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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023151297
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】処理装置、及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20231005BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20231005BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20231005BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
H04N1/00 519
G03G15/00 550
G03G21/16 119
B41J29/00 T
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022060845
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】綾部 琢磨
(72)【発明者】
【氏名】椎原 務
【テーマコード(参考)】
2C061
2H171
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AS02
2C061BB10
2C061CQ04
2C061CQ06
2C061CQ24
2H171FA01
2H171GA03
2H171GA06
2H171HA23
2H171HA28
2H171HA31
2H171KA02
2H171SA20
5C062AA05
5C062AB02
5C062AB08
5C062AB22
5C062AB30
5C062AB32
5C062AB33
5C062AB35
5C062AD02
5C062AD06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】支持部材の張出部が台の上面上に配置される場合に比べ、支持部材の張出部が台の上面よりも上方側へ突出することを抑制する。
【解決手段】画像形成装置10において、対象TAが載せられる台50と、台50の上面52に設けられ、処理に関する操作及び表示の少なくとも一方が行われる被支持部を支持し、下端部において外側へ張り出す張出部65を有し、台50の上面52に沿った方向に隣り合う複数の部材64A、64Bが接合されて柱状とされ、張出部65の上面65Dが台50の上面52よりも下方側へ埋め込まれた支持部材60と、を備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象が載せられる台と、
前記台の上面に設けられ、処理に関する操作及び表示の少なくとも一方が行われる被支持部を支持し、下端部において外側へ張り出す張出部を有し、前記上面に沿った方向に隣り合う複数の部材が接合されて柱状とされ、前記張出部が前記上面よりも下方側へ埋め込まれた支持部材と、
を備える処理装置。
【請求項2】
前記張出部における前記外側の端部の上縁は、前記台の前記上面の高さ以下の位置に配置されている
請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記張出部における前記外側の端部の上縁の高さは、前記台の前記上面の高さと揃っている
請求項2に記載の処理装置。
【請求項4】
装置本体と、
前記装置本体の上方側に設けられ、原稿を搬送しながら当該原稿の画像を読み取る読取部と、
を備え、
前記台は、前記装置本体に対する左右方向の一方側に設けられ、
前記読取部には、前記支持部材側へ移動して開放される開閉部が設けられ、
前記支持部材は、前記台における開放後の前記開閉部が干渉しない位置に配置されている
請求項1~3のいずれか1項に記載の処理装置。
【請求項5】
前記開閉部は、
前記読取部における前記一方側の部分に設けられた軸周りに、前記支持部材側へ回転して開放される
請求項4に記載の処理装置。
【請求項6】
開放後の前記開閉部が干渉しない位置に配置された前記被支持部
を備える
請求項4又は5に記載の処理装置。
【請求項7】
前記張出部の内側の端部における前端から前記台の前端までの距離は、前記処理装置において使用頻度が最も高い用紙サイズにおける最小幅の1/2を超える
請求項1~6のいずれか1項に記載の処理装置。
【請求項8】
前記距離は、前記用紙サイズにおける最小幅の3/4以上とされている
請求項7に記載の処理装置。
【請求項9】
装置本体と、
前記装置本体の上方側に設けられ、原稿を搬送しながら当該原稿の画像を読み取る読取部と、
前記読取部に対する左右方向の一方側に設けられた被支持部と、
を備え、
前記読取部の左右方向の他方側の部分に設けられ、前記原稿が収容される原稿収容部と、
前記原稿収容部に対する前記他方側において前記装置本体に設けられ、クリップを収容するクリップ収容部と、
前記クリップ収容部に対する前記他方側において前記装置本体に設けられ、画像が形成された記録媒体が前記装置本体から排出される排出部と、
を備える請求項1~8のいずれか1項に記載の処理装置としての画像形成装置。
【請求項10】
端子が差し込まれる差込口をさらに備え、
前記クリップ収容部と前記差込口とは、一つの凹部に左右方向に並んで配置され、
前記凹部の前記他方側の端部は、前記原稿収容部に対する他方側の端部よりも前記他方側に配置されている
請求項9に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理装置、及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の載置部と、上下に対向配設した前記載置部の上側の載置部を支持する複数の支柱部と、この支柱部と下側の載置部とを連結する連結部とから成り、前記載置部は、周縁部の複数個所に前記連結部を係合連結する係合連結部を形成した構成とし、前記支柱部は、複数の支柱形成部材を上下方向に連設して成る構成とし、前記連結部は、上部に前記支柱部と連結係合する支柱連結係合部を設け、下部に前記係合連結部の主係合連結部に差し込み係合する主差し込み係合部を設け、且つこの支柱連結係合部と主差し込み係合部との間に前記載置部の周縁部と前記支柱部とが連続面を形成するように連設する連設脚部を設けた構成とし、前記連設脚部は、前記載置部の周縁部に沿う二方向に突設すると共に、下部に前記係合連結部の補助係合連結部に差し込み係合する補助差し込み係合部を設けた構成としたことを特徴とする組立式収納体が開示されている。
【0003】
特許文献2には、以下の(1)~(3)を特徴とするパイプ構造材用継手が開示されている。
【0004】
(1)パイプの端部開口からその中空部内へ差し入れる差し込み部が、それぞれの各軸線を含む一平面により少なくとも二分割をしたに等しい継手分割片を組合せた継手であり、各前記継手分割片には、各差し込み部を通る一つの軸線上の中央部又は各軸線との交差部に、軸受け円筒が各継手分割片の内面部から内向きに突き出る構成で設けられ、且つその軸受け円筒を外部へ開口させる透孔が、六角レンチ等の工具挿入孔として設けられており、組合せた前記継手分割片の各軸受け円筒に前記円盤状回転体が回転可能に支持されている点
【0005】
(2)前記円盤状回転体とその内端部が連結する押し棒が、各差し込み部の軸線に沿って配置され、各押し棒の先端部に形成されたテーパ部が、各差し込み部の内面に形成されたテーパ受け面と接触しつつ軸方向への進退移動が可能に設置されている点
【0006】
(3)前記透孔を通じて外部から挿入した角形レンチ等の回転用工具で、前記円盤状回転体を回転操作して押し棒を押し出し又は引き込み動作させることにより、前記押し棒のテーパ部を各テーパ受け面へ進入させて差込部を押し広げて拡径させ、差し込み部の外周面をパイプの内周面へ押し付けてパイプを連結状態にする、又は前記円盤状回転体を逆転方向へ回転させて、前記テーパ部を前記テーパ受け面から後退させて縮径し、押し付け力を解消して当該継手との連結が解かれる構成である点
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2016-52457号公報
【特許文献2】特開2018-155260号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
対象が載せられる台と、前記台の上面に設けられ、処理に関する操作及び表示の少なくとも一方が行われる被支持部を支持し、下端部において外側へ張り出す張出部を有し、前記上面に沿った方向に隣り合う複数の部材が接合されて柱状とされた支持部材と、を備える処理装置では、張出部が台の上面上に配置されると、張出部が台の上面よりも上方側へ突出する。
【0009】
本発明は、支持部材の張出部が台の上面上に配置される場合に比べ、支持部材の張出部が台の上面よりも上方側へ突出することを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1態様は、対象が載せられる台と、前記台の上面に設けられ、処理に関する操作及び表示の少なくとも一方が行われる被支持部を支持し、下端部において外側へ張り出す張出部を有し、前記上面に沿った方向に隣り合う複数の部材が接合されて柱状とされ、前記張出部が前記上面よりも下方側へ埋め込まれた支持部材と、を備える。
【0011】
第2態様では、第1態様において、前記張出部における前記外側の端部の上縁は、前記台の前記上面の高さ以下の位置に配置されている。
【0012】
第3態様では、第2態様において、前記張出部における前記外側の端部の上縁の高さは、前記台の前記上面の高さと揃っている。
【0013】
第4態様は、第1~第3態様のいずれか1つにおいて、装置本体と、前記装置本体の上方側に設けられ、原稿を搬送しながら当該原稿の画像を読み取る読取部と、を備え、前記台は、前記装置本体に対する左右方向の一方側に設けられ、前記読取部には、前記支持部材側へ移動して開放される開閉部が設けられ、前記支持部材は、前記台における開放後の前記開閉部が干渉しない位置に配置されている。
【0014】
第5態様では、第4態様において、前記開閉部は、前記読取部における前記一方側の部分に設けられた軸周りに、前記支持部材側へ回転して開放される。
【0015】
第6態様は、第4又は第5態様において、開放後の前記開閉部が干渉しない位置に配置された前記被支持部を備える。
【0016】
第7態様では、第1~第6態様のいずれか1つにおいて、前記張出部の内側の端部における前端から前記台の前端までの距離は、前記処理装置において使用頻度が最も高い用紙サイズにおける最小幅の1/2を超える。
【0017】
第8態様では、第7態様において、前記距離は、前記用紙サイズにおける最小幅の3/4以上とされている。
【0018】
第9態様は、第1~第8態様のいずれか1つにおいて、装置本体と、前記装置本体の上方側に設けられ、原稿を搬送しながら当該原稿の画像を読み取る読取部と、前記読取部に対する左右方向の一方側に設けられた被支持部と、を備え、前記読取部の左右方向の他方側の部分に設けられ、前記原稿が収容される原稿収容部と、前記原稿収容部に対する前記他方側において前記装置本体に設けられ、クリップを収容するクリップ収容部と、前記クリップ収容部に対する前記他方側において前記装置本体に設けられ、画像が形成された記録媒体が前記装置本体から排出される排出部と、を備える。
【0019】
第10態様は、第9態様において、端子が差し込まれる差込口をさらに備え、前記クリップ収容部と前記差込口とは、一つの凹部に左右方向に並んで配置され、前記凹部の前記他方側の端部は、前記原稿収容部に対する他方側の端部よりも前記他方側に配置されている。
【発明の効果】
【0020】
第1態様の構成によれば、支持部材の張出部が台の上面上に配置される場合に比べ、支持部材の張出部が台の上面よりも上方側へ突出することが抑制される。
【0021】
なお、本明細書では、支持部材の張出部が台の上面よりも上方側へ突出する突出量が、支持部材の張出部が台の上面上に配置される場合に比べ小さくなれば、張出部の突出が抑制されたものと定義する。したがって、本発明では、支持部材の張出部が台の上面上に配置される場合に比べ、張出部の突出量が小さくなれば、張出部が台の上面に対して突出する場合を許容する。また、張出部の全体が台の上面より下方側に配置される場合も、張出部の突出が抑制されたものに含まれる。
【0022】
第2態様の構成によれば、張出部における外側の端部の上縁が、台の上面の高さよりも高い位置に配置されている場合に比べ、対象を台に載せる際に対象と張出部との干渉が抑制される。
【0023】
第3態様の構成によれば、張出部における外側の端部の上縁の高さが、台の上面の高さよりも低い場合に比べ、対象を台に載せる際に対象が張出部上で沈み込むことが抑制される。
【0024】
第4態様の構成によれば、支持部材が、台における開放後の開閉部が干渉する位置に配置されている場合に比べ、支持部材及び開閉部の損傷が抑制される。
【0025】
第5態様の構成によれば、開閉部が支持部材側へ直線移動して開放される場合に比べ、開閉部が読取部から支持部材側へ張り出す量が低減される。
【0026】
第6態様の構成によれば、被支持部が、開放後の開閉部が干渉する位置に配置されている場合に比べ、被支持部及び開閉部の損傷が抑制される。
【0027】
第7態様の構成によれば、張出部の内側の端部における前端から台の前端までの距離が、処理装置において使用頻度が最も高い用紙サイズにおける最小幅の1/2以下である場合に比べ、台に載せた用紙が、台から落下することが抑制される。
【0028】
第8態様の構成によれば、張出部の内側の端部における前端から台の前端までの距離が、処理装置において使用頻度が最も高い用紙サイズにおける最小幅の3/4を下回る場合に比べ、台に載せた用紙が、台から落下することが抑制される。
【0029】
第9態様の構成によれば、クリップ収容部が原稿収容部に対する一方側において装置本体に設けられる場合に比べ、処理装置の使用者に対して、他方側へ向かう順番で操作を行うことを直感的に認識させることができる。
【0030】
第10態様の構成によれば、凹部の他方側の端部が原稿収容部に対する他方側の端部の一方側に配置されている場合に比べ、処理装置の使用者に対して、他方側へ向かう順番で操作を行うことを直感的に認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本実施形態に係る画像形成装置を示す正面図である。
図2】本実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
図3】本実施形態に係るクリップ収容部及び差込口を示す斜視図である。
図4】本実施形態に係る支持部材及び表示部と、開閉カバーと、の位置関係を示す斜視図である。
図5】本実施形態に係る台、支持部材及び表示部を示す斜視図である。
図6】本実施形態に係る支持部材を示す斜視図である。
図7】本実施形態に係る支持部材のカバーの接合過程を示す側面図である。
図8】本実施形態に係る支持部材のカバーの接合過程を示す側面図である。
図9】本実施形態に係る支持部材及び台の一部を拡大して示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
【0033】
(画像形成装置10)
本実施形態に係る画像形成装置10を説明する。図1は、画像形成装置10を示す正面図である。図2は、画像形成装置10を示す斜視図である。
【0034】
なお、図中に示す矢印UPは、装置の上方(具体的には鉛直上方)を示し、矢印DOは、装置の下方(具体的には鉛直下方)を示す。また、図中に示す矢印LHは、装置の左方を示し、矢印RHは、装置の右方を示す。また、図中に示す矢印FRは、装置の前方を示し、矢印RRは、装置の後方を示す。これらの方向は、説明の便宜上定めた方向であるから、装置構成がこれらの方向に限定されるものではない。なお、装置の各方向において、「装置」の語を省略して示す場合がある。すなわち、例えば、「装置の上方」を、単に「上方」と示す場合がある。
【0035】
また、下記の説明では、「上下方向」を、「上方及び下方の両方」又は「上方及び下方のいずれか一方」という意味で用いる場合がある。「左右方向」を、「右方及び左方の両方」又は「右方及び左方のいずれか一方」という意味で用いる場合がある。なお、「左右方向」は、側方、横方向、及び水平方向ともいえる。「前後方向」を、「前方及び後方の両方」又は「前方及び後方のいずれか一方」という意味で用いる場合がある。なお、「前後方向」は、側方、横方向、及び水平方向ともいえる。また、上下方向、左右方向、前後方向は、互いに交差する方向(具体的には、直交する方向)である。
【0036】
また、図中の「○」の中に「×」が記載された記号は、紙面の手前から奥へ向かう矢印を意味する。また、図中の「○」の中に「・」が記載された記号は、紙面の奥から手前へ向かう矢印を意味する。
【0037】
図1及び図2に示される画像形成装置10は、処理装置の一例であり、画像を形成する画像形成処理を行う装置である。具体的には、画像形成装置10は、図1及び図2に示されるように、画像形成装置本体11と、媒体収容部12と、手差しトレイ16と、媒体排出部13と、クリップ収容部72と、差込口74と、画像形成部18と、読取部20と、原稿収容部22と、原稿排出部23と、開閉カバー26と、台50と、表示部70と、支持部材60と、を備えている。以下、画像形成装置10の各部について説明する。
【0038】
(画像形成装置本体11)
図1及び図2に示される画像形成装置本体11は、装置本体の一例であり、画像形成装置10の各構成部が設けられる部分である。画像形成装置本体11は、図1及び図2に示されるように、略直方体形状に形成されている。具体的には、画像形成装置本体11は、画像形成装置10の各構成部を収容する筐体11Aを有している。
【0039】
(媒体収容部12)
図1及び図2に示される媒体収容部12は、画像形成装置10において、記録媒体を収容する部分である。この媒体収容部12に収容された記録媒体が、画像形成部18へ供給される。なお、記録媒体としては、例えば、用紙が用いられる。
【0040】
(手差しトレイ16)
図1及び図2に示される手差しトレイ16は、画像形成装置10において、記録媒体が積載される部分である。なお、トレイとは、記録媒体が積載される部材をいう。手差しとは、画像形成装置10の使用者の手動により、記録媒体を積載する操作をいう。したがって、手差しトレイ16とは、画像形成装置10の使用者の手動により、記録媒体が積載される部材を意味する。
【0041】
また、手差しトレイ16は、前述のように、画像形成装置本体11の外部(具体的には、左方側)に設けられており、下部を支点に画像形成装置本体11に対して開閉される。なお、図1及び図2では、画像形成装置本体11に対して開かれた状態の手差しトレイ16が図示されている。
【0042】
この手差しトレイ16には、画像形成装置本体11に対して開かれた状態にて、記録媒体が積載される。手差しトレイ16に積載される記録媒体としては、例えば、媒体収容部12から送り出せない又は、媒体収容部12からの送り出しに向かない種類の記録媒体が用いられる。当該種類としては、厚紙、はがき、封筒、定形外サイズの用紙、樹脂フィルム等がある。
【0043】
(媒体排出部13)
図1及び図2に示される媒体排出部13は、排出部の一例であり、画像形成装置10において、画像が形成された記録媒体が排出される部分である。媒体排出部13は、画像形成装置本体11の外部(具体的には、右方側)に設けられている。この媒体排出部13には、画像形成部18によって画像が形成された記録媒体が画像形成装置本体11から排出される。
【0044】
(クリップ収容部72及び差込口74)
図3に示されるクリップ収容部72は、画像形成装置10において、クリップが収容される部分である。図3に示される差込口74は、端子(具体的には、例えばUSB端子)が差し込まれる口部である。
【0045】
クリップ収容部72と差込口74とは、図3に示されるように、一つの凹部76に左右方向に並んで配置されている。具体的には、差込口74は、凹部76内において、クリップ収容部72に対する右方側に配置されている。当該凹部76は、画像形成装置本体11に設けられている。具体的には、凹部76は、画像形成装置本体11の上部における前方側の部分に設けられている。
【0046】
なお、クリップ収容部72は、例えば、複数の原稿等を留めていたクリップを一時的に収容するために用いられる。したがって、使用者は、一例として、以下のような操作を行う。すなわち、使用者は、複数の原稿等を留めていたクリップを外して、クリップをクリップ収容部72に収容した後、当該複数の原稿を原稿収容部22に収容して画像の読取を実行し、終了後、クリップをクリップ収容部72から取り出して、再度、複数の原稿を留める。
【0047】
(画像形成部18)
図1に示される画像形成部18は、記録媒体に画像を形成する機能を有している。画像形成部18としては、例えば、インクを用いて記録媒体に画像を形成するインクジェット式の画像形成部、及び、トナーを用いて記録媒体に画像を形成する電子写真式の画像形成部などが挙げられる。
【0048】
インクジェット式の画像形成部では、例えば、吐出部から記録媒体にインク滴を吐出して記録媒体に画像を形成する。インクジェット式の画像形成部としては、吐出部から転写体にインク滴を吐出し、当該インク滴を転写体から記録媒体に転写することで、記録媒体に画像を形成してもよい。
【0049】
電子写真式の画像形成部では、例えば、帯電、露光、現像、転写の各工程を行い、記録媒体に画像を形成する。電子写真式の画像形成部としては、帯電、露光、現像、転写の各工程を行って、転写体に画像を形成し、当該画像を転写体から記録媒体に転写することで、記録媒体に画像を形成してもよい。
【0050】
なお、画像形成部の一例としては、前述のインクジェット式の画像形成部、及び、前述の電子写真式の画像形成部に限られず、種々の画像形成部を用いることが可能である。
【0051】
(読取部20)
図1及び図2に示される読取部20は、画像形成装置10において、原稿を搬送しながら当該原稿の画像を読み取る機能を有する部分である。読取部20は、図1及び図2に示されるように、画像形成装置本体11の上方に設けられている。読取部20は、具体的には、後方側であって下方側の部分を支点に画像形成装置本体11に対して開閉される。なお、図1及び図2では、画像形成装置本体11に対して閉じられた状態の読取部20が図示されている。
【0052】
読取部20は、具体的には、筐体21と、読取装置(図示省略)と、搬送機構(図示省略)と、を有している。読取部20は、原稿収容部22から供給された原稿を当該搬送機構にて搬送し、当該原稿の画像を当該読取装置にて読み取る。当該読取装置としては、一例として、CIS(Contact Image Sensor)と称される密着型のイメージセンサが用いられる。
【0053】
(原稿収容部22)
図1及び図2に示される原稿収容部22は、画像形成装置10において、原稿を収容する部分である。原稿収容部22は、図1及び図2に示されるように、読取部20に設けられている。具体的には、原稿収容部22は、読取部20の筐体21の右側に配置されている。この原稿収容部22に積載された原稿が、読取部20へ供給される。なお、原稿としては、例えば、用紙が用いられる。
【0054】
(原稿排出部23)
図1及び図2に示される原稿排出部23は、画像形成装置10において、原稿が排出される部分である。この原稿排出部23には、読取部20によって画像が読み取られた原稿が排出される。
【0055】
(開閉カバー26)
図1及び図2に示される開閉カバー26は、開閉部の一例であり、読取部20に設けられている。開閉カバー26は、後述の支持部材60側(すなわち左方側)へ移動して開放される(図4参照)。具体的には、開閉カバー26は、図4に示されるように、読取部20における一方側(具体的には、左方側)の部分に設けられた軸部26A周りに、支持部材60側へ回転して開放される。
【0056】
すなわち、開閉カバー26は、閉位置(図4において実線にて示された位置)と、開位置(図4において二点鎖線にて示された位置)との間を回転可能に読取部20に設けられている。開閉カバー26は、開位置において、制限部(図示省略)の接触により、開位置を超えて支持部材60側(すなわち左方側)へ移動することが制限されている。すなわち、開閉カバー26の開閉角度(回転角度)が制限されている。
【0057】
本実施形態では、開閉カバー26が開放されることで、読取部20における原稿が搬送される搬送路(図示省略)が露出し、当該搬送路での原稿の詰まり(いわゆるジャム)を解消可能となる。
【0058】
(台50)
図5等に示される台50は、対象TAが載せられる機能を有している。台50の上面52が、対象TAが載せられる載せ面とされている。
【0059】
台50には、使用者が画像形成装置10を使用する際にその使用に用いないものを、対象TAとして一時的に載せることが可能である。例えば、使用者が、複数部の原稿のうち、一部に画像を読取部20に読み取らせる場合に、読取対象ではない他の原稿を台50に対象TAとして一時的に載せることが可能である。
【0060】
この台50は、画像形成装置本体11に対する左右方向の一方側(具体的には、左方側)に設けられている。具体的には、図5に示されるように、台50は、上面52が画像形成装置本体11の上面11Bに沿った位置に配置されるように、画像形成装置本体11の上部における左方側の側面から左方側へ張り出している。台50は、手差しトレイ16の上方側に配置されている(図1参照)。
【0061】
台50の上面52には、図5に示されるように、支持部材60が配置される凹部54が形成されている。支持部材60は、台50の凹部54において、台50に対して取り付けられる。
【0062】
(表示部70)
図5等に示される表示部70は、処理に関する操作及び表示の少なくとも一方が行われる被支持部の一例である。表示部70は、操作画面及び操作案内等の画像形成処理に関する各種メッセージなどを表示する機能を有している。具体的には、表示部70は、例えば、液晶ディスプレイ及び有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどで構成される。
【0063】
本実施形態では、表示部70は、使用者によって入力操作がなされる操作部としても機能する。具体的には、表示部70は、表示機能と操作機能とが一体化されたタッチパネルディスプレイによって構成されている。当該タッチパネルディスプレイは、抵抗膜方式及び静電容量方式などのタッチパネルであり、使用者のタッチ操作を検知する。
【0064】
このように、表示部70は、処理(具体的には画像形成処理)に関する操作及び表示の両方が行われる構成部である。
【0065】
(支持部材60)
図5等に示される支持部材60は、表示部70を支持する部材である。この支持部材60は、台50の上面52に設けられており、当該上面52から上方側へ延び出ている。
【0066】
支持部材60は、図6に示されるように、軸部62と、カバー64と、ヒンジ部66と、を有している。軸部62は、台50から上方側へ延び出た棒状に形成されている。この軸部62は、ヒンジ部66を介して、表示部70の荷重を支持する。
【0067】
ヒンジ部66は、表示部70を移動させる機構として機能する。表示部70はヒンジ部66により、予め定められた角度の範囲において、左右方向及び上下方向に向きを変更可能とされている。
【0068】
カバー64は、軸部62の外周を覆う部材である。このカバー64は、筒状(具体的には、円筒状)に形成されている。さらに、カバー64は、下端部において外側へ張り出す張出部65を有している。張出部65は、カバー64の周方向において、カバー64の径方向外側に張り出している。すなわち、張出部65は、カバー64の下端部から前後方向及び左右方向へ張り出している。この張出部65は、平面視にて、角部が丸められた矩形状に形成されている。
【0069】
カバー64は、台50の上面52に沿った方向(具体的には、軸部62周りに沿った周方向)に隣り合う部材64A、64Bが接合されて柱状とされている(図5図6図7及び図8参照)。なお、部材64A、64Bは、台50の上面52に沿った方向(具体的には、前後方向)に対向する部材ともいえる。
【0070】
部材64A、64Bは、図7及び図8に示されるように、互いに台50の上面52に沿った方向(具体的には、前後方向)へ接合された後、台50の凹部54において下方側へ移動されることで、台50に対して取り付けられる。なお、部材64A、64Bは、ネジ等の固定部材67により、軸部62に固定されている。
【0071】
以上のように、部材64A、64Bが接合後に下方側へ移動されて、台50に対して取り付けられることで、図8及び図9に示されるように、張出部65が台50の上面52よりも下方側へ埋め込まれている。なお、張出部65の全体が台50の上面52よりも下方側に配置されている必要はなく、張出部65の少なくとも一部が、台50の上面52よりも下方側に位置していればよい。
【0072】
図9に示されるように、張出部65における外側の端部65Aの上縁65Bは、台50の上面52(具体的には、凹部54の上縁54A)の高さ以下の位置に配置されている。具体的には、当該上縁65Bの高さは、台50の上面52の高さと揃っている。なお、当該上縁65Bの高さと、台50の上面52の高さとは、完全に一致している必要はなく、例えば、±3mm程度の誤差を有していてもよい。
【0073】
張出部65の上面65Dは、内側の端部65X(すなわち、支持部材60における付け根部分)から外側の端部65Aへ向かって下り勾配となるように傾斜している。したがって、内側の端部65Xは、外側の端部65Aの上縁65Bよりも高い位置に配置されている。この張出部65の上面65Dは、図5及び図9に示されるように、台50の上面52と共に、対象TAが載せられる載せ面とされている。なお、張出部65の上面65Dの勾配は、載せた対象TAが張出部65の外側へ滑り落ちにくくするため、小さいことが望ましい。
【0074】
張出部65における内側の端部65Xにおける前端65Yから台50の前端50Yまでの距離LA(図9参照)は、画像形成装置10において使用頻度が最も高い用紙サイズ(具体的には、A4サイズ)における最小幅の1/2を超える。さらに、距離LAは、用紙サイズ(具体的には、A4サイズ)における最小幅の3/4以上とされている。
【0075】
(画像形成装置10における各部の位置関係)
支持部材60及び表示部70と開閉カバー26との位置関係は、以下のような位置関係とされている。
【0076】
すなわち、支持部材60(具体的には、カバー64)及び表示部70は、台50における開放後の開閉カバー26が干渉しない位置に配置されている(図4参照)。なお、表示部70がヒンジ部66によって移動可能な全範囲において、支持部材60及び表示部70は、開放後の開閉カバー26が干渉しない位置に配置されている。したがって、表示部70が正面側(すなわち、前方側)を向いている状態においても、支持部材60及び表示部70は、開放後の開閉カバー26が干渉しない位置に配置されている。
【0077】
なお、本実施形態では、開閉カバー26の開閉角度(回転角度)が制限されることで、支持部材60(具体的には、カバー64)及び表示部70は、台50における開放後の開閉カバー26が干渉しない位置に配置されている。本構成では、開閉カバー26における回転中心から最も遠い部分までの距離よりも、当該回転中心から支持部材60及び表示部70の最も近い部分の距離が短くされている。
【0078】
読取部20、表示部70、原稿収容部22、クリップ収容部72、当該クリップ収容部72が配置された凹部76、及び媒体排出部13の位置関係は、以下のような位置関係とされている(図1及び図2参照)。
【0079】
表示部70は、図1及び図2に示されるように、読取部20に対する左右方向の一方側(具体的には、左方側)に設けられている。原稿収容部22は、読取部20の左右方向の他方側(具体的には、右方側)の部分に設けられている。
【0080】
クリップ収容部72は、原稿収容部22に対する当該他方側(具体的には、右方側)において画像形成装置本体11に設けられている。媒体排出部13は、クリップ収容部72に対する当該他方側(具体的には、右方側)において画像形成装置本体11に設けられている。
【0081】
さらに、クリップ収容部72及び差込口74が配置された凹部76は、当該他方側の端部(具体的には右端部)76Aが、原稿収容部22に対する他方側の端部(具体的には右端部)22Aよりも当該他方側(具体的には、右方側)に配置されている。
【0082】
また、本実施形態では、差込口74に対する左右方向の一方側(具体的には、左方側)に表示部70が設けられ、差込口74に対する左右方向の他方側(具体的には、右方側)に媒体排出部13が設けられている。すなわち、表示部70、差込口74、及び媒体排出部13が、左右方向の一方側(具体的には、左方側)から他方側(具体的には右方側)へ向かって配置されている。
【0083】
なお、画像形成装置10の各部は、左右方向の一方側が右方側であって、左右方向の他方側を左方側として、配置される構成であってよい。
【0084】
(本実施形態に係る作用)
本実施形態では、図8及び図9に示されるように、支持部材60の張出部65が台50の上面52よりも下方側へ埋め込まれている。
【0085】
このため、支持部材60の張出部65が台50の上面52上に配置される場合に比べ、支持部材60の張出部65が台50の上面52よりも上方側へ突出することが抑制される。
【0086】
また、本実施形態では、図9に示されるように、張出部65における外側の端部65Aの上縁65Bは、台50の上面52(具体的には、凹部54の上縁54A)の高さ以下の位置に配置されている。
【0087】
このため、張出部65における外側の端部65Aの上縁65Bは、台50の上面52(具体的には、凹部54の上縁54A)の高さよりも高い位置に配置されている場合に比べ、対象TAを台50に載せる際に対象TAと張出部65との干渉が抑制される。なお、ここでいう「上縁65Bが、台50の上面52の高さよりも高い位置に配置されている場合」とは、上縁65Bが、誤差の範囲を超えて、台50の上面52の高さよりも高い位置に配置されている場合である。
【0088】
具体的には、本実施形態では、当該上縁65Bの高さは、台50の上面52の高さと揃っている。
【0089】
このため、当該上縁65Bの高さが、台50の上面52の高さよりも低い場合に比べ、対象TAを台50に載せる際に対象TAと張出部65との干渉が抑制される。なお、ここでいう「当該上縁65Bの高さが、台50の上面52の高さよりも低い場合」とは、当該上縁65Bの高さと、台50の上面52の高さとの誤差の範囲を超えて低い場合である。
【0090】
また、本実施形態では、支持部材60(具体的には、カバー64)は、台50における開放後の開閉カバー26が干渉しない位置に配置されている(図4参照)。
【0091】
このため、支持部材60(具体的には、カバー64)が、台50における開放後の開閉カバー26が干渉する位置に配置されている場合に比べ、支持部材60及び開閉カバー26の損傷が抑制される。
【0092】
また、本実施形態では、開閉カバー26は、図4に示されるように、読取部20における一方側(具体的には、左方側)の部分に設けられた軸部26A周りに、支持部材60側へ回転して開放される。
【0093】
このため、開閉カバー26が支持部材60側へ直線移動して開放される場合に比べ、開閉カバー26が読取部20から支持部材60側へ張り出す量が低減される。この結果、支持部材60を読取部20に近づけて配置可能となる。
【0094】
また、本実施形態では、表示部70は、台50における開放後の開閉カバー26が干渉しない位置に配置されている(図4参照)。
【0095】
このため、表示部70が、台50における開放後の開閉カバー26が干渉する位置に配置されている場合に比べ、表示部70及び開閉カバー26の損傷が抑制される。
【0096】
また、本実施形態では、張出部65における内側の端部65Xにおける前端65Yから台50の前端50Yまでの距離LA(図9参照)は、画像形成装置10において使用頻度が最も高い用紙サイズ(具体的には、A4サイズ)における最小幅の1/2を超える。
【0097】
このため、当該距離LAが、画像形成装置10において使用頻度が最も高い用紙サイズ(具体的には、A4サイズ)における最小幅の1/2以下である場合に比べ、台50に載せた用紙が、台50から落下することが抑制される。
【0098】
具体的には、本実施形態では、当該距離LAは、用紙サイズ(具体的には、A4サイズ)における最小幅の3/4以上とされている。
【0099】
このため、当該距離LAが、画像形成装置10において使用頻度が最も高い用紙サイズ(具体的には、A4サイズ)における最小幅の3/4を下回る場合に比べ、台50に載せた用紙が、台50から落下することが抑制される。
【0100】
また、本実施形態では、クリップ収容部72は、原稿収容部22に対する左右方向の他方側(具体的には、右方側)において画像形成装置本体11に設けられている。
【0101】
このため、クリップ収容部72が、原稿収容部22に対する左右方向の一方側(具体的には、左方側)において画像形成装置本体11に設けられる場合に比べ、画像形成装置10の使用者に対して、左右方向の他方側(具体的には、右方側)へ向かう順番で操作を行うことを直感的に認識させられる。例えば、画像形成装置10においてコピーを行う際に、表示部70、原稿収容部22、クリップ収容部72、及び媒体排出部13に対して、左方側から右方側に向かって順番に操作を行うことが直感的に認識させられる。
【0102】
また、本実施形態では、クリップ収容部72及び差込口74が配置された凹部76は、当該他方側の端部(具体的には右端部)76Aが、原稿収容部22に対する他方側の端部(具体的には右端部)22Aよりも当該他方側(具体的には、右方側)に配置されている。
【0103】
このため、凹部76の当該他方側の端部(具体的には右端部)76Aが、原稿収容部22に対する他方側の端部(具体的には右端部)22Aよりも当該一方側(具体的には、左方側)に配置されている場合に比べ、画像形成装置10の使用者に対して、他方側(具体的には、右方側)へ向かう順番で操作を行うことを直感的に認識させられる。
【0104】
具体的には、原稿収容部22に対する操作の次が、クリップ収容部72に対する操作であることが、直感的に認識させられる。
【0105】
また、本実施形態では、クリップ収容部72と差込口74とは、図3に示されるように、一つの凹部76に左右方向に並んで配置されている。このため、凹部76が左右方向へ長く広がり、より横の流れの操作を想起させられる。
【0106】
また、本実施形態では、表示部70、差込口74、及び媒体排出部13が、左右方向の一方側(具体的には、左方側)から他方側(具体的には右方側)へ向かって配置されている。このため、画像形成装置10において、例えば、差込口74に端子を差し込んで画像形成を行う際に、表示部70、差込口74、及び媒体排出部13に対して、左方側から右方側に向かって順番に操作を行うことが直感的に認識させられる。当該操作としては、具体的には、例えば、端子の差し込みを伴う画像形成の実行を表示部70において指示する指示操作、当該指示操作の後に差込口74へ端子を差し込む差込操作、及び、画像が形成された記録媒体Pを当該差込操作の後に媒体排出部13から取り出す取出操作が挙げられる。
【0107】
(画像形成装置10の変形例)
本実施形態では、処理装置の一例として、画像形成装置10を用いたが、これに限られない。処理装置の一例としては、例えば、医療に関する処理(例えば、医療診断用の画像表示等)を行う装置などがある。したがって、処理装置が実行する処理としては、画像形成処理に限られず、種々の処理が適用可能である。
【0108】
(開閉カバー26の変形例)
本実施形態では、開閉カバー26は、図4に示されるように、読取部20における一方側(具体的には、左方側)の部分に設けられた軸部26A周りに、支持部材60側へ回転して開放されていたが、これに限られない。例えば、開閉カバー26は、支持部材60側へ直線移動して開放される構成であってもよい。
【0109】
また、本実施形態では、開閉カバー26の開閉角度(回転角度)が制限されることで、支持部材60(具体的には、カバー64)及び表示部70は、台50における開放後の開閉カバー26が干渉しない位置に配置されていたが、これに限られない。例えば、開閉カバー26における回転中心から最も遠い部分までの距離よりも、当該回転中心から支持部材60及び表示部70の最も近い部分の距離が長くされることで、支持部材60(具体的には、カバー64)及び表示部70は、台50における開放後の開閉カバー26が干渉しない位置に配置されていてもよい。
【0110】
(台50の変形例)
本実施形態では、台50は、画像形成装置本体11に対する左方側に設けられていたが、これに限られない。台50は、例えば、画像形成装置本体11に対する右方側、又は前方側に設けられていてもよい。
【0111】
また、本実施形態では、張出部65における内側の端部65Xにおける前端65Yから台50の前端50Yまでの距離LA(図9参照)が、画像形成装置10において使用頻度が最も高い用紙サイズ(具体的には、A4サイズ)における最小幅の3/4以上とされていたが、これに限られない。例えば、当該距離LAが、画像形成装置10において使用頻度が最も高い用紙サイズ(具体的には、A4サイズ)における最小幅の3/4を下回る構成であってもよい。さらに、当該距離LAが、画像形成装置10において使用頻度が最も高い用紙サイズ(具体的には、A4サイズ)における最小幅の1/2以下である構成であってもよい。
【0112】
(支持部材60の変形例)
本実施形態では、張出部65における外側の端部65Aの上縁65Bの高さが、台50の上面52の高さと揃っていたが、これに限られない。例えば、上縁65Bが、誤差の範囲を超えて、台50の上面52の高さよりも高い位置に配置されていてもよい。また、上縁65Bが、誤差の範囲を超えて、台50の上面52の高さよりも低い位置に配置されていてもよい。すなわち、張出部65の少なくとも一部が、台50の上面52よりも下方側に位置していれば、上縁65Bの高さと、台50の上面52の高さとの位置関係は、不問である。
【0113】
また、本実施形態では、支持部材60(具体的には、カバー64)は、台50における開放後の開閉カバー26が干渉しない位置に配置されていたが(図4参照)、これに限られない。例えば、支持部材60(具体的には、カバー64)は、台50における開放後の開閉カバー26が干渉する位置に配置されていてもよい。
【0114】
また、本実施形態では、張出部65は、平面視にて、角部が丸められた矩形状に形成されていたが、これに限られない。張出部65の平面視における形状としては、例えば、矩形状以外の四角形状、四角形状以外の多角形状、及び円形状であってもよい。すなわち、張出部65の平面視における形状としては、特定の形状に限定されず、種々の形状を用いることが可能である。
【0115】
カバー64を構成する部材64A、64Bは、互いに台50の上面52に沿った方向(具体的には、前後方向)へ接合されていたが、これに限られない。部材64A、64Bは、例えば、互いに上下方向に移動させることで接合されてもよく、部材64A、64Bの接合方向は、種々の方向とすることが可能である。
【0116】
本実施形態では、カバー64は、部材64A、64Bで構成されていたが、これに限られない。例えば、カバー64は、3つ以上の部材で構成されていてもよい。
【0117】
(表示部70の変形例)
本実施形態では、被支持部の一例としての表示部70は、処理(具体的には画像形成処理)に関する操作及び表示の両方が行われる構成部であったが、これに限られない。被支持部の一例としては、処理(具体的には画像形成処理)に関する操作及び表示の一方が行われる構成部であってもよい。すなわち、被支持部の一例としては、処理(具体的には画像形成処理)に関する操作及び表示の少なくとも一方が行われる構成部であればよい。
【0118】
また、本実施形態では、表示部70は、台50における開放後の開閉カバー26が干渉しない位置に配置されていたが(図4参照)、これに限られない。表示部70は、台50における開放後の開閉カバー26が干渉する位置に配置されていてもよい。
【0119】
(クリップ収容部72等の変形例)
本実施形態では、クリップ収容部72は、原稿収容部22に対する左右方向の他方側(具体的には、右方側)において画像形成装置本体11に設けられていたが、これに限られない。例えば、クリップ収容部72が、原稿収容部22に対する左右方向の一方側(具体的には、左方側)において画像形成装置本体11に設けられる構成であってもよい。
【0120】
また、本実施形態では、クリップ収容部72及び差込口74が配置された凹部76は、当該他方側の端部(具体的には右端部)76Aが、原稿収容部22に対する他方側の端部(具体的には右端部)22Aよりも当該他方側(具体的には、右方側)に配置されていたが、これに限られない。例えば、凹部76の当該他方側の端部(具体的には右端部)76Aが、原稿収容部22に対する他方側の端部(具体的には右端部)22Aよりも当該一方側(具体的には、左方側)に配置されている構成であってもよい。
【0121】
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。
【符号の説明】
【0122】
10 画像形成装置
11 画像形成装置本体
11A 筐体
11B 上面
12 媒体収容部
13 媒体排出部
16 手差しトレイ
18 画像形成部
20 読取部
21 筐体
22 原稿収容部
23 原稿排出部
26 開閉カバー
26A 軸部
50 台
50Y 前端
52 上面
54 凹部
54A 上縁
60 支持部材
62 軸部
64 カバー
64A、64B部材
65 張出部
65A 端部
65B 上縁
65D 上面
65X 端部
65Y 前端
66 ヒンジ部
67 固定部材
70 表示部
72 クリップ収容部
74 差込口
76 凹部
TA 対象
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9