(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023151298
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/16 20060101AFI20231005BHJP
B41J 29/00 20060101ALI20231005BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
G03G21/16 104
B41J29/00 T
H04N1/00 519
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022060846
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】綾部 琢磨
(72)【発明者】
【氏名】椎原 務
【テーマコード(参考)】
2C061
2H171
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AS02
2C061BB10
2C061CQ04
2C061CQ23
2H171FA01
2H171FA21
2H171FA24
2H171FA28
2H171GA06
2H171HA21
2H171HA28
2H171HA30
2H171HA31
2H171WA04
2H171WA16
2H171WA21
2H171WA26
2H171WA27
5C062AA05
5C062AB02
5C062AB17
5C062AB29
5C062AB40
5C062AD06
(57)【要約】
【課題】装置本体の上面の前端側から載せ面に原稿を載せる操作の操作性を向上させる。
【解決手段】画像形成装置は、原稿が載せられる載せ面が、上面における前端よりも後方側の部分に設けられた装置本体と、前記後方側の部分上に開閉可能に設けられ、原稿を搬送しながら当該原稿の画像を読み取る読取部と、使用者による入力操作がなされる操作部が配置されていない傾斜面であって、前記後方側の部分の前端から前記上面の前端まで連続する下り勾配の傾斜面と、前記装置本体の前方側の部分における前記傾斜面に対する左右方向の一方側に設けられ、前記傾斜面に対する前方側かつ上方側へ突出する突出部と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿が載せられる載せ面が、上面における前端よりも後方側の部分に設けられた装置本体と、
前記後方側の部分上に開閉可能に設けられ、原稿を搬送しながら当該原稿の画像を読み取る読取部と、
使用者による入力操作がなされる操作部が配置されていない傾斜面であって、前記後方側の部分の前端から前記上面の前端まで連続する下り勾配の傾斜面と、
前記装置本体の前方側の部分における前記傾斜面に対する左右方向の一方側に設けられ、前記傾斜面に対する前方側かつ上方側へ突出する突出部と、
を備える画像形成装置。
【請求項2】
前記傾斜面の予め定められた位置に設けられ、前記画像形成装置の使用者の識別情報を有する情報体が前記位置に配置されると、前記情報体から識別情報を取得する取得部
を備える請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記後方側の部分と前記傾斜面との境界における突出は、前記傾斜面に対する垂直方向に3mm以下である
請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記取得部は、前記傾斜面における前記一方側に配置され、
前記突出部の前面の水平方向に対する角度は、40度以上90度以下の範囲とされ、
前記傾斜面の水平方向に対する角度は、前記突出部の前面の水平方向に対する角度よりも小さい
請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記突出部に対する前記一方側に設けられ、使用者による入力操作がなされる操作部と、
前記突出部における左右方向の他方側に設けられ、前記傾斜面における前記一方側の端部から上方側へ張り出した側面と、
を備え、
前記突出部の上面における前後方向に沿った前記他方側の端と、前記側面における前後方向に沿った上端とが、平面視にて後方側にいくに連れて離れる
請求項1~4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記突出部に対する前記一方側に設けられ、使用者による入力操作がなされる操作部、
を備え、
前記傾斜面は、前記装置本体の上面における左右方向の他方側の端部まで連続して形成されている
請求項1~5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記傾斜面に1つの凹部が形成され、
前記凹部には、クリップを収容するクリップ収容部と、端子を差し込む差込口と、が左右方向に並んで配置されている
請求項1~6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記差込口が前記凹部内の前向きの面に形成され、
前記差込口に対する下方側の底面は、前記クリップ収容部の底面よりも高い位置に配置されている
請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記クリップ収容部の底面は、側面視にて下方側へ窪むように湾曲している
請求項7又は8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記凹部における左右方向の一方側の端部は、前記載せ面の前記一方側の端部から左右方向における7割の範囲よりも他方側に配置されている
請求項7~9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記差込口に対する下方側の底面と前記クリップ収容部の底面との境界と、前記読取部に他方側の端との左右方向における距離は、±5mm以内である
請求項7~10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、シートに画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部で形成される画像の原稿画像を読み取る原稿読取部と、前記画像形成部が内部に組み込まれると共に、ユーザが通常操作時に対峙する前面と、前記原稿読取部が配置される上面とを有する本体筐体と、前記本体筐体の上面の上に載置され、前記原稿画像を備えた原稿シートを、前記原稿読取部へ自動搬送する自動原稿搬送装置と、前記本体筐体の前面と上面との交差部又はその近傍に配置される光透過性のテーブルと、を備える画像形成装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、天面を有する画像形成システムであって、原稿画像を読み取るリーダーであって前記天面に設置された前記リーダーを開閉するリーダー開閉部と、前記天面に対してフリーに載置され、画像形成を行うにあたりユーザによる操作を受け付ける操作ユニットと、前記操作ユニットに接続され、前記操作ユニットに電力を供給する電源ケーブルと、前記天面を鉛直方向に沿って見たときに前記画像形成システムの背面から正面へ向かう方向と鉛直方向とに直交する直交方向において前記リーダー開閉部と並んで且つ前記天面に背面から正面に向けて形成され、前記ケーブルを収容するケーブル収容部と、前記ケーブル収容部に沿って収容された前記ケーブルをカバーするケーブルカバーと、前記収容部の内部で前記ケーブルを留める留め部と、前記ケーブルカバーの正面側に形成され、前記ケーブルが前記ケーブル収容部の外部へ導出することを許容する開口部と、を備え、前記ケーブルカバーを鉛直方向に沿って見たときに、前記開口部を形成する縁のうち前記直交方向において前記リーダー開閉部が位置する側の縁部は、前記留め部に留められた前記ケーブルの外周表面のうち前記直交方向において前記リーダー開閉部が位置する側の端部よりも前記直交方向において前記リーダー開閉部が位置する側とは反対側に位置していることを特徴とする画像形成システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-221503号公報
【特許文献2】特開2021-163982号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
画像形成装置としては、原稿が載せられる載せ面が、上面における前端よりも後方側の部分に設けられた装置本体と、前記後方側の部分上に開閉可能に設けられ、原稿を搬送しながら当該原稿の画像を読み取る読取部と、使用者による入力操作がなされる操作部が配置されていない傾斜面であって、前記後方側の部分の前端から前記上面の前端まで連続する下り勾配の傾斜面と、を備える画像形成装置が考えられる。当該画像形成装置では、装置本体の上面の前端側から載せ面に原稿を載せる操作の操作性が悪い場合がある。
【0006】
本発明は、装置本体の上面における前方側の部分の左右方向の一端から他端まで傾斜面のみが形成されている場合に比べ、装置本体の上面の前端側から載せ面に原稿を載せる操作の操作性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1態様は、原稿が載せられる載せ面が、上面における前端よりも後方側の部分に設けられた装置本体と、前記後方側の部分上に開閉可能に設けられ、原稿を搬送しながら当該原稿の画像を読み取る読取部と、使用者による入力操作がなされる操作部が配置されていない傾斜面であって、前記後方側の部分の前端から前記上面の前端まで連続する下り勾配の傾斜面と、前記装置本体の前方側の部分における前記傾斜面に対する左右方向の一方側に設けられ、前記傾斜面に対する前方側かつ上方側へ突出する突出部と、を備える。
【0008】
第2態様は、第1態様において、前記傾斜面の予め定められた位置に設けられ、前記画像形成装置の使用者の識別情報を有する情報体が前記位置に配置されると、前記情報体から識別情報を取得する取得部を備える。
【0009】
第3態様では、第2態様において、前記後方側の部分と前記傾斜面との境界における突出は、前記傾斜面に対する垂直方向に3mm以下である。
【0010】
第4態様では、第3態様において、前記取得部は、前記傾斜面における前記一方側に配置され、前記突出部の前面の水平方向に対する角度は、40度以上90度以下の範囲とされ、前記傾斜面の水平方向に対する角度は、前記突出部の前面の水平方向に対する角度よりも小さい。
【0011】
第5態様は、第1~第4態様のいずれか1つにおいて、前記突出部に対する前記一方側に設けられ、使用者による入力操作がなされる操作部と、前記突出部における左右方向の他方側に設けられ、前記傾斜面における前記一方側の端部から上方側へ張り出した側面と、を備え、前記突出部の上面における前後方向に沿った前記他方側の端と、前記側面における前後方向に沿った上端とが、平面視にて後方側にいくに連れて離れる。
【0012】
第6態様は、第1~第5態様のいずれか1つにおいて、前記突出部に対する前記一方側に設けられ、使用者による入力操作がなされる操作部、を備え、前記傾斜面は、前記装置本体の上面における左右方向の他方側の端部まで連続して形成されている。
【0013】
第7態様は、第1~第6態様のいずれか1つにおいて、前記傾斜面に1つの凹部が形成され、前記凹部には、クリップを収容するクリップ収容部と、端子を差し込む差込口と、が左右方向に並んで配置されている。
【0014】
第8態様では、第7態様において、前記差込口が前記凹部内の前向きの面に形成され、前記差込口に対する下方側の底面は、前記クリップ収容部の底面よりも高い位置に配置されている。
【0015】
第9態様では、第7又は第8態様において、前記クリップ収容部の底面は、側面視にて湾曲している。
【0016】
第10態様では、第7~第9態様のいずれか1つにおいて、前記凹部における左右方向の一方側の端部は、前記載せ面の前記一方側の端部から左右方向における7割の範囲よりも他方側に配置されている。
【0017】
第11態様では、第7~第10態様のいずれか1つにおいて、前記差込口に対する下方側の底面と前記クリップ収容部の底面との境界と、前記読取部に他方側の端との左右方向における距離は、±5mm以内である。
【発明の効果】
【0018】
第1態様の構成によれば、装置本体の上面における前方側の部分の左右方向の一端から他端まで傾斜面のみが形成されている場合に比べ、装置本体の上面の前端側から載せ面に原稿を載せる操作の操作性が向上する。
【0019】
第2態様の構成によれば、取得部が装置本体における後方側の部分に設けられる場合に比べ、情報体を予め定められた位置に配置する際に、情報体を上げる高さが低減される。
【0020】
第3態様の構成によれば、突出が傾斜面に対する垂直方向に3mmを超える場合に比べ、傾斜面の勾配方向の寸法よりも大きい情報体を傾斜面の予め定められた位置に接触させて配置する場合において、情報体と傾斜面との間に隙間ができにくい。
【0021】
第4態様の構成によれば、傾斜面の水平方向に対する角度が、突出部の前面の水平方向に対する角度以上である場合に比べ、情報体を配置する位置を、画像形成装置の使用者に対して、直感的に認識させることができる。
【0022】
第5態様の構成によれば、突出部の上面における前後方向に沿った他方側の端と、側面における前後方向に沿った上端とが、平面視にて平行に配置されている場合に比べ、操作部に対して使用者が装置本体の前方側から手を伸ばして入力操作を行う際に、使用者の手が上端の端部にあたっても痛くなりにくい。
【0023】
第6態様の構成によれば、傾斜面が、装置本体の上面における他方側の端部に対する一方側までしか形成されていない場合に比べ、画像形成装置の使用者に対して、装置本体における他方側の端部へ向かう順番で操作を行うことを直感的に認識させることができる。
【0024】
第7態様の構成によれば、クリップ収容部が、差込口の上方側に配置されている場合に比べ、クリップが誤って差込口に入ることが抑制される。
【0025】
第8態様の構成によれば、差込口の下方側の底面がクリップ収容部の底面と同じ高さに配置されている場合に比べ、クリップが誤って差込口に入ることが抑制される。
【0026】
第9態様の構成によれば、クリップ収容部の底面が、平面で形成されている場合に比べ、クリップをクリップ収容部から取り出しやすい。
【0027】
第10態様の構成によれば、凹部における左右方向の一方側の端部が、載せ面の一方側の端部から左右方向における7割の範囲よりも一方側に配置されている場合に比べ、原稿を載せ面に載せる操作と、クリップ収容部に対する操作と、を連続して行う場合において、操作性がよい。
【0028】
第11態様の構成によれば、差込口の下方側の底面とクリップ収容部の底面との境界と、読取部に他方側の端との左右方向における距離が、±5mmを超える場合に比べ、外観性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本実施形態に係る画像形成装置を示す正面図である。
【
図2】本実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【
図3】本実施形態に係る画像形成装置において読取部を省略した状態の斜視図である。
【
図4】本実施形態に係る突出部の周辺を示す斜視図である。
【
図5】本実施形態に係る突出部の周辺を示す平面図である。
【
図6】本実施形態に係る画像形成装置の前方側の部分を示す側面図である。
【
図7】本実施形態に係る画像形成装置の前方側の部分を示す平面図である。
【
図8】本実施形態に係るクリップ収容部及び差込口を示す斜視図である。
【
図9】本実施形態に係るクリップ収容部及び差込口を示す側断面図である。
【
図10】本実施形態に係る台、支持部材及び表示部を示す斜視図である。
【
図11】本実施形態に係る原稿載せ面に対して、原稿を載せる様子を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
【0031】
(画像形成装置10)
本実施形態に係る画像形成装置10を説明する。
図1は、画像形成装置10を示す正面図である。
図2は、画像形成装置10を示す斜視図である。
【0032】
なお、図中に示す矢印UPは、装置の上方(具体的には鉛直上方)を示し、矢印DOは、装置の下方(具体的には鉛直下方)を示す。また、図中に示す矢印LHは、装置の左方を示し、矢印RHは、装置の右方を示す。また、図中に示す矢印FRは、装置の前方を示し、矢印RRは、装置の後方を示す。これらの方向は、説明の便宜上定めた方向であるから、装置構成がこれらの方向に限定されるものではない。なお、装置の各方向において、「装置」の語を省略して示す場合がある。すなわち、例えば、「装置の上方」を、単に「上方」と示す場合がある。
【0033】
また、下記の説明では、「上下方向」を、「上方及び下方の両方」又は「上方及び下方のいずれか一方」という意味で用いる場合がある。「左右方向」を、「右方及び左方の両方」又は「右方及び左方のいずれか一方」という意味で用いる場合がある。なお、「左右方向」は、側方、横方向、及び水平方向ともいえる。「前後方向」を、「前方及び後方の両方」又は「前方及び後方のいずれか一方」という意味で用いる場合がある。なお、「前後方向」は、側方、横方向、及び水平方向ともいえる。また、上下方向、左右方向、前後方向は、互いに交差する方向(具体的には、直交する方向)である。
【0034】
また、図中の「○」の中に「×」が記載された記号は、紙面の手前から奥へ向かう矢印を意味する。また、図中の「○」の中に「・」が記載された記号は、紙面の奥から手前へ向かう矢印を意味する。
【0035】
図1及び
図2に示される画像形成装置10は、画像を形成する装置である。具体的には、画像形成装置10は、
図1及び
図2に示されるように、画像形成装置本体11と、媒体収容部12と、手差しトレイ16と、媒体排出部13と、読取部載せ面82(
図3参照)と、原稿載せ面84(
図3参照)と、傾斜面86と、側面88(
図3参照)と、突出部90と、取得部66と、クリップ収容部72と、差込口74と、画像形成部18と、読取部20と、台50と、操作部70と、を備えている。以下、画像形成装置10の各部について説明する。
【0036】
(画像形成装置本体11)
図1及び
図2に示される画像形成装置本体11は、装置本体の一例であり、画像形成装置10の各構成部が設けられる部分である。画像形成装置本体11は、
図1及び
図2に示されるように、略直方体形状に形成されている。具体的には、画像形成装置本体11は、画像形成装置10の各構成部を収容する筐体11Aを有している。
【0037】
(媒体収容部12)
図1及び
図2に示される媒体収容部12は、画像形成装置10において、記録媒体を収容する部分である。この媒体収容部12に収容された記録媒体が、画像形成部18へ供給される。なお、記録媒体としては、例えば、用紙が用いられる。
【0038】
(手差しトレイ16)
図1及び
図2に示される手差しトレイ16は、画像形成装置10において、記録媒体が積載される部分である。なお、トレイとは、記録媒体が積載される部材をいう。手差しとは、画像形成装置10の使用者の手動により、記録媒体を積載する操作をいう。したがって、手差しトレイ16とは、画像形成装置10の使用者の手動により、記録媒体が積載される部材を意味する。
【0039】
また、手差しトレイ16は、前述のように、画像形成装置本体11の外部(具体的には、左方側)に設けられており、下部を支点に画像形成装置本体11に対して開閉される。なお、
図1及び
図2では、画像形成装置本体11に対して開かれた状態の手差しトレイ16が図示されている。
【0040】
この手差しトレイ16には、画像形成装置本体11に対して開かれた状態にて、記録媒体が積載される。手差しトレイ16に積載される記録媒体としては、例えば、媒体収容部12から送り出せない又は、媒体収容部12からの送り出しに向かない種類の記録媒体が用いられる。当該種類としては、厚紙、はがき、封筒、定形外サイズの用紙、及び樹脂フィルム等がある。
【0041】
(媒体排出部13)
図1及び
図2に示される媒体排出部13は、排出部の一例であり、画像形成装置10において、画像が形成された記録媒体が排出される部分である。媒体排出部13は、画像形成装置本体11の外部(具体的には、右方側)に設けられている。この媒体排出部13には、画像形成部18によって画像が形成された記録媒体が画像形成装置本体11から排出される。
【0042】
(読取部載せ面82、原稿載せ面84、及び傾斜面86)
図3に示されるように、読取部載せ面82、原稿載せ面84及び傾斜面86は、画像形成装置本体11の上面11Hに設けられている。画像形成装置本体11の上面11Hは、上方側を向く面であり、上方側から視認される面である。
【0043】
読取部載せ面82は、後方側の部分の一例であり、読取部20が載せられる面である。この読取部載せ面82は、上面11Hにおける前端11Fよりも後方側に配置された面であり、水平面で構成されている。
【0044】
原稿載せ面84は、載せ面の一例であり、原稿G(
図11参照)が載せられる面である。この原稿載せ面84は、上面11Hにおける前端11Fよりも後方側に配置された面であり、水平面で構成されている。原稿載せ面84は、読取部載せ面82の一部に設けられている。原稿載せ面84は、具体的には、プラテンガラスで形成されている。原稿載せ面84に載せられた原稿Gは、原稿載せ面84の下方側に配置された読取装置(図示省略)によって画像が読み取られる。
【0045】
傾斜面86は、読取部載せ面82の前端82Fから上面11Hの前端11Fまで連続する下り勾配の傾斜面とされている。この傾斜面86は、画像形成装置本体11の上面11Hにおける前方側の部分に設けられている。傾斜面86には、使用者による入力操作がなされる操作部が配置されていない。なお、ここでの入力操作は、画像形成装置10における画像形成処理及び画像読取処理の少なくとも一方の実行指示を行う操作が含まれる。また、入力操作には、後述の情報体69(
図7参照)を取得部66に配置する配置操作、差込口74に端子71を差し込む差込操作(
図9参照)、及び画像形成装置10の電源をオンオフするオンオフ操作は含まれない。したがって、当該操作部には、配置操作、差込操作、及びオンオフ操作を行うための操作ボタン等の操作部は含まれない。また、当該操作部には、画像形成処理及び画像読取処理の少なくとも一方の実行指示を行う操作が可能な操作ボタンやタッチパネルディスプレイが含まれる。また、傾斜面86には、使用者への伝達する情報を表示する表示画面(例えば、タッチパネルディスプレイを含むディスプレイ等)が配置されていない。
【0046】
また、傾斜面86は、画像形成装置本体11の上面11Hにおける他方側(具体的には、右方側)の端部まで連続して形成されている。すなわち、傾斜面86は、上面11Hにおいて、突出部90とは反対側の端部まで連続して形成されている。
【0047】
読取部載せ面82と傾斜面86との境界87(すなわち、読取部載せ面82の前端82F)における突出は、傾斜面86に対する垂直方向に3mm以下とされている。当該3mm以下には、0mmを含む。すなわち、読取部載せ面82と傾斜面86との境界87に、傾斜面86に対する垂直方向へ突出する突出部分(すなわち凸部)が形成されていない構成を含む。本実施形態では、境界87には突出部分が形成されていない。
【0048】
(突出部90、及び側面88)
突出部90は、
図3及び
図4に示されるように、画像形成装置本体11の前方側の部分における傾斜面86に対する左右方向の一方側(具体的には、左方側)に設けられている。この突出部90は、傾斜面86に対する前方側かつ上方側へ突出している。
【0049】
側面88は、
図3及び
図4に示されるように、突出部90における左右方向の他方側(具体的には右方側)に設けられ、傾斜面86における一方側(具体的には左方側)の端部から上方側へ張り出している。
図4及び
図5に示されるように、突出部90の上面94における前後方向に沿った他方側(具体的には右方側)の端95と、側面88における前後方向に沿った上端89とが、平面視にて後方側にいくに連れて離れる。
【0050】
(突出部90及び傾斜面86の角度)
突出部90の前面92の水平方向に対する角度θ1(
図6参照)は、40度以上90度以下の範囲とされている。一方、傾斜面86の水平方向に対する角度θ2(
図6参照)は、突出部90の前面92の水平方向に対する角度よりも小さくされている。すなわち、傾斜面86の水平方向に対する角度は、0度を超え、40度未満の範囲とされている。
【0051】
(取得部66)
取得部66は、
図1、
図2、
図3、及び
図7に示されるように、傾斜面86の予め定められた位置に設けられている。具体的には、取得部66は、傾斜面86における一方側(具体的には左方側)に配置されている。
【0052】
取得部66は、画像形成装置10の使用者の識別情報(具体的には、ID情報)を有する情報体69(
図7参照)が、予め定められた位置に配置されると、情報体69から識別情報を取得する。これにより、画像形成装置10において、使用者が認証される。情報体69としては、識別情報を有するカード、及びモバイル端末などが挙げられる。
【0053】
(クリップ収容部72及び差込口74)
図8に示されるクリップ収容部72は、画像形成装置10において、クリップが収容される部分である。
図8に示される差込口74は、
図9に示されるように、端子71(具体的には、例えばUSB端子)が差し込まれる口部である。
【0054】
クリップ収容部72と差込口74とは、
図8に示されるように、一つの凹部76に左右方向に並んで配置されている。当該凹部76は、傾斜面86に形成されている。
【0055】
差込口74は、
図8及び
図9に示されるように、凹部76内の前向きの面77に形成されている。差込口74に対する下方側の底面75は、クリップ収容部72の底面73よりも高い位置に配置されている。クリップ収容部72の底面73は、
図9に示されるように、側面視にて下方側へ窪むように湾曲している。底面75は、差込口74に対する端子71の差し込み方向に沿った平面とされている。
【0056】
凹部76における左右方向の一方側(具体的には左方側)の端部76Yは、
図7に示されるように、原稿載せ面84の一方側(具体的には左方側)の端部84Aから左右方向における7割の範囲84Sよりも他方側(具体的には右方側)に配置されている。
【0057】
差込口74に対する下方側の底面75とクリップ収容部72の底面73との境界79と、読取部20に他方側(具体的には右方側)の端との左右方向における距離は、±5mm以内である。
【0058】
なお、差込口74に差し込んだ状態の端子71の上端が、読取部載せ面82の高さよりも低い位置に位置するように、差込口74に対する端子71の差し込み方向の角度、及び差込口74の位置が設定されている。
【0059】
なお、クリップ収容部72は、例えば、複数の原稿等を留めていたクリップを一時的に収容するために用いられる。したがって、使用者は、一例として、以下のような操作を行う。すなわち、使用者は、複数の原稿等を留めていたクリップを外して、クリップをクリップ収容部72に収容した後、当該複数の原稿を原稿収容部22に収容して画像の読取を実行し、終了後、クリップをクリップ収容部72から取り出して、再度、複数の原稿を留める。
【0060】
(画像形成部18)
図1に示される画像形成部18は、記録媒体に画像を形成する機能を有している。画像形成部18としては、例えば、インクを用いて記録媒体に画像を形成するインクジェット式の画像形成部、及び、トナーを用いて記録媒体に画像を形成する電子写真式の画像形成部などが挙げられる。
【0061】
インクジェット式の画像形成部では、例えば、吐出部から記録媒体にインク滴を吐出して記録媒体に画像を形成する。インクジェット式の画像形成部としては、吐出部から転写体にインク滴を吐出し、当該インク滴を転写体から記録媒体に転写することで、記録媒体に画像を形成してもよい。
【0062】
電子写真式の画像形成部では、例えば、帯電、露光、現像、転写の各工程を行い、記録媒体に画像を形成する。電子写真式の画像形成部としては、帯電、露光、現像、転写の各工程を行って、転写体に画像を形成し、当該画像を転写体から記録媒体に転写することで、記録媒体に画像を形成してもよい。
【0063】
なお、画像形成部の一例としては、前述のインクジェット式の画像形成部、及び、前述の電子写真式の画像形成部に限られず、種々の画像形成部を用いることが可能である。
【0064】
(読取部20)
図1及び
図2に示される読取部20は、画像形成装置10において、原稿を搬送しながら当該原稿の画像を読み取る機能を有する部分である。読取部20は、
図1及び
図2に示されるように、画像形成装置本体11の読取部載せ面82上に開閉可能に設けられている。具体的には、読取部20は、後方側であって下方側の部分を支点に、前方側部分が上下方向へ移動するように、画像形成装置本体11に対して開閉される。なお、
図1及び
図2では、画像形成装置本体11に対して閉じられた状態の読取部20が図示されている。
【0065】
読取部20は、具体的には、筐体21と、原稿収容部22と、原稿排出部23と、読取装置(図示省略)と、搬送機構(図示省略)と、を有している。読取部20は、原稿収容部22から供給された原稿を当該搬送機構にて搬送し、当該原稿の画像を当該読取装置にて読み取る。当該読取装置としては、一例として、CIS(Contact Image Sensor)と称される密着型のイメージセンサが用いられる。
【0066】
原稿収容部22は、画像形成装置10において、原稿を収容する部分である。原稿収容部22は、
図1及び
図2に示されるように、筐体21の右側に配置されている。この原稿収容部22に積載された原稿が、読取部20へ供給される。なお、原稿としては、例えば、用紙が用いられる。
【0067】
原稿排出部23は、画像形成装置10において、原稿が排出される部分である。原稿排出部23は、
図1及び
図2に示されるように、筐体21の右側であって、原稿収容部22の下方側に配置されている。この原稿排出部23には、読取部20によって画像が読み取られた原稿が排出される。
【0068】
(台50)
図10等に示される台50は、対象TAが載せられる機能を有している。台50の上面52が、対象TAが載せられる載せ面とされている。
【0069】
台50には、使用者が画像形成装置10を使用する際にその使用に用いないものを、対象TAとして一時的に載せることが可能である。例えば、使用者が、複数部の原稿のうち、一部に画像を読取部20に読み取らせる場合に、読取対象ではない他の原稿を台50に対象TAとして一時的に載せることが可能である。
【0070】
この台50は、突出部90に対する左右方向の一方側(具体的には、左方側)に設けられている。具体的には、
図10に示されるように、台50は、上面52が画像形成装置本体11の原稿載せ面84に沿った位置に配置されるように、画像形成装置本体11の上部における左方側の側面から左方側へ張り出している。台50は、手差しトレイ16の上方側に配置されている(
図1参照)。
【0071】
(操作部70)
図10等に示される操作部70は、使用者によって入力操作がなされる操作部の一例である。操作部70は、操作画面及び操作案内等の画像形成処理に関する各種メッセージなどを表示する機能も有している。具体的には、操作部70は、例えば、液晶ディスプレイ及び有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどで構成される。具体的には、操作部70は、表示機能と操作機能とが一体化されたタッチパネルディスプレイによって構成されている。当該タッチパネルディスプレイは、抵抗膜方式及び静電容量方式などのタッチパネルであり、使用者のタッチ操作を検知する。
【0072】
このように、操作部70は、画像形成処理に関する操作及び表示の両方が行われる構成部である。操作部70は、台50の上面52の上方側に設けられており、台50の上面52から上方側へ延び出た支持部材60に支持されている。したがって、操作部70は、突出部90に対する左右方向の一方側(具体的には、左方側)に設けられている。
【0073】
(画像形成装置10における各部の位置関係)
読取部20、操作部70、原稿収容部22、クリップ収容部72、当該クリップ収容部72が配置された凹部76、及び媒体排出部13の位置関係は(
図1及び
図2参照)、以下のような位置関係とされている。
【0074】
操作部70は、
図1及び
図2に示されるように、読取部20に対する左右方向の一方側(具体的には、左方側)に設けられている。原稿収容部22は、読取部20の左右方向の他方側(具体的には、右方側)の部分に設けられている。
【0075】
クリップ収容部72は、原稿収容部22に対する当該他方側(具体的には、右方側)において画像形成装置本体11に設けられている。媒体排出部13は、クリップ収容部72に対する当該他方側(具体的には、右方側)において画像形成装置本体11に設けられている。
【0076】
さらに、クリップ収容部72及び差込口74が配置された凹部76は、当該他方側の端部(具体的には右端部)76Aが、原稿収容部22に対する他方側の端部(具体的には右端部)22Aよりも当該他方側(具体的には、右方側)に配置されている。
【0077】
なお、画像形成装置10の各部は、左右方向の一方側が右方側であって、左右方向の他方側を左方側として、配置される構成であってよい。
【0078】
(本実施形態に係る作用)
本実施形態では、突出部90は、
図3及び
図4に示されるように、画像形成装置本体11の上面における前方側の部分の傾斜面86に対する左右方向の一方側(具体的には、左方側)に設けられている。この突出部90は、傾斜面86に対する前方側かつ上方側へ突出している。
【0079】
このため、画像形成装置本体11の上面11Hの前端11F側から原稿載せ面84に原稿Gを載せる際に、突出部90をガイド、基準、及び目印等として、原稿Gを載せることが可能となる。
【0080】
したがって、画像形成装置本体11の上面における前方側の部分の左右方向の一端から他端まで傾斜面86のみが形成されている場合に比べ、画像形成装置本体11の上面11Hの前端11F側から原稿載せ面84に原稿Gを載せる操作の操作性が向上する。
【0081】
また、本実施形態では、取得部66が、
図1、
図2、
図3、及び
図7に示されるように、傾斜面86の予め定められた位置に設けられている。
【0082】
このため、取得部66が画像形成装置本体11における読取部載せ面82に設けられる場合に比べ、情報体69(
図7参照)を予め定められた位置に配置する際に、情報体69を上げる高さが低減される。
【0083】
また、本実施形態では、読取部載せ面82と傾斜面86との境界87(すなわち、読取部載せ面82の前端82F、
図3参照)における突出は、傾斜面86に対する垂直方向に3mm以下とされている。
【0084】
このため、当該突出が、傾斜面86に対する垂直方向に3mmを超える場合に比べ、傾斜面86の勾配方向の寸法よりも大きい情報体69を傾斜面86の予め定められた位置に接触させて配置する場合において、情報体69と傾斜面86との間に隙間ができにくい。
【0085】
また、本実施形態では、突出部90の前面92の水平方向に対する角度θ1(
図6参照)は、40度以上90度以下の範囲とされている。一方、傾斜面86の水平方向に対する角度θ2(
図6参照)は、突出部90の前面92の水平方向に対する角度よりも小さくされている。
【0086】
このため、傾斜面86の水平方向に対する角度θ2(
図6参照)が、突出部90の前面92の水平方向に対する角度θ1(
図6参照)以上である場合に比べ、情報体69を配置する位置を上方側から視認しやすく、情報体69を配置する位置を、画像形成装置10の使用者に対して、直感的に認識させられる。
【0087】
また、本実施形態では、突出部90の上面94における前後方向に沿った他方側(具体的には右方側)の端95と、側面88における前後方向に沿った上端89とが、平面視にて後方側にいくに連れて離れる。
【0088】
このため、突出部90の上面94における前後方向に沿った他方側(具体的には右方側)の端95と、側面88における前後方向に沿った上端89とが、平面視にて平行に配置されている場合に比べ、操作部70に対して使用者が画像形成装置本体11の前方側から手を伸ばして入力操作を行う際に、使用者の手が上端89の端部にあたっても痛くなりにくい。
【0089】
また、本実施形態では、傾斜面86は、画像形成装置本体11の上面11Hにおける他方側(具体的には、右方側)の端部まで連続して形成されている。
【0090】
このため、傾斜面86が、画像形成装置本体11の上面11Hにおける他方側(具体的には、右方側)の端部に対する一方側までしか形成されていない場合に比べ、画像形成装置10の使用者に対して、画像形成装置10における他方側の端部へ向かう順番で操作を行うことを直感的に認識させられる。
【0091】
また、本実施形態では、クリップ収容部72と差込口74とは、
図8に示されるように、一つの凹部76に左右方向に並んで配置されている。
【0092】
このため、クリップ収容部72が差込口74の上方側に配置されている場合に比べ、クリップが誤って差込口74に入ることが抑制される。
【0093】
また、本実施形態では、差込口74に対する下方側の底面75は、クリップ収容部72の底面73よりも高い位置に配置されている。このため、差込口74に対する下方側の底面75が、クリップ収容部72の底面73と同じ高さに配置されている場合に比べ、クリップが誤って差込口74に入ることが抑制される。
【0094】
また、本実施形態では、クリップ収容部72の底面73は、
図9に示されるように、側面視にて湾曲している。
【0095】
このため、クリップ収容部72の底面73が、平面で形成されている場合に比べ、クリップをクリップ収容部72から取り出しやすい。
【0096】
また、本実施形態では、凹部76における左右方向の一方側(具体的には左方側)の端部76Yは、
図7に示されるように、原稿載せ面84の一方側(具体的には左方側)の端部84Aから左右方向における7割の範囲84Sよりも他方側(具体的には右方側)に配置されている。
【0097】
このため、凹部76における左右方向の一方側(具体的には左方側)の端部76Yが、原稿載せ面84の一方側(具体的には左方側)の端部84Aから左右方向における7割の範囲84Sよりも一方側(具体的には左方側)に配置されている場合に比べ、原稿Gを原稿載せ面84に載せる操作と、クリップ収容部72に対する操作と、を連続して行う場合において、操作性がよい。
【0098】
また、本実施形態では、差込口74に対する下方側の底面75とクリップ収容部72の底面73との境界79と、読取部20に他方側(具体的には右方側)の端との左右方向における距離は、±5mm以内である。
【0099】
このため、差込口74に対する下方側の底面75とクリップ収容部72の底面73との境界79と、読取部20に他方側(具体的には右方側)の端との左右方向における距離が、±5mmを超える場合に比べ、外観性が向上する。
【0100】
(読取部載せ面82、及び傾斜面86の変形例)
本実施形態では、読取部載せ面82と傾斜面86との境界87(すなわち、読取部載せ面82の前端82F、
図3参照)における突出は、傾斜面86に対する垂直方向に3mm以下とされていたが、これに限られない。当該突出が、傾斜面86に対する垂直方向に3mmを超える構成であってもよい。
【0101】
また、本実施形態では、傾斜面86の水平方向に対する角度θ2(
図6参照)は、突出部90の前面92の水平方向に対する角度よりも小さくされていたが、これに限られない。例えば、傾斜面86の水平方向に対する角度θ2(
図6参照)が、突出部90の前面92の水平方向に対する角度θ1(
図6参照)以上である構成であってもよい。
【0102】
また、本実施形態では、突出部90の上面94における前後方向に沿った他方側(具体的には右方側)の端95と、側面88における前後方向に沿った上端89とが、平面視にて後方側にいくに連れて離れるようになっていたが、これに限られない。例えば、突出部90の上面94における前後方向に沿った他方側(具体的には右方側)の端95と、側面88における前後方向に沿った上端89とが、平面視にて平行に配置されている構成であってもよい。
【0103】
(突出部90、及び側面88の変形例)
本実施形態では、突出部90の前面92の水平方向に対する角度θ1(
図6参照)が、40度以上90度以下の範囲とされていたが、これに限られない。例えば、角度θ1(
図6参照)は、が、0度を超え、40度以下の範囲、及び90度を超え180度以下の範囲とされていてもよい。
【0104】
また、本実施形態では、傾斜面86は、画像形成装置本体11の上面11Hにおける他方側(具体的には、右方側)の端部まで連続して形成されていたが、これに限られない。例えば、傾斜面86が、画像形成装置本体11の上面11Hにおける他方側(具体的には、右方側)の端部に対する一方側までしか形成されていない構成であってもよい。
【0105】
(取得部66の変形例)
本実施形態では、取得部66が、
図1、
図2、
図3、及び
図7に示されるように、傾斜面86の予め定められた位置に設けられていたが、これに限られない。例えば、取得部66が画像形成装置本体11における読取部載せ面82に設けられる構成であってもよい。
【0106】
(台50の変形例)
本実施形態では、台50は、画像形成装置本体11に対する左方側に設けられていたが、これに限られない。台50は、例えば、画像形成装置本体11に対する右方側、又は前方側に設けられていてもよい。
【0107】
(操作部70の変形例)
本実施形態では、操作部70は、画像形成処理に関する操作及び表示の両方が行われる構成部であったが、これに限られない。操作部の一例としては、画像形成処理に関する操作のみが行われる構成部であってもよい。
【0108】
(クリップ収容部72等の変形例)
本実施形態では、クリップ収容部72と差込口74とは、
図8に示されるように、一つの凹部76に左右方向に並んで配置されていたが、これに限られない。例えば、クリップ収容部72が差込口74の上方側に配置されている構成であってもよい。
【0109】
また、本実施形態では、差込口74に対する下方側の底面75は、クリップ収容部72の底面73よりも高い位置に配置されていたが、これに限られない。例えば、差込口74に対する下方側の底面75が、クリップ収容部72の底面73と同じ高さに配置されている構成であってもよい。
【0110】
また、本実施形態では、クリップ収容部72の底面73は、
図9に示されるように、側面視にて湾曲していたが、これに限られない。例えば、クリップ収容部72の底面73が、平面で形成されている構成であってもよい。
【0111】
また、本実施形態では、凹部76における左右方向の一方側(具体的には左方側)の端部76Yは、
図7に示されるように、原稿載せ面84の一方側(具体的には左方側)の端部84Aから左右方向における7割の範囲84Sよりも他方側(具体的には右方側)に配置されていたが、これに限られない。例えば、凹部76における左右方向の一方側(具体的には左方側)の端部76Yが、原稿載せ面84の一方側(具体的には左方側)の端部84Aから左右方向における7割の範囲84Sよりも一方側(具体的には左方側)に配置されている構成であってもよい。
【0112】
また、本実施形態では、差込口74に対する下方側の底面75とクリップ収容部72の底面73との境界79と、読取部20に他方側(具体的には右方側)の端との左右方向における距離は、±5mm以内であったが、これに限られない。例えば、差込口74に対する下方側の底面75とクリップ収容部72の底面73との境界79と、読取部20に他方側(具体的には右方側)の端との左右方向における距離が、±5mmを超える構成であってもよい。
【0113】
また、本実施形態では、クリップ収容部72は、原稿収容部22に対する当該他方側(具体的には、右方側)において画像形成装置本体11に設けられていたが、これに限られない。例えば、クリップ収容部72が、原稿収容部22に対する当該一方側(具体的には、左方側)において画像形成装置本体11に設けられる構成であってもよい。
【0114】
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。
【符号の説明】
【0115】
10 画像形成装置
11 画像形成装置本体
11A 筐体
11F 前端
11H 上面
12 媒体収容部
13 媒体排出部
16 手差しトレイ
18 画像形成部
20 読取部
21 筐体
22 原稿収容部
23 原稿排出部
50 台
52 上面
60 支持部材
66 取得部
69 情報体
70 操作部
71 端子
72 クリップ収容部
73 底面
74 差込口
75 底面
76 凹部
76Y 端部
77 面
79 境界
82 読取部載せ面
82F 前端
84 原稿載せ面
84A 端部
84S 範囲
86 傾斜面
87 境界
88 側面
89 上端
90 突出部
92 前面
94 上面
95 端
θ1 角度
θ2 角度
TA 対象