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特開2023-140829サービス提供システム、サービス提供方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023140829
(43)【公開日】2023-10-05
(54)【発明の名称】サービス提供システム、サービス提供方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/016 20230101AFI20230928BHJP
【FI】
G06Q30/00 330
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022046866
(22)【出願日】2022-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】猿渡 太貴
(72)【発明者】
【氏名】岩▲崎▼ 未来
(72)【発明者】
【氏名】酒井 徹
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC15
(57)【要約】
【課題】テナントの重複登録を簡便に修正可能にする。
【解決手段】第1webサービス処理部は、機器から送信された問い合わせ情報を取得し、テナント情報記憶部に記憶されている複数のテナント情報と、問い合わせ情報を送信した機器に紐づけられたテナントに対応するテナント情報との比較結果に基づいて、類似項目が規定数以上の複数のテナント情報をグループ化する。認証管理部は、グループ化の結果に基づいてテナント情報、ユーザー情報、契約情報及び前記機器連携情報のうちの少なくとも1つを更新する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービス提供範囲を区切るためのテナントを定義したテナント情報を記憶するテナント情報記憶部と、
前記テナント情報と紐づけられ、ユーザーの識別に利用するユーザー情報を記憶するユーザー情報記憶部と、
ユーザーが利用するサービスの利用権限を前記テナント毎に定義した契約情報を記憶する契約情報記憶部と、
前記サービスの提供に利用される機器と前記テナントとを紐づける機器連携情報を記憶する機器連携情報記憶部と、
前記テナント情報、前記ユーザー情報、前記契約情報及び前記機器連携情報を管理するための処理を行う認証管理部と、
前記機器に前記サービスに関連するアプリケーションを実行させるための処理を行う第1webサービス処理部と、
を備え、
前記第1webサービス処理部は、前記機器から送信された問い合わせ情報を取得し、前記テナント情報記憶部に記憶されている複数の前記テナント情報と、前記問い合わせ情報を送信した前記機器に紐づけられた前記テナントに対応する前記テナント情報との比較結果に基づいて、類似項目が規定数以上の複数の前記テナント情報をグループ化し、
前記認証管理部は、前記グループ化の結果に基づいて前記テナント情報、前記ユーザー情報、前記契約情報及び前記機器連携情報のうちの少なくとも1つを更新する、
サービス提供システム。
【請求項2】
前記認証管理部は、前記機器に対して一意に割り当てられた機器IDに基づいて前記問い合わせ情報を送信した前記機器に紐づけられた前記テナント情報を特定する、
請求項1に記載のサービス提供システム。
【請求項3】
前記第1webサービス処理部は、前記類似項目が規定数以上となる前記テナント情報が存在しない場合、前記類似項目が最も多い前記テナント情報をグループ化する、
請求項1に記載のサービス提供システム。
【請求項4】
前記第1webサービス処理部は、グループ化された複数の前記テナント情報をリスト化した類似テナントリストを生成する、
請求項1に記載のサービス提供システム。
【請求項5】
前記類似テナントリストを情報処理装置に表示させるための処理を行う第2webサービス処理部を更に備える、
請求項4に記載のサービス提供システム。
【請求項6】
前記第2webサービス処理部は、前記類似テナントリストにおいて類似度が高い項目を強調して表示させる、
請求項5に記載のサービス提供システム。
【請求項7】
前記第2webサービス処理部は、前記類似テナントリストに含まれる類似テナントのマージ又は削除の少なくとも一方を実行するための処理を行う、
請求項5に記載のサービス提供システム。
【請求項8】
前記類似テナントリストを確認可能にする通知を前記情報処理装置に送信する通知部を更に備える、
請求項5に記載のサービス提供システム。
【請求項9】
前記通知は、前記情報処理装置の画面を、前記類似テナントリストを確認可能な画面に遷移させるリンク情報を含む、
請求項8に記載のサービス提供システム。
【請求項10】
前記第2webサービス処理部は、前記マージ又は前記削除の終了後に処理結果を前記情報処理装置に表示させる、
請求項7に記載のサービス提供システム。
【請求項11】
前記第1webサービス処理部は、前記機器に、問い合わせに対する対応結果を表示させる、
請求項1に記載のサービス提供システム。
【請求項12】
サービス提供範囲を区切るためのテナントを定義したテナント情報を記憶するテナント情報記憶部と、
前記テナント情報と紐づけられ、ユーザーの識別に利用するユーザー情報を記憶するユーザー情報記憶部と、
ユーザーが利用するサービスの利用権限を前記テナント毎に定義した契約情報を記憶する契約情報記憶部と、
前記サービスの提供に利用される機器と前記テナントとを紐づける機器連携情報を記憶する機器連携情報記憶部と、
前記テナント情報、前記ユーザー情報、前記契約情報及び前記機器連携情報を管理するための処理と、前記機器に前記サービスに関連するアプリケーションを実行させるための処理とを実行する演算装置と、
を備えるシステムを利用して行われるサービス提供方法であって、
前記機器から送信された問い合わせ情報を取得する工程と、
前記テナント情報記憶部に記憶されている複数の前記テナント情報と、前記問い合わせ情報を送信した前記機器に紐づけられた前記テナントに対応する前記テナント情報との比較結果に基づいて、類似項目が規定数以上の複数の前記テナント情報をグループ化する工程と、
前記グループ化の結果に基づいて前記テナント情報、前記ユーザー情報、前記契約情報及び前記機器連携情報のうちの少なくとも1つを更新する工程と、
を含むサービス提供方法。
【請求項13】
サービス提供範囲を区切るためのテナントを定義したテナント情報を記憶するテナント情報記憶部と、
前記テナント情報と紐づけられ、ユーザーの識別に利用するユーザー情報を記憶するユーザー情報記憶部と、
ユーザーが利用するサービスの利用権限を前記テナント毎に定義した契約情報を記憶する契約情報記憶部と、
前記サービスの提供に利用される機器と前記テナントとを紐づける機器連携情報を記憶する機器連携情報記憶部と、
前記テナント情報、前記ユーザー情報、前記契約情報及び前記機器連携情報を管理するための処理と、前記機器に前記サービスに関連するアプリケーションを実行させるための処理とを実行する演算装置と、
を備えるコンピュータに、
前記機器から送信された問い合わせ情報を取得する処理と、
前記テナント情報記憶部に記憶されている複数の前記テナント情報と、前記問い合わせ情報を送信した前記機器に紐づけられた前記テナントに対応する前記テナント情報との比較結果に基づいて、類似項目が規定数以上の複数の前記テナント情報をグループ化する処理と、
前記グループ化の結果に基づいて前記テナント情報、前記ユーザー情報、前記契約情報及び前記機器連携情報のうちの少なくとも1つを更新する処理と、
を実行させるプラグラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サービス提供システム、サービス提供方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複合機等の機器の使用に関するライセンスをテナント単位で付与するサービスが利用されている。このようなサービスを提供するシステムにおいて、ユーザー(顧客)、機器、テナント、契約内容等を互いに紐づける情報を管理するデータベースが利用されている。
【0003】
例えば、データの登録や削除といったデータベースの操作を実施するときに、データベース内に同一データがある場合には、警告や推奨処理の表示を行うことで、同一データの重複登録を回避する方法が開示されている(特許文献1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなシステムにおいて、データベース内に複数のテナントが重複して登録されている場合、ユーザーに対して適切にサービスを提供できない場合がある。
【0005】
本発明は、テナントの重複登録を簡便に修正可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、サービス提供範囲を区切るためのテナントを定義したテナント情報を記憶するテナント情報記憶部と、前記テナント情報と紐づけられ、ユーザーの識別に利用するユーザー情報を記憶するユーザー情報記憶部と、ユーザーが利用するサービスの利用権限を前記テナント単位で定義した契約情報を記憶する契約情報記憶部と、前記サービスの提供に利用される機器と前記テナントとを紐づける機器連携情報を記憶する機器連携情報記憶部と、前記テナント情報、前記ユーザー情報、前記契約情報及び前記機器連携情報を管理するための処理を行う認証管理部と、前記機器に前記サービスに関連するアプリケーションを実行させるための処理を行う第1webサービス処理部と、を備え、前記第1webサービス処理部は、前記機器から送信された問い合わせ情報を取得し、前記テナント情報記憶部に記憶されている複数の前記テナント情報と、前記問い合わせ情報を送信した前記機器に紐づけられた前記テナントに対応する前記テナント情報との比較結果に基づいて、類似項目が規定数以上の複数の前記テナント情報をグループ化し、前記認証管理部は、前記グループ化の結果に基づいて前記テナント情報、前記ユーザー情報、前記契約情報及び前記機器連携情報のうちの少なくとも1つを更新する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、テナントの重複登録を簡便に修正することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態にかかるサービス提供システムの利用形態の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態にかかるサービス提供システム1及び情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態にかかる機器のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4図4は、実施形態のサービス提供システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
図5図5は、実施形態にかかるサービス提供システムの問い合わせ実施時における処理の一例を示すシーケンス図である。
図6図6は、実施形態にかかるサービス提供システムの問い合わせ対応時における処理の一例を示すシーケンス図である。
図7図7は、実施形態にかかる問い合わせ画面の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態にかかる通知メールの一例を示す図である。
図9図9は、実施形態にかかる確認画面の一例を示す図である。
図10図10は、実施形態にかかるグループ操作画面の一例を示す図である。
図11図11は、実施形態にかかるマージ操作画面の一例を示す図である。
図12図12は、実施形態にかかるマージ完了画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、サービス提供システム、サービス提供方法及びプログラムの実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
図1は、実施形態にかかるサービス提供システム1の利用形態の一例を示す図である。サービス提供システム1は、ネットワーク15を介して複数の機器11及び複数の情報処理装置12と通信可能に接続されている。
【0011】
サービス提供システム1は、1以上のコンピュータ(サーバ)で実現される。サービス提供システム1は、ユーザー(顧客)が機器11を使用する際の各種サービス、及び営業担当者が情報処理装置12を使用する際の各種サービスを提供するための処理を実行する。営業担当者とは、機器11の保守等に関する業務を行う人物である。
【0012】
機器11は、ユーザーが使用する電子機器であり、例えば画像形成装置、電子ホワイトボード等であり得る。画像形成装置は、例えばコピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能及びファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する複合機等であり得る。
【0013】
情報処理装置12は、営業担当者が使用する電子機器であり、例えばPC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレット端末等であり得る。
【0014】
ネットワーク15は、サービス提供システム1、複数の機器11及び複数の情報処理装置12を互いに通信可能に接続する、例えばインターネット等を含む通信網である。
【0015】
図2は、実施形態にかかるサービス提供システム1及び情報処理装置12のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。サービス提供システム1及び情報処理装置12は、CPU(Central Processing Unit)21、HDD(Hard Disk Drive)22、RAM(Random Access Memory)23、ROM(Read Only Memory)24、入力装置25、表示装置26、外部I/F(Interface)27及び通信I/F(Interface)28を備え、これらの構成要素21~28はバスラインに接続されている。
【0016】
CPU21は、サービス提供システム1又は情報処理装置12の全体の制御、サービス提供システム1又は情報処理装置12の機能を実現するための演算処理を実行する装置である。CPU21は、ROM24やHDD22からプログラムやデータをRAM23上に読み出し、各種の処理を実行する。
【0017】
HDD22は、不揮発性の記憶装置である。HDD22は、プログラムやデータ(OS、アプリケーション等)を格納する。サービス提供システム1と情報処理装置12とでは、HDD22に格納されるOS及びアプリケーションが異なるものとなっている。例えば、情報処理装置12は、アプリケーションとしてブラウザを有している。
【0018】
RAM23は、揮発性の半導体メモリである。RAM23は、プログラムやデータを一時保存する。
【0019】
ROM24は、不揮発性の半導体メモリである。ROM24は、プログラムやデータ(BIOS、OS設定、ネットワーク設定等)を格納する。
【0020】
入力装置25は、キーボードやマウス、タッチパネル等である。入力装置25は、ユーザー(システム管理者、営業担当者等)からの入力を受け付ける。
【0021】
表示装置26は、ディスプレイ等である。表示装置26は、処理結果を表示する。
【0022】
外部I/F27は、外部装置(記録媒体30等)に接続するインターフェースである。記録媒体30は、FD(Flexible Disk)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、SDメモリカード、USBメモリ等であり得る。
【0023】
通信I/F18は、ネットワーク15に接続するインターフェースである。
【0024】
図3は、実施形態にかかる機器11のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。機器11は、コントローラ31、操作パネル32、外部I/F33、通信I/F34、プリンタ35及びスキャナ36を備える。コントローラ31は、CPU41、RAM42、ROM43、NVRAM(Non Volatile Random Access Memory)44及びHDD45を備える。
【0025】
CPU41は、機器11全体の制御や機能を実現するための演算処理を行う装置である。CPU41は、ROM43やNVRAM44、HDD45等からプログラムやデータ、設定情報等をRAM42上に読み出し、処理を実行する。
【0026】
RAM42は、揮発性の半導体メモリである。RAM42は、プログラムやデータを一時保存する。
【0027】
ROM43は、不揮発性の半導体メモリである。ROM43は、プログラムやデータを格納している。
【0028】
NVRAM44は、不揮発性の半導体メモリである。NVRAM44は、設定情報等を格納している。
【0029】
HDD45は、不揮発性の記憶装置である。HDD45は、プログラムやデータを格納している。
【0030】
操作パネル32は、ユーザーからの入力を受け付ける入力部と、表示を行う表示部とを備えている。
【0031】
外部I/F33は、外部装置(記憶媒体50等)に接続するインターフェースである。記憶媒体50は、例えばICカード、FD、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリ等であり得る。
【0032】
通信I/F34は、ネットワーク15に接続するインターフェースである。
【0033】
プリンタ35は、印刷データを印刷する装置である。
【0034】
スキャナ36は、原稿を読み取って電子ファイル(画像ファイル)を生成する装置である。
【0035】
図4は、実施形態のサービス提供システム1の機能構成の一例を示すブロック図である。サービス提供システム1は、第1webサービス処理部101、第2webサービス処理部102、アプリ管理部103、認証管理部104、メール送信部105(通知部の一例)、アプリ情報記憶部111、テナント情報記憶部112、ユーザー情報記憶部113、認証情報記憶部114、契約情報記憶部115、類似テナント情報記憶部116及び機器連携情報記憶部117を備える。これらの構成要素101~105,111~117は、図2に例示されるようなハードウェアとソフトウェア(プログラム)との協働により実現され得る。また、これらの構成要素101~105,111~117のうちの少なくとも一部が専用のハードウェア(回路等)によって実現されてもよい。
【0036】
第1webサービス処理部101は、機器11にサービスに関連する各種機能を実現するためのアプリケーションを実行させる。第1webサービス処理部101の機能は、機器11のブラウザ151がJAVASCRIPT(登録商標)やCSS(Cascading Style Sheets)等の形式でダウンロードしたプログラムに従ってCPU41(図3参照)が動作することで実現される。第1webサービス処理部101は、アプリ実行部121及び画像構成部122を備える。アプリ実行部121は、アプリケーションを実行する。アプリ実行部121は、ユーザーにアプリ管理部103から取得したアプリ情報を表示し、ユーザーの設定に従い、アプリケーションの実行を機器11とアプリ管理部103へ依頼する。また、ユーザーによる問い合わせは、例えば、認証エラー等のアプリ実行に失敗した場合に機器11上に表示されるエラー画面や、ログイン後に表示されるメニュー画面から問い合わせ画面に遷移することで実施される。画像構成部122は、アプリケーションの画面表示を実行し、ユーザーに必要なパラメータを提示し、入力を受け付ける。
【0037】
第2webサービス処理部102は、情報処理装置12にサービスに関連する各種機能を実現するためのアプリケーションを実行させる。第2webサービス処理部102の機能は、情報処理装置12のブラウザ161がJAVASCRIPT(登録商標)やCSS等の形式でダウンロードしたプログラムに従ってCPU21(図2参照)が動作することで実現される。第2webサービス処理部102は、アプリ実行部131及び画像構成部132を備える。アプリ実行部131は、アプリケーションを設定するためのアプリケーションを実行する。アプリ実行部131は、営業担当者の入力を受け付けて、デフォルト値等の変更をアプリ管理部103へ依頼する。また、アプリ実行部131は、個人設定を表示するための認証を認証管理部104へ依頼し、アプリケーションの設定においてもファイルアップロード先等の外部サービスの認証等が必要な場合には、認証管理部104へ認証情報の取得を依頼する。画像構成部132は、アプリケーションの画面表示を実行し、営業担当者に必要なパラメータを提示し、入力を受け付ける。
【0038】
認証管理部104は、テナント情報、ユーザー情報、認証情報、契約情報、類似テナント情報及び機器連携情報の取得(抽出)や更新を行うための処理を行う。更新には、マージ及び削除が含まれる。また、認証管理部104は、認証情報記憶部114に認証情報を記憶させ、ユーザー、営業担当者、デバイス等のログインやアクセス制限を管理するための処理を行う。
【0039】
認証情報記憶部114は、ユーザーや営業担当者のアクセストークン等の認証情報を記憶する。
【0040】
テナント情報記憶部112は、サービス提供範囲を区切るためのテナントを定義したテナント情報を記憶する。下記表1は、テナント情報の一例を示している。
【0041】
【表1】
【0042】
ユーザー情報記憶部113は、テナント情報と紐づけられ、ユーザーの識別に利用するユーザー情報を記憶する。下記表2は、ユーザー情報の一例を示している。
【0043】
【表2】
【0044】
契約情報記憶部115は、ユーザーが利用するサービスの利用権限をテナント単位で定義した契約情報を記憶する。下記表3は、契約情報の一例を示している。
【0045】
【表3】
【0046】
機器連携情報記憶部117は、サービスの提供に利用される機器11とテナントとを紐づける機器連携情報を記憶する。下記表4は、機器連携情報の一例を示している。
【0047】
【表4】
【0048】
メール送信部105は、サービス提供システム1がメールを送信する仕組みを保持する。なお、本実施形態ではメールを送信する場合を例示するが、メールアドレス以外の連絡手段の情報が登録されている場合には、メール送信部105はSNS等の他のシステムへ情報を送信できる仕組みを保持する。
【0049】
類似テナント情報記憶部116は、第1webサービス処理部101によりグループ化された複数のテナント情報をリスト化した類似テナントリストを示す類似テナント情報を記憶する。
【0050】
図5は、実施形態にかかるサービス提供システム1の問い合わせ実施時における処理の一例を示すシーケンス図である。ユーザー(顧客)が機器11に対してログイン操作を行うと、機器11のブラウザ151及び第1webサービス処理部101によりメニュー画面が表示される(S1~S7)。本例では、アプリケーションを利用した際にエラーが発生し、問い合わせを実施する(S9~S11)。エラー発生時に表示されるエラー画面に記載された問い合わせURLの遷移ボタンを押下することで、機器11のディスプレイに問い合わせ画面が表示される。ユーザーが表示された問い合わせ画面に問い合わせの内容と詳細を入力すると、第1webサービス処理部101に問い合わせ内容が送信される(S12,S13)。また、別例として、メニュー画面に利用したいアプリケーションが表示されない場合は、メニュー画面より問い合わせ画面に遷移することで同様に問い合わせを実施できる。
【0051】
本実施形態の第1webサービス処理部101は、問い合わせ情報を送信した機器11に紐づけられたテナントに対応するテナント情報に類似するテナント情報をグループ化した類似テナントリストを生成する。メール送信部105は、営業担当者が使用する情報処理装置12にメールで問い合わせ内容と類似テナントリストを確認できる確認画面URL(リンク情報の一例)を通知する。
【0052】
具体的には、まず、第1webサービス処理部101が問い合わせ情報を送信した機器11に割り当てられた固有の機器IDとともに情報取得リクエストを認証管理部104に送信する(S14)。認証管理部104は、受信した機器IDに紐づけられたテナントIDを機器連携情報記憶部117より検索し、第1webサービス処理部101に送信する(S15~S18)。第1webサービス処理部101は、受信したテナントIDに対応するテナント情報を取得するためのテナント情報取得リクエストを認証管理部104に送信する(S19)。認証管理部104は、テナント情報取得リクエストに応じて、検索されたテナントIDに対応するテナント情報をテナント情報記憶部112から抽出して第1webサービス処理部101に送信する(S20~S22)。
【0053】
第1webサービス処理部101は、抽出されたテナント情報と、問い合わせ情報を送信した機器11に対応するテナント情報とを比較し、類似項目が規定数以上のテナント情報をグループ化した類似テナントリストを生成する(S23)。認証管理部104は、第1webサービス処理部101から送信された類似テナントリスト登録リクエストに応じて類似テナントリストを類似テナント情報記憶部116に保存する(S24~S27)。
【0054】
その後、第1webサービス処理部101は、問い合わせ内容と類似テナントリストを確認可能な通知メールの営業担当者への送信を要求する通知リクエストを送信し、メール送信部105は、通知リクエストに応じて通知メールを情報処理装置12に送信する(S28~S30)。認証管理部104及び第1webサービス処理部101は、機器11のブラウザ151に問い合わせが完了したことを表示させる(S31~S33)。
【0055】
図6は、実施形態にかかるサービス提供システム1の問い合わせ対応時における処理の一例を示すシーケンス図である。営業担当者は通知メールを受信すると、情報処理装置12のブラウザ161を通して類似テナントリスト等を確認可能な画面にアクセスすることができる。通知メール内の確認画面URLにアクセスをすると、第2webサービス処理部102が認証のためにログインを要求し、情報処理装置12のブラウザ161にログイン画面が表示される(S51,S52)。営業担当者がログインに必要な情報を入力して送信をすると、第2webサービス処理部102は受け取った情報を利用してログイン認証を行う(S53~S55)。
【0056】
第2webサービス処理部102は認証が完了すると類似テナント情報記憶部116から対象の類似テナントリストを取得して類似テナント確認画面を表示させる(S56~S60)。第2webサービス処理部102は、営業担当者に類似テナントリストの情報をもとに操作するテナントグループを選択させ、グループ操作画面を表示する(S61,S62)。
【0057】
営業担当者はグループ操作画面で対象テナントのマージ又は削除を選択し、選択結果が第2webサービス処理部102に送信される(S63)。マージが選択された場合には、第2webサービス処理部102から処理反映リクエストを受信した認証管理部104がマージ元のテナント情報をマージ先に統合し、テナント情報記憶部116に反映させる(S64~S74)。このとき、第2webサービス処理部102は、まず統合する際に利用する情報を選択するためのマージ操作画面を情報処理装置12に表示させ、営業担当者に利用したいテナント情報を個別に選択させる。第2webサービス処理部102は、選択内容を受信すると選択された情報をベースとしたテナント情報をマージ処理により生成して、認証管理部104に送信する。認証管理部104は、送信した情報に基づいてテナント情報記憶部116のマージ先テナント情報を更新し、更新終了後にマージ元のテナントを削除する。その後、認証管理部104は、ユーザー情報記憶部113にマージ元テナントIDが付与されているユーザーが存在する場合、対象ユーザーにマージ先のテナントIDを付与する。削除が選択された場合には、認証管理部104は削除対象となるテナント情報をテナント情報記憶部116から削除する(S75~S78)。
【0058】
マージ及び削除処理において問い合わせが発生した機器11に連携されたテナントが削除された場合は、機器連携記憶部117に情報を送りグループ化されていた削除されていないテナントIDに紐づけ直す(S79~S82)。選択された処理が完了した後、メール送信部105より問い合わせ対応内容の通知を行い、第2webサービス処理部102は処理を完了したことを情報処理装置12のブラウザ161に表示させる(S83~S88)。
【0059】
図7は、実施形態にかかる問い合わせ画面51の一例を示す図である。ここで例示する問い合わせ画面51は、図5のステップS13で機器11のブラウザ151に表示される画面である。ユーザーが問い合わせ内容をリストから選択し、詳細な説明をテキストボックスの内容に任意記載したうえで送信ボタンを押下することで、第1webサービス処理部101に問い合わせが送信される。ここで記載された問い合わせ内容は、類似テナントリスト等を通知する通知メールに一緒に記載される。
【0060】
図8は、実施形態にかかる通知メール56の一例を示す図である。ここで例示する通知メール56は、図5のステップS30で営業担当者(情報処理装置12)に送信されるメールである。通知メール56には、問い合わせを送信したユーザー(お客様名)、問い合わせを送信した機器11を示す機器ID、当該機器11に連携されたテナントを示すテナントID、問い合わせの内容、問い合わせの詳細、確認画面URL301及びグループ化テナント情報302が含まれている。問い合わせの内容及び詳細は、問い合わせ画面51に入力されたものとなる。確認画面URL301にアクセスすることで、類似テナントリストを情報処理装置12に表示できる。グループ化テナント情報302は、当該機器11に連携されたテナントに類似するテナントをグループ化した情報である。
【0061】
図9は、実施形態にかかる確認画面61の一例を示す図である。ここで例示する確認画面61は、図6のステップS60で表示される類似テナントリスト311の確認画面である。類似テナントリスト311は、営業担当者が利用する情報処理装置12のブラウザ161に表示され、グループ化されたテナント名と類似項目が目視で比較できるように配置されている。グループ化の根拠として使われた項目は視覚的に判断がつくように強調されて表示される。グループ化された類似テナントの情報が複数存在する場合はスクロールすることで確認ができるように配置され、操作したいグループを選択することで第2webサービス処理部102に選択した情報が送られてグループ操作画面に遷移することができる。
【0062】
図10は、実施形態にかかるグループ操作画面66の一例を示す図である。ここで例示するグループ操作画面66は、図6のステップS62で表示される画面である。営業担当者は、グループ操作画面66より問い合わせの解消手段として対象テナントのマージ又は削除を選択できる。マージの場合、統合されるマージ元テナントとマージ先となるマージ先テナントを選択して処理実行ボタンを押下する。削除の場合、削除対象となるテナントを選択して処理実行ボタンを押下する。処理実行ボタンが押下されると第2webサービス処理部102及び認証管理部104に選択した情報が送られ、選択された処理が実施される。当該処理の完了後に処理結果が情報処理装置12に表示される。また、メール送信部105はユーザーへ問い合わせ対応結果をメール等により通知する。
【0063】
図11は、実施形態にかかるマージ操作画面71の一例を示す図である。図12は、実施形態にかかるマージ完了画面76の一例を示す図である。ここで例示するマージ操作画面71は図6のステップS64で表示される画面であり、マージ完了画面76は図6のステップS88で表示される画面である。マージ操作画面71では、マージ先にテナントに反映させる個別の情報を選択できる。この時、テナントIDのようにマージ先テナントを選択した際に一意に決まる情報は選択できず、対象外の値が半輝度になる。また、契約IDのように複数保持が可能な情報についてはすべての情報がマージ先テナントに反映される。マージ操作画面71の処理実行ボタンを押下し、処理が完了するとマージ完了画面76が情報処理装置12に表示される。マージ完了画面76では最終的にマージ先テナントに反映された情報を確認できる表が表示される。
【0064】
上記のような機能を有するサービス提供システム1、機器11又は情報処理装置12で実行されるプログラムは、それらに搭載された記憶装置(例えばROM24、HDD22、ROM43、NVRAM44、HDD45等)に予め組み込まれて提供される。当該プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供できるように構成されてもよい。
【0065】
当該プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。当該プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。当該プログラムは、上述した各機能部を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはプロセッサ(例えばCPU21,41等)が記憶装置からプログラムを読み出して実行することにより上記各機能部が主記憶装置上にロードされ、主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0066】
上記実施形態によれば、ユーザーにより問い合わせが行われた(問い合わせ情報を送信した)機器に紐づけられたテナントに対応するテナント情報と類似するテナント情報がグループ化される。そして、当該グループ化の結果(例えば類似テナントリスト)に基づいてデータベース内の情報(例えばテナント情報、ユーザー情報、契約情報、機器連携情報等)が更新される。また、営業担当者は、類似テナントリストを確認しながら重複登録されたテナント情報を修正(マージ又は削除)することができる。これにより、データベースにおけるテナントの重複登録を簡便に修正することができ、システムのメンテナンス性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0067】
1 サービス提供システム
11 機器
12 情報処理装置
101 第1webサービス処理部
102 第2webサービス処理部
104 認証管理部
112 テナント情報記憶部
113 ユーザー情報記憶部
115 契約情報記憶部
116 類似テナント情報記憶部
117 機器連携情報記憶部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0068】
【特許文献1】特開2006-134041号公報
図1
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図12