(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023152761
(43)【公開日】2023-10-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理プログラムおよび経営計画方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/02 20120101AFI20231005BHJP
G06Q 10/04 20230101ALI20231005BHJP
G06Q 10/06 20230101ALI20231005BHJP
【FI】
G06Q50/02
G06Q10/04
G06Q10/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023030450
(22)【出願日】2023-02-28
(31)【優先権主張番号】P 2022060212
(32)【優先日】2022-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】501203344
【氏名又は名称】国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】宮武 恭一
(72)【発明者】
【氏名】松本 浩一
(72)【発明者】
【氏名】寺谷 諒
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA04
5L049AA06
5L049CC01
(57)【要約】
【課題】農業経営体による経営規模の拡大を好適に提案及びサポートすることのできる技術を提供する。
【解決手段】情報処理装置2は、農業経営体の存在する地域に関する地域情報、およびシミュレート期間を受け付ける受付部(231)と、標準経営モデルおよび標準経営指標を取得する取得部(233)と、地域情報、シミュレート期間、標準経営モデルおよび標準経営指標を参照して、農業経営体に関する生産計画を生成する生成部(234)と、地域における農業経営体数の変化に伴う農地の変化であって、農業経営体が活用可能な農地の変化に関する予測結果を取得する第二取得部(235)と、予測結果を参照した処理を実行する処理部(236)と、を備えている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象の農業経営体の存在する地域に関する地域情報、およびシミュレート期間を受け付ける受付部と、
農業形態ごとの標準経営モデルおよび標準経営指標を取得する取得部と、
前記地域情報、前記シミュレート期間、前記標準経営モデルおよび前記標準経営指標を参照して、前記対象の農業経営体に関する生産計画を生成する生成部と、
前記地域における農業経営体数の変化に伴う農地の変化であって、前記対象の農業経営体が活用可能な農地の変化に関する予測結果を取得する第二取得部と、
前記予測結果を参照した処理を実行する処理部と、
を備えていることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記生産計画、および前記第二取得部が取得した予測結果をユーザに提示する提示部を備えていることを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記提示部が前記予測結果をユーザに提示した後に、
前記受付部は、当該ユーザによる前記地域情報、前記シミュレート期間、前記標準経営モデルおよび前記標準経営指標の少なくとも何れかに関する再入力を受け付け、
前記生成部は、前記再入力を参照して、前記生産計画を生成することを特徴とする、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記生成部は、前記地域情報、前記シミュレート期間、前記標準経営モデルおよび前記標準経営指標に加え、前記第二取得部が取得した予測結果を参照して、前記生産計画を生成することを特徴とする、
請求項1から3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記受付部は、前記対象の農業経営体による投資に関する情報を更に取得し、
前記生成部は、当該生成部が生成した生産計画と、前記投資に関する情報とを更に参照して、前記投資に関する投資回収計画を生成することを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記生成部は、前記対象の農業経営体が活用可能な農地の少なくとも何れかにおける圃場区画の整備および当該圃場区画に適用する設備の更新の少なくとも何れかに応じて、前記生産計画を補正することを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記生成部は、前記整備および前記更新に伴う投資の投資回収計画を生成することを特徴とする、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記標準経営指標は、適応地域、経営体規模、圃場条件、作物名、および必要とする農業機械・設備の違いによって区分された経営指標であり、収入、費用、作業時間、および作業時期の情報を含むことを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
対象の農業経営体の存在する地域に関する地域情報、およびシミュレート期間を受け付ける受付部と、
農業形態ごとの標準経営モデルおよび標準経営指標を取得する取得部と、
前記地域情報、前記シミュレート期間、前記標準経営モデルおよび前記標準経営指標を参照して、前記対象の農業経営体に関する生産計画を生成する生成部と、
前記地域における農業経営体数の変化に伴う農地の変化であって、前記対象の農業経営体が活用可能な農地の変化を予測する予測部と
を備えていることを特徴とする情報処理システム。
【請求項10】
前記農業形態ごとの標準経営モデルおよび標準経営指標を格納する記憶部を更に備え、
前記取得部は、前記記憶部から、前記農業形態ごとの標準経営指標を取得することを特徴とする、
請求項9に記載の情報処理システム。
【請求項11】
請求項1に記載の情報処理装置としてコンピュータを機能させるための情報処理プログラムであって、上記受付部、上記取得部、上記生成部、上記第二取得部および上記処理部としてコンピュータを機能させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項12】
情報処理装置が、対象の農業経営体の存在する地域に関する地域情報、およびシミュレート期間を受け付けるステップと、
前記情報処理装置が、農業形態ごとの標準経営モデルおよび標準経営指標を取得するステップと、
前記情報処理装置が、前記地域情報、前記シミュレート期間、前記標準経営モデルおよび前記標準経営指標を参照して、前記対象の農業経営体に関する生産計画を生成するステップと、
前記情報処理装置が、前記地域における農業経営体数の変化に伴う農地の変化であって、前記対象の農業経営体が活用可能な農地の変化に関する予測結果を取得するステップと、
前記情報処理装置が、前記予測結果を参照した処理を実行するステップと、
を有していることを特徴とする経営計画方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理プログラムおよび経営計画方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、農業経営体の生産計画の策定を支援する各種技術が提案されている。例えば特許文献1には、農業経営体が営農する農地における作物や作型の選択、作付面積の増減などをシミュレートすることが記載されている。また、特許文献1には、農作業モデルデータおよび農業経費データを用いて、資金繰りの調整や、農業機械を地域内の複数の農業経営体の間で集約することも記載されている。また、非特許文献1には、設定された条件下(農地面積や労働時間、各作物の粗収益、変動費、作業時間等)で最も所得を高めることのできる計画案を算出することについて記載されている。また、非特許文献1には、経営規模の拡大、雇用の導入、新規作物の導入等を考慮した計画案を策定することも記載されている。また、非特許文献2には、新規就農計画の検討、経営実績の分析、経営改善案の検討、改善計画の策定等を行うことについて記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】JA全農・農研機構,営農計画策定支援システム Z‐BFM 解説マニュアル第3版,2013年1月
【非特許文献2】松本浩一他,新規就農者の経営診断から改善計画の策定を支援するシステム「CAPSS」の開発,関東東海農業経営研究,第105号,関東東山東海農業経営研究会,2015年2月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、経営規模の拡大を検討する際には、農地拡大についても考慮する必要がある。しかしながら、上記のような従来技術が行う経営規模拡大に関するシミュレーションは、作業効率や作業人数しか考慮していなかった。このため、従来技術では、新たな農地をいつどのくらい確保することができるかを予測することは困難であった。このため、農地の拡大を考慮に入れた経営計画を策定しても、目標に対して取得できた農地が少なかったり、取得の時期が遅れたりすることがあった。農地を計画通りに拡大することができないと、計画通りの量の作物を生産することができず、収入に影響する。特に、大規模な農業では農業機械や施設が必要となる。このため、大規模な農業経営体の多くは、農業機械や施設を得るために先行して投資していることが多い。このような農業経営体が農地を計画通りに拡大することができないと、農業機械や設備の稼働率が上がらないことにより、投資を回収できなくなってしまう可能性がある。
【0006】
本発明の一態様は、農業経営体による経営規模の拡大を好適に提案及びサポートすることのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明者は、農業経営体数の変化(減少)に着目することで、将来取得できる農地の面積や取得できる時期を比較的正確に予測できるようになるとの知見を得た。本発明はこの知見を利用したものである。
【0008】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、対象の農業経営体の存在する地域に関する地域情報、およびシミュレート期間を受け付ける受付部と、農業形態ごとの標準経営モデルおよび標準経営指標を取得する取得部と、前記地域情報、前記シミュレート期間、前記標準経営モデルおよび前記標準経営指標を参照して、前記対象の農業経営体に関する生産計画を生成する生成部と、前記地域における農業経営体数の変化に伴う農地の変化であって、前記対象の農業経営体が活用可能な農地の変化に関する予測結果を取得する第二取得部と、前記予測結果を参照した処理を実行する処理部と、を備えている。
【0009】
本発明の他の態様に係る情報処理システムは、対象の農業経営体の存在する地域に関する地域情報、およびシミュレート期間を受け付ける受付部と、農業形態ごとの標準経営モデルおよび標準経営指標を取得する取得部と、前記地域情報、前記シミュレート期間、前記標準経営モデルおよび前記標準経営指標を参照して、前記対象の農業経営体に関する生産計画を生成する生成部と、前記地域における農業経営体数の変化に伴う農地の変化であって、前記対象の農業経営体が活用可能な農地の変化を予測する予測部とを備えている。
【0010】
本発明の他の態様に係る経営計画方法は、情報処理装置が、対象の農業経営体の存在する地域に関する地域情報、およびシミュレート期間を受け付けるステップと、前記情報処理装置が、農業形態ごとの標準経営モデルおよび標準経営指標を取得するステップと、前記情報処理装置が、前記地域情報、前記シミュレート期間、前記標準経営モデルおよび前記標準経営指標を参照して、前記対象の農業経営体に関する生産計画を生成するステップと、前記情報処理装置が、前記地域における農業経営体数の変化に伴う農地の変化であって、前記対象の農業経営体が活用可能な農地の変化に関する予測結果を取得するステップと、前記情報処理装置が、前記予測結果を参照した処理を実行するステップと、を有している。
【0011】
本発明の各態様は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを情報処理装置または情報処理システムが備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより上記情報処理装置または上記情報処理システムをコンピュータにて実現させるプログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0012】
本発明の一態様によれば、農業経営体による経営規模の拡大を好適に提案及びサポートすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一態様の実施形態に係る情報処理システムの概略構成を示すブロック図である。
【
図2】同システムが備えるサーバの機能的構成を示すブロック図である。
【
図3】同サーバが格納する情報の一例を示す図である。
【
図4】同サーバが予測する農地の変化に関する予測結果を示すグラフである。
【
図5】同システムが備える第二サーバの機能的構成を示すブロック図である。
【
図6】同システムが備える情報処理装置の機能的構成を示すブロック図である。
【
図7】同システムと通信する端末が表示する画面の一例を示す図である。
【
図8】同端末が表示する画面の一例を示す図である。
【
図9】同端末が表示する画面の一例を示す図である。
【
図10】同端末が表示する画面の一例を示す図である。
【
図11】同端末が表示する画面の一例を示す図である。
【
図12】同端末が表示する画面の一例を示す図である。
【
図13】同端末が表示する画面の一例を示す図である。
【
図14】同端末が表示する画面の一例を示す図である。
【
図15】同システムが備える提示部が提示する提示内容の一例を示す図である。
【
図16】同システムが備える提示部が提示する提示内容の他の例を示す図である。
【
図17】同システムが備える提示部が提示する提示内容の他の例を示す図である。
【
図18】本発明の他の態様の実施形態に係る経営計画方法の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
まず、本発明の一の態様(情報処理システム)の実施形態について説明する。
【0015】
情報処理システム100は、
図1に示したように、サーバ1と、情報処理装置2と、第二サーバ3と、を備えている。これらは、通信ネットワークNを介して互いに接続されている。また、情報処理システム100は、少なくとも一つの端末Tと、通信ネットワークNを介して接続されている。
【0016】
[端末]
情報処理システム100が通信対象とする端末Tは、PC、携帯電話、タブレット端末等で構成されている。端末Tは、操作部Taと、提示部Tbと、を有している。操作部はユーザが操作するキーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル等で構成されている。提示部Tbは、表示用デバイス(液晶パネル等)、スピーカ、プリンタ等で構成されている。また、本実施形態に係る端末Tは、インターネットブラウザがインストールされている。なお、端末Tは、専用の情報閲覧用アプリケーションがインストールされたものであってもよい。
【0017】
[サーバ]
サーバ1は、
図2に示したように、サーバ側通信部11と、サーバ側記憶部12(記憶部)と、サーバ側制御部13と、を備えている。
【0018】
〔サーバ側通信部〕
サーバ側通信部11は、情報処理装置2と有線または無線で通信する。本実施形態に係るサーバ側通信部11は、通信モジュールで構成されている。
【0019】
〔サーバ側記憶部〕
本実施形態に係るサーバ側記憶部12は、半導体メモリ、ハードディスク等で構成されている。サーバ側記憶部12は、サーバ側制御部13を動作させるためのプログラム121と、学習済みモデル122と、農業経営体データベース123と、を格納している。
【0020】
学習済みモデル122は、農業経営体に関する情報と、その農業経営体の営農状況(営農継続または離農)と、の組を教師データとする機械学習により構築されたものである。
農業経営体に関する情報は、営農の継続に影響する情報であれば特に限定されない。農業経営体に関する情報は、例えば、農業経営体の経営主の年齢、農業経営体が経営する耕地の面積、耕地から得られた農作物の販売金額、及び後継者の有無等の営農継続に影響する情報を含む。この学習済みモデル122は、新たな農業経営体に関する情報が入力されると、その農業経営体の営農継続確率を出力する。なお、学習済みモデル122としては、入力層、1または複数の中間層、および出力層を含むニューラルネットワークを用いることができるが、これは本実施形態を限定するものではない。例えば、学習済みモデル122として決定木、サポートベクターマシン、線形又は非線形回帰等のアルゴリズムを用いてもよいし、これらを組み合わせて用いてもよい。
【0021】
農業経営体データベース123は、農業経営体の存在する地域に関する情報(以下、地域情報)と農業経営体の経営耕地面積、農業経営体の営農継続確率との組を、農業経営体ごとに複数蓄積している。また、農業経営体データベース123は、
図3に示したような、少なくとも一つの農業経営体の営農継続確率を、地域ごとに出力することが可能となっている。また、サーバ側記憶部12は、上記の代わりに、農業経営体の存在する地域ごとの農業経営体数の存続数と当該地域で離農に伴い供給される農地の面積の予測結果を蓄積しておくことも可能である。
【0022】
〔サーバ側制御部〕
サーバ側制御部13は、
図2に示したように、サーバ側取得部131と、要求部132と、サーバ側第二取得部133と、送付部134と、予測部135と、を備えている。
【0023】
(サーバ側取得部)
サーバ側取得部131は、情報処理装置2から、経営モデルの選択結果(詳細後述)を取得する。また、サーバ側取得部131は、情報処理装置2から、経営指標の選択結果(詳細後述)を取得する。また、サーバ側取得部131は、情報処理装置2から、地域情報およびシミュレート期間を取得する。地域情報は、後述する予測部が予測する対象地域を指定する情報である。シミュレート期間は、予測部が予測する期間を指定する情報である。本実施形態に係るサーバ側取得部131は、各種情報を受信するようサーバ側通信部11を制御することにより取得する。
【0024】
(要求部)
要求部132は、サーバ側取得部131が取得した経営モデルの選択結果に対応する農業形態の標準経営モデルを、第二サーバ3が格納する第二プログラムのAPI(Application Programming Interface)へ要求する。また、要求部132は、サーバ側取得部131が取得した経営指標の選択結果に対応する農業形態の標準経営指標を、第二サーバ3が格納する第二プログラムのAPIへ要求する。本実施形態に係る要求部132は、要求内容を送信するようサーバ側通信部11を制御することにより要求する。
【0025】
(サーバ側第二取得部)
サーバ側第二取得部133は、第二サーバ3から、要求した農業形態の標準経営モデルを取得する。また、サーバ側第二取得部133は、第二サーバ3から、要求した農業形態の標準経営指標を取得する。本実施形態に係るサーバ側第二取得部133は、標準経営モデルおよび標準経営指標を受信するようサーバ側通信部11を制御することにより取得する。
【0026】
(送付部)
送付部134は、サーバ側第二取得部133が取得した標準経営モデルおよび標準経営指標を情報処理装置2へ送付する。本実施形態に係る送付部134は、取得した標準経営モデルおよび標準経営指標を送信するよう第二サーバ側通信部31を制御することにより送付する。
【0027】
(予測部)
予測部135は、シミュレート対象の農業経営体が活用可能な農地(面積)の変化を予測する。農地の変化は、地域における農業経営体数の変化に伴うものである。本実施形態に係る予測部135は、まず、農業経営体データベース123から、サーバ側取得部131が取得した、地域情報に対応する地域における複数の農業経営体の経営耕地面積と営農継続確率を取得する。次に、予測部135は、取得した営農継続確率に基づいて、
図4に示したような、当該地域における農業経営体の存続数を、所定年数(例えば5年)おきに、取得したシミュレート期間を超えない範囲で算出する。そして、予測部135は、算出した農業経営体の存続数と各農業経営体の経営耕地面積に基づいて、当該地域で離農に伴い供給される農地の面積を、所定年数(例えば5年)おきに、取得したシミュレート期間を超えない範囲で算出する。この所定年数おきに算出される各農地の面積が農地の変化となる。
【0028】
〔サーバその他〕
なお、サーバ1は、学習済みモデル122を格納していなくてもよい(農業経営体データベース123は、他の装置で構築されたものであってもよい)。また、サーバ1は、農業経営体データベース123を格納していなくてもよい。その場合、サーバ1は、他の装置から、農業経営体データベース123の情報を、サーバ側通信部11を介して取得するよう構成されていてもよい。
【0029】
[第二サーバ]
第二サーバ3は、
図5に示したように、第二サーバ側通信部31と、第二サーバ側記憶部32と、第二サーバ側制御部33と、を備えている。
【0030】
〔第二サーバ側通信部〕
第二サーバ側通信部31は、サーバ1と有線または無線で通信する。本実施形態に係る第二サーバ側通信部31は、通信モジュールで構成されている。
【0031】
〔第二サーバ側記憶部〕
第二サーバ側記憶部32は、半導体メモリ、ハードディスク等で構成されている。第二サーバ側記憶部32は、第二プログラム321と、標準経営モデルデータベース322と、標準経営指標データベース323と、を格納している。
【0032】
第二プログラム321は、標準経営モデルを提供するためのAPI、および標準経営指標を提供するためのAPIが実装されている。すなわち、本実施形態に係る第二サーバ3は、上記サーバ1とAPI連携している。これにより、サーバ1の標準経営モデルおよび標準経営指標の取得に関する機能が簡略される。その結果、サーバ1を低コストで製造することができる。
【0033】
標準経営モデルデータベース322は、農業形態ごとの標準経営モデルが複数蓄積されたものである。すなわち、サーバ側記憶部12は、農業形態ごとの標準経営モデルを格納する。標準経営モデルは、農地条件、および労働力条件を含む。本実施形態に係る標準経営モデルは、投資情報を更に含む。農地条件は、対象の農業経営体の存在する地域に関連する条件である。本実施形態に係る農地条件は、自作農地条件と、および小作農地条件を含む。自作農地条件は、水田の面積、畑の面積、樹園地の面積、および施設の面積を含む。小作農地条件は、水田の単位面積当たりの小作料、畑の単位面積当たりの小作料、樹園地の単位面積当たりの小作料、および施設の単位面積当たりの利用料を含む。労働力条件は、当該対象の農業経営体に関する条件である。本実施形態に係る労働力条件は、常時労働力条件、および臨時労働力条件を含む。常時労働力条件は、労働人数、労働日数、労働時間、および労働費を含む。臨時労働力条件は、臨時雇用者の時給を含む。投資情報は、対象の農業経営体による投資に関する情報である。本実施形態に係る投資情報は、年間の施設費、年間の機械費、年間の販売管理費、支払利子、およびその他の固定費を含む。
【0034】
標準経営指標データベース323は、農業形態ごとの標準経営指標が複数蓄積されたものである。すなわち、サーバ側記憶部12は、農業形態ごとの標準経営指標を格納する。標準経営指標は、適応地域、経営体規模、作物名、および生産条件の違いによって区分された経営指標である。生産条件は、地域条件、利用機械、および作業技術に分類される。地域条件は、更に適応地域の気候(寒地/寒冷地/温暖地/暖地)、適応地域の地形(平地/中山間地)、想定規模、圃場区画(中小区画/大区画)、作物、販売方法(卸相対販売)等に分類される。利用機械は、更にトラクタの種類(慣行/操舵支援)、トラクタのサイズ(小型/中型/大型)、田植機の種類(慣行/直進アシスト/自動操舵)、田植機の条数(6条植え/8条植え/10条植え)、同時施肥の有無、は種機(利用なし/汎用機/グレンドリル/田植機)、コンバインの種類(収量/収量計測/自動操作)コンバインの条数(5条刈り/6条刈り/7条刈り/汎用)等に分類される。作業技術は、更に育苗(作業なし/稚苗/中苗/成苗)、耕起(慣行/操舵支援/協調)、代かき・整地(慣行/操舵支援/協調)、基肥(慣行/同時作業/歩行散布/乗用散布)、は種・移植(慣行/同時施肥/操舵支援)、追肥(作業なし/作業委託/人力散布/動力散布/ドローン散布)、除草(作業なし/作業委託/機械除草/人力散布/動力散布/ラジヘリ散布/ドローン散布)、畦畔管理(作業なし/作業委託/人力草刈/除草剤散布/ラジコン草刈機)、水管理(作業委託/慣行/遠隔水位管理/自動水位管理)、防除(作業なし/作業委託/人力散布/動力散布/ラジヘリ散布/ドローン散布)、および収穫(作業委託/慣行/自動操舵)等に分類される。
【0035】
また、標準経営指標は、収入、費用、作業時間、および作業時期の情報を含む。本実施形態に係る標準経営指標は、スマート技術に関する情報も含む。収入の情報は、単収、販売単価、およびその他収入を含む。費用の情報は、種苗費、肥料費、農業薬剤費、光熱動力費、諸材料費、土地改良/水利費、賃借料/料金、公課諸負担、および販売費を含む。作業時間の情報は、育苗の時間、耕起の時間、代かき/整地の時間、基肥の時間、播種/移植の時間、追肥の時間、除草の時間、畦畔管理の時間、水管理の時間、防除の時間、および収穫の時間を含む。作業時期の情報は、育苗の開始旬/終了旬、耕起の開始旬/終了旬、代かき/整地の開始旬/終了旬、基肥の開始旬/終了旬、播種/移植の開始旬/終了旬、追肥の開始旬/終了旬、除草の開始旬/終了旬、畦畔管理の開始旬/終了旬、水管理の開始旬/終了旬、防除の開始旬/終了旬、および収穫の開始旬/終了旬を含む。
【0036】
本実施形態に係る複数の標準経営指標は、指標生成装置4によって生成されたものとなっている。指標生成装置4は、図示しない経営改善予測値推計モデルを格納している。この経営改善予測値推計モデルは、過去に蓄積してきたスマート農業の実証データに対して、正則化のパラメータを用いて構築された対数線形モデルである。経営改善予測値推計モデルは、任意の生産条件の組合せに対応した標準経営指標を生成することができる。本実施形態に係る標準経営指標データベース323は、各生産条件の選択肢の数を掛け合わせたパターン数の標準経営指標を格納している。
【0037】
従来は、標準経営指標のパターン数が限られていたため、受け付けた生産条件に対応する標準経営指標が格納されていない場合、似通った生産条件に対応する標準経営指標を選択して値を算出するしかなかった。しかし、本実施形態に係る標準経営指標データベース323は、上述したように各生産条件の選択肢の数を全て掛け合わせたパターン数の標準経営指標を格納している。このため、生成部234は、受付部231が受け付けた生産条件の組合せに完全に対応する標準経営指標を参照することにより、より正確な経営改善予測値を算出することができる。このため、ユーザは、生産条件の変更に関する(特に、スマート農業を導入するか否かの)経営判断を容易に行うことができるようになる。
【0038】
また、指標生成装置4は、経営改善予測値推計モデルを再構築することが可能に構成されている。このため、スマート農業の実証データの蓄積が進めば、より多くの実証データに基づいて、これまでよりも精度の高い経営改善予測値推計モデルを再構築することができる。経営改善予測値推計モデルが再構築されれば、より精度の高い標準経営指標を生成することもできる。なお、指標生成装置4は、情報処理システム100を構成するいずれかの装置1~3が兼ねていてもよい。また、標準経営指標データベース323が格納する標準経営指標のパターン数は、従来のパターン数を超えていれば、各生産条件の選択肢の数を全て掛け合わせたパターン数未満であってもよい。
【0039】
〔第二サーバ側制御部〕
第二サーバ側制御部33は、第二サーバ側取得部331と、選択部332と、を備える。
【0040】
(第二サーバ側取得部)
第二サーバ側取得部331は、サーバ1から、標準経営モデルの要求を取得する。また、第二サーバ側取得部331は、サーバ1から、標準経営指標の要求を取得する。本実施形態に係る第二サーバ側取得部は、要求を受信するよう第二サーバ側通信部31を制御することにより取得する。
【0041】
(選択部)
選択部332は、標準経営モデルデータベース322に格納された複数の標準経営モデルの中から、第二サーバ側取得部331が取得した要求に対応する農業形態の標準経営モデルを選択する。また、選択部332は、標準経営指標データベース323に格納された複数の標準経営指標の中から、第二サーバ側取得部331が取得した要求に対応する農業形態の標準経営指標を選択する。そして、選択部332は、選択した標準経営モデルおよび標準経営指標をサーバ1へ送付する。本実施形態に係る選択部332は、選択した標準経営モデルおよび標準経営指標を送信するよう第二サーバ側通信部31を制御することにより送付する。
【0042】
[情報処理装置]
情報処理装置2は、
図6に示したように、装置側通信部21と、装置側記憶部22と、装置側制御部23と、を備えている。
【0043】
〔装置側通信部〕
装置側通信部21は、サーバ1と有線または無線で通信する。また、装置側通信部21は、端末Tとも有線または無線で通信する。本実施形態に係る装置側通信部21は、通信モジュールで構成されている。
【0044】
〔装置側記憶部〕
本実施形態に係る装置側記憶部22は、半導体メモリ、ハードディスク等で構成されている。装置側記憶部22は、情報処理プログラム221を記憶している。
【0045】
〔装置側制御部〕
装置側制御部23は、受付部231と、送信制御部232と、取得部233と、生成部234と、第二取得部235と、処理部236と、を備えている。
【0046】
(受付部)
受付部231は、地域情報およびシミュレート期間を受け付ける。また、受付部231は、少なくとも一つの地域情報を受け付ける。地域情報は、農業経営体の存在する地域を示す情報である。地域は、ユーザが営農している農地を含む地域であってもよいし、ユーザが新規に営農を予定している地域であってもよい。地域は、例えば、合併前の旧市町村、小学校の校区等を単位とする。この地域情報およびシミュレート期間は、上記サーバが農地の変化の予測に使うものである。本実施形態に係る受付部231は、投資情報を更に取得する。
【0047】
本実施形態に係る受付部231は、設定画面S
1のウェブページのデータを生成し、それを端末Tへ送信する。すると、端末Tは、提示部Tbに設定画面S
1を表示する。設定画面S
1は、例えば
図7に示したように、経営条件設定領域R
1と、経営指標設定領域R
2と、を有している。
【0048】
本実施形態に係る受付部231は、端末Tの操作部Taに所定操作(例えば、設定画面S
1のモデル取得ボタンB
1のタッチ、クリック等)がなされると、条件選択画面S
2のウェブページのデータを生成し、それを端末Tへ送信する。すると、端末Tは、提示部Tbに条件選択画面S
2を表示する。条件選択画面S
2では、
図8に示したように、主要作目(水稲等)、適応地域の気候(寒地/寒冷地/温暖地/暖地)、適応地域の地形(平地/中山間地)、経営類型(会社/個人経営)、および経営規模(15ha/30ha/50ha/80ha/100ha)を選択できるようになっている。その後、ユーザが端末Tを操作して条件選択画面S
2において各種条件を選択すると、受付部231は、装置側通信部21を介して選択結果を取得する。取得した選択結果は、目標とする標準経営モデルを探索するためのメタデータとなる。
【0049】
なお、条件選択画面S2は、主要作目として水稲の他、野菜、果樹等を選択できるようになっていてもよい。また、条件選択画面S2は、適応地域の地形だけでなく、適応地域の地方(北海道/東北/関東/北陸等)を選択できるようになっていてもよい。また、条件選択画面S2は、経営類型として、会社、個人経営の他、集落営農を選択できるようになっていてもよい。また、条件選択画面S2は、経営規模を、上記よりも細かく(例えば10ha刻み)で選択できるようになっていてもよい。
【0050】
また、本実施形態に係る受付部231は、端末Tの操作部Taに所定操作(例えば、設定画面S
1の指標選択ボタンB
2のタッチ、クリック等)がなされると、指標選択画面S
3のウェブページのデータを生成し、それを端末Tへ送信する。すると、端末Tは、提示部Tbに指標選択画面S
3を表示する。指標選択画面S
3では、
図9に示したように、適応地域の気候、適応地域の地形、経営規模、圃場区画(中小区画/大区画)、主要作目(主食用米/飼料用米・・)、収量性(低/並/高)、栽培法(直播/移植)、およびスマート技術(使用する/使用しない)が選択できるようになっている。その後、ユーザが端末Tを操作して指標選択画面S
3において各種条件を選択すると、受付部231は、装置側通信部21を介して選択結果を取得する。取得した選択結果は、目標とする標準経営指標を探索するためのメタデータとなる。
なお、受付部231は、上記経営条件と重複する項目を含まない指標選択画面S
3を生成するよう構成されていてもよい。
【0051】
なお、指標選択画面S3は、圃場区画の他の圃場条件(例えば、圃場の種類(水田/畑)、灌漑条件、排水条件、傾斜、圃場のまとまり(団地化済/個別分散)等)を選択できるようになっていてもよい。また、指標選択画面S3は、主要作物として、米の他、野菜、果樹等を選択できるようになっていてもよい。また、指標選択画面S3は、選択した主要作物の品種別データを入力できるようになっていてもよい。また、指標選択画面S3は、収量性として、収量の多寡の他、品質・商品規格等を選択できるようになっていてもよい。また、指標選択画面S3は、栽培法として、直播、移植の他、作型(早生/中生/晩生)、有機栽培等を選択できるようになっていてもよい。
【0052】
指標選択画面S
3において、スマート技術を「使用する」ことが選択されると、受付部231は、スマート技術選択画面S
4のウェブページのデータを生成し、それを端末Tへ送信する。すると、端末Tは、提示部Tbにスマート技術選択画面S
4を表示する。スマート技術選択画面S
4では、
図10に示したように、トラクタの種類(慣行/ロボットトラクタ)、トラクタの馬力(小型/中型/大型)、田植機の種類(慣行/自動操舵)、田植機の条数(6条植え/8条植え/10条植え)、コンバインの種類(収量コンバイン等)、およびコンバインの条数(5条刈り/6条刈り/7条刈り)を選択できるようになっている。その後、ユーザが端末Tを操作してスマート技術選択画面S
4において各種条件を選択すると、受付部231は、装置側通信部21を介して選択結果を取得する。
【0053】
なお、スマート技術選択画面S4は、トラクタにおける、ホイール/クローラー、自動操舵の有無等を選択できるようになっていてもよい。また、スマート技術選択画面S4は、トラクタの馬力を数値で選択できるようになっていてもよい。また、スマート技術選択画面S4は、田植機における、田植同時施肥機(側条)使用の有無、高密度播種苗利用の有無等を選択できるようになっていてもよい。また、スマート技術選択画面S4は、コンバインの種類として、収量コンバインの他、自脱型、汎用型、普通型を選択できるようになっていてもよい。また、スマート技術選択画面S4は、自動水管理装置の有無、防除用ドローンの有無、畦畔草刈ロボットの有無、GPS連動精密施肥機の有無、GPSレベラーの有無等を選択できるようになっていてもよい。また、スマート技術選択画面S4は、育苗施設(育苗ハウスの棟数・3×10間標準)、乾燥調製施設(30ha規模/50ha規模/100ha規模/200ha規模/乾燥調製委託)等を選択できるようになっていてもよい。育苗施設や乾燥調製施設の規模を選択するようにすれば、スマート農業を導入して規模拡大を行う際に、例えば、育苗施設の能力が田植機の能力に見合わず田植機への苗の供給が間に合わなくなる、乾燥調製施設の能力がコンバインの能力に見合わず収穫が滞ってしまう、といった問題が生じるのを防ぐことができる。
【0054】
また、本実施形態に係る受付部231は、端末Tの操作部Taに所定操作(例えば、設定画面S
1のシミュレーション条件選択ボタンB
3のタッチ、クリック等)がなされると、シミュレーション条件選択画面S
5のウェブページのデータを生成し、それを端末Tへ送信する。すると、端末Tは、提示部Tbにシミュレーション条件選択画面S
5を表示する。シミュレーション条件選択画面S
5では、例えば
図11に示したように、地域情報(対象地域)、およびシミュレート期間が選択できるようになっている。その後、ユーザが端末Tを操作してシミュレーション条件選択画面S
5において各種条件を選択すると、受付部231は、装置側通信部21を介して選択された地域情報およびシミュレート期間を取得する。
【0055】
なお、受付部231は、指標選択画面S
3として、
図12に示したような、複数の標準経営指標の各内容を一覧表示したものを生成するように構成されていてもよい。その場合、受付部231は、ユーザが端末Tを操作して選択した標準経営指標を、そのままユーザの経営指標として設定するよう構成されていてもよい。
【0056】
(送信制御部)
送信制御部232は、
図6に示したように、上記受付部231が取得した各種情報のうち、経営モデルの選択結果をサーバ1へ送付する。また、送信制御部232は、経営指標の選択結果をサーバ1へ送付する。また、送信制御部232は、上記受付部231が受け付けた地域情報およびシミュレート期間をサーバ1へ送付する。本実施形態に係る送信制御部232は、各種情報をサーバ1へ送信するよう装置側通信部21を制御する。
【0057】
(取得部)
取得部233は、農業形態ごとの標準経営モデルを取得する。取得部233は、サーバ1のサーバ側記憶部12から、上記送信制御部232がサーバ1へ送信した選択結果に対応する標準経営指標を取得する。そして、取得部233は、取得した標準経営モデルを、ユーザの経営モデルとして設定するとともに、当該標準経営モデルの各数値を上記設定画面S1の経営条件設定領域R1に自動入力する。また、取得部233は、農業形態ごとの標準経営指標を取得する。取得部233は、サーバ1のサーバ側記憶部12から、上記送信制御部232がサーバ1へ送信した選択結果に対応する標準経営指標を取得する。そして、取得部233は、取得した標準経営指標を、ユーザの経営指標として設定するとともに、当該標準経営指標の各数値を上記設定画面S1の経営指標設定領域R2に自動入力する。
【0058】
(受付部その2)
上記受付部231は、ユーザによる地域情報、シミュレート期間、標準経営モデル(設定したユーザの経営モデル)および標準経営指標(設定したユーザの経営指標)の少なくともいずれかに関する再入力を受け付ける。受付部231が再入力を受け付けるのは、例えば、端末Tの提示部Tbが予測結果をユーザに提示(詳細後述)した後である。なお、標準経営モデルや標準経営指標に関する再入力には、標準経営モデルや標準経営指標に含まれる一部の情報を再入力することが含まれる。また、「再入力」には、既に入力されている内容を修正することも含まれる。
【0059】
本実施形態に係る受付部231は、端末Tの操作部Taに所定操作(例えば、設定画面S
1の条件修正ボタンB
4のタッチ、クリック等)がなされると、条件修正画面S
6のウェブページのデータを生成し、それを端末Tへ送信する。すると、端末Tは、提示部Tbに条件修正画面S
6を表示する。条件修正画面S
6は、
図13に示したように、地域情報および投資情報に含まれる各項目の入力欄に任意の数値を入力できるようになっている。その後、ユーザが端末Tを操作して条件修正画面S
6において修正したい項目の入力欄に数値を入力すると、受付部231は、装置側通信部21を介して入力された数値を取得する。
そして、受付部231は、設定されている数値を修正する。こうすることで、ユーザが、より実態に即した内容に変更することができる。その結果、ユーザ自身の経営により適合した分析を行うことができるようになる。
【0060】
また、本実施形態に係る受付部231は、端末Tの操作部Taに所定操作(例えば、設定画面S
1の指標編集ボタンB
5のタッチ、クリック等)がなされると、指標編集画面S
7のウェブページのデータを生成し、それを端末Tへ送信する。すると、端末Tは、提示部Tbに指標編集画面S
7を表示する。指標編集画面S
7は、
図14に示したように、標準経営指標に含まれる各項目の入力欄に任意の数値を入力できるようになっている。その後、ユーザが端末Tを操作して指標編集画面S
7において修正したい項目の入力欄に数値を入力すると、受付部231は、装置側通信部21を介して入力された数値を取得する。そして、受付部231は、設定されている数値を修正する。こうすることで、ユーザは、実態と差異がある値について、自身の経営に合うように変更することができる。なお、受付部231は、所定操作がなされた任意のタイミングで指標編集画面S
7を表示させる。このため、各項目の入力欄に数値を入力する動作には、既に入力されていた数値の修正に限らず、任意の数値を新規に入力することも含まれる。
【0061】
(生成部)
生成部234は、地域情報、シミュレート期間、標準経営モデルおよび標準経営指標を参照して、対象の農業経営体に関する生産計画を生成する。そして、生成部234は、生成した生産計画を示す第一計画表示画面S
8のウェブページのデータを生成し、それを端末Tへ送信する。すると、端末Tは、提示部Tbに第一計画表示画面S
8を表示する。第一計画表示画面S
8は、例えば
図15に示したように、作付面積、作業時間、生産量、売上高、変動費、利益、常時労務費、臨時労務費、農地賃借料、減価償却費、その他費用、経常利益およびキャッシュフローの各数値を示す表を表示するものとなっている。本実施形態に係る第一計画表示画面S
8は、各数値を、経営全体と、作物別と、に分けて表示する。生成部234は、シミュレート期間内の各年の生産計画を生成する。なお、生成部234は、第一計画表示画面S
8に、生産計画と共に、上記指標編集画面S
7と同様の標準経営指標に含まれる各項目の入力欄を併せて表示させるよう構成されていてもよい。このようにすれば、標準経営指標の数値を変化させることによって、生産計画の各数値がどのように変化するのかを確認しながら、生産計画を策定することができる。
【0062】
また、生成部234は、生産条件の入力を受付部231が受け付けると、生産条件および標準経営指標を参照して、経営改善予測値を経営データごとに算出する。経営改善予測値は、標準経営指標のうち、スマート農業を導入して経営が改善された場合の標準経営指標の値である。各経営データは、収入、経費、および作業時間のいずれかに分類される。収入は、更に単収、販売単価に分類される。費用は、更に種苗費、肥料費等に分類される。作業時間は、更に育苗時間、耕起時間、田植時間等に分類される。そして、生成部234は、生成した経営改善予測値を示す改善予測値表示画面のウェブページのデータを生成し、それを端末Tへ送信する。すると、端末Tは、提示部Tbに改善予測値表示画面を表示する。改善予測値表示画面は、各経営データおよび対応する経営改善予測値を一覧表示するものとなっている。
【0063】
生成部234は、生成した生産計画に基づいて、必要となる労働力(以下、必要労働力)を、時期ごとに算出する。時期は、例えば月、旬等の単位である。本実施形態に係る生成部234は、各時期の必要労働力を、その時期に栽培している作物別に算出する。そして、生成部234は、算出した必要労働力を示す第二計画表示画面S
9のウェブページのデータを生成し、それを端末Tへ送信する。すると、端末Tは、提示部Tbに第二計画表示画面S
9を表示する。第二計画表示画面S
9は、例えば
図16に示したように、時期を横軸(縦軸)、必要労働力を縦軸(横軸)とする棒グラフを表示するものとなっている。各棒グラフは、作物別に色分けされている。また、第二計画表示画面S
9には、常時労働者の労働力の上限が線Lで示されている。これにより、臨時雇用が必要になる時期と人数を把握することができる。上述したように、生成部234は、シミュレート期間内の各年の生産計画を生成する。このため、生成部234は、シミュレート期間内の各年の必要労働力も算出することができる。
【0064】
また、生成部234は、当該生成部234が生成した生産計画と、投資情報とを更に参照して、投資に関する投資回収計画を生成する。そして、生成部234は、生成した投資回収計画を示す第三計画表示画面S
10のウェブページのデータを生成し、それを端末Tへ送信する。すると、端末Tは、提示部Tbに第三計画表示画面S
10を表示する。第三計画表示画面S
10は、例えば
図17に示したように、年末時点のキャッシュフロー、および同時点での累積キャッシュフローを、シミュレート期間分示すグラフを表示するものとなっている。このグラフを見ることで、累積キャッシュフローがプラスに転じるまでの年数が分かる。すなわち、投資回収計画には、投資額の償還年数等が含まれる。なお、生成部234は、上記第一計画表示画面S
8の表示内容、上記第二計画表示画面S
9の表示内容、および第三計画表示画面S
10の表示内容のうち、少なくとも二つの表示内容を一つにまとめた計画表示画面を生成するように構成されていてもよい。
【0065】
生成部234は、対象の農業経営体が活用可能な農地の少なくとも何れかにおける圃場区画の整備および当該圃場区画に適用する設備の更新の少なくとも何れかに応じて、生産計画を補正する。設備には、農業機械、および用排水施設の少なくともいずれかが含まれる。例えば、農業機械を従来の農業機械からスマート技術を用いた農業機械に更新(上記指標編集画面S7で変更)することで、投資額は増加するが、労働時間が減少するといった生産計画に補正される。そして、生成部234は、上記圃場区画の整備および上記圃場区画に適用する設備の更新に伴う投資の投資回収計画を生成する。その結果、端末Tは、提示部Tbに補正された生産計画を示す第三計画表示画面S10を表示する。また、生成部234は、上記受付部231に、地域情報、シミュレート期間、標準経営モデルおよび標準経営指標の少なくとも何れかの再入力がなされた場合に、再入力を参照して、生産計画を生成する。
【0066】
(第二取得部)
第二取得部235は、サーバ1から対象の農業経営体が活用可能な農地の変化に関する予測結果(以下、予測結果)を取得する。農地の変化は、地域における農業経営体数の変化に伴うものである。本実施形態に係る第二取得部235は、予測結果を受信するよう装置側通信部21を制御する。
【0067】
(処理部)
処理部236は、予測結果を参照した処理を実行する。予測結果を参照した処理には、例えば、生成部234が生成した生産計画の再計算、予測結果の端末Tへの出力等が含まれる。生産計画を再計算する際には、処理部236は、農地条件が示す農地の面積に代えて、または農地条件が示す農地の面積と共に、予測結果が示す農地の面積または当該農地の面積の変化に応じて生産計画を生成してもよい。その際に、予測結果が示す農地の面積の変化に応じて労働力条件を変化させた上で生産計画を生成し、予測結果が示す農地の面積の変化、および当該面積の変化に伴う必要労働力の変化をユーザに提示する構成としてもよい。
【0068】
〔情報処理装置その他〕
なお、情報処理装置2は、生産計画および予測結果をユーザに提示する提示部を備えていてもよい。その場合、情報処理装置2は、端末Tと通信しないようになっていてもよい。また、取得部と受付部は、一つにまとめられていてもよい。また、生成部234は、地域情報、シミュレート期間、標準経営モデルおよび標準経営指標に加え、サーバ1から取得した(予測部による)予測結果を参照して、生産計画を生成するよう構成されていてもよい。その場合、上記処理部236を備えていなくてもよい。
【0069】
[作用効果]
以上説明してきた本実施形態に係る情報処理装置または情報処理システム100によれば、サーバ1が農地(面積)の変化を予測した予測結果を出力する。そして、情報処理装置2が、その予測結果を反映させた生産計画を作成する。サーバ1が出力する予測結果は、農業経営体数の変化(減少)を考慮したことにより、農地の変化を正確に予測したものとなっている。すなわち、情報処理システム100によれば、農業経営体による経営規模の拡大を好適に提案及びサポートすることのできる技術が提供される。その結果、情報処理システム100によれば、農業経営体が計画通りに経営規模を拡大していくことができるようになる。
【0070】
また、以上説明してきた本発明の各態様によれば、上述した作用効果を奏することにより、スマート農業技術の普及に寄与することができる。そして、普及したスマート技術を通じて食糧を増産したり、労働者の労務を軽減したり、温室効果ガスを削減したりすることができる。その結果、持続可能な開発目標(SDGs)の目標2「飢餓をゼロに」や、目標8「働きがいも経済成長も」、目標13「気候変動に具体的な対策を」の達成に貢献することができる。
【0071】
[情報処理システムその他]
なお、上記情報処理システム100は、サーバ1が予測部135を備えていたが、情報処理装置2が予測部を備えていてもよい。また、上記情報処理システム100は、サーバ1と情報処理装置2と第二サーバ3とに分かれていたが、これらのうちの少なくとも二つは一つの装置となっていてもよい。例えば、第二サーバ3がサーバ1に纏められる場合、サーバ1のサーバ側記憶部12が標準経営モデルおよび標準経営指標を格納し、サーバ側制御部13が選択部332に相当する構成を備えることになる。また、上記情報処理システム100は、端末Tからサーバ1へ送られる情報が全て情報処理装置2を経由していたが、端末Tがサーバ1または第二サーバ3へ直接情報を送信するように構成されていてもよい。例えば、情報処理装置2は、第二サーバ3から標準経営モデルおよび標準経営指標の少なくとも一方を直接(サーバ1を介さずに)取得するよう構成されていてもよい。
【0072】
また、上記情報処理システム100を構成する各装置1,2(以下、「装置」と呼ぶ)の機能は、当該装置としてコンピュータを機能させるための情報処理プログラムであって、当該装置の各制御ブロック(特に装置側制御部23に含まれる各部)としてコンピュータを機能させるための情報処理プログラムにより実現することができる。
この場合、上記装置は、上記情報処理プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの制御装置(例えばプロセッサ)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ)を有するコンピュータを備えている。この制御装置と記憶装置により上記情報処理プログラムを実行することにより、上記各実施形態で説明した各機能が実現される。
上記情報処理プログラムは、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、上記装置が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、上記情報処理プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して上記装置に供給されてもよい。
【0073】
また、上記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本発明の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより上記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
<経営計画方法>
次に、本発明の他の態様(経営計画方法)の実施形態について説明する。
図18は経営計画方法の流れを示すフローチャートである。
【0074】
経営計画方法は、
図18に示したように、受付ステップS1と、取得ステップS2と、生成ステップS3と、第二取得ステップS4と、処理ステップS5と、を有している。
【0075】
(受付ステップ)
初めの受付ステップでは、上記情報処理装置2が、対象の農業経営体の存在する地域に関する地域情報、およびシミュレート期間を受け付ける。各種情報の受け付けは、端末Tから受信することにより行ってもよいし、情報処理装置2が備える図示しない操作部Taが操作されることにより行ってもよい。
【0076】
(取得ステップ)
地域情報およびシミュレート期間を受け付けた後は、取得ステップに移る。取得ステップでは、上記情報処理装置2が、農業形態ごとの標準経営モデルおよび標準経営指標を取得する。なお、標準経営モデルおよび標準経営指標の取得は、サーバ1から受信することにより行ってもよい。また、情報処理装置2の装置側記憶部22が標準経営モデルおよび標準経営指標を格納している場合には、装置側記憶部22から読み出すことにより行ってもよい。また、取得ステップは、受付ステップの前に行ってもよいし、受付ステップと平行して行ってもよい。
【0077】
(生成ステップ)
標準経営指標を取得した後は、生成ステップに移る。生成ステップでは、上記情報処理装置2が、地域情報、シミュレート期間、標準経営モデルおよび標準経営指標を参照して、対象の農業経営体に関する生産計画を生成する。
【0078】
(第二取得ステップ)
生産計画を生成した後は、第二取得ステップに移る。第二取得ステップでは、上記情報処理装置2が、予測結果を取得する。なお、予測結果の取得は、サーバ1から受信することにより行ってもよい。また、情報処理装置2の装置側記憶部22が学習済みモデルを格納し、装置側制御部が予測部を備えている場合には、予測部の出力を用いてもよい。また、第二取得ステップは、経営計画方法における下記処理ステップを実行する前のいずれのタイミングで行ってもよい。
【0079】
(処理ステップ)
予測結果を取得した後は、処理ステップに移る。処理ステップでは、上記情報処理装置2が、予測結果を参照した処理を実行する。
【0080】
[作用効果]
以上説明してきた本実施形態に係る経営計画方法によれば、上記第一実施形態に係る情報処理システム100と同様、農業経営体による経営規模の拡大を好適に提案及びサポートすることのできる技術が提供される。その結果、農業経営体が計画通りに経営規模を拡大していくことができるようになる。
【0081】
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0082】
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る情報処理装置は、対象の農業経営体の存在する地域に関する地域情報、およびシミュレート期間を受け付ける受付部と、農業形態ごとの標準経営モデルおよび標準経営指標を取得する取得部と、前記地域情報、前記シミュレート期間、前記標準経営モデルおよび前記標準経営指標を参照して、前記対象の農業経営体に関する生産計画を生成する生成部と、前記地域における農業経営体数の変化に伴う農地の変化であって、前記対象の農業経営体が活用可能な農地の変化に関する予測結果を取得する第二取得部と、前記予測結果を参照した処理を実行する処理部と、を備えている構成である。
【0083】
本発明の態様2に係る情報処理装置は、上記の態様1において、前記生産計画、および前記第二取得部が取得した予測結果をユーザに提示する提示部を備えている構成としてもよい。
【0084】
本発明の態様3に係る情報処理装置は、上記の態様2において、前記提示部が前記予測結果をユーザに提示した後に、前記受付部は、当該ユーザによる前記地域情報、前記シミュレート期間、前記標準経営モデルおよび前記標準経営指標の少なくとも何れかに関する再入力を受け付け、前記生成部は、前記再入力を参照して、前記生産計画を生成する構成としてもよい。
【0085】
本発明の態様4に係る情報処理装置は、上記の態様1から3の何れか1項において、前記生成部は、前記地域情報、前記シミュレート期間、前記標準経営モデルおよび前記標準経営指標に加え、前記第二取得部が取得した予測結果を参照して、前記生産計画を生成する構成としてもよい。
【0086】
本発明の態様5に係る情報処理装置は、上記の態様1から4の何れか1項において、前記受付部は、前記対象の農業経営体による投資に関する情報を更に取得し、前記生成部は、当該生成部が生成した生産計画と、前記投資に関する情報とを更に参照して、前記投資に関する投資回収計画を生成する構成としてもよい。
【0087】
本発明の態様6に係る情報処理装置は、上記の態様1から5何れか1項において、前記生成部は、前記対象の農業経営体が活用可能な農地の少なくとも何れかにおける圃場区画の整備および当該圃場区画に適用する設備の更新の少なくとも何れかに応じて、前記生産計画を補正する構成としてもよい。
【0088】
本発明の態様7に係る情報処理装置は、上記の態様6において、前記生成部は、前記整備および前記更新に伴う投資の投資回収計画を生成する構成としてもよい。
【0089】
本発明の態様8に係る情報処理装置は、上記の態様1から7の何れか1項において、前記標準経営指標は、適応地域、経営体規模、圃場条件、作物名、および必要とする農業機械・設備の違いによって区分された経営指標であり、収入、費用、作業時間、および作業時期の情報を含む構成としてもよい。
【0090】
本発明の態様9に係る情報処理システムは、対象の農業経営体の存在する地域に関する地域情報、およびシミュレート期間を受け付ける受付部と、農業形態ごとの標準経営モデルおよび標準経営指標を取得する取得部と、前記地域情報、前記シミュレート期間、前記標準経営モデルおよび前記標準経営指標を参照して、前記対象の農業経営体に関する生産計画を生成する生成部と、前記地域における農業経営体数の変化に伴う農地の変化であって、前記対象の農業経営体が活用可能な農地の変化を予測する予測部とを備えている構成である。
【0091】
本発明の態様10に係る情報処理システムは、上記の態様9において、前記農業形態ごとの標準経営モデルおよび標準経営指標を格納する記憶部を更に備え、前記取得部は、前記記憶部から、前記農業形態ごとの標準経営指標を取得する構成としてもよい。
【0092】
本発明の態様11に係る情報処理装置としてコンピュータを機能させるための情報処理プログラムであって、上記受付部、上記取得部、上記生成部、上記第二取得部および上記処理部としてコンピュータを機能させることを特徴とする情報処理プログラムは、上記の態様1において、請求項1に記載の情報処理装置としてコンピュータを機能させるための情報処理プログラムであって、上記受付部、上記取得部、上記生成部、上記第二取得部および上記処理部としてコンピュータを機能させる構成としてもよい。
【0093】
本発明の態様12に係る経営計画方法は、情報処理装置が、対象の農業経営体の存在する地域に関する地域情報、およびシミュレート期間を受け付けるステップと、前記情報処理装置が、農業形態ごとの標準経営モデルおよび標準経営指標を取得するステップと、前記情報処理装置が、前記地域情報、前記シミュレート期間、前記標準経営モデルおよび前記標準経営指標を参照して、前記対象の農業経営体に関する生産計画を生成するステップと、前記情報処理装置が、前記地域における農業経営体数の変化に伴う農地の変化であって、前記対象の農業経営体が活用可能な農地の変化に関する予測結果を取得するステップと、前記情報処理装置が、前記予測結果を参照した処理を実行するステップと、を有している方法である。
【符号の説明】
【0094】
100 情報処理システム
1 サーバ
11 サーバ側通信部
12 サーバ側記憶部
121 プログラム
122 学習済みモデル
123 農業経営体データベース
13 サーバ側制御部
131 サーバ側取得部
132 要求部
133 サーバ側第二取得部
134 送付部
135 予測部
2 情報処理装置
21 装置側通信部
22 装置側記憶部
221 情報処理プログラム
23 装置側制御部
231 受付部
232 送信制御部
233 取得部
234 生成部
235 第二取得部
236 処理部
3 第二サーバ
31 第二サーバ側通信部
32 第二サーバ側記憶部
322 標準経営モデルデータベース
323 標準経営指標データベース
33 第二サーバ側制御部
331 第二サーバ側取得部
332 選択部
4 指標生成装置