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特開2023-138135画像形成装置、表示制御方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023138135
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】画像形成装置、表示制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/65 20180101AFI20230922BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20230922BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20230922BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20230922BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20230922BHJP
【FI】
G06F8/65
H04N1/00 C
H04N1/00 002A
G03G21/00 386
B41J29/38 501
B41J29/42 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022044671
(22)【出願日】2022-03-18
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】畑中 裕厚
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
5B376
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP04
2C061AP07
2C061CQ04
2C061CQ23
2C061CQ34
2C061HJ10
2C061HK19
2C061HQ17
2H270KA59
2H270KA60
2H270KA62
2H270NA01
2H270NA06
2H270NC26
2H270ND33
2H270QB26
2H270ZC03
2H270ZC04
5B376CA19
5B376CA35
5B376CA44
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA25
5C062AA35
5C062AB20
5C062AB25
5C062AB38
5C062AB41
5C062AB42
5C062AB43
5C062AB44
5C062AB46
5C062AC02
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC23
5C062AC55
5C062AC58
(57)【要約】
【課題】アクティベート情報の通知を延長した場合でも、ユーザに対する不要な通知による煩雑さを軽減すること。
【解決手段】画像形成装置は、ネットワークに接続される管理サーバから、ファームウェアまたはアプリケーションのアクティベートに関するアクティベート情報を取得する取得部と、前記画像形成装置の管理を行うか否かの機器管理設定を記憶する記憶部と、前記アクティベート情報を表示可能な表示部と、前記アクティベート情報に前記アクティベート情報の通知を延長する旨が設定されている場合において、前記機器管理設定に基づいて、前記アクティベート情報の表示を延長するか否かを判断し、判断結果に基づいて、前記表示部への前記アクティベート情報の表示を制御する表示制御部と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置であって、
ネットワークに接続される管理サーバから、ファームウェアまたはアプリケーションのアクティベートに関するアクティベート情報を取得する取得部と、
前記画像形成装置の管理を行うか否かの機器管理設定を記憶する記憶部と、
前記アクティベート情報を表示可能な表示部と、
前記アクティベート情報に前記アクティベート情報の通知を延長する旨が設定されている場合において、前記機器管理設定に基づいて、前記アクティベート情報の表示を延長するか否かを判断し、判断結果に基づいて、前記表示部への前記アクティベート情報の表示を制御する表示制御部と、
を備える画像形成装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記アクティベート情報に前記アクティベート情報の通知を延長する旨が設定されており、かつ、前記機器管理設定が前記画像形成装置の管理を行わない旨の設定がされている場合に、前記表示部への前記アクティベート情報の表示を延長する、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記表示部は、複数の表示部を有し、
前記表示制御部は、前記アクティベート情報に前記アクティベート情報の通知を延長する旨が設定されており、かつ、前記機器管理設定が前記画像形成装置の管理を行わない旨の設定がされている場合に、全ての前記表示部への前記アクティベート情報の表示を延長する、
請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記表示部は、システムメッセージを表示するバナー表示部と、通知アプリケーションのメッセージを表示するアプリケーション表示部と、を有する、
請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記表示部は、複数の表示部を有し、
前記表示制御部は、前記アクティベート情報に前記アクティベート情報の通知を延長する旨が設定されており、かつ、前記機器管理設定が前記画像形成装置の管理を行わない旨の設定がされている場合に、一部の前記表示部への前記アクティベート情報の表示を延長し、他の前記表示部へ前記アクティベート情報を表示する、
請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記表示部は、システムメッセージを表示するバナー表示部と、通知アプリケーションのメッセージを表示するアプリケーション表示部と、を有し、
前記表示制御部は、前記バナー表示部への前記アクティベート情報の表示を延長し、前記アプリケーション表示部へ前記アクティベート情報を表示する、
請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、ログインユーザが機器管理権限を有する場合に、前記アプリケーション表示部へ前記アクティベート情報を表示する、
請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
画像形成装置で実行される表示制御方法あって、
前記画像形成装置は、
前記画像形成装置の管理を行うか否かの機器管理設定を記憶する記憶部と、
ファームウェアまたはアプリケーションのアクティベートに関するアクティベート情報を表示可能な表示部と、を備え、
ネットワークに接続される管理サーバから、前記アクティベート情報を取得するステップと、
前記アクティベート情報に前記アクティベート情報の通知を延長する旨が設定されている場合において、前記機器管理設定に基づいて、前記アクティベート情報の表示を延長するか否かを判断するステップと、
判断結果に基づいて、前記表示部への前記アクティベート情報の表示を制御するステップと、
を含む表示制御方法。
【請求項9】
画像形成装置のコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記画像形成装置は、
前記画像形成装置の管理を行うか否かの機器管理設定を記憶する記憶部と、
ファームウェアまたはアプリケーションのアクティベートに関するアクティベート情報を表示可能な表示部と、を備え、
ネットワークに接続される管理サーバから、前記アクティベート情報を取得するステップと、
前記アクティベート情報に前記アクティベート情報の通知を延長する旨が設定されている場合において、前記機器管理設定に基づいて、前記アクティベート情報の表示を延長するか否かを判断するステップと、
判断結果に基づいて、前記表示部への前記アクティベート情報の表示を制御するステップと、
を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、表示制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複合機等の画像形成装置において、ファームウェアやアプリケーションを自動的に更新する技術が知られている。最新のファームウェアやアプリケーションには、バグの修正や軽微な仕様変更だけではなく、画像形成装置にとって大きな機能追加や機能変更を含む場合がある。バグ修正や軽微な仕様変更の場合には、最新のファームウェアやアプリケーションが画像形成装置にインストールされた段階で反映される。一方、大きな機能追加や機能変更を画像形成装置に適用するためには、画像形成装置のユーザがアクティベートを実行する必要がある。
【0003】
ここで、ファームウェアやアプリケーションのアクティベートの促進のために、アクティベートに関するアクティベート情報をアクティベートの実行権限等の機器管理権限を有するユーザに通知する技術がある。通知期間はアクティベート率の状況などから延長する場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような従来技術では、画像形成装置において、機器管理を行わない旨の設定がされている場合に、すべてのユーザに対して通知期間が延長される。このため、実際には機器管理を行っていないユーザに対して、通知が表示され続けてしまい、ユーザにとって表示が煩雑になるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、アクティベート情報の通知を延長した場合でも、ユーザに対する不要な通知による煩雑さを軽減することができる画像形成装置、表示制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、画像形成装置であって、ネットワークに接続される管理サーバから、ファームウェアまたはアプリケーションのアクティベートに関するアクティベート情報を取得する取得部と、前記画像形成装置の管理を行うか否かの機器管理設定を記憶する記憶部と、前記アクティベート情報を表示可能な表示部と、前記アクティベート情報に前記アクティベート情報の通知を延長する旨が設定されている場合において、前記機器管理設定に基づいて、前記アクティベート情報の表示を延長するか否かを判断し、判断結果に基づいて、前記表示部への前記アクティベート情報の表示を制御する表示制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、アクティベート情報の通知を延長した場合でも、ユーザに対する不要な通知による煩雑さを軽減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1の実施形態にかかる画像形成システムの全体構成の一例を示す図である。
図2図2は、第1の実施形態にかかる複合機のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、本実施形態にかかるファームウェア管理サーバと複合機の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図4図4は、第1の実施形態にかかる複合機およびファームウェア管理サーバによる制御処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図5図5は、第1の実施形態にかかるアクティベート情報の表示処理の手順を示すフローチャートである。
図6図6は、第2の実施形態にかかるアクティベート情報の表示処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、画像形成装置、表示制御方法およびプログラムの実施形態を詳細に説明する。
【0010】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかる画像形成システムの全体構成の一例を示す図である。
本実施形態の画像形成システム1は、図1に示すように、画像形成装置としての複合機300(以下、「MFP300」と称する場合がある。)が、ネットワークNを介してクラウドに接続されている。
【0011】
本実施形態の複合機300は、印刷機能等を有し、画像形成を行う装置である。本実施形態の複合機300は、アプリケーションやファームウェアのインストールの対象となる。
【0012】
クラウドには、アプリマーケットサーバ20と、契約管理サーバ30と、共通管理サーバ40と、アプリケーション管理サーバ50と、ファームウェア管理サーバ60とがネットワークNに接続されている。
【0013】
アプリマーケットサーバ20は、複合機300にインストール可能な複数のアプリケーションおよびファームウェアに関する情報をアプリマーケットサイトによるクラウドサービスとして提供するサーバである。契約管理サーバ30は、アプリケーション及びファームウェアの名称、内容、価格などの情報を管理するサーバである。共通管理サーバ40は、顧客であるテナントの管理、アカウントの管理、認証処理などをおこなうサーバである。
【0014】
アプリケーション管理サーバ50は、複合機300にインストール可能なアプリケーションの実体ファイルを保存し、複合機300からの要求に応じてアプリケーションを配信するサーバである。
【0015】
ファームウェア管理サーバ60は、複合機300にインストール可能なファームウェアの実体ファイルを保存し、複合機300からの要求に応じてファームウェアを配信するサーバである。
【0016】
ここで、アプリケーション管理サーバ50とアプリケーション管理サーバ50は、管理サーバに相当する。なお、アプリケーション管理サーバ50とアプリケーション管理サーバ50とを一つサーバとして構成してもよい。
【0017】
次に、本実施形態の複合機300について説明する。まず、本実施形態の複合機300のハードウェア構成について説明する。
【0018】
図2は、第1の実施形態にかかる複合機300のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。本実施形態にかかる複合機300は、図2に示すように、本体310と、操作部320と、エンジン531と、から構成される。
【0019】
エンジン531は、印刷エンジン、スキャナエンジン等の画像形成にかかるエンジンである。本体310と操作部320とは、後述する操作部I/F516およびコントローラI/F523により接続される。
【0020】
本体310は、主制御部として、機器の状態管理やジョブの制御を行う。本体310は、コントローラとも称する。本体310は、図2に示すように、CPU511と、プログラムROM512と、ネットワークI/F513と、RAM514と、不揮発性メモリ515と、操作部I/F516と、エンジンI/F517とを備えている。
【0021】
CPU511は、本体31の全体を制御する。プログラムROM512は、電源管理やジョブ制御に関連するプログラムを格納する。ネットワークI/F513は、外部のネットワークNを介して通信を行う。RAM514は、プログラム実行領域であり、印刷画像イメージの展開などに使用される。不揮発性メモリ515は、蓄積文書データや画像イメージの展開に必要なデータを保存する。
【0022】
操作部I/F516は、操作部320との通信を行うインタフェースである。エンジンI/F517は、エンジン531との通信を行うインタフェースである。
【0023】
操作部320は、本体310から独立したCPUや記憶領域を有し、ユーザからの操作を受け付けるとともに、画面表示に関する制御を行う。操作部320は、図2に示すように、CPU521と、プログラムROM522と、コントローラI/F523と、RAM524と、不揮発性メモリ525と、表示部526と、を備えている。
【0024】
CPU521は、操作部320の画面表示を制御する。プログラムROM522は、表示制御プログラムを格納する。コントローラI/F523は、本体310との通信を行うインタフェースである。RAM524は、プログラム実行領域である。不揮発性メモリ525は、起動時の初期値や設定可能な項目を保存する。表示部526は、画面表示を行うとともにユーザが操作可能なパネルである。
【0025】
次に、本実施形態にかかるファームウェア管理サーバ60と複合機300の機能的構成について説明する。なお、本実施形態では、管理サーバとしてファームウェア管理サーバ60を用い、複合機300のファームウェアを更新、アクティベートする場合を例にあげて説明するが、複合機300のアプリケーションを更新、アクティベートする場合には、アプリケーション管理サーバ50を管理サーバとして用いることになる。
【0026】
図3は、本実施形態にかかるファームウェア管理サーバ60と複合機300の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【0027】
ファームウェア管理サーバ60は、アクティベート情報配信部621と、アクティベート情報配信設定入力部622と、アクティベート情報配信設定制御部623と、アクティベート情報配信設定記憶部624と、を備えている。
【0028】
アクティベート情報配信設定入力部622は、ユーザからのアクティベート情報の入力を受け付ける。ここで、アクティベートとは、ファームウェア(あるいはアプリケーション)の更新でインストールされたアプリケーションで追加または変更された機能を有効化する処理である。
【0029】
通常、ファームウェア等の更新には、アプリケーションの機能追加や変更以外にバグ修正やセキュリティ強化対応などの非機能要件の修正が含まれる。複合機のように多数のユーザが利用する機器では、機能追加や変更を行わないことで従来通りの操作感を維持したいという要望があり、その場合はファームウェアに含まれるアプリのバグ修正や非機能要件の修正のみ反映することが望まれる。ファームウェア更新後にアプリケーションで追加や変更したい場合は、アクティベートを行い、そうでない場合はアクティベートしないことで上記の要望を実現している。
【0030】
アクティベート情報は、アクティベートに関する情報である。本実施形態では、アクティベート情報は、アクティベート可能なバージョンと、システムやアプリケーションに表示する、アクティベートした場合に追加または変更されるアプリケーションや機能の概要と、アクティベート情報の通知期間の延長フラグとを含む。なお、アクティベート情報にはこれら以外の情報を含めても良い。
【0031】
アクティベート情報の通知期間の延長フラグは、アクティベート情報の通知期間の延長の有無を示すフラグである。アクティベート情報の通知期間の延長フラグのオンは、アクティベート通知期間の延長を行う旨を示し、アクティベート情報の通知期間の延長フラグのオフは、アクティベート通知期間の延長を行わない旨を示す。
【0032】
アクティベート情報配信設定記憶部624は、アクティベート情報を記憶する記憶媒体である。アクティベート情報配信設定制御部623は、アクティベート情報を、アクティベート情報配信設定記憶部624に格納したり、アクティベート情報配信設定記憶部624に保存されているアクティベート情報を読み出す処理を行う。
アクティベート情報配信部621は、アクティベート情報を、複合機300に配信する。
【0033】
複合機300の本体310は、図3に示すように、本体電源制御部311と、アクティベート情報取得部312と、機器管理設定取得部313と、機器管理設定記憶部314と、ログイン情報取得部315と、ログイン情報制御部316と、ログイン情報記憶部317と、を備えている。
【0034】
本体電源制御部311は、本体310の電源を制御する。
アクティベート情報取得部312は、ファームウェアの更新の場合には、ファームウェア管理サーバ60からファームウェアのアクティベート情報を取得する。アクティベート情報取得部312は、アプリケーションの更新の場合には、アプリケーション管理サーバ50からアプリケーションのアクティベート情報を取得する。
【0035】
機器管理設定記憶部314は、複合機300の機器管理設定と、アクティベート済バージョンと、を記憶する記憶媒体である。機器管理設定取得部313は、機器管理設定記憶部314から機器管理設定を読み出す。ここで、機器管理設定は、複合機300の機器管理を行うか否かを定めた設定情報であり、オンまたはオフに設定される。機器管理設定がオンとは、複合機300の機器管理を行う旨を示している。機器管理設定がオフとは、複合機300の機器管理を行わない旨を示している。
【0036】
ログイン情報記憶部317は、ユーザごとのログイン情報を記憶する記憶媒体である。ここで、ログイン情報は、ユーザのログイン名とパスワード等の認証情報、機器管理権限の有無等が該当する。
【0037】
ログイン情報取得部315は、ログイン情報記憶部317からユーザのログイン情報を読み出す。ログイン情報制御部316は、ログイン情報記憶部317にユーザのログイン情報を書き込んだり、更新する。
【0038】
複合機300の操作部320は、図3に示すように、システムバナー表示部321と、システムバナー表示制御部322と、お知らせアプリ表示部323と、お知らせアプリ表示制御部324と、アクティベート情報表示要求部325と、アクティベート情報表示要求判定部326と、操作部電源制御部327と、ログイン入力部328と、を備えている。
【0039】
システムバナー表示部321は、システムメッセージ等を表示可能であり、本実施形態では、さらにアクティベート情報、具体的には、アクティベート情報の中のアクティベートした場合に追加または変更されるアプリケーションや機能の概要も表示可能となっている。システムバナー表示制御部322は、システムバナー表示部321へのシステムメッセージ等やアクティベート情報の表示を制御する。
【0040】
お知らせアプリ表示部323は、通知アプリケーションとしてにお知らせアプリの各種メッセージを表示可能であり、本実施形態では、さらにアクティベート情報、具体的には、アクティベート情報の中のアクティベートした場合に追加または変更されるアプリケーションや機能の概要を表示可能となっている。お知らせアプリ表示制御部324は、お知らせアプリ表示部323へのお知らせアプリの各種メッセージやアクティベート情報の表示を制御する。
【0041】
アクティベート情報表示要求判定部326は、アクティベート情報の通知期間の延長フラグがオン(すなわち、延長する)である場合には、機器管理設定の内容に応じて、アクティベート情報の通知を延長するか否かを判断し、判断結果に基づいて、システムバナー表示部321とお知らせアプリ表示部323へのアクティベート情報の通知表示を決定する。
【0042】
より具体的には、アクティベート情報表示要求判定部326は、アクティベート情報の通知期間の延長フラグがオンであり、かつ、機器管理設定がオフ(すなわち、機器管理を行わない)である場合に、全ての表示部であるシステムバナー表示部321とお知らせアプリ表示部323へのアクティベート情報の通知の表示を直ちに行わずに延長する。
【0043】
一方、アクティベート情報表示要求判定部326は、アクティベート情報の通知期間の延長フラグがオフ(すなわち延長しない)であるか、または、機器管理設定がオン(すなわち、機器管理を行う)である場合に、システムバナー表示部321とお知らせアプリ表示部323へのアクティベート情報の通知の表示を直ちに行うと決定する。この場合には、アクティベート情報表示要求判定部326は、アクティベート情報表示要求部325に対し、システムバナー表示部321とお知らせアプリ表示部323へのアクティベート情報の通知の表示を直ちに行う旨の決定を通知する。
【0044】
アクティベート情報表示要求部325は、アクティベート情報表示要求判定部326からの当該通知を受けて、アクティベート情報の表示を、システムバナー表示制御部322およびお知らせアプリ表示制御部324に要求する。
【0045】
操作部電源制御部327は、操作部310の電源を制御する。ログイン入力部328は、ユーザからのログインの入力を受け付ける。
【0046】
ここで、アクティベート情報表示要求部325、アクティベート情報表示要求判定部326、システムバナー表示制御部322、お知らせアプリ表示制御部324は表示制御部に相当する。また、システムバナー表示部321およびお知らせアプリ表示部323は、表示部に相当する。
【0047】
次に、以上のように構成された本実施形態にかかる複合機300およびファームウェア管理サーバ60による制御処理について説明する。図4は、第1の実施形態にかかる複合機300およびファームウェア管理サーバ60による制御処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図4では、複合機300を、本体310と操作部320とにわけて示している。
【0048】
ファームウェア管理サーバ60において、アクティベート情報配信設定管理者がアクティベート情報を入力すると、当該入力をアクティベート情報配信設定入力部622が受け付ける(S101)。アクティベート情報配信設定制御部623は、入力されたアクティベート情報を、アクティベート情報配信設定記憶部624に書き込む(S103)。
【0049】
ユーザが複合機300の本体310の電源を投入すると、本体電源制御部311は、本体310の各部を起動する(S105)。そして、本体電源制御部311は、操作部320に対して起動指示を送出する(S107)。
【0050】
操作部320では、操作部電源制御部327が、本体310からの起動指示を受けて操作部310の各部を起動する(S109)。
【0051】
本体310では、各部が起動すると、アクティベート情報取得部312は、ファームウェア管理サーバ60に対してアクティベート情報を要求する(S111)。
【0052】
ファームウェア管理サーバ60では、アクティベート情報配信部621が当該アクティベート情報を受信すると、アクティベート情報配信設定記憶部624からアクティベート情報を読みだす(S113)。そして、アクティベート情報配信部621は、読みだしたアクティベート情報を、要求のあった複合機300に送信する(S115)。
【0053】
複合機300の本体310では、アクティベート情報取得部312がファームウェア管理サーバ60からアクティベート情報を受信する。そして、アクティベート情報取得部312は、受信したアクティベート情報を、操作部320のアクティベート情報表示要求判定部326に送出する(S117)。
【0054】
操作部320のアクティベート情報表示要求判定部326は、アクティベート情報取得部312からアクティベート情報を受信すると、本体310の機器管理設定取得部313に機器管理設定とアクティベート済バージョンを要求する(S119)。
【0055】
複合機300の本体310では、機器管理設定取得部313が、機器管理設定とアクティベート済バージョンの要求を受けて、機器管理設定記憶部314から、機器管理設定とアクティベート済バージョンとを読み出す(S121)。そして、機器管理設定取得部313は、読み出した機器管理設定とアクティベート済バージョンとを、操作部320のアクティベート情報表示要求判定部326に送出する(S123)。
【0056】
ここで、ユーザが複合機300の操作部310からログインを行うと、操作部320のログイン入力部328がログインを受け付け(S125)、本体310のログイン情報制御部316にログインしたユーザのログイン情報を要求する(S127)。
【0057】
複合機300の本体310では、ログイン情報制御部316が、ログイン情報記憶部317から、要求されたユーザのログイン情報を読み出する(S129)。そして、ログイン情報制御部316は、読み出したログイン情報を、操作部320のログイン入力部328に送出する(S131)。そして、操作部320では、アクティベート情報の表示処理が実行される(S133)。
【0058】
次に、S133のアクティベート情報の表示処理の詳細について説明する。図5は、第1の実施形態にかかるアクティベート情報の表示処理の手順を示すフローチャートである。
【0059】
操作部320のアクティベート情報表示要求判定部326は、アクティベート情報取得部312が取得したアクティベート情報の中のアクティベート可能なバージョンと、機器管理設定取得部313から取得したアクティベート済バージョンとを比較する。そして、アクティベート情報表示要求判定部326は、アクティベート可能なバージョンがアクティベート済バージョンより大きいか否かを判断する(S501)。
【0060】
そして、アクティベート可能なバージョンがアクティベート済バージョン以下である場合には(S501:No)、処理は終了する。
【0061】
一方、アクティベート可能なバージョンがアクティベート済バージョンより大きい場合には(S501:Yes)、アクティベート情報表示要求判定部326は、機器管理設定がオフで、かつアクティベート情報の通知期間の延長フラグがオンであるか否かを判断する(S503)。
【0062】
そして、機器管理設定がオフで、かつアクティベート情報の通知期間の延長フラグがオンである場合には(S503:Yes)、アクティベート情報表示要求判定部326は、アクティベート情報の通知の表示を延長すると決定し(S511)、処理を終了する。このため、この場合には、アクティベート情報の新着通知は直ちに表示されない。
【0063】
一方、S503において、機器管理設定がオン、またはアクティベート情報の通知期間の延長フラグがオフである場合には(S503:No)、アクティベート情報表示要求判定部326は、アクティベート情報の通知の表示を延長しないと決定し、ログインしているユーザのログイン情報を参照して、当該ユーザが機器管理権限を有するか否かを判断する(S505)。
【0064】
そして、ログインしているユーザが機器管理権限を有していない場合には(S505:No)、処理は終了する。このため、アクティベート情報の新着通知は表示されない。
【0065】
一方、S505において、ログインしているユーザが機器管理権限を有している場合には(S505:Yes)、アクティベート情報表示要求判定部326は、アクティベート情報表示要求部325に対して、システムバナー表示部321とお知らせアプリ表示部323へのアクティベート情報の通知の表示を直ちに行う旨の決定を通知する。そして、アクティベート情報表示要求部325は、アクティベート情報の新着通知の表示を、システムバナー表示制御部322およびお知らせアプリ表示制御部324に要求する。これにより、システムバナー表示制御部322がシステムバナー表示部321にアクティベート情報の新着通知を表示し、お知らせアプリ表示制御部324が、お知らせアプリ表示部323にアクティベート情報(具体的には、アクティベート情報の中のアクティベートした場合に追加または変更されるアプリケーションや機能の概要)の新着通知を表示する(S507)。そして、処理は終了する。
【0066】
このように本実施形態では、複合機300の操作部320のアクティベート情報表示要求判定部326が、アクティベート情報の通知期間の延長フラグがオンである場合には、機器管理設定の内容に応じて、アクティベート情報の通知を延長するか否かを判断し、判断結果に基づいて、システムバナー表示部321とお知らせアプリ表示部323へのアクティベート情報の通知表示を決定する。すなわち、アクティベート情報表示要求判定部326が、アクティベート情報の通知期間の延長フラグがオンであり、かつ、機器管理設定がオフである場合に、全ての表示部であるシステムバナー表示部321とお知らせアプリ表示部323へのアクティベート情報の通知の表示を直ちに行わずに延長する。
【0067】
このため、本実施形態によれば、アクティベート情報の通知を延長した場合でも、実際に機器管理を行っていないユーザに対して通知しないようにして、ユーザに対する不要な通知による煩雑さを軽減することができる。
【0068】
なお、本実施形態では、複合機300の起動を契機として、本体310がアクティベート情報の取得要求を行って、アクティベート情報の表示制御の処理を実行しているが、これに限定されるものではない。例えば、複合機300の本体310の時刻を基準としたタイマーを契機としてアクティベート情報の取得要求を行って、アクティベート情報の表示制御の処理を実行するように構成しても良い。
【0069】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、アクティベート情報表示要求判定部326が、アクティベート情報の通知期間の延長フラグがオンであり、かつ、機器管理設定がオフである場合に、全ての表示部へのアクティベート情報の通知の表示を直ちに行わずに延長していた。この第2の実施形態にかかる複合機300は、一部の表示部へのアクティベート情報の表示を延長し、他の表示部へアクティベート情報を表示する。
【0070】
第2の実施形態の画像形成システム1の構成、複合機300およびファームウェア管理サーバ60の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0071】
第2の実施形態では、複合機300の操作部320のアクティベート情報表示要求判定部326は、アクティベート情報の通知期間の延長フラグがオンであり、かつ、機器管理設定がオフである場合に、システムバナー表示部321へのアクティベート情報の新着通知の表示を延長し、お知らせアプリ表示部323へアクティベート情報の新着通知を直ちに表示すると決定する。
【0072】
本実施形態にかかる複合機300およびファームウェア管理サーバ60による制御処理の流れは、図4を用いて説明した第1の実施形態と同様である。
【0073】
次に、第2の実施形態によるアクティベート情報の表示処理の詳細について説明する。図6は、第2の実施形態にかかるアクティベート情報の表示処理の手順を示すフローチャートである。
【0074】
S501からS503までの処理は第1の実施形態と同様に行われる。S503において、機器管理設定がオフで、かつアクティベート情報の通知期間の延長フラグがオンである場合には(S503:Yes)、アクティベート情報表示要求判定部326は、システムバナー表示部アクティベート情報の通知の表示を延長し、お知らせアプリ表示部323へのアクティベート情報の通知の表示を決定する(S701)。
【0075】
そして、アクティベート情報表示要求判定部326は、ログインしているユーザのログイン情報を参照して、当該ユーザが機器管理権限を有するか否かを判断する(S702)。
【0076】
そして、ログインしているユーザが機器管理権限を有していない場合には(S702:No)、処理は終了する。このため、アクティベート情報の新着通知は表示されない。
【0077】
一方、S702において、ログインしているユーザが機器管理権限を有している場合には(S702:Yes)、アクティベート情報表示要求判定部326は、アクティベート情報表示要求部325に対して、お知らせアプリ表示部323へのアクティベート情報の通知の表示を直ちに行う旨の決定を通知する。そして、アクティベート情報表示要求部325は、アクティベート情報の新着通知の表示を、お知らせアプリ表示制御部324に要求する。これにより、お知らせアプリ表示制御部324が、お知らせアプリ表示部323にアクティベート情報(具体的には、アクティベート情報の中のアクティベートした場合に追加または変更されるアプリケーションや機能の概要)の新着通知を表示する(S703)。そして処理は終了する。
【0078】
S503に戻り、機器管理設定がオン、またはアクティベート情報の通知期間の延長フラグがオフである場合には(S503:No)、第1の実施形態と同様に、S505、S507の処理が実行されて、処理が終了する。
【0079】
このように本実施形態では、複合機300の操作部320のアクティベート情報表示要求判定部326が、アクティベート情報の通知期間の延長フラグがオンであり、かつ、機器管理設定がオフである場合に、システムバナー表示部321へのアクティベート情報の新着通知の表示を延長し、お知らせアプリ表示部323へアクティベート情報の新着通知を直ちに表示すると決定する。
【0080】
このため、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用効果を奏する他、以下の効果を奏する。すなわち、システムバナー表示部321では、ユーザが表示の有無を設定できないバナー表示領域に常時表示される。一方、お知らせアプリは、ホーム画面上にある1つのアプリケーションであり、お知らせアプリ表示部323への表示の有無をユーザが任意に選択することができる。このため、本実施形態によれば、システムバナー表示部321にはアクティベート情報の新着通知を表示せず、お知らせアプリ表示部323にのみ表示するようにして、表示箇所を調整することで、ユーザへのアクティベートの促進を図りつつ、表示による煩編雑さを軽減することができる。
【0081】
なお、本実施形態では、システムバナー表示部321にはアクティベート情報の新着通知を表示せず、お知らせアプリ表示部323にのみ表示するようにしたが、表示しない箇所および表示する箇所はこれに限定されるものではない。他の第1の表示箇所に表示せず、第2の表示箇所に表示するように操作部320を構成することもできる。
【0082】
また、上記の実施形態では、ファームウェアの更新のアクティベートについて説明したが、アプリケーションの更新のアクティベートについても上記実施形態を適用することができる。
【0083】
なお、上記実施の形態の複合機300で実行される表示制御プログラムは、プログラムROM512,522等に予め組み込まれて提供される。
【0084】
上記実施の形態の複合機300で実行される表示制御プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0085】
さらに、上記実施の形態の複合機300で実行される表示制御プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、上記実施の形態の複合機300で実行される表示制御プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0086】
上記実施の形態の複合機300で実行される表示制御プログラムは、上述した各部(本体電源制御部311、アクティベート情報取得部312、機器管理設定取得部313、ログイン情報取得部315、ログイン情報制御部316と、システムバナー表示部321、システムバナー表示制御部322、お知らせアプリ表示部323、お知らせアプリ表示制御部324、アクティベート情報表示要求部325、アクティベート情報表示要求判定部326、操作部電源制御部327、ログイン入力部328)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記プログラムROMから表示制御プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、本体電源制御部311、アクティベート情報取得部312、機器管理設定取得部313、ログイン情報取得部315、ログイン情報制御部316と、システムバナー表示部321、システムバナー表示制御部322、お知らせアプリ表示部323、お知らせアプリ表示制御部324、アクティベート情報表示要求部325、アクティベート情報表示要求判定部326、操作部電源制御部327、ログイン入力部328が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0087】
なお、上記実施の形態では、本発明の画像形成装置を、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する複合機に適用した例を挙げて説明するが、複写機、プリンタ、スキャナ装置、ファクシミリ装置等の画像形成装置であればいずれにも適用することができる。
【符号の説明】
【0088】
50 アプリケーション管理サーバ
60 ファームウェア管理サーバ
300 複合機
310 本体
320 操作部
321 システムバナー表示部
322 システムバナー表示制御部
323 お知らせアプリ表示部
324 お知らせアプリ表示制御部
325 アクティベート情報表示要求部
326 アクティベート情報表示要求判定部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0089】
【特許文献1】特開2015-138297号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6