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特開2023-137727推奨管理装置、推奨管理システム、推奨管理方法及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023137727
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】推奨管理装置、推奨管理システム、推奨管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0251 20230101AFI20230922BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20230922BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022044071
(22)【出願日】2022-03-18
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(72)【発明者】
【氏名】大田 真吾
(72)【発明者】
【氏名】寺崎 圭祐
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】従来の技術では、ユーザデバイスの利用履歴にのみ基づいた導入対象を通知していたため、顧客に対してどのような導入対象をどのようなタイミングで導入してもらうかという点について十分に考慮されていないという課題があった。
【解決手段】推奨管理装置3は、ユーザデバイス5が送信した利用履歴情報取得応答に含まれるユーザデバイス5を識別するデバイス識別情報、及び読み出した利用履歴情報を取得し(ステップS33)、履歴管理サーバ6が送信した取引履歴情報取得応答に含まれるユーザ識別情報、及び読み出した取引履歴情報を取得する(ステップS37)。その後、抽出特定部32は、抽出された履歴情報が少なくとも一以上の推奨条件を満たすと判断した場合、その推奨条件に対応する導入対象を抽出して特定する(ステップS41-5-4)。
【選択図】図22
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客を識別する顧客識別情報に関連付けられたユーザデバイスと、前記顧客識別情報に関連付けられたユーザと、を管理する管理手段と、
前記ユーザデバイスの利用履歴に係る利用履歴情報を取得する第1取得手段と、
前記ユーザの取引履歴に係る取引履歴情報を取得する第2取得手段と、
前記利用履歴情報と、前記取引履歴情報と、前記顧客に対して導入対象を推奨するための推奨条件と、に基づいて、少なくとも一以上の導入対象を特定する特定手段と、
ことを特徴とする推奨管理装置。
【請求項2】
前記特定手段は、
前記推奨条件に含まれる所定の期間において蓄積された前記利用履歴情報に含まれる利用項目ごとの利用数、及び前記所定の期間において蓄積された前記取引履歴情報に含まれる取引項目ごとの取引数が前記推奨条件を満たす場合に、前記少なくとも一以上の導入対象を特定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の推奨管理装置。
【請求項3】
前記特定手段は、
前記所定期間における前記利用数及び前記取引数の変化率が前記推奨条件を満たす場合に、前記少なくとも一以上の導入対象を特定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の推奨管理装置。
【請求項4】
前記少なくとも一以上の取引履歴を表す取引履歴情報は、
前記ユーザデバイスの購入に係る購入履歴を表す購入履歴情報、前記ユーザデバイスの契約に係る契約履歴を表す契約履歴情報、及び前記ユーザデバイスに対する調査に係る調査履歴を表す調査履歴情報を含み、
前記特定手段は、
前記少なくとも一以上の利用履歴と、前記購入履歴、前記契約履歴及び前記調査履歴のうちのいずれかを含む前記少なくとも一以上の取引履歴と、に基づいて、前記少なくとも一以上の導入対象を特定する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の推奨管理装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の推奨管理装置であって、更に、
前記所定期間を、前記少なくとも一以上の利用履歴又は前記少なくとも一以上の取引履歴ごとに算出する算出手段を有する、
ことを特徴とする推奨管理装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の推奨管理装置であって、更に、
特定された前記少なくとも一以上の導入対象に関する情報を、前記顧客識別情報に関連付けられた宛先に対して送信する送信手段を有する、
ことを特徴とする推奨管理装置。
【請求項7】
前記顧客によって導入される導入対象に係る情報を管理する推奨管理装置と、
前記推奨管理装置が送信した前記導入対象に係る情報を表示する通信端末と、
を有する推奨管理システムであって、
前記推奨管理装置は、
前記ユーザデバイスと、前記顧客識別情報に関連付けられたユーザと、を管理する管理手段と、
前記ユーザデバイスの利用履歴に係る利用履歴情報を取得する第1取得手段と、
前記ユーザの取引履歴に係る取引履歴情報を取得する第2取得手段と、
前記利用履歴情報と、前記取引履歴情報と、前記顧客に対して導入対象を推奨するための推奨条件と、に基づいて、少なくとも一以上の導入対象を特定する特定手段と、
特定された前記少なくとも一以上の導入対象に関する情報を、前記通信端末に対して送信する送信手段と、を有し、
前記通信端末は、
前記送信手段から前記導入対象に関する情報を受信する受信手段
を有する、
ことを特徴とする推奨管理システム。
【請求項8】
前記ユーザデバイスは、MFP、スキャナ、ファクシミリ装置、電子ホワイトボード、プロジェクタ、PC、スマートフォン、対話型音声操作装置を含む、
ことを特徴とする請求項7に記載の推奨管理システム。
【請求項9】
顧客によって導入される導入対象に係る情報を管理する推奨管理装置が実行する推奨管理方法であって、
前記顧客を識別する顧客識別情報に関連付けられたユーザデバイスと、前記顧客識別情報に関連付けられたユーザと、を管理する管理ステップと、
前記ユーザデバイスの利用履歴に係る利用履歴情報を取得する第1取得ステップと、
前記ユーザの取引履歴に係る取引履歴情報を取得する第2取得ステップと、
前記利用履歴情報と、前記取引履歴情報と、前記顧客に対して導入対象を推奨するための推奨条件と、に基づいて、少なくとも一以上の導入対象を特定する特定ステップと、
を含む処理を実行する、
ことを特徴とする推奨管理方法。
【請求項10】
顧客によって導入される導入対象に係る情報を管理する推奨管理装置に、
前記顧客を識別する顧客識別情報に関連付けられたユーザデバイスと、前記顧客識別情報に関連付けられたユーザと、を管理する管理ステップと、
前記ユーザデバイスの利用履歴に係る利用履歴情報を取得する第1取得ステップと、
前記ユーザの取引履歴に係る取引履歴情報を取得する第2取得ステップと、
前記利用履歴情報と、前記取引履歴情報と、前記顧客に対して導入対象を推奨するための推奨条件と、に基づいて、少なくとも一以上の導入対象を特定する特定ステップと、
を含む処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、推奨管理装置、推奨管理システム、推奨管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートデバイスに各種のアプリケーションを提供するオンラインマーケットが利用されている。例えば、スマートデバイスを利用するユーザは、オンラインマーケットでレコメンドされた所望のアプリケーションを有料又は無料でダウンロードすることにより、スマートデバイス上で推奨されたアプリケーションを利用することができる。このように、ユーザに対して、有用なアプリケーションを推奨するシステムが知られている。
【0003】
そのひとつとして、複数のユーザによるアプリの利用頻度の傾向に基づいて、アプリをレコメンドする技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、ユーザデバイスの利用履歴にのみ基づいた導入対象を通知していたため、顧客に対してどのような導入対象を推奨するかという点について十分に考慮されていないという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、請求項1に係る発明は、顧客を識別する顧客識別情報に関連付けられたユーザデバイスと、前記顧客識別情報に関連付けられたユーザと、を管理する管理手段と、前記ユーザデバイスの利用履歴に係る利用履歴情報を取得する第1取得手段と、前記ユーザの取引履歴に係る取引履歴情報を取得する第2取得手段と、前記利用履歴情報と、前記取引履歴情報と、前記顧客に対して導入対象を推奨するための推奨条件と、に基づいて、少なくとも一以上の導入対象を特定する特定手段と、ことを特徴とする推奨管理装置を提供する。
【発明の効果】
【0006】
以上説明したように本発明によれば、顧客に対して適切な導入対象を推奨することが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】顧客の履歴情報管理に係る概念図である。
図2】情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。
図3】推奨管理装置、履歴管理サーバ及びアプリ配信サーバのハードウエア構成の一例を示す図である。
図4】通信端末のハードウエア構成の一例を示す図である。
図5】ユーザデバイスのハードウエア構成の一例を示す図である。
図6】情報処理システムの機能構成の一例を示す図である。
図7】情報処理システムの機能構成の一例を示す図である。
図8】ユーザ情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
図9】デバイス情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
図10】利用履歴情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
図11】取引履歴情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
図12】推奨条件管理テーブルの一例を示す概念図である。
図13】導入対象管理テーブルの一例を示す概念図である。
図14】利用履歴情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
図15】取引履歴情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
図16】ユーザ認証処理及びデバイス登録処理の一例を示すシーケンス図である。
図17】通信端末におけるユーザ認証実行時の表示画面例である。
図18】ユーザデバイスにおけるデバイス登録時の表示画面例である。
図19】履歴情報取得及び登録処理の一例を示すシーケンス図である。
図20】推奨判断処理の一例を示すシーケンス図である。
図21】推奨判断処理の一例を示すフローチャートである。
図22】導入対象特定処理の一例を示すフローチャートである。
図23】推奨情報を通知する表示画面例である。
図24】推奨情報を通知する表示画面例である。
図25】推奨情報を通知する表示画面例である。
図26】各種アプリ取得処理の一例を示すシーケンス図である。
図27】他の形態のユーザデバイスを用いた処理の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を用いて、発明を実施するための形態について説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する部分があればその説明を省略する。
【0009】
〔実施形態〕
<顧客の履歴情報管理>
まず、本実施形態における顧客の履歴情報管理について説明する。図1は、顧客の履歴情報管理に係る概念図である。図1に示したように、推奨管理装置3は顧客ID(顧客識別情報)ごとに、その顧客に所属するユーザデバイスとユーザとを管理している。ここで、推奨管理装置3は、各ユーザデバイスからログ情報を収集して、ユーザデバイスが所属する顧客IDと紐づけることで利用履歴情報として管理する。更に推奨管理装置3は、各ユーザの購買情報等を管理する履歴管理サーバ6から購買情報を収集して、ユーザが所属する顧客IDと紐づけることで取引履歴情報として管理する。その後、推奨管理装置3は、利用履歴情報及び取引履歴情報に戻づいて導入対象を特定して、特定した導入対象の導入を顧客に対して推奨する。例えば、ユーザデバイス5を管理する管理ユーザが推奨情報を確認でくるように所望の宛先に対して導入対象の推奨通知を送信し、推奨通知に基づいて導入対象が導入されたかを管理する。その後、推奨管理装置3は、顧客IDとインストールされた導入対象とを関連付けて管理する。
【0010】
〔情報処理システムの全体構成〕
図2は、情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。図2に示されているように、情報処理システム1は、推奨管理装置3、通信端末4、ユーザデバイス5、履歴管理サーバ6及びアプリ配信サーバ7を含む各装置及び端末によって構成されている。また、情報処理システム1は、推奨管理装置3、通信端末4、ユーザデバイス5及び履歴管理サーバ6を含む推奨管理システム2を有している。更に、情報処理システム1では、推奨管理装置3、通信端末4、ユーザデバイス5、履歴管理サーバ6及びアプリ配信サーバ7は、通信ネットワーク100を介してそれぞれ互いに接続されている。ここで、推奨管理装置3は、通信ネットワーク100を介して通信端末4、ユーザデバイス5及び履歴管理サーバ6とそれぞれ通信を行う際に、通信ネットワーク100の内側にファイアウォール(Fire Wall)を介して通信が行われてもよい。
【0011】
上述した通信ネットワーク100は、不特定多数の通信が行われる通信ネットワークであり、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)等によって構築されている。なお、通信ネットワーク100には、有線通信だけでなく、4G(4th Generation)、5G(5th Generation)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、LTE(Long Term Evolution)等の無線通信による通信ネットワークが含まれてもよい。
【0012】
<推奨管理装置>
情報処理システム1を構成する推奨管理装置3は、顧客に対して導入対象を推奨する情報処理装置(コンピュータシステム)である。推奨管理装置3は、一般的なサーバOSなどが搭載された一以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現され、利用が推奨されたアプリケーション(以下、「アプリ」という)を含む導入対象に関する履歴情報を管理する。この履歴情報は、例えば、ユーザデバイス5の機能を利用した際の利用履歴を示す利用履歴情報である。また、推奨管理装置3は、履歴情報に基づいて後述する推奨判断処理を行う。また、推奨管理装置3は、アプリのインストールを管理するインストール管理機能を持っていてもよい。また、推奨管理装置3は、他の装置、通信端末と通信を行うための通信アプリを記憶手段に記憶している。なお、推奨管理装置3は、利用履歴を管理する他の管理サーバと協働して導入対象の利用履歴を管理するようにしてもよい。つまり、推奨管理装置3は、利用履歴としての履歴情報(ログ情報)と導入対象の導入を推奨するための情報を分けて管理するようにしてもよい。
【0013】
なお、推奨管理装置3は、一般的に使用されるPC(Personal Computer)、携帯型ノートPC、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等の通信機能を有する通信端末であってもよい。推奨管理装置3は更に、ブラウザソフトウエア等のソフトウエアを動作させることが可能な通信装置又は通信端末が用いられてもよい。また、推奨管理装置3は複数のコンピュータよって実現されてもよい。
【0014】
また、推奨管理装置3は、推奨判断処理の結果である推奨情報通知などの通知を後述する通信端末4又はユーザデバイス5に対してプッシュ通知(送信)によりデータ(情報)を通知(送信)してもよい。その場合、推奨管理装置3は、例えば、プッシュ通知サーバの一例であるFCM(Firebase Cloud Messaging)を利用してプッシュ通知することで、データ(情報)の通知(送信)を実現することが可能である。
【0015】
<通信端末>
通信端末4は、後述するユーザデバイス5を利用又は管理するユーザが使用する通信端末である。通信端末4は、一般的なOSなどが搭載された通信を行うための情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現される。また、通信端末4は、推奨管理装置3が送信した推奨情報通知を受信、表示する。また、通信端末4は、一般的に利用されている外部サービスを提供する他の装置やアプリ、通信端末4と通信を行うための通信アプリを記憶手段に記憶している。
【0016】
なお、通信端末4は、一般的に使用されるPC(Personal Computer)、携帯型ノートPC、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末(サングラス型、腕時計型等)の通信機能を有する通信端末であってもよい。通信端末4は更に、ブラウザソフトウエア、各種アプリのソフトウエアを動作させることが可能な通信装置又は通信端末が用いられてもよい。
【0017】
<ユーザデバイス>
ユーザデバイス5は、推奨管理装置3において顧客IDと紐づけられて管理されるデバイスである。ユーザデバイス5は、例えば、一般的なOSなどが搭載された通信を行うための情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現され、利用が推奨されたアプリ等を一例とする導入対象に関する履歴情報を提供するデバイス(装置)である。また、ユーザデバイス5の機能を利用した場合には利用履歴の一例としてのログ情報を記憶し、推奨管理装置3にアップロードする。また、ユーザデバイス5は、推奨管理装置3が送信した推奨情報通知を受信、表示する。また、ユーザデバイス5は、推奨された導入対象(アプリ等)を導入(インストール)して使用する。ここで、図1に示したように、ユーザデバイス5Aは、画像形成装置を一例とするMFP(Multi-Function Peripheral)である。また、ユーザデバイス5Bは、所望の画像、映像等をスクリーン等に投射するプロジェクタである。なお、本実施形態において特に指定が無い場合は、単にユーザデバイス5と記載する。その他、ユーザデバイス5は、スキャナ、ファクシミリ装置、電子ホワイトボード、PC、スマートフォン、対話型音声操作装置(スマートスピーカ又はAIスピーカ)を含む。また、ユーザデバイス5は、一般的に利用されている外部サービスを提供する他の装置やアプリ、通信ネットワーク100を介して各装置、端末と通信を行うための通信アプリを記憶手段に記憶している。
【0018】
なお、ユーザデバイス5は、一般的に使用されるデスクトップPC(Personal Computer)、携帯型ノートPC等の単一のコンピュータによって構築されてもよい。
【0019】
<履歴管理サーバ>
履歴管理サーバ6は、履歴情報を管理する情報処理装置(コンピュータシステム)である。履歴管理サーバ6は、一般的なサーバOSなどが搭載された一以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現される。また、履歴管理サーバ6は、ユーザデバイス5の契約に係る契約履歴を示す契約履歴情報、購入履歴を示す購入履歴情報、調査履歴を示す調査履歴情報を含む各履歴情報をユーザデバイス5又は顧客に対応付けて管理する。上述した各履歴情報、すなわち取引履歴情報は、推奨管理装置3で管理される利用履歴情報とは異なる履歴情報である。具体的には、取引履歴情報は、ユーザデバイス5の購入に係る購入履歴を表す購入履歴情報、ユーザデバイス5の契約に係る契約履歴を表す契約履歴情報、及びユーザデバイス5に対する調査に係る調査履歴を表す調査履歴情報を含む。また、履歴管理サーバ6は、他の装置、通信端末と通信を行うための通信アプリを記憶手段に記憶している。
【0020】
なお、履歴管理サーバ6は、一般的に使用されるPC(Personal Computer)、携帯型ノートPC等の単一のコンピュータによって構築されてもよいし、ストレージ等の各部(機能又は手段)を分割して任意に割り当てられた複数のコンピュータによって構築されてもよい。また、履歴管理サーバ6の機能の全てまたは一部は、クラウド環境に存在するサーバコンピュータであってもよいし、オンプレミス環境に存在するサーバコンピュータであってもよい。つまり、本実施形態における推奨管理システム2は、履歴管理サーバ6で管理される各情報(データ)を、推奨管理装置3によって管理するようにシステムを構築してもよい。履歴管理サーバ6は更に、ブラウザソフトウエア等のソフトウエアを動作させることが可能な通信装置又は通信端末が用いられてもよい。
【0021】
<アプリ配信サーバ>
アプリ配信サーバ7は、ユーザデバイス5又はユーザに対してサービスを提供する情報処理装置(コンピュータシステム)である。アプリ配信サーバ7は、一般的なサーバOSなどが搭載された一以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現される。また、アプリ配信サーバ7は、ユーザデバイス5に対して配信又は導入される各種アプリを所定のストレージ領域に記憶、管理する。アプリ配信サーバ7は更に、ユーザデバイス5が要求した所定の処理要求に対する認証、及び所定の処理の実行を行うことも可能である。処理とは、例えば、ユーザデバイス5に対するアプリデータの提供、ユーザデバイス5に対するアプリ機能の提供、更にユーザデバイス5又はユーザに対するサービスの提供を含む。また、アプリ配信サーバ7は、他の装置、通信端末と通信を行うための通信アプリを記憶手段に記憶している。
【0022】
なお、アプリ配信サーバ7は、一般的に使用されるPC(Personal Computer)、携帯型ノートPC等の単一のコンピュータによって構築されてもよいし、ストレージ等の各部(機能又は手段)を分割して任意に割り当てられた複数のコンピュータによって構築されてもよい。また、アプリ配信サーバ7の機能の全てまたは一部は、クラウド環境に存在するサーバコンピュータであってもよいし、オンプレミス環境に存在するサーバコンピュータであってもよい。アプリ配信サーバ7は、更に、ブラウザソフトウエア等のソフトウエアを動作させることが可能な通信装置又は通信端末が用いられてもよい。
【0023】
上述したシステム構成に基づき、本実施形態では、利用が推奨された導入対象の導入効果に係る導入効果をユーザに提供することで、ユーザに対して導入効果の把握をしやすくさせることが可能な推奨管理システム2を提供する。
【0024】
●用語について●
本実施形態において「推奨」とは、顧客に対して導入対象の導入を薦めることである。一例として、ユーザデバイス5等に対してアプリケーションプログラム(以下、アプリという)等の導入対象を導入するための推薦、レコメンド等を含む。
【0025】
本実施形態において「導入対象」とは、導入される対象である。一例として、ユーザデバイス5等に導入(インストール)されるアプリ、ユーザデバイス5の契約に関するユーザによる契約行為又は契約内容、購入における購入手続、調査等の調査行為等を含む。
【0026】
本実施形態において「導入」とは、導入対象を利用可能にすることである。一例として、導入対象がアプリなどのソフトウエアである場合には、ユーザデバイス5、通信端末4等において、ソフトウエアをインストールなどにより利用可能な状態にすること、及びライセンスを購入すること、アプリ配信サーバ7などの外部サーバからアプリ機能を提供できる状態にすることを含む。また、導入対象が周辺機器や装置などのハードウエア又は物品である場合には、ハードウエアの設置又は利用可能な状態にすること、及び購入することを含む。また、導入対象がサービスである場合には、そのサービスに対する契約、及び申込を含む。
【0027】
また、本実施形態において「ユーザ」とは、推奨管理装置3において顧客IDと紐づけられて管理される者である。ユーザは、例えば、推奨管理装置3が送信した各種通知を、通信端末を用いて閲覧、操作する者をいう。ユーザはまた、ユーザデバイス5を操作して所定の機能を利用する者、通信端末を介して購入、契約等の取引や手続を行う者をいう。なお、ユーザは一般ユーザと管理ユーザを含む。ここで、一般ユーザは、はユーザデバイス5を利用する者である。また、管理ユーザは、ユーザデバイス5を管理又は所有する者である。例えば、管理ユーザは、推奨情報通知に基づいて、ユーザデバイス5に対して導入対象を導入することができる。また、ユーザとは、個人だけでなく企業などの部署、組織、グループ、チーム、集団を含む。
【0028】
また、本実施形態において「顧客」とは、情報処理システム1が提供するサービスを利用する契約者である。顧客は、推奨管理装置3において顧客IDで管理される。顧客は、一例として、ユーザ及びユーザデバイスが所属する主体そのもの、または該主体に関連するアカウントを含む。また、顧客とは、例えば企業などの部署、組織、グループ、チーム、集団などを含む。ただし、顧客とはユーザなどの個人を示す場合がある。また、顧客に所属するユーザやユーザデバイス5を顧客と表現する場合がある。
【0029】
また、本実施形態において「サービス」とは、情報処理システム1が提供する機能である。例えば、アプリデータやアプリ機能の提供、導入対象の推奨、などを含む。
【0030】
〔ハードウエア構成〕
続いて、図3乃至図5を用いて、実施形態に係る情報処理システムを構成する装置又は端末のハードウエア構成について説明する。なお、図3乃至図5に示されている端末又は装置のハードウエア構成は、必要に応じて構成要素が追加又は削除されてもよい。
【0031】
<推奨管理装置、履歴管理サーバ及びアプリ配信サーバのハードウエア構成>
図3は、推奨管理装置、履歴管理サーバ及びアプリ配信サーバのハードウエア構成の一例を示す図である。図3に示されているように、推奨管理装置3は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU301、ROM302、RAM303、EEPROM304、HD305、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ306、ディスプレイ307、近距離通信I/F308、CMOSセンサ309、撮像素子I/F310を備えている。推奨管理装置3は更に、ネットワークI/F311、キーボード312、ポインティングデバイス313、メディアI/F315、外部機器接続I/F316、音入出力I/F317、マイク318、スピーカ319及びバスライン720を備えている。
【0032】
これらのうち、CPU301は、推奨管理装置3全体の動作を制御する。ROM302は、CPU301の駆動に用いられるプログラム等を記憶する。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。EEPROM304は、CPU301の制御にしたがって、アプリ等の各種データの読出し又は書込みを行う。HD305は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ306は、CPU301の制御にしたがってHD305に対する各種データの読出し又は書込みを制御する。ここで、推奨管理装置3は、HD305及びHDDコントローラ306に代えて、SSD(Solid State Drive)を搭載したハードウエア構成であってもよい。ディスプレイ307は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字又は画像などの各種情報を表示する。本実施形態においてディスプレイ307は、表示手段の一例として機能する。近距離通信I/F308は、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標。以下省略)、Wi-Fi(登録商標。以下省略)等の無線通信インターフェイスを備える通信装置又は通信端末等とデータ通信を行うための通信回路である。CMOSセンサ309は、CPU301の制御にしたがって被写体を撮像して画像データ又は動画データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。なお、撮像手段は、CMOSセンサではなく、CCD(Charge Coupled Device)センサ等で構成される撮像手段であってもよい。撮像素子I/F310は、CMOSセンサ309の駆動を制御する回路である。
【0033】
ネットワークI/F311は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェイスである。キーボード312は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。なお、キーボード312に代えて又は加えて、タッチパネルで構成された文字、数値、各種指示などを入力する入力手段を備える構成であってもよい。ポインティングデバイス313は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。メディアI/F315は、フラッシュメモリ等の記録メディア314に対するデータの読出し又は書込み(記憶)を制御する。外部機器接続I/F316は、各種の外部機器を接続するためのインターフェイスである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ等である。音入出力I/F317は、CPU301の制御にしたがってマイク318及びスピーカ319との間で音信号の入出力を処理する回路である。マイク318は、音を電気信号に変える内蔵型の回路であり、外部のスピーカ等から発する音声や音波を取得し電気信号を用いた情報を取得する。スピーカ319は、電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。バスライン320は、CPU301等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0034】
履歴管理サーバ6は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU601、ROM602、RAM603、EEPROM604、HD605、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ606、ディスプレイ607、近距離通信I/F608、CMOSセンサ609、撮像素子I/F610を備えている。これらのハードウエア資源は、推奨管理装置3のCPU301、ROM302、RAM303、EEPROM304、HD305、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ306、ディスプレイ307、近距離通信I/F308、CMOSセンサ309、撮像素子I/F310の各ハードウエア資源と同様であるため、説明を省略する。履歴管理サーバ6は更に、ネットワークI/F611、キーボード612、ポインティングデバイス613、メディアI/F615、外部機器接続I/F616、音入出力I/F617、マイク618、スピーカ619及びバスライン620を備えている。これらのハードウエア資源は、推奨管理装置3のネットワークI/F311、キーボード312、ポインティングデバイス313、メディアI/F315、外部機器接続I/F316、音入出力I/F317、マイク318、スピーカ319及びバスライン320の各ハードウエア資源と同様であるため、説明を省略する。
【0035】
アプリ配信サーバ7は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU701、ROM702、RAM703、EEPROM704、HD705、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ706、ディスプレイ707、近距離通信I/F708、CMOSセンサ709、撮像素子I/F710を備えている。これらのハードウエア資源は、推奨管理装置3のCPU301、ROM302、RAM303、EEPROM304、HD305、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ306、ディスプレイ307、近距離通信I/F308、CMOSセンサ309、撮像素子I/F310の各ハードウエア資源と同様であるため、説明を省略する。アプリ配信サーバ7は更に、ネットワークI/F711、キーボード712、ポインティングデバイス713、メディアI/F715、外部機器接続I/F716、音入出力I/F717、マイク718、スピーカ719及びバスライン720を備えている。これらのハードウエア資源は、推奨管理装置3のネットワークI/F311、キーボード312、ポインティングデバイス313、メディアI/F315、外部機器接続I/F316、音入出力I/F317、マイク318、スピーカ319及びバスライン320の各ハードウエア資源と同様であるため、説明を省略する。アプリ配信サーバ7は更に、通信ネットワーク100を介して接続された一般に利用されている外部サーバを利用する形態をとってもよい。その場合のハードウエア資源は、外部サーバのハードウエア仕様に準ずるものであってよい。
【0036】
<通信端末のハードウエア構成>
図4は、通信端末のハードウエア構成の一例を示す図である。図4に示されているように、通信端末4は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU401、ROM402、RAM403、EEPROM404、ディスプレイ407、近距離通信I/F408、CMOSセンサ409、撮像素子I/F410を備えている。通信端末4は更に、ネットワークI/F411、タッチパネル412、ポインティングデバイス413、メディアI/F415、外部機器接続I/F416、音入出力I/F417、マイク418、スピーカ419及びバスライン420を備えている。
【0037】
これらのうち、CPU401は、通信端末4全体の動作を制御する。ROM402は、CPU401の駆動に用いられるプログラム等を記憶する。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。EEPROM404は、CPU401の制御にしたがって、アプリ等の各種データの読出し又は書込みを行う。ディスプレイ407は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字又は画像などの各種情報を表示する。本実施形態においてディスプレイ407は、表示手段の一例として機能する。近距離通信I/F408は、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標。以下省略)、Wi-Fi(登録商標。以下省略)等の無線通信インターフェイスを備える通信装置又は通信端末等とデータ通信を行うための通信回路である。CMOSセンサ409は、CPU401の制御にしたがって被写体を撮像して画像データ又は動画データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。なお、撮像手段は、CMOSセンサではなく、CCD(Charge Coupled Device)センサ等で構成される撮像手段であってもよい。撮像素子I/F410は、CMOSセンサ409の駆動を制御する回路である。
【0038】
ネットワークI/F411は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェイスである。タッチパネル412は、ユーザがディスプレイ407上に配置された所定のボタン、アイコン等に対して押下、クリック又はタップ等の操作をすることで、通信端末4を操作するための入力手段の一種である。なお、タッチパネル412に代えて又は加えて、キーボードで構成された文字、数値、各種指示などを入力する入力手段を備える構成であってもよい。ポインティングデバイス413は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。メディアI/F415は、フラッシュメモリ等の記録メディア414に対するデータの読出し又は書込み(記憶)を制御する。外部機器接続I/F416は、各種の外部機器を接続するためのインターフェイスである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ等である。音入出力I/F417は、CPU401の制御にしたがってマイク418及びスピーカ419との間で音信号の入出力を処理する回路である。マイク418は、音を電気信号に変える内蔵型の回路であり、外部のスピーカ等から発する音声や音波を取得し電気信号を用いた情報を取得する。スピーカ419は、電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。バスライン420は、CPU401等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0039】
<ユーザデバイスのハードウエア構成>
図5は、ユーザデバイスのハードウエア構成の一例を示す図である。図5に示されているように、ユーザデバイス5は、例えば画像形成装置(MFP(Multi-Function Peripheral))であり、コントローラ510、近距離通信回路520、エンジン制御部530、操作パネル540、ネットワークI/F550を含むハードウエア資源を備えている。
【0040】
これらのうち、コントローラ510は、コンピュータの主要部であるCPU501、システムメモリ(MEM-P)502、ノースブリッジ(NB)503、サウスブリッジ(SB)504、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)505、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)506、HDDコントローラ507及び記憶部であるHD508を有し、NB503とASIC505との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス521で接続した構成となっている。
【0041】
これらのうち、CPU501は、ユーザデバイス5の全体制御を行う制御部である。NB503は、CPU501と、MEM-P502、SB504及びAGPバス521とを接続するためのブリッジであり、MEM-P502に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタ及びAGPターゲットとを有する。
【0042】
MEM-P502は、コントローラ510の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM502a、プログラムやデータの展開、及びメモリ印刷時の描画用メモリなどとして用いるRAM502bとからなる。なお、RAM502bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読取り可能な記録媒体に記録して提供されるようにしてもよい。
【0043】
SB504は、NB503とPCIデバイス及び周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC505は、画像処理用のハードウエア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス521、PCIバス522、HD508及びMEM-C506をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC505は、PCIターゲット及びAGPマスタ、ASIC505において所定の優先順位に従って各信号の駆動タイミングの調停を行うアービタ(Arbiter)、MEM-C506を制御するメモリコントローラ、ハードウエアロジックなどにより画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部531及びプリンタ部532との間でPCIバス522を介したデータ転送を行うPCIユニットを含む。なお、ASIC505には、USB(Universal Serial Bus)のインターフェイスや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインターフェイスが接続されるようにしてもよい。
【0044】
MEM-C506は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD508は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。HD508は、CPU501の制御にしたがってHD508に対するデータの読出し又は書込みを制御する。AGPバス521は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインターフェイスであり、MEM-P502に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。
【0045】
また、近距離通信回路520には、近距離通信回路用アンテナ520aが備わっている。近距離通信回路520は、NFC、Bluetooth(登録商標。以下省略)等の通信回路である。
【0046】
更に、エンジン制御部530は、スキャナ部531、プリンタ部532及びFAX部533によって構成されている。また、操作パネル540は、現在の設定値や選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部540a、並びに、濃度の設定条件などの画像形成に係る条件の設定値を受け付けるテンキー及びコピー開始指示を受け付けるスタートキー等を含む操作ボタン部540bを備えている。本実施形態においてパネル表示部540aは、表示手段の一例として機能する。コントローラ510は、ユーザデバイス5全体の制御を行い、例えば、描画、通信、操作パネル540からの入力等を制御する。スキャナ部531又はプリンタ部532には、誤差拡散やガンマ(γ)変換などの画像処理部分が含まれている。また、FAX部533には、外部のファクシミリ通信機能を備えた装置との間をつなぐアナログ回線(公衆回線)を利用してファクシミリ通信を行なうためのアナログI/F、モデム(MODEM)、スピーカ等が含まれる。
【0047】
なお、ユーザデバイス5は、操作パネル540のアプリケーション切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能及びファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
【0048】
また、ネットワークI/F550は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェイスである。近距離通信回路520及びネットワークI/F550は、PCIバス522を介して、ASIC505に電気的に接続されている。
【0049】
ユーザデバイス5は更に、コンピュータによって構築され図2で示したような各ハードウエア資源を有するものであってもよい。
【0050】
なお、上記プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読取り可能な記録媒体に記録、又はネットワークを介してダウンロードを行い流通させるようにしてもよい。記録媒体の例として、CD-R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、Blu-ray Disc(Blu-rayは登録商標。以下省略)、SDカード、USBメモリ等が挙げられる。また、記録媒体は、プログラム製品(Program Product)として、国内又は国外へ提供されることができる。例えば、推奨管理装置3は、本発明に係るプログラムが実行されることで、本発明に係る推奨管理方法を実現する。
【0051】
〔情報処理システムの機能構成〕
次に、図6乃至図15を用いて、本実施形態の機能構成について説明する。図6は、情報処理システムの機能構成の一例を示す図である。なお、図6は、図2に示されている端末又は装置のうち、後述する処理又は動作に関連するものを示す。
【0052】
<推奨管理装置の機能構成>
まず、図3及び図6を用いて、推奨管理装置3の機能構成について説明する。図6に示されているように、推奨管理装置3は、送受信部31、抽出特定部32、取得部33、表示制御部34、判断処理部35、算出設定部36、生成部37、登録管理部38及び記憶読出部39を有する。これら各機能部は、図3に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM302、EEPROM304及びHD305のうち少なくとも一つからRAM303に展開された推奨管理装置3用のプログラムに従ったCPU301からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、推奨管理装置3は、図3に示されているROM302、EEPROM304及びHD305のうち少なくとも一つにより構築される記憶部3000を有している。更に、記憶部3000には、各装置、各端末と通信ネットワーク100を介して通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)、ブラウザアプリ、導入対象に対する導入効果等を通信端末4又はユーザデバイス5に対して送信するための導入対象管理アプリ等が記憶されている。
【0053】
<<推奨管理装置の各機能構成>>
次に、推奨管理装置3の各機能構成について詳細に説明する。図6に示されている推奨管理装置3の送受信部31は、主に、ネットワークI/F311及び近距離通信I/F308に対するCPU301の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して各端末、各装置との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。また、送受信部31は、特定された少なくとも一以上の導入対象に関する情報(導入対象の情報を含む推奨情報通知)を、顧客識別情報に関連付けられた宛先で示される通信端末4又はユーザデバイス5に対して送信する。本実施形態において送受信部31は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0054】
抽出特定部32は、主に、CPU301の処理によって実現される、抽出特定部32は、ユーザデバイス5の機能に係る利用履歴情報と、ユーザの取引に係る取引履歴情報と、顧客に対して導入対象を推奨するための推奨条件と、に基づいて、少なくとも一以上の導入対象を特定する。また抽出特定部32は、推奨条件に含まれる所定の期間において蓄積された利用履歴情報に含まれる利用項目ごとの利用数、及び所定の期間において蓄積された取引履歴情報に含まれる取引項目ごとの取引数が推奨条件を満たす場合に、少なくとも一以上の導入対象を特定する。また抽出特定部32は、所定期間における利用数及び取引数の変化率が推奨条件を満たす場合に、少なくとも一以上の導入対象を特定する。また抽出特定部32は、少なくとも一以上の利用履歴と、購入履歴、契約履歴及び調査履歴のうちのいずれかを含む少なくとも一以上の取引履歴と、に基づいて、少なくとも一以上の導入対象を特定する。本実施形態において抽出特定部32は、抽出手段及び特定手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0055】
取得部33は、主に、CPU301の処理によって実現される。なお、本実施形態に置いて取得部33は、ユーザデバイス5の機能に係る利用履歴に係る利用履歴情報(第1の履歴情報)を取得する第1取得手段として機能する。また、本実施形態に置いて取得部33は、ユーザの取引履歴に係る取引履歴情報(第2の履歴情報)を取得する第2取得手段として機能する。なお、取引履歴情報は、ユーザデバイス5に係る購入履歴、契約履歴及び調査履歴に係るそれぞれの情報を含む。このように、取得部33は、複数の取得手段を備えていてもよい。
【0056】
表示制御部34は、主に、ディスプレイ307に対するCPU301の処理によって実現され、通信端末4及びユーザデバイス5のうち少なくとも一方に対する各種画面及び情報(データ)の表示制御を行う。また、表示制御部34は、例えば、ブラウザを介して、HTML(Hyper Text Markup Language)等により生成された表示画面を、通信端末4のディスプレイ407及びユーザデバイス5のパネル表示部540aのうち少なくとも一方に表示させることも可能である。本実施形態において表示制御部34は、表示制御手段の一例として機能する。
【0057】
判断処理部35は、主に、CPU301の処理によって実現され、推奨管理装置3における各種判断を行う。本実施形態において判断処理部35は、判断処理手段の一例として機能する。
【0058】
算出設定部36は、主に、CPU301の処理によって実現される。算出設定部36は、抽出された推奨条件に基づいて各値を算出する。また算出設定部36は、所定期間を、少なくとも一以上の利用履歴又は少なくとも一以上の取引履歴ごとに算出し設定する。但し、一以上の取引履歴ごとに(個別に)算出、設定される導入前の所定期間及び導入後の所定期間は、同じ期間であってもよいし、それぞれ異なる期間であってもよい。実施形態において算出設定部36は、算出手段の一例として機能する。
【0059】
生成部37は、主に、CPU301の処理によって実現され、推奨判断処理が実行された後、顧客に対して導入対象を推奨するための推奨情報通知画面を構成する推奨情報通知画面データを生成する。本実施形態において生成部37は、生成手段の一例として機能する。
【0060】
登録管理部38は、主に、CPU301の処理によって実現される。登録管理部38は、通信端末4が送信したユーザ識別情報とパスワードを用いて、ユーザ認証処理を実行する。また、登録管理部38は、顧客を識別する顧客識別情報に関連付けられたユーザデバイス5と、顧客識別情報に関連付けられたユーザと、顧客識別情報に関連付けて導入された導入対象を識別する導入対象識別情報と、をそれぞれ管理する。また、登録管理部38は、顧客を識別する顧客識別情報に関連付けられたユーザデバイス5と、顧客識別情報に関連付けられたユーザと、を管理する。なお、上述した管理を行うためのデータテーブル(各データベース:DB)については後述する。本実施形態において登録管理部38は、登録手段の一例として機能する。
【0061】
記憶読出部39は、主に、ROM302、EEPROM304及びHD305のうち少なくとも一つに対するCPU301の処理によって実現され、記憶部3000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部3000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において記憶読出部39は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0062】
●ユーザ情報管理テーブル●
図8は、ユーザ情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構成は一例であり、これに限るものではない。推奨管理装置3の記憶部3000には、図8に示されているようなユーザ情報管理テーブルによって構成されたユーザ情報管理DB3001が構築されている。ユーザ情報管理テーブルでは、顧客識別情報及び顧客名のうち少なくとも一方をタブとして各タブで分けられたユーザ識別情報ごとに、ユーザ名、パスワード及び電子メールアドレスが関連付けられて記憶、管理されている。これらのうち、顧客識別情報及び顧客名は、推奨管理システム2において、ユーザデバイス5を利用する顧客Xに与えられた識別情報であり、例えば、「C0001」、「C0002」等で与えられる。ユーザ識別情報は、顧客に含まれる(属する)ユーザを識別するための情報であり、例えば、「U0001」、「U0002」等で与えられ管理される。ユーザ名はユーザ識別情報を有するユーザの名称である。パスワードは、推奨管理システム2を含む情報処理システム1を利用する際のログイン時のユーザ識別情報と関連付けられた識別情報であり、初回の起動時(ログイン時)等にユーザが入力する。電子メールアドレスは、ユーザに与えられた電子メールを利用する際のアドレスである。なお、本実施形態においてユーザ情報管理テーブル(ユーザ情報管理DB3001)は、ユーザ情報管理手段の一例として機能する。なお、ユーザ情報管理DB3001では、ユーザ識別情報毎に、ユーザの有する役割、又は管理権限の有無を記憶しても良い。例えば、ユーザデバイス5を管理する管理ユーザに対応するユーザ識別情報には、役割が管理ユーザであること、又は管理権限を有することを示す情報を紐づけて記憶する。一方、ユーザデバイス5を利用する一方ユーザに対応するユーザ識別情報には、役割が一般ユーザであること、又は管理権限を有していないすることを示す情報を紐づけて記憶する。また、ユーザ情報管理DB3001では、ユーザ識別情報毎に、推奨管理装置3が推奨情報通知を送信するか否かを示す情報を記憶しても良い。例えば、管理ユーザに対応するユーザ識別情報には、推奨情報通知を送信することを示す情報を紐づけて記憶する。
【0063】
●デバイス情報管理テーブル●
図9は、デバイス情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構成は一例であり、これに限るものではない。推奨管理装置3の記憶部3000には、図9に示されているようなデバイス情報管理テーブルによって構成されたデバイス情報管理DB3002が構築されている。デバイス情報管理テーブルでは、顧客識別情報及び顧客名のうち少なくとも一方をタブとして各タブで分けられたデバイス識別情報(端末識別情報)ごとに、デバイスの種類及びアドレス情報が関連付けられて記憶、管理されている。これらのうち、デバイス識別情報は、顧客に含まれる(属する)ユーザデバイス5を識別するための情報であり、例えば、「D0001」、「D0002」等で与えられ管理される。なお、デバイス識別情報には、ユーザデバイス5だけでなく、通信端末4の情報も含めて管理される。これは、推奨される導入対象等を、推奨管理装置3が通信端末4に対して通知する際に利用するためである。推奨管理装置3は、導入対象を推奨するための推奨情報等を通信端末4に通知する際、通知対象となる顧客識別情報に基づいてデバイス識別情報から通信端末4を特定し、アドレス情報で示された宛先に通知を送信する。なお、顧客識別情報に基づいてユーザ識別情報からユーザを特定し、電子メールアドレス宛に通知を送信してもよい。デバイスの種類は、ユーザデバイス5として与えられる装置の種類であり、「MFP(Multi Function Peripheral)」、「スキャナ」、「FAX(ファクシミリ装置)」、「電子ホワイトボード」、「プロジェクタ」、「PC」、「スマートフォン」、「対話型音声操作装置(スマートスピーカ)」等が含まれる。アドレス情報は、情報処理システム1においてユーザデバイス5を特定するアドレス情報であり、例えば、IPアドレスで与えられ管理される。
【0064】
なお、デバイス情報管理DB3002では、デバイス識別情報毎に、推奨管理装置3が推奨情報通知を送信するか否かを示す情報を記憶しても良い。例えば、管理ユーザが管理しているユーザデバイス5及び通信端末4に対応するデバイス識別情報には、推奨情報通知を送信することを示す情報を紐づけて記憶する。 なお、デバイス情報管理テーブルは、以下の用途で用いられる。例えば、デバイス情報管理テーブルは、後述する第1履歴情報管理テーブルで管理されていないデバイス(例えば顧客が設置したばかりで、過去にまだログ収集したことがないデバイス)からログ情報を受信した場合、どの顧客識別情報と関連付けて記憶するのかを、デバイス管理情報に基づいて判断する際に用いられる。若しくは、デバイス情報管理テーブルは、推奨管理装置3がどのデバイスにログ情報を要求するのかを判断する際に用いられる。この場合、推奨管理装置3がユーザデバイス5に対して問い合わせる際に、アドレス情報が用いられる。なお、本実施形態においてデバイス情報管理テーブル(デバイス情報管理DB3002)は、デバイス履歴情報管理手段の一例として機能する。
【0065】
●利用履歴情報管理テーブル●
図10は、利用履歴情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構成は一例であり、これに限るものではない。推奨管理装置3の記憶部3000には、図10に示されているような利用履歴情報管理テーブルによって構成された利用履歴情報管理DB3003が構築されている。利用履歴情報管理テーブルでは、顧客識別情報及び顧客名のうち少なくとも一方をタブとして各タブで分けられたデバイス識別情報ごとに、デバイスの種類、利用履歴(項目1)、利用日時、利用数(利用量)を含む項目が関連付けられて記憶、管理されている。これらのうち、利用履歴(項目1)は、ユーザデバイス5の機能に係る利用履歴を示す第1の履歴情報の一例である。また、利用履歴(項目1)は、例えば、「名刺コピー」、「伝票スキャン&コピー」、「検索」、「動画視聴」等で与えられる。つまり、利用履歴(項目1)は、ユーザデバイス5で実行された機能又はアプリを示す情報である。利用日時は、利用履歴が蓄積された日時(すなわちアプリの機能等が実行された日時)又は所定期間を表す。利用数(利用量)は、利用日時として与えられた日時又は所定期間における利用履歴(項目1)の利用数を表す。利用数(利用量)は、機能又はアプリが所定の処理を実行した回数や実行を受け付けた回数、処理の対象となった媒体やファイル及びデータの数や容量などでもよい。そして、推奨管理装置3は、この利用履歴に係る利用履歴情報(利用数又は利用量)をユーザデバイス5から取得するタイミングを任意に設定することが可能である。取得するタイミングは、例えば、毎日、3日おき、10日おき等が考えられる。これにより、例えば、推奨管理装置3が10日おきに所定の利用履歴情報(利用数又は利用量)を取得する場合、10日分の利用履歴情報(総利用数又は総利用量)が抽出される。
【0066】
また、利用履歴情報管理テーブルで管理される利用履歴(項目1)の内容としては、デバイス種類がMFPの場合は、例えば、コピー&プリント、スキャン、ファクシミリ送受信、認証が考えられる。デバイス種類が電子ホワイトボード(IWB)の場合は、例えば、投影、書込み、拠点間の連携、結果の共有が考えられる。デバイス種類がプロジェクタの場合は、例えば、投影、書込みが考えられる。以上は、推奨管理装置3が各ユーザデバイスに対して情報を送信する場合のデバイスである。
【0067】
また、利用履歴情報管理テーブルで管理される利用履歴(項目1)の内容としては、デバイス種類がスマートフォンの場合は、例えば、検索、デザリング、情報共有(SNS)、通話/メール、動画・静止画・音楽の視聴、ナビゲーション(位置、行動履歴)が考えられる。この場合、推奨管理装置3は、ユーザデバイスではなく、スマートフォン(PC)自身に対して情報を送信する。なお、本実施形態において利用履歴情報管理テーブル(利用履歴情報管理DB3003)は、利用履歴情報管理手段の一例として機能する。
【0068】
●取引履歴情報管理テーブル●
図11は、取引履歴情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構成は一例であり、これに限るものではない。推奨管理装置3の記憶部3000には、図11に示されているような取引履歴情報管理テーブルによって構成された取引履歴情報管理DB3004が構築されている。取引履歴情報管理テーブルでは、顧客識別情報及び顧客名のうち少なくとも一方をタブとして各タブで分けられたユーザ識別情報ごとに、履歴種類、取引履歴(項目2)、取引日時、取引数(取引量)を含む項目が関連付けられて記憶、管理されている。履歴種類は、ユーザによってなされた、例えば、「購入」、「調査」、「契約」等で与えられる。取引履歴(項目2)は、ユーザにより取引された取引履歴を示す第2の履歴情報の一例である。取引履歴(項目2)は、例えば、「名刺フォルダ購入」、「伝票購入」、「はんこ購入」、「仕分け印刷の稼働状況」、「動画編集」等で与えられる。取引日時は、取引履歴が蓄積された日時又は所定期間を表す。取引数(取引量)は、取引日時として与えられた日時又は所定期間における取引履歴(項目2)の取引数を表す。このように、第2の履歴情報は、備品などの購入履歴に係る購入履歴情報、各種サービスやライセンスなどの契約履歴に係る契約履歴情報、及びアンケート結果やユーザ環境の監視結果などの調査履歴に係る調査履歴情報を含む。なお、履歴管理サーバ6は、顧客識別情報を管理していないため、推奨管理装置3側が収集したそれぞれの取引情報を顧客識別情報に関連付けることにより、取引履歴情報管理DB3004を生成する。
【0069】
また、取引履歴情報管理テーブルで管理される取引履歴(項目2)の内容としては、履歴種類が購入の場合であって、購入対象が事務用品の場合は、例えば、名刺フォルダ、用紙、インク・トナー、周辺機器、オフィス家具、オフィスウエア、その他事務用品が考えられる。履歴種類が購入の場合であって、購入対象が介護用品の場合は、介護用品が考えられる。履歴種類が購入の場合であって、購入対象が建築・工事の場合は、例えば、黒板、工具、運搬、研磨、測量機器が考えられる。履歴種類が購入の場合であって、購入対象が安全標識の場合は、例えば、安全標識、安全用品が考えられる。履歴種類が防購入の場合であって、購入対象が犯・防災の場合は、例えば、防犯・防災用品が考えられる。履歴種類が購入の場合であって、購入対象が店舗用品の場合は、例えば、レジ、シーラ、のぼりが考えられる。履歴種類が購入の場合であって、購入対象が梱包用品の場合は、例えば、箱、緩衝材、テープが考えられる。以上は、推奨管理装置3が取引履歴のうちの購入履歴として管理する履歴種類となる。
【0070】
また、取引履歴情報管理テーブルで管理される取引履歴(項目2)の内容としては、履歴種類がセミナーの場合は、例えば、ウェビナー申込が考えられる。履歴種類が電力販売の場合は、例えば、電力販売サービスが考えられる。履歴種類が通話の場合は、例えば、電話サービスが考えられる。履歴種類が素材の場合は、例えば、イラスト、テンプレートが考えられる。履歴種類がコラムの場合は、例えば、ノウハウ、マナー、トレンドが考えられる。以上は、推奨管理装置3が取引履歴のうちの契約履歴(契約日時、契約内容等)として管理する履歴種類となる。
【0071】
また、取引履歴情報管理テーブルで管理される取引履歴(項目2)の内容としては、履歴情報が顧客情報である場合は、例えば、自社機器数、他社機器数、顧客属性、興味関心/困り事、契約時期が考えられる。履歴種類が調査の場合は、例えば、ネットトラフィックの監視情報が考えられる。以上は、推奨管理装置3が取引履歴のうちの調査履歴(アンケート回答結果、ヒアリング結果、監視結果等)として管理する履歴種類となる。
【0072】
また、取引数(取引量)は、履歴種類が購入の場合は購入数や購入回数などを示し、履歴種類が調査の場合は調査結果を示し、履歴種類が契約の場合は契約内容や契約対象となった人数やデバイス数などを示す。なお、本実施形態において取引履歴情報管理テーブル(取引履歴情報管理DB3004)は、取引履歴情報管理手段の一例として機能する。
【0073】
●推奨条件管理テーブル●
図12は、推奨条件管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構成は一例であり、これに限るものではない。推奨管理装置3の記憶部3000には、図12に示されているような推奨条件管理テーブルによって構成された推奨条件管理DB3005が構築されている。推奨条件管理テーブルでは、推奨条件識別情報ごとに、以下の各項目が関連付けられて記憶、管理されている。各項目には、少なくとも一以上の利用項目名(利用履歴)、少なくとも一以上の推奨条件(推奨条件1、推奨条件3、・・・)、少なくとも一以上の取引項目名(取引履歴)、少なくとも一以上の推奨条件(推奨条件2、推奨条件4、・・・)、少なくとも一以上の推奨される導入対象が含まれる。なお、導入対象としては導入対象を識別するための情報として、導入対象識別情報又は導入対象名が含まれる。なお、推奨条件に対して付与される付与番号の偶奇に特別な意味はない。これらのうち、推奨条件識別情報は、アプリ等の導入対象を推奨する際の推奨条件を識別する識別情報であり、例えば、「RC0001」、「RC0002」等で与えられる。利用項目名(利用履歴)は、ユーザデバイス5において利用された項目名を示し、例えば、「名刺コピー」、「伝票スキャン」等の項目名で与えられる。推奨条件1は、利用項目名で与えられた項目に対して推奨する場合の閾値が与えられる。取引項目名(取引履歴)は、ユーザデバイス5における利用履歴とは異なる取引履歴としての項目名を示し、例えば、「名刺フォルダ購入」、「伝票購入」等の項目名で与えられる。推奨条件2は、取引項目名で与えられた項目に対して推奨する場合の閾値が与えられる。
【0074】
ここで「RC0001」で示される推奨条件について説明する。この場合、利用項目名で示すようにユーザデバイス5が有する機能である「名刺コピー」の回数について期間αの間にA以上であり、且つ「名刺フォルダ購入」の回数が期間αの間にB以上である場合に、「RC0001」で示される推奨条件が満たされたと判断される。なお、Aは例えば700枚であり、Bは例えば200個である。次に、「RC0002」で示される推奨条件について説明する。この場合、「名刺コピー」の回数について期間αの間にX以上の変化率が算出され、且つ「名刺フォルダ購入」の回数について期間αの間にY以上の変化率が算出された場合に、「RC0002」で示される推奨条件が満たされたと判断される。なお、Xは例えば120%であり、Yは例えば200%である。これにより、導入対象は、利用履歴及び取引履歴に対して上述したような所定の推奨条件が満たされることで、所定の顧客に対して導入が促される。なお、本実施形態において推奨条件管理テーブル(推奨条件管理DB3005)は、推奨条件管理手段の一例として機能する。なお、推奨条件に含まれる「A」「X」などの値がどのような種類の値であるか、つまり算出設定部36によってどのような算出処理を行うのかを示す情報を推奨条件に含めることができる。例えば、判断処理部35が利用数(利用量)の合計値と「A」と比較することで推奨判断を行う場合は一例として「Aは枚数」という情報を推奨条件に含めることができる。また、判断処理部35が利用数(利用量)の変化率と「X」と比較することで推奨判断を行う場合は一例として「Xは枚数変化率」という情報を推奨条件に含めることができる。
【0075】
●導入対象管理テーブル●
図13は、導入対象管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構成は一例であり、これに限るものではない。推奨管理装置3の記憶部3000には、図13に示されているような導入対象管理テーブルによって構成された導入対象管理DB3006が構築されている。導入対象管理テーブルでは、導入対象識別情報ごとに、導入対象、導入対象保存先(購入先)を含む項目が関連付けられて記憶、管理されている。これらのうち、導入対象識別情報は、アプリ等の導入対象を識別する識別情報で、例えば、「RS0001」、「RD0002」等で与えられる。導入対象は、ユーザデバイス5に対して推奨されるアプリ等の実体を表し、例えば、「名刺管理アプリ」、「請求管理ソフト」等で与えられる。導入対象保存先(購入先)は、導入対象が保存されている場所を表し、URL、会社名等で与えられる。なお、本実施形態において導入対象管理テーブル(導入対象管理DB3006)は、導入対象管理手段の一例として機能する。
【0076】
<通信端末の機能構成>
次に、図4及び図6を用いて、通信端末4の機能構成について説明する。図6に示されているように、通信端末4は、送受信部41、操作受付部42、取得部43、表示制御部44及び記憶読出部49を有する。これら各機能部は、図4に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM402、EEPROM404及び記録メディア414のうち少なくとも一つからRAM403に展開された通信端末4用のプログラムに従ったCPU401からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、通信端末4は、図5に示されているROM402、EEPROM404及び記録メディア414のうち少なくとも一つにより構築される記憶部4000を有している。更に、記憶部4000には、各装置、各端末と通信ネットワーク100を介して通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)、ブラウザアプリ、導入対象に対する導入効果等を表示させるための導入対象管理アプリ等が記憶されている。
【0077】
<<通信端末の各機能構成>>
次に、通信端末4の各機能構成について詳細に説明する。図6に示されている通信端末4の送受信部41は、主に、ネットワークI/F411及び近距離通信I/F408に対するCPU401の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して各端末、各装置との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。本実施形態において送受信部41は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0078】
操作受付部42は、主に、タッチパネル412及びポインティングデバイス413のうち少なくとも一方が受け付けた各種操作により生成された信号をCPU401が処理することによって実現される。本実施形態において操作受付部42は、受付手段の一例として機能する。
【0079】
取得部43は、主に、CPU401の処理によって実現され、推奨管理装置3が送信した各種情報を取得する。取得部43は、例えば、推奨管理装置3が送信した推奨情報通知応答に含まれる推奨情報を取得する。本実施形態において取得部43は、取得手段の一例として機能する。
【0080】
表示制御部44は、主に、ディスプレイ407に対するCPU401の処理によって実現され、通信端末4における各種画面及び情報(データ)の表示制御を行う。また、表示制御部44は、例えば、ブラウザを用いて、HTML(Hyper Text Markup Language)等により生成された表示画面を、通信端末4のディスプレイ407(以下、単にディスプレイ407という)に表示させる。表示制御部44は、例えば、取得した推奨情報をディスプレイ407に表示させる。本実施形態において表示制御部44は、表示制御手段の一例として機能する。
【0081】
記憶読出部49は、主に、ROM402、EEPROM404及び記録メディア414のうち少なくとも一つに対するCPU401の処理によって実現され、記憶部4000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部4000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において記憶読出部49は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0082】
<ユーザデバイスの機能構成>
次に、図5及び図6を用いて、ユーザデバイスの機能構成について説明する。図6に示されているように、ユーザデバイス5は、送受信部51、操作受付部52、取得部53、表示制御部54、制御部55、実行部56、生成部57及び記憶読出部59を有する。これら各機能部は、図5に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM502a及びHD508のうち少なくとも一つからRAM502bに展開されたユーザデバイス5用のプログラムに従ったCPU501からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、ユーザデバイス5は、図5に示されているROM502a及びHD508のうち少なくとも一つにより構築される記憶部5000を有している。
【0083】
<<ユーザデバイスの各機能構成>>
次に、ユーザデバイス5の各機能構成について詳細に説明する。図6に示されているユーザデバイス5の送受信部51は、主に、ネットワークI/F550及び近距離通信回路520に対するCPU501の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して各端末、各装置との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。また、送受信部51は、
履歴情報を提供するユーザデバイスの機能に係る利用履歴を示す第1の履歴情報を、推奨管理装置3に対して送信する。本実施形態において送受信部51は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0084】
操作受付部52は、主に、操作パネル540のパネル表示部540a及び操作ボタン部540bのうち少なくとも一方が受け付けた各種操作により生成された信号をCPU501が処理することによって実現される。本実施形態において操作受付部52は、受付手段の一例として機能する。
【0085】
取得部53は、主に、CPU501の処理によって実現され、推奨管理装置3が送信した各種情報を取得する。取得部43は、例えば、推奨管理装置3が送信した推奨情報通知応答に含まれる推奨情報、導入対象の一例である各種アプリに係るアプリデータ(プログラム等)を取得する。本実施形態において取得部53は、取得手段の一例として機能する。
【0086】
表示制御部54は、主に、操作パネル540のパネル表示部540aに対するCPU501の処理によって実現され、ユーザデバイス5における各種画面及び情報(データ)の表示制御を行う。また、表示制御部54は、例えば、ブラウザを用いて、HTML等により生成された表示画面を、操作パネル540に表示させる。なお、本実施形態では、ユーザデバイス5の一例としてMFPを例示したが、これに限らない。したがって、ユーザデバイス5の各機能部におけるハードウエア資源は、各ユーザデバイス5を構成するハードウエア資源にあわせて適宜変更可能である。本実施形態において表示制御部54は、表示制御手段の一例として機能する。
【0087】
制御部55は、主に、CPU501の処理によって実現され、ユーザデバイス5における各種制御を行う。本実施形態において制御部55は、制御手段の一例として機能する。
【0088】
実行部56は、主に、CPU401の処理によって実現され、ユーザデバイス5における各種アプリ等の起動、印刷エンジンの起動、印刷処理の実行、投影処理の実行等を行う。本実施形態において実行部56は、実行手段の一例として機能する。
【0089】
生成部57は、主に、CPU501の処理によって実現され、ユーザデバイス5に対して通知、表示させるための各種通知情報(画面情報)を生成する。本実施形態において生成部57は、生成手段の一例として機能する。
【0090】
記憶読出部59は、主に、ROM502a及びHD508のうち少なくとも一つに対するCPU501の処理によって実現され、記憶部5000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部5000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において記憶読出部59は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0091】
●利用履歴情報管理テーブル●
図14は、利用履歴情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構成は一例であり、これに限るものではない。ユーザデバイス5の記憶部5000には、図14に示されているような利用履歴情報管理テーブルによって構成された利用履歴情報管理DB5001が構築されている。利用履歴情報管理DB5001では、ユーザがユーザデバイス5の機能を利用するたびに、利用履歴(項目1)、利用日時、利用数(利用量)が、登録、更新される。利用履歴情報管理テーブルでは、デバイス識別情報ごとに、利用履歴(項目1)、利用日時、利用数(利用量)を含む項目が関連付けられて記憶、管理されている。これらの項目は、推奨管理装置3で管理される利用履歴情報管理テーブルの各項目に対応する。つまり、デバイスごとに利用履歴情報を管理するユーザデバイス5が送信した利用履歴情報管理テーブルの各項目の内容が、推奨管理装置3で管理される利用履歴情報管理テーブルの各項目に反映される。なお、各ユーザデバイス5は、それぞれの記憶部5000に利用履歴情報管理テーブルを記憶する。本実施形態において利用履歴情報管理テーブル(利用履歴情報管理DB5001)は、利用履歴情報管理手段の一例として機能する。
【0092】
<履歴管理サーバの機能構成>
次に、図3及び図6を用いて、履歴管理サーバの機能構成について説明する。図6に示されているように、履歴管理サーバ6は、送受信部61、取得部63、登録部68及び記憶読出部69を有する。これら各機能部は、図4に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM602、EEPROM604及びHD605のうち少なくとも一つからRAM603に展開された履歴管理サーバ6用のプログラムに従ったCPU601からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、履歴管理サーバ6は、図4に示されているROM602、EEPROM604及びHD605のうち少なくとも一つにより構築される記憶部6000を有している。更に、記憶部6000には、各装置、各端末と通信ネットワーク100を介して通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)、ブラウザアプリ、ユーザデバイスが送信した取引履歴情報を管理するための履歴管理アプリ等が記憶されている。
【0093】
<<履歴管理サーバの各機能構成>>
次に、履歴管理サーバ6の各機能構成について詳細に説明する。図6に示されている履歴管理サーバ6の送受信部61は、主に、ネットワークI/F611及び近距離通信I/F608に対するCPU601の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して各端末、各装置との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。本実施形態において送受信部61は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0094】
取得部63は、主に、CPU601の処理によって実現され、ユーザデバイス5、通信端末4、または営業担当者のコンピュータなどが送信した取引履歴情報を取得する。本実施形態において取得部63は、取得手段の一例として機能する。
【0095】
登録部68は、CPU601の処理によって実現され、ユーザデバイス5、通信端末4、または営業担当者のコンピュータなどが送信した取引履歴情報を取引履歴情報管理DB6001に登録する。本実施形態において登録部66は、登録手段の一例として機能する。
【0096】
記憶読出部69は、主に、ROM602、EEPROM604及びHD605のうち少なくとも一つに対するCPU601の処理によって実現され、記憶部6000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部6000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において記憶読出部69は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0097】
●取引履歴情報管理テーブル●
図15は、取引履歴情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構成は一例であり、これに限るものではない。履歴管理サーバ6の記憶部6000には、図15に示されているような取引履歴情報管理テーブルによって構成された取引履歴情報管理DB6001が構築されている。取引履歴情報管理テーブルでは、ユーザ識別情報ごとに、履歴種類、取引履歴(項目2)、取引日時、取引数(取引量)を含む項目が関連付けられて記憶、管理されている。これらの項目は、推奨管理装置3で管理される取引履歴情報管理テーブルの各項目に対応する。つまり、顧客ごとに取引履歴情報を管理する履歴管理サーバ6が送信した所定の顧客に係る取引履歴情報管理テーブルの各項目の内容が、推奨管理装置3で管理される取引履歴情報管理テーブルの各項目に反映される。本実施形態において取引履歴情報管理テーブル(取引履歴情報管理DB6001)は、取引履歴情報管理手段の一例として機能する。
【0098】
<アプリ配信サーバの機能構成>
次に、図3及び図7を用いて、アプリ配信サーバの機能構成について説明する。図7に示されているように、アプリ配信サーバ7は、送受信部71、取得部73、実行部76及び記憶読出部79を有する。これら各機能部は、図3に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM702、EEPROM704及びHD705のうち少なくとも一つからRAM703に展開されたアプリ配信サーバ7用のプログラムに従ったCPU701からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、アプリ配信サーバ7は、図3に示されているROM702、EEPROM704及びHD705のうち少なくとも一つにより構築される記憶部7000を有している。更に、記憶部7000には、各装置、各端末と通信ネットワーク100を介して通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)、ブラウザアプリ、アプリ群を構成する各種データ、ユーザデバイス5が送信した所定の機能を実行するための機能実行アプリ、ユーザデバイス5にインストールされる導入対象としてのアプリ等が記憶されている。上述したように、アプリ配信サーバ7は、通信ネットワーク100を介して接続された一般に利用されている外部サーバを利用する形態をとってもよい。その場合の機能構成は、外部サーバのハードウエア仕様に対応したものであってよい。
【0099】
<<アプリ配信サーバの各機能構成>>
次に、アプリ配信サーバ7の各機能構成について詳細に説明する。図8に示されているアプリ配信サーバ7の送受信部71は、主に、ネットワークI/F711及び近距離通信I/F708に対するCPU701の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して各端末、各装置との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。本実施形態において送受信部71は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。例えば、送受信部71はユーザデバイス5から導入対象のアプリの要求を受け付け、ユーザデバイス5に対して導入対象のアプリを配信することができる。
【0100】
取得部73は、主に、CPU701の処理によって実現され、ユーザデバイス5が送信したアプリ配信要求、推奨管理装置3が送信したユーザデバイス5に係る処理要求等を取得する。本実施形態において取得部73は、取得手段の一例として機能する。
【0101】
実行部76は、主に、CPU701の処理によって実現され、本実施形態において実行部76は、実行手段の一例として機能する。例えば、ユーザデバイス5から所定の機能を実行する要求を受信した場合、実行部76は、ユーザデバイス5に対して所定の機能を提供する。
【0102】
記憶読出部79は、主に、ROM702、EEPROM704及びHD705のうち少なくとも一つに対するCPU701の処理によって実現され、記憶部7000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部7000からアプリ群を構成する各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において記憶読出部79は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0103】
●各種アプリデータ●
アプリ配信サーバ7において管理される、若しくはアプリ配信サーバ7と通信可能な外部サーバ等で管理される各種アプリデータについては、各種アプリデータを管理するサーバにおける管理手法、仕様等にしたがうものでよい。更に、各種アプリデータのデータ構造についても、特に限定はされない。
【0104】
〔実施形態の処理又は動作〕
次に、図16乃至図27を用いて、実施形態に係る情報処理システムにおける各処理又は動作を説明する。
【0105】
<認証処理>
まず、情報処理システム1におけるユーザ認証処理及びデバイス登録処理について説明する。図16は、ユーザ認証処理及びデバイス登録処理の一例を示すシーケンス図である。まず、通信端末4の表示制御部44は、通信端末4のディスプレイ407に認証画面を表示させる(ステップS11)。
【0106】
●画面表示例●
図17は、通信端末におけるユーザ認証実行時の表示画面例である。図17に示されているように、通信端末4のディスプレイ407には、表示制御部44によって、ログイン認証画面4001が表示される。ログイン認証画面4001では、ユーザIDとパスワードを入力する入力領域と、ログインボタンが表示される。ユーザは、これらの入力領域にユーザID及びパスワードを入力してログインボタンを操作することが可能である。
【0107】
図16に戻り、操作受付部42は、認証操作を受け付ける(ステップS12)。
【0108】
次に、送受信部41は、推奨管理装置3に対してユーザ認証要求を送信する(ステップS13)。これにより、推奨管理装置3の送受信部31は、通信端末4が送信したユーザ認証要求を受信する。このとき、ユーザ認証要求には、ユーザ識別情報(ユーザID)及びパスワードが含まれる。
【0109】
次に、推奨管理装置3の登録管理部38は、ユーザ認証処理を実行する(ステップS14)。具体的には、登録管理部38は、ステップS13で受信したユーザ識別情報及びパスワードを検索キーとして、予めユーザが所属する顧客を示す顧客識別情報に対応付けられたユーザ情報管理DB3001(図9参照)を検索することにより、対応するログイン情報を読み出す。そして、登録管理部38は、受信したユーザ識別情報及びパスワードと読み出したユーザ識別情報及びパスワードとの一致を確認する。これにより、一致が確認されると、入力されたユーザ識別情報及びパスワードは正しいものであると見なされる。
【0110】
次に、送受信部31は、ステップS13で受信したユーザ認証要求に対するユーザ認証応答を通信端末4に対して送信する(ステップS15)。これにより、通信端末4の送受信部41は、推奨管理装置3が送信したユーザ認証応答を受信する。このとき、ユーザ認証応答には、ユーザ認証結果(例えば、認証OK)を示す情報が含まれる。
【0111】
以上の処理によって、通信端末4と推奨管理装置3とは一般的に行われるログイン認証処理及びセッション確立のためのセッション確立処理が成功し、互いに通信可能な状態となる。
【0112】
また、ユーザデバイス5の表示制御部54は、パネル表示部540aにデバイス登録画面を表示させる(ステップS21)。なお、ユーザデバイス5と推奨管理装置3との間では、所定のログイン認証処理及びセッション確立のためのセッション確立処理等が成功し、互いに通信可能な状態となっていることを前提とする。
【0113】
●画面表示例●
図18は、ユーザデバイスにおけるデバイス登録時の表示画面例である。図18に示されているように、ユーザデバイス5のパネル表示部540aには、表示制御部54によって、デバイス登録画面5011が表示される。デバイス登録画面5011では、デバイスの種類とデバイスの名称を入力する入力領域5012と、登録ボタン5051が表示される。ユーザは、入力領域5012にデバイスの種類とデバイスの名称を入力して登録ボタン5051を操作することが可能である。なお、デバイス登録処理は、図20に示したデバイス登録画面によるユーザの入力に代えて、ユーザデバイス5と推奨管理装置3との間の通信により、ユーザの入力を介さずに行われてもよい。
【0114】
再び図16に戻り、操作受付部52は、デバイス登録操作を受け付ける(ステップS22)。
【0115】
次に、送受信部51は、推奨管理装置3に対してデバイス登録要求を送信する(ステップS23)。これにより、推奨管理装置3の送受信部31は、ユーザデバイス5が送信したデバイス登録要求を受信する。このとき、デバイス登録要求には、デバイス識別情報、デバイスの種類情報、及びユーザデバイス5の宛先を示すアドレス情報が含まれる。
【0116】
次に、推奨管理装置3の登録管理部38は、デバイス登録処理を行う(ステップS24)。具体的には、登録管理部38は、ステップS23で受信したデバイス登録要求に含まれるデバイス識別情報、デバイスの種類情報、及びユーザデバイス5の宛先を示すアドレス情報を、予めユーザが所属する顧客を示す顧客識別情報に対応付けられたデバイス情報管理DB3002(図10参照)に登録する。これにより、推奨管理装置3は、情報処理システム1(推奨管理システム2)において、ユーザデバイス5との間での対応付けを行うことができる。
【0117】
次に、送受信部31は、ステップS23で受信したデバイス登録要求に対する応答としてのデバイス登録応答を、ユーザデバイス5に対して送信する(ステップS25)。これにより、ユーザデバイス5の送受信部51は、推奨管理装置3が送信したデバイス登録応答を受信する。このとき、デバイス登録応答には、デバイス登録が完了した旨を示すメッセージ、登録完了フラグ等が含まれてよい。
【0118】
なお、上述したように、ステップS21の処理の前に、ユーザデバイス5は推奨管理装置3に対してログイン処理を行ってもよい。ログイン処理では、ユーザデバイス5は、ユーザ名、パスワードなどを含むログイン要求を推奨管理装置3に送信し、推奨管理装置3はログイン要求に含まれた情報とユーザ情報管理DB3001(図9参照)で管理されている情報に基づいてユーザを認証する。これにより、推奨管理装置3は、ユーザに対応するユーザ識別情報又は顧客識別情報を特定することが可能になる。
【0119】
また、上述したステップS11-S15までの処理、及びステップS21-S25までの処理は、互いに非同期で行われてよいためそれらの処理順序は問われない。
【0120】
なお、情報処理システム1では、通信ネットワーク100を介して互いに接続される履歴管理サーバ6及びアプリ配信サーバ7についても同様に、推奨管理装置3及びユーザデバイス5と互いに通信可能な状態となっていることを前提とする。
【0121】
本実施形態に係る推奨管理システムでは、例えば、上述したステップS13及びS15の処理が実行される場合、通信端末4と推奨管理装置3との間に他の装置等が存在してもよい。つまり、通信端末4と推奨管理装置3との間で送受信される各情報(データ)は、一度他の装置等を介して送受信されるような構成であってもよい。上述した構成は、通信端末4と推奨管理装置3との間に他の処理ステップが存在した場合でも適用することが可能である。
【0122】
また、本実施形態に係る推奨管理システムでは、例えば、上述したステップS23及びS25の処理が実行される場合、推奨管理装置3とユーザデバイス5との間に他の装置等が存在してもよい。つまり、推奨管理装置3とユーザデバイス5との間で送受信される各情報(データ)は、一度他の装置等を介して送受信されるような構成であってもよい。上述した構成は、推奨管理装置3とユーザデバイス5との間に他の処理ステップが存在した場合でも適用することが可能である。
【0123】
<履歴情報の登録処理>
次に、履歴情報の登録処理について説明する。図19は、履歴情報取得処理の一例を示すシーケンス図である。まず、推奨管理装置3の送受信部31は、ユーザデバイス5に対して、利用履歴情報取得要求を送信する(ステップS31)。これにより、ユーザデバイス5の送受信部51は、推奨管理装置3が送信した利用履歴情報取得要求を受信する。このとき、利用履歴情報取得要求には、ユーザデバイス5を識別するデバイス識別情報が含まれる。但し、ユーザデバイス5は、定期的に推奨管理装置3に対して履歴情報を送信してもよい。この場合、推奨管理装置3は、ステップS31の処理を省略することができる。
【0124】
図19に示した例では、推奨管理装置3は、顧客識別情報で識別される顧客ごとに利用履歴情報を取得する。このとき、推奨管理装置3は、顧客管理情報に基づいて顧客識別情報に関連付けられた一以上のユーザデバイス5を特定し、特定したユーザデバイス5それぞれに対して、順番に又は一括で利用履歴情報取得要求を送信する。これにより、推奨管理装置3は、顧客が有する複数のユーザデバイス5ごとに利用履歴情報取得要求を送信する。その結果として推奨管理装置3は、取得した利用履歴情報を、利用履歴情報管理DB3003(図10参照)で管理されている顧客識別情報と関連付けて管理することができる。
【0125】
次に、ユーザデバイス5の記憶読出部59は、利用履歴情報を読み出す(ステップS32)。具体的には、記憶読出部59は、ステップS31で受信したデバイス識別情報を検索キーとして利用履歴情報管理DB5001(図14参照)を検索することにより、対応する利用履歴に係る利用履歴情報を読み出す。このときに読み出される利用履歴情報は、第1の履歴情報の一例である。
【0126】
次に、送受信部51は、推奨管理装置3に対して、ステップS31で受信した利用履歴情報取得要求に対する応答としての利用履歴情報取得応答を送信する(ステップS33)。これにより、推奨管理装置3の送受信部31は、ユーザデバイス5が送信した利用履歴情報取得応答を受信し、あわせて取得部33は、利用履歴情報取得応答を取得する。このとき、利用履歴情報取得応答には、ユーザデバイス5を識別するデバイス識別情報、及び読み出した利用履歴情報が含まれる。なお、利用履歴情報には更に、デバイスの種類、利用履歴(項目1)に対応する情報、利用日時(又は期間)、利用数(利用量)が含まれる。すなわち、取得部33は、ユーザデバイス5の機能に係る利用履歴を示す第1の履歴情報として、利用履歴(項目1)に対応する情報、利用日時(又は期間)、利用数(利用量)を含む情報を取得する。なお、ステップS32の処理は、利用履歴情報取得要求を受信した全てのユーザデバイス5のそれぞれが行うことができる。
【0127】
次に、推奨管理装置3の登録管理部38は、ステップS33で受信した利用履歴情報を登録する(ステップS34)。具体的には、登録管理部38は、ステップS33で受信したデバイス識別情報、デバイスの種類、利用履歴(項目1)、利用日時、利用数(利用量)を含む項目の各情報を、利用履歴情報管理DB3003(図10参照)で管理されている対応するそれぞれの項目に登録する。なお、登録管理部38は、利用履歴が重複しないように登録を行う。これにより、推奨管理装置3は、受信したデバイス識別情報に基づいて、デバイス識別情報に対応する顧客識別情報を特定する。その結果、推奨管理装置3は、ユーザデバイス5ごとの利用履歴情報を顧客識別情報と関連付けて管理することができる。
【0128】
次に、送受信部31は、履歴管理サーバ6に対して、取引履歴情報取得要求を送信する(ステップS35)。これにより、履歴管理サーバ6の送受信部61は、推奨管理装置3が送信した取引履歴情報取得要求を受信する。このとき、取引履歴情報取得要求には、ユーザを識別するユーザ識別情報が含まれる。なお、履歴管理サーバ6が取引履歴情報を顧客識別情報と関連付けて管理している場合は、ユーザ識別情報に代えて、取引履歴情報取得要求に顧客識別情報が含まれてもよい。
【0129】
次に、履歴管理サーバ6の記憶読出部69は、取引履歴情報を読み出す(ステップS36)。具体的には、記憶読出部69は、ステップS35で受信したユーザ識別情報を検索キーとして取引履歴情報管理DB6001(図15参照)を検索することにより、対応する第2の履歴情報の一例としての取引履歴に係る取引履歴情報を読み出す。
【0130】
次に、送受信部61は、推奨管理装置3に対して、ステップS35で受信した取引履歴情報取得要求に対する応答としての取引履歴情報取得応答を送信する(ステップS37)。
これにより、推奨管理装置3の送受信部31は、履歴管理サーバ6が送信した取引履歴情報取得応答を受信し、あわせて取得部33は、取引履歴情報取得応答を取得する。このとき、取引履歴情報取得応答には、ユーザ識別情報、及び読み出した取引履歴情報が含まれる。なお、取引履歴情報には更に、履歴種類、取引履歴(項目2)に対応する情報、取引日時(又は期間)、取引数(取引量)が含まれる。すなわち、取得部33は、ユーザデバイス5で管理されている利用履歴(項目1)とは異なる履歴を示す取引履歴(項目2)に係る履歴種類、取引日時(又は期間)、取引数(取引量)を含む情報を取得する。
【0131】
次に、推奨管理装置3の登録管理部38は、取引履歴情報を登録するステップS37で受信した取引履歴情報取得応答に含まれる取引履歴情報を登録する(ステップS38)。具体的には、登録管理部38は、ステップS37で受信したユーザ識別情報に対応する取引履歴情報を、取引履歴情報管理DB3004(図11参照)で管理されている履歴種類、取引履歴(項目2)の項目に登録する。登録管理部38は、例えば、ユーザ識別情報が「U0001」である履歴管理サーバ6が送信した取引履歴情報としての履歴種類、取引履歴(項目2)、取引日時及び取引数(取引量)を含む各項目に対応する項目にそれぞれの情報を登録する。ここで、推奨管理装置3の抽出特定部32は、受信したユーザ識別情報を検索キーとして取引履歴情報管理DB3004(図11参照)を検索することにより、対応する顧客識別情報を特定する。これにより、推奨管理装置3は、ユーザごとの取引履歴情報を顧客識別情報と関連付けて管理することができる。
【0132】
なお、ステップS33で受信した利用履歴情報のうち、デバイスの種類については、推奨管理装置3がデバイス識別情報に対応付けて予めそれぞれのデータテーブルに登録させておいてもよい。その場合は、ユーザデバイス5が送信する利用履歴情報に、デバイスの種類を含ませる必要はない。
【0133】
これまでに説明したように、通信端末4の送受信部41は、履歴管理サーバ6に対してWebサイト購入又は契約に関する手続要求を送信してもよい。このとき、手続要求を行うユーザは、ログイン処理を行った後に手続要求を行う。ログイン処理では、ユーザはユーザ名、パスワードなどを入力し、追加図面(ユーザ管理情報)を参照してユーザを認証する。これにより、履歴管理サーバは、ユーザのユーザ識別情報及び顧客識別情報を特定できるため、ユーザ識別情報又は顧客識別情報と関連付けて手続要求および履歴情報を管理することができる。この場合、履歴管理サーバ6は、取引履歴情報管理DB6001(図17参照)に対して手続要求に対応する取引履歴情報を登録し、送受信部61は、その応答を通信端末4に対して送信するようにしてもよい。
【0134】
また、通信端末4の送受信部41は、情報処理システム1に別途設けられた購入サイトを経由させて、履歴管理サーバ6に対してWebサイト購入又は契約に関する手続要求を送信するようにしてもよい。この場合、履歴管理サーバ6は、購入サイトを提供する外部サーバなどから手続要求に対応する取引情報を取得してもよい。その後、履歴管理サーバ6の送受信部61は、通信端末4に対して、Webサイト購入又は契約に関する手続応答を送信してもよい。
【0135】
Webサイト購入又は契約に関する手続要求については、更に、電話、ファクシミリ装置等を用いてアクセスしてもよい。その場合、履歴管理サーバ6の担当者が、情報処理システム1に別途設けられた担当者PC等を用いて、手動で情報を履歴管理サーバ6に対して入力してもよい。この場合、担当者はユーザ識別情報又は顧客識別情報も一緒に入力する。その後、履歴管理サーバ6は、取引履歴情報管理DB6001(図17参照)に対して対応する取引情報を登録し、送受信部61は、その応答を担当者PCに対して送信するようにしてもよい。
【0136】
本実施形態に係る推奨管理システムでは、例えば、上述したステップS35及びS37の処理が実行される場合、推奨管理装置3と履歴管理サーバ6との間に他の装置等が存在してもよい。つまり、推奨管理装置3と履歴管理サーバ6との間で送受信される各情報(データ)は、一度他の装置等を介して送受信されるような構成であってもよい。上述した構成は、推奨管理装置3と履歴管理サーバ6との間に他の処理ステップが存在した場合でも適用することが可能である。
【0137】
なお、図19で説明した各処理は、定期的に実行してもよいし、推奨管理装置3が通信端末4又はユーザデバイス5から導入対象についての通知要求を受信した場合に実行してもよい。
【0138】
<推奨管理装置における推奨判断処理>
次に、推奨管理装置3で実行される推奨判断処理について説明する。図20は、推奨判断処理の一例を示すシーケンス図である。図20に示されているように、推奨管理装置3の判断処理部35を含む各機能部は、推奨判断処理を行う(ステップS41)。推奨管理装置3は、通信端末4又はユーザデバイス5からの要求に応じて推奨判断処理を行っても良いし、定期的に推奨判断処理を行っても良い。具体的には、推奨管理装置3は、ユーザデバイス5に対して、推奨対象の一例である導入対象の推奨に係る各種判断を行う。
【0139】
<<推奨判断処理の詳細>>
ここで、推奨判断処理の詳細について説明する。図21は、推奨判断処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下に示すフローチャートは実施形態の一例であり、これに限るものではない。
【0140】
まず、推奨管理装置3の抽出特定部32は、顧客識別情報を特定する(ステップS41-1)。具体的には、抽出特定部32は、ユーザ情報管理DB3001又はデバイス情報管理DB3002で管理されている顧客識別情報のうち、いずれか一つの顧客識別情報を特定する。なお、推奨判断処理が通信端末4又はユーザデバイス5が送信した推奨情報通知要求に応じて行われる場合は、推奨情報通知要求に含まれるデバイス識別情報を検索キーとしてデバイス情報管理DB3002(図9参照)を検索することにより、又は推奨情報通知要求に含まれるユーザ識別情報を検索キーとしてユーザ情報管理DB3001(図8参照)を検索することにより、対応する顧客識別情報を特定する。
【0141】
次に、抽出特定部32は、顧客識別情報に対応する利用履歴情報を抽出する(ステップS41-2)。具体的には、抽出特定部32は、ステップS41-1で特定した顧客識別情報を検索キーとして利用履歴情報管理DB3003(図10参照)を検索することにより、対応する利用履歴情報を抽出する。ここで利用履歴情報管理DB3003には顧客識別情報ごとに、一以上のデバイスの履歴情報が管理されている。なお、利用履歴情報管理DB3003において利用履歴情報と顧客識別情報とが関連付けられていない場合でも、抽出特定部32は、顧客識別情報に対応する履歴情報を抽出することができる。このとき、抽出特定部32は、利用履歴情報管理DB3003のデバイス管理情報に基づいて、ステップS41-1で特定した顧客識別情報に対応する全てのデバイス識別情報を特定する。例えば、ステップS41-1で特定した顧客識別情報が「C0001」であった場合、抽出特定部32は、デバイス識別情報として「D0001」、「D0002」、「D0003」、「D0004」を抽出する。続いて抽出特定部32は、抽出した各デバイス識別情報に対応する履歴情報を抽出する。具体的には、抽出特定部32は、利用履歴情報管理DB3003から、特定した全てのデバイス識別情報に対応する履歴情報を抽出する。抽出される履歴情報は、例えば、利用履歴情報管理DB3003で管理されている複数の利用履歴情報のうち、デバイス識別情報「D0001」、「D0002」、「D0003」、「D0004」に対応する各利用履歴情報である。
【0142】
次に、抽出特定部32は、顧客識別情報に対応する取引履歴情報を抽出する(ステップS41-3)。具体的には、抽出特定部32は、ステップS41-1で特定した顧客識別情報を検索キーとして取引履歴情報管理DB3004(図12参照)を検索することにより、対応する取引履歴情報を抽出する。ここで取引履歴情報管理DB3004には顧客識別情報ごとに、一以上の取引履歴情報が管理されている。なお、取引履歴情報管理DB3004において取引履歴情報と顧客識別情報とが関連付けられていない場合でも、抽出特定部32は、顧客識別情報に対応する履歴情報を抽出することができる。このとき、抽出特定部32は、取引履歴情報管理DB3004のユーザ識別情報に基づいて、ステップS41-1で特定した顧客識別情報に対応する全てのユーザ識別情報を特定する。例えば、ステップS41-1で特定した顧客識別情報が「C0001」であった場合、ユーザ識別情報として「U0001」、「U0002」を抽出する。続いて抽出特定部32は、抽出した各ユーザ識別情報に対応する履歴情報を抽出する。具体的には、抽出特定部32は、取引履歴情報管理DB3004から、特定した全てのユーザ識別情報に対応する履歴情報を抽出する。抽出される履歴情報は、例えば、取引履歴情報管理DB3004で管理されている複数の取引履歴情報のうち、ユーザ識別情報「U0001」、「U0002」に対応する各取引履歴情報である。
【0143】
<導入対象特定処理>
次に、抽出特定部32は、導入対象特定処理を実行する(ステップS41-5)。
【0144】
<導入対象特定処理の詳細>>
以下に、導入対象特定処理の詳細について説明する。図22は、導入対象特定処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下に示すフローチャートは実施形態の一例であり、これに限るものではない。まず、抽出特定部32は、推奨条件を抽出する(ステップS41-5-1)。具体的には、抽出特定部32は、推奨条件管理DB3005(図12参照)を検索して、利用履歴情報管理DB3003で管理されている履歴情報のうち、推奨条件識別情報「RC0001」に関連付けられた推奨条件(推奨条件1,2,3,4,・・・)を抽出する。抽出特定部32は、例えば、推奨条件識別情報「RC0001」に対応する利用項目名として「コピー機能(名刺コピー)」、推奨条件1として「A≧期間α(Aは枚数)」を抽出する。抽出特定部32は更に、取引項目名として「名刺フォルダ購入(名刺フォルダ購入数)」、推奨条件2として「B≧期間α(Bは購入数)」を抽出する。
【0145】
次に、算出設定部36は、抽出された推奨条件に基づいて値を算出する(ステップS41-5-2)。具体的には、算出設定部36は、推奨条件管理DB3005(図12参照)で管理されているそれぞれの利用項目名及び取引項目名で定義された実測値(例えば名刺コピー枚数、名刺フォルダ購入数)の合計値を算出する。具体的には、判断処理部35は算出設定部36とともに、利用履歴情報管理DB3003で管理されている履歴情報のうち、推奨条件1で指定される期間で、推奨条件1で指定される利用項目名に対応する履歴情報を集計する。例えば、判断処理部35は算出設定部36とともに、利用履歴情報管理DB3003(図10参照)で管理されている利用履歴情報のうち、利用項目名が「コピー機能(名刺コピー)」であって、利用日時が期間αに含まれる履歴情報を特定して、その利用数(利用量)の合計値を算出する。また、判断処理部35は算出設定部36とともに、取引履歴情報管理DB3004(図11参照)で管理されている取引履歴情報のうち、取引項目名が「名刺フォルダ購入(名刺フォルダ購入数)」であって、取引日時が期間αに含まれる履歴情報を特定して、その取引数(取引量)の合計値を算出する。ここで、期間αの始点又は終点は、上述したように推奨条件によって個別に設定してもよいし、推奨判断処理を実行する日時に基づいて決定してもよい。なお、算出設定部36は、合計値を算出するか、後述するように変化率を算出するかは、推奨条件に含まれる情報に基づいて判断する。例えば、推奨条件1,2において、「Aは枚数」「Bは購入数」と設定されている場合、算出設定部36は、上述したように利用数(利用量)の合計値を算出する。
【0146】
次に、判断処理部35は、算出した値に対して推奨条件を満たすかを判断する(ステップS41-5-3)。
【0147】
例えば、判断処理部35は、利用履歴情報管理DB3003に基づいて算出された「コピー機能(名刺コピー)」の期間αにおける利用数(利用量)の合計値がA(700枚)以上である場合には、推奨条件1を満たすと判断する。
【0148】
また、判断処理部35は、取引履歴情報管理DB3004に基づいて算出された「名刺フォルダ購入(名刺フォルダ購入数)」の期間αにおける取引数(取引量)の合計値がB(200個)以上である場合には、推奨条件2を満たすと判断する。
【0149】
抽出された履歴情報が推奨条件1及び推奨条件2を満たすと判断した場合(ステップS41-5-3:YES)、抽出特定部32は、各条件を満たすと判断した推奨条件に対応する導入対象を抽出して特定する(ステップS41-5-4)。具体的には、抽出特定部32は、ステップS41-5で推奨条件を満たすと判断した推奨条件に対応する推奨条件識別情報を検索キーとして導入対象管理DB3006(図13参照)を検索することにより、対応する少なくとも一以上の導入対象を抽出、特定する。
【0150】
次に、判断処理部35は、全ての推奨条件を確認したかを判断する(ステップS41-5-5)。全ての推奨条件を確認した場合(ステップS41-5-5:YES)、ステップS41-5-7の処理に進む。
【0151】
他方、全ての推奨条件を確認していない場合(ステップS41-5-5:NO)、抽出特定部32は、他の推奨条件を抽出し(ステップS41-5-6)、その後ステップS41-5-2の処理に戻る。他の推奨条件の抽出処理として、抽出特定部32は、推奨条件管理DB3005(図12参照)を検索して、利用履歴情報管理DB3003で管理されている履歴情報のうち、推奨条件識別情報「RC0002」に関連付けられた推奨条件(推奨条件1,2,・・・)を抽出する。抽出特定部32は、例えば、推奨条件識別情報「RC0002」に対応する利用項目名として「コピー機能(名刺コピー)」、推奨条件1として「X≧期間α(Xは枚数変化率)」を抽出する。抽出特定部32は更に、取引項目名として「名刺フォルダ購入(名刺フォルダ購入数)」、推奨条件2として「Y≧期間α(Yは購入数変化率)」を抽出する。
【0152】
その後、算出設定部36はステップS41-5-2の処理において、推奨条件識別情報「RC0002」に関連付けられ、ステップS41-5-6で抽出されたそれぞれの推奨条件に基づいて値を再度算出する。この算出処理は、上述したステップS41-5-2と同様である。具体的には、判断処理部35は算出設定部36とともに、利用履歴情報管理DB3003で管理されている履歴情報のうち、推奨条件1で指定される期間で、推奨条件1で指定される利用項目名に対応する履歴情報を集計する。例えば、判断処理部35は算出設定部36とともに、利用履歴情報管理DB3003(図10参照)で管理されている利用履歴情報のうち、利用項目名が「コピー機能(名刺コピー)」であって、利用日時が期間αに含まれる履歴情報を特定して、その利用数(利用量)の変化率を算出する。この枚数変化率の算出方法は、例えば、期間αを任意の日数で等分割した各日数のコピー枚数をそれぞれ算出し、それらの等分割した日数における各コピー枚数の増加分(又は減少分)を、前の日数におけるコピー枚数と比較(除算)してその増加(又は減少)の割合を算出するようにしてもよい。なお、変化率とは、期間αの期間内における日毎の増加分(又は減少分)の平均値であっても良いし、期間αの期間内における日毎の増加分(又は減少分)の最大(又は最小)であっても良い。これにより、判断処理部35は、算出設定部36が算出した変化率に応じて、期間α内で利用数(利用量)が急激に増加(又は減少)したか否かを判断することができる。
【0153】
また、判断処理部35は算出設定部36とともに、取引履歴情報管理DB3004(図11参照)で管理されている取引履歴情報のうち、取引項目名が「名刺フォルダ購入(名刺フォルダ購入数)」であって、取引日時が期間αに含まれる履歴情報を特定して、その取引数(取引量)の変化率を算出する。この枚数変化率の算出方法は、上述した名刺コピーの枚数変化率の算出方法と同様であってよい。ここで、期間αの始点又は終点は、上述したように推奨条件によって個別に設定してもよいし、推奨判断処理を実行する日時に基づいて決定してもよい。
【0154】
なお、算出設定部36は、合計値を算出するか、変化率を算出するかは、推奨条件に含まれる情報に基づいて判断する。例えば、推奨条件1,2において、「Xは枚数変化率」「Yは購入変化率」と設定されている場合、算出設定部36は、上述したように利用数(利用量)の変化率を算出する。
【0155】
次に、判断処理部35はステップS41-5-3の処理において、算出した値に対して推奨条件を満たすかを再度判断する。判断処理部35は、算出した各変化率がそれぞれの推奨条件を満たすかを判断する。例えば、判断処理部35は、利用履歴情報管理DB3003に基づいて算出された合計値の変化率がX(120%)以上である場合には、推奨条件1を満たすと判断する。また、判断処理部35は、取引履歴情報管理DB3004に基づいて算出された合計値の変化率がB(200%)以上である場合には、推奨条件2を満たすと判断する。
【0156】
なお、上述したステップS41-5-3の処理において、算出設定部36は、推奨条件管理DB3005(図12参照)で管理されている各推奨条件に対して、期間αにおける利用履歴若しくは取引履歴が、それぞれの推奨条件を上回った履歴に対して順位付けを行うようにしてもよい。具体的には、算出設定部36は、少なくとも一以上の利用履歴(コピー枚数等)のそれぞれについて実測値を算出し、それらを多い順に順位付けを行う。算出設定部36は同様に、少なくとも一以上の取引履歴(名刺フォルダ購入数等)のそれぞれについての実測値を算出し、その実測値の多い順に順位付けを行う。このようにすることで、算出設定部36は抽出特定部32とともに、順位付けされた利用項目又は取引項目に関連の深い推奨される導入対象を推奨条件管理DB3005から抽出し、特定するようにしてもよい。このように、推奨管理装置3は、期間α内における利用履歴又は取引履歴の多い利用、取引に関連の深い導入対象を、積極的に推奨させるという考え方を適用してもよい。
【0157】
算出設定部36は同様に、少なくとも一以上の利用履歴(コピー枚数等)のそれぞれについて各推奨条件を満たすまでの期間を算出し、その期間の短い順に順位付けを行う。算出設定部36は更に同様に、少なくとも一以上の取引履歴(名刺フォルダ購入数等)のそれぞれについて各推奨条件を満たすまでの期間を算出し、それらを短い順に順位付けを行う。このようにすることで、算出設定部36は抽出特定部32とともに、順位付けされた利用項目又は取引項目に関連の深い推奨される導入対象を推奨条件管理DB3005から抽出し、特定するようにしてもよい。このように、推奨管理装置3は、期間α内における利用履歴又は取引履歴は蓄積される期間の短い利用、取引に関連の深い導入対象を、積極的に推奨させるという考え方を適用してもよい。
【0158】
ステップS41-5-7において、判断処理部35は、全ての顧客識別情報の履歴情報を確認したかを判断する。全ての顧客識別情報の履歴情報を確認した場合(ステップS41-5-7:YES)、判断処理部35はこのフローを抜ける。
【0159】
全ての顧客識別情報の履歴情報を確認していない場合(ステップS41-5-7:NO)、判断処理部35は、他の顧客識別情報を特定し(ステップS41-5-8)、その後ステップS41-2の処理に戻る。
【0160】
推奨管理装置3は、上述したステップS41-5-1からS41-5-8までの処理を、任意に抽出した顧客識別情報の数だけ繰り返す。
【0161】
なお、通信端末4又はユーザデバイス5が送信した推奨情報通知要求に応じて推奨判断処理を実行する場合は、推奨管理装置3は、要求に含まれるデバイス識別情報又は顧客識別情報に対応するユーザについてのみ履歴情報を確認すればよいため、ステップS41-5-7及びステップS41-5-8で説明した処理を省略することができる。
【0162】
本実施形態では、判断処理部35は、利用履歴情報管理DB3003(図10参照)で管理されている利用履歴、及び取引履歴情報管理DB3004(図11参照)で管理されている取引履歴について、共通の推奨条件識別情報で関連付けられた少なくとも一以上の推奨条件に対してそれぞれ推奨条件を満たすかを判断する。これにより、推奨管理装置3は、所定の顧客が管理、利用するユーザデバイス5の機能に係る利用履歴と、所定の顧客に関連付けられたユーザの取引に係る取引履歴と、顧客に対して導入対象を推奨するための推奨条件と、に基づいて、少なくとも一以上の導入対象を特定することが可能になる。
【0163】
<推奨情報通知画面データの生成>
図20に戻り、推奨管理装置3の生成部37は、推奨情報通知画面データを生成する(ステップS42)。具体的には、生成部37は、ユーザデバイス5に対して導入対象(例えば、ステップS41で判断された「名刺管理アプリ」)を推奨するための推奨情報通知画面を構成する推奨情報通知画面データを生成する。なお、推奨管理装置3は、ステップS42で生成した推奨情報通知画面、又はステップS41で判断した導入対象の情報を顧客IDと紐づけて記憶しても良い。これにより、推奨管理装置3は、通信端末4又はユーザデバイス5から推奨情報通知を要求された場合に、予め作成した推奨情報通知画面又は導入対象の情報に基づいて、推奨情報通知画面を送信することができる。
【0164】
次に、送受信部31は、通信端末4に対して、推奨情報通知を送信する(ステップS43)。例えば、推奨判断処理が通信端末4又はユーザデバイス5が送信した推奨情報通知要求に応じて行われた場合は、送受信部31は、推奨情報通知要求の送信元の通信端末4又はユーザデバイス5に対して推奨情報通知を送信する。なお、送受信部31は、デバイス情報管理DB3002で管理されるアドレス情報、又はユーザ情報管理DB3001で管理される電子メールアドレスに基づいて推奨情報通知を送信してもよい。ここで、送受信部31は、ユーザ情報管理DB3001で管理される複数の電子メールアドレスのうち管理ユーザの電子メールアドレス宛に、又はデバイス情報管理DB3002で管理される複数のアドレス情報のうち管理ユーザが管理するユーザデバイス5又は通信端末4宛に、推奨情報通知を送信しても良い。
これにより、通信端末4の送受信部41は、推奨管理装置3が送信した推奨情報通知を受信する。なお、通信端末はメールサーバなどの外部サーバから推奨情報通知を取得しても良い。このとき、推奨情報通知には、推奨情報通知画面データ、推奨情報としての一以上の導入対象名(アプリ名)、コメント、導入対象が保存されているリンク情報(例えば、WebページのURL)等が含まれる。すなわち、送受信部31は、ステップS41の処理で特定された少なくとも一以上の導入対象を、顧客が使用する通信端末4に対して送信する。
【0165】
次に、通信端末4の表示制御部44は、ステップS43で受信した推奨情報通知に含まれる推奨情報通知画面をディスプレイ407に表示させる(ステップS44)。なお、通信端末4は、推奨管理装置3が提供するWebページにアクセスすることによって推奨情報通知画面を表示しても良い。例えば、推奨管理装置3は通信端末4から受信したユーザ認証要求に応じてユーザ認証処理を行い、認証したユーザが所属する顧客IDを特定する。そして、特定した顧客IDに関連する推奨情報通知画面を通信端末4に提供する。この場合、ステップS43は省略できる。
【0166】
●画面表示例●
図23は、推奨情報を通知する表示画面例である。図23に示されているように、所定の顧客(例えば、ある部署の管理者)が使用する通信端末4のディスプレイ407には、表示制御部44によって、推奨情報通知画面4011が表示される。推奨情報通知画面4011では、ユーザデバイス5に対応し推奨管理装置3が抽出した一以上の導入対象の名称(例えば、「名刺管理アプリ」)、推奨する内容のコメント、及び導入対象の保存先URL等が記載されたリンク表示欄4012が表示される。このとき、導入対象の保存先URLは、導入対象管理DB3006(図13参照)で管理され、導入対象識別情報に対応付けられた導入対象保存先(購入先)の項目で管理されている情報である。また、コメント欄には、最近1ヶ月間の名刺コピー枚数が多く、特に名刺フォルダの購入数(割合)が急激に高くなっている内容が含まれている。これにより、例えば、ユーザデバイス5を直接利用しない管理者でも、ユーザデバイス5における名刺コピーが増えており、あわせて名刺フォルダの購入数(割合)が急激に増えている(高くなっている)ことを認識することができる。これにあわせて、推奨管理装置3は、名刺コピー、名刺フォルダの購入数が増加している顧客に対して、「名刺管理アプリ」の導入を推奨する情報を、適切なタイミングで提供することが可能になる。このような通知を受信することにより、管理者は、リンク表示欄4012に対して導入対象の保存先URLをアクセスするなどの必要な操作を行い、導入対象(この場合は「名刺管理アプリ」)を導入することが可能になる。これは、推奨管理装置3が推奨情報通知を各ユーザデバイス5に対して送信した場合も同様である。なお、導入対象の保存先URLは、アプリ配信サーバ7のURLであってもよいし、アプリ配信サーバ7に接続されアプリを登録するアプリ登録用専用サーバのURLであってもよい。また、ユーザは推奨情報通知画面4011を確認した後、確認ボタン4051を操作することで、他の画面に遷移させることも可能である。このような画面が通信端末4に表示されることにより、通信端末4を使用するユーザは、所望のユーザデバイス5に対してどのような導入対象が存在するかを把握することができる。更にユーザは、推奨情報通知に含まれるリンク情報に基づいて推奨管理装置3又は外部サーバ等にアクセスすることで、導入対象に関する情報を取得することができる。
【0167】
●画面表示例●
図24は、推奨情報を通知する表示画面例である。図24に示されているように、所定の顧客(例えば、ある部署の管理者)が使用する通信端末4のディスプレイ407には、表示制御部44によって、推奨情報通知画面4021が表示される。推奨情報通知画面4021では、ユーザデバイス5に対応し推奨管理装置3が抽出した一以上の導入対象の名称(例えば、「請求管理ソフト」、「部門連係ソフト」)、推奨する内容のコメント、及びそれぞれの導入対象の保存先URL等が記載されたリンク表示欄4022が表示される。このとき、導入対象の保存先URLは、導入対象管理DB3006(図13参照)で管理され、導入対象識別情報に対応付けられた導入対象保存先(購入先)の項目で管理されている情報である。また、コメント欄には、最近3ヶ月間のスキャン枚数、伝票購入枚数及び経理部門への連絡回数が多くなっている内容が含まれている。これにより、例えば、管理者は、ユーザデバイス5におけるスキャン機能の利用が増えており、あわせて伝票購入と他部門への連絡回数が増えていることを認識することができる。これにあわせて、推奨管理装置3は、スキャン枚数、伝票購入枚数及び経理部門への連絡回数が増加している顧客に対して、「請求管理ソフト」及び「部門連係ソフト」の導入を推奨する情報を、適切なタイミングで提供することが可能になる。このような通知を受信することにより、管理者は、リンク表示欄4022又はリンク表示欄4023に対して導入対象の保存先URLをアクセスするなどの必要な操作を行い、導入対象(この場合は「請求管理ソフト」及び「部門連係ソフト」のうち少なくとも一方)を導入することが可能になる。これは、推奨管理装置3が推奨情報通知を各ユーザデバイス5に対して送信した場合も同様である。なお、導入対象の保存先URLは、アプリ配信サーバ7のURLであってもよいし、アプリ配信サーバ7に接続されアプリを登録するアプリ登録用専用サーバのURLであってもよい。また、ユーザは推奨情報通知画面4021を確認した後、確認ボタン4061を操作することで、他の画面に遷移させることも可能である。このような画面が通信端末4に表示されることにより、通信端末4を使用するユーザは、所望のユーザデバイス5に対してどのような導入対象が存在するかを把握することができる。更にユーザは、推奨情報通知に含まれるリンク情報に基づいて推奨管理装置3又は外部サーバ等にアクセスすることで、導入対象に関する情報を取得することができる。
【0168】
●画面表示例●
図25は、推奨情報を通知する表示画面例である。図25に示されているように、所定の顧客(例えば、ある部署の管理者)が使用する通信端末4のディスプレイ407には、表示制御部44によって、推奨情報通知画面4031が表示される。推奨情報通知画面4031では、ユーザデバイス5に対応し推奨管理装置3が抽出した一以上の導入対象の名称(例えば、「電子署名アプリ」、「はんこリサイクルアプリ」)、推奨する内容のコメント、及びそれぞれの導入対象の保存先URL等が記載されたリンク表示欄4032が表示される。このとき、導入対象の保存先URLは、導入対象管理DB3006(図13参照)で管理され、導入対象識別情報に対応付けられた導入対象保存先(購入先)の項目で管理されている情報である。また、コメント欄には、捺印印刷設定回数に次いで、はんこ購入数が1週間で○○個を超えた内容が含まれている。これにより、例えば、管理者は、ユーザデバイス5における特殊印刷機能の利用が増えており、あわせてはんこ購入数が増えていることを認識することができる。これにあわせて、推奨管理装置3は、捺印印刷設定回数に次いで、はんこ購入数が増加している顧客に対して、「電子署名アプリ」及び「はんこリサイクルアプリ」の導入を推奨する情報を、適切なタイミングで提供することが可能になる。このような通知を受信することにより、管理者は、リンク表示欄4032又はリンク表示欄4033に対して導入対象の保存先URLをアクセスするなどの必要な操作を行い、導入対象(この場合は「電子署名アプリ」及び「はんこリサイクルアプリ」のうち少なくとも一方)を導入することが可能になる。これは、推奨管理装置3が推奨情報通知を各ユーザデバイス5に対して送信した場合も同様である。なお、導入対象の保存先URLは、アプリ配信サーバ7のURLであってもよいし、アプリ配信サーバ7に接続されアプリを登録するアプリ登録用専用サーバのURLであってもよい。また、ユーザは推奨情報通知画面4031を確認した後、確認ボタン4071を操作することで、他の画面に遷移させることも可能である。このような画面が通信端末4に表示されることにより、通信端末4を使用するユーザは、所望のユーザデバイス5に対してどのような導入対象が存在するかを把握することができる。更にユーザは、推奨情報通知に含まれるリンク情報に基づいて推奨管理装置3又は外部サーバ等にアクセスすることで、導入対象に関する情報を取得することができる。
【0169】
<手続登録処理>
ここでユーザによって行われる推奨情報に基づく導入対象の購入又は契約について説明する。ステップS41で説明したように、推奨情報通知に含まれる推奨情報には、例えば、導入対象の保存先、又は導入対象の購入若しくは契約を行うためのWebページのURLが含まれる。以下、再び図22に戻り、手続登録処理を含む処理について説明する。
【0170】
まず、操作受付部42は、リンクに対する操作を受け付ける(ステップS45)。具体的には、操作受付部42は、図24に示したリンク表示欄4012に表示された所定のリンク情報で示されるWebページのURL等へのアクセスを受け付ける。
【0171】
次に、送受信部41は、推奨管理装置3に対して手続要求を送信する(ステップS46)。例えば、推奨情報を確認したユーザは、導入対象の導入を希望する場合、Webページにアクセスして導入対象の購入又は契約の手続きを行うために手続要求を送信する。これにより、推奨管理装置3の送受信部31は、通信端末4が送信した手続要求を受信する。このとき、手続要求には、ステップS45でアクセスが受け付けられたリンク情報としてのWebページのURL情報のほか、ユーザ識別情報、顧客識別情報及び導入対象識別情報が含まれる。
【0172】
次に、推奨管理装置3の登録管理部38は、手続登録を行う(ステップS47)。具体的には、登録管理部38は、ステップS46で受信した手続要求に基づいて導入対象の購入又は契約など、導入対象を導入するための手続登録に係る処理を実行する。手続登録に係る処理は、手続要求の記憶、及び手続要求に基づいて購入又は契約の処理を進めるための所定の担当者への通知を含む。また、手続登録に係る処理は、顧客識別情報と、購入又は契約に係る導入対象の導入対象識別情報と、手続要求を受信した日時又は手続登録を実行した日時を示す日時情報と、を関連付けて登録する処理を含む。このとき、推奨管理装置3は、手続要求に含まれるユーザ識別情報に関連する顧客識別情報を特定する。これにより、推奨管理装置3は、導入対象に関する導入情報を生成することができる。その結果、推奨管理装置3は、導入対象が推奨管理装置3による推奨とは無関係に購入又は契約された対象ではなく、推奨管理装置3が所定のユーザに対して推奨し、推奨された所定のユーザにより購入又は契約された対象を管理することができる。
【0173】
続いて、例えば、導入対象がネイティブアプリ(ユーザデバイス5にインストールする必要があるアプリ)の場合について説明する。つまり、導入対象がネイティブアプリの場合、推奨管理装置3は手続登録において、アプリの顧客に属するユーザデバイス5又はユーザに対してライセンス付与処理を行う。このとき、シリアルナンバーの確認、ライセンス付与等の処理は、アプリ配信サーバ7が実行してもよい。
【0174】
このような状態で、ユーザデバイス5の送受信部51は、推奨管理装置3に対してアプリシリアルナンバーを送信する(ステップS48)。これにより、推奨管理装置3の送受信部31は、ユーザデバイス5が送信したアプリシリアルナンバーを受信する。このとき、送受信部51は、ユーザデバイス5のデバイス識別情報を送信しても良い。これにより、推奨管理装置3は、アプリを導入したユーザデバイス5のデバイス識別情報と導入対象識別情報とを関連付けて記憶部3000の所定領域に記憶、管理することができる。
【0175】
続いて、推奨管理装置3はステップS48で受信したアプリシリアルナンバーを確認する(ステップS49)。
【0176】
次に、送受信部31は、ステップS48で受信したアプリシリアルナンバーに対する応答としてアプリシリアルナンバー入力応答を送信する(ステップS50)。これにより、ユーザデバイス5の送受信部51は、推奨管理装置3が送信したアプリシリアルナンバー入力応答を受信する。
【0177】
次に、推奨管理装置3の送受信部31は、ステップS46で受信した手続要求に対する応答としての手続応答を通信端末4に送信する(ステップS51)。これにより、通信端末4の送受信部41は、推奨管理装置3が送信した手続応答を受信する。
【0178】
一方、ステップS50でアプリナンバー入力応答を受信したユーザデバイス5の実行部56は、記憶部5000の所定領域に、アプリシリアルナンバーで示されるアプリをインストールする(ステップS52)。ここで、アプリはネットワーク経由でユーザデバイス5にダウンロードされても良いし、アプリを記憶した記憶媒体をユーザデバイス5に装着することでアプリをユーザデバイス5にダウンロードしても良い。更に、アプリのインストールを完了した場合、ユーザデバイス5はインストールしたアプリを示す導入対象識別情報とデバイス識別情報を送信しても良い。これにより、推奨管理装置3は、ユーザデバイス5が送信した導入対象識別情報とデバイス識別情報とを関連付けて記憶部3000の所定領域に記憶、管理する。なお、上述したステップS46-S51までの処理、及びステップS48-S52までの処理は、互いに非同期で行われてよいためそれらの処理順序は問われない。
【0179】
なお、図20に示した処理では、上述したように推奨情報通知要求を通信端末4から推奨管理装置3に対して送信するような実施形態があってもよい。
【0180】
なお、アプリのインストールは、ユーザデバイス5で利用可能とするための導入処理の一例である。例えば、アプリがユーザデバイス5にインストールされることで利用可能になるネイティブアプリの場合は、ユーザデバイス5は、導入処理としてインストールを行う。一方、アプリがアプリ配信サーバ7など外部のサーバと連携して機能が提供されるWebアプリである場合には、以下の処理を行う。つまり、ユーザデバイス5は、導入処理として、ユーザデバイス5のパネル表示部540aに表示されるホーム画面上にブラウザアプリなどへのショートカットを表示し、ブラウザアプリの起動時に外部サーバにアクセスするための設定を行う。
【0181】
なお、導入対象がアプリの場合、推奨管理装置3は手続登録によって、手続登録が完了した顧客に属するユーザ又はユーザデバイス5がアプリを利用できるように処理を行う。例えば、アプリがWebアプリの場合、ユーザデバイス5はアプリの機能を利用するためにアプリ配信サーバ7などの外部サーバにアクセスする。そこで、推奨管理装置3は、アプリ配信サーバ7が手続登録を完了した顧客に属するユーザデバイス5に対するアプリ機能の提供を許可する許可情報を直接、又はユーザデバイス5などを介して間接的に送信することができる。
【0182】
なお、以上ではユーザデバイス5が導入対象を導入するための処理としてユーザデバイス5がアプリシリアルナンバーを送信する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、通信端末4が推奨管理装置にアクセスすることで、通信端末4から導入対象の導入先又は対象を指定しても良い。例えば、複数アプリのうち手続登録によって顧客によって利用可能になったアプリの指定と、顧客に属する複数のユーザデバイス5のうちアプリの導入先としたいユーザデバイス5の指定とを受け付けることで、指定されたアプリを指定されたユーザデバイス5にインストールすることができる。これにより、推奨管理装置3は、導入対象である導入識別情報と、導入先であるユーザデバイス5のデバイス識別情報と、を関連付けて記憶部3000の所定領域に記憶、管理することができる。
【0183】
<ユーザデバイスによる推奨情報の取得及びインストール>
続いて、ユーザデバイス5における推奨情報の取得処理について説明する。図26は、各種アプリ取得処理の一例を示すシーケンス図である。図26では、ユーザデバイス5に設けられた操作部等を用いて、推奨管理装置3が送信した推奨情報通知を表示し、その後、導入対象の一例であるアプリの取得及びインストール処理を行う。このとき、ステップS61-S65までの処理は、図22で示したステップS41-S45までの処理に対応するため、説明を省略する。なお、ユーザデバイス5において、推奨情報通知を受けた場合、操作部の画面上に推奨情報通知を受信したことを示す表示としてバナー表示又はポップアップ表示を行うことができる。そして、ユーザがバナー表示部又はポップアップ表示部を操作することにより、ユーザデバイス5において推奨情報通知画面を表示する。なお、ユーザデバイス5にログインしたユーザが管理ユーザの場合にのみ、推奨情報通知を受信したことを示す表示や推奨情報通知画面を表示しても良い。この場合、ユーザデバイス5毎に、該ユーザデバイス5を管理する管理ユーザを予め設定しておくことができる。
【0184】
続いて、ユーザデバイス5の送受信部51は、ステップS63で受信した推奨情報に基づいて、アプリ配信サーバ7に対してアプリ配信要求を送信する(ステップS66)。これにより、アプリ配信サーバ7の送受信部71は、ユーザデバイス5が送信したアプリ配信要求を受信する。このとき、アプリ配信要求には、例えば、ステップS65で操作が受け付けられたWebページのURL情報、導入対象であるアプリ、すなわちインストール対象となるアプリを識別するための情報としての導入対象識別情報が含まれる。ステップS66では、ユーザは、受信した推奨情報に基づいて、導入対象であるアプリの購入又は契約などを行うことができる。なお、アプリ配信要求にはデバイス識別情報が含まれていてもよい。
【0185】
次に、アプリ配信サーバ7の記憶読出部79は、アプリデータを読み出す(ステップS67)。具体的には、記憶読出部79は、記憶部7000の所定領域に管理されている各種アプリのうち、導入対象識別情報に対応付けられたアプリを読み出す。ここで、アプリ配信サーバ7は、予め導入対象識別情報とアプリとを対応付けて登録している。なお、アプリ配信サーバ7は、導入対象識別情報に対応するアプリを推奨管理装置3に問い合わせてもよい。この処理にあわせて、取得部73は、記憶部7000から読み出されたアプリデータを取得する。
【0186】
次に、送受信部71は、ステップS66で受信したアプリ配信要求に対する応答としてのアプリ配信応答を、ユーザデバイス5に対して送信する(ステップS68)。これにより、ユーザデバイス5の送受信部51は、アプリ配信サーバ7が送信したアプリ配信応答を受信する。このとき、アプリ配信応答には、アプリ識別情報、ステップS67で読み出されたアプリデータ(複数の場合はそれぞれのアプリ識別情報及びそれらに対応する各種アプリデータ)が含まれる。
【0187】
次に、ユーザデバイス5の実行部56は、ステップS68で受信したアプリを記憶部5000の所定領域にインストールする(ステップS69)。これにより、ユーザデバイス5は、推奨管理装置3が送信した推奨情報通知に伴いユーザが導入の操作をした所定のアプリを利用することが可能になる。なお、アプリのインストールは、ユーザデバイス5で利用可能とするための導入処理の一例である。例えば、アプリがユーザデバイス5にインストールされることで利用可能になるネイティブアプリの場合は、ユーザデバイス5は、導入処理としてインストールを行う。一方、アプリがアプリ配信サーバ7など外部のサーバと連携して機能が提供されるWebアプリである場合には、以下の処理を行う。つまり、ユーザデバイス5は、導入処理として、ユーザデバイス5のパネル表示部540aに表示されるホーム画面上にブラウザアプリなどへのショートカットを表示し、ブラウザアプリの起動時に外部サーバにアクセスするための設定を行う。
【0188】
次に、送受信部51は、推奨管理装置3に対してインストール完了通知を送信する(ステップS70)。これにより、推奨管理装置3の送受信部31は、ユーザデバイス5が送信したインストール完了通知を受信する。なお、インストール完了通知には、インストールが完了した旨のコメント、インストール完了を示すフラグ情報、デバイス識別情報、及び導入対象識別情報等が含まれてよい。
【0189】
次に、推奨管理装置3の登録管理部38は、手続登録を行う(ステップS71)。手続登録処理には、顧客識別情報と、ユーザデバイス5にインストールされた導入対象を識別する導入対象識別情報と、インストールが完了した日時を示す導入日時と、アプリをインストールしたユーザデバイス5を示すデバイス識別情報と、を関連付けて登録する処理が含まれる。このとき、抽出特定部32は、ステップS70で受信したインストール完了通知に含まれるデバイス識別情報を検索キーとしてデバイス情報管理DB3002(図9参照)を検索することにより、対応する顧客識別情報を特定する。これにより、登録管理部38は、特定した顧客識別情報に関連付けられた導入管理情報(導入日時等)を、記憶部3000の所定領域に記憶、登録することができる。
【0190】
以上の処理により、推奨管理装置3は、導入対象が推奨管理装置3による推奨とは無関係に購入又は契約された対象ではなく、推奨管理装置3によって推奨されたことにより購入又は契約された対象を管理することが可能になる。なお、手続登録処理が実行されるタイミングはこれに限定されない。例えば、ユーザデバイス5は、アプリ配信要求を送信するタイミングで、推奨管理装置3に対して手続登録処理の実行を要求してもよい。また、アプリ配信サーバ7がアプリ配信要求を受信したときに、アプリ配信サーバ7が推奨管理装置3に対して手続登録処理の実行を要求してもよい。
【0191】
本実施形態に係る推奨管理システムでは、例えば、上述したステップS66及びS68の処理が実行される場合、ユーザデバイス5とアプリ配信サーバ7との間に他の装置等が存在してもよい。つまり、ユーザデバイス5とアプリ配信サーバ7との間で送受信される各情報(データ)は、一度他の装置等を介して送受信されるような構成であってもよい。上述した構成は、ユーザデバイス5とアプリ配信サーバ7との間に他の処理ステップが存在した場合でも適用することが可能である。
【0192】
〔他の形態のユーザデバイスを用いた処理〕
ここで、他の形態のユーザデバイスを用いた処理の一例を説明する。図27は、他の形態のユーザデバイスを用いた処理の一例を示すシーケンス図である。図27に示されている例では、ユーザデバイス5は、スマートスピーカ又はAIスピーカを一例とする対話型音声操作装置(以下、スマートスピーカと記載する)を用いた場合について説明する。この場合の導入対象は、例えば、スマートスピーカが所定の機能を実行するためのアプリである。アプリとしては、スマートスピーカにインストールされることで機能を実行するネイティブアプリケーション、スマートスピーカがアプリ配信サーバ7と連携して機能を実行するWebアプリケーションが含まれる。また、アプリ配信サーバ7が提供する機能を拡張するための拡張機能、及びその機能を拡張するためのプログラムなどは、アプリと表現される場合がある。このため、導入対象であるアプリの導入とは、通信端末4からアプリ配信サーバ7に対するアプリの利用の申込みを含む。
【0193】
図27の場合、まず、ユーザデバイス5の一例としてのスマートスピーカの送受信部51は、推奨管理装置3に対して処理要求を送信する(ステップS101)。これにより、推奨管理装置3の送受信部31は、スマートスピーカが送信した処理要求を受信する。このとき、処理要求には、スマートスピーカを識別するデバイス識別情報、スマートスピーカに対して入力された音声情報が含まれる。
【0194】
次に、推奨管理装置3の判断処理部35は、認証処理を行う(ステップS102)。具体的には、判断処理部35は、ステップS101で受信した音声情報に含まれるデバイス識別情報と、予め推奨管理装置3に登録されていたデバイス識別情報とを比較する。推奨管理装置3は、比較の結果、一致するデバイス識別情報が登録されていた場合、認証が成功したと判断する。このとき判断処理部35は、デバイス識別情報と対応する顧客識別情報を特定する。
【0195】
次に、判断処理部35は、音声情報に基づいて音声認識処理を行い(ステップS103)、続いて利用可否判断処理を行う(ステップS104)。具体的には、判断処理部35は、デバイス識別情報に対応付けられたデバイス権限DB、又はデバイス識別情報に関連付けられた顧客識別情報に対応する顧客権限DBに基づいて利用可能なサービスを判断する。
【0196】
なお、推奨管理装置3は、別途特定したテナント識別情報及びグループ識別情報に対応付けられた契約識別情報及びサービス識別情報に基づいて、利用可能なサービスを特定してもよい。また、推奨管理装置3の判断処理部35は、ユーザが発話した音声情報から特定されたサービス情報に対応するサービス識別情報と、利用可能なサービスとして特定したサービスに対応するサービス識別情報と、を比較する。比較の結果、判断処理部35は、サービス識別情報が一致する場合はサービスが利用可能と判断し、一致しない場合はサービスが利用不可であると判断する。
【0197】
利用可能なサービスがない場合(サービスが利用不可の場合)、推奨管理装置3の送受信部31は、スマートスピーカに対してサービスを利用できない旨の利用不可情報を含む処理応答を送信する(ステップS105)。これにより、スマートスピーカの送受信部51は、推奨管理装置3が送信した処理応答を受信する。
【0198】
次に、スマートスピーカの表示制御部54は、利用不可を示す内容をスマートスピーカの表示部に表示させる(ステップS106)。
【0199】
他方、利用可能なサービスがない場合(サービスが利用不可の場合)、推奨管理装置3の送受信部31は、ステップS101で受信したスマートスピーカの処理要求をアプリ配信サーバ7に転送(送信)する(ステップS107)。これにより、アプリ配信サーバ7の送受信部71は、推奨管理装置3が送信した処理要求を受信する。このとき、処理要求には、処理対象となるジョブ情報と、ジョブに関するパラメータ情報が含まれる。なお、サービス情報によっては、推奨管理装置3においてジョブ情報とパラメータ情報とに基づいて処理を実行してもよい。この場合、アプリ配信サーバ7の特定と、処理要求の送信とを省略することができる。
【0200】
次に、アプリ配信サーバ7の実行部76は、受信した処理要求に基づいて認証処理を行う(ステップS108)。
【0201】
続いて、送受信部71は、ステップS107で受信した処理要求に対する処理応答を推奨管理装置3に対して送信する(ステップS109)。これにより、推奨管理装置3の送受信部31は、アプリ配信サーバ7が送信した処理応答を受信する。このとき、処理応答には、処理結果情報が含まれる。
【0202】
次に、推奨管理装置3の送受信部31は、アプリ配信サーバ7が実行した処理結果情報を含む処理応答をスマートスピーカに対して送信する(ステップS110)。これにより、スマートスピーカの送受信部51は、推奨管理装置3が送信した処理応答を受信する。
【0203】
次に、スマートスピーカの表示制御部54は、処理結果を表示する(ステップS111)。具体的には、表示制御部54は、受信した処理応答に含まれる処理結果情報を、表示部に表示、もしくはスピーカを介して音声出力する。これまでの処理により、スマートスピーカを利用するユーザは、所望の処理をアプリ配信サーバ7に対して実行させ、その結果を表示もしくは音声によって確認することが可能になる。
【0204】
本実施形態に係る推奨管理システムでは、例えば、上述したステップS107及びS109の処理が実行される場合、推奨管理装置3とアプリ配信サーバ7との間に他の装置等が存在してもよい。つまり、推奨管理装置3とアプリ配信サーバ7との間で送受信される各情報(データ)は、一度他の装置等を介して送受信されるような構成であってもよい。上述した構成は、推奨管理装置3とアプリ配信サーバ7との間に他の処理ステップが存在した場合でも適用することが可能である。
【0205】
〔実施形態の主な効果〕
以上説明したように本実施形態によれば、推奨管理装置3は、推奨管理装置3は、ユーザデバイス5が送信した利用履歴情報取得応答に含まれるユーザデバイス5を識別するデバイス識別情報、及び読み出した利用履歴情報を取得し(ステップS33)、履歴管理サーバ6が送信した取引履歴情報取得応答に含まれるユーザ識別情報、及び読み出した取引履歴情報を取得する(ステップS37)。その後、抽出特定部32は、抽出された履歴情報が少なくとも一以上の推奨条件を満たすと判断した場合、その推奨条件に対応する導入対象を抽出して特定する(ステップS41-5-4)。これにより、顧客に対して適切な導入対象を推奨することが可能になるという効果を奏する。
【0206】
更に、本実施形態によれば、推奨管理装置3は、所定期間における利用数及び取引数の変化率が推奨条件を満たす場合に、少なくとも一以上の導入対象を特定する。これにより、上述した効果に加えて、推奨管理装置3は、例えば、集中して行われた利用又は取引に係る履歴により関係の深い導入対象を推奨することが可能になるという効果を奏する。
【0207】
〔実施形態の補足〕
上述した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウエアによって各機能を実行するようプログラミングされたデバイスを含むものとする。このデバイスとは、例えば、プロセッサ、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)、SOC(System on a chip)、GPU(Graphics Processing Unit)、及び従来の回路モジュール等をいう。
【0208】
また、上述した実施形態において、上述したステップS41(推奨判断処理)における導入対象特定処理での推奨条件に基づく値の算出に関して、推奨条件管理DB3005(図12参照)とあわせた機械学習、人工知能(AI)及びディープラーニング等によって学習させるシステムを提供してもよい。更に、推奨管理システムは、導入対象を通知する際のコメント文を、機械学習、人工知能(AI)及びディープラーニング等によって学習させた結果を利用して、ユーザに通知できるシステムを提供してもよい。
【0209】
これまで本発明の一実施形態に係る推奨管理装置、推奨管理システム、推奨管理方法及びプログラムについて説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態の追加、変更又は削除等、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0210】
1 情報処理システム
2 推奨管理システム
3 推奨管理装置
4 通信端末
5 ユーザデバイス
6 履歴管理サーバ
7 アプリ配信サーバ
31 送受信部(送信手段の一例、受信手段の一例)
32 抽出特定部(抽出手段の一例、特定手段の一例)
33 取得部(第1取得手段の一例、第2取得手段の一例)
36 算出設定部(算出手段の一例)
37 生成部(生成手段の一例)
38 登録管理部(管理手段の一例)
407 ディスプレイ(表示手段の一例)
540a パネル表示部(表示手段の一例)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0211】
【特許文献1】特開2018-190154号公報
図1
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