IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社荏原製作所の特許一覧

特開2023-154863基板洗浄装置、基板処理装置、基板洗浄方法およびプログラム
<>
  • 特開-基板洗浄装置、基板処理装置、基板洗浄方法およびプログラム 図1
  • 特開-基板洗浄装置、基板処理装置、基板洗浄方法およびプログラム 図2
  • 特開-基板洗浄装置、基板処理装置、基板洗浄方法およびプログラム 図3
  • 特開-基板洗浄装置、基板処理装置、基板洗浄方法およびプログラム 図4
  • 特開-基板洗浄装置、基板処理装置、基板洗浄方法およびプログラム 図5
  • 特開-基板洗浄装置、基板処理装置、基板洗浄方法およびプログラム 図6
  • 特開-基板洗浄装置、基板処理装置、基板洗浄方法およびプログラム 図7
  • 特開-基板洗浄装置、基板処理装置、基板洗浄方法およびプログラム 図8
  • 特開-基板洗浄装置、基板処理装置、基板洗浄方法およびプログラム 図9
  • 特開-基板洗浄装置、基板処理装置、基板洗浄方法およびプログラム 図10
  • 特開-基板洗浄装置、基板処理装置、基板洗浄方法およびプログラム 図11
  • 特開-基板洗浄装置、基板処理装置、基板洗浄方法およびプログラム 図12
  • 特開-基板洗浄装置、基板処理装置、基板洗浄方法およびプログラム 図13
  • 特開-基板洗浄装置、基板処理装置、基板洗浄方法およびプログラム 図14
  • 特開-基板洗浄装置、基板処理装置、基板洗浄方法およびプログラム 図15
  • 特開-基板洗浄装置、基板処理装置、基板洗浄方法およびプログラム 図16
  • 特開-基板洗浄装置、基板処理装置、基板洗浄方法およびプログラム 図17
  • 特開-基板洗浄装置、基板処理装置、基板洗浄方法およびプログラム 図18
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023154863
(43)【公開日】2023-10-20
(54)【発明の名称】基板洗浄装置、基板処理装置、基板洗浄方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20231013BHJP
【FI】
H01L21/304 644G
H01L21/304 644E
H01L21/304 648G
H01L21/304 621B
H01L21/304 622Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022064479
(22)【出願日】2022-04-08
(71)【出願人】
【識別番号】000000239
【氏名又は名称】株式会社荏原製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100146710
【弁理士】
【氏名又は名称】鐘ヶ江 幸男
(74)【代理人】
【識別番号】100186613
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 誠
(72)【発明者】
【氏名】石井 遊
【テーマコード(参考)】
5F057
5F157
【Fターム(参考)】
5F057AA21
5F057DA01
5F057DA39
5F057FA37
5F157AA02
5F157AA96
5F157AB02
5F157AB13
5F157AB33
5F157AB48
5F157AB51
5F157AB62
5F157AB94
5F157BA03
5F157BA07
5F157BA14
5F157BA31
5F157BB02
5F157BB73
5F157BH14
5F157CC03
5F157CD23
5F157CD24
5F157CE07
5F157CE27
5F157CF02
5F157CF42
5F157CF44
5F157CF56
5F157DB02
5F157DB37
(57)【要約】
【課題】洗浄条件を調整して基板を洗浄し、より清浄な基板を提供する。
【解決手段】基板洗浄装置は、基板を第1方向に搬送する搬送機構を含み、第1方向に搬送されている基板に、第1方向と垂直でない第2方向に伸びる回転軸の周りに回転する洗浄部材を当接させて洗浄を行う洗浄モジュールと、基板および洗浄モジュールの少なくとも一つに関する情報に基づいて、上記回転軸の方向、洗浄部材の回転速度、および、基板の搬送速度の少なくとも一つを含む洗浄条件を変更する制御装置と、を備える。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を第1方向に搬送する搬送機構を含み、前記第1方向に搬送されている前記基板に、前記第1方向と垂直でない第2方向に伸びる回転軸の周りに回転する洗浄部材を当接させて洗浄を行う洗浄モジュールと、
前記基板および前記洗浄モジュールの少なくとも一つに関する情報に基づいて、前記回転軸の方向、前記洗浄部材の回転速度、および、前記基板の搬送速度の少なくとも一つを含む洗浄条件を変更する制御装置と、を備える基板洗浄装置。
【請求項2】
前記制御装置は、前記洗浄モジュールによる洗浄の際に、前記基板洗浄装置の部品が正常に動作しているか否かに基づいて、前記洗浄条件を変更する、請求項1に記載の基板洗浄装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記搬送機構または前記洗浄部材を駆動するモータの、駆動電流および駆動トルクの少なくとも一つに基づいて、前記洗浄条件を変更する、請求項1または2に記載の基板洗浄装置。
【請求項4】
前記洗浄モジュールは、前記第1方向に搬送されている前記基板の少なくとも一方の面に、異なる複数の前記第2方向に伸びる各回転軸の周りに回転する複数の洗浄部材を当接させて洗浄する、請求項1から3のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
【請求項5】
前記搬送機構または前記洗浄モジュールは、前記基板の位置を検出する検出器を備え、
前記制御装置は、検出された前記基板の位置に基づいて、前記洗浄条件を変更する、請求項1から4のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
【請求項6】
前記制御装置は、前記洗浄部材が前記基板に当接を開始する時間より前の所定の時間内に、前記回転軸の方向を前記第2方向に変更する、請求項1から5のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
【請求項7】
前記制御装置は、前記洗浄部材が前記基板から離間を開始する時間より前の所定の時間内に、前記回転軸の方向を前記第2方向に変更する、請求項1から6のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
【請求項8】
前記制御装置は、前記洗浄部材が前記基板から完全に離間したら、前記基板の搬送および前記洗浄部材の回転を逆向きに変更する、請求項1から7のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
【請求項9】
前記制御装置は、前記逆向きへの変更を、予め定められた回数行う、請求項8に記載の基板洗浄装置。
【請求項10】
前記洗浄部材は、スポンジを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
【請求項11】
前記洗浄部材は、前記基板に当接する面に複数の突起が形成されている、請求項1から10のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
【請求項12】
前記洗浄部材は、円筒状である、請求項1から11のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
【請求項13】
前記洗浄モジュールには、第1洗浄部材および第2洗浄部材が配置され、
前記第1洗浄部材は、前記基板の一方の面を洗浄する前記洗浄部材であり、
前記第2洗浄部材は、前記基板の他方の面を洗浄する前記洗浄部材である、請求項1から12のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
【請求項14】
前記基板は、角型基板である、請求項1から13のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
【請求項15】
前記第1方向および前記第2方向は前記基板の表面に沿った方向である、請求項1から14のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
【請求項16】
請求項1から15のいずれか一項に記載の基板洗浄装置を備える基板処理装置。
【請求項17】
基板研磨装置と、乾燥モジュールとをさらに備える、請求項16に記載の基板処理装置。
【請求項18】
基板を第1方向に搬送することと、
前記第1方向に搬送されている前記基板に、前記第1方向と垂直でない第2方向に伸びる回転軸の周りに回転する洗浄部材を当接させて洗浄を行うことと、
前記基板および前記洗浄モジュールの少なくとも一つに関する情報に基づいて、前記回転軸の方向、前記洗浄部材の回転速度、および、前記基板の搬送速度の少なくとも一つを含む洗浄条件を変更することと、を備える基板洗浄方法。
【請求項19】
基板を第1方向に搬送する搬送機構を含む洗浄モジュールであって、前記第1方向に搬送されている前記基板に、前記第1方向と垂直でない第2方向に伸びる回転軸の周りに回転する洗浄部材を当接させて洗浄を行う洗浄モジュールを備える基板洗浄装置の処理装置に、前記基板および前記洗浄モジュールの少なくとも一つに関する情報に基づいて、前記回転軸の方向、前記洗浄部材の回転速度、および、前記基板の搬送速度の少なくとも一つを含む洗浄条件を変更する変更処理を行わせるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板洗浄装置、基板処理装置、基板洗浄方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイス等の製造のための基板の処理では、洗浄ブラシ等の洗浄部材を基板の表面に接触させ、基板の洗浄が行われる。
【0003】
特許文献1および2では、基板の移動方向と直交する方向に対して傾斜して設けられたブラシにより基板の洗浄を行っている。特許文献3の基板洗浄方法では、送りローラによりウェハを水平方向に往復駆動移動しながら、洗浄液中に浸漬した状態でウェハの両面を洗浄している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4287551号公報
【特許文献2】特開2009-128910号公報
【特許文献3】特公平06-091986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した基板洗浄方法では、基板に対してブラシの表面が相対的に移動する方向が一定である等の理由により、十分に基板を洗浄することができない可能性がある。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、洗浄により、より清浄な基板を提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、基板洗浄装置は、基板を第1方向に搬送する搬送機構を含み、前記第1方向に搬送されている前記基板に、前記第1方向と垂直でない第2方向に伸びる回転軸の周りに回転する洗浄部材を当接させて洗浄を行う洗浄モジュールと、前記基板および前記洗浄モジュールの少なくとも一つに関する情報に基づいて、前記回転軸の方向、前記洗浄部材の回転速度、および、前記基板の搬送速度の少なくとも一つを含む洗浄条件を変更する制御装置と、を備える。
【0008】
本発明の別の一実施形態によれば、基板洗浄方法は、基板を第1方向に搬送することと、前記第1方向に搬送されている前記基板に、前記第1方向と垂直でない第2方向に伸びる回転軸の周りに回転する洗浄部材を当接させて洗浄を行うことと、前記基板および前記洗浄モジュールの少なくとも一つに関する情報に基づいて、前記回転軸の方向、前記洗浄部材の回転速度、および、前記基板の搬送速度の少なくとも一つを含む洗浄条件を変更することと、を備える。
【0009】
本発明の別の一実施形態によれば、プログラムは、基板を第1方向に搬送する搬送機構を含む洗浄モジュールであって、前記第1方向に搬送されている前記基板に、前記第1方向と垂直でない第2方向に伸びる回転軸の周りに回転する洗浄部材を当接させて洗浄を行う洗浄モジュールを備える基板洗浄装置の処理装置に、前記基板および前記洗浄モジュールの少なくとも一つに関する情報に基づいて、前記回転軸の方向、前記洗浄部材の回転速度、および、前記基板の搬送速度の少なくとも一つを含む洗浄条件を変更する変更処理を
行わせるためのプログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、一実施形態の基板処理装置を示す概念図である。
図2図2は、上記実施形態に係るロードモジュールの搬送機構を示す斜視図である。
図3図3は、上記実施形態に係る角型基板を示す平面図である。
図4図4は、上記実施形態に係る搬送モジュールを模式的に示す断面図である。
図5図5は、上記実施形態に係る研磨モジュールを模式的に示す斜視図である。
図6図6は、上記実施形態に係る洗浄モジュールを模式的に示す平面図である。
図7図7は、上記実施形態に係るスクラブ洗浄機構を示す概念図である。
図8図8は、回転軸角度を説明するための概念図である。
図9図9は、基板上のスポンジ表面の移動を説明するための概念図である。
図10図10は、上記実施形態に係る制御装置の構成を示す概念図である。
図11図11は、上記実施形態に係る基板処理方法の流れを示すフローチャートである。
図12図12は、変形例1に係るセンサの配置を模式的に示す平面図である。
図13図13は、変形例1に係る基板処理方法の流れを示すフローチャートである。
図14図14は、変形例2に係る基板処理方法の流れを示すフローチャートである。
図15図15は、変形例3に係るセンサの配置を模式的に示す平面図である。
図16図16は、変形例3に係る基板処理方法の流れを示すフローチャートである。
図17図17は、変形例4に係る洗浄部材を軸方向に沿って見た概念図である。
図18図18は、変形例5に係るスクラブ洗浄機構を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下で説明する図面において、同一の又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0012】
図1は、本実施形態に係る基板処理装置1000の全体構成を模式的に示す平面図である。図1に示される基板処理装置1000は、ロードモジュール100、搬送モジュール200Aおよび200B、研磨モジュール300Aおよび300B、洗浄モジュール400、乾燥モジュール500、アンロードモジュール600および制御装置900を有する。基板処理装置1000の各構成要素は制御装置900により制御される。本実施形態の基板処理装置1000は、基板を研磨する基板研磨装置である。しかし、基板処理装置1000は、洗浄モジュールを備えれば、その処理の種類は特に限定されない。
【0013】
<ロードモジュール>
ロードモジュール100は、研磨等の処理が行われる前の基板WFを基板処理装置1000内へ導入する。ロードモジュール100は、SMEMA(Surface Mount Equipment Manufacturers Association)の機械装置インターフェース規格(IPC-SMEMA-9851)に準拠するように構成されることが好ましい。なお、後述する洗浄モジュール400による洗浄を行うことが可能であれば、ロードモジュール100の構成は特に限定されない。
【0014】
図2は、ロードモジュール100における基板搬送機構101を模式的に示す斜視図である。ロードモジュール100は、搬入時に基板WFが通過する入口開口が形成された不図示の筐体を備え、当該筐体の内部に基板搬送機構101が配置されている。基板搬送機構101は、複数の搬送ローラ202と、搬送ローラ202が取り付けられる複数のロー
ラシャフト204とを有する。図示の実施形態においては、各ローラシャフト204には3つの搬送ローラ202が取り付けられている。基板WF(二点鎖線で模式的に示す)は、搬送ローラ202上に配置され、搬送ローラ202が回転することで基板WFが搬送される。ローラシャフト204上の搬送ローラ202の取り付け位置は、基板WFを安定的に搬送することができる位置であれば任意とすることができる。ただし、搬送ローラ202は基板WFに接触するので、処理対象の基板WFにおける接触しても問題の無い領域に搬送ローラ202が接触するように配置すべきである。ロードモジュール100の搬送ローラ202は、導電性ポリマーにより構成することができる。搬送ローラ202は、ローラシャフト204などを介して電気的に接地され得る。これは、基板WFが帯電して基板WFを損傷することを防止するためである。また、ロードモジュール100に、基板WFの帯電を防止するためにイオナイザー(図示せず)を設けてもよい。
【0015】
図3は、処理対象物である基板WFを概略的に示す平面図である。図示の例では、基板WFは略長方形(正方形を含む)の薄い板状の角型基板である。基板WFは、処理面11にパターン領域10および非パターン領域20を備えている。「パターン領域」は、配線や機能性チップなどを備えた領域であり、基板上に形成されるデバイスとして使用される領域であり、デバイスの機能に意味のある配線や機能性チップなどが備えられている。また、「非パターン領域」とは、基板上のデバイスとして使用されない領域である。図示の例では、基板WFは2つのパターン領域10を備え、それぞれパターン領域10が非パターン領域20に囲まれている。また、基板WFは、非パターン領域20に基板WFのID情報を含むものとすることができ、たとえば、IDタグ12などを備えるものとすることができる。基板WFのIDは、ロードモジュール100に配置された不図示のIDリーダーで読み取り可能とすることができる。基板WFの処理面11の裏側の面の態様は特に限定されない。
【0016】
ロードモジュール100は、図3に示される基板WFのパターン領域10が形成されている面が下面となるように基板WFを受け入れ、搬送する。そのため、搬送ローラ202は、基板WFの非パターン領域20にのみ接触するように配置されている。具体的には、図2および3に示されるように、搬送ローラ202は、基板WFの端部の非パターン領域20に接触する位置、および基板WFの中央の非パターン領域20に接触する位置に設けられている。搬送ローラ202の位置は、処理対象である基板WFに応じて変更することができる。そのため、図示の実施形態によれば、搬送ローラ202のローラシャフト204への取り付け位置を変更することで、異なる寸法や異なるパターンを備える基板WFの搬送に用いることができる。角型基板は、円形の半導体基板のように規格により寸法が決まっていないので、基板搬送機構101は、わずかな変更で様々な寸法の基板を搬送できるようになるので有利である。
【0017】
図2に示すように、ローラシャフト204は、ギア206を介してモータ208により回転駆動される。モータ208は、サーボモータとすることができる。サーボモータを使用することで、ローラシャフト204および搬送ローラ202の回転速度、つまり基板WFの搬送速度を制御することができる。また、ギア206は、マグネットギアとすることができる。マグネットギアは非接触式の動力伝達機構なので、接触式のギアのように摩耗による微粒子の発生が生じず、また、給油などのメンテナンスも不要になる。
【0018】
基板搬送機構101は、搬送される基板WFの幅方向に関して基板WFを支持するための複数のガイドローラ212を備える。ここで、幅方向は、基板WFが搬送される方向に垂直であり、基板WFの表面に平行な方向である。ガイドローラ212は、搬送中の基板WFの側面を支持するように構成される。ガイドローラ212の位置は、搬送する基板WFの寸法に応じて変更することができる。図示のガイドローラ212は、動力源に接続されておらず、自由に回転可能に構成される。ガイドローラ212は、搬送する基板WFの
幅に応じて位置を変更することができるように構成されてもよい。
【0019】
ロードモジュール100には、入口側および出口側に、補助ローラ214が設けられている。補助ローラ214は、搬送ローラ202と同程度の高さに配置される。補助ローラ214の位置は、搬送する基板WFの寸法に応じて変更することができる。補助ローラ214は、モジュールと他のモジュールとの間に搬送中の基板WFが落ちないように基板WFを支持する。補助ローラ214は、動力源に接続されておらず、自由に回転可能に構成される。また、ロードモジュール100は、搬送ローラ202上の所定の位置における基板WFの存在の有無を検知するための不図示のセンサを有する。センサにより検知された基板WFの位置に基づいて、基板WFの搬送が制御される。
【0020】
なお、基板WFの種類、大きさおよび形状は特に限定されない。基板WFは、半導体基板、特に、円板形状の基板または角型基板とすることができる。基板WFは、角型基板であることが好ましい。CCL基板(Copper Clad Laminate基板)、PCB(Printed Circuit Board)基板、フォトマスク基板およびディスプレイパネル等の四角形の角型基板に対する精度の要求が高まっており、清浄な基板が必要とされている。しかし、角型基板は、通常、搬送される際に、角型基板が回転等せずに洗浄されるため、洗浄部材により一方向からしかこすられず、十分な洗浄ができない場合がある。本実施形態の基板洗浄方法では、角型基板に対しても洗浄部材を複数の方向からこすって清浄な基板を提供することができる。したがって、角型基板は、本実施形態に好ましく適用される。以下の実施形態では、基板WFが角型基板の場合を例に説明する。
【0021】
<搬送モジュール>
図1に示される基板処理装置1000は、2つの搬送モジュール200A、200Bを備えている。2つの搬送モジュール200A、200Bは同一の構成とすることができるので、以下において、一括してそれぞれを搬送モジュール200として説明する。また、研磨モジュール300Aおよび300Bを互いに区別せずにそれぞれを指すときは、研磨モジュール300と呼ぶ。なお、基板処理装置1000に含まれる搬送モジュール200の数は特に限定されず、同一または異なる1以上の搬送モジュール200を基板処理装置1000に設置することができる。
【0022】
図4は、搬送モジュール200の構成を模式的に示す断面図である。搬送モジュール200は、基板WFを搬送しつつ、適宜研磨モジュール300と基板WFの授受を行う。搬送モジュール200は、筐体201内に配置されており、基板WFを搬送するための複数の搬送ローラ202を備える。搬送モジュール200は、搬送ローラ202を回転させることで、搬送ローラ202上の基板WFを所定の方向に搬送することができる。搬送モジュール200の搬送ローラ202は、導電性ポリマーから形成されても、導電性のないポリマーから形成されてもよい。搬送ローラ202は、ローラシャフト204に取り付けられており、ギア206を介して、モータ208により駆動される。モータ208は、搬送速度を制御する観点から、サーボモータとすることができる。ギア206は、マグネットギアとすることができる。図示の例では、搬送モジュール200は、搬送ローラ202上の所定の位置における基板WFの存在の有無を検知するためのセンサ216を有する。センサ216は任意の形式のセンサとすることができ、たとえば光学式のセンサとすることができる。図示の例では、センサ216は搬送モジュール200に7個(216a~216g)設けられているが、センサ216の種類および数等は特に限定されない。制御装置900(図1)は、これらのセンサ216a~216gによる基板WFの検知に応じて、搬送モジュール200の動作を制御することができる。搬送モジュール200は、搬送モジュール200内に基板WFを受け入れるために開閉可能な入口シャッタ218を有する。搬送モジュール200は、搬送モジュール200から基板WFを搬出するために開閉可能な出口シャッタ286を有する。
【0023】
搬送モジュール200は、ストッパ220を有する。ストッパ220は、ストッパ移動機構222に接続されており、ストッパ220は搬送ローラ202上を移動する基板WFの搬送経路内に進入可能である。ストッパ220が基板WFの搬送経路内に位置しているときは、搬送ローラ202上を移動する基板WFの側面がストッパ220に接触し、移動中の基板WFをストッパ220の位置で停止させることができる。また、ストッパ220が基板WFの搬送経路から退避した位置にあるときは、基板WFは、ストッパ220に妨げられず搬送ローラ202上を移動することができる。ストッパ220による基板WFの停止位置は、後述のプッシャ230が搬送ローラ202上の基板WFを受け取ることができる位置である。
【0024】
搬送モジュール200はプッシャ230を有する。プッシャ230は、複数の搬送ローラ202の上にある基板WFを、複数の搬送ローラ202から離れるように持ち上げることができるように構成される。またプッシャ230は、保持している基板WFを研磨モジュール300のトップリング302に受け渡すことができるように構成される。
【0025】
プッシャ230は、第1ステージ232および第2ステージ270を備える。第1ステージ232は、基板WFをプッシャ230からトップリング302に受け渡す時に、トップリング302の不図示のリテーナ部材を支持するためのステージである。第1ステージ232は、トップリング302のリテーナ部材を支持するための複数の支持柱234を備える。第2ステージ270は、搬送ローラ202上の基板WFを受け取るためのステージである。第2ステージ270は、搬送ローラ202上の基板WFを受け取るための複数の支持柱272を備える。第1ステージ232および第2ステージ270は、第1昇降機構により基板WFに垂直な高さ方向に移動可能である。第2ステージ270はさらに第2昇降機構により、第1ステージ232に対して高さ方向に移動可能である。第1昇降機構および第2昇降機構により、第1ステージ232および第2ステージ270が上昇すると、第1ステージ232の支持柱234および第2ステージ270の支持柱272の一部が搬送ローラ202およびローラシャフト204の間を通って、搬送ローラ202よりも高い位置にくる。搬送ローラ202上を搬送された基板WFは、ストッパ220により停止位置で停止される。その後、第1昇降機構により第1ステージ232および第2ステージ270を上昇させて、搬送ローラ202上の基板WFを第2ステージ270の支持柱272により持ち上げる。その後、トップリング302のリテーナ部材を第1ステージ232の支持柱234で支持しながら、第2昇降機構で基板WFを保持した第2ステージ270を上昇させる。トップリング302は、真空吸着により第2ステージ270上の基板WFを受け取り保持する。
【0026】
搬送モジュール200は洗浄部を有する。この洗浄部は洗浄ノズル284を有する。洗浄ノズル284は、搬送ローラ202の上側に配置される上洗浄ノズル284aと、下側に配置される下洗浄ノズル284bとを有する。上洗浄ノズル284aおよび下洗浄ノズル284bは、図示しない洗浄液の供給源に接続される。上洗浄ノズル284aは、搬送ローラ202上を搬送される基板WFの上面に洗浄液を供給するように構成される。下洗浄ノズル284bは、搬送ローラ202上を搬送される基板WFの下面に洗浄液を供給するように構成される。上洗浄ノズル284aおよび下洗浄ノズル284bは、搬送ローラ202上を搬送される基板WFの幅と同程度、またはそれ以上の幅を備え、基板WFが搬送ローラ202上を搬送されることで、基板WFの全面が洗浄されるように構成される。洗浄部は、プッシャ230の基板受け渡し場所である基板WFの停止位置よりも下流側に位置している。
【0027】
搬送モジュール200は、研磨モジュール300で研磨された基板WFをトップリング302から受け取り、適宜洗浄した後、他の搬送モジュール200または洗浄モジュール
400に搬出する。図1の例では、搬送モジュール200Aは、ロードモジュール100から搬入された基板WFを研磨モジュール300Aに搬出し、研磨モジュール300Aで研磨された基板WFを搬送モジュール200Bに搬出する。また、搬送モジュール200Bは、搬送モジュール200Aから搬入された基板WFを研磨モジュール300Bに搬出し、研磨モジュール300Bで研磨された基板WFを洗浄モジュール400に搬出する。搬送モジュール200が、基板WFの研磨モジュール300への搬出および研磨モジュール300からの搬入ができ、他の搬送モジュール200または洗浄モジュール400への搬出ができれば、搬送モジュール200の構成は特に限定されない。
【0028】
<研磨モジュール>
図1に示される基板処理装置1000は、2つの研磨モジュール300A、300Bを備えている。2つの研磨モジュール300A、300Bは同一の構成とすることができるので、以下において、一括してそれぞれを研磨モジュール300として説明する。なお、基板処理装置1000に含まれる研磨モジュール300の数は特に限定されず、同一または異なる1以上の研磨モジュール300を基板処理装置1000に設置することができる。
【0029】
図5に示されるように、研磨モジュール300は、研磨テーブル350と、トップリング302と、を備える。研磨テーブル350は、テーブルシャフト351に支持される。研磨テーブル350は、図示していない駆動部によって、矢印ACで示すように、テーブルシャフト351の軸心周りに回転するようになっている。研磨テーブル350には、研磨パッド352が貼り付けられる。トップリング302は、基板WFを保持して研磨パッド352に押圧する。
【0030】
研磨モジュール300は、研磨パッド352に研磨液又はドレッシング液を供給するための研磨液供給ノズル354を備える。研磨液は、例えば、スラリである。ドレッシング液は、例えば、純水である。また、研磨テーブル350およびテーブルシャフト351には、研磨液を供給するための通路353が設けられている。通路353は、研磨テーブル350の表面の開口部355に連通している。研磨テーブル350の開口部355に対応する位置において研磨パッド352は貫通孔357が形成されており、通路353を通る研磨液は、研磨テーブル350の開口部355および研磨パッド352の貫通孔357から研磨パッド352の表面に供給される。また、研磨モジュール300は、研磨パッド352のコンディショニングを行うためのドレッサ356を備える。また、研磨モジュール300は、液体、又は、液体と気体との混合流体、を研磨パッド352に向けて噴射するためのアトマイザ358を備える。アトマイザ358から噴射される液体は、例えば、純水であり、気体は、例えば、窒素ガスである。
【0031】
トップリング302は、トップリングシャフト304によって支持される。トップリング302は、図示していない駆動部によって、矢印ABで示すように、トップリングシャフト304の軸心周りに回転するようになっている。また、トップリングシャフト304は、図示しない駆動機構により、上下方向に移動可能である。
【0032】
基板WFは、トップリング302の研磨パッド352と対向する面に真空吸着によって保持される。研磨時には、研磨液供給ノズル354から、および/または研磨パッド352の貫通孔357から研磨パッド352の研磨面に研磨液が供給される。また、研磨時には、研磨テーブル350及びトップリング302が回転駆動される。基板WFは、トップリング302によって研磨パッド352の研磨面に押圧されることによって研磨される。
【0033】
図5に示されるように、トップリングシャフト304は、アーム360に連結されており、アーム360は、回転軸362を中心に揺動可能である。基板WFの研磨中に、トッ
プリング302が研磨パッド352の中心を通過するように、アーム360を固定あるいは揺動させてもよい。また、基板WFの研磨中に、基板WFが研磨パッド352の貫通孔357を覆うようにアーム360を固定または揺動させてもよい。図1に示されるように、揺動可能なアーム360により、トップリング302は、搬送モジュール200の方へ移動可能である。トップリング302が、搬送モジュール200の基板受け渡し場所に移動することで、トップリング302は、プッシャ230から基板WFを受け取ることができる。また、研磨モジュール300での基板WFの研磨後に、トップリング302からプッシャ230に基板WFを受け渡すことができる。
【0034】
なお、基板WFの研磨または研削を行うことができれば研磨モジュール300の構成は特に限定されない。例えば、研磨テープまたは固定砥粒定盤等を用いて研磨または研削を行ってもよい。また、上記の例では基板WFが鉛直方向下側に向くフェースダウン式の研磨を行っているが、基板WFが鉛直方向上側に向くフェースアップ式の研磨を行ってもよい。
【0035】
<洗浄モジュール>
本実施形態の基板処理装置1000は、搬送モジュール200の洗浄機構(上洗浄ノズル284aおよび下洗浄ノズル284b)によって洗浄しきれないスラリなどの残渣を基板WFから除去するために洗浄モジュール400を備える。図6は、洗浄モジュール400を模式的に示す平面図である。なお、洗浄モジュール400および制御装置900は、基板洗浄装置として独立に構成することができる。
【0036】
洗浄モジュール400には、研磨モジュール300によって研磨された基板WFが処理面11(図3)を下方に向けた状態で入口シャッタ410を介して搬入される。洗浄モジュール400は、搬送ローラ202およびローラシャフト204を備え、被研磨面を下に向けた状態の基板WFを直線状の搬送路405に沿って搬送するための搬送機構2000を備える。搬送機構2000には、基板WFを移載機420に受け渡す位置(基板受け渡し位置P10)を除き、搬送ローラ202の鉛直方向上側に上搬送ローラ290(図7)が配置されている。
【0037】
洗浄モジュール400の搬送ローラ202および上搬送ローラ290は、導電性ポリマーから構成することができる。搬送ローラ202および上搬送ローラ290は、ローラシャフト204および上搬送ローラシャフト291(図7)などを介して電気的に接地される。これは、基板WFが帯電して基板WFを損傷することを防止するためである。搬送ローラ202および上搬送ローラ290は、搬送モジュール200において説明したものと同様にギア206およびモータ208により駆動されるので、構造および駆動機構の詳細な説明を省略する。
【0038】
洗浄モジュール400は、搬送路405と直交する方向に搬送路405から離れた位置に配置された超音波洗浄槽440を備える。超音波洗浄槽440は、処理面11を下方に向けた状態の基板WFを洗浄するための洗浄槽である。超音波洗浄槽440は、超音波洗浄槽440内に収容された洗浄液に浸漬された基板WFに対して超音波を印加するための超音波照射器442を含む。超音波洗浄槽440は、超音波照射器442から超音波を照射することによって基板WFの処理面11および裏面に付着したスラリなどの残渣を洗浄することができる。
【0039】
洗浄モジュール400は、搬送路405上の基板受け渡し位置P10にある基板WFを超音波洗浄槽440に移載し、超音波洗浄槽440で洗浄された基板WFを搬送路405上に移載するための移載機420を備える。移載機420は、搬送路405の上方にある搬送位置P1と、超音波洗浄槽440の上方にある洗浄位置P2との間を移動可能に構成
されている。移載機420は、搬送位置P1において、搬送路上の基板WFを把持し、洗浄位置P2において基板WFを把持したまま下降させ、超音波洗浄槽440内の洗浄液に浸漬する。超音波洗浄槽440で基板WFの洗浄が行われた後は、移載機420は基板WFを把持したまま搬送位置P1に移動し、搬送路405上に基板WFを解放する。なお、洗浄モジュール400は、複数の超音波洗浄槽440を含んでいてもよい。これにより、使用できる洗浄液の種類を増やすことができるので基板WFに付着した種々の残渣に対応でき、また、洗浄モジュール400のスループットを向上させることができる。
【0040】
図6に示すように、洗浄モジュール400は、搬送路405の基板受け渡し位置P10よりも基板搬送下流側に配置された2つのスクラブ洗浄機構450A、450Bを含む。2つのスクラブ洗浄機構450A、450Bは同様の構成とすることができるので、以下において、一括してそれぞれをスクラブ洗浄機構450として説明する。スクラブ洗浄機構450は、洗浄部材を基板WFに当接させてこすることにより基板WFを洗浄するスクラブ洗浄を行う。なお、基板処理装置1000に含まれるスクラブ洗浄機構450の数は特に限定されず、同一または異なる1以上のスクラブ洗浄機構450を基板処理装置1000に設置することができる。
【0041】
図7は、スクラブ洗浄機構450を模式的に示す側面図である。以下では、基板WFが搬送される方向を搬送方向(矢印AEで模式的に示す)、洗浄部材451の回転軸AX1、AX2の方向を軸方向と呼ぶ。搬送方向および軸方向は、それぞれ第1方向および第2方向と適宜呼ぶ。より確実に清浄な基板WFを提供する観点から、搬送方向および軸方向は、基板WFの表面に沿った方向であることが好ましく、基板WFの表面に略平行な方向であることがより好ましく、基板WFの表面に平行な方向であることがさらに好ましい。基板WFは、ローラシャフト204に取り付けられた搬送ローラ202と、上搬送ローラシャフト291に取り付けられた上搬送ローラ290との間を搬送方向に沿って搬送される。基板WFは、搬送ローラ202または上搬送ローラ290の回転(矢印AD)により搬送方向に駆動される。スクラブ洗浄機構450は、搬送方向に搬送されている基板WFに、基板WFの処理面11に沿って搬送方向と垂直でない軸方向に伸びる回転軸AX1およびAX2の周りにそれぞれ回転する洗浄部材451-1および451-2を当接させて洗浄を行う。洗浄部材451-1および451-2は、基板WFの表面を回転しながらスクラブ洗浄を行うロール洗浄部材とすることができる。
【0042】
スクラブ洗浄機構450は、搬送機構2000によって搬送される基板WFの処理面11に接触して不図示の回転機構により所定の回転数で回転(矢印AR11で模式的に示す)する第1洗浄部材451-1と、ロードセル459-1を介して第1洗浄部材451-1を昇降させる(矢印AR12で模式的に示す)ための昇降機構453-1と、を含む。また、スクラブ洗浄機構450は、搬送機構2000によって搬送される基板WFの裏面に接触して不図示の回転機構により所定の回転数で回転(矢印AR21で模式的に示す)する第2洗浄部材451-2と、第2洗浄部材451-2を保持するためのロールホルダ454と、を含む。さらに、スクラブ洗浄機構450は、ロールホルダ454に取り付けられたロードセル459-2を介して第2洗浄部材451-2を昇降させる(矢印AR22で模式的に示す)ための昇降機構453-2と、第2洗浄部材451-2を搬送路405と平行に伸びるシャフト452に沿って駆動する(矢印AR23で模式的に示す)ための水平駆動機構457と、を含む。第1洗浄部材451-1と第2洗浄部材451-2は、搬送機構2000を挟んで対向して配置される。昇降機構453-1および453-2、ならびに水平駆動機構457は、例えばモータなどの公知の機構によって実現することができる。昇降機構453-1および453-2は、それぞれ第1洗浄部材451-1および第2洗浄部材451-2を基板WFに対して上下対称に昇降させてもよいし、個別に昇降させることもできる。以下では、昇降機構453-1および453-2を区別せずそれぞれを指すときは、昇降機構453と呼ぶ。なお、第1洗浄部材451-1についても
水平駆動機構を配置して基板WFに沿った方向に移動可能にしてもよい。または、1つの水平駆動機構457により第1洗浄部材451-1および第2洗浄部材451-2の両方を基板WFに沿った方向に移動可能にしてもよい。所望の回転軸角度θ(後述)を有する洗浄部材を基板WFに当接および離間できれば、洗浄部材は適宜移動可能にすることができる。
【0043】
第1洗浄部材451-1および第2洗浄部材451-2は、所定の方向に伸びる回転軸AX1およびAX2の周りに回転し、基板WFに当接して基板WFを洗浄することができればその態様は特に限定されない。第1洗浄部材451-1および第2洗浄部材451-2は、回転により基板WFを効率よくこする観点から、円筒状であることが好ましい。同様の観点から、第1洗浄部材451-1および第2洗浄部材451-2は、軸方向に伸びるスポンジまたはブラシが好ましく、円筒状のスポンジまたはブラシがより好ましい。スポンジは柔軟性、弾力性または吸水性等が優れており、特に好ましい。以下では、第1洗浄部材451-1と第2洗浄部材451-2とを区別せずにそれぞれを指すときは、洗浄部材451と適宜呼ぶ。第1洗浄部材451-1の回転軸AX1と第2洗浄部材451-2の回転軸AX2とを区別せずにそれぞれを指すときは、回転軸AXと適宜呼ぶ。各洗浄部材451は円筒状の内周面を有し、当該内周面が、回転軸AXを回転中心線とする不図示の円柱状のコア部材の外周面に取り付けられ、洗浄部材451がコア部材と一体として回転する構成とすることができる。
【0044】
スクラブ洗浄機構450は、第1センサ4216Aおよび第2センサ4216Bを備える。第1センサ4216Aおよび第2センサ4216Bは、基板WFの位置を検出する。基板WFを検出することができれば第1センサ4216Aおよび第2センサ4216Bの種類は特に限定されず、光学式のセンサ等とすることができる。第1センサ4216Aおよび第2センサ4216Bが基板WFを検出して生成した検出信号は、制御装置900に送信され解析される。あるいは、第1センサ4216Aおよび第2センサ4216Bにおいて検出信号を解析してデータを生成し、制御装置900に送信してもよい。
【0045】
ロードセル459-1は、昇降機構453-1によって第1洗浄部材451-1を基板WFに対して押圧する力を測定する測定器である。ロードセル459-2は、昇降機構453-2によって第2洗浄部材451-2を基板WFに対して押圧する力を測定する測定器である。第1洗浄部材451-1および第2洗浄部材451-2を個別に昇降させる場合、スクラブ洗浄機構450は、ロードセル459-1の測定値に基づいて第1洗浄部材451-1の基板WFに対する押圧力を閉ループ制御するように構成される。同様に第2洗浄部材451-2はロードセル459-2の測定値に基づいて閉ループ制御される。例えば、スクラブ洗浄機構450は、ロードセル459-1およびロードセル459-2の測定値が予め設定された指定値となるように第1洗浄部材451-1および第2洗浄部材451-2の位置制御を行うことができる。また、第1洗浄部材451-1および第2洗浄部材451-2を基板WFに対して上下対称に昇降させる場合、スクラブ洗浄機構450は閉ループ制御に用いる測定値としてロードセル459-1を参照しても良いし、ロードセル459-2を参照しても良い。ただし、ロードセル459-1とロードセル459-2のどちらか一方を参照すると、基板WFが反り等によって第1洗浄部材451-1および第2洗浄部材451-2の一方に片当たりしている状況を検知できない可能性がある。例えばロードセル459-2の測定値に基づいて閉ループ制御を行った場合、基板WFが第1洗浄部材451-1に接触しておらず、基板WFの上面を洗浄できていなくても、スクラブ洗浄機構450はこれを検知できない。そこで、スクラブ洗浄機構450は、ロードセル459-1の測定値とロードセル459-2の測定値の平均値に基づいて第1洗浄部材451-1および第2洗浄部材451-2の位置制御を行うことができる。この場合、基板WFが片当たりすると、ロードセル459-1とロードセル459-2のどちらか一方の測定値が0となり、これらの平均値も半減する。するとスクラブ洗浄機構450
は、第1洗浄部材451-1および第2洗浄部材451-2を基板WFに接近させることで押圧力を増大させようと制御する。結果として基板WFが片当たりしている状況から復帰でき、スクラブ洗浄機構450は基板WFの上下両面を洗浄できる。また、スクラブ洗浄機構450は、ロードセル459-1およびロードセル459-2の測定値と予め設定された指定値との差が閾値を超えたら第1洗浄部材451-1および第2洗浄部材451-2の位置のフィードバック制御を行うことができる。これは、ロードセル459-1およびロードセル459-2の測定値と予め設定された指定値との差が小さいのにフィードバック制御を行うとハンチングする可能性があるためである。また、ロードセル459-1およびロードセル459-2の測定値には、第1洗浄部材451-1および第2洗浄部材451-2の段差および基板WFの振動などがノイズとして乗ることも考えられるので、スクラブ洗浄機構450は、測定値の移動平均を求めて位置制御に用いることもできる。
【0046】
スクラブ洗浄機構450は、第1洗浄部材451-1を用いて基板WFを洗浄する際に、洗浄液を基板WFの被研磨面に噴射するための複数の第1洗浄ノズル456-1を含む。また、スクラブ洗浄機構450は、第2洗浄部材451-2を用いて基板WFを洗浄する際に、洗浄液を基板WFの裏面に噴射するための複数の第2洗浄ノズル456-2を含む。なお、第1洗浄ノズル456-1および第2洗浄ノズル456-2から洗浄液を供給する構成に加えて、洗浄液やリンス液を、洗浄部材451の内側に配置された前述のコア部材の液通路を介して洗浄部材451内を通過させ、洗浄部材451の外周面から供給してもよい。
【0047】
また、スクラブ洗浄機構450は、第1洗浄部材451-1に接触して第1洗浄部材451-1を洗浄するための不図示のクリーニング機構を含んでもよい。クリーニング機構は、一例では、第1洗浄部材451-1と接触することによって第1洗浄部材451-1に付着したゴミなどの汚れを落とすための石英板で構成することができるが、これに限定されない。第2洗浄部材451-2についても、同様にクリーニング機構を設置することができる。
【0048】
第1洗浄部材451-1の回転軸AX1の方向は、可変である。第1洗浄部材451-1は、基板WFの処理面11に垂直な軸の周りに回転可能に構成されている(矢印AR13で模式的に示す)。第1洗浄部材451-1は、サーボ機構等の不図示の回転機構により回転し、回転軸AX1が連続的または離散的な複数の方向のいずれかに変更可能に構成されている。例えば、第1洗浄部材451-1は、基板WFの処理面11に垂直な中心軸を有する第1シャフト458-1が中心軸のまわりに回転し得る。後述する制御装置900の洗浄制御部952の制御により、回転軸AX1の方向は変更される。
【0049】
第2洗浄部材451-2の回転軸AX2の方向は、可変である。第2洗浄部材451-2は、基板WFの処理面11に垂直な軸の周りに回転可能に構成されている(矢印AR24で模式的に示す)。第2洗浄部材451-2は、サーボ機構等の不図示の回転機構により回転し、回転軸AX2が連続的または離散的な複数の方向のいずれかに変更可能に構成されている。例えば、第2洗浄部材451-2は、基板WFの処理面11に垂直な中心軸を有する第2シャフト458-2が中心軸のまわりに回転し得る。後述する制御装置900の洗浄制御部952の制御により、回転軸AX2の方向は変更される。
【0050】
図8は、第1洗浄部材451-1および第2洗浄部材451-2と基板WFとを模式的に示す概念図である。図8の矩形R1で囲まれていない部分には、第1洗浄部材451-1、第2洗浄部材451-2および基板WFを模式的に示す平面図を示した。矩形R1で囲まれた部分には、矢印AR30の方向から見た、第1洗浄部材451-1、第2洗浄部材451-2および基板WFを模式的に示す側面図を示した。
【0051】
第2洗浄部材451-2の回転軸AX2は、基板WFに沿った平面上で、搬送方向(矢印AE)に垂直な線WLとθの角度をなしている。この角度を回転軸角度θとする。回転軸角度θは、0度以上360度未満の範囲で定義される。以下では、第1洗浄部材451-1の回転軸AX1と第2洗浄部材451-2の回転軸AX2が、共に搬送方向に垂直な方向に対し同一の回転軸角度θをなすものとして説明する。回転軸角度θは複数の角度に変更可能であるが、少なくとも搬送方向に垂直でない一方向に設定することが可能となっている。また、基板WFを効率よくスクラブ洗浄する観点から、回転軸角度θは搬送方向に垂直でも平行でもない方向に設定することが可能となっていることが好ましい。同様の観点から、回転軸角度θは1度から45度、135度から179度、181度から225度または315度から359度の間が好ましく、5度から45度、135度から175度、185度から225度または315度から355度の間がより好ましく、以下において0度でなく180度でもない角度に回転軸角度θを設定する場合も同様である。なお、第1洗浄部材451-1の回転軸角度と、第2洗浄部材451-2の回転軸角度とを、異なる角度とし、それぞれの回転軸角度を独立に制御してもよい。
【0052】
本実施形態では、制御装置900の制御により、回転軸角度θで定まる回転軸AX1およびAX2の方向、第1洗浄部材451-1および第2洗浄部材451-2の回転速度、および、基板の搬送速度の少なくとも一つを含む洗浄条件を変更する。
【0053】
以下の実施形態では、洗浄部材451について「回転速度」と記載したときは、特に断りがない限り、回転軸AXの周りの回転についての回転速度を指す。洗浄部材451の「回転軸角度θを変更する」または「回転軸AXの方向を変更する」と記載した場合には、回転軸AXにおける、基板WFの処理面11に沿った成分と、基板WFの幅方向(搬送方向と垂直な方向)とがなす角度が少なくとも変更される。回転軸角度θを変更する場合は、基板WFに沿って洗浄部材451を移動させてもよいし、一旦洗浄部材451を一定の高さまで上昇させた後、洗浄部材451を基板WFに垂直な軸の周りに回転させ、再度基板WFに当接させてもよい。回転軸角度θが変更できれば、途中の動作は特に限定されない。
【0054】
図9は、基板WFの表面における洗浄部材451による洗浄の効率を説明するための概念図である。以下では、洗浄部材451が一回転する間に、洗浄部材451の表面のある点が基板WFをこする長さをこすり長さ、こする方向をこすり方向と呼ぶ。洗浄の効率を高めるためには、こすり長さがより長く、複数のこすり方向から基板WFをこすることが望ましい。
【0055】
洗浄部材451を円筒形状のスポンジとし、回転軸AXに垂直な横断面の直径をDとする。スポンジのうち、基板WFとの接触により径方向に押し込まれている最大の長さを押し込み長さdとする。スポンジにおいて回転軸AXと垂直で基板WFに沿った方向に基板WFと接触する幅をLsとする。当該幅の両側の点をそれぞれ点Pおよび点Qとする。回転軸AXを中心に、点Pから点Qまでの基板WFに接触している部分に対応する中心角の2分の1をφとする。搬送方向に平行にX軸をとり、基板WFにおける洗浄する面に垂直にZ軸をとり(矢印AZ参照)、X軸およびZ軸に垂直にY軸をとる。基板の搬送速度をvとする。スポンジの回転速度をRとする。
【0056】
このとき、スポンジが一回転する間の、基板上におけるスポンジ表面のある点(例えばP)の移動量Lを、XY座標によりL(Lx,Ly)と表す。すると、移動量LのX成分Lxは、スポンジの回転が寄与する移動量のX成分Lsxと、基板WFの移動が寄与する移動量のX成分Lvとの和になる。移動量LのY成分Lyは、スポンジの回転が寄与する移動量のY成分Lsyとなる。したがって、以下の式(1)(2)のように記述される。
以下の式(1)~(9)では、スポンジ回転速度Rは1分間当たりの回転数であり、他の変数はMKSA単位系で示される。
Lx=Lsx+Lv …(1)
Ly=Lsy …(2)
【0057】
ここで、LsxおよびLsyは、幅Ls(図9)に対応するベクトルのX成分およびY成分である。幅Lsは、スポンジの横断面の直径Dと押し込み長さdから、以下の式(3)により算出される。したがって、LsxおよびLsyは、以下の式(4)および(5)により算出される。スポンジが一回転する間の、基板WFの移動が寄与する移動量のX成分Lvは、搬送速度v、角度φおよびスポンジ回転速度Rを用いて、以下の式(6)により算出される。角度φは、スポンジの横断面の直径Dと押し込み長さdから、以下の式(7)により算出される。
Ls=2((D/2)-(D/2-d)0.5=2((D-d)×d)0.5 …(3)
Lsx=Ls×cosθ …(4)
Lsy=Ls×sinθ …(5)
Lv=v×(2φ)/(2πR/60) …(6)
φ=cos-1(1-d/(D/2)) …(7)
【0058】
上述の式(1)(2)に、式(3)~(7)を適用すると、LxおよびLyは、以下の式(8)および(9)により算出されることが導出できる。
Lx=2((D-d)×d)0.5 ×cosθ+60v/(πR)×cos-1(1-d/(D/2)) …(8)
Ly=2((D-d)×d)0.5 ×sinθ …(9)
【0059】
式(8)および(9)から、洗浄部材451の回転軸角度θ、洗浄部材451の回転速度Rまたは基板WFの搬送速度vを変更することで、LxとLyの比が変化することから、洗浄部材451の各部分が基板WFをこする方向(こすり方向)が変化することがわかる。したがって、本実施形態では、洗浄部材451が、複数のこすり方向から基板WFをこすることで、より清浄な基板WFを提供することができる。
【0060】
なお、上記では、第1洗浄部材451-1の回転軸角度θと第2洗浄部材451-2の回転軸角度θが同一として説明した。この場合、第1洗浄部材451-1と第2洗浄部材451-2が基板WFを挟んで対向して配置されていると、基板WFに平行な面(XY平面)で同じ位置に力がかかる。したがって、モーメントが発生せず、安定的に洗浄を行うことができるため好ましい。しかし、スクラブ洗浄機構450は、同一または異なる回転軸角度θを有する任意の個数の洗浄部材451を用いてスクラブ洗浄を行うことができる。
【0061】
図1および図6に示すように、洗浄モジュール400は、搬送路405のスクラブ洗浄機構450よりも基板搬送下流側に配置されたリンス洗浄機構460を含む。リンス洗浄機構460は、スクラブ洗浄機構450によって洗浄された基板WFの処理面11にリンス液(例えば純水)を供給するための不図示のリンス液供給ノズルを含む。基板WFはリンス洗浄機構460によってリンス液で洗浄される。リンス洗浄機構460によって洗浄された基板WFは図6に示す出口シャッタ470を介して洗浄モジュール400から搬出され、乾燥モジュール500に搬入される。なお、本実施形態では、超音波洗浄槽440による超音波洗浄、およびスクラブ洗浄機構450によるスクラブ洗浄の両方を基板WFに対して行った後にリンス洗浄機構460によるリンス洗浄を行う例を示したが、これに限定されない。洗浄モジュール400は、基板WFの材質、基板WFに付着した汚れの種類、または基板WFの大きさなどに応じて、超音波洗浄およびリンス洗浄の少なくとも一
つを省略してもよい。また、超音波洗浄槽440およびスクラブ洗浄機構450は、薬液を供給するシステムを含んでいてもよい。これにより、物理的洗浄方法と化学的洗浄方法の両方を使用できる洗浄モジュール400を実現することができる。
【0062】
<乾燥モジュール>
図1に戻って、乾燥モジュール500は、基板WFを乾燥させるための装置である。図示の基板処理装置1000においては、乾燥モジュール500は、洗浄モジュール400で洗浄された基板WFを乾燥させる。乾燥モジュール500は、洗浄モジュール400の下流に配置される。
【0063】
乾燥モジュール500は、基板WFに向けてガスを噴射するためのノズル530を備える。このガスは、圧縮された空気または窒素とすることができる。乾燥モジュール500では、ローラシャフト204に取り付けられた搬送ローラ202により基板WFが搬送される。この搬送の間に、基板WFに向けてノズル530からガスが噴射されて基板WFが乾燥に供される。乾燥モジュール500から搬出された基板WFは、アンロードモジュール600に搬入される。なお、乾燥モジュール500は、所望の程度に基板WFを乾燥させることができれば、その構成は特に限定されない。
【0064】
<アンロードモジュール>
アンロードモジュール600は、研磨および洗浄などの処理が行われた後の基板WFを基板処理装置1000の外へ搬出するためのユニットである。アンロードモジュール600では、ローラシャフト204に取り付けられた搬送ローラ202により基板WFが搬送される。アンロードモジュール600は、不図示のセンサを備え、当該センサにより基板WFを検知すると、基板WFを基板処理装置1000の外部に搬出する構成とすることができる。なお、アンロードモジュール600は、基板WFを基板処理装置1000の外部へと搬出することができれば、その態様は特に限定されない。
【0065】
<制御装置>
図10は、制御装置900の構成を模式的に示す概念図である。制御装置900は、通信部910と、入力部920と、記憶部930と、表示部940と、処理部950とを備える。処理部950は、基板処理制御部951と、洗浄制御部952と、表示制御部953と、メモリ959とを備える。
【0066】
制御装置900は、一般的なコンピュータまたは専用コンピュータ等の情報処理装置を備え、適宜基板処理装置1000のユーザ(以下、単にユーザと呼ぶ)とのインターフェースとなるほか、様々なデータに関する通信、記憶および演算等の処理を行う。なお、制御装置900は、各部を物理的に異なる装置に配置してもよい。また、制御装置900で処理するデータの少なくとも一部は、遠隔のサーバ等に保存してもよい。
【0067】
通信部910は、無線または有線の接続により通信可能な通信装置を備える。通信部910は、処理部950の処理に必要なデータを受信したり、当該処理で得られたデータを送信したりする。
【0068】
入力部920は、マウス、キーボード、各種ボタンまたはタッチパネル等の入力装置を備える。入力部920は、基板処理装置1000の動作に必要な入力をユーザから受け付ける。
【0069】
記憶部930は、不揮発性または揮発性の記憶媒体を備える。記憶部930は、処理部950が処理を実行するためのプログラムおよびデータを記憶する。
【0070】
表示部940は、液晶モニタ等の表示装置を備える。表示部940には、処理部950の処理により得られた情報等が表示される。
【0071】
処理部950は、CPU等のプロセッサを含む処理装置を備える。処理部950は、基板処理装置1000を制御する動作の主体として機能する。処理部950は、記憶部930等に記憶されたプログラムをメモリ959に読み込んで実行することにより各種処理を行う。このプログラムには、以下に記述する処理部950が行う処理が含まれる。このプログラムは、DVD-ROM等の記録媒体に記録されたものを取得するか、またはネットワークを介して取得されてもよい。なお、処理部950による処理が可能であれば、処理部950の物理的な構成等は特に限定されない。
【0072】
基板処理制御部951は、基板WFに対する研磨等の処理を行うため基板処理装置1000の各部を制御する。基板処理制御部951は、ロードモジュール100およびアンロードモジュール600を制御して、基板WFの、基板処理装置1000への搬入および基板処理装置1000からの搬出を行う。また、搬送モジュール200Aおよび200B等を制御し、基板WFの搬送を制御する。基板処理制御部951は、搬送モジュール200Aを制御し、基板WFを搬送モジュール200Aの基板受け渡し場所に移動させる。基板処理制御部951は、研磨モジュール300Aを制御し、当該基板受け渡し場所にある基板WFを研磨し、基板受け渡し場所に戻す。本実施形態では、基板処理制御部951は、研磨制御部としても機能する。基板処理制御部951は、搬送モジュール200Aおよび200Bを制御し、基板WFを搬送モジュール200Bの基板受け渡し場所に移動させる。基板処理制御部951は、研磨モジュール300Bを制御し、当該基板受け渡し場所にある基板WFを研磨し、基板受け渡し場所に戻す。基板処理制御部951は、搬送モジュール200Bを制御し、基板WFを洗浄モジュール400に移動させる。
【0073】
洗浄制御部952は、洗浄モジュール400を制御して、基板WFの洗浄を行う。洗浄制御部952は、移載機420(図6)および超音波洗浄槽440を制御して、基板受け渡し位置P10にある基板WFを超音波洗浄する。洗浄制御部952は、スクラブ洗浄機構450Aおよび450Bを制御して基板WFのスクラブ洗浄を行う。洗浄制御部952は、リンス洗浄機構460を制御して、基板WFのリンス洗浄を行う。洗浄制御部952は、搬送機構2000を制御して、基板WFを乾燥モジュールへ搬出する。
【0074】
以下では、洗浄制御部952によるスクラブ洗浄機構450の制御について説明する。洗浄制御部952は、洗浄部材451の上流に配置された第1センサ4216A(図7)から基板WFの検出を示す検出信号を受信する。洗浄制御部952は、第1センサ4216Aからの検出信号を受信したら、スクラブ洗浄を開始する。
【0075】
洗浄制御部952は、洗浄部材451の回転軸角度θを設定する。洗浄制御部952は、記憶部930等に予め記憶された回転軸角度θの値を参照することができる。あるいは、洗浄制御部952は、洗浄部材451の回転速度または基板WFの搬送速度に基づいて、回転軸角度θを算出して設定してもよい。例えば、洗浄制御部952は、所望のこすり方向で所望のこすり長さになるように、上述の式(8)(9)に基づいて回転軸角度θを算出し設定することができる。
【0076】
洗浄制御部952は、設定された回転軸角度θが実現するように、スクラブ洗浄機構450を制御する。洗浄制御部952は、不図示の回転機構を制御し、洗浄部材451を基板WFに垂直な軸の周りに回転させ、回転軸角度θが設定値となるようにする。洗浄制御部952は、回転軸角度θの実現のための回転が終了したら、洗浄部材451を回転軸AXの周りにそれぞれ回転させる。洗浄制御部952は、昇降機構453を制御して洗浄部材451を基板WFに当接させスクラブ洗浄を行う。なお、洗浄制御部952は、シャフ
ト452および水平駆動機構457を制御して基板WFに沿った方向に第2洗浄部材451-2を移動させてもよい。
【0077】
洗浄制御部952は、基板WFおよび洗浄モジュール400の少なくとも一つに関する情報に基づいて、洗浄条件を変更する。この情報を、洗浄情報と呼ぶ。洗浄情報には、基板WFの位置若しくは状態または洗浄モジュール400の部品の状態を示す情報等を含むことができる。また、洗浄条件とは、洗浄部材451の回転軸角度θまたは回転軸AXの方向、洗浄部材451の回転速度、および、基板WFの搬送速度の少なくとも一つを含む、洗浄モジュール400による洗浄の際の条件である。
【0078】
洗浄部材451の回転軸角度θを変更する場合、洗浄制御部952は、昇降機構453を制御して一旦洗浄部材451を基板WFに垂直な方向に離間させる。その後、洗浄制御部952は、洗浄部材451を基板WFに垂直な軸の周りに回転させる。続いて、洗浄制御部952は、昇降機構453を制御して洗浄部材451を基板WFに当接させ再度スクラブ洗浄を行う。なお、洗浄部材451を基板WFに当接させたまま回転軸角度θの変更を行ってもよい。洗浄部材451の回転速度を変更する場合は、洗浄制御部952は、洗浄部材451の回転軸AXの周りの回転を駆動するモータを制御して回転速度を変更する。基板WFの搬送速度を変更する場合は、洗浄制御部952は、搬送機構2000を制御して搬送速度を変更する。
【0079】
洗浄制御部952は、洗浄モジュール400の部品が正常に動作しているか否かに基づいて、洗浄条件を変更することができる。例えば、洗浄制御部952は、基板WFの搬送機構2000を駆動するモータ、または、洗浄部材451の回転軸AXの周りの回転を駆動するモータの駆動電流または駆動トルクに基づいて洗浄条件を変更する。洗浄制御部952は、駆動電流または駆動トルクが所定の範囲を逸脱する等、異常な値を示した場合に、基板WFの搬送速度を遅くしたり、洗浄部材451の回転速度を遅くしたり、洗浄部材451の回転軸角度θを変更し得る。このような構成により、洗浄部材451、洗浄モジュール400および基板WFの破損を抑制することができる。洗浄制御部952は、記憶部930等に予め記憶された駆動電流または駆動トルクの閾値と、駆動電流または駆動トルクの測定値に基づいて、洗浄条件を変更するか否かの判定を行うことができる。例えば、洗浄制御部952は、当該閾値よりも測定された駆動電流または駆動トルクが大きい場合に、洗浄条件を変更するように判定することができる。なお、以下の判定において、閾値に基づいて判定が行われれば、そのアルゴリズムは特に限定されない。
【0080】
洗浄制御部952は、洗浄部材451の下流に配置された第2センサ4216B(図7)から基板WFの検出を示す検出信号を受信する。洗浄制御部952は、第2センサ4216Bからの検出信号を受信したら、スクラブ洗浄を終了する。洗浄制御部952は、昇降機構453を制御して洗浄部材451を基板WFから離間させる。洗浄制御部952は、洗浄部材451を不図示のクリーニング機構を用いてクリーニングしたり、洗浄を行わないときの退避位置に退避させたりすることができる。
【0081】
表示制御部953は、表示部940を制御して、表示装置に基板処理装置1000についての情報を表示する。表示制御部953は、洗浄部材451の回転軸角度θ若しくは回転速度、または、スクラブ洗浄機構450における基板WFの搬送速度等の基板WFの洗浄に関する情報等を表示することができる。
【0082】
図11は、本実施形態に係る基板洗浄方法を含む基板処理方法の流れを示すフローチャートである。この基板処理方法は、制御装置900の処理部950により行われる。
【0083】
ステップS101において、基板処理制御部951は、基板WFに対し研磨等の処理を
行う。処理された基板WFは、洗浄モジュール400に搬入される。ステップS101の後は、ステップS102が行われる。ステップS102において、洗浄制御部952は、洗浄モジュール400の搬送機構2000を制御して、基板WFを搬送する。搬送機構2000は、搬送路405に沿って基板WFを搬送し、適宜超音波洗浄等が行われる。ステップS102の後は、ステップS103が行われる。
【0084】
ステップS103において、洗浄制御部952は、スクラブ洗浄機構451を制御して、基板WFのスクラブ洗浄を行う。ステップS103の後は、ステップS104が行われる。ステップS104において、洗浄制御部952は、スクラブ洗浄を終了するか否かの判定を行う。終了条件が満たされている場合は、ステップS104は肯定判定され、ステップS108が行われる。終了条件とは、スクラブ洗浄を終了する条件であり、例えば、第2センサ4216Bによる洗浄部材451からの基板WFの離間の検出、または、ユーザからのスクラブ洗浄終了指示の入力等が含まれる。終了条件が満たされていない場合は、ステップS104は否定判定され、ステップS105が行われる。
【0085】
ステップS105において、洗浄制御部952は、基板WFまたは洗浄モジュール400についての情報(洗浄情報)を取得する。例えば、搬送機構2000の搬送を駆動するモータの駆動電流を洗浄情報とする場合、洗浄制御部952は、駆動電流の値を監視することができる。ステップS105の後は、ステップS106が行われる。ステップS106において、洗浄制御部952は、ステップS105で取得した洗浄情報に基づいて、洗浄条件を変更するか否かを判定する。例えば、搬送機構2000の搬送を駆動するモータの駆動電流を洗浄情報とする場合、洗浄制御部952は、駆動電流が閾値以上のときに洗浄条件を変更する判定を行い、閾値未満のときに洗浄条件を変更しない判定を行うことができる。洗浄条件を変更する場合、ステップS106は肯定判定され、ステップS107が行われる。洗浄条件を変更しない場合、ステップS106は否定判定され、ステップS103に戻る。
【0086】
ステップS107において、洗浄制御部952は、洗浄条件を変更する。洗浄制御部952は、洗浄モジュール400の各部を制御し、洗浄部材451の回転軸角度θ若しくは回転速度、または基板WFの搬送速度を変更する。ステップS107の後は、ステップS103に戻る。ステップS108において、洗浄制御部952は、洗浄部材451を基板WFに当接する位置から移動させ、スクラブ洗浄を終了する。ステップS108の後は、処理が終了される。
【0087】
本実施形態に係る洗浄モジュール400を含む基板洗浄装置は、基板WFを搬送方向(第1方向)に搬送する搬送機構2000を含み、搬送方向に搬送されている基板WFに、搬送方向と垂直でない軸方向(第2方向)に伸びる回転軸AXの周りに回転する洗浄部材451を当接させて洗浄を行う洗浄モジュール400と、基板WFおよび洗浄モジュール400の少なくとも一つに関する情報(洗浄情報)に基づいて、回転軸AXの方向、洗浄部材451の回転速度、および、基板WFの搬送速度の少なくとも一つを含む洗浄条件を変更する制御装置900と、を備える。これにより、洗浄条件を調整してスクラブ洗浄を行い、より清浄な基板WFを提供することができる。また、複数の方向から基板WFをこすってスクラブ洗浄を行うことができ、さらに清浄な基板WFを提供することができる。
【0088】
本実施形態に係る洗浄モジュール400には、第1洗浄部材451-1および第2洗浄部材451-2が配置され、第1洗浄部材451-1は、基板WFの一方の面を洗浄する洗浄部材451とし、第2洗浄部材451-2は、基板WFの他方の面を洗浄する洗浄部材451とすることができる。これにより、基板WFの両面をスクラブ洗浄することができ、また、第1洗浄部材451-1および第2洗浄部材451-2が基板WFの両面から互いに反対向きに押圧するため、基板WFに強い負荷がかかり変形等を引き起こすことを
抑制することができる。
【0089】
次のような変形も本発明の範囲内であり、上述の実施形態若しくは他の変形と組み合わせることが可能である。以下の変形例において、上述の実施形態と同様の構造、機能を示す部位等に関しては、同一の符号で参照し、適宜説明を省略する。
【0090】
(変形例1)
上述の実施形態において、洗浄制御部952は、検出された基板WFの位置に基づいて、洗浄条件を変更してもよい。これにより、基板WFの洗浄条件を柔軟に設定することができる。
【0091】
図12は、本変形例における第1センサ4216Aの配置を模式的に示す平面図である。第1センサ4216Aは、洗浄部材451から搬送方向(矢印AE)に沿って第1距離DS1だけ上流の位置の基板WFを検出するように構成されている。第1センサ4216Aは、より精密に制御を行う観点から、基板WFの洗浄部材451側の先端が当該位置に来たことを検出することが好ましい。第1距離DS1は、洗浄部材451が基板WFに当接する前に回転軸角度θを変更できれば特に限定されない。例えば、第1距離DS1は、搬送方向に沿った基板WFの幅W1に基づく距離とすることができ、幅W1と同程度、または同一の長さとすることができる。
【0092】
洗浄制御部952は、第1センサ4216Aから基板WFの検出信号を受信したら、回転軸角度θを0度でなく180度でもない角度に変更する。言い換えれば、回転軸AXの方向を、基板WFに沿って搬送方向と垂直でない方向に変更する。基板WFの全体を効率よく洗浄する観点から、回転軸角度θは90度でなく270度でもない、言い換えれば、回転軸AXの方向は、搬送方向と平行でない方向に変更されることが好ましい。例えば、回転軸角度θは、好ましくは1度から45度、135度から179度、181度から225度または315度から359度の間、より好ましくは、5度から45度、135度から175度、185度から225度または315度から355度の間に設定され得る。基板に沿って基板の幅方向(搬送方向に垂直な方向(線WLの方向))に伸びる洗浄部材が基板に当接すると、基板の幅方向の全体にわたって押付荷重が急激に変化し、十分な洗浄ができなかったり、洗浄部材が基板の縁にひっかかることで洗浄モジュールまたは基板に負荷がかかり損傷の原因となる。本変形例では、洗浄制御部952は、基板WFの洗浄が開始される直前に洗浄部材451の回転軸AXの方向を変更するため、このような悪影響を抑制することができる。また、搬送方向と垂直でない洗浄部材451の回転により洗浄後の汚れた液が幅方向にも流されるため、基板WF上に滞留しにくい。第1距離DS1と基板WFの搬送速度から、第1センサ4216Aの検出からスクラブ洗浄開始までの時間を算出できる。したがって、洗浄制御部952は、洗浄部材451が基板WFに当接を開始する時間より前の所定の時間内に、基板WFに沿って回転軸AXの方向を搬送方向と垂直でない方向(回転軸角度θが0度でなく180度でもない)に変更することができる。どの程度回転軸角度θを変更するかについては、洗浄部材451の表面の移動速度と基板WFの搬送速度との相対速度、または、上述のこすり長さ若しくはこすり方向等に基づいて決定してもよい。なお、回転軸AXの方向の変更は、連続的に行っても、段階的に行ってもよい。また、洗浄部材451の回転速度または基板WFの搬送速度を変更してもよい。
【0093】
図13は、本変形例に係る基板洗浄方法を含む基板処理方法の流れを示すフローチャートである。この基板処理方法は、制御装置900の処理部950により行われる。ステップS201およびS202は、上述の図11のフローチャートにおけるステップS101およびS102とそれぞれ同様であるため、説明を省略する。ステップS202の後は、ステップS203が行われる。ステップS203における洗浄部材451の回転軸AXの方向は特に限定されない。
【0094】
ステップS203において、洗浄制御部952は、第1センサ4216Aを制御して、基板WFの位置を検出する。ステップS203の後は、ステップS204が行われる。ステップS204において、洗浄制御部952は、洗浄部材451の基板WFに垂直な軸の周りの回転を駆動するモータ等を制御し、洗浄部材451の回転軸AXの方向を変更する。回転軸AXの方向は、基板WFに沿って搬送方向と垂直でない方向に変更される。ステップS204の後は、ステップS205が行われる。
【0095】
ステップS205において、洗浄制御部952は、洗浄モジュール400を制御し、基板WFのスクラブ洗浄を行う。ここで、洗浄制御部952は、スクラブ洗浄の効率を高める観点から、洗浄条件を再度変更してもよい。例えば、洗浄制御部952は、回転軸AXが搬送方向に垂直な方向に近づくように(回転軸角度θが小さくなるように)回転軸AXの方向を変更することができる。あるいは、洗浄制御部952は、洗浄部材451の回転速度を速くしたり、基板WFの搬送速度を速めたりすることができる。このように基板WFに洗浄部材451を当接させるときと、スクラブ洗浄の際とで洗浄条件を変えることで、基板WFおよび洗浄モジュール400の損傷の可能性を低減しつつ、効率的にスクラブ洗浄を行うことができる。洗浄制御部952は、ステップS205の後は、ステップS206が行われる。ステップS206において、洗浄制御部952は、例えば、上述の終了条件が満たされる等により、スクラブ洗浄を終了する。ステップS206の後は、処理が終了される。
【0096】
本変形例の洗浄モジュール400を含む基板洗浄装置では、制御装置900は、洗浄部材451が基板WFに当接を開始する時間より前の所定の時間内に、回転軸AXの方向を基板WFに沿って搬送方向に垂直でない方向(第2方向)に変更する。これにより、基板WFの洗浄部材451側の先端が洗浄部材451に当接する直前に、回転軸AXを搬送方向に対して非垂直に変更できる。この場合、基板WFの幅方向の全体にわたって押付荷重が急激に変化して十分な洗浄ができないことを防止することができる。また、洗浄部材451が基板WFの縁にひっかかることで洗浄モジュール400または基板WFに負荷がかかり損傷の原因となることを抑制することができる。
【0097】
(変形例2)
上述の実施形態において、洗浄部材451が基板WFから離間を開始する時間より前の所定の時間内に、洗浄部材451の回転軸AXの方向を変更する構成としてもよい。この場合、洗浄モジュール400は、図12と同様の構成を備え、ただし洗浄部材451と第1センサ4216Aとの間の第1距離DS1を、例えば搬送方向に沿った基板WFの幅W1よりも短く設定し、基板WFの後端を検出する構成とすることができる。
【0098】
洗浄制御部952は、第1センサ4216Aから基板WFの検出信号を受信したら、回転軸角度θを0度でなく180度でもない角度に変更する。言い換えれば、回転軸AXの方向を、基板WFに沿って搬送方向と垂直でない方向に変更する。基板に沿って基板の幅方向(搬送方向に垂直な方向(線WLの方向))に伸びる洗浄部材が基板から離間する際、基板の幅方向の全体にわたって押付荷重が急激に変化したり、洗浄部材が基板の縁にひっかかることで洗浄モジュールまたは基板に負荷がかかる。本変形例では、洗浄制御部952は、洗浄部材451が基板WFから離間する直前に洗浄部材451の回転軸AXの方向を基板WFに沿って搬送方向と垂直でない方向に変更するため、このような悪影響を抑制することができる。どの程度回転軸角度θを変更するかについては、洗浄部材451の表面の移動速度と基板WFの搬送速度との相対速度、または、上述のこすり長さ若しくはこすり方向等に基づいて決定してもよい。なお、回転軸AXの方向の変更は、連続的に行ってもよいし、段階的に行ってもよい。また、洗浄部材451の回転速度または基板WFの搬送速度を変更してもよい。
【0099】
図14は、本変形例に係る基板洗浄方法を含む基板処理方法の流れを示すフローチャートである。この基板処理方法は、制御装置900の処理部950により行われる。ステップS301およびS302は、上述の図11のフローチャートにおけるステップS101およびS102とそれぞれ同様であるため、説明を省略する。ステップS302の後は、ステップS303が行われる。ステップS303における洗浄部材451の回転軸AXの方向は特に限定されない。
【0100】
ステップS303において、洗浄制御部952は、洗浄モジュール400を制御し、基板WFのスクラブ洗浄を行う。ステップS303の後は、ステップS304が行われる。ステップS304において、洗浄制御部952は、第1センサ4216Aを制御して、基板WFの位置を検出する。例えば、第1センサ4216Aが基板WFの後端を検出することで、洗浄制御部952は、基板WFが離間する所定の時間前であることを検知する構成となっている。ステップS304の後は、ステップS305が行われる。
【0101】
ステップS305において、洗浄制御部952は、洗浄部材451の基板WFに垂直な軸の周りの回転を駆動するモータ等を制御し、洗浄部材451の回転軸AXの方向を変更する。回転軸AXの方向は、基板WFに沿って搬送方向と垂直でない方向に変更される。ステップS305の後は、ステップS306が行われる。ステップS306において、洗浄制御部952は、昇降機構453を制御し、洗浄部材451を基板WFから離間させて、スクラブ洗浄を終了する。ステップS306の後は、処理が終了される。
【0102】
本変形例の洗浄モジュール400を含む基板洗浄装置では、制御装置900は、洗浄部材451が基板WFから離間を開始する時間より前の所定の時間内に、回転軸AXの方向を基板WFに沿って搬送方向に垂直でない方向(第2方向)に変更する。これにより、基板WFの洗浄部材451と反対側の端部が洗浄部材451から離間する直前に回転軸AXの方向を搬送方向に対して非垂直に変更できる。この場合、洗浄部材451の離間により、基板WFの幅方向の全体にわたって押付荷重が急激に変化したり、洗浄部材451が基板WFの縁にひっかかることで、洗浄モジュール400または基板WFに負荷がかかり損傷の原因となることを抑制することができる。
【0103】
(変形例3)
上述の実施形態において、基板WFを搬送路に沿って往復させ、異なる複数の向きに移動する基板WFに対し、スクラブ洗浄を行ってもよい。搬送の向きが異なると、上述の式(8)が示すようにこすり方向等が異なるため、複数のこすり方向についてスクラブ洗浄を行うことにより、より清浄な基板WFを提供することができる。
【0104】
図15は、本変形例における第1センサ4216Aおよび第2センサ4216Bの配置を模式的に示す平面図である。第1センサ4216Aは、洗浄部材451から搬送方向に沿って一方の側(図中右側)に第1距離DS1だけ離間した位置の基板WFを検出するように構成されている。第2センサ4216Bは、洗浄部材451から搬送方向に沿って他方の側(図中左側)に第2距離DS2だけ離間した位置の基板WFを検出するように構成されている。本変形例における第1距離DS1および第2距離DS2は、所望の効率で基板WFを搬送方向に沿って往復させてスクラブ洗浄を行うことができれば、特に限定されない。第1距離DS1はおよび第2距離DS2は、例えば基板WFの搬送方向に沿った幅W1と同程度の長さから幅W1の10倍程度とすることができる。
【0105】
洗浄制御部952は、第1センサ4216Aから、例えばID等で識別される基板WFの最初の検出信号を受信したら、洗浄モジュール400を制御して、搬送方向に沿った第1の向き(矢印AE1)に移動する基板WFをスクラブ洗浄する。その後、洗浄制御部9
52は、第2センサ4216Bから基板WFの検出信号を受信したら、搬送機構2000を制御して、基板WFを第1の向きの逆向きの第2の向き(矢印AE2)に移動するように制御する。洗浄制御部952は、洗浄モジュール400を制御して、搬送方向に沿った第2の向き(矢印AE2)に移動する基板WFをスクラブ洗浄する。このとき洗浄の効率を下げないように洗浄部材451の回転軸AXの周りの回転も逆向きにすることが好ましい。洗浄制御部952は、第1センサ4216Aから、基板WFの検出信号を再度受信したら、基板WFを逆向き(搬送方向に沿った第1の向き(矢印AE1))に移動するように制御する。その後、洗浄制御部952は、第1の向きに移動する基板WFをスクラブ洗浄する。洗浄制御部952は、このように基板WFの搬送を逆向きにすることを繰り返して、記憶部930等に記憶された数値に基づく所定の回数、スクラブ洗浄を行うことができる。各スクラブ洗浄において、回転軸AXの方向、洗浄部材451の回転速度および基板WFの搬送速度等の洗浄条件は、同一でもよいし、異ならせてもよい。
【0106】
図16は、本変形例に係る基板洗浄方法を含む基板処理方法の流れを示すフローチャートである。この基板処理方法は、制御装置900の処理部950により行われる。ステップS401およびS402は、上述の図11のフローチャートにおけるステップS101およびS102とそれぞれ同様であるため、説明を省略する。ステップS402の後は、ステップS403が行われる。ステップS403における洗浄部材451の回転軸AXの方向は特に限定されない。
【0107】
ステップS403において、洗浄制御部952は、洗浄モジュール400を制御して、基板WFのスクラブ洗浄を開始する。ステップS403の後は、ステップS404が行われる。ステップS404において、洗浄制御部952は、第1センサ4216Aまたは第2センサ4216Bを制御して、洗浄部材451から離間した位置で基板WFを検出する。ステップS404の後は、ステップS405が行われる。
【0108】
ステップS405において、洗浄制御部952は、洗浄回数が閾値以下か否かを判定する。例えば、洗浄制御部952は、新しいIDの基板WFの洗浄を行う前に所定の変数を0にリセットし、ステップS403でスクラブ洗浄を開始する度に1ずつインクリメントすることができる。この場合、ステップS405において、洗浄制御部952は、当該変数が記憶部930等に記憶された閾値未満か否かを判定すればよい。洗浄回数が閾値未満の場合、ステップS405は肯定判定され、ステップS406が行われる。洗浄回数が閾値以上の場合、ステップS405は否定判定され、ステップS407が行われる。
【0109】
ステップS406において、洗浄制御部952は、搬送機構2000および洗浄部材451の回転を駆動するモータ等を制御し、基板WFの搬送および洗浄部材451の回転軸AXの周りの回転を逆向きにする。ステップS406の後は、ステップS403に戻る。ステップS407において、洗浄制御部952は、洗浄を終了し、搬送機構2000を制御してスクラブ洗浄機構450から基板WFを搬出する。ステップS407の後は、処理が終了される。
【0110】
本変形例に係る洗浄モジュール400を含む基板洗浄装置において、制御装置900は、洗浄部材451が基板WFから完全に離間したら、基板WFの搬送および洗浄部材451の回転を逆向きに変更することができる。ここで、「完全に離間」とは、基板WFの後端の全てが洗浄部材451から離間したことを指す。例えば、角型基板の場合、基板WFの後端を構成する一辺全体が洗浄部材451から離間したことを指す。これにより、同一の洗浄部材451を利用して複数のこすり方向についてスクラブ洗浄を行うことができ、効率よく基板WFをスクラブ洗浄することができる。
【0111】
本変形例に係る洗浄モジュールを含む基板洗浄装置において、制御装置900は、基板
WFの搬送および洗浄部材451の回転についての逆向きへの変更を、予め定められた回数行う。これにより、基板WFの種類等に合わせて適切に洗浄回数を設定することができ、効率の良いスクラブ洗浄を行うことができる。
【0112】
(変形例4)
上述の実施形態において、洗浄部材の基板に当接する面に複数の突起が形成されていてもよい。
【0113】
図17は、本変形例に係る洗浄部材4510を模式的に示す上面図である。洗浄部材4510には、洗浄の効率を上げるため、円筒状の基部4511の、円柱面に対応する側面4511Sに、複数の突起4512が形成されている。図17は、洗浄部材4510を、円筒状の基部4511の回転軸AX3の伸びる方向から見た図に相当する。複数の突起4512の形状は、スクラブ洗浄が可能であれば特に限定されない。しかし、基板WFに引っかかると基板WFまたは洗浄モジュール400を破損する可能性があるため、各突起は、基板WFに引っかかりにくいよう回転軸AX3から径方向に沿って突起の幅が小さくなることが好ましい。
【0114】
上述のように、洗浄部材4510に複数の突起4512が形成されていると、基板WFに引っかかりやすくなるという問題が生じ得る。しかし、上述の実施形態に係る洗浄モジュールでは、基板の搬送方向に垂直でない方向に洗浄部材の回転軸が設定されており、洗浄部材を基板に当接する際、および基板から離間する際に、基板に急激な荷重変化が起きず、洗浄部材が基板に引っかかりにくい。したがって、本変形例のような複数の突起4512が形成された洗浄部材4510を上述の実施形態に適用すると、上記問題が起きにくく、かつ、洗浄の効率を高めることができるため特に好ましい。
【0115】
(変形例5)
上述の実施形態において、基板WFの一方の面に対し、回転軸角度が異なる複数の洗浄部材を当接させてスクラブ洗浄を行ってもよい。これにより、複数のこすり方向について効率的にスクラブ洗浄を行うことができる。
【0116】
図18は、本変形例に係る洗浄部材451の配置を説明するための概念図である。本変形例に係る洗浄モジュール401は、基板WFの一方の面に当接しスクラブ洗浄する複数の洗浄部材451-3および451-4を備える。洗浄部材451-3の回転軸角度θ1と洗浄部材451-4の回転軸角度θ2は異なっている。洗浄部材451を基板WFに当接する際、および基板WFから離間する際に、基板WFの幅方向(線WLの方向)にわたって急激に荷重がかかることによる悪影響を抑制するため、回転軸角度θ1は0度でなく180度でもなく、回転軸角度θ2も0度でなく180度でもないことが好ましい。効率よくスクラブ洗浄を行う観点から、洗浄部材451-3の回転軸AX10の方向と洗浄部材451-4の回転軸AX20の方向は、搬送方向(矢印AE1)と異なる方向であること(θ1が90度でなく270度でもなく、θ2も90度でなく270度でもない)が好ましい。
【0117】
なお、基板WFの両方の面に対し、回転軸角度θが異なる複数の洗浄部材451を当接させてスクラブ洗浄を行ってもよい。洗浄制御部952は、各洗浄部材451の洗浄条件を変更してもよく、変更しなくてもよい。
【0118】
本変形例に係る洗浄モジュール401は、搬送方向に搬送されている基板WFの少なくとも一方の面に、異なる複数の軸方向に伸びる各回転軸の周りに回転する複数の洗浄部材451を当接させて洗浄する。これにより、複数のこすり方向についてスクラブ洗浄を行うことにより、さらに清浄な基板WFを提供することができる
【0119】

以上説明した実施形態は、以下の形態としても記載することができる。[形態1]形態1によれば、基板洗浄装置が提案され、基板を第1方向に搬送する搬送機構を含み、前記第1方向に搬送されている前記基板に、前記第1方向と垂直でない第2方向に伸びる回転軸の周りに回転する洗浄部材を当接させて洗浄を行う洗浄モジュールと、前記基板および前記洗浄モジュールの少なくとも一つに関する情報に基づいて、前記回転軸の方向、前記洗浄部材の回転速度、および、前記基板の搬送速度の少なくとも一つを含む洗浄条件を変更する制御装置と、を備える。形態1によれば、洗浄条件を調整することにより、より清浄な基板を提供することができる。
【0120】
[形態2]形態2によれば、形態1において、前記制御装置は、前記洗浄モジュールによる洗浄の際に、前記基板洗浄装置の部品が正常に動作しているか否かに基づいて、前記洗浄条件を変更する。形態2によれば、基板洗浄装置の部品の異常な動作により基板または洗浄モジュールが破損することを抑制することができる。
【0121】
[形態3]形態3によれば、形態1または形態2において、前記制御装置は、前記搬送機構または前記洗浄部材を駆動するモータの、駆動電流および駆動トルクの少なくとも一つに基づいて、前記洗浄条件を変更する。形態3によれば、当該モータの異常な動作により基板または洗浄モジュールが破損することを抑制することができる。
【0122】
[形態4]形態4によれば、形態1から3において、前記洗浄モジュールは、前記第1方向に搬送されている前記基板の少なくとも一方の面に、異なる複数の前記第2方向に伸びる各回転軸の周りに回転する複数の洗浄部材を当接させて洗浄する。形態4によれば、複数のこすり方向についてスクラブ洗浄を行うことにより、さらに清浄な基板を提供することができる。
【0123】
[形態5]形態5によれば、形態1から4において、前記搬送機構または前記洗浄モジュールは、前記基板の位置を検出する検出器を備え、前記制御装置は、検出された前記基板の位置に基づいて、前記洗浄条件を変更する。形態5によれば、洗浄条件を柔軟に設定することができ、さらに清浄な基板を提供することができる。
【0124】
[形態6]形態6によれば、形態1から5において、前記制御装置は、前記洗浄部材が前記基板に当接を開始する時間より前の所定の時間内に、前記回転軸の方向を前記第2方向に変更する。形態6によれば、洗浄部材が基板に当接する際、基板の幅方向の全体にわたって押付荷重が急激に変化し、十分な洗浄ができないことを防止することができる。また、洗浄部材が基板の縁にひっかかることで洗浄モジュールまたは基板に負荷がかかることを抑制することができる。
【0125】
[形態7]形態7によれば、形態1から6において、前記制御装置は、前記洗浄部材が前記基板から離間を開始する時間より前の所定の時間内に、前記回転軸の方向を前記第2方向に変更する。形態7によれば、洗浄部材が基板から離間する際、基板の幅方向の全体にわたって押付荷重が急激に変化したり、洗浄部材が基板の縁にひっかかることで洗浄モジュールまたは基板に負荷がかかることを抑制することができる。
【0126】
[形態8]形態8によれば、形態1から7において、前記制御装置は、前記洗浄部材が前記基板から完全に離間したら、前記基板の搬送および前記洗浄部材の回転を逆向きに変更する。形態8によれば、同一の洗浄部材を利用して複数のこすり方向についてスクラブ洗浄を行うことができ、効率よく基板をスクラブ洗浄することができる。
【0127】
[形態9]形態9によれば、形態8において、前記制御装置は、前記逆向きへの変更を、予め定められた回数行う。形態9によれば、基板の種類等に合わせて適切に洗浄回数を設定することができ、効率の良いスクラブ洗浄を行うことができる。
【0128】
[形態10]形態10によれば、形態1から9において、前記洗浄部材は、スポンジを含む。形態10によれば、スポンジは柔軟性、弾力性または吸水性等が優れており、さらに効率よくスクラブ洗浄を行うことができる。
【0129】
[形態11]形態11によれば、形態1から10において、前記洗浄部材は、前記基板に当接する面に複数の突起が形成されている。形態11によれば、洗浄の効率を高めることができ、また、形態1から10と組み合わせることにより、複数の突起が基板に引っかかり基板または洗浄モジュールを損傷することが抑制される。
【0130】
[形態12]形態12によれば、形態1から11において、前記洗浄部材は、円筒状である。形態12によれば、円筒状の洗浄部材を円筒軸の周りに回転させることにより、効率よく基板をスクラブ洗浄することができる。
【0131】
[形態13]形態13によれば、形態1から12において、前記洗浄モジュールには、第1洗浄部材および第2洗浄部材が配置され、前記第1洗浄部材は、前記基板の一方の面を洗浄する前記洗浄部材であり、前記第2洗浄部材は、前記基板の他方の面を洗浄する前記洗浄部材である。形態13によれば、基板の両面を効率的に洗浄し、両面が清浄な基板を提供することができる。
【0132】
[形態14]形態14によれば、形態1から13において、前記基板は、角型基板である。形態14によれば、基板に対して同じ向きに搬送される角型基板に対しても、複数のこすり方向等についてスクラブ洗浄を行うことができ、より清浄な基板を提供することができる。
【0133】
[形態15]形態15によれば、形態1から14において、前記第1方向および前記第2方向は前記基板の表面に沿った方向である。形態15によれば、より確実に、洗浄条件を調整することによる清浄な基板を提供することができる。
【0134】
[形態16]形態16によれば、基板処理装置が提案され、当該基板処理装置は、形態1から15の基板洗浄装置、を備える。形態16によれば、洗浄条件を調整することにより、より清浄な、処理された基板を提供することができる。
【0135】
[形態17]形態17によれば、形態16において、基板研磨装置と、乾燥モジュールとを備える。形態17によれば、清浄な、研磨および乾燥された基板を提供することができる。
【0136】
[形態18]形態18によれば、基板洗浄方法が提案され、当該基板洗浄方法は、基板を第1方向に搬送することと、前記第1方向に搬送されている前記基板に、前記第1方向と垂直でない第2方向に伸びる回転軸の周りに回転する洗浄部材を当接させて洗浄を行うことと、前記基板および前記洗浄モジュールの少なくとも一つに関する情報に基づいて、前記回転軸の方向、前記洗浄部材の回転速度、および、前記基板の搬送速度の少なくとも一つを含む洗浄条件を変更することと、を備える。形態18によれば、洗浄条件を調整することにより、より清浄な基板を提供することができる。
【0137】
[形態19]形態19によれば、プログラムが提案され、当該プログラムは、基板を第1方向に搬送する搬送機構を含み、前記第1方向に搬送されている前記基板に、前記第1方
向と垂直でない第2方向に伸びる回転軸の周りに回転する洗浄部材を当接させて洗浄を行う洗浄モジュールと、を備える基板洗浄装置の処理装置に、前記基板および前記洗浄モジュールの少なくとも一つに関する情報に基づいて、前記回転軸の方向、前記洗浄部材の回転速度、および、前記基板の搬送速度の少なくとも一つを含む洗浄条件を変更する変更処理を行わせるためのプログラムである。形態19によれば、洗浄条件を調整することにより、より清浄な基板を提供することができる。
【0138】
以上、いくつかの本発明の実施形態について説明してきたが、上記した発明の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
【符号の説明】
【0139】
11…処理面
100…ロードモジュール
200,200A,200B…搬送モジュール
202…搬送ローラ
204…ローラシャフト
220…ストッパ
230…プッシャ
300,300A,300B…研磨モジュール
302…トップリング
352…研磨パッド
400,401…洗浄モジュール
405…搬送路
450,450A,450B…スクラブ洗浄機構
453,453-1,453-2…昇降機構
451,451-1,451-2,451-3,451-4,4510…洗浄部材
500…乾燥モジュール
600…アンロードモジュール
900…制御装置
950…処理部
951…基板処理制御部
952…洗浄制御部
953…表示制御部
959…メモリ
1000…基板処理装置
2000…搬送機構
4216A…第1センサ
4216B…第2センサ
4512…複数の突起
AX,AX1,AX2,AX3,AX10,AX20…洗浄部材の回転軸
WF…基板
θ,θ1,θ2…回転軸角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18