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特開2023-127092画像形成装置、及び、プロセスカートリッジ
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  • 特開-画像形成装置、及び、プロセスカートリッジ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023127092
(43)【公開日】2023-09-13
(54)【発明の名称】画像形成装置、及び、プロセスカートリッジ
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/08 20060101AFI20230906BHJP
   G03G 9/08 20060101ALI20230906BHJP
【FI】
G03G15/08 229
G03G9/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022030656
(22)【出願日】2022-03-01
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100117215
【弁理士】
【氏名又は名称】北島 有二
(72)【発明者】
【氏名】薮田 裕太
【テーマコード(参考)】
2H077
2H500
【Fターム(参考)】
2H077AB02
2H077AB14
2H077AC02
2H077AD06
2H077AD13
2H077AE03
2H077EA01
2H500EA56A
2H500FA04
(57)【要約】
【課題】現像装置において剤だまりを生じにくくする。
【解決手段】現像装置26は、所定の回転方向に回転して感光体ドラム21に対して現像ギャップPG(所定の隙間)をあけて対向する現像ローラ26a(現像剤担持体)と、現像ローラ26aが感光体ドラム21に対向する現像位置Aに対して回転方向の上流側で現像ローラ26aに対向して現像ローラ26aに担持される現像剤量を規制するドクターブレード26c(現像剤規制部材)と、が設けられている。そして、現像ギャップをPG(mm)として、ドクターブレード26cに規制されて現像位置Aに至る現像ローラ26a上の単位面積当りの現像剤量をρ(mg/cm2)としたときに、トナーの緩み見かけ密度X(g/cm3)は、
X≦0.00005935×(ρ/PG)2
-0.02687×(ρ/PG)+3.363
なる関係を満足する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体と、
内部にトナーとキャリアとからなる現像剤が収容されて、前記像担持体の表面に形成される潜像を現像する現像装置と、
を備え、
前記現像装置は、
所定の回転方向に回転して、前記像担持体に対して所定の隙間をあけて対向する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体が前記像担持体に対向する現像位置に対して前記回転方向の上流側で前記現像剤担持体に対向して、前記現像剤担持体に担持される現像剤量を規制する現像剤規制部材と、
を具備し、
前記所定の隙間をPG(mm)として、前記現像剤規制部材に規制されて前記現像位置に至る前記現像剤担持体上の単位面積当りの現像剤量をρ(mg/cm2)としたときに、前記トナーの緩み見かけ密度X(g/cm3)は、
X≦0.00005935×(ρ/PG)2
-0.02687×(ρ/PG)+3.363
なる関係を満足すること特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
X≦0.00005194×(ρ/PG)2
-0.02378×(ρ/PG)+3.051
なる関係を満足すること特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
0.35≦X≦0.40
なる関係を満足すること特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
0.36≦X≦0.39
なる関係を満足すること特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
ρ/PG≧93.1
なる関係を満足すること特徴とする請求項1~請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
ρ/PG≧110
なる関係を満足すること特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
第1の前記像担持体と、
第2の前記像担持体と、
前記第1の像担持体の表面に形成される潜像を現像する第1の前記現像装置と、
前記第2の像担持体の表面に形成される潜像を現像する第2の前記現像装置と、
を備え、
前記第1の像担持体と前記第1の現像装置との関係において、前記所定の隙間をPG1(mm)として、前記単位面積当りの現像剤量をρ1(mg/cm2)として、前記第1の現像装置に収容される前記トナーの緩み見かけ密度をX1(g/cm3)として、
前記第2の像担持体と前記第2の現像装置との関係において、前記所定の隙間をPG2(mm)として、前記単位面積当りの現像剤量をρ2(mg/cm2)として、前記第1の現像装置に収容される前記トナーの緩み見かけ密度をX2(g/cm3)として、
ρ1/PG1>ρ2/PG2
なる関係が成立するときに、
X1<X2
なる関係を満足すること特徴とする請求項1~請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記単位面積当りの現像剤量は、前記現像剤担持体における回転軸方向端部における値であることを特徴とする請求項1~請求項7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
少なくとも前記像担持体と前記現像装置とがプロセスカートリッジとして一体化されたことを特徴とする請求項1~請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項10】
画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるプロセスカートリッジであって、
像担持体と、
内部にトナーとキャリアとからなる現像剤が収容されて、前記像担持体の表面に形成される潜像を現像する現像装置と、
を備え、
前記現像装置は、
所定の回転方向に回転して、前記像担持体に対して所定の隙間をあけて対向する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体が前記像担持体に対向する現像位置に対して前記回転方向の上流側で前記現像剤担持体に対向して、前記現像剤担持体に担持される現像剤量を規制する現像剤規制部材と、
を具備し、
前記所定の隙間をPG(mm)として、前記現像剤規制部材に規制されて前記現像位置に至る前記現像剤担持体上の単位面積当りの現像剤量をρ(mg/cm2)としたときに、前記トナーの緩み見かけ密度X(g/cm3)は、
X≦0.00005935×(ρ/PG)2
-0.02687×(ρ/PG)+3.363
なる関係を満足すること特徴とするプロセスカートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置と、少なくとも像担持体と現像装置とが一体化されたプロセスカートリッジと、に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置において、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤が収容された2成分現像方式の現像装置を用いたものが広く知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
詳しくは、2成分現像方式の現像装置には、感光体ドラム(像担持体)に所定の隙間(現像ギャップ)をあけて対向する現像ローラ(現像剤担持体)や、現像ローラ上に担持される現像剤量(現像工程に供する現像剤の量である。)を規制するドクターブレード(現像剤規制部材)、などが設けられている。
【0004】
一方、特許文献1には、現像領域(現像位置)における現像剤の密度を適正化して粒状性と階調性に優れハーフトーン部のドット像の再現性を高めることを目的として、現像領域に対して上流側でドクターブレード上に担持される単位面積当りの現像剤量と、現像剤による現像ローラの見かけ被覆率Mと、の関係を適正化する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の画像形成装置は、現像装置において剤だまり(現像剤担持体上において現像位置(現像領域)に対して回転方向上流側の位置で現像剤が滞留する現象である。)が生じてしまうことがあった。そのため、現像装置から現像剤がこぼれ落ちる不具合や、画像濃度不良などの異常画像などが生じてしまっていた。
そして、このような不具合は、特許文献1の技術を用いても、充分に軽減することができなかった。
【0006】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、現像装置において剤だまりが生じにくい、画像形成装置、及び、プロセスカートリッジを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明における画像形成装置は、像担持体と、内部にトナーとキャリアとからなる現像剤が収容されて、前記像担持体の表面に形成される潜像を現像する現像装置と、を備え、前記現像装置は、所定の回転方向に回転して、前記像担持体に対して所定の隙間をあけて対向する現像剤担持体と、前記現像剤担持体が前記像担持体に対向する現像位置に対して前記回転方向の上流側で前記現像剤担持体に対向して、前記現像剤担持体に担持される現像剤量を規制する現像剤規制部材と、を具備し、前記所定の隙間をPG(mm)として、前記現像剤規制部材に規制されて前記現像位置に至る前記現像剤担持体上の単位面積当りの現像剤量をρ(mg/cm2)としたときに、前記トナーの緩み見かけ密度X(g/cm3)は、
X≦0.00005935×(ρ/PG)2
-0.02687×(ρ/PG)+3.363
なる関係を満足するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、現像装置において剤だまりが生じにくい、画像形成装置、及び、プロセスカートリッジを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。
図2】作像部を示す断面図である。
図3】現像装置と感光体ドラムとを幅方向に示す図である。
図4】現像位置の近傍を示す拡大図である。
図5】トナーの緩み見かけ密度と、汲上げ量ρ/現像ギャップPGと、の関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【0011】
まず、図1にて、画像形成装置1における全体の構成・動作について説明する。
本実施の形態における画像形成装置1は、複数のプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKが中間転写ベルト8に対向するように並設されたタンデム型のカラー画像形成装置である。また、複数のプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKの感光体ドラム21に対向するように現像装置26(図2参照)が設置されている。
【0012】
図1において、1は画像形成装置としてのカラー複写機の装置本体、2は原稿を原稿読込部3に搬送する原稿搬送部、3は原稿の画像情報を読み込む原稿読込部、4は入力画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部(露光部)、を示す。
また、20Y、20M、20C、20BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応したプロセスカートリッジ、40は複数色のトナー像が重ねて転写される中間転写ベルト、を示す。
また、61は用紙等のシートPが収納される給紙装置、65は中間転写ベルト8上に形成されたトナー像をシートPに転写する2次転写ローラ、66はシートP上の未定着画像を定着する定着装置、を示す。
また、70は複数のプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKに対応した各現像装置26に各色のトナーを補給するためのトナー容器、80はクリーニング装置23(図2参照)や中間転写ベルトクリーニング装置81で回収された未転写トナーが廃トナーとして回収される廃トナー回収容器、を示す。
また、100は印刷(画像形成動作)に関わる種々の指令を入力したり画像形成装置1における種々の情報が表示されたりするための操作表示パネルを示す。
【0013】
ここで、図1図2を参照して、各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKは、それぞれ、像担持体としての感光体ドラム21、帯電装置22、クリーニング装置23、が一体化されたものである。そして、各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKは、寿命に達したときに画像形成装置本体1から取り外されて、新品のものに交換される。
また、各現像装置26は、各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKの感光体ドラム21にそれぞれ対向するように設置されている。そして、現像装置26は、寿命に達したときに画像形成装置本体1から取り外されて、新品のものに交換される。なお、画像形成装置本体1に対する現像装置26の着脱操作と、画像形成装置本体1に対するプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKの着脱操作と、はそれぞれ別々に独立しておこなうことができる。
各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKにおける感光体ドラム21(像担持体)上では、それぞれ、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像が形成される。
【0014】
以下、画像形成装置における、通常のカラー画像形成時の動作について説明する。
まず、原稿は、原稿搬送部2の搬送ローラによって、原稿台から搬送されて、原稿読込部3のコンタクトガラス上に載置される。そして、原稿読込部3で、コンタクトガラス上に載置された原稿の画像情報が光学的に読み取られる。
そして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報は、書込み部4に送信される。そして、書込み部4からは、各色の画像情報に基づいたレーザ光L(露光光)が、それぞれ、対応するプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKの感光体ドラム21(図2参照)の表面に向けて照射される。
【0015】
一方、4つの感光体ドラム21は、それぞれ、図1図2の時計方向に回転している。そして、まず、感光体ドラム21の表面は、帯電装置22(帯電ローラ)との対向位置で、一様に帯電される(帯電工程である。)。こうして、感光体ドラム21上には、帯電電位が形成される。その後、帯電された感光体ドラム21の表面は、それぞれの書込み部4によるレーザ光の照射位置に達して、その位置で画像情報に基づいた静電潜像が形成される(露光工程である。)。
【0016】
イエロー成分に対応したレーザ光は、紙面左側から1番目のプロセスカートリッジ20Yの感光体ドラム21の表面に照射される。このとき、イエロー成分のレーザ光は、高速回転するポリゴンミラーにより、感光体ドラム21の回転軸方向(主走査方向)に走査される。こうして、帯電装置22にて帯電された後の感光体ドラム21上には、イエロー成分に対応した静電潜像が形成される。
同様に、シアン成分のレーザ光は、紙面左から2番目のプロセスカートリッジ20Cの感光体ドラム21の表面に照射されて、シアン成分の静電潜像が形成される。マゼンタ成分に対応したレーザ光は、紙面左から3番目のプロセスカートリッジ20Mの感光体ドラム21の表面に照射されて、マゼンタ成分に対応した静電潜像が形成される。ブラック成分のレーザ光は、紙面左から4番目のプロセスカートリッジ20BKの感光体ドラム21の表面に照射されて、ブラック成分の静電潜像が形成される。
【0017】
その後、各色の静電潜像が形成された感光体ドラム21の表面は、それぞれ、現像装置26との対向位置に達する。そして、各現像装置26から感光体ドラム21上に各色のトナーが供給されて、感光体ドラム21上の潜像が現像される(現像工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム21の表面は、それぞれ、中間転写ベルト8との対向位置に達する。ここで、それぞれの対向位置には、中間転写ベルト8の内周面に当接するように1次転写ローラ24が設置されている。そして、1次転写ローラ24の位置で、中間転写ベルト8上に、感光体ドラム21上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(1次転写工程である。)。
【0018】
そして、1次転写工程後の感光体ドラム21の表面は、それぞれ、クリーニング装置23との対向位置に達する。そして、クリーニング装置23で、感光体ドラム21上に残存する未転写トナーが回収される(クリーニング工程である。)。なお、クリーニング装置23で回収された未転写トナーは、不図示の廃トナー搬送経路を通過して、廃トナー回収容器80内に回収される。
その後、感光体ドラム21の表面は、除電装置(不図示)の位置で残留電位が除電されて、感光体ドラム21における一連の作像プロセスが終了する。
【0019】
他方、感光体ドラム21上の各色の画像が重ねて転写された中間転写ベルト8の表面は、図中の矢印方向に走行して、2次転写ローラ65の位置に達する。そして、2次転写ローラ65の位置で、シートP上に中間転写ベルト8上のフルカラーの画像が2次転写される(2次転写工程である。)。
その後、中間転写ベルト8の表面は、中間転写ベルトクリーニング装置81の位置に達する。そして、中間転写ベルト8上の未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング装置81に回収されて、中間転写ベルト8上の一連の転写プロセスが完了する。
なお、中間転写ベルトクリーニング装置81で回収された未転写トナーは、不図示の廃トナー搬送経路を通過して、廃トナー回収容器80内に回収される。
【0020】
ここで、2次転写ローラ65の位置に搬送されるシートPは、給紙装置61からレジストローラ64等を経由して搬送されるものである。
詳しくは、シートPを収納する給紙装置61から、給紙ローラ62により給送されたシートPが、搬送路を通過した後に、レジストローラ64の位置に導かれる。レジストローラ64の位置に達したシートPは、中間転写ベルト8上のトナー像とタイミングを合わせて、2次転写ローラ65の位置に向けて搬送される。
【0021】
その後、フルカラー画像が転写されたシートPは、定着装置20の位置に導かれる。そして、定着装置20において、定着ローラと加圧ローラとのニップにて、カラー画像がシートP上に定着される。
そして、定着工程後のシートPは、排紙ローラ69によって装置本体1外に出力画像として排出された後に、排紙トレイ5上にスタックされて、一連の画像形成プロセスが完了する。
【0022】
次に、図2及び図3にて、画像形成装置の作像部について詳述する。
なお、画像形成装置本体1に設置される4つの作像部は、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外はほぼ同一構造であるので、プロセスカートリッジや現像装置などの構成部材における符号のアルファベット(Y、M、C、BK)を除して図示する。
【0023】
図2に示すように、プロセスカートリッジ20は、主として、像担持体としての感光体ドラム21と、帯電装置22と、クリーニング装置23と、がケースに一体的に収納されている。
感光体ドラム21は、負帯電性の有機感光体であって、ドラム状導電性支持体上に感光層等を設けたものである。
帯電装置22は、導電性芯金の外周に中抵抗の弾性層を被覆してなる帯電ローラである。そして、この帯電装置22(帯電ローラ)に電源部から所定の電圧が印加されて、これにより対向する感光体ドラム21の表面を一様に帯電する。
クリーニング装置23には、感光体ドラム21に当接するクリーニングブレード25a及びクリーニングローラ25bが設置されている。クリーニングブレード25aは、ウレタンゴム等のゴム材料からなり、感光体ドラム21表面に所定角度かつ所定圧力で当接している。クリーニングローラ25bは、芯金上にブラシ毛が周設されたブラシローラである。
【0024】
図2図3に示すように、現像装置26は、主として、現像剤担持体としての現像ローラ26a、現像ローラ26aに対向する第1搬送スクリュ26b1(第1搬送部材)、仕切部材26eを介して第1搬送スクリュ26b1に対向する第2搬送スクリュ26b2(第2搬送部材)、現像ローラ26aに対向して現像ローラ26aに担持された現像剤の量(現像剤量)を規制する現像剤規制部材としてのドクターブレード26c、等で構成される。
【0025】
現像装置26内には、キャリアとトナーとからなる現像剤(2成分現像剤)が収容されている。
現像剤担持体としての現像ローラ26aは、感光体ドラム21に対して所定の隙間PG(現像ギャップであって、図4参照)をあけて対向して現像領域(現像位置A)を形成するように構成されている。現像ローラ26aは、図3に示すように、内部に固設されてローラ外周面上に複数の極(磁極)を形成するマグネット26a1と、マグネット26a1の周囲を回転するスリーブ26a2と、で構成される。
現像剤規制部材としてのドクターブレード26cは、金属材料からなる板状部材であって、現像ローラ26aに対して所定の隙間PD(ドクターギャップであって、図4参照)をあけて対向するように構成されている。
【0026】
搬送部材としての搬送スクリュ26b1、26b2は、現像装置26の内部に収容された現像剤を長手方向に搬送して循環経路(図3にて破線矢印で示す循環経路である。)を形成する。すなわち、第1搬送スクリュ26b1による第1搬送経路B1と、第2搬送スクリュ26b2による第2搬送経路B2と、による現像剤の循環経路が形成されている。
第1搬送経路B1と第2搬送経路B2とは仕切部材26e(壁部)によって隔絶されていて、2つの搬送経路B1、B2の長手方向両端部は互いに連通口26f、26gを介して連通している。具体的に、図3を参照して、第1搬送経路B1の搬送方向上流側の端部と、第2搬送経路B2の搬送方向下流側の端部と、が第1連通口26fを介して連通している。また、第1搬送経路B1の搬送方向下流側の端部と、第2搬送経路B2の搬送方向上流側の端部と、が第2連通口26gを介して連通している。すなわち、仕切部材26eは、長手方向両端部を除く位置に配設されている。
第1搬送スクリュ26b1(第1搬送経路B1)は現像ローラ26aに対向するように配設され、第2搬送スクリュ26b2(第2搬送経路B2)は仕切部材26eを介して第1搬送スクリュ26b1(第1搬送経路B1)に対向するように配設されている。第1搬送スクリュ26b1は、現像剤を幅方向(図2の紙面垂直方向、図3の左右方向であって、長手方向である。)に搬送しながら、現像ローラ26aに向けて現像剤を供給するとともに、現像ローラ26aから離脱した現像工程後の現像剤を回収する。第2搬送スクリュ26b2は、第1搬送経路B1から搬送された現像工程後の現像剤と、補給口26dから補給されたフレッシュなトナーと、を幅方向に搬送しながら撹拌・混合する。
本実施の形態において、2つの搬送スクリュ26b1、26b2は、水平方向に並設されている。2つの搬送スクリュ26b1、26b2は、いずれも、回転軸にスクリュ部が巻装されたものである。
【0027】
先に述べた作像プロセスを、現像工程を中心にしてさらに詳しく説明する。
現像ローラ26aは、所定の回転方向(図2図4中の矢印方向である。)に回転している。現像装置26内の現像剤は、図3に示すように、間に仕切部材26eを介在するように配設された第1搬送スクリュ26b1及び第2搬送スクリュ26b2の矢印方向の回転によって、トナー容器70からトナー補給経路を経て補給口26dから補給されたトナーとともに撹拌混合されながら長手方向に循環する(図3中の破線矢印方向の循環である。)。
そして、摩擦帯電してキャリアに吸着したトナーは、現像ローラ26a上に形成された剤汲上げ極によって、キャリアとともに現像ローラ26a上に汲み上げられる。現像ローラ26a上に担持された現像剤は、図2中の矢印方向に搬送されて、ドクターブレード26cとの対向位置(ドクターギャップPDの位置である。)に達する。そして、現像ローラ26a上の現像剤は、この位置で現像剤量が適量化された後に、感光体ドラム21との対向位置(図4に示す現像位置Aであって、現像ギャップPGの位置である。)まで搬送される。そして、現像位置(現像領域)に形成された電界によって、感光体ドラム21上に形成された潜像にトナーが吸着される。その後、現像ローラ26a上に残った現像剤はスリーブの回転にともない第1搬送経路B1の上方に達して、この位置で現像ローラ26aから離脱される。ここで、現像位置A(現像領域)における電界は、現像用の電源によって現像ローラ26aに印加される所定の電圧(現像バイアス)と、帯電工程と露光工程とによって感光体ドラム21の表面に形成される表面電位(潜像電位)と、によって形成されるものである。
【0028】
なお、トナー容器70内のトナーは、現像装置26内のトナーの消費にともない、トナー補給経路(不図示)を経由して補給口26dから現像装置26内に適宜に補給されるものである。現像装置26内のトナーの消費は、現像装置26内の現像剤のトナー濃度(現像剤中のトナーの割合である。)を磁気的に検知するトナー濃度センサ(不図示)によって検知される。
また、補給口26dは、第2搬送スクリュ26b2の長手方向(図3の左右方向である。)の一端であって、第2搬送スクリュ26b2(第2搬送経路B2)の上方に設けられている。
【0029】
図2を参照して、本実施の形態における現像装置26は、装置内と装置外とを連通させる開口部26j1にフィルタ26tが設置されている。
詳しくは、現像装置26には、現像ケース(ハウジング)として機能する現像上ケース26jと現像下ケース26kとが着脱可能に設けられている。
現像下ケース26kは、現像ローラ26aや搬送スクリュ26b1、26b2をそれぞれ回転可能に保持するとともに、ドクターブレード26cを保持している。
現像上ケース26jは、現像位置A(現像領域)に対して現像ローラ26aの回転方向の下流側で現像ローラ26aの上方を覆う現像ケースとして機能している。現像上ケース26jは、現像装置26の上方を覆うように、現像下ケース26kに接続されている。現像上ケース26jには、内外に貫通する開口部26j1(通気路)が形成されている。そして、その開口部26j1を塞ぐようにフィルタ26tが設けられている。フィルタ26tは、トナー(及び、キャリア)を捕集して通気するためのものである。フィルタ26tは、トナーやキャリアの粒径よりも小さなメッシュからなり、空気のみが通過できるように形成されている。
【0030】
なお、本実施の形態において、現像装置26内には、トナー濃度が7wt%程度で重量が250g程度の現像剤が収容されている。また、現像装置26内に収容された現像剤は、ポリエステル樹脂を主成分とする平均粒径が5.2μm程度のトナーと、平均粒径が35μm程度の磁性微粒子であるキャリアと、からなる。
【0031】
以下、本実施の形態において特徴的な、画像形成装置1の構成・動作について詳しく説明する。
先に図2図3等を用いて説明したように、画像形成装置1には、像担持体としての感光体ドラム21や、感光体ドラム21の表面に形成される潜像を現像する現像装置26などが設置されている。
そして、現像装置26には、内部にトナーとキャリアとからなる現像剤(外添剤なども含む。)が収容されている。また、現像装置26には、現像剤担持体としての現像ローラ26aや、現像剤規制部材としてのドクターブレード26cなどが設置されている。
現像ローラ26a(現像剤担持体)は、所定の回転方向に回転して、感光体ドラム21(像担持体)に対して所定の隙間(現像ギャップPG)をあけて対向している。
また、ドクターブレード26c(現像剤規制部材)は、現像位置A(現像ローラ26aが感光体ドラム21に対向する位置であって、現像領域ともいう。)に対して回転方向(現像ローラ26aの回転方向である。)の上流側で現像ローラ26aに対向している。そして、ドクターブレード26cは、現像ローラ26aに担持される現像剤量を規制する現像剤規制部材として機能している。
【0032】
ここで、図4等を参照して、本実施の形態における画像形成装置1(現像装置26)は、現像ギャップ(所定の隙間)をPG(mm)として、ドクターブレード26c(現像剤規制部材)に規制されて現像位置A(現像領域)に至る現像ローラ26a(現像剤担持体)上の単位面積当りの現像剤量(汲上げ量)をρ(mg/cm2)としたときに、トナーの緩み見かけ密度X(g/cm3)は、
X≦0.00005935×(ρ/PG)2
-0.02687×(ρ/PG)+3.363 …(式1)
なる関係を満足するように設定されている。
すなわち、(式1)を満足するようなトナーが、現像装置26内の現像剤中のトナーや、トナー容器70内のトナーとして用いられている。
【0033】
なお、本願明細書等において、「トナーの緩み見かけ密度X」とは、所定の容積の容器内に一定の方法で充填されたトナーの体積(トナー粒子間の空隙を含めた体積である。)で、その充填されたトナーの重量を除した値であるものと定義する。そして、その「一定の方法」は、いわゆる「かさ密度」を求めるときに比べて、容器内に緩く充填する方法となる。
詳しくは、本実施の形態において、トナーの緩み見かけ密度X(g/cm3)は、「パウダテスタ:モデルPTN」(ホソカワミクロン社製)を用い測定している。
具体的に、有栓式メスシリンダー(容量50ml)にトナーサンプルを10g投入して、パウダテスタ付属の振とう機で10回振とうさせる。そして、10分間静置させた後のトナー容積を測定して、10分後にトナー容量を緩み見かけ密度とする。
なお、測定に供するトナーサンプルは、あらかじめ実験室環境(23℃、53%RH)で24時間調温・調湿したものを用いる。
また、トナーの緩み見かけ密度Xの調整方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、外添剤の種類・粒径、及びトナーにおける外添剤の含有量、外添剤の外添工程における撹拌条件等により調整することができる。
【0034】
そして、(式1)を満足するように構成することで、現像装置26において「剤だまり」が生じにくくなる。
この「剤だまり」は、現像ローラa上において現像位置A(現像領域)に対して回転方向上流側の位置(図4中の位置Bである。)で現像剤が滞留する現象である。換言すると、「剤だまり」は、図4の矢印方向に回転する現像ローラaに担持された現像剤であって、現像位置A(感光体ドラム21に対向する位置であって、現像ローラaが装置外に露出する部分である。)で穂立ちしたものが、現像装置26内に戻りきらずに、現像位置A(露出する部分)の上流側(図4の位置Bである。)で現像剤が蓄積してしまう現象である。そして、「剤だまり」が生じてしまうと、現像装置26から現像剤がこぼれ落ちる不具合や、画像濃度不良などの異常画像などが生じてしまうことになる。
本願発明者は、「剤だまり」の発生と「トナーの緩み見かけ密度X」とに相関があることを知得した。そして、本実施の形態では、単位面積当りの現像剤量ρ(汲上げ量)を現像ギャップPGで除した値(ρ/PG)に応じた適正な緩み見かけ密度Xのトナーを用いることで、「剤だまり」の発生を軽減している。
【0035】
特に、(式1)に替えて、
X≦0.00005194×(ρ/PG)2
-0.02378×(ρ/PG)+3.051 …(式2)
なる関係を満足するように構成することで、「剤だまり」の発生をさらに軽減することができる。
【0036】
また、本実施の形態において、トナーの緩み見かけ密度X(g/cm3)は、
0.35≦X≦0.40 …(式3)
(好ましくは、0.36≦X≦0.39 …(式3´))
なる関係を満足するように構成している。
さらに、本実施の形態において、単位面積当りの現像剤量ρ(汲上げ量)を現像ギャップPGで除した値(ρ/PG)は、
ρ/PG≧93.1 …(式4)
(好ましくは、ρ/PG≧110 …(式4´))
なる関係を満足するように構成している。
これらの理由については、後で図5を用いて詳しく説明する。
【0037】
また、本実施の形態において、単位面積当りの現像剤量ρ(汲上げ量)は、現像ローラ26a(現像剤担持体)における回転軸方向端部(図3の領域Mである。)における値としている。
すなわち、図3の領域Mであって、図4の領域Bの位置で測定した、現像ローラ26a上の単位面積当りの現像剤量ρ(汲上げ量)に基づいて、上述した(式1)(又は、(式2)、(式4)、(式4´))を満足するように構成している。
【0038】
以下、図5を用いて、上述した(式1)(又は、(式2))について詳しく説明する。
先に説明したように、「剤だまり」は、図4の矢印方向に回転する現像ローラaに担持された現像剤であって、現像位置A(感光体ドラム21に対向する位置であって、現像ローラaが装置外に露出する部分である。)で穂立ちしたものが、現像装置26内に戻りきらずに、現像位置A(露出する部分)の上流側(図4の位置Bである。)で現像剤が蓄積してしまう現象である。
そして、「剤だまり」は、単位面積当りの現像剤量ρ(汲上げ量)が増加するほど生じやすくなり、また現像ギャップPGが狭くなるほど生じやすくなる。したがって、「剤だまり」は、ρ/PGが大きくなるほど生じやすくなる。
一方、図5(グラフS1)に示すように、トナーの緩み見かけ密度X(横軸)が増加するほど、剤だまりが発生するときのρ/PG(縦軸)が小さくなる。すなわち、「剤だまり」の発生と「トナーの緩み見かけ密度X」とには相関があり、単位面積当りの現像剤量ρ(汲上げ量)を現像ギャップPGで除した値(ρ/PG)に応じた適正な緩み見かけ密度Xのトナーを用いることで、「剤だまり」の発生を軽減することができることがわかる。
具体的に、図5におけるグラフS1は、上述した(式1)に対応するものであって、グラフS1の下方の領域に入るように((式1)を満足するように)、各パラメータ(X、ρ、PG)を適正化することで、剤だまりの発生を軽減することができることがわかる。また、図5におけるグラフS2は、上述した(式2)に対応するものであって、グラフS2の下方の領域に入るように((式2)を満足するように)、各パラメータ(X、ρ、PG)を適正化することで、剤だまりの発生をさらに軽減することができることがわかる。
【0039】
一方、図5のグラフRは、ランク外の画像ボソツキ(異常画像)を発生させない境界を示すものであって、
X≧0.0001563×(ρ/PG)2
-0.0305062×(ρ/PG)+1.845 …(式5)
に対応するものである。
したがって、(式1)(又は、(式2))に加えて、(式5)を満足するように構成することで(グラフS1(又は、グラフS2)とグラフRとの間の領域内に入るように各パラメータを設定することで)、剤だまりに加えて、画像ボソツキのない良好な画質の画像を得ることが可能になる。
なお、図5に示す各グラフS1、S2、Rは、0.33≦X≦0.41の範囲で実験を通じて確認したものであるため、上述した(式1)、(式2)、(式5)について、0.33≦X≦0.41の範囲に限定することもできる。
【0040】
なお、先に説明したように、本実施の形態では、ρ/PGについて、(式4)(好ましくは、(式4´))を満足するように構成している。
これは、ρ/PGが93.1を下回ってしまうと、画像濃度が薄くなってしまうためである。特に、ρ/PGが110を下回らないように設定することで、画像濃度の面内バラツキ(1枚のベタ画像内の画像濃度のバラツキである。)も生じにくくなる。
【0041】
なお、先に説明したように、本実施の形態では、トナーの緩み見かけ密度Xについて、(式3)(好ましくは、(式3´))を満足するように構成している。
これは、見かけ密度Xが0.40を超えるとトナー凝集が生じて白ポチ画像が発生しやすくなり、見かけ密度Xが0.35を下回るとトナー補給装置によるトナー補給量の制御が不安定になって画像濃度が安定しにくくなるためである。緩み見かけ密度Xについて(式3)(好ましくは、(式3´))を満足するように設定することで、そのような不具合が生じにくくなる。
【0042】
なお、本実施の形態における画像形成装置1のように、複数の作像部20Y、20M、20C、20BKが設けられている場合であって、第1の像担持体としての感光体ドラム21(例えば、ブラック用のものである。)と、第2の像担持体としての感光体ドラム21(例えば、カラー用(イエロー、マゼンタ、シアン)のものである。)と、第1の感光体ドラム21の表面に形成される潜像を現像する第1の現像装置26と、第2の感光体ドラム21の表面に形成される潜像を現像する第2の現像装置26と、が設けられている場合に、
ρ1/PG1>ρ2/PG2
なる関係が成立するときに、
X1<X2
なる関係を満足するように構成することが好ましい。
上式において、第1の像担持体と第1の現像装置との関係において、現像ギャップ(所定の隙間)をPG1(mm)として、単位面積当りの現像剤量をρ1(mg/cm2)として、第1の現像装置に収容されるトナーの緩み見かけ密度をX1(g/cm3)としている。
さらに、第2の像担持体と第2の現像装置との関係において、現像ギャップ(所定の隙間)をPG2(mm)として、単位面積当りの現像剤量をρ2(mg/cm2)として、第1の現像装置に収容されるトナーの緩み見かけ密度をX2(g/cm3)としている。
このように設定することで、複数の作像部20Y、20M、20C、20BKが設けられていて、それらにおいてρ/PGが異なるものが存在する場合であっても、それらのすべてについて剤だまりを生じにくくすることができる。
【0043】
以上説明したように、本実施の形態における画像形成装置1は、感光体ドラム21(像担持体)と、内部にトナーとキャリアとからなる現像剤が収容されて感光体ドラム21の表面に形成される潜像を現像する現像装置26と、が設けられている。また、現像装置26は、所定の回転方向に回転して感光体ドラム21に対して現像ギャップPG(所定の隙間)をあけて対向する現像ローラ26a(現像剤担持体)と、現像ローラ26aが感光体ドラム21に対向する現像位置Aに対して回転方向の上流側で現像ローラ26aに対向して現像ローラ26aに担持される現像剤量を規制するドクターブレード26c(現像剤規制部材)と、が設けられている。そして、現像ギャップをPG(mm)として、ドクターブレード26cに規制されて現像位置Aに至る現像ローラ26a上の単位面積当りの現像剤量をρ(mg/cm2)としたときに、トナーの緩み見かけ密度X(g/cm3)は、
X≦0.00005935×(ρ/PG)2
-0.02687×(ρ/PG)+3.363
なる関係を満足する。
これにより、現像装置26における剤だまりを生じにくくすることができる。
【0044】
なお、本実施の形態では、現像装置26をプロセスカートリッジ20の構成部材とせずに、画像形成装置本体1に対して単独で着脱できるユニットとした。これに対して、現像装置26をプロセスカートリッジ20の構成部材の1つとして、画像形成装置本体1に対してプロセスカートリッジとして一体的に着脱されるように構成することもできる。すなわち、少なくとも感光体ドラム21(像担持体)と現像装置26とがプロセスカートリッジとして一体化されたものとすることもできる。
そして、このような場合にも、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
なお、本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電装置と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置と、像担持体上をクリーニングするクリーニング装置と、のうち少なくとも1つと、像担持体と、が一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されたユニットと定義する。
【0045】
また、本実施の形態では、2つの搬送スクリュ26b1、26b2(搬送部材)が水平方向に並設されていて、ドクターブレード26cが現像ローラ26aの下方に配置された現像装置26に対して、本発明を適用した。しかし、本発明が適用される現像装置の構成はこれに限定されることなく、例えば、3つ以上の搬送部材が水平方向に並設された現像装置や、複数の搬送部材が上下方向に並設されている現像装置や、ドクターブレードが現像ローラの上方に配置された現像装置に対しても、本発明を適用することができる。ただし、本実施の形態における現像装置26のように、ドクターブレード26cが現像ローラ26aの下方に配置されたものは、現像位置A(現像領域)の上流側で滞留した現像剤(剤だまり)が、現像ローラ26aの下方に位置して、装置外にこぼれ落ちやすいので、本発明の構成が有用になる。
そして、そのような場合にも、本実施の形態のものとほぼ同様の効果を得ることができる。
【0046】
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態の中で示唆した以外にも、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
【符号の説明】
【0047】
1 画像形成装置(画像形成装置本体)、
20、20Y、20M、20C、20BK プロセスカートリッジ、
21 感光体ドラム(像担持体)、
26 現像装置、
26a 現像ローラ(現像剤担持体)、
26c ドクターブレード(現像剤規制部材)、
A 現像位置(現像領域)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0048】
【特許文献1】特許第4136640号公報
図1
図2
図3
図4
図5