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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023143421
(43)【公開日】2023-10-06
(54)【発明の名称】内視鏡の操作装置及び内視鏡
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/00 20060101AFI20230928BHJP
   A61B 1/015 20060101ALI20230928BHJP
   A61B 1/008 20060101ALI20230928BHJP
   G02B 23/24 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
A61B1/00 711
A61B1/015 512
A61B1/008 512
G02B23/24 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】28
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022050775
(22)【出願日】2022-03-25
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】弁理士法人航栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】九貫 義幸
(72)【発明者】
【氏名】古田 綾菜
(72)【発明者】
【氏名】千田 豊
【テーマコード(参考)】
2H040
4C161
【Fターム(参考)】
2H040BA21
2H040DA03
2H040DA21
2H040DA56
2H040DA57
4C161DD03
4C161FF12
4C161HH05
4C161HH22
4C161HH32
4C161HH33
4C161JJ03
(57)【要約】
【課題】低コストで製造可能な内視鏡とその操作装置を提供する。
【解決手段】内視鏡1の操作装置2は、複数のケース部材に分離可能な筐体9と、吸引ボタン11、吸引ノズル12、及び、吸引ボタン11と吸引ノズル12を接続する接続管13を含む吸引用ユニット10と、を備え、複数のケース部材は、吸引用ユニット10が装着される第1装着部3Aを含む第1ケース部材3と、第1ケース部材3と固着される第2ケース部材4と、を含み、吸引用ユニット10は、一部が第1ケース部材3と第2ケース部材4によって挟持されて筐体9内での位置が固定されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡の操作装置であって、
複数のケース部材に分離可能な筐体と、
吸引ボタン、吸引ノズル、及び、前記吸引ボタンと前記吸引ノズルを接続する接続管を含む吸引用ユニットと、を備え、
前記複数のケース部材は、前記吸引用ユニットが装着される第1装着部を含む第1ケース部材と、前記第1ケース部材と固着される第2ケース部材と、を含み、
前記吸引用ユニットは、一部が前記第1ケース部材と前記第2ケース部材によって挟持されて前記筐体内での位置が固定されている、内視鏡の操作装置。
【請求項2】
請求項1に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記吸引ボタンに接続された吸引管路を更に備え、
前記第1ケース部材は、前記吸引管路が装着される第2装着部を含む、内視鏡の操作装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記内視鏡における処置具の挿通管路を、前記吸引管路と前記処置具の導入管路とに分岐させる分岐部材を更に備え、
前記第1ケース部材は、前記分岐部材が装着される第3装着部を有し、
前記分岐部材は、一部が前記第1ケース部材と前記第2ケース部材によって挟持されて、前記筐体内での位置が固定されている、内視鏡の操作装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記吸引用ユニットは、前記吸引ボタンと前記吸引ノズルを保持する保持部材を更に含む、内視鏡の操作装置。
【請求項5】
請求項4に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記保持部材は、前記第1ケース部材と前記第2ケース部材によって挟持される内視鏡の操作装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記吸引ボタンと前記吸引ノズルは、前記第1ケース部材と前記第2ケース部材によって挟持される内視鏡の操作装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記内視鏡の湾曲部を操作する湾曲操作部と、
前記湾曲操作部と前記湾曲部を接続するワイヤと、
前記ワイヤが挿通されるガイド部材と、
回路基板と、
前記ガイド部材及び前記回路基板を支持する支持部材と、を備え、
前記支持部材は、前記第1ケース部材と前記第2ケース部材のうちの前記第1ケース部材のみに支持されている、内視鏡の操作装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記第1ケース部材と前記第2ケース部材は、前記操作装置を把持した状態での手の厚み方向に分離可能となっている、内視鏡の操作装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記吸引ノズルと前記吸引ボタンは、前記第1ケース部材と前記第2ケース部材の境界線に沿って並ぶ、内視鏡の操作装置。
【請求項10】
請求項9に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記吸引ノズルと前記吸引ボタンは、前記筐体の同一側面に設けられる、内視鏡の操作装置。
【請求項11】
請求項10に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記吸引ノズルは、前記吸引ボタンよりも前記内視鏡の基端側に配置されている、内視鏡の操作装置。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか1項に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記筐体は、前記内視鏡の湾曲部を操作する湾曲操作部が設けられる第1側面と、前記第1側面の基端側の縁に接続された前記内視鏡の先端側に延びる第2側面とを含み、
前記吸引ノズルと前記吸引ボタンは、前記第2側面に設けられる、内視鏡の操作装置。
【請求項13】
請求項12に記載の内視鏡の操作装置であって、
外部機器と接続されるケーブルを備え、
前記ケーブルは、前記第1側面における前記内視鏡の先端側に設けられる、内視鏡の操作装置。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか1項に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記吸引ノズルは、回動可能に構成される、内視鏡の操作装置。
【請求項15】
請求項14に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記吸引ノズルは、前記操作装置を把持した状態での手の厚み方向の一方側に向いた状態と、前記厚み方向の他方側に向いた状態との間で回動可能に構成される、内視鏡の操作装置。
【請求項16】
請求項14又は15に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記筐体は、前記吸引ノズルの回動範囲を規制する規制部を有する、内視鏡の操作装置。
【請求項17】
請求項14から16のいずれか1項に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記吸引用ユニットは、前記吸引ノズルの回動位置を保持する保持部を有する、内視鏡の操作装置。
【請求項18】
請求項1から17のいずれか1項に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記第1ケース部材と前記第2ケース部材の一方には係合部が設けられ、
前記第1ケース部材と前記第2ケース部材の他方には前記係合部と係合する被係合部が設けられる、内視鏡の操作装置。
【請求項19】
請求項1から18のいずれか1項に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記第1ケース部材と前記第2ケース部材は樹脂で構成される、内視鏡の操作装置。
【請求項20】
請求項1から19のいずれか1項に記載の内視鏡の操作装置と、
挿入部と、を備える内視鏡。
【請求項21】
内視鏡の操作装置であって、
吸引ボタンと、
吸引ノズルと、
前記吸引ボタン及び前記吸引ノズルを収容する筐体と、を備え、
前記吸引ボタンと前記吸引ノズルは、前記操作装置の長手方向に沿って並んで配置されている、内視鏡の操作装置。
【請求項22】
請求項21に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記吸引ボタンと前記吸引ノズルは、前記筐体の同一側面に設けられる、内視鏡の操作装置。
【請求項23】
請求項21又は22に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記吸引ノズルは、前記吸引ボタンよりも前記内視鏡の基端側に配置されている、内視鏡の操作装置。
【請求項24】
請求項23に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記吸引ノズルは、回動可能に構成される、内視鏡の操作装置。
【請求項25】
請求項24に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記吸引ノズルは、前記操作装置を把持している手の厚み方向の一方側に向いた状態と、前記厚み方向の他方側に向いた状態との間で回動可能に構成される、内視鏡の操作装置。
【請求項26】
請求項24又は25に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記吸引ノズルの回動位置を保持する保持部を有する、内視鏡の操作装置。
【請求項27】
請求項21から26のいずれか1項に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記筐体は、前記内視鏡の湾曲部を操作する湾曲操作部が設けられる第1側面と、前記第1側面の基端側の縁に接続された前記内視鏡の先端側に延びる第2側面とを含み、
前記吸引ノズルと前記吸引ボタンは、前記第2側面に設けられる、内視鏡の操作装置。
【請求項28】
請求項21から27のいずれか1項に記載の内視鏡の操作装置であって、
前記筐体は、複数のケース部材に分離可能であり、
前記吸引ボタンと前記吸引ノズルは、一部が前記複数のケース部材によって挟持されて、前記筐体内での位置が固定されている、内視鏡の操作装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡の操作装置及び内視鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、近位端に配置された操作部と、上記操作部の遠位端に配置された挿入部分と、上記挿入部分の遠位端に配置された屈曲部分と、上記操作部と上記屈曲部分との間に配置された2つの制御ワイヤとを備える内視鏡が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2012-511356号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、組み立て性に優れ、低コストで製造可能な内視鏡を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の技術に係る一つの実施形態の内視鏡の操作装置は、複数のケース部材に分離可能な筐体と、吸引ボタン、吸引ノズル、及び、上記吸引ボタンと上記吸引ノズルを接続する接続管を含む吸引用ユニットと、を備え、上記複数のケース部材は、上記吸引用ユニットが装着される第1装着部を含む第1ケース部材と、上記第1ケース部材と固着される第2ケース部材と、を含み、上記吸引用ユニットは、一部が上記第1ケース部材と上記第2ケース部材によって挟持されて上記筐体内での位置が固定されている、ものである。
【0006】
本開示の技術に係る一つの実施形態の内視鏡の操作装置は、内視鏡の操作装置であって、吸引ボタンと、吸引ノズルと、上記吸引ボタン及び上記吸引ノズルを収容する筐体と、を備え、上記吸引ボタンと上記吸引ノズルは、上記操作装置の長手方向に沿って並んで配置されている、ものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、組み立て性に優れ、低コストで製造可能な内視鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態である内視鏡1を備えた内視鏡システム100の概略斜視図である。
図2図1に示す操作装置2を斜め前方側から見た拡大斜視図である。
図3図2に示す操作装置2を斜め後方側から見た斜視図である。
図4】操作装置2の分解斜視図である。
図5】吸引用ユニット10の分解斜視図である。
図6】吸引ノズル12の保持部材5への組み込み構造を示す分解斜視図である。
図7】吸引ノズル12の回動範囲を規制する構造を示す断面斜視図である。
図8】吸引用ユニット10の組立状態における断面図である。
図9】分岐部材50の周辺を拡大した断面図である。
図10図9に示す各部品を分解した分解斜視図である。
図11】挿通管路20の基端部20aを示す斜視図である。
図12】分岐部材50を部分的に拡大した断面斜視図である。
図13】挿通管路20の基端部20aの2つの変形例を示す斜視図である。
図14】湾曲操作部6及び回路基板7の取付け構造を示す拡大斜視図である。
図15】第1ケース部材3に各部品を組み込んだ状態を示す分解斜視図である。
図16図15のA-A線の断面図である。
図17図15における下方部分の拡大斜視図である。
図18】第1ケース部材3の内面を示す斜視図である。
図19】第2ケース部材4の内面を示す斜視図である。
図20】筐体9の下端部の拡大分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、本発明の一実施形態である内視鏡1を備えた内視鏡システム100の概略斜視図である。
内視鏡システム100は、内視鏡1と、タブレット型端末、及び、タブレット型端末と内視鏡1とを接続するインタフェースアダプタを内蔵するケース91と、吸引装置93等の外部機器と、を備えている。
【0010】
内視鏡1は、一方向に延びる管状部材であって観察対象物としての体腔内に挿入される挿入部1Aと、挿入部1Aの基端部に連設された鉗子操作及び吸引操作等を行うための操作部材が設けられた操作装置2と、内視鏡1をケース91のインタフェースアダプタに着脱自在に接続するコネクタ部2b含むユニバーサルコード等のケーブル2Aと、を備える。挿入部1Aは、可撓性のチューブ等で構成される。内視鏡1は、単回使用(シングルユース)なものであるが、これに限定されるものではない。単回使用の内視鏡は、操作装置2において液密性や耐久性が強く求められない点に留意されたい。
【0011】
操作装置2には、細胞又はポリープ等の生体組織を採取するための採取器具である生検鉗子又は電気メス等の処置具90(図2参照)を、挿入部1Aの内部に設けられた挿通管路20(図4参照)に導入するための導入開口を備えた導入管路40が設けられる。挿入部1Aは、可撓性を有する軟性部1aと、軟性部1aの先端に設けられた湾曲部1bと、湾曲部1bの先端に設けられた硬質の先端部1cとから構成される。湾曲部1bは、操作装置2に設けられた湾曲操作部6の回動操作により湾曲自在に構成されている。湾曲部1bは、内視鏡1が使用される被検体の部位等に応じて、任意の方向及び任意の角度に湾曲でき、先端部1cを所望の方向に向けることができる。挿通管路20は、挿入部1Aの基端から先端まで延びて設けられている。操作装置2には、吸引管94を介して吸引装置93に接続された吸引ノズル12及び吸引ボタン11が設けられている。
【0012】
以下の説明では、操作装置2において、直交する3方向のうち、長さの長い順から、上下方向、前後方向、左右方向と称する。左右方向は、操作装置2を正規の姿勢で手で把持した場合の、その手の厚み方向に相当する。上下方向は、操作装置2の長手方向である。以下の説明では、便宜上、図2に記載したように、前方、後方、左方、右方、上方、下方を定義し、前方をFr、後方をRr、左側をL、右側をR、上方をU、下方をD、として示す。上下方向については、操作装置2における内視鏡1の先端側を鉛直下に向けた状態で、上側(上方向)を「U」、下側(下方向)を「D」として記載している。左右方向については、操作装置2を把持した操作者から見て、右側(右方向)を「R」、左側(左方向)を「L」として記載している。前後方向については、操作装置2を把持した操作者から見て、後側(後方向)を「Rr」、前側(前方向)を「Fr」、として記載している。上下方向のうちの上側のことを操作装置2又は内視鏡1の基端側とも記載し、上下方向のうちの下側のことを操作装置2又は内視鏡1の先端側とも記載する。
【0013】
図2は、図1に示す操作装置2を斜め前方側から見た拡大斜視図である。図3は、図2に示す操作装置2を斜め後方側から見た斜視図である。図4は、操作装置2の分解斜視図である。
図2から図4に示すように、操作装置2は、上下方向に細長く形成された筐体9内に各部品が収容された構成である。筐体9は、左側の第1ケース部材3と、第1ケース部材3と固着された右側の第2ケース部材4と、を備える。第1ケース部材3と第2ケース部材4は、後述するように、分離可能に係合されており、この係合を解除することで、境界線PLにて、左右方向に分離可能になっている。境界線PLは、第1ケース部材3と第2ケース部材4との突合せ面の外縁によって構成される線であり、図2から図4に示すように、吸引ボタン11及び吸引ノズル12が設けられる位置と、導入管路40が設けられる位置と、挿入部1Aが設けられる位置と、ケーブル2Aが設けられる位置にも存在している。
【0014】
筐体9の外面は、右側の右側面9Rと、左側の左側面9Lと、後側の後側面9Rrと、後側面9Rrの上側の縁1tに接続され、且つ、下側(内視鏡1の先端側)に向かって斜めに延びる上側面9Uと、上側面9Uに接続された前側面9Frと、後側面9Rrの下側の縁に接続され、且つ、下側(内視鏡1の先端側)に向かって斜めに延びる、上側面9Uとは反対方向に向いた下側面9Dと、を含む。後側面9Rrと下側面9Dは、第1側面を構成する。後側面9Rrの上側の縁1tは、操作装置2の基端側の縁を構成している。前側面9Frの下端部には、導入管路40が設けられている。導入管路40は、上下方向及び左右方向に対して非直交で交差する方向(斜め前上方向)に延びて構成されている。
【0015】
図3に示すように、後側面9Rrには、その上方寄りの湾曲した角部分に側面開口9hが設けられている。側面開口9hからは、湾曲部1bを操作するための湾曲操作部6の一部が突出して設けられている。上側面9Uには、吸引ノズル12と吸引ボタン11が境界線PLに沿って並んで突出して設けられている。吸引ノズル12は、吸引ボタン11よりも基端側(縁1t側)に配置されている。
【0016】
吸引ノズル12のノズル先端12eには、吸引管94が接続される。下側面9Dからは、ケーブル2Aが引き出されて、外部機器と接続される。なお、下側面9Dは、製品状態では、カバー部材9bにより覆われるようになっている。筐体9における、下側面9Dの下端縁と、右側面9Rの下端縁と、左側面9Lの下端縁と、前側面9Frの下端縁とを繋ぐ面からは、挿入部1Aが突出して設けられている。ケーブル2Aと挿入部1Aは、いずれも、境界線PL上に配置されている。
【0017】
図4に示すように、操作装置2内には、吸引用ユニット10と、ワイヤ用ユニット18と、ケーブル2Aと、挿入部1Aと、が収容される。挿入部1Aの基端側には、スリーブ状の挿入部保持部1gが接着等によって取付けられている。
【0018】
吸引用ユニット10は、吸引ボタン11、吸引ノズル12、吸引ボタン11と吸引ノズル12とを接続する接続管13、吸引ボタン11と吸引ノズル12を保持する板状の保持部材5、可撓性のチューブ等で構成された上下方向に沿って延びる吸引管路30、及び分岐部材50を含む。分岐部材50は、内視鏡1の挿入部1Aに内蔵された処置具チャンネルチューブ等で構成される挿通管路20(処置具が挿通される管路)を、導入管路40と、吸引管路30とに分岐させる部材である。本実施形態では、分岐部材50と導入管路40が一体的に形成されているが、これらが別体で構成されていてもよい。
【0019】
ワイヤ用ユニット18は、湾曲操作部6、湾曲操作部6と内視鏡1の湾曲部1bとを接続する一対のワイヤ6w(図では一部のみを図示)、各ワイヤ6wが挿通される筒状のガイド部材6p、回路基板7、及びガイド部材6pと回路基板7を支持する支持部材8を含む。支持部材8は、厚み方向が左右方向と一致し且つ長手方向が上下方向と一致するプレート状となっている。
【0020】
図5は、吸引用ユニット10の分解斜視図である。図6は、吸引ノズル12の保持部材5への組み込み構造を示す分解斜視図である。図7は、吸引ノズル12の回動範囲を規制する構造を示す断面斜視図である。図8は、吸引用ユニット10の組立状態における断面図である。
【0021】
図8に示すように、接続管13は、略L字形状の構造となっている。接続管13の一端13aは、吸引ボタン11に設けられた接続部11cと連結され、接続管13の他端13cは、吸引ノズル12のノズル本体12bに取り付けられている。
【0022】
図5に示すように、吸引ノズル12は、接続管13の他端13cに回動可能に取付けられたノズル本体12bと、ノズル本体12bに被さるように設けられたキャップ部材12cと、ノズル本体12bにおける接続管13の他端13c側と反対側の端部から右側に突出したノズル先端12eと、を備える。ノズル本体12bは、接続管13の他端13cを中心にして、接続管13の他端13cに対して回動可能に構成されている。
【0023】
ノズル本体12bは、保持部材5において厚み方向に貫通して設けられたノズル用穴5b内に装着される。キャップ部材12cは、ノズル本体12bをノズル用穴5bに装着した後に取付けられる。例えば、キャップ部材12cは、キャップ部材12cの内面に設けられた被係止凸12g(図8参照)と、ノズル本体12bに設けられた係止凸12f(図6参照)との係合により取付けられる。
【0024】
図6に示すように、ノズル本体12bにおける、保持部材5とノズル先端12eとの間の部分には、ノズル先端12eと同じ方向に張り出したアーム部12hが設けられている。アーム部12hの先端には、保持部材5側(図中下側)に向かって突出する係合突起12iが設けられている。
【0025】
保持部材5には、係合突起12iと係合可能に突出した保持部5dが、ノズル本体12bの周りに180度の位置で2箇所に設けられている。すなわち、2つの保持部5dは、ノズル本体12bの回動軸を挟んで左右方向に並んで配置されている。これらの保持部5dにより、ノズル先端12eの向きは、右を向いた状態と左を向いた状態とのいずれかで保持可能となっている。
【0026】
図6では、係合突起12iと右側の保持部5dとの係合により、ノズル先端12eが右を向く位置で保持されている状態を示している。図6に示す状態から、係合突起12iが右側の保持部5dを乗り越えるようにノズル先端12eを左回りに移動させると、アーム部12hが撓むことで、係合突起12iと右側の保持部5dの係合が解除される。これにより、ノズル先端12eを、左に向く位置まで回転させることができる。係合突起12iが左側の保持部5dを乗り越えるまでノズル先端12eが回転されると、係合突起12iと左側の保持部5dとが係合し、ノズル先端12eが左を向く位置で保持されることになる。
【0027】
ここで、ノズル本体12bの下端には、図6及び図7に示すように、ノズル本体12bの径方向に大径の形状の鍔部12aが形成されている。鍔部12aの先端面には、その径方向外側に向かって突出する規制突起12dが設けられている。規制突起12dの突出方向は、ノズル先端12eの突出方向と同じである。図7に示すように、規制突起12dは、第1ケース部材3及び第2ケース部材4の内面にそれぞれ設けられた突起状の規制部2dに当接可能に構成されている。これら2つの規制部2dは、左右方向に並んで配置されている。
【0028】
係合突起12iと右側の保持部5dとが係合した図6の状態では、図7に示したように、第2ケース部材4に設けられた規制部2dと規制突起12dとが当接することで、ノズル先端12eがそれ以上前側に回転されることが規制される。また、係合突起12iと左側の保持部5dとが係合した状態では、第1ケース部材3に設けられた規制部2dと規制突起12dとが当接することで、ノズル先端12eがそれ以上前側に回転されることが規制される。このように、吸引ノズル12は、操作装置2を把持した状態での手の厚み方向の一方側に向いた状態(例えば、図2に示すように左手の内側に向いた状態)と、厚み方向の他方側に向いた状態(図2の状態とは反対に手の甲の方向に向いた状態)との間で回動可能に構成されている。
【0029】
図8に示すように、吸引ボタン11は、内部に空洞を有し且つ押下可能な操作子11sを含むボタン本体11bと、ボタン本体11bの内部に設けられた開閉バルブ11vと、を備える。ボタン本体11bは、保持部材5において厚み方向に貫通して設けられたボタン用穴5a(図5参照)内に装着される。ボタン本体11bには、ボタン本体11bの内部と繋がる筒状の接続部11c及び接続部11jが突出して設けられている。接続部11jには、吸引管路30の上端部31が連結されている。吸引管路30の下端部32は、分岐部材50に含まれる連結部材60の接続部61に連結されている。ボタン本体11bにおける保持部材5よりも内側には、鍔部11aが形成されている。この鍔部11aよりも内側に、接続部11cと接続部11jが設けられている。
【0030】
吸引ボタン11の操作子11sを押すことで、開閉バルブ11vが開いて、吸引ノズル12のノズル先端12eと、吸引管路30とが、吸引ボタン11及び接続管13を介して、連通した状態になる。吸引ボタン11の操作子11sを押していない状態では、開閉バルブ11vが閉じて、吸引ノズル12のノズル先端12eと、吸引管路30とが連通しない状態になる。
【0031】
以上のように構成された吸引用ユニット10は、保持部材5、吸引ボタン11、吸引ノズル12、接続管13、吸引管路30、及び分岐部材50の各吸引系の部品が、接着やネジ止め等を用いずに、嵌合、圧入、又は係合のみで組み立てられることで、完成される。
【0032】
図9は、分岐部材50の周辺を拡大した断面図である。図9は、左右方向に垂直な切断面を示している。図10は、図9に示す各部品を分解した分解斜視図である。図11は、挿通管路20の基端部20aを示す斜視図である。図12は、分岐部材50を部分的に拡大した断面斜視図である。
【0033】
分岐部材50は、内部にY字状に連通した空間を有する本体部53と、本体部53に着脱可能に構成された連結部材60と、を備える。本体部53は、処置具90を挿通可能な処置具導入開口40Aと、挿通管路20が挿入される挿通管路側開口54と、連結部材60が嵌合される嵌合開口51と、を有し、これら3つの開口を繋ぐY字状の内部空間を有する。図9及び図12には、本体部53における内部空間の分岐位置40eが示されている。この分岐位置40eから処置具導入開口40Aに至る筒状の部分によって導入管路40が構成されている。分岐位置40eから嵌合開口51に至る筒状の部分は、挿通管路20と吸引管路30とを接続可能な接続管路を構成する。導入管路40を構成する本体部53の外周面には、処置具導入開口40Aに近い位置にフランジ部41が設けられ、このフランジ部41と処置具導入開口40Aとの間には、溝部42が設けられている。導入管路40の軸線は、上下方向及び前後方向に交差する方向に延びており、図9の例では、前上方向に延びる構成となっている。
【0034】
連結部材60は、本体部53の内部空間と吸引管路30とを連結するものであり、吸引管路30が接続される筒状の接続部61と、接続部61と一体的に形成された、導入管路40に挿通される処置具90の移動をガイドするガイド部62と、を備える。接続部61の軸線は、上下方向と一致している。連結部材60は、ガイド部62が嵌合開口51に嵌合されることで、本体部53に装着される。図9及び図12に示したように、ガイド部62が嵌合開口51に嵌合された状態では、ガイド部62のガイド面62cが、導入管路40の軸線方向に見た時に、導入管路40の内壁面から突出しないように構成されている。具体的には、ガイド面62cは、円弧状の湾曲面で且つ導入管路40の軸線に沿うように傾斜した形状となっている。また、図12に示すように、ガイド面62cの縁62eは、丸みを帯びた構成(面取りされた構成)となっている。
【0035】
挿通管路20は、挿入部1Aの先端まで延びて構成されており、その軸線方向は上下方向と一致する。挿通管路20の基端側は挿入部1Aの外に設けられる。そして、挿入部1Aの外に設けられた挿通管路20は、図9に示すように、挿通管路側開口54から分岐部材50に内挿されている。分岐部材50に挿入された挿通管路20の基端部20aは、筒状の第1部分21と、第1部分21よりも基端側の第2部分22と、を含む。第2部分22の上下方向の長さは、第1部分21の上下方向の長さよりも大きくなっていることが好ましい。第2部分22の外周面には、導入管路40側(換言すると前側)を向く開口24が形成されている。
【0036】
開口24から露出する第2部分22の内周面22iは、導入管路40の軸線の延長線と交差していることが好ましい。また、挿通管路20の軸線方向(上下方向と同義)における第2部分22の基端側の端縁22eの位置は、導入管路40の軸線の延長線と内周面22iとの交差位置よりも吸引管路30側にあることが好ましい。このような構成より、処置具90を導入管路40から挿入したとき(図9に挿入の軌跡を矢印で示す)、処置具90の先端は、内周面22iに接触して第1部分21の内部に向くように案内される。内周面22iが、導入管路40の軸線の延長線との交差位置よりも上側まで延びていることで、挿通管路20の基端部20aの端縁22eと本体部53の内周壁との境界部分に、処置具90の先端が接触しないようにできる。この境界部分に処置具90が触れないことで、処置具90の出し入れをスムーズに行うことが可能になる。
【0037】
また、処置具90を出し入れする際には、連結部材60のガイド面62cによって、処置具90の移動をガイドできる。また、処置具90を引き抜くときには、ガイド部62によって、導入管路40の終端である分岐位置40eに、処置具90が触れるのを防ぐことができる。このように、分岐部材50の構成によれば、処置具90の出し入れをスムーズに行うことができる。
【0038】
なお、分岐部材50は、本体部53と連結部材60とを別体として構成しているが、これらは一体的に成型してもよい。本体部53と連結部材60とが別体になっていることで、ガイド面62cの設計自由度を上げることができる。また、分岐部材50の製造も容易となる。
【0039】
図11に示すように、挿通管路20の基端部20aは、従来から知られている円筒状の挿通管路20の基端を部分的に切断することで形成されている。図11では、この切断によって露出する第1部分21の第2部分22側の切断面が端面21eとして示されている。また、この切断によって露出する第2部分22の切断面が端面22tとして示されている。端面21eは、挿通管路20の軸線方向に垂直な面となっている。端面22tは、上下方向及び左右方向に平行な面となっている。
【0040】
図12に示すように、分岐部材50の挿通管路側開口54は、その奥側(上側)よりも若干大きい径で構成されており、第1部分21が挿入される最深部には、奥側との内径差によって、当接面54eが形成されている。この当接面54eは、挿通管路20の軸線方向に対して垂直な面となっている。この当接面54eと、基端部20aの端面21eとが当接することで、分岐部材50に対する挿通管路20の挿入深さが規定される。
【0041】
また、本体部53の内部における当接面54eよりも奥側(上側)には、第2部分22を受容するべく、内周面の一部の径が若干大きく形成された大径段差部52aが設けられている。この大径段差部52aによって、本体部53内には、大径段差部52a内に第2部分22が受容されたときに、挿通管路20の端面22tと当接する段差面52eが形成される。段差面52eは、上下方向及び左右方向に平行な面である。この段差面52eと端面22tが当接することで、挿通管路20の基端部20aは、その径方向の回転が規制される。
【0042】
挿通管路20の開口24のサイズは、挿通管路20の軸線方向に見て、挿通管路20の中心からの開放角度θ(図11参照)を定義した場合、例えば、「270度≧θ≧180度」の範囲にあることが好ましい。
【0043】
なお、開口24の形状は、図11に示した形状に限らず、様々な形状を採用できる。図13は、挿通管路20の基端部20aの2つの変形例を示す斜視図である。例えば、図13(a)に示すように、挿通管路20の基端部20aにおいて先端部分を斜めに切断した構成としてもよい。すなわち、第2部分22の切断面23tが楕円形で傾斜した構成となっていてもよい。また、図13(b)に示すように、挿通管路20の基端部20aにおいて先端部分に環状形の環状先端部25を残して形成された開口24を備える構成となっていてもよい。
【0044】
図14は、湾曲操作部6及び回路基板7の取付け構造を示す拡大斜視図である。図15は、第1ケース部材3に各部品を組み込んだ状態を示す分解斜視図である。図16は、図15のA-A線の断面図である。図17は、図15における下方部分の拡大斜視図である。図18は、第1ケース部材3の内面を示す斜視図である。図19は、第2ケース部材4の内面を示す斜視図である。図20は、筐体9の下端部の拡大斜視図である。
【0045】
図14に示すように、湾曲操作部6は、回転支軸6cを中心として回転可能なプーリー6bと、プーリー6bの外周面の一部(具体的には外周面の半分の部分)からプーリー6bの回転半径方向に延出された操作桿部6aとを備えている。操作桿部6aの先端には指当て部6dが設けられている。プーリー6bには、一対のワイヤ6wが間隔を開けて取付けられている。湾曲操作部6は、操作桿部6aのみが側面開口9hから外部に突出するように配置される。
【0046】
ワイヤ6wは、支持部材8の平面部8aに設けられたガイド溝8g(図16参照)内に支持されたガイド部材6pを介して、移動可能に支持されている。また、回路基板7は、支持部材8の長手方向の両端に突設された支持フック8cに係止される。回路基板7は、更に接着剤によって支持部材8と接着されていてもよい。
【0047】
筐体9内への各部品の組み込みは、先ず、第1ケース部材3に各部品を装着した状態で、第1ケース部材3に対して第2ケース部材4を被せて、これらを係合させることで行われる。具体的には、まず、ワイヤ用ユニット18と、ケーブル2Aと、吸引用ユニット10と、挿入部1Aとが連結されて、1つのユニットが形成される。分岐部材50と挿通管路20との連結は、例えば、基端部20aのうちの第1部分21の外周面に接着剤が塗布され、この状態の基端部20aが分岐部材50に内挿され、第1部分21と分岐部材50の内周壁とが接着されることで行われる。
【0048】
次に、図15に示したように、上記のユニットが第1ケース部材3に装着される。具体的には、図14に示したように、湾曲操作部6の回転支軸6cは、第1ケース部材3の内面に設けられた回転支持部3kに支持されるように組み込まれる。また、支持部材8は、その長手方向の両端部分に設けられた嵌入端部8bを、第1ケース部材3の内面に設けられた一対の取付突起3dの固定溝3dgに嵌入するようにして組み込まれる。支持部材8は、更に接着剤によって第1ケース部材3と接着されてもよい。
【0049】
吸引用ユニット10は、吸引ボタン11、吸引ノズル12、及び保持部材5に対応させて第1ケース部材3に設けられた第1装着部3A(図18参照)と、吸引管路30に対応させて第1ケース部材3の内面に少なくとも設けられた第2装着部3B(図18参照)と、分岐部材50に対応させて第1ケース部材3に設けられた第3装着部3C(図18参照)と、に装着される。また、挿入部1Aの基端部は、挿入部保持部1gの一部が第1ケース部材3に嵌合されることで、第1ケース部材3に装着される。
【0050】
図20に示すように、第1ケース部材3の下端の内面には、保持端部3mが設けられている。第2ケース部材4の下端の内面には、保持端部4mが設けられている。挿入部保持部1gには、左右方向に突出した係止凸1mがスリットを有して設けられている。一方、保持端部3mには、係止凸1mが嵌まり込む嵌入孔3pが設けられている。保持端部4mには、係止凸1mが嵌まり込む嵌入孔4pが設けられている。したがって、左側の係止凸1mと嵌入孔3pとの嵌合により、挿入部1Aの基端部は第1ケース部材3に装着される。
【0051】
第1装着部3Aは、上側面9Uを構成する壁面である。この壁面には、図18に示すように、境界線PLに沿って、ボタン本体11bを受容する半円形のボタン用切欠き3Aaと、ノズル本体12bを受容するノズル用切欠き3Abと、が設けられている。また、この壁面には、境界線PLを除く周縁から外側に立ち上がる壁部3Acが設けられている。壁部3Acの内面には、保持部材5の側面に設けられた突起と係合する係合溝3Adが設けられている。吸引用ユニット10は、保持部材5が、壁部3Acで囲まれる部分に配置されると共に、鍔部11a及び鍔部12aが第1装着部3Aの内側に入り込むように、第1装着部3Aに装着される。このとき、保持部材5の側面の突起と、壁部3Acの係合溝3Adとが係合することで、保持部材5の厚み方向への移動は規制される。
【0052】
第2装着部3Bは、図15から図17に示すように、第1ケース部材3の前側面9Frの内側に形成された2つの管路用突起3i,3jと、第1ケース部材3に装着された支持部材8の前側の辺に設けられた側片部8d及び側片部8eと、の合計4つの部材にて構成されている。すなわち、第2装着部3Bは、吸引管路30の外周面に対して複数個所で接して、吸引管路30を保持するようになっている。ここでは、支持部材8の一部を利用して第2装着部3Bを構成したが、これは必須ではない。
【0053】
第3装着部3Cは、筐体9の前側面9Frの下方側の一部を構成する壁面である。この壁面には、図18に示すように、分岐部材50の導入管路40を受容する半円形の管路用切欠き3Caが設けられている。また、第1ケース部材3の内面には、管路用切欠き3Caよりも内側の位置に、導入管路40の終端部を受容する半円形の切欠きを有するリブ3Cbが設けられている。図17に示すように、分岐部材50は、管路用切欠き3Caよりも内側に分岐部材50のフランジ部41を嵌めるように装着されることで、分岐部材50の溝部42が管路用切欠き3Caに受容されて、第1ケース部材3に装着される。
【0054】
このように、上記のユニットは、第1ケース部材3内に組み込まれて仮固定される。その後、第1ケース部材3に、第2ケース部材4を組み合わせることによって、上記のユニットのうち、吸引ボタン11、吸引ノズル12、及び導入管路40のそれぞれは、その一部が、第1ケース部材3と第2ケース部材4によって挟持されて、筐体9内での位置が固定される。
【0055】
第2ケース部材4には、第1装着部3A及び第3装着部3Cのそれぞれに対面して、吸引用ユニット10の一部を挟持可能な壁面構造を備えている。図19に示すように、第2ケース部材4において、第1装着部3Aに対応する位置には、ボタン本体11bを受容するボタン用切欠き4Aaと、ノズル本体12bを受容するノズル用切欠き4Abと、係合溝4Adを含む壁部4Acとが設けられている。したがって、第1ケース部材3に第2ケース部材4が係合されると、ボタン用切欠き3Aaとボタン用切欠き4Aaによって吸引ボタン11のボタン本体11bが挟持され、ノズル用切欠き3Abとノズル用切欠き4Abによって吸引ノズル12のノズル本体12bが挟持され、壁部3Acと壁部4Acによって保持部材5が挟持される。また、保持部材5は、係合溝3Ad及び係合溝4Adと係合することで、その厚み方向への移動が規制される。
【0056】
また、第2ケース部材4において、第3装着部3Cに対応する位置には、分岐部材50の導入管路40を受容する半円形の管路用切欠き4Caと、導入管路40の終端部を受容する半円形の切欠きを有するリブ4Cbとを備えた第3装着部対向部4Cが設けられている。したがって、第1ケース部材3に第2ケース部材4が係合されると、管路用切欠き3Caと管路用切欠き4Caによって導入管路40が挟持される。
また、第2ケース部材4において、回転支持部3kに対応する位置には、湾曲操作部6の回転支軸6cと係合可能な回転支持部4kが設けられている。したがって、第1ケース部材3に第2ケース部材4が係合されると、回転支持部3kと回転支持部4kによって、湾曲操作部6が挟持される。
【0057】
図18に示すように、第1ケース部材3の内面には、第2ケース部材4側に向かって突出する係合部3fが、境界線PLに沿って6個設けられている。図19に示すように、第2ケース部材4の内面には、第1ケース部材3側に向かって突出する被係合部4fが境界線PLに沿って6個設けられている。この被係合部4fは、先端側に係合孔4fhを有する板状の突片で適宜撓む構成となっている。したがって、第1ケース部材3と第2ケース部材4の境界線PLを突き合わせることで、係合孔4fhに係合部3fが嵌入し、第1ケース部材3と第2ケース部材4が係合されて、これらが固着される。
【0058】
なお、挿入部1Aは、第1ケース部材3と第2ケース部材4との係合力によって挟持されるだけではない。図20に示したように、挿入部1Aは、挿入部保持部1gと第1ケース部材3との嵌合と、挿入部保持部1gと第2ケース部材4との嵌合とによって、より強固に、筐体9内での位置が固定される。挿入部保持部1gの近傍は、挿入部1Aの引き回しによって負荷がかかりやすい。このため、挿入部保持部1gがケース部材と嵌合されることで、挿入部1Aへの応力が挿入部保持部1gよりも上流に伝わるのを防ぐことができる。また、図20に示すように、保持端部3mには、挿入部保持部1gの上端面及び下端面と当接する当接面を持つリブが設けられる。同様に、図19に示すように、保持端部4mには、挿入部保持部1gの上端面及び下端面と当接する当接面を持つリブが設けられる。これら4つのリブと挿入部保持部1gの上下方向の両端面とが当接することで、挿入部1Aの軸線方向への荷重を筐体9で受けることができる。この結果、挿入部保持部1gよりも上流の部材に応力が伝わるのを防ぐことができる。
【0059】
以上説明した操作装置2におけるケーブル2Aを除いた各部品は、ワイヤ6w及びガイド部材6pを除いて、全て樹脂にて構成されていることが好ましい。これにより、操作装置2の製造コスト低減と軽量化を実現できる。ディスポーザブルの内視鏡においては、洗浄が不要であるため、これら部品を樹脂で構成することで、製造コストを下げることができる。
【0060】
以上のように、内視鏡1によれば、構造が複雑になりがちな吸引ボタン11、吸引ノズル12、及び接続管13がユニット化され、吸引ボタン11及び吸引ノズル12の一部が第1ケース部材3と第2ケース部材4によって挟持されることで、吸引ボタン11及び吸引ノズル12の筐体9内での位置が固定される。このため、操作装置2の組み立てを容易に行うことができ、製造コストを低減できる。更に、分岐部材50の一部が第1ケース部材3と第2ケース部材4によって挟持されることで、分岐部材50の筐体9内での位置が固定される。これにより、操作装置2の組み立てを更に容易に行うことができ、製造コストを更に低減できる。
【0061】
また、内視鏡1によれば、支持部材8については、第1ケース部材3と第2ケース部材4のうち第1ケース部材3のみに支持される。つまり、第2ケース部材4には、支持部材8を支持するための構造を設けていない。このため、第2ケース部材4の構造を簡素化でき、製造コストを低減できる。
【0062】
また、内視鏡1によれば、吸引ノズル12と吸引ボタン11が、同じ側面に配置され、更に、境界線PLに沿って直線状に並んでいる。このため、吸引操作に関する操作性を向上させることができる。特に、吸引ノズル12は、吸引ボタン11よりも内視鏡1の基端側に配置されているので、吸引ノズル12に装着される吸引管94を、吸引ボタン11などの操作部品が配置された領域から外れた位置で取り廻すことができ、操作性を良好にできる。また、湾曲操作部6の略背面に吸引ノズル12及び吸引ボタン11が配置されるため、吸引操作と湾曲操作との干渉を防いで、操作性を向上させることができる。また、ケーブル2Aが引き出される面と、吸引ノズル12が設けられる面とが離れた位置にあり、且つ、互いに逆方向を向いている。これにより、ケーブル2Aと吸引管94との干渉を防いで、操作性を向上させることができる。また、吸引ノズル12は回動可能に構成されているため、操作装置2を把持する手が右手と左手のどちらであっても、その手の向きに適した方向に吸引ノズル12を向けることができ、吸引ノズル12に接続される吸引管94を取り扱いし易い向きに取り廻すことができる。この結果、吸引操作に関する操作性を向上させることができる。
【0063】
内視鏡1において、吸引用ユニット10における保持部材5は必須ではなく、省略されてもよい。また、吸引用ユニット10は、保持部材5が第1ケース部材3と第2ケース部材4によって挟持され、且つ、吸引ボタン11と吸引ノズル12の一方又は両方が第1ケース部材3と第2ケース部材4によって挟持されない構成であってもよい。
【0064】
以上説明してきたように、本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
【0065】
(1)
内視鏡(内視鏡1)の操作装置(操作装置2)であって、
複数のケース部材に分離可能な筐体(筐体9)と、
吸引ボタン(吸引ボタン11)、吸引ノズル(吸引ノズル12)、及び、上記吸引ボタンと上記吸引ノズルを接続する接続管(接続管13)を含む吸引用ユニット(吸引用ユニット10)と、を備え、
上記複数のケース部材は、上記吸引用ユニットが装着される第1装着部(第1装着部3A)を含む第1ケース部材(第1ケース部材3)と、上記第1ケース部材と固着される第2ケース部材(第2ケース部材4)と、を含み、
上記吸引用ユニットは、一部が上記第1ケース部材と上記第2ケース部材によって挟持されて上記筐体内での位置が固定されている、内視鏡の操作装置。
【0066】
(1)によれば、構造が複雑になりがちな吸引ボタンと吸引ノズルと接続管がユニット化され、吸引用ユニットが第1ケース部材と第2ケース部材によって挟持されることで、吸引用ユニットの位置が固定されるため、操作装置の組み立てを容易に行うことができ、製造コストを低減できる。
【0067】
(2)
(1)に記載の内視鏡の操作装置であって、
上記吸引ボタンに接続された吸引管路(吸引管路30)を更に備え、
上記第1ケース部材は、上記吸引管路が装着される第2装着部(第2装着部3B)を含む、内視鏡の操作装置。
【0068】
(2)によれば、吸引管路の位置を、吸引ボタンとの接続及び第2装着部への装着で保持できるため、組み立てを容易に行うことができる。
【0069】
(3)
(1)又は(2)に記載の内視鏡の操作装置であって、
上記内視鏡における処置具(処置具90)の挿通管路(挿通管路20)を、上記吸引管路と上記処置具の導入管路(導入管路40)とに分岐させる分岐部材(分岐部材50)を更に備え、
上記第1ケース部材は、上記分岐部材が装着される第3装着部(第3装着部3C)を有し、
上記分岐部材は、一部が上記第1ケース部材と上記第2ケース部材によって挟持されて、上記筐体内での位置が固定されている、内視鏡の操作装置。
【0070】
(3)によれば、第1ケース部材と第2ケース部材によって挟持されることで分岐部材の位置が固定されるため、操作装置の組み立てを容易に行うことができ、製造コストを低減できる。
【0071】
(4)
(1)から(3)のいずれかに記載の内視鏡の操作装置であって、
上記吸引用ユニットは、上記吸引ボタンと上記吸引ノズルを保持する保持部材(保持部材5)を更に含む、内視鏡の操作装置。
【0072】
(4)によれば、吸引ボタンと吸引ノズルの位置をより強固に保持できる。
【0073】
(5)
(4)に記載の内視鏡の操作装置であって、
上記保持部材は、上記第1ケース部材と上記第2ケース部材によって挟持される内視鏡の操作装置。
【0074】
(5)によれば、保持部材が第1ケース部材と第2ケース部材によって挟持されることで、吸引用ユニットの位置が固定されるため、操作装置の組み立てを容易に行うことができ、製造コストを低減できる。
【0075】
(6)
(1)から(5)のいずれかに記載の内視鏡の操作装置であって、
上記吸引ボタンと上記吸引ノズルは、上記第1ケース部材と上記第2ケース部材によって挟持される内視鏡の操作装置。
【0076】
(6)によれば、吸引ボタンと吸引ノズルが第1ケース部材と第2ケース部材によって挟持されることで、吸引用ユニットの位置が固定されるため、操作装置の組み立てを容易に行うことができ、製造コストを低減できる。
【0077】
(7)
(1)から(6)のいずれかに記載の内視鏡の操作装置であって、
上記内視鏡の湾曲部(湾曲部1b)を操作する湾曲操作部(湾曲操作部6)と、
上記湾曲操作部と上記湾曲部を接続するワイヤ(ワイヤ6w)と、
上記ワイヤが挿通されるガイド部材(ガイド部材6p)と、
回路基板(回路基板7)と、
上記ガイド部材及び上記回路基板を支持する支持部材(支持部材8)と、を備え、
上記支持部材は、上記第1ケース部材と上記第2ケース部材のうちの上記第1ケース部材のみに支持されている、内視鏡の操作装置。
【0078】
(7)によれば、ガイド部材と回路基板を第1ケース部材に容易に固着できるため、操作装置の組み立てを容易に行うことができ、製造コストを低減できる。第2ケース部材には支持部材を装着するための部分が不要となるため、第2ケース部材の構造を簡素化できる。
【0079】
(8)
(1)から(7)のいずれかに記載の内視鏡の操作装置であって、
上記第1ケース部材と上記第2ケース部材は、上記操作装置を把持した状態での手の厚み方向(左右方向)に分離可能となっている、内視鏡の操作装置。
【0080】
(8)によれば、対称性を持たせた筐体構成を容易に実現できる。
【0081】
(9)
(1)から(8)のいずれかに記載の内視鏡の操作装置であって、
上記吸引ノズルと上記吸引ボタンは、上記第1ケース部材と上記第2ケース部材の境界線(境界線PL)に沿って並ぶ、内視鏡の操作装置。
【0082】
(9)によれば、吸引ノズルと吸引ボタンが境界線に沿って直線状に並ぶことで、吸引操作に関する操作性を向上させることができる。
【0083】
(10)
(9)に記載の内視鏡の操作装置であって、
上記吸引ノズルと上記吸引ボタンは、上記筐体の同一側面に設けられる、内視鏡の操作装置。
【0084】
(10)によれば、吸引ノズルと吸引ボタンが同じ側面に並ぶことで、吸引操作に関する操作性を向上させることができる。また吸引ユニットの構造を簡素化できる。
【0085】
(11)
(10)に記載の内視鏡の操作装置であって、
上記吸引ノズルは、上記吸引ボタンよりも上記内視鏡の基端側に配置されている、内視鏡の操作装置。
【0086】
(11)によれば、吸引ノズルは、吸引ボタンよりも内視鏡の基端側に配置されているので、吸引ノズルに装着される吸引管が吸引ボタンなどの操作部品が配置された領域から外れた位置で取り廻すことができ、操作性を良好にできる。
【0087】
(12)
(1)から(11)のいずれかに記載の内視鏡の操作装置であって、
上記筐体は、上記内視鏡の湾曲部を操作する湾曲操作部が設けられる第1側面(後側面9Rr、下側面9D)と、上記第1側面の基端側の縁(縁1t)に接続された上記内視鏡の先端側に延びる第2側面(上側面9U)とを含み、
上記吸引ノズルと上記吸引ボタンは、上記第2側面に設けられる、内視鏡の操作装置。
【0088】
(12)によれば、湾曲操作部の略背面に吸引ノズル及び吸引ボタンが配置可能となることで、吸引操作に関する操作性と湾曲操作に関する操作性とを向上させることができる。
【0089】
(13)
(12)に記載の内視鏡の操作装置であって、
外部機器と接続されるケーブル(ケーブル2A)を備え、
上記ケーブルは、上記第1側面における上記内視鏡の先端側に設けられる、内視鏡の操作装置。
【0090】
(13)によれば、ケーブルと吸引ノズルとが干渉しにくい位置に設けられるため、操作性を向上させることができる。
【0091】
(14)
(1)から(13)のいずれかに記載の内視鏡の操作装置であって、
上記吸引ノズルは、回動可能に構成される、内視鏡の操作装置。
【0092】
(14)によれば、操作装置を把持する手が右手と左手のどちらであっても、その手の向きに適した方向に吸引ノズルを向けることができ、吸引ノズルに接続される吸引管を取り扱いし易い向きに取り廻すことができる。この結果、吸引操作に関する操作性を向上させることができる。
【0093】
(15)
(14)に記載の内視鏡の操作装置であって、
上記吸引ノズルは、上記操作装置を把持した状態での手の厚み方向の一方側に向いた状態と、上記厚み方向の他方側に向いた状態との間で回動可能に構成される、内視鏡の操作装置。
【0094】
(15)によれば、操作装置を把持する手が右手と左手のどちらであっても、その手の向きに適した方向に吸引ノズルを向けることができ、吸引操作に関する操作性を向上させることができる。
【0095】
(16)
(14)又は(15)に記載の内視鏡の操作装置であって、
上記筐体は、上記吸引ノズルの回動範囲を規制する規制部(規制部2d)を有する、内視鏡の操作装置。
【0096】
(16)によれば、吸引ノズルを適切な範囲で回動させることができ、吸引操作に関する操作性を向上させることができる。
【0097】
(17)
(14)から(16)のいずれかに記載の内視鏡の操作装置であって、
上記吸引用ユニットは、上記吸引ノズルの回動位置を保持する保持部(保持部5d)を有する、内視鏡の操作装置。
【0098】
(15)によれば、吸引ノズルを所望の位置で保持することができ、吸引操作に関する操作性を向上させることができる。
【0099】
(18)
(1)から(17)のいずれかに記載の内視鏡の操作装置であって、
上記第1ケース部材と上記第2ケース部材の一方には係合部(係合部3f)が設けられ、
上記第1ケース部材と上記第2ケース部材の他方には上記係合部と係合する被係合部(被係合部4f)が設けられる、内視鏡の操作装置。
【0100】
(18)によれば、第1ケース部材と第2ケース部材の固着と分離を容易に行うことができる。
【0101】
(19)
(1)から(18)のいずれかに記載の内視鏡の操作装置であって、
上記第1ケース部材と上記第2ケース部材は樹脂で構成される、内視鏡の操作装置。
【0102】
(19)によれば、製造コストを下げることができる。
【0103】
(20)
(1)から(19)のいずれか1項に記載の内視鏡の操作装置と、
挿入部(挿入部1A)と、を備える内視鏡。
【0104】
(1A)
内視鏡の操作装置であって、
吸引ボタンと、
吸引ノズルと、
上記吸引ボタン及び上記吸引ノズルを収容する筐体と、を備え、
上記吸引ボタンと上記吸引ノズルは、上記操作装置の長手方向に沿って並んで配置されている、内視鏡の操作装置。
【0105】
(2A)
(1A)に記載の内視鏡の操作装置であって、
上記吸引ボタンと上記吸引ノズルは、上記筐体の同一側面に設けられる、内視鏡の操作装置。
【0106】
(3A)
(1A)又は(2A)に記載の内視鏡の操作装置であって、
上記吸引ノズルは、上記吸引ボタンよりも上記内視鏡の基端側に配置されている、内視鏡の操作装置。
【0107】
(4A)
(3A)に記載の内視鏡の操作装置であって、
上記吸引ノズルは、回動可能に構成される、内視鏡の操作装置。
【0108】
(5A)
(4A)に記載の内視鏡の操作装置であって、
上記吸引ノズルは、上記操作装置を把持している手の厚み方向の一方側に向いた状態と、上記厚み方向の他方側に向いた状態との間で回動可能に構成される、内視鏡の操作装置。
【0109】
(6A)
(4A)又は(5A)に記載の内視鏡の操作装置であって、
上記吸引ノズルの回動位置を保持する保持部を有する、内視鏡の操作装置。
【0110】
(7A)
(1A)から(6A)のいずれかに記載の内視鏡の操作装置であって、
上記筐体は、上記内視鏡の湾曲部を操作する湾曲操作部が設けられる第1側面と、上記第1側面の基端側の縁に接続された上記内視鏡の先端側に延びる第2側面とを含み、
上記吸引ノズルと上記吸引ボタンは、上記第2側面に設けられる、内視鏡の操作装置。
【0111】
(8A)
(1A)から(7A)のいずれかに記載の内視鏡の操作装置であって、
上記筐体は、複数のケース部材に分離可能であり、
上記吸引ボタンと上記吸引ノズルは、一部が上記複数のケース部材によって挟持されて、上記筐体内での位置が固定されている、内視鏡の操作装置。
【符号の説明】
【0112】
1A 挿入部
1a 軟性部
1b 湾曲部
1c 先端部
1g 挿入部保持部
5d 保持部
1m 係止凸
1t,62e 縁
1 内視鏡
2A ケーブル
2b,2c コネクタ部
2d 規制部
2 操作装置
3A 第1装着部
3Aa,4Aa ボタン用切欠き
3Ab,4Ab ノズル用切欠き
3Ac,4Ac 壁部
3Ad,4Ad 係合溝
3B 第2装着部
3C 第3装着部
3Ca,4Ca 管路用切欠き
3Cb,4Cb リブ
3d 取付突起
3dg 固定溝
3f 係合部
3i,3j 管路用突起
3k 回転支持部
3m,4m 保持端部
3p,4p 嵌入孔
3 第1ケース部材
53 本体部
4C 第3装着部対向部
4fh 係合孔
4f 被係合部
4 第2ケース部材
4k 回転支持部
5b ノズル用穴
5 保持部材
6a 操作竿部
6b 回転胴部
6c 回転支軸
6d 指当て部
11a,12a 鍔部
6p ガイド部材
6w ワイヤ
6 湾曲操作部
7 回路基板
8a 平面部
8b 嵌入端部
8c 支持フック
8d,8e 側片部
8 支持部材
9D 下側面
9L 左側面
9R 右側面
9U 上側面
9b カバー部材
9h 側面開口
9Rr 後側面
9Fr 前側面
9 筐体
10 吸引用ユニット
11b ボタン本体
11c,11j,61 接続部
11s 操作子
11v 開閉バルブ
11 吸引ボタン
12a 鍔部
12b ノズル本体
12c キャップ部材
12d 規制突起
12e ノズル先端
12f 係止凸
12g 被係止凸
12h アーム部
12i 係合突起
12 吸引ノズル
13a 一端
13c 他端
13 接続管
18 ワイヤ用ユニット
20a 基端部
20 挿通管路
21e,22t 端面
21 第1部分
22e 端縁
22i 内周面
22 第2部分
23t 切断面
24 開口
25 環状先端部
30 吸引管路
31 上端部
32 下端部
40A 処置具導入開口
40e 分岐位置
40 導入管路
41 フランジ部
42 溝部
50 分岐部材
51 嵌合開口
52a 大径段差部
52e 段差面
54e 当接面
54 挿通管路側開口
60 連結部材
62c ガイド面
62 ガイド部
90 処置具
91 光源装置
92 プロセッサ装置
93 吸引装置
94 吸引管
100 内視鏡システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20