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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023127254
(43)【公開日】2023-09-13
(54)【発明の名称】電子機器、発注方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20230906BHJP
   G06Q 10/20 20230101ALI20230906BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20230906BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20230906BHJP
【FI】
G06F3/12 329
G06F3/12 310
G06F3/12 373
G06Q10/00 300
B41J29/38 204
H04N1/00 E
H04N1/00 127A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022030929
(22)【出願日】2022-03-01
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】一宮 和正
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
5L049
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061AQ04
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061HK11
2C061HN08
2C061HN15
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB17
5C062AB22
5C062AB38
5C062AB42
5C062AC22
5C062AC24
5C062AC34
5C062AD05
5C062AF06
5L049AA06
(57)【要約】
【課題】電子機器が使用されない日が不定期に生じた場合に使用残日数の誤差を低減する電子機器を提供すること。
【解決手段】本発明は、電子機器が使用する部品の使用残日数を算出する電子機器であって、予め設定されている期間が、前記電子機器が使用されていない未使用期間の場合、前記未使用期間を除外した過去の使用期間と、現在の実際の使用率又は現在の予測使用率とにより使用残日数を算出する使用残日数算出部と、前記使用残日数が閾値未満の場合、前記部品を発注する発注部と、を有することを特徴とする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器が使用する部品の使用残日数を算出する電子機器であって、
予め設定されている期間が、前記電子機器が使用されていない未使用期間の場合、
前記未使用期間を除外した過去の使用期間と、現在の実際の使用率又は現在の予測使用率とにより使用残日数を算出する使用残日数算出部と、
前記使用残日数が閾値未満の場合、前記部品を発注する発注部と、
を有することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
予め設定されている期間は一週間であり、
前記一週間に含まれる7日間のうち1日も使用されない場合に前記一週間を前記未使用期間と判断する未使用判断部を有し、
前記使用残日数算出部は、週単位で前記使用残日数を算出することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
予め設定されている期間は一月であり、
前記一月に含まれる日数のうち1日も使用されない場合に前記一月を前記未使用期間と判断する未使用判断部を有し、
前記使用残日数算出部は、月単位で前記使用残日数を算出することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
予め設定されている期間はユーザーが設定した期間であり、
前記ユーザーが設定した期間に含まれる日数のうち1日も使用されない場合に前記ユーザーが設定した期間を前記未使用期間と判断する未使用判断部を有し、
前記使用残日数算出部は、ユーザーが設定した期間を日にちに変換して前記使用残日数を算出することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
前記使用残日数算出部は、
過去の使用期間における使用率の増大分の合計を、使用期間の数で割ることで、次の使用期間の使用率増大係数を算出し、
寿命となる使用率から実際の使用率又は現在の予測使用率を引き、前記使用率増大係数で割ることで、前記期間を単位とする使用残日数を算出することを特徴とする請求項2又は3に記載の電子機器。
【請求項6】
前記使用残日数算出部は、
過去の使用期間における使用率の増大分の合計を、使用期間に含まれる日数で割ることで、次の使用期間の使用率増大係数を算出し、
寿命となる使用率から実際の使用率又は現在の予測使用率を引き、前記使用率増大係数で割ることで、前記日数を単位とする使用残日数を算出することを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
【請求項7】
前記電子機器は画像形成装置であり、
前記部品は、トナーカートリッジ又は用紙であることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項8】
電子機器が使用する部品の使用残日数を算出する電子機器が行う発注方法であって、
予め設定されている期間が、前記電子機器が使用されていない未使用期間の場合、
使用残日数算出部が、前記未使用期間を除外した過去の使用期間と、現在の実際の使用率又は現在の予測使用率とにより使用残日数を算出するステップと、
発注部が、前記使用残日数が閾値未満の場合、前記部品を発注するステップと、
を有することを特徴とする発注方法。
【請求項9】
電子機器が使用する部品の使用残日数を算出する電子機器を、
予め設定されている期間が、前記電子機器が使用されていない未使用期間の場合、
前記未使用期間を除外した過去の使用期間と、現在の実際の使用率又は現在の予測使用率とにより使用残日数を算出する使用残日数算出部と、
前記使用残日数が閾値未満の場合、前記部品を発注する発注部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器、発注方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置等の電子機器に搭載されている各種の部品は、その交換時期の予測のために、画像形成装置が部品ごとに残りの使用可能日数(以下、使用残日数という)を算出している。画像形成装置は、使用残日数を監視用の情報処理装置等に送信したり、操作パネルに表示したりすることで、適切な時期に交換部品を発注及び納入できるようにしている。
【0003】
各種の部品の使用残日数を算出する技術が考案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、画像形成装置が使用されたか否かを日ごとに検出し、オフィスの定期的な休日の日数を予測することで、画像形成装置に搭載されているユニットの使用残日数を予測する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、電子機器が使用されない日が不定期に生じる場合に使用残日数の誤差が生じやすいという問題がある。例えば、ロックダウンなどによる出社停止や電子機器の故障などにより、長期間、電子機器が使用されない場合、電子機器が使用されない日を予測することが困難になる。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑み、電子機器が使用されない日が不定期に生じた場合に使用残日数の誤差を低減する電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題に鑑み、本発明は、電子機器が使用する部品の使用残日数を算出する電子機器であって、予め設定されている期間が、前記電子機器が使用されていない未使用期間の場合、前記未使用期間を除外した過去の使用期間と、現在の実際の使用率又は現在の予測使用率とにより使用残日数を算出する使用残日数算出部と、前記使用残日数が閾値未満の場合、前記部品を発注する発注部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
電子機器が使用されない日が不定期に生じた場合に使用残日数の誤差を低減する電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】未使用期間がない場合の使用残日数の予測方法を示す図である。
図2】ロックダウンにより生じる使用残日数の誤差を説明する図である。
図3】本実施形態の使用残日数の算出方法の概略を説明する図である。
図4】機器システムの構成例を示す図である。
図5】画像形成装置のハードウェアブロック図の一例である。
図6】情報処理装置のハードウェア構成図の一例である。
図7】機器システムが有する画像形成装置、及び、情報処理装置の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。
図8】使用又は未使用の判断をある期間を単位として行い、未使用期間を除いた使用期間で使用残日数を算出する方法を説明する図である。
図9】未使用期間を1週ごとに判断する場合の使用残日数の算出方法を説明する図である。
図10】週ごとに、使用期間又は未使用期間のどちらであるかを判断する判断方法を説明するフローチャート図の一例である。
図11】月ごとに、使用期間又は未使用期間のどちらであるかを判断する判断方法を説明するフローチャート図の一例である。
図12】ユーザーが設定した期間ごとに、使用期間又は未使用期間のどちらであるかを判断する判断方法を説明するフローチャート図の一例である。
図13】使用残日数算出部が使用残日数を算出する処理を説明するフローチャート図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態の一例として画像形成装置と、画像形成装置が行う発注方法について図面を参照しながら説明する。
【0010】
<使用残日数の予測方法の一例>
まず、図1を参照して、使用残日数の予測方法の一例を説明する。図1は、未使用期間がない場合の使用残日数の予測方法を示す図である。図1では、横軸が日数、縦軸が部品の使用率である。使用率は、寿命(新品の部品の使用残日数又は使用時間)に対し、現在、何日(何時間)使用されたかを比率で示すが、単に新品の部品の使用残日数でもよい。また、使用率は使用時間と交換可能な値である。
【0011】
使用率は部品の交換直後でゼロであり、寿命は使用率が100%になるタイミングである。画像形成装置は、部品の現在の使用日数と過去の累積された使用率から、図1の予測使用率12の傾きを算出し、使用率が寿命値になる日数を予測する。図1では、実際の使用率11と予測使用率12を共に示したが、両者がほぼ一致している。画像形成装置が寿命到達の数日前(図では7日前)に交換部品の発注を行うことで、ユーザーが無駄に交換部品の在庫を抱えることなく、寿命を迎えた部品をスムーズに交換できる。このように、画像形成装置が使用されない日がない場合、予測使用率12により適切な発注が行える。
【0012】
しかし、昨今の企業活動においては、都市封鎖(ロックダウン)によるオフィスへの出勤停止や、社員一斉の在宅勤務の普及などの働き方の変化から、必ずしも連続的に画像形成装置20が使用されるとは限らない状況が発生している。この場合、発注が早すぎてユーザーが過剰在庫を抱えたり、カスタマーエンジニアが寿命到達前に交換部品を納品できなかったりする事態が発生し得る。
【0013】
図2は、ロックダウンにより生じる使用残日数の誤差を説明する図である。部品の使用期間に、ロックダウン201が発生した。ロックダウン201の間、画像形成装置20はほぼ使用されない。一方、ロックダウン201の後、ユーザーが業務の遅れを取り戻すために、ロックダウン前よりもハイペースで画像形成装置20を使用した。このため、ロックダウン201の後は、ロックダウンの前よりも使用率11の傾きが急になっている。
【0014】
このように、ロックダウンの発生を想定せずに算出された使用残日数は、誤った寿命到達日を予測してしまう。図2の例では、予測された寿命到達日が、実際の寿命到達日よりP日間遅いので、使用状況より遅く交換部品の発注が行われ、部品が寿命に到達してもユーザーが交換部品を入手していないという事態が発生してしまう。
【0015】
<本実施形態の使用残日数の算出方法>
次に、図3を参照して、本実施形態の使用残日数の算出方法について説明する。図3は、本実施形態の使用残日数の算出方法の概略を説明する図である。図3に示すように、画像形成装置20は、期間ごとに使用期間か未使用期間かを判断し、未使用期間を除いた使用期間に基づいて使用残日数を算出する。図3では、左から4つめの期間202が未使用期間である。したがって、左から5つめの期間203の予測使用率は、期間202を除外して算出される。画像形成装置20は、画像形成装置20の使用又は未使用の判断をある期間を単位として判断し、その期間を除いた使用日数で残日数予測を行う。
【0016】
このように、画像形成装置20の未使用期間を除くことで、顧客における実際の使用環境に近い残日数予測値を算出でき、カスタマーエンジニア等がより適切なタイミングで部品を納品することが可能になる。
【0017】
<用語について>
部品とは、機械や器具が期待される機能を発揮するための品である。部品は、パーツ、コンポーネント、ユニット等と呼ばれてもよい。また、部品には消耗品やオプション品が含まれてよい。画像形成装置の場合、部品は、トナーカートリッジ、用紙などである。
【0018】
予め設定されている期間は、少なくとも2日以上の期間である。予め設定されている期間は、カレンダー上の期間でも任意に設定された期間でもよい。また、期間は一定でなくてよい。本実施形態では、一週間、一月、又は、ユーザーが設定した期間を例にして説明する。
【0019】
使用残日数は、電子機器又は部品を使用可能な残りの日数である。本実施形態では、使用残日数は期間で算出される場合と、日数で算出される場合がある。
【0020】
<システム構成例>
図4は、機器システム100の構成例を示す図である。図4に示す機器システム100は、情報処理装置40と、画像形成装置20と、を含み、インターネット等の広域的なネットワークNを介して通信可能に接続されている。情報処理装置40と画像形成装置20は常にネットワークNに接続されることまでは必要ない。また、ネットワークNにはカスタマーサポートセンター10(が有する端末装置等)が接続されている。
【0021】
画像形成装置20は、オフィスなどの機器設置場所に設置されている。機器設置場所は例えば、企業や自治体のオフィスの他、工場、コンビニエンスストア、公共施設などであるが、画像形成装置20はどこに設置されてもよい。
【0022】
画像形成装置20は、ユーザーが使用する各種の電子機器の1つであり、用紙に画像を形成して出力する。画像形成装置20には、電子写真方式、インクジェット方式、熱転写方式などの印刷方式があるが、印刷方式は問わない。また、画像形成装置20は、印刷装置、プリンタ、出力装置などと呼ばれてもよい。また、画像形成装置20は、スキャナ、FAXの送受信、プリンタ、コピーなどの複数の機能を有していてよい。この場合、画像形成装置20は、複合機やMFP(Multifunction Peripheral)と呼ばれる。
【0023】
また、画像形成装置20は、プロジェクタ、電子黒板、テレビ会議端末、デジタルサイネージ、デジタルカメラ、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、撮像装置、集音装置、医療機器、ネットワーク家電、ゲーム機等、部品交換が必要な機器であればよい。
【0024】
なお、画像形成装置20は、テナント契約の対象でもよい。テナントとは、サービスの提供者(本実施形態では画像形成装置20の販売会社等)からサービスを受けることを契約した企業や自治体などの組織である。この場合、画像形成装置20は情報処理装置40に登録されており、契約の範囲内でカスタマーエンジニアの派遣、部品の配送や交換等のサービスを受けることができる。
【0025】
情報処理装置40は、一台以上のコンピュータで実現され、ネットワークNを介して、画像形成装置20の使用残日数、部品の発注依頼、カウンタ情報等を受信する。情報処理装置40は、部品の発注依頼を受信するとカスタマーサポートセンター10に通知する。情報処理装置40が使用残日数に基づいて発注を行ってもよい。情報処理装置40は、部品の課金処理等を行って、月末などの決まったタイミングで、画像形成装置20の顧客に請求する。なお、情報処理装置40は、カウンタ情報を蓄積しておき、メンテナンスのタイミングなども判断できる。
【0026】
情報処理装置40は、クラウドコンピューティングにより実現されてもよいし、単一の情報処理装置40によって実現されてもよい。クラウドコンピューティングとは、特定ハードウェア資源が意識されずにネットワーク上のリソースが利用される形態をいう。情報処理装置40は、インターネット上に存在しても、オンプレミスに存在してもよい。
【0027】
カスタマーサポートセンター10には端末装置等が配置される。端末装置はサーバーであってもよいし、メールの受信サーバーなどでもよい。カスタマーサポートセンター10では各種の部品の在庫を有しており、情報処理装置40からの顧客を指定した部品の配送要求に応じて、カスタマーエンジニア等が部品を顧客に配送する。
【0028】
なお、端末装置は、汎用的な情報処理装置であればよい。端末装置は、例えば、PC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant)等である。
【0029】
<ハードウェア構成例>
<<画像形成装置>>
図5は、画像形成装置20のハードウェアブロック図の一例である。図5に示されているように、画像形成装置20は、コントローラ910、ICカードリーダー920、エンジン制御部930、操作パネル940、ネットワークI/F950を備えている。
【0030】
これらのうち、コントローラ910は、コンピュータの主要部であるCPU901、システムメモリ(MEM-P)902、ノースブリッジ(NB)903、サウスブリッジ(SB)904、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)906、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)907、HDDコントローラ908、及び、記憶部であるHD909を有し、NB903とASIC906との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス921で接続した構成となっている。
【0031】
これらのうち、CPU901は、画像形成装置20の全体制御を行う制御部である。NB903は、CPU901と、MEM-P902、SB904、及びAGPバス921とを接続するためのブリッジであり、MEM-P902に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタ及びAGPターゲットとを有する。
【0032】
MEM-P902は、コントローラ910の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM902a、プログラムやデータの展開、及びメモリ印刷時の描画用メモリなどとして用いるRAM902bとからなる。なお、RAM902bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0033】
SB904は、NB903とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC906は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス921、PCIバス922、HDDコントローラ908及びMEM-C907をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC906は、PCIターゲット及びAGPマスタ、ASIC906の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C907を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部931、プリンタ部932、及びファクシミリ部との間でPCIバス922を介したデータ転送を行うPCIユニットとからなる。なお、ASIC906は、USB(Universal Serial Bus)のインターフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインターフェースを有していてよい。
【0034】
MEM-C907は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD909は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。HD909は、CPU901の制御にしたがってHD909に対するデータの読出又は書込を制御する。AGPバス921は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM-P902に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。
【0035】
また、ICカードリーダー920にはアンテナ920aが備わっている。ICカードリーダー920は、NFC、Bluetooth(登録商標)等の通信回路である。
【0036】
更に、エンジン制御部930は、スキャナ部931、プリンタ部932及びファクシミリ部933を有している。また、操作パネル940は、現在の設定値や選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部940a、並びに、濃度の設定条件などの画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキー及びコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなるハードキー940bを備えている。コントローラ910は、画像形成装置20全体の制御を行い、例えば、描画、通信、操作パネル940からの入力等を制御する。スキャナ部931又はプリンタ部932には、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれている。
【0037】
なお、画像形成装置20は、操作パネル940のアプリ切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、及びファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。ドキュメントボックス機能の選択時には、画像形成装置20はドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
【0038】
また、ネットワークI/F950は、ネットワークNを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。ICカードリーダー920及びネットワークI/F950は、PCIバス922を介して、ASIC906に電気的に接続されている。
【0039】
<<情報処理装置>>
図6は、情報処理装置40の一例のハードウェア構成を示す図である。図6に示されているように、情報処理装置40はコンピュータによって構築されており、CPU501、ROM502、RAM503、HD(Hard Disk)504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、バスライン510、キーボード511、ポインティングデバイス512、光学ドライブ514、メディアI/F516を備えている。
【0040】
これらのうち、CPU501は、情報処理装置40全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HD504は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ505は、CPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F508は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F509は、ネットワークNを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。バスライン510は、図6に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0041】
また、キーボード511は、文字、数値、又は各種指示などの入力に使用される複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。光学ドライブ514は、着脱可能な光記憶媒体513に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、光記憶媒体513は、CD、DVD、Blu-Ray(登録商標)等でよい。メディアI/F516は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
【0042】
<機能について>
図7は、機器システム100が有する画像形成装置20、及び、情報処理装置40の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。
【0043】
<<画像形成装置>>
画像形成装置20は、通信部21と、表示制御部22と、操作受付部23と、画像データ生成部24と、ファクシミリ処理部25と、印刷部26と、未使用判断部27と、使用残日数算出部28と、発注部29と、を有する。これら各機能部は、画像形成装置20にインストールされた1以上のプログラムに含まれる命令をCPU901が実行することで実現される機能又は手段である。このプログラムは、Webブラウザでもよいし(Webアプリ)、専用のアプリケーション(ネイティブアプリ)でもよい。
【0044】
通信部21は、情報処理装置40との間で各種の情報を送受信する。本実施形態では、通信部21は、使用残日数又は部品の発注等を情報処理装置40に送信する。
【0045】
表示制御部22は、各種の画面の画面情報を解釈してパネル表示部940aに表示する。操作受付部23は、パネル表示部940aに表示された各種画面におけるユーザーの各種操作を受け付ける。
【0046】
画像データ生成部24は、操作受付部23が選択を受け付けたアプリケーションが画像データを生成するものである場合、スキャナ部931で原稿をスキャンして画像データを生成する。
【0047】
ファクシミリ処理部25は、ファクシミリ部933によるファクシミリの受信及び送信に関する処理を行う。なお、ファクシミリ処理部25は、ファクシミリの送信元(FAX番号)に対応したアプリケーションの実行イベントを生成してもよい。
【0048】
印刷部26は、画像データ生成部24が生成した画像データ、又は、PCから送信された印刷ジョブを画像データに変換して用紙に印刷する。
【0049】
未使用判断部27は、一週間、一月、又は、ユーザーが設定した期間ごとに、画像形成装置20が使用されたか未使用か判断する。
【0050】
使用残日数算出部28は、未使用期間を除外して、過去の使用期間と該使用期間における使用率の増大分に基づいて、画像形成装置20が有する各種の部品の使用残日数を算出する。このため、使用残日数の単位は、一週間又は一月である。ただし、ユーザーが設定した期間で使用又は未使用が判断される場合、使用残日数の単位は日数でよい。
【0051】
発注部29は、使用残日数が閾値未満になると、交換部品の発注を情報処理装置40に行う。発注先はカスタマーサポートセンター10でも、生産拠点でもよい。閾値は、使用残日数がゼロになることが想定される日数と配送に要する日数を合計した日数であり、例えば7日である。
【0052】
なお、使用残日数算出部28,及び発注部29の機能を情報処理装置40が有していてもよい。
【0053】
<<情報処理装置>>
情報処理装置40は、通信部31、発注処理部32、及び、課金部33を有する。これら各機能部は、情報処理装置40にインストールされた1以上のプログラムに含まれる命令を図6に示したCPU501が実行することで実現される機能又は手段である。
【0054】
通信部31は、画像形成装置20との間で各種の情報を送受信する。本実施形態では、通信部31は、使用残日数又は部品の発注等を画像形成装置20から受信する。
【0055】
発注処理部32は、画像形成装置20からの発注要求に応じた、交換部品の発注をカスタマーサポートセンター10等に行う。
【0056】
課金部33は、カスタマーサポートセンター10から部品の納品完了を受け付けると、画像形成装置20を使用している顧客に対し、部品の代金を課金する。
【0057】
<ある期間を単位とする未使用期間>
次に、図8を参照して、ある期間を単位とする未使用期間に関し、ある期間の一例について説明する。図8は、使用又は未使用の判断をある期間を単位として行い、未使用期間を除いた使用期間で使用残日数を算出する方法を説明する図である。
【0058】
なお、ある期間が、使用期間か未使用期間かを判断する処理については、図10図12にて説明する。
【0059】
図8(a)は、週ごとに画像形成装置20の使用又は未使用を判断することを説明する図である。図8(a)では横軸の日数が1週ごとに区切られている。図8(a)ではそのうちの第3週、第4週、第8週が未使用期間210と判断されている。週ごとの判断は、夏休みや冬休みなど、通常の企業活動における長期の非営業期間などに対応できる判断方法である。
【0060】
図8(b)は、月ごとに画像形成装置20の使用又は未使用を判断することを説明する図である。図8(b)では横軸の日数が一月ごとに区切られている。図8(b)ではそのうちの第2月が、未使用期間211と判断されている。月ごとの判断は、ロックダウンや長期休業などの影響のみを考慮した使用残日数を予測することが可能な判断方法である。サービス運用などにおいて、現在の使用残日数の予測結果を大きく変えずに運用したい場合にメリットがある。
【0061】
図8(c)は、ユーザーにより設定された日数ごとに画像形成装置20の使用又は未使用を判断することを説明する図である。図8(c)では横軸の日数が、ユーザーにより設定された不定期の日数ごとに区切られている。図8(c)ではそのうち3つの期間が未使用期間212と判断されている。ユーザーにより設定された日数ごと判断は、ユーザーの使用環境に合わせた未使用期間に調整することが可能である。また、長期休暇に入る前に事前に予定日数を設定しておくことで、正確に未使用期間を判断することが可能となる。
【0062】
<使用残日数の算出例>
図9を参照して使用残日数の算出例を説明する。図9は、未使用期間を1週ごとに判断する場合の使用残日数の算出方法を説明する図である。使用残日数算出部28は、式(1)に示すように、過去の使用期間における使用率の増大分と使用期間の数から、使用率増大係数220~227を算出する。
【0063】
使用率増大係数=過去の使用期間における使用率(実測値)の増大分の合計÷使用期間の数……(1)
使用率増大係数220~227は、一週当たりに予測される使用率の増大分である。したがって、使用率増大係数220~227は一週分の予測使用率12に相当する。
【0064】
例えば、第1週が終わり使用期間と判断された場合、第2週の使用率増大係数220は以下のようになる。
【0065】
第2週の使用率増大係数220=第1週における使用率の増大分の合計÷使用期間の数(1)
第2週の使用率増大係数220が分かると、第1週が終わった時点の使用残日数が算出可能になる。使用率増大係数220を用いた使用残日数の算出方法については後述する。
【0066】
次に、第2週が終わり使用期間と判断された場合、第3週の使用率増大係数221は以下のようになる。なお、使用期間と判断された場合、第1週の使用率11に第2週の予測使用率12(第2週の使用率増大係数220)が加算される。
【0067】
第3週の使用率増大係数221=第1週、第2週における使用率の増大分の合計÷使用期間の数(2)
第3週の使用率増大係数221が分かると、第2週が終わった時点の使用残日数が算出可能になる。しかし、第3週は、第3週が終わった時点で未使用期間と判断されたので、第3週では予測使用率12は一定のままである。未使用期間の場合、使用残日数は算出されない。
【0068】
第4週の使用率増大係数222も第3週と同様に算出されるが、第4週も、第4週が終わった時点で未使用期間と判断されたので、第4週では予測使用率12は一定のままである。第4週が終わった時点の第5週の使用率増大係数223は第3週の使用率増大係数221が使用される。
【0069】
次に、第5週が終わり使用期間と判断された場合、第6週の使用率増大係数224は、以下のようになる。
【0070】
第6週の使用率増大係数224=第1週、第2週、第5週における使用率の増大分の合計÷使用期間の数(3)
このように、未使用期間が使用された日数から除外されている。換言すると、使用残日数算出部28は、未使用期間を使用率増大係数220の算出に含めない。第6週の使用率増大係数224が分かると、第5週が終わった時点の使用残日数が算出可能になる。なお、第5週が使用期間と判断された場合、第4週の予測使用率12に第5週の予測使用率12(使用率増大係数223)が加算される。
【0071】
次に、第6週が終わり使用期間と判断された場合、第7週の使用率増大係数225は以下のようになる。
【0072】
第7週の使用率増大係数225=第1週、第2週、第5週、第6週における使用率の増大分の合計÷使用期間の数(4)
第7週の使用率増大係数225が分かると、第6週が終わった時点の使用残日数が算出可能になる。なお、第6週が使用期間と判断された場合、第5週の予測使用率12に第6週の予測使用率12(使用率増大係数224)が加算される。
【0073】
次に、第7週が終わり使用期間と判断された場合、第8週の使用率増大係数226は以下のようになる。
【0074】
第8週の使用率増大係数226=第1週、第2週、第5週、第6週、第7週における使用率の増大分の合計÷使用期間の数(5)
第8週の使用率増大係数225が分かると、第7週が終わった時点の使用残日数が算出可能になる。なお、第7週が使用期間と判断された場合、第6週の予測使用率12に第7週の予測使用率12(使用率増大係数225)が加算される。
【0075】
しかし、第8週は、第8週が終わった時点で未使用期間と判断されたので、第8週では予測使用率は一定のままである。第8週が終わった時点の第9週の使用率増大係数227は第8週の使用率増大係数226が使用される。未使用期間の場合、使用残日数は算出されない。
【0076】
なお、図8(b)のような未使用期間が月単位の場合も週単位と同様に、使用残日数算出部28が使用率増大係数220を算出できる。
【0077】
図8(c)のようなユーザーが期間を任意に設定する場合、使用期間が一定でないので、期間単位でなく、使用残日数算出部28が日にち単位で使用率増大係数220を算出する。例えば、図8(c)の第4期間230の使用率増大係数は以下のように算出される。
【0078】
第4期間の使用率増大係数=第1期間、第2期間における使用率の増大分の合計÷第1期間、第2期間の日数の合計(14)
【0079】
<<使用残日数の算出>>
次に、使用率増大係数を用いた使用残日数の算出方法を説明する。図9の例では、使用残日数算出部28は、週の開始時に使用率増大係数を用いて、週の開始時以降の使用残日数を算出できる。使用残日数は、寿命である使用率=100%になるまでの週の数なので、式(2)により算出される。式(2)では、使用残日数算出部28は、寿命となる使用率から現在の予測使用率を引き、使用率増大係数で割ることで、期間を単位とする使用残日数を算出している。なお、式(2)の予測使用率は実際の使用率でもよい。
【0080】
使用残日数(週の数)=(100 - 週の開始時の予測使用率)/使用率増大係数……(2)
使用残日数(週の数)により、あと何週間、部品を使用できるかが予測される。例えば、使用残日数(週の数)が一週間以下であれば、発注部29が発注すると判断できる。
【0081】
使用期間又は未使用期間が一月の場合、使用残日数は月単位であり、式(3)により算出される。なお、式(3)の予測使用率は実際の使用率でもよい。
【0082】
使用残日数(月の数)=(100 - 月の開始時の予測使用率)/使用率増大係数……(3)
使用残日数(月の数)により、あと何月、部品を使用できるかが予測される。例えば、使用残日数(月の数)が0.25月以下であれば、発注部29が発注すると判断できる。
【0083】
使用期間又は未使用期間が、ユーザーが設定した期間の場合、使用残日数は日にち単位であり、式(4)により算出される。なお、式(4)の予測使用率は実際の使用率でもよい。
【0084】
使用残日数(日数)=(100 - 期間の開始時の予測使用率)/使用率増大係数……(4)
使用残日数(月の数)により、あと日、部品を使用できるかが予測される。例えば、使用残日数(月の数)が7日以下であれば、発注部29が発注すると判断できる。
【0085】
<使用期間、未使用期間の判断方法>
未使用判断部27が、週単位に使用期間か、未使用期間かを判断する場合、例えば1日に一定以上の印刷枚数があるかどうかにより、日ごとに使用日又は未使用日を判断し、1週間全てが未使用日の場合に、未使用期間であると判断する方法がある。
【0086】
図10は、週ごとに、使用期間又は未使用期間のどちらであるかを判断する判断方法を説明するフローチャート図の一例である。図10の処理は例えば、毎日、24時などの決まった時刻になると実行される。
【0087】
未使用判断部27は、その日の0時から24時までの印刷枚数を取得する(S1)。未使用判断部27は、例えば、前日の最終的なカウンタ数を記録しておき、当日のカウンタ数との差分を印刷枚数とする。
【0088】
次に、未使用判断部27は、印刷枚数が閾値以上か判断する(S2)。閾値は、過去の使用日の一日当たりの平均の印刷枚数の10%程度でよい。休日に出勤する社員等も存在するためである。
【0089】
ステップS2の判断がYesの場合、未使用判断部27は当該日を使用日と記録する(S3)。
【0090】
ステップS2の判断がNoの場合、未使用判断部27は当該日を未使用日と記録する(S4)。
【0091】
次に、未使用判断部27は、予め設定されている一週間が経過したか判断する(S5)。一週間は通常、月から金、月から土、月から日等であるが、ユーザーが任意に一週間を設定してよい。未使用判断部27はカレンダーを参照して、一週間が経過したか否か判断する。
【0092】
ステップS5の判断がYesの場合、未使用判断部27は一週間全てが未使用日(一週間のうち1日も使用されていないか)か判断する(S6)。ステップS5の判断がNoの場合、一週間が経過していないので、図10の処理は終了する。
【0093】
ステップS6の判断がYesの場合、未使用判断部27は当該一週間を未使用期間と判断する(S7)。
【0094】
ステップS6の判断がNoの場合、未使用判断部27は当該一週間を使用期間と判断する(S8)。
【0095】
図11は、月ごとに、使用期間又は未使用期間のどちらであるかを判断する判断方法を説明するフローチャート図の一例である。図11の説明では主に図10との相違を説明する。ステップS11~S14は図10と同様でよい。
【0096】
ステップS15において、未使用判断部27は、予め設定されている一月が経過したか判断する(S15)。一月は通常、1日から月末(28日、30日、31日)であるが、ユーザーが任意に一月を設定してよい。未使用判断部27はカレンダーを参照して、一月が経過したか否か判断する。
【0097】
ステップS15の判断がYesの場合、未使用判断部27は一月全てが未使用日か判断する(S16)。
【0098】
ステップS16の判断がYesの場合、未使用判断部27は当該一月を未使用期間と判断する(S17)。
【0099】
ステップS16の判断がNoの場合、未使用判断部27は当該一月を使用期間と判断する(S18)。
【0100】
図12は、ユーザーが設定した期間ごとに、使用期間又は未使用期間のどちらであるかを判断する判断方法を説明するフローチャート図の一例である。図12の説明では主に図10との相違を説明する。ステップS21~S24は図10と同様でよい。
【0101】
ステップS25において、未使用判断部27は、ユーザー設定した期間が経過したか判断する(S25)。
【0102】
ステップS25の判断がYesの場合、未使用判断部27はユーザー設定した期間、全てが未使用日か判断する(S26)。
【0103】
ステップS26の判断がYesの場合、未使用判断部27はユーザー設定した期間を未使用期間と判断する(S27)。
【0104】
ステップS26の判断がNoの場合、未使用判断部27はユーザー設定した期間を使用期間と判断する(S28)。
【0105】
<使用残日数の算出処理>
図13は、使用残日数算出部28が使用残日数を算出する処理を説明するフローチャート図である。図13の処理は、直前の期間が終了すると実行される。なお、図13の処理は、使用率増大係数の算出期間に関わらず共通でよい。
【0106】
使用残日数算出部28は、過去の使用期間の各使用率の増大分を取得する(S31)。
【0107】
使用残日数算出部28は、式(1)に過去の使用期間の各使用率を用いて、設定された期間における期間の開始時の使用率増大係数を算出する(S32)。
【0108】
また、使用残日数算出部28は、式(2)~(4)に期間の開始時の使用率増大係数を用いて、使用残日数(週単位、月単位、日数)を算出する(S33)。
【0109】
発注部29は、使用残日数が閾値未満かどうか判断する(S34)。
【0110】
ステップS34の判断がYesの場合、発注部29が交換部品の発注を情報処理装置40に行う(S35)。
【0111】
<主な効果>
以上説明したように、本実施形態では、画像形成装置20の未使用期間を除くことで、実際のユーザー使用環境に近い残日数予測値を算出でき、より適切なタイミングで交換ユニットを納品することが可能になる。
【0112】
<その他の適用例>
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【0113】
例えば、図7などの構成例は、画像形成装置20、及び情報処理装置40による処理の理解を容易にするために、主な機能に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって本願発明が制限されることはない。画像形成装置20、及び情報処理装置40の処理は、処理内容に応じて更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。
【0114】
また、実施例に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。ある実施形態では、情報処理装置40は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。
【0115】
更に、情報処理装置40の所定のユニットによって実行されるプロセスは、情報処理装置40が有する複数の装置によって実行され得る。また、情報処理装置40は、1つのサーバー装置にまとめられていても良いし、複数の装置に分けられていても良い。
【0116】
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【符号の説明】
【0117】
20 画像形成装置
21 通信部
22 表示制御部
23 操作受付部
24 画像データ生成部
25 ファクシミリ処理部
26 印刷部
27 未使用判断部
28 使用残日数算出部
29 発注部
40 情報処理装置
100 機器システム
【先行技術文献】
【特許文献】
【0118】
【特許文献1】特開2021-009246号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13