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特開2023-151146コンクリート組成物の製造方法、及び、コンクリートの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023151146
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】コンクリート組成物の製造方法、及び、コンクリートの製造方法
(51)【国際特許分類】
   B28B 11/24 20060101AFI20231005BHJP
   C04B 28/02 20060101ALI20231005BHJP
   C04B 24/02 20060101ALI20231005BHJP
   C04B 40/02 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
B28B11/24
C04B28/02
C04B24/02
C04B40/02
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022060596
(22)【出願日】2022-03-31
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-07-21
(71)【出願人】
【識別番号】000183266
【氏名又は名称】住友大阪セメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 尚
(72)【発明者】
【氏名】小田部 裕一
【テーマコード(参考)】
4G055
4G112
【Fターム(参考)】
4G055AA01
4G055BA02
4G112PB15
(57)【要約】
【課題】環境温度が15℃未満においても、コンクリートの初期強度を向上させることができるコンクリート組成物の製造方法、及び、コンクリートの製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明に係るコンクリート組成物の製造方法は、環境温度が15℃未満において、セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を含む、コンクリート組成物の製造方法であって、セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を混練して混練物を得る混練工程を含み、前記混練物の練上り直後の温度を、環境温度よりも5℃以上高くなるように調整する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
環境温度が15℃未満において、セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を含む、コンクリート組成物の製造方法であって、
セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を混練して混練物を得る混練工程を含み、
前記混練物の練上り直後の温度を、環境温度よりも5℃以上高くなるように調整する、コンクリート組成物の製造方法。
【請求項2】
前記混練物の練上り直後の温度が、10℃以上40℃以下である、請求項1に記載のコンクリート組成物の製造方法。
【請求項3】
前記混練直前の前記水の温度が、25℃以上80℃以下である、請求項1又は2に記載のコンクリート組成物の製造方法。
【請求項4】
環境温度が15℃未満において、セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を含む、コンクリートの製造方法であって、
セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を混練して混練物を得る混練工程を含み、
前記混練物の練上り直後の温度を、環境温度よりも5℃以上高くなるように調整する、コンクリートの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート組成物の製造方法、及び、コンクリートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
工場等で予め作製されるプレキャストコンクリート製品は、生産性の観点から、初期強度(脱型強度)の確保が求められる。そのため、プレキャストコンクリート製品の製造においては、従来、ボイラーで発生させた蒸気を養生室に通気し、型枠内に打ち込んだコンクリートを加温加湿することでコンクリートの強度の発現を早める蒸気養生が行われることがあり、特に、寒冷地や冬期環境下においては、蒸気養生が必須となっている。
【0003】
ところが、昨今の環境問題に対する意識の高まりから、温室効果ガスやエネルギー消費を削減する目的で、蒸気養生を行わずにコンクリートの初期強度を早期に確保可能な技術の検討が進められている。例えば、特許文献1には、蒸気養生を行わずに初期強度に優れたコンクリートを得る方法として、セメントと、水と、グリセリンと、硫酸塩とを含む水硬性組成物の硬化体の製造方法が開示されている。前記水硬性組成物の硬化体の製造方法は、水硬性組成物に含まれる硫酸イオンの含有量、及び、グリセリンと硫酸イオンとのモル比を所定の範囲に調整することにより、コンクリートの初期強度を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-201577号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された方法は、環境温度が20℃である場合を想定したものであって、寒冷地や冬期環境下におけるコンクリートの初期強度の向上については、検討されていない。
【0006】
本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、環境温度が15℃未満においても、コンクリートの初期強度を向上させることができるコンクリート組成物の製造方法、及び、コンクリートの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るコンクリート組成物の製造方法は、環境温度が15℃未満において、セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を含む、コンクリート組成物の製造方法であって、セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を混練して混練物を得る混練工程を含み、前記混練物の練上り直後の温度を、環境温度よりも5℃以上高くなるように調整する。
【0008】
前記コンクリート組成物の製造方法は、セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を混練して混練物を得る混練工程を含み、前記混練物の練上り直後の温度を、環境温度よりも5℃以上高くなるように調整することにより、環境温度が15℃未満においても、コンクリートの初期強度を向上させることができるコンクリート組成物を得ることができる。
【0009】
本発明に係るコンクリート組成物の製造方法は、前記混練物の練上り直後の温度が、10℃以上40℃以下であってもよい。
【0010】
前記コンクリート組成物の製造方法は、斯かる構成により、コンクリートの初期強度をより向上させることができるコンクリート組成物を得ることができる。
【0011】
本発明に係るコンクリート組成物の製造方法は、前記混練直前の前記水の温度が、25℃以上80℃以下であってもよい。
【0012】
前記コンクリート組成物は、斯かる構成により、コンクリートの初期強度をより向上させることができるコンクリート組成物を得ることができる。
【0013】
本発明に係るコンクリートの製造方法は、環境温度が15℃未満において、セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を含む、コンクリートの製造方法であって、セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を混練して混練物を得る混練工程を含み、前記混練物の練上り直後の温度を、環境温度よりも5℃以上高くなるように調整する。
【0014】
前記コンクリートの製造方法は、セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を混練して混練物を得る混練工程を含み、前記混練物の練上り直後の温度を、環境温度よりも5℃以上高くなるように調整することにより、環境温度が15℃未満においても、コンクリートの初期強度を向上することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、環境温度が15℃未満においても、コンクリートの初期強度を向上させることができるコンクリート組成物の製造方法、及び、コンクリートの製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本実施形態に係るコンクリート組成物の製造方法、及び、コンクリートの製造方法について説明する。
【0017】
<コンクリート組成物の製造方法>
本実施形態に係るコンクリート組成物の製造方法は、環境温度が15℃未満において、セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を混練して混練物を得る混練工程を含む。
【0018】
以下、本実施形態に係るコンクリート組成物の製造方法に用いられる各材料について説明した後、コンクリートの製造方法について説明する。
【0019】
セメントとしては、例えば、JIS R 5210で規定される普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント等のポルトランドセメント、超速硬セメント、アルミナセメント等が挙げられる。また、前記ポルトランドセメントにフライアッシュ、高炉スラグ等を混合した各種混合セメントも使用することができる。これらの中でも、セメントは、コンクリートの初期強度を向上させる観点から、早強ポルトランドセメントを用いることが好ましい。なお、セメントは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0020】
前記セメントの配合量は、例えば、単位量(kg/m:コンクリート組成物1m当たりの質量)で、270kg/m以上500kg/m以下とすることができる。なお、セメントが2種以上含まれる場合、前記配合量は、セメントの合計配合量である。
【0021】
水は、特に限定されるものではなく、例えば、水道水、工業用水、回収水、地下水、河川水、雨水等を使用することができる。
【0022】
前記水の配合量は、例えば、単位量(kg/m:コンクリート組成物1m当たりの質量)で、150kg/m以上175kg/m以下とすることができる。
【0023】
細骨材とは、10mm網ふるいを全部通過し、5mm網ふるいを質量で85%以上通過する骨材のことをいう(JIS A 0203:2014)。細骨材としては、例えば、JIS A 5308附属書Aレディミクストコンクリート用骨材で規定される山砂、川砂、陸砂、海砂、砕砂、石灰石砕砂等の天然由来の砂、高炉スラグ、電気炉酸化スラグ、フェロニッケルスラグ等のスラグ由来の砂、再生骨材、人工軽量骨材、回収骨材等が挙げられる。なお、これらの細骨材は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0024】
前記細骨材の配合量は、例えば、単位量(kg/m:コンクリート組成物1m当たりの質量)で、650kg/m以上1000kg/m以下とすることができる。なお、細骨材が2種以上含まれる場合、前記配合量は、細骨材の合計配合量である。
【0025】
粗骨材とは、5mm網ふるいに質量で85%以上とどまる骨材のことをいう(JIS A 0203:2014)。粗骨材としては、特に限定されるものではなく、例えば、川砂利、山砂利、海砂利等の天然骨材、砂岩、硬質石灰岩、玄武岩、安山岩等の砕石等の人工骨材、再生骨材等が挙げられる。なお、粗骨材は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0026】
前記粗骨材の配合量は、例えば、単位量(kg/m:コンクリート組成物1m当たりの質量)で、800kg/m以上1250kg/m以下とすることができる。なお、粗骨材が2種以上含まれる場合、前記配合量は、粗骨材の合計配合量である。
【0027】
グリセリンとは、化学式がC383、化学名がグリセリン、グリセロール、又は、1,2,3-プロパントリオールで表される化合物である。前記グリセリンの配合量は、コンクリートの初期強度を向上させる観点から、セメントに対して、0.1質量%以上1.0質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上0.4質量%以下であることがより好ましい。
【0028】
本実施形態に係るコンクリート組成物の製造方法においては、混和剤をさらに混練してもよい。混和剤としては、例えば、AE剤、AE減水剤、高性能減水剤、流動化剤、分離低減剤、凝結遅延剤(例えば、酒石酸等)、凝結促進剤(例えば、硫酸アルミニウム等)、急結剤、収縮低減剤、起泡剤、発泡剤、防水剤、消泡剤等が挙げられる。なお、混和剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0029】
前記混和剤の配合量は、セメントに対して、0.4質量%以上3.5質量%以下とすることができる。なお、混和剤が2種以上含まれる場合、前記配合量は、混和剤の合計配合量である。
【0030】
本実施形態に係るコンクリート組成物の製造方法においては、混和材をさらに混練してもよい。混和材としては、例えば、シリカフューム、フライアッシュ、高炉スラグ微粉末、セメントキルンダスト、高炉フューム、転炉スラグ微粉末、無水石膏、半水石膏、二水石膏、膨張材、石灰石微粉末、生石灰微粉末、ドロマイト微粉末等の無機質微粉末、ナトリウム型ベントナイト、カルシウム型ベントナイト、アタパルジャイト、セピオライト、活性白土、酸性白土、アロフェン、イモゴライト、シラス(火山灰)、シラスバルーン、カオリナイト、メタカオリン(焼成粘土)、合成ゼオライト、人造ゼオライト、人工ゼオライト、モルデナイト、クリノプチロライト等の無機物系フィラーが挙げられる。なお、混和材は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0031】
混練工程では、環境温度が15℃未満において、セメント、水、細骨材、粗骨材、グリセリン、及び、必要に応じてその他の材料を混練して混練物を得る。混練方法は、特に限定されるものではなく、例えば、強制二軸式、強制一軸式、傾胴式、パン型強制式等のミキサを用いて、従来公知の方法により混練することができる。
【0032】
前記水の混練直前の温度は、コンクリートの初期強度を向上させる観点から、25℃以上80℃以下であることが好ましく、25℃以上60℃以下であることがより好ましい。なお、混練直前の温度とは、混練を開始する時の温度を意味する。
【0033】
前記混練物の練上り直後の温度は、コンクリートの初期強度を向上させる観点から、環境温度よりも5℃以上高くなるように調整し、環境温度よりも10℃以上高くなるように調整することが好ましい。なお、前記混練物の練上り直後の温度とは、混練物に含まれる各材料の混練を終了した時の温度を意味する。
【0034】
前記混練物の練上り直後の温度は、コンクリートの初期強度を向上させる観点から、10℃以上40℃以下であることが好ましく、15℃以上25℃以下であることがより好ましい。
【0035】
本実施形態に係るコンクリート組成物の製造方法は、セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を混練して混練物を得る混練工程を含み、前記混練物の練上り直後の温度を、環境温度よりも5℃以上高くなるように調整することにより、環境温度が15℃未満においても、コンクリートの初期強度を向上させることができるコンクリート組成物を得ることができる。
【0036】
本実施形態に係るコンクリート組成物の製造方法は、前記混練物の練上り直後の温度が、10℃以上40℃以下であることにより、コンクリートの初期強度をより向上させることができるコンクリート組成物を得ることができる。
【0037】
本実施形態に係るコンクリート組成物の製造方法は、前記混練直前の前記水の温度が、25℃以上80℃以下であることにより、コンクリートの初期強度をより向上させることができるコンクリート組成物を得ることができる。
【0038】
<コンクリートの製造方法>
以下、本実施形態に係るコンクリートの製造方法について説明する。
【0039】
本実施形態に係るコンクリートの製造方法は、環境温度が15℃未満において、セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を混練して混練物を得る混練工程を含む。
【0040】
混練工程では、環境温度が15℃未満において、セメント、水、細骨材、粗骨材、グリセリン、及び、必要に応じてその他の材料を混練して混練物を得る。混練方法は、特に限定されるものではなく、例えば、強制二軸式、強制一軸式、傾胴式、パン型強制式等のミキサを用いて、従来公知の方法により混練することができる。
【0041】
前記水の混練直前の温度は、コンクリートの初期強度を向上させる観点から、25℃以上80℃以下であることが好ましく、25℃以上60℃以下であることがより好ましい。
【0042】
前記混練物の練上り直後の温度は、コンクリートの初期強度を向上させる観点から、環境温度よりも5℃以上高くなるように調整し、環境温度よりも10℃以上高くなるように調整することが好ましい。
【0043】
前記混練物の練上り直後の温度は、コンクリートの初期強度を向上させる観点から、10℃以上40℃以下であることが好ましく、15℃以上25℃以下であることがより好ましい。
【0044】
本実施形態に係るコンクリートの製造方法は、前記混練物を型枠に打設する打設工程と、打設後、脱型して養生する養生工程と、を含んでいてもよい。
【0045】
打設工程では、前記混練物を型枠に打設して振動成形を行う。振動成形の方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を用いることができる。養生工程では、硬化した前記混練物を脱型し、屋外等で養生する。養生方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を用いることができる。
【0046】
前記コンクリートの製造方法は、セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を混練して混練物を得る混練工程を含み、前記混練物の練上り直後の温度を、環境温度よりも5℃以上高くなるように調整することにより、環境温度が15℃未満においても、コンクリートの初期強度を向上することができる。
【実施例0047】
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0048】
表1に示す配合で各実施例及び各比較例のコンクリート組成物を作製した。具体的には、環境温度5℃の条件下で、強制二軸練りミキサを用いてセメント、細骨材、及び、粗骨材を15秒間空練りした後に、混和材、及び、グリセリンを含む所定の温度の練混ぜ水を加えて、90秒間練り混ぜてコンクリート組成物を作製した。コンクリート組成物の作製直後に、JIS A 1156に基づいて、コンクリート組成物の練上り温度を測定した。測定値を表2に示す。
【0049】
各実施例及び各比較例のコンクリート組成物を、円柱型枠(φ100×200mm)に打ち込んで試験体を作製した。また、各実施例及び各比較例と同じコンクリート組成物を用いて、幅800mm×高さ800mm×厚さ150mmのプレキャスト模擬試験体を作製した。試験体をプレキャスト模擬試験体の近傍に静置し、試験体及びプレキャスト模擬試験体の底面を除く5面を覆うように養生シートを被せて、蒸気養生を行わずに所定の材齢(14時間、18時間、及び、24時間)まで環境温度5℃の条件で養生した。
【0050】
表1及び表2に示す各成分の詳細を以下に示す。
セメント(C):早強ポルトランドセメント(住友大阪セメント社製)
水(W):上水道水(千葉県船橋市)
細骨材(S):山砂(静岡県掛川市産)
粗骨材(G):硬質砂岩砕石(茨城県桜川市産)
混和剤(SP):高性能減水剤、マイティ21-LVS(花王株式会社製)
グリセリン(Gly):特級試薬(関東化学社製)
【0051】
【表1】
【0052】
[圧縮強度]
JIS A 1108に準拠した方法で、材齢14時間、材齢18時間、及び、材齢24時間の各実施例及び各比較例の試験体について、圧縮強度を測定した。圧縮強度の測定値を表2に示す。
【0053】
【表2】
【0054】
表2の結果から分かるように、本発明の構成要件をすべて満たす各実施例のコンクリート組成物は、環境温度が15℃未満においても、コンクリートの初期強度を向上させることができる。
【手続補正書】
【提出日】2022-07-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
環境温度が15℃未満において、セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を含む、コンクリート組成物の製造方法であって、
セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を混練して混練物を得る混練工程を含み、
前記混練物の練上り直後の温度を、環境温度よりも5℃以上高くなるように調整する、コンクリート組成物の製造方法(ただし、コンクリート組成物が、アルカリ金属硫酸塩及びアルカリ金属チオ硫酸塩から選ばれる1種以上の無機塩を含む場合を除く。)
【請求項2】
前記混練物の練上り直後の温度が、10℃以上40℃以下である、請求項1に記載のコンクリート組成物の製造方法。
【請求項3】
前記混練直前の前記水の温度が、25℃以上80℃以下である、請求項1又は2に記載のコンクリート組成物の製造方法。
【請求項4】
環境温度が15℃未満において、セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を含む、コンクリートの製造方法であって、
セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を混練して混練物を得る混練工程を含み、
前記混練物の練上り直後の温度を、環境温度よりも5℃以上高くなるように調整する、コンクリートの製造方法(ただし、コンクリートが、アルカリ金属硫酸塩及びアルカリ金属チオ硫酸塩から選ばれる1種以上の無機塩を含む場合を除く。)
【手続補正書】
【提出日】2022-11-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
環境温度が15℃未満において、セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を含む、コンクリート組成物の製造方法であって、
セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を混練して混練物を得る混練工程を含み、
前記混練直前の前記水の温度が、25℃以上80℃以下であり、
前記混練物の練上り直後の温度を、環境温度よりも5℃以上15.9℃以下高くなるように調整する、
コンクリート組成物の製造方法(ただし、コンクリート組成物が、アルカリ金属硫酸塩及びアルカリ金属チオ硫酸塩から選ばれる1種以上の無機塩を含む場合を除く。)。
【請求項2】
前記混練物の練上り直後の温度が、10℃以上40℃以下である、請求項1に記載のコンクリート組成物の製造方法。
【請求項3】
環境温度が15℃未満において、セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を含む、コンクリートの製造方法であって、
セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、を混練して混練物を得る混練工程を含み、
前記混練直前の前記水の温度が、25℃以上80℃以下であり、
前記混練物の練上り直後の温度を、環境温度よりも5℃以上15.9℃以下高くなるように調整する、
コンクリートの製造方法(ただし、コンクリートが、アルカリ金属硫酸塩及びアルカリ金
属チオ硫酸塩から選ばれる1種以上の無機塩を含む場合を除く。)。
【手続補正書】
【提出日】2023-04-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
環境温度が15℃未満において、セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、減水剤とからなる、コンクリート組成物の製造方法であって、
セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、減水剤と、のみを混練して混練物を得る混練工程を含み、
前記混練直前の前記水の温度が、25℃以上80℃以下であり、
前記混練物の練上り直後の温度を、環境温度よりも5℃以上15.9℃以下高くなるように調整する、
コンクリート組成物の製造方法(ただし、コンクリート組成物が、アルカリ金属硫酸塩及びアルカリ金属チオ硫酸塩から選ばれる1種以上の無機塩を含む場合を除く。)。
【請求項2】
前記混練物の練上り直後の温度が、10℃以上40℃以下である、請求項1に記載のコンクリート組成物の製造方法。
【請求項3】
環境温度が15℃未満において、セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、減水剤とからなる、コンクリートの製造方法であって、
セメントと、水と、細骨材と、粗骨材と、グリセリンと、減水剤と、のみを混練して混練物を得る混練工程を含み、
前記混練直前の前記水の温度が、25℃以上80℃以下であり、
前記混練物の練上り直後の温度を、環境温度よりも5℃以上15.9℃以下高くなるように調整する、
コンクリートの製造方法(ただし、コンクリートが、アルカリ金属硫酸塩及びアルカリ金属チオ硫酸塩から選ばれる1種以上の無機塩を含む場合を除く。)。