(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023137786
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】脳機能判定装置、脳機能判定システム、脳機能判定方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/245 20210101AFI20230922BHJP
A61B 5/372 20210101ALI20230922BHJP
A61B 10/00 20060101ALI20230922BHJP
【FI】
A61B5/245
A61B5/372
A61B10/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022044158
(22)【出願日】2022-03-18
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】奥村 直裕
【テーマコード(参考)】
4C127
【Fターム(参考)】
4C127AA03
4C127AA10
4C127GG16
4C127HH13
(57)【要約】
【課題】経時的変化を含むデータから正しい脳疾患の判定および脳疾患領域の特定を行うことができる脳機能判定装置、脳機能判定システム、脳機能判定方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】測定装置により測定された脳機能状態を示す経時的変化を含む脳機能データを取得する第1取得部と、第1取得部により取得された脳機能データを、少なくとも時間および空間の情報を次元として含む第1変換データに変換する第1変換部と、第1変換データを、所定の深層学習により構築された深層学習モデルに対する入力として用いることにより、脳疾患の判定および脳疾患領域の特定を行う識別処理を実行する識別部と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定装置により測定された脳機能状態を示す経時的変化を含む脳機能データを取得する第1取得部と、
前記第1取得部により取得された前記脳機能データを、少なくとも時間および空間の情報を次元として含む第1変換データに変換する第1変換部と、
前記第1変換データを、所定の深層学習により構築された深層学習モデルに対する入力として用いることにより、脳疾患の判定および脳疾患領域の特定を行う識別処理を実行する識別部と、
を備えた脳機能判定装置。
【請求項2】
前記識別部による前記識別処理の識別結果を、表示装置に表示する表示制御部を、さらに備えた請求項1に記載の脳機能判定装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記識別部による前記識別結果として、脳疾患または健常状態の判定の根拠となる前記第1変換データ上のデータ部分が特定されるように表示する請求項2に記載の脳機能判定装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記深層学習モデルに対する入力となる前記第1変換データと同次元のデータに対して前記識別結果を表示する請求項2または3に記載の脳機能判定装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記識別結果として、特定の脳疾患ごとに、特定の時間および周波数の信号強度を示すヒートマップを、脳画像上の対応する脳疾患領域に重畳して表示する請求項2に記載の脳機能判定装置。
【請求項6】
前記識別部は、前記識別結果として、前記深層学習モデルの出力に基づいて各脳疾患の各病型および健常状態の確率を算出し、
前記表示制御部は、前記確率を表示する請求項2~5のいずれか一項に記載の脳機能判定装置。
【請求項7】
前記測定装置により測定された脳機能データであって、脳疾患または健常状態の内容を示す疾患ラベルが付加されたものを取得する第2取得部と、
前記第2取得部により取得された前記脳機能データを、少なくとも時間および空間の情報を次元として含む第2変換データに変換する第2変換部と、
前記疾患ラベルが付加された前記第2変換データを入力として、前記深層学習による学習処理により前記深層学習モデルを構築する学習部と、
をさらに備えた請求項1~6のいずれか一項に記載の脳機能判定装置。
【請求項8】
前記第2変換データに対して所定の標準化処理を行う標準化部を、さらに備え、
前記学習部は、前記標準化処理が行われた前記第2変換データを入力として、前記深層学習モデルを構築する請求項7に記載の脳機能判定装置。
【請求項9】
前記脳機能データは、脳波データおよび脳磁データを含む請求項1~8のいずれか一項に記載の脳機能判定装置。
【請求項10】
前記第1変換部は、前記第1取得部により取得された前記脳機能データを、周波数の情報を次元として含む前記第1変換データに変換する請求項1~9のいずれか一項に記載の脳機能判定装置。
【請求項11】
前記深層学習モデルは、時系列解析機能を有する前記深層学習によって構築された請求項1~10のいずれか一項に記載の脳機能判定装置。
【請求項12】
第1装置と、第2装置とを有する脳機能判定システムであって、
前記第1装置は、
測定装置により測定された脳機能状態を示す経時的変化を含む脳機能データを取得する第1取得部と、
前記第1取得部により取得された前記脳機能データを、少なくとも時間および空間の情報を次元として含む第1変換データに変換する第1変換部と、
前記第1変換データを、所定の深層学習により構築された深層学習モデルに対する入力として用いることにより、脳疾患の判定および脳疾患領域の特定を行う識別処理を実行する識別部と、
を備え、
前記第2装置は、
前記測定装置により測定された脳機能データであって、脳疾患または健常状態の内容を示す疾患ラベルが付加されたものを取得する第2取得部と、
前記第2取得部により取得された前記脳機能データを、少なくとも時間および空間の情報を次元として含む第2変換データに変換する第2変換部と、
前記疾患ラベルが付加された前記第2変換データを入力として、前記深層学習による学習処理により前記深層学習モデルを構築する学習部と、
を備えた脳機能判定システム。
【請求項13】
測定装置により測定された脳機能状態を示す経時的変化を含む脳機能データを取得する取得ステップと、
取得した前記脳機能データを、少なくとも時間および空間の情報を次元として含む第1変換データに変換する変換ステップと、
前記第1変換データを、所定の深層学習により構築された深層学習モデルに対する入力として用いることにより、脳疾患の判定および脳疾患領域の特定を行う識別処理を実行する識別ステップと、
を有する脳機能判定方法。
【請求項14】
コンピュータに、
測定装置により測定された脳機能状態を示す経時的変化を含む脳機能データを取得する取得ステップと、
取得した前記脳機能データを、少なくとも時間および空間の情報を次元として含む第1変換データに変換する変換ステップと、
前記第1変換データを、所定の深層学習により構築された深層学習モデルに対する入力として用いることにより、脳疾患の判定および脳疾患領域の特定を行う識別処理を実行する識別ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脳機能判定装置、脳機能判定システム、脳機能判定方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
少子高齢化および平均寿命の延長等の影響により、現在、日本国総人口の約30%もの割合が65歳以上の高齢者で構成されている。加速する超高齢社会の中、国民の健康寿命を延ばすことが急務となっており、その対策が求められている課題の一つに認知症がある。認知症は、リハビリテーションまたは投薬治療によって、ある程度の症状改善、病気進行の遅延をすることができる。しかしながら、一旦症状が進行してしまうと元の状態まで改善することが難しいことから、認知症を始めとする様々な脳疾患は、自覚症状のない早期段階で発見すること、超早期の予兆を察知して、予防をしていくことが非常に重要である。
【0003】
このような、脳疾患の早期発見のための技術として、脳波から脳疾患由来の特徴を抽出したものに、疾患の内容を示す疾患情報をラベルとして付加したデータを機械学習により分類することにより、被験者の脳疾患を早期段階で発見する技術が知られている。このように脳波・脳磁データは、脳の代謝量データ等と比較して、脳の神経活動に近い情報であることから、脳疾患の早期発見技術で広く使われている。
【0004】
このような脳疾患の判定が可能な脳疾患診断支援システムとして、脳波からその脳波の特徴量を抽出した脳波特徴データに、当該脳波特徴データに対応する脳疾患を示す疾患情報を付した学習データを複数取得し、取得した複数の学習データを、複数のクラスタに分類し、分類した各クラスタにおいて学習データに付された疾患情報に基づいて、学習データを疾患情報ごとに分類する分類器を生成し、被験者の脳波特徴データを取得し、その脳波特徴データが分類されるクラスタを特定し、さらに生成した分類器により被験者の脳波特徴データが複数の脳疾患のいずれであるかを判定するシステムが開示されている(例えば特許文献1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の脳疾患の早期発見の技術は、特徴抽出をすることを前提としており、多次元データを前提とした解析でなければ導出することが困難であるため、経時的変化を含むデータから正しい脳疾患の判定および脳疾患領域の特定ができないという問題がある。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、経時的変化を含むデータから正しい脳疾患の判定および脳疾患領域の特定を行うことができる脳機能判定装置、脳機能判定システム、脳機能判定方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、測定装置により測定された脳機能状態を示す経時的変化を含む脳機能データを取得する第1取得部と、前記第1取得部により取得された前記脳機能データを、少なくとも時間および空間の情報を次元として含む第1変換データに変換する第1変換部と、前記第1変換データを、所定の深層学習により構築された深層学習モデルに対する入力として用いることにより、脳疾患の判定および脳疾患領域の特定を行う識別処理を実行する識別部と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、経時的変化を含むデータから正しい脳疾患の判定および脳疾患領域の特定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る脳機能判定システムの概略構成図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理装置の機能ブロックの構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る脳機能判定システムの全体動作の概要を説明する図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る脳機能判定システムの全体動作の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、実施形態に係る情報処理装置における識別処理により特定された脳疾患領域を可視化した画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、図面を参照しながら、本発明に係る脳機能判定装置、脳機能判定システム、脳機能判定方法およびプログラムの実施形態を詳細に説明する。また、以下の実施形態によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、およびいわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下の実施の形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換、変更および組み合わせを行うことができる。
【0011】
(脳機能判定システムの概略)
図1は、実施形態に係る脳機能判定システムの概略構成図である。
図1を参照しながら、本実施形態に係る脳機能判定システム1の概略について説明する。
【0012】
脳機能判定システム1は、被検者の複数種類の生体信号(例えば、脳磁(MEG:Magneto-encephalography)データ、および脳波(EEG:Electro-encephalography)データ等)である脳機能イメージングデータ(脳機能データの一例)を計測して取得し、脳疾患の判定および脳疾患領域の特定を行い、データ上または脳画像上における脳疾患の部分の可視化を行うシステムである。脳機能イメージングデータは、脳内の各部の生理学的な活性(機能)状態を種々の方法で測定した経時的変化を含むデータである。なお、測定対象となる脳機能イメージングデータとしての生体信号は、脳磁データおよび脳波データを含むものに限られるものではない。
【0013】
図1に示すように、脳機能判定システム1は、被検者の1種類以上の脳機能イメージングデータを測定する測定装置3と、測定装置3で測定された1種類以上の脳機能イメージングデータを蓄積するサーバ40と、サーバ40に記録された1種類以上の脳機能イメージングデータを解析する情報処理装置50(脳機能判定装置)と、を含む。なお、
図1では、サーバ40と情報処理装置50とが別々に記載されているが、例えば、サーバ40が有する機能の少なくとも一部が情報処理装置50に組み込まれる形態であってもよい。また、
図1では、情報処理装置50は、1の情報処理装置として図示されているが、これに限定されるものではなく、複数の情報処理装置で構成された情報処理システム(脳機能判定システムの一例)であってもよい。
【0014】
図1の例では、被検者(被測定者)は、頭に脳波測定用の電極(またはセンサ)を付けた状態で測定テーブル4に仰向けで横たわり、測定装置3のデュワ31の窪み32に頭部を入れる。デュワ31は、液体ヘリウムを用いた極低温環境の保持容器であり、デュワ31の窪み32の内側には脳磁測定用の多数の磁気センサが配置されている。測定装置3は、電極からの脳波データと、磁気センサからの脳磁データとを収集し、収集した脳波データおよび脳磁データ等を含む脳機能イメージングデータをサーバ40へ出力する。サーバ40へ出力された脳機能イメージングデータは、情報処理装置50に読み出されて表示され、解析される。一般的に、磁気センサを内蔵するデュワ31および測定テーブル4は、磁気シールドルーム内に配置されているが、
図1では便宜上、磁気シールドルームの図示を省略している。
【0015】
情報処理装置50は、複数の磁気センサからの脳磁データと、複数の電極からの脳波データとを解析する装置である。脳波データとは、神経細胞の電気的な活動(シナプス伝達の際のニューロンの樹状突起で起きるイオン電荷の流れ)を電極間の電圧値として表される信号である。脳磁データとは、脳の電気活動により生じた微小な電場変動を表す信号である。脳磁場は、高感度の超伝導量子干渉計(SQUID:Superconducting Quantum Interference Device)センサで検知される。これらの脳波データおよび脳磁データは、「生体信号」および「脳機能イメージングデータ」の一例である。
【0016】
(情報処理装置のハードウェア構成)
図2は、実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2を参照しながら、本実施形態に係る情報処理装置50のハードウェア構成について説明する。
【0017】
図2に示すように、情報処理装置50は、CPU(Central Processing Unit)101と、RAM(Random Access Memory)102と、ROM(Read Only Memory)103と、補助記憶装置104と、ネットワークI/F105と、入力装置106と、表示装置107と、を有し、これらがバス108で相互に接続されている。
【0018】
CPU101は、情報処理装置50の全体の動作を制御し、各種の情報処理を行う演算装置である。CPU101は、ROM103または補助記憶装置104に記憶されたプログラムを実行して、後述する深層学習による学習処理および識別処理、ならびに識別結果の可視化等の表示動作を制御する。
【0019】
RAM102は、CPU101のワークエリアとして用いられ、主要な制御パラメータおよび情報を記憶する揮発性の記憶装置である。ROM103は、基本入出力プログラム等を記憶する不揮発性の記憶装置である。例えば、上述のプログラムがROM103に記憶されているものとしてもよい。
【0020】
補助記憶装置104は、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)等の不揮発性記憶装置である。補助記憶装置104は、例えば、情報処理装置50の動作を制御するプログラム、ならびに、情報処理装置50の動作に必要な各種のデータおよびファイル等を記憶する。
【0021】
ネットワークI/F105は、サーバ40等のネットワーク上の機器と通信を行うための通信インターフェースである。ネットワークI/F105は、例えば、TCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)に準拠したNIC(Network Interface Card)等によって実現される。
【0022】
入力装置106は、タッチパネルの入力機能、キーボード、マウスおよび操作ボタン等のユーザインターフェース等である。表示装置107は、各種の情報を表示するディスプレイ装置である。表示装置107は、例えば、タッチパネルの表示機能、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)または有機EL(Electro-Luminescence)等によって実現される。
【0023】
なお、
図2に示す情報処理装置50のハードウェア構成は一例であり、これ以外の装置が備えられるものとしてもよい。また、
図2に示す情報処理装置50は、例えば、PC(Personal Computer)を想定したハードウェア構成であるが、これに限定されるものではなく、タブレット等のモバイル端末であってもよい。この場合、ネットワークI/F105は、無線通信機能を有する通信インターフェースであればよい。
【0024】
(情報処理装置の機能ブロックの構成および動作)
図3は、実施形態に係る情報処理装置の機能ブロックの構成の一例を示す図である。
図4は、実施形態に係る脳機能判定システムの全体動作の概要を説明する図である。
図3および
図4を参照しながら、本実施形態に係る情報処理装置50の機能ブロックの構成および動作について説明する。
【0025】
図3に示すように、情報処理装置50は、通信部201と、第2取得部202と、第2分割部203と、第2変換部204と、前処理部205(標準化部)と、学習部206と、第1取得部207と、第1分割部208と、第1変換部209と、識別部210と、表示制御部211と、記憶部212と、入力部213と、を有する。
【0026】
通信部201は、測定装置3またはサーバ40等とデータ通信を行う機能部である。例えば、通信部201は、サーバ40から脳機能イメージングデータを受信して、記憶部212に記憶させる。なお、通信部201は、測定装置3から直接、脳機能イメージングデータを受信するものとしてもよい。通信部201は、
図2に示すネットワークI/F105によって実現される。
【0027】
第2取得部202は、通信部201により受信された脳機能イメージングデータを取得する機能部である。この場合、第2取得部202により取得された脳機能イメージングデータは、脳疾患または健常状態の内容を示す疾患ラベルが付加されているものとし、学習部206で深層学習による学習処理に用いられる学習データ(以下、訓練用データと称する場合がある)として用いられる。なお、第2取得部202は、通信部201から脳機能イメージングデータを取得することに限定されず、記憶部212に記憶された脳機能イメージングデータを取得するものとしてもよい。
【0028】
第2分割部203は、第2取得部202により取得された脳機能イメージングデータを、任意の時間幅(時間窓)で分割するエポッキング処理を行う機能部である。
【0029】
第2変換部204は、第2分割部203により分割された脳機能イメージングデータを、少なくとも時間および空間の情報を次元として含むデータ(以下、変換データと称する場合がある)(第2変換データ)に変換する機能部である。例えば、第2変換部204は、脳機能イメージングデータを測定したチャネルおよび分割毎に、フーリエ変換等による周波数変換を行うことによって、振幅に基づく信号強度(パワー)、周波数、空間および時間の情報を次元として含む変換データを得ることができる。このような第2変換部204による変換を行うことによって、脳機能イメージングデータが有する特徴を損なうことなく変換データを得ることができる。なお、脳機能イメージングデータをそのまま後段の学習部206による学習処理に用いることも可能であり、その場合は第2変換部204による変換は恒等変換になる。また、第2変換部204による変換処理の例としては、センサの抽出・拡張、ダウンサンプリングや周波数フィルタの適用、アーチファクト除外、不良チャネル処理、時間窓切り出し、磁場データの標準化等も挙げられる。
【0030】
前処理部205は、脳機能イメージングデータについては多次元、かつデータスケールにばらつきがある場合があるため、第2変換部204による変換データに対して所定の標準化処理を行う機能部である。標準化処理としては、例えば、変換データのうちレンジが異なるものを揃える処理等が挙げられ、これによって後段の学習部206による学習処理の安定化を図ることができる。
【0031】
なお、第2取得部202により取得された脳機能イメージングデータだけでなく、第2分割部203により分割された学習データ、第2変換部204により変換された変換データ、および前処理部205により標準化処理がなされた変換データについても、学習部206による学習処理に用いられるためのデータということで、訓練用データと称する場合がある。
【0032】
学習部206は、前処理部205により標準化処理が行われた疾患ラベル付きの変換データを入力として、時系列解析機能を有する深層学習による学習処理を行う機能部である。例えば、学習部206は、内部的に、空間情報に関する特徴抽出を行うためにCNN(Convolutional Neural Network:畳み込みニューラルネットワーク)等のアルゴリズムによるニューラルネットワークを構築し、時間情報に関する特徴抽出を行うためにRNN(Recurrent Neural Network:再帰型ニューラルネットワーク)またはアテンション等のアルゴリズムによるニューラルネットワークの構築により学習処理を行う。これによって、脳領域および時間に比重を置いた脳疾患特有の特徴を抽出することができ、正確な脳疾患の判定を行うことができるニューラルネットワークを構築することができる。なお、上述の特徴抽出は、機械学習のように人間によって予め学習データからどのような特徴量を抽出するかを定義する必要はなく、深層学習においては学習データからどのような特徴量を抽出するかについては学習処理の過程で自動で行われる。また、ニューラルネットワークの構築とは、具体的には、ニューラルネットワークにおけるシナプス結合の強さである重み等を調整・決定する処理を示す。学習部206による学習処理により構築されたニューラルネットワーク(以下、深層学習モデルと称する場合がある)は、記憶部212に記憶される。具体的には、当該ニューラルネットワークの決定された重み等のデータが、記憶部212に記憶される。このように、学習部206の学習処理により得られた深層学習モデルを用いることにより、認知症、発達障害または精神病等の脳疾患の有無、脳疾患およびその病型の判定、および脳疾患領域の特定等が可能となる。
【0033】
第1取得部207は、通信部201により受信された脳機能イメージングデータを取得する機能部である。この場合、第1取得部207により取得された脳機能イメージングデータは、どのような脳疾患があるのかの識別対象となるデータであり、疾患ラベルは付加されておらず、深層学習モデルを用いた識別処理および当該識別結果の可視化の対象となるデータ(以下、可視化データと称する場合がある)として用いられる。なお、第1取得部207は、通信部201から脳機能イメージングデータを取得することに限定されず、記憶部212に記憶された脳機能イメージングデータを取得するものとしてもよい。
【0034】
第1分割部208は、第1取得部207により取得された脳機能イメージングデータを、任意の時間幅(時間窓)で分割するエポッキング処理を行う機能部である。
【0035】
第1変換部209は、第1分割部208により分割された脳機能イメージングデータを、少なくとも時間および空間の情報を次元として含むデータ(以下、変換データと称する場合がある)(第1変換データ)に変換する機能部である。例えば、第1変換部209は、脳機能イメージングデータを測定したチャネルおよび分割毎に、フーリエ変換等による周波数変換を行うことによって、振幅に基づく信号強度(パワー)、周波数、空間および時間の情報を次元として含む変換データを得ることができる。このような第1変換部209による変換を行うことによって、脳機能イメージングデータが有する特徴を損なうことなく変換データを得ることができる。なお、脳機能イメージングデータをそのまま後段の識別部210による識別処理に用いることも可能であり、その場合は第1変換部209による変換は恒等変換になる。また、第1変換部209による変換処理の例としては、センサの抽出・拡張、ダウンサンプリングや周波数フィルタの適用、アーチファクト除外、不良チャネル処理、時間窓切り出し、磁場データの標準化等も挙げられる。
【0036】
第1変換部209により得られた変換データは、
図4に示すように、学習部206の学習処理により構築された深層学習モデルへ入力されるデータである。
図4に示す例では、横軸に時間、縦軸に周波数、奥行に空間(領域)の3次元領域に信号強度がヒートマップにより示されている。ここで、奥行の空間とは、脳の前頭葉、側頭葉および後頭葉等の予め定められた脳領域を示し、奥行の軸上に便宜上に各脳領域が対応付けられている。
【0037】
なお、第1取得部207により取得された脳機能イメージングデータだけでなく、第1分割部208により分割されたデータ、および第1変換部209により変換された変換データ、および前処理部205により標準化処理がなされた変換データについても、識別部210による深層学習モデルによる識別処理に用いられ、その識別結果として可視化の対象となるデータということで、可視化データと称する場合がある。
【0038】
識別部210は、学習部206による学習処理により構築された深層学習モデルを記憶部212から読み出し、第1変換部209により得られた変換データを当該深層学習モデルに対する入力として、識別処理を行う機能部である。ここで、識別処理とは、具体的には深層学習モデルを用いることにより、脳疾患の有無、脳疾患およびその病型の判定、および脳疾患領域の特定等を行う処理を示す。なお、識別部210は、識別処理の結果として、変換データを深層学習モデルに入力することにより、認知症等の各脳疾患の各病型および健常状態の確率を得ることができるものとしてもよく、または、深層学習モデルの出力に基づいて当該確率を算出して得ることができるものとしてもよい。また、第1変換部209による変換データは、前処理部205と同様に標準化処理がなされたうえで、深層学習モデルに入力されるものとしてもよい。
【0039】
表示制御部211は、識別部210の識別結果として、脳疾患の有無の結果、脳疾患およびその病型の判定結果、および特定された脳疾患領域等を、表示装置107に表示させる機能部である。例えば、表示制御部211は、
図4に示すように、横軸に時間、縦軸に周波数、奥行に空間(領域)の3次元領域に配置されたヒートマップ上に、脳疾患およびその病型の判定の根拠となったデータ部分を矩形等で囲うことにより可視化してもよい。
図4(a)に示す例では、表示制御部211は、識別結果として健常状態である確率が60%と算出された場合に、特定の脳領域(奥行)における信号強度のヒートマップ上に、健常状態としての特徴部分を示すデータ部分を矩形等で囲うことにより可視化している。また、
図4(b)に示す例では、表示制御部211は、識別結果として認知症の病型Aである確率が30%と算出された場合に、特定の脳領域(奥行)における信号強度のヒートマップ上に、認知症の病型Aとしての特徴部分を示すデータ部分を矩形等で囲うことにより可視化している。すなわち、表示制御部211は、脳疾患(または健常状態)ごとに、深層学習モデルによる識別結果を可視化することができる。また、
図4(a)および
図4(b)に示すように、表示制御部211は、識別結果として、健常状態および各脳疾患の各病型の確率を表示するものとしてもよい。このような表示制御部211による識別結果の可視化によって、可視化データ上において、脳疾患または健常状態の判定の根拠として特定された時間、周波数、脳領域および信号強度のデータ部分を示すことができる。すなわち、深層学習モデルに入力された可視化データ(変換データ)と同次元のデータに対して識別結果を可視化することができ、経時的変化に影響を受けにくい脳疾患領域の特定が可能となる。
【0040】
記憶部212は、通信部201により受信された脳機能イメージングデータ、および、学習部206による学習処理により構築された深層学習モデル等を記憶する機能部である。記憶部212は、
図2に示すRAM102または補助記憶装置104によって実現される。
【0041】
上述の第2取得部202、第2分割部203、第2変換部204、前処理部205、学習部206、第1取得部207、第1分割部208、第1変換部209、識別部210および表示制御部211は、CPU101がROM103等に記憶されたプログラムをRAM102に展開して実行することにより実現される。なお、第2取得部202、第2分割部203、第2変換部204、前処理部205、学習部206、第1取得部207、第1分割部208、第1変換部209、識別部210および表示制御部211の一部または全部は、ソフトウェアであるプログラムではなく、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0042】
なお、
図3に示した各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、
図3で独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、
図3の1つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。
【0043】
また、
図3に示す情報処理装置50においては、脳機能イメージングデータを用いた深層学習による学習処理、および深層学習モデルを用いた識別処理を、同一の装置で実行されるものとしているが、これに限定されるものではない。例えば、深層学習による学習処理は、情報処理装置50(第1装置の一例)とは異なる外部装置(第2装置の一例)で実行されるものとしてもよい。この場合、当該外部装置には、少なくとも第2取得部202、第2分割部203、第2変換部204、前処理部205および学習部206と同等の機能部が備えられているものとすればよい。
【0044】
(脳機能判定システムの全体動作)
図5は、実施形態に係る脳機能判定システムの全体動作の流れの一例を示すフローチャートである。
図6は、実施形態に係る情報処理装置における識別処理により特定された脳疾患領域を可視化した画面の一例を示す図である。
図5および
図6を参照しながら、本実施形態に係る脳機能判定システム1の全体動作の流れについて説明する。
【0045】
<ステップS11>
情報処理装置50は、通信部201により脳機能イメージングデータを受信(取得)する。なお、情報処理装置50が、予め受信した脳機能イメージングデータが記憶されている脳機能イメージングデータを読み出すものとしてもよい。そして、ステップS12へ移行する。
【0046】
<ステップS12>
情報処理装置50が受信(取得)した脳機能イメージングデータが、疾患ラベルが付加された訓練用データである場合(ステップS12:訓練用データ)、第2取得部202によって当該脳機能イメージングデータが取得され、ステップS13へ移行する。一方、情報処理装置50が受信(取得)した脳機能イメージングデータが、疾患ラベルが付加されていない可視化データである場合(ステップS12:可視化データ)、第1取得部207によって当該脳機能イメージングデータが取得され、ステップS18へ移行する。
【0047】
<ステップS13>
情報処理装置50の第2分割部203は、第2取得部202により取得された脳機能イメージングデータを、任意の時間幅(時間窓)で分割するエポッキング処理を行う。そして、ステップS14へ移行する。
【0048】
<ステップS14>
情報処理装置50の第2変換部204は、第2分割部203により分割された脳機能イメージングデータを、少なくとも時間および空間の情報を次元として含むデータ(変換データ)に変換する。そして、ステップS15へ移行する。
【0049】
<ステップS15>
情報処理装置50の前処理部205は、脳機能イメージングデータについては多次元、かつデータスケールにばらつきがある場合があるため、第2変換部204による変換データに対して所定の標準化処理を行う。そして、ステップS16へ移行する。
【0050】
<ステップS16>
情報処理装置50の学習部206は、前処理部205により標準化処理が行われた疾患ラベル付きの変換データを入力として、時系列解析機能を有する深層学習による学習処理を行う。例えば、学習部206は、内部的に、空間情報に関する特徴抽出を行うためにCNN(畳み込みニューラルネットワーク)等のアルゴリズムによるニューラルネットワークを構築し、時間情報に関する特徴抽出を行うためにRNN(再帰型ニューラルネットワーク)またはアテンション等のアルゴリズムによるニューラルネットワークの構築により学習処理を行う。そして、ステップS17へ移行する。
【0051】
<ステップS17>
学習部206による学習処理により構築された深層学習モデルは、記憶部212に記憶される。具体的には、当該ニューラルネットワークの決定された重み等のデータが、記憶部212に記憶される。以上の流れによって、脳機能判定システム1による動作のうち学習処理が終了する。
【0052】
<ステップS18>
情報処理装置50の第1分割部208は、第1取得部207により取得された脳機能イメージングデータを、任意の時間幅(時間窓)で分割するエポッキング処理を行う。そして、ステップS19へ移行する。
【0053】
<ステップS19>
情報処理装置50の第1変換部209は、第1分割部208により分割された脳機能イメージングデータを、少なくとも時間および空間の情報を次元として含むデータ(変換データ)に変換する。そして、ステップS20へ移行する。
【0054】
<ステップS20>
情報処理装置50の識別部210は、学習部206による学習処理により構築された深層学習モデルを記憶部212から読み出し、第1変換部209により得られた変換データを当該深層学習モデルに対する入力として、識別処理を行う。そして、ステップS21へ移行する。
【0055】
<ステップS21>
情報処理装置50の表示制御部211は、識別部210の識別結果として、脳疾患の有無の結果、脳疾患およびその病型の判定結果、および特定された脳疾患領域等を、表示装置107に表示させる。例えば、表示制御部211は、横軸に時間、縦軸に周波数、奥行に空間(領域)の3次元領域に配置されたヒートマップ上に、脳疾患およびその病型の判定の根拠となったデータ部分を矩形等で囲うことにより可視化してもよい。また、表示制御部211は、識別結果として、健常状態または脳疾患の各病型の確率を表示するものとしてもよい。また、表示制御部211は、
図6に示すように、識別結果として、識別部210により判定された脳疾患の根拠となる変換データに基づいて、ユーザによって選択された時間および周波数の信号強度を示すヒートマップを、脳画像上の対応する脳疾患領域に重畳して表示するものとしてよい。また、可視化の対象となる脳疾患(または健常状態)は、ユーザによって選択できるものとしてもよい。これによって、脳画像上において、脳疾患の判断の根拠として特定された時間、周波数、脳領域および信号強度の分布を示すことができる。
【0056】
以上のように、本実施形態に係る脳機能判定システム1では、第1取得部207は、測定装置3により測定された脳機能イメージングデータを取得し、第1変換部209は、第1取得部207により取得された脳機能イメージングデータを、少なくとも時間および空間の情報を次元として含む変換データに変換し、識別部210は、変換データを、所定の深層学習により構築された深層学習モデルに対する入力として用いることにより、脳疾患の判定および脳疾患領域の特定を行う識別処理を実行するものとしている。これによって、経時的変化を含むデータから正しい脳疾患の判定および脳疾患領域の特定を行うことができる。
【0057】
また、本実施形態に係る脳機能判定システム1では、表示制御部211は、識別部210による識別処理の識別結果を、表示装置107に表示するものとしている。これによって、脳疾患の判定結果および特定された脳疾患領域を把握することができる。
【0058】
また、本実施形態に係る脳機能判定システム1では、表示制御部211は、識別部210による識別結果として、脳疾患または健常状態の判定の根拠となる変換データ上のデータ部分が特定されるように表示するものとしている。このような表示制御部211による識別結果の可視化によって、可視化データ上において、脳疾患または健常状態の判定の根拠として特定された時間、周波数、脳領域および信号強度のデータ部分を示すことができる。
【0059】
また、本実施形態に係る脳機能判定システム1では、表示制御部211は、深層学習モデルに対する入力となる変換データと同次元のデータに対して識別結果を表示するものとしている。これによって、深層学習モデルに入力された可視化データ(変換データ)と同次元のデータに対して識別結果を可視化することができる。
【0060】
また、本実施形態に係る脳機能判定システム1では、表示制御部211は、識別結果として、特定の脳疾患ごとに、特定の時間および周波数の信号強度を示すヒートマップを、脳画像上の対応する脳疾患領域に重畳して表示するものとしている。これによって、脳画像上において、脳疾患の判断の根拠として特定された時間、周波数、脳領域および信号強度の分布を示すことができる。
【0061】
また、本実施形態に係る脳機能判定システム1では、識別部210は、識別結果として、深層学習モデルの出力に基づいて各脳疾患の各病型および健常状態の確率を算出し、表示制御部211は、確率を表示するものとしている。これによって、各脳疾患の各病型および健常状態の確率を把握することができる。
【0062】
また、本実施形態に係る脳機能判定システム1では、第2取得部202は、測定装置3により測定された脳機能イメージングデータであって、脳疾患または健常状態の内容を示す疾患ラベルが付加されたものを取得し、第2変換部204は、第2取得部202により取得された脳機能イメージングデータを、少なくとも時間および空間の情報を次元として含む変換データに変換し、学習部206は、疾患ラベルが付加された変換データを入力として、深層学習による学習処理により深層学習モデルを構築するものとしている。これによって、経時的変化を含むデータから正しい脳疾患の判定および脳疾患領域の特定を行うことができる深層学習モデルを構築することができる。
【0063】
また、本実施形態に係る脳機能判定システム1では、前処理部205は、変換データに対して所定の標準化処理を行い、学習部206は、標準化処理が行われた変換データを入力として、深層学習モデルを構築するものとしている。これによって、深層学習による学習の安定化を実現できる。
【0064】
また、本実施形態に係る脳機能判定システム1では、深層学習モデルは、時系列解析機能を有する深層学習によって構築されるものとしている。これによって、様々な経時的変化を含むデータを高精度に処理することができる。
【0065】
なお、上述の実施形態において、脳機能判定システム1(情報処理装置50)の各機能部の少なくともいずれかがプログラムの実行によって実現される場合、そのプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。また、上述の実施形態に係る脳機能判定システム1(情報処理装置50)で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R(Compact Disk Recordable)、DVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。また、上述の実施形態の脳機能判定システム1(情報処理装置50)で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の実施形態の脳機能判定システム1(情報処理装置50)で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、上述の実施形態の脳機能判定システム1(情報処理装置50)で実行されるプログラムは、上述した各機能部のうち少なくともいずれかを含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPUがROM等からプログラムを読み出して実行することにより、上述の各機能部が主記憶装置上にロードされて生成されるようになっている。
【符号の説明】
【0066】
1 脳機能判定システム
3 測定装置
4 測定テーブル
31 デュワ
32 窪み
40 サーバ
50 情報処理装置
101 CPU
102 RAM
103 ROM
104 補助記憶装置
105 ネットワークI/F
106 入力装置
107 表示装置
108 バス
201 通信部
202 第2取得部
203 第2分割部
204 第2変換部
205 前処理部
206 学習部
207 第1取得部
208 第1分割部
209 第1変換部
210 識別部
211 表示制御部
212 記憶部
213 入力部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0067】