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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023144946
(43)【公開日】2023-10-11
(54)【発明の名称】研磨装置および研磨方法
(51)【国際特許分類】
   B24B 49/12 20060101AFI20231003BHJP
   B24B 49/10 20060101ALI20231003BHJP
   B24B 37/005 20120101ALI20231003BHJP
   B24B 37/32 20120101ALI20231003BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20231003BHJP
【FI】
B24B49/12
B24B49/10
B24B37/005 A
B24B37/32 Z
H01L21/304 621D
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022052168
(22)【出願日】2022-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】000000239
【氏名又は名称】株式会社荏原製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100146710
【弁理士】
【氏名又は名称】鐘ヶ江 幸男
(74)【代理人】
【識別番号】100186613
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100138759
【弁理士】
【氏名又は名称】大房 直樹
(72)【発明者】
【氏名】石井 遊
【テーマコード(参考)】
3C034
3C158
5F057
【Fターム(参考)】
3C034AA13
3C034AA19
3C034BB73
3C034BB92
3C034BB93
3C034CA11
3C034CA22
3C034CA26
3C034CA30
3C034CB04
3C034CB14
3C034CB18
3C034CB20
3C034DD10
3C034DD20
3C158AA07
3C158AC02
3C158BA04
3C158BA05
3C158BA07
3C158BA09
3C158BB02
3C158BB06
3C158BB08
3C158BB09
3C158BC01
3C158BC02
3C158CB01
3C158DA12
3C158DA17
3C158EA13
3C158EB01
5F057AA20
5F057BA15
5F057CA12
5F057DA03
5F057GA03
5F057GA13
5F057GB02
5F057GB03
5F057GB13
5F057GB21
(57)【要約】
【課題】研磨テーブルに設けられたセンサの測定位置を正確に特定する。
【解決手段】研磨装置は、研磨面を有する研磨テーブルと、前記研磨面に対向するように研磨対象物を保持するための研磨ヘッドと、前記研磨テーブルを回転させるためのテーブル回転モータと、前記研磨ヘッドを回転させるためのヘッド回転モータと、前記研磨テーブルの回転角度を検知するように構成されたテーブル角度検知部と、前記研磨ヘッドの回転角度を検知するように構成されたヘッド角度検知部と、前記研磨テーブルに設けられたセンサであって、前記研磨テーブルと前記研磨ヘッドの回転によって前記センサが前記研磨対象物を通過した際に前記研磨対象物の状態を測定するように構成されたセンサと、前記研磨テーブルの回転角度と前記研磨ヘッドの回転角度に基づいて、前記研磨対象物上における前記センサの測定位置を特定するように構成された測定位置特定部と、を備える。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
研磨面を有する研磨テーブルと、
前記研磨面に対向するように研磨対象物を保持するための研磨ヘッドと、
前記研磨テーブルを回転させるためのテーブル回転モータと、
前記研磨ヘッドを回転させるためのヘッド回転モータと、
前記研磨テーブルの回転角度を検知するように構成されたテーブル角度検知部と、
前記研磨ヘッドの回転角度を検知するように構成されたヘッド角度検知部と、
前記研磨テーブルに設けられたセンサであって、前記研磨テーブルと前記研磨ヘッドの回転によって前記センサが前記研磨対象物を通過した際に前記研磨対象物の状態を測定するように構成されたセンサと、
前記研磨テーブルの回転角度と前記研磨ヘッドの回転角度に基づいて、前記研磨対象物上における前記センサの測定位置を特定するように構成された測定位置特定部と、
を備える研磨装置。
【請求項2】
前記テーブル角度検知部は、前記テーブル回転モータに設けられたエンコーダであり、
前記ヘッド角度検知部は、前記ヘッド回転モータに設けられたエンコーダである、
請求項1に記載の研磨装置。
【請求項3】
前記研磨ヘッドに設置されたマーカーと、
前記マーカーの三次元位置を測定する測定部と、
をさらに備え、
前記ヘッド角度検知部は、前記測定部によって測定された前記マーカーの三次元位置に基づいて、前記研磨ヘッドの回転角度を検知するように構成される、
請求項1に記載の研磨装置。
【請求項4】
前記研磨テーブルに設けられ、それぞれ前記研磨ヘッドのエッジまたは前記研磨対象物のエッジを検出するように構成された、少なくとも2つのエッジ検出センサをさらに備え、
前記ヘッド角度検知部は、前記少なくとも2つのエッジ検出センサのうちの第1エッジ検出センサによる前記エッジの検出タイミングと、前記少なくとも2つのエッジ検出センサのうちの第2エッジ検出センサによる前記エッジの検出タイミングとの時間差に基づいて、前記研磨ヘッドの回転角度を検知するように構成される、
請求項1に記載の研磨装置。
【請求項5】
前記ヘッド角度検知部は、前記時間差に基づいて、前記研磨テーブルと前記研磨ヘッドの回転に伴って前記センサが前記研磨ヘッドまたは前記研磨対象物のエッジを通過するタイミングにおける、前記研磨テーブルに対する前記研磨ヘッドの相対的な回転角度を検知するように構成される、請求項4に記載の研磨装置。
【請求項6】
前記研磨ヘッドは、前記研磨ヘッドまたは前記研磨対象物の外周に沿って配置された金属フレームを備え、
前記少なくとも2つのエッジ検出センサは、前記金属フレームに近接したことを示す信号を出力するように構成される、請求項4または5に記載の研磨装置。
【請求項7】
前記金属フレームは、前記研磨ヘッドまたは前記研磨対象物の外周の異なる部分において異なる厚さを有する、または異なる種類の金属で構成される、請求項6に記載の研磨装置。
【請求項8】
前記金属フレームは角形であり、その各辺が異なる厚さを有する、または異なる種類の
金属で構成される、請求項7に記載の研磨装置。
【請求項9】
前記少なくとも2つのエッジ検出センサは渦電流センサである、請求項6から8のいずれか1項に記載の研磨装置。
【請求項10】
前記研磨ヘッドを揺動させるための揺動モータをさらに備え、
前記測定位置特定部は、前記研磨テーブルの回転角度、前記研磨ヘッドの回転角度、および前記研磨ヘッドの揺動角度に基づいて、前記研磨対象物上における前記センサの測定位置を特定するように構成される、請求項1から9のいずれか1項に記載の研磨装置。
【請求項11】
前記センサによって測定された前記研磨対象物の状態と、前記測定位置特定部によって特定された前記研磨対象物上における前記センサの測定位置とに基づいて、前記研磨対象物の状態に関する位置的な分布を表す研磨プロファイルを作成するように構成されたプロファイル作成部をさらに備える、請求項1から10のいずれか1項に記載の研磨装置。
【請求項12】
前記研磨対象物の状態は、前記研磨対象物の膜厚である、請求項11に記載の研磨装置。
【請求項13】
前記研磨ヘッドは、前記研磨対象物を複数の領域ごとに前記研磨面に対して押圧するように構成された押圧機構を備え、
前記研磨装置は、前記プロファイル作成部によって作成された研磨プロファイルを目標研磨プロファイルと比較し、比較結果に基づいて前記複数の領域ごとに前記押圧機構の押圧力を制御するように構成された圧力制御部をさらに備える、
請求項11または12に記載の研磨装置。
【請求項14】
前記押圧機構は、前記研磨対象物の各々の領域を押圧する複数の流体加圧室または圧電素子を含む、請求項13に記載の研磨装置。
【請求項15】
前記研磨ヘッドは、前記研磨対象物の外周を取り囲むように配置されたリテーナを備え、前記リテーナは、前記外周に沿って分割された複数の区画ごとに前記研磨面を押圧するように構成され、
前記圧力制御部は、前記比較結果に基づいて、前記複数の区画ごとに前記リテーナの押圧力を制御するようにさらに構成される、請求項13または14に記載の研磨装置。
【請求項16】
前記リテーナは、前記複数の区画の各々に対応する複数の流体加圧室または圧電素子を含む、請求項15に記載の研磨装置。
【請求項17】
研磨面を有する研磨テーブルを回転させるステップと、
前記研磨面に対向するように研磨対象物を保持するための研磨ヘッドを回転させるステップと、
前記研磨テーブルの回転角度を検知するステップと、
前記研磨ヘッドの回転角度を検知するステップと、
前記研磨テーブルに設けられたセンサを用いて、前記研磨テーブルと前記研磨ヘッドの回転によって前記センサが前記研磨対象物を通過した際に前記研磨対象物の状態を測定するステップと、
前記研磨テーブルの回転角度と前記研磨ヘッドの回転角度に基づいて、前記研磨対象物上における前記センサの測定位置を特定するステップと、
を含む研磨方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、研磨装置および研磨方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造装置のひとつに、CMP(Chemical Mechanical Polishing、化学機械研磨)装置がある。代表的なCMP装置は、研磨パッドが取り付けられた研磨テーブルと、研磨対象である基板が取り付けられた研磨ヘッドとを備える。代表的なCMP装置においては、研磨液を研磨パッドに供給し、研磨パッドと基板とを接触させた状態で研磨テーブルおよび研磨ヘッドの少なくとも一方を回転させることで基板が研磨される。
【0003】
研磨テーブルには基板の研磨状態を検出するためのセンサが設けられる。センサの測定値を用いて、研磨の制御が行われる。特許文献1には、センサの測定位置を特定する方法の一例が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5340795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
研磨テーブルに設けられたセンサの測定位置を正確に特定することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[形態1]形態1によれば、研磨面を有する研磨テーブルと、前記研磨面に対向するように研磨対象物を保持するための研磨ヘッドと、前記研磨テーブルを回転させるためのテーブル回転モータと、前記研磨ヘッドを回転させるためのヘッド回転モータと、前記研磨テーブルの回転角度を検知するように構成されたテーブル角度検知部と、前記研磨ヘッドの回転角度を検知するように構成されたヘッド角度検知部と、前記研磨テーブルに設けられたセンサであって、前記研磨テーブルと前記研磨ヘッドの回転によって前記センサが前記研磨対象物を通過した際に前記研磨対象物の状態を測定するように構成されたセンサと、前記研磨テーブルの回転角度と前記研磨ヘッドの回転角度に基づいて、前記研磨対象物上における前記センサの測定位置を特定するように構成された測定位置特定部と、を備える研磨装置が提供される。
【0007】
[形態2]形態2によれば、形態1の研磨装置において、前記テーブル角度検知部は、前記テーブル回転モータに設けられたエンコーダであり、前記ヘッド角度検知部は、前記ヘッド回転モータに設けられたエンコーダである。
【0008】
[形態3]形態3によれば、形態1の研磨装置において、前記研磨ヘッドに設置されたマーカーと、前記マーカーの三次元位置を測定する測定部と、をさらに備え、前記ヘッド角度検知部は、前記測定部によって測定された前記マーカーの三次元位置に基づいて、前記研磨ヘッドの回転角度を検知するように構成される。
【0009】
[形態4]形態4によれば、形態1の研磨装置において、前記研磨テーブルに設けられ、それぞれ前記研磨ヘッドのエッジまたは前記研磨対象物のエッジを検出するように構成された、少なくとも2つのエッジ検出センサをさらに備え、前記ヘッド角度検知部は、前記少なくとも2つのエッジ検出センサのうちの第1エッジ検出センサによる前記エッジの
検出タイミングと、前記少なくとも2つのエッジ検出センサのうちの第2エッジ検出センサによる前記エッジの検出タイミングとの時間差に基づいて、前記研磨ヘッドの回転角度を検知するように構成される。
【0010】
[形態5]形態5によれば、形態4の研磨装置において、前記ヘッド角度検知部は、前記時間差に基づいて、前記研磨テーブルと前記研磨ヘッドの回転に伴って前記センサが前記研磨ヘッドまたは前記研磨対象物のエッジを通過するタイミングにおける、前記研磨テーブルに対する前記研磨ヘッドの相対的な回転角度を検知するように構成される。
【0011】
[形態6]形態6によれば、形態4または5の研磨装置において、前記研磨ヘッドは、前記研磨ヘッドまたは前記研磨対象物の外周に沿って配置された金属フレームを備え、前記少なくとも2つのエッジ検出センサは、前記金属フレームに近接したことを示す信号を出力するように構成される。
【0012】
[形態7]形態7によれば、形態6の研磨装置において、前記金属フレームは、前記研磨ヘッドまたは前記研磨対象物の外周の異なる部分において異なる厚さを有する、または異なる種類の金属で構成される。
【0013】
[形態8]形態8によれば、形態7の研磨装置において、前記金属フレームは角形であり、その各辺が異なる厚さを有する、または異なる種類の金属で構成される。
【0014】
[形態9]形態9によれば、形態6から8のいずれか1つの研磨装置において、前記少なくとも2つのエッジ検出センサは渦電流センサである。
【0015】
[形態10]形態10によれば、形態1から9のいずれか1つの研磨装置において、前記研磨ヘッドを揺動させるための揺動モータをさらに備え、前記測定位置特定部は、前記研磨テーブルの回転角度、前記研磨ヘッドの回転角度、および前記研磨ヘッドの揺動角度に基づいて、前記研磨対象物上における前記センサの測定位置を特定するように構成される。
【0016】
[形態11]形態11によれば、形態1から10のいずれか1つの研磨装置において、前記センサによって測定された前記研磨対象物の状態と、前記測定位置特定部によって特定された前記研磨対象物上における前記センサの測定位置とに基づいて、前記研磨対象物の状態に関する位置的な分布を表す研磨プロファイルを作成するように構成されたプロファイル作成部をさらに備える。
[形態12]形態12によれば、形態11の研磨装置において、前記研磨対象物の状態は、前記研磨対象物の膜厚である。
【0017】
[形態13]形態13によれば、形態11または12の研磨装置において、前記研磨ヘッドは、前記研磨対象物を複数の領域ごとに前記研磨面に対して押圧するように構成された押圧機構を備え、前記研磨装置は、前記プロファイル作成部によって作成された研磨プロファイルを目標研磨プロファイルと比較し、比較結果に基づいて前記複数の領域ごとに前記押圧機構の押圧力を制御するように構成された圧力制御部をさらに備える。
【0018】
[形態14]形態14によれば、形態13の研磨装置において、前記押圧機構は、前記研磨対象物の各々の領域を押圧する複数の流体加圧室または圧電素子を含む。
【0019】
[形態15]形態15によれば、形態13または14の研磨装置において、前記研磨ヘッドは、前記研磨対象物の外周を取り囲むように配置されたリテーナを備え、前記リテーナは、前記外周に沿って分割された複数の区画ごとに前記研磨面を押圧するように構成さ
れ、前記圧力制御部は、前記比較結果に基づいて、前記複数の区画ごとに前記リテーナの押圧力を制御するようにさらに構成される。
【0020】
[形態16]形態16によれば、形態15の研磨装置において、前記リテーナは、前記複数の区画の各々に対応する複数の流体加圧室または圧電素子を含む。
【0021】
[形態17]形態17によれば、研磨面を有する研磨テーブルを回転させるステップと、前記研磨面に対向するように研磨対象物を保持するための研磨ヘッドを回転させるステップと、前記研磨テーブルの回転角度を検知するステップと、前記研磨ヘッドの回転角度を検知するステップと、前記研磨テーブルに設けられたセンサを用いて、前記研磨テーブルと前記研磨ヘッドの回転によって前記センサが前記研磨対象物を通過した際に前記研磨対象物の状態を測定するステップと、前記研磨テーブルの回転角度と前記研磨ヘッドの回転角度に基づいて、前記研磨対象物上における前記センサの測定位置を特定するステップと、を含む研磨方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】一実施形態による研磨装置の構成を概略的に示す斜視図である。
図2】一実施形態による、研磨対象物である基板を保持して研磨パッド上の研磨面に基板を押圧するトップリングの模式的な断面図である。
図3】一実施形態による、トップリングを研磨テーブル側から見た図である。
図4A】一実施形態による弾性膜(メンブレン)の構造を示す上面図である。
図4B図4Aに示される矢印B-Bに沿って切り出した断面図である。
図4C図4Aに示される矢印C-Cに沿って切り出した断面図である。
図5】研磨テーブルの内部構造を模式的に示す断面図である。
図6】一実施形態による光学式センサのより詳しい構成を示す模式図である。
図7】トップリングに保持された基板上を通過するセンサの軌道の一例を示す。
図8】一実施形態による、センサの測定位置を特定することが可能な研磨装置の概略的な構成図である。
図9】一実施形態による、センサの測定位置を特定することが可能な研磨装置の概略的な構成図である。
図10】一実施形態による、センサの測定位置を特定することが可能な研磨装置の概略的な構成図である。
図11】金属フレームを備えるトップリングの模式図である。
図12A】エッジ検出タイミングに基づくトップリングの回転角度の算出方法を説明するための概念図である。
図12B】エッジ検出タイミングに基づくトップリングの回転角度の算出方法を説明するための概念図である。
図12C】エッジ検出タイミングに基づくトップリングの回転角度の算出方法を説明するための概念図である。
図13】金属フレームを備えるトップリングの別の実施形態を示す図である。
図14】制御装置による研磨装置の例示的な制御フローを示す。
図15】一実施形態による、トップリングを研磨テーブル側から見た図である。
図16】一実施形態による、トップリングを研磨テーブル側から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下で説明する図面において、同一の又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0024】
図1は、一実施形態による研磨装置300の構成を概略的に示す斜視図である。図1に示すように、研磨装置300は、研磨テーブル350と、研磨対象物である基板を保持し
て研磨テーブル350上の研磨面に押圧する研磨ヘッドを構成するトップリング302とを備えている。研磨テーブル350は、テーブル軸351を介してその下方に配置される研磨テーブル回転モータ(図示せず)に連結されており、そのテーブル軸351周りに回転可能になっている。研磨テーブル350の上面には研磨パッド352が貼付されており、研磨パッド352の表面352aが基板を研磨する研磨面を構成している。一実施形態において、研磨パッド352は、研磨テーブル350からの剥離を容易にするための層を介して貼り付けられてもよい。そのような層は、たとえばシリコーン層やフッ素系樹脂層などがあり、例えば特開2014-176950号公報などに記載されているものを使用してもよい。研磨パッドに代えて、他の研磨手段が用いられてもよい。例えば、研磨粒子を樹脂のバインダーで固定した固定砥粒や研磨テープ、あるいは他の公知の研削手段が、研磨テーブル350上に設けられてもよい。
【0025】
研磨テーブル350の上方には研磨液供給ノズル354が設置されており、この研磨液供給ノズル354によって研磨テーブル350上の研磨パッド352上に研磨液が供給されるようになっている。また、図1に示されるように、研磨テーブル350およびテーブルシャフト351には、研磨液を供給するための通路353が設けられている。通路353は、研磨テーブル350の表面の開口部355に連通している。研磨テーブル350の開口部355に対応する位置において研磨パッド352は貫通孔357が形成されており、通路353を通る研磨液は、研磨テーブル350の開口部355および研磨パッド352の貫通孔357から研磨パッド352の表面に供給される。なお、研磨テーブル350の開口部355および研磨パッド352の貫通孔357は、1つであっても複数でもよい。また、研磨テーブル350の開口部355および研磨パッド352の貫通孔357の位置は任意であるが、一実施形態においては研磨テーブル350の中心付近に配置される。
【0026】
図1には示されていないが、一実施形態において、研磨装置300は、液体、又は、液体と気体との混合流体、を研磨パッド352に向けて噴射するためのアトマイザを備えてもよい。アトマイザから噴射される液体は、例えば、純水であってよく、気体は、例えば、窒素ガスであってよい。
【0027】
トップリング302は、トップリングシャフト18に接続されており、このトップリングシャフト18は、上下動機構319により揺動アーム360に対して上下動するようになっている。このトップリングシャフト18の上下動により、揺動アーム360に対してトップリング302の全体を上下動させ位置決めするようになっている。トップリングシャフト18は、図示しないトップリング回転モータの駆動により回転するようになっている。トップリングシャフト18の回転により、トップリング302がトップリングシャフト18を中心にして回転するようになっている。なお、トップリングシャフト18の上端にはロータリージョイント323が取り付けられている。
【0028】
なお、市場で入手できる研磨パッドとしては種々のものがあり、例えば、ニッタ・ハース株式会社製のSUBA800(「SUBA」は登録商標)、IC-1000、IC-1000/SUBA400(二層クロス)、フジミインコーポレイテッド社製のSurfin xxx-5、Surfin 000等(「surfin」は登録商標)がある。SUBA800、Surfin xxx-5、Surfin 000は繊維をウレタン樹脂で固めた不織布であり、IC-1000は硬質の発泡ポリウレタン(単層)である。発泡ポリウレタンは、ポーラス(多孔質状)になっており、その表面に多数の微細なへこみまたは孔を有している。
【0029】
トップリング302は、その下面に四角形の基板を保持できるようになっている。揺動アーム360は支軸362を中心として旋回可能に構成されている。トップリング302は、揺動アーム360の旋回により、不図示の搬送ユニットの基板受け渡し位置と研磨テ
ーブル350の上方との間で移動可能である。トップリングシャフト18を下降させることで、トップリング302を下降させて基板を研磨パッド352の表面(研磨面)352aに押圧することができる。このとき、トップリング302および研磨テーブル350をそれぞれ回転させ、研磨テーブル350の上方に設けられた研磨液供給ノズル354から、および/または、研磨テーブル350に設けられた開口部355から研磨パッド352上に研磨液を供給する。このように、基板を研磨パッド352の研磨面352aに押圧して基板の表面を研磨することができる。基板の研磨中に、トップリング302が研磨パッド352の貫通孔357を覆うようにアーム360を固定してもよいし、あるいは、トップリング302が研磨パッド352の中心を通過するようにアーム360を揺動させてもよい。
【0030】
トップリングシャフト18およびトップリング302を上下動させる上下動機構319は、軸受321を介してトップリングシャフト18を回転可能に支持するブリッジ28と、ブリッジ28に取り付けられたボールねじ32と、支柱130により支持された支持台29と、支持台29上に設けられたACサーボモータ38とを備えている。サーボモータ38を支持する支持台29は、支柱130を介して揺動アーム360に固定されている。
【0031】
ボールねじ32は、サーボモータ38に連結されたねじ軸32aと、このねじ軸32aが螺合するナット32bとを備えている。トップリングシャフト18は、ブリッジ28と一体となって上下動するようになっている。したがって、サーボモータ38を駆動すると、ボールねじ32を介してブリッジ28が上下動し、これによりトップリングシャフト18およびトップリング302が上下動する。
【0032】
一実施形態による研磨装置300は、研磨パッド352の研磨面352aをドレッシングするドレッシングユニット356を備えている。このドレッシングユニット356は、研磨面352aに摺接されるドレッサ50と、ドレッサ50が連結されるドレッサシャフト51と、ドレッサシャフト51の上端に設けられたエアシリンダ53と、ドレッサシャフト51を回転自在に支持する揺動アーム55とを備えている。ドレッサ50の下部はドレッシング部材50aにより構成され、このドレッシング部材50aの下面には針状のダイヤモンド粒子が付着している。エアシリンダ53は、支柱56により支持された支持台57上に配置されており、これらの支柱56は揺動アーム55に固定されている。
【0033】
揺動アーム55は図示しないモータに駆動されて、支軸58を中心として旋回するように構成されている。ドレッサシャフト51は、図示しないモータの駆動により回転し、このドレッサシャフト51の回転により、ドレッサ50がドレッサシャフト51周りに回転するようになっている。エアシリンダ53は、ドレッサシャフト51を介してドレッサ50を上下動させ、ドレッサ50を所定の押圧力で研磨パッド352の研磨面352aに押圧する。
【0034】
研磨パッド352の研磨面352aのドレッシングは次のようにして行われる。ドレッサ50はエアシリンダ53により研磨面352aに押圧され、これと同時に図示しない純水供給ノズルから純水が研磨面352aに供給される。この状態で、ドレッサ50がドレッサシャフト51周りに回転し、ドレッシング部材50aの下面(ダイヤモンド粒子)を回転する研磨面352aに摺接させるとともに揺動アーム55を研磨面352a上で揺動させる。このようにして、ドレッサ50により研磨パッド352が削り取られ、研磨面352aがドレッシングされる。
【0035】
次に、一実施形態による研磨装置300におけるトップリング302について説明する。図2は、一実施形態による、研磨対象物である基板を保持して研磨パッド上の研磨面に基板を押圧するトップリング302の模式的な断面図である。図2おいては、トップリン
グ302を構成する主要構成要素だけを模式的に図示している。図3は、一実施形態による、トップリング302を研磨テーブル350側から見た図である。
【0036】
図2に示されるように、トップリング302は、基板WFを研磨面352aに対して押圧するトップリング本体2と、研磨面352aを直接押圧するリテーナ部材3とを有する。トップリング本体2は概略四角形の平板状の部材からなり、リテーナ部材3はトップリング本体2の外周部に取り付けられている。一実施形態において、リテーナ部材3は、図3に示さるように細長い長方形の板状の部材である。図3に示される実施形態においては、リテーナ部材3は、4本の板状の部材が四角形のトップリング本体2の各辺の外側に設けられている。図3に示されるリテーナ部材3は、細長いリテーナ部材3の端部が扇形になった形状である。そのため、図3に示されるように4個のリテーナ部材3を組み合わせることで、トップリング本体2の角部も含めてほぼ全体をリテーナ部材3で囲むことができる。トップリング本体2は、エンジニアリングプラスティック(例えば、PEEK)などの樹脂により形成されている。トップリング本体2の下面には、基板の裏面に接触する弾性膜(メンブレン)4が取り付けられている。一実施形態において、弾性膜(メンブレン)4は、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、ポリウレタンゴム、シリコンゴム等の強度および耐久性に優れたゴム材によって形成される。一実施形態において、弾性膜(メンブレン)4は、金型を使用してゴム材から形成することができる。
【0037】
図2に示されるように、弾性膜(メンブレン)4は同心状の複数の隔壁4aを有し、これら隔壁4aによって、弾性膜4の上面とトップリング本体2の下面との間に円形状のセンター室5、センター室5を囲う四角の環状のリプル室6、リプル室6を囲う四角の環状の中間室7、中間室7を囲う四角の環状のアウター室8、アウター室8を囲う四角の環状のエッジ室9が形成されている。すなわち、トップリング本体2の中心部にセンター室5が形成され、中心から外周方向に向かって、順次、同心状に、リプル室6、中間室7、アウター室8、エッジ室9が形成されている。図4Aは、一実施形態による弾性膜(メンブレン)4の構造を示す上面図である。図4Bは、図4Aに示される矢印B-Bに沿って切り出した断面図である。図4Cは、図4Aに示される矢印C-Cに沿って切り出した断面図である。図2に示されるように、トップリング本体2内には、センター室5に連通する流路11、リプル室6に連通する流路12、中間室7に連通する流路13、アウター室8に連通する流路14、エッジ室9に連通する流路15がそれぞれ形成されている。そして、センター室5に連通する流路11、リプル室6に連通する流路12、中間室7に連通する流路13、アウター室8に連通する流路14、エッジ室9に連通する流路15は、ロータリージョイント323を介して流路21、22、23、24、25にそれぞれ接続されている。そして、流路21,22,23,24,25は、それぞれバルブV1-1,V2-1,V3-1,V4-1,V5-1および圧力レギュレータR1,R2,R3,R4,R5を介して圧力調整部30に接続されている。また、流路21,22,23,24,25は、それぞれバルブV1-2,V2-2,V3-2,V4-2,V5-2を介して真空源31に接続されるとともに、バルブV1-3,V2-3,V3-3,V4-3,V5-3を介して大気に連通可能になっている。
【0038】
図3図4A~4Cに示されるように弾性膜4には、リプル室6に連通し基板WFをトップリング302に真空吸着させるための複数の真空吸着孔315が形成されている。一実施形態として、図3図4Aに示されるように、真空吸着孔315は8個設けられている。真空吸着孔315は図示しない通路に連通し、真空源に連結される。真空吸着孔315を介して、基板WFをトップリング302の弾性膜4に対して真空吸着させることができる。
【0039】
また、図2に示されるように、リテーナ部材3の上にも弾性膜からなるリテーナ部材加圧室10が形成されており、リテーナ部材加圧室10は、トップリング本体2内に形成さ
れた流路16およびロータリージョイント323を介して流路26に接続されている。そして、流路26は、バルブV6-1および圧力レギュレータR6を介して圧力調整部30に接続されている。また、流路26は、バルブV6-2を介して真空源31に接続されるとともに、バルブV6-3を介して大気に連通可能になっている。圧力レギュレータR1,R2,R3,R4,R5,R6は、それぞれ圧力調整部30からセンター室5、リプル室6、中間室7、アウター室8、エッジ室9およびリテーナ部材加圧室10に供給する圧力流体の圧力を調整する圧力調整機能を有している。圧力レギュレータR1,R2,R3,R4,R5,R6および各バルブV1-1~V1-3、V2-1~V2-3,V3-1~V3-3,V4-1~V4-3,V5-1~V5-3,V6-1~V6-3は、制御装置900(図8、9、10参照)に接続されていて、それらの作動が制御されるようになっている。また、流路21,22,23,24,25,26にはそれぞれ圧力センサP1,P2,P3,P4,P5,P6および流量センサF1,F2,F3,F4,F5,F6が設置されている。
【0040】
図2に示すように構成されたトップリング302においては、上述したように、トップリング本体2の中心部にセンター室5が形成され、中心から外周方向に向かって、順次、同心状に、リプル室6、中間室7、アウター室8、エッジ室9が形成され、これらセンター室5、リプル室6、中間室7、アウター室8、エッジ室9およびリテーナ部材加圧室10に供給する流体の圧力を圧力調整部30および圧力レギュレータR1,R2,R3,R4,R5,R6によってそれぞれ独立に調整することができる。このような構造により、基板WFを研磨パッド352に押圧する押圧力を基板WFの領域毎に調整でき、かつリテーナ部材3が研磨パッド352を押圧する押圧力を調整できる。
【0041】
図5は、研磨テーブル350の内部構造を模式的に示す断面図である。図5に示すように、研磨テーブル350の内部には、研磨対象物である基板WFの状態を検知するセンサ676が埋設されている。センサ676は、例えば、光学式センサであってよい。光学式センサ676は、基板WFに光を照射し、基板WFからの反射光の強度(反射強度または反射率)から基板WFの膜の状態(膜厚など)を検知する。
【0042】
研磨パッド352には、光学式センサ676からの光を透過させるための透光部677が取付けられている。この透光部677は、透過率の高い材質で形成されており、例えば、無発泡ポリウレタンなどにより形成される。あるいは、研磨パッド352に貫通孔を設け、研磨テーブル350の回転によりこの貫通孔が基板WFに塞がれる間、下方から透明液を流すことにより、透光部677を構成してもよい。透光部677は、トップリング302に保持された基板WFの中心を通過する位置に配置される。
【0043】
図6は、一実施形態による光学式センサ676のより詳しい構成を示す模式図である。光学式センサ676は、図6に示すように、光源678aと、光源678aからの光を基板WFの被研磨面に照射する発光部としての発光光ファイバ678bと、被研磨面からの反射光を受光する受光部としての受光光ファイバ678cと、受光光ファイバ678cにより受光された光を分光する分光器およびこの分光器により分光された光を電気的情報として蓄積する複数の受光素子とを内部に有する分光器ユニット678dと、光源678aの点灯および消灯や分光器ユニット678d内の受光素子の読取開始のタイミングなどの制御を行う動作制御部678eと、動作制御部678eに電力を供給する電源678fとを備えている。なお、光源678aおよび分光器ユニット678dには、動作制御部678eを介して電力が供給される。
【0044】
発光光ファイバ678bの発光端と受光光ファイバ678cの受光端は、基板WFの被研磨面に対して略垂直になるように構成されている。分光器ユニット678d内の受光素子としては、例えば128素子のフォトダイオードアレイを用いることができる。分光器
ユニット678dは、動作制御部678eに接続されている。分光器ユニット678d内の受光素子からの情報は、動作制御部678eに送られ、この情報に基づいて反射光のスペクトルデータが生成される。すなわち、動作制御部678eは、受光素子に蓄積された電気的情報を読み取って反射光のスペクトルデータを生成する。このスペクトルデータは、波長に従って分解された反射光の強度を示し、基板WFの膜厚によって変化する。
【0045】
動作制御部678eは、制御部65に接続されている。このようにして、動作制御部678eで生成されたスペクトルデータは、制御部65に送信される。制御部65は、動作制御部678eから受信したスペクトルデータに基づいて、基板WFの膜厚を算出するように構成される。
【0046】
研磨テーブル350は、基板WFの状態を検知するセンサ676として、上述の光学式センサの代わりに、他の方式のセンサを備えるのであってもよい。例えば、センサ676は、渦電流センサ、音響センサ、超音波センサ等、基板WFの状態を検知することが可能な任意のタイプのセンサであってよい。渦電流センサは、基板WFの表面の導電膜に渦電流を誘起し、当該渦電流により生じる磁界に起因するインピーダンスの変化から基板WFの表面の導電膜の厚さを検出するように構成される。また音響センサおよび超音波センサは、基板WFから生じる研磨音を検知可能に構成される。研磨テーブル350は、同じ方式または異なる方式の複数のセンサ676、例えば光学式センサと渦電流センサの両方を備えてもよい。これら複数のセンサ676は、研磨テーブル350内に近接して、あるいは研磨テーブル350の回転中心の周りに均等な角度で(例えば90°間隔で4つのセンサ)配置されるのであってよい。
【0047】
このように、研磨テーブル350に設置されたセンサ676は、トップリング302に保持された研磨中の基板WF(研磨対象物)の状態を検知する。基板WFの状態は、例えば、基板WFの膜厚や、基板WFの研磨音を含む。基板WFの膜厚や研磨音に基づいて、研磨中の基板WFの研磨終点を検出することができる。また、基板WFからの異音に基づいて、研磨の異常(例えば基板WFの割れ)を検出することもできる。さらにまた、基板WF上の各点におけるセンサ676の測定値から、基板WFの状態(例えば膜厚)に関する基板面内プロファイルを得ることもできる。
【0048】
ここで、基板WFの研磨中には、研磨テーブル350とトップリング302が回転することにより、研磨テーブル350内のセンサ676とトップリング302に保持された基板WFとの相対的な位置関係は随時変化する。より具体的には、基板WF(あるいはトップリング302)から見て、センサ676は、研磨テーブル350とトップリング302の回転に伴って基板WF(あるいはトップリング302)の面内をある軌道に沿って移動する。
【0049】
図7は、トップリング302に保持された基板WF上を通過するセンサ676の軌道の一例を示す。図7に示されるように、ある時、センサ676は、軌道S1を通過する。軌道S1は、研磨テーブル350におけるセンサ676の取り付け位置(すなわちセンサ676の回転半径)、基板WFの大きさ、研磨テーブル350とトップリング302の回転数、等に応じた曲線(例えば図7に示されるような円弧)を描く。軌道S1を通過する間、センサ676は、所定の周期で基板WFの状態(例えば膜厚)を測定する。センサ676の測定位置は、軌道S1上に複数の小さな丸印で示されている。センサ676が軌道S1を通過し終えた後、研磨テーブル350が1回転すると、今度は、センサ676は、軌道S1からある角度だけずれた軌道S2を通過する。さらにその後、研磨テーブル350が1回転するごとに、センサ676は、順次、軌道S3、S4、…を通過していく。なお図7では、軌道S7までを示し、それ以降の軌道は省略している。このように、センサ676は基板WF上をある軌道に沿って移動していくため、センサ676の各測定位置(例
えば図7に示される複数の小さな丸印の各位置)を正しく知ることが重要である。
【0050】
図8は、一実施形態による、センサの測定位置を特定することが可能な研磨装置300の概略的な構成図である。研磨装置300は、制御装置900を備える。制御装置900は、入出力装置、演算装置、記憶装置などを備える一般的なコンピュータから構成することができる。例えば、制御装置900は、記憶装置に格納されたコンピュータプログラムを演算装置(例えばプロセッサ)が読み出して実行することにより、測定位置特定部904、プロファイル作成部906、および圧力制御部908の各機能を実現するように構成される。
【0051】
図8において、テーブル回転モータ802は、研磨テーブル350をテーブル軸351周りに回転させる。ヘッド回転モータ804は、プーリおよびベルト805を介して、トップリングシャフト18を中心としてトップリングシャフト18とトップリング302を一体に回転させる。揺動モータ806は、支軸362を中心として、揺動アーム360および揺動アーム360に連結されているトップリング302を揺動(すなわち周期的かつ反復的に旋回)させる。
【0052】
各モータ802、804、806には、モータの回転を検知するエンコーダ808が取り付けられている。エンコーダ808は、各モータ802、804、806の回転に伴って、その回転数に応じた信号を出力する。例えば、エンコーダ808は、モータ802、804、806が所定角度回転するごとに(例えば1回転の間に所定回)パルス信号を出力するように構成されるのであってよい。測定位置特定部904は、各エンコーダ808からの信号に基づいて(例えば単位時間当りに受信されるパルス信号の数をカウントすることにより)、研磨テーブル350の回転角度、トップリング302の回転角度、およびトップリング302の揺動角度を検出することができる。なお、研磨テーブル350の回転角度は、研磨テーブル350がテーブル軸351周りに回転した角度を表し、トップリング302の回転角度は、トップリング302がトップリングシャフト18周りに回転した角度を表し、トップリング302の揺動角度は、トップリング302が支軸362周りに旋回した角度を表す。研磨テーブル350の回転角度、トップリング302の回転角度、およびトップリング302の揺動角度が決定することにより、研磨テーブル350とトップリング302に保持された基板WFとの相対位置が一意に決定し、これにより、研磨テーブル350に設けられたセンサ676の測定位置が特定される。なお、トップリング302の揺動を行わない場合には、研磨テーブル350の回転角度とトップリング302の回転角度の2つに基づいて、センサ676の測定位置を特定することができる。
【0053】
図9は、別の実施形態による、センサの測定位置を特定することが可能な研磨装置300の概略的な構成図である。研磨装置300は、制御装置900およびエンコーダ808に加えて、レーザ測定器920を備える。ヘッド回転モータ804および揺動モータ806に対応するエンコーダ808は省略されてよい。レーザ測定器920は、図9に示されるように研磨装置300の内部に設置されてもよいし、あるいは、レーザ測定器920とトップリング302の間にレーザ光を妨げる障害物が存在しない限りにおいて、研磨装置300の外部に設置されてもよい。
【0054】
レーザ測定器920は、レーザ光をトップリング302に向けて放射する。トップリング302には、レーザ測定器920からのレーザ光を反射するマーカー925が設置される。マーカー925は、例えば反射鏡であってよい。マーカー925は、トップリング302とともに回転(および揺動)する。レーザ測定器920は、マーカー925からの反射光を計測し、マーカー925までの距離および方向に基づいて、マーカー925の三次元位置を識別する。制御装置900のヘッド角度検知部902は、レーザ測定器920によって得られたマーカー925の三次元位置に基づいて、トップリング302の回転角度
(および揺動角度)を算出する。測定位置特定部904は、このように算出されたトップリング302の回転角度(および揺動角度)と、テーブル回転モータ802に対応するエンコーダ808からの信号によって特定される研磨テーブル350の回転角度とに基づいて、センサ676の測定位置を特定する。測定位置特定部904は、(上記のようにヘッド角度検知部902において算出されたトップリング302の回転角度(および揺動角度)の代わりに)レーザ測定器920から得たマーカー925の三次元位置を直接用いることにより、センサ676の測定位置を特定してもよい。
【0055】
図10は、さらに別の実施形態による、センサの測定位置を特定することが可能な研磨装置300の概略的な構成図である。この実施形態において、研磨テーブル350の内部には、基板WFの状態を検知するセンサ676に加えて、少なくとも2つのエッジ検出センサ680が埋設される。エッジ検出センサ680は、トップリング302のエッジ681またはトップリング302に保持された基板WFのエッジ682を検出するように構成される。一実施形態において、トップリング302は、図11に示されるように、その外周または基板WFの外周に沿って配置された金属フレーム683、684を備える。エッジ検出センサ680は、渦電流センサであってよい。渦電流センサ680は、金属フレーム683、684に近接すると金属フレーム683、684に渦電流を誘起し、当該渦電流により生じる磁界に起因するインピーダンスの変化に応じた信号を出力する。この信号に基づいて、トップリング302のエッジ681およびトップリング302に保持された基板WFのエッジ682を検出することが可能である。
【0056】
また図10に示されるように、制御装置900は、ヘッド角度検知部902、測定位置特定部904、プロファイル作成部906、および圧力制御部908の各機能を有する。前述したように、これらの機能は、記憶装置に格納されたコンピュータプログラムを演算装置(例えばプロセッサ)が読み出して実行することにより実現され得る。ヘッド角度検知部902は、少なくとも2つのエッジ検出センサ680からの信号に基づいて、各センサ680によるエッジ(エッジ681または682)の検出タイミングを特定する。そしてヘッド角度検知部902は、第1のエッジ検出センサ680によるエッジ検出タイミングと、第2のエッジ検出センサ680によるエッジ検出タイミングとの時間差に基づいて、トップリング302の回転角度を算出する。
【0057】
図12A~Cは、エッジ検出タイミングに基づくトップリング302の回転角度の算出方法を説明するための概念図である。図12A~Cは、センサ676が2つの軌道S2、S5を通過する場合を示している。これらの図において、丸印はセンサ676の位置、三角印は第1のエッジ検出センサ680の位置、四角印は第2のエッジ検出センサ680の位置をそれぞれ表す。なお、図示されるように、第1および第2のエッジ検出センサ680は、センサ676の近傍に設置されることが好ましい。
【0058】
図12Bの軌道S2を参照すると、ある時刻T1(白で示す)において、トップリング302のエッジをセンサ676(丸印)が通過する。この時、第1および第2のエッジ検出センサ680(白の三角印および四角印)はまだトップリング302のエッジを通過していない。時刻T1の後の時刻T2(薄い灰色で示す)において、第1のエッジ検出センサ680(三角印)がトップリング302のエッジを通過する。このタイミングで、第1のエッジ検出センサ680から信号が出力され、ヘッド角度検知部902は、第1のエッジ検出センサ680のエッジ検出タイミングT2を識別する。さらにその後、時刻T3(濃い灰色で示す)において、今度は第2のエッジ検出センサ680(四角印)がトップリング302のエッジを通過する。同様にこのタイミングで、第2のエッジ検出センサ680から信号が出力され、ヘッド角度検知部902は、第2のエッジ検出センサ680のエッジ検出タイミングT3を識別する。ヘッド角度検知部902は、識別した2つのエッジ検出タイミングの時間差ΔT(S2)=T3-T2を算出する。
【0059】
次に、図12Cの軌道S5を参照すると、軌道S5とトップリング302とのなす角度は、図12Bにおける軌道S2とトップリング302とのなす角度と異なっている。そのため、この軌道S5の場合、まず時刻T1’(白で示す)において、第2のエッジ検出センサ680(四角印)がトップリング302のエッジを通過する。その後、時刻T2’(薄い灰色で示す)においてセンサ676(丸印)が、時刻T3’(濃い灰色で示す)において第1のエッジ検出センサ680(三角印)が、それぞれトップリング302のエッジを通過する。ヘッド角度検知部902は、2つのエッジ検出センサ680からの信号に基づいてそれぞれのエッジ検出タイミングT1’、T3’を識別し、識別したエッジ検出タイミングの時間差ΔT(S5)=T3’-T1’を算出する。
【0060】
このようにしてヘッド角度検知部902は、各軌道S1、S2、S3、…についてエッジ検出タイミングの時間差ΔTを算出する。図12Bおよび12Cに関する上述の説明から理解されるように、エッジ検出タイミングの時間差ΔT(S1)、ΔT(S2)、ΔT(S3)、…は、センサ676の軌道とトップリング302とのなす角度に応じて、それぞれ異なる値を有する。つまり、エッジ検出タイミングの時間差ΔTは、センサ676がトップリング302のエッジを横切った際の、トップリング302と研磨テーブル350との相対角度を示している。したがって、ヘッド角度検知部902は、エッジ検出タイミングの時間差ΔTに基づいて、センサ676がトップリング302のエッジを横切ったタイミングにおける、研磨テーブル350に対するトップリング302の相対的な回転角度を特定することができる。例えば、制御装置900のメモリには、あらかじめ、エッジ検出タイミングの時間差ΔTと、研磨テーブル350に対するトップリング302の相対的な回転角度との相関関係(例えば対応表)が記憶されていてよい。ヘッド角度検知部902は、この対応表を参照することで、エッジ検出タイミングの算出した時間差ΔTから、研磨テーブル350に対するトップリング302の相対的な回転角度を取得することができる。
【0061】
なお、上記説明ではトップリング302のエッジ681を検出する場合について例示したが、トップリング302に保持された基板WFのエッジ682を検出する場合においても同様の方法を適用することにより、研磨テーブル350に対するトップリング302の相対的な回転角度を特定することができることは理解されよう。
【0062】
センサ676がトップリング302(または基板WF)のエッジを通過した後、ヘッド角度検知部902は、トップリング302の回転数を用いて、トップリング302の回転角度を特定する。例えば、ヘッド角度検知部902は、上述のようにエッジ検出タイミングの時間差ΔTに基づき決定されたトップリング302の回転角度(すなわちエッジ通過時の初期回転角度)に、トップリング302の回転数とエッジ通過後の経過時間との積を加算することによって、任意時点におけるトップリング302の回転角度を算出することができる。トップリング302の回転数は、ヘッド回転モータ804に対して指示される回転数の指示値(設定値)であってもよいし、エンコーダ808を介して取得される回転数の計測値であってもよい。測定位置特定部904は、このように算出されたトップリング302の回転角度と、テーブル回転モータ802に対応するエンコーダ808からの信号によって特定される研磨テーブル350の回転角度とに基づいて、センサ676の測定位置を特定する。なお、図8の実施形態と同様に、トップリング302の揺動角度が併用されてもよい。
【0063】
図13は、金属フレームを備えるトップリング302の別の実施形態を示す図である。この実施形態において、トップリング302は、その四角形の外形の各辺に設けられたフレーム片685a、685b、685c、685dからなる金属フレームを備える。各フレーム片685a、685b、685c、685dは、それぞれ異なる厚さを有するか、
あるいはそれぞれ異なる種類の金属で構成される。厚さまたは金属の種類が異なることにより、エッジ検出センサ(渦電流センサ)680が各フレーム片685a、685b、685c、685dを横切る際に、異なる信号(例えば信号レベルの異なる信号)が出力される。したがって、このことを用いて、エッジ検出センサ680がトップリング302の四辺のうちのいずれを横切ったかを区別することができ、トップリング302の回転角度を、角度90°の不確定性なく特定することができる。
【0064】
図8図9、および図10の各実施形態において、プロファイル作成部906は、測定位置特定部904によって特定されたセンサ676の各測定位置に基づいて、センサ676の測定値(例えば膜厚)の基板面内分布を示す研磨プロファイル(例えば膜厚プロファイル)を作成する。例えば、膜厚プロファイルは、基板WFの膜厚の複数の測定値と、各測定値に対応する基板WF上の座標位置とからなる複数のデータの集合として作成することができる。
【0065】
ここで、基板WFの研磨プロファイル(例えば膜厚プロファイル)は、基板WFの形状や研磨条件、あるいは研磨装置300の個性などによって変わり得る。例えば、半導体ウェハのような円形の基板では、膜厚は、基板の半径方向にのみ分布を有し、円周方向には一様である(すなわち、基板の中心からの距離にのみ依存し、基板の中心周りの角度には依存しない)ことがあり得る。一方、例えば四角形の基板においては、膜厚は、基板の中心からの距離だけでなく、基板の中心周りの角度にも依存する場合が多い。また、円形の基板であっても、研磨条件などによっては、膜厚が基板の中心周りの角度依存性を有することもある。
【0066】
膜厚が基板の中心周りの角度に依存して変化する場合、図7に示す各軌道S1、S2、S3、…に沿った膜厚プロファイルはそれぞれ異なるものとなる。したがって、基板の面内全体の正確な膜厚プロファイルを得るためには、センサ676が基板上でどの軌道を通って測定を行ったかを正しく把握することが不可欠である。本開示の研磨装置300によれば、トップリング302の回転角度を検知することができる。これにより、センサ676の基板面内における測定位置を正しく特定する(センサ676がどの軌道を通ったかを識別する)ことができ、プロファイル作成部906は、センサ676の測定値に基づく基板面内全体の正確な研磨プロファイル(例えば膜厚プロファイル)を作成することができる。
【0067】
圧力制御部908は、プロファイル作成部906から得られた研磨プロファイルに基づいて、基板WFを研磨パッド352に押圧する押圧力を基板WFの領域毎に制御するとともに、リテーナ部材3が研磨パッド352を押圧する押圧力を制御するように構成される。より具体的に、圧力制御部908は、トップリング302のセンター室5、リプル室6、中間室7、アウター室8、エッジ室9およびリテーナ部材加圧室10(図2参照)の圧力をそれぞれ独立に制御する。例えば、基板WFの面内のうちセンター室5に対向する領域の膜厚が他の領域に比べて厚い場合、圧力制御部908は、センター室5の圧力を他よりも高くするように制御する。これにより、基板WFのセンター室5に対向する領域が、研磨パッド352により高い押圧力で押圧され、その領域の研磨量を増大させることができる。
【0068】
図14は、制御装置900による研磨装置300の例示的な制御フローを示す。研磨装置300が研磨を開始すると、ステップ1402において、プロファイル作成部906は、センサ676からの測定値と、測定位置特定部904によって特定されたセンサ676の測定位置に基づいて、研磨プロファイル(例えば膜厚プロファイル)を作成する。前述したように、トップリング302の回転角度の検知を通じて、センサ676の基板面内における測定位置が正しく特定されることで、基板面内全体の正確な研磨プロファイルを作
成することができる。
【0069】
ステップ1404において、圧力制御部908は、作成された研磨プロファイルを目標研磨プロファイルと比較し、その比較結果に基づいて、トップリング302のセンター室5、リプル室6、中間室7、アウター室8、エッジ室9およびリテーナ部材加圧室10の圧力を制御する。目標研磨プロファイルは、基板が研磨完了後に有すべき望ましい研磨プロファイルとしてあらかじめ制御装置900のメモリに記憶されてよい。例えば、圧力制御部908は、センター室5、リプル室6、中間室7、アウター室8、エッジ室9およびリテーナ部材加圧室10のそれぞれに対応する基板WFの領域ごとに、プロファイル作成部906から得た研磨プロファイルと目標研磨プロファイルとの差分を算出する。そして圧力制御部908は、センター室5、リプル室6、中間室7、アウター室8、エッジ室9およびリテーナ部材加圧室10がそれぞれこの基板WFの領域ごとの研磨プロファイルと目標研磨プロファイルとの差分に応じた圧力を有するように、各室の圧力を制御する。
【0070】
ステップ1406において、制御装置900は、現在の研磨プロファイルが目標研磨プロファイルになったか否かを判定する。現在の研磨プロファイルが目標研磨プロファイルになった場合、制御装置900は、研磨を終了する。現在の研磨プロファイルがまだ目標研磨プロファイルになっていない場合、制御装置900は、再びステップ1402~ステップ1406を繰り返す。
【0071】
なお、前述の図2の実施形態では、トップリング本体2がセンター室5、リプル室6、中間室7、アウター室8、およびエッジ室9の5つの同心状の圧力室を備えていたが、圧力室の数、形状、配置はこのようなものに限定されない。図15は、別の実施形態によるトップリング302の構成を示す、研磨テーブル350側から見た平面図である。図15の実施形態において、トップリング本体2は、縦5行、横5列の25個の格子状の圧力室2-1、2-2、…、2-25を備える。圧力制御部908は、基板WFの領域ごとの研磨プロファイルと目標研磨プロファイルとの差分に応じて、これら圧力室2-1、2-2、…、2-25の圧力を個別に制御するように構成されてよい。
【0072】
また、前述の図2の実施形態では、トップリング302は、四角形のトップリング本体2の各辺の外側に設けられた4つのリテーナ部材3(各辺に1つ)を備えている。圧力制御部908は、基板WFの領域ごとの研磨プロファイルと目標研磨プロファイルとの差分に応じて、各リテーナ部材3に対応するリテーナ部材加圧室10の圧力を個別に制御するように構成されてよい。また、各辺のリテーナ部材3は複数の区画に分割されていてもよい。図16は、そのような形態のトップリング302の構成を示す、研磨テーブル350側から見た平面図である。図16の実施形態において、各辺のリテーナ部材は3つの区画に分割され、トップリング302は、全部で12個のリテーナ部材3-1、3-2、…、3-12と、各リテーナ部材3に対応する12個の独立したリテーナ部材加圧室10を備える。圧力制御部908は、基板WFの領域ごとの研磨プロファイルと目標研磨プロファイルとの差分に応じて、これら12個のリテーナ部材加圧室10の圧力を個別に制御するように構成されてもよい。
【0073】
各リテーナ部材加圧室10の圧力は、個別に制御されるのではなく、同じ一定圧力に制御されてもよい。また、各リテーナ部材加圧室10の圧力は、研磨中に基板WFがトップリング302から飛び出すのを防止するために、所定の下限圧力よりも高い圧力に制御されることが好ましい。
【0074】
なお、トップリング302のセンター室5、リプル室6、中間室7、アウター室8、エッジ室9およびリテーナ部材加圧室10の各圧力室は、基板WFおよびリテーナ部材3を領域ごとに研磨パッド352に対して押圧するように構成された複数の圧電素子に置き換
えることも可能である。
【0075】
以上、いくつかの例に基づいて本発明の実施形態について説明してきたが、上記した発明の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明には、その均等物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
【符号の説明】
【0076】
300 研磨装置
302 トップリング
350 研磨テーブル
352 研磨パッド
360 揺動アーム
676 センサ
680 エッジ検出センサ
683、684 金属フレーム
802 テーブル回転モータ
804 ヘッド回転モータ
806 揺動モータ
808 エンコーダ
900 制御装置
902 ヘッド角度検知部
904 測定位置特定部
906 プロファイル作成部
908 圧力制御部
920 レーザ測定器
925 マーカー
WF 基板
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7
図8
図9
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図12A
図12B
図12C
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図14
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図16