(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023138645
(43)【公開日】2023-10-02
(54)【発明の名称】サーバシステム、ゲームシステム、ゲーム提供方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/53 20140101AFI20230922BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20230922BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20230922BHJP
【FI】
A63F13/53
A63F13/35
A63F13/69
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023128456
(22)【出願日】2023-08-07
(62)【分割の表示】P 2020060792の分割
【原出願日】2020-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】四條 僚一
(72)【発明者】
【氏名】西尾 実加
(57)【要約】
【課題】選択制御処理における魅力を向上させる新たな仕組みを導入し、かつ、当該選択制御処理の実行に対して強い動機づけを与え、その意欲を向上させることが可能なサーバシステムなどを提供すること。
【解決手段】サーバ装置10は、複数のゲーム媒体から構成される選択対象グループの中から1以上のゲーム媒体を選択してプレーヤに獲得させ、選択制御処理によって選択されるゲーム媒体が予想された場合に、当該予想された予想内容を当該選択制御処理が実行される前に予め予想内容情報として設定し、選択制御処理によって特定されたゲーム媒体を示す選択特定ゲーム媒体と、設定された予想内容情報と、に基づいて、当該予想内容情報によって示される予想内容が選択特定ゲーム媒体に合致しているか否かを判定し、判定処理によって予想内容が合致していると判定された場合に、予想が的中したとして、プレーヤに獲得させるゲーム媒体に基づく特典を当該プレーヤに付与する、構成を有している。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続され、かつ、プレーヤによって操作される端末装置に対してゲームを実行させるためのゲーム制御を行うサーバシステムであって、
前記端末装置から送信されたゲームに関する情報をゲーム情報として受け付ける受付手段と、
ゲーム媒体を用いてゲームを進行させるゲーム制御手段と、
複数のゲーム媒体から構成される選択対象グループの中から1以上のゲーム媒体を選択して前記プレーヤに対応付ける選択制御処理を実行する選択制御手段と、
前記選択制御処理によって選択される少なくとも1の要素を有するゲーム媒体が予想された場合に、当該予想された予想内容を前記選択制御処理の結果がプレーヤに告知される前に予想内容情報として設定する選択予想設定処理を実行する予想設定手段と、
前記選択制御処理によって特定されたゲーム媒体を示す選択特定ゲーム媒体と、前記設定された予想内容情報と、に基づいて、当該予想内容情報によって示される予想内容が前記選択特定ゲーム媒体と合致しているか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段と、
前記判定処理によって予想内容が合致していると判定された場合に、予想が的中したとして、前記プレーヤに特典を当該プレーヤに付与する特典制御処理を実行する特典制御手段と、
前記プレーヤに付与された特典の情報を含めてゲームに関する情報を前記端末装置に提供する提供手段と、
を備えることを特徴とするサーバシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のサーバシステムにおいて、
前記選択制御手段が、
1回の発動において複数回の選択制御処理を連続して実行し、
前記予想設定手段が、
前記複数回の選択制御処理によって選択される選択特定ゲーム媒体を予想する前記選択予想設定処理を実行する、サーバシステム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のサーバシステムにおいて、
前記予想設定手段が、
前記予想内容として、前記選択特定ゲーム媒体における少なくとも1の前記要素を設定する前記選択予想設定処理を実行する、サーバシステム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載のサーバシステムにおいて、
前記予想設定手段が、
前記選択予想設定処理として、前記選択制御処理によって複数の選択特定ゲーム媒体が選択される場合には、複数の前記選択特定ゲーム媒体が予想された前記予想内容情報を設定する、サーバシステム。
【請求項5】
請求項4に記載のサーバシステムにおいて、
前記予想設定手段が、
前記選択予想設定処理として、前記予想内容情報を予め設定する際に、前記選択制御処理によって前記選択特定ゲーム媒体として選択されるゲーム媒体の選択順位を含めて設定する、サーバシステム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載のサーバシステムにおいて、
前記予想設定手段が、
前記予想内容情報を設定する際に、前記プレーヤに提供する情報であって、予想の参
考となる情報を予想参考情報として生成する、サーバシステム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載のサーバシステムにおいて、
前記選択制御手段が
前記選択制御処理によって複数の選択特定ゲーム媒体が選択される場合に、前記ゲーム媒体の構成が異なる少なくとも2つの選択対象グループの中から前記選択特定ゲーム媒体を選択する、サーバシステム。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載のサーバシステムにおいて、
前記特典制御手段が、
前記特典として、特典用の前記選択対象グループの中から前記ゲーム媒体を選択してプレーヤに付与する前記特典制御処理を実行する、サーバシステム。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載のサーバシステムにおいて、
前記選択制御手段が
少なくとも1の要素が異なるゲーム媒体毎に選択確率が異なる前記選択対象グループを用いて前記選択制御処理を実行する、サーバシステム。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載のサーバシステムにおいて、
前記判定処理手段が
前記判定処理を実行する際に、前記予想内容に基づいて前記予想内容情報における難易度を予想難易度として算出し、
前記特典制御手段が、
前記判定処理によって予想内容が合致していると判定された場合に、前記算出された難易度に基づいて前記プレーヤに付与する特典を決定する前記特典制御処理を実行する、サーバシステム。
【請求項11】
請求項1~9のいずれか1項に記載のサーバシステムにおいて、
前記特典制御手段が、
前記特典として、前記選択制御処理によって選択された選択特定ゲーム媒体の要素を前記プレーヤにとって有利に変更する、サーバシステム。
【請求項12】
請求項1~9のいずれか1項に記載のサーバシステムにおいて、
前記ゲーム媒体に対応付けて、前記予想内容が的中した場合に、前記プレーヤに付与する前記特典が記憶手段に記憶されており、
前記特典制御手段が、
前記特典として前記選択制御処理によって付与された選択特定ゲーム媒体に対応付けて記憶されている特典を前記プレーヤに付与する、サーバシステム。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか1項に記載のサーバシステムにおいて、
前記特典制御手段が、
所与の特典制御条件を具備する前記ゲーム媒体が前記選択特定ゲーム媒体として選択された場合には、前記特典の前記プレーヤへの付与をキャンセルし、
前記予想設定手段が、
再度、前記選択予想設定処理を実行して、前記選択制御処理によって選択されるゲーム媒体の予想内容を前記予想内容情報として再設定する、サーバシステム。
【請求項14】
ゲームを実行させるためのゲーム制御を行うゲームシステムであって、
プレーヤによって入力されたゲームに関する情報をゲーム情報として受け付ける受付手段と、
ゲーム媒体を用いてゲームを進行させるゲーム制御手段と、
複数のゲーム媒体から構成される選択対象グループの中から1以上のゲーム媒体を選択して前記プレーヤに対応付ける選択制御処理を実行する選択制御手段と、
前記選択制御処理によって選択される少なくとも1の要素を有するゲーム媒体が予想された場合に、当該予想された予想内容を前記選択制御処理の結果がプレーヤに告知される前に予想内容情報として設定する選択予想設定処理を実行する予想設定手段と、
前記選択制御処理によって特定されたゲーム媒体を示す選択特定ゲーム媒体と、前記設定された予想内容情報と、に基づいて、当該予想内容情報によって示される予想内容が前記選択特定ゲーム媒体と合致しているか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段と、
前記判定処理によって予想内容が合致していると判定された場合に、予想が的中したとして、前記プレーヤに特典を当該プレーヤに付与する特典制御処理を実行する特典制御手段と、
を備えることを特徴とするゲームシステム。
【請求項15】
ゲームを実行させるためのゲーム制御を行うプログラムであって、
プレーヤによって入力されたゲームに関する情報をゲーム情報として受け付ける受付手段、
ゲーム媒体を用いてゲームを進行させるゲーム制御手段、
複数のゲーム媒体から構成される選択対象グループの中から1以上のゲーム媒体を選択して前記プレーヤに対応付ける選択制御処理を実行する選択制御手段、
前記選択制御処理によって選択される少なくとも1の要素を有するゲーム媒体が予想された場合に、当該予想された予想内容を前記選択制御処理の結果がプレーヤに告知される前に予想内容情報として設定する選択予想設定処理を実行する予想設定手段、
前記選択制御処理によって特定されたゲーム媒体を示す選択特定ゲーム媒体と、前記設定された予想内容情報と、に基づいて、当該予想内容情報によって示される予想内容が前記選択特定ゲーム媒体と合致しているか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段、及び、
前記判定処理によって予想内容が合致していると判定された場合に、予想が的中したとして、前記プレーヤに特典を当該プレーヤに付与する特典制御処理を実行する特典制御手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項16】
請求項1~13のいずれか1項に記載のサーバシステムにおいて、
前記特典制御手段が、
前記特典制御処理として、前記判定処理によって予想内容が合致していると判定された場合に、予想が的中したとして、前記プレーヤに、前記ゲームによって当該プレーヤが有利となる特典を、付与する、サーバシステム。
【請求項17】
所与のゲームを実行させるためのゲーム制御を行うサーバ装置から、ネットワークを介して接続され、かつ、プレーヤによって操作される端末装置に、ゲームに関する情報を提供するためのゲーム提供方法であって、
前記サーバ装置が、
前記端末装置から送信されたゲームに関する情報をゲーム情報として受け付ける受付手段と、
ゲーム媒体を用いてゲームを進行させるゲーム制御手段と、
複数のゲーム媒体から構成される選択対象グループの中から1以上のゲーム媒体を選択して前記プレーヤに対応付ける選択制御処理を実行する選択制御手段と、
前記選択制御処理によって選択される少なくとも1の要素を有するゲーム媒体が予想された場合に、当該予想された予想内容を前記選択制御処理の結果がプレーヤに告知される
前に予想内容情報として設定する選択予想設定処理を実行する予想設定手段と、
前記選択制御処理によって特定されたゲーム媒体を示す選択特定ゲーム媒体と、前記設定された予想内容情報と、に基づいて、当該予想内容情報によって示される予想内容が前記選択特定ゲーム媒体と合致しているか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段と、
前記判定処理によって予想内容が合致していると判定された場合に、予想が的中したとして、前記プレーヤに特典を当該プレーヤに付与する特典制御処理を実行する特典制御手段と、
前記プレーヤに付与された特典の情報を含めてゲームに関する情報を前記端末装置に提供する提供手段と、
を備える場合において、
前記端末装置によって受け付けられた前記プレーヤの操作に関する情報をサーバ装置に送信し、
前記ゲームに関する処理を実行するサーバ装置からゲームに関する情報を受信することを特徴とするゲーム提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバシステム、ゲームシステム、ゲーム提供方法及びプログラムなどに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、タブレット型情報通信端末装置又はスマートフォンなどの情報通信端末装置やパーソナルコンピュータ(以下、「通信端末装置」という)の多機能化、機能向上及びその普及に伴い、これらの通信端末装置において、ゲームを実行する機会が増えている。
【0003】
また、従来から、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下、「SNS」という。)と呼ばれるコミュニケーション型のネットワーキング・サービスとゲームを融合させたソーシャルゲームと呼ばれるオンラインゲームも提供されている。
【0004】
特に、最近では、ゲーム中に、プレーヤからの獲得要求に基づいて、ランダムに選択されたアイテムを提供する抽選要素を含めた娯楽性を有するゲームアイテムを獲得させるイベントを実行させるシステムも一般化している。
【0005】
また、この種のアイテムを選択させる機能を有するゲームシステムは、継続的にゲームを興趣させるための施策として、種々の手法が知られている。
【0006】
例えば、アイテムを選択させる機能を有するゲームシステムの1つとしては、選択制御処理によって選択されたアイテムの中から所定の条件を具備したアイテムをプレーヤに獲得させるものが知られている(例えば、特許文献1及び2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許5086487号公報
【特許文献2】特許5416849号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1及び2に記載のシステムにあっては、選択制御処理の新たな仕組みとして条件に合致したアイテムのみを獲得させるようになっているが、選択制御処理自体は従来の仕組みであり、当該選択制御処理自体の魅力に欠ける側面がある。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、選択制御処理における魅力を向上させる新たな仕組みを導入し、かつ、当該選択制御処理の実行に対して強い動機づけを与え、その意欲を向上させることが可能なサーバシステムなどを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)上記課題を解決するため、本発明は、
ネットワークを介して接続され、かつ、プレーヤによって操作される端末装置に対してゲームを実行させるためのゲーム制御を行うサーバシステムであって、
前記端末装置から送信されたゲームに関する情報をゲーム情報として受け付ける受付手段と、
ゲーム媒体を用いてゲームを進行させるゲーム制御手段と、
複数のゲーム媒体から構成される選択対象グループの中から1以上のゲーム媒体を選択
して前記プレーヤに獲得させる選択制御処理を実行する選択制御手段と、
前記選択制御処理によって選択される少なくとも1の要素を有するゲーム媒体が予想された場合に、当該予想された予想内容を前記選択制御処理の結果がプレーヤに告知される前に予想内容情報として設定する選択予想設定処理を実行する予想設定手段と、
前記選択制御処理によって特定されたゲーム媒体を示す選択特定ゲーム媒体と、前記設定された予想内容情報と、に基づいて、当該予想内容情報によって示される予想内容が前記選択特定ゲーム媒体と合致しているか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段と、
前記判定処理によって予想内容が合致していると判定された場合に、予想が的中したとして、前記プレーヤに獲得させるゲーム媒体に基づく特典を当該プレーヤに付与する特典制御処理を実行する特典制御手段と、
前記プレーヤに付与された特典の情報を含めてゲームに関する情報を前記端末装置に提供する提供手段と、
を備える、構成を有している。
【0011】
この構成により、本発明は、選択制御処理の事前予想が的中した場合には、例えば、選択されて付与されるゲーム媒体を有利なゲーム媒体に変更し、又は、有利な状態に変更することができる。
【0012】
すなわち、本発明は、選択制御処理において選択されるゲーム媒体を予想するという新たな仕組みを導入し、かつ、予想が的中した場合に、例えば、プレーヤに有利な効果を享受させることができる。
【0013】
したがって、本発明は、選択制御処理の実行に対して強い動機づけを与え、選択制御処理の実行に対するプレーヤの意欲を向上させることができるので、魅力のある選択制御処理を有するゲームを提供することができる。
【0014】
なお、「ゲーム媒体」とは、例えば、ゲームに用いられるアイテムが好ましいが、ゲームカードなどのゲームで利用する仮想的なゲーム媒体であってもよい。特に、ゲームカードの場合に、プレーヤキャラクタなどのキャラクタ、各キャラクタが有する武器・ゲーム内通貨・道具・ライフエネルギーなどのアイテムそのもの、又は、当該キャラクタやアイテムを規定するための媒体である。
【0015】
また、「選択制御処理」には、例えば、選択対象グループの中から、抽選によって自動的に選択する抽選処理、又は、プレーヤの指示など所定の手法によって選択される処理などを含む。
【0016】
特に、「選択制御処理」としては、1度の発動において、1のゲームアイテムを選択する1回の選択制御処理を実行してもよいし、複数回の選択制御処理を実行して複数のゲームアイテムを選択させてもよく、複数のゲーム媒体を選択させる場合には、同時に複数のゲーム媒体が選択させてもよいし、複数のゲーム媒体を順番に連続して選択させてもよい。
【0017】
そして、「選択制御処理」は、ゲームで用いるパラメータ(プレーヤキャラクタなどの体力値、ゲーム内通貨、ポイント)の値を消費すること、又は、課金を前提によって実行されてもよい。特に、消費量や課金額に応じて、選択確率の低いゲーム媒体の選択確率を上げることも可能である。
【0018】
さらに、「選択予想設定処理」としては、プレーヤによって直接予想されること、及び、ゲーム(CPUによって制御されるキャラクタ)によって予想された選択肢が提示され
てプレーヤによっていずれかの選択肢が選択されることを含み、選択されるゲーム媒体のうち、1のゲーム媒体、複数のゲーム媒体、複数のゲーム媒体の場合には、選択順位が予想されることも含まれる。
【0019】
特に、「選択予想設定処理」は、上記のゲームで用いるパラメータの値を消費すること、又は、課金を前提に予想したゲーム媒体が選択制御処理において選択されやすくしてもよい。
【0020】
そして、「選択制御処理の結果がプレーヤに告知される前に」とは、選択制御処理によって選択され、プレーヤに獲得させるゲーム媒体に関する情報を当該プレーヤに知らせなければ、選択予想設定処理の実行が選択制御処理の実行後であっても当該選択制御処理の実行前であってもよいことを示す。ただし、選択予想設定処理は、公平性の観点から選択制御処理が実行される前に実行されることが好ましい。
【0021】
上記に加えて、「少なくとも1の要素が同一」とは、例えば、ゲーム媒体の種別、能力、レベル、レア度などの属性、及び、これらの属性を規定するパラメータの値などの当該ゲーム媒体に規定される1の要素が同一であることを含む。
【0022】
このため、「少なくとも1の要素が同一」には、ゲーム媒体の種別、能力、レベル、レア度などの属性、及び、これらの属性を規定するパラメータの値の2以上の組み合せが一致すること(完全一致を含む。)も含まれる。
【0023】
また、「プレーヤに獲得させるゲーム媒体に基づく特典」には、例えば、選択されたゲーム媒体を、プレーヤに有利なゲーム媒体に変更すること、及び、ゲーム媒体のパラメータをプレーヤに有利な状態に変更することが含まれる。
【0024】
特に、「ゲーム媒体のパラメータをプレーヤに有利な状態に変更する」とは、例えば、ゲーム媒体に規定された能力・特性・レベルなどのゲーム媒体に規定された属性、又は、これらの属性を規定するパラメータがプレーヤにとって有利な値に変更されること、又は、これらのゲームに有利な属性が新たに規定されることを示す。ただし、選択されたゲーム媒体を、プレーヤに不利なゲーム媒体に変更すること、及び、ゲーム媒体のパラメータをプレーヤに不利な状態に変更してもよい。
【0025】
(2)また、本発明は、
前記選択制御手段が、
1回の発動において複数回の選択制御処理を連続して実行し、
前記予想設定手段が、
前記複数回の選択制御処理によって選択される選択特定ゲーム媒体を予想する前記選択予想設定処理を実行する、構成を有している。
【0026】
この構成により、本発明は、例えば、複数回の選択制御処理のうち1以上の選択特定ゲーム媒体を予想させること、又は、複数回の選択制御処理によってそれぞれ選択される選択特定ゲーム媒体(すなわち、選択される順番を含む。)を予想させるなど、予想の難易度を調整することができる。
【0027】
したがって、本発明は、選択制御処理に対して幅広いユーザに興味を持たせることができるので、魅力あるゲームを提供することができる。
【0028】
(3)また、本発明は、
前記予想設定手段が、
前記予想内容として、前記選択特定ゲーム媒体における少なくとも1の前記要素を設定する前記選択予想設定処理を実行する、構成を有している。
【0029】
この構成により、本発明は、例えば、ゲーム媒体の種別・レベル(ゲーム媒体に規定されたもの)・能力・レア度などの属性、又は、これらを規定するパラメータなどのゲーム媒体の要素の一部を示す選択特定ゲーム媒体を予想することができるので、選択特定ゲーム媒体の全ての要素を予想させる場合よりも、多くのプレーヤに予想を的中させることができるとともに、当該予想させる要素数を増やせば的中率を抑制することもできるので、射幸的な側面も高くすることができる。
【0030】
したがって、本発明は、選択制御処理における予想の精度、予想のしやすさ及び予想における射幸性を調整することができるので、幅広いユーザに選択制御処理を興趣させることができる。
【0031】
(4)また、本発明は、
前記予想設定手段が、
前記選択予想設定処理として、前記選択制御処理によって複数の選択特定ゲーム媒体が選択される場合には、複数の前記選択特定ゲーム媒体が予想された前記予想内容情報を設定する、構成を有している。
【0032】
この構成により、本発明は、例えば、選択される複数のゲーム媒体の最も多いゲーム媒体の要素や当該要素の平均値(レベルや能力など)の要素を予想させること、特定の要素のゲーム媒体が含まれている数を予想させること、選択される特定の要素(2以上の要素も含む。)を有する複数のゲーム媒体を予想させること、又は、当該選択される複数のゲーム媒体の選択される順番まで予想させることなど種々の予想を実行させ、その的中評価に基づいてプレーヤに特典を付与することができる。
【0033】
したがって、本発明は、選択制御処理における予想の精度、予想のしやすさ及び予想における射幸性を調整することができるので、幅広いユーザに選択制御処理を興趣させることができる。
【0034】
(5)また、本発明は、
前記予想設定手段が、
前記選択予想設定処理として、前記予想内容情報を予め設定する際に、前記選択制御処理によって前記選択特定ゲーム媒体として選択されるゲーム媒体の選択順位を含めて設定する、構成を有している。
【0035】
この構成により、本発明は、例えば、選択される複数のゲーム媒体の選択される一部の順番若しくは全部の順番、又は、n番目(1≦n≦(選択特定ゲーム媒体数-1))からm番目((n+1)≦m≦選択特定ゲーム媒体数)の範囲内で選択される順番などを予想させることができる。
【0036】
したがって、本発明は、順番を予想させることによって選択制御処理における射幸性を調整することができるので、幅広いユーザに選択制御処理を興趣させることができる。
【0037】
(6)また、本発明は、
前記予想設定手段が、
前記予想内容情報を設定する際に、前記プレーヤに提供する情報であって、予想の参考となる情報を予想参考情報として生成する、構成を有している。
【0038】
この構成により、本発明は、例えば、判定対象グループに含まれるゲーム媒体の選択確率(いわゆるオッズ)、特典の内容(すなわち、プレーヤに提供される報酬)、選択傾向などの予想の参考となる情報をプレーヤに提供することができるので、プレーヤに容易に予想させることができるとともに、当該予想自体をプレーヤに興趣させることができる。
【0039】
(7)また、本発明は、
前記選択制御手段が
前記選択制御処理によって複数の選択特定ゲーム媒体が選択される場合に、前記ゲーム媒体の構成が異なる少なくとも2つの選択対象グループの中から前記選択特定ゲーム媒体を選択する、構成を有している。
【0040】
この構成により、本発明は、例えば、種別、レア度又はレベルなどの属性が異なる2以上の選択対象グループを用いることによって、複数の選択特定ゲーム媒体が選択された場合に種々のゲーム媒体をプレーヤに獲得させることができるので、プレーヤの選択制御処理に対する興趣性を向上させることができる。
【0041】
なお、「ゲーム媒体の構成が異なる少なくとも2つの選択対象グループ」とは、それぞれ、1以上のゲーム媒体の少なくとも1の属性が異なれば、同一のゲーム媒体が含まれてもよいことを示す。また、本発明は、選択予想用に別の選択対象グループを用いてもよい。
【0042】
(8)また、本発明は、
前記特典制御手段が、
前記特典として、特典用の前記選択対象グループの中から前記ゲーム媒体を選択してプレーヤに付与する前記特典制御処理を実行する、構成を有している。
【0043】
この構成により、本発明は、例えば、レア度、レベル又は能力が高いゲーム媒体を特典として付与することができるので、当該プレーヤによって有利にゲームを進めることができる。
【0044】
(9)また、本発明は、
前記選択制御手段が
少なくとも1の要素が異なるゲーム媒体毎に選択確率が異なる前記選択対象グループを用いて前記選択制御処理を実行する、構成を有している。
【0045】
この構成により、本発明は、選択付与されるゲーム媒体の予想を複雑にすることができるとともに、選択制御処理に射幸性を取り込むことができるので、予想が的中した際の高揚感を提供することができる。
【0046】
なお、「少なくとも1の要素が異なるゲーム媒体」とは、例えば、ゲーム媒体の種別、レベル、レア度又は能力などの属性、及び、これらの属性を規定するパラメータの値が1つでも異なるゲーム媒体が、異なるゲーム媒体であることを示す。
【0047】
(10)また、本発明は、
前記判定処理手段が
前記判定処理を実行する際に、前記予想内容に基づいて前記予想内容情報における難易度を予想難易度として算出し、
前記特典制御手段が、
前記判定処理によって予想内容が合致していると判定された場合に、前記算出された難易度に基づいて前記プレーヤに付与する特典を決定する前記特典制御処理を実行する、
構成を有している。
【0048】
この構成により、本発明は、例えば、選択制御処理において選択される確率の低いゲーム媒体を予想するほど予想難易度を高くし、当該予想難易度が高いほどプレーヤに有利な特典を付与することができるので、選択制御処理における射幸性を向上させることができる。
【0049】
したがって、本発明は、選択制御処理における興趣性を向上させて当該選択制御処理の実行に対して強い動機づけを与え、かつ、当該選択制御処理の実行に対するプレーヤの意欲を向上させることができる。
【0050】
なお、「予想難易度」とは、例えば、予想されたゲーム媒体の数、予想されたゲーム媒体の予め定められた選択確率の高低(選択確率が低いほど予想難易度が高い)、予想されたゲーム媒体における要素の数や組み合せ(選択されるゲーム媒体の数が多いほど予想難易度が高い)、及び、予想されたゲーム媒体の選択される順番の有無やその範囲(多くの順番を的中させほど予想難易度が高い)などの予想項目によって規定される値である。
【0051】
(11)また、本発明は、
前記特典制御手段が、
前記特典として、前記選択制御処理によって選択された選択特定ゲーム媒体の要素を前記プレーヤにとって有利に変更する、構成を有している。
【0052】
この構成により、本発明は、予想に合致した選択確定ゲーム媒体を有利な状態にした上でプレーヤに付与することができるので、選択制御処理及びその予想に対してプレーヤの興味を惹きつけ、当該選択制御処理の実行に対して強い動機づけを与え、かつ、当該選択制御処理の実行に対するプレーヤの意欲を向上させることができる。
【0053】
(12)また、本発明は、
前記ゲーム媒体に対応付けて、前記予想内容が的中した場合に、前記プレーヤに付与する前記特典が記憶手段に記憶されており、
前記特典制御手段が、
前記特典として前記選択制御処理によって付与された選択特定ゲーム媒体に対応付けて記憶されている特典を前記プレーヤに付与する、構成を有している。
【0054】
この構成により、本発明は、予め特典をプレーヤに認識させることもできるので、選択予想にもゲームの戦略性を組み込むこと、及び、その結果、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0055】
(13)また、本発明は、
前記特典制御手段が、
所与の特典制御条件を具備する前記ゲーム媒体が前記選択特定ゲーム媒体として選択された場合には、前記特典として、当該選択特定ゲーム媒体に基づく特典の前記プレーヤへの付与をキャンセルし、
前記予想設定手段が、
再度、前記選択予想設定処理を実行して、前記選択制御処理によって選択されるゲーム媒体の予想内容を前記予想内容情報として再設定する、構成を有している。
【0056】
この構成により、本発明は、選択制御処理によってプレーヤが不要なゲーム媒体を破棄し、かつ、必要なゲーム媒体を確実に獲得させることができので、選択制御処理及びその予想に対してプレーヤの興味を惹きつけるとともに、当該選択制御処理の実行に対して強
い動機づけを与え、かつ、当該選択制御処理の実行に対するプレーヤの意欲を向上させることができる。
【0057】
なお、「所与の特典制御条件」には、選択されたゲーム媒体の要素(能力、レア度及び種別)が予め定められた要素であること、及び、当該要素を規定するパラメータの値が予め定められた値又は範囲内であることなどが含まれる。
【0058】
(14)また、上記課題を解決するため、本発明は、
ゲームを実行させるためのゲーム制御を行うゲームシステムであって、
プレーヤによって入力されたゲームに関する情報をゲーム情報として受け付ける受付手段と、
ゲーム媒体を用いてゲームを進行させるゲーム制御手段と、
複数のゲーム媒体から構成される選択対象グループの中から1以上のゲーム媒体を選択して前記プレーヤに獲得させる選択制御処理を実行する選択制御手段と、
前記選択制御処理によって選択される少なくとも1の要素を有するゲーム媒体が予想された場合に、当該予想された予想内容を前記選択制御処理の結果がプレーヤに告知される前に予想内容情報として設定する選択予想設定処理を実行する予想設定手段と、
前記選択制御処理によって特定されたゲーム媒体を示す選択特定ゲーム媒体と、前記設定された予想内容情報と、に基づいて、当該予想内容情報によって示される予想内容が前記選択特定ゲーム媒体と合致しているか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段と、
前記判定処理によって予想内容が合致していると判定された場合に、予想が的中したとして、前記プレーヤに獲得させるゲーム媒体に基づく特典を当該プレーヤに付与する特典制御処理を実行する特典制御手段と、
を備える、構成を有している。
【0059】
この構成により、本発明は、選択制御処理において選択されるゲーム媒体を予想するという新たな仕組みを導入し、かつ、予想が的中した場合に、例えば、プレーヤに有利な効果を享受させることができる。
【0060】
したがって、本発明は、選択制御処理の実行に対して強い動機づけを与え、選択制御処理の実行に対するプレーヤの意欲を向上させることができるので、魅力のある選択制御処理を有するゲームを提供することができる。
【0061】
(15)また、上記課題を解決するため、本発明は、
ゲームを実行させるためのゲーム制御を行うプログラムであって、
プレーヤによって入力されたゲームに関する情報をゲーム情報として受け付ける受付手段、
ゲーム媒体を用いてゲームを進行させるゲーム制御手段、
複数のゲーム媒体から構成される選択対象グループの中から1以上のゲーム媒体を選択して前記プレーヤに獲得させる選択制御処理を実行する選択制御手段、
前記選択制御処理によって選択される少なくとも1の要素を有するゲーム媒体が予想された場合に、当該予想された予想内容を前記選択制御処理の結果がプレーヤに告知される前に予想内容情報として設定する選択予想設定処理を実行する予想設定手段、
前記選択制御処理によって特定されたゲーム媒体を示す選択特定ゲーム媒体と、前記設定された予想内容情報と、に基づいて、当該予想内容情報によって示される予想内容が前記選択特定ゲーム媒体と合致しているか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段、及び、
前記判定処理によって予想内容が合致していると判定された場合に、予想が的中したとして、前記プレーヤに獲得させるゲーム媒体に基づく特典を当該プレーヤに付与する特典
制御処理を実行する特典制御手段、
としてコンピュータを機能させる、構成を有している。
【0062】
この構成により、本発明は、選択制御処理において選択されるゲーム媒体を予想するという新たな仕組みを導入し、かつ、予想が的中した場合に、例えば、プレーヤに有利な効果を享受させることができる。
【0063】
したがって、本発明は、選択制御処理の実行に対して強い動機づけを与え、選択制御処理の実行に対するプレーヤの意欲を向上させることができるので、魅力のある選択制御処理を有するゲームを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【
図1】一実施形態のゲームシステムの構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】一実施形態のサーバ装置の機能ブロックを示す図である。
【
図3】一実施形態の端末装置の機能ブロックを示す図である。
【
図4】一実施形態の選選択予想設定処理を含む択制御処理及び特典制御処理を説明するための図である。
【
図5】一実施形態のサーバ装置によって実行される実施形態の選選択予想設定処理を含む択制御処理及び特典制御処理の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0065】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0066】
[1]ゲームシステム
まず、
図1を用いて本実施形態のゲームシステム1の概要及び概要構成について説明する。なお、
図1は、本実施形態のゲームシステム1の構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
【0067】
本実施形態のゲームシステム1は、
図1に示すように、ゲームサービスを提供するサーバ装置10と、端末装置20(例えば、端末装置20A、20B、20C)とが、インターネット(ネットワークの一例)に接続可能に構成されている。
【0068】
プレーヤは、端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、インターネットを介してサーバ装置10からゲームを取得し、当該ゲームのプレーをすることができるようになっている。また、プレーヤは、端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、他のプレーヤとの間でコミュニケーションを図りつつ、ゲームを実行することができるようになっている。
【0069】
特に、サーバ装置10は、インターネットを介して通信接続された端末装置20を用いて、プレーヤにゲームをプレーさせるサービスを提供することが可能な情報処理装置である。そして、サーバ装置10は、例えば、複数のプレーヤ間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供するSNSサーバ(すなわち、コミュニケーション型のサービスを提供する情報処理装置)として機能することも可能である。
【0070】
また、サーバ装置10は、例えば、SNSサーバとして機能する場合には、提供するSNSの動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して実行されるソーシャルゲーム(Social Game)をと呼
ばれるゲームを提供することができるようになっている。
【0071】
具体的には、サーバ装置10は、端末装置20のWebブラウザ上で提供されるゲーム、例えばHTML、FLASH、CGI、PHP、shockwave、Java(登録商標)アプレーット、JavaScript(登録商標)など様々な言語で作られたブラウザゲーム(Webブラウザで設置サイトを開くだけで起動するゲーム)を提供することができるようになっている。
【0072】
なお、ソーシャルゲームとは、既存のオンラインゲームとは違い、専用のクライアントソフトウェアを必要とせず、WebブラウザとSNSのアカウントのみで利用可能なゲームが含まれる。また、サーバ装置10は、ネットワークを介して他のプレーヤの端末(スマートフォン、パソコン、ゲーム機など)と接続し、オンラインで同時に同じゲーム進行を共有することができるオンラインゲームを提供することが可能な構成を有している。
【0073】
一方、サーバ装置10は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。
【0074】
そして、サーバ装置10の記憶領域(後述する記憶部140)に記憶される課金情報、ゲーム情報等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよいし、SNSサーバとして機能する場合には、記憶領域に記憶されるプレーヤ情報記憶部146等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよい。
【0075】
具体的には、本実施形態のサーバ装置10は、端末装置20のプレーヤ(すなわち、ゲームを実行するプレーヤ)の操作に基づく入力情報を受信し、受信した入力情報に基づいてゲーム処理を行うようになっている。
【0076】
そして、サーバ装置10は、ゲーム処理結果を端末装置20に送信する。なお、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム処理結果を端末装置20にプレーヤに閲覧可能に提供する各種の処理を行う構成を有している。
【0077】
端末装置20は、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、ゲーム装置、PDA、携帯型ゲーム機等、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ装置10に接続可能な装置である。なお、端末装置20とサーバ装置10との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0078】
また、端末装置20は、Webページ(HTML形式のデータ)を閲覧可能なWebブラウザを備えている。すなわち、端末装置20は、サーバ装置10との通信を行うための通信制御機能、及びサーバ装置10から受信したデータ(Webデータ、HTML形式で作成されたデータなど)を用いて表示制御を行うとともに、プレーヤ操作のデータをサーバ装置10に送信するWebブラウザ機能などを備えている。
【0079】
例えば、端末装置20は、他のプレーヤの対戦時の他のプレーヤに関するゲーム情報など必要な情報をサーバ装置10から取得しつつ、記憶領域(後述する記憶部270)に記憶されたゲームアプリケーションに基づいてゲーム処理を実行し、また、ゲーム画面をプレーヤに提供する各種の処理を実行し、プレーヤによってゲームを実行させてもよい。
【0080】
また、例えば、端末装置20は、プレーヤ操作のデータをサーバ装置10に送信しつつ、サーバ装置10から提供されたゲーム制御情報を取得して所定のゲーム処理を実行し、
ゲーム処理に基づくゲームを実行してもよい。
【0081】
特に、端末装置20は、サーバ装置10から提供されたゲーム制御情報に基づいてゲーム処理を実行する場合に、所定ゲームを行う旨の要求をサーバ装置10に対して行うと、サーバ装置10のゲームサイトに接続され、ゲームが開始される。
【0082】
そして、端末装置20は、必要に応じてAPIを用いることにより、SNSサーバとして機能するサーバ装置10に所定の処理を行わせ、又は、SNSサーバとして機能するサーバ装置10が管理するプレーヤ情報記憶部146を取得させてゲームを実行する構成を有している。
【0083】
[2]サーバ装置
次に、
図2を用いて本実施形態のサーバ装置10について説明する。なお、
図2は、本実施形態のサーバ装置10の機能ブロックを示す図である。また、本実施形態のサーバ装置10は
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0084】
サーバ装置10は、管理者やその他の入力に用いるための入力部120、所定の表示を行う表示部130、所定の情報が記憶された情報記憶媒体180、端末装置20やその他と通信を行う通信部196、主に提供するゲームに関する処理を実行する処理部100、及び、主にゲームに用いる各種のデータを記憶する記憶部140を含む。
【0085】
入力部120は、システム管理者等がゲームに関する設定やその他の必要な設定、データの入力に用いるものである。例えば、本実施形態の入力部120は、マウスやキーボード等によって構成される。
【0086】
表示部130は、システム管理者用の操作画面を表示するものである。例えば、本実施形態の表示部130は、液晶ディスプレー等によって構成される。
【0087】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などによって構成される。
【0088】
通信部196は、外部(例えば、端末、他のサーバや他のネットワークシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
【0089】
記憶部140は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、RAM(VRAM)などによって構成される。なお、記憶部140に記憶される情報は、データベースで管理してもよい。
【0090】
また、本実施形態の記憶部140は、主記憶部142の他に、
(A1)ゲーム処理を実行する際に用いる各種のテーブルデータなどゲームに関する情報(以下、「ゲーム情報」という。)が記憶されるゲームデータ記憶部144、
(A2)プレーヤ毎にプレーヤに関する情報(以下、「プレーヤ情報」という。)が記憶されるプレーヤ情報記憶部146、及び、
(A3)抽選処理やプレーヤの指示に基づいて、プレーヤに対応付けるアイテムなどのゲーム媒体を選択する選択制御処理、当該選択されるゲーム媒体を事前に予想する選択予想処理、及び、予想が的中した場合にプレーヤに特典を付与する特典制御処理の実行に用いられる各種の情報(以下、「予想関連情報」ともいう。)が記憶される予想関連情報記憶
部148、
を有している。
【0091】
プレーヤ情報には、現在又は過去に参加したゲーム(メインのゲーム、ミニゲーム及びイベントを含む。)に関する履歴、課金履歴、ログイン履歴、使用や保有するプレーヤキャラクタに関する情報、獲得したアイテムなどのゲーム媒体に関する情報、プレーヤレベル、クリアしたタスクやステージに関する情報、及び、他のアプリケーション(ゲーム及びゲーム以外のものも含む。)の使用履歴が含まれる。
【0092】
予想関連情報には、選択制御処理によって選択されるゲームアイテムに関する情報、プレーヤに付与されるゲームアイテムを事前に予想した内容を示すプレーヤ毎の予想内容情報と、選択制御処理によって予想が的中した場合にプレーヤに付与される特典に関する特典情報と、が含まれる。
【0093】
処理部100は、記憶部140内の主記憶部142をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0094】
処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0095】
例えば、処理部100(プロセッサー)は、情報記憶媒体180に記憶されているプログラムに基づいて、サーバ装置10全体の制御を行うとともに、各部間におけるデータ等の受け渡しの制御などの各種の処理を行う。さらに、端末からの要求に応じた各種サービスを提供する処理を行う。
【0096】
具体的には、本実施形態の処理部100は、通信制御部101、Web処理部102、ゲーム管理部103、受付処理部104、選択制御処理部105、選択予想処理部106、特典制御部107、タイマ管理部110、及び、情報提供部111を少なくとも有している。
【0097】
なお、例えば、本実施形態の受付処理部104は、本発明の受付手段を構成し、ゲーム管理部103は、本発明のゲーム制御手段を構成する。また、例えば、本実施形態の選択制御処理部105は、本発明の選択制御手段を構成し、選択予想処理部106は、本発明の予想設定手段を構成する。さらに、例えば、本実施形態の特典制御部107は、本発明の判定処理手段及び特典制御手段を構成し、情報提供部111は、本発明の提供手段を構成する。
【0098】
通信制御部101は、端末装置20とネットワークを介してデータを送受信する処理を行う。すなわち、サーバ装置10は、通信制御部101によって端末装置20等から受信した情報に基づいて各種処理を行う。
【0099】
特に、本実施形態の通信制御部101は、情報提供部111と連動し、プレーヤの端末装置20からの要求に基づいて、ゲーム画面やゲームに関する情報を、当該プレーヤの端末装置20に送信する処理を行う。
【0100】
Web処理部102は、Webサーバとして機能する。例えば、Web処理部102は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロ
トコルを通じて、端末装置20にインストールされているWebブラウザ211の要求に応じてデータを送信する処理、及び、端末装置20のWebブラウザ211によって送信されるデータを受信する処理を行う。
【0101】
なお、本実施形態では、サーバ装置10がSNSサーバとしての機能も備えていている場合を例に説明するが、サーバ装置10を、ゲーム用のサーバと、SNS用のサーバと別々に形成してもよい。また、本実施形態のゲームの処理は、サーバ装置10が一部又は全部を行ってもよいし、端末装置20が一部を行ってもよい。
【0102】
ゲーム管理部103は、端末装置20と連動し、当該端末装置20を介して入力されたプレーヤの操作に基づいて、各プレーヤにおいてロールプレーングゲーム(RPG)や対戦ゲームに関するゲーム処理を実行する。
【0103】
特に、ゲーム管理部103は、プレーヤの指示に基づいて、又は、ゲーム進行上のタイミング(ゲーム開始前又はゲーム中)に、プレーヤ毎に、各種のゲームを実行させる。
【0104】
具体的には、ゲーム管理部103は、受け付けられたプレーヤ指示に基づきつつ、プレーヤが所有するゲーム媒体(例えば、アイテムなど)を用いてゲームの実行を制御するゲーム制御処理を実行する。
【0105】
受付処理部104は、各端末装置20から送信されたゲームに関する情報(操作入力に関する情報を含む。)をゲーム情報として受け付ける。
【0106】
選択制御処理部105は、所与のタイミングに、複数のゲーム媒体から構成される選択対象グループの中から1以上のゲーム媒体を選択する抽選処理などの選択制御処理を実行し、当該選択したゲーム媒体をプレーヤに獲得させるための各種の制御を実行する。
【0107】
選択予想処理部106は、選択制御処理によって選択されるゲーム媒体を、当該選択制御処理の結果がプレーヤに告知される前に、設定する選択予想設定処理を実行する。
【0108】
特典制御部107は、選択予想設定処理によって予想されたゲーム媒体と、選択制御処理によって選択されたゲーム媒体とが同一と判定した場合に、該当するプレーヤに特典を付与する特典制御処理を実行する。
【0109】
タイマ管理部110は、タイマ機能を有し、選択制御処理部105、又は、端末装置20などと連動し、ゲーム中の各期間を管理するために用いる。
【0110】
特に、タイマ管理部110は、ゲーム管理部103、選択制御処理部105又はその他の各部からの要求に基づいて、現在時刻や予め設定された時刻を各部に出力する。また、タイマ管理部110は、各端末装置20と同期を取るために用いられる。
【0111】
情報提供部111は、端末装置20によって、ゲームを処理させるため各種のゲーム制御情報(演出に関係する情報も含む。)を生成し、該当する端末装置20に提供する。
【0112】
[3]端末装置
次に、
図3を用いて本実施形態の端末装置20について説明する。なお、
図3は、本実施形態の端末装置20の機能ブロックを示す図である。また、本実施形態の端末装置20は
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0113】
入力部260は、プレーヤからの入力情報を入力するための機器であり、プレーヤの入
力情報を処理部200に出力する。本実施形態の入力部260は、プレーヤの入力情報(入力信号)を検出する検出部262を備える。入力部260は、例えば、レバー、ボタン、ステアリング、マイク、タッチパネル型ディスプレー、キーボード、マウスなどがある。
【0114】
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。そして、本実施形態の記憶部270は、ワーク領域として使用される主記憶部271と、最終的な表示画像等が記憶される画像バッファ272とを含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0115】
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
【0116】
処理部200は、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶することができる。
【0117】
なお、本実施形態では、サーバ装置10が有する情報記憶媒体180や記憶部140に記憶されている本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやゲームデータを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを情報記憶媒体280に記憶する。サーバ装置10から受信したプログラムやデータを記憶部270に記憶してもよい。このようにプログラムやデータを受信してネットワークシステムを機能させる場合も本発明の範囲内に含む。
【0118】
表示部290は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレー、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレー)などにより実現できる。
【0119】
音出力部292は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0120】
通信部296は、外部(例えば他の端末、サーバ)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0121】
処理部200(プロセッサ)は、通信部296を介してサーバ装置10から取得したゲームに関する情報、取得し入力部260からの入力情報、又は、やプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、表示制御、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。
【0122】
この処理部200は、記憶部270内の主記憶部271をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0123】
処理部200は、通信制御部210、Webブラウザ211、ゲーム処理部212、表示制御部213、描画部220、音処理部230を含む。なおこれらの一部を省略する構成としてもよい。
【0124】
通信制御部210は、サーバ装置10、それぞれとデータを送受信する処理を行う。また、通信制御部210は、サーバ装置10から受信したデータを記憶部270に格納する処理、受信したデータを解析する処理、その他のデータの送受信に関する制御処理等を行う。
【0125】
なお、通信制御部210は、サーバの宛先情報(IPアドレス、ポート番号)を情報記憶媒体280に記憶し、管理する処理を行うようにしてもよい。そして、通信制御部210は、プレーヤからの通信開始の入力情報を受け付けた場合に、サーバ装置10との通信を行うようにしてもよい。
【0126】
特に、通信制御部210は、サーバ装置10にプレーヤの識別情報や操作情報を送信して、ゲームに関する情報(プレーヤ情報、ゲーム媒体情報、プレーヤのWebページ、及び、ゲーム画面等)をサーバ装置10から受信する処理を行う。
【0127】
なお、通信制御部210は、所定周期でサーバ装置10とデータ送受信を行ってもよいし、入力部260からの入力情報を受け付けた場合に、サーバ装置10とデータ送受信を行ってもよい。特に、本実施形態の通信制御部210は、ゲーム画面を、サーバ装置10から受信する処理を行う。
【0128】
Webブラウザ211は、Webページ(ゲーム画面)を閲覧するためのアプリケーションプログラムであって、Webサーバ(サーバ装置10)から、HTMLファイルや画像ファイル等をダウンロードし、レイアウトを解析して表示制御する。また、Webブラウザ211は、入力フォーム(リンクやボタンやテキストボックス等)を用いてデータをWebサーバ(サーバ装置10)に送信する。
【0129】
本実施形態のWebブラウザ211は、ブラウザゲームを実現することができる。例えば、Webブラウザ211は、Webサーバ(サーバ装置10)から受信したJavaScript(登録商標)、FLASH、Java(登録商標)等で記述されたプログラムを実行するものであってもよい。
【0130】
端末装置20は、Webブラウザ211によって、インターネットを介してURLによって指定されたWebサーバからの情報を表示させることができる。例えば、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム画面(HTML等のデータ)をWebブラウザ211によって表示させることができる。
【0131】
ゲーム処理部212は、種々のゲーム演算処理を行う。例えば、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。
【0132】
そして、ゲーム処理部212は、プレーヤキャラクタ、建物、球場、車、樹木、柱、壁、マップ(地形)などの表示物を表す各種オブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブで構成されるオブジェクト)をオブジェクト空間に配置設定する処理を行うようにしてもよい。
【0133】
ここでオブジェクト空間とは、仮想空間であり、2次元空間、3次元空間の両方を含む。2次元空間とは、例えば2次元座標(X,Y)においてオブジェクトが配置される空間であり、3次元空間とは、例えば3次元座標(X,Y,Z)においてオブジェクトが配置される空間である。
【0134】
また、ゲーム処理部212は、ゲーム媒体のデッキデータとしての設定、ログイン時の
各種の情報の送受信制御、サーバ装置10と連動してリアルタイムでゲームを実行する場合にはプレーヤの操作に基づくゲーム処理の実行、及び、自動演算によってゲームを実行する場合には受信した自動演算データの再生を含むゲーム処理を実行する。
【0135】
また、表示制御部213は、表示部290に表示する処理を行う。例えば、表示制御部213は、Webブラウザ211を用いて表示してもよい。
【0136】
描画部220は、処理部200で行われる種々の処理(例えば、ゲーム処理)に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示制御部213によって表示部290に出力する。描画部220が生成する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、いわゆる3次元画像であってもよい。
【0137】
音処理部230は、処理部200で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部292に出力する。
【0138】
[4]本実施形態の処理の手法
[4.1]概要
次に、
図4を用いて本実施形態の選択予想設定処理を含む選択制御処理及び特典制御処理の手法について説明する。なお、
図4は、本実施形態の選選択予想設定処理を含む択制御処理及び特典制御処理を説明するための図である。
【0139】
本実施形態のサーバ装置10は、端末装置20と連動し、プレーヤ毎に、プレーヤキャラクタやその他のキャラクタ、ゲーム空間やその一部、ゲームパラメータ、BGM、及び、ゲームシナリオなどを提供しつつ、各プレーヤの操作に基づいて、戦闘ゲームや格闘ゲームなどの対戦ゲーム、RPG、又は、シミュレーションゲームなどのゲームを実行させるための構成を有している。
【0140】
また、本実施形態のサーバ装置10は、ネットワークを介して接続され、かつ、プレーヤによって操作される端末装置20に対して所与のゲームを実行させるためのゲーム制御を行うサーバシステムを構成している。
【0141】
特に、本実施形態のサーバ装置10は、選択制御処理によって選択するゲーム媒体としてのゲームアイテムを事前に予想する選択予想設定処理を実行し、当該予想が的中した場合に、予想を的中させたプレーヤにゲームによって当該プレーヤが有利となる特典を付与する構成を有している。
【0142】
すなわち、サーバ装置10は、選択制御処理において選択されるゲーム媒体を予想するという新たな仕組みを導入し、かつ、予想が的中した場合に、例えば、プレーヤに有利な効果を享受させるため、選択制御処理によって選択されるゲーム媒体の事前予想が的中した場合には、選択されたゲーム媒体を有利なゲーム媒体に変更し、又は、有利な状態に変更する構成を有している。
【0143】
具体的には、本実施形態のサーバ装置10は、端末装置20から送信されたゲームに関する情報をゲーム情報として受け付けるとともに、ゲームアイテムを用いてゲームを進行させ、プレーヤに付与された特典の情報を含めてゲームに関する情報を端末装置20に提供する構成を有している。
【0144】
また、サーバ装置10は、
(A1)複数のゲーム媒体から構成される選択対象グループの中から1以上のゲーム媒体を選択してプレーヤに獲得させる選択制御処理、
(A2)プレーヤ又はCPUキャラクタなどによって選択制御処理によって選択される少なくとも1の要素を有するゲーム媒体が予想された場合に、当該予想された予想内容を前記選択制御処理の結果がプレーヤに告知される前に設定する選択予想設定処理、
(A3)選択制御処理によって特定されたゲーム媒体を示す選択特定ゲーム媒体と、設定された予想内容情報と、に基づいて、当該予想内容情報によって示される予想内容が選択特定ゲーム媒体に合致しているか否かを判定する判定処理、及び、
(A4)判定処理によって予想内容が合致していると判定された場合に、予想が的中したとして、プレーヤに獲得させるゲーム媒体に基づく特典を当該プレーヤに付与する特典制御処理、
を実行する、構成を有している。
【0145】
例えば、
図4に示すように、10回連続して選択制御処理が発動される場合であって、当該10回の選択制御処理のうち選択されるゲームアイテムをプレーヤに予想させる場合を想定する(
図4の[1])。
【0146】
また、この場合に、選択予想設定処理としてプレーヤによって予想された内容(10回連続の選択制御処理において1つのゲームアイテム「黄金の剣(Sレア)」が選択される)が設定された場合を想定する(
図4の[2])。
【0147】
この場合において、プレーヤによって10回連続の選択制御処理において最後の10回目の選択制御処理において黄金の剣が選択されると(
図4の[3])、サーバ装置10は、プレーヤの予想が的中したとして(
図4の[4])、特典制御処理において、レベルを「5」に変更した黄金の剣を該当するプレーヤに付与する(
図4の[5])。
【0148】
この構成により、本実施形態においては、選択制御処理の実行に対して強い動機づけを与え、選択制御処理の実行に対するプレーヤの意欲を向上させることができるので、魅力のある選択制御処理を有するゲームを提供することができるようになっている。
【0149】
なお、以下の実施形態においては、ゲーム媒体として、ゲームに用いられるアイテムを用いて説明するが、ゲームカードなどのゲームで利用する仮想的なゲーム媒体であってもよい。ただし、ゲームカードとは、プレーヤキャラクタなどのキャラクタ、各キャラクタが有する武器・ゲーム内通貨・道具・ライフエネルギーなどのアイテムそのもの、又は、当該キャラクタやアイテムを規定するためのゲーム用の媒体である。
【0150】
[4.2]選択制御処理
次に、本実施形態の選択制御処理部105によって実行される選択制御処理について説明する。
【0151】
選択制御処理部105は、ゲームの実行中に選択制御処理の実行する権利を獲得した場合など所定の条件を具備した場合に、ランダムに、プレーヤの指示に基づいて、又は、ゲームの進行に従って、選択の対象となるゲームに関する複数のゲームアイテムから構成される選択対象グループの中から少なくとも1のゲームアイテムを選択する選択制御処理を実行し、当該選択したゲームアイテムをプレーヤに付与する。
【0152】
特に、選択制御処理部105は、予め定められた仕様に基づいて、選択対象の複数のゲームアイテムを有する選択対象グループを形成し、当該形成した選択対象グループの中から、各選択対象のゲームアイテムによる当選確率などに基づく抽選によって自動的に選択されたゲームアイテムをプレーヤに付与する抽選処理、又は、プレーヤの指示やゲーム進行に従った処理など所定の手法によって選択されたゲームアイテムをプレーヤに付与する処理を、選択制御処理として、実行する。
【0153】
また、選択制御処理部105は、抽選処理によって選択制御処理を実行する際に、ゲームアイテムの種別、能力、レベル、レア度などの属性、及び、これらの属性を規定するパラメータの値が少なくとも1つでも異なるゲームアイテム毎に選択確率が異なる選択対象グループを用いることが好ましい。
【0154】
さらに、選択制御処理部105は、予想に対する難易度を調整するために、1度の発動において、1のゲームアイテムを選択する1回の選択制御処理を実行してもよいし、複数回の選択制御処理を実行して複数のゲームアイテムを選択させてもよい。
【0155】
そして、選択制御処理部105は、1度の発動において、複数のゲームアイテムを選択する場合には、同時に複数のゲームアイテムを選択してもよいし、複数のゲームアイテムを連続して順番に選択するものであってもよい。
【0156】
一方、選択制御処理部105は、ゲームアイテムとして、
(A1)上述のように、ゲームにおいて武器、道具、ライフエネルギー又は1upなどのプレーヤが操作するプレーヤキャラクタに装備し、若しくは、設定するためのアイテム、(A2)プレーヤキャラクタとして追加することができるキャラクタ、
(A3)ゲーム内通貨、又は、
(A4)プレーヤキャラクタに設定する能力そのもの、
などを選択制御処理に用いる。
【0157】
また、選択制御処理部105は、ゲームアイテムの付与としては、当該付与したタイミングで該当するプレーヤがゲームにおいて使用可能に付与するが、当該付与したタイミング後であって、ゲーム内の所与のタイミングに使用可能に付与してもよいし、付与せずに、該当するプレーヤによって使用可能に設定してもよい。
【0158】
また、選択制御処理部105は、ゲームで用いるパラメータ(プレーヤキャラクタなどの体力値、ゲーム内通貨、ポイント)の値を消費すること、又は、課金を前提によって選択制御処理を実行してもよい。
【0159】
そして、選択制御処理部105は、このような場合に、パラメータの消費量や課金額に応じて、選択対象グループ内における選択確率の低いゲームアイテムの選択確率の制御(具体的には、選択確率を上げる制御)を実行してもよい。
【0160】
他方、選択制御処理部105は、1度の発動で複数回の選択制御処理を実行する場合には、選択制御処理を実行する毎に、異なる選択対象グループを用いてもよいし、複数回の選択制御処理において2以上の異なる選択対象グループを用いてもよい。
【0161】
例えば、この場合において、選択制御処理部105は、1回目から最後から2番目の選択制御処理を、レア度がノーマルのゲームアイテムから構成される選択対象グループを用いて実行し、最後の選択制御処理をレア度がSレアのゲームアイテムから構成される選択対象グループを用いて実行する。
【0162】
なお、異なる選択対象グループとは、各選択対象グループを比較した際に少なくとも1の異なるゲームアイテムが含まれている場合を示し、同一又は異なる選択対象グループ内において、同一のゲームアイテムが含まれていてもよい。
【0163】
[4.3]選択予想設定処理
次に、本実施形態の選択予想処理部106によって実行される選択予想処理について説
明する。
【0164】
(選択予想設定処理の原理)
選択予想処理部106は、選択制御処理によって選択される少なくとも1の要素を有するゲームアイテムが予想された場合に、当該予想された予想内容を、選択制御処理が実行される前など前記選択制御処理の結果がプレーヤに告知される前に予め予想内容情報として設定する選択予想設定処理を実行する。
【0165】
具体的には、選択予想処理部106は、端末装置20から送信されたプレーヤの操作指示も基づき、選択制御処理によって選択される少なくとも1の要素を有する1以上のゲームアイテム(以下、「選択特定ゲームアイテム」ともいう。)を含む予想内容を、当該選択制御処理が実行される前に予め予想内容情報として設定する。
【0166】
特に、選択予想処理部106は、選択予想設定処理として、選択制御処理によって選択されるゲームアイテムのうち、1のゲームアイテムの情報、又は、複数のゲームアイテム(選択制御処理によって選択される全てのゲームアイテム若しくは一部のゲームアイテムを含む。)の情報を、予想内容情報として、設定する。
【0167】
すなわち、選択予想処理部106は、一度の発動によって一回の選択制御処理に基づき選択される選択特定ゲームアイテムの情報を予想内容情報として設定してもよいし、一度の発動によって複数回の選択制御処理によって選択される1以上の選択特定ゲームアイテムの情報を予想内容情報として設定しもよい。
【0168】
なお、選択予想処理部106は、上記に代えて、選択予想設定処理として、CPUによって制御されるキャラクタなどのゲームのプログラムに従って選択制御処理によって選択されるゲームアイテムの選択肢をプレーヤに提示し、当該プレーヤによっていずれかの選択肢を予想情報として選択させ、当該選択させた選択肢を予想内容情報として設定してもよい。ただし、選択予想処理部106は、プレーヤに選択肢を提示することなく、すなわち、当該プレーヤの関与なく、プログラムに従って予想内容を直接設定してもよい。そして、この場合には、選択予想処理部106は、当該予想内容の設定時に、当該予想内容についてはプレーヤに提示することが好ましい。
【0169】
また、選択予想処理部106は、予想内容を当該選択制御処理が実行される前に予め予想内容情報として設定しているが、選択制御処理の結果がプレーヤに告知される前に、予想内容を予想内容情報として設定してもよい。
【0170】
すなわち、選択制御処理の実行後であっても、選択制御処理の結果がプレーヤに知らされていなければ(告知されていなければ)、当該プレーヤは選択制御処理の結果を認識することができず、当該選択制御処理の結果をプレーヤに公正に予想させることが可能となる。
【0171】
したがって、本実施形態においては、選択制御処理の実行の有無にかかわらず、選択制御処理の結果がプレーヤに告知される前であれば、選択予想設定処理の実行を可能にし、選択制御処理の実行に対するプレーヤの意欲を向上させることができるようになっている。
【0172】
さらに、選択予想設定処理として、複数のゲームアイテムを予想する場合には、選択特定ゲームアイテムが選択される際の選択順位も予想させてもよく、この場合には、選択予想処理部106は、予想された選択特定ゲームアイテムの順位を示す情報をも予想内容情報に設定する。
【0173】
(要素に基づく選択予想処理)
選択予想処理部106は、基本的には、予想内容情報として、選択される選択特定ゲームアイテムの種別(キャラクタや武器などのカテゴリ、及び、キャラクタAやBなどのタイプ)、アイテムのレベル、能力の有無、性格や特性、レア度などの属性、及び、これらの属性を規定するパラメータの値のうち、少なくとも1の要素を設定する選択予想設定処理を実行してもよい。
【0174】
特に、この場合には、選択予想処理部106は、選択制御処理における予想の精度、予想のしやすさ及び予想における射幸性を調整するため、予想される選択特定ゲームアイテムに含まれる要素の数を調整することができるようになっている。
【0175】
具体的には、選択予想処理部106は、種別などの1の要素のみ有する選択特定ゲームアイテムの情報を予想内容情報として設定し、又は、種別、レベル、レア度、能力などの属性及びこれらの属性を規定するパラメータのうち2以上の組み合せを有する選択特定ゲームアイテムの情報を予想内容情報として、設定する。
【0176】
例えば、選択予想処理部106は、上記の
図4に示すように、プレーヤによって、10回の連続的な選択制御処理において選択されるゲームアイテム(レアの黄金の剣)が選択されることが予想されると、当該予想を示す予想内容情報を設定し、当該予想内容情報をプレーヤに対応付けて(具体的には、プレーヤIDに対応付けて)予想関連情報記憶部148に登録する。
【0177】
また、例えば、選択予想処理部106は、プレーヤによって、10回の連続的な選択制御処理において2つの要素を有するゲームアイテムが選択されるかを予想し(例えば、レアのレア度を有するキャラクタA)、当該予想した内容を予想内容情報として設定し、当該予想内容情報をプレーヤに対応付けて(具体的には、プレーヤIDに対応付けて)予想関連情報記憶部148に登録してもよい。
【0178】
(選択特定ゲームアイテム数に基づく選択予想処理)
選択予想処理部106は、上記の要素に基づく選択予想設定処理において、選択制御処理によって複数の選択特定ゲームアイテムが選択される場合には、複数の選択特定ゲームアイテムが選択されること予想した予想内容を示す予想内容情報を設定してよい。
【0179】
特に、この場合には、選択予想処理部106は、選択制御処理における予想の精度、予想のしやすさ及び予想における射幸性を調整するため、選択予特定ゲームアイテムとして予想するゲームアイテム数を調整することができるようになっている。
【0180】
具体的には、選択予想処理部106は、選択特定ゲームアイテム数に基づく選択予想処理としては、
(A1)特定の要素(2以上の要素の組み合わせも含み、パラメータの値も含む。)を有する複数の選択特定ゲームアイテムが選択されることを予想した予想内容情報を設定し、(A2)異なる要素を有する選択特定ゲームアイテム(2以上の要素(パラメータの値も含む。)の組み合わせを有する選択特定ゲームアイテムも含む。)を2以上選択されることを予想した予想内容情報を設定し、
(A3)最も多い特定の要素(2以上の要素の組み合わせも含み、パラメータの値も含む。)など他の要素との関係性において選択特定ゲームアイテムを2以上選択されることを予想した予想内容情報を設定する。
【0181】
例えば、選択予想処理部106は、プレーヤによって、10回の連続的な選択制御処理
において最も多く選択されるゲームアイテムが予想されると(キャラクタAの種別を有するゲームアイテム)、当該予想を示す予想内容情報を設定し、当該予想内容情報をプレーヤに対応付けて(具体的には、プレーヤIDに対応付けて)予想関連情報記憶部148に登録する。
【0182】
また、例えば、選択予想処理部106は、10回の連続的な選択制御処理において選択数の範囲とその要素を有するゲームアイテムが予想されると(2個~4個の範囲でキャラクタAの種別を有するゲームアイテム)、当該予想を示す予想内容情報を設定し、当該予想内容情報をプレーヤに対応付けて(具体的には、プレーヤIDに対応付けて)予想関連情報記憶部148に登録する。
【0183】
なお、選択予想処理部106は、選択制御処理によって複数の選択特定ゲームアイテムが選択される場合であっても、1の選択特定ゲームアイテムが選択されることを示す予想情報を設定してもよい。
【0184】
(選択順位に基づく選択予想処理)
選択予想処理部106は、上記の要素に基づく選択予想設定処理において、又は、上記の選択特定ゲームアイテム数に基づく選択予想処理において、複数の選択特定ゲームアイテムが選択されることを予想する場合に、当該選択特定ゲームアイテムが選択される選択順位を含めて予想された予想内容情報を設定してもよい。
【0185】
特に、この場合には、選択予想処理部106は、射幸性を調整するため、選択される選択特定ゲームアイテムの選択順位(選択順位範囲を含む。)を含めて当該選択特定ゲームアイテムを設定してもよい。
【0186】
具体的には、選択予想処理部106は、選択順位に基づく選択予想処理としては、所定の選択順位で選択される選択特定ゲームアイテム、又は、所定の選択順位から所定の選択順位までに選択される選択確定ゲームアイテムを予想した予想内容情報を設定する。
【0187】
すなわち、選択予想処理部106は、選択される複数のゲーム媒体の選択される一部の順番若しくは全部の順番、又は、n番目(1≦n≦(選択特定ゲームアイテム数-1))からm番目((n+1)≦m≦選択特定ゲームアイテム数)の範囲内で選択される順番を示す予想内容情報を設定する。
【0188】
例えば、選択予想処理部106は、プレーヤによって、10回の連続的な選択制御処理において所定数番目(例えば、2番目)に選択されるゲームアイテム(キャラクタAの種別を有するゲームアイテム)が予想されると、当該予想を示す予想内容情報を設定し、当該予想内容情報をプレーヤに対応付けて(具体的には、プレーヤIDに対応付けて)予想関連情報記憶部148に登録する。
【0189】
また、例えば、選択予想処理部106は、プレーヤによって、10回の連続的な選択制御処理において所定範囲の選択順位(1番目~3番目)に選択されるゲームアイテム(キャラクタAの種別を有するゲームアイテム)が予想されると、当該予想を示す予想内容情報を設定し、当該予想内容情報をプレーヤに対応付けて(具体的には、プレーヤIDに対応付けて)予想関連情報記憶部148に登録する。
【0190】
[4.4]判定処理を含む特定制御処理
次に、本実施形態の特典制御部107によって実行される選択された選択特定ゲームアイテムと予想結果とにおける判定処理を含む、特典制御処理について説明する。
【0191】
(判定処理の原理)
特典制御部107は、選択制御処理によって特定された選択特定ゲームアイテムと、選択予想処理によって設定された予想内容情報と、に基づいて、当該予想内容情報によって示される予想内容が選択特定ゲームアイテムと合致しているか否かを判定する判定処理を実行する。
【0192】
特に、特典制御部107は、選択特定ゲームアイテムの要素(要素の数、種別及びこれらの組み合わせ)、当該要素を有する選択特定ゲームアイテムの数(範囲も含む。)、当該要素を有する選択された順番(範囲も含む。)、及び、これらの組み合わせと、予想内容情報によって示される予想内容の各項目(すなわち、同じく、要素、当該要素を有するゲームアイテム数、当該要素を有するゲームアイテムの順番別及びこれらの組み合わせ)と、を比較し、
図4に例示するように、これらの2つの情報が合致しているか否かを判定する。
【0193】
(判定処理における予想難易度の算出)
特典制御部107は、予想内容情報の予想項目の種別や数に基づいて、特典制御処理で用いる予想難易度を算出してもよい。
【0194】
具体的には、特典制御部107は、予想されたゲームアイテムの数、予想されたゲームアイテムの予め定められた選択確率の高低(選択確率が低いほど予想難易度が高い)、予想されたゲームアイテムにおける要素の数や組み合せ(選択されるゲームアイテムの数が多いほど予想難易度が高い)、及び、予想されたゲームアイテムの選択される順番の有無やその範囲(多くの順番を的中させほど予想難易度が高い)などの予想項目の種別や数に基づいて、予想難易度を算出する。
【0195】
例えば、特典制御部107は、予想されたゲームアイテムが一定数以上(例えば、3以上)であることが予想されている場合には、難易度を+1に設定する。
【0196】
また、例えば、特典制御部107は、予想されたゲームアイテムの選択確率が一定以下(例えば、5%以下)であることが予想されている場合には、難易度を「+1」に設定する。
【0197】
さらに、例えば、特典制御部107は、予想されたゲームアイテムの順番を予想した場合であって、順番を予想した数が「1」増加する毎に難易度を「+1」に設定し、かつ、複数のゲームアイテムを予想している場合には、各ゲームアイテムにおける各難易度を集計する。
【0198】
そして、例えば、特典制御部107は、上記のように算出した難易度を合計して最終的な予想難易度を算出する。
【0199】
(特典制御処理の原理)
特典制御部107は、上述のように、判定処理によって予想内容が合致していると判定した場合に、予想が的中したとして、プレーヤに獲得させる選択特定ゲームアイテムに基づく特典を、予想内容情報を設定したプレーヤ(すなわち、予想したプレーヤ)に、付与する特典制御処理を実行する。
【0200】
具体的には、特典制御部107は、特典関連情報に基づいて、選択された選択特定ゲームアイテムをプレーヤに有利なゲームアイテムに変更する特典制御処理を実行する。
【0201】
特に、特典制御部107は、選択された選択特定ゲームアイテムをプレーヤに有利なゲ
ームアイテムに変更する場合には、予想関連情報記憶部148に記憶され、予め設定されている特典用の選択対象グループの中から、抽選処理によって、タスクの達成やミニゲームに勝利するなど所与の条件を具備したことによって、又は、プレーヤの指示やゲームプログラムの指示に従って、所与のゲームアイテムを選択してプレーヤに付与する。
【0202】
例えば、特典制御部107は、判定処理によって予想内容が合致していると判定した場合であって、予想に用いた選択特定ゲームアイテムのレア度がノーマルの場合には、レア度がレアの特典用の選択対象グループの中から、いずれかのゲームアイテムを抽選処理によって選択してプレーヤに付与する。
【0203】
また、特典制御部107は、選択された選択特定ゲームアイテムに規定されている要素をプレーヤに有利な状態に変更する特典制御処理を実行してもよい。
【0204】
特に、特典制御部107は、選択特定ゲームアイテムに規定された能力・特性・レベル・種別などの属性、又は、これらの属性を規定するパラメータをプレーヤにとって有利な値に変更し、又は、これらのゲームに有利な属性を新たに規定するなど、パラメータをプレーヤに有利な状態に変更する特典制御処理を実行する。
【0205】
例えば、特典制御部107は、判定処理によって予想内容が合致していると判定した場合であって、選択制御処理によって選択された選択特定ゲームアイテムのレベルが1の場合には、当該選択特定ゲームアイテムのレベルを2に変更してプレーヤに付与する。
【0206】
なお、特典制御部107は、特典として選択制御処理によって付与された選択特定ゲームアイテムに対応付けて記憶されている特典をプレーヤに付与してもよい。
【0207】
具体的には、この場合には、予想関連情報記憶部148には、選択対象グループを構成するゲームアイテム毎に、予想内容が的中した場合にプレーヤに付与する特典に関する情報(すなわち、特典関連情報)が記憶されている。
【0208】
そして、この場合には、特典制御部107は、上述のように判定処理によって予想内容が的中したと判定した場合には、当該判定処理に用いた選択確定ゲームアイテムに対応付けて特典関連情報を参照して該当する特典を該当するプレーヤに付与してもよい。
【0209】
(判定処理によって算出された予想難易度に基づく特典制御処理)
特典制御部107は、判定処理によって予想内容が合致していると判定された場合に、算出された予想難易度に基づいて特典を変更する特典制御処理を実行する。
【0210】
具体的には、特典関連情報には、予想難易度に対応付けてプレーヤに付与する特典が規定されており、特典制御部107は、判定処理によって算出した予想難易度に基づいて特典関連情報を参照し、該当する特典をプレーヤに付与する特典として決定する。
【0211】
例えば、特典制御部107は、予想難易度が高いほど、レア度の高い、レベルの高い、又は、能力値の高いゲームアイテムを付与する。
【0212】
[4.5]変形例
次に、本実施形態の変形例について説明する。
【0213】
(予想参考情報の表示)
選択予想処理部106は、予想内容情報を設定する際に、プレーヤに提供する情報であって、予想の参考となる情報を予想参考情報として生成してもよい。
【0214】
具体的には、選択予想処理部106は、抽選処理によって選択制御処理が実行される場合に、判定対象グループに含まれる各ゲームアイテムにおける選択確率の情報、予想が的中した場合に、プレーヤに付与する特典に関する情報、過去の選択制御処理によって同じ選択対象グループから選択されたゲームアイテムの種別を示す情報、などを予想参考情報として生成する。
【0215】
なお、情報提供部111は、このように生成した予想参考情報を、選択制御処理を実行する際に、該当するプレーヤの端末装置20に提供する。
【0216】
(再選択予想処理の実行)
特典制御部107は、選択制御処理において、所与の特典制御条件を具備するゲームアイテムが選択特定ゲームアイテムとして選択された場合には、特典として、当該選択特定ゲームアイテムの付与をキャンセルし、かつ、再度、選択予想設定処理を含む選択制御処理を実行してもよい。
【0217】
なお、この場合には、特典制御部107は、再度実行した選択制御処理によって選択した選択確定ゲームアイテムを有利な状態に変更して付与する。
【0218】
また、所与の特典制御条件としては、選択されたゲームアイテムの要素(能力、レア度及び種別)が予め定められた要素であること、及び、当該要素を規定するパラメータの値が予め定められた値又は範囲内であることなどが含まれる。
【0219】
[5]本実施形態の動作(選択予想設定処理を含む選択制御処理及び特典制御処理)
次に、
図5を用いて本実施形態のサーバ装置10によって実行される選選択予想設定処理を含む択制御処理及び特典制御処理の動作について説明する。
【0220】
なお、
図5は、本実施形態のサーバ装置10によって実行される選選択予想設定処理を含む択制御処理及び特典制御処理の動作を示すフローチャートである。
【0221】
本動作は、既にゲームにログインされてゲームが開始されており、当該ゲーム中に実行される処理である。
【0222】
また、本動作は、各プレーヤにおいて実行される処理であって、特定のプレーヤ(以下、「特定プレーヤ」という。)における動作として説明する。
【0223】
さらに、本動作は、選択制御処理が発動される毎に、10回連続して選択制御処理が実行する場合を用いて説明する。
【0224】
まず、選択予想処理部106は、特定プレーヤの選択制御処理が発動するタイミングを検出すると(ステップS101)、端末装置20を介して当該選択制御処理が実行されることをプレーヤに通知しつつ、当該端末装置20と連動して当該選択制御処理によって選択されるゲームアイテムを特定プレーヤに予想させ、その内容を設定するための処理(以下、「予想内容受付処理」ともいう。)を実行する(ステップS102)。
【0225】
このとき、選択予想処理部106は、特定プレーヤにおける選択制御処理における確定した予想内容を示す予想内容情報の受信を待機する。
【0226】
次いで、選択予想処理部106は、端末装置20から特定プレーヤにおける確定した予想内容情報を受信すると(ステップS103)、受信した予想内容情報を特定プレーヤの
ID及びこれから実施される選択制御処理の実行IDに対応付けて予想関連情報記憶部148に登録する(ステップS104)。
【0227】
次いで、選択制御処理部105は、10回連続して選択制御処理を実行し、選択確定ゲームアイテムを特定する(ステップS105)。
【0228】
次いで、特典制御部107は、予想関連情報記憶部148に登録された予想内容情報(ステップS105によって実行された実行IDに対応付けて登録されている予想内容情報)によって示される予想内容が選択特定ゲームアイテムと合致しているか否かを判定する判定処理を実行する(ステップS106)。
【0229】
このとき、特典制御部107は、予想内容情報によって示される予想内容が選択特定ゲームアイテムと合致していないと判定した場合には、選択された選択確定ゲームアイテムを特定ユーザに付与し、当該付与した選択確定ゲームアイテムを当該特定ユーザのプレーヤ情報に登録して(ステップS107)本動作終了させる。
【0230】
一方、特典制御部107は、予想内容情報によって示される予想内容が選択特定ゲームアイテムと合致していると判定した場合には、選択確定ゲームアイテムに基づく特典(例えば、選択確定ゲームアイテムのレベルを「+2」加算したゲームアイテム)を付与し、かつ、当該ゲームアイテムを当該特定ユーザのプレーヤ情報に登録して(ステップS108)本動作終了させる。
【0231】
[6]その他
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0232】
本実施形態では、第1のゲームとして格闘(バトル)ゲームを行う対戦型ゲームを用いるとともに、第2のゲームとして街を作るシミュレーションゲームを用いて説明したが、本実施形態はそれに限定されるものではなく、各種のゲーム、例えば、野球ゲーム、サッカーゲーム、バスケットボールゲーム等のスポーツゲームなどの対戦ゲーム、ロールプレーングゲーム、その他のシミュレーションゲームに応用してもよい。
【0233】
また、本実施形態は、一のサーバ装置10によって各ゲームを端末装置20に提供してもよいし、複数のサーバ装置10を連動させてサーバシステムを構築し、各ゲームを端末装置20に提供してもよい。
【0234】
さらに、本実施形態においては、サーバ装置10によって提供されたゲーム制御情報に基づいて端末装置20によってゲーム処理が実行されているが、上記の端末装置20の処理部200の各機能及びゲームプログラムの実行をサーバ装置10で実行し、当該端末装置20は、操作入力とストリーミングによる画像表示を実行することによって、上記のゲームを実現してもよい。
【0235】
この場合には、サーバ装置10は、ゲーム制御情報としてゲーム画像の表示に関する情報を該当する端末装置20に提供することになる。
【0236】
また、本実施形態においては、サーバ装置10の機能を備えた単一のゲーム装置、すなわち、サーバ装置などの他の機器に依存せず単独で動作する装置(スタンドアローン)によって実現してもよい。
【0237】
この場合には、ゲーム装置は、
(A1)プレーヤによって入力されたゲームに関する情報をゲーム情報として受け付け、(A2)ゲームアイテム(ゲーム媒体)を用いてゲームを進行させ、
(A3)複数のゲームアイテムから構成される選択対象グループの中から1以上のゲームアイテムを選択してプレーヤに獲得させる選択制御処理を実行し、
(A4)選択制御処理によって選択される少なくとも1の要素を有するゲームアイテムが予想された場合に、当該予想された予想内容を当該選択制御処理が実行される前に予め予想内容情報として設定する選択予想設定処理を実行し、
(A5)選択制御処理によって特定されたゲームアイテムを示す選択特定ゲームアイテムと、設定された予想内容情報と、に基づいて、当該予想内容情報によって示される予想内容が選択特定ゲームアイテムと合致しているか否かを判定する判定処理を実行し、
(A6)判定処理によって予想内容が合致していると判定された場合に、予想が的中したとして、プレーヤに獲得させるゲームアイテムに基づく特典を当該プレーヤに付与する特典制御処理を実行する、
構成を有している。
【0238】
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0239】
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0240】
10 … サーバ装置
20 … 端末装置
100 … 処理部
101 … 通信制御部
102 … Web処理部
103 … ゲーム管理部
104 … 受付処理部
105 … 選択制御処理部
106 … 選択予想処理部
107 … 特典制御部
110 … タイマ管理部
111 … 情報提供部
120 … 入力部
130 … 表示部
140 … 記憶部
142 … 主記憶部
144 … ゲームデータ記憶部
146 … プレーヤ情報記憶部
148 … 予想関連情報記憶部
180 … 情報記憶媒体
196 … 通信部
200 … 処理部
210 … 通信制御部
211 … Webブラウザ
212 … ゲーム処理部
213 … 表示制御部
220 … 描画部
230 … 音処理部
260 … 入力部
262 … 検出部
270 … 記憶部
271 … 主記憶部
272 … 画像バッファ
280 … 情報記憶媒体
290 … 表示部
292 … 音出力部
296 … 通信部