(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023136638
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】利用対象管理装置、利用対象管理システム、利用対象管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/16 20120101AFI20230922BHJP
G06Q 10/02 20120101ALI20230922BHJP
【FI】
G06Q50/16 300
G06Q10/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022042422
(22)【出願日】2022-03-17
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 竜一
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
5L049CC28
(57)【要約】 (修正有)
【課題】宛先が考慮された所定の通知を送信することが可能になる利用対象管理装置、利用対象管理システム、利用対象管理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】利用対象管理装置5は、利用対象7で使用される検出装置9が検出した検出結果を取得し(S33)、利用対象7の予約情報から利用者の宛先を含む宛先情報を特定し、検出結果に基づいて、利用対象7に係る所定の通知を生成する。利用対象管理装置5は、生成した所定の通知を、特定した宛先情報が示す宛先に対して送信する(S36A、S36B)。
【選択図】
図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用対象を管理する利用対象管理装置であって、
前記利用対象で使用される検出装置が検出した検出結果を取得する取得手段と、
前記利用対象の予約情報から利用者の宛先を含む宛先情報を特定する特定手段と、
前記検出結果に基づいて、前記利用対象に係る所定の通知を生成する生成手段と、
生成した前記所定の通知を、特定した前記宛先情報が示す宛先に対して送信する送信手段と、
を有する、
ことを特徴とする利用対象管理装置。
【請求項2】
前記特定手段は、
前記検出結果が所定の閾値以上であるか否か、又は、所定の閾値を超えたか否かに応じて、前記宛先情報を特定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の利用対象管理装置。
【請求項3】
前記生成手段は、
前記利用対象の利用により前記検出結果が所定の閾値を超えた場合であり、前記利用対象の利用後、他の利用者による前記利用対象の予約の有無を示す前記予約情報に応じて前記所定の通知を生成する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の利用対象管理装置。
【請求項4】
前記生成手段は、
前記利用対象の利用後に前記他の利用者により利用される場合、前記利用対象の利用に対して注意を促す注意喚起通知を生成する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の利用対象管理装置。
【請求項5】
前記生成手段は、
前記利用対象の利用終了前の第1の所定時間内に前記他の利用者による前記利用対象の利用が予定され、且つ、前記第1の所定時間内で前記検出結果が所定の閾値を超えた場合に、前記注意喚起通知を生成する、
ことを特徴とする請求項4に記載の利用対象管理装置。
【請求項6】
前記生成手段は、
前記利用対象の利用終了前の第1の所定時間内に前記他の利用者による前記利用対象の利用が予定され、且つ、前記第1の所定時間内で前記検出結果が所定の閾値以内となった場合に、前記利用対象の利用を許可する通知を生成する、
ことを特徴とする請求項4に記載の利用対象管理装置。
【請求項7】
前記生成手段は、
前記利用対象の利用終了前の第1の所定時間内に前記他の利用者による前記利用対象の利用が予定されていない場合、前記利用対象に対して一定時間の利用を禁止する通知を生成する、
ことを特徴とする請求項4に記載の利用対象管理装置。
【請求項8】
前記送信手段は、
前記利用対象を前記利用者とともに同一日時に利用する共同利用者の宛先情報が示す宛先に対して、前記所定の通知を送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の利用対象管理装置。
【請求項9】
前記宛先情報は、前記利用者の宛先を示す電子メールアドレス、及び前記利用対象の宛先を示すIPアドレスを含み、
前記送信手段は、
前記所定の通知を、前記電子メールアドレス及び前記IPアドレスのうち少なくとも一方に対して送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の利用対象管理装置。
【請求項10】
利用対象を管理する利用対象管理装置と、前記利用対象で使用される検出装置と、を有する利用対象管理システムであって、
前記検出装置は、
検出した検出結果を送信する送信手段
を有し、
前記利用対象管理装置は、
前記検出装置が送信した前記検出結果を取得する取得手段と、
前記利用対象の予約情報から利用者の宛先を含む宛先情報を特定する特定手段と、
前記検出結果に基づいて、前記利用対象に係る所定の通知を生成する生成手段と、
生成した前記所定の通知を、特定した前記宛先情報が示す宛先に対して送信する送信手段と、
を有する、
ことを特徴とする利用対象管理システム。
【請求項11】
前記検出装置は、前記利用対象で検出される所定の気体の気体濃度を検出可能なガスセンサ、及び前記利用対象を利用する利用者の人数を検出可能な人感センサのうち少なくとも一方を含む装置である、
ことを特徴とする請求項10に記載の利用対象管理システム。
【請求項12】
前記所定の気体は二酸化炭素を含む、
ことを特徴とする請求項10に記載の利用対象管理システム。
【請求項13】
利用対象を管理する利用対象管理装置が実行する利用対象管理方法であって、
前記利用対象で使用される検出装置が検出した検出結果を取得する取得ステップと、
前記利用対象の予約情報から利用者の宛先を含む宛先情報を特定する特定ステップと、
前記検出結果に基づいて、前記利用対象に係る所定の通知を生成する生成ステップと、
生成した前記所定の通知を、特定した前記宛先情報が示す宛先に対して送信する送信ステップと、
を含む処理を実行する利用対象管理方法。
【請求項14】
利用対象を管理する利用対象管理装置に、
前記利用対象で使用される検出装置が検出した検出結果を取得する取得ステップと、
前記利用対象の予約情報から利用者の宛先を含む宛先情報を特定する特定ステップと、
前記検出結果に基づいて、前記利用対象に係る所定の通知を生成する生成ステップと、
生成した前記所定の通知を、特定した前記宛先情報が示す宛先に対して送信する送信ステップと、
を含む処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用対象管理装置、利用対象管理システム、利用対象管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
室内環境を管理する目的として、快適性を示す情報をより詳細に提供することができる室内環境管理システムが提案されている。この室内環境管理システムには、快適性指標PMV(Predicted Mean Vote)を評価するためのシステムが存在する。
【0003】
これに関連して、センサから取得した数値がある値を超えたときに、アラートを送信する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、所定の通知を送信する際に、通知の宛先については考慮されていなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、請求項1に係る発明は、利用対象を管理する利用対象管理装置であって、前記利用対象で使用される検出装置が検出した検出結果を取得する取得手段と、前記利用対象の予約情報から利用者の宛先を含む宛先情報を特定する特定手段と、前記検出結果に基づいて、前記利用対象に係る所定の通知を生成する生成手段と、生成した前記所定の通知を、特定した前記宛先情報が示す宛先に対して送信する送信手段と、を有する、ことを特徴とする利用対象管理装置を提供する。
【発明の効果】
【0006】
以上説明したように本発明によれば、宛先が考慮された所定の通知を送信することが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1の実施形態に係る通信システムの全体構成の一例を示す図である。
【
図2】第1の実施形態に係る利用者端末及び表示装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
【
図3】第1の実施形態に係る利用対象管理装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
【
図4】第1の実施形態に係る検出装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
【
図5】第1の実施形態に係る通信システムの機能構成の一例を示す図である。
【
図6】ログイン情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図7】第1の実施形態に係る予約情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図8】第1の実施形態に係る利用対象管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図9】第1の実施形態に係る気体濃度管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図10】第1の実施形態に係る利用人数管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図11】第1の実施形態に係る利用者端末と利用対象管理装置との間の認証処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図12】利用者端末におけるログイン処理時の画面の例である。
【
図13】予約情報の更新処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図14】利用対象管理装置における利用(予約)履歴一覧の画面の例である。
【
図15】予約情報の更新処理の詳細の一例を示すフローチャートである。
【
図16】利用対象管理装置における利用(予約)履歴一覧の他の画面の例である。
【
図17】利用者端末における注意喚起通知の画面の例である。
【
図18】利用対象管理装置における利用対象に対する処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図19】利用対象管理装置における利用対象の状態別処理の詳細の一例を示すフローチャートである。
【
図20】利用対象管理装置における利用対象の状態別処理の他の詳細の一例を示すフローチャートである。
【
図21】利用者端末における注意喚起通知の他の画面の例である。
【
図22】利用者端末における注意喚起通知の他の画面の例である。
【
図23】他の利用者端末における注意喚起通知の他の画面の例である。
【
図24】利用者端末における利用可能通知の画面の例である。
【
図25】表示装置における利用開始時の画面の例である。
【
図26】表示装置における利用中の画面の例である。
【
図27】表示装置における利用開始時の他の画面の例である。
【
図28】表示装置における利用制限通知の画面の例である。
【
図29】表示装置における利用開始時の他の画面の例である。
【
図30】第2の実施形態に係る通信システムの全体構成の一例を示す図である。
【
図31】第2の実施形態に係る通信システムの機能構成の一例を示す図である。
【
図32】第2の実施形態に係る予約情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図33】第2の実施形態に係る利用対象管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図34】第2の実施形態に係る気体濃度管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図35】第2の実施形態に係る利用者端末における注意喚起通知の画面の例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を用いて、発明を実施するための形態について説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する部分があればその説明を省略する。
【0009】
〔第1の実施形態〕
〔通信システムの全体構成〕
図1は、第1の実施形態に係る通信システムの全体構成の一例を示す図である。
図1に示されているように、通信システム1は、利用者端末3、利用対象管理装置5、一以上の利用対象7、及び各利用対象で使用される検出装置9を有している。また、通信システム1は、利用対象管理装置5及び検出装置9で構築される利用対象管理システム2を有している。更に、通信システム1では、利用者端末3、利用対象管理装置5、表示装置8及び検出装置9は、通信ネットワーク100を介してそれぞれ互いに接続されている。
【0010】
通信ネットワーク100は、不特定多数の通信が行われる通信ネットワークであり、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)等によって構築されている。なお、通信ネットワーク100には、有線通信だけでなく、4G(4th Generation)、5G(5th Generation)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、LTE(Long Term Evolution)等の無線通信による通信ネットワークが含まれてもよい。なお、利用者端末3、利用対象管理装置5、表示装置8及び検出装置9は、専用の構内ネットワーク等で互いに接続されていてもよいし、通信ネットワーク100の内側に、ファイアウォール(Fire Wall)を介して互いに接続されていてもよい。
【0011】
<利用者端末>
利用者端末3は、一般的なサーバOSなどが搭載された一以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現される端末である。また、利用者端末3は、利用対象管理装置5が送信した利用対象7に係る各種通知情報の表示等を行う。また、利用者端末3は、後述する利用対象を利用中の利用者が使用する端末、利用者と共同で同一の利用対象を利用する共同利用者が使用する端末、利用対象を利用予定の待機利用者が使用する端末を含む。また、利用者端末3は、他の装置、通信端末と通信を行うための通信アプリを記憶手段に記憶している。
【0012】
なお、利用者端末3は、一般的に使用されるPC(Personal Computer)、携帯型ノートPC、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等の通信機能を有する通信端末であってもよい。また、利用者端末3は、腕時計型の通信端末のようなウエアラブル通信端末であってもよい。利用者端末3は、更に、ブラウザソフトウエア等のソフトウエアを動作させることが可能な通信装置又は通信端末が用いられてもよい。
【0013】
<利用対象管理装置>
利用対象管理装置5は、一般的なサーバOSなどが搭載された一以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現され、後述する各種利用対象を管理する装置である。また利用対象管理装置5は、利用対象に設けられた検出装置9との間で通信を行い、検出装置9で検出された各種検出結果を取得する。また、利用対象管理装置5は、他の装置、通信端末と通信を行うための通信アプリを記憶手段に記憶している。
【0014】
なお、利用対象管理装置5は、一般的に使用されるPC(Personal Computer)、携帯型ノートPC等の単一のコンピュータによって構築されてもよいし、ストレージ等の各部(機能又は手段)を分割して任意に割り当てられた複数のコンピュータによって構築されてもよい。また、利用対象管理装置5の機能の全て又は一部は、クラウド環境に存在するサーバコンピュータであってもよいし、オンプレミス環境に存在するサーバコンピュータであってもよい。利用対象管理装置5は、更に、ブラウザソフトウエア等のソフトウエアを動作させることが可能な通信装置又は通信端末が用いられてもよい。
【0015】
また、利用対象管理装置5は、利用者端末3に対してプッシュ通知(送信)によりデータ(情報)を通知(送信)してもよい。その場合、利用対象管理装置5は、例えば、プッシュ通知サーバの一例であるFCM(Firebase Cloud Messaging)を利用してプッシュ通知することで実現することが可能である。
【0016】
<利用対象>
利用対象7は、会社、団体及び組織等が保有・貸借・管理し、少なくとも一人以上の利用者が利用可能な物、空間である。物の一例としては、机及び椅子(座席)、社用車、自転車、ロッカー、レンタカー、カーシェアリング等が考えられる。また、空間の一例としては、フリーアドレスを有するフリースペース(以下、「フリースペース」という)、レンタルオフィス、レンタルスタジオ、プライベートブース、ホテル等の宿泊施設、催事場、駐車場、駐輪場が含まれる。更に利用対象7は、予め予約処理が行われたものであってもよいし、予約がされていない状態のものであってもよい。
【0017】
<表示装置>
表示装置8は、一般的なサーバOSなどが搭載された一以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現される装置である。また、表示装置8は、利用対象7に設置若しくは利用対象7で使用され、利用対象7で使用される検出装置9の検出結果に基づいて利用対象管理装置5が送信した利用対象7に係る各種通知内容を表示する。また、表示装置8は、他の装置、通信端末と通信を行うための通信アプリを記憶手段に記憶している。
【0018】
なお、表示装置8は、一般的に使用されるPC(Personal Computer)、携帯型ノートPC、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等の通信機能を有する通信端末であってもよい。表示装置8は、更に、ブラウザソフトウエア等のソフトウエアを動作させることが可能な通信装置又は通信端末が用いられてもよい。
【0019】
<検出装置>
検出装置9は、利用対象7の内部に存在する所定の気体(例えば、二酸化炭素:CO2。2は下付き文字)の濃度を検出可能なガスセンサ、利用対象7を利用する利用者の人数を検出可能な人感センサのうち少なくとも一方を含む装置である。検出装置9は、所定の気体の濃度を、例えば[ppm]等の単位で検出する。なお、本実施形態では二酸化炭素に関して、便宜上「CO2」と記載する。また、検出装置9は、他の装置、通信端末と通信を行うための通信アプリを記憶手段に記憶している。これにより、検出装置9は、これらのセンサによる検出結果を、通信ネットワーク100を介して利用対象管理装置5に送信する。なお検出装置9は、利用対象7に予め設置された状態のものが使用されてもよいし、可搬性の検出装置9が利用対象7に持ち込まれた状態で使用されてもよい。
【0020】
上述したように、本実施形態は、宛先が考慮された所定の通知を送信することを可能にする利用対象管理システムを提供する。
【0021】
●用語について●
本実施形態において利用者(ユーザ、顧客)とは、利用者端末3を利用する者、利用対象7を予約した者、利用対象7を利用する者、並びに、利用対象管理装置5を管理する予約管理者を含む。利用者は更に、ユーザ、顧客等も含まれるが、特に指定しない場合、本実施形態では説明の便宜上「利用者」と記載する。
【0022】
〔ハードウエア構成〕
続いて、
図2乃至
図4を用いて、実施形態に係る通信システムを構成する装置又は端末のハードウエア構成について説明する。なお、
図2乃至
図4に示されている端末又は装置のハードウエア構成は、必要に応じて構成要素が追加又は削除されてもよい。
【0023】
<利用者端末及び表示装置のハードウエア構成>
図2は、第1の実施形態に係る利用者端末及び表示装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
図2に示されているように、利用者端末3は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU301、ROM302、RAM303、EEPROM304、ディスプレイ307、近距離通信I/F308、CMOSセンサ309、撮像素子I/F310を備えている。利用者端末3は更に、ネットワークI/F311、タッチパネル312、ポインティングデバイス313、メディアI/F315、外部機器接続I/F316、音入出力I/F317、マイク318、スピーカ319及びバスライン320を備えている。
【0024】
これらのうち、CPU301は、利用者端末3全体の動作を制御する。ROM302は、CPU301の駆動に用いられるプログラム等を記憶する。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。EEPROM304は、CPU301の制御にしたがって、アプリ等の各種データの読出し又は書込みを行う。ディスプレイ307は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字又は画像などの各種情報を表示する。本実施形態において、ディスプレイ307は、表示手段の一例として機能する。近距離通信I/F308は、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標。以下省略)、Wi-Fi(登録商標。以下省略)等の無線通信インターフェイスを備える通信装置又は通信端末等とデータ通信を行うための通信回路である。CMOSセンサ309は、CPU301の制御にしたがって被写体を撮像して画像データ又は動画データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。なお、撮像手段は、CMOSセンサではなく、CCD(Charge Coupled Device)センサ等で構成される撮像手段であってもよい。撮像素子I/F310は、CMOSセンサ309の駆動を制御する回路である。
【0025】
ネットワークI/F311は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェイスである。タッチパネル312は、利用者がディスプレイ307上に配置された所定のボタン、アイコン等に対して押下、クリック又はタップ等の操作をすることで、利用者端末3を操作するための入力手段の一種である。ポインティングデバイス313は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。メディアI/F315は、フラッシュメモリ等の記録メディア314に対するデータの読出し又は書込み(記憶)を制御する。外部機器接続I/F316は、各種の外部機器を接続するためのインターフェイスである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ等である。音入出力I/F317は、CPU301の制御にしたがってマイク318及びスピーカ319との間で音信号の入出力を処理する回路である。マイク318は、音を電気信号に変える内蔵型の回路であり、外部のスピーカ等から発する音声や音波を取得し電気信号を用いた情報を取得する。スピーカ319は、電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。バスライン320は、CPU301等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0026】
表示装置8は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU801、ROM802、RAM803、EEPROM804、ディスプレイ807、近距離通信I/F808、CMOSセンサ809、撮像素子I/F810を備えている。これらのハードウエア資源は、利用者端末3のCPU301、ROM302、RAM303、EEPROM304、ディスプレイ307、近距離通信I/F308、CMOSセンサ309、撮像素子I/F310の各ハードウエア資源と同様であるため、説明を省略する。本実施形態において、ディスプレイ807は、表示手段の一例として機能する。表示装置8は更に、ネットワークI/F811、タッチパネル812、ポインティングデバイス813、メディアI/F815、外部機器接続I/F816、音入出力I/F817、マイク818、スピーカ819及びバスライン820を備えている。これらのハードウエア資源は、利用者端末3のネットワークI/F311、タッチパネル312、ポインティングデバイス313、メディアI/F315、外部機器接続I/F316、音入出力I/F317、マイク318、スピーカ319及びバスライン320の各ハードウエア資源と同様であるため、説明を省略する。
【0027】
<利用対象管理装置のハードウエア構成>
図3は、第1の実施形態に係る利用対象管理装置のハードウエア構成の一例を示す図である。利用対象管理装置5は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU501、ROM502、RAM503、EEPROM504、HD505、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ506、ディスプレイ507、近距離通信I/F508、CMOSセンサ509、撮像素子I/F510を備えている。利用対象管理装置5は更に、ネットワークI/F511、タッチパネル512、ポインティングデバイス513、メディアI/F515、外部機器接続I/F516、音入出力I/F517、マイク518、スピーカ519及びバスライン520を備えている。
【0028】
これらのうち、CPU501は、利用対象管理装置5全体の動作を制御する。ROM502は、CPU501の駆動に用いられるプログラム等を記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。EEPROM504は、CPU501の制御にしたがって、アプリ等の各種データの読出し又は書込みを行う。HD505は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ506は、CPU501の制御にしたがってHD505に対する各種データの読出し又は書込みを制御する。ここで、利用対象管理装置5は、HD505及びHDDコントローラ506に代えて、SSD(Solid State Drive)を搭載したハードウエア構成であってもよい。ディスプレイ507は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字又は画像などの各種情報を表示する。本実施形態において、ディスプレイ507は、表示手段の一例として機能する。近距離通信I/F508は、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth、Wi-Fi等の無線通信インターフェイスを備える通信装置又は通信端末等とデータ通信を行うための通信回路である。CMOSセンサ509は、CPU501の制御にしたがって被写体を撮像して画像データ又は動画データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。なお、撮像手段は、CMOSセンサではなく、CCD(Charge Coupled Device)センサ等で構成される撮像手段であってもよい。撮像素子I/F510は、CMOSセンサ509の駆動を制御する回路である。
【0029】
ネットワークI/F511は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェイスである。タッチパネル512は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス513は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。メディアI/F515は、フラッシュメモリ等の記録メディア514に対するデータの読出し又は書込み(記憶)を制御する。外部機器接続I/F516は、各種の外部機器を接続するためのインターフェイスである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ等である。音入出力I/F517は、CPU501の制御にしたがってマイク518及びスピーカ519との間で音信号の入出力を処理する回路である。マイク518は、音を電気信号に変える内蔵型の回路であり、外部のスピーカ等から発する音声や音波を取得し電気信号を用いた情報を取得する。スピーカ519は、電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。バスライン720は、CPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0030】
<検出装置のハードウエア構成>
図4は、第1の実施形態に係る検出装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
図4に示されているように、検出装置9は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU901、ROM902、RAM903、EEPROM904、ディスプレイ907、近距離通信I/F908を備えている。検出装置9は更に、ネットワークI/F911、タッチパネル912、ガスセンサ913、人感センサ914、音入出力I/F917、マイク918、スピーカ919及びバスライン920を備えている。
【0031】
これらのうち、CPU901は、検出装置9全体の動作を制御する。ROM902は、CPU901の駆動に用いられるプログラム等を記憶する。RAM903は、CPU901のワークエリアとして使用される。EEPROM904は、CPU901の制御にしたがって、アプリ等の各種データの読出し又は書込みを行う。ディスプレイ907は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字又は画像などの各種情報を表示する。本実施形態において、ディスプレイ907は、表示手段の一例として機能する。近距離通信I/F908は、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth、Wi-Fi等の無線通信インターフェイスを備える通信装置又は通信端末等とデータ通信を行うための通信回路である。
【0032】
ネットワークI/F911は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェイスである。タッチパネル912は、利用者がディスプレイ907上に配置された所定のボタン、アイコン等に対して押下、クリック又はタップ等の操作をすることで、検出装置9を操作するための入力手段の一種である。ガスセンサ913は、利用対象7の内部に存在する二酸化炭素等の濃度を検出する検出器であり、例えば[ppm]等の単位で濃度に関する検出結果を出力、表示する。人感センサ914は、利用対象7を利用する利用者(人間)の所在を検知するための検出器であり、例えば[人]等の単位で検出結果を出力、表示する。人感センサ914はその検出方法として、赤外線、超音波、可視光などが用いられ、赤外線と超音波を組み合わせて使用されることもある。音入出力I/F917は、CPU301の制御にしたがってマイク918及びスピーカ919との間で音信号の入出力を処理する回路である。マイク918は、音を電気信号に変える内蔵型の回路であり、外部のスピーカ等から発する音声や音波を取得し電気信号を用いた情報を取得する。スピーカ919は、電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。バスライン920は、CPU901等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0033】
なお、上記プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読取り可能な記録媒体に記録、又はネットワークを介してダウンロードを行い流通させるようにしてもよい。記録媒体の例として、CD-R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、Blu-ray Disc(Blu-rayは登録商標。以下省略)、SDカード、USBメモリ等が挙げられる。また、記録媒体は、プログラム製品(Program Product)として、国内又は国外へ提供されることができる。例えば、利用対象管理装置5は、本発明に係るプログラムが実行されることで、本発明に係る利用対象管理方法を実現する。
【0034】
〔通信システムの機能構成〕
次に、
図5乃至
図10を用いて、本実施形態の機能構成について説明する。
図5は、第1の実施形態に係る通信システムの機能構成の一例を示す図である。なお、
図5は、
図1に示されている端末又は装置のうち、後述する処理又は動作に関連するものを示す。
【0035】
<利用者端末の機能構成>
まず、
図2及び
図5を用いて、利用者端末3の機能構成について説明する。
図5に示されているように、利用者端末3は、送受信部31、操作受付部32、表示制御部34、起動部36記憶読出部39を有する。これら各機能部は、
図2に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM302、EEPROM304及び記録メディア314のうち少なくとも一つからRAM303に展開された利用者端末3用のプログラムに従ったCPU301からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、利用者端末3は、
図2に示されているROM302、EEPROM304及び記録メディア314のうち少なくとも一つにより構築される記憶部3000を有している。更に、記憶部3000には、各装置、各端末と通信ネットワーク100を介して通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)、ブラウザアプリ、利用対象7を予約するための予約管理アプリ、利用対象7に連携して制御される連携制御対象を連携させるための連携アプリ等が記憶されている。
【0036】
<<利用者端末の各機能構成>>
次に、利用者端末3の各機能構成について詳細に説明する。
図5に示されている利用者端末3の送受信部31は、主に、ネットワークI/F311及び近距離通信I/F308に対するCPU301の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して各端末、各装置との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。本実施形態において送受信部31は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0037】
操作受付部32は、主に、タッチパネル312及びポインティングデバイス313の少なくとも一方が受け付けた各種操作により生成された信号をCPU301が処理することによって実現される。また、操作受付部32は、各種アプリ起動操作、QRコード等に対する撮影操作、各種入力操作、各種通知に対する応答操作等を受け付ける。なお、操作受付部32は、タッチパネル312、ポインティングデバイス313に代えて、キーボード等の入力手段が用いられてもよい。本実施形態において操作受付部32は、受付手段の一例として機能する。
【0038】
表示制御部34は、主に、ディスプレイ307に対するCPU301の処理によって実現され、利用者端末3における各種画面及び情報(データ)の表示制御を行う。また、表示制御部34は、例えば、ブラウザを用いて、HTML(Hyper Text Markup Language)等により生成された表示画面を、利用者端末3のディスプレイ307(以下、単にディスプレイ307という)に表示させる。本実施形態において表示制御部34は、表示制御手段の一例として機能する。
【0039】
起動部36は、主に、CPU301の処理によって実現され、利用者端末3における各種アプリ等の起動を行う。本実施形態において起動部36は、起動手段の一例として機能する。
【0040】
記憶読出部39は、主に、ROM302、EEPROM304及び記録メディア314のうち少なくとも一つに対するCPU301の処理によって実現され、記憶部3000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部3000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において記憶読出部39は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0041】
<利用対象管理装置の機能構成>
次に、
図3及び
図5を用いて、利用対象管理装置5の機能構成について説明する。
図5に示されているように、利用対象管理装置5は、送受信部51、取得部52、算出部53、表示制御部54、判断部55、登録更新部56、生成部57、特定処理部58及び記憶読出部59を有する。これら各機能部は、
図3に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM502、EEPROM504及びHD505のうち少なくとも一つからRAM503に展開された利用対象管理装置5用のプログラムに従ったCPU501からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、利用対象管理装置5は、
図3に示されているROM502、EEPROM504及びHD505のうち少なくとも一つにより構築される記憶部5000を有している。更に、記憶部5000には、各装置、各端末と通信ネットワーク100を介して通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)、ブラウザアプリ、利用対象7に対する予約管理等を行うための予約管理アプリ等が記憶されている。
【0042】
<<利用対象管理装置の各機能構成>>
次に、利用対象管理装置5の各機能構成について詳細に説明する。
図5に示されている利用対象管理装置5の送受信部51は、主に、ネットワークI/F511及び近距離通信I/F508に対するCPU501の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して各端末、各装置との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。また、送受信部51は、利用対象7で使用される検出装置9が検出した検出結果及び利用対象7の予約情報に基づいて生成された所定の通知を、利用者端末3に対して送信する。また、送受信部51は、利用対象7で使用される検出装置9が検出した検出結果及び利用対象7の予約情報に基づいて生成された所定の通知を、利用対象7に対して送信する。また、送受信部51は、利用対象7を利用者とともに同一日時に利用する共同利用者の利用者端末3に対して、所定の通知を送信する。本実施形態において送受信部51は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0043】
取得部52は、主に、CPU501の処理によって実現され、検出装置9が検出した核種センサの出力を、通信ネットワーク100を介して取得する。本実施形態において取得部52は、取得手段の一例として機能する。
【0044】
算出部53は、主に、CPU501の処理によって実現され、検出装置9が検出した核種センサの出力値と予め設定した所定の閾値との差分等を算出する。本実施形態において算出部53は、算出手段の一例として機能する。
【0045】
表示制御部54は、主に、ディスプレイ507に対するCPU501の処理によって実現され、利用対象管理装置5における各種画面及び情報(データ)の表示制御を行う。また、表示制御部54は、例えば、ブラウザを用いて、HTML(Hyper Text Markup Language)等により生成された通知画面を、利用者端末3のディスプレイ307及び利用対象7のディスプレイ707の少なくとも一方に表示させる。本実施形態において表示制御部54は、表示制御手段の一例として機能する。
【0046】
判断部55は、主に、CPU501の処理によって実現され、利用対象管理装置5における各種判断を行う。本実施形態において判断部55は、判断手段の一例として機能する。
【0047】
登録更新部56は、主に、CPU501の処理によって実現され、利用対象7で使用される検出装置9が検出した各種センサ出力結果を取得して、後述する気体濃度管理DB及び利用人数管理DBで管理されている各項目に登録し、更新する。本実施形態において登録更新部56は、登録更新手段の一例として機能する。
【0048】
生成部57は、主に、CPU501の処理によって実現される。生成部57は、利用対象7で使用される検出装置9が検出した検出結果及び利用対象7の予約情報に基づいて、利用対象7に係る所定の通知を生成する。また、生成部57は、利用対象7の利用により検出結果が所定の閾値を超えた場合であり、利用対象7の利用後、他の利用者による利用対象7の予約の有無を示す予約情報に応じて所定の通知を生成する。また、生成部57は、利用対象7の利用後に他の利用者により利用される場合、利用対象7の利用に対して注意を促す注意喚起通知を生成する。また、生成部57は、利用対象7の利用終了前の第1の所定時間内に他の利用者による利用対象7の利用が予定され、且つ、第1の所定時間内で検出結果が所定の閾値を超えた場合に、注意喚起通知を生成する。また、生成部57は、利用対象7の利用終了前の第1の所定時間内に他の利用者による利用対象7の利用が予定され、且つ、第1の所定時間内で検出結果が所定の閾値以内となった場合に、利用対象7の利用を許可する通知を生成する。生成部57は更に、利用対象7の利用終了前の第1の所定時間内に他の利用者による利用対象7の利用が予定されていない場合、利用対象7に対して一定時間の利用を禁止する通知を生成する。本実施形態において生成部57は、生成手段の一例として機能する。
【0049】
特定処理部58は、主に、CPU501の処理によって実現され、利用対象7の予約情報から利用者の宛先情報を特定する。また、特定処理部58は、検出装置9が検出した検出結果が所定の閾値以上であるか否か、又は、所定の閾値を超えたか否かに応じて、利用者の宛先情報を特定する。なお、宛先情報には、利用者の宛先を示す電子メールアドレス、利用対象7の宛先を示すIPアドレスが含まれる。本実施形態において特定処理部58は、特定手段の一例として機能する。
【0050】
記憶読出部59は、主に、ROM502、EEPROM504及びHD505のうち少なくとも一つに対するCPU501の処理によって実現され、記憶部5000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部5000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において記憶読出部59は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0051】
●ログイン情報管理テーブル●
図6は、ログイン情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、
図6に示されているようなログイン情報管理テーブルによって構成されたログイン情報管理DB5001が構築されている。ログイン情報管理テーブルでは、利用者識別情報ごとにパスワード、利用者名、セッション情報の各項目が関連付けられて記憶、管理されている。これらのうち、利用者識別情報は、利用者端末3及び利用対象7を利用する利用者の電子メールアドレスが割り振られる。パスワードは、利用対象管理システム2を含む通信システム1を利用する際のログイン時の利用者識別情報と関連付けられた識別情報であり、初回の起動時(ログイン時)等に利用者が設定する。利用者名は、利用者識別情報に対応付けられた利用者の名前である。セッション情報は、利用対象管理装置5との通信において付与される識別情報であり、例えば「SE0001」、「SE0002」等で与えられる。
【0052】
なお、本実施形態において、ログイン情報管理テーブル(ログイン情報管理DB5001)は、ログイン情報管理手段の一例として機能する。
【0053】
●予約情報管理テーブル●
図7は、第1の実施形態に係る予約情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、
図7に示されているような予約情報管理テーブルによって構成された予約情報管理DB5002が構築されている。予約情報管理テーブルでは、予約識別情報ごとに、利用対象識別情報、利用対象名、表示装置宛先、利用者識別情報、利用者名(予約者名)、開始日時、終了日時、参加者電子メールアドレス及び参加者名が対応付けられて管理されている。これらのうち、予約識別情報は、利用対象7が予約されたときに付与される管理情報であり、例えば「R0001」、「R0002」等で与えられる。利用対象識別情報は、利用対象7を識別する管理情報であり、例えば「U0001」、「U0002」等で与えられる。利用対象名は、利用対象7の名称を示し、例えば「会議室M1A」、「会議室M15C」等で与えられる。表示装置宛先は、利用対象7に設置された又は利用対象7で使用される表示装置8を示す宛先情報であり、例えばIPアドレス(IPV4, IPV6等)が与えられる。利用者名(予約者名)は、利用対象7を利用及び予約のうち少なくともいずれかを行う(行った)人物の名称である。開始日時、終了日時は、利用対象7の利用開始日及び利用終了日時を示し、実績を示す実績日時情報のほか、予定を示す予定日時情報であってもよい。参加者電子メールアドレスは、利用対象7を利用する利用者と同一日時に利用する他の利用者(参加者、若しくは共同利用者)の電子メールアドレスを示す。参加者名は、利用対象7を利用する利用者と同一日時に利用する他の利用者(参加者、若しくは共同利用者)を示す。
【0054】
なお、本実施形態において、予約情報管理テーブル(予約情報管理DB5002)は、予約情報管理手段の一例として機能する。
【0055】
●利用対象管理テーブル●
図8は、第1の実施形態に係る利用対象管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、
図8に示されているような利用対象管理テーブルによって構成された利用対象管理DB5003が構築されている。利用対象管理テーブルでは、利用対象識別情報ごとに、利用対象名、最大収容人数、空間体積、換気設備有無、設置換気設備が対応付けられて管理されている。これらのうち、最大収容人数は、利用対象7で収容可能な最大人数を示し、利用対象7が配置されているフロア情報等に基づいて予め設定される。空間体積は、利用対象7の空間体積(容積)を示し、この空間体積を参考に、利用対象7における二酸化炭素などの気体濃度閾値が求められる。換気設備有無は対応する利用対象7において何らかの換気設備があるか否かを示す。設置換気設備は、利用対象7に設けられた換気設備を示し、この設置換気設備も参考に、利用対象7における二酸化炭素などの気体濃度閾値が求められる。設置換気設備は、例えば「換気扇」、「空気清浄機」、「窓」などで与えられる。
【0056】
なお、本実施形態において、利用対象管理テーブル(利用対象管理DB5003)は、利用対象管理手段の一例として機能する。
【0057】
●気体濃度管理テーブル●
図9は、第1の実施形態に係る気体濃度管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、
図9に示されているような、気体濃度管理テーブルによって構成された気体濃度管理DB5004が構築されている。気体濃度管理テーブルでは、利用対象識別情報ごとに、利用対象名、気体濃度閾値、実測気体濃度、状態、アラート情報予備フラグが対応付けられて管理されている。これらのうち、気体濃度閾値は、上述した利用対象管理DB5003で管理されている最大収容人数、空間体積及び設置換気設備(換気設備有無)の内容を参考に、利用対象7における二酸化炭素などの気体濃度閾値が求められる。実測気体濃度は、検出装置9を構成するガスセンサ913が検出した所定の気体の濃度(例えば[ppm])が登録、管理される。状態は、気体濃度閾値と実測気体濃度の差分に応じて設定され、例えば気体濃度閾値よりも実測気体濃度が大きい(高い)場合は「超過」として管理され、実測気体濃度が気体濃度閾値以下の場合は「安全」として管理される。アラート情報予備フラグは、利用対象管理装置5が利用者端末3に対して通知する通知内容を決定するための状態フラグとして扱われ、「オン」の場合は利用者端末3に対して注意喚起を示す通知が生成される。
【0058】
なお、本実施形態において、気体濃度管理テーブル(気体濃度管理DB5004)は、気体濃度管理手段の一例として機能する。
【0059】
●利用人数濃度管理テーブル●
図10は、第1の実施形態に係る利用人数管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、
図9に示されているような、利用人数管理テーブルによって構成された、利用人数管理DB5005が構築されている。利用人数管理テーブルでは、利用対象識別情報ごとに、利用対象名、利用人数閾値、実測利用人数、状態、アラート情報予備フラグが対応付けられて管理されている。これらのうち、利用人数閾値は、上述した利用対象管理DB5003で管理されている最大収容人数、空間体積及び設置換気設備(換気設備有無)の内容を参考に、利用対象7における利用人数閾値が求められる。実測利用人数は、検出装置9を構成する人感センサ914が検出した利用者の人数が登録、管理される。状態は、利用人数閾値と実測利用人数の差分に応じて設定され、例えば利用人数閾値よりも実測利用人数が多い場合は「超過」として管理され、実測利用人数が利用人数閾値以下の場合は「安全」として管理される。アラート情報予備フラグは、利用対象管理装置5が利用者端末3に対して通知する通知内容を決定するための状態フラグとして扱われ、「オン」の場合は利用者端末3に対して注意喚起を示す通知が生成される。
利用対象管理装置5が利用者端末3に対して通知する通知内容を決定するための状態フラグとして扱われ、「オン」の場合は利用者端末3に対して注意喚起を示す通知が生成される。
【0060】
すなわち、気体濃度管理DB5004及び利用人数管理DB5005の少なくとも一方で管理されているアラート情報予備フラグが「オン」になった利用対象7に対しては、その利用対象7を利用する利用者の利用者端末3に対して所定の注意喚起を含む利用対象状態通知が送信される。
【0061】
なお、本実施形態において、利用人数管理テーブル(利用人数管理DB5005)は、利用人数管理手段の一例として機能する。
【0062】
<表示装置の機能構成>
続いて、
図2及び
図5を用いて、表示装置8の機能構成について説明する。
図5に示されているように、表示装置8は、送受信部81、操作受付部82、取得部83、表示制御部84及び記憶読出部89を有する。これら各機能部は、
図2に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM802、EEPROM804及び記録メディア814のうち少なくとも一つからRAM803に展開された表示装置8用のプログラムに従ったCPU801からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、表示装置8は、
図2に示されているROM802、EEPROM804及び記録メディア814のうち少なくとも一つにより構築される記憶部8000を有している。更に、記憶部8000には、利用対象管理装置5と通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)が記憶されている。
【0063】
<<表示装置の各機能構成>>
次に、表示装置8の各機能構成について詳細に説明する。
図5に示されている表示装置8の送受信部81は、主に、ネットワークI/F811及び近距離通信I/F808に対するCPU801の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して利用対象管理装置5との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。本実施形態において送受信部81は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0064】
操作受付部82は、主に、タッチパネル812及びポインティングデバイス813の少なくとも一方が受け付けた各種操作により生成された信号をCPU801が処理することによって実現される。また、操作受付部82は、表示装置8に設けられた表示部に対する各種入力操作を受け付ける。なお、操作受付部82は、タッチパネル812、ポインティングデバイス813に代えて、キーボード等の入力手段が用いられてもよい。本実施形態において操作受付部82は、受付手段の一例として機能する。
【0065】
取得部83は、主に、CPU801の処理によって実現され、利用対象管理装置5が送信した利用対象状態通知を、通信ネットワーク100を介して取得する。本実施形態において取得部83は、取得手段の一例として機能する。
【0066】
表示制御部84は、主に、ディスプレイ807に対するCPU801の処理によって実現され、表示装置8における各種画面及び情報(データ)の表示制御を行う。本実施形態において表示制御部84は、表示制御手段の一例として機能する。
【0067】
記憶読出部89は、主に、ROM802、EEPROM804及び記録メディア814のうち少なくとも一つに対するCPU801の処理によって実現され、記憶部8000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部8000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において記憶読出部89は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0068】
<検出装置の機能構成>
続いて、
図4及び
図5を用いて、検出装置9の機能構成について説明する。
図5に示されているように、検出装置9は、送受信部91、操作受付部92、検出部93、表示制御部94、制御部95及び記憶読出部99を有する。これら各機能部は、
図4に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM902及びEEPROM904のうち少なくとも一つからRAM903に展開された検出装置9用のプログラムに従ったCPU901からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、検出装置9は、
図4に示されているROM902及びEEPROM904のうち少なくとも一つにより構築される記憶部9000を有している。更に、記憶部9000には、利用対象管理装置5と通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)が記憶されている。
【0069】
<<検出装置の各機能構成>>
次に、検出装置9の各機能構成について詳細に説明する。
図5に示されている検出装置9の送受信部91は、主に、ネットワークI/F911及び近距離通信I/F908に対するCPU901の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して利用対象管理装置5との間でセンサ出力等の各種データ(又は情報)の送受信を行う。本実施形態において送受信部91は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0070】
操作受付部92は、主に、タッチパネル912が受け付けた各種操作により生成された信号をCPU901が処理することによって実現される。また、操作受付部92は、検出装置9の表示部に対する各種入力操作を受け付ける。なお、操作受付部92は、タッチパネル912に代えて、ポインティングデバイス、キーボード等の入力手段が用いられてもよい。本実施形態において操作受付部92は、受付手段の一例として機能する。
【0071】
検出部93は、主に、ガスセンサ913及び人感センサ914が検出した各種センサ出力に係るセンサ出力信号をCPU901が処理することによって実現される。本実施形態において検出部93は、検出手段の一例として機能する。
【0072】
表示制御部94は、主に、ディスプレイ907に対するCPU901の処理によって実現され、検出装置9における各種画面及び情報(データ)の表示制御を行う。本実施形態において表示制御部94は、表示制御手段の一例として機能する。
【0073】
制御部95は、主に、CPU901の処理によって実現され、検出装置9自身の動作を制御する。本実施形態において制御部95は、制御手段の一例として機能する。
【0074】
記憶読出部99は、主に、ROM902及びEEPROM904のうち少なくとも一つに対するCPU901の処理によって実現され、記憶部9000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部9000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において記憶読出部99は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0075】
〔実施形態の処理又は動作〕
次に、
図11乃至
図28を用いて、第1の実施形態に係る通信システムにおける各処理又は動作を説明する。
【0076】
<利用者によるログイン処理>
まず、利用者によるログイン処理について説明する。
図11は、第1の実施形態に係る利用者端末と利用対象管理装置との間の認証処理の一例を示すシーケンス図である。
図11に示されているように、利用者端末3の操作受付部32は、利用者が操作した、利用対象7を予約又は利用するための予約管理アプリに対する起動操作を受け付ける(ステップS11)。
【0077】
次に、起動部36は、予約管理アプリを起動する(ステップS12)。この場合、起動部36は、記憶読出部39を介して記憶部3000から読み出された予約管理アプリを起動する。なお、ステップS11及びS12の処理に代えて、起動部36は、利用対象7の予約用Webサイトへアクセスするためのブラウザを起動してもよい。
【0078】
続いて、表示制御部34は、ディスプレイ307に認証画面を表示させる(ステップS13)。
【0079】
●画面表示例●
図12は、利用者端末におけるログイン処理時の画面の例である。
図12に示されているように、利用者端末3のディスプレイ307には、表示制御部34によってログイン認証画面3101が表示される。ログイン認証画面3101には、ユーザID入力ボタン3102、パスワード入力ボタン3103及びログインボタン3501が表示される。利用者は、これらのボタンに対してユーザID(メールアドレス等)、パスワードを入力して、ログインボタン3501を操作することにより、ログイン処理を実行することができる。
【0080】
なお、本実施形態において各端末及び各装置に表示される各種操作ボタンについては、以降、各種操作ボタンに代えて又は加えて、各種操作アイコン、その他の操作可能なUI(User Interface)が提供されているものとする。
【0081】
図11に戻り、操作受付部32は、利用者が入力した認証情報の入力を受け付ける(ステップS14)。
【0082】
続いて、送受信部31は、利用対象管理装置5に対して認証処理要求を送信する(ステップS15)。これにより、利用対象管理装置5の送受信部51は、利用者端末3が送信した認証処理要求を受信する。このとき、認証処理要求には、利用者識別情報、パスワードが含まれる。更に、認証処理要求には、利用者端末3と利用対象管理装置5との通信を行うために確立されたセッションのセッション情報(セッションID)が含まれてもよい。
【0083】
次に、利用対象管理装置5の判断部55は特定処理部58とともに、認証処理を行う(ステップS16)。具体的には、判断部55は、ステップS15で受信した認証処理要求に含まれる利用者識別情報、パスワードを検索キーとしてログイン情報管理DB5001(
図6参照)を検索して、一致するかを判断する。これにより、利用者端末3に対する認証が成功すると、入力された利用者識別情報及びパスワードは正しいものであると見なされる。
【0084】
次に、送受信部51は、ステップS15で受信した認証処理要求に対する認証処理応答を利用者端末3に対して送信する(ステップS17)。これにより、利用者端末3の送受信部31は、利用対象管理装置5が送信した認証処理応答を受信する。このとき、認証処理応答には、利用者端末3との間で確立されたセッション情報(セッションID)が含まれてもよい。
【0085】
次に、利用者端末3の記憶読出部39は、認証情報を記憶する(ステップS18)。具体的には、記憶読出部39は、ステップS15及びS17で送受信された認証情報として、利用者識別情報、パスワードを含む利用者に係る各種情報を記憶部3000の所定領域に記憶して一連の処理を終了する。なお、ステップS18の処理は省略されてもよい。
【0086】
本実施形態に係る通信システムでは、例えば、上述したステップS15及びS17の処理が実行される場合、利用者端末3と利用対象管理装置5との間に他の装置等が存在してもよい。つまり、利用者端末3と利用対象管理装置5との間で送受信される各情報(データ)は、一度他の装置等を介して送受信されるような構成であってもよい。上述した構成は、利用者端末3と利用対象管理装置5との間に他の処理ステップが存在した場合でも適用することが可能である。
【0087】
<予約情報の更新処理>
続いて、利用対象管理装置5による予約情報の更新処理について説明する。
図13は、予約情報の更新処理の一例を示すシーケンス図である。
図13では、利用対象管理装置5において、利用対象7の予約情報を含む利用状態を更新する。これにより、利用対象7の利用者に対する、利用対象7の状態に応じた適切な通知処理が実現される。
【0088】
まず、利用対象管理装置5の取得部52は、通信システム1内に別途設けられ利用対象管理装置5と通信可能な予約管理サーバが送信した一以上の利用対象7に係る予約情報を、通信ネットワーク100を介して取得する(ステップS21)。この場合の予約管理サーバは、例えば、汎用のカレンダーサービス機能を備えた予約管理サーバであってよい。
【0089】
次に、表示制御部54は、取得した一以上の利用対象7に係る予約情報を、利用対象管理装置5のディスプレイ507に表示させる(ステップS22)。
【0090】
●画面表示例●
図14は、利用対象管理装置における利用(予約)履歴一覧の画面の例である。
図14に示されているように、利用対象管理装置5のディスプレイ507には、表示制御部54によって利用(予約)履歴一覧画面5101が表示される。利用(予約)履歴一覧画面5101には、利用者名、利用者識別情報、フロア名、利用対象名、利用開始日時、利用終了日時がそれぞれ対応付けて表示される。この利用(予約)履歴一覧画面5101では、「2022/2/14 13:40」の時点で、「会議室M1A」、「会議室M15C」、「打合せスペースS18C」等が予約されている状態が表示される。また利用(予約)履歴一覧画面5101には、予約の検索ボタンと、戻るボタン5501とがそれぞれ表示される、これにより、予約者は、所望の予約(利用対象7等)の検索、及び画面を戻る操作を行うことができる。
【0091】
図13に戻り、登録更新部56は、予約情報の更新処理を行う(ステップS23)。具体的には、登録更新部56は、予約情報管理DB5002(
図7参照)及び利用人数管理DB5005(
図10参照)をそれぞれ参照して、利用対象7に対する新たな予約情報と、利用対象7の利用人数閾値を含む情報を取得する。
【0092】
なお、利用対象管理装置5は、上述したステップS21-S23までの処理を、管理するエリア若しくはフロアの数だけ行うようにしてもよい。更に、利用対象管理装置5は、上述したステップS21-S23までの処理を、所定時間間隔(例えば、5分間隔)で繰り返し行うようにしてもよい(ループ処理)。
【0093】
<<予約情報の更新処理の詳細>>
図15は、予約情報の更新処理の詳細の一例を示すフローチャートである。まず、利用対象管理装置5の取得部52は、新たな予約情報を取得する(ステップS23-1)。具体的には、取得部52は、予約情報管理DB5002(
図7参照)で管理されている開始日時を参照し、現在日時(現在時刻)以降に新たに予約された同一の利用対象7に対する予約情報を取得する。
【0094】
続いて、取得部52は、利用対象の情報を取得する(ステップS23-2)。具体的には、取得部52は、ステップS23-1で取得した同一の利用対象7に対応し、利用人数管理DB5005(
図10参照)で管理されている利用人数管理項目(利用人数閾値、実測利用人数、状態、アラート情報予備フラグ)を取得する。なお、上述したステップS23-1,S23-2の処理は、一つのステップで実行されてもよい。
【0095】
次に、判断部55は、新たな予約に対する参加人数は閾値を超えているかを判断する(ステップS23-3)。具体的には、判断部55は特定処理部58とともに、ステップS23-1で取得した、同一の利用対象7に対する新たな予約に係る予約者を含む参加者の参加人数を抽出する。そして、判断部55は特定処理部58とともに、抽出した参加人数と、ステップS23-2で取得した利用対象管理項目に含まれる利用人数閾値と、を比較する。
【0096】
新たな予約に対して抽出した参加人数が閾値を超えている場合(ステップS23-3:YES)、特定処理部58は、後続の利用者の通知先を特定する(ステップS23-4)。具体的には、特定処理部58は、新たに予約された予約の開始日時及び終了日時を確認し、その終了日時の後続(直後)の予約を特定する。特定処理部58は更に、その予約に係る利用者名(予約者名)を含む参加者名(共同利用者)、及び予約された利用対象7に係る通知先(利用対象7に設けられた表示装置8の宛先を含む)を特定する。つまり、特定処理部58は、すでに予約されていた所定の利用対象7に対する予約の前に同一の利用対象7に対する新たな予約が入った場合、所定の利用対象7で使用される表示装置8の宛先を特定するとともに、後続の予約(すでに予約されていた予約)の参加者全員の宛先を特定する。
【0097】
次に、生成部57は、ステップS23-4で特定した通知先(宛先)に対して注意を促す通知(アラート)を生成してこのフローを抜け、
図13のシーケンス図の(A)の処理に移行する(ステップS23-5)。
【0098】
他方、新たな予約に対する参加人数が閾値以下である場合(ステップS23-3:NO)、利用対象管理装置5は、特別な処理を行わずにこのフローを抜けて、ループ処理が継続していればステップS21の処理に戻る。
【0099】
●画面表示例●
図16は、利用対象管理装置における利用(予約)履歴一覧の他の画面の例である。
図16に示されているように、利用対象管理装置5のディスプレイ507には、表示制御部54によって利用(予約)履歴一覧画面5101が表示される。利用(予約)履歴一覧画面5101には、利用者名、利用者識別情報、フロア名、利用対象名、利用開始日時、利用終了日時が対応付けて表示される。この利用(予約)履歴一覧画面5101では、「2022/2/14 13:50」において、「会議室M1A」、「会議室M15C」、「打合せスペースS18C」等が予約されていることが確認できる。また利用(予約)履歴一覧画面5101には、予約の検索ボタンと、戻るボタン5501とがそれぞれ表示される、これにより、予約者は、所望の予約(利用対象7等)の検索、及び画面を戻る操作を行うことができる。なお、
図16では、「2022/2/14 13:50」において、「2022/2/14 14:00」を利用開始日時とし、「2022/2/14 15:00」を利用終了日時とした「会議室M15C」に対する新たな予約が追加されている。すなわち、「2022/2/14 13:40」の時点では予約されていなかった馬込花子による「会議室M15C」に対する予約が追加されたことがわかる。この予約の追加(挿入)によって、「2022/2/14 15:00」から同一の利用対象7である「会議室M15C」を予約した理光次郎にとっては、利用開始の「2022/2/14 15:00」まで他の利用者(馬込花子)によって「会議室M15C」が利用される状態となる。これは、「2022/2/14 15:00」から「会議室M15C」を利用する予定の利用者(理光次郎)にとって、例えばウィルス感染予防の視点から、「会議室M15C」の空気の状態等を把握しておく必要が生じたことになる。そこで、本実施形態では、このような予約情報の変化が生じた場合は、以下に説明する通知内容を利用者端末3に対して送信する処理を実行するようにする。
【0100】
<注意喚起の通知処理(追加予約の通知)>
図13に再び戻り、利用対象管理装置5の送受信部51は、(A)の処理として、ステップS23-4で生成した利用対象の利用に対して注意を促す通知(アラート)を含む通知情報を送信する(ステップS24)。これにより、利用者端末3の送受信部31は、利用対象管理装置5が送信した通知情報を受信する。このとき、通知情報は注意喚起メール等により周知されるものであってよい。
【0101】
次に、利用者端末3の表示制御部34は、ステップS24で受信した通知情報をディスプレイ307に表示させて一連の処理を終了する(ステップS25)。
【0102】
●画面表示例●
図17は、利用者端末における注意喚起通知の画面の例である。
図17に示されているように、利用者端末3のディスプレイ307には、表示制御部34によって注意喚起メール表示画面3111が表示される。この注意喚起メール表示画面3111には、新たな利用要約が追加(挿入)された旨を示すメッセージ、及び参加人数が含まれる。これにより、注意喚起メールを受信した利用者は、自らが予約した利用対象7が事前に他者により利用されること、及びその参加人数(参加規模)を知ることができる。
【0103】
上述したように、利用対象管理装置5は、所定の日時に利用開始予定となっている予約済の利用対象7に対して所定の日時前に新たな予約情報が登録された場合に、予約済の利用対象7を利用する利用者に対してアラート通知を送信する。これにより、予約済の利用対象を利用する利用者は、利用予定の利用対象7の状態を予め把握しておくことができるため、空気感染等による感染症の予防対策を事前に講じることが可能になる。
【0104】
<利用対象に対する処理>
続いて、利用対象管理装置5による利用対象7に対する処理について説明する。
図18は、利用対象管理装置における利用対象7に対する処理の一例を示すシーケンス図である。
図18に示すように、検出装置9の検出部93は、利用対象7の気体濃度を検出する(ステップS31)。具体的には、現在利用中の所定の利用対象7で使用される検出装置9に含まれるガスセンサ913は、検出装置9が備えられた又は持ち込まれた所定の利用対象7に存在する二酸化炭素等の濃度を検出する。
【0105】
続いて、検出装置9の検出部93は、利用対象7の利用人数を検出する(ステップS32)。具体的には、現在利用中の所定の利用対象7で使用される検出装置9の検出部93に含まれる人感センサ914は、例えば、検出装置9が備えられた又は持ち込まれた所定の利用対象7に存在する利用者(人)の人数を検出する。なお、ステップS31及びS32の処理の順序は問わない。
【0106】
次に、送受信部91は、利用対象管理装置5に対して、検出情報を送信(通知)する(ステップS33)。これにより、利用対象管理装置5の送受信部51は、検出装置9が送信した検出情報を受信する。このとき、検出情報には、ガスセンサ検出値及び人感センサ検出値が含まれる。
【0107】
なお、利用対象管理装置5と検出装置9との間で行われる上述したステップS31-S33までの処理は、所定時間間隔(例えば、5分間隔)で繰り返し行うようにしてもよい(ループ処理)。
【0108】
次に、利用対象管理装置5の登録更新部56は、検出結果を登録する(ステップS34)。具体的には、登録更新部56は、ステップS33で受信した検出情報のうち、ガスセンサ913によって検出されたガスセンサ検出値を、気体濃度管理DB5004(
図9参照)で管理されている実測気体濃度の項目に登録する。登録更新部56は更に、人感センサ914によって検出された人感センサ検出値を、利用人数管理DB5005(
図10参照)で管理されている実測利用人数の項目に登録する。
【0109】
<利用対象の状態別処理>
次に、利用対象管理装置5は、利用対象7の状態別処理を行う(ステップS35)。この利用状態の状態処理については、以下に詳細に説明する。
【0110】
<<利用対象の状態別処理の詳細>>
図19は、利用対象管理装置における利用対象7の状態別処理の詳細の一例を示すフローチャートである。まず、利用対象管理装置5の取得部52は、検出装置9の検出結果を取得する(ステップS35-1-1)。具体的には、取得部52は、気体濃度管理DB5004(
図9参照)で管理され、利用中の利用対象7に対応する(利用対象識別情報に対応付けられた)実測気体濃度、状態、アラート情報予備フラグを、記憶読出部59を介して取得する。取得部52は更に、利用人数管理DB5005(
図10参照)で管理され、利用中の利用対象7に対応する(利用対象識別情報に対応付けられた)実測利用人数、状態、アラート情報予備フラグを、記憶読出部59を介して取得する。
【0111】
次に、判断部55は、利用対象7における実測値が閾値を超えているかを判断する(ステップS35-1-2)。具体的には、判断部55は、利用中の所定の利用対象7に対して取得した実測気体濃度と気体濃度閾値、及び実測利用人数と利用人数閾値から、利用対象7における実測値のうちの少なくとも一方が閾値を超えているかを判断する。利用中の利用対象7における実測値がともに閾値を超えていないと判断した場合(ステップS35-1-2:NO)、判断部55はステップS35-1-1の処理に戻る。
【0112】
他方、利用中の利用対象7における実測値のうちの少なくとも一方が閾値を超えていると判断した場合(ステップS35-1-2:YES)、判断部55は更に、利用対象7において予約が有るかを判断する(ステップS35-1-3)。具体的には、判断部55は、予約情報管理DB5002(
図7参照)で管理されている現在利用中の利用対象7に予約が有るかを判断する。
【0113】
現在利用中の利用対象7に予約が有ると判断した場合(ステップS35-1-3:YES)、利用対象管理装置5は、算出部53による時間管理により待機時間T’(分)だけ待機する(ステップS35-1-4)。但し、待機時間T’は、上述した残り時間Tよりも小さな値(T’<T)である。これは、残り時間T以上に設定した場合、後続の利用者(待機利用者である「理光次郎」)による所定の利用対象7(例えば、「会議室M15C」)の利用が開始されてしまうためである。
【0114】
なお、待機時間T’は、ステップS35-1-1で取得した実測気体濃度、実測利用人数、各状態、各アラート情報予備フラグ等の各項目に加えて、利用対象管理DB5003(
図8参照)で管理されている利用中の利用対象7の最大収容人数、空間体積、換気設備有無、設置換気設備等の各項目の内容に応じて決定されてもよい。なお、ステップS35-5の処理は、実測気体濃度、実測利用人数が閾値を超えている状態で実行される。そのため、利用対象管理装置5は、利用対象7の最大収容人数が他の利用対象7と比べて少ない、又は、空間体積が他の利用対象7と比べて小さい利用対象7である場合は、待機時間T’を例えば1分に設定し、次の処理の時間までを短くするようにしてもよい。その逆として、利用対象7の最大収容人数が他の利用対象7と比べて多い、又は、空間体積が他の利用対象7と比べて大きい利用対象7である場合は、待機時間T’を例えば3分に設定し、次の処理までの時間を長くするようにしてもよい。なお、待機時間T’は、上述した考え方と逆の考え方に基づいて与えられてもよい。
【0115】
次に、取得部52は、検出装置9の検出結果を取得する(ステップS35-1-5)。具体的には、取得部52は、上述したステップS35-1-1で行った取得処理を再度実行する。
【0116】
続いて、判断部55は、利用対象7における実測値が閾値を超えているかを判断する(ステップS35-1-6)。具体的には、判断部55は、上述したステップS35-1-2で行った判断処理を再度実行する。
【0117】
利用対象7における実測値が閾値を超えていると判断した場合(ステップS35-1-6:YES)、特定処理部58は、現在の予約者及び参加者の通知先を特定する(ステップS35-1-7)。具体的には、特定処理部58は、ステップS35-1-3で判断した利用対象に係る予約を示す予約識別情報「R0002」を検索キーとして予約情報管理DB5002(
図7参照)を検索することにより、対応する利用者識別情報及び参加者電子メールアドレスを読み出す。これにより、特定処理部58は、現在利用対象7を利用中の利用者の利用者識別情報及び参加者(共同利用者)の通知先を特定する。
【0118】
次に、生成部57は、利用対象の利用に対して注意を促す通知(アラート)を生成してこのフローを抜ける(ステップS35-1-8)。このとき、生成される通知としては、例えば、後述する注意喚起通知画面のように、「現在利用されている○○のCO2濃度が一定値を超えています。ドアを開けるか、マスクを着用するなどの対応をお願いします。」などの内容であってもよい。
【0119】
他方、利用対象7における実測値が閾値を超えていないと判断した場合(ステップS35-1-6:NO)、特定処理部58は、ステップS35-1-7と同様の処理として、現在の予約者及び参加者の通知先を特定する(ステップS35-1-9)。
【0120】
次に、生成部57は、利用対象の利用に対して安全な旨の通知を生成してこのフローを抜ける(ステップS35-1-10)。このとき、生成される通知としては、例えば、後述する利用可能通知画面のように、「現在利用されている○○のCO2濃度が一定値以下となりました。安全な状態となりましたので、ご利用ください。」などの内容であってもよい。
【0121】
また、上述したステップS35-1-3の処理において、利用対象7に予約が無いと判断した場合(ステップS35-1-3:NO)、特定処理部58は、表示装置の通知先を特定する(ステップS35-1-11)。具体的には、特定処理部58は、ステップS35-1-3で判断した利用対象に係る予約を示す予約識別情報「R0002」を検索キーとして予約情報管理DB5002(
図7参照)を検索することにより、対応する表示装置宛先を読み出す。これにより、特定処理部58は、利用対象7で使用されている表示装置8の宛先を特定する。
【0122】
次に、生成部57は、一定時間利用NGとする通知を生成してこのフローを抜ける(ステップS35-1-12)。具体的には、生成部57は、現在利用中の利用対象7に対して、現在の利用が終了した日時(時刻)から一定時間利用NGとする通知を生成する。このときの一定時間についても、ステップS35-1-1で取得した実測気体濃度、実測利用人数、各状態、各アラート情報予備フラグ等の各項目に加えて、利用対象管理DB5003(
図8参照)で管理されている利用中の利用対象7の最大収容人数、空間体積、換気設備有無、設置換気設備等の各項目の内容に応じて決定されてよい。
【0123】
なお、上述した処理のうち、ステップS35-1-7,S35-1-9,S35-1-11の各通知先の特定処理、及びステップS35-1-8,S35-1-10,S35-1-12の各通知の生成処理について、通知先の特定処理と通知の生成処理とのどちらの処理が先に行われてもよい。
【0124】
更に、表示装置8に対する注意喚起通知又は利用可能通知は、上述したフローチャートにおけるステップS35-1-8の処理以降のどの処理においても実行可能な処理形態としてもよい。
【0125】
<<利用対象の状態別処理の他の詳細>>
図20は、利用対象管理装置における利用対象の状態別処理の他の詳細の一例を示すフローチャートである。なお、
図20において各処理に付与した処理番号のうち、ステップS35-2-1、S35-2-2の処理は、
図19におけるステップS35-1-1、S35-1-2の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0126】
利用中の利用対象7における実測値のうちの少なくとも一方が閾値を超えていると判断した場合(ステップS35-2-2:YES)、判断部55は更に、利用対象7の利用終了まで残り時間T(分)以下であるかを判断する(ステップS35-2-3)。具体的には、判断部55は、内部時計等から取得された現在日時(時刻)情報と利用中の利用対象7の終了日時(時刻)情報とから、利用対象7の利用終了まで残り時間T(分)以下であるかを判断する。残り時間Tの値は、利用対象管理装置5にて例えば15分などが設定されていればよい。
【0127】
利用対象7の利用終了まで残り時間T(分)以下である場合(ステップS35-2-3:YES)、判断部55は更に、利用対象7において他の連続した予約が有るかを判断する(ステップS35-2-4)。具体的には、判断部55は、予約情報管理DB5002(
図7参照)で管理されている現在利用中の利用対象7に続く連続した予約が有るかを判断する。予約情報管理DB5002(
図7参照)で示した例によれば、例えば、現在日時が「2022/2/14 14:50」である場合、判断部55は、予約識別情報「R0003」に対応付けられた「理光次郎」が利用者(予約者)である予約を、他の連続した予約と判断する。
【0128】
現在利用中の利用対象7において他の連続した予約が有ると判断した場合(ステップS35-2-4:YES)、利用対象管理装置5は、算出部53による時間管理により待機時間T’(分)だけ待機する(ステップS35-2-5)。但し、待機時間T’は、上述した残り時間Tよりも小さな値(T’<T)である。これは、残り時間T以上に設定した場合、後続の利用者(待機利用者である「理光次郎」)による所定の利用対象7(例えば、「会議室M15C」)の利用が開始されてしまうためである。
【0129】
続くステップS35-2-6の検出装置9の検出結果を取得する処理は、
図19で説明したステップS35-1-5と同様であるため、説明を省略する。
【0130】
続いて、判断部55は、利用対象7における実測値が閾値を超えているかを判断する(ステップS35-2-7)。具体的には、判断部55は、上述したステップS35-2-2で行った判断処理を再度実行する。
【0131】
利用対象7における実測値が閾値を超えていると判断した場合(ステップS35-2-7:YES)、特定処理部58は、後続の予約者及び参加者の通知先を特定する(ステップS35-2-8)。具体的には、特定処理部58は、ステップS35-2-4で判断した他の連続した予約(後続の予約)を示す予約識別情報「R0003」を検索キーとして予約情報管理DB5002(
図7参照)を検索することにより、対応する利用者識別情報及び参加者電子メールアドレスを読み出す。これにより、特定処理部58は、後続の予約者及び参加者(共同利用者)の通知先を特定する。
【0132】
続いて生成部57は、利用対象の利用に対して注意を促す通知(アラート)を生成してこのフローを抜ける(ステップS35-2-9)。この通知内容については後述する。
【0133】
他方、利用対象7における実測値が閾値を超えていないと判断した場合(ステップS35-2-7:NO)、特定処理部58は、ステップS35-2-8と同様の処理として後続の予約者及び参加者の通知先を特定する(ステップS35-2-10)。
【0134】
続いて生成部57は、利用対象の利用に対して安全な旨の通知を生成してこのフローを抜ける(ステップS35-2-11)。この通知内容については後述する。
【0135】
また、上述したステップS35-2-4の処理において、現在利用中の利用対象7において他の連続した予約が無いと判断した場合(ステップS35-2-4:NO)、特定処理部58は、現在利用中の利用対象7で使用されている(設けられている)表示装置8の通知先を特定する(ステップS35-2-12)。具体的には、特定処理部58は、ステップS35-1-3で判断した利用対象に係る予約を示す予約識別情報「R0002」を検索キーとして予約情報管理DB5002(
図7参照)を検索することにより、対応する表示装置宛先を読み出す。これにより、特定処理部58は、利用対象7で使用されている表示装置8の宛先を特定する。
【0136】
続いて、生成部57は、一定時間利用NGとする通知を生成してこのフローを抜ける(ステップS35-2-13)。具体的には、生成部57は、現在利用中の利用対象7に対して、現在の利用が終了した日時(時刻)から一定時間利用NGとする通知を生成する。このときの一定時間についても、ステップS35-2-1で取得した実測気体濃度、実測利用人数、各状態、各アラート情報予備フラグ等の各項目に加えて、利用対象管理DB5003(
図8参照)で管理されている利用中の利用対象7の最大収容人数、空間体積、換気設備有無、設置換気設備等の各項目の内容に応じて決定されてよい。この通知内容については後述する。
【0137】
なお、上述した処理のうち、ステップS35-2-8,S35-2-10,S35-2-12の各通知先の特定処理、及びステップS35-2-9,S35-2-11,S35-2-13の各通知の生成処理について、通知先の特定処理と通知の生成処理とのどちらの処理が先に行われてもよい。
【0138】
更に、表示装置8に対する注意喚起通知又は利用可能通知は、上述したステップS35-1-8及びS35-1-10、並びに、ステップS35-2-9及びS35-2-11のいずれの処理において実行されるようにしてもよい。
【0139】
これまでに説明したステップS35の処理に関して、利用対象管理装置5は、所定の利用対象7を利用している現在の利用者に対する処理として
図19に示した処理を実行するとともに、所定の利用対象7を利用する予定の利用予定者(待機利用者)に対する処理として
図20に示した処理を並行して実行するようにしてもよい。
【0140】
<利用対象の状態通知処理>
図18に戻り、利用対象7の状態通知処理について説明する。利用対象管理装置5の送受信部51は、利用者端末3に対して、利用対象状態通知を送信する(ステップS36A)。これにより、利用者端末3の送受信部31は、利用対象管理装置5が送信した利用対象状態通知を受信する。このとき、利用対象状態通知には、利用者端末3を利用(使用)する利用者が予約した利用対象7の名称、利用対象7の状態を通知する通知情報が含まれる。
【0141】
次に、利用者端末3の表示制御部34は、利用対象7の状態を表示し(ステップS37A)、利用対象管理装置5に対して、利用対象状態応答を送信して一連の処理を終了する(ステップS38A)。これにより、利用対象管理装置5の送受信部51は、利用者端末3が送信した利用対象状態応答を受信する。なお、ステップS38Aの処理は省略されてもかまわない。
【0142】
一方、送受信部51は、利用対象7で使用されている表示装置8に対して、利用対象状態通知を送信する(ステップS36B)。これにより、表示装置8の送受信部81は、利用対象管理装置5が送信した利用対象状態通知を受信する。このとき、利用対象状態通知には、利用対象7の名称、利用対象7の状態を通知する通知情報が含まれる。
【0143】
次に、表示装置8の表示制御部84は、利用対象7の状態をディスプレイ807に表示し(ステップS37B)、利用対象管理装置5に対して、利用対象状態応答を送信して一連の処理を終了する(ステップS38B)。これにより、利用対象管理装置5の送受信部51は、表示装置8が送信した利用対象状態応答を受信する。なお、ステップS38Bの処理は省略されてもかまわない。
【0144】
なお、利用者端末3と利用対象管理装置5との間で実行されるステップS36A-S38Aまでの処理、及び利用対象管理装置5と表示装置8との間で実行されるステップS36B-S38Bまでの処理は、互いに非同期で実行される。そのため、どちらの処理が先に実行されてもかまわない。
【0145】
本実施形態に係る通信システムでは、例えば、上述したステップS33の処理が実行される場合、利用対象管理装置5と検出装置9との間に他の装置等が存在してもよい。つまり、利用対象管理装置5と検出装置9との間で送受信される各情報(データ)は、一度他の装置等を介して送受信されるような構成であってもよい。上述した構成は、利用対象管理装置5と検出装置9との間に他の処理ステップが存在した場合でも適用することが可能である。
【0146】
また、本実施形態に係る通信システムでは、例えば、上述したステップS36B及びS38Bの処理が実行される場合、利用対象管理装置5と表示装置8との間に他の装置等が存在してもよい。つまり、利用対象管理装置5と表示装置8との間で送受信される各情報(データ)は、一度他の装置等を介して送受信されるような構成であってもよい。上述した構成は、利用対象管理装置5と表示装置8との間に他の処理ステップが存在した場合でも適用することが可能である。
【0147】
<利用対象の状態表示>
ここで、上述したステップS37Aにおいて利用者端末3に表示される利用対象7の状態の表示例、及びステップS37Bにおいて利用対象7に表示される利用対象7の状態の表示例を、それぞれ説明する。
【0148】
●画面表示例●
図21は、利用者端末における注意喚起通知の他の画面の例である。
図21では、利用者端末3の表示制御部34によって、ディスプレイ307に注意喚起通知画面3121が表示される。この注意喚起は、例えば上述したステップS35-1-8(S35-2-8)の処理により生成されたものである。注意喚起通知画面3121では、利用予定の利用対象7(例えば「会議室M15C」)のCO2濃度が一定値(閾値)を超えている旨、及び利用する際の注意事項を含む通知が表示される。このとき、CO2濃度の実測値があわせて表示されてもよい。また、注意喚起通知画面3121には確認ボタン3521が表示される。これにより、「会議室M15C」を利用する予定の利用者は、注意喚起通知画面3121に表示された通知内容を確認することで、利用予定の利用対象7のCO2濃度が一定値を超えている状態を事前に知ることが可能になる。
【0149】
●画面表示例●
図22は、利用者端末における注意喚起通知の他の画面の例である。
図22では、利用者端末3の表示制御部34によって、ディスプレイ307に注意喚起通知画面3131が表示される。この注意喚起は、例えば上述したステップS35-1-8(S35-2-8)の処理により生成されたものである。注意喚起通知画面3131では、利用予定の利用対象7(例えば「会議室M15C」)の利用人数が一定値(閾値)を超えている旨、及び利用する際の注意事項を含む通知が表示される。このとき、利用人数の実測値があわせて表示されてもよい。また、注意喚起通知画面3131には確認ボタン3531が表示される。これにより、「会議室M15C」を利用する予定の利用者は、注意喚起通知画面3131に表示された通知内容を確認することで、利用予定の利用対象7を利用している人数が多い状態を事前に知ることが可能になる。
【0150】
●画面表示例●
図23は、他の利用者端末における注意喚起通知の他の画面の例である。
図23では、予約された利用対象7を利用する利用者と共同で利用する共同利用者の利用者端末3のディスプレイ307に、注意喚起通知メール画面3201が表示される。この注意喚起は、例えば上述したステップS35-1-8(S35-2-8)の処理により生成されたものである。注意喚起通知メール画面3201では、利用予定の利用対象7(例えば「会議室M15C」)のCO2濃度が一定値(閾値)を超えている旨、及び利用する際の注意事項を含む通知が表示される。このとき、CO2濃度の実測値があわせて表示されてもよい。これにより、「会議室M15C」を利用する予定の利用者のみならず、共同利用者も、注意喚起通知メール画面3201に表示された通知内容を確認することができ、利用予定の利用対象7のCO2濃度が一定値を超えている状態を事前に知ることが可能になる。
【0151】
●画面表示例●
図24は、利用者端末における利用可能通知の画面の例である。
図24では、利用者端末3の表示制御部34によって、ディスプレイ307に利用可能通知画面3141が表示される。この利用可能通知は、例えば上述したステップS35-1-9(S35-2-9)の処理により生成されたものである。利用可能通知画面3141では、利用予定の利用対象7(例えば「会議室M15C」)の利用人数が一定値(閾値)以下で、且つCO2濃度も一定値(閾値)以下である状態が確認され、安全である旨の通知が表示される。また、利用可能通知画面3141には確認ボタン3541が表示される。これにより、「会議室M15C」を利用する予定の利用者は、利用可能通知画面3141に表示された通知内容を確認することで、利用予定の利用対象7が安全であることを事前に知ることが可能になる。
【0152】
●画面表示例●
図24は、利用者端末における利用制限通知の画面の例である。
図24では、利用者端末3の表示制御部34によって、ディスプレイ307に利用制限通知画面3151が表示される。この注意喚起は、上述したステップS35-1-10(S35-2-10)の処理により生成されたものである。利用制限通知画面3151では、利用予定の利用対象7(例えば「会議室M15C」)のCO2濃度が一定値(閾値)を超えている旨、及び利用する際の注意事項を含む通知が表示される。このとき、CO2濃度の実測値があわせて表示されてもよい。また、利用制限通知画面3151には確認ボタン3551が表示される。これにより、「会議室M15C」を予約する予定の利用者は、利用制限通知画面3151に表示された通知内容を確認することで、利用予定の利用対象7のCO2濃度が一定値を超えている状態であり、所定の日時(時刻)まで利用できない旨を事前に知ることが可能になる。
【0153】
●画面表示例●
図25は、表示装置における利用開始時の画面の例である。
図25では、表示装置8の表示制御部84によって、「会議室M15C」に設けられた表示装置8のディスプレイ807に入室待機画面8001が表示される。この入室待機画面8001は、例えば上述したステップS25-2-9の処理により生成されたものである。また、入室待機画面8001画面に表示される内容は、利用対象7が所定の利用者によって利用される時に表示される通常の画面の一例である。また、入室待機画面8001には開始ボタン8501が表示される。これにより、「会議室M15C」を利用する予定の利用者は、入室待機画面8001に表示された開始ボタン8501を操作することにより、「会議室M15C」の利用を開始することが可能になる。
【0154】
●画面表示例●
図26は、表示装置における利用中の画面の例である。
図26では、表示装置8の表示制御部84によって、「会議室M15C」に設けられた表示装置8のディスプレイ807に利用中画面8011が表示される。この利用中画面8011は、例えば上述したステップS35-1-9の処理により生成されたものである。また、利用中画面8011に表示される内容は、利用対象7が所定の利用者によって利用中で、利用対象7(「会議室M15C」)のCO2濃度が一定値(閾値)を超えている旨、及びCO2濃度の実測値が表示される。また、利用中画面8011には終了ボタン8511が表示される。このとき、CO2濃度の実測値があわせて表示されてもよい。これにより、例えば「会議室M15C」を利用中の共同利用者を含む利用者は、途中退席して「会議室M15C」に戻った場合などに、「会議室M15C」に設けられた表示装置8のディスプレイ807に表示された通知を確認することで、CO2濃度が一定値を超えている状態を知ることが可能になる。
【0155】
●画面表示例●
図27は、表示装置における利用開始時の他の画面の例である。
図27では、表示装置8の表示制御部84によって、「会議室M15C」に設けられた表示装置8のディスプレイ807に入室待機画面8021が表示される。この入室待機画面8021は、例えば上述したステップS35-2-9の処理により生成されたものである。また、入室待機画面8021に表示される内容は、利用対象7が所定の利用者によって利用された後、利用対象7(「会議室M15C」)のCO2濃度が一定値(閾値)を超えている旨、CO2濃度の実測値、及び利用する際の注意事項を含む通知が表示される。このとき、CO2濃度の実測値があわせて表示されてもよい。また、入室待機画面8021には開始ボタン8521が表示される。これにより、例えば「会議室M15C」を次に利用する予定の後続の利用者(待機利用者)は、「会議室M15C」に設けられた表示装置8のディスプレイ807に表示されたCO2濃度が一定値を超えている状態を事前に知ることが可能になる。
【0156】
●画面表示例●
図28は、表示装置における利用制限通知の画面の例である。
図28では、表示装置8の表示制御部84によって、「会議室M15C」に設けられた表示装置8のディスプレイ807に利用中画面8031が表示される。この利用中画面8031は、例えば上述したステップS35-2-13の処理により生成されたものである。また、利用中画面8031に表示される内容は、利用対象7が現時点で所定の利用者によって利用されており、利用対象7(「会議室M15C」)のCO2濃度が一定値(閾値)を超えている旨、現在時刻から所定時間まで「会議室M15C」の利用が制限される旨を含む通知が表示される。このとき、CO2濃度の実測値があわせて表示されてもよい。また、利用中画面8031には終了ボタン8531が表示される。この終了ボタン8531は、現在利用中の利用者が途中で会議等を終了させ、「会議室M15C」の利用を終了するときなどに操作される。これにより、例えば、「会議室M15C」を利用しているある利用者が途中退席をして「会議室M15C」に戻ったとき、「会議室M15C」の状況を外部から把握することができる。更に、「会議室M15C」をこれから利用しようとする他の利用者も、「会議室M15C」のCO2濃度が一定値を超えている状態を知ることができるため、適切な対応を取ることが可能になる。
【0157】
なお、利用対象7の利用を一定時間制限するケースとして、
図28で示したように現在利用中の後に予約が無い場合のほか、現在利用対象7が空室でその後も予約が無い場合も含まれる。
【0158】
●画面表示例●
図29は、表示装置における利用開始時の他の画面の例である。
図28では、表示装置8の表示制御部84によって、「打合せスペースS18C」に設けられたディスプレイ807に空室通知画面8041が表示される。この空室通知画面8041は、例えば上述したステップS35-2-9の処理により生成されたものである。また、空室通知画面8041に表示される内容は、利用対象7が所定の利用者によって利用された後、利用対象7(「打合せスペースS18C」)のCO2濃度が一定値(閾値)を超えている旨、CO2濃度の実測値、及び利用する際の注意事項を含む通知が表示される。このとき、CO2濃度の実測値があわせて表示されてもよい。また、空室通知画面8041には今すぐ利用ボタン8541が表示される。これにより、例えば、予約無しで「打合せスペースS18C」を利用しようとする利用者は、「打合せスペースS18C」のディスプレイ707に表示された通知を確認することでCO2濃度が一定値を超えている状態を知ることができるため、適切な対応を取ることが可能になる。
【0159】
〔第1の実施形態の主な効果〕
以上説明したように本実施形態によれば、利用対象管理装置5は、利用対象7で使用される検出装置9が検出した検出結果を取得し(S33)、利用対象7の予約情報から利用者の宛先を含む宛先情報を特定し(S35-1-7,9,11、S35-2-8,10,12)、検出結果に基づいて、利用対象7に係る所定の通知を生成する(S35-8,9,10)。そして、利用対象管理装置5は、生成した所定の通知を、特定した宛先情報が示す宛先に対して送信する(ステップS36A、S36B)。これにより、利用対象管理装置5は、宛先が考慮された所定の通知を送信することが可能になるという効果を奏する。
【0160】
更に、本実施形態によれば、利用対象管理装置5は、利用対象7を利用する利用者とともに同一日時に利用する共同利用者の利用者端末3に対して、所定の通知を送信する(ステップS36A)。これにより、上述した効果に加えて、所定の利用対象7を利用する共同利用者も、利用対象7に係る所定の通知内容を確認することにより、利用予定の利用対象7の状態を事前に知ることが可能になるという効果を奏する。
【0161】
〔第2の実施形態〕
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態に係る通信システムにおいて、第1の実施形態と同一のハードウエア構成等については同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0162】
〔通信システムの全体構成〕
図30は、第2の実施形態に係る通信システムの全体構成の一例を示す図である。
図30に示されているように、通信システム11は、利用者端末13、利用対象管理装置15、一以上の利用対象17、各利用対象で使用される表示装置18、及び各利用対象17で使用される検出装置19を有している。更に、一以上の利用対象17には、利用可否を外部から確認可能な表示灯20が備えられている。また、通信システム11は、利用対象管理装置15及び検出装置19で構築される利用対象管理システム12を有している。更に、通信システム11では、利用者端末13、利用対象管理装置15、表示装置18及び検出装置19は、通信ネットワーク100を介してそれぞれ互いに接続されている。第1の実施形態に係る通信システム1との相違点は、主に、単独(一人)の利用者が利用するワークブース等が利用対象17として通信システム11を構築している点である。これに伴い、検出装置19には、利用対象17を利用する利用者の人数を検出する人感センサが含まれていなくてもよい。更に、第2の本実施形態においては、利用対象17として宿泊施設等を含まない。これは、宿泊施設等では、チェックアウトから次のチェックインまでの一定時間に清掃、換気等が行われ、残留CO2濃度について考慮する必要性が低いためである。
【0163】
また、通信システム11を構築する利用者端末13、利用対象管理装置15、一以上の利用対象17、及び各利用対象17で使用される検出装置19の各ハードウエア構成は、第1の実施形態における利用者端末3、利用対象管理装置5、一以上の利用対象7、及び各利用対象7で使用される検出装置9の各ハードウエア構成と同様であり、必要に応じて構成要素が追加又は削除されてもよいため説明を省略する。
【0164】
〔通信システムの機能構成〕
次に、
図31乃至
図34を用いて、本実施形態の機能構成について説明する。
図31は、第2の実施形態に係る通信システムの機能構成の一例を示す図である。なお、
図31は、
図30に示されている端末又は装置のうち、後述する処理又は動作に関連するものを示す。
【0165】
<利用者端末の機能構成>
利用者端末13の機能構成は、第1の実施形態に係る利用者端末3の機能構成と同様のため、詳細の説明を省略する。
【0166】
<利用対象管理装置の機能構成>
利用対象管理装置15の機能構成は、第1の実施形態に係る利用対象管理装置5の機能構成と同様のため、詳細の説明を省略する。但し、以下のデータテーブルで構成される各DBについては、管理される項目に一部相違点があるため以下に説明する。なお、第2の実施形態において、ログイン情報管理DB5001は、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。更に、第2の実施形態では人感センサを使用しないシステムであるため、第1の実施形態で記憶部5000を構築していた利用人数管理DB5005(
図10参照)は、利用対象管理装置5に含まれない。
【0167】
●予約情報管理テーブル●
図32は、第2の実施形態に係る予約情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部5500には、
図32に示されているような予約情報管理テーブルによって構成された予約情報管理DB5012が構築されている。予約情報管理テーブルでは、予約識別情報ごとに、利用対象識別情報、利用対象名、表示装置宛先、利用者識別情報、予約者名(利用者名)、開始日時、終了日時、キャンセルフラグが対応付けられて管理されている。これらのうち、第1の実施形態に係る予約情報管理DB5002(
図7参照)を構成する予約情報管理テーブルと異なるものは、参加者電子メールアドレス、及び利用対象名の項目で管理される内容である。そして、利用対象名の項目で管理される内容は、会議室等に代えて、例えば、ワークブース等となる。ワークブースは基本的に一人で利用される空間であることから、第2の実施形態では、予約情報管理DB5012には参加者電子メールアドレスを管理しない。
【0168】
なお、本実施形態において、予約情報管理テーブル(予約情報管理DB5012)は、予約情報管理手段の一例として機能する。
【0169】
●利用対象管理テーブル●
図33は、第2の実施形態に係る利用対象管理テーブルの一例を示す概念図である。
なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部5500には、
図33に示されているような利用対象管理テーブルによって構成された利用対象管理DB5013が構築されている。利用対象管理テーブルでは、利用対象識別情報ごとに、利用対象名、最大収容人数、空間体積、換気設備有無、設置換気設備が対応付けられて管理されている。これらのうち、第1の実施形態に係る利用対象管理DB5003を構成する利用対象管理テーブルと異なるものは、利用対象名の項目で管理される内容である。そして、利用対象名の項目で管理される内容は、会議室等に代えて、例えば、ワークブース等となる。
【0170】
なお、本実施形態において、利用対象管理テーブル(利用対象管理DB5013)は、利用対象管理手段の一例として機能する。
【0171】
●気体濃度管理テーブル●
図34は、第2の実施形態に係る気体濃度管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部5500には、
図34に示されているような、気体濃度管理テーブルによって構成された気体濃度管理DB5014が構築されている。気体濃度管理テーブルでは、利用対象識別情報ごとに、利用対象名、気体濃度閾値、実測気体濃度、状態、アラート情報予備フラグが対応付けられて管理されている。これらのうち、第1の実施形態に係る気体濃度管理DB5004を構成する気体濃度管理テーブルと異なるものは、利用対象名の項目で管理される内容である。そして、利用対象名の項目で管理される内容は、会議室等に代えて、例えば、ワークブース等となる。
【0172】
なお、本実施形態において、気体濃度管理テーブル(気体濃度管理DB5014)は、気体濃度管理手段の一例として機能する。
【0173】
<表示装置の機能構成>
表示装置18の機能構成は、第1の実施形態に係る表示装置8の機能構成と同様のため、詳細の説明を省略する。
【0174】
<検出装置の機能構成>
検出装置19の機能構成は、第1の実施形態に係る検出装置9の機能構成と同様のため、詳細の説明を省略する。
【0175】
<第2の実施形態における各処理>
第2の実施形態では、利用者によるログイン処理、予約情報の更新処理、注意喚起の通知処理(追加予約の通知)、利用対象17に対する処理、及び利用対象17の状態通処理の基本的な処理については、第1の実施形態で説明したそれぞれに対応する内容と同様である。そのため、以降の説明を省略する。
【0176】
<利用対象の状態表示>
続いて、第2の実施形態における画面表示例について説明する。
【0177】
●画面表示例●
図35は、第2の実施形態に係る利用者端末における注意喚起通知の画面の例である。
図35では、利用者端末13の表示制御部34によって、ディスプレイ307に注意喚起通知画面3221が表示される。この注意喚起は、例えば第1の実施形態で上述したステップS35-2-8の処理と同様の処理により生成されたものである。注意喚起通知画面3221では、所定の利用対象17(例えば「ワークブースB001」)のCO2濃度が一定値(閾値)を超えている旨、及び利用する際の注意事項を含む通知が表示される。このとき、CO2濃度の実測値があわせて表示されてもよい。また、注意喚起通知画面3221には確認ボタン3621が表示される。これにより、「ワークブースB001」を利用する予定の利用者は、注意喚起通知画面3221に表示された通知内容を確認することで、利用予定の利用対象17のCO2濃度が一定値を超えている状態を事前に知ることが可能になる。
【0178】
また、第1の実施形態に示したように、利用対象17(例えばワークブース)に設けられた表示装置18のディスプレイ(807)に対しても、現在のワークブースの状態を後続の利用者に対して通知表示させるようにしてもよい。この場合、表示装置18の表示制御部184は、
図35で利用者端末13に対して通知した内容よりも、さらに具体的、且つ最新の情報を表示させるようにしてもよい。
【0179】
<利用対象における状態表示>
また、利用対象管理装置5は、上述したステップS36Bの処理において、表示装置18に対する利用対象状態通知に加えて、利用対象17に設けられた表示灯20に対し、表示装置18を介して点灯制御要求を送信してもよい。これにより、表示装置18の送受信部181は、利用対象管理装置5が送信した点灯制御要求を受信することができる。具体的には、利用対象管理装置5の送受信部51は、表示装置18に対して、利用対象状態通知に加えて、点灯制御要求を送信する。この点灯制御要求には、利用対象7に設けられた表示灯20を点灯させるための情報が含まれている。そして、点灯制御要求を受信した表示装置18の送受信部181は、表示灯20に対して点灯制御要求を転送する。これにより、表示灯20は、点灯制御要求に含まれる制御要求の内容に応じて、点灯を制御する。さらに、表示装置18の表示制御部184は、ステップS36Bの処理で受信した通知情報の内容に対応させて、表示灯20に点灯させる色、点灯状態を変更させて表示させる。これにより、利用予定の利用対象17としての「ワークブースB001」では、入口等に設けられた表示灯20が、CO2濃度が一定値を超えたことによる注意喚起色(黄色、赤色等)を点灯若しくは点滅させる。これにより、利用対象17としての「ワークブースB001」を利用する予定の利用者は、「ワークブースB001」の表示灯20を視認可能な距離まで近づくことで、利用対象17に到着する前の時点で「ワークブースB001」の空気の状態を把握することができる。その結果、利用者は、早い段階で感染対策等を講じることが可能になる。なお、上述した表示灯20の表示状態は、「ワークブースB001」を利用する予定の利用者の利用者端末3に対する通知内容に連動させて表示させてもよい。
【0180】
〔第2の実施形態の主な効果〕
以上説明したように本実施形態によれば、第1の実施形態に係る効果に加えて、利用対象管理装置15は、表示装置18に表示させる通知情報の内容に対応させて、表示灯20に点灯させる色、点灯状態を変更させて表示させる。これにより、利用者は、利用対象17に到着する前の時点で「ワークブースB001」の空気の状態を把握することができ、その結果、早い段階で感染対策等を講じることが可能になるという効果を奏する。
【0181】
〔実施形態の補足〕
上述した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウエアによって各機能を実行するようプログラミングされたデバイスを含むものとする。このデバイスとは、例えば、プロセッサ、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)、SOC(System on a chip)、GPU(Graphics Processing Unit)、及び従来の回路モジュール等をいう。
【0182】
また、上述した実施形態において、利用対象の状態処理の詳細を、機械学習、人工知能(AI)、ディープラーニング等によって学習させるような利用対象管理システム2が構築されてもよい。利用対象管理システム2は、特に、上述したステップS35-5等の処理において待機時間T’を求める際に、機械学習、人工知能(AI)、ディープラーニング等によって学習させた結果を利用してもよい。つまり、利用対象管理システム2は、取得した実測気体濃度、実測利用人数、各状態、各アラート情報予備フラグ等の各項目と、最大収容人数、空間体積、換気設備有無、設置換気設備等の各項目を機械学習、人工知能(AI)、ディープラーニング等を利用して最適な待機時間T’を求めるようなシステム構成としてもよい。そして、利用対象管理システム2は、その結果に基づいて、利用中の利用対象7における状態を適切なタイミングで判断し利用者に通知するようにしてもよい。
【0183】
これまで本発明の一実施形態に係る利用対象管理装置、利用対象管理システム、利用対象管理方法及びプログラムについて説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態の追加、変更又は削除等、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0184】
1 通信システム
2 利用対象管理システム
3 利用者端末
5 利用対象管理装置
7 利用対象
8 表示装置
9 検出装置
51 送受信部(受信手段の一例、送信手段の一例)
52 取得部(取得手段の一例)
57 生成部(生成手段の一例)
58 特定処理部(特定手段の一例)
307 ディスプレイ(表示手段の一例)
507 ディスプレイ(表示手段の一例)
707 ディスプレイ(表示手段の一例)
807 ディスプレイ(表示手段の一例)
907 ディスプレイ(表示手段の一例)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0185】