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特開2023-137144情報処理システム、サーバ装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023137144
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】情報処理システム、サーバ装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/04 20120101AFI20230922BHJP
   H04L 67/12 20220101ALI20230922BHJP
   G05B 19/418 20060101ALI20230922BHJP
   G06F 40/186 20200101ALI20230922BHJP
【FI】
G06Q50/04
H04L67/12
G05B19/418 Z
G06F40/186
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022043195
(22)【出願日】2022-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】野呂田 健
【テーマコード(参考)】
3C100
5B109
5L049
【Fターム(参考)】
3C100AA38
3C100AA56
3C100AA58
3C100BB13
3C100CC02
5B109ND01
5B109ND03
5B109ND04
5B109VC03
5L049CC03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】より正確に対応内容を記録する情報処理システム、サーバ装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システムにおいて、サーバ装置2は、追加入力情報欄を含む呼出し設定と追加入力情報欄を含む対応内容入力設定とを含むテンプレートを管理するテンプレート管理部及び第1の端末3aから、追加入力情報欄に入力された追加入力情報を含む通知イベントを受信すると第2の端末に通知するサーバ通信部を備える。第1の端末3aは、呼出し設定に基づき、追加入力情報欄を含む呼出し実行画面を示す第1の表示情報を表示する第1の表示部及び通知イベントをサーバ装置に送信する第1の通信部を備える。第2の端末3bは、対応内容入力設定と追加入力情報欄に入力された追加入力情報とに基づき、追加入力情報を含む対応内容入力画面を示す第2の表示情報を表示する第2の表示部及び対応情報をサーバ装置に送信する第2の通信部を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置と第1の端末と第2の端末とを備え、
前記サーバ装置は、
追加入力情報欄を含む呼出し設定と、前記追加入力情報欄を含む対応内容入力設定と、を含むテンプレートを管理するテンプレート管理部と、
前記第1の端末から、前記追加入力情報欄に入力された追加入力情報を含む通知イベントを受信すると、前記第2の端末に通知するサーバ通信部と、を備え、
前記第1の端末は、
前記呼出し設定に基づき、前記追加入力情報欄を含む呼出し実行画面を示す第1の表示情報を表示する第1の表示部と、
前記通知イベントを作成する通知イベント作成部と、
前記通知イベントを前記サーバ装置に送信する第1の通信部と、を備え、
前記第2の端末は、
前記対応内容入力設定と、前記追加入力情報欄に入力された追加入力情報とに基づき、前記追加入力情報を含む対応内容入力画面を示す第2の表示情報を表示する第2の表示部と、
前記対応内容入力画面を介して入力された対応情報を作成する対応情報作成部と、
前記対応情報を前記サーバ装置に送信する第2の通信部と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記対応内容入力設定は、前記追加入力情報欄を含む少なくとも1つの対応内容登録定型文を含み、
前記対応内容入力画面は、前記追加入力情報が、前記追加入力情報欄に入力された少なくとも1つの対応内容登録定型文を含み、
前記対応情報は、前記対応内容入力画面を介して、前記少なくとも1つの対応内容登録定型文から選択された対応内容登録定型文を識別する対応内容識別情報を含む、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記対応内容入力設定は、呼出し種別毎に設定された前記対応内容登録定型文を少なくとも1つ含み、
前記対応内容入力画面は、呼出し種別を示す情報を更に含み、
前記対応情報は、前記対応内容入力画面を介して選択された呼出し種別を識別する呼出し種別識別情報を更に含む、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記サーバ装置は、
前記第1の端末に使用される前記テンプレートと、前記第1の端末から呼び出される前記第2の端末とを管理するデバイス管理部、
を更に備える請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記サーバ装置は、
前記対応情報を記録するイベントログを管理するイベントログ管理部、
を更に備える請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
追加入力情報欄を含む呼出し設定と、前記追加入力情報欄を含む対応内容入力設定と、を含むテンプレートを管理するテンプレート管理部と、
前記追加入力情報欄を含む呼出し実行画面を介して前記追加入力情報欄に入力された追加入力情報を含む通知イベントを、第1の端末から受信すると、第2の端末に通知し、前記対応内容入力設定と、前記追加入力情報欄に入力された追加入力情報とに基づく対応内容入力画面を介して入力された対応情報を、前記第2の端末から受信する通信部と、
を備えるサーバ装置。
【請求項7】
サーバ装置が、追加入力情報欄を含む呼出し設定と、前記追加入力情報欄を含む対応内容入力設定と、を含むテンプレートを管理するステップと、
前記サーバ装置が、前記追加入力情報欄を含む呼出し実行画面を介して前記追加入力情報欄に入力された追加入力情報を含む通知イベントを、第1の端末から受信すると、第2の端末に通知し、前記対応内容入力設定と、前記追加入力情報欄に入力された追加入力情報とに基づく対応内容入力画面を介して入力された対応情報を、前記第2の端末から受信するステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータを、
追加入力情報欄を含む呼出し設定と、前記追加入力情報欄を含む対応内容入力設定と、を含むテンプレートを管理するテンプレート管理部と、
前記追加入力情報欄を含む呼出し実行画面を介して前記追加入力情報欄に入力された追加入力情報を含む通知イベントを、第1の端末から受信すると、第2の端末に通知し、前記対応内容入力設定と、前記追加入力情報欄に入力された追加入力情報とに基づく対応内容入力画面を介して入力された対応情報を、前記第2の端末から受信する通信部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、サーバ装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、工場のラインのような現場では、作業中にトラブルが発生した場合にライン上に設置されているスマートデバイス上のアプリを使って班長を呼び出し、駆けつけた班長が対応して、その後対応内容を記録するといった業務がある。
【0003】
特許文献1には、ユーザが文章を作成する際に、その時の季節及び国などによって決まってくる定型文(文頭の挨拶など)を一覧の中から選択して使用する際の選択の手間を削減する目的で、日時や季節によって表示する定型文を変える技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、予め用意されている定型文だけでは正確に対応内容を記録出来ない問題があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、より正確に対応内容を記録可能にする情報処理システム、サーバ装置、情報処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、サーバ装置と第1の端末と第2の端末とを備え、前記サーバ装置は、追加入力情報欄を含む呼出し設定と、前記追加入力情報欄を含む対応内容入力設定と、を含むテンプレートを管理するテンプレート管理部と、前記第1の端末から、前記追加入力情報欄に入力された追加入力情報を含む通知イベントを受信すると、前記第2の端末に通知するサーバ通信部と、を備え、前記第1の端末は、前記呼出し設定に基づき、前記追加入力情報欄を含む呼出し実行画面を示す第1の表示情報を表示する第1の表示部と、前記通知イベントを作成する通知イベント作成部と、前記通知イベントを前記サーバ装置に送信する第1の通信部と、を備え、前記第2の端末は、前記対応内容入力設定と、前記追加入力情報欄に入力された追加入力情報とに基づき、前記追加入力情報を含む対応内容入力画面を示す第2の表示情報を表示する第2の表示部と、前記対応内容入力画面を介して入力された対応情報を作成する対応情報作成部と、前記対応情報を前記サーバ装置に送信する第2の通信部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、より正確に対応内容を記録可能にすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態の情報処理システムの装置構成の例を示す図である。
図2図2は、実施形態の管理者端末及びサーバ装置のハードウェア構成の例を示す図である。
図3図3は、実施形態のユーザ端末のハードウェア構成の例(スマートデバイスの場合)を示す図である。
図4図4は、実施形態のサーバ装置の機能構成の例を示す図である。
図5図5は、実施形態のユーザ端末の機能構成の例を示す図である。
図6図6は、実施形態の呼出しテンプレート作成処理の例を示すシーケンス図である。
図7図7は、実施形態の呼出しデバイス登録処理の例を示すシーケンス図である。
図8図8は、実施形態の呼出し実行処理の例を示すシーケンス図である。
図9図9は、実施形態のテンプレートの例を示す図である。
図10図10は、実施形態の呼出し実行画面の例を示す図である。
図11図11は、実施形態の対応内容入力画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、情報処理システム、サーバ装置、情報処理方法及びプログラムの実施形態を詳細に説明する。
【0010】
例えば、工場のラインのような現場では、作業中にトラブルが発生した場合に、ライン上に設置されているスマートデバイス上のアプリで記録した対応内容は、データ分析され業務改善に活用される。しかし、班長は一人で複数のラインを管理しているケースもあり時間的な余裕があまりないこと、及び、記録する人によって記録内容にバラツキが発生する。そのため、対応内容の入力時に定型文を用意し、班長は定型文を選択するだけで記録が完了するような仕組みが用意されている。しかし、トラブルの通知内容によっては、トラブル通知時に固有の追加情報があり、予め用意されている定型文だけでは正確に対応内容を記録出来ないケースがある。
【0011】
以下の実施形態では、工場のラインのような現場を例にして説明する。
【0012】
[情報処理システムの装置構成の例]
図1は、実施形態の情報処理システムの装置構成の例を示す図である。実施形態の情報処理システムは、ユーザ端末3a~3b(例えば、スマートデバイス)を使った現場でのトラブル通知ができるシステムである。はじめに、図1を用いて、実施形態の情報処理システムの概要について説明する。
【0013】
実施形態の情報処理システムは、管理者端末1、サーバ装置2及びユーザ端末3a~3bを備える。管理者端末1は、各ラインに応じたテンプレートを作成し、クラウド(サーバ装置2)に登録する(ステップS1)。テンプレート内には、呼び出し時のボタン項目の設定、及び、班長が実施した対応内容を記録するための定型文が登録されている。なお、テンプレートの詳細は、図9を参照して後述する。
【0014】
ユーザ端末3aは、製造ラインで使用されるスマートデバイスである。ユーザ端末3bは、製造ラインの班長により使用されるスマートデバイスである。ユーザ端末3a~3bには、呼び出し業務に使用されるテンプレートが設定(紐付け)される(ステップS2)。
【0015】
ユーザ端末3aは、現場でトラブルが発生したら呼び出しアプリから呼び出しを行う(ステップS3)。このとき、ユーザ端末3aは、トラブル内容に関する固有の情報の入力を受け付け、トラブル内容を表すボタンを、ユーザのクリックに応じて表示する。なお、トラブル内容を表すボタン(呼出し実行画面例)の詳細は、図10を参照して後述する。
【0016】
ユーザ端末3bを所持する班長は、ユーザ端末3bによって呼び出しを受けると現場に駆けつけ、対応を実施し(ステップS4)、その後、ユーザ端末3bは、対応した内容を示す入力を受け付ける(ステップS5)。この際、班長は、呼び出し時に付加された固有の情報を含む定型文を選択して、対応内容を入力することができる。なお、対応内容の入力画面の詳細は、図11を参照して後述する。
【0017】
管理者端末1は、後日対応内容のログデータを分析し、改善活動につなげる管理者によって使用される(ステップS6)。
【0018】
[管理者端末及びサーバ装置のハードウェア構成の例]
図2は、実施形態の管理者端末1及びサーバ装置2のハードウェア構成の例を示す図である。
【0019】
図2に示されているように、管理者端末1及びサーバ装置2は、コンピュータによって構築されており、図2に示されているように、CPU501、ROM502、RAM503、HD504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、バスライン510、キーボード511、ポインティングデバイス512、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ514、メディアI/F516を備えている。
【0020】
これらのうち、CPU501は、管理者端末1及びサーバ装置2全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HD504は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ505は、CPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F508は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F509は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。バスライン510は、図2に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0021】
また、キーボード511は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW513に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F516は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
【0022】
なお、図2の構成は一例であり、管理者端末1及びサーバ装置2の構成は、適宜、変更されてもよい。例えば、サーバ装置2については、一部の構成(例えば、ディスプレイ506、キーボード511、ポインティングデバイス512及びDVD-RWドライブ514等)を備えていなくてもよい。
【0023】
[ユーザ端末のハードウェア構成の例]
図3は、実施形態のユーザ端末3のハードウェア構成の例(スマートデバイスの場合)を示す図である。
【0024】
図3に示されているように、ユーザ端末3は、CPU401、ROM402、RAM403、EEPROM404、CMOSセンサ405、撮像素子I/F406、加速度・方位センサ407、メディアI/F409、GPS受信部411を備えている。
【0025】
これらのうち、CPU401は、ユーザ端末3全体の動作を制御する。ROM402は、CPU401やIPL等のCPU401の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。EEPROM404は、CPU401の制御にしたがって、スマートフォン用プログラム等の各種データの読み出し又は書き込みを行う。CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ405は、CPU401の制御に従って被写体(主に自画像)を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。なお、CMOSセンサではなく、CCD(Charge Coupled Device)センサ等の撮像手段であってもよい。撮像素子I/F406は、CMOSセンサ405の駆動を制御する回路である。加速度・方位センサ407は、地磁気を検知する電子磁気コンパスやジャイロコンパス、加速度センサ等の各種センサである。メディアI/F409は、フラッシュメモリ等の記録メディア408に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。GPS受信部411は、GPS衛星からGPS信号を受信する。
【0026】
また、ユーザ端末3は、遠距離通信回路412、CMOSセンサ413、撮像素子I/F414、マイク415、スピーカ416、音入出力I/F417、ディスプレイ418、外部機器接続I/F(Interface)419、近距離通信回路420、近距離通信回路420のアンテナ420a、及びタッチパネル421を備えている。
【0027】
これらのうち、遠距離通信回路412は、通信ネットワーク100を介して、他の機器と通信する回路である。CMOSセンサ413は、CPU401の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。撮像素子I/F414は、CMOSセンサ413の駆動を制御する回路である。マイク415は、音を電気信号に変える内蔵型の回路である。スピーカ416は、電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。音入出力I/F417は、CPU401の制御に従ってマイク415及びスピーカ416との間で音信号の入出力を処理する回路である。ディスプレイ418は、被写体の画像や各種アイコン等を表示する液晶や有機EL(Electro Luminescence)などの表示手段の一種である。外部機器接続I/F419は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。近距離通信回路420は、NFC(Near Field Communication)やBluetooth(登録商標)等の通信回路である。タッチパネル421は、利用者がディスプレイ418を押下することで、ユーザ端末3を操作する入力手段の一種である。
【0028】
また、ユーザ端末3は、バスライン410を備えている。バスライン410は、図3に示されているCPU401等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0029】
[サーバ装置の機能構成の例]
図4は、実施形態のサーバ装置2の機能構成の例を示す図である。クラウドサービスを実現するサーバ装置2は、認証部11、テンプレート管理部12、イベントログ管理部13、デバイス管理部14、通信部15及び判定部16を備える。また、サーバ装置2は、ユーザアカウント17、テンプレート18、呼出しイベント19及びデバイス情報20を記憶する記憶部を備える。
【0030】
表1は、デバイス情報20の例である。
【表1】
【0031】
表1のデバイス情報20の例では、呼出しに使用されるユーザ端末3aのデバイスIDに対して、デバイス名称と、そのデバイスが利用するテンプレートIDと、呼出しを通知するユーザ端末3bのメールアドレスと、が関連付けて記憶される。
【0032】
認証部11は、ログインユーザの認証を行う。テンプレート管理部12は、呼出しイベント通知時および対応内容投稿時に利用する呼出しテンプレートを管理する。イベントログ管理部13は、対応情報を記録するイベントログを管理する。例えば、イベントログは、通知された呼出しイベントおよび登録された対応文書を含む。
【0033】
デバイス管理部14は、上述のデバイス情報20により、呼出しを行うデバイス(ユーザ端末3a)と、そのデバイスが利用するテンプレート情報・通知先情報(ユーザ端末3b)を管理する。通信部15は、外部の装置との通信を行う。判定部16は、各種処理の判定を行う。
【0034】
[ユーザ端末の機能構成の例]
図5は、実施形態のユーザ端末3の機能構成の例を示す図である。実施形態のユーザ端末3は、表示部31、通知イベント作成部32、対応情報作成部33、通信部34及び判定部35を備える。
【0035】
表示部31は、各種表示情報を表示する。通知イベント作成部32は、呼出し機能が利用される時に、通知イベントを作成する。対応情報作成部33は、受信機能が利用される時(呼出しイベント受信時)に、対応内容が登録される対応情報を作成する。通信部34は、サーバ装置2(クラウドサービス)との通信を行う。判定部35は、各種処理の判定を行う。
【0036】
[呼出しテンプレート作成処理の例]
図6は、実施形態の呼出しテンプレート作成処理の例を示すシーケンス図である。はじめに、管理者端末1(例えば、パーソナルコンピュータ等)が、例えばWebブラウザー等から、サーバ装置2のクラウドサービスにログインする(ステップS11)。次に、管理者端末1は、ログインが成功すると(ステップS12)、テンプレート作成画面を示す表示情報を取得する(ステップS13及びS14)。
【0037】
次に、管理者端末1は、テンプレート作成画面を表示し(ステップS15)、テンプレート項目の入力を受け付ける(ステップS16)。なお、テンプレートの詳細は図9を参照して後述する。
【0038】
次に、管理者端末1は、作成されたテンプレート情報をサーバ装置2のクラウドサービスに登録し(ステップS17)、サーバ装置2がテンプレート情報を記憶する(ステップS18)。
【0039】
表2は、このテンプレート情報を示すデータテーブルの例である。
【表2】
【0040】
表2に示すように、例えば、呼出しテキスト欄タイトル(detail)に入力された情報を、対応内容定型文-IDXX(XXは識別番号)の設定値内で$detailとして埋め込むことができる。
【0041】
[呼出しデバイス登録処理の例]
図7は、実施形態の呼出しデバイス登録処理の例を示すシーケンス図である。はじめに、ユーザ端末3aが、ユーザの操作入力に応じて、ユーザ端末3aにインストールされている呼出しアプリを起動する(ステップS21)。
【0042】
次に、ユーザ端末3aが、呼出しデバイスが既に登録されているかどうかを確認するために、サーバ装置2のクラウドサービスに問合せを行う(ステップS22)。ユーザ端末3aは、未登録であれば(ステップS23)、ログイン処理後(ステップS24及びS25)、デバイス登録画面を表示する(ステップS26)。なお、呼出しデバイスが、登録済の場合は、呼出し用の画面が表示され、利用者が呼出しを行える状態になる。
【0043】
次に、ユーザ端末3aが、デバイス登録画面上からデバイス名の入力を受け付けると(ステップS27)、呼出しアプリにより自動で付加されたデバイスIDと共にその情報が、サーバ装置2のクラウドサービスへ通知され(ステップS28)、クラウドサービス上に保存される(ステップS29)。
【0044】
次に、管理者端末1が、例えばWebブラウザー等から、サーバ装置2のクラウドサービスにログインする(ステップS30)。次に、管理者端末1は、ログインが成功すると(ステップS31)、デバイス通知設定画面を示す表示情報を取得する(ステップS32及びS33)。
【0045】
次に、管理者端末1は、デバイス通知設定画面を表示し(ステップS34)、デバイス通知設定の入力を受け付ける(ステップS35)。例えば、デバイス通知設定の入力は、登録済のデバイスを選択する入力と、そのデバイスからの呼出し時にイベントを通知する先のユーザを設定する入力と、そのデバイスが利用するテンプレートを選択して保存する入力とを含む。
【0046】
次に、管理者端末1は、デバイス通知設定をサーバ装置2のクラウドサービスに保存し(ステップS36)、サーバ装置2がデバイス情報(表1)を更新し記憶する(ステップS37)。
【0047】
[呼出し実行処理の例]
図8は、実施形態の呼出し実行処理の例を示すシーケンス図である。はじめに、ユーザ端末3aが、ユーザの操作入力に応じて、ユーザ端末3aにインストールされている呼出しアプリを起動する(ステップS41)。次に、ユーザ端末3aが、デバイスの登録状態をサーバ装置2のクラウドサービスに確認し(ステップS42)、そのデバイスに紐付けられているテンプレートIDを取得する(ステップS43)。
【0048】
次に、ユーザ端末3aが、取得されたテンプレートIDのテンプレート情報を、サーバ装置2のクラウドサービスから取得して(ステップS44及び45)、呼出し画面を表示する(ステップS46)。
【0049】
一方、ユーザ端末3b(呼出しイベントを受信するユーザの端末)は、ユーザ端末3bにインストールされている呼出しアプリを起動して、サーバ装置2のクラウドサービスにログインし(ステップS47及びS48)、イベント受信待ち画面を表示することによって、イベント受信待ち状態にする(ステップS49)。
【0050】
次に、ユーザ端末3aが、呼出しアプリ上から呼出しを実行する(ステップS50)。なお、呼出し実行画面例の詳細は、図10を参照して後述する。
【0051】
次に、ユーザ端末3aが、デバイスID、呼出しボタンのラベルID、および呼出し者が入力した呼出し詳細情報を含む呼出し通知が、サーバ装置2のクラウドサービスに送信される(ステップS51)。サーバ装置2のクラウドサービスは、呼出しイベントのログが保存され(ステップS52)、その後受信アプリに呼出しイベントを通知する(ステップS53)。
【0052】
次に、ユーザ端末3bは、受信アプリ上で受信イベントを表示する(ステップS54)。受信イベントは、呼出しのラベル名称、及び、ユーザに呼出しがあったことを示す通知情報を含む。
【0053】
次に、ユーザ端末3bは、受信イベントを選択する入力を受け付けると(ステップS55)、サーバ装置2のクラウドサービス上から定型文の一覧を含むテンプレート情報を取得して(ステップS56及びS57)、対応内容の入力画面を表示する。この時、定型文一覧文書には呼出し者が入力したユーザが呼出し詳細情報を含んだ定型文が選択肢に表示される。なお、対応内容の入力画面例の詳細は、図11を参照して後述する。
【0054】
次に、ユーザ端末3bは、受信者が必要な対応を行った後、対応入力画面上で定型文を選択して対応を登録する入力を受け付け(ステップS58)、サーバ装置2へ対応内容を送信する(ステップS59)。次に、サーバ装置2は、クラウドサービス上の呼出しイベントログを更新し保存し(ステップS60)、ユーザ端末3bの呼出しアプリに対応完了を通知する(ステップS61)。
【0055】
[テンプレートの例]
図9は、実施形態のテンプレートの例を示す図である。図9に示す$detailの部分は、詳細情報入力欄(追加入力情報欄の一例)の内容が展開されることを表している。図9に示すように、対応内容入力設定は、呼出し種別毎に設定された対応内容登録定型文を少なくとも1つ含む。追加入力情報が追加入力情報欄($detail)に入力される対応内容登録定型文が登録可能である。これにより、より詳細な定型文を作成することができるため、ユーザの利便性が向上する。
【0056】
[呼出し実行画面の例]
図10は、実施形態の呼出し実行画面の例を示す図である。図10の例では、呼出し種別を示す情報が6つボタンによって表示されている。この例では、詳細情報に”紙詰まり”が入力され、設備異常(図9のテンプレート上のID2)として呼出がなされている。
【0057】
[対応内容入力画面の例]
図11は、実施形態の対応内容入力画面の例を示す図である。図11の例では、テンプレート(図9参照)の設定画面で登録された定型文の一覧が、対応内容登録を選択する入力欄(例えば、チェック欄又はラジオボタン等)によって選択可能にする表示情報が表示されている。今回の例では図10で、ID2のイベントと詳細情報とを入力して呼び出している場合の例なので、テンプレート上でID2に登録した定型文の一覧が表示される。図11に示すように、対応内容登録時は呼出し種別に対応した選択肢が表示されるため、ユーザの利便性が向上する。
【0058】
ユーザ端末3bは、対応内容入力画面を介して、少なくとも1つの対応内容登録定型文から選択された対応内容登録定型文(図11の例では、「紙詰まりを除去しました」)を識別する対応内容識別情報を含む対応情報を、サーバ装置2へ送信する。
【0059】
以上、説明したように、実施形態の情報処理システムは、サーバ装置2とユーザ端末3a(第1の端末の例)とユーザ端末3b(第2の端末の例)とを備える。実施形態のサーバ装置2では、テンプレート管理部12が、追加入力情報欄を含む呼出し設定と、前記追加入力情報欄を含む対応内容入力設定と、を含むテンプレートを管理する。そして、通信部15(サーバ通信部の例)が、第1の端末から、追加入力情報欄に入力された追加入力情報を含む通知イベントを受信すると、第2の端末に通知する。
【0060】
ユーザ端末3a(第1の端末の例)では、表示部31(第1の表示部の例)が、呼出し設定に基づき、追加入力情報欄を含む呼出し実行画面を示す第1の表示情報を表示する。通知イベント作成部が、通知イベントを作成する。そして、通信部34(第1の通信部の例)が、通知イベントをサーバ装置2に送信する。
【0061】
ユーザ端末3b(第2の端末の例)では、表示部31(第2の表示部の例)が、対応内容入力設定と、追加入力情報欄に入力された追加入力情報とに基づき、追加入力情報を含む対応内容入力画面を示す第2の表示情報を表示する。対応情報作成部33が、対応内容入力画面を介して入力された対応情報を作成する。そして、通信部34(第2の通信部の例)が、対応情報をサーバ装置2に送信する。
【0062】
これにより実施形態の情報処理システムによれば、より正確に対応内容を記録可能にすることができる。例えば、トラブル通知時に追加された情報がある場合に、対応内容を記載する定型文内に動的に追加情報を加えることができるため、短時間で正確にトラブル対応内容を記録でき、ユーザの利便性を向上させることが可能となる。
【0063】
本実施形態の管理者端末1、サーバ装置2及びユーザ端末3a~3bで実行されるプログラムは、例えばインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0064】
また例えば、本実施形態の管理者端末1、サーバ装置2及びユーザ端末3a~3bで実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の管理者端末1、サーバ装置2及びユーザ端末3a~3bで実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0065】
また例えば、本実施形態の管理者端末1、サーバ装置2及びユーザ端末3a~3bを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。また例えば、本実施形態の管理者端末1、サーバ装置2及びユーザ端末3a~3bで実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供されてもよい。
【符号の説明】
【0066】
1 管理者端末
2 サーバ装置
3(3a,3b) ユーザ端末
11 認証部
12 テンプレート管理部
13 イベントログ管理部
14 デバイス管理部
15 通信部
16 判定部
31 表示部
32 通知イベント作成部
33 対応情報作成部
34 通信部
35 判定部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0067】
【特許文献1】特開2002-351862号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11