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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023128397
(43)【公開日】2023-09-14
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20230907BHJP
   H04N 5/64 20060101ALI20230907BHJP
   G06F 1/18 20060101ALI20230907BHJP
【FI】
G09F9/00 350Z
H04N5/64 571Z
G06F1/18 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022032724
(22)【出願日】2022-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】勝山 悟朗
【テーマコード(参考)】
5G435
【Fターム(参考)】
5G435AA07
5G435BB05
5G435BB12
5G435EE02
5G435EE17
5G435GG42
5G435LL07
(57)【要約】
【課題】ケーブルのコネクタ等が破損しづらい表示装置を提供すること。
【解決手段】表示装置は、筐体と、筐体の前面に設けられたディスプレイと、外部機器と接続するためのケーブルのコネクタが接続されるインタフェース部と、を備え、筐体は、背面に凹部を有し、インタフェース部は、厚部の凹部内に設けられており、ケーブルのコネクタを凹部から突出させることなく接続可能である。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体の前面に設けられたディスプレイと、
外部機器と接続するためのケーブルのコネクタが接続されるインタフェース部と、
を備え、
前記筐体は、
背面に凹部を有し、
前記インタフェース部は、
前記筐体の前記凹部内に設けられており、前記ケーブルの前記コネクタを前記凹部から突出させることなく接続可能である
ことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記筐体は、
前記ディスプレイが設けられている第1の部分と、
前記第1の部分の背面の下部から後方に突出して設けられ、制御基板を収納する第2の部分と
を有し、
前記凹部は、
前記第2の部分の背面に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第2の部分の左右両側面は、
前記第1の部分の左右両側面よりも、左右方向における内側に奥まった位置に設けられている
ことを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記筐体の側面に設けられたスイッチを備える
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記筐体の背面に設けられたスタンドを備え、
前記スタンドは、前記筐体の左右両側面よりも左右方向における内側で開閉動作する
ことを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記スタンドは、
左右方向を軸方向とする回動軸を中心として回動可能であり、且つ、前記筐体の背面における前記回動軸よりも下側に設けられた収納部に収納され、
前記回動軸は、
前記凹部から上方に引き出された前記ケーブルの配設経路よりも下側に設けられている
ことを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記スタンドは、矩形枠状を有し、
前記凹部は、前記収納部に収納された前記スタンドの枠内に設けられている。
ことを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記凹部内、または、前記凹部に繋がる前記ケーブルの引き出し口に設けられ、前記ケーブルを留める留め具を有する
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項9】
前記インタフェース部は、
前記凹部内において、左右いずれかの方向を向いて設けられている
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項10】
前記インタフェース部に接続されている前記コネクタの背面と、前記筐体の前記背面とが、略同一平面上にある
ことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、キーボードの底壁に設けられたケーブル格納部に、USBケーブルおよびマウスケーブルを格納可能にする技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1の技術は、キーボードの側面に設けられているマウスコネクタに、マウスケーブルのコネクタが接続されているとき、キーボードの側面からマウスケーブルのコネクタが突出するために、マウスケーブルのコネクタが外部からの衝撃を受けてマウスコネクタが破損する、等の不具合が生じ易い。
【0004】
本発明は、上述した従来技術の課題を解決するため、ケーブルのコネクタ等が破損しづらい表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、一実施形態に係る表示装置は、筐体と、筐体の前面に設けられたディスプレイと、外部機器と接続するためのケーブルのコネクタが接続されるインタフェース部と、を備え、筐体は、背面に凹部を有し、インタフェース部は、厚部の凹部内に設けられており、ケーブルのコネクタを凹部から突出させることなく接続可能である。
【発明の効果】
【0006】
一実施形態に係る表示装置によれば、ケーブルのコネクタ等が破損しづらい表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】一実施形態に係る表示装置の前面側を示す外観斜視図
図2】一実施形態に係る表示装の背面側を示す外観斜視図
図3】一実施形態に係る表示装置(ケーブルが接続された状態)の背面側を示す外観斜視図
図4】一実施形態に係る表示装置(ケーブルが接続された状態)の背面側を示す外観斜視図
図5】一実施形態に係る表示装置(横向きで設置された状態)の背面側を示す外観斜視図
図6】一実施形態に係る表示装置(横向きで設置された状態)の背面側を示す外観斜視図
図7】一実施形態に係る表示装置(縦向きで設置された状態)の背面側を示す外観斜視図
図8】一実施形態に係る表示装置が備える留め具の変形例を示す図
図9】一実施形態に係る表示装置の背面の構成の第1変形例を示す図
図10】一実施形態に係る表示装置の背面の構成の第2変形例を示す図
図11】一実施形態に係る表示装置の背面の構成の第3変形例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
【0009】
〔一実施形態〕
(表示装置100の構成)
図1は、一実施形態に係る表示装置100の前面側を示す外観斜視図である。図2は、一実施形態に係る表示装置100の背面側を示す外観斜視図である。
【0010】
なお、以降の説明では、ディスプレイ121の縦方向に対応する方向を、上下方向(Z軸方向)とする。また、ディスプレイ121の横方向に対応する方向を、横幅方向および左右方向(Y軸方向)とする。また、ディスプレイ121の奥行き方向に対応する方向を、前後方向(X軸方向)とする。
【0011】
但し、ディスプレイの背面側(X軸負側)から視て左側となる方向(Y軸正方向)を左方向とし、ディスプレイの背面側(X軸負側)から視て右側となる方向(Y軸負方向)を右方向とする。
【0012】
図1および図2に示す表示装置100は、前面(X軸正側の面)にディスプレイ121の表示面121Aを有し、ケーブル10を介して外部機器(例えば、ノートパソコン、スマートフォン等)に接続され、外部機器からケーブル10を介して送信された各種画像(動画、静止画等)を、ディスプレイ121の表示面121Aによって表示することが可能である。すなわち、表示装置100は、バッテリ内蔵且つ可搬性を有する薄型の表示装置であり、外部機器とともに持ち運ばれて、使用時に外部機器と接続されることにより、外部機器の拡張ディスプレイとして利用可能である。なお、表示装置100は、バッテリが取り外し式であってもよく、バッテリが非搭載であってもよい。
【0013】
図1および図2に示すように、表示装置100は、当該表示装置100の外形状をなす、樹脂製且つ中空構造の筐体110を備える。筐体110は、薄部111および厚部112を有する。
【0014】
薄部111は、「第1の部分」の一例であり、筐体110の前面側(Z軸正側)を構成する板状の部分である。薄部111は、前方(X軸正方向)または後方(X軸負方向)からの平面視において横長の長方形状を有する。薄部111は、奥行き方向(X軸方向)の厚さが比較的薄い部分である。薄部111には、ディスプレイ121が設けられている。薄部111の前面(X軸正側の面)には、矩形状の開口部111Aが形成されており、当該開口部111Aから、ディスプレイ121の表示面121Aが露出している。なお、ディスプレイ121としては、例えば、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、液晶ディスプレイ等が用いられる。
【0015】
なお、薄部111において、ディスプレイ121の表示面121Aには、タッチセンサ122が重ねて設けられている。タッチセンサ122は、各種入力操作(例えば、選択操作、手書き入力操作等)を受け付ける。タッチセンサ122としては、例えば、静電容量方式のタッチパネル等を用いることができる。
【0016】
厚部112は、「第2の部分」の一例であり、筐体110の背面側(X軸負側)を構成する板状の部分であり、薄部111の背面の下部から後方に突出して設けられている。厚部112は、奥行き方向(X軸方向)の厚さが比較的厚い部分である。厚部112は、後方(X軸負方向)からの平面視において横長の長方形状を有する。但し、厚部112は、後方(X軸負方向)からの平面視において、薄部111からはみ出さないように、上下幅および左右幅を有する。厚部112には、制御基板、バッテリ(いずれも図示省略)等が収容されている。また、厚部112の背面には、ケーブル10のコネクタ11が接続されるインタフェース部123が設けられている。
【0017】
図2に示すように、筐体110の厚部112の背面には、凹部113が形成されている。凹部113は、前方(X軸正方向)に向かって一定の深さを有して凹んだ部分である。図2に示す例では、凹部113は、後方からの平面視において矩形状を有するが、凹部113の形状はこれに限らない。
【0018】
そして、図2に示すように、インタフェース部123は、厚部112の凹部113内に設けられている。特に、図2に示す例では、インタフェース部123は、厚部112の凹部113のY軸正側の内壁面113Aから、凹部113内に露出して設けられている。
【0019】
これにより、一実施形態に係る表示装置100は、ケーブル10の一端部に設けられているコネクタ11を、凹部113内に配置された状態で、インタフェース部123に接続することができる。
【0020】
(ケーブル10の接続例)
図3および図4は、一実施形態に係る表示装置100(ケーブル10が接続された状態)の背面側を示す外観斜視図である。
【0021】
<凹部113内へのコネクタ11の配置>
図3および図4に示すように、一実施形態に係る表示装置100は、筐体110の厚部112に形成されている凹部113内に、インタフェース部123が露出して設けられている。これにより、一実施形態に係る表示装置100は、ケーブル10のコネクタ11を凹部113内に収容した状態で、当該コネクタ11をインタフェース部123に接続することができる。
【0022】
特に、一実施形態に係る表示装置100は、凹部の上下方向(Z軸方向)の幅が、インタフェース部123に接続された状態のコネクタ11の上下方向(Z軸方向)の幅よりも大きい。
【0023】
また、一実施形態に係る表示装置100は、凹部の左右方向(Y軸方向)の幅が、インタフェース部123に接続された状態のコネクタ11の左右方向(Y軸方向)の幅よりも大きい。
【0024】
さらに、一実施形態に係る表示装置100は、凹部113の深さ(X軸方向の深さ)が、インタフェース部123に接続された状態のコネクタ11の厚さ(X軸方向の厚さ)よりも大きい。
【0025】
これにより、一実施形態に係る表示装置100は、図3および図4に示すように、コネクタ11を凹部113から3軸方向(X軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向)のいずれにも突出させることなく、コネクタ11をインタフェース部123に接続可能である。
【0026】
したがって、一実施形態に係る表示装置100は、ケーブル10のコネクタ11が筐体110の外周縁部から外側に突出しないように、ケーブル10を接続することが可能である。
【0027】
このため、一実施形態に係る表示装置100によれば、当該表示装置100と外部機器とを真横に並べて配置することができる。
【0028】
また、一実施形態に係る表示装置100によれば、ケーブル10のコネクタ11に外部から衝撃が加わることを抑制できるため、インタフェース部123が破損するリスクを低減することができる。
【0029】
なお、ケーブル10としては、例えば、USB(Universal Serial Bus)ケーブル、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)(登録商標)ケーブル等が挙げられる。インタフェース部123には、ケーブル10のコネクタ11に適合する形状を有するものが用いられる。
【0030】
さらに、一実施形態に係る表示装置100は、ケーブル10のコネクタ11が凹部113よりも後方(X軸負方向)に突出しないように、ケーブル10を接続することが可能である。なお、コネクタ11が凹部113よりも後方(X軸負方向)に突出しないことは、コネクタ11が厚部112の背面よりも後方(X軸負方向)に突出しないことと同意である。
【0031】
これにより、一実施形態に係る表示装置100によれば、厚部112の背面よりも後方(X軸負方向)から、凹部113内のコネクタ11に衝撃が加わることを抑制することができる。
【0032】
また、図3および図4に示すように、一実施形態に係る表示装置100は、コネクタ11がインタフェース部123に接続された状態において、コネクタ11が凹部113から突出しないため、当該表示装置100の不使用時(運搬時、収納時等)においても、凹部113内のコネクタ11に外部から衝撃が加わることを抑制することができる。したがって、一実施形態に係る表示装置100は、当該表示装置100の不使用時(運搬時、収納時等)においても、コネクタ11をインタフェース部123に接続したままにしておくことができる。
【0033】
<厚部112>
また、図3および図4に示すように、一実施形態に係る表示装置100は、筐体110が、ディスプレイ121が設けられている薄部111(第1の部分)と、薄部111の背面の下部から後方に突出して設けられ、制御基板、バッテリ等を収納する厚部112(第2の部分)とを有し、凹部113は、厚部112の背面に設けられている。
【0034】
これにより、一実施形態に係る表示装置100は、厚部112を薄部111の背面の下部から後方に突出して設けたことによって、表示装置100の重心位置を、上下方向(Z軸方向)における中間位置によりも下側に位置させることができる。このため。一実施形態に係る表示装置100は、表示装置100を横向きに設置したときに、表示装置100の安定性を高めることができる。
【0035】
<厚部112と薄部111との左右幅の差>
さらに、一実施形態に係る表示装置100は、厚部112に凹部113を設けたことによって、コネクタ11が凹部113から突出しないようにするための、凹部113の深さを十分に確保することができる。
【0036】
また、図3および図4に示すように、一実施形態に係る表示装置100は、厚部112の左右両側面が、薄部111の左右両側面よりも、左右方向(Y軸方向)における内側に奥まった位置に設けられている。
【0037】
これにより、一実施形態に係る表示装置100は、例えば、設置面に対し、平置き(すなわち、筐体110の底面を重力方向の下向きにし、且つ、筐体110の背面を設置面と水平にした状態)に設置されたとき、筐体110の左右両端部に、設置面と薄部111との間の隙間を形成できるため、筐体110の左右両端部をユーザの指で掴み易くすることができる。
【0038】
<引き出し口113B>
また、図3および図4に示すように、一実施形態に係る表示装置100は、厚部112が、ケーブル10を凹部113から厚部112の上側に引き出し可能な引き出し口113Bを有する。具体的には、引き出し口113Bは、凹部113の右上側(Z軸正側かつY軸負側)の角部から、上方(Z軸正方向)に延びて厚部112の上側の空間に繋がる溝状を有する。引き出し口113Bの深さ(X軸方向の深さ)は、凹部113の深さ(X軸方向の深さ)と同じである。
【0039】
これにより、一実施形態に係る表示装置100によれば、ケーブル10を厚部112の背面よりも外側(X軸負側)にはみ出すことなく、ケーブル10を凹部113から厚部112の上側に引き出すことができる。
【0040】
<留め具114>
また、図3および図4に示すように、一実施形態に係る表示装置100は、引き出し口113Bにケーブル10を留める留め具114を有する。具体的には、留め具114は、引き出し口113Bを左右方向(Y軸方向)に跨いだ状態で、当該留め具114の左右方向(Y軸方向)の両端部を、嵌め込み方式によって厚部112に固定できるようになっている。
【0041】
これにより、一実施形態に係る表示装置100は、ケーブル10が引き出し口113Bから抜け落ちないように、留め具114によって引き出し口113Bにケーブル10を留めることができる。また、一実施形態に係る表示装置100は、ケーブル10に引っ張り等による負荷が生じた場合であっても、当該負荷を留め具114によって受け止めることができるため、インタフェース部123が破損するリスクを低減することができる。
【0042】
なお、一実施形態に係る表示装置100は、引き出し口113Bに設けられた留め具114に替えて、または、引き出し口113Bに設けられた留め具114に加えて、凹部113内に同様の留め具が設けられてもよい。
【0043】
<ケーブル10のガイド>
また、図3および図4に示すように、厚部112は、当該厚部112の上面112Aにより、引き出し口113Bから引き出されたケーブル10の配設経路を、当該上面112Aに沿ってガイド可能である。
【0044】
これにより、一実施形態に係る表示装置100は、引き出し口113Bから引き出されたケーブル10を、所定の配設経路上に容易に配設することができる。
【0045】
なお、図3および図4に示す例では、厚部112の背面において、インタフェース部123は、左右方向(Y軸方向)における中央部よりも左側(Y軸正側)に設けられており、一方、引き出し口113Bは、左右方向(Y軸方向)における中央部に設けられている。
【0046】
これにより、一実施形態に係る表示装置100は、インタフェース部123に接続されたケーブル10を、無理なく折り曲げて、引き出し口113B(すなわち、左右方向(Y軸方向)における中央部)から厚部112の上側に引き出すことができる。
【0047】
また、一実施形態に係る表示装置100は、引き出し口113Bからのケーブル10の引き出し方向を、左方(Y軸正方向)および右方(Y軸負方向)のいずれとすることもできる。
【0048】
ここで、一実施形態に係る表示装置100は、左右方向(Y軸方向)における中央部に引き出し口113Bを設けたために、引き出し口113Bからのケーブル10の引き出し方向を、左方(Y軸正方向)にした場合と、右方(Y軸負方向)にした場合とで、ケーブル10の厚部112の上面に沿ってガイドされる部分の長さを、等しくすることができ、すなわち、ケーブル10の筐体110から外側に引き出される部分の長さを、等しくすることができる。このため、一実施形態に係る表示装置100は、接続対象の外部機器を左方および右方のいずれに配置した場合であっても、必要となるケーブル10の長さを一定の長さとすることができる。
【0049】
また、図3および図4に示す例では、厚部112の凹部113のY軸正側の内壁面113Aには、2つのインタフェース部123が上下方向(Z軸方向)に並べて設けられている。これにより、一実施形態に係る表示装置100は、凹部113内で、2本のケーブル10を接続することができ、2本のケーブル10を介して、2つの外部機器を接続できるようになっている。さらに、図3および図4に示す例では、引き出し口113Bは、2本のケーブル10を並べて引き出すことができるように、(ケーブル10の外径×2)よりも大きい左右幅を有する。
【0050】
なお、一実施形態に係る表示装置100は、厚部112の厚さと薄部111の厚さの差が、ケーブル10の外径よりも大きくなっている。これにより、一実施形態に係る表示装置100は、ケーブル10が厚部112の背面よりも外側(X軸負側)に突出しないように、ケーブル10の引き出し口113Bから引き出された部分を、厚部112の上側の薄部111の背面に配設することができる。
【0051】
また、図4に示すように、一実施形態に係る表示装置100は、厚部112の左側(Y軸正側)の側面に、スイッチ134A、スイッチ134B、およびスイッチ134Cを備える。スイッチ134Aおよびスイッチ134Cは、プッシュスイッチである。スイッチ134Bは、ロータリースイッチである。スイッチ134A、スイッチ134B、およびスイッチ134Cは、例えば、電源ボタン、選択ボタン、確定ボタン、戻るボタン等である。
【0052】
また、図3および図4に示すように、一実施形態に係る表示装置100は、インタフェース部123に接続されているコネクタ11の背面(X軸負側の面)と、筐体110の厚部112の背面とが、略同一平面上にある。
【0053】
これにより、一実施形態に係る表示装置100は、凹部113からコネクタ11を突出させることなく、凹部113の深さ(X軸方向の深さ)を極限まで小さくすることができ、すなわち、厚部112の厚さ(X軸方向の厚さ)を極限まで薄くすることができる。
【0054】
(表示装置100の設置例)
図5および図6は、一実施形態に係る表示装置100(横向きで設置された状態)の背面側を示す外観斜視図である。図7は、一実施形態に係る表示装置100(縦向きで設置された状態)の背面側を示す外観斜視図である。
【0055】
図5および図7に示すように、一実施形態に係る表示装置100は、厚部112にスタンド136が収納可能に設けられている。図5に示すように、スタンド136は、上端部に回動軸136Xを有しており、回動軸136Xを中心として回動可能に設けられている。
【0056】
また、スタンド136は、矩形枠状を有している。一方、厚部112には、スタンド136と同形状の収納溝112B(「収納部」の一例)が形成されている。このため、一実施形態に係る表示装置100は、スタンド136を厚部112の背面から突出することなく収納溝112Bに収納することができる(図2図4参照)。
【0057】
一実施形態に係る表示装置100は、スタンド136を収納状態から回動させて開くことが可能であり、且つ、スタンド136の開き角度が無段階に調整可能である。このため、一実施形態に係る表示装置100は、スタンド136の開き角度を適宜調整することで、図5図7に示すように、設置面に対し、多様な設置が可能である。
【0058】
例えば、図5および図6に示すように、一実施形態に係る表示装置100は、設置面に対し、横向き(すなわち、筐体110の底面を重力方向の下向きにした状態)で設置することができる。
【0059】
この際、一実施形態に係る表示装置100は、スタンド136の開き角度を調整することで、設置面に対する筐体110の傾きを調整することができる。
【0060】
例えば、一実施形態に係る表示装置100は、図5に示すように、スタンド136の開き角度を比較的小さくすることにより、筐体110の傾きを、設置面に対して垂直に近い状態とすることができる。
【0061】
一方、一実施形態に係る表示装置100は、図6に示すように、スタンド136の開き角度を比較的大きくすることにより、筐体110の傾きを、設置面に対して水平に近い状態とすることができる。
【0062】
また、例えば、図7に示すように、一実施形態に係る表示装置100は、設置面に対し、縦向き(すなわち、筐体110の右側面または左側面を重力方向の下向きにした状態)で設置することができる。
【0063】
この際、一実施形態に係る表示装置100は、図7に示すように、スタンド136の開き角度を略90°に調整することで、スタンド136によって、筐体110をバランス良く支持することができる。
【0064】
ここで、一実施形態に係る表示装置100は、インタフェース部123が右方(Y軸負方向)を向いて配置されているため、図7に示すように、表示装置100を縦向きに設置したときに、インタフェース部123の向きを重力方向における下向きとすることができ、当該インタフェース部123に接続されたケーブル10を、重力に従って、自然に重力方向における下方へ垂らすことができる。また、インタフェース部123が下向きとなることにより、インタフェース部123にケーブル10が接続されていないときに、インタフェース部123にゴミ等が入り込み難くなっている。
【0065】
また、例えば、一実施形態に係る表示装置100は、スタンド136を収納溝112Bに収納することにより、設置面に対し、平置き(すなわち、筐体110の底面を重力方向の下向きにし、且つ、筐体110の背面を設置面と水平にした状態)に設置することができる。
【0066】
なお、一実施形態に係る表示装置100は、筐体110の厚部112の左側(Y軸正側)の側面に、スイッチ134A、スイッチ134B、およびスイッチ134Cが設けられている。
【0067】
これにより、一実施形態に係る表示装置100は、図5および図6に示すように当該表示装置100を設置面に対して横向きに設置した場合と、図7に示すように当該表示装置100を設置面に対して縦向きに設置した場合とのいずれにおいても、スイッチ134A、スイッチ134B、およびスイッチ134Cの操作を容易に行うことができるようになっている。
【0068】
なお、一実施形態に係る表示装置100は、スタンド136は、筐体110の左右両側面よりも左右方向(Y軸方向)における内側で開閉動作する。これにより、一実施形態に係る表示装置100は、スタンド136が収納溝112Bに収納された状態において、スイッチ134A、スイッチ134B、およびスイッチ134Cの操作を容易に行うことができるようになっている。
【0069】
なお、一実施形態に係る表示装置100は、スタンド136が、左右方向を軸方向とする回動軸136Xを中心として回動可能であり、且つ、回動軸136Xよりも下側に設けられた収納溝112Bに収納される。また、一実施形態に係る表示装置100は、回動軸136Xが、凹部113から引き出されたケーブル10の配設経路(すなわち、厚部112の上面112Aに沿った)よりも下側に設けられている。
【0070】
これにより、一実施形態に係る表示装置100は、スタンド136の開閉動作が、厚部112の上面112Aに沿って配設されたケーブル10に干渉しないようになっている。
【0071】
また、一実施形態に係る表示装置100は、スタンド136の開き角度が90°以上の180°未満の所定の角度に達したとき、スタンド136が最大に開いた状態となる。これにより、一実施形態に係る表示装置100は、スタンド136が、厚部112の上面112Aに沿って配設されたケーブル10を挟み込まないようになっている。
【0072】
また、一実施形態に係る表示装置100は、スタンド136が、矩形枠状を有し、凹部113は、収納溝112Bに収納されたスタンド136の枠内に設けられている。
【0073】
これにより、一実施形態に係る表示装置100は、スタンド136が収納溝112Bに収納された状態において、凹部113内のインタフェース部123に対するコネクタ11の抜き差しを容易に行うことができる。
【0074】
(留め具114の変形例)
図8は、一実施形態に係る表示装置100が備える留め具114の変形例を示す図である。図8に示す例では、一実施形態に係る表示装置100は、留め具114の代わりに、留め具114-2を有する。
【0075】
留め具114-2は、筐体110の厚部112と一体的に設けられている。図8に示すように、留め具114-2は、引き出し口113Bの入り口に、当該入り口を部分的に狭める狭幅開口部114Aを形成する。
【0076】
狭幅開口部114Aの開口幅は、ケーブル10の外径よりも僅かに小さくなっている。このため、図8に示す例では、狭幅開口部114Aに対してケーブル10を押し込むことにより、引き出し口113B内にケーブル10を配置することができる。
【0077】
これにより、一実施形態に係る表示装置100は、ケーブル10が引き出し口113Bから抜け落ちないように、留め具114-2によって引き出し口113Bにケーブル10を留めることができる。また、一実施形態に係る表示装置100は、ケーブル10に引っ張り等による負荷が生じた場合であっても、当該負荷を留め具114-2によって受け止めることができるため、インタフェース部123が破損するリスクを低減することができる。
【0078】
また、一実施形態に係る表示装置100は、留め具114-2が筐体110の厚部112と一体的に設けられているため、留め具114を設ける構成と比較して、部品点数を削減することができる。
【0079】
(表示装置100の背面の構成の第1変形例)
図9は、一実施形態に係る表示装置100の背面の構成の第1変形例を示す図である。
【0080】
図9に示す表示装置100-2は、筐体110の背面の全体が厚部112となっている。そして、表示装置100-2は、厚部112の背面の中央部、すなわち、筐体110の背面の中央部に、凹部113が設けられている。
【0081】
さらに、表示装置100-2は、厚部112の背面に、左右一対の引き出し口113Bを有する。左右一対の引き出し口113Bの各々は、凹部113の上下方向における中央から、厚部112の左右方向における端部に至るまで直線状に延びる、溝状を有する。
【0082】
これにより、表示装置100-2は、ケーブル10を凹部113から左右いずれの方向にも引き出すことができる。そして、表示装置100-2は、ケーブル10を引き出し口113Bに沿って直線状に配設して、凹部113から筐体の外側へと引き出すことができる。
【0083】
また、表示装置100-2は、厚部112の背面における4つの角部の各々に、スタンド136-2と収納部112Cとが設けられている。
【0084】
スタンド136-2および収納部112Cは、いずれの縦長の長方形状を有し、すなわち、互いに同形状を有する。スタンド136-2は、上下方向における外側の短辺の近傍に設けられた回動軸(図示省略)を中心として、回動可能に設けられている。スタンド136-2は、厚部112の背面から突出することなく、収納部112Cに収納可能である。
【0085】
図9(a)に示すように、表示装置100-2は、下側の2つのスタンド136-2を開いた状態にすることにより、設置面に対して略垂直な状態で、横向きに設置することができる。
【0086】
また、図9(b)に示すように、表示装置100-2は、上側の2つのスタンド136-2を開いた状態にすることにより、設置面に対して略水平な状態で、横向きに設置することができる。
【0087】
また、図9(c)に示すように、表示装置100-2は、右側の2つのスタンド136-2を開いた状態にすることにより、設置面に対して略垂直な状態で、縦向きに設置することができる。
【0088】
なお、スタンド136-2は、一定の負荷がかけられて回動するように構成されている。これにより、スタンド136-2は、任意の開き角度に開いた状態で、外力が加わらない限り、その開き角度を維持できるようになっている。
【0089】
(表示装置100の背面の構成の第2変形例)
図10は、一実施形態に係る表示装置100の背面の構成の第2変形例を示す図である。
【0090】
図10に示す表示装置100-3は、左右一対の引き出し口113Bの各々に、留め具114を有する点で、図9に示す表示装置100-2と異なる。
【0091】
これにより、図10に示す表示装置100-3は、引き出し口113Bに配設されたケーブル10を、引き出し口113Bから容易に抜け落ちないように留めることができる。
【0092】
なお、表示装置100-3および表示装置100-2は、2本のケーブル10を凹部113内で接続し、2本のケーブル10をまとめて、凹部113から、左右何れかの引き出し口113Bを介して、筐体110の左右何れかの外側に引き出すことができる(図10(a)および図10(b)参照)。
【0093】
また、表示装置100-3および表示装置100-2は、1本のケーブル10を凹部113内で接続し、1本のケーブル10を、凹部113から、左右何れかの引き出し口113Bを介して、筐体110の左右何れかの外側に引き出すことができる(図9(a)および図9(b)参照)。
【0094】
また、表示装置100-3および表示装置100-2は、2本のケーブル10を凹部113内で接続し、1本のケーブル10を、左側の引き出し口113Bを介して、筐体110の左外側に引き出すとともに、他の1本のケーブル10を、右側の引き出し口113Bを介して、筐体110の右外側に引き出すこともできる。
【0095】
また、表示装置100-3および表示装置100-2は、上下一対の収納部112Cの間に、引き出し口113Bが設けられているため、スタンド136-2の開閉動作に、引き出し口113Bに配設されたケーブル10が干渉することはない。
【0096】
(表示装置100の背面の構成の第3変形例)
図11は、一実施形態に係る表示装置100の背面の構成の第3変形例を示す図である。
【0097】
図11に示す表示装置100-4は、筐体110の背面の一部に厚部112が設けられている点で、図9に示す表示装置100-2、および、図10に示す表示装置100-3と異なる。
【0098】
具体的には、表示装置100-4は、筐体110の背面において、4つの角部の各々(スタンド136-2が設けられている部分)と、中央部(凹部113が設けられている部分)と、中央部よりも下側の部分(引き出し口113Bが設けられている部分)とに、厚部112が設けられている。
【0099】
また、図11に示す表示装置100-4は、スタンド136-2および収納部112Cがいずれも横長の長方形状を有する点で、図9に示す表示装置100-2、および、図10に示す表示装置100-3と異なる。
【0100】
また、図11に示す表示装置100-4は、凹部113の左右方向における中央から、厚部112の下端部に至るまで直線状に延びる1本の引き出し口113Bを有する点で、図9に示す表示装置100-2、および、図10に示す表示装置100-3と異なる。
【0101】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形又は変更が可能である。
【符号の説明】
【0102】
10 ケーブル
11 コネクタ
100 表示装置
110 筐体
111 薄部
111A 開口部
112 厚部
112A 上面
112B 収納溝
112C 収納部
113 凹部
113A 内壁面
113B 引き出し口
114,114-2 留め具
114A 狭幅開口部
121 ディスプレイ
121A 表示面
122 タッチセンサ
123 インタフェース部
134A,134B,134C スイッチ
136,136-2 スタンド
136X 回動軸
【先行技術文献】
【特許文献】
【0103】
【特許文献1】特開2001-5591号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11