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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023131268
(43)【公開日】2023-09-22
(54)【発明の名称】パッケージデバイスの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20230914BHJP
   H01L 21/301 20060101ALI20230914BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20230914BHJP
   H01L 21/56 20060101ALI20230914BHJP
   H01L 23/28 20060101ALI20230914BHJP
   B24B 27/06 20060101ALI20230914BHJP
   B24B 7/04 20060101ALI20230914BHJP
【FI】
H01L23/12 501B
H01L21/78 Q
H01L21/304 631
H01L21/56 R
H01L23/28 J
B24B27/06 M
B24B7/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022035907
(22)【出願日】2022-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】100075384
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 昂
(74)【代理人】
【識別番号】100172281
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100206553
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 崇廣
(74)【代理人】
【識別番号】100189773
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 英哲
(74)【代理人】
【識別番号】100184055
【弁理士】
【氏名又は名称】岡野 貴之
(74)【代理人】
【識別番号】100185959
【弁理士】
【氏名又は名称】今藤 敏和
(72)【発明者】
【氏名】寺西 俊輔
【テーマコード(参考)】
3C043
3C158
4M109
5F057
5F061
5F063
【Fターム(参考)】
3C043BA09
3C043CC04
3C158AA03
3C158CA01
3C158CB01
3C158DA17
4M109AA01
4M109BA03
4M109BA04
4M109CA04
4M109CA12
4M109DA06
4M109EA01
4M109EA02
4M109EA07
4M109EA10
4M109EA11
5F057AA01
5F057BA16
5F057BA19
5F057BB03
5F057BB07
5F057BB08
5F057BB09
5F057BB11
5F057CA11
5F057CA14
5F057CA40
5F057DA02
5F057DA08
5F057DA11
5F057DA14
5F057DA22
5F057DA23
5F057DA24
5F057DA28
5F057EB10
5F057EB20
5F057FA28
5F057FA30
5F061AA01
5F061BA03
5F061CA04
5F061CA12
5F063AA01
5F063BA07
5F063BA11
5F063BA23
5F063BA43
5F063BA44
5F063BA45
5F063BA48
5F063BB01
5F063CA04
5F063DD02
5F063DD03
5F063DD59
5F063FF01
(57)【要約】
【課題】基板に搭載されたデバイスチップの位置のばらつきを低減することが可能なパッケージデバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】パッケージデバイスの製造方法であって、複数の搭載領域にそれぞれデバイスチップが搭載された第1基板を準備する第1基板準備ステップと、デバイスチップを収容可能な複数の凹部を備える第2基板を準備する第2基板準備ステップと、デバイスチップが凹部に収納されるように、第1基板と第2基板とを貼り合わせる貼り合わせステップと、第2基板を凹部が露出するまで研削する研削ステップと、複数の凹部に樹脂を供給してデバイスチップを樹脂で覆う樹脂モールドステップと、第1基板及び第2基板を分割することにより、デバイスチップをそれぞれ備える複数のパッケージデバイスを製造する分割ステップと、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージデバイスの製造方法であって、
互いに交差する複数の分割予定ラインによって区画された複数の搭載領域を一方の面側に備え、複数の該搭載領域にそれぞれデバイスチップが搭載された第1基板を準備する第1基板準備ステップと、
該搭載領域に対応する領域に設けられ該デバイスチップを収容可能な複数の凹部を一方の面側に備える第2基板を準備する第2基板準備ステップと、
該デバイスチップが該凹部に収納されるように、該第1基板と該第2基板とを貼り合わせる貼り合わせステップと、
該貼り合わせステップの後に、該第2基板の他方の面側を該凹部が露出するまで研削する研削ステップと、
該研削ステップの後に、複数の該凹部に樹脂を供給して該デバイスチップを該樹脂で覆う樹脂モールドステップと、
該樹脂モールドステップの後に、該第1基板及び該第2基板を該分割予定ラインに沿って分割することにより、該デバイスチップをそれぞれ備える複数のパッケージデバイスを製造する分割ステップと、を備えることを特徴とするパッケージデバイスの製造方法。
【請求項2】
該第1基板準備ステップは、
該第1基板を平坦化する平坦化ステップと、
該平坦化ステップの後に、該搭載領域に該デバイスチップを搭載する搭載ステップと、を備えることを特徴とする請求項1に記載のパッケージデバイスの製造方法。
【請求項3】
該樹脂モールドステップの後に、該樹脂を研削する樹脂研削ステップを更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のパッケージデバイスの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デバイスチップが搭載された基板を分割してパッケージデバイスを製造するパッケージデバイスの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デバイスチップの製造プロセスでは、互いに交差する複数の分割予定ライン(ストリート)によって区画された複数の領域にそれぞれデバイスが形成されたウェーハが用いられる。このウェーハを分割予定ラインに沿って分割することにより、デバイスをそれぞれ備える複数のデバイスチップが得られる。デバイスチップは、携帯電話、パーソナルコンピュータ等の様々な電子機器に組み込まれる。
【0003】
近年では、電子機器の小型化に伴い、電子機器に搭載されるデバイスチップの小型化、高集積化が求められている。そこで、複数のデバイスチップをパッケージ化してパッケージデバイスを形成する技術が実用化されている。例えば、所定の基板の表面側に搭載された複数のデバイスチップが封止用の樹脂(モールド樹脂)によって封止されるとともに、基板に再配線層(RDL:Redistribution Layer)等が形成される。その後、基板を分割して個片化することにより、パッケージ化された複数のデバイスチップを備えるパッケージデバイスが製造される。
【0004】
基板に搭載された複数のデバイスチップを封止するためには、基板の表面側(デバイスチップ側)の全体に樹脂層をデバイスチップの被覆が可能な厚さで形成する必要がある。そのため、デバイスチップの封止には多量の樹脂が必要になる。また、基板の表面側を樹脂で被覆した後に樹脂を硬化させると、樹脂層の収縮や基板と樹脂層との熱膨張係数の差異等に起因して、基板に反りが生じやすい。基板が反った状態になると、その後の基板の処理(基板への薄膜の形成、基板の加工等)に支障をきたし、パッケージデバイスの品質に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0005】
そこで、基板の表面側にデバイスチップを収容可能な複数の凹部を設け、この凹部にデバイスチップを搭載する手法が提案されている(特許文献1参照)。この手法を用いると、デバイスチップが収容された凹部に樹脂を充填することによってデバイスチップを封止することが可能になり、基板の表面側の全体に厚い樹脂層を形成する工程が不要になる。これにより、デバイスチップの封止に必要な樹脂の量が低減されるとともに、基板の反りが生じにくくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表2019-512168号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のようにデバイスチップを基板の凹部に搭載する場合には、まず、デバイスチップを収容可能な複数の凹部が基板に形成される。しかしながら、基板に形成される複数の凹部には深さのばらつきが生じやすいという問題がある。
【0008】
例えば、基板にプラズマ状態のエッチングガスを供給してドライエッチングを施すことにより、基板の表面側に凹部が形成される。この場合、エッチングガスの流動の偏りやプラズマ密度のばらつき等に起因して、基板内においてエッチングレートがばらつき、基板の中央部と外周部とで凹部の深さに差が生じることがある。また、エッチング条件によっては、凹部の底面におけるTTV(Total Thickness Variation)が大きくなり、個々の凹部においても深さのばらつきが生じ得る。
【0009】
深さばらつきのある凹部の底面でデバイスチップが支持されるようにデバイスチップを基板に搭載すると、基板の厚さ方向(凹部の深さ方向)におけるデバイスチップの位置にもばらつきが生じる。その結果、後の工程においてデバイスチップに接続される貫通電極(TSV:Through-Silicon Via)や再配線層を形成する際に、電極や配線とデバイスチップとの間で接続不良が生じやすくなり、パッケージデバイスの品質が低下するおそれがある。
【0010】
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、基板に搭載されたデバイスチップの位置のばらつきを低減することが可能なパッケージデバイスの製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様によれば、パッケージデバイスの製造方法であって、互いに交差する複数の分割予定ラインによって区画された複数の搭載領域を一方の面側に備え、複数の該搭載領域にそれぞれデバイスチップが搭載された第1基板を準備する第1基板準備ステップと、該搭載領域に対応する領域に設けられ該デバイスチップを収容可能な複数の凹部を一方の面側に備える第2基板を準備する第2基板準備ステップと、該デバイスチップが該凹部に収納されるように、該第1基板と該第2基板とを貼り合わせる貼り合わせステップと、該貼り合わせステップの後に、該第2基板の他方の面側を該凹部が露出するまで研削する研削ステップと、該研削ステップの後に、複数の該凹部に樹脂を供給して該デバイスチップを該樹脂で覆う樹脂モールドステップと、該樹脂モールドステップの後に、該第1基板及び該第2基板を該分割予定ラインに沿って分割することにより、該デバイスチップをそれぞれ備える複数のパッケージデバイスを製造する分割ステップと、を備えるパッケージデバイスの製造方法が提供される。
【0012】
なお、好ましくは、該第1基板準備ステップは、該第1基板を平坦化する平坦化ステップと、該平坦化ステップの後に、該搭載領域に該デバイスチップを搭載する搭載ステップと、を備える。また、好ましくは、該パッケージデバイスの製造方法は、該樹脂モールドステップの後に、該樹脂を研削する樹脂研削ステップを更に備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明の一態様に係るパッケージデバイスの製造方法では、デバイスチップが搭載された第1基板と凹部を備える第2基板とを貼り合わせることによってデバイスチップを凹部に収容した後、第2基板を研削することによって凹部を露出させる。そして、デバイスチップが平坦な第1基板によって支持された状態で、凹部に樹脂を供給してデバイスチップを樹脂で覆う。
【0014】
上記の方法を用いると、ドライエッチング等の加工によって形成され深さのばらつきやTTVが大きい凹部の底面でデバイスチップを支持する場合と比較して、凹部の深さ方向におけるデバイスチップの位置のばらつきが低減される。これにより、デバイスチップの高さが揃った状態の積層基板が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1(A)は第1基板を示す斜視図であり、図1(B)は第1基板の一部を示す断面図である。
図2図2(A)は第2基板を示す斜視図であり、図2(B)は第2基板の一部を示す断面図である。
図3】第2基板の変形例を示す斜視図である。
図4図4(A)はパッケージデバイスの製造方法を示すフローチャートであり、図4(B)は第1基板準備ステップを示すフローチャートである。
図5】平坦化ステップにおける第1基板を示す斜視図である。
図6】搭載ステップにおける第1基板の一部を示す断面図である。
図7図7(A)は貼り合わせステップにおける第1基板及び第2基板の一部を示す断面図であり、図7(B)は貼り合わせステップ後の第1基板及び第2基板の一部を示す断面図である。
図8】研削ステップにおける積層基板の一部を示す断面図である。
図9】樹脂モールドステップにおける積層基板の一部を示す断面図である。
図10】樹脂研削ステップにおける積層基板の一部を示す断面図である。
図11】第1基板が薄化された積層基板の一部を示す断面図である。
図12図12(A)は絶縁層が形成された積層基板の一部を示す断面図であり、図12(B)はマスク層が形成された積層基板の一部を示す断面図である。
図13図13(A)は絶縁層に貫通孔が形成された積層基板の一部を示す断面図であり、図13(B)は第1基板、配線層及び接着層に貫通孔が形成された積層基板の一部を示す断面図である。
図14図14(A)は電極が形成された積層基板の一部を示す断面図であり、図14(B)は配線層が形成された積層基板の一部を示す断面図である。
図15】デバイスチップが搭載された積層基板の一部を示す断面図である。
図16図16(A)は分割ステップにおける積層基板の一部を示す断面図であり、図16(B)は分割ステップ後の積層基板の一部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。本実施形態においては、複数のデバイスチップが搭載された第1基板(チップ基板)と、デバイスチップを収容可能な複数の凹部を備える第2基板(貼り合わせ基板)とを貼り合わせることによって、積層基板が形成される。そして、積層基板を分割して個片化することにより、パッケージ化されたデバイスチップをそれぞれ備える複数のパッケージデバイスが製造される。まず、本実施形態に係るパッケージデバイスの製造方法に用いることが可能な第1基板及び第2基板の構成例について説明する。
【0017】
図1(A)は第1基板11を示す斜視図であり、図1(B)は第1基板11の一部を示す断面図である。例えば第1基板11は、円盤状の単結晶シリコンウェーハであり、互いに概ね平行な表面(一方の面、第1面)11aと裏面(他方の面、第2面)11bとを備える。ただし、第1基板11の材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。例えば第1基板11は、シリコン以外の半導体(GaAs、InP、GaN、SiC等)、ガラス(石英ガラス、ホウケイ酸ガラス等)、セラミックス、樹脂、金属等でなるウェーハであってもよい。
【0018】
第1基板11の表面11a側には、配線層13が設けられている。配線層13は、配線、電極、端子等として機能する導電膜、層間絶縁膜として機能する絶縁膜等の各種の薄膜を含み、第1基板11の表面11a側の全体にわたって形成されている。図1(B)に示すように、例えば配線層13は、銅等の金属でなる導電層15と、酸化シリコン、窒化シリコン等でなり導電層15を囲むように形成された絶縁層17とを含む。
【0019】
なお、配線層13の形成方法に制限はない。例えば、まず、第1基板11の表面11a側に金属膜を形成し、フォトリソグラフィ工程により金属膜を所定の形状にパターニングする。その後、金属膜を絶縁膜で覆い、絶縁膜の所定の位置に開口を設けて金属膜を露出させることにより、配線層13が形成される。また、配線層13は、第1基板11の表面11a側に絶縁膜を形成し、絶縁膜を所定の形状にパターニングした後、絶縁膜が除去された領域に金属材料を充填することによって形成することもできる。
【0020】
第1基板11は、互いに交差するように格子状に配列された複数の分割予定ライン(ストリート)19によって、複数の搭載領域21に区画されている。搭載領域21は、第1基板11の表面11a側(配線層13側)に位置し分割予定ライン19によって囲まれた矩形状の領域に相当する。
【0021】
複数の搭載領域21それぞれ、デバイスチップ25が搭載される。例えばデバイスチップ25は、コンデンサ、抵抗等の受動部品を含むチップである。また、デバイスチップ25は、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)、LED(Light Emitting Diode)、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等の半導体デバイスを含むチップであってもよい。
【0022】
デバイスチップ25の底面側には、デバイスチップ25を他の配線、電極、デバイスチップ等に接続するための接続端子25aが設けられている。例えば、接続端子25aはバンプ等によって構成される。ただし、デバイスチップ25の種類、形状、構造、大きさ等に制限はない。
【0023】
図1(B)に示すように、例えばデバイスチップ25は、接着層23(図1(A)には不図示)を介して第1基板11の搭載領域21に固定される。接着層23は、樹脂等でなる接着剤を第1基板11の表面11a側(配線層13側)の全体に塗布することによって形成される。そして、デバイスチップ25は、第1基板11の搭載領域21と重なるように接着層23に固着される。これにより、複数の搭載領域21にそれぞれデバイスチップ25が搭載される。図1(A)及び図1(B)には、デバイスチップ25が搭載領域21の角部に搭載される例を図示している。
【0024】
図2(A)は第2基板31を示す斜視図であり、図2(B)は第2基板31の一部を示す断面図である。第2基板31は、後の工程で第1基板11と貼り合わされる貼り合わせ基板に相当する。
【0025】
例えば第2基板31は、円盤状の単結晶シリコンウェーハであり、互いに概ね平行な表面(一方の面、第1面)31aと裏面(他方の面、第2面)31bとを備える。第2基板31の材質、形状、構造、大きさ等の例は、第1基板11と同様である。なお、第2基板31は後の工程において第1基板11と同時に加工されるため(図16(A)参照)、第1基板11の材質と第2基板31の材質とは同一であることが好ましい。
【0026】
第2基板31は、互いに交差するように格子状に配列された複数の分割予定ライン(ストリート)33によって、複数の収容領域35に区画されている。収容領域35は、第2基板31の表面31a側に位置し分割予定ライン33によって囲まれた矩形状の領域に相当する。
【0027】
複数の収容領域35にはそれぞれ、デバイスチップ25(図1(A)及び図1(B)参照)を収容可能な凹部(収容部)31cが設けられている。図2(A)及び図2(B)には、凹部31cが収容領域35の角部に形成されている例を図示している。凹部31cは、第1基板11の搭載領域21(図1(A)及び図1(B)参照)に対応する領域に、第2基板31の表面31aから裏面31b側に向かって形成されている。
【0028】
具体的には、複数の凹部31cはそれぞれ、第1基板11の表面11a側と第2基板31の表面31a側とが対面するように第1基板11と第2基板31とを重ねて配置した際に、デバイスチップ25と重なる位置に配置される。また、凹部31cの形状及び寸法は、凹部31cの内側にデバイスチップ25を収容可能となるように設定される。例えば、凹部31cは直方体状に形成され、凹部31cの長さ及び幅はデバイスチップ25の長さ及び幅よりも大きい値に設定される。また、凹部31cの深さは、デバイスチップ25の厚さよりも大きい値に設定される。
【0029】
凹部31cは、複数の収容領域35それぞれにドライエッチングを部分的に施すことによって形成できる。具体的には、まず、第2基板31の表面31a側にマスク層を形成する。マスク層は、第2基板31の表面31a側のうち凹部31cを形成予定の領域のみを露出させるようにパターニングされる。その後、マスク層を介して第2基板31にプラズマ状態のエッチングガスを供給する。これにより、収容領域35にプラズマエッチングが部分的に施され、凹部31cが形成される。なお、凹部31cの形状及び寸法は、マスク層のパターニングによって調節できる。また、凹部31cの深さは、エッチングレートやエッチング時間を制御することによって調節できる。
【0030】
ただし、凹部31cの形成方法に制限はない。例えば、第2基板31にレーザー加工を施すことによって凹部31cを形成してもよい。レーザー加工には、レーザー加工装置が用いられる。レーザー加工装置は、被加工物を保持するチャックテーブルと、被加工物にレーザービームを照射するレーザー照射ユニットとを備える。
【0031】
レーザー照射ユニットは、YAGレーザー、YVOレーザー、YLFレーザー等のレーザー発振器と、チャックテーブルの上方に配置されたレーザー加工ヘッドとを備える。レーザー加工ヘッドには、レーザー発振器から出射したパルス発振のレーザービームを被加工物へと導く光学系が内蔵されており、光学系はレーザービームを集光させる集光レンズ等の光学素子を含む。レーザー加工ヘッドから照射されるレーザービームによって、チャックテーブルで保持された被加工物が加工される。
【0032】
例えば、第2基板31に対してアブレーション加工を施すことにより、凹部31cが形成される。この場合には、第2基板31のレーザービームが照射された領域がアブレーション加工によって除去されるように、レーザービームの照射条件が設定される。
【0033】
具体的には、レーザービームの波長は、少なくともレーザービームの一部が第2基板31に吸収されるように設定される。すなわち、レーザー照射ユニットは、第2基板31に対して吸収性を有する波長のレーザービームを照射する。また、レーザービームの他の照射条件も、第2基板31にアブレーション加工が適切に施されるように設定される。そして、レーザービームを第2基板31の収容領域35に照射しつつ収容領域35内で走査することにより、第2基板31の表面31a側が部分的に除去され、凹部31cが形成される。
【0034】
また、レーザービームの照射によって第2基板31を改質して凹部31cを形成してもよい。この場合には、第2基板31のレーザービームが照射された領域が多光子吸収によって改質されて変質するように、レーザービームの照射条件が設定される。
【0035】
具体的には、レーザービームの波長は、少なくともレーザービームの一部が第2基板31を透過するように設定される。すなわち、レーザー照射ユニットは、第2基板31に対して透過性を有する波長のレーザービームを照射する。また、他のレーザービームの照射条件も、第2基板31が適切に改質されるように設定される。
【0036】
レーザービームを上記の照射条件で第2基板31に照射すると、第2基板31の内部が多光子吸収によって改質されて変質し、第2基板31の内部に改質層(変質層)が形成される。そして、第2基板31のうち改質層が形成された領域は、他の領域よりも脆くなる。そのため、例えば収容領域35に矩形状の改質層を形成し、その後、改質層の内側の領域に外力を付与して該領域をくり抜くことにより、凹部31cを形成できる。
【0037】
さらに、第2基板31に破砕加工を施すことによって凹部31cを形成することもできる。例えば、サンドブラスト加工、ウォータージェット加工、ドリル加工等の破砕加工によって凹部31cが形成される。
【0038】
サンドブラスト加工には、研磨材を噴射するサンドブラストユニットが用いられる。例えばサンドブラストユニットは、エアー等の気体を圧縮して送り出すコンプレッサーと、圧縮された気体とともに研磨材を噴射するブラストガンとを備える。サンドブラストユニットから噴射された研磨材が第2基板31に衝突することにより、第2基板31が加工され、凹部31cが形成される。
【0039】
ウォータージェット加工には、水等の液体を噴射するウォータージェットユニットが用いられる。ウォータージェットユニットは、ポンプによって加圧された液体を噴射するノズルを備える。なお、液体には砥粒が含まれていてもよい。ウォータージェットユニットから噴射された液体が第2基板31に衝突することにより、第2基板31が加工され、凹部31cが形成される。
【0040】
ドリル加工には、棒状のドリルビットが装着されるドリルユニットが用いられる。ドリルユニットは、ドリルユニットに装着されたドリルビットを回転させるモータ等の回転駆動源を備える。ドリルビットを回転させつつドリルビットの先端部を第2基板31に接触させることにより、第2基板31が加工され、凹部31cが形成される。
【0041】
なお、第2基板31に代えて、複数のデバイスチップ25を収容可能な凹部を備える第2基板を用いることもできる。図3は、第2基板31の変形例に相当する第2基板41を示す斜視図である。
【0042】
第2基板41は、互いに概ね平行な表面(一方の面、第1面)41aと裏面(他方の面、第2面)41bとを備える。なお、第2基板41の材質、形状、構造、大きさ等は、第2基板31(図2(A)参照)と同様である。ただし、第2基板41の表面41a側には、帯状に形成された複数の凹部(収容部)41cが設けられている。
【0043】
複数の凹部41cは、互いに概ね平行に形成され、デバイスチップ25(図1(A)及び図1(B)参照)のピッチに対応する間隔で配列される。なお、凹部41cの両端は、第2基板41の側面で露出している。また、凹部41cの幅はデバイスチップ25の幅よりも大きい値に設定され、凹部41cの深さはデバイスチップ25の厚さよりも大きい値に設定される。そのため、凹部41cにはそれぞれ、複数のデバイスチップ25を収容できる。
【0044】
例えば凹部41cは、前述のドライエッチング、レーザー加工、破砕加工等によって形成される。また、凹部41cの形成には、環状の切削ブレードで被加工物を切削する切削加工を用いることもできる。
【0045】
切削加工には、切削装置が用いられる。切削装置は、被加工物を保持するチャックテーブルと、被加工物に切削加工を施す切削ユニットとを備える。切削ユニットにはスピンドルが内蔵されており、スピンドルの先端部に切削ブレードが装着される。第2基板41をチャックテーブルで保持し、切削ブレードを回転させつつ第2基板41に切り込ませることにより、第2基板41が切削される。
【0046】
第2基板41に凹部41cを形成する場合には、切削ブレードの切り込み深さを凹部41cの深さの目標値に設定し、回転する切削ブレードを水平方向に沿って第2基板41の表面41a側に切り込ませる。なお、凹部41cの幅は、切削ブレードの幅や切削回数によって調節できる。
【0047】
次に、上記の第1基板11と第2基板31又は第2基板41とを用いたパッケージデバイスの製造方法について説明する。以下では一例として、第1基板11と第2基板31とを用いてパッケージデバイスを製造する方法の具体例について詳述する。ただし、第1基板11と第2基板41とを用いる場合にも、同様の手順でパッケージデバイスを製造できる。
【0048】
図4(A)は、パッケージデバイスの製造方法を示すフローチャートである。パッケージデバイスを製造する際は、まず、第1基板11を準備する第1基板準備ステップS1と、第2基板31を準備する第2基板準備ステップS2とを実施する。第1基板準備ステップS1では、図1(A)及び図1(B)に示す第1基板11が形成される。また、第2基板準備ステップS2では、図2(A)及び図2(B)に示す第2基板31が形成される。
【0049】
図4(B)は、第1基板準備ステップS1を示すフローチャートである。例えば第1基板準備ステップS1は、第1基板11を平坦化する平坦化ステップS11と、第1基板11の搭載領域21にデバイスチップ25を搭載する搭載ステップS12とを含む。
【0050】
図5は、平坦化ステップS11における第1基板11を示す斜視図である。例えば平坦化ステップS11では、研削装置2によって第1基板11が研削される。研削装置2は、第1基板11を保持するチャックテーブル(保持テーブル)4と、第1基板11を研削する研削ユニット6を備える。
【0051】
チャックテーブル4の上面は、水平面と概ね平行な平坦面であり、第1基板11を保持する保持面4aを構成している。保持面4aは、チャックテーブル4の内部に形成された流路(不図示)を介して、エジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。
【0052】
チャックテーブル4には、チャックテーブル4を水平方向に沿って移動させる移動ユニット(不図示)が連結されている。移動ユニットとしては、ボールねじ式の移動機構やターンテーブル等が用いられる。また、チャックテーブル4には、チャックテーブル4を鉛直方向(上下方向、高さ方向)と概ね平行な回転軸の周りで回転させるモータ等の回転駆動源(不図示)が連結されている。
【0053】
チャックテーブル4の上方には、研削ユニット6が配置されている。研削ユニット6は、鉛直方向に沿って配置された円柱状のスピンドル8を備える。スピンドル8の先端部(下端部)には、金属等でなる円盤状のマウント10が固定されている。また、スピンドル8の基端部(上端部)には、スピンドル8を回転させるモータ等の回転駆動源(不図示)が連結されている。
【0054】
マウント10の下面側には、第1基板11を研削する研削ホイール12が装着される。研削ホイール12は、ステンレス、アルミニウム等の金属でなりマウント10と概ね同径に形成された環状のホイール基台14を備える。ホイール基台14の下面側には、複数の研削砥石16が固定されている。例えば研削砥石16は、直方体状に形成され、ホイール基台14の外周に沿って概ね等間隔で環状に配列されている。
【0055】
研削ホイール12は、回転駆動源からスピンドル8及びマウント10を介して伝達される動力により、鉛直方向と概ね平行な回転軸の周りを回転する。また、研削ユニット6には、研削ユニット6を鉛直方向に沿って昇降させるボールねじ式の移動機構(不図示)が連結されている。さらに、研削ユニット6の内部又は近傍には、チャックテーブル4によって保持された第1基板11と研削砥石16とに純水等の液体(研削液)を供給するノズル等の研削液供給路(不図示)が設けられている。
【0056】
研削装置2で第1基板11を研削する際には、まず、第1基板11がチャックテーブル4によって保持される。具体的には、第1基板11は、表面11a側(配線層13側)が保持面4aに対面し、裏面11b側が上方に露出するように、チャックテーブル4上に配置される。この状態で、保持面4aに吸引源の吸引力(負圧)を作用させると、第1基板11の表面11a側がチャックテーブル4によって吸引保持される。
【0057】
なお、研削装置2で第1基板11を研削する際には、第1基板11の表面11a側(配線層13側)に保護部材が貼付されてもよい。例えば、第1基板11と概ね同径に形成された円形の保護テープが、第1基板11の表面11a側の全体を覆うように貼付される。これにより、配線層13が保護される。
【0058】
保護テープは、フィルム状の基材と、基材上に設けられた接着層(糊層)とを含む。例えば、基材はポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタラート等の樹脂でなる。また、接着層は、エポキシ系、アクリル系、又はゴム系の接着剤等でなる。なお、接着層として、紫外線の照射によって硬化する紫外線硬化型樹脂を用いることもできる。
【0059】
次に、チャックテーブル4を研削ユニット6の下方に移動させる。そして、チャックテーブル4及び研削ホイール12を回転させつつ、研削ホイール12をチャックテーブル4に向かって下降させる。これにより、研削砥石16が第1基板11の裏面11b側に接触し、第1基板11の裏面11b側が削り取られる。このようにして、第1基板11の裏面11b側が研削され、第1基板11が薄化される。そして、第1基板11が所定の厚さになるまで薄化されると、研削が停止される。
【0060】
研削装置2で第1基板11の裏面11b側を研削すると、第1基板11の厚さが概ね均一になるように第1基板11の全体が薄化される。これにより、第1基板11が平坦化され、第1基板11の面内厚さばらつきが低減される。
【0061】
また、平坦化ステップS11では、第1基板11の裏面11b側の研削に代えて、又は第1基板11の裏面11b側の研削に加えて、第1基板11の表面11a側に平坦化処理を施してもよい。例えば、バイト切削によって配線層13の表面が平坦化される。また、第1基板11の表面11a側に配線層13を形成する前に、第1基板11の表面11a側を研削砥石16で研削して平坦化することもできる。第1基板11の表面11a側及び裏面11b側の両方に平坦化処理を施すことにより、第1基板11の面内厚さばらつきが更に低減される。
【0062】
次に、第1基板11の搭載領域21にデバイスチップ25を搭載する(搭載ステップS12)。図6は、搭載ステップS12における第1基板11の一部を示す断面図である。
【0063】
搭載ステップS12では、まず、第1基板11の表面11a側に接着層23が形成される。その後、デバイスチップ25の接続端子25aが接着層23の搭載領域21と重なる部分に固着される。これにより、第1基板11の搭載領域21にデバイスチップ25が搭載される。ただし、デバイスチップ25を第1基板11に固定する方法に制限はない。
【0064】
上記のように、デバイスチップ25の搭載前に第1基板11を平坦化しておくことにより、第1基板11に搭載された複数のデバイスチップの高さ位置(第1基板11の厚さ方向の位置)を揃えることができる。ただし、第1基板11の面内厚さばらつきや表面粗さが小さい場合には、平坦化ステップS11を省略してもよい。
【0065】
第2基板準備ステップS2では、前述の方法によって凹部31cが形成された第2基板31(図2(A)及び図2(B)参照)が準備される。なお、第1基板準備ステップS1及び第2基板準備ステップS2の順序に制限はない。例えば、第1基板11と第2基板31とを異なるタイミングで独立に形成してもよいし、同時進行で形成してもよい。
【0066】
次に、第1基板11に搭載されたデバイスチップ25が第2基板31の凹部31cに収納されるように、第1基板11と第2基板31とを貼り合わせる(貼り合わせステップS3)。図7(A)は、貼り合わせステップS3における第1基板11及び第2基板31の一部を示す断面図である。
【0067】
貼り合わせステップS3では、まず、第1基板11の表面11a側(デバイスチップ25側)と第2基板31の表面31a側(凹部31c側)とが対面するように、第1基板11と第2基板31とを平面視で同心円状に配置する。このとき、第2基板31の凹部31cがそれぞれデバイスチップ25と重なるように配置される。この状態で、第1基板11の表面11a側と第2基板31の表面31a側とを接着層23を介して貼り合わせる。これにより、第1基板11と第2基板31とが積層される。
【0068】
図7(B)は、貼り合わせステップS3後の第1基板11及び第2基板31の一部を示す断面図である。第1基板11と第2基板31とが貼り合わされると、デバイスチップ25がそれぞれ凹部31cに収容され、第2基板31によって覆われる。このとき、デバイスチップ25と凹部31cの側壁及び底面との間には隙間が形成される。このようにして、互いに積層された第1基板11及び第2基板31を備える積層基板51が形成される。
【0069】
なお、第1基板11が結晶性のウェーハである場合には、第1基板11の外周部に第1基板11の結晶方位を示す切り欠き部(ノッチ、オリエンテーションフラット等)が形成されていてもよい(図1(A)参照)。同様に、第2基板31が結晶性のウェーハである場合には、第2基板31の外周部に第2基板31の結晶方位を示す切り欠き部(ノッチ、オリエンテーションフラット等)が形成されていてもよい(図2(A)参照)。この場合、第1基板11の切り欠き部と第2基板31の切り欠き部とが重なるように第1基板11と第2基板31とを貼り合わせることにより、第1基板11の結晶方位と第2基板の結晶方位とを揃えることができる。
【0070】
次に、第2基板31の裏面31b側を凹部31cが露出するまで研削する(研削ステップS4)。図8は、研削ステップS4における積層基板51の一部を示す断面図である。
【0071】
例えば研削ステップS4では、研削装置2(図5参照)で積層基板51を研削する。具体的には、積層基板51は、第1基板11の裏面11b側が保持面4aに対面し、第2基板の裏面31b側が上方に露出するように、チャックテーブル4上に配置される。そして、チャックテーブル4及び研削ホイール12を回転させつつ研削砥石16を第2基板31の裏面31b側に接触させる。これにより、第2基板31の裏面31b側が研削、薄化される。
【0072】
第2基板31の研削は、第2基板31の裏面31bで凹部31cが露出するまで継続される。そのため、第2基板31の研削が完了すると、凹部31cが第2基板31を厚さ方向に貫通する柱状の貫通孔となる。そして、凹部31cの内部に配置されているデバイスチップ25の上面側が上方に露出する。
【0073】
次に、複数の凹部31cに樹脂を供給してデバイスチップ25を樹脂で覆う(樹脂モールドステップS5)。図9は、樹脂モールドステップS5における積層基板51の一部を示す断面図である。
【0074】
樹脂モールドステップS5では、第2基板31の裏面31b側に樹脂(モールド樹脂、封止材)53が塗布され、第2基板31の裏面31bで露出する複数の凹部31cに樹脂53が供給される。例えば樹脂53は、加熱されて軟化した状態で第2基板31の裏面31b側に塗布され、デバイスチップ25と凹部31cの側壁及び底面との間の隙間を埋めるように凹部31cに流入する。これにより、凹部31cに樹脂53が充填されるとともに、第2基板31の裏面31b上に樹脂53でなる薄い膜(例えば厚さ100μm程度)が形成される。その後、樹脂53は時間の経過に伴って冷却され、硬化する。その結果、デバイスチップ25が樹脂53によって封止される。
【0075】
樹脂53の材料は、デバイスチップ25の封止が可能であれば制限はない。例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリイミド樹脂等の絶縁性合成樹脂が、樹脂53として用いられる。
【0076】
上記の樹脂モールドステップS5では、樹脂53が凹部31cに充填されればデバイスチップ25が封止されるため、第2基板31の裏面31b上に厚い樹脂層を形成する必要がない。これにより、樹脂53の使用量が低減されるとともに、樹脂53の収縮による積層基板51の反りが生じにくくなる。
【0077】
次に、樹脂53を研削する(樹脂研削ステップS6)。図10は、樹脂研削ステップS6における積層基板51の一部を示す断面図である。
【0078】
例えば樹脂研削ステップS6では、研削装置2(図5参照)で樹脂53を研削する。具体的には、積層基板51は、第1基板11の裏面11b側が保持面4aに対面し、第2基板の裏面31b側(樹脂53側)が上方に露出するように、チャックテーブル4上に配置される。そして、チャックテーブル4及び研削ホイール12を回転させつつ研削砥石16を樹脂53に接触させる。これにより、第2基板31の裏面31b上に形成されている樹脂53が研削される。
【0079】
樹脂53の研削は、第2基板31の裏面31b上に形成されている樹脂53が除去されるまで継続される。そして、樹脂53の研削が完了すると、第2基板31の裏面31bが露出し、第2基板31の裏面31bと凹部31cに充填されている樹脂53の上面とが概ね同一平面上に配置される。
【0080】
なお、樹脂研削ステップS6では、第2基板31の裏面31b上の樹脂53が除去された後、第2基板31の裏面31b側が研削砥石16によって僅かに研削されてもよい。これにより、第2基板31の厚さ及び凹部31cに充填されている樹脂53の厚さを微調整できる。また、デバイスチップ25の機能が損なわれない範囲内で、デバイスチップ25の上面側が研削砥石16によって僅かに研削されてもよい。
【0081】
ただし、第2基板31の裏面31bが露出するまで研削砥石16で樹脂53を研削すると、研削砥石16が第2基板31に達した際に第2基板31に衝撃が付与され、第2基板31の裏面31b側に微細な凹凸を含む領域(破砕層)が形成されることがある。この破砕層は、第2基板31の強度低下の原因となる。そのため、第2基板31の裏面31bが露出する直前で研削を停止し、その後、第2基板31の裏面31b側に研磨加工を施してもよい。
【0082】
研磨加工には、研磨装置が用いられる。研磨装置は、被加工物を保持するチャックテーブルと、被加工物に研磨加工を施す研磨ユニットとを備える。研磨ユニットにはスピンドルが内蔵されており、スピンドルの先端部に円盤状の研磨パッドが装着される。積層基板51をチャックテーブルで保持し、チャックテーブル及び研磨パッドを回転させつつ研磨パッドを積層基板51に押し付けることにより、積層基板51が研磨される。
【0083】
研磨パッドは、金属、樹脂等でなる円盤状の基台と、基台の下面側に固定された円盤状の研磨層とを備える。例えば研磨層は、不織布、発泡ウレタン等でなるベース部材に、酸化シリコン(SiO)、グリーンカーボランダム(GC)、ホワイトアランダム(WA)等でなる砥粒を含有させることによって形成される。例えば、平均粒径が0.1μm以上10μm以下の砥粒が用いられる。ただし、研磨層の材質、砥粒の材質、砥粒の粒径等は、研磨対象物の材質等に応じて適宜選択できる。
【0084】
積層基板51を研磨する際は、まず、第2基板31の裏面31b側(樹脂53側)が上方に露出するように、積層基板51がチャックテーブルによって保持される。次に、研磨パッドの研磨層が第2基板31の全体と重なるように、チャックテーブルと研磨パッドとの位置関係が調節される。そして、チャックテーブル及び研磨パッドを回転させつつ、研磨パッドの研磨層を第2基板31の裏面31b側に押し付ける。これにより、第2基板31の裏面31b上に残存ずる樹脂53が除去されるとともに、第2基板31の裏面31b側が研磨される。
【0085】
積層基板51の研磨時には、砥粒を含有しない研磨液が積層基板51及び研磨パッドに供給される。研磨液としては、例えば、酸性研磨液、アルカリ性研磨液等の薬液や、純水を用いることができる。酸性研磨液としては、過マンガン酸塩等が溶解した酸性溶液等が用いられ、アルカリ性研磨液としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムが溶解したアルカリ溶液等が用いられる。
【0086】
なお、研磨層に砥粒が含有されていない場合には、砥粒を含有するスラリーが積層基板51及び研磨パッドに供給されてもよい。例えばスラリーには、酸化シリコン(SiO)、アルミナ(Al)等でなる砥粒が遊離砥粒として含有される。
【0087】
また、積層基板51は、乾式研磨によって加工されてもよい。この場合には、積層基板51の研磨中、積層基板51及び研磨パッドにスラリーや純水等の液体(研磨液)が供給されない。
【0088】
研磨パッドの研磨層は、研削砥石16(図5参照)と比較して柔軟な部材によって構成されている。そのため、研磨層が第2基板31に接触しても、第2基板31の裏面31b側に破砕層は形成されない。これにより、第2基板31の強度の低下が回避される。
【0089】
また、第2基板31の裏面31b上に形成されている樹脂53が除去された後も研磨を継続することにより、第2基板31の厚さ及び凹部31cに充填されている樹脂53の厚さを微調整できる。このとき、研磨パッドの研磨層がデバイスチップ25に接触しても、研磨層は柔軟であるためデバイスチップ25には破砕層が形成されない。
【0090】
なお、第2基板31の裏面31b上に樹脂53が残存しても問題がない場合や、樹脂53が凹部31cのみに供給されて第2基板31の裏面31b上には塗布されていない場合には、樹脂研削ステップS6を省略することもできる。
【0091】
上記のように、本実施形態においては、デバイスチップ25が搭載された第1基板11と凹部31cを備える第2基板31とを貼り合わせることによってデバイスチップ25を凹部31cに収容した後、第2基板31を研削することによって凹部31cを露出させる。そして、デバイスチップ25が平坦な第1基板11によって支持された状態で、凹部31cに樹脂53を供給してデバイスチップ25を樹脂53で覆う。
【0092】
上記の方法を用いると、ドライエッチング等の加工によって形成され深さのばらつきやTTVが大きい凹部の底面でデバイスチップ25を支持する場合と比較して、凹部の深さ方向におけるデバイスチップ25の位置のばらつきが低減される。これにより、デバイスチップ25の高さが揃った状態の積層基板51が得られる。
【0093】
なお、貼り合わせステップS3の実施後、第1基板11を研削して薄化する研削ステップを所定のタイミングで実施してもよい。図11は、第1基板11が薄化された積層基板51の一部を示す断面図である。
【0094】
例えば、樹脂研削ステップS6で樹脂53を研削した後、引き続き研削装置2(図5参照)を用いて第1基板11の裏面11b側を研削してもよい。この場合、積層基板51は、第2基板31の裏面31b側が保持面4aに対面し、第1基板の裏面11b側が上方に露出するように、チャックテーブル4上に配置される。そして、チャックテーブル4及び研削ホイール12を回転させつつ研削砥石16を第1基板11の裏面11b側に接触させることにより、第1基板11の裏面11b側を研削する。これにより、第1基板11が薄化され、後述の電極形成や積層基板51の分割が容易になる。
【0095】
次に、必要に応じて積層基板51に所定の処理を施す(処理ステップ)。以下では一例として、積層基板51に電極、配線等が形成されるとともに、積層基板51に他のデバイスチップ25が搭載される場合について説明する。
【0096】
まず、第1基板11の裏面11b側に絶縁層が形成される。図12(A)は、絶縁層55が形成された積層基板51の一部を示す断面図である。
【0097】
絶縁層55は、第1基板11の裏面11bの全体を覆うように形成され、層間絶縁膜として機能する。例えば絶縁層55として、酸化シリコン、窒化シリコン、又は樹脂でなる絶縁膜が形成される。また、絶縁層55の形成方法に制限はなく、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法、スパッタリング法、スピンコート法等が用いられる。
【0098】
次に、デバイスチップ25に至る貫通孔を形成するためのマスク層が形成される。図12(B)は、マスク層57が形成された積層基板51の一部を示す断面図である。
【0099】
マスク層57を形成する際は、まず、絶縁層55上に感光性の樹脂でなるレジストを塗布する。そして、絶縁層55のうちデバイスチップ25の接続端子25aと重なる領域が露出するように、レジストをパターニングする。これにより、絶縁層55の一部を露出させる開口57aを備えるマスク層57が絶縁層55上に形成される。
【0100】
ただし、マスク層57の材質及び形成方法に制限はない。例えば、PVA(ポリビニルアルコール)、PEG(ポリエチレングリコール)、PEO(酸化ポリエチレン)、PVP(ポリビニルピロリドン)等の水溶性の樹脂でなる膜を絶縁層55上に形成してもよい。この場合には、該膜をレーザービームの照射等によってパターニングすることにより、水溶性の樹脂でなるマスク層57が形成される。
【0101】
次に、デバイスチップ25に至る貫通孔を形成する。図13(A)は、絶縁層55に貫通孔55aが形成された積層基板51の一部を示す断面図である。また、図13(B)は、第1基板11、配線層13及び接着層23に貫通孔59が形成された積層基板51の一部を示す断面図である。
【0102】
まず、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)等の方法によって、図13(A)に示すように、絶縁層55に貫通孔55aが形成される。具体的には、プラズマ状態のエッチングガスが、マスク層57の開口57aを介して絶縁層55に供給される。これにより、絶縁層55のうち開口57aの内部で露出している領域にエッチングガスが作用し、絶縁層55が部分的に除去される。その結果、絶縁層55を厚さ方向に貫通する貫通孔55aが、デバイスチップ25の接続端子25aと重なる位置に形成される。ただし、貫通孔55aの形成方法に制限はない。
【0103】
次に、図13(B)に示すように、絶縁層55の貫通孔55aから第2基板31の凹部31cに至る貫通孔59が形成される。例えば、マスク層57を用いた反応性イオンエッチングによって、第1基板11、配線層13及び接着層23が順にエッチングされる。これにより、第1基板11、配線層13及び接着層23を厚さ方向に貫通する貫通孔59が、デバイスチップ25の接続端子25aと重なる位置に形成される。そして、貫通孔59の下端部においてデバイスチップ25の接続端子25aが露出する。
【0104】
なお、貫通孔59は、等方性エッチング、保護膜の形成、異方性エッチングを繰り返す、所謂ボッシュプロセスによって形成してもよい。また、貫通孔55aを形成した後、マスク層57を除去し、新たに貫通孔59を形成するためのマスク層を形成してもよい。すなわち、貫通孔55aの形成と貫通孔59の形成とで異なるマスク層を用いてもよい。
【0105】
次に、貫通孔55a,59に電極を形成する。図14(A)は、電極(貫通電極、ビア電極)61が形成された積層基板51の一部を示す断面図である。
【0106】
まず、貫通孔55a,59の形成後に、マスク層57を除去する。そして、貫通孔55a,59の内壁を絶縁膜で被覆する。この絶縁膜により、第1基板11及び配線層13と下記の電極61とが絶縁される。次に、貫通孔55a,59に銅、タングステン、アルミニウム等の導電性材料を充填する。これにより、貫通孔55a,59に電極61が形成される。例えば、銅でなる電極61が電解めっきによって形成される。
【0107】
電極61を形成すると、電極61の上端部が絶縁層55の表面で露出し、電極61の下端がデバイスチップ25の接続端子25aに接続される。これにより、デバイスチップ25を絶縁層55上に形成される他の電極、配線等に接続することが可能になる。
【0108】
次に、絶縁層55上に配線層を形成する。図14(B)は、配線層63が形成された積層基板51の一部を示す断面図である。
【0109】
配線層63は、配線、電極、端子等として機能する導電膜、層間絶縁膜として機能する絶縁膜等の各種の薄膜を含み、絶縁層55の表面の全体にわたって形成される。例えば配線層63は、銅等の金属でなる接続電極65,67と、酸化シリコン、窒化シリコン等でなり接続電極65,67を囲むように形成された絶縁層69とを含む。なお、接続電極65は電極61に接続され、接続電極67は配線層63に含まれる他の電極、配線等に接続されている。配線層63の形成方法は、配線層13(図1(B)等参照)の形成方法と同様である。
【0110】
次に、積層基板51にデバイスチップ25を搭載する。図15は、デバイスチップ25が搭載された積層基板51の一部を示す断面図である。
【0111】
例えば、一のデバイスチップ25が、接続端子25aが接続電極65に接続されるように配線層63上に搭載される。これにより、凹部31cに設けられたデバイスチップ25と配線層63上に搭載されたデバイスチップ25とが、電極61及び接続電極65を介して互いに接続される。また、他のデバイスチップ25が、接続端子25aが接続電極67に接続されるように配線層63上に搭載される。これにより、デバイスチップ25が配線層63に接続される。その後、配線層63上に搭載されたデバイスチップ25が必要に応じて樹脂によって封止される。
【0112】
上記のように、積層基板51の配線層63側にデバイスチップ25を搭載することにより、互いに積層された複数のデバイスチップ25を備える積層基板51が得られる。ただし、積層基板51に施される処理の内容は上記に限定されず、製造すべきパッケージデバイスの仕様に合わせて適宜変更できる。
【0113】
次に、第1基板11及び第2基板31を分割予定ライン19,33に沿って分割することにより、デバイスチップ25をそれぞれ備える複数のパッケージデバイスを製造する(分割ステップS7)。図16(A)は、分割ステップS7における積層基板51の一部を示す断面図である。
【0114】
分割ステップS7では、例えば切削装置で積層基板51を切削する。切削装置は、積層基板51を保持するチャックテーブルと、積層基板51を切削する切削ユニットとを備える。また、切削ユニットに内蔵されているスピンドルの先端部には、環状の切削ブレード20が装着される。
【0115】
切削ブレード20としては、例えばハブタイプの切削ブレード(ハブブレード)が用いられる。ハブブレードは、金属等でなる環状の基台と、基台の外周縁に沿って形成された環状の切刃とが一体となって構成される。ハブブレードの切刃は、ダイヤモンド等でなる砥粒がニッケルめっき等の結合材によって固定された電鋳砥石によって構成される。
【0116】
ただし、切削ブレード20としてワッシャータイプの切削ブレード(ワッシャーブレード)を用いることもできる。ワッシャーブレードは、砥粒が金属、セラミックス、樹脂等でなる結合材によって固定された環状の切刃によって構成される。
【0117】
積層基板51を分割する際は、まず、切削装置のチャックテーブルで積層基板51を保持する。例えば積層基板51は、第2基板31の裏面31b側がチャックテーブルの保持面に対面し、第1基板11の裏面11b側(配線層63側)が上方に露出するように、チャックテーブル上に配置される。
【0118】
次に、チャックテーブルを回転させ、所定の分割予定ライン19,33の長さ方向を加工送り方向(図16(A)における前後方向)に合わせる。また、切削ブレード20が所定の分割予定ライン19,33の延長線上に配置されるように、切削ブレード20の割り出し送り方向(図16(A)における左右方向)における位置を調整する。さらに、切削ブレード20の下端が積層基板51の下面(第2基板31の裏面31b)よりも下方に配置されるように、切削ブレード20の高さを調整する。
【0119】
そして、切削ブレード20を回転させつつ、チャックテーブルを加工送り方向に沿って移動させる。これにより、積層基板51と切削ブレード20とが加工送り方向に沿って相対的に移動し、切削ブレード20が分割予定ライン19,33に沿って積層基板51に切り込む。その結果、積層基板51(第1基板11、配線層13、接着層23、第2基板31、絶縁層55、及び配線層63)が分割予定ライン19,33に沿って切削、分割される。その後、同様の手順を繰り返すことにより、全ての分割予定ライン19,33に沿って積層基板51が切削される。
【0120】
図16(B)は、分割ステップS7後の積層基板51の一部を示す断面図である。全ての分割予定ライン19,33に沿って積層基板51を切削すると、積層基板51が複数のパッケージデバイス71に分割される。パッケージデバイス71は、第2基板31の凹部31cに収容されたデバイスチップ25と、配線層63上に搭載されたデバイスチップ25とが互いに積層された構造を有する。このようにして、複数のデバイスチップ25がパッケージ化されたパッケージデバイス71が製造される。
【0121】
以上の通り、本実施形態に係るパッケージデバイスの製造方法では、デバイスチップ25が搭載された第1基板11と凹部31cを備える第2基板31とを貼り合わせることによってデバイスチップ25を凹部31cに収容した後(図7(B)参照)、第2基板31を研削することによって凹部31cを露出させる(図8(A)参照)。そして、デバイスチップ25が平坦な第1基板11によって支持された状態で、凹部31cに樹脂53を供給してデバイスチップ25を樹脂53で覆う(図10参照)。
【0122】
上記の方法を用いると、ドライエッチング等の加工によって形成され深さのばらつきやTTVが大きい凹部の底面でデバイスチップ25を支持する場合と比較して、凹部の深さ方向におけるデバイスチップ25の位置のばらつきが低減される。これにより、デバイスチップ25の高さが揃った状態の積層基板51が得られる。その結果、例えば積層基板51に貫通孔59を形成した際(図13(B)参照)、貫通孔59が適切にデバイスチップ25に到達し、デバイスチップ25と電極61(図14(A)参照)との間の接続不良が回避される。
【0123】
なお、上記の各実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
【符号の説明】
【0124】
11 第1基板(チップ基板)
11a 表面(一方の面、第1面)
11b 裏面(他方の面、第2面)
13 配線層
15 導電層
17 絶縁層
19 分割予定ライン(ストリート)
21 搭載領域
23 接着層
25 デバイスチップ
25a 接続端子
31 第2基板(貼り合わせ基板)
31a 表面(一方の面、第1面)
31b 裏面(他方の面、第2面)
31c 凹部(収容部)
33 分割予定ライン(ストリート)
35 収容領域
41 第2基板(貼り合わせ基板)
41a 表面(一方の面、第1面)
41b 裏面(他方の面、第2面)
41c 凹部(収容部)
51 積層基板
53 樹脂(モールド樹脂、封止材)
55 絶縁層
55a 貫通孔
57 マスク層
57a 開口
59 貫通孔
61 電極(貫通電極、ビア電極)
63 配線層
65 接続電極
67 接続電極
69 絶縁層
71 パッケージデバイス
2 研削装置
4 チャックテーブル(保持テーブル)
4a 保持面
6 研削ユニット
8 スピンドル
10 マウント
12 研削ホイール
14 ホイール基台
16 研削砥石
20 切削ブレード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
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図14
図15
図16