(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023148278
(43)【公開日】2023-10-13
(54)【発明の名称】光デバイスとそれを用いた光送信装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/01 20060101AFI20231005BHJP
【FI】
G02F1/01 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022056209
(22)【出願日】2022-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000183266
【氏名又は名称】住友大阪セメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116687
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 爾
(74)【代理人】
【識別番号】100098383
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 純子
(74)【代理人】
【識別番号】100155860
【弁理士】
【氏名又は名称】藤松 正雄
(72)【発明者】
【氏名】加藤 圭
(72)【発明者】
【氏名】一明 秀樹
【テーマコード(参考)】
2K102
【Fターム(参考)】
2K102BA02
2K102BB01
2K102BC04
2K102BD01
2K102CA20
2K102DA02
2K102EA02
2K102EA22
2K102EB10
2K102EB16
2K102EB20
2K102EB28
2K102EB30
(57)【要約】
【課題】
筐体側面に配置されるリードピンと蓋部材との電気的短絡を抑制し、小型化可能な光デバイスを提供すること。
【解決手段】
光導波路素子を少なくとも収容する筐体を備えた光デバイスにおいて、該筐体の本体部1は、一面に開口部OPを備え、該一面に隣接する側面にはリードピンPN1が固定されており、該開口部を取り囲むように配置される金属部材2と、該開口部を塞ぎ、該金属部材に接合される蓋部材11とを備え、該リードピンが配置される本体部の側面に沿った該金属部材及び該蓋部材の端部は、該本体部の側面よりも該本体部の内側に位置することを特徴とする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光導波路素子を少なくとも収容する筐体を備えた光デバイスにおいて、
該筐体の本体部は、一面に開口部を備え、該一面に隣接する側面にはリードピンが固定されており、
該開口部を取り囲むように配置される金属部材と、
該開口部を塞ぎ、該金属部材に接合される蓋部材とを備え、
該リードピンが配置される本体部の側面に沿った該金属部材及び該蓋部材の端部は、該本体部の側面よりも該本体部の内側に位置することを特徴とする光デバイス。
【請求項2】
請求項1に記載の光デバイスにおいて、該本体部の側面から該金属部材の端部までの距離は、0.5mm以上であることを特徴とする光デバイス。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の光デバイスにおいて、該金属部材に接する該本体部の端面には、該本体部の外側に切り欠きを設けることを特徴とする光デバイス。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の光デバイスにおいて、該本体部の端面には、該本体部の内側に突き出した突起部が形成されていることを特徴とする光デバイス。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の光デバイスにおいて、該金属部材に接する該本体部の端面には、該本体部の内側に切り欠きを設け、該切り欠きの内面に接するように該金属部材を配置することを特徴とする光デバイス。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の光デバイスにおいて、該光導波路素子に隣接して、該光導波路素子内の変調電極に印加する電気信号を発生するドライバ回路素子が配置されていることを特徴とする光デバイス。
【請求項7】
請求項6に記載の光デバイスと、該ドライバ回路素子に入力する変調信号を生成する信号発生器とを備えることを特徴とする光送信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光デバイスとそれを用いた光送信装置に関し、特に、光導波路素子を少なくとも収容する筐体を備えた光デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
光通信分野や光計測分野において、光導波路と該光導波路を伝搬する光波を変調する変調電極とを有する光導波路素子を利用した光変調器などの光デバイスが多用されている。光導波路素子や、該光導波路素子に光波を入出力する光学部品、さらには、特許文献1に示すように、該光導波路素子に入力する変調信号を増幅するドライバICなどの電子部品を、一つの筐体内に収容するドライバ集積型変調器などの光デバイスが実用化されている。
【0003】
図1に、光デバイスの平面図を示し、
図2は、
図1の一点鎖線A-A’における断面図を示す。
図1に示すように、光デバイスの筐体は、セラミックや複数の金属(コバール、銅タングステンなど)から構成される本体部1を有し、本体部1の一面には光導波路素子などの部品実装するための開口部OPがある。
【0004】
本体部1の開口部OPがある面には、シーム溶接などで気密封止するための蓋を固定するための金属部材2(コバールなど)が配置されている。本体部1にセラミックを使用する場合は、セラミックと金属製の蓋部材とを直接シーム溶接することができないため、予めセラミックの本体部1にコバールなどの金属部材2をAuSnなどのロウ材で接合しておき、金属部材2と蓋部材11をシーム溶接する。また、筐体の一つもしくは複数の側面には、筐体内部と外部を電気的に接続し、中継するためのリードピン(PN1、PN2)が配置されている。
【0005】
図2は、
図1の断面図であり、特に、蓋部材11により気密封止され、プリント基板3上に実装された光デバイスの断面図を示す。なお、
図1では、蓋部材やプリント基板は図示しておらず、
図1の開口部OPは、
図2では、図面の下向き方向に開口している。筐体内には、ドライバICや光導波路素子などの部品4を金属製の筐体底面部10に設けられた台座部(又は収容部)101に配置固定している。広帯域幅コヒーレントドライバ変調器(HB-CDM:High Bandwidth-Coherent Driver Modulator)などのように、ドライバICと光導波路素子などを同一の筐体に集積した光デバイスでは、
図2に示すように、開口部OPが下を向くように配置される。これは、底面部10側からドライバICが発した熱を放熱するためであり、底面部10の裏側(図面の上側)にヒートシンクなどの放熱機構が配置される。本体部1の開口部OPを気密封止した蓋部材11とプリント基板3が接するように光デバイスが実装される。
【0006】
筐体(本体部1)の一つの側面に固定されたリードピン(PN1,PN2)の先端部は、プリント基板3上の半田付けパターンに半田付けされ、光デバイスとプリント基板とが電気的に接続される。
光送信装置では、プリント基板上に光デバイスを配置すると共に、その周囲には、デジタル信号処理回路などの信号処理手段や、光導波路素子に入力する光波を生成する光源など、他の部品も配置されている。
【0007】
図2に示すように、筐体の蓋部材11をプリント基板3に接するように配置する場合は、筐体、特に蓋部材11を電気的に接地しており、リードピンPN1をプリント基板に接続するための半田が、蓋部材11又は金属部材2まで達し、電気的に短絡する可能性がある。これを回避するには、
図2のリードピンPN1のプリント基板3との接触部と筐体の本体部1の側面(蓋部材11の端部)との距離S0を、例えば1mm以上のように、十分に大きくすることが必要となる。しかしながら、筐体の本体部1から離れてリードピンの接触部が存在することは、光デバイスの配置スペースが大きくなり、プリント基板上の部品実装スペースの減縮が難しくなる。特に、近年では、QSFP系(QSFP+、QSFP28、QSFP-DDなど)やSFP系(SFP+、SFP28、SFP-DDなど)などの超小型のトランシーバーモジュール等への光デバイスの集積が要求されるため、僅かな実装スペースの減縮でも大きな問題となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、上述したような問題を解決し、筐体側面に配置されるリードピンと蓋部材との電気的短絡を抑制し、小型化可能な光デバイス及びそれを用いた光伝送装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明の光デバイス及び光送信装置は、以下のような技術的特徴を有する。
(1) 光導波路素子を少なくとも収容する筐体を備えた光デバイスにおいて、該筐体の本体部は、一面に開口部を備え、該一面に隣接する側面にはリードピンが固定されており、該開口部を取り囲むように配置される金属部材と、該開口部を塞ぎ、該金属部材に接合される蓋部材とを備え、該リードピンが配置される本体部の側面に沿った該金属部材及び該蓋部材の端部は、該本体部の側面よりも該本体部の内側に位置することを特徴とする。
【0011】
(2) 上記(1)に記載の光デバイスにおいて、該本体部の側面から該金属部材の端部までの距離は、0.5mm以上であることを特徴とする。
【0012】
(3) 上記(1)又は(2)に記載の光デバイスにおいて、該金属部材に接する該本体部の端面には、該本体部の外側に切り欠きを設けることを特徴とする。
【0013】
(4) 上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の光デバイスにおいて、該本体部の端面には、該本体部の内側に突き出した突起部が形成されていることを特徴とする。
【0014】
(5) 上記(1)又は(2)に記載の光デバイスにおいて、該金属部材に接する該本体部の端面には、該本体部の内側に切り欠きを設け、該切り欠きの内面に接するように該金属部材を配置することを特徴とする。
【0015】
(6) 上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の光デバイスにおいて、該光導波路素子に隣接して、該光導波路素子内の変調電極に印加する電気信号を発生するドライバ回路素子が配置されていることを特徴とする。
【0016】
(7) 上記(6)に記載の光デバイスと、該ドライバ回路素子に入力する変調信号を生成する信号発生器とを備えることを特徴とする光送信装置である。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、光導波路素子を少なくとも収容する筐体を備えた光デバイスにおいて、該筐体の本体部は、一面に開口部を備え、該一面に隣接する側面にはリードピンが固定されており、該開口部を取り囲むように配置される金属部材と、該開口部を塞ぎ、該金属部材に接合される蓋部材とを備え、該リードピンが配置される本体部の側面に沿った該金属部材及び該蓋部材の端部は、該本体部の側面よりも該本体部の内側に位置するため、リードピンと金属部材及び蓋部材との間隔をより広く確保でき、リードピンが半田などで蓋部材又は金属部材に電気的に短絡するなどの不具合を防止することが可能となる。また、筐体の本体部側面からのリードピンの突出量を減らし、光デバイスの占めるスペースを減少でき小型化にも寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】従来の光デバイスに意匠される筐体を、開口部側から見た平面図である。
【
図2】
図1の一点鎖線における断面図であり、光デバイスをプリント基板上に配置した様子を示す。
【
図3】本発明の光デバイスに係る第1実施例を示す断面図である。
【
図4】
図3の一部を変形した例を示す断面図である。
【
図5】本発明の光デバイスに係る第2実施例を示す断面図である。
【
図6】本発明の光デバイスに係る第3実施例を示す断面図である。
【
図7】本発明の光デバイスに係る第4実施例を示す断面図である。
【
図8】
図6に示す突起部CNの構成を説明する図である。
【
図9】本発明の光デバイスに係る第5実施例を示す断面図である。
【
図10】
図8に示す突起部CNの構成を説明する図である。
【
図11】本発明の光デバイスに係る第6実施例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明について好適例を用いて詳細に説明する。
本発明は、
図3乃至11に示すように、光導波路素子を少なくとも収容する筐体を備えた光デバイスにおいて、該筐体の本体部1は、一面に開口部OPを備え、該一面に隣接する側面にはリードピンPN1が固定されており、該開口部を取り囲むように配置される金属部材2と、該開口部を塞ぎ、該金属部材に接合される蓋部材11とを備え、該リードピンが配置される本体部の側面に沿った該金属部材及び該蓋部材の端部は、該本体部の側面よりも該本体部の内側に位置することを特徴とする。
【0020】
筐体を構成する材料としては、SUS304、コバール、CuW等の金属が使用され、筐体本体は、一つの金属素材を切削加工で一体的に形成するだけでなく、切削加工やプレス加工等で製作した複数の部材を組み合わせて1つの筐体を構成することも可能である。また、セラミック材料を筐体の本体部1(少なくとも筐体の側面を含む胴体部分を意味する。)に使用することも可能である。
【0021】
セラミック材料を本体部1に使用する場合には、金属製の蓋部材11との接合を可能とするため、AuSn等のロウ材を用いて、金属部材2が本体部1に接合されている。
金属部材2と蓋部材11とは、シーム溶接又はレーザ溶接で接合され、筐体内を気密封止する。
図3では、
図2と同様に、光導波路素子やドライバICなど筐体内に配置する部品を符号4で示し、筐体の底面部10で部品4を保持する部分を符号101で示す。
【0022】
本発明の光デバイスの特徴は、
図3に示すように、筐体の本体部1の側面から金属部材2及び蓋部材11の端部が、筐体の内側に入り込んでいることである。
図3では、リードピンPN1が本体部1の側面に平行に伸びているため、リードピンとプリント基板との接触部と金属部材2及び蓋部材11の端部との距離S1は、本体部1の側面から蓋部材11等の端部までの距離と一致している。なお、
図3では、蓋部材11を本体部1の側面から退避させた部分に配置される金属部材2の幅(図面の左右方向の長さ)を短くするよう構成している。本発明はこれに限らず、
図4に示すように、金属部材2の幅は、退避させていない側(図の右側の斜線部)と同様の幅に設定したり、筐体内に突き出すように配置することも可能である。
【0023】
本体部の側面から金属部材の端部までの距離(
図3のS1に相当する。)は、0.5mm以上を確保することで、リードピンをプリント基板に半田等で接続する際に、リードピンと蓋部材11(金属部材2)との電気的短絡を効果的に抑制することが可能となる。
【0024】
図3に示すように、金属部材2の端部は、リードピンが配置された筐体の本体部1の側面よりも内側(筐体の中央寄り)に位置する。その結果、リードピンが配置された筐体の壁面の下側に隙間が形成され、半田等が本体部1に接触することも抑制できる。
【0025】
本発明の光デバイスにおいては、金属部材2(蓋部材11)のリードピンPN1が配置されている側に隙間が形成されるため、
図3に示す金属部材2の断面形状は、リードピン側とその反対側でとは異なる幅となっても良い。このような状態を金属部材の非対称状態という。
【0026】
図3に示すように、リードピンPN1の形状は、「L字形状」にすることができる。これにより、筐体の本体部1の側面からリードピンの先端までの距離が従来よりも短くでき、光デバイスを配置するスペースを削減できる。その結果、プリント基板上の実装スペースを拡張することができる。例えば、
図2と
図3とを比較すると、S0×「複数のリードピンが並列されている範囲の長さ」が占める実装スペースを削減できる。そして、従来よりもプリント基板上の半田付けパターンをより筐体に近い位置に配置でき、プリント基板上の部品実装スペースを拡張することができる。
【0027】
リードピンの形状をL字形状ではなく、
図5のように、リードピンとプリント基板と接触部が筐体の側面より外側に位置する従来の形状であっても、距離S2を1mm程度確保するだけで良いため、筐体側面からリードピン先端までの距離は、従来よりも短くできる。
【0028】
さらに、
図6又は
図9に示すように、金属部材2に接する筐体の本体部1の端面には、該本体部の外側に切り欠きCUを設けることが可能である。
これは、金属部材2は0.5mm~1mm程度と厚さが薄いため、筐体の壁面の下部に形成される隙間S3が狭いことがある。
図5又は
図8のような切り欠き部CUを有する構成にすることにより、より隙間の高さを高くすることができ、半田付けによる短絡不良の発生リスクを軽減することができる。
【0029】
また、
図7又は
図9に示すように、金属材料2が接合される本体部1の端面に、該本体部の内側に突き出した突起部CNを形成することも可能である。
図7のように、金属部材2の端部は、リードピンが配置された筐体の本体部1の側面よりも内側(筐体の中央寄り)に位置し、金属部材2の他方の側面は、筐体の内側に張り出している。この張り出した金属部材2と接合するように、本体部1の側壁の内面側には、内側に突き出した突起部CNが形成されている。突起部CNの形状は、
図8又は
図10に示すように、(a)一様な幅の突起部分100で形成しても良いし、(b)異なる幅の突起部分110の積層体で形成しても良い。
【0030】
本発明が適用される光デバイスは非常に小さく、例えば、長さ40mm以下、幅15mm以下、高さ6mm以下程度である。このような筐体では、リードピンが固定される筐体の壁面は1mm程度と非常に薄い。しかも、筐体内部に実装する部品の個数、サイズによっては、さらに壁面の厚さは薄くなることもある。筐体の壁面の厚さを維持したまま、金属部材2の位置を筐体側面よりも内側に配置すると、筐体の本体部1と金属部材2の接合面積がより小さくなり、部品間の接合強度が低下するという問題も生じる。筐体内部に突起部CNを設け、金属部材2との接合面積を大きくすることにより部品間の接合強度を向上させることができる。
【0031】
図9では、
図6で説明した切り欠きCUの効果と、
図7で説明した突起部CNの効果の両方を得ることができる。
図9に設ける突起部CNの形状を
図10に示す。
【0032】
また、筐体の本体部1と金属部材2との接合強度を高める方法として、
図11に示すように、金属部材2に接する該本体部1の端面には、該本体部1の内側に切り欠き(CU2)を設け、該切り欠きの内面に接するように該金属部材2を配置する。
図9では、金属部材2の左右の断面は同じとなっているが、両者を非対称状態とすることも可能である。例えば、金属部材2の幅又は厚みを左右で変更したり、リードピンが配置される側面のみに切り欠きCU2を設け、他方の側面は、従来通りとすることも可能である。
【0033】
図11のような構成にすることにより、筐体の本体部1と金属部材2を二つの面で接合することができ、筐体内部に
図7のような突起部CNを設けることなく部品間の接合面積、すなわち接合強度を大きくすることができる。筐体の構造も簡素化されるため、筐体の製造コストも低減できる。
【0034】
図12は、光送信装置の一例を示す図である。本発明の特徴である光デバイスの筐体構造は、
図12の筐体CSに適用することが可能である。
光デバイスにおいて、光導波路素子OEに隣接して光導波路素子の変調電極に印加する電気信号Soutを発生するドライバ回路素子DRVが配置され、光導波路素子OEとドライバ回路素子DRVは同一の筐体CS内に収容されている。光導波路素子OEには、光ファイバーFBを用いて、レンズ等の光学部品を介して、光導波路素子に形成された光導波路OWに、入力光Linが入力される。他方、光導波路素子OEから出射した光波は、例えば、偏波合成手段PCを経て合成され、レンズ等の光学部品を介して、別の光ファイバーに入力され、出力光Loutとなる。
【0035】
さらに、ドライバ回路素子DRVに入力する変調信号Sinを生成する信号発生器DSP(デジタル信号処理装置)とを設け、光送信装置として構成することも可能である。筐体CSと信号発生器DSPを一つのシャーシに組み込むことも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0036】
以上のように、本発明によれば、筐体側面に配置されるリードピンと蓋部材との電気的短絡を抑制し、小型化可能な光デバイス及びそれを用いた光伝送装置を提供することが可能となる。
【符号の説明】
【0037】
1 筐体の本体部
2 金属部材
3 プリント基板
4 部品(光導波路素子、ドライバIC等)
10 筐体の底面部
11 筐体の蓋部材
PN1,PN2 リードピン
CU,CU2 切り欠き部
CN 突起部