(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023140701
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理端末、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/14 20120101AFI20230928BHJP
G06Q 40/12 20230101ALI20230928BHJP
G06Q 30/04 20120101ALI20230928BHJP
G06Q 20/10 20120101ALI20230928BHJP
【FI】
G06Q20/14
G06Q40/00 400
G06Q30/04
G06Q20/10 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022046675
(22)【出願日】2022-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】村田 淳
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049BB11
5L055AA33
5L055BB64
(57)【要約】
【課題】支払対象とされた明細を特定可能とする。
【解決手段】利用者が利用する情報処理端末とネットワークを介して通信可能な情報処理装置が、利用者に発行された請求書情報から支払対象とする明細を特定した支払要求を情報処理端末から受信する受信部と、支払要求を識別する識別情報と明細とを関連付ける支払情報を記憶部に記憶する記憶制御部と、を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が利用する情報処理端末とネットワークを介して通信可能な情報処理装置であって、
前記利用者に発行された請求書情報から支払対象とする明細を特定した支払要求を前記情報処理端末から受信する受信部と、
前記支払要求を識別する識別情報と前記明細とを関連付ける支払情報を記憶部に記憶する記憶制御部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記識別情報を含み、前記支払情報に含まれる前記明細に基づく金額を取引先の口座に送金するための送金データを、前記情報処理端末に送信する送信部をさらに備える、
情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記受信部は、前記取引先の口座を管理する第2の情報処理装置から、前記識別情報を含む入金情報を受信する、
情報処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理装置であって、
前記識別情報を用いて前記入金情報と前記支払情報とを照合することで、前記入金情報の消込を行う、
情報処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理装置であって、
前記送信部は、前記請求書情報に基づく買掛帳情報と前記請求書情報とを比較するための画面データを、前記情報処理端末に送信する、
情報処理装置。
【請求項6】
請求項4に記載の情報処理装置であって、
前記送信部は、前記請求書情報と前記明細の入金状態を比較するための画面データを、前記取引先が利用する第2の情報処理端末に送信する、
情報処理装置。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の情報処理装置であって、
前記画面データは、前記利用者と前記取引先との間で対話を行うための対話領域を含む、
情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置とネットワークを介して通信可能な情報処理端末であって、
利用者に発行された請求書情報に基づく送金データを生成するための画面を表示する表示制御部と、
前記請求書情報から支払対象とする明細を特定した支払要求を前記情報処理装置に送信する送信部と、
を備える情報処理端末。
【請求項9】
情報処理装置とネットワークを介して通信可能な情報処理端末であって、
利用者が発行した請求書情報を前記情報処理装置に送信する送信部と、
前記請求書情報から支払対象とする明細を特定した支払要求を識別する識別情報に基づいて、前記明細の入金状態を表示するための画面を表示する表示制御部と、
を備える情報処理端末。
【請求項10】
利用者が利用する情報処理端末と情報処理装置とがネットワークを介して通信可能な情報処理システムであって、
前記情報処理端末は、
前記利用者に発行された請求書情報から支払対象とする明細を特定した支払要求を前記情報処理装置に送信する送信部を備え、
前記情報処理装置は、
前記支払要求を前記情報処理端末から受信する受信部と、
前記支払要求を識別する識別情報と前記明細とを関連付ける支払情報を記憶部に記憶する記憶制御部と、
を備える情報処理システム。
【請求項11】
利用者が利用する情報処理端末とネットワークを介して通信可能なコンピュータが、
前記利用者に発行された請求書情報から支払対象とする明細を特定した支払要求を前記情報処理端末から受信する受信手順と、
前記支払要求を識別する識別情報と前記明細とを関連付ける支払情報を記憶部に記憶する記憶制御手順と、
を実行する情報処理方法。
【請求項12】
利用者が利用する情報処理端末とネットワークを介して通信可能なコンピュータに、
前記利用者に発行された請求書情報から支払対象とする明細を特定した支払要求を前記情報処理端末から受信する受信手順と、
前記支払要求を識別する識別情報と前記明細とを関連付ける支払情報を記憶部に記憶する記憶制御手順と、
を実行させるためのプログラム。
【請求項13】
情報処理装置とネットワークを介して通信可能なコンピュータに、
利用者に発行された請求書情報に基づく送金データを生成するための画面を表示する表示制御手順と、
前記請求書情報から支払対象とする明細を特定した支払要求を前記情報処理装置に送信する送信手順と、
を実行させるためのプログラム。
【請求項14】
情報処理装置とネットワークを介して通信可能なコンピュータに、
利用者が発行した請求書情報を前記情報処理装置に送信する送信手順と、
前記請求書情報から支払対象とする明細を特定した支払要求を識別する識別情報に基づいて、前記明細の入金状態を表示するための画面を表示する表示制御手順と、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、情報処理装置、情報処理端末、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商取引での消込処理において、販売者は、購入者から送金された入金情報に含まれる入金額や入金日等の情報と、請求書に記載された請求金額や支払い期限日等の情報とを照合しながら、当該請求書に係る売掛金の消込を行っている。この場合、販売者は、売掛金が請求書通りに回収されているか、回収の遅れが出ていないか等を確認している(特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、入金情報から支払対象とした明細を特定することは困難である、という課題がある。例えば、購入者側において、請求書に含まれる複数の明細の一部に係る金額を送金した場合、請求書に記載した請求金額と入金額とが一致しない。この場合、販売者と購入者との間で支払対象とした明細を確認する必要が生じ、両者にとって負担である。
【0004】
この発明の一実施形態は、上記のような技術的課題に鑑みて、支払対象とされた明細を特定可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、この発明の一実施形態である情報処理装置は、利用者が利用する情報処理端末とネットワークを介して通信可能な情報処理装置であって、利用者に発行された請求書情報から支払対象とする明細を特定した支払要求を情報処理端末から受信する受信部と、支払要求を識別する識別情報と明細とを関連付ける支払情報を記憶部に記憶する記憶制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
この発明の一実施形態によれば、支払対象とされた明細を特定可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】一実施形態における各企業の関係を示す概念図である。
【
図2】一実施形態における情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。
【
図3】一実施形態における情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】一実施形態における情報処理システムの機能構成の一例を示す図である。
【
図5】第1実施形態における請求書作成及び送付処理の一例を示す図である。
【
図6】第1実施形態におけるテナント情報管理テーブルの一例を示す図である。
【
図7】第1実施形態における売掛帳情報管理テーブルの一例を示す図である。
【
図8】第1実施形態における請求書作成画面の一例を示す図である。
【
図9】第1実施形態における請求書画像の一例を示す図である。
【
図10】第1実施形態における発行請求書情報管理テーブルの一例を示す図である。
【
図11】第1実施形態における売掛帳情報管理テーブルの一例を示す図である。
【
図12】第1実施形態における請求書送付画面の一例を示す図である。
【
図13】第1実施形態における受領情報管理テーブルの一例を示す図である。
【
図14】第1実施形態における請求書受領処理の一例を示す図である。
【
図15】第1実施形態における請求書受領画面の一例を示す図である。
【
図16】第1実施形態における受領請求書情報管理テーブルの一例を示す図である。
【
図17】第1実施形態における送金データ作成処理の一例を示す図である。
【
図18】第1実施形態における受領請求書一覧画面の一例を示す図である。
【
図19】第1実施形態における買掛帳情報管理テーブルの一例を示す図である。
【
図20】第1実施形態における支払処理画面の一例を示す図である。
【
図21】変形例1における支払処理画面の一例を示す図である。
【
図22】変形例1における買掛帳情報管理テーブルの一例を示す図である。
【
図23】変形例2における支払処理画面の一例を示す図である。
【
図24】変形例2におけるチャット履歴管理テーブルの一例を示す図である。
【
図25】第1実施形態における支払情報管理テーブルの一例を示す図である。
【
図26】第1実施形態における買掛帳情報管理テーブルの一例を示す図である。
【
図27】第1実施形態における入金情報取得及び自動消込処理の一例を示す図である。
【
図28】第1実施形態における入金情報管理テーブルの一例を示す図である。
【
図29】第1実施形態における自動消込処理の一例を示す図である。
【
図30】第1実施形態における売掛帳情報管理テーブルの一例を示す図である。
【
図31】第1実施形態における買掛帳情報管理テーブルの一例を示す図である。
【
図32】第1実施形態における入金管理画面作成処理の一例を示す図である。
【
図33】第1実施形態における入金管理画面の一例を示す図である。
【
図34】第1実施形態における入金管理画面の一例を示す図である。
【
図35】変形例3における入金管理画面の一例を示す図である。
【
図36】第2実施形態における売掛帳情報管理テーブルの一例を示す図である。
【
図37】第2実施形態における請求書作成画面の一例を示す図である。
【
図38】第2実施形態における請求書画像の一例を示す図である。
【
図39】第2実施形態における発行請求書情報管理テーブルの一例を示す図である。
【
図40】第2実施形態における受領請求書情報管理テーブルの一例を示す図である。
【
図41】第2実施形態における買掛帳情報管理テーブルの一例を示す図である。
【
図42】第2実施形態における支払処理画面の一例を示す図である。
【
図43】第2実施形態における支払情報管理テーブルの一例を示す図である。
【
図44】第2実施形態における入金管理画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、図面中において同じ機能を有する構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
【0009】
[第1実施形態]
〔企業間の関係〕
本実施形態における各企業間の関係を、
図1を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態における各企業の関係を示す概念図である。
【0010】
図1に示されているように、サービス利用企業Aは、取引先であるサービス利用企業Bに対して、商品又はサービスを提供することで、サービス利用企業Bから対価を受ける企業である。この場合、販売者であるサービス利用企業Aが債権者となり、購入者であるサービス利用企業Bが債務者となる。
【0011】
サービス提供企業Cは、サービス利用企業Aからの依頼を受けて、サービス利用企業Aがサービス利用企業Bに送る請求書の作成(請求書情報の生成)を代行するサービスを提供する企業である。本実施形態において、サービス提供企業が提供するサービスを利用する主体を、テナントと表現する場合がある。つまり、本実施形態においてテナントとは、事業者、団体又は個人等である。
【0012】
金融機関D1は、サービス利用企業Bの銀行口座を管理する金融機関である。金融機関D2は、サービス利用企業Aの銀行口座を管理する金融機関である。なお、金融機関に限らず、口座振替サービスにより口座管理する収納代行業者等でもよい。
【0013】
ここで、本実施形態における処理の概略を説明する。なお、後述の各IDは、識別情報の一例である。
【0014】
まず、サービス利用企業Aは、サービス提供企業Cに対して、サービス利用企業Bへ発行する請求書の作成(請求書情報の生成)及び送付を要求する(ステップS1)。これにより、サービス利用企業Bは、サービス提供企業Cを介して、サービス利用企業Aから請求書を受領する(ステップS2)。
【0015】
サービス利用企業Bは、サービス提供企業Cに対して、支払対象とする明細を特定した支払要求を送信する(ステップ3-1)。これにより、サービス提供企業Cは、支払要求を識別する支払IDを含む送金データを作成し、サービス利用企業Bに送付する(ステップS3-2)。この送金データは、購入者(サービス利用企業B)の銀行口座から販売者(サービス利用企業A)の銀行口座への請求書に基づく送金に用いられるデータである。すなわち、サービス提供企業Cは、サービス利用企業Bが送金時に使用する送金データを作成し、更に、作成する際に送金データに支払IDを含める処理を行う。
【0016】
次に、サービス利用企業Bは、金融機関D1に、支払IDが含められている送金データを送る(ステップS4-1)。これにより、金融機関D1は、サービス利用企業Aの銀行口座が管理されている金融機関D2に対して、送金データに従った金額を送金する(ステップS4-2)。この際、送金データと共に支払IDも、金融機関D1から金融機関D2に送られる。
【0017】
次に、金融機関D2は、サービス利用企業Aの銀行口座への入金を確認した後、サービス提供企業Cに対して、入金内容及び支払IDを含めた入金情報(入金元、入金額、入金日等の情報)を送付する。これにより、サービス提供企業Cは、入金情報を取得する(ステップS5)。
【0018】
次に、サービス提供企業Cは、入金情報に含まれる支払IDに基づいて支払対象とされた請求書の明細を特定し、当該明細に関する消込処理を行う(ステップS6)。請求書に含まれる明細の一部に基づく送金が行われても、支払IDにより支払対象とされた明細を特定することができ、当該明細に関する請求金額と入金額が一致しているか否かを確認することができる。したがって、請求書に含まれる明細単位での支払いが行われた場合であっても、自動的に消込を行うことができる。
【0019】
〔情報処理システムの全体構成〕
本実施形態における情報処理システムの全体構成を、
図2を参照しながら説明する。
図2は、本実施形態における情報処理システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
【0020】
図2に示されているように、本実施形態における情報処理システム1は、取引管理サーバ10、販売者端末20、購入者端末30及び2台の口座管理サーバ40を含む。取引管理サーバ10、販売者端末20、購入者端末30及び口座管理サーバ40は、それぞれ通信ネットワークN1に接続している。
【0021】
通信ネットワークN1は、接続されている各装置が相互に通信可能となるように構成されている。通信ネットワークN1は、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、又はWAN(Wide Area Network)などの有線通信によるネットワークによって構築されている。
【0022】
通信ネットワークN1は、有線通信だけでなく、例えば、無線LAN、又は近距離無線通信等の無線通信、もしくはWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、LTE(Long Term Evolution)、又は5G(5th Generation)等の移動体通信によるネットワークが含まれていてもよい。
【0023】
販売者端末20は、サービス利用企業A(販売者)に設置されている。購入者端末30は、サービス利用企業B(購入者)に設置されている。取引管理サーバ10は、サービス提供企業Cに設置されている。購入者側の口座管理サーバ40-1は、金融機関D1に設置されている。販売者側の口座管理サーバ40-2は、金融機関D2に設置されている。
【0024】
販売者端末20及び購入者端末30は、例えば、PJ(Projector:プロジェクタ)、IWB(Interactive White Board:相互通信が可能な電子式の黒板機能を有する白板)、デジタルサイネージ等の出力装置、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、撮像装置、集音装置、医療機器、ネットワーク家電、自動車(Connected Car)、ノートPC(Personal Computer)、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ウェアラブルPCまたはデスクトップPC等であってもよい。
【0025】
〔情報処理システムのハードウェア構成〕
本実施形態における情報処理システムのハードウェア構成を、
図3を参照しながら説明する。
図3は、取引管理サーバ10、販売者端末20、購入者端末30及び口座管理サーバ40がコンピュータで実現される場合のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0026】
図3に示されているように、本実施形態におけるコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)501、ROM(Read Only Memory)502、RAM(Random Access Memory)503、HD(Hard Disk)504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、バスライン510、キーボード511、ポインティングデバイス512、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ514、メディアI/F516を備えている。
【0027】
これらのうち、CPU501は、コンピュータ全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HD504は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ505は、CPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。
【0028】
ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F508は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F509は、通信ネットワークN1を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。バスライン510は、
図3に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0029】
また、キーボード511は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW513に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F516は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
【0030】
〔情報処理システムの機能構成〕
本実施形態における情報処理システムの機能構成を、
図4を参照しながら説明する。
図4は、本実施形態における情報処理システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
【0031】
<取引管理サーバの機能構成>
図4に示されているように、本実施形態における取引管理サーバ10は、送受信部11、生成部14、判断部15、作成部16、記憶制御部19及び記憶部100を備える。これら各部は、
図3に示されている各構成要素のいずれかが、HD504からRAM503上に展開されたプログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能又は機能する手段である。また、記憶部100は、
図3に示されているRAM503及びHD504によって構築される。
【0032】
送受信部11は、
図3に示されているCPU501からの命令及びネットワークI/F509によって実現され、通信ネットワークN1を介して他の端末、装置、又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
【0033】
生成部14は、
図3に示されているCPU501からの命令によって実現され、所定のデータ(情報)の生成を行う。生成内容は後述する。
【0034】
判断部15は、
図3に示されているCPU501からの命令によって実現され、所定の判断を行う。判断内容は後述する。
【0035】
作成部16は、
図3に示されているCPU501からの命令によって実現され、後述の各画面の作成や各画面のURLの作成等を行う。
【0036】
記憶制御部19は、
図3に示されているCPU501からの命令及びHDDコントローラ505によって実現され、記憶部100に各種データを記憶したり、記憶部100に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。
【0037】
記憶部100には、テナント情報管理DB、売掛帳情報管理DB、買掛帳情報管理DB、発行請求書情報管理DB、受領情報管理DB、受領請求書情報管理DB、支払情報管理DB及び入金情報管理DBが構築されている。
【0038】
テナント情報管理DBは、テナント情報管理テーブルによって構成される。テナント情報管理テーブルには、取引管理サーバ10のテナントであるサービス利用企業A及びサービス利用企業Bに関する情報が格納されている。テナント情報管理テーブルの詳細は、後述する。
【0039】
売掛帳情報管理DBは、テナント毎の売掛帳情報管理テーブルによって構成される。売掛帳情報管理テーブルには、販売者(サービス利用企業A)から購入者(サービス利用企業B)への販売情報に基づく売掛帳情報が格納されている。売掛帳情報は、例えば会計システム等の売掛帳を有する外部のシステムからインポートすればよい。取引管理サーバ10が会計機能も備える場合、当該取引管理サーバ10が有する売掛帳を利用してもよい。売掛帳情報管理テーブルの詳細は、後述する。
【0040】
買掛帳情報管理DBは、テナント毎の買掛帳情報管理テーブルによって構成される。買掛帳情報管理テーブルには、販売者(サービス利用企業A)から購入者(サービス利用企業B)への納品情報に基づく買掛帳情報が格納されている。買掛帳情報は、例えば会計システム等の買掛帳を有する外部のシステムからインポートすればよい。取引管理サーバ10が会計機能も備える場合、当該取引管理サーバ10が有する買掛帳を利用してもよい。買掛帳情報管理テーブルの詳細は、後述する。
【0041】
発行請求書情報管理DBは、テナント毎の発行請求書情報管理テーブルによって構成される。発行請求書情報管理テーブルには、販売者(サービス利用企業A)が購入者(サービス利用企業B)に発行した請求書に関する請求書情報が格納されている。発行請求書情報管理テーブルの詳細は、後述する。
【0042】
受領情報管理DBは、テナント毎の受領情報管理テーブルによって構成される。受領情報管理テーブルには、購入者(サービス利用企業B)が請求書を受領するための受領情報が格納されている。受領情報管理テーブルの詳細は、後述する。
【0043】
受領請求書情報管理DBは、テナント毎の受領請求書情報管理テーブルによって構成される。発行請求書情報管理テーブルには、購入者(サービス利用企業B)が販売者(サービス利用企業A)から受領した請求書に関する請求書情報が格納されている。受領請求書情報管理テーブルの詳細は、後述する。
【0044】
支払情報管理DBは、テナント毎の支払情報管理テーブルによって構成される。支払情報管理テーブルには、購入者(サービス利用企業B)が販売者(サービス利用企業A)に送金した支払情報が格納されている。支払情報管理テーブルの詳細は、後述する。
【0045】
入金情報管理DBは、テナント毎の入金情報管理テーブルによって構成される。入金情報管理テーブルには、販売者(サービス利用企業A)の口座に送金された入金情報が格納されている。入金情報管理テーブルの詳細は、後述する。
【0046】
<販売者端末の機能構成>
図4に示されているように、本実施形態における販売者端末20は、送受信部21、受付部22、表示制御部24、判断部25、記憶制御部29及び記憶部200を備える。これら各部は、
図3に示されている各構成要素のいずれかが、HD504からRAM503上に展開されたプログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能、又は機能する手段である。また、記憶部200は、
図3に示されているRAM503及びHD504によって構築される。
【0047】
送受信部21は、
図3に示されているCPU501からの命令、並びに外部機器接続I/F508及びネットワークI/F509によって実現され、通信ネットワークN1を介して他の端末、装置又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
【0048】
受付部22は、主に、
図3に示されているCPU501からの命令、並びにキーボード511及びポインティングデバイス512によって実現され、利用者による各種入力を受け付ける。
【0049】
表示制御部24は、主に、
図3に示されているCPU501からの命令によって実現され、ディスプレイ506又は外部機器接続I/F508に接続された外付けのディスプレイに対して画像データを出力することで、画像を表示させる。表示制御部24は、Webブラウザ機能を有している。
【0050】
判断部25は、主に、
図3に示されているCPU501からの命令によって実現され、各種判断を行う。
【0051】
記憶制御部29は、主に、
図3に示されているCPU501からの命令及びHDDコントローラ505によって実現され、記憶部200に各種データを記憶したり、記憶部200に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。
【0052】
<購入者端末の機能構成>
図4に示されているように、本実施形態における購入者端末30は、送受信部31、受付部32、表示制御部34、判断部35、記憶制御部39及び記憶部300を備える。
【0053】
購入者端末30が備える送受信部31、受付部32、表示制御部34、判断部35、記憶制御部39及び記憶部300は、それぞれ、販売者端末20が備える送受信部21、受付部22、表示制御部24、判断部25、記憶制御部29及び記憶部200と同様の機能を有しているため説明を省略する。
【0054】
<口座管理サーバの機能構成>
図4に示されているように、本実施形態における口座管理サーバ40は、送受信部41、判断部45、作成部46、記憶制御部49及び記憶部400を有している。これら各部は、
図3に示されている各構成要素のいずれかが、HD504からRAM503上に展開されたプログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能又は機能する手段である。また、記憶部400は、
図3に示されているRAM503及びHD504によって構築される。
【0055】
送受信部41は、
図3に示されているCPU501からの命令及びネットワークI/F509によって実現され、通信ネットワークN1を介して他の端末、装置、又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
【0056】
判断部45は、
図3に示されているCPU501からの命令によって実現され、所定の判断を行う。判断内容は後述する。
【0057】
作成部46は、
図3に示されているCPU501からの命令によって実現され、画面の作成等を行う。
【0058】
記憶制御部49は、
図3に示されているCPU501からの命令及びHDDコントローラ505によって実現され、記憶部400に各種データを記憶したり、記憶部400に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。
【0059】
なお、口座管理サーバ40は、金融機関により提供されるサーバ装置であってもよいし、金融機関システムと連携する所定のサービスにより提供されるサーバ装置であってもよい。
【0060】
〔情報処理システムの処理手順〕
本実施形態における情報処理システムが実行する情報処理方法の処理手順を、
図5乃至
図35を参照しながら説明する。
【0061】
<請求書作成及び送付>
まず、本実施形態における請求書作成及び送付処理(
図1のステップS1)について、
図5を参照しながら説明する。
図5は、本実施形態における請求書作成及び送付処理の一例を示すシーケンス図である。
【0062】
ステップS11において、販売者端末20が備える受付部22が、販売者による請求書作成画面の表示操作を受け付ける。販売者は、例えば、サービス利用企業Aの業務を遂行する担当者である。
【0063】
受付部22は、請求書作成画面の表示操作を受け付ける前に、販売者によって入力されたテナントの識別情報であるテナントID等の認証情報を受け付ける。そして、送受信部21は、認証情報を取引管理サーバ10に送信し、取引管理サーバ10において所定の認証処理を行う。取引管理サーバ10は、テナント情報管理DBを用いて、販売者の認証を行う。したがって、販売者が取引管理サーバ10において認証された場合のみ、受付部22は、販売者による請求書作成画面の表示操作を受け付けることができる。
【0064】
(テナント情報管理テーブル)
ここで、テナント情報管理テーブルの詳細について、
図6を参照しながら説明する。
図6は、本実施形態におけるテナント情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
【0065】
図6に示されているように、本実施形態におけるテナント情報管理テーブル1000では、テナントを表す情報(会社名等)、認証情報(ユーザID及びパスワード等)、連絡先(メールアドレス及び住所等)及び振込先の口座情報等が関連付けて管理されている。
【0066】
本実施形態においては、テナントは販売者としても購入者としてもサービスを利用することができるものとする。ただし、テナント情報として販売者又は購入者等を表すユーザロールを登録することで、特定のテナントを販売者のみ又は購入者のみとしてサービスを利用するように制限してもよい。
【0067】
図5に戻って説明する。ステップS12において、販売者端末20が備える送受信部21は、請求書作成画面の取得要求を取引管理サーバ10に送信する。取引管理サーバ10では、送受信部11が、請求書作成画面の取得要求を販売者端末20から受信する。
【0068】
ステップS13において、取引管理サーバ10が備える記憶制御部19は、売掛帳情報管理DBから売掛帳情報を読み出す。次に、作成部16が、記憶制御部19が読み出した売掛帳情報に基づいて、請求書作成画面の画面データを作成する。
【0069】
(売掛帳情報管理テーブル)
ここで、売掛帳情報管理テーブルの詳細について、
図7を参照しながら説明する。
図7は、本実施形態における売掛帳情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
【0070】
図7に示されているように、本実施形態における売掛帳情報管理テーブル1100では、売掛が発生した日付(以下、「売掛日付」とも呼ぶ)、請求書を識別する識別情報(共通請求書ID及び請求書ID等)、請求書中の明細に関する情報(明細ID、商品コード、単価、数量、金額等)及び入金に関する情報(入金数量及び入金額)等が関連付けて管理されている。
【0071】
図7に示した売掛帳情報の例は、売掛帳からインポートされた初期状態である。初期状態では、各識別情報(共通請求書ID、請求書ID及び明細ID)及び入金に関する情報(入金数量及び入金額)は空欄となる。
【0072】
図5に戻って説明する。ステップS14において、取引管理サーバ10が備える送受信部11は、作成部16が作成した請求書作成画面の画面データを販売者端末20に送信する。販売者端末20では、送受信部21が、請求書作成画面の画面データを取引管理サーバ10から受信する。
【0073】
ステップS15において、販売者端末20が備える表示制御部24は、請求書作成画面の画面データに基づいて、請求書作成画面をディスプレイ506に表示する。
【0074】
(請求書作成画面)
ここで、本実施形態における請求書作成画面について、
図8を参照しながら説明する。
図8は、本実施形態における請求書作成画面の一例を示す概念図である。
【0075】
図8に示されているように、本実施形態における請求書作成画面2000は、条件設定領域2010、売掛帳表示領域2020、作成ボタン2008及びキャンセルボタン2009を有する。
【0076】
条件設定領域2010において、請求先、請求締日及び請求期間等の条件を入力すると、当該条件に合致する売掛帳情報が売掛帳表示領域2020に表示される。条件設定領域2010に表示される各条件値は、予め設定しておいてもよい。例えば、請求期間は、前月の請求締日の翌日から当月の請求締日に設定すればよい。
【0077】
売掛帳表示領域2020には、売掛帳情報の内容が各明細を選択可能な形態で表示される。例えば、各明細に対して1つのチェックボックスを表示することで、当該明細を選択可能に表示することができる。初期状態では、すべての明細が選択されているものとする。
【0078】
販売者が作成ボタン2008を押下すると、受付部22が、請求書の作成(請求書情報の生成)操作を受け付ける。販売者がキャンセルボタン2009を押下すると、表示制御部24が、請求書作成画面2000を閉じる。
【0079】
図5に戻って説明する。ステップS16において、販売者端末20が備える受付部22は、販売者による請求書の作成(請求書情報の生成)操作を受け付ける。具体的には、販売者は、請求書作成画面2000において、請求書に含める明細を選択し、作成ボタン2008を押下する。
【0080】
ステップS17において、販売者端末20が備える送受信部21は、請求書情報の登録要求を取引管理サーバ10に送信する。当該登録要求には、売掛帳表示領域2020において選択された売掛帳情報が含まれる。取引管理サーバ10では、送受信部11が、請求書情報の登録要求を販売者端末20から受信する。
【0081】
ステップS18において、取引管理サーバ10が備える作成部16は、請求書情報の登録要求に基づいて、
図9に示すような請求書画像を生成し、所定の保存先に記憶する。このとき、作成部16は、当該請求書を受領するための受領画面にアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)である受領画面URLを作成する。
【0082】
次に、記憶制御部19は、請求書の内容を表す請求書情報を生成し、発行請求書情報管理DBに登録する。また、記憶制御部19は、生成した請求書情報に基づいて、売掛帳情報管理DBを更新する。このとき、記憶制御部19は、請求書を識別する共通請求書ID及び請求書ID、並びに各明細を識別する明細IDを発行する。
【0083】
共通請求書IDは、各テナントで共通して管理するために取引管理サーバ10が各請求書情報に設定する識別情報である。請求書IDは、テナントが任意に請求書情報に設定する識別情報である。したがって、以降の処理において、取引管理サーバ10が請求書情報を特定するために用いる識別情報は、共通請求書IDである。ただし、請求書IDが各テナント間で重複しないように制御可能であれば、共通請求書IDに代えて請求書IDを用いてもよい。
【0084】
(発行請求書情報管理テーブル)
ここで、発行請求書情報管理テーブルの詳細について、
図10を参照しながら説明する。
図10は、本実施形態における発行請求書情報管理テーブル1300の一例を示す概念図である。
【0085】
図10に示されているように、本実施形態における発行請求書情報管理テーブルでは、請求書を識別する識別情報(共通請求書ID及び請求書ID等)、請求書の請求先を表す情報(請求先の会社名等)、請求金額、請求日、支払期限日、請求書状態、請求書画像保存先、明細に関する情報(明細ID、商品コード、商品名、単価、数量及び金額等)及び振込先情報等が関連付けて管理されている。
【0086】
これらのうち、請求金額は、選択された売掛帳情報の金額の総額が設定される。支払期限日は、購入者に対応する支払サイトに基づいて自動的に設定される。例えば、購入者が支払サイト30(日)である場合、支払期限日は翌月末となる。また、例えば、購入者が支払サイト60(日)である場合、支払期限日は翌々月末となる。請求書状態は、「作成済み」に設定される。振込先情報は、テナント情報管理テーブルから取得する。
【0087】
図11に、請求書作成後の売掛帳情報管理テーブルの一例を示す。
図11に示されているように、請求書作成後の売掛帳情報管理テーブルでは、請求書を発行した売掛帳情報に、共通請求書ID、請求書ID及び明細IDが登録されている。
【0088】
図5に戻って説明する。ステップS19において、販売者端末20が備える受付部22は、販売者による請求書の送付操作を受け付ける。請求書の送付操作は、請求書送付画面において行われる。請求書送付画面は、例えば、作成済みの請求書の一覧を表示する画面において、送付したい請求書を選択することで表示される。
【0089】
(請求書送付画面)
ここで、本実施形態における請求書送付画面について、
図12を参照しながら説明する。
図12は、本実施形態における請求書送付画面の一例を示す概念図である。
【0090】
図12に示されているように、本実施形態における請求書送付画面2100は、送付先選択欄2101、請求書画像表示欄2102、送付状入力欄2103、送付ボタン2108及びキャンセルボタン2109を有する。
【0091】
これらのうち、送付先選択欄2101には、テナント情報管理テーブルにおいて購入者に関連付けられたメールアドレスが選択可能に表示される。請求書画像表示欄2102には、発行請求書情報管理テーブルの請求書画像保存先が示す請求書画像が表示される。
【0092】
送付状入力欄2103には、請求書送付時に記載する件名及び本文を入力する。件名及び本文は予め定めたテンプレートが初期表示されるとよい。送付状入力欄2103には、受領画面URLのリンクが埋め込まれる。
【0093】
販売者が送付ボタン2108を押下すると、受付部22が、請求書の送付操作を受け付ける。販売者がキャンセルボタン2109を押下すると、表示制御部24が、請求書送付画面2100を閉じる。
【0094】
図5に戻って説明する。ステップS20において、販売者端末20が備える送受信部21は、請求書の送付要求を取引管理サーバ10に送信する。当該送付要求には、共通請求書IDが含まれる。取引管理サーバ10では、送受信部11が、請求書の送付要求を販売者端末20から受信する。
【0095】
ステップS21において、取引管理サーバ10が備える記憶制御部19は、請求書の送付要求に含まれる共通請求書IDに基づいて、発行請求書情報管理テーブルにおいて請求書情報を特定する。次に、記憶制御部19は、特定された請求書情報の請求書状態を「送付済み」に更新する。
【0096】
ステップS22において、取引管理サーバ10が備える記憶制御部19は、請求書の送付要求に基づいて受領情報を生成し、受領情報管理DBに登録する。
【0097】
(受領情報管理テーブル)
ここで、受領情報管理テーブルの詳細について、
図13を参照しながら説明する。
図13は、本実施形態における受領情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
【0098】
図13に示されているように、本実施形態における受領情報管理テーブル1400では、請求書を識別する識別情報(共通請求書ID及び請求書ID等)、請求書の発行元を表す情報(発行元の会社名等)、発行日及び受領画面URL等が関連付けて管理されている。
【0099】
図5に戻って説明する。ステップS23において、取引管理サーバ10が備える送受信部11は、受領画面URLを含む電子メールを購入者端末30に送信する。なお、送受信部11は、受領画面URLを含む電子メールを購入者端末30に直接送信しなくてもよい。例えば、送受信部11が、購入者側の所定のメールアドレス宛に電子メールを送信し、購入者端末30が、メールサーバから電子メールを受信するようにしてもよい。
【0100】
受領画面URLの送信方法は電子メールに限定されない。例えば、メッセンジャーアプリを介して、受領画面URLを含むメッセージを購入者端末30に送信してもよい。さらに、作成部16が、受領画面URLを示す二次元コードを作成し、当該二次元コードを請求書画像に埋め込み、送受信部11が、二次元コードが埋め込まれた請求書画像を印刷装置に送信し、請求書画像を記録紙に印刷出力し、印刷した紙の請求書を購入者側に郵送で送付することもできる。
【0101】
<請求書受領処理>
次に、本実施形態における請求書受領処理(
図1のステップS2)について、
図14を参照しながら説明する。
図14は、本実施形態における請求書受領処理の一例を示すシーケンス図である。
【0102】
ステップS31において、購入者端末30が備える送受信部31は、受領画面URLを含む電子メール等を受信する。次に、受付部32が、購入者による請求書受領画面の表示操作を受け付ける。購入者は、例えば、サービス利用企業Bの業務を遂行する担当者である。請求書受領画面の表示操作は、例えば、電子メールに含まれる受領画面URLを開く操作(すなわち、電子メール中の受領画面URLのリンクをクリックする操作)である。
【0103】
ステップS32において、購入者端末30が備える送受信部31は、請求書受領画面の取得要求を取引管理サーバ10に送信する。当該取得要求には、受領画面URLが含まれる。取引管理サーバ10では、送受信部11が、請求書受領画面の取得要求を購入者端末30から受信する。
【0104】
ステップS33において、取引管理サーバ10が備える記憶制御部19は、請求書受領画面の取得要求に含まれる受領画面URLに基づいて、受領情報管理DBから受領情報管理テーブル1400を用いて受領情報を読み出す。次に、記憶制御部19は、読み出した受領情報に含まれる共通請求書IDに基づいて、発行請求書情報管理DBから発行請求書情報管理テーブル1300を用いて請求書情報を読み出す。続いて、作成部16が、記憶制御部19が読み出した受領情報及び請求書情報に基づいて、請求書受領画面の画面データを作成する。
【0105】
ステップS34において、取引管理サーバ10が備える送受信部11は、作成部16が作成した請求書受領画面の画面データを購入者端末30に送信する。購入者端末30では、送受信部31が、請求書受領画面の画面データを取引管理サーバ10から受信する。
【0106】
ステップS35において、購入者端末30が備える表示制御部34は、請求書受領画面の画面データに基づいて、請求書受領画面をディスプレイ506に表示する。
【0107】
(請求書受領画面)
ここで、本実施形態における請求書受領画面について、
図15を参照しながら説明する。
図15は、本実施形態における請求書受領画面の一例を示す概念図である。
【0108】
図15に示されているように、本実施形態における請求書受領画面2200は、請求書画像表示欄2201、ダウンロードボタン2202及び受領ボタン2203を有する。
【0109】
これらのうち、請求書画像表示欄2201には、発行請求書情報管理テーブルの請求書画像保存先が示す請求書画像が表示される。
【0110】
購入者がダウンロードボタン2202を押下すると、送受信部31が、請求書画像のダウンロードを行い、記憶制御部39が、ダウンロードした請求書画像を記憶部300の所定の保存先に記憶する。購入者が受領ボタン2203を押下すると、受付部32が、請求書の受領操作を受け付ける。
【0111】
図14に戻って説明する。ステップS36において、購入者端末30が備える受付部32は、購入者による請求書の受領操作を受け付ける。具体的には、購入者は、請求書受領画面2200において、受領ボタン2203を押下する。
【0112】
ステップS37において、購入者端末30が備える送受信部31は、請求書の受領要求を取引管理サーバ10に送信する。当該受領要求には、共通請求書IDが含まれる。取引管理サーバ10では、送受信部11が、請求書の受領要求を購入者端末30から受信する。
【0113】
ステップS38において、取引管理サーバ10が備える記憶制御部19は、請求書の受領要求に含まれる共通請求書IDに基づいて、発行請求書情報管理テーブルにおいて請求書情報を特定する。次に、記憶制御部19は、特定された請求書情報の請求書状態を「受領済み」に更新する。
【0114】
ステップS39において、取引管理サーバ10が備える記憶制御部19は、発行請求書情報管理テーブルで特定された請求書情報を受領請求書情報管理DBに登録する。
【0115】
(受領請求書情報管理テーブル)
ここで、受領請求書情報管理テーブルの詳細について、
図16を参照しながら説明する。
図16は、本実施形態における受領請求書情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
【0116】
図16に示されているように、本実施形態における受領請求書情報管理テーブル1500では、請求書を識別する識別情報(共通請求書ID及び請求書ID等)、請求書の請求先を表す情報(請求先の会社名等)、請求金額、請求日、支払期限日、請求書画像保存先、明細に関する情報(明細ID、商品コード、商品名、単価、数量、金額等)及び振込先情報等が関連付けて管理されている。すなわち、受領請求書情報管理テーブルは、発行請求書情報管理テーブルと比較して、請求書状態を有さない点のみが異なる。
【0117】
<送金データ作成処理>
次に、本実施形態における送金データ作成処理(
図1のステップS3)について、
図17を参照しながら説明する。
図17は、本実施形態における送金データ作成処理の一例を示すシーケンス図である。
【0118】
ステップS41において、購入者端末30が備える受付部32は、購入者による支払処理画面の表示操作を受け付ける。支払処理画面の表示操作は、受領請求書一覧画面において行われる。
【0119】
(受領請求書一覧画面)
ここで、本実施形態における受領請求書一覧画面について、
図18を参照しながら説明する。
図18は、本実施形態における受領請求書一覧画面の一例を示す概念図である。
【0120】
図18に示されているように、本実施形態における受領請求書一覧画面2300は、請求書一覧表示欄2301を有する。請求書一覧表示欄2301には、受領済みの請求書に関する情報(請求元、請求書番号、合計金額及び発行日等)が一覧で表示される。請求書一覧表示欄2301に表示される各請求書には、表示ボタン2302、ダウンロードボタン2303及び支払処理ボタン2304が表示される。
【0121】
購入者が表示ボタン2302を押下すると、当該請求書に対応する請求書画像がディスプレイ506に表示される。購入者がダウンロードボタン2303を押下すると、送受信部31が、請求書画像のダウンロードを行い、記憶制御部39が、ダウンロードした請求書画像を記憶部300の所定の保存先に記憶する。購入者が支払処理ボタン2304を押下すると、受付部32が、支払処理画面の表示操作を受け付ける。
【0122】
図17に戻って説明する。ステップS42において、購入者端末30が備える送受信部31は、支払処理画面の取得要求を取引管理サーバ10に送信する。当該取得要求には、共通請求書IDが含まれる。取引管理サーバ10では、送受信部11が、支払処理画面の取得要求を購入者端末30から受信する。
【0123】
ステップS43において、取引管理サーバ10が備える記憶制御部19は、支払処理画面の取得要求に含まれる共通請求書IDに基づいて、受領請求書情報管理DBから請求書情報を読み出す。次に、記憶制御部19は、読み出した請求書情報に含まれる共通請求書IDに基づいて、買掛帳情報管理DBから買掛帳情報を読み出す。続いて、作成部16が、記憶制御部19が読み出した請求書情報及び買掛帳情報に基づいて、支払処理画面の画面データを作成する。
【0124】
(買掛帳情報管理テーブル)
ここで、買掛帳情報管理テーブルの詳細について、
図19を参照しながら説明する。
図19は、本実施形態における買掛帳情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
【0125】
図19に示されているように、本実施形態における買掛帳情報管理テーブルでは、買掛が発生した日付(以下、「買掛日付」とも呼ぶ)、請求書を識別する識別情報(共通請求書ID及び請求書ID等)、請求書中の明細に関する情報(明細ID、商品コード、単価、数量、金額等)及び支払に関する情報(支払数量及び支払金額)等が関連付けて管理されている。
【0126】
図19に示した買掛帳情報の例は、買掛帳からインポートされた初期状態である。初期状態では、各識別情報(共通請求書ID、請求書ID及び明細ID)及び支払に関する情報(支払数量及び支払金額)は空欄となる。
【0127】
図17に戻って説明する。ステップS44において、取引管理サーバ10が備える送受信部11は、作成部16が作成した支払処理画面の画面データを購入者端末30に送信する。購入者端末30では、送受信部31が、支払処理画面の画面データを取引管理サーバ10から受信する。
【0128】
ステップS45において、購入者端末30が備える表示制御部34は、支払処理画面の画面データに基づいて、支払処理画面をディスプレイ506に表示する。
【0129】
(支払処理画面)
ここで、本実施形態における支払処理画面について、
図20を参照しながら説明する。
図20は、本実施形態における支払処理画面の一例を示す概念図である。
【0130】
図20に示されているように、本実施形態における支払処理画面2400は、条件設定領域2410、買掛帳情報表示欄2420、請求書情報表示欄2430、明細情報表示欄2440、数量入力ボタン2441、支払情報表示欄2450、作成ボタン2408及びキャンセルボタン2409を有する。
【0131】
条件設定領域2410において、支払締日及び支払期間等の条件を入力すると、当該条件に合致する買掛帳情報が買掛帳情報表示欄2420に表示される。条件設定領域2410に表示される各条件値は、予め設定しておいてもよい。例えば、支払期間は、前月の支払締日の翌日から当月の支払締日に設定すればよい。
【0132】
請求書情報表示欄2430には、請求書情報の内容(請求書ID、請求金額、請求日及び支払期限日等)が表示される。明細情報表示欄2440には、請求書情報に含まれる明細に関する情報(商品名、数量、単価及び金額等)が各明細を選択可能な形態で表示される。
【0133】
明細情報表示欄2440では、買掛帳情報及び請求書情報に含まれる各明細の照合が行われる。買掛帳情報及び請求書情報両方に含まれる明細は、自動的に選択される。このとき、買掛帳情報の数量と請求書情報の数量が一致しない場合、両方の数量が把握できるように表示する。例えば、「買掛帳情報の数量/請求書情報の数量」といった書式で表示すればよい。
【0134】
数量入力ボタン2441は、明細情報表示欄2440に表示された各明細に対して1つの数量入力ボタン2441が表示される。数量入力ボタン2441を押下すると、数量を入力するためのダイアログ画面が表示され、当該明細に対して支払いを行う数量を入力することができる。
【0135】
なお、明細情報表示欄2440で選択されていない明細に対応する数量入力ボタン2441は、押下不可に制御してもよい。
【0136】
支払情報表示欄2450には、請求書情報に含まれる振込先情報が表示される。支払情報表示欄2450の支払日は、予め設定されたルール(例えば、翌月25日等)に基づいて自動的に入力される。ただし、購入者が手動で修正することも可能である。
【0137】
購入者が作成ボタン2408を押下すると、受付部32が、送金データの作成操作を受け付ける。購入者がキャンセルボタン2409を押下すると、表示制御部34が、支払処理画面2400を閉じる。
【0138】
〔変形例1:返品情報を反映した支払処理画面〕
支払処理画面2400は、購入者から販売者へ返品が発生した場合は、返品情報をさらに表示してもよい。
【0139】
図21は、返品情報を表示する支払処理画面2400の一例を示す概念図である。
図21に示されている支払処理画面2400は、返品情報表示欄2460をさらに有している。返品情報表示欄2460に表示する返品情報は、買掛帳情報管理テーブルに格納されている。
【0140】
図22は、返品情報が格納されている買掛帳情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
図22に示されている買掛帳情報管理テーブルは、返品を表す買掛帳情報を含む。返品を表す買掛帳情報は、数量及び金額がマイナス(△)に設定され、備考が「返品」と設定される。
【0141】
ここでは、支払処理画面に返品情報を表示する例を説明したが、請求額がマイナスになる明細であれば他の情報を表示してもよい。例えば、値引き又は不良品等により数量及び金額をマイナスに設定した買掛帳情報を表示してもよい。
【0142】
〔変形例2:チャット機能を備えた支払処理画面〕
支払処理画面2400において、支払の内容について、購入者から販売者へ問い合わせを行いたい場合がある。具体的には、例えば、請求書に記載された明細のうち納品されていない商品又は数量があることが判明した場合、又は振込手数料をどちらが負担するかを確認したい場合等である。
【0143】
上記のような場合のために、支払処理画面2400は、購入者が販売者に請求内容を問い合わせるためのチャット機能を備えていてもよい。
図23は、チャット機能を備えた支払処理画面2400の一例を示す概念図である。
【0144】
図23に示されているように、チャット機能を備えた支払処理画面2400は、問い合わせボタン2442及びチャット領域2470をさらに備える。
【0145】
問い合わせボタン2442は、明細情報表示欄2440に表示された各明細に対して1つの問い合わせボタン2442が表示される。問い合わせボタン2442を押下すると、当該明細に対する問い合わせを行うための文言がチャット領域2470に入力される。当該文言には、請求書ID等の販売者と購入者との間で共有している情報が自動的に埋め込まれる。
【0146】
(チャット履歴管理テーブル)
支払処理画面2400がチャット機能を備える場合、取引管理サーバ10が備える記憶部100にチャット履歴管理DBを構築する。
【0147】
チャット履歴管理DBは、チャット履歴管理テーブルによって構成される。チャット履歴管理テーブルには、販売者(サービス利用企業A)と購入者(サービス利用企業B)との間で行われた問い合わせの履歴情報が格納されている。
【0148】
図24は、本実施形態におけるチャット履歴管理テーブルの一例を示す概念図である。
図24に示されているように、本実施形態におけるチャット履歴管理テーブル1800では、チャット日時、問い合わせ対象を識別する識別情報(支払ID、共通請求書ID、請求書ID及び明細ID)、発信元を表す情報(請求元又は請求先)、及び発信内容等が関連付けて管理されている。
【0149】
ここでは、販売者と購入者との間でチャットによる問い合わせを行う例を説明したが、販売者と購入者とで問い合わせを行う手段はチャットに限定されない。販売者と購入者との間で対話を行うことができる手段であれば、どのような手段でもよく、例えば、インターネットを介した音声通話又はビデオ通話等を開始できる機能であってもよい。
【0150】
図17に戻って説明する。ステップS46において、購入者端末30が備える受付部32は、購入者による送金データの作成操作を受け付ける。具体的には、購入者は、支払処理画面2400において、送金データに含める明細を選択し、作成ボタン2408を押下する。
【0151】
ステップS47において、購入者端末30が備える送受信部31は、送金データの作成要求(以下、「支払要求」とも呼ぶ)を取引管理サーバ10に送信する。当該作成要求には、請求書ID、明細ID及び各明細に対して入力された数量が含まれる。当該作成要求に含まれる明細IDは、明細情報表示欄2440において選択された明細の明細IDである。取引管理サーバ10では、送受信部11が、送金データの作成要求を購入者端末30から受信する。
【0152】
ステップS48において、作成部16は、送金データの作成要求に基づいて、当該支払を識別する支払IDを発行する。次に、作成部16は、支払IDが埋め込まれた送金データを作成する。支払IDは、EDI(Electronic Data Interchange)情報として送金データに埋め込むことができる。また、全銀EDIシステムにおける取引明細の特定の項目(例えば、備考等)に埋め込んでもよい。
【0153】
支払IDは、取引管理サーバ10が発行しなくともよい。例えば、送金データを作成した際に金融機関D1から発行される支払情報IDを支払IDとして利用してもよい。
【0154】
ステップS49において、取引管理サーバ10が備える記憶制御部19は、送金データの内容を表す支払情報を生成し、支払情報管理DBに登録する。また、記憶制御部19は、送金データの作成要求に基づいて、買掛帳情報管理DBを更新する。
【0155】
(支払情報管理テーブル)
ここで、支払情報管理テーブルの詳細について、
図25を参照しながら説明する。
図25は、本実施形態における支払情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
【0156】
図25に示されているように、本実施形態における支払情報管理テーブル1600では、送金データの内容を表す情報(支払ID、支払金額及び支払予定日等)、請求書を識別する識別情報(共通請求書ID及び請求書ID等)及び明細に関する情報(明細ID、数量及び金額等)等が関連付けて管理されている。
【0157】
図26に、送金データ作成後の買掛帳情報管理テーブルの一例を示す。
図26に示されているように、送金データ作成後の買掛帳情報管理テーブルでは、送金データを作成した買掛帳情報に、共通請求書ID、請求書ID及び明細IDが登録されている。
【0158】
図17に戻って説明する。ステップS50において、取引管理サーバ10が備える送受信部11は、支払IDが埋め込まれた送金データを購入者端末30に送信する。
【0159】
その後、購入者は、ダウンロードした送金データを用いる送金の実行を、所定の手順に従って指示する。例えば、購入者は、サービス利用企業Bの口座を管理するファームバンキングやインターネットバンキング等の金融機関D1が提供した所定の画面を介して、送金データをアップロードすることで、送金の実行を指示する。そして、サービス利用企業Bの口座を管理する金融機関D1からサービス利用企業Aの口座を管理する金融機関D2に対して、送金データに従った金額を送金するとともに、送金データに含まれる支払ID等の情報も金融機関D2に送信される。これにより、販売者は、支払ID等の情報を含めた入金情報を金融機関D2から取得することができる。
【0160】
なお、送金データに基づく送金は、金融機関を介して行うことに限定されない。例えば、オンライン決済サービス等のサービスを介して送金を行ってもよい。この場合、例えば、サービス提供企業Cは、送金データを示す二次元コードを購入者に送付し、購入者は、購入者端末30にインストールされたオンライン決済サービス等のサービスのアプリケーションを介して、当該二次元コードを読み取らせることで、送金を行うことができる。
【0161】
<入金情報取得及び自動消込処理>
次に、本実施形態における入金情報取得処理(
図1のステップS5)及び自動消込処理(
図1のステップS6)について、
図27を参照しながら説明する。
図27は、本実施形態における入金情報取得処理及び自動消込処理の一例を示すシーケンス図である。
【0162】
ステップS61において、取引管理サーバ10が備える送受信部11は、入金情報の取得要求を口座管理サーバ40-2に送信する。口座管理サーバ40-2は、サービス利用企業Aの口座を管理する口座管理サーバ40である。
【0163】
取引管理サーバ10が入金情報の取得要求を送信する契機は、販売者の操作に応じた販売者端末20からの要求であってもよいし、所定の時間間隔(例えば、30分)の経過毎であってもよい。
【0164】
ステップS62において、口座管理サーバ40-2が備える送受信部41は、サービス利用企業Aの口座に関する入金情報を取引管理サーバ10に送信する。当該入金情報には支払IDが含まれている。取引管理サーバ10では、送受信部11が、入金情報を口座管理サーバ40-2から受信する。
【0165】
口座管理サーバ40-2は、サービス利用企業Aの口座に関する入金情報を取引管理サーバ10に送信する際に、所定の認証処理を行う。例えば、テナント情報管理DBにサービス利用企業Aの口座の認証情報を登録しておき、取引管理サーバ10の送受信部11は、テナントIDに基づいて特定された認証情報を入金情報の取得要求と共に、口座管理サーバ40-2に送信する。
【0166】
口座管理サーバ40-2では、記憶制御部49が、送信された認証情報に基づく認証処理を実行する。記憶制御部49は、認証に成功した場合、記憶部400に蓄積されている入金情報のうち、認証情報に対応する入金情報を読み出す。最後に、送受信部41は、読み出された入金情報を取引管理サーバ10に送信する。
【0167】
ステップS62において、取引管理サーバ10が備える記憶制御部19は、口座管理サーバ40-2から受信した入金情報を、入金情報管理DBに登録する。
【0168】
(入金情報管理テーブル)
ここで、入金情報管理テーブルの詳細について、
図28を参照しながら説明する。
図28は、本実施形態における入金情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
【0169】
図28に示されているように、本実施形態における入金情報管理テーブル1700では、取引日、出金額(お支払金額)、支払先を表す情報、入金額(お預り金額)、送金元を表す情報、差引残高、支払ID及び消込状態等が関連付けて管理されている。初期状態では、消込状態は空欄となる。
【0170】
図27に戻って説明する。ステップS64において、取引管理サーバ10は、入金情報及び支払情報に基づいて自動消込処理を実行する。
【0171】
≪自動消込処理≫
ここで、本実施形態における自動消込処理(
図27のステップS64)の詳細について、
図29を参照しながら説明する。
図29は、本実施形態における自動消込処理の一例を示すフローチャートである。
【0172】
ステップS64-1において、記憶制御部19は、入金情報管理DBから未処理の入金情報を取得する。未処理の入金情報とは、入金情報管理テーブルの消込状態が空欄である入金情報である。
【0173】
ステップS64-2からS64-8は、ステップS64-1で取得された未処理の入金情報それぞれについて実行される。
【0174】
ステップS64-2において、判断部15は、取得した入金情報に支払IDが設定されているか否かを判定する。支払IDが設定されている場合(YES)、判断部15は、当該支払IDを取得し、ステップS64-3に処理を進める。支払IDが設定されていない場合(NO)、判断部15は、ステップS64-8に処理を進める。
【0175】
ステップS64-3において、記憶制御部19は、ステップS64-2で取得した支払IDに基づいて、支払情報管理DBから支払情報を取得する。
【0176】
ステップS64-4において、判断部15は、支払情報の支払金額と入金情報のお預かり金額とが一致するか否かを判定する。支払金額とお預かり金額とが一致する場合(YES)、判断部15は、ステップS64-5に処理を進める。支払金額とお預かり金額とが一致しない場合(NO)、判断部15は、ステップS64-7に処理を進める。
【0177】
ステップS64-5において、記憶制御部19は、入金情報及び支払情報に基づいて、売掛帳情報を生成し、売掛帳情報管理テーブルに登録する。生成する売掛帳情報は、売掛日付が入金情報の取引日に設定され、共通請求書ID、請求書ID、明細ID、入金数量及び入金額が支払情報の共通請求書ID、請求書ID、明細ID、数量及び金額に設定される。
【0178】
ステップS64-6において、記憶制御部19は、入金情報管理テーブルの消込状態を消込済みに更新する。その後、記憶制御部19は、当該入金情報に対する処理を終了し、ステップS64-2に処理を戻す。
【0179】
ステップS64-7において、記憶制御部19は、入金情報管理テーブルの消込状態を金額不一致に更新する。その後、記憶制御部19は、当該入金情報に対する処理を終了し、ステップS64-2に処理を戻す。
【0180】
ステップS64-8において、記憶制御部19は、入金情報管理テーブルの消込状態を手動消込に更新する。その後、記憶制御部19は、当該入金情報に対する処理を終了し、ステップS64-2に処理を戻す。
【0181】
図30に、自動消込後の売掛帳情報管理テーブルの一例を示す。
図30に示されているように、自動消込後の売掛帳情報管理テーブルでは、共通請求書ID、請求書ID及び明細IDが一致し、入金数量及び入金額が設定されたレコードが追加されている。
【0182】
図31に、自動消込後の買掛帳情報管理テーブルの一例を示す。
図31に示されているように、自動消込後の買掛帳情報管理テーブルでは、共通請求書ID、請求書ID及び明細IDが一致し、入金数量及び入金額が設定されたレコードが追加されている。
【0183】
なお、買掛帳情報管理テーブルに対する入金数量及び入金額の登録は、自動消込処理では行われない。購入者は、購入者端末30に対する操作等により、入金数量及び入金額が設定された買掛帳情報を手動で登録する。
【0184】
ただし、取引管理サーバ10が、支払予定日に支払情報管理テーブルを参照し、入金が確認できたら自動的に買掛帳情報管理テーブルに登録するように構成してもよい。具体的には、支払情報管理テーブルにおいて、支払予定日が当日の支払情報を取得し、共通請求書ID、明細ID、数量及び金額を設定した買掛帳情報を買掛帳情報管理テーブルに登録すればよい。
【0185】
図27に戻って説明する。ステップS65において、販売者端末20が備える受付部22は、販売者による入金管理画面の表示操作を受け付ける。入金管理画面の表示操作は、例えば、取引管理サーバ10が提供するメインメニュー画面において行われる。
【0186】
ステップS66において、販売者端末20が備える送受信部21は、入金管理画面の取得要求を取引管理サーバ10に送信する。当該取得要求には、請求期間が含まれる。請求期間は、前月の請求締日の翌日から当月の請求締日までとしてもよいし、入金管理画面の表示操作において指定してもよい。取引管理サーバ10では、送受信部11が、入金管理画面の取得要求を販売者端末20から受信する。
【0187】
ステップS67において、取引管理サーバ10が備える記憶制御部19は、入金管理画面の取得要求に含まれる請求期間に基づいて、売掛帳情報管理DBから売掛帳情報を読み出す。次に、記憶制御部19は、読み出した売掛帳情報に含まれる共通請求書IDに基づいて、発行請求書情報管理DBから請求書情報を読み出す。
【0188】
続いて、記憶制御部19は、読み出した売掛帳情報に含まれる共通請求書IDに基づいて、支払情報管理DBから支払情報を読み出す。次に、作成部16が、記憶制御部19が読み出した売掛帳情報、請求書情報及び支払情報に基づいて、入金管理画面の画面データを作成する。
【0189】
≪入金管理画面の作成処理≫
ここで、本実施形態における入金管理画面の作成処理(
図27のステップS67)の詳細について、
図32を参照しながら説明する。
図32は、本実施形態における入金管理画面の作成処理の一例を示すフローチャートである。
【0190】
ステップS67-1において、記憶制御部19は、売掛帳情報管理DBから第1の売掛帳情報を取得する。第1の売掛帳情報は、売掛日付が請求期間内で、かつ、入金数量及び入金額が空欄の売掛帳情報である。
【0191】
ステップS67-2からS67-15は、ステップS67-1で取得された第1の売掛帳情報それぞれについて実行される。
【0192】
ステップS67-2において、判断部15は、取得した第1の売掛帳情報に共通請求書ID及び明細IDが設定されているか否かを判定する。共通請求書ID及び明細IDが設定されている場合(YES)、判断部15は、当該共通請求書ID及び当該明細IDを取得し、ステップS67-3に処理を進める。共通請求書ID及び明細IDが設定されていない場合(NO)、判断部15は、ステップS67-8に処理を進める。
【0193】
ステップS67-3において、記憶制御部19は、ステップS67-2で取得した共通請求書ID及び明細IDに基づいて、売掛帳情報管理DBから第2の売掛帳情報を取得する。第2の売掛帳情報は、第1の売掛帳情報と共通請求書ID及び明細IDが同一、かつ、入金数量及び入金額が設定されている売掛帳情報である。
【0194】
ステップS67-4において、判断部15は、ステップS67-3で第2の売掛帳情報を取得できたか否かを判定する。第2の売掛帳情報を取得できた場合(YES)、判断部15は、ステップS67-5に処理を進める。第2の売掛帳情報を取得できなかった場合(NO)、判断部15は、ステップS67-10に処理を進める。
【0195】
ステップS67-5において、作成部16は、ステップS67-3で取得した第2の売掛帳情報の売掛日付、入金数量及び入金額を取得する。なお、取得した売掛日付は入金日として入金管理画面に表示される。
【0196】
ステップS67-6において、判断部15は、第1の売掛帳情報の数量及び金額と、第2の売掛帳情報の入金数量及び入金額とが一致するか否かを判定する。数量及び金額と入金数量及び入金額とが一致する場合(YES)、判断部15は、当該第1の売掛帳情報に対する処理を終了し、ステップS67-2に処理を戻す。数量及び金額と入金数量及び入金額とが一致しない場合(NO)、判断部15は、ステップS67-7に処理を進める。
【0197】
ステップS67-7において、作成部16は、当該第1の売掛帳情報を要注意として協調して表示することを決定する。強調表示はどのような方法でもよいが、例えば、背景色を変える、文字色を変える、太字で表示する等を用いればよい。その後、作成部16は、当該第1の売掛帳情報に対する処理を終了し、ステップS67-2に処理を戻す。
【0198】
ステップS67-8において、作成部16は、入金管理画面に表示する請求書状態を未発行に設定する。
【0199】
ステップS67-9において、作成部16は、入金管理画面に表示する入金予定数量及び入金予定金額を空欄に設定する。その後、作成部16は、当該第1の売掛帳情報に対する処理を終了し、ステップS67-2に処理を戻す。
【0200】
ステップS67-10において、記憶制御部19は、ステップS67-2で取得した共通請求書IDに基づいて、発行請求書情報管理DBから請求書情報を取得する。次に、記憶制御部19は、当該共通請求書IDに基づいて、支払情報管理DBから支払情報を取得する。
【0201】
ステップS67-11において、作成部16は、ステップS67-10で取得した請求書情報の請求書状態を取得する。なお、取得した請求書状態は入金管理画面に表示される請求書状態として用いられる。
【0202】
ステップS67-12において、判断部15は、ステップS67-10で支払情報を取得できたか否かを判定する。支払情報を取得できた場合(YES)、判断部15は、ステップS67-13に処理を進める。支払情報を取得できなかった場合(NO)、判断部15は、ステップS67-9に処理を進める。
【0203】
ステップS67-13において、作成部16は、ステップS67-10で取得した支払情報の支払予定日を取得する。なお、取得した支払予定日は入金予定日として入金管理画面に表示される。
【0204】
ステップS67-14において、作成部16は、ステップS67-1で取得した第1の売掛帳情報の明細IDに基づいて、ステップS67-10で取得した支払情報の数量及び金額を取得する。なお、取得した数量及び金額は入金管理画面に表示される入金予定数量及び入金予定金額として用いられる。
【0205】
ステップS67-15において、判断部15は、第1の売掛帳情報の数量及び金額と、支払情報の数量及び金額とが一致するか否かを判定する。数量及び金額が一致する場合(YES)、判断部15は、当該第1の売掛帳情報に対する処理を終了し、ステップS67-2に処理を戻す。数量及び金額が一致しない場合(NO)、判断部15は、ステップS67-7に処理を進める。
【0206】
ステップS67-16において、作成部16は、ステップS67-1からS67-15で取得した情報に基づいて、入金管理画面の画面データを作成する。
【0207】
図27に戻って説明する。ステップS68において、取引管理サーバ10が備える送受信部11は、作成部16が作成した入金管理画面の画面データを販売者端末20に送信する。販売者端末20では、送受信部21が、入金管理画面の画面データを取引管理サーバ10から受信する。
【0208】
ステップS69において、販売者端末20が備える表示制御部24は、入金管理画面の画面データに基づいて、入金管理画面をディスプレイ506に表示する。
【0209】
(入金管理画面)
ここで、本実施形態における入金管理画面について、
図33を参照しながら説明する。
図33は、本実施形態における入金管理画面の一例を示す概念図である。
【0210】
図33に示されているように、本実施形態における入金管理画面2500は、条件設定領域2510、入金情報表示欄2520及び詳細確認ボタン2521を有する。
【0211】
条件設定領域2510において、請求期間等の条件を入力すると、当該条件に合致する入金情報が入金情報表示欄2520に表示される。条件設定領域2510に表示される各条件値は、予め設定しておいてもよい。例えば、請求期間は、前月の請求締日の翌日から当月の請求締日に設定すればよい。
【0212】
詳細確認ボタン2521は、入金情報表示欄2520に表示された各入金情報に対して1つの詳細確認ボタン2521が表示される。詳細確認ボタン2521を押下すると、入金情報の詳細を表示する画面表示される。詳細確認ボタン2521は、明細の金額と入金予定金額又は入金額とが一致しない等の場合に、詳細を確認するために用いることができる。
【0213】
なお、入金予定に関する情報(入金予定日、入金予定数量及び入金予定金額)又は入金に関する情報(入金日及び入金額)が表示されていない入金情報に対応する詳細確認ボタン2521は、非表示に制御してもよい。
【0214】
図34に、入金済みの場合の入金管理画面2500の一例を示す。
図34に示されているように、入金済みの場合の入金管理画面2500では、入金情報表示欄2520に入金日及び入金額が表示されている。
【0215】
〔変形例3:チャット機能を備えた入金管理画面〕
入金管理画面2500において、入金の内容について、販売者から購入者へ問い合わせを行いたい場合がある。具体的には、例えば、請求書に記載した請求金額と入金予定金額又は入金額が異なる場合、もしくは振込手数料に関して購入者負担であったはずが販売者負担として振込手数料を差し引いた金額が入金されていた場合等である。
【0216】
上記のような場合のために、入金管理画面2500は、支払処理画面2400と同様に、販売者が購入者に入金内容を問い合わせるためのチャット機能を備えていてもよい。
図35は、チャット機能を備えた入金管理画面2500の一例を示す概念図である。
【0217】
図35に示されているように、チャット機能を備えた入金管理画面2500は、問い合わせボタン2522及びチャット領域2530をさらに備える。
【0218】
問い合わせボタン2522は、入金情報表示欄2520に表示された各入金情報に対して1つの問い合わせボタン2522が表示される。問い合わせボタン2522を押下すると、当該入金に対する問い合わせを行うための文言がチャット領域2530に入力される。当該文言には、支払ID等の販売者と購入者との間で共有している情報が自動的に埋め込まれる。
【0219】
〔第1実施形態の主な効果〕
本実施形態における取引管理サーバ10は、購入者端末30から明細を特定した支払要求を受信すると、当該支払要求を識別する支払IDと支払対象とされた明細とを関連付ける支払情報を記憶する。したがって、本実施形態における取引管理サーバ10によれば、支払対象とされた明細を特定することができる。
【0220】
特に、本実施形態における取引管理サーバ10は、支払IDが埋め込まれた送金データを購入者端末30に送信する。購入者が当該送金データを用いた送金を行うことで、取引管理サーバ10は、支払IDが埋め込まれた入金情報を口座管理サーバ40から取得することができる。したがって、本実施形態における取引管理サーバ10は、入金情報に基づいて支払対象とされた明細を特定することができる。その結果、本実施形態における取引管理サーバ10によれば、入金情報と支払情報とを照合することで、明細単位の自動消込を実現することができる。
【0221】
さらに、本実施形態における取引管理サーバ10は、送金データを作成するための支払処理画面及び入金状態を確認するための入金管理画面において、販売者と購入者との間で問い合わせを行うことができるチャット機能を提供する。当該チャット機能では、問い合わせに必要な情報をメッセージに埋め込むことができる。したがって、本実施形態における取引管理サーバ10によれば、販売者又は購入者が請求内容又は入金内容等に不明点がある場合に効率的に相手方へ問い合わせを行うことができる。
【0222】
[第2実施形態]
第1実施形態では、当月分の請求書について、明細単位での自動消込を行う例を説明した。第2実施形態では、前月分の請求書に未請求の明細が残っており、前月からの繰越分を含む請求書について、明細単位での自動消込を行う例を説明する。
【0223】
以下、第2実施形態における情報処理システムについて、第1実施形態との相違点を中心に、
図36乃至
図44を参照しながら説明する。
【0224】
(売掛帳情報管理テーブル)
図36は、本実施形態における売掛帳情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
図36に示されているように、本実施形態における売掛帳情報管理テーブルには、前月繰越分の売掛帳情報と当月分の売掛帳情報とが格納されている。前月繰越分の売掛帳情報は、売掛日付が前月(ここでは、2020年9月1日から9月30日)であり、入金数量及び入金額が設定された売掛帳情報が存在しないものである。
【0225】
例えば、2020年9月29日の共通請求書IDがabcd1235である売掛帳情報は、入金数量及び入金額が設定された売掛帳情報が存在しないため、前月繰越分である。一方、2020年9月10日の共通請求書IDがabcd1235である売掛帳情報は、入金数量及び入金額が設定された2020年10月25日の売掛帳情報が存在するため、前月繰越分ではない。
【0226】
また、2020年10月15日及び2020年10月30日の共通請求書IDがabcd1321である売掛帳情報は、当月分である。したがって、前月繰越分の総額880,000円と当月分の総額330,000を加算した1,210,000円が当月分の請求金額となる。
【0227】
(請求書作成画面)
図37は、本実施形態における請求書作成画面の一例を示す概念図である。
図37に示されているように、本実施形態における請求書作成画面2000は、売掛帳表示領域2020の代わりに、前月繰越分表示領域2021及び当月分表示領域2022を有する。
【0228】
前月繰越分表示領域2021は、表示される売掛帳情報が前月繰越分に限定される点を除き、第1実施形態における売掛帳表示領域2020と同様である。また、当月分表示領域2022は、表示される売掛帳情報が当月分に限定される点を除き、第1実施形態における売掛帳表示領域2020と同様である。
【0229】
(請求書画像)
図38は、本実施形態における請求書画像の一例を示す概念図である。
図38に示されているように、本実施形態における請求書画像は、前月繰越分、当月分及び今回請求額がそれぞれ記載される。なお、請求書画像に記載される明細は、当月分のみとなる。
【0230】
(発行請求書情報管理テーブル)
図39は、本実施形態における発行請求書情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
図39に示されているように、本実施形態における発行請求書情報管理テーブルは、繰越共通請求書IDが追加されている。
【0231】
繰越共通請求書IDは、前月繰越分の明細に対して、前月発行した請求書を識別するための共通請求書IDである。発行請求書情報管理テーブルにおいて、繰越共通請求書IDが設定されている明細は、前月繰越分であることがわかる。
【0232】
(受領請求書情報管理テーブル)
図40は、本実施形態における受領請求書情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
図40に示されているように、本実施形態における受領請求書情報管理テーブルは、繰越共通請求書IDが追加されている。
【0233】
発行請求書情報管理テーブルと同様に、受領請求書情報管理テーブルにおいて、繰越共通請求書IDが設定されている明細は、前月繰越分であることがわかる。
【0234】
(買掛帳情報管理テーブル)
図41は、本実施形態における買掛帳情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
図41に示されているように、前月繰越分がある買掛帳情報管理テーブルには、前月繰越分の買掛帳情報と当月分の買掛帳情報とが格納されている。前月繰越分の買掛帳情報及び当月分の買掛帳情報に設定される内容は、売掛帳情報管理テーブルと同様である。
【0235】
(支払処理画面)
図42は、本実施形態における請求書作成画面の一例を示す概念図である。
図42に示されているように、本実施形態における支払処理画面2400は、明細情報表示欄2440が、前月繰越分と当月分とに分割されて表示される。
【0236】
(支払情報管理テーブル)
図43は、本実施形態における支払情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
図43に示されているように、本実施形態における支払情報管理テーブルは、前月繰越分の支払情報を含む。
【0237】
前月繰越分の支払情報は、1つの支払IDに対して、複数の共通請求書IDに関する明細IDが関連付けられている。例えば、支払IDがADB852841F8B32772である支払情報は、共通請求書IDがabcd1235である明細ID"0001", "0003"と、共通請求書IDがabcd1321である明細ID"0001"が含まれている。
【0238】
(入金管理画面)
図44は、本実施形態における入金管理画面の一例を示す概念図である。
図44に示されているように、本実施形態における入金管理画面2500は、前月繰越分の明細に対して当月の支払予定日、入金数量及び入金予定金額が表示されていることがわかる。
【0239】
例えば、売掛日付が2020年9月29日である売掛帳情報(前月繰越分)は、入金予定日が2020年11月25日として表示されている。また、例えば、売掛日付が2020年10月15日である売掛帳情報(当月分)は、入金予定日が2020年11月25日として表示されている。すなわち、前月繰越分の明細と当月分の明細に対して、同日の支払い予定が登録されていることがわかる。
【0240】
〔第2実施形態の主な効果〕
本実施形態における取引管理サーバ10は、支払要求を識別する支払IDと支払対象とされた明細とを関連付ける支払情報を記憶する。このとき、異なる請求書に含まれる明細を1つの支払IDに関連付けることができる。したがって、本実施形態における取引管理サーバ10によれば、複数の請求書から支払対象とする明細を選択したとしても、支払対象とされた明細を特定することができる。
【0241】
その結果として、本実施形態における取引管理サーバ10によれば、複数の請求書から支払対象とする明細を選択したとしても、明細単位の自動消込を実現することができる。
【0242】
[補足]
上記実施形態では、販売者側の請求書情報を発行請求書情報管理テーブルに格納し、購入者側の請求書情報を受領請求書情報管理テーブルに格納した。ここで、取引管理サーバ10が各テナントに共通の請求書情報管理テーブルを備え、請求書情報を共有するように構成してもよい。このように構成することで、購入者側で請求書の受領等の操作を行わなくとも、当該請求書情報を参照可能とすることができる。
【0243】
上記実施形態において、取引管理サーバ10は情報処理装置の一例である。口座管理サーバ40-2は第2の情報処理装置の一例である。購入者端末30は情報処理端末の一例である。販売者端末20は第2の情報処理端末の一例である。送受信部11は送信部又は受信部の一例である。チャット領域2470及びチャット領域2530は対話領域の一例である。
【0244】
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0245】
実施例に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。ある実施形態では、取引管理サーバ10及び口座管理サーバ40は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。
【0246】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形又は変更が可能である。
【符号の説明】
【0247】
1 情報処理システム
10 取引管理サーバ
20 販売者端末
30 購入者端末
40 口座管理サーバ
11,21,31,41 送受信部
22,32 受付部
24,34 表示制御部
15,25,35,45 判断部
16,46 作成部
19,29,39,49 記憶制御部
100,200,300,400 記憶部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0248】