して制御される連携制御対象を連携させるための連携アプリに対する起動操作を受け付ける(ステップS51)。
【0120】
次に、起動部36は、連携アプリを起動する(ステップS52)。なお、連携アプリは、ステップS42で起動された予約管理アプリに含まれる一機能であってもよい。更に、ステップS51及びS52の処理に代えて、起動部36は、連携制御対象を連携させるWebサイトへアクセスするためのブラウザを起動してもよい。
【0121】
次に、表示制御部34は、ディスプレイ307に任意設定画面を表示させる(ステップS53)。
【0122】
●画面表示例●
図26は、利用対象管理装置における任意設定値登録時の画面の例である。
図26に示されているように、利用者端末3のディスプレイ307には、表示制御部34によって任意設定登録画面3111が表示される。任意設定登録画面3111には、利用者に対する所定のメッセージ、連携制御対象の一例である連携設備に対する任意設定ボタン3112、3113・・・が表示される。利用者は、任意設定ボタン3112、3113等を操作することにより、対応する連携設備で設定される各種設定値を任意の設定値として入力することができる。本実施形態において、任意設定ボタン3112、3113等に対する操作によって設定される内容は、「お気に入り設定」と呼ばれる場合もある。任意設定登録画面3111には更に、登録ボタン3511が表示され、利用者はこの登録ボタン3511を操作することにより、入力した各種設定値を登録させることができる。なお、任意設定登録画面3111に表示される連携設備の情報は、
図21で説明した連携登録要求処理(ステップS34)に併せて、利用対象管理装置5が利用者端末3に対しても連携登録要求処理を実行するようにしてもよい。これにより、連携登録要求に含まれる各種情報が利用者端末3に記憶、管理される。その結果、利用者端末3は、記憶、管理した情報を、上述したステップS51の処理と連動して用いて、ディスプレイ307に表示させるようにしてもよい。
【0123】
また、ステップS34の処理は、利用対象管理装置5が送信した連携登録要求を受信、取得することに代えて、以下のような処理を実行してもよい。すなわち、連携制御管理装置7が利用対象管理装置5に対して連携登録要求を送信し、その応答に含まれる連携設定情報等を取得するようにしてもよい。
【0124】
図25に戻り、操作受付部32は、任意設定入力を受け付け(ステップS54)、そして送受信部31は、利用対象管理装置5に対して任意設定登録要求を送信する(ステップS55)。これにより、利用対象管理装置5の送受信部51は、利用者端末3が送信した任意設定登録要求を受信する。このとき、任意設定登録要求には、利用者識別情報、連携制御対象名、任意設定情報が含まれる。
【0125】
次に、利用対象管理装置5の設定登録部56は、任意設定情報を設定、登録する(ステップS56)。具体的には、設定登録部56は、ステップS55で受信した任意設定登録要求に含まれる利用者識別情報、連携制御対象名、任意設定情報を、制御対象設定管理DB5007(
図12参照)で管理されている各項目に設定、登録する。
【0126】
次に、送受信部51は、連携制御管理装置7に対して設定値登録要求を送信する(ステップS57)。これにより、連携制御管理装置7の送受信部71は、利用対象管理装置5が送信した設定値登録要求を受信する。このとき、設定値登録要求には、利用対象識別情報、連携制御対象識別情報、任意設定情報が含まれる。
【0127】
また、ステップS57の処理は、利用対象管理装置5が送信した設定値登録要求を受信、取得することに代えて、以下のような処理を実行してもよい。すなわち、連携制御管理装置7が利用対象管理装置5に対して設定値登録要求を送信し、その応答に含まれる任意設定情報等を取得するようにしてもよい。
【0128】
次に、連携制御管理装置7の管理登録部78は、任意設定値を登録する(ステップS58)。具体的には、管理登録部78は、ステップS57で受信した設定値登録要求に含まれる利用対象識別情報、連携制御対象識別情報、任意設定情報を、制御対象設定値DB7001(
図13参照)で管理されている各項目に設定、登録する。すなわち、ステップS58の処理によって、ステップS24で連携制御対象に対して設定値登録された設定値が任意設定情報で示される設定値に書き換えられる(上書きされる)。
【0129】
次に、送受信部71は、ステップS57で受信した設定値登録要求に対する応答としての設定値登録応答を、利用対象管理装置5に送信する(ステップS59)。これにより、利用対象管理装置5の送受信部51は、連携制御管理装置7が送信した設定値登録応答を受信する。このとき、設定値登録応答には、設定値登録が完了した旨を示す完了フラグ、所定のメッセージが含まれてよい。
【0130】
次に、利用対象管理装置5の送受信部51は、ステップS55で受信した任意設定登録要求に対する応答としての任意設定登録応答を、利用者端末3に送信する(ステップS60)。これにより、利用者端末3の送受信部31は、利用対象管理装置5が送信した任意設定登録応答を受信する。このとき、任意設定登録応答には、任意設定登録が完了した旨を示す完了フラグ、所定のメッセージが含まれてよい。
【0131】
<連携制御対象に対する制御処理>
続いて、連携制御対象に対する制御処理について説明する。
図27は、第1の実施形態に係る連携制御対象に対する制御処理の一例を示すシーケンス図である。まず、利用者端末3において、撮像取得部33は、利用者によって操作されたQRコード等のコード情報を撮影する(ステップS61)。具体的には、予約された所定の利用対象(予約対象)の利用を開始するために、利用者が利用対象(予約対象)に設けられたQRコード等のコード情報を利用者端末の撮影アプリ等を用いて撮影する。本実施形態において、利用操作とは、利用対象の利用開始に係る操作又は利用対象の利用終了に係る操作を含む。なお、フリーアドレス実施エリア等に備えられた座席等の利用対象を利用する際に、利用対象に設けられたQRコード等を撮影する行為は、利用対象に対する利用者の具体的な利用操作の一例である。
【0132】
●画面表示例●
図28は、利用者端末におけるQRコード撮影時の画面の例である。ステップS61の処理が実行される際、利用者端末3では、表示制御部34によってQRコード撮影画面3121が表示される。QRコード撮影画面3121では、利用者が利用者端末3を操作して所定の利用対象に備えられたQRコードにピントを合わせると、撮像取得部33の制御によってQRコードが撮影される。これにより、利用者端末3の撮像取得部33は、QRコードに埋め込まれた情報を取得することができる。QRコードに埋め込まれた情報は、例えば、所定の利用対象を識別する利用対象識別情報、及びWebアプリのURLである。このURLの中に予約対象識別情報が含まれている。利用者端末3は、ステップS61の処理においてQRコードを読み込みURLにアクセスすると、ブラウザ上のWebアプリが開いて予約情報の確認等が可能になる。なお、QRコードは利用対象管理装置5によって生成される。
【0133】
図27に戻り、送受信部31は、利用対象管理装置5に対して利用開始要求を送信する(ステップS62)。これにより、利用対象管理装置5の送受信部51は、利用者端末3が送信した利用開始要求を受信する。このとき、利用開始要求には、利用者識別情報とQRコードに埋め込まれた利用対象識別情報が含まれる。
【0134】
次に、利用対象管理装置5は、利用対象に対する判断処理を含む各種処理を行う(ステップS63)。
【0135】
<<利用対象に対する判断処理の詳細>>
図29は、第1の実施形態に係る利用対象に対する判断処理の一例を示すフローチャートである。まず、記憶読出部59は、受信した利用対象識別情報から連携制御対象識別情報を読み出す(ステップS63-1)。具体的には、記憶読出部59は、利用対象識別情報を検索キーとして利用対象管理DB5004(
図9参照)を検索することにより、対応する連携制御対象識別情報を読み出す。
【0136】
次に、記憶読出部59は、受信した利用対象識別情報から開始日時情報及び終了日時情報を読み出す(ステップS63-2)。具体的には、記憶読出部59は、利用対象識別情報を検索キーとして予約情報管理DB5005(
図10参照)を検索することにより、対応する開始日時情報及び終了日時情報を読み出す。
【0137】
次に、判断制御部55は、読み出した連携制御対象識別情報に対応付けられた連携制御対象を共有する他の利用対象が存在するかを判断する(ステップS63-3)。具体的には、判断制御部55は、連携制御対象識別情報を検索キーとして利用対象管理DB5004(
図9参照)及び制御対象設定管理DB5007(
図12参照)を検索することにより、同一の連携制御対象識別情報を共有する利用対象識別情報の有無を判断する。
【0138】
読み出した連携制御対象識別情報に対応付けられた連携制御対象を共有する他の利用対象が存在しない場合(ステップS63-3:NO)、判断制御部55は、このフローを抜ける。他方、読み出した連携制御対象識別情報に対応付けられた連携制御対象を共有する他の利用対象が存在する場合(ステップS63-3:YES)、判断制御部55は更に、使用される連携制御対象を共有する他の利用対象の予約時間が重複するかを判断する(ステップS63-4)。具体的には、判断制御部55は、連携制御対象を共有する他の利用対象の利用対象識別情報を検索キーとして予約情報管理DB5005(
図10参照)を検索することにより、同一の日時に利用される利用対象識別情報、若しくは、開始日時と終了日時のいずれかが重複して利用される利用対象識別情報を読み出す。
【0139】
使用される連携制御対象を共有する他の利用対象の予約時間が重複しない場合(ステップS63-4:NO)、判断制御部55は、このフローを抜ける。他方、使用される連携制御対象を共有する他の利用対象の予約時間が重複する場合(ステップS63-4:YES)、判断制御部55は更に、重複する他の予約は当該予約よりも先の予約で利用中かを判断する(ステップS63-5)。具体的には、判断制御部55は、重複する予約開始日時をそれぞれ比較し、どちらか早い方又は遅い方)の予約内容を特定する。これにより、判断制御部55は、どちらの予約が先かを判断する。このとき、所定の利用対象を利用するための予約は、第1の予約の一例である。また、第1の予約に重複する他の予約は、第2の予約の一例である。
【0140】
重複する他の予約が当該予約よりも後に利用される場合(ステップS63-5:NO)、判断制御部55は、このフローを抜ける。他方、重複する他の予約が当該予約よりも先に利用されている場合(ステップS63-5:YES)、生成部57は、重複通知情報を生成し、判断制御部55は、先の予約の連携制御対象の処理を実行するために後述する(A)の処理に移行する(ステップS63-6)。
【0141】
図27に再び戻り、送受信部51は、連携制御管理装置7に対して連携制御対象制御要求を送信する(ステップS64)。これにより、連携制御管理装置7は、利用対象管理装置5が送信した連携制御対象制御要求を受信する。このとき、連携制御対象制御要求には、利用対象識別情報、連携制御対象識別情報、任意設定情報が含まれる。なお、ステップS64の処理へ進むものは、
図29のステップS63-3:NOの場合,ステップS63-4:NOの場合、及びステップS63-5:NOの場合の三つである。
【0142】
次に、記憶読出部79は、連携制御対象情報を読み出す(ステップS65)。具体的には、記憶読出部79は、ステップS64で受信した利用対象識別情報を検索キーとして制御対象設定値DB7001(
図13参照)を検索することにより、対応する連携対象情報としての連携対象名、及び連携対象名に対応付けられた各種設定情報(設定値)を読み出す。
【0143】
次に、送受信部71は、対応する連携制御対象9に対して連携制御対象制御要求を送信する(ステップS66)。これにより、対応する連携制御対象9は、連携制御管理装置7が送信した連携制御対象制御要求を受信する。このとき、連携制御対象制御要求には、対応する連携制御対象を識別する連携制御対象識別情報、任意設定情報が含まれる。
【0144】
また、ステップS66の処理は、利用対象管理装置5が送信した連携制御対象制御要求を受信、取得することに代えて、以下のような処理を実行してもよい。すなわち、連携制御管理装置7が利用対象管理装置5に対して連携制御対象制御要求を送信し、その応答に含まれる任意設定情報等を取得するようにしてもよい。
【0145】
次に、連携制御対象9は、自身の連携制御対象を制御する(ステップS67)。具体的には、ステップS66で受信した連携制御対象識別情報で識別される連携制御対象9(例えば照明設備、空調設備等)のオン/オフ、起動等を行う。
【0146】
次に、送受信部91は、連携制御管理装置7に対して、ステップS66で受信した連携制御対象制御要求に対する応答としての連携制御対象制御応答を送信する(ステップS68)。これにより、連携制御管理装置7の送受信部71は、連携制御対象9が送信した連携制御対象制御応答を受信する。このとき、連携制御対象制御応答には、連携制御対象9に対する制御を行った旨を示す状態フラグ、所定のメッセージが含まれてよい。
【0147】
次に、連携制御管理装置7の送受信部71は、利用対象管理装置5に対して、ステップS64で受信した連携制御対象制御要求に対する応答としての連携制御対象制御応答を送信する(ステップS69)。これにより、利用対象管理装置5の送受信部51は、連携制御管理装置7が送信した連携制御対象制御応答を受信する。このとき、連携制御対象制御応答には、連携制御対象9に対する連携制御を行った旨を示す状態フラグ、所定のメッセージが含まれてよい。
【0148】
次に、利用対象管理装置5の送受信部51は、利用者端末3に対して、ステップS62で受信した利用開始要求に対する応答としての利用開始応答を送信する(ステップS70)。これにより、利用者端末3の送受信部31は、利用対象管理装置5が送信した利用開始応答を受信する。このとき、利用開始応答には、利用対象の利用開始とあわせて、利用対象に連携された所定の連携制御対象9に対する利用を開始した旨を示す状態フラグ、所定のメッセージが含まれてよい。なお、ステップS63-6の処理後に(A)の処理が実行される場合、すなわち、使用される連携制御対象を共有する他の利用対象の予約時間が重複する場合は、重複通知情報を含む利用開始応答が利用者端末3に送信される。この利用開始応答には、後述する
図31に示すような重複通知情報としてのメッセージが含まれる。
【0149】
次に、利用者端末3の表示制御部34は、利用状態をディスプレイ307に表示させて、一連のシーケンスを終了する(ステップS71)。
【0150】
●画面表示例●
図30は、利用者端末における利用開始通知の画面の例である。利用者端末3には、表示制御部34によって利用開始通知画面3131が表示される。利用開始通知画面3131では、利用者が所定の利用対象を開始する際の利用操作に応じて、所定の利用対象に連携して制御される連携制御対象が、利用者が設定した設定値に基づいて制御が開始された旨が通知される。これにより、利用対象に設けられた連携制御対象としての設備等が、利用者の設定値によって動作が開始されたことを利用者に対して認識させることができる。そして、利用者は、利用開始通知画面3131に表示されたOKボタン3531を操作することにより、別の画面に遷移することができる。
【0151】
●画面表示例●
図31は、利用者端末における利用開始通知の他の画面の例である。利用者端末3には、表示制御部34によって利用開始通知画面3141が表示される。利用開始通知画面3141では、利用者が所定の利用対象を開始する際の利用操作に応じて、所定の利用対象に連携して制御される連携制御対象に対する設定の反映が遅れる旨が通知される。つまり、共有して利用される連携制御対象に対して、他の利用者による先約があったことが通知される。これにより、利用対象に設けられた連携制御対象としての設備等の利用が、所定の時間利用者の設定した内容で動作しないことを利用者に対して認識させることができる。そして、利用者は、利用開始通知画面3141に表示されたOKボタン3531を操作することにより、別の画面に遷移することができる。
【0152】
●画面表示例●
図32は、利用者端末における利用終了受付の画面の例である。利用者端末3には、表示制御部34によって利用終了受付画面3151が表示される。利用終了受付画面3151では、利用者が利用中の所定の利用対象の終了予定時刻が近くなっている旨が通知される。これに加え、所定の利用対象に連携して制御される連携制御対象9に対する設定も停止されることが通知される。この通知は、例えば、利用対象の利用終了予定時刻の5分前に通知されるようにしてもよい。これにより、利用者自身が設定した利用対象の終了予定を事前に知ることができるとともに、利用対象に対して設定した設定も終了することを利用者に対して認識させることができる。そして、利用者は、利用終了受付画面3151に表示された終了ボタン3551を操作することにより、別の画面に遷移することができる。
【0153】
本実施形態に係る帳票管理システムでは、例えば、上述したステップS66及びS68の処理が実行される場合、連携制御管理装置7と連携制御対象9との間に他の装置等が存在してもよい。つまり、連携制御管理装置7と連携制御対象9との間で送受信される各情報(データ)は、一度他の装置等を介して送受信されるような構成であってもよい。上述した構成は、連携制御管理装置7と連携制御対象9との間に他の処理ステップが存在した場合でも適用することが可能である。
【0154】
〔第1の実施形態の主な効果〕
以上説明したように本実施形態によれば、利用対象管理装置5は、利用対象を利用する利用者の利用者識別情報に関連付けて、連携制御対象名、任意設定情報を、制御対象設定管理DB5007に設定する(ステップS56)。そして、利用対象管理装置5は、利用者の利用操作に応じて、利用者の利用者識別情報に関連付けられた連携制御対象名、任意設定情報を、連携制御管理装置7に対して送信する(ステップS64)。これにより、座席等の利用対象を利用する際に、利用者ごとに設定された設定情報で連携制御対象を制御することができるようになるという効果を奏する。
【0155】
更に、本実施形態によれば、利用対象管理装置5は、使用される連携制御対象を共有する他の利用対象の予約時間が重複する場合、利用者端末3に対して重複通知情報を送信する(ステップS70)。これにより、上述した効果に加えて、使用される連携制御対象を共有する他の利用対象の予約時間が重複する場合には、利用対象に設けられた連携制御対象としての設備等が、所定の時間利用者の設定した内容で動作しないことを利用者に対して認識させることができるという効果を奏する。
【0156】
〔第2の実施形態〕
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態に係る通信システムにおいて、第1の実施形態と同一の構成及び同一の機能ついては同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0157】
〔通信システムの全体構成〕
図33は、第2の実施形態に係る通信システムの全体構成の一例を示す図である。
図33に示されているように、通信システム11は、利用者端末13、利用対象管理装置15及び利用連携制御対象8を含む各装置及び端末を有している。第1の実施形態に係る通信システム1との相違点は、連携制御管理装置7が存在せず、利用連携制御対象8が、利用対象と連携制御対象9とを含む構成となっている点である。そのため、通信システム11では、利用連携制御対象8が、第1の実施形態に係る連携制御管理装置7及び連携制御対象9のハードウエア構成及び機能構成を兼ね備えた装置として機能する。但し、通信システム11では、利用対象管理装置15が、第1の実施形態に係る利用対象管理装置5及び連携制御管理装置7のハードウエア構成及び機能構成を兼ね備えた装置として機能するようなシステム構成であってもよく、その構成に制限はない。また、利用対象としては、レンタルブース、宿泊施設等、所定の利用者(家族等の複数の利用者を含む)によって占有して利用される対象となる点が、第1の実施形態に係るシステム構成と異なる。そのため、第1の実施形態に係る連携制御対象が重複するという状態は存在しない。
【0158】
なお、通信システム11における利用者端末13及び利用対象管理装置15は、第1の実施形態に係る通信システム1における利用者端末3及び利用対象管理装置5と同様のハードウエア構成を有するため、詳細の説明を省略する。また、利用連携制御対象8のハードウエア構成は、第1の実施形態に係る連携制御管理装置7及び連携制御対象9のハードウエア構成を適宜組み合わせたものであるため、詳細の説明を省略する。さらに、利用者端末13が有する機能構成については、第1の実施形態に係る通信システム1における利用者端末3が有する機能構成と同様であるため、詳細の説明を省略する。
【0159】
〔通信システムの機能構成〕
次に、
図34乃至
図37を用いて、本実施形態の機能構成について説明する。
図34は、第2の実施形態に係る通信システムの機能構成の一例を示す図である。なお、
図34は、
図33に示されている端末又は装置のうち、後述する処理又は動作に関連するものを示す。
【0160】
<利用者端末の機能構成>
利用者端末13の機能構成は、第1の実施形態に係る利用者端末3の機能構成と同様のため、詳細の説明を省略する。
【0161】
<利用対象管理装置の機能構成>
利用対象管理装置15の機能構成は、第1の実施形態に係る利用対象管理装置5の機能構成と同様のため、詳細の説明を省略する。但し、以下のデータテーブルで構成される各DBについては、管理される項目に一部相違点があるため以下に説明する。
【0162】
●利用対象管理テーブル●
図35は、第2の実施形態に係る利用対象管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部5500には、
図35に示されているような利用対象管理テーブルによって構成された利用対象管理DB5014が構築されている。利用対象管理テーブルでは、利用対象識別情報ごとに、利用対象表示名、利用対象種別、連携制御対象識別情報が関連付けられて管理されている。これらのうち、第1の実施形態に係る利用対象管理テーブルと異なるものは、利用対象表示名及び利用対象種別で管理される内容である。第2の実施形態に係る利用対象表示名は、例えば「賃貸ブースB001」、「ルームR1001」等で与えられる。これらは、ある利用者が所定の時間又は所定の期間占有して利用するため、他の利用者との間で連携制御対象が重複することはない。利用対象種別は、例えば「レンタル空間」、「宿泊施設」等で与えられる。
【0163】
なお、本実施形態において、利用対象管理テーブル(利用対象管理DB5014)は、利用対象管理手段の一例として機能する。
【0164】
●予約情報管理テーブル●
図36は、第2の実施形態に係る予約情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部5500には、
図36に示されているような予約情報管理テーブルによって構成された予約情報管理DB5015が構築されている。予約情報管理テーブルでは、予約識別情報ごとに、利用対象識別情報、利用対象表示名、利用者識別情報、予約者名(利用者名)、開始日時、終了日時、キャンセルフラグが対応付けられて管理されている。これらのうち、第1の実施形態に係る利用情報管理テーブルと異なるものは、利用対象表示名、並びに、開始日時及び終了日時の項目で管理される内容である。これらのうち、第2の実施形態に係る終了日時は、宿泊等の場合、開始日時から二日以上経過した日時で管理される場合もある。このように、第1の実施形態と比較して、利用時間若しくは利用期間が長いことが相違点の一つとなる。
【0165】
なお、本実施形態において、予約情報管理テーブル(予約情報管理DB5005)は、予約情報管理手段の一例として機能する。
【0166】
●制御対象設定管理テーブル●
図37は、第2の実施形態に係る制御対象設定管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部5500には、
図37に示されているような、制御対象設定管理テーブルによって構成された、制御対象設定管理DB5018が構築されている。制御対象設定管理テーブルでは、予約識別情報ごとに、利用対象識別情報、連携制御対象識別情報、連携制御対象名、照明器具照度、照明器具発光色、空調設備モード、空調設備温度等が対応付けられて管理されている。第1の実施形態に係る制御対象設定管理テーブルとの相違は、利用者識別情報をタブとしたテーブル構成としていない点であるが、その他の項目は、第1の実施形態に係る制御対象設定管理テーブルと同様である。
【0167】
なお、本実施形態において、制御対象設定管理テーブル(制御対象設定管理DB5007)は、制御対象設定手段の一例として機能する。
【0168】
<利用連携制御対象の機能構成>
図34に戻り、予約連携制御対象の機能構成について説明する。
図34に示されているように、利用連携制御対象8は、送受信部81、受付部82、取得部83、制御部85、実行部86、登録部88及び記憶読出部89を有する。これら各機能部は、
図3及び
図4に示された各ハードウエア資源に基づいて実現される機能又は手段である。また、利用連携制御対象8は、
図3及び
図4のうち少なくとも一方に示され、記憶を司る各ハードウエア資源により構築される記憶部8000を有している。更に、記憶部8000には、利用対象管理装置15と通信ネットワーク100を介して通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)、ブラウザアプリ、連携制御対象9に対する各種処理を行うための連携制御管理アプリ等が記憶されている。
【0169】
<利用連携制御対象の各機能構成>>
次に、利用連携制御対象8の各機能構成について詳細に説明する。
図34に示されている利用連携制御対象8の送受信部81は、第1の実施形態に係る連携制御管理装置7の送受信部71と連携制御対象9の送受信部91と同様の機能を有する。
【0170】
受付部82は、第1の実施形態に係る連携制御管理装置7の受付部72、及び連携制御対象9のタッチパネル912が受け付けた各種操作により生成された信号をCPU901が処理することによって実現される受付手段によって実現される。
【0171】
取得部83は、第1の実施形態に係る連携制御管理装置7の取得部73と同様の機能を有する。
【0172】
制御部85は、第1の実施形態に係る連携制御対象9の制御部95と同様の機能を有する。
【0173】
実行部86は、第1の実施形態に係る連携制御対象9の実行部96と同様の機能を有する。
【0174】
登録部88は、第1の実施形態に係る連携制御管理装置7の管理登録部78と同様の機能を有する。
【0175】
記憶読出部89は、第1の実施形態に係る連携制御管理装置7の記憶読出部79及び連携制御対象9の記憶読出部99と同様の機能を有する。
【0176】
<連携制御対象の登録処理>
次に、連携制御対象の登録処理について説明する。
図38は、第2の実施形態に係る連携制御対象の登録処理の一例を示すシーケンス図である。
図38では、利用対象管理装置15の受付部152は、予約管理者の操作による連携制御対象の入力を受け付ける(ステップS131)。なお、第2の実施形態では、第1の実施形態で説明した、利用対象管理装置5におけるサインイン画面に対する処理に相当する処理を省略する。
【0177】
●画面表示例●
図39は、第2の実施形態に係る利用対象管理装置における連携制御対象の管理の画面の例である。
図39に示されているように、利用対象管理装置15のディスプレイ507には、表示制御部154によって連携対象管理画面5241が表示される。連携対象管理画面5241には、利用対象名、並びに、一以上の連携制御対象(設備)名及び設定値の組を入力する入力ボタンが表示され、利用管理者は、これらの入力ボタンを操作して所望の情報をそれぞれ入力することができる。連携対象管理画面5241には更に、登録ボタン5641及びキャンセルボタン5642が表示され、それぞれのボタン操作に応じて、入力した各種情報の登録若しくはキャンセル操作を行うことができる。
【0178】
なお、本実施形態において各端末及び各装置に表示される各種操作ボタンについては、以降、各種操作ボタンに代えて又は加えて、各種操作アイコン、その他の操作可能なUI(User Interface)が提供されているものとする。
【0179】
図38に戻り、設定登録部156は、連携制御対象を登録する(ステップS132)。具体的には、設定登録部156は、ステップS131で入力を受け付けた内容を、予約情報管理DB5015(
図36参照)で管理されている利用対象識別情報に対応し、制御対象設定管理DB5018(
図37参照)で管理されているそれぞれの連携制御対象(設備)に対応付けられた各項目に登録してこのシーケンスを終了する。
【0180】
<任意設定情報の登録処理>
続いて、利用者による任意設定情報の登録処理について説明する。
図40は、第2の実施形態に係る任意設定情報の登録処理の一例を示すシーケンス図である。
図40に示されているように、利用者端末13の操作受付部132は、利用者が操作した、利用対象に連携して制御される連携制御対象を連携させるための連携アプリに対する起動操作を受け付ける(ステップS151)。
【0181】
次に、起動部136は、連携アプリを起動する(ステップS152)。なお、連携アプリは、第1の実施形態で説明した予約管理アプリに含まれる一機能であってもよい。更に、ステップS151及びS152の処理に代えて、起動部136は、連携制御対象を連携させるWebサイトへアクセスするためのブラウザを起動してもよい。
【0182】
次に、表示制御部134は、ディスプレイ307に任意設定画面を表示させる(ステップS153)。なお、任意設定画面は第1の実施形態と同様のため省略する。
【0183】
次に、操作受付部132は、任意設定入力を受け付け(ステップS154)、そして送受信部131は、利用対象管理装置15に対して任意設定登録要求を送信する(ステップS155)。これにより、利用対象管理装置15の送受信部151は、利用者端末13が送信した任意設定登録要求を受信する。このとき、任意設定登録要求には、利用者識別情報、連携制御対象名、任意設定情報が含まれる。
【0184】
次に、利用対象管理装置15の設定登録部156は、任意設定情報を設定、登録する(ステップS156)。具体的には、設定登録部156は、ステップS155で受信した任意設定登録要求に含まれる利用者識別情報、連携制御対象名、任意設定情報を、制御対象設定管理DB5018(
図37参照)で管理されている各項目に設定、登録する。
【0185】
次に、送受信部151は、ステップS155で受信した任意設定登録要求に対する応答としての任意設定登録応答を、利用者端末13に対して送信する(ステップS157)。これにより、利用者端末13の送受信部131は、利用対象管理装置15が送信した任意設定登録応答を受信する。このとき、任意設定登録応答には、任意設定の登録が完了した旨を示す完了フラグ、所庭のメッセージ等が含まれてよい。
【0186】
本実施形態に係る通信システムでは、例えば、上述したステップS155及びS157の処理が実行される場合、利用者端末13と利用対象管理装置15との間に他の装置等が存在してもよい。つまり、利用者端末13と利用対象管理装置15との間で送受信される各情報(データ)は、一度他の装置等を介して送受信されるような構成であってもよい。上述した構成は、利用者端末13と利用対象管理装置15との間に他の処理ステップが存在した場合でも適用することが可能である。
【0187】
<連携制御対象に対する制御処理>
続いて、連携制御対象に対する制御処理について説明する。
図41は、第2の実施形態に係る連携制御対象に対する制御処理の一例を示すシーケンス図である。利用者端末13の
図41では、まず、レンタルブース等を利用する利用者が、
図42に示すようなキーカード等を用いて、所定の利用連携制御対象8に対してチェックイン動作を行う。これに応じて、利用連携制御対象8の受付部82は、利用者によるチェックイン動作を受け付ける(ステップS161)。なお、レンタルブース、ホテルなどの宿泊施設等の利用対象を利用する際に、キーカード等を用いてチェックイン(又はチェックアウト)する行為は、利用対象に対する利用者の利用操作の他の一例である。
【0188】
<チェックイン動作>
図42は、第2の実施形態に係るカードキー操作によるチェックイン、チェックアウトの一例を示す図である。
図42に示すように、利用者は、レンタルブース等の利用連携制御対象8に備えられたカードキー認証装置801に対して、利用者が所有するカードキーを所定の位置に翳す。これにより、カードキーに登録された利用者の利用者識別情報、所定の利用対象に関連付けられた利用対象識別情報が読み取られ、利用連携制御対象8に取得される。
【0189】
次に、送受信部81は、利用対象管理装置15に対して利用開始要求を送信する(ステップS162)。これにより、利用対象管理装置15の送受信部151は、利用連携制御対象8が送信した利用開始要求を受信する。このとき、利用開始要求には、利用連携制御対象8を利用する利用者の利用者識別情報、利用連携制御対象8に対応する利用対象識別情報が含まれる。
【0190】
次に、利用対象管理装置15の記憶読出部159は、連携制御対象情報を読み出す(ステップS163)。具体的には、記憶読出部159は、ステップS163で受信した利用者識別情報、及び利用対象識別情報を検索キーとして利用対象管理DB5014(
図35参照)、予約情報管理DB5015(
図36参照)、及び制御対象設定管理DB5018(
図37参照)を検索することにより、対応する連携制御対象情報をそれぞれ読み出す。
【0191】
次に、利用対象管理装置15の生成部157は、連携制御対象制御要求を生成する(ステップS164)。具体的には、生成部157は、ステップS163で読み出した連携制御対象情報に基づいて、利用連携制御対象8に対して送信する連携制御対象制御要求を生成する。生成部157によって生成される連携制御対象制御要求には、利用対象識別情報、連携制御対象識別情報及び任意設定情報が含まれる。
【0192】
次に、送受信部151は、利用連携制御対象8に対して連携制御対象制御要求を送信する(ステップS165)。これにより、利用連携制御対象8の送受信部81は、利用対象管理装置15が送信した連携制御対象制御要求を受信する。
【0193】
次に、利用連携制御対象8の制御部85は、連携制御対象を制御する(ステップS166)。具体的には、ステップS165で受信した連携制御対象制御要求に含まれる任意設定情報に基づいて、連携制御対象8(例えばレンタルブース、ホテルなどの宿泊施設の照明設備、空調設備等)のオン/オフ、起動を行う。
【0194】
次に、送受信部81は、利用対象管理装置15に対して、ステップS165で受信した連携制御対象制御要求に対する応答としての連携制御対象制御応答を送信する(ステップS167)。これにより、利用対象管理装置15の送受信部151は、利用連携制御対象8が送信した連携制御対象制御応答を受信する。このとき、連携制御対象制御応答には、利用連携制御対象8に対する制御を行った旨を示す状態フラグ、所定のメッセージが含まれてよい。
【0195】
次に、利用対象管理装置15の送受信部151は、利用者端末13に対して、利用開始通知を送信する(ステップS168)。これにより、利用者端末13の送受信部131は、利用対象管理装置15が送信した利用開始通知を受信する。このとき、利用開始通知には、利用連携制御対象8に対する制御を行った旨を示す所定のメッセージが含まれる。
【0196】
次に、利用者端末13の表示制御部134は、利用状態を表示する(ステップS169)。
【0197】
●画面表示例●
図43は、第2の実施形態に係る利用者端末における利用開始通知の画面の例である。
図43に示されているように、利用者端末13のディスプレイ307には、表示制御部134によって利用開始通知画面3231が表示される。利用開始通知画面3231では、利用者が所定の利用対象を開始する際の利用操作に応じて、所定の利用対象に連携して制御される連携制御対象が、利用者が設定した設定値に基づいて制御が開始された旨が通知される。更に、利用者が設定した有効期限も通知される。これにより、利用対象に設けられた連携制御対象としての設備等が、利用者の設定値によって動作が開始されたこと、並びにその設定地の有効期限を利用者に対して認識させることができる。そして、利用者は、利用開始通知画面3231に表示されたOKボタン3631を操作することにより、別の画面に遷移することができる。
【0198】
本実施形態に係る通信システムでは、例えば、上述したステップS165及びS167の処理が実行される場合、利用対象管理装置15と利用連携制御対象8との間に他の装置等が存在してもよい。つまり、利用対象管理装置15と利用連携制御対象8との間で送受信される各情報(データ)は、一度他の装置等を介して送受信されるような構成であってもよい。上述した構成は、利用対象管理装置15と利用連携制御対象8との間に他の処理ステップが存在した場合でも適用することが可能である。
【0199】
〔第2の実施形態の主な効果〕
以上説明したように本実施形態によれば、通信システム11における利用対象管理装置15は、利用者端末13に入力された任意設定入力に基づいて得られた利用者識別情報、連携制御対象名及び任意設定情報を制御対象設定管理DB5018で管理されている各項目に設定、登録する(ステップS156)。続いて、利用対象管理装置15は、利用連携制御対象8に対する利用者の利用操作に基づいて、利用者識別情報に対応付けて制御対象設定管理DB5018に登録された任意設定情報を、利用連携制御対象8に送信して利用連携制御対象8を制御する(ステップS165,S166)。これにより、第1の実施形態に係る効果に加えて、第1の実施形態で用いられた連携制御管理装置7を削減することができるため、通信システム11を構築する際のコストを削減させることができるようになるという効果を奏する。
【0200】
〔実施形態の補足〕
上述した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウエアによって各機能を実行するようプログラミングされたデバイスを含むものとする。このデバイスとは、例えば、プロセッサ、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)、SOC(System on a chip)、GPU(Graphics Processing Unit)、及び従来の回路モジュール等をいう。
【0201】
また、上述した実施形態において、利用者ごとに設定内容が異なる任意設定情報(お気に入り設定情報)を、機械学習、人工知能(AI)、ディープラーニング等によって学習させるような利用対象制御管理システム2又は利用対象管理システム4が構築されてもよい。このような場合、利用対象制御管理システム2又は利用対象管理システム4は、例えば、利用者の体調、季節における環境(温度、湿度)の変化、利用対象の利用頻度、連携制御対象の利用年数等を含む各種情報(データ)を用いて機械学習を行うようにしてもよい。そして、利用対象制御管理システム2又は利用対象管理システム4は、その機械学習結果に基づいて、利用者ごとの任意設定情報を適宜変更して自動設定するようにしてもよい。
【0202】
これまで本発明の一実施形態に係る利用対象管理装置、利用対象管理システム、利用対象管理方法及びプログラムについて説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態の追加、変更又は削除等、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0203】
1 通信システム
2 利用対象制御管理システム
3 利用者端末(利用者端末の一例)
4 利用対象管理システム
5 利用対象管理装置
7 連携制御管理装置
9 連携制御対象
31 送受信部(送信手段の一例、受信手段の一例)
32 操作受付部(受付手段の一例)
51 送受信部(受信手段の一例、送信手段の一例)
56 設定登録部(設定手段の一例)
57 生成部(生成手段の一例)
58 予約管理部(管理手段の一例)
307 ディスプレイ(表示手段の一例)
507 ディスプレイ(表示手段の一例)
707 ディスプレイ(表示手段の一例)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0204】