(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023138349
(43)【公開日】2023-10-02
(54)【発明の名称】積層型イメージセンサ及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 27/146 20060101AFI20230922BHJP
H04N 25/79 20230101ALI20230922BHJP
H04N 25/76 20230101ALI20230922BHJP
【FI】
H01L27/146 D
H01L27/146 F
H04N25/79
H04N25/76
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023017217
(22)【出願日】2023-02-08
(31)【優先権主張番号】63/321,486
(32)【優先日】2022-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/850,734
(32)【優先日】2022-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500262038
【氏名又は名称】台湾積體電路製造股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Taiwan Semiconductor Manufacturing Company,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.8, Li-Hsin Rd.6, Hsinchu Science Park, Hsinchu, TAIWAN
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100164448
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 雄輔
(72)【発明者】
【氏名】鍾 積賢
(72)【発明者】
【氏名】王 子睿
(72)【発明者】
【氏名】王 銓中
(72)【発明者】
【氏名】許 慈軒
(72)【発明者】
【氏名】楊 敦年
(72)【発明者】
【氏名】趙 亦平
【テーマコード(参考)】
4M118
5C024
【Fターム(参考)】
4M118AA10
4M118AB01
4M118BA14
4M118BA19
4M118CA02
4M118DD04
4M118EA14
4M118GA02
4M118HA25
4M118HA30
4M118HA33
5C024CY47
5C024EX03
5C024GX03
5C024GX16
5C024GX18
5C024GY39
5C024GY41
5C024HX01
5C024HX23
5C024HX40
5C024HX47
5C024HX51
(57)【要約】 (修正有)
【課題】多くの機能を論理回路チップ上に実現する半導体素子を提供する。
【解決手段】半導体素子は、複数の感光性デバイスを含む第1チップを含み、複数の感光性デバイスは第1アレイとして形成される。半導体素子は、第1チップに接合され、複数のグループの画素トランジスタと複数の入/出力トランジスタとを含む第2チップを含み、複数のグループの画素トランジスタは第2アレイとして形成され、複数の入/出力回路は第2アレイの外側に形成される。半導体素子は、第2チップに接合され、複数の論理回路を含む第3チップを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1アレイとして形成された複数の感光性デバイスを含む第1チップと、
第2アレイとして形成された複数のグループの画素トランジスタと、
前記第2アレイの外側に設けられた複数の入/出力トランジスタと
を含み、前記第1チップに接合される第2チップと、
複数の論理トランジスタを含む、前記第2チップに接合される第3チップと
を含む半導体素子。
【請求項2】
前記第1アレイの各前記感光性デバイスが、前記第2アレイの前記画素トランジスタの複数のグループのうちの対応する1つに、物理的及び電気的に対応する、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項3】
前記入/出力トランジスタが、集合的に、前記第1チップ~前記第3チップにより構成されたイメージセンサのための入/出力回路として機能する、請求項2に記載の半導体素子。
【請求項4】
前記入/出力回路が、静電気放電(ESD)保護回路、列デコーダ、行デコーダ、レベルシフト回路、及びそれらの組合せからなる群から選択される、請求項3に記載の半導体素子。
【請求項5】
各前記感光性デバイスと、前記画素トランジスタの複数のグループのうちの対応する1つとが、イメージセンサアレイの複数の画素ユニットのうちの1つを、少なくとも部分的に形成する、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項6】
各前記画素ユニットが、第1アレイ内に形成された転送ゲートトランジスタとキャパシタとを更に含む、請求項5に記載の半導体素子。
【請求項7】
前記画素トランジスタの複数のグループのそれぞれが、リセットトランジスタと、ソースフォロアと、行選択器とを含む、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項8】
前記論理トランジスタが、集合的に、アナログ-デジタル変換器(ADC)回路、デジタル-アナログ変換器(DAC)回路、相関二重サンプリング(CDS)回路、及びそれらの組合せからなる群から選択されたイメージシグナルプロセッシング(ISP)回路として機能する、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項9】
前記複数のグループの画素トランジスタと前記複数の入/出力トランジスタが第1電源電圧において動作し、
前記複数の論理トランジスタが第2電源電圧において動作し、
前記第1電源電圧が前記第2電源電圧よりも実質的に高い、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項10】
前記複数のグループの画素トランジスタと前記複数の入/出力トランジスタが第1寸法で形成され、
前記複数の論理トランジスタが第2寸法で形成され、
前記第1寸法が前記第2寸法よりも実質的に大きい、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項11】
第1半導体基板と、
前記第1半導体基板の上に形成された複数の感光性デバイスと、
前記第1半導体基板の上に形成された複数の転送ゲートトランジスタと、
前記第1半導体基板の上に形成された複数のキャパシタと
を含む、第1チップと、
第2半導体基板と、
前記第2半導体基板の上に形成された複数のリセットトランジスタと、
前記第2半導体基板の上に形成された複数のソースフォロアと、
前記第2半導体基板の上に形成された複数の行選択器と、
前記第2半導体基板の上に形成された複数の入/出力回路と
を含む、第2チップと、
第3半導体基板と、
前記第3半導体基板の上に形成された複数の論理トランジスタと
を含む、第3チップと
を含み、
前記第1チップ~前記第3チップが、互いに垂直に接合された、半導体素子。
【請求項12】
前記複数のリセットトランジスタ、前記複数のソースフォロア、前記複数の行選択器、及び前記複数の入/出力トランジスタが、第1電源電圧において動作し、
前記複数の論理トランジスタが第2電源電圧において動作し、
前記第1電源電圧が前記第2電源電圧よりも実質的に高い、請求項11に記載の半導体素子。
【請求項13】
前記第1電源電圧が約2ボルトよりも高く、前記第2電源電圧が2ボルト未満である、請求項12に記載の半導体素子。
【請求項14】
前記複数のリセットトランジスタ、前記複数のソースフォロア、前記複数の行選択器、及び前記複数の入/出力トランジスタが、第1寸法で形成され、
前記複数の論理トランジスタが第2寸法で形成され、
前記第1寸法が前記第2寸法よりも実質的に大きい、請求項11に記載の半導体素子。
【請求項15】
前記第1チップが、前記第1半導体基板の前面が前記第2半導体基板の前面と面して、前記第2チップに接合され、
前記第2チップが、1つ以上の基板貫通ビア(TSV)構造を通じて前記第3チップに接合される、請求項11に記載の半導体素子。
【請求項16】
前記第1チップが、前記第1半導体基板の前面が前記第2半導体基板の裏面と面して、1つ以上の基板貫通ビア(TSV)構造を通じて前記第2チップに接合され、
前記第2チップが、1つ以上の金属パッドを通じて前記第3チップに接合される、請求項11に記載の半導体素子。
【請求項17】
前記複数のリセットトランジスタ、前記複数のソースフォロア、及び前記複数の行選択器が、アレイとして形成され、前記複数の入/出力トランジスタが前記アレイの周囲に設けられた、請求項11に記載の半導体素子。
【請求項18】
前記複数の入/出力トランジスタが、集合的に、それぞれ静電気放電(ESD)保護回路、列デコーダ、行デコーダ、レベルシフト回路、及びそれらの組合せからなる群から選択された1つ以上の入/出力回路として機能する、請求項11に記載の半導体素子。
【請求項19】
第1半導体基板の上に設けられた複数の感光性デバイスを含む第1チップを形成することと、
(i)第2半導体基板の上に設けられた複数のリセットトランジスタと、
(ii)前記第2半導体基板の上に設けられた複数のソースフォロアと、
(iii)前記第2半導体基板の上に設けられた複数の行選択器と、
(iv)前記第2半導体基板の上に設けられた複数の入/出力トランジスタと
を含む、第2チップを形成することと、
前記第2チップを前記第1チップに接合することと、
第3半導体基板の上に設けられた複数の論理トランジスタを含む第3チップを形成することと、
前記第3チップを前記第2チップに接合することと
を含む、半導体素子の製造方法。
【請求項20】
前記第2半導体基板上で、前記複数のリセットトランジスタ、前記複数のソースフォロア、及び前記複数の行選択器が、アレイとして形成され、
前記複数の入/出力トランジスタが前記アレイの周囲に設けられた、請求項19に記載の半導体素子の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
技術が進化するにつれ、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)イメージセンサに固有の特定の利点のため、CMOSイメージセンサは従来の電荷結合素子(CCD)を超えて人気を得ている。具体的には、CMOSイメージセンサは、高い画像取得レート、低い動作電圧、低い電力消費、そしてより高いノイズ耐性を有する。加えて、CMOSイメージセンサは論理デバイス及びメモリデバイスと同一の大量ウェハ処理ライン上で製造されることができる。その結果、CMOSイメージチップは、イメージセンサと、増幅器やA/D変換器等といった全ての必要なロジックとの両方を含むことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
テクノロジーノードがますます進歩し続けるにつれて、より進化したトランジスタをチップ上に形成することにより、より多くの機能を論理回路のチップ上に実現(例えば統合)することが望まれる可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示は、半導体素子を提供する。半導体素子は、第1チップと、第2チップと、第3チップとを含む。第1チップは複数の感光性デバイスを含む。複数の感光性デバイスは第1アレイとして形成される。第2チップは、第1チップに接合され、複数のグループの画素トランジスタと複数の入/出力トランジスタとを含む。前記複数のグループの画素トランジスタは第2アレイとして形成される。前記複数の入/出力トランジスタは第2アレイの外側に設けられる。第3チップは、第2チップに接合され、複数の論理トランジスタを含む。
【0004】
本開示は、半導体素子を提供する。半導体素子は、第1チップと、第2チップと、第3チップとを含む。第1チップは、第1半導体基板と、複数の感光性デバイスと、複数の転送ゲートトランジスタと、複数のキャパシタとを含む。前記複数の感光性デバイスは第1半導体基板の上に形成される。前記複数の転送ゲートトランジスタは第1半導体基板の上に形成される。前記複数のキャパシタは第1半導体基板の上に形成される。第2チップは、第2半導体基板と、複数のリセットトランジスタと、複数のソースフォロアと、複数の行選択器と、複数の入/出力トランジスタとを含む。前記複数のリセットトランジスタは第2半導体基板の上に形成される。前記複数のソースフォロアは第2半導体基板の上に形成される。前記複数の行選択器は第2半導体基板の上に形成される。前記複数の入/出力トランジスタは第2半導体基板の上に形成される。第3チップは、第3半導体基板と、複数の論理トランジスタとを含む。前記複数の論理トランジスタは第3半導体基板の上に形成される。前記第1~第3チップは互いに垂直に接合される。
【0005】
本開示は、半導体素子の製造方法を提供する。この方法は、第1半導体基板の上に設けられた複数の感光性デバイスを含む第1チップを形成することと、(i)第2半導体基板の上に設けられた複数のリセットトランジスタと、(ii)第2半導体基板の上に設けられた複数のソースフォロアと、(iii)第2半導体基板の上に設けられた複数の行選択器と、(iv)第2半導体基板の上に設けられた複数の入/出力トランジスタとを含む、第2チップを形成することと、第2チップを第1チップに接合することと、第3半導体基板の上に設けられた複数の論理トランジスタを含む第3チップを形成することと、第3チップを第2チップに接合することとを含む。
【発明の効果】
【0006】
本開示は、既存の裏面照射型(BSI)イメージセンサを超えて更なる改善を可能とする、垂直に統合されたBSIイメージセンサの様々な実施形態を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示の態様は、添付図面と共に以下の詳細な説明を読むことで最もよく理解される。本業界の標準的な慣行に従い、様々な機能は縮尺どおりに描かれていないことに注意されたい。実際、添付図面に示される様々な機能の寸法は、説明を明確にするために任意に拡大又は縮小されている可能性がある。
【
図1】
図1は、いくつかの実施形態による、互いに垂直に統合されたいくつかのチップを含む例示的なイメージセンサの概略図である。
【
図2】
図2は、いくつかの実施形態による、
図1のイメージセンサの例示的な画素ユニットの回路図である。
【
図3】
図3、4、5、6、7、8、9、10、11は、いくつかの実施形態による、様々な製造段階の間の
図1のイメージセンサの断面図を表す。
【
図4】
図3、4、5、6、7、8、9、10、11は、いくつかの実施形態による、様々な製造段階の間の
図1のイメージセンサの断面図を表す。
【
図5】
図3、4、5、6、7、8、9、10、11は、いくつかの実施形態による、様々な製造段階の間の
図1のイメージセンサの断面図を表す。
【
図6】
図3、4、5、6、7、8、9、10、11は、いくつかの実施形態による、様々な製造段階の間の
図1のイメージセンサの断面図を表す。
【
図7】
図3、4、5、6、7、8、9、10、11は、いくつかの実施形態による、様々な製造段階の間の
図1のイメージセンサの断面図を表す。
【
図8】
図3、4、5、6、7、8、9、10、11は、いくつかの実施形態による、様々な製造段階の間の
図1のイメージセンサの断面図を表す。
【
図9】
図3、4、5、6、7、8、9、10、11は、いくつかの実施形態による、様々な製造段階の間の
図1のイメージセンサの断面図を表す。
【
図10】
図3、4、5、6、7、8、9、10、11は、いくつかの実施形態による、様々な製造段階の間の
図1のイメージセンサの断面図を表す。
【
図11】
図3、4、5、6、7、8、9、10、11は、いくつかの実施形態による、様々な製造段階の間の
図1のイメージセンサの断面図を表す。
【
図12】
図12は、いくつかの実施形態による、
図1のイメージセンサの例示的なイメージセンサアレイの上面図である。
【
図13】
図13は、いくつかの実施形態による、イメージセンサを製造するための例示的な方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の実施形態は、本開示の異なる特徴を実装するための多くの異なる実施形態又は実施例を提供する。本開示を単純化するため、要素及び配置の特定の実施例を以下に説明する。当然ながら、これらは例示であり、限定することを意図していない。例えば、以下の説明における、第2の特徴の上方又は第2の特徴上の第1の特徴の構成は、第1及び第2の特徴が直接的に接触して形成される実施形態を含んでよく、また第1及び第2の特徴が直接的に接触しないように、第1と第2の特徴の間に追加的な特徴が形成された実施形態であってもよい。加えて、本開示は様々な実施例において符号を繰り返す可能性がある。この繰り返しは単純化及び明確化の目的のためであり、それ自体は言及される様々な実施形態及び/又は構成の間の関係性を規定するものではない。
【0009】
更に、「下」、「下方」、「低い」、「上方」、「上」、「頂部」、「底部」等といった空間的相対語は、図に表される1つの要素又は特徴の別の要素又は特徴に対する関係性を説明するための記述を容易にするために用いられ得る。空間的相対語は、図示された方向に加え、使用中又は操作中の装置の異なる方向を包含することを意図している。装置は他に方向付けられてもよく(90度又は他の方向に回転)、ここで使用される空間的相対記述語は同様にそのように解釈されてよい。
【0010】
CMOSイメージセンサは画素化金属酸化物半導体である。CMOSイメージセンサは、典型的に、感光性画素(画素ユニットとも呼ばれる)のアレイを含み、各感光性画素はいくつかのトランジスタ(例えば、スイッチングトランジスタとリセットトランジスタ)、キャパシタ、感光性デバイス(例えばフォトダイオード)を含む。CMOSイメージセンサは、光子を電子に変換するために感光性CMOS回路を利用する。感光性CMOS回路は、典型的に、シリコン基板に形成されたフォトダイオードを含む。フォトダイオードが光にさらされると、フォトダイオードに電荷が誘導される。各画素は、光が被写体シーンから画素上へ入射したとき、画素上に落下した光の量に比例する電子を生成する。更に、電子は画素において電圧信号に変換され、いくつかの論理回路(例えば、アナログ-デジタル変換器(ADC)回路、デジタル-アナログ変換器(DAC)回路等)を通じてデジタル信号に更に変換される。複数の他の論理回路(例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)回路、コントローラ、バッファストレージ等)がデジタル信号を受け取り、被写体シーンの画像を表示するためにそれらを処理する。
【0011】
CMOSイメージセンサは、基板の頂部上に形成された誘電体層や相互接続金属層といった複数の追加的な層を含んでよく、相互接続金属層はフォトダイオードを周辺回路と結合するために用いられる。CMOSイメージセンサの追加的な層を有する側は一般的に前面と呼ばれ、基板を有する側は裏面と呼ばれる。光経路の差異によって、CMOSイメージセンサは2つの主要なカテゴリ、前面照射型(FSI)イメージセンサと裏面照射型(BSI)イメージセンサとに更に分けられる。
【0012】
FSIイメージセンサにおいて、被写体シーンからの光はCMOSイメージセンサの前面に入射し、誘電体層と相互接続層を通過し、最後にフォトダイオード上に落ちる。光経路における追加的な層(例えば非透明な反射金属層)は、フォトダイオードにより吸収される光の量を制限し、量子効率を下げる。逆に、BSIイメージセンサにおいては追加的な層(例えば金属層)からの障害はない。光はCMOSイメージセンサの裏面に入射する。その結果、光は直通経路を通じてフォトダイオードに当たることができる。そのような直通経路は、電子に変換される光子の数を増加させる(即ち、光子捕獲におけるより高い効率)ことにより、フォトニック性能を向上させる助けとなる。
【0013】
BSIイメージセンサのフォトニック性能を更に改善するため、画素ユニットのフォトダイオードは、典型的に比較的大きな領域の上方に形成され、これは画素ユニットの対応するトランジスタが比較的小さな領域の上方に形成されることを強いる。フォトニック性能が改善され得るとはいえ、イメージセンサの全体的な性能は、(画素ユニットのトランジスタを形成するための領域縮小による)妥協された電気的性能により引き下げられる可能性がある。これは、フォトダイオードと画素ユニットのトランジスタとを分離するという提案につながる。例えば、いくつかの既存のイメージセンサにおいて、フォトダイオード、画素ユニットのトランジスタ、及び論理回路は、3つのそれぞれ異なるチップ上に形成され、これらは次いで互いに(例えば垂直に)統合される。
【0014】
テクノロジーノードがますます進歩し続けるにつれ、より進化したトランジスタをチップ上に形成することにより、より多くの機能を論理回路のチップ上に実現(例えば統合)することが望まれる可能性がある。本開示は、既存の背面照射型(BSI)イメージセンサを超えて更なる改善を可能とする、垂直に統合されたBSIイメージセンサの様々な実施形態を提供する。例えば、ここで説明されるBSIイメージセンサは、(i)第1アレイとして形成されたいくつかの感光性要素(例えば、それぞれのフォトダイオードと、画素ユニットの対応するスイッチングトランジスタ)を含む第1チップと、(ii)第2アレイとして形成された画素ユニットのいくつかの対応する他のトランジスタ(画素トランジスタとも呼ばれる)と、いくつかの第1論理回路とを含む第2チップと、(iii)いくつかの第2論理回路を含む第3チップとを含む。第1アレイと第2アレイは、画素対画素マッピングを有してよく、第1論理回路は、第2アレイから生成された電気信号を直接入力及び/又は出力するため、第2アレイの周囲に形成されてよい。従って、異なるチップ上に形成される第1論理回路と第2論理回路は、独立して製造されて動作されることができる。例えば、全ての第2論理回路は、第1論理回路を形成するためのテクノロジーノードと比較して、より進んだテクノロジーノードにおいて製造可能であり、これは第3チップ上の利用可能領域の量を大幅に分け与えることができる。更に、第2論理回路(第1アレイ及び/又は第2アレイから生成されたデータを処理するよう主に構成される)は、第1論理回路(第2アレイから生成されたデータを入/出力するよう主に構成される)を動作させる電圧と比較して、より低電圧で動作可能である。このように、開示されるイメージセンサの様々な性能(例えば、電力消費、電気/光子速度等)を相応に改善可能である。
【0015】
本開示は、特定の文脈における実施形態、垂直に統合された背面照射型イメージセンサに関して説明する。ただし、本開示の実施形態は、様々なイメージセンサ及び半導体素子にも適用されることができる。これ以降、様々な実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1を参照し、様々な実施形態による、互いに垂直に統合された3つのチップを含むイメージセンサ100の例示的な概略図を図示している。例えば、イメージセンサ100は、互いに上に積層されたこれらチップを備えた背面照射型(BSI)イメージセンサであってよい。ただし、BSIイメージセンサ100により用いられる積層方式は、本開示の範囲内にありつつ、前面照射型(FSI)イメージセンサ100にも適用されてよい。
【0017】
図示されるように、アレイ112(いくつかの感光性要素、例えばフォトダイオードを有する)を含む第1チップ110が、いくつかの入/出力回路/コンポーネント124と共にアレイ122(いくつかの画素トランジスタを有する)を含む第2チップ120に、例えば、金属間接合、又は、金属間接合と酸化物間接合の両方を含むハイブリッド接合を通じて接合される。いくつかの実施形態において、アレイ112の各フォトダイオードはアレイ122の対応するグループの画素トランジスタと合わせて、画素ユニットとも呼ばれてよい。第2チップ120は、特定用途向け集積回路(ASIC)チップであってよい第3チップ130と更に接合される。第3チップ130は、イメージシグナルプロセッシング(ISP)回路132、134、136を含んでよく、BSI応用に関連する他の回路を更に含んでも含んでいなくてもよい。チップ110、120、130の接合は、ウェハレベルであってよい。そのようなウェハレベル接合において、チップ110、120、130がその上に形成されるウェハ115、125、135がそれぞれに共に接合され、次いで図示されるようなダイ又はチップに切断される。或いは、接合はチップレベルで実行されてよい。
【0018】
イメージセンサ100がBSIイメージセンサとして実装されるとき、光はその裏面から受け取られてよい。例えば、アレイ112は、放射された光150をチップ110/ウェハ115の裏面を通じて受け取ることができる。イメージセンサ100がFSIイメージセンサとして実装されるとき、光はその前面から受け取られてよい。例えば、アレイ112は、放射された光150をチップ130/ウェハ135の前面を通じて受け取ることができる。
【0019】
図2は、様々な実施形態による、開示される画素ユニット、例えば画素ユニット200のうちの1つの例示的な回路図を表す。図示されるように、画素ユニット200は、チップ110中又は上に形成された第1部分210と、チップ120中又は上に形成された第2部分220とを含む。いくつかの実施形態において、第1部分210は、フォトダイオード230と、転送ゲート(スイッチング)トランジスタ232と、フローティング拡散キャパシタ234とを含み、第2部分220は、集合的に画素トランジスタとも呼ばれる、リセットトランジスタ236と、ソースフォロア238と、行選択器240とを含む。
【0020】
図2に示された画素ユニット200の回路図は単なる例示であり、このため、各画素ユニットは、本開示の範囲内にありつつ、任意の様々な他のコンポーネントを省略又は包含することができることを理解されたい。例えば、画素ユニット200が4トランジスタ構造に構成されているとはいえ、3トランジスタ構造、5トランジスタ構造を含むがこれに限定されない、様々な他の構造に構成可能である。
【0021】
具体的には、フォトダイオード230は、電気的グランドに結合されたアノードと、信号線に結合されたゲートを有する転送ゲートトランジスタ232のソースに結合されたカソードとを有する。信号線は
図2において「TRANSFER」と標記され、転送線とも呼ばれる。画素ユニット200の転送線は、チップ130上に形成されたISP回路132~136(
図1)に接続されてよい、及び/又は、制御信号を受け取るため、チップ120上に形成された入/出力回路124に接続されてよい。転送ゲートトランジスタ232のドレインは、リセットトランジスタ236のドレインと、ソースフォロア238のゲートとに結合されてよい。リセットトランジスタ236は、リセット線RSTに結合されたゲートを有し、これは更なる制御信号を受け取るためチップ130上に形成されたISP回路132~136(
図1)に接続されてよい。リセットトランジスタ236のソースは、様々な実施形態によると、2ボルト(V)よりも高い、例えば2.5V、2.8V、3.3V等の画素電源電圧VDD1に結合されてよい。フローティング拡散キャパシタ234は、転送ゲートトランジスタ232のソース/ドレインと、ソースフォロア238のゲートとの間に結合されてよい。リセットトランジスタ236は、フローティング拡散キャパシタ234での電圧をVDD1にプリセットするために用いられる。ソースフォロア238のドレインは、同一の電源電圧VDD1に結合される。ソースフォロア238のソースは、行選択器240に結合される。ソースフォロア238は、画素ユニット200のための高インピーダンス出力を提供可能である。行選択器240は、それぞれの画素ユニット200の選択トランジスタとして機能してよく、行選択器240のゲートは、アレイ122のいくつかの行のうちの1つとして形成された選択線SELに結合される。選択線/行は、チップ120上に形成された入/出力回路124(
図1)に電気的に結合されてよい(例えば、入/出力回路124により制御されてよい)。行選択器240のドレインは、アレイ122のいくつかの列のうちの1つとして形成された出力線に結合される。出力線/列は、フォトダイオード230により生成された信号を出力するため、チップ120上に形成された入/出力回路124に電気的に結合されてよい。
【0022】
画素ユニット200の動作において、光がフォトダイオード230により受け取られたとき、フォトダイオード230は電荷を生成し、電荷の量は入射光の強度又は明るさに関連する。電荷は、転送ゲートトランジスタ232のゲートに印加される転送信号を通じて転送ゲートトランジスタ232を有効にすることにより転送される。電荷はフローティング拡散キャパシタ234に格納されてよい。電荷はソースフォロア238を有効にし、これによりフォトダイオード230により生成された電荷が行選択器240へとソースフォロア238を通過することを可能とする。サンプリングが望まれるとき、選択線SELが有効にされるか、対応する行がアサートされ(例えば、入/出力回路124のうちの1つ以上による)、電荷が行選択器240の出力に結合されたデータ処理回路、例えばISP回路132~136へと行選択器240及び対応する列(例えば、入/出力回路124のうちの1つ以上によりアサートされる)を伝導することを可能とする。
【0023】
図1を参照し、チップ110のアレイ112とチップ120のアレイ122は、画素レベルで互いに接合されてよい。アレイ112の各フォトダイオード(例えば230)は、アレイ122の画素トランジスタ(例えば236~240)のそれぞれのグループと一対一の物理的及び電気的対応を有する。換言すれば、異なるアレイ112と122それぞれのコンポーネントから形成された画素ユニットは、
図12に示されるように、イメージセンサアレイを均しく形成可能である。例えば、チップ120と110が互いに接合されるとき、チップ120の画素トランジスタの各グループ直下/直上は、チップ110のフォトダイオードのうちの対応する1つである。そのような画素トランジスタとフォトダイオードとの対応する対は、本実施形態によると、1つ以上のコネクタ構造を通じて互いに電気的に結合されることができる。更に、アレイ122の周囲では、チップ120はアレイ122の画素トランジスタに電気接続されたいくつかの入/出力トランジスタ(集合的に入/出力回路124として機能する)を含む。アレイ122の画素トランジスタと回路124の入/出力トランジスタは、それぞれ「アレイ内トランジスタ122」と「アレイ外トランジスタ124」とも呼ばれる。
【0024】
(アレイ内トランジスタ122のように)画素レベルで形成される代わりに、アレイ外トランジスタ124は列レベル又は行レベルで形成されてよい。例えば、アレイ内トランジスタ122は、互いに交差するいくつかの列といくつかの行として形成されてよい。アレイ内トランジスタ122の各列又は列のグループに対応する(例えば、動作的に結合される)のは、アレイ外トランジスタ124のそれぞれ1つ又はグループである。このように、アレイ外トランジスタ124の各1つ又は各グループは、アレイ内トランジスタ122の対応する列を制御(例えば、アクセス、出力等)可能である。もう1つの例において、アレイ内トランジスタ122の各行又は行のグループに対応する(例えば、動作的に結合される)のは、アレイ外トランジスタ124のそれぞれ1つ又はグループである。このように、アレイ外トランジスタ124の各1つ又は各グループは、アレイ内トランジスタ122の対応する行を制御(例えば、アクセス、出力等)可能である。様々な実施形態において、アレイ外トランジスタ124は、集合的に、次の回路のうちの少なくとも1つとして機能することができる:静電気放電(ESD)保護回路、列制御回路(列デコーダ)、行制御回路(行デコーダ)、又はレベルシフト回路。
【0025】
図3~11は、いくつかの例示的な実施形態による、イメージセンサ100を形成するための様々な中間段階の断面図を表す。
図3~11に示されるイメージセンサ100は、例示目的のため単純化されており、このため、イメージセンサデバイス100は、本開示の範囲内にありつつ、様々な他のコンポーネントを包含可能であることを理解されたい。
【0026】
図3は、様々な実施形態による、複数のチップ110を含むウェハ115の一部であってよい、チップ110の例示的な断面図を表す。チップ110は、結晶シリコン基板又は他の半導体材料から形成された半導体基板であってよい半導体基板302を含む。本説明を通して、表面302Aは半導体基板302の前面と呼ばれ、表面302Bは半導体基板302の裏面と呼ばれる。イメージセンサ304は、半導体基板302の前面302Aで形成される。イメージセンサ304は、光信号(光子)を電気信号へ変換するよう構成され、感光性金属酸化物半導体(MOS)トランジスタ又は感光性ダイオードであってよい。従って、本説明を通して、イメージセンサ304は、これらが他のタイプのイメージセンサである可能性があるとはいえ、互換可能にフォトダイオード230と呼ばれる。いくつかの実施形態において、各フォトダイオード230は表面302Aから半導体基板302内へ延伸し、集合的に、
図12に示される上面図に表されるイメージセンサアレイを形成する。
【0027】
いくつかの実施形態において、各フォトダイオード230は、ゲート306を含む対応する転送ゲートトランジスタ232の第1ソース/ドレイン領域に電気的に結合される。転送ゲートトランジスタ232の第1ソース/ドレイン領域は、接続するフォトダイオード230により共有されてよい。フローティング拡散キャパシタ234が、例えば、フローティング拡散キャパシタ234としての役割を果たすp-n接合を形成するため基板内に注入することを通じて、基板302に形成される。フローティング拡散キャパシタ234は、転送ゲートトランジスタ232の第2ソース/ドレイン領域に形成されてよく、よって、フローティング拡散キャパシタ234のキャパシタプレートのうちの1つは転送ゲートトランジスタ232の第2ソース/ドレイン領域に電気的に結合される。フォトダイオード230、転送ゲートトランジスタ232、及びフローティング拡散キャパシタ234は、各画素ユニット200の(
図2に示されるような)部分210を形成する。
【0028】
いくつかの実施形態において、チップ110と(該チップが形成される)ウェハ115は、転送ゲートトランジスタ232以外の追加的な論理デバイス(例えば論理トランジスタ)を備えない、又は実質的に備えない。更には、チップ110とウェハ115は、イメージセンサチップの周辺回路を備えず、この周辺回路には、例えば、アナログ-デジタル変換器(ADC)、相関二重サンプリング(CDS)回路、行デコーダ、列デコーダ等を含んでよいイメージシグナルプロセッサ(ISP)回路を含む。
【0029】
図3を参照し、いくつかの前面相互接続構造310が半導体基板302の上方に形成され、チップ110中のデバイスを電気的に相互接続するために用いられる。前面相互接続構造310は、それに対応する数の金属線314とビア316が組み込まれた1つ以上の誘電体層を含む。本説明を通して、同一の誘電体層内の金属線314は、集合的に金属層又は金属化層と呼ばれる。相互接続構造310は複数の金属層を含んでよい。誘電体層312は、低誘電率誘電体層と、おそらく低誘電率誘電体層の上方のパッシベーション層とを含む。低誘電率誘電体層は低い誘電率値、例えば、3.0未満を有する。パッシベーション層は、3.9よりも大きい誘電率値を有する非低誘電率誘電体材料で形成されてよい。
【0030】
基板302の前面には、化学機械研磨(CMP)といった平坦化プロセスにより達成された高い平面平坦性を有することのできる金属パッド318が存在する。金属パッド318の頂面は、誘電体層312のうちの最上のものの頂面と実質的に水平であり、ディッシングや侵食が実質的にない。金属パッド318は、銅、アルミニウム、及びおそらく他の金属を含んでよい。いくつかの実施形態において、転送ゲートトランジスタ232の各ゲート306は、金属パッド318のうちの1つに電気的に結合可能である。従って、ゲート306は、例えば、チップ130中のISP回路132~136(
図1)から、金属パッド318を通じて転送信号を受け取ることができる。各フローティング拡散キャパシタ234は、金属パッド318のうちの1つに電気的に結合され、拡散キャパシタ234に格納された電荷は、それぞれに結合する金属パッド318を通じて1つ以上の画素トランジスタ、例えば、ソースフォロア238(
図2)へ放電されることができる。従って、各部分210(
図2)は、少なくとも2つの金属パッド318を含んでよい。各部分210における金属パッド318の数は対応する画素ユニット200の構成に関連することを理解されたい。従って、各部分210は、本開示の範囲内にありつつ、例えば、3、4、5等といった異なる数の金属パッド318を含んでよい。
【0031】
図4は、様々な実施形態による、チップ120と同一である複数の同一デバイスチップを含むウェハ125内にあるチップ120の例示的な断面図を表す。チップ120は、結晶シリコン基板又は他の半導体材料から形成された半導体基板であってよい半導体基板402を含む。基板402は、いくつかの実施形態においてシリコン基板である。或いは、基板402は、シリコンゲルマニウム、シリコン炭素、III-V族化合物半導体材料等といった他の半導体材料で形成される。チップ120は、画素ユニット200の部分220(
図2)を形成する、基板402の前面で形成されたいくつかの画素トランジスタを更に含む。
図4に示されるように、チップ120は、行選択器240、ソースフォロア238、及びリセットトランジスタ236を含む複数のトランジスタを含む。行選択器240、ソースフォロア238、及びリセットトランジスタ236は、複数の画素ユニット200の部分220を形成してよく、各部分220は、行選択器240のうちの1つ、ソースフォロア238のうちの1つ、及びリセットトランジスタ236のうちの1つを含む。
【0032】
様々な実施形態において、チップ120は、集合的に入/出力回路124を形成する、いくつかの入/出力トランジスタ424を更に含む。上述したように、画素トランジスタ236~240はアレイ内トランジスタと呼ばれてよく、入/出力トランジスタ424はアレイ外トランジスタと呼ばれてよく、画素トランジスタ236~240(画素ユニット200の部分220を形成する)は、フォトダイオード230、転送ゲートトランジスタ232、及びキャパシタ234(画素ユニット200の部分210を形成する)と一対一に対応してよい。このように、入/出力トランジスタ424はアレイを形成しなくてよい。代わりに、アレイ外トランジスタ424は、アレイ内トランジスタ236~240により構成されるアレイの縁部又は側部に沿って形成されてよい。
【0033】
いくつかの相互接続構造410が部分220の上方に形成され、部分220をチップ120中の入/出力回路124、及び/又は、チップ130のISP回路132~136(
図1)に電気的に結合するよう構成される。相互接続構造410は、複数の誘電体層412中の複数の金属層を含む。金属線414とビア416が誘電体層412に設けられる。例えば、行選択器240のゲートは、金属線414とビア416のうちの1つ以上を通じて、入/出力トランジスタ424のうちの1つのソース又はドレインに電気的に結合可能であり、行選択器240のソースは、金属線414とビア416のうちの1つ以上を通じて、入/出力トランジスタ424のうちのもう1つのソース又はドレインに電気的に結合可能である。いくつかの実施形態において、誘電体層412は低誘電率誘電体層を含む。低誘電率誘電体層は、約3.0未満の低い誘電率値を有する。誘電体層412は、3.9よりも大きい誘電率値を有する非低誘電率誘電体材料で形成されたパッシベーション層を更に含んでよい。いくつかの実施形態において、パッシベーション層は、シリコン酸化物層、ドープされていないケイ酸塩ガラス層、及び/又は、類似のものを含む。
【0034】
金属パッド418はウェハ125の表面で形成され、金属パッド418は、最上の誘電体層412の頂面に対し実質的に低いディッシング又は侵食効果を有する、CMPにより達成された高い表面平坦性を有してよい。金属パッド418はまた、銅、アルミニウム、及び/又は他の金属を含んでよい。いくつかの実施形態において、各ソースフォロア238のゲートは、金属パッド418のうちの1つと電気的に結合可能である。従って、ソースフォロア238は、やはりチップ110にあるフォトダイオード230により生成された電荷が行選択器240へとソースフォロア238を通過することを可能とするため、チップ110中のフローティング拡散キャパシタ234により有効にされることが可能である。従って、各部分220は金属パッド418のうちの少なくとも1つに電気接続される。
【0035】
様々な実施形態による、チップ110(ウェハ115)とチップ120(ウェハ125)が金属パッド318を対応する金属パッド418に接合することを通じて互いに接合されたイメージセンサ100の例示的な断面図を表す
図5を参照する。該接合は、余分な圧力を加えることのない接合であってよく、室温(例えば21℃あたり)で実行されてよい。金属パッド318が金属パッド418に接合されるとき、チップ110の頂部酸化物層(未図示)がチップ120の頂部酸化物層(未図示)に酸化物間接合を通じて接合される。接合の結果、フォトダイオード230、転送ゲートトランジスタ232、フローティング拡散キャパシタ234、行選択器240、ソースフォロア238、及びリセットトランジスタ236が、いくつかの画素ユニット200を形成するよう結合される。いくつかの実施形態において、画素ユニット200は、
図12に示されるように、フォトダイオード230のアレイに対応するイメージセンサアレイを形成可能である。従って、対応する金属パッド318及び418もまた、アレイとして配置されてよい。
図12に更に示されるように、入/出力トランジスタ424(集合的に入/出力回路124として機能する)は、画素ユニット200のそのようなイメージセンサアレイの周囲に配置可能である。
【0036】
図5の図示された例において、チップ110と120は対面(F2F)方式で接合される、即ち、チップ110の前面がチップ120の前面に面する。そのようなF2F方式において接合するとき、チップ110及び120のそれぞれの金属パッドがそれぞれのコンポーネントを電気的に結合する(例えば、各画素ユニット200の第1部分210をその第2部分220に結合する)ために利用されてよい。ただし、チップ110と120は、本開示の範囲内にありつつ、他の方式において接合可能であることを理解されたい。例えば、チップ110と120は、表裏(F2B)方式、即ち、チップ110の前面がチップ120の裏面に面するよう互いに接合されてよい。
【0037】
図6は、様々な実施形態による、チップ110と120が表裏(F2B)方式で互いに接合されたイメージセンサ100の例示的な断面図を表す。図示されるように、チップ110が形成された基板302の前面が、チップ120が形成された基板402の裏面と面する。図示されていないとはいえ、酸化物層がチップ110と120との間に任意的に形成されてよい。チップ110をチップ120に電気的に結合するため、チップ120は、基板402を通って延伸するいくつかのシリコン/基板貫通ビア(TSV)構造602を更に含んでよい。具体的には、各TSV構造602は、チップ110の金属パッド318のうちの対応する1つと電気的に接触してよい。例えば、(チップ110の)フローティング拡散キャパシタ234は、金属パッド318のうちの少なくとも1つで、そしてTSV構造602のうちの少なくとも1つで、チップ110の1つ以上の相互接続構造(例えば
図3の310)を通じて、(チップ120の)リセットトランジスタ236とソースフォロア238とに電気的に結合可能であり、これにより(
図6に示されるような)画素ユニット200のうちの対応する1つを形成する。
【0038】
明確化の目的のため、イメージセンサ100を形成するための以下の製造段階は、F2F方式で互いに接合されたチップ110と120に基づく。これら製造段階は、本開示の範囲内にありつつ、F2B方式で互いに接合されたチップ110と120を備える完全なイメージセンサ100を形成するためにも用いることが可能であることを理解されたい。例えば、もう1つのチップ(例えばチップ130)が、そのチップの金属パッド(F2F方式において)又はTSV構造602(F2B方式において)で、金属パッド418を用いてチップ120と接続可能である。
【0039】
様々な実施形態による、酸化物層702が基板402の裏面の上に形成されたイメージセンサ100の例示的な断面図を表す
図7を参照する。
図8に示されるようなTSV構造602を形成するプロセスのため、基板402を最適化された厚さへ薄型化するプロセスが酸化物層702の形成前に実行されてよい。いくつかの実施形態において、酸化物層702の形成は基板402の酸化を通じて形成される。代替的な実施形態において、酸化物層702は基板402の裏面上に堆積される。酸化物層702は、例えばシリコン酸化物を含んでよい。
【0040】
次に、
図8において、様々な実施形態による、いくつかのTSV構造802が形成されたイメージセンサ100の例示的な断面図を表す。形成プロセスは、TSV開口を形成するため、チップ120中に形成された酸化物層702、基板402、及び1つ以上の他の誘電体層を、金属線(又は金属パッド)414Aが露出されるまでエッチングすることを含んでよい。金属パッド414Aは、デバイス236~240に最も近い底部金属層に設けられてよい、又は、底部金属層よりもデバイス236~240から更に遠い金属層に設けられてよい。TSV開口は、次いで、金属又は金属合金といった導電性材料で充填され、導電性材料の余分な部分を除去するための化学機械研磨(CMP)が続く。CMPの結果、TSV構造802の頂面は、酸化物層702の頂面と実質的に水平であってよく、これは、
図9に示されるようなチップ120のチップ130への接合を可能とする。例えば、(
図8に示されるような)TSV構造802のうちの1つは、リセットトランジスタ236のゲートをチップ130の1つ以上の論理回路に電気的に結合可能である。もう1つの例において、TSV構造802のうちのもう1つ(未図示)は、行選択器240のソースとゲートをチップ130の1つ以上のそれぞれの論理回路に電気的に結合可能である。
【0041】
様々な実施形態による、ウェハ125(チップ120を含む)がいくつかのチップ130を含むウェハ135に接合されたイメージセンサ100の例示的な断面図を表す
図9を参照する。ウェハ135は、半導体基板902と、半導体基板902の前面に隣接して形成された論理トランジスタ910とを含む。いくつかの実施形態において、論理トランジスタ910は、チップ110と120から取得されたイメージ関連信号を処理するために用いられる1つ以上ISP回路(例えば、
図1の132~136)を含む。例示的なISP回路には、ADC回路、DAC回路、CDS回路、SRAM回路、コントローラ、バッファストレージ、及び/又は類似のものを含む。論理トランジスタ910は、特定の応用のためにカスタマイズされた特定用途向け回路として機能してもよい。そのような設計を通じて、積層されたチップ110~130を含む得られたパッケージが異なる応用のために再設計される場合、チップ110と120の設計は変更する必要がなく、チップ130が再設計されてよい。
【0042】
いくつかの実施形態において、チップ110のデバイス(例えば、230、232、234)及びチップ120のデバイス(例えば、236、238、240、424)は、第1電源電圧(例えばVDD1)において動作されてよく、チップ130のデバイス(例えば910)は第1電源電圧とは異なる第2電源電圧(例えばVDD2)において動作されてよい。非限定的な例示として、VDD1は2Vより高くてよく(例えば、2.5V、2.8V、3.3V等)、VDD2は2V未満(例えば1.8V)であってよい。このように、いくつかの実施形態において、チップ110のデバイス(例えば、230、232、234)及びチップ120のデバイス(例えば、236、238、240、424)は、比較的薄いゲート誘電体で形成されてよく、チップ130のデバイス(例えば910)は比較的厚いゲート誘電体で形成されてよい。
【0043】
更に、それぞれのウェハ上に形成されたデバイス(例えば、ウェハ115上のデバイス230~234、ウェハ125上に形成されたデバイス236~238と424、ウェハ135上に形成されたデバイス910)と共に、デバイスは異なるテクノロジーノードで製造可能である。例えば、ウェハ115及び125のデバイス230~234、236~238、424は比較的成熟した(例えば、より大きな)テクノロジーノードで形成可能であり、ウェハ135上のデバイス910は比較的進化した(例えば、より小さな)テクノロジーノードで形成可能である。もう1つの例において、ウェハ115上のデバイス230~234は比較的成熟した(例えば、より大きい)テクノロジーノードで形成可能であり、ウェハ125及び135上のデバイス236~238、424、910は比較的進化した(例えば、より小さい)テクノロジーノードで形成可能である。非限定的な例示として、より大きなテクノロジーノードは、長チャネル長又は長ゲート長とも呼ばれてよい。同様に、より小さなテクノロジーノードは、短チャネル長又は短ゲート長とも呼ばれてよい。
【0044】
次に、
図10において、様々な実施形態による、半導体基板302を薄型化するため裏面研削が実行され、基板302の厚さが所望の値へ減少されたイメージセンサ100の例示的な断面図を表す。薄い厚さを有する半導体基板302にて、光は裏面302Bから半導体基板302内へ貫通してイメージセンサ230へ到達することができる。薄型化プロセスにおいて、ウェハ125と135は、集合的に、ウェハ115に機械的支持を提供するキャリアとしての役割を果たしてよく、ウェハ115が薄型化プロセスの間及び後に比較的薄い厚さを有してもウェハ115の破損を防ぐことができる。従って、裏面研削の間、追加的なキャリアは必要とされなくてよい。
【0045】
図10は、基板302のエッチング、及び電気コネクタ1002の形成を更に表す。電気コネクタ1002は、ボンドパッド、例えば、ワイヤボンディングを形成するために用いられるワイヤボンドパッドであってよい。電気コネクタ1002を通じて、それぞれのチップ110、120、130は外部回路コンポーネント(未図示)に電気的に結合されてよい。
【0046】
図10に示されるように、電気コネクタ1002は、基板302と同一水平面で形成されてよい。いくつかの例示的な形成プロセスにおいて、基板302が先ずエッチングされる。例えば、基板302の縁部がエッチングされ、そしてイメージセンサ230が形成された基板302の中央部分はエッチングされない。その結果、図示されるように、いくつかの金属線314及びビア316は基板302の縁302Cを超えて延伸してよい。例示的な形成プロセスにおいて、部分的な基板302の除去の後、下にある誘電体層が露出される。いくつかの実施形態において、露出された誘電体層は、層間絶縁膜(ILD)、コンタクトエッチストップ層(CESL)、又は類似のものである。次に、比較的深いビア316がチップ110中の誘電体層に形成され、1つ以上の金属線314に電気的に結合される。形成プロセスは、開口を形成するため誘電体層をエッチングすることと、その結果得られた開口をディープビア316を形成するために導電性材料で充填することとを含む。次いで、電気コネクタ1002が、例えば、後にパターン形成ステップが続く堆積ステップにより形成される。
【0047】
次に、
図11において、様々な実施形態による、基板302の裏面上に上部層1102(バッファ層とも呼ばれる)が形成されたイメージセンサ100の例示的な断面図を表す。いくつかの例示的な実施形態において、上部層1102は、下層反射防止膜(BARC)、シリコン酸化物層、シリコン窒化物層のうちの1つ以上を含む。後続プロセス工程において、金属グリッド(未図示)、カラーフィルタ1104、マイクロレンズ1106等といった追加的なコンポーネントが、ウェハ115の裏面上に更に形成される。その結果得られたウェハ115、125、135は、次いで、ダイに切断され、各ダイは1つのチップ110、1つのチップ120、1つのチップ130を含む。
【0048】
本開示の様々な実施形態によると、行選択器240、ソースフォロア238、リセットトランジスタ236のうちの少なくともいくつか又はおそらく全てをチップ110外へ移動させることにより、画素ユニット200のフィルファクタが改善され、フィルファクタは、フォトダイオード230により占められたチップ面積を、それぞれの画素ユニット200の総チップ面積で割ることにより算出されてよい。フィルファクタの改善は、画素の量子効率の増加をもたらす。更には、いくつかの論理回路、例えば、入/出力トランジスタ424(集合的に入/出力回路124として機能する)をチップ130からチップ120へ移動させることにより、いくつかの高性能論理回路(例えば、ADC回路、DAC回路等)の形成と、これら入/出力回路の形成とを切り離し可能である。このように、高性能論理回路と入/出力回路を独立したテクノロジーノードで形成可能であり、製造コストを大幅に削減でき、一方から他方への悪影響を最小限に抑えることができる。
【0049】
図12は、様々な実施形態による、いくつかの画素ユニット(例えば200)を含む例示的なイメージセンサアレイ1200の上面図である。図示されるように、少なくともチップ110(ウェハ115)とチップ120(ウェハ125)とを互いに接合するとき、いくつか(例えば16個)の画素ユニット200のアレイを含むイメージセンサアレイ1200が形成される。イメージセンサアレイ1200において16個の画素ユニットが示されているとはいえ、イメージセンサアレイ1200は、本開示の範囲内にありつつ、任意の数の画素ユニットを包含可能であることを理解されたい。各画素ユニット200は、フォトダイオード(例えば230)、フローティング拡散キャパシタ(例えば234)、及びいくつかのトランジスタ(例えば232~240)を少なくとも含む。イメージセンサアレイ1200は、いくつかの実装によると、アレイ112とアレイ122(
図1)の統合により形成されてよい。更に、様々な実施形態によると、イメージセンサアレイ1200を囲み、集合的に入/出力回路124(
図1)として機能するいくつかの入/出力トランジスタ(例えば424)が形成される。
【0050】
図13は、本開示の様々な実施形態による、いくつかの垂直に統合されたチップを有するイメージセンサを形成するための例示的な方法1300のフロー図を表す。方法1300は単なる例示であり、本開示を限定することを意図していないことに注意されたい。従って、方法1300の動作の順序は変更可能であり、追加的な動作が
図13の方法1300の前、間、後に提供されてよく、いくつかの他の動作はここで簡述されるのみであり得ることを理解されたい。方法1300により製造されるそのようなイメージセンサは、
図1~12に関して上述した1つ以上のコンポーネントを含んでよい。従って、方法1300の動作は、例示として
図1~12とも併せて説明される。
【0051】
方法1300は、いくつかの実施形態による、第1アレイとして形成されたいくつかのフォトダイオードを含む第1チップを形成する動作1302で始まる。例えば、第1ウェハ(例えば115)の上に、いくつかのフォトダイオード(例えば230)を含む第1アレイ(例えば112)をそれぞれが含むいくつかの第1チップ(例えば110)が形成されることができる。更に、第1アレイの各フォトダイオードに対応し、転送ゲートトランジスタ(例えば232)とフローティング拡散キャパシタ(例えば234)が形成される。換言すれば、第1ウェハの上の各第1チップは、いくつかのフォトダイオードで構成された第1アレイと、いくつかの対応する転送ゲートトランジスタ及びフローティング拡散キャパシタとを少なくとも含む。
【0052】
方法1300は、いくつかの実施形態による、第2アレイとして形成されたいくつかの画素トランジスタと、第2アレイの外側に形成されたいくつかの入/出力トランジスタとを含む第2チップを形成する動作1304に続く。例えば、第2ウェハ(例えば125)の上にて、いくつかの画素トランジスタ(例えば236~240)を含む第2アレイ(例えば122)をそれぞれ含むいくつかの第2チップ(例えば120)が形成されることができる。更に、第2アレイの周囲で、いくつかの入/出力トランジスタ(例えば424)が形成されることができる。入/出力トランジスタ(画素トランジスタのアレイ内トランジスタに対して、アレイ外トランジスタとも呼ばれる)は、いくつかの実装において、集合的にイメージセンサの1つ以上の入/出力回路(例えば、静電気放電(ESD)保護回路、列制御回路(列デコーダ)、行制御回路(行デコーダ)、レベルシフト回路)として機能することができる。
【0053】
方法1300は、いくつかの実施形態による、第1チップを第2チップに接合する動作1306に続く。例えば、第1チップ110は、金属間接合、又は金属間接合と酸化物間接合の両方を含むハイブリッド接合を通じて第2チップに接合されることができる。ただし、第1及び第2チップは任意の様々な他の接合技術において互いに接合可能であることを理解されたい。いくつかの実施形態において、第1チップは画素レベルで第2チップに接合されてよい。具体的には、第1チップ上の第1アレイの各要素(例えば、フォトダイオードと、それに対応する転送ゲートトランジスタ及びフローティング拡散キャパシタ)は、第2チップ上の第2アレイの対応する要素(例えば、いくつかの画素トランジスタ)に、物理的及び電気的に対応することができる。更に、第1チップは、F2F方式(第1チップの前面が第2チップの前面に面する)又はF2B方式(第1チップの前面が第2チップの裏面に面する)において第2チップに接合されることができる。
【0054】
方法1300は、いくつかの実施形態による、集合的にいくつかのイメージシグナルプロセッシング(ISP)回路として機能するいくつかのトランジスタを含む第3チップを形成する動作1308へ続く。例えば、第3ウェハ(例えば135)の上で、いくつかのISP回路(例えば132~136)をそれぞれが含むいくつかの第3チップ(例えば130)が形成されることができる。例示的なISP回路には、ADC回路、DAC回路、CDS回路、SRAM回路、コントローラ、バッファストレージ等を含むが、これに限定されない。
【0055】
方法1300は、いくつかの実施形態による、第3チップを既に接合された第1及び第2チップに接合する動作1310へ続く。例えば、第1及び第2チップの接合に続き、第3チップが既に接合された第1及び第2チップに接合されることができる。第3チップは、金属間接合、又は金属間接合と酸化物間接合の両方を含むハイブリッド接合を通じて第2チップに接合されることができる。ただし、第3チップと第2チップは任意の様々な他の接合技術において互いに接合可能であることを理解されたい。いくつかの実施形態において、第1~第3チップは、第1ウェハを第2ウェハに接合し、そして第3ウェハに接合することにより互いに接合されてよく、これに第1~第3ウェハの切断が続く。
【0056】
本開示の1つの様態において、半導体素子が開示される。半導体素子は、複数の感光性デバイスを含む第1チップを含み、複数の感光性デバイスは第1アレイとして形成される。前記半導体素子は、第1チップに接合され、複数のグループの画素トランジスタと複数の入/出力トランジスタとを含む第2チップを含み、前記複数のグループの画素トランジスタが第2アレイとして形成され、前記複数の入/出力回路が第2アレイの外側に形成される。前記半導体素子は、第2チップに接合され、複数の論理回路を含む第3チップを含む。
【0057】
本開示のもう1つの様態において、半導体素子が開示される。半導体素子は、第1チップと、第2チップと、第3チップとを含む。第1チップは、第1半導体基板と、第1半導体基板の上に形成された複数の感光性デバイスと、第1半導体基板の上に形成された複数の転送ゲートトランジスタと、第1半導体基板の上に形成された複数のキャパシタとを含む。第2チップは、第2半導体基板と、第2半導体基板の上に形成された複数のリセットトランジスタと、第2半導体基板の上に形成された複数のソースフォロアと、第2半導体基板の上に形成された複数の行選択器と、第2半導体基板の上に形成された複数の入/出力トランジスタとを含む。第3チップは、第3半導体基板と、第3半導体基板の上に形成された複数の論理トランジスタとを含む。第1~第3チップは、互いに垂直に接合される。
【0058】
本開示の更にもう1つの様態において、半導体素子を製造するための方法が開示される。前記方法は、第1半導体基板の上に設けられた複数の感光性デバイスを含む第1チップを形成することを含む。前記方法は、(i)第2半導体基板の上に設けられた複数のリセットトランジスタと、(ii)第2半導体基板の上に設けられた複数のソースフォロアと、(iii)第2半導体基板の上に設けられた複数の行選択器と、(iv)第2半導体基板の上に設けられた複数の入/出力トランジスタとを含む、第2チップを形成することを含む。前記方法は、第2チップを第1チップに接合することを含む。前記方法は、第3半導体基板の上に設けられた複数の論理トランジスタを含む第3チップを形成することを含む。前記方法は、第3チップを第2チップに接合することを含む。
【0059】
ここで用いられるとき、用語「約」及び「およそ」は、一般的に、述べられた値のプラス又はマイナス10%を意味する。例えば、約0.5は0.45と0.55を含み、約10は9~11を含み、約1000は900~1100を含む。
【0060】
上記は、当業者が本開示の態様をより好ましく理解できるように、いくつかの実施形態の特徴を概説している。当業者は、ここで紹介した実施形態と同一の目的を実行するため、及び/又は同一の利点を達成するため、他の処理及び構造を設計又は改変するための基礎として、本開示を容易に用いることができることを理解すべきである。当業者はまた、そのような均等な構造は本開示の精神及び範囲から逸脱せず、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく様々な改変、置き換え、及び変更を行うことができることを理解すべきである。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本開示は、既存のBSIイメージセンサを超えて更なる改善を可能とする、垂直に統合されたBSIイメージセンサのいくつかの実施形態を提供する。
【符号の説明】
【0062】
100、304:イメージセンサ
110:第1チップ
115、125、135:ウェハ
120:第2チップ
122:アレイ
124:入/出力回路
130:第3チップ
132、134、136:イメージシグナルプロセッシング回路
150、160:光
200:画素ユニット
210:第1部分
220:第2部分
230:フォトダイオード
232:転送ゲートトランジスタ
234:フローティング拡散キャパシタ
236:リセットトランジスタ
238:ソースフォロア
240:行選択器
302、902:半導体基板
302A:302の前面
302B:302の裏面
302C:302の縁
306:ゲート
310、410:相互接続構造
312、412:誘電体層
318:金属パッド
402:基板
414:金属線
414A、418:金属パッド
416:ビア
424:入/出力回路
602、802:シリコン/基板貫通ビア構造
702:酸化物層
910:論理トランジスタ
1102:頂部層
1104:カラーフィルタ
1106:マイクロレンズ
1300:方法
1302、1304、1306、1308、1310:動作
【手続補正書】
【提出日】2023-02-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1アレイとして形成された複数の感光性デバイスを含む第1チップと、
第2アレイとして形成された複数のグループの画素トランジスタと、
前記第2アレイの外側に設けられた複数の入/出力トランジスタと
を含み、前記第1チップに接合される第2チップと、
複数の論理トランジスタを含む、前記第2チップに接合される第3チップと
を含む半導体素子。
【請求項2】
前記第1アレイの各前記感光性デバイスが、前記第2アレイの前記画素トランジスタの複数のグループのうちの対応する1つに、物理的及び電気的に対応する、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項3】
各前記感光性デバイスと、前記画素トランジスタの複数のグループのうちの対応する1つとが、イメージセンサアレイの複数の画素ユニットのうちの1つを、少なくとも部分的に形成する、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項4】
前記論理トランジスタが、集合的に、アナログ?デジタル変換器(ADC)回路、デジタル-アナログ変換器(DAC)回路、相関二重サンプリング(CDS)回路、及びそれらの組合せからなる群から選択されたイメージシグナルプロセッシング(ISP)回路として機能する、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項5】
前記複数のグループの画素トランジスタと前記複数の入/出力トランジスタが第1電源電圧において動作し、
前記複数の論理トランジスタが第2電源電圧において動作し、
前記第1電源電圧が前記第2電源電圧よりも実質的に高い、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項6】
前記複数のグループの画素トランジスタと前記複数の入/出力トランジスタが第1寸法で形成され、
前記複数の論理トランジスタが第2寸法で形成され、
前記第1寸法が前記第2寸法よりも実質的に大きい、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項7】
第1半導体基板と、
前記第1半導体基板の上に形成された複数の感光性デバイスと、
前記第1半導体基板の上に形成された複数の転送ゲートトランジスタと、
前記第1半導体基板の上に形成された複数のキャパシタと
を含む、第1チップと、
第2半導体基板と、
前記第2半導体基板の上に形成された複数のリセットトランジスタと、
前記第2半導体基板の上に形成された複数のソースフォロアと、
前記第2半導体基板の上に形成された複数の行選択器と、
前記第2半導体基板の上に形成された複数の入/出力回路と
を含む、第2チップと、
第3半導体基板と、
前記第3半導体基板の上に形成された複数の論理トランジスタと
を含む、第3チップと
を含み、
前記第1チップ~前記第3チップが、互いに垂直に接合された、半導体素子。
【請求項8】
前記第1チップが、前記第1半導体基板の前面が前記第2半導体基板の前面と面して、前記第2チップに接合され、
前記第2チップが、1つ以上の基板貫通ビア(TSV)構造を通じて前記第3チップに接合される、請求項7に記載の半導体素子。
【請求項9】
前記第1チップが、前記第1半導体基板の前面が前記第2半導体基板の裏面と面して、1つ以上の基板貫通ビア(TSV)構造を通じて前記第2チップに接合され、
前記第2チップが、1つ以上の金属パッドを通じて前記第3チップに接合される、請求項7に記載の半導体素子。
【請求項10】
第1半導体基板の上に設けられた複数の感光性デバイスを含む第1チップを形成することと、
(i)第2半導体基板の上に設けられた複数のリセットトランジスタと、
(ii)前記第2半導体基板の上に設けられた複数のソースフォロアと、
(iii)前記第2半導体基板の上に設けられた複数の行選択器と、
(iv)前記第2半導体基板の上に設けられた複数の入/出力トランジスタと
を含む、第2チップを形成することと、
前記第2チップを前記第1チップに接合することと、
第3半導体基板の上に設けられた複数の論理トランジスタを含む第3チップを形成することと、
前記第3チップを前記第2チップに接合することと
を含む、半導体素子の製造方法。
【外国語明細書】