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特開2023-137930情報処理装置、帳票作成システム、情報処理方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023137930
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】情報処理装置、帳票作成システム、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20230922BHJP
【FI】
G06Q10/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022044377
(22)【出願日】2022-03-18
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】井川 拓
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】帳票のテンプレートの各エリアに項目を割り振る作業の手間を軽減する情報処理装置、帳票作成システム、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】帳票作成システムを構成するクラウドシステム10において、Webサービス11は、管理者端末20のブラウザで表示するための画面情報を提供する表示制御部111、管理者端末20からの要求に応じて、記憶部116に記憶されたテンプレートとテンプレート名を取得するテンプレート取得部112、連携サービスDB12から、テンプレートに設定された埋め込みエリアに埋め込むためのデータの項目の一覧を取得する項目取得部113、テンプレートへの埋め込みエリアの設定を行う設定部114、OCRによって、テンプレートにおける矩形領域と項目の文字列とを認識して抽出する抽出部115及び編集されたテンプレートを記憶する記憶部116を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
帳票に埋め込む複数種類のデータを管理するデータベースから前記各データの第1項目を取得する取得部と、
前記帳票のテンプレートに前記データを埋め込むための埋め込み領域を設定する設定部と、
前記取得部により取得された前記各第1項目を一覧として管理者端末に表示させる表示制御部と、
前記設定部により設定された前記埋め込み領域のうち、前記管理者端末で選択された前記埋め込み領域に対して、該管理者端末で前記一覧から選択された前記第1項目を割り振る割り振り部と、
を備えた情報処理装置。
【請求項2】
前記テンプレートに付加されている第2項目を、OCR(Optical Character Recognition)により認識して抽出する第1抽出部を、さらに備え、
前記設定部は、前記取得部により取得された前記各第1項目から、前記第1抽出部により抽出された前記第2項目と一致または類似する前記第1項目を特定し、
前記割り振り部は、前記設定部により特定された前記第1項目を、該第1項目に対応する前記埋め込み領域に割り振る請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記設定部は、前記取得部により取得された前記各第1項目から、前記第1抽出部により抽出された前記第2項目と部分一致する項目を、類似する前記第1項目として特定する請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記テンプレートにおいて線で囲まれた領域を、OCR(Optical Character Recognition)により認識して抽出する第2抽出部を、さらに備え、
前記設定部は、前記第2抽出部により抽出された前記領域に合わせて、前記埋め込み領域を設定する請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記設定部は、前記第2抽出部により抽出された前記領域に合わせて、該領域と同じ大きさの前記埋め込み領域を設定する請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
管理者端末と、サーバ装置とを有する帳票作成システムであって、
前記管理者端末は、帳票のテンプレートを編集するための画面を表示し、
前記サーバ装置は、
前記帳票に埋め込む複数種類のデータを管理するデータベースから前記各データの項目を取得する取得部と、
前記帳票の前記テンプレートに前記データを埋め込むための埋め込み領域を設定する設定部と、
前記取得部により取得された前記各項目を一覧として前記管理者端末の前記画面に表示させる表示制御部と、
前記設定部により設定された前記埋め込み領域のうち、前記管理者端末で選択された前記埋め込み領域に対して、該管理者端末で前記一覧から選択された前記項目を割り振る割り振り部と、
を有する帳票作成システム。
【請求項7】
帳票に埋め込む複数種類のデータを管理するデータベースから前記各データの項目を取得する取得ステップと、
前記帳票のテンプレートに前記データを埋め込むための埋め込み領域を設定する設定ステップと、
取得した前記各項目を一覧として管理者端末に表示させる表示制御ステップと、
設定した前記埋め込み領域のうち、前記管理者端末で選択された前記埋め込み領域に対して、該管理者端末で前記一覧から選択された前記項目を割り振る割り振りステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータに、
帳票に埋め込む複数種類のデータを管理するデータベースから前記各データの項目を取得する取得ステップと、
前記帳票のテンプレートに前記データを埋め込むための埋め込み領域を設定する設定ステップと、
取得した前記各項目を一覧として管理者端末に表示させる表示制御ステップと、
設定した前記埋め込み領域のうち、前記管理者端末で選択された前記埋め込み領域に対して、該管理者端末で前記一覧から選択された前記項目を割り振る割り振りステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、帳票作成システム、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが選択したテンプレートに対して任意のデータを埋め込むことによって帳票を作成するシステムが知られている。
【0003】
このような帳票を作成するシステムとして、帳票のテンプレートにメタデータを埋め込むシステムが開示されている(例えば特許文献1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、帳票のテンプレートの各エリアに項目を割り振る際に、データベースから各エリアにデータを埋め込むために、当該データベースに存在する項目を確認して、対応するエリアに項目を割り振る作業を手動で行う必要があるため手間がかかるという問題がある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、帳票のテンプレートの各エリアに項目を割り振る作業の手間を軽減することができる情報処理装置、帳票作成システム、情報処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、帳票に埋め込む複数種類のデータを管理するデータベースから前記各データの第1項目を取得する取得部と、前記帳票のテンプレートに前記データを埋め込むための埋め込み領域を設定する設定部と、前記取得部により取得された前記各第1項目を一覧として管理者端末に表示させる表示制御部と、前記設定部により設定された前記埋め込み領域のうち、前記管理者端末で選択された前記埋め込み領域に対して、該管理者端末で前記一覧から選択された前記第1項目を割り振る割り振り部と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、帳票のテンプレートの各エリアに項目を割り振る作業の手間を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る帳票作成システムの全体構成の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係るクラウドシステムおよび管理者端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係るクラウドシステムの機能ブロックの構成の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る帳票作成システムの全体動作の流れの一例を示すシーケンス図である。
図5図5は、実施形態に係る帳票作成システムのテンプレート編集処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図6図6は、連携サービスDBの一例を示す図である。
図7図7は、編集前のテンプレートを示すテンプレート編集画面の一例を示す図である。
図8図8は、テンプレートに1つの埋め込みエリアを設定した状態のテンプレート編集画面の一例を示す図である。
図9図9は、テンプレートにすべての埋め込みエリアを設定し、かつすべての項目が割り振られた状態のテンプレート編集画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、図面を参照しながら、本発明に係る情報処理装置、帳票作成システム、情報処理方法およびプログラムの実施形態を詳細に説明する。また、以下の実施形態によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、およびいわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下の実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換、変更および組み合わせを行うことができる。
【0010】
(帳票作成システムの全体構成)
図1は、実施形態に係る帳票作成システムの全体構成の一例を示す図である。図1を参照しながら、本実施形態に係る帳票作成システム1の全体構成について説明する。
【0011】
図1に示す帳票作成システム1は、テンプレートを用いて、データを埋め込むためエリアを設定し、当該エリアに項目を設定することによって帳票を作成するための情報処理システムである。帳票作成システム1は、図1に示すように、クラウドシステム10と、管理者端末20と、利用者端末30と、出力先装置40と、を含む。このうち、クラウドシステム10、管理者端末20および利用者端末30は、ネットワークNを介して互いに通信可能となっている。ネットワークNは、本実施形態ではクラウドシステム10が利用される関係で、インターネットを含むネットワークである。なお、ネットワークNは、VPN(Virtual Private Network)が使用されるものとしてもよい。
【0012】
クラウドシステム10は、テンプレートを編集するためのテンプレート編集画面を管理者端末20へ提供し、編集されたテンプレートにより帳票を生成する情報処理装置または情報処理システムである。クラウドシステム10は、図1に示すように、Webサービス11と、連携サービスDB12と、を有する。なお、Webサービス11と、連携サービスDB12とは、別装置として構成されているものとしてもよい。
【0013】
連携サービスDB12は、テンプレートに埋め込むための複数種類のデータを管理するデータベースであり、各データと、当該各データの項目とを管理している。
【0014】
Webサービス11は、テンプレートを編集するためのテンプレート編集画面を管理者端末20へ提供し、編集されたテンプレートにより帳票を生成する情報処理装置(サーバ装置)である。例えば、Webサービス11は、編集されたテンプレートにおいて設定されたエリアに、連携サービスDB12から当該エリアの項目に対応する項目のデータを埋め込むことにより、PDF(Portable Document Format)形式等の帳票を生成する。
【0015】
管理者端末20は、ブラウザを介して、テンプレート編集画面によってテンプレートに、データを埋め込むためエリアを設定し、当該エリアに項目を設定する等の各種編集を行うためのPC(Personal Computer)またはタブレット端末等の情報処理装置である。
【0016】
利用者端末30は、管理者端末20による操作に基づいて編集されたテンプレートを用いた帳票の生成を、クラウドシステム10に対して要求するPCまたはタブレット端末等の情報処理装置である。利用者端末30は、クラウドシステム10により生成されたPDF形式等の帳票を受け取り、出力先装置40に出力する。
【0017】
出力先装置40は、利用者端末30から受け取った帳票を出力する装置である。例えば、出力先装置40は、画像形成装置、プロジェクタ、電子黒板、ファックス装置等である。
【0018】
(クラウドシステムおよび管理者端末のハードウェア構成)
図2は、実施形態に係るクラウドシステムおよび管理者端末のハードウェア構成の一例を示す図である。図2を参照しながら、クラウドシステム10および管理者端末20のハードウェア構成について説明する。ここでは、クラウドシステム10および管理者端末20を構成する情報処理装置のハードウェア構成として説明する。
【0019】
図2に示すように、情報処理装置は、CPU(Central Processing Unit)801と、ROM(Read Only Memory)802と、RAM(Random Access Memory)803と、HD(Hard Disk)804、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ805と、ディスプレイ806と、外部機器接続I/F808と、ネットワークI/F809と、キーボード811と、ポインティングデバイス812と、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ814と、メディアI/F816と、を備えている。これらの各装置は、データ通信が可能となるようにアドレスバスおよびデータバス等のバスライン810で接続されている。
【0020】
CPU801は、情報処理装置全体の動作を制御する演算装置である。ROM802は、IPL(Initial Program Loader)等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する不揮発性記憶装置である。RAM803は、CPU801のワークエリアとして使用される揮発性記憶装置である。
【0021】
HD804は、プログラム等の各種データを記憶する不揮発性の補助記憶装置である。HDDコントローラ805は、CPU801の制御に従って、HD804に対する各種データの読み出しまたは書き込みを制御するコントローラである。なお、HD804およびHDDコントローラ805は、SSD(Solid State Drive)であってもよい。また、当該情報処理装置がクラウドシステム10である場合、HD804は、連携サービスDB12に相当する。
【0022】
ディスプレイ806は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字または画像等の各種情報を表示する表示装置である。外部機器接続I/F808は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器としては、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリまたはプリンタ等が挙げられる。ネットワークI/F809は、ネットワークNを介してデータ通信をするためのインターフェースであり、例えば、イーサネット(登録商標)、およびTCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)等に準拠した通信が可能なインターフェースである。
【0023】
キーボード811は、文字、数値、各種指示等の入力のための複数のキーを備えた入力装置である。ポインティングデバイス812は、各種指示の選択、実行、処理対象の選択、カーソルの移動等を行うマウス等の入力装置である。
【0024】
DVD-RWドライブ814は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-R(Digital Versatile Disk Recordable)またはDVD-RW等のDVD813に対する各種データの読み出しまたは書き込みを制御する装置である。メディアI/F816は、フラッシュメモリ等のメディア815に対するデータの読み出しまたは書き込み(記憶)を制御するインターフェースである。
【0025】
なお、図2に示したクラウドシステム10および管理者端末20を構成する情報処理装置のハードウェア構成は一例を示すものであり、図2に示した構成要素をすべて含む必要はなく、または、その他の構成要素を含むものとしてもよい。また、クラウドシステム10および管理者端末20を構成する情報処理装置が、同一のハードウェア構成を有する必要もないのは言うまでもない。
【0026】
(クラウドシステムの機能ブロックの構成および動作)
図3は、実施形態に係るクラウドシステムの機能ブロックの構成の一例を示す図である。図3を参照しながら、本実施形態に係るクラウドシステム10の機能ブロックの構成および動作について説明する。
【0027】
図3に示すように、クラウドシステム10のWebサービス11は、表示制御部111と、テンプレート取得部112と、項目取得部113(取得部)と、設定部114(設定部、割り振り部の一例)と、抽出部115(第1抽出部、第2抽出部)と、記憶部116と、を有する。
【0028】
表示制御部111は、管理者端末20のブラウザで表示するための画面情報(Webページ等)の提供等を行う機能部である。また、表示制御部111は、管理者端末20におけるブラウザを介した管理者の操作情報を受け付けたり、管理者端末20からの要求に応じて各種データを管理者端末20へ送信する。
【0029】
テンプレート取得部112は、管理者端末20からの要求に応じて、記憶部116に記憶されたテンプレート(登録済みのテンプレート)、および当該テンプレートのテンプレート名を取得する機能部である。
【0030】
項目取得部113は、連携サービスDB12から、テンプレートに設定された埋め込みエリアに埋め込むためのデータの項目(第1項目)の一覧を取得する機能部である。
【0031】
設定部114は、テンプレートへの埋め込みエリア(埋め込み領域)の設定、および、テンプレート取得部112により取得された項目と、抽出部115より抽出された項目との対応付け(自動割り振り)等を行う機能部である。
【0032】
抽出部115は、OCR(Optical Character Recognition)によって、テンプレートにおける矩形領域および項目(第2項目)の文字列を認識して抽出する機能部である。ここで、ОCRによる認識処理は、公知の技術を適用することができる。なお、抽出部115により抽出される領域は矩形領域に限定されるものではなく、楕円領域、または角丸四角領域等のような線で囲まれた領域であってもよい。
【0033】
記憶部116は、管理者端末20における操作、ならびに設定部114および抽出部115による機能により編集されたテンプレートを記憶する機能部である。記憶部116は、図2に示したHD804によって実現される。
【0034】
上述の表示制御部111、テンプレート取得部112、項目取得部113、設定部114および抽出部115は、例えば、図2に示すCPU801によりプログラムが実行されることによって実現される。なお、これらの機能部のうちの一部または全部は、ソフトウェアであるプログラムではなく、FPGA(Field-Programmable Gate Array)またはASIC等の集積回路によって実現されてもよい。
【0035】
なお、図3に示すWebサービス11の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図3に示すWebサービス11で独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、図3に示すWebサービス11で1つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。例えば、設定部114について、テンプレートへ埋め込みエリアを設定する機能部と、埋め込みエリアに項目を割り得る機能部(割り振り部)と、を分けるものとしてもよいが、概念的に機能ブロックとして分けているというだけであり、設定部114の実質的な機能に差異があるわけではない。
【0036】
(帳票作成システムの全体動作の流れ)
図4は、実施形態に係る帳票作成システムの全体動作の流れの一例を示すシーケンス図である。図4を参照しながら、本実施形態に係る帳票作成システム1の全体動作の流れについて説明する。
【0037】
<ステップS11>
管理者端末20は、管理者の操作に応じて、Webページ等を表示するためのブラウザを起動する。
【0038】
<ステップS12>
管理者端末20は、管理者による操作に応じて、クラウドシステム10のWebサービス11で管理されている登録済みのテンプレートの一覧の要求を行う。
【0039】
<ステップS13>
Webサービス11のテンプレート取得部112は、管理者端末20からの当該要求に応じて、記憶部116に記憶された登録済みのテンプレートのテンプレート名を取得する。
【0040】
<ステップS14>
Webサービス11の表示制御部111は、テンプレート取得部112により取得されたテンプレート名の一覧を、管理者端末20へ送信する。そして、管理者端末20は、受信したテンプレート名の一覧をブラウザに表示する。
【0041】
<ステップS15>
管理者は、ブラウザに表示されたテンプレート名の一覧から特定のテンプレートの選択操作を行う。管理者端末20は、管理者により選択操作されたテンプレートのテンプレート名をWebサービス11へ送信する。
【0042】
<ステップS16、S17>
表示制御部111は、管理者端末20により受信したテンプレート名に一致するテンプレートを記憶部116から取得して、当該テンプレートを管理者端末20へ送信する。
【0043】
<ステップS18>
管理者端末20は、Webサービス11から受信したテンプレートを後述するテンプレート編集画面1000に表示させて、管理者による操作等に従って当該テンプレートに対する編集処理(テンプレート編集処理)を行う。当該テンプレート編集処理の詳細については、図5図9で後述する。
【0044】
<ステップS19>
Webサービス11は、編集されたテンプレートの保存に成功した場合、成功した旨のメッセージを管理者端末20へ送信する。管理者端末20は、当該メッセージをブラウザに表示する。
【0045】
<ステップS20>
Webサービス11は、編集されたテンプレートの保存に失敗した場合、失敗した旨のメッセージを管理者端末20へ送信する。管理者端末20は、当該メッセージをブラウザに表示する。
【0046】
以上のステップS11~S20の流れによって、帳票作成システム1の全体動作が行われる。
【0047】
(帳票作成システムのテンプレート編集処理の流れ)
図5は、実施形態に係る帳票作成システムのテンプレート編集処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図6は、連携サービスDBの一例を示す図である。図7は、編集前のテンプレートを示すテンプレート編集画面の一例を示す図である。図8は、テンプレートに1つの埋め込みエリアを設定した状態のテンプレート編集画面の一例を示す図である。図9は、テンプレートにすべての埋め込みエリアを設定し、かつすべての項目が割り振られた状態のテンプレート編集画面の一例を示す図である。図5図9を参照しながら、本実施形態に係る帳票作成システム1におけるテンプレート編集処理の流れについて説明する。なお、図5に示すテンプレート編集処理は、上述の図4に示したステップS18の処理に相当する。
【0048】
<ステップS181>
管理者端末20は、管理者の操作に応じて、テンプレートの編集要求を、クラウドシステム10のWebサービス11へ送信する。
【0049】
<ステップS182、S183>
Webサービス11の項目取得部113は、管理者端末20からの当該編集要求に応じて、連携サービスDB12に対して項目一覧の取得要求を行う。ここで、図6に連携サービスDB12のデータ構成の一例を示す。図6に示す連携サービスDB12のデータ構成では、「是正依頼 投稿時刻」、「是正依頼 投稿者」、「報告画像」、「状態」、「場所」、「場所(補足)」、「管理部署」、「報告内容」、「改善報告 投稿時刻」、「改善報告 投稿者」、「対策画像」および「対策内容」をそれぞれ項目とする各データが関連付けられて管理されている。図6に示す連携サービスDB12のデータ構成の場合、連携サービスDB12は、上述で列記した各項目の一覧を、項目取得部113へ送信する。このようにして、項目取得部113は、連携サービスDB12の項目の一覧を取得する。
【0050】
<ステップS184>
そして、Webサービス11の表示制御部111は、図7に示すテンプレート編集画面の画像情報を管理者端末20へ送信する。そして、管理者端末20は、受信したテンプレート編集画面1000をブラウザに表示させ、当該テンプレート編集画面1000において上述のステップS17で取得したテンプレートを表示させる。
【0051】
図7に示すように、テンプレート編集画面1000は、テンプレート1100と、矩形1101、1106~1109と、項目1112~1116、1118と、項目リスト1200と、を含む。
【0052】
テンプレート1100は、上述のステップS17で取得して表示されたテンプレートである。矩形1101、1106~1109は、テンプレート1100に予め付加されている矩形領域である。項目1112~1116、1118は、テンプレート1100に予め文字列として付加されている項目である。項目リスト1200は、項目取得部113により取得された項目をプルダウン表示するリスト表示領域である。
【0053】
<ステップS185>
管理者端末20は、管理者の操作に応じて、Webサービス11に対して、データの埋め込みエリアの設定要求を行う。この場合、管理者は、当該操作として、例えばテンプレート1100における埋め込みエリアの自動設定を行うための操作を行う。なお、管理者端末20による当該埋め込みエリアの設定要求は、管理者の操作を要せずに、例えばテンプレート編集画面1000が表示された時に自動で行われるものとしてもよい。
【0054】
<ステップS186>
すると、Webサービス11の抽出部115は、OCRにより、テンプレート1100における矩形領域を認識して抽出する。図7に示すテンプレート編集画面1000の例では、抽出部115は、矩形1101、1106~1109の5つの矩形領域をそれぞれ認識して抽出する。さらに、Webサービス11の設定部114は、抽出部115により抽出された矩形領域に合わせて、連携サービスDB12のデータを埋め込むための埋め込みエリアを自動で設定する。この場合、設定部114は、例えば、抽出された矩形領域と同じ大きさの割り込みエリアを自動設定してもよい。例えば、図8に示すように、設定部114は、抽出部115により抽出された矩形1101に対して、埋め込みエリア1121を自動で設定する。同様に、図9に示すように、設定部114は、抽出部115により抽出された矩形1106~1109それぞれに対して、埋め込みエリア1126~1129を自動で設定する。これによって、管理者がドラッグ操作等により手動で埋め込みエリアを設定しなければならない作業の手間を省くことができる。ただし、テンプレートに予め矩形が付加されていない場合もあるため、後述するステップS188、S189のように、手動で埋め込みエリアを設定することが可能である。
【0055】
なお、抽出部115による矩形領域の抽出、および設定部114による当該矩形領域への埋め込みエリアの自動設定については、例えば、管理者による矩形領域内のクリック操作により、当該操作点を基点として、抽出部115により矩形領域が抽出され、設定部114により当該矩形領域へ埋め込みエリアが自動設定されるものとしてもよい。
【0056】
<ステップS187>
Webサービス11の表示制御部111は、設定部114により自動で設定された埋め込みエリアを、管理者端末20で表示されているテンプレート編集画面1000に反映して表示させる。
【0057】
<ステップS188>
また、管理者は、テンプレート編集画面1000において、設定部114により自動で設定された埋め込みエリア以外に、設定が必要となる埋め込みエリアを手動で設定操作する。この場合、例えば、管理者は、ドラッグ操作等によって埋め込みエリアを設定操作する。そして、設定部114は、管理者による当該設定操作に応じて、埋め込みエリアを設定する。例えば、図9に示すように、設定部114は、管理者による設定操作に応じて、埋め込みエリア1122~1125を設定する。
【0058】
<ステップS189>
Webサービス11の表示制御部111は、設定部114により設定された埋め込みエリアを、管理者端末20で表示されているテンプレート編集画面1000に反映して表示させる。
【0059】
上述のステップS188、S189の処理は、設定が必要な埋め込みエリアの数だけ繰り返される。
【0060】
<ステップS190>
管理者端末20は、管理者の操作に応じて、Webサービス11に対して、設定部114により設定された埋め込みエリアに対して項目を自動で割り振る自動割り振りの要求を行う。この場合、管理者は、当該操作として、例えばテンプレート1100における自動割り振りを行うための操作を行う。なお、管理者端末20による当該自動割り振りの要求は、管理者の操作を要せずに、例えばステップS186の処理後に自動で行われるものとしてもよい。
【0061】
<ステップS191>
すると、抽出部115は、OCRにより、テンプレート1100に予め付加(記載)されている項目の文字列を認識して抽出する。図7に示すテンプレート編集画面1000の例では、抽出部115は、項目1112~1116、1118の6つの項目の文字列を認識して抽出する。
【0062】
<ステップS192>
そして、設定部114は、項目取得部113により取得された連携サービスDB12の項目から、抽出部115により抽出された項目と一致または類似する項目を特定する。すなわち、設定部114は、連携サービスDB12の項目と、抽出された項目との対応付けを行う。ここで、項目の類似の判定は、例えば部分一致で判定するものとすればよい。そして、設定部114は、特定した項目を、対応する埋め込みエリアに自動で割り振る。
【0063】
例えば、図9に示すように、設定部114は、連携サービスDB12の項目から、抽出部115により抽出された項目1112~1116、1118の項目と一致または類似する項目として、「区分」、「場所」、「場所(補足)」、「管理部署」、「報告内容」、「対策内容」を特定する。そして、設定部114は、例えば、特定した項目「区分」を、対応する埋め込みエリア1122に自動で割り振る。同様に、設定部114は、特定した項目「場所」、「場所(補足)」、「管理部署」、「報告内容」、「対策内容」それぞれを、対応する埋め込みエリア1123~1126、1128に自動で割り振る。
【0064】
これによって、管理者が、設定した埋め込みエリアに対して、連携サービスDB12の項目から適切な項目を見つけ出して手動で割り振る操作の手間を省くことができる。ただし、テンプレートに予め項目の文字列が付加されていない場合もあるため、後述するステップS194~S198のように、手動で埋め込みエリアに項目を割り振ることが可能である。
【0065】
<ステップS193>
Webサービス11の表示制御部111は、設定部114により自動で割り振られた項目を、管理者端末20で表示されているテンプレート編集画面1000に反映して表示させる。
【0066】
<ステップS194>
また、管理者は、テンプレート編集画面1000において、設定部114により自動で項目が割り振られなかった埋め込みエリアのいずれかを選択状態にして、項目リスト1200をプルダウン表示させる。なお、特定の埋め込みエリアが選択されたときに、項目リスト1200から自動でプルダウン表示されるようにしてもよい。
【0067】
<ステップS195>
すると、表示制御部111は、項目リスト1200のプルダウン表示領域に、項目取得部113により取得された連携サービスDB12の項目の一覧を表示させる。
【0068】
<ステップS196>
そして、管理者は、項目リスト1200からプルダウン表示された項目の一覧から、ステップS194で選択した埋め込みエリアに割り振るべき項目を選択操作する。
【0069】
<ステップS197>
そして、設定部114は、管理者により選択された項目を、ステップS194で選択された埋め込みエリアに割り振る(手動割り振り)。
【0070】
例えば、図9に示すように、管理者により埋め込みエリア1121が選択状態にされ、項目リスト1200のプルダウン表示された項目の一覧から「状態」が選択された場合、設定部114は、選択された項目「状態」を、対応する埋め込みエリア1121に割り振る。同様に、設定部114は、選択された項目「報告画像」、「対応画像」それぞれを、対応する埋め込みエリア1127、1129に割り振る。
【0071】
このように、項目取得部113によって取得された項目の一覧から選択するだけで埋め込みエリアに項目を割り振ることが可能となるため、管理者が、設定した埋め込みエリアに対して、連携サービスDB12の項目から適切な項目を見つけ出して手動で当該項目を入力する操作の手間を省くことができる。
【0072】
<ステップS198>
表示制御部111は、設定部114により割り振られた項目を、管理者端末20で表示されているテンプレート編集画面1000に反映して表示させる。
【0073】
上述のステップS194~S198の処理は、項目の割り振りが必要な埋め込みエリアの数だけ繰り返される。
【0074】
<ステップS199>
管理者端末20は、管理者の保存操作に応じて、Webサービス11に対して、上述のように編集されたテンプレートの保存要求を行う。
【0075】
<ステップS200>
そして、表示制御部111は、上述のように編集されたテンプレート1100を、記憶部116に保存する。
【0076】
以上のステップS181~S200の流れによって、帳票作成システム1におけるテンプレート編集処理が行われる。
【0077】
以上のように、本実施形態に係る帳票作成システム1では、項目取得部113は、帳票に埋め込む複数種類のデータを管理する連携サービスDB12から各データの項目を取得し、設定部114は、帳票のテンプレートにデータを埋め込むための埋め込みエリアを設定し、表示制御部111は、項目取得部113により取得された各項目を一覧として管理者端末20に表示させ、設定部114は、設定した埋め込みエリアのうち、管理者端末20で選択された埋め込み領域に対して、管理者端末20で一覧から選択された項目を割り振るものとしている。これによって、項目取得部113によって取得された項目の一覧から選択するだけで埋め込みエリアに項目を割り振ることが可能となるため、帳票のテンプレートの各エリアに項目を割り振る作業の手間を軽減することができる。
【0078】
また、本実施形態に係る帳票作成システム1では、抽出部115は、テンプレートに付加されている項目を、OCR(Optical Character Recognition)により認識して抽出し、設定部114は、項目取得部113により取得された各項目から、抽出部115により抽出された項目と一致または類似する項目を特定し、特定した項目を、対応する埋め込みエリアに割り振るものとしている。これによって、管理者が、設定した埋め込みエリアに対して、連携サービスDB12の項目から適切な項目を見つけ出して手動で割り振る操作の手間を省くことができる。
【0079】
また、本実施形態に係る帳票作成システム1では、抽出部115は、テンプレートにおいて線で囲まれた領域(矩形領域等)を、OCR(Optical Character Recognition)により認識して抽出し、設定部114は、抽出部115により抽出された領域に合わせて、埋め込みエリアを設定するものとしている。これによって、管理者がドラッグ操作等により手動で埋め込みエリアを設定しなければならない作業の手間を省くことができる。
【0080】
なお、上述の実施形態において、クラウドシステム10の各機能部の少なくともいずれかがプログラムの実行によって実現される場合、そのプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。また、上述の実施形態において、クラウドシステム10で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、フレキシブルディスク(FD)、CD-R(Compact Disk-Recordable)、またはDVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。また、上述の実施形態において、クラウドシステム10で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の実施形態において、クラウドシステム10で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、上述の実施形態において、クラウドシステム10で実行されるプログラムは、上述した各機能部のうち少なくともいずれかを含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPUが上述の記憶装置からプログラムを読み出して実行することにより、上述の各機能部が主記憶装置上にロードされて生成されるようになっている。
【符号の説明】
【0081】
1 帳票作成システム
10 クラウドシステム
11 Webサービス
12 連携サービスDB
20 管理者端末
30 利用者端末
40 出力先装置
111 表示制御部
112 テンプレート取得部
113 項目取得部
114 設定部
115 抽出部
116 記憶部
801 CPU
802 ROM
803 RAM
804 HD
805 HDDコントローラ
806 ディスプレイ
808 外部機器接続I/F
809 ネットワークI/F
810 バスライン
811 キーボード
812 ポインティングデバイス
813 DVD
814 DVD-RWドライブ
815 メディア
816 メディアI/F
1000 テンプレート編集画面
1100 テンプレート
1101、1106~1109 矩形
1112~1116、1118 項目
1121~1129 埋め込みエリア
1200 項目リスト
N ネットワーク
【先行技術文献】
【特許文献】
【0082】
【特許文献1】特開2007-166595号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9