(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023155020
(43)【公開日】2023-10-20
(54)【発明の名称】複合粒子、複合粒子の製造方法、及び化粧料
(51)【国際特許分類】
C08L 101/00 20060101AFI20231013BHJP
A61K 8/02 20060101ALI20231013BHJP
A61Q 1/00 20060101ALI20231013BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20231013BHJP
C08L 1/00 20060101ALI20231013BHJP
C08L 21/00 20060101ALI20231013BHJP
C08L 83/04 20060101ALI20231013BHJP
C08K 3/013 20180101ALI20231013BHJP
C08J 3/12 20060101ALI20231013BHJP
A61K 8/73 20060101ALI20231013BHJP
A61K 8/89 20060101ALI20231013BHJP
【FI】
C08L101/00
A61K8/02
A61Q1/00
A61Q19/00
C08L1/00
C08L21/00
C08L83/04
C08K3/013
C08J3/12 A CEP
C08J3/12 CER
C08J3/12 CEZ
A61K8/73
A61K8/89
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022064734
(22)【出願日】2022-04-08
(71)【出願人】
【識別番号】000002060
【氏名又は名称】信越化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102532
【弁理士】
【氏名又は名称】好宮 幹夫
(74)【代理人】
【識別番号】100194881
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 俊弘
(74)【代理人】
【識別番号】100215142
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 徹
(72)【発明者】
【氏名】井口 良範
(72)【発明者】
【氏名】田中 充
【テーマコード(参考)】
4C083
4F070
4J002
【Fターム(参考)】
4C083AA122
4C083AB152
4C083AB232
4C083AB242
4C083AB332
4C083AB352
4C083AB432
4C083AC012
4C083AC022
4C083AC072
4C083AC102
4C083AC112
4C083AC122
4C083AC152
4C083AC172
4C083AC242
4C083AC302
4C083AC342
4C083AC352
4C083AC372
4C083AC392
4C083AC422
4C083AC442
4C083AC472
4C083AC512
4C083AC582
4C083AC662
4C083AC792
4C083AC852
4C083AC912
4C083AC932
4C083AD022
4C083AD092
4C083AD152
4C083AD162
4C083AD172
4C083AD222
4C083AD261
4C083AD262
4C083AD352
4C083BB25
4C083BB26
4C083CC01
4C083CC02
4C083CC05
4C083CC12
4C083CC13
4C083CC14
4C083CC17
4C083CC19
4C083DD17
4C083DD21
4C083DD23
4C083DD27
4C083DD28
4C083DD30
4C083DD32
4C083DD33
4C083DD41
4C083EE06
4C083EE07
4C083FF01
4F070AA02
4F070AA60
4F070AC46
4F070AC52
4F070AE14
4F070DA41
4F070DA48
4F070DC16
4J002AB011
4J002AC142
4J002DJ016
4J002GB00
(57)【要約】
【課題】柔らかな感触やなめらかな使用感、伸展性、光散乱性による自然な仕上がりとなる効果を付与することができる、有機樹脂粒子の表面にゴム粒子を付着してなる複合粒子およびその製造方法、ならびにこの複合粒子を含有する化粧料を提供する。
【解決手段】球状の有機樹脂粒子の表面にゴム粒子が付着した複合粒子であって、前記ゴム粒子が、シリカをバインダーとして前記有機樹脂粒子に固着したものであることを特徴とする複合粒子。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
球状の有機樹脂粒子の表面にゴム粒子が付着した複合粒子であって、前記ゴム粒子が、シリカをバインダーとして前記有機樹脂粒子に固着したものであることを特徴とする複合粒子。
【請求項2】
前記ゴム粒子の量が、前記有機樹脂粒子100質量部に対し、0.1~100質量部の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の複合粒子。
【請求項3】
前記シリカの量が、前記ゴム粒子100質量部に対して10~1,000質量部の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の複合粒子。
【請求項4】
前記ゴム粒子が、シリコーンゴム粒子であることを特徴とする請求項1に記載の複合粒子。
【請求項5】
前記有機樹脂粒子が、セルロース粒子であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の複合粒子。
【請求項6】
請求項1に記載の複合粒子の製造方法であって、
前記有機樹脂粒子と、前記ゴム粒子と、カチオン性物質と、アルカリ性物質と、水とを配合した混合液に、テトラアルコキシシランを添加して加水分解・縮合反応させる複合粒子の製造方法であり、かつ、
前記カチオン性物質を、カチオン性界面活性剤および/またはカチオン性水溶性高分子とすることを特徴とする複合粒子の製造方法。
【請求項7】
前記カチオン性物質を、カチオン性界面活性剤およびカチオン性水溶性高分子とすることを特徴とする請求項6に記載の複合粒子の製造方法。
【請求項8】
前記カチオン性物質の配合量を、前記混合液中の水100質量部に対し、0.0001~2.0質量部の範囲とすることを特徴とする請求項6に記載の複合粒子の製造方法。
【請求項9】
前記カチオン性界面活性剤の配合量を、前記混合液中の水100質量部に対し、0.001~1.9質量部、および前記カチオン性水溶性高分子の配合量を、前記混合液中の水100質量部に対し、0.0001~1.0質量部の範囲とすることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の複合粒子の製造方法。
【請求項10】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の複合粒子を含有するものであることを特徴とする化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合粒子、具体的には有機樹脂粒子の表面にゴム粒子を付着してなる複合粒子およびその製造方法、ならびにその粒子を含有してなる化粧料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ポリアミド樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、シリコーンレジン(ポリオルガノシルセスキオキサン)等の有機樹脂(プラスチック)の球状粒子は、ファンデーション等の化粧品において、なめらかな使用感および伸展性を付与する目的で使用されている。また、光を散乱させるため、不自然な光沢(つや)がない自然な仕上がりとなる効果も付与することができる。これら粒子は樹脂(プラスチック)であるため、感触が硬いという欠点がある。
【0003】
非水溶性で固体で直径5mm以下の微細な有機物であるマイクロプラスチックは、それ自体、含有又は吸着する化学物質が食物連鎖に取り込まれるおそれがある等、生態系への影響が懸念され、世界的にも関心の高い課題となっており、一部の国の当局は規制を検討している。前記のような粒子として製造されたマイクロプラスチックは、サイズが非常に小さいため、河川、海洋、池沼等に流れ出した場合、回収は困難である。また、前記の有機樹脂粒子は自然環境中での分解は非常に遅い。そこで、化粧料に天然物由来であるセルロースの粒子を使用することが提案されている(特許文献1)。しかし、セルロースの粒子は生分解性があるものの、滑り性が低く、また感触が硬いという欠点がある。
【0004】
特許文献2には、粒子(母粒子)の表面にシリコーンエラストマーを付着してなる複合粒子を使用した化粧料が提案されている。シリコーンエラストマーの光拡散性により、自然な仕上がり感が向上し、かつ柔らかくしっとりとした感触が得られるとされている。粒子表面にシリコーンエラストマーを固着させるために、シリコーンレジン(ポリオルガノシルセスキオキサン)をバインダーとすることが具体的に例示されている。この複合粒子の母粒子が有機樹脂である場合、無機粒子である場合に対し滑り性が劣り、さらには伸び広がりが悪くなりヨレを生じてしまう場合がある。これは、母粒子の有機樹脂およびバインダーのシリコーンレジンが、無機粒子ほど硬質でないことが原因と思われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開WO2020/004604号パンフレット
【特許文献2】特開2011-1332号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、柔らかな感触やなめらかな使用感、伸展性、光散乱性による自然な仕上がりとなる効果を付与することができる、有機樹脂粒子の表面にゴム粒子を付着してなる複合粒子およびその製造方法、ならびにこの複合粒子を含有する化粧料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明では、
球状の有機樹脂粒子の表面にゴム粒子が付着した複合粒子であって、前記ゴム粒子が、シリカをバインダーとして前記有機樹脂粒子に固着したものである複合粒子を提供する。
【0008】
このような複合粒子であれば、柔らかな感触やなめらかな使用感、伸展性、光散乱性による自然な仕上がりとなる効果を付与できる複合粒子となる。
【0009】
また、前記ゴム粒子の量が、前記有機樹脂粒子100質量部に対し、0.1~100質量部の範囲であることが好ましい。
【0010】
このようなゴム粒子の量であれば、化粧料により顕著な柔らかな感触やなめらかな使用感、伸展性、光散乱性を付与できるとともに、低凝集性とすることができる。
【0011】
また、前記シリカの量が、前記ゴム粒子100質量部に対して10~1,000質量部の範囲であることが好ましい。
【0012】
このようなシリカの量であれば、より確実にゴム粒子を有機樹脂粒子表面に固着させることができるとともに、化粧料に柔らかな感触を与えることができる。
【0013】
また、前記ゴム粒子が、シリコーンゴム粒子であることが好ましい。
【0014】
本発明では、このようなゴム粒子を好適に用いることができる。
【0015】
また、前記有機樹脂粒子が、セルロース粒子であることが好ましい。
【0016】
本発明では、このような有機樹脂粒子を好適に用いることができる。
【0017】
また、本発明では、上記の複合粒子の製造方法であって、
前記有機樹脂粒子と、前記ゴム粒子と、カチオン性物質と、アルカリ性物質と、水とを配合した混合液に、テトラアルコキシシランを添加して加水分解・縮合反応させる複合粒子の製造方法であり、かつ、
前記カチオン性物質を、カチオン性界面活性剤および/またはカチオン性水溶性高分子とする複合粒子の製造方法を提供する。
【0018】
このようにすれば、本発明の複合粒子を製造することができる。
【0019】
また、前記カチオン性物質を、カチオン性界面活性剤およびカチオン性水溶性高分子とすることが好ましい。
【0020】
このようにすれば、より確実に本発明の複合粒子を製造することができる。
【0021】
また、前記カチオン性物質の配合量を、前記混合液中の水100質量部に対し、0.0001~2.0質量部の範囲とすることが好ましい。
【0022】
このようにすれば、有機樹脂粒子の表面にゴム粒子が付着し、またシリカによる固着が十分なものとなる。
【0023】
また、前記カチオン性界面活性剤の配合量を、前記混合液中の水100質量部に対し、0.001~1.9質量部、および前記カチオン性水溶性高分子の配合量を、前記混合液中の水100質量部に対し、0.0001~1.0質量部の範囲とすることが好ましい。
【0024】
このようにすれば、より確実に有機樹脂粒子の表面にゴム粒子が付着し、またシリカによる固着が十分なものとなる。
【0025】
また、本発明では、上記の複合粒子を含有するものである化粧料を提供する。
【0026】
本発明の化粧料は、柔らかな感触やなめらかな使用感、伸展性、光散乱性による自然な仕上がりとなる化粧料である。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、柔らかな感触やなめらかな使用感、伸展性、光散乱性による自然な仕上がりとなる効果を付与できる複合粒子およびその製造方法、ならびにこの複合粒子を含有する化粧料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】実施例1で得られた複合粒子の電子顕微鏡写真である。
【
図2】実施例2で得られた複合粒子の電子顕微鏡写真である。
【
図3】実施例3で得られた複合粒子の電子顕微鏡写真である。
【
図4】実施例及び比較例で用いたセルロース粒子の電子顕微鏡写真である。
【
図5】実施例の複合粒子、及び比較例のセルロース粒子の吸油量の測定結果である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
上述のように、柔らかな感触やなめらかな使用感、伸展性、光散乱性による自然な仕上がりとなる効果を付与することができる、有機樹脂粒子の表面にゴム粒子を付着してなる複合粒子およびその製造方法、ならびにこの複合粒子を含有する化粧料の開発が求められていた。
【0030】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討を重ねた結果、球状の有機樹脂粒子の表面にシリカをバインダーとしてゴム粒子を固着させた複合粒子が、化粧料に柔らかな感触やなめらかな使用感、伸展性、光散乱性による自然な仕上がりとなる効果を付与できることを見出し、本発明を完成させた。
【0031】
即ち、本発明は、球状の有機樹脂粒子の表面にゴム粒子が付着した複合粒子であって、前記ゴム粒子が、シリカをバインダーとして前記有機樹脂粒子に固着したものである複合粒子である。
【0032】
また、本発明は、上記の複合粒子の製造方法であって、前記有機樹脂粒子と、前記ゴム粒子と、カチオン性物質と、アルカリ性物質と、水とを配合した混合液に、テトラアルコキシシランを添加して加水分解・縮合反応させる複合粒子の製造方法であり、かつ、前記カチオン性物質を、カチオン性界面活性剤および/またはカチオン性水溶性高分子とする複合粒子の製造方法である。
【0033】
以下、本発明について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0034】
[複合粒子]
本発明の複合粒子は、球状の有機樹脂粒子の表面にゴム粒子が付着した複合粒子であって、ゴム粒子が、シリカをバインダーとして有機樹脂粒子に固着したものである複合粒子である。
【0035】
その体積平均粒径はコールターカウンター法(電気抵抗法)により測定できる。粒径は、有機樹脂粒子の粒径、ゴム粒子の粒径、有機樹脂粒子表面に付着しているゴム粒子の量により、決まってくる。
【0036】
[有機樹脂粒子]
本発明に用いる有機樹脂粒子は、複合粒子の核になる粒子である。有機樹脂粒子は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができ、球状であれば、化粧料に実質的に使用可能な粉体及び全範囲の粒子径のものが適用できる。
【0037】
有機樹脂粒子の形状は球状である。本明細書において、「球状」とは、粒子の形状が、真球であるだけでなく、最長軸の長さ/最短軸の長さ(アスペクト比)が平均して、通常、1.0~4.0、好ましくは1.0~2.0、より好ましくは1.0~1.6、さらにより好ましくは1.0~1.4の範囲にある、変形した球でもあることを意味する。粒子の形状は粒子を光学顕微鏡、電子顕微鏡等にて観察することにより確認することができる。粒子の構造は、無孔質、多孔質のいずれでもよい。
【0038】
体積平均粒径は0.5~50μmの範囲が好ましく、より好ましくは1~30μmである。粒径が0.5μm以上であればさらさら感、なめらかさ等の使用感や伸展性付与の効果が十分に得られ、50μm以下であればざらつき感を低減することができる。なお、体積平均粒径はコールターカウンター法(電気抵抗法)により測定される。
【0039】
有機樹脂粒子としては、例えば、ポリエチレン;ポリプロピレン;ポリスチレン;ジビニルベンゼン樹脂;ポリ塩化ビニル;メタクリル樹脂;ポリテトラフルオロエチレン;メタクリル・スチレン共重合体;ポリアミド;ポリカーボネート;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンサクシネート、ポリヒドロキシ酪酸、ポリカプロラクトン等のポリエステル;セルロース;セルロース誘導体;アルギン酸カルシウム;フェノール樹脂;メラミン樹脂;ベンゾグアナミン樹脂;エポキシ樹脂;ポリウレタン等の粒子が挙げられる。
【0040】
生分解性の特性を所望する場合には、ポリブチレンサクシネート、ポリヒドロキシ酪酸、ポリカプロラクトン、セルロース、および酢酸セルロースや酢酸プロピオン酸セルロース等のセルロース誘導体の粒子等が挙げられる。さらに、天然物由来を所望する場合には、セルロース粒子が挙げられる。
【0041】
[ゴム粒子]
本発明に用いるゴム粒子は、複合粒子の核になる有機樹脂粒子の表面に付着している粒子である。ゴム粒子は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができ、化粧料に実質的に使用可能な粉体及び全範囲の粒子径のものが適用できる。また、その幾何学的態様が、通常化粧料に用いられるものであれば、球状、多面体状、紡錘状、針状、板状等いずれの形状でもよく、また、無孔質、多孔質のいずれでもよい。
【0042】
ゴム粒子の体積平均粒径は有機樹脂粒子より小さいことが好ましい。核粉体である有機樹脂粒子より小さければ、粉体の柔らかな感触やなめらかな使用感、伸展性、光散乱性等の特性が十分に発現する。体積平均粒径は0.05~5μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.1~1μmである。なお、体積平均粒径はレーザー回折/散乱法により測定される。
【0043】
ゴム粒子を構成するゴムは、べたつきがないことが好ましく、そのゴム硬度は、JIS K6253に規定されているタイプAデュロメータによる測定で、5~95の範囲であることが好ましく、より好ましくは10~70である。ゴム硬度が5以上であれば、凝集性が低くなり、化粧料に良好な滑り性や伸び広がりを付与することができるので、ヨレを生じてしまうことがない。ゴム硬度が95以下であれば、柔らかな感触を得ることができる。なお、ゴム硬度は、粒子の組成にて、JISK6253に規定されている形状・寸法の試験片を作製して測定した値をいう。
【0044】
ゴム粒子としては、ポリブタジエンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の粒子が挙げられる。柔らかな感触が得られやすいことから、シリコーンゴム粒子が好ましい。
【0045】
シリコーンゴムは、式-(R2SiO2/2)a-で示される線状オルガノシロキサンブロックを有する硬化物から成るのがよい。ここで、式中のRは、置換又は非置換の、炭素数1~30の1価炭化水素基である。aは5~5,000の正の整数である。
【0046】
Rは、炭素原子数1~30であるが、好ましくは1~22、より好ましくは1~18である。Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、トリアコンチル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基;及びこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)等の原子及び/又はアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、エポキシ基、グリシドキシ基、カルボキシル基等の置換基で置換した炭化水素基等が挙げられる。好ましくは炭素数1~18のアルキル基またはフェニル基であり、全R中の50モル%以上がメチル基であることが好ましい。
【0047】
シリコーンゴムは、硬化性液状シリコーン組成物から得られるものであるが、その硬化は、付加反応、縮合反応、ラジカル反応によるもの等が例示される。硬化性液状シリコーン組成物とは、上記硬化反応の反応性基を有する成分(両方の反応性基を有するもの、一方の反応性基を有する成分ともう一方の反応性基を有する成分)と、硬化触媒やラジカル発生剤とを含有するものである。
【0048】
付加反応による硬化でシリコーンゴムとする場合、硬化性液状シリコーン組成物は、(A)アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、(B)ケイ素原子結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、および付加反応用触媒を含有するものが例示される。
【0049】
(A)成分は、下記平均組成式(1)
R1
bR2
cSiO(4-b-c)/2 (1)
で示され、1分子中にアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサンである。式中、R1は、互いに独立に、非置換もしくは置換の、アルケニル基を有さない、炭素原子数1~30の1価炭化水素基である。R2は、互いに独立に、炭素原子数2~6のアルケニル基である。bおよびcは0<b<3、0<c≦3および0.1≦b+c≦3を満たす正数である。
【0050】
平均組成式(1)で示されるオルガノポリシロキサンの1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0051】
R1は、炭素原子数1~30であるが、好ましくは1~22、より好ましくは1~18である。R1は、上述のRで挙げたもののうち、アルケニル基を除いた1価炭化水素基が挙げられ、R1は、50モル%以上がメチル基であることが好ましい。R2は、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基が挙げられ、好ましくはビニル基である。bおよびcは、好ましくは0<b≦2.295、0.005≦c≦2.3、0.5≦b+c≦2.3を満たす正数である。
【0052】
(A)成分の25℃における粘度は、100,000mm2/s以下が好ましく、より好ましくは10,000mm2/s以下であるのがよい。粘度が100,000mm2/s以下であると、後述のシリコーンゴム粒子の水分散液の作製において、粒径分布の狭いシリコーン微粒子を得ることが特に容易である。粘度の下限は特に限定されないが、0.7mm2/s以上、特に2mm2/s以上であればよい。なお本発明において動粘度の値は、25℃において毛管粘度計を用いて測定した値とすることができる。
【0053】
また、(A)成分の構造は、直鎖状、環状、及び分岐状いずれであってもよいが、特に直鎖状あるいは分岐単位が少ない分岐状が好ましい。アルケニル基の結合箇所は特に制限されず分子の側鎖及び末端のいずれのケイ素原子に結合していてもよいが、直鎖状オルガノポリシロキサンの両末端ケイ素原子に結合しているのが特に好ましい。
【0054】
直鎖状の構造のものとしては、例えば、下記一般式(2)で表されるものが挙げられる。
【0055】
【化1】
(式中、R
1、R
2は前記と同じであり、dは正数、eは0又は正数、fは0、1、2又は3、ただしeおよびfはe+2×f≧2を満たす数である。)
【0056】
分岐状の構造としては、例えば、R1SiO3/2の単位により分岐している下記一般式(3)で表されるものが挙げられる。
【0057】
【化2】
(式中、R
1、R
2は前記と同じであり、gは正数、hは0又は正数、iは正数、jは0、1、2又は3、ただしhおよびjはh+j≧1を満たす数である。)
【0058】
SiO4/2の単位により分岐している構造としては、例えば、下記一般式(4)で表されるものが挙げられる。
【0059】
【化3】
(式中、R
1、R
2は前記と同じであり、kは正数、lは0又は正数、mは正数、nは0、1、2又は3、ただしlおよびnはl+n≧1を満たす数である。)
【0060】
また、下記の単位式(5)で表され、1分子当たり2個以上のアルケニル基を有するものが例示される。
【0061】
[R1
3SiO1/2]o[R2(R1)2SiO1/2]p[SiO4/2]q
[(OR3)SiO3/2]r (5)
(式中、R1、R2は前記と同じであり、R3は水素原子または非置換の炭素原子数1~6の一価炭化水素基であり、oは0又は正数、pは正数、qは正数、rは0又は正数である。)
【0062】
(B)成分は、下記平均組成式(6)
R4
sHtSiO(4-s-t)/2 (6)
で示され、1分子中にケイ素原子に結合した水素原子(SiH基と呼称する)を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。式中、R4は、互いに独立に、非置換もしくは置換の、アルケニル基を有さない、炭素原子数1~30の1価炭化水素基である。sおよびtは、0<s<3、0<t≦3および0.1≦s+t≦3を満たす数である。
【0063】
平均組成式(6)で示されるオルガノポリシロキサンの1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0064】
R4は、炭素原子数1~30であるが、好ましくは1~22、より好ましくは1~18である。R4は、R1と同じ1価炭化水素基が挙げられ、80モル%以上がメチル基であることが好ましく、より好ましくは95%以上がメチル基である。sおよびtは、好ましくは0<s≦2.295、0.005≦t≦2.3および0.5≦s+t≦2.3を満たす正数である。
【0065】
(B)成分の25℃における粘度は、100,000mm2/s以下が好ましく、より好ましくは10,000mm2/s以下である。粘度が100,000mm2/s以下であると、後述のシリコーンゴム粒子の水分散液の作製において、粒径分布の狭いシリコーン微粒子を得ることが特に容易である。粘度の下限は特に限定されないが、0.4mm2/s以上、特に2mm2/s以上であればよい。
【0066】
また、(B)成分の構造は、直鎖状、環状、分岐状いずれであってもよいが、特に直鎖状あるいは分岐状が好ましい。また、ケイ素原子に結合した水素原子の結合箇所は特に制限されず、分子の側鎖及び末端のいずれのケイ素原子に結合していてもよい。
【0067】
直鎖状の構造のものとしては、例えば、下記一般式(7)で表されるものが挙げられる。
【0068】
【化4】
(式中、R
4は前記と同じであり、uは正数、vは0又は正数、wは0、1、2又は3、ただしvおよびwはv+2×w≧2を満たす数である。)
【0069】
分岐状の構造としては、例えば、R4SiO3/2の単位により分岐している下記一般式(8)で表されるものが挙げられる。
【0070】
【化5】
(式中、R
4は前記と同じであり、xは正数、yは0又は正数、zは正数、a1は0、1、2又は3、ただしyおよびa1はy+a1≧1を満たす数である。)
【0071】
SiO4/2の単位により分岐している構造としては、例えば、下記一般式(9)で表されるものが例示される。
【0072】
【化6】
(式中、R
4は前記と同じであり、b1は正数、c1は0又は正数、d1は正数、e1は0、1、2又は3、ただしc1およびe1はc1+e1≧1を満たす数である。)
【0073】
また、下記の単位式(10)で表され、1分子当たり2個以上のケイ素原子に結合した水素原子を有するものが挙げられる。
[R4
3SiO1/2]f1[H(R4)2SiO1/3]g1[SiO4/2]h1
[(OR5)SiO3/2]i1 (10)
式中、R4は前記と同じであり、R5は水素原子または非置換の炭素原子数1~6の一価炭化水素基であり、f1は0又は正数、g1は正数、h1は正数、i1は0又は正数である。
【0074】
上記の通り(A)成分は一分子中にアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサンであり、(B)成分は一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。ただし、アルケニル基を2個のみ有する(A)オルガノポリシロキサンとSiH基を2個のみ有する(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサンとの組合せは除かれる。(A)成分としてアルケニル基を2個有するオルガノポリシロキサンと(B)成分としてSiH基を2個有するオルガノハイドロジェンシロキサンとの組合せは、硬化物がべたつきのあるものとなりシリコーンゴムを得られないためである。すなわち、(A)成分がアルケニル基を2個有するとき(B)成分の少なくとも1はSiH基を3個以上有するオルガノハイドロジェンシロキサンであり、また、(B)成分がSiH基を2個有するとき(A)成分の少なくとも1はアルケニル基を3個以上有するオルガノシロキサンである。
【0075】
(A)成分に対する(B)成分の量は、好ましくは、(A)成分中の1価アルケニル基に対する(B)成分中のSiH基の個数比が0.5~2となる量であり、より好ましくは0.7~1.5となる量である。SiH基の個数比が上記範囲内となる量の(B)成分を配合すると、得られるシリコーンゴム硬化物はべたつきがなく、また、反応活性も適度なものとなる。
【0076】
付加反応用触媒は、ヒドロシリル化反応に用いられる白金族金属系触媒が挙げられる。例えば、白金(白金黒を含む)、ロジウム、パラジウム等の白金族金属単体;H2PtCl4・XH2O、H2PtCl6・XH2O、NaHPtCl6・XH2O、KHPtCl6・XH2O、Na2PtCl6・XH2O、K2PtCl4・XH2O、PtCl4・XH2O、PtCl2、Na2HPtCl4・XH2O(但し、式中、Xは0~6の整数であり、好ましくは0又は6である)等の塩化白金、塩化白金酸及び塩化白金酸塩;アルコール変性塩化白金酸;塩化白金、塩化白金酸とオレフィンとのコンプレックス、塩化白金酸とビニル基含有シロキサンとのコンプレックス、白金とビニル基含有シロキサンとのコンプレックス;白金黒、パラジウム等の白金族金属をアルミナ、シリカ、カーボン等の担体に担持させたもの;ロジウム-オレフィンコンプレックス;クロロトリス(トリフェニルフォスフィン)ロジウム(ウィルキンソン触媒)等が挙げられる。1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0077】
白金族金属系触媒の配合量は、ヒドロシリル化反応触媒としての有効量でよく、(A)成分と(B)成分の合計量に対する白金族金属系触媒中の白金族金属量が質量換算で、通常、0.1~500ppm程度、好ましくは0.5~200ppm程度、更に好ましくは1~100ppm程度となる量である。
【0078】
シリコーンゴムには、シリコーンオイル、オルガノシラン、無機系粉末、有機系粉末、及び酸化防止剤等を含有していてもよい。
【0079】
本発明において、有機樹脂粒子の表面に付着しているゴム粒子の密度は特に限定はない。すなわち、ゴム粒子が有機樹脂粒子表面にまばらに付着していてもよいし、有機樹脂粒子表面を隙間なく被覆付着していてもよい。また、ゴム粒子同士が凝集した状態で付着してもよいし、有機樹脂粒子表面を隙間なく被覆付着しているゴム粒子の上にさらにゴム粒子が付着している構造でもよい。ゴム粒子の付着の密度や状態は、電子顕微鏡で確認することができる。
【0080】
ゴム粒子の量は、特に限定はないが、より顕著な柔らかな感触やなめらかな使用感、伸展性、光散乱性を所望する場合には、有機樹脂粒子100質量部に対して0.1質量部以上が好ましく、より好ましくは0.2質量部以上であり、さらに好ましくは0.5質量部以上、もっと好ましくは0.8質量部以上である。また、低凝集性、なめらかな使用感、伸展性を得る観点から、有機樹脂粒子100質量部に対して、100質量部以下が好ましく、より好ましくは50質量部以下、さらに好ましくは20質量部以下、もっと好ましくは10質量部以下である。
【0081】
[シリカ]
本発明に用いるシリカは、有機樹脂粒子とゴム粒子とのバインダーである。シリカをバインダーとして、有機樹脂粒子の表面にゴム粒子を付着してなる複合粒子とすることで、ゴム粒子が有機樹脂粒子表面に固着され、有機樹脂粒子表面から脱落しにくくなり、より良好な使用感を付与することが可能となる。
【0082】
シリカは、その形状は膜状でも粒状であってもよく、また有機樹脂粒子表面および/またはゴム粒子表面に部分的に又は全面に付着していてもよい。
【0083】
シリカはSiO2単位からなる構造であり、その製法は特に限定されないが、後述する製造方法のように、テトラアルコキシシランの加水分解・縮合反応によって得られるものが好ましい。
【0084】
シリカの量は、特に限定はないが、ゴム粒子を有機樹脂粒子表面に固着させるには、ゴム粒子100質量部に対して10質量部以上が好ましく、より好ましくは20質量部以上であり、さらに好ましくは30質量部以上、もっと好ましくは50質量部以上である。また、柔らかな感触を得る観点から、ゴム粒子100質量部に対して1000質量部以下が好ましく、より好ましくは800質量部以下、さらに好ましくは500質量部以下、もっと好ましくは350質量部以下である。
【0085】
[表面処理剤]
本発明の複合粒子は、撥水性の付与、向上や油剤への分散性の向上のために、粒子表面をシリル化剤、シリコーンオイル、ワックス類、パラフィン類、有機フッ素化合物、界面活性剤等で処理することも可能である。
【0086】
[複合粒子の製造方法]
本発明のシリカをバインダーとして、有機樹脂粒子の表面にゴム粒子を付着してなる複合粒子は、有機樹脂粒子と、ゴム粒子と、カチオン性物質(カチオン性界面活性剤および/またはカチオン性水溶性高分子)と、アルカリ性物質と、水とを配合した混合液に、テトラアルコキシシランを添加して加水分解・縮合反応させることにより、得ることができる。
【0087】
[有機樹脂粒子およびゴム粒子]
有機樹脂粒子およびゴム粒子は、複合粒子のところで説明したものを用いるが、予め水分散液として調製されたものや水中で合成された水分散液を用いてもよい。
【0088】
有機樹脂粒子およびゴム粒子を水に分散させるために、水分散液に界面活性剤および水溶性高分子を配合してもよい。また、水中で合成された水分散液を用いる場合、合成時に使用された界面活性剤や水溶性高分子が、水分散液中に含有していてもよい。
【0089】
界面活性剤は特に限定されないが、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、および/または両性界面活性剤が好ましい。
【0090】
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン変性オルガノポリシロキサン等が挙げられる。
【0091】
カチオン性界面活性剤としては、特に限定はされないが、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、ポリオキシエチレンアルキルジメチルアンモニウム塩、ジポリオキシエチレンアルキルメチルアンモニウム塩、トリポリオキシエチレンアルキルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、モノアルキルアミン塩、モノアルキルアミドアミン塩等が挙げられる。
【0092】
両性界面活性剤としては、アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルジメチルカルボキシベタイン、アルキルアミドプロピルジメチルカルボキシベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。
【0093】
水溶性高分子は特に限定されないが、ノニオン性水溶性高分子および/またはカチオン性水溶性高分子が好ましい。
【0094】
ノニオン性水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリメチルビニルエーテル、ポリイソプロピルアクリルアミド、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デンプン、グアガム、キタンサンガム等が挙げられる。
【0095】
カチオン性水溶性高分子としては、例えば、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドの重合体、ビニルイミダゾリンの重合体、メチルビニルイミダゾリウムクロライドの重合体、アクリル酸エチルトリメチルアンモニウムクロライドの重合体、メタクリル酸エチルトリメチルアンモニウムクロライドの重合体、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライドの重合体、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライドの重合体、エピクロルヒドリン/ ジメチルアミン重合体、エチレンイミンの重合体、エチレンイミンの重合体の4級化物、アリルアミン塩酸塩の重合体、ポリリジン、カチオンデンプン、カチオン化セルロース、キトサン、及びこれらに非イオン性基やアニオン性基を持つモノマーを共重合する等したこれらの誘導体等が挙げられる。
【0096】
ゴム粒子にシリコーンゴム粒子を使用する場合は、シリコーンゴム粒子の水分散液として作製したものを用いることが好ましい。
【0097】
シリコーンゴム粒子の水分散液の調製方法には特に限定はなく、公知のシリコーンゴム粒子の水分散液を調製する方法が用いられる。例えば、複合粒子のところで説明した硬化性液状シリコーン組成物を、前記した界面活性剤及び又は前記した水溶性高分子を用いて水中に乳化した後、硬化反応させることによって製造することができる。
【0098】
付加反応による硬化でシリコーンゴム粒子の水分散液とする場合、複合粒子のところで説明したアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン(A)、ケイ素原子結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン(B)とからなる硬化性液状シリコーン組成物に、前記した界面活性剤及び又は前記した水溶性高分子と、水を添加し乳化を行い、エマルジョンとした後に白金系触媒を添加して付加重合させる方法が挙げられる。硬化性液状シリコーン組成物に予め白金族金属系触媒を配合しておく方法でもよいが、その場合には、温度の調整、触媒量の調整や制御剤の配合等により、乳化が終了するまでに反応が進行しないようにする必要がある。
【0099】
有機樹脂粒子と、ゴム粒子と、カチオン性物質と、アルカリ性物質と、水とを配合した混合液中、有機樹脂粒子は、配合される水100質量部に対して、3~150質量部が好ましく、5~50質量部がより好ましい。3質量部以上では製造効率が高くなり、150質量部以下では水分散液(混合液)の動粘度が高くなり過ぎず、ゴム粒子を付着させやすくなる。ゴム粒子の量は、有機樹脂粒子の表面に付着させる量とすればよい。
【0100】
[カチオン性物質]
複合粒子の製造時に配合されるカチオン性界面活性剤および/またはカチオン性水溶性高分子は、加水分解したテトラアルコキシシランの縮合反応を促進し、シリカを生成させる作用がある。また、生成したシリカを有機樹脂粒子およびゴム粒子表面に吸着させる作用や有機樹脂粒子とゴム粒子を吸着させる作用があると推測される。
【0101】
カチオン性界面活性剤およびカチオン性水溶性高分子は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。有機樹脂粒子表面にゴム粒子を多く付着できることから、カチオン性界面活性剤とカチオン性水溶性高分子の両方を用いることが好ましい。
【0102】
カチオン性界面活性剤は、複合粒子の製造方法の説明中にて前記したものが挙げられるが、アルキルトリメチルアンモニウム塩が好ましく、そのなかでもラウリルトリメチルアンモニウム塩及びセチルトリメチルアンモニウム塩がより好ましい。
【0103】
カチオン性水溶性高分子は、複合粒子の製造方法の説明中にて前記したものが挙げられるが、それらの中でも、非イオン性基を持つモノマーを使用しない重合体が好ましく、さらに好ましくは、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドの重合体である。
【0104】
カチオン性物質(カチオン性界面活性剤および/またはカチオン性水溶性高分子)の量は、混合液中に配合される水100質量部に対し、0.0001~2.0質量部が好ましく、より好ましくは0.001~1.0質量部の範囲である。0.0001質量部~2.0質量部の配合量であれば、有機樹脂粒子表面にゴム粒子が付着し、またシリカによる固着が十分なものとなる。
【0105】
さらには、混合液中に配合される水100質量部に対し、カチオン性界面活性剤が0.001~1.9質量部およびカチオン性水溶性高分子が0.0001~1.0質量部であることが好ましく、より好ましくはカチオン性界面活性剤が0.01~1.0質量部およびカチオン性水溶性高分子が0.001~0.5質量部、さらに好ましくはカチオン性界面活性剤が0.05~0.5質量部およびカチオン性水溶性高分子が0.01~0.2質量部である。
【0106】
なお、上述のように、予め有機樹脂粒子およびゴム粒子を水に分散させて水分散液とするためにカチオン性界面活性剤および/またはカチオン性水溶性高分子を使用した場合、それで所望の種類および量のカチオン性界面活性剤および/またはカチオン性水溶性高分子でないのであれば追加添加し、所望の種類および量となっているのであれば追加添加する必要はない。
【0107】
カチオン性界面活性剤および/またはカチオン性水溶性高分子は、有機樹脂粒子、ゴム粒子、アルカリ性物質、および水との混合液に配合しておいてもよいが、後述するテトラアルコキシシランの添加時に同時に添加してもよい。
【0108】
[アルカリ性物質]
アルカリ性物質は、テトラアルコキシシランの加水分解・縮合反応のための触媒である。
【0109】
アルカリ性物質は特に限定されず、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化バリウム等のアルカリ土類金属水酸化物;炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩;アンモニア;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等のテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド;又はモノメチルアミン、モノエチルアミン、モノプロピルアミン、モノブチルアミン、モノペンチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン等のアミン類等を使用することができる。中でも、揮発させることにより、得られる複合粒子の粉末から容易に除去できることから、アンモニアが最も適している。アンモニアとしては、市販されているアンモニア水溶液を用いることができる。
【0110】
アルカリ性物質の配合量は、少なくとも該アルカリ性物質と、有機樹脂粒子と、ゴム粒子と、カチオン性界面活性剤および/またはカチオン性水溶性高分子と、水とを配合した混合液のpHが9.0~12.0となる量が好ましく、9.5~11.5となる量がより好ましい。pHが9.0~12.0となる量のアルカリ性物質を添加すると、テトラアルコキシシランの加水分解・縮合反応の進行および有機樹脂粒子表面へのゴム粒子の固着が十分なものとなる。
【0111】
[テトラアルコキシシラン]
本発明の複合粒子の製造方法では、有機樹脂粒子と、ゴム粒子と、カチオン性界面活性剤および/またはカチオン性水溶性高分子と、アルカリ性物質と、水を配合した混合液に、テトラアルコキシシランを添加する。
【0112】
テトラアルコキシシランは、アルカリ性物質の触媒作用により加水分解・縮合反応し、シリカとなる。テトラアルコキシシランの添加後、テトラアルコキシシランの加水分解・縮合反応により生成するシリカは有機樹脂粒子の表面および/又はゴム粒子の表面上に形成され、それと共に有機樹脂粒子表面へのゴム粒子の吸着が起こり、それにより、有機樹脂粒子表面にゴム粒子がシリカで固着された状態となる。
【0113】
テトラアルコキシシランは、Si(OR6)4で表される。式中のR6はアルキル基である。アルキル基としては、炭素数1~6のアルキル基が好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられるが、反応性の点から、メチル基、エチル基であることがより好ましい。すなわち、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランがより好ましく、テトラメトキシシランがさらに好ましい。テトラアルコキシシランは、アルコキシ基の一部又は全部が加水分解したものを使用してもよい。さらに、一部が縮合したものを使用してもよい。
【0114】
テトラアルコキシシランの添加量は、特に限定はないが、加水分解・縮合反応後のシリカの量が、上述のゴム粒子の量に対する量となるようにすればよい。
【0115】
[加水分解・縮合反応]
有機樹脂粒子と、ゴム粒子と、カチオン性界面活性剤および/またはカチオン性水溶性高分子と、アルカリ性物質と、水を配合した混合液を撹拌しながら、テトラアルコキシシランを添加して加水分解・縮合反応を行う。テトラアルコキシシランは、徐々に滴下して添加してもよく、水に溶解させた形態又は水に分散させた形態で添加してもよく、アルコール等の水溶性有機溶剤を配合したものを添加してもよい。
【0116】
攪拌は、有機樹脂粒子同士およびゴム粒子同士の凝集を防ぐ観点から、パドル翼、プロペラ翼、後退翼、錨型翼等を用いる緩い攪拌とすることがよいが、有機樹脂粒子、ゴム粒子およびテトラアルコキシシランが、混合液中に分散される程度の攪拌強度は必要とされる。
【0117】
テトラアルコキシシランを混合液に添加する時の温度は、0~60℃であることが好ましく、より好ましくは0~39℃である。この温度が、0℃以上であれば混合液が凝固するおそれがなく、60℃以下であれば得られた粒子が凝集を起こすおそれがない。
【0118】
有機樹脂粒子およびゴム粒子の水への分散性を向上させる目的や有機樹脂粒子表面にゴム粒子を均一に付着させる目的で、混合液にアルコール等の水溶性有機溶剤を配合してもよい。
【0119】
シリル化剤により表面処理した粒子とする場合には、仕上がった複合粒子に処理してもよいが、テトラアルコキシシランを混合液に添加した後に、シリル化剤を添加して処理してもよい。シリル化剤としては、例えば、トリメチルメトキシシラン、トリメチルシラノール、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0120】
テトラアルコキシシランを添加終了後、加水分解・縮合反応が終了するまで、しばらく攪拌を続けておくことが好ましい。反応を促進させるために40~100℃で加熱してもよいし、アルカリ性物質を追加してもよい。その後必要であれば酸性物質を投入して中和してもよい。
【0121】
加水分解・縮合反応後、水分を除去する。水分の除去は、例えば、反応後の混合液を常圧下又は減圧下に加熱することにより行うことができ、具体的には、混合液を加熱下で静置して水分を除去する方法、混合液を加熱下で攪拌流動させながら水分を除去する方法、スプレードライヤーのように熱風気流中に混合液を噴霧、分散させる方法、流動熱媒体を利用する方法等が挙げられる。なお、この操作の前処理として、加熱脱水、加圧ろ過等の濾過分離、遠心分離、デカンテーション等の方法で混合液を濃縮してもよいし、必要ならば混合液を水やアルコール等で洗浄してもよい。
【0122】
反応後の混合液から水分を除去することにより得られた粉体が凝集している場合には、ジェットミル、ボールミル、ハンマーミル等の粉砕機で解砕又は分級するとよい。
【0123】
[複合粒子を含有する化粧料]
本発明の化粧料は前記複合粒子を含有することを特徴とする。以下、本発明の化粧料について詳細に説明する。なお、本発明において、成分名を化粧品表示名称又はInternational Nomenclature of Cosmetic Ingredient(INCI)で記載する場合がある。化粧品表示名称とINCIが対応する場合は英語記載を省略する場合がある。
【0124】
本発明は各種化粧料に適用されるが、特に好ましくはスキンケア化粧料、メイクアップ化粧料、制汗化粧料、紫外線防御化粧料等の皮膚に外用される化粧料および毛髪化粧料等の毛髪に外用される化粧料である。スキンケア化粧料としては、例えば、化粧水、乳液、クリーム、クレンジング、パック、オイルリキッド、マッサージ料、美容液、美容オイル、洗浄剤、脱臭剤、ハンドクリーム、リップクリーム、しわ隠し等が挙げられる。メイクアップ化粧料としては、例えば、メイクアップ下地、コンシーラー、白粉、パウダーファンデーション、アイカラー、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、口紅等が挙げられる。制汗化粧料としては、例えば、ロールオンタイプ、クリームタイプ、溶液タイプ、スティックタイプ等の制汗化粧料が挙げられる。紫外線防御化粧料としては、例えば、日焼け止めオイル、日焼け止め乳液、日焼け止めクリーム等が挙げられる。毛髪化粧料としては、例えば、シャンプー、リンス、トリートメント、セット剤等が挙げられる。
【0125】
本発明の化粧料の形態は、例えば、粉体、油性液体、油中水型エマルション、水中油型エマルション、非水エマルション、W/O/W型、O/W/O型等のマルチエマルション等のいずれであってもよい。また、本発明の化粧料の性状としては、液状、乳液状、クリーム状、固形状、ペースト状、ゲル状、粉末状、プレス状、多層状、ムース状、スプレー状、スティック状、ペンシル状等の種々の性状を選択することができる。
【0126】
必須成分を含有する化粧料であれば特に限定されるものではないが、例えば、スキンケア、リキッドファンデーション、パウダーファンデーション、コンシーラー、口紅等、及びこれらに日焼け止め性能を付与した種々の製品に応用することが可能である。
【0127】
本発明の化粧料は、通常の化粧料に使用される種々の成分を含有することができる。例えば、(1)油剤、(2)水性成分、(3)界面活性剤、(4)本発明以外の粉体、(5)架橋型オルガノポリシロキサンと室温で液状の油剤からなる組成物、(6)皮膜形成剤、(7)紫外線吸収散乱剤、(8)その他の添加剤を含んでよい。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用い得る。
【0128】
(1)油剤
油剤は、揮発性でも不揮発性でも良く、室温(25℃)で固体、半固体、液状、いずれであってもよく、例えば、シリコーンオイル、シリコーンワックス、天然動植物油脂類及び半合成油脂、炭化水素油、高級アルコール、脂肪酸、エステル油、フッ素系油剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
【0129】
本発明の複合粒子は、表面のゴム粒子が各種液状油剤の吸油性が高い為、液状油剤を吸油することにより、油剤のべたつき感やギラつきを抑制し、使用感の改善効果が高い。また、油の粘度を調整したり、ムース状等の種々の性状を得ることができる。本発明に用いられる複合粒子をそのまま化粧料成分として含有することもできるが、化粧料に所望される使用感を発現させる目的のために、複合粒子及び前記油性成分を含む油性ゲル組成物を別途調製し、当該油性ゲル組成物の形態で前記複合粒子及び前記油性成分を含有する化粧料を調製してもよい。
【0130】
・シリコーンオイル
シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチコン(INCI)、トリシロキサン(INCI)、メチルトリメチコン(INCI)、エチルトリシロキサン(INCI)、エチルメチコン(INCI)、へキシルジメチコン(INCI)等のアルキル変性シリコーン、カプリリルメチコン(INCI)等の長鎖アルキル変性シリコーン、フェニルトリメチコン(INCI)、ジフェニルジメチコン(INCI)、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン(INCI)、テトラフェニルジメチルジシロキサン(INCI)、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の低粘度から高粘度の直鎖或いは分岐状のオルガノポリシロキサン、シクロテトラシロキサン(INCI),シクロペンタシロキサン(INCI)、シクロヘキサシロキサン(INCI)等の環状オルガノポリシロキサン、アモジメチコン(INCI)、アミノプロピルジメチコン(INCI)等のアミノ変性オルガノポリシロキサン、PCAジメチコン(INCI)等のピロリドン変性オルガノポリシロキサン、ピロリドンカルボン酸変性オルガノポリシロキサン、高重合度のガム状ジメチルポリシロキサン、ガム状アミノ変性オルガノポリシロキサン、ガム状のジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体等のシリコーンゴム、及びシリコーンガムやゴムの低粘度オルガノポリシロキサン溶液、アミノ酸変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、シリコーン樹脂及びシリコーンレジンの溶解物等が挙げられる。
【0131】
市販されているシリコーンオイルの例としては、信越化学工業(株)製:KF-96L-1cs、KF-96L-1.5cs、KF-96L-2cs、KF-96A-6cs、KF-4422、KF-54、KF-54HV、KF-56A、KF-995等が挙げられる。
【0132】
・固体状の油性成分
本発明において、化粧料を固化させたい場合には、25℃で固体状の油性成分を配合することが好ましい。25℃で固体状の油性成分としては、好ましくは40℃以上、より好ましくは60~110℃の融点を有するもので、ワックス、炭化水素、エステル、高級アルコール、高級脂肪酸を挙げることができ、通常化粧料に配合できる原料であれば、特に限定されない。
【0133】
具体的には、カルナウバロウ(INCI:Copernicia Cerifera (Carnauba) Wax)、サトウキビロウ、キャンデリラロウ(INCI:Euphorbia Cerifera (Candelilla) Wax)、精製キャンデリラロウ、ライスワックス、木ロウ、ホホバワックス、カポックロウ、コメヌカロウ、シロヤマモモ果実ロウ、シアバター、カカオ脂、モクロウ(INCI:Rhus Succedanea Fruit Wax)、モンタンロウ(INCI:Montan Wax)、イソステアリン酸水添ヒマシ油等の植物性ワックス、ミツロウ、牛脂、牛骨脂、豚脂(INCI:Lard)、馬脂(INCI:Horse Fat)、羊脂、ラノリン(INCI:Lanolin)、チュウハクロウ、セラックロウ、鯨ロウ等の動物性ワックス、ラノリンエステル、ラノリン脂肪酸エステル、ミツロウ酸エステルなどの半合成ワックス、硬化ヒマシ油、硬化ヤシ油等の硬化油、固体パラフィン、ポリエチレン、セレシン、オゾケライト、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素系ワックス、合成ミツロウなどのワックスエステル、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル等のアミノ酸ステアリルアルコール、ステアリン酸、ベヘニン酸等の脂肪酸、及び、アクリル-シリコーングラフト又はブロック共重合体のアクリルシリコーン樹脂等のシリコーンワックス(信越化学工業(株)製:アクリル-シリコーングラフト共重合体:KP-561P,562P等)、あるいは、これらの誘導体が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上であることが好ましい。
【0134】
・天然動植物油剤及び半合成油剤
天然動植物油剤及び半合成油剤としては、アボガド油(:表示名称(INCI:Persea Gratissima (Avocado) Oil))、アマニ油(:表示名称(INCI:Linum Usitatissimum (Linseed) Seed Oil))、アーモンド油(:表示名称(INCI:Prunus Amygdalus Dulcis (Sweet Almond) Oil))、エゴマ油(表示名称)、オリーブ油(:表示名称(INCI:Olea Europaea (Olive) Fruit Oil))、アメリカガヤ油(:表示名称(INCI:Torreya Californica (California Nutmeg) Oil))、コウスイガヤ油(:表示名称(INCI:Cymbopogon Nardus (Citronella) Oil))、カヤ種子油(:表示名称(INCI:Torreya Nucifera Seed Oil))、キョウニン油(:表示名称(INCI:Kyounin Yu))、コムギ胚芽油(:表示名称(INCI:Triticum Vulgare (Wheat) Germ Oil))、ゴマ油(:表示名称(INCI:Sesamum Indicum (Sesame) Seed Oil))、コムギ胚芽油(:表示名称(INCI:Triticum Vulgare (Wheat) Germ Oil))、コメ胚芽油(:表示名称(INCI:Oryza Sativa (Rice) Germ Oil))、コメヌカ油(:表示名称(INCI:Oryza Sativa (Rice) Bran Oil))、サザンカ油(:表示名称(INCI:Camellia Kissi Seed Oil))、サフラワー油(:表示名称(INCI:Carthamus Tinctorius (Safflower) Seed Oil))、ダイズ油(:表示名称(INCI:Glycine Soja(Soybean)Oil))、チャ実油(:表示名称(INCI:Camellia Sinensis Seed Oil))、ツバキ油(:表示名称(INCI:Camellia Japonica Seed Oil))、月見草油(:表示名称(INCI:Oenothera Biennis (Evening Primrose) Oil))、ナタネ油(表示名称)、トウモロコシ胚芽油(:表示名称(INCI:Zea Mays (Corn) Germ Oil))、コムギ胚芽油(:表示名称(INCI:Triticum Vulgare (Wheat) Germ Oil))等の胚芽油、パーシック油(表示名称)、パーム油(:表示名称(INCI:Elaeis Guineensis (Palm) Oil))、パーム核油(:表示名称(INCI:Elaeis Guineensis (Palm) Kernel Oil))、ヒマシ油(:表示名称(INCI:Ricinus Communis (Castor) Seed Oil))、ヒマワリ油(:表示名称(INCI:Helianthus Annuus (Sunflower) Seed Oil))、ブドウ種子油(:表示名称(INCI:Vitis Vinifera (Grape) Seed Oil))、ホホバ種子油(:表示名称(INCI:Simmondsia Chinensis (Jojoba) Seed Oil))、マカデミア種子油(:表示名称(INCI:Macadamia Ternifolia Seed Oil))、メドウフォーム油(:表示名称(INCI:Limnanthes Alba (Meadowfoam) Seed Oil))、綿実油(:表示名称(INCI:Gossypium Herbaceum (Cotton) Seed Oil))、ヤシ油(:表示名称(INCI:Cocos Nucifera (Coconut) Oil))、ピーナッツ油(:表示名称(INCI:Arachis Hypogaea (Peanut) Oil))などの天然植物油、サメ肝油(:表示名称(INCI:Shark Liver Oil))、タラ肝油(:表示名称(INCI:Cod Liver Oil))、魚肝油(:表示名称(INCI:Fish Liver Oil))、タートル油(:表示名称(INCI:Turtle Oil))、ミンク油(:表示名称(INCI:Mink Oil))、卵黄油(:表示名称(INCI:Egg Oil))などの天然動物油、水添ヤシ油(:表示名称(INCI:Hydrogenated Coconut Oil))、液状ラノリン(:表示名称(INCI:Lanolin Oil))等の半合成油脂等が挙げられる。
【0135】
・炭化水素油
炭化水素油としては、例えば、直鎖状又は分岐状の炭化水素油が挙げられ、揮発性の炭化水素油であっても不揮発性の炭化水素油であってもよい。具体的には、オレフィンオリゴマー(INCI)、(C13,14)イソパラフィン(INCI)等のイソパラフィン、イソドデカン(INCI)、ウンデカン(INCI)、ドデカン(INCI)、イソヘキサデカン(INCI)、水添ポリイソブテン(:表示名称(INCI:Hydrogenated Polyisobutene))、スクワラン(INCI)、ミネラルオイル(INCI)、ヤシアルカン(INCI)、(C13-15)アルカン(INCI)などのアルカン等が挙げられる。
【0136】
・高級アルコール類
高級アルコール類としては、例えば、炭素原子数が好ましくは6以上、より好ましくは10~30のアルコール類が挙げられる。高級アルコール類の具体例としては、ラウリルアルコール(INCI)、ミリスチルアルコール(INCI)、パルミチルアルコール(INCI)、ステアリルアルコール(INCI)、ベヘニルアルコール(INCI)、オレイルアルコール(INCI)、イソステアリルアルコール(INCI)、オクチルドデカノール(INCI)、コレステロール(INCI)、フィトステロールズ(INCI)、バチルアルコール(INCI)等が挙げられる。
【0137】
・エステル油
エステル油としては、アジピン酸ジイソブチル(:表示名称(INCI:Diisobutyl Adipate))、アジピン酸ジヘキシルデシル(表示名称)、アジピン酸ジヘプチルウンデシル(:表示名称(INCI:Diheptylundecyl Adipate))、イソステアリン酸イソステアリル(:表示名称(INCI:Isostearyl Isostearate))等のモノイソステアリン酸n-アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル(:表示名称(INCI:Isocetyl Isostearate))、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン(:表示名称(INCI:Trimethylolpropane Triisostearate))、ジエチルヘキサン酸グリコール(:表示名称(INCI:Glycol Diethylhexanoate))、エチルヘキサン酸セチル(:表示名称(INCI:Cetyl Ethylhexanoate))、トリエチルヘキサン酸トリメチロールプロパン(:表示名称(INCI:Trimethylolpropane Triethylhexanoate))、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル(:表示名称(INCI:Pentaerythrityl Tetraethylhexanoate))、オクタン酸セチル(:表示名称(INCI:Cetyl Ethylhexanoate))、ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシル(:表示名称(INCI:Octyldodecyl Stearoyl Stearate))等のオクチルドデシルエステル、オレイン酸オレイル(:表示名称(INCI:Oleyl Oleate))、オレイン酸オクチルドデシル(:表示名称(INCI:Octyldodecyl Oleate))、オレイン酸デシル(:表示名称(INCI:Decyl Oleate))、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール(:表示名称(INCI:Neopentyl Glycol Diethylhexanoate))、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール(:表示名称(INCI:Neopentyl Glycol Dicaprate))、リンゴ酸ジイソステアリル(:表示名称(INCI:Diisostearyl Malate))、クエン酸トリエチル(:表示名称(INCI:Triethyl Citrate))、コハク酸ジエチルヘキシル(:表示名称(INCI:Diethylhexyl Succinate))、酢酸アミル(:表示名称(INCI:Amyl Acetate))、酢酸エチル(:表示名称(INCI:Etyl Acetate))、酢酸ブチル(:表示名称(INCI:Butyl Acetate))、ステアリン酸イソセチル(:表示名称(INCI:Isocetyl Stearate))、ステアリン酸ブチル(:表示名称(INCI:Butyl Stearate))、セバシン酸ジイソプロピル(:表示名称(INCI:Diisopropyl Sebacate))、セバシン酸ジエチルヘキシル(:表示名称(INCI:Diethylhexyl Sebacate))、乳酸セチル(:表示名称(INCI:Cetyl Lactate))、乳酸ミリスチル(:表示名称(INCI:Myristyl Lactate))、イソノナン酸イソノニル(:表示名称(INCI:Isononyl Isononanoate))、イソノナン酸イソトリデシル(:表示名称(INCI:Isotridecyl Isononanoate))、パルミチン酸イソプロピル(:表示名称(INCI:Isopropyl Palmitate))、パルミチン酸エチルヘキシル(:表示名称(INCI:Ethylhexyl Isopalmitate))、パルミチン酸ヘキシルデシル(:表示名称(INCI:Isocetyl Palmitate、Hexyldecyl Palmitate))等のパルミチン酸エステル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル(:表示名称(INCI:Cholesteryl Hydroxystearate))、ミリスチン酸イソプロピル(:表示名称(INCI:Isopropyl Myristate))、ミリスチン酸オクチルドデシル(表示名称(INCI:Octyldodecyl Myristate))、ミリスチン酸ミリスチル(:表示名称(INCI:Myristyl Myristate))等のミリスチン酸エステル、ラウリン酸エチルへキシル(:表示名称(INCI:Ethylhexyl Laurate))、ラウリン酸ヘキシル(:表示名称(INCI:Hexyl Laurate))、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル(:表示名称(INCI:Dioctyldodecyl Lauroyl Glutamate))、ラウロイルサルコシンイソプロピルエステル(:表示名称(INCI:Isopropyl Lauroyl Sarcosinate))、(カプリル酸/カプリン酸)ヤシアルキル(:表示名称(INCI:Coco-Caprylate・Caprate))等が挙げられる。
【0138】
また、エステル油の中で、グリセライド油としては、トリエチルヘキサノイン(INCI)、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル(:表示名称(INCI:Caprylic/Capric Triglyceride))、ココグリセリル(INCI)、(カプリル酸/カプリン酸/コハク酸)トリグリセリル(:表示名称(INCI:Caprylic/Capric/Succinic Triglyceride))、(カプリル酸/カプリン酸)グリセリズ(:表示名称(INCI:Caprylic/Capric Glycerides))等が挙げられる。
【0139】
・フッ素系油剤
フッ素系油剤としては、パーフルオロデカリン(INCI)、パーフルオロノニルジメチコン(INCI)、パーフルオロメチルシクロペンタン(INCI)等が挙げられる。
【0140】
・紫外線吸収剤
紫外線吸収剤としては、オキシベンゾン-1(:表示名称(INCI:Benzophenone-1))、オキシベンゾン-2(:表示名称(INCI:Benzophenone-2))、オキシベンゾン-3(:表示名称(INCI:Benzophenone-3))、オキシベンゾン-4(:表示名称(INCI:Benzophenone-4))、オキシベンゾン-5(:表示名称(INCI:Benzophenone-5))、オキシベンゾン-6(:表示名称(INCI:Benzophenone-6))、オキシベンゾン-9(:表示名称(INCI:Benzophenone-9))、ホモサレート(INCI)、オクトクリレン(INCI)、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン(:表示名称(INCI:Butyl Methoxydibenzoylmethane))、サリチル酸エチルヘキシル(:表示名称(INCI:Ethylhexyl Salicylate))、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル(:表示名称(INCI:Diethylamino Hydroxybenzoyl Hexyl Benzoate))、ポリシリコーン-15(INCI)、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸オクチル(:表示名称(INCI:Ethylhexyl Dimethoxybenzylidene Dioxoimidazolidine Propionate))、テレフタリリデンジカンフルスルホン酸(:表示名称(INCI:Terephthalylidene Dicamphor Sulfonic Acid))、エチルヘキシルトリアゾン(INCI)、トリメトキシケイ皮酸メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルイソペンチル(:表示名称(INCI:Isopentyl Trimethoxycinnamate Trisiloxane))、ドロメトリゾールトリシロキサン(INCI)、ジメチルPABAエチルヘキシル(:表示名称(INCI:Ethylhexyl Dimethyl PABA))、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル(:表示名称(INCI:Isopropyl Methoxycinnamate))、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(:表示名称(INCI:Ethylhexyl Methoxycinnamate))、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(INCI)、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸(:表示名称(INCI:Phenylbenzimidazole Sulfonic Acid))、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール(INCI)、ジメトキシケイ皮酸エチルヘキサン酸グリセリル(:表示名称(INCI:Glyceryl Ethylhexanoate Dimethoxycinnamate))、グリセリルPABA(INCI)、ジイソプロピルケイ皮酸メチル(:表示名称(INCI:Diisopropyl Methyl Cinnamate))、シノキサート(INCI)、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸エチルヘキシル(:表示名称(INCI:Ethylhexyl Dimethoxybenzylidene Dioxoimidazolidine Propionate))等が挙げられる。
【0141】
(2)水性成分
水性成分は、通常化粧料に配合できる水性成分であれば、特に限定されない。具体的には、水、エタノール(:表示名称(INCI:Alcohol))、イソプロパノール(:表示名称(INCI:Isopropyl Alcohol))等、炭素原子数が好ましくは2~5の低級アルコール、ソルビトール(INCI)、マルトース(INCI)、キシリトール(INCI)等の糖アルコールが挙げられる。また、BG(:表示名称(INCI:Butylene Glycol))、PG(:表示名称(INCI:Propylene Glycol))、DPG(:表示名称(INCI:Dipropylene Glycol))、ペンチレングリコール(INCI)、1,10-デカンジオール(INCI)、オクタンジオール(INCI)、1,2-ヘキサンジオール(INCI)、エリスリトール(INCI)、グリセリン(INCI)、ジグリセリン(INCI)、ポリエチレングリコール等の多価アルコール;グルコース(INCI)、グリセリルグルコシド(INCI)、ベタイン(INCI)、コンドロイチン硫酸Na(:表示名称(INCI:Sodium Chondroitin Sulfate))、PCA-Na(:表示名称(INCI:Sodium PCA))、メチルグルセスー10(INCI)、メチルグルセスー20(INCI)、ヒアルロン酸、卵黄レシチン、大豆レシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴリン脂質等の保湿剤が挙げられる。
【0142】
(3)界面活性剤
界面活性剤としては、非イオン性、アニオン性、カチオン性及び両性の活性剤があるが、特に制限されるものではなく、通常の化粧料に使用されるものであれば、いずれのものも使用することができる。これらの界面活性剤の中でも、非架橋型シリコーン界面活性剤、あるいは架橋型シリコーン界面活性剤から選ばれる1種または2種以上が、安定性な化粧料を得ることができるため、好ましい。何れの場合においても界面活性剤の配合量としては、化粧料全体の0.1~20質量%が好ましい。0.1%以上であれば、分散や乳化の機能を十分に果たすことができ、20質量%以下であれば化粧料がべたついた使用感になる恐れがないために好ましい。界面活性剤のHLBは、限定されないが化粧料の耐水性を維持するという目的から2~14.5が好ましい。
【0143】
非架橋型シリコーン界面活性剤としては、直鎖又は分岐状のシリコーン主鎖のメチル基の一部をポリエチレングリコールやポリグリセリンなどの親水基で置換したものであり、具体的には直鎖又は分岐状ポリオキシエチレン変性オルガノポリシロキサン、直鎖又は分岐状ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン変性オルガノポリシロキサン、直鎖又は分岐状ポリオキシエチレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、直鎖又は分岐状ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、直鎖又は分岐状ポリグリセリン変性オルガノポリシロキサン、直鎖又は分岐状ポリグリセリン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、直鎖又は分岐状ピロリドン変性オルガノポリシロキサンであることが好ましい。
【0144】
PEG-11メチルエーテルジメチコン(INCI)、PEG/PPG-20/22ブチルエーテルジメチコン(INCI)、PEG-3ジメチコン(INCI)、PEG-10ジメチコン(INCI)、PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(INCI)、ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(INCI)、セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン(INCI)、ポリグリセリル-3ジシロキサンジメチコン(INCI)、ポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(INCI)、ラウリルポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(INCI)等が挙げられる。
【0145】
市販されているものの例としては、信越化学工業(株)製:KF-6011、KF―6011P、KF―6012、KF-6015、KF-6017、KF-6043、KF-6028、KF-6038、KF-6048、KF-6100、KF-6104、KF-6106、KF-6105、KF-6115等が挙げられる。
【0146】
架橋型シリコーン界面活性剤としては、例えば、(ジメチコン/(PEG-10/15))クロスポリマー(INCI)、(PEG-15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー(INCI)、(PEG-10/ラウリルジメチコン)クロスポリマー(INCI)、(PEG-15/ラウリルポリジメチルシロキシエチルジメチコン)クロスポリマー(INCI)、(ジメチコン/ポリグリセリン-3)クロスポリマー(INCI)、(ラウリルジメチコン/ポリグリセリン-3)クロスポリマー(INCI)、(ポリグリセリン-3/ラウリルポリジメチルシロキシエチルジメチコン)クロスポリマー(INCI)等が挙げられる。
【0147】
また、架橋型シリコーン界面活性剤を用いる場合には、当該架橋型シリコーン界面活性剤と室温で液状の油剤からなる組成物において、架橋型シリコーン界面活性剤は、液状油に対し、自重以上の該液状油剤を含んで膨潤することが好ましい。
【0148】
当該液状油剤としては、酸化防止剤成分の(1)油剤中の液状のシリコーン油、炭化水素油、エステル油、天然動植物油、半合成油等、フッ素系油を用いることができ、例えば、シクロペンタシロキサン(INCI)、ジメチコン(INCI)、ミネラルオイル(INCI)、イソドデカン(INCI)、イソヘキサデカン(INCI)、トリエチルヘキサノイン(INCI)、イソノナン酸イソトリデシル(:表示名称(INCI:Isotridecyl Isononanoate))、スクワラン(INCI)等が挙げられる。
【0149】
市販されている架橋型シリコーン界面活性剤が液状油剤を含んで膨潤するものの例としては、信越化学工業(株)製:KSG-210、KSG-240、KSG-270、KSG-310、KSG-320、KSG-330、KSG-340、KSG-320Z、KSG-350Z、KSG-710、KSG-810、KSG-820、KSG-830、KSG-840、KSG-820Z、KSG-850Z等が挙げられる。
【0150】
(4)粉体
粉体としては、着色顔料、無機粉体、金属粉体、有機粉体、無機・有機複合粉体等が挙げられる。具体的には次の通りである。
【0151】
・着色顔料
着色顔料としては、通常、化粧料の着色を目的に使用される顔料であれば、特に限定はなく、赤色の酸化鉄(:表示名称(INCI:Iron Oxides))、黄色の酸化鉄(:表示名称(INCI:Iron Oxides))、白色の酸化チタン(:表示名称(INCI:Titanium Dioxide))、黒色の酸化鉄(:表示名称(INCI:Iron Oxides))、グンジョウ(:表示名称(INCI:Ultramarines))、コンジョウ(:表示名称(INCI:Ferric Ferrocyanide, Ferric Ammonium Ferrocyanide))、マンガンバイオレット(:表示名称(INCI:Manganese Violet))、チタン酸コバルト(:表示名称(INCI:Cobalt Titanium Oxide))、水酸化クロム(:表示名称(INCI:Chromium Hydroxide Green))、酸化クロム(:表示名称(INCI:Chromium Oxide Greens))、酸化(Al/コバルト)(:表示名称(INCI:Cobalt Aluminum Oxide))、チタン酸コバルト(:表示名称(INCI:Cobalt Titanium Oxide))、(チタン/酸化チタン)焼成物(:表示名称(INCI:Titanium/Titanium Dioxide))、チタン酸(Li/コバルト)(:表示名称(INCI:Lithium Cobalt Titanate))、チタン酸コバルト(:表示名称(INCI:Cobalt Titanium Oxide))、(酸化鉄/酸化チタン)焼結物(:表示名称)、酸化鉄ドープ酸化チタン(:表示名称(INCI:Iron Oxides,Titanium Dioxide))等の異種金属がドーピングされた複合物、窒化チタン(:表示名称(INCI:Titanium Nitride))、水酸化第一鉄(:表示名称(INCI:Iron Hydroxide))、γ-酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄土等の無機黄色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの等の有色顔料等、いずれのものも使用することができる。
【0152】
また、顔料の形状としては、球状、略球状、棒状、紡錘状、花弁状、短冊状、不定形状等、何れの形状であっても良く、化粧料に色を付与することが可能であれば、その幾何学的態様には特に限定はない。
【0153】
・無機粉体
無機粉体としては、酸化ジルコニウム(:表示名称(INCI:Zirconium Dioxide))、酸化亜鉛(:表示名称(INCI:Zinc Oxide))、酸化セリウム(:表示名称(INCI:Cerium Oxide))、酸化Mg(:表示名称(INCI:Magnesium Oxide))、硫酸Ba(:表示名称(INCI:Barium Sulfate))、硫酸カルシウム(:表示名称(INCI:Calcium Carbonate))、硫酸Mg(:表示名称(INCI:Magnesium Sulfate))、炭酸Ca(:表示名称(INCI:Calcium Carbonate))、炭酸Mg(:表示名称(INCI:Magnesium Carbonate))、タルク(INCI)、マイカ(INCI)、カオリン(INCI)、合成フルオロフロゴパイト(:表示名称(INCI:Synthetic Fluorphlogopite))、合成金雲母鉄(表示名称)、黒雲母(:表示名称(INCI:Biotite))、ケイ酸K(:表示名称(INCI:Potassium Silicate))、シリカ(INCI)、ケイ酸Al(:表示名称(INCI:Aluminum Silicate))、ケイ酸Mg(:表示名称(INCI:Magnesium Silicate))、ケイ酸(Al/Mg)(:表示名称(INCI:Magnesium Aluminum Silicate))、ケイ酸Ca(:表示名称(INCI:Calcium Silicate))、ケイ酸(Al/Ca/Na)(:表示名称(INCI:Aluminum Calcium Sodium Silicate))、ケイ酸(Li/Mg/Na)(:表示名称(INCI:Lithium Magnesium Sodium Silicate))、ケイ酸(Na/Mg)(:表示名称(INCI:Sodium Magnesium Silicate))、ホウケイ酸(Ca/Al)(:表示名称(INCI:Calcium Aluminum Borosilicate))、ホウケイ酸(Ca/Na)(:表示名称(INCI:Calcium Sodium Borosilicate))、ヒドロキシアパタイト(INCI)、ベントナイト(INCI)、モンモリロナイト(INCI)、ヘクトライト(INCI)、ゼオライト(INCI)、アルミナ(INCI)、水酸化Al(:表示名称(INCI:Aluminum Hydroxide))、窒化ホウ素(:表示名称(INCI:Boron Nitride))、ガラス(:表示名称(INCI:Glass))等からなる微粒子が挙げられる。
【0154】
また、無機着色パール顔料としては、酸化チタン(:表示名称(INCI:Titanium Dioxide))で被覆したマイカ(INCI)、酸化チタン(:表示名称(INCI:Titanium Dioxide))で被覆した合成フルオロフロゴパイト(:表示名称(INCI:Synthetic Fluorphlogopite))等のパール剤や、オキシ塩化ビスマス(:表示名称(INCI:Bismuth Oxychloride))、酸化チタン(:表示名称(INCI:Titanium Dioxide))で被覆したオキシ塩化ビスマス(:表示名称(INCI:Bismuth Oxychloride))、酸化チタン(:表示名称(INCI:Titanium Dioxide))で被覆したタルク(INCI)、魚鱗箔(表示名称)、酸化チタン(:表示名称(INCI:Titanium Dioxide))被覆した着色雲母等のパール顔料が挙げられ、未処理でも一般的に化粧品に使用される公知の表面処理でも特に限定はされない。
【0155】
・金属粉体
金属粉体としては、Al(:表示名称(INCI:Aluminum、Aluminum Powder))、銅(:表示名称(INCI:Copper Powder))、銀(:表示名称(INCI:Silver Powder))、金(:表示名称(INCI:Gold))等からなる金属微粒子が挙げられる。
【0156】
・有機粉体
有機粉体としては、シリコーン、ポリアミド、ポリアクリル酸・アクリル酸エステル、ポリエステル、ポリエチレン(INCI)、ポリプロピレン(INCI)、ポリスチレン(INCI)、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ポリウレタン、ビニル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン、ポリメチルベンゾグアナミン、テトラフルオロエチレン、ポリメチルメタクリレート、セルロース(INCI)、シルク(INCI)、ナイロン(表示名称)、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート等からなる粉体が挙げられる。
【0157】
特に、シリコーンとしては、シリコーン樹脂粒子;ポリメチルシルセスキオキサン(:INCI)、シリコーンゴム粉末、シリコーン樹脂被覆シリコーンゴム粉末;(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー(INCI)、(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリマー(INCI)、ポリシリコーン-1クロスポリマー(INCI)、ポリシリコーン-22(INCI)等が挙げられる。
【0158】
市販されているシリコーンからなる粉体の例としては、信越化学工業(株)製:KMP-590、KMP-591、KMP-592、KMP-597、KMP-598、KSP-100、KSP-101、KSP-102、KSP-105、KSP-300、KSP-411、KSP-441、KM-9729、KM-440等が挙げられる。
【0159】
また、金属石鹸等も挙げられ、具体例としては、ステアリン酸亜鉛(:表示名称(INCI:Zinc Stearate))、ステアリン酸Al(:表示名称(INCI:Aluminum Stearate))、ステアリン酸Ca(:表示名称(INCI:Calcium Stearate))、ステアリン酸Mg(:表示名称(INCI:Magnesium Stearate))、ミリスチン酸亜鉛(:表示名称(INCI:Zinc Myristate))、ミリスチン酸Mg(:表示名称(INCI:Magnesium Myristate))、セチルリン酸(亜鉛/Na)(:表示名称(INCI:Sodium Zinc Cetyl Phosphate))、セチルリン酸K(:表示名称(INCI:Potassium Cetyl Phosphate))等からなる粉体も挙げられる。
【0160】
さらに、有機系色素等も挙げられ、具体例としては、赤3、赤104(1)(:表示名称(INCI:Red 28、Red 28 Lake))、赤106、赤201(:表示名称(INCI:Red 6))、赤202(:表示名称(INCI:Red 7))、赤204、赤205、赤220(:表示名称(INCI:Red 34))、赤226(:表示名称(INCI:Red 30))、赤227(:表示名称(INCI:Red 33、RED 33 Lake ))、赤228(:表示名称(INCI:Red 36))、赤230(1)(:表示名称(INCI:Red 22、Red 22 Lake))、赤230(2)(表示名称)、赤401(表示名称)、赤505(表示名称)、黄4(:表示名称(INCI:Yellow 5))、黄5(:表示名称(INCI:Yellow 6、Yellow 6 Lake))、黄202(1)(:表示名称(INCI:Yellow 8))、黄203(:表示名称(INCI:Yellow 10、Yellow 10 Lake))、黄204(:表示名称(INCI:Yellow 11))、黄401、青1(:表示名称(INCI:Blue 1、Blue 1 Lake))、青2、青201、青205(:表示名称(INCI:Blue 4))、青404(表示名称)、緑3(:表示名称(INCI:Green 3、Green 3 Lake))、緑201(:表示名称(INCI:Green 5))、緑202(:表示名称(INCI:Green 6))、緑204(:表示名称(INCI:Green 8))、緑205(表示名称)、橙201(:表示名称(INCI:Orange 5))、橙203(:表示名称(INCI:Pigment Orange 5))、橙204(表示名称)、橙205(:表示名称(INCI:Orange 4 、Orange 4 Lake))、橙206(:表示名称(INCI:Orange 10))、橙207(:表示名称(INCI:Orange 11))等のタール色素、コチニール(INCI)、ラッカイン酸(:表示名称(INCI:Laccaic Acid))、ベニバナ赤(:表示名称(INCI:Carthamus Tinctorius (Safflower) Flower Extract))、ムラサキ根エキス(:表示名称(INCI:Lithospermum Officinale Root Extract))、クチナシ黄(表示名称)、クチナシ青(:表示名称(INCI:Hydrolyzed Gardenia Florida Extract))等の天然色素が挙げられる。
【0161】
・無機・有機複合粉体
無機・有機複合粉体としては、例えば、無機粉体表面が、公知公用の方法により有機粉体で被覆された複合粉体が挙げられる。
【0162】
なお、上述の粉体は、粒子表面を処理したものも使用できる。また、その表面処理剤は、化粧料の耐水性の観点から疎水性を付与できるものが好ましく、この疎水性を付与する処理剤としては特に限定されず、シリコーン処理剤、ワックス類、パラフィン類、ペルフルオロアルキルとリン酸塩等の有機フッ素化合物、界面活性剤、N-アシルグルタミン酸等のアミノ酸、ステアリン酸アルミニウム、ミリスチン酸マグネシウム等の金属石鹸等の処理剤が挙げられる。
【0163】
より好ましくはシリコーン処理剤で、トリエトキシカプリリルシラン(INCI)等のシラン類またはシリル化剤、ジメチコン(INCI)、メチコン(INCI)、ハイドロゲンジメチコン(INCI)、トリエトキシシリルエチルポリジメチルシロキシエチルジメチコン(INCI)、トリエトキシシリルエチルポリジメチルシロキシエチルヘキシルジメチコン(INCI)、(アクリレーツ/アクリル酸トリデシル/メタクリル酸トリエトキシシリルプロピル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマー(:表示名称(INCI:Acrylates/Tridecyl Acrylate/Triethoxysilylpropyl Methacrylate/Dimethicone Methacrylate Copolymer))等が挙げられる。
【0164】
これらシリコーン処理剤の具体例としては、信越化学工業(株)製:AES-3083、KF-99P、KF-9901、KF-9908、KF-9909、KP-574、KP-541等が挙げられる。
【0165】
更に、上記の表面疎水化処理剤は、単独、あるいは、2種以上を組合せ使用しても良い。
【0166】
表面処理を施した着色顔料の具体例としては、信越化学工業(株)製:KTP-09シリーズ、特に、KTP-09W、09R、09Y、09B等が挙げられる。
【0167】
(5)架橋型オルガノポリシロキサンと室温で液状の油剤から成る組成物
架橋型オルガノポリシロキサンと室温で液状の油剤からなる組成物において、架橋型オルガノポリシロキサンは、液状油に対し、自重以上の該液状油剤を含んで膨潤することが好ましい。当該液状油剤としては、任意成分の(1)油剤中の液状のシリコーン油、炭化水素油、エステル油、天然動植物油、半合成油等、フッ素系油を用いることができ、例えば、シクロペンタシロキサン(INCI)、ジメチコン(INCI)、ミネラルオイル(INCI)、イソドデカン(INCI)、イソヘキサデカン(INCI)、トリエチルヘキサノイン(INCI)、イソノナン酸イソトリデシル(:表示名称(INCI:Isotridecyl Isononanoate))、スクワラン(INCI)等が挙げられる。
【0168】
(5)成分は、前述の(3)成分の架橋型シリコーン界面活性剤とは異なり、分子構造中、ポリエーテル又はポリグリセリン構造を有しない化合物であり、具体例としては、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー(INCI)、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー(INCI)、(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー(INCI)、(ラウリルポリジメチルシロキシエチルジメチコン/ビスビニルジメチコン)クロスポリマー(INCI)等が挙げられる。
【0169】
市販されている架橋型オルガノポリシロキサンと室温で液状の油剤から成る組成物の例としては、信越化学工業(株)製:KSG-15、KSG-1510、KSG-16、KSG-1610、KSG-19、KSG-016F、KSG-18A、KSG-41A、KSG-42A、KSG-43、KSG-44、KSG-042Z、KSG-045Z、KSG-048Z等が挙げられる。
【0170】
(6)皮膜形成剤
皮膜形成剤は、主に化粧料の効果持続性を更に維持させる目的で配合される。特に限定は無いが、撥水性付与の観点からシリコーン系組成物であることが好ましい。具体的には、トリメチルシロキシケイ酸、アクリル-シリコーン皮膜剤、シリコーン変性ノルボルネン、シリコーン変性プルラン、シリコーン変性ポリビニルアルコール等を使用することができる。
【0171】
シリコーン系組成物の皮膜形成剤の例としては、トリメチルシロキシケイ酸(:表示名称(INCI:Trimethylsiloxysilicate))、(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマー(INCI)、(ノルボルネン/トリス(トリメチルシロキシ)シリルノルボルネン)コポリマー(INCI)、トリ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルカルバミド酸プルラン(:表示名称(INCI:Trimethylsiloxysilylcarbamoyl Pullulan))等が挙げられる。
【0172】
当該皮膜形成剤は、事前に室温で液状の油剤で溶解させてから化粧料に配合されても良い。当該液状油剤としては、任意成分の(1)油剤中の液状のシリコーン油、炭化水素油、エステル油、天然動植物油、半合成油等、フッ素系油を用いることができる。
【0173】
市販されているシリコーン皮膜形成剤の具体例としては、信越化学工業(株)製:KF-7312J、KP-545、KP-549、KP-543、NBN-30-ID、TSPL-30-ID,TSPL-30-D5等が挙げられる。
【0174】
(7)紫外線吸収散乱剤
紫外線吸収散乱剤としては微粒子酸化チタン、微粒子鉄含有酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウム及びそれらの複合体等、紫外線を吸収散乱する粒子が挙げられ、これらの紫外線を吸収散乱する粒子をあらかじめ油剤に分散させた分散物を用いることもできる。
【0175】
当該油剤としては、任意成分の(1)油剤中の液状のシリコーン油、炭化水素油、エステル油、天然動植物油、半合成油等、フッ素系油を用いることができる。
【0176】
紫外線を吸収散乱する粒子をあらかじめ油剤に分散させた分散物の具体例としては、信越化学工業(株)製:SPDシリーズ(商品名)、特に、SPD-T5、Z5、T6、Z6、T7等が挙げられる。
【0177】
(8)その他の添加剤
その他の添加剤としては、油溶性ゲル化剤、防腐剤・殺菌剤、制汗剤、香料、塩類、酸化防止剤、pH調整剤、キレート剤、清涼剤、抗炎症剤、美肌用成分(美白剤、細胞賦活剤、肌荒れ改善剤、血行促進剤、皮膚収斂剤、抗脂漏剤等)、ビタミン類、アミノ酸類、核酸、ホルモン、包接化合物等が挙げられる。
【0178】
・油溶性ゲル化剤
油溶性ゲル化剤としては、アルミニウムステアレート、マグネシウムステアレート、ジンクミリステート等の金属セッケン;ラウロイルグルタミン酸(:表示名称(INCI:Lauroyl Glutamic Acid))、α,γ-ジ-n-ブチルアミン等のアミノ酸誘導体;パルミチン酸デキストリン(:表示名称(INCI:Dextrin Palmitate))、イソステアリン酸デキストリン(:表示名称(INCI:Dextrin Isostearate))、ミリスチン酸デキストリン(:表示名称(INCI:Dextrin Myristate))、ステアリン酸イヌリン(:表示名称(INCI:Stearoyl Inulin))、(パルミチン酸/エチルヘキサン酸)デキストリン(:表示名称(INCI:Dextrin Palmitate/Ethylhexanoate))等のデキストリン脂肪酸エステル;ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル;フラクトオリゴ糖ステアリン酸エステル、フラクトオリゴ糖2-エチルヘキサン酸エステル等のフラクトオリゴ糖脂肪酸エステル;モノベンジリデンソルビトール、ジベンジリデンソルビトール等のソルビトールのベンジリデン誘導体;ジステアルジモニウムヘクトライト(INCI)、ステアラルコニウムヘクトライト(INCI)、ヘクトライトの有機変性粘土鉱物;ステアラルコニウムベントナイト(INCI)等が挙げられる。
【0179】
・防腐剤・殺菌剤
防腐剤・殺菌剤としては、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール、イミダゾリジニルウレア、サリチル酸、イソプロピルメチルフェノール、石炭酸、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル、ポリリジン、感光素、銀、植物エキス等が挙げられる。
【0180】
・制汗剤
制汗剤として、クロルヒドロキシAL、等のヒドロキシハロゲン化アルミニウム、塩化AL等のハロゲン化アルミニウム、アラントインアルミニウム塩、タンニン酸、カキタンニン、硫酸(AL/K)、酸化亜鉛、パラフェノールスルホン酸亜鉛、焼きミョウバン、テトラクロロ(Al/ジルコニウム)水和物、トリクロロハイドレックスグリシン(Al/ジルコニウム)等が挙げられる。特に、高い効果を発現する成分として、ヒドロキシハロゲン化アルミニウム、ハロゲン化アルミニウム、ならびにこれらのオキシハロゲン化ジルコニル及びヒドロキシハロゲン化ジルコニルとの錯体又は混合物(例えば、テトラクロロ(Al/ジルコニウム)水和物、トリクロロハイドレックスグリシン(Al/ジルコニウム))等が好ましい。
【0181】
・香料
香料としては、天然香料及び合成香料がある。天然香料としては花、葉、材、果皮、などから分離した植物性香料;ムスク、シベットなどの動物性香料がある。合成香料としてはモノテルペンなどの炭化水素類、脂肪族アルコール、芳香族アルコールなどのアルコール類;テルペンアルデヒド、芳香族アルデヒドなどのアルデヒド類;脂環式ケトンなどのケトン類;テルペン系エステルなどのエステル類;ラクトン類;フェノール類;オキサイド類;含チッソ化合物類;アセタール類などが挙げられる。
【0182】
・塩類
塩類としては無機塩、有機酸塩、アミン塩及びアミノ酸塩が挙げられる。無機塩としては、例えば、塩酸、硫酸、炭酸、硝酸等の無機酸のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩、ジルコニウム塩、亜鉛塩等;有機酸塩としては、例えば、酢酸、デヒドロ酢酸、クエン酸、りんご酸、コハク酸、アスコルビン酸、ステアリン酸等の有機酸類の塩;アミン塩及びアミノ酸塩としては、例えば、トリエタノールアミン等のアミン類の塩、グルタミン酸等のアミノ酸類の塩等が挙げられる。また、その他、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等の塩、アルミニウムジルコニウムグリシン錯体等や、さらには、化粧料処方の中で使用される酸-アルカリの中和塩等も使用することができる。
【0183】
・酸化防止剤
酸化防止剤としては、特に限定されないが、例えば、カロチノイド、アスコルビン酸及びその塩、ステアリン酸アスコルビル、酢酸トコフェロール、トコフェロール、p-t-ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、フィチン酸、フェルラ酸、チオタウリン、ヒポタウリン、亜硫酸塩、エリソルビン酸及びその塩、クロロゲン酸、エピカテキン、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、アピゲニン、カンフェロール、ミリセチン、ケルセチン等が挙げられる。酸化防止剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用しても良い。
【0184】
・pH調整剤
pH調整剤としては、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、dl-リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等が挙げられる。
【0185】
・キレート剤
キレート剤としては、アラニン、エデト酸ナトリウム塩、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸等挙げられる。
【0186】
・清涼剤
清涼剤としては、L-メントール、カンフル、乳酸メンチル等が挙げられる。
【0187】
・抗炎症剤
抗炎症剤としては、アラントイン、グリチルリチン酸及びその塩、グリチルレチン酸及びグリチルレチン酸ステアリル、トラネキサム酸、アズレン等が挙げられる。
【0188】
・美肌用成分
美肌用成分としては、胎盤抽出液、アルブチン、グルタチオン、ユキノシタ抽出物等の美白剤、ロイヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体、幼牛血液抽出液等の細胞賦活剤;肌荒れ改善剤、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β-ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、α-ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ-オリザノール等の血行促進剤、酸化亜鉛、タンニン酸等の皮膚収斂剤、イオウ、チアントロール等の抗脂漏剤等が挙げられる。
【0189】
・ビタミン類
ビタミン類としては、ビタミンA油、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール等のビタミンA類、リボフラビン、酪酸リボフラビン、フラビンアデニンヌクレオチド等のビタミンB2類、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキシンジオクタノエート、ピリドキシントリパルミテート等のビタミンB6類、ビタミンB12及びその誘導体、ビタミンB15及びその誘導体等のビタミンB類、L-アスコルビン酸、L-アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L-アスコルビン酸-2-硫酸ナトリウム、L-アスコルビン酸リン酸ジエステルジカリウム等のビタミンC類、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等のビタミンD類、α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、酢酸dl-α-トコフェロール、ニコチン酸dl-α-トコフェロール、コハク酸dl-α-トコフェロール等のビタミンE類;ニコチン酸、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド等のニコチン酸類、ビタミンH、ビタミンP、パントテン酸カルシウム、D-パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、ビオチン等が挙げられる。
【0190】
・アミノ酸類
アミノ酸類としては、グリシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、シスチン、システイン、メチオニン、トリプトファン等が挙げられる。
【0191】
・核酸
核酸としては、デオキシリボ核酸等が挙げられる。
【0192】
・ホルモン
ホルモンとしては、エストラジオール、エテニルエストラジオール等が挙げられる。
【0193】
・包接化合物
包接化合物としては、シクロデキストリン等が挙げられる。
【実施例0194】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、例中、動粘度は25℃において毛管粘度計を用いて測定した値であり、濃度及び含有率を表す「%」は「質量%」を示す。
【0195】
[製造例1]
(シリコーンゴム粒子の水分散液の製造)
下記式(11)で示される、動粘度が55mm2/sのビニル基含有のジメチルポリシロキサン(A1)344g、下記式(12)で示される、動粘度が30mm2/sのメチルハイドロジェンポリシロキサン(B1)56g(ビニル基1個に対しヒドロシリル基が1.15個となる配合量)、およびdl-α-トコフェロール(酸化防止剤)0.1gを容量1リットルのガラスビーカーに仕込み、ホモミキサーを用いて混合溶解させた。ポリオキシエチレンラウリルエーテル(商品名:エマルゲン109P、花王(株)製)30gと水40gを加え、ホモミキサーを用いて攪拌したところ、攪拌できない状態にまで増粘した。増粘物を、ホモディスパーを用いて、15分間混練りした。次いで水528gを加え、ホモミキサーを用いて混合したところ、均一な白色エマルジョンが得られた。このエマルジョンを錨型攪拌翼による攪拌装置の付いた容量1リットルのガラスフラスコに移し、20~25℃に温度調整した後、攪拌下に白金-ビニル基含有ジシロキサン錯体のイソドデカン溶液(白金含有量0.5%)1g、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(商品名:エマルゲン109P、花王(株)製)1gの混合溶解物を添加し、同温度で24時間攪拌し、シリコーンゴム粒子の水分散液を得た。
【0196】
シリコーンゴム粒子の体積平均粒径を、「レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA-960」((株)堀場製作所製)を用いて測定したところ、300nmであった。
【0197】
下記式(11)で示される、動粘度が55mm2/sのビニル基含有のジメチルポリシロキサン(A1)、下記式(12)で示される、動粘度が30mm2/sのメチルハイドロジェンポリシロキサン(B1)、および白金-ビニル基含有ジシロキサン錯体のイソドデカン溶液(白金含有量0.5%)を上記の配合割合で混合し、厚みが10mmになるようアルミシャーレに流し込み、25℃で6時間放置後、さらに50℃の恒温槽内で1時間加熱した。得られた硬化物は、べたつきのないゴム弾性体であり、硬度をJIS K6253に規定されているデュロメータA硬度計で測定したところ、50であった。
【0198】
(A1):ビニル基含有のジメチルポリシロキサン
【化7】
【0199】
(B1):メチルハイドロジェンポリシロキサン
【化8】
【0200】
[製造例2]
(シリコーンゴム粒子の水分散液の製造)
下記式(13)で示される、動粘度が5,060mm2/sのビニル基含有のジメチルポリシロキサン(A2)393g、前記式(12)で示される、動粘度が30mm2/sのメチルハイドロジェンポリシロキサン7g(ビニル基1個に対しヒドロシリル基が1.19個となる配合量)、およびdl-α-トコフェロール(酸化防止剤)0.1gを容量1リットルのガラスビーカーに仕込み、ホモミキサーを用いて混合溶解させた。ポリオキシエチレンラウリルエーテル(商品名:エマルゲン109P、花王(株)製)42gと水35gを加え、ホモミキサーを用いて攪拌したところ、攪拌できない状態にまで増粘した。増粘物を、ホモディスパーを用いて、15分間混練りした。次いで水521gを加え、ホモミキサーを用いて混合したところ、均一な白色エマルジョンが得られた。このエマルジョンを錨型攪拌翼による攪拌装置の付いた容量1リットルのガラスフラスコに移し、20~25℃に温度調整した後、攪拌下に白金-ビニル基含有ジシロキサン錯体のイソドデカン溶液(白金含有量0.5%)0.6g、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(商品名:エマルゲン109P、花王(株)製)1gの混合溶解物を添加し、同温度で24時間攪拌し、シリコーンゴム粒子の水分散液を得た。
【0201】
シリコーンゴム粒子の体積平均粒径を、「レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA-960」((株)堀場製作所製)を用いて測定したところ、300nmであった。
【0202】
下記式(13)で示される、動粘度が5,060mm2/sのビニル基含有のジメチルポリシロキサン、前記式(12)で示される、動粘度が30mm2/sのメチルハイドロジェンポリシロキサン、および白金-ビニル基含有ジシロキサン錯体のイソドデカン溶液(白金含有量0.5%)を上記の配合割合で混合し、厚みが10mmになるようアルミシャーレに流し込み、25℃で6時間放置後、さらに50℃の恒温槽内で1時間加熱した。得られた硬化物は、べたつきのないゴム弾性体であり、硬度を、デュロメータA硬度計で測定したところ、20であった。
【0203】
(A2):ビニル基含有のジメチルポリシロキサン
【化9】
【0204】
[実施例1]
錨型攪拌翼による攪拌装置の付いた容量2リットルのガラスフラスコに、セルロース粒子(商品名:CELLULOBEADS D5、大東化成工業(株)製、形状=球状、体積平均粒径=12μm、電子顕微鏡写真:
図4)150gと、前記製造例1で得たシリコーンゴム粒子水分散液20g(セルロース粒子100質量部に対し、シリコーンゴム粒子が5.3質量部となる量)と、30%ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド水溶液(商品名:カチオンBB、日油(株)製、)5.5g(水100質量部に対し、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドが0.2質量部となる量)と、40%ジメチルジアリルアンモニウムクロライドの重合体水溶液(商品名:MEポリマーH40W、東邦化学工業(株)製)0.62g(水100質量部に対し、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドの重合体が0.03質量部となる量)と、2.8%アンモニア水1.6gと、水800gを仕込んだ。このときの液のpHは、10.8であった。5~10℃に温度調整した後、テトラメトキシシラン22g(加水分解・縮合反応後のシリカ量は8.69gであり、シリコーンゴム粒子100質量部に対し加水分解・縮合反応後のシリカが109質量部となる量)を20分かけて滴下し、この間の液温を5~10℃に保ち、さらに1時間攪拌を行った。次いで、75~80℃まで加熱し、その温度を保ったまま1時間攪拌を行い、テトラメトキシシランの加水分解・縮合反応を完結させた。得られた懸濁液を、加圧ろ過器を用いて脱水した。脱水物を錨型攪拌翼による攪拌装置の付いた容量2リットルのガラスフラスコに移し、水1,000gを添加し、30分間攪拌を行った後、加圧ろ過器を用いて脱水した。この操作を2回繰り返した。得られた脱水物を熱風流動乾燥機中で105℃の温度で乾燥し、乾燥物をジェットミルで解砕し、粒子を得た。
【0205】
得られたシリコーン粒子の体積平均粒径を、電気抵抗法粒度分布測定装置(マルチサイザー3、ベックマン・コールター(株)製)を用いて測定したところ、12μmであった。
【0206】
得られた粒子を電子顕微鏡で観察したところ、球状の粒子表面に約300nm前後の大きさの球状粒子が隙間なく被覆付着しており、セルロース粒子表面にシリコーンゴム粒子を付着してなる複合粒子となっていることが確認された。電子顕微鏡写真を
図1に示す。
【0207】
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(商品名:エマルゲン109P、花王(株)製)を1%溶解させた水溶液80gを入れた100mLビーカーに、得られた粒子5gを添加し、ガラス棒で撹拌して粒子を水溶液に分散させた。24時間静置した後、粒子の浮き沈みを観察したところ、粒子は全量沈降していた。シリコーンゴム粒子は比重が水より小さいため浮いてくるが、この結果から、シリコーンゴム粒子がセルロース粒子表面から脱落していないと判断され、シリカがバインダーとなり、セルロース粒子表面にシリコーンゴム粒子を固着させていることが示唆された。
【0208】
[実施例2]
錨型攪拌翼による攪拌装置の付いた容量2リットルのガラスフラスコに、セルロース粒子(商品名:CELLULOBEADS D5、大東化成工業(株)製、形状=球状、体積平均粒径=12μm)150gと、前記製造例2で得たシリコーンゴム粒子水分散液20g(セルロース粒子100質量部に対し、シリコーンゴム粒子が5.3質量部となる量)と、30%ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド水溶液(商品名:カチオンBB、日油(株)製、)5.5g(水100質量部に対し、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドが0.2質量部となる量)と、40%ジメチルジアリルアンモニウムクロライドの重合体水溶液(商品名:MEポリマーH40W、東邦化学工業(株)製)0.62g(水100質量部に対し、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドの重合体が0.03質量部となる量)と、2.8%アンモニア水1.6gと、水811gを仕込んだ。このときの液のpHは、10.8であった。5~10℃に温度調整した後、テトラメトキシシラン11g(加水分解・縮合反応後のシリカ量は4.34gであり、シリコーンゴム粒子100質量部に対し加水分解・縮合反応後のシリカが54質量部となる量)を10分かけて滴下し、この間の液温を5~10℃に保ち、さらに1時間攪拌を行った。次いで、75~80℃まで加熱し、その温度を保ったまま1時間攪拌を行い、テトラメトキシシランの加水分解・縮合反応を完結させた。得られた懸濁液を、加圧ろ過器を用いて脱水した。脱水物を錨型攪拌翼による攪拌装置の付いた容量2リットルのガラスフラスコに移し、水1,000gを添加し、30分間攪拌を行った後、加圧ろ過器を用いて脱水した。この操作を2回繰り返した。得られた脱水物を熱風流動乾燥機中で105℃の温度で乾燥し、乾燥物をジェットミルで解砕し、粒子を得た。
【0209】
得られたシリコーン粒子の体積平均粒径を、電気抵抗法粒度分布測定装置(マルチサイザー3、ベックマン・コールター(株)製)を用いて測定したところ、12μmであった。
【0210】
得られた粒子を電子顕微鏡で観察したところ、球状の粒子表面に約300nm前後の大きさの球状粒子およびそれの凝集体が8割から9割ぐらい付着しており、セルロース粒子表面にシリコーンゴム粒子を付着してなる複合粒子となっていることが確認された。電子顕微鏡写真を
図2に示す。
【0211】
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(商品名:エマルゲン109P、花王(株)製)を1%溶解させた水溶液80gを入れた100mLビーカーに、得られた粒子5gを添加し、ガラス棒で撹拌して粒子を水溶液に分散させた。24時間静置した後、粒子の浮き沈みを観察したところ、粒子は全量沈降していた。シリコーンゴム粒子は比重が水より小さいため浮いてくるが、この結果から、シリコーンゴム粒子がセルロース粒子表面から脱落していないと判断され、シリカがバインダーとなり、セルロース粒子表面にシリコーンゴム粒子を固着させていることが示唆された。
【0212】
[実施例3]
錨型攪拌翼による攪拌装置の付いた容量2リットルのガラスフラスコに、セルロース粒子(商品名:CELLULOBEADS D5、大東化成工業(株)製、形状=球状、体積平均粒径=12μm)150gと、前記製造例2で得たシリコーンゴム粒子水分散液3.5g(セルロース粒子100質量部に対し、シリコーンゴム粒子が0.9質量部となる量)と、30%ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド水溶液(商品名:カチオンBB、日油(株)製、)5.6g(水100質量部に対し、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドが0.2質量部となる量)と、40%ジメチルジアリルアンモニウムクロライドの重合体水溶液(商品名:MEポリマーH40W、東邦化学工業(株)製)0.63g(水100質量部に対し、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドの重合体が0.03質量部となる量)と、2.8%アンモニア水1.6gと、水828gを仕込んだ。このときの液のpHは、10.8であった。5~10℃に温度調整した後、テトラメトキシシラン11g(加水分解・縮合反応後のシリカ量は4.34gであり、シリコーンゴム粒子100質量部に対し加水分解・縮合反応後のシリカが310質量部となる量)を10分かけて滴下し、この間の液温を5~10℃に保ち、さらに1時間攪拌を行った。次いで、75~80℃まで加熱し、その温度を保ったまま1時間攪拌を行い、テトラメトキシシランの加水分解・縮合反応を完結させた。得られた懸濁液を、加圧ろ過器を用いて脱水した。脱水物を錨型攪拌翼による攪拌装置の付いた容量2リットルのガラスフラスコに移し、水1,000gを添加し、30分間攪拌を行った後、加圧ろ過器を用いて脱水した。この操作を2回繰り返した。得られた脱水物を熱風流動乾燥機中で105℃の温度で乾燥し、乾燥物をジェットミルで解砕し、粒子を得た。
【0213】
得られたシリコーン粒子の体積平均粒径を、電気抵抗法粒度分布測定装置(マルチサイザー3、ベックマン・コールター(株)製)を用いて測定したところ、12μmであった。
【0214】
得られた粒子を電子顕微鏡で観察したところ、球状の粒子表面に約300nm前後の大きさの球状粒子がまばらに付着しており、セルロース粒子表面にシリコーンゴム粒子を付着してなる複合粒子となっていることが確認された。シリコーンゴム粒子が付着していない表面には100nm以下の粒状物の付着がみられたが、これはシリカと判断された。電子顕微鏡写真を
図3に示す。
【0215】
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(商品名:エマルゲン109P、花王(株)製)を1%溶解させた水溶液80gを入れた100mLビーカーに、得られた粒子5gを添加し、ガラス棒で撹拌して粒子を水溶液に分散させた。24時間静置した後、粒子の浮き沈みを観察したところ、粒子は全量沈降していた。シリコーンゴム粒子は比重が水より小さいため浮いてくるが、この結果から、シリコーンゴム粒子がセルロース粒子表面から脱落していないと判断され、シリカがバインダーとなり、セルロース粒子表面にシリコーンゴム粒子を固着させていることが示唆された。
【0216】
[比較例1]
錨型攪拌翼による攪拌装置の付いた容量2リットルのガラスフラスコに、セルロース粒子(商品名:CELLULOBEADS D5、大東化成工業(株)製、形状=球状、体積平均粒径=12μm)150gと、前記製造例1で得たシリコーンゴム粒子水分散液20g(セルロース粒子100質量部に対し、シリコーンゴム粒子が5.3質量部となる量)と、2.8%アンモニア水1.6gと、水806gを仕込んだ。このときの液のpHは、10.8であった。5~10℃に温度調整した後、テトラメトキシシラン22g(加水分解・縮合反応後のシリカ量は8.69gであり、シリコーンゴム粒子100質量部に対し加水分解・縮合反応後のシリカが109質量部となる量)を20分かけて滴下し、この間の液温を5~10℃に保ち、さらに1時間攪拌を行った。次いで、75~80℃まで加熱し、その温度を保ったまま1時間攪拌を行い、テトラメトキシシランの加水分解・縮合反応を完結させた。得られた懸濁液を、加圧ろ過器を用いて脱水した。脱水物を錨型攪拌翼による攪拌装置の付いた容量2リットルのガラスフラスコに移し、水1,000gを添加し、30分間攪拌を行った後、加圧ろ過器を用いて脱水した。この操作を2回繰り返した。得られた脱水物を熱風流動乾燥機中で105℃の温度で乾燥し、乾燥物をジェットミルで解砕し、粒子を得た。
【0217】
得られた粒子を電子顕微鏡で観察したところ、セルロース粒子表面には粒子の付着は見られなかった。
【0218】
セルロース粒子と、シリコーンゴム粒子と、アンモニア水と、水とを配合した混合液に、テトラアルコキシシランを添加して加水分解・縮合反応させる工程において、カチオン性物質(カチオン性界面活性剤および/またはカチオン性水溶性高分子)が配合されていない場合には、セルロース粒子表面にはシリコーンゴム粒子は付着しない。
【0219】
[複合粒子の吸油量測定]
前記実施例において作製した複合粒子およびセルロース粒子(商品名:CELLULOBEADS D5、大東化成工業(株)製、形状=球状、体積平均粒径=12μm)について、JIS K 5101―13―1 第13部:吸油量―第1節:精製あまに油法を参考に、化粧品用途に用いられる油剤にて吸油量を測定した。結果を下記表1および
図5中に併記する。
【0220】
【表1】
(注1)信越化学工業(株)製:25℃の動粘度が6mm
2/sのジメチコン(INCI)
*比較例1は有機樹脂粒子にゴム粒子、シリカが付着せず
【0221】
上記表1および
図5の結果から、実施例1~3はセルロース粒子よりも各種油剤に対する吸油性能が高いことがわかった。その中でも実施例3はシリコーンゴム粒子の量が、有機樹脂粒子100質量部に対し、1.0質量部以下であるが各種油剤に対する吸油性能が高いことがわかった。
【0222】
[実施例4~6、比較例2:複合粒子の使用性評価]
下記表3に示す処方のスキンケア化粧料を下記方法で調製し、下記特性評価を行った。
【0223】
(1)使用性評価
前記実施例において作製した複合粒子およびセルロース粒子(商品名:CELLULOBEADS D5、大東化成工業(株)製、形状=球状、体積平均粒径=12μm)を配合したスキンケア化粧料について、塗布時の使用性(伸び、肌なじみ)と塗布後の使用性(べたつきのなさ、ぼかし、滑らかさ)の項目を評価した。使用性の程度に関しては10名の専門パネラーで評価した。表2に示される評価基準により評価し、結果を10名の平均値に基づき、下記判断基準に従って判定した。結果を下記表3中に併記する。
【0224】
【0225】
(2)使用性の判定基準
◎:平均点が4.0点以上
○:平均点が3.0点以上4.0点未満
△:平均点が2.0点以上3.0点未満
×:平均点が2.0点未満
【0226】
【表3】
(注1)信越化学工業(株)製:(ジメチコン70-80%+(ジメチコン/(PEG-10/15))クロスポリマー20-30%)の混合物
(注2)信越化学工業(株)製:(ジメチコン80-90%+(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー10-20%)の混合物
(注3)信越化学工業(株)製:PEG-10ジメチコン
(注4)信越化学工業(株)製:25℃の動粘度が6mm
2/sのジメチコン
【0227】
上記表3の結果から、実施例1~3はセルロース粒子に比べ吸油性能が高く、表面にシリコーンゴム粒子が付着した複合粒子であることから、実施例1~3を含有した化粧料である実施例4~6は塗布時の肌なじみが良く、塗布後の使用性は比較例2に比べ、滑らかでぼかしの評価が高い結果となった。
【0228】
実施例7:油中水型クリ-ム
(成分) (%)
1.KSG-310(注1) 3.0
2.KSG-44(注2) 1.0
3.KF-6048(注3) 0.2
4.スクワラン 10.8
5.実施例3で得られた複合粒子 1.0
6.BG 8.0
7.エタノール 5.0
8.硫酸Mg 0.2
9.塩化Na 0.5
10.水 残量
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:(ミネラルオイル65-75%+(PEG-15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー25-35%)の混合物
(注2)信越化学工業(株)製:(スクワラン65-75%+(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー25-35%)の混合物
(注3)信越化学工業(株)製:セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン
【0229】
(製造方法)
A:成分1~5を混合する。
B:成分6~10を混合する。
C:上記B工程で得られたものを上記A工程で得られたものに添加し均一に混合する。
D:上記C工程で得られたものを脱泡後、容器に充填し油中水型クリ-ムを得る。
【0230】
以上のようにして得られた本発明の油中水型クリ-ムは、塗布時の滑らかさに優れ、べたつきがなく延び広がりも軽く、また、密着感に優れ、おさまりも良くツヤを抑えた自然な仕上がりを有するものであった。
【0231】
実施例8:液状乳化ファンデーション
(成分) (%)
1.KSG-710(注1) 4.0
2.KSG-15(注2) 2.0
3.KF-6105(注3) 3.0
4.KF-96A-6cs(注4) 12.0
5.ジステアルジモニウムヘクトライト 1.2
6.実施例3で得られた複合粒子 3.0
7.KF-7312J(注5) 5.0
8.イソノナン酸イソトリデシル 2.0
9.KF-6106(注6) 0.5
10.KTP-09W(注7) 8.5
11.KTP-09R(注7) 0.4
12.KTP-09Y(注7) 1.0
13.KTP-09B(注7) 0.1
14.香料 0.1
15.ペンチレングリコール 5.0
16.クエン酸Na 0.2
17.塩化Na 0.5
18.水 残量
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:(ジメチコン70-80%+(ジメチコン/ポリグリセリン-3)クロスポリマー20-30%)の混合物
(注2)信越化学工業(株)製:(シクロペンタシロキサン90-96%+(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー4-10%)の混合物
(注3)信越化学工業(株)製:ラウリルポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン
(注4)信越化学工業(株)製:25℃の動粘度が6mm2/sのジメチコン
(注5)信越化学工業(株)製:トリメチルシロキシケイ酸50%のシクロペンタシロキサン溶解品
(注6)信越化学工業(株)製:ポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン
(注7)信越化学工業(株)製:トリエトキシシリルエチルポリジメチルシロキシエチルヘキシルジメチコン処理着色無機顔料,W:白・R:赤・Y:黄・B:黒
【0232】
(製造方法)
A:成分1~7を混合する。
B:成分8~13を混合し、ロール処理する。
C:上記B工程で得られたものを上記A工程で得られたものに添加し均一に混合する。
D:成分14~18を混合する。
E:上記D工程で得られたものを上記C工程で得られたものに添加し均一に混合する。
F:上記Eで得られたものを脱泡後、容器に充填し液状乳化ファンデーションを得る。
【0233】
以上のようにして得られた本発明の液状乳化ファンデーションは、塗布時の滑らかさと保湿性に優れ、べたつきがなく延び広がりも軽く、また、密着感に優れ、おさまりも良くツヤを抑えた自然な仕上がりを有するものであった。
【0234】
実施例9:パウダ-ファンデーション
(成分) (%)
1.ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール 4.0
2.ミネラルオイル 2.0
3.KF-56A(注1) 2.0
4.ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)
ジペンタエリスリチル 0.2
5.ステアリン酸亜鉛 1.0
6.実施例3で得られた複合粒子 5.0
7.ポリメチルシルセスキオキサン(注2) 3.0
8.窒化ホウ素 3.0
9.KF-99P処理マイカ(注3) 20.0
10.KF-99P処理タルク(注3) 残量
11.AES-3083処理した顔料級酸化チタン(白)(注4) 8.0
12.AES-3083処理した酸化鉄(赤)(注4) 0.4
13.AES-3083処理した酸化鉄(黄)(注4) 1.3
14.AES-3083処理した酸化鉄(黒)(注4) 0.3
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン
(注2)信越化学工業(株)製:ポリメチルシルセスキオキサン
(注3)信越化学工業(株)製:メチコン処理
(注4)信越化学工業(株)製:トリエトキシカプリリルシラン処理
【0235】
(製造方法)
A:成分1~4を均一に混合する。
B:成分5~14を均一に混合する。
C:上記A工程で得られたものを上記B工程で得られたものに添加し、混合する。
D:上記C工程で得られたものを篩に通した後、金型を用いて金皿に打型してパウダ-
ファンデーションを得た。
【0236】
以上のようにして得られた本発明のパウダ-ファンデーションは、塗布時の滑らかさと付着性に優れ、化粧持ちが良い仕上がりを有するものであった。
【0237】
実施例10:油中水型コンシーラー
(成分) (%)
1.KSG-210(注1) 3.0
2.KSG-15(注2) 5.0
3.KF-6028(注3) 2.0
4.KF-96L-2cs(注4) 残量
5.実施例1で得られた複合粒子 10.0
6.KP-545(注5) 3.0
7.パルミチン酸エチルヘキシル 2.0
8.KP-578(注6) 0.3
9.KTP-09W(注7) 7.0
10.KTP-09R(注7) 0.2
11.KTP-09Y(注7) 0.8
12.KTP-09B(注7) 0.2
13.BG 5.0
14.エタノール 8.0
15.クエン酸Na 0.2
16.塩化Na 0.5
17.水 30.0
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:(ジメチコン70-80%+(ジメチコン/(PEG-10/15))クロスポリマー20-30%)の混合物
(注2)信越化学工業(株)製:(シクロペンタシロキサン90-96%+(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー4-10%)の混合物
(注3)信越化学工業(株)製:PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン
(注4)信越化学工業(株)製:25℃の動粘度が2mm2/sのジメチコン
(注5)信越化学工業(株)製:(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマー30%のシクロペンタシロキサン溶解品
(注6)信越化学工業(株)製:(アクリレーツ/アクリル酸エチルヘキシル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマー
(注7)信越化学工業(株)製:トリエトキシシリルエチルポリジメチルシロキシエチルヘキシルジメチコン処理着色無機顔料,W:白・R:赤・Y:黄・B:黒
【0238】
(製造方法)
A:成分1~6を混合する。
B:成分7~12を混合し、ロール処理する。
C:上記B工程で得られたものを上記A工程で得られたものに添加し均一に混合する。
D:成分13~17を混合する。
E:上記D工程で得られたものを上記C工程で得られたものに添加し均一に混合する。
F:上記Eで得られたものを脱泡後、容器に充填し油中水型コンシーラーを得る。
【0239】
以上のようにして得られた本発明の油中水型コンシーラーは、塗布時の滑らかさとべたつきがなく、密着性に優れツヤを抑え、化粧持ちが良い仕上がりを有するものであった。
【0240】
実施例11:口紅
(成分) (%)
1.ポリエチレンワックス 5.0
2.セレシン 2.0
3.マイクロクリスタリンワックス 3.0
4.キャンデリラロウ 1.0
5.リンゴ酸ジイソステアリル 15.0
6.KP-561P(注1) 2.0
7.実施例3で得られた複合粒子 12.0
8.セスキイソステアリン酸ソルビタン 1.0
9.トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2 15.0
10.トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル 残量
11.トリエチルヘキサノイン 3.0
12.KP-578(注2) 0.5
13.赤色202号 0.5
14.黄色4号アルミニウムレーキ 1.6
15.KP-574処理した顔料級酸化チタン(白)(注3) 4.0
16.KP-574処理した酸化鉄(赤)(注3) 1.0
17.KP-574処理した酸化鉄(黄)(注3) 0.3
18.KP-574処理した酸化鉄(黒)(注3) 0.3
19.酸化チタン被覆雲母のパール剤 3.0
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:(アクリレーツ/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマー
(注2)信越化学工業(株)製:(アクリレーツ/アクリル酸エチルヘキシル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマー
(注3)信越化学工業(株)製:(アクリレーツ/アクリル酸トリデシル/メタクリル酸トリエトキシシリルプロピル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマー処理
【0241】
(製造方法)
A:成分1~10を加熱溶解する。
B:成分11~18を均一に混合し、ロール処理する。
C:上記B工程で得られたものと成分19とを、上記A工程で得られたものに添加し均一に混合する。
D:上記C工程で得られたものを脱泡した後、容器に充填し口紅を得る。
【0242】
以上のようにして得られた本発明の口紅は、塗布時の滑らかさに優れ、べたつきがなく延び広がりも軽く、また、密着感に優れ、おさまりも良くツヤを抑えたマットな仕上がりを有するものであった。
【0243】
実施例12:水中油型ベースクリーム
(成分) (%)
1.水 残量
2.グリセリン 3.0
3.マイクロクリスタリンワックス 3.0
4.キサンタンガム 0.2
5.ペンチレングリコール 2.0
6.BG 5.0
7.ヤシ脂肪酸スクロース 0.2
8.ステアリン酸ソルビタン 3.0
9.イソステアリン酸PEG-60グリセリル 0.5
10.ベヘニルアルコール 0.5
11.パルミチン酸エチルヘキシル 3.0
12.実施例2で得られた複合粒子 3.0
13.トリエチルヘキサノイン 6.0
14.ポリヒドロキシステアリン酸 0.5
15.金属石鹸処理した微粒子酸化チタン 8.0
16.金属石鹸処理した顔料級酸化チタン(白) 4.0
17.金属石鹸処理した酸化鉄(赤) 0.1
18.金属石鹸処理した酸化鉄(黄) 0.8
19.金属石鹸処理した酸化鉄(黒) 0.1
20.ポリソルベート60 0.3
21.(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)
コポリマー 0.6
合計 100.0
【0244】
(製造方法)
A:成分1~6を均一に混合する。
B:成分7~11を加熱溶解し、成分12を入れ均一にする。
C:成分13~19を混合し、ロール処理する。
D:上記C工程で得られたものを上記B工程で得られたものに添加し均一に混合する。
E:加熱した上記D工程で得られたものを、加熱した上記A工程で得られたものに添加し、均一に混合する。
F:上記E工程で得られたものを常温まで冷却後、成分20~21を添加し均一に混合
する。
G:上記F工程で得られたものを脱泡した後、容器に充填し水中油型ベースクリームを
得る。
【0245】
以上のようにして得られた本発明の水中油型ベースクリームは、塗布時のみずみずしさに優れ、べたつきがなく延び広がりも軽く、また、密着感に優れ、おさまりも良くツヤを抑えたマットな仕上がりを有するものであった。
【0246】
実施例13:水性ゲル
(成分) (%)
1.実施例3で得られた複合粒子 5.0
2.KF-6100(注1) 0.5
3.エタノール 3.0
4.BG 4.0
5.グリセリン 2.0
6.(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー 0.2
7.キサンタンガム 0.2
8.アルギニン 0.5
9.フェノキシエタノール 0.3
10.水 残量
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:ポリグリセリル-3ジシロキサンジメチコン
【0247】
(製造方法)
A:成分1~3を均一に混合する。
B:成分4~10を均一に混合する。
C:上記A工程で得られたものを上記B工程で得られたものに添加し均一に混合する。
D:上記C工程で得られたものを脱泡した後、容器に充填し水性ゲルを得る。
【0248】
以上のようにして得られた本発明の水性ゲルは、塗布時のみずみずしさに優れ、べたつきがなく延び広がりも軽く、また、密着感に優れ、おさまりも良くツヤを抑えたマットな仕上がりを有するものであった。
【0249】
実施例14:油性ゲル
(成分) (%)
1.実施例1で得られた複合粒子 10.0
2.KSG-16(注1) 20.0
3.KSG-15(注2) 30.0
4.KF-56A(注3) 5.0
5.KF-995(注4) 残量
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:(ジメチコン70-80%+(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー20-30%)の混合物
(注2)信越化学工業(株)製:(シクロペンタシロキサン90-96%+(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー4-10%)の混合物
(注3)信越化学工業(株)製:ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン
(注4)信越化学工業(株)製:シクロペンタシロキサン
【0250】
(製造方法)
A:成分1~5を均一に混合する。
B:上記A工程で得られたものを脱泡した後、容器に充填し油性ゲルを得る。
【0251】
以上のようにして得られた本発明の油性ゲルは、塗布時の滑らかさに優れ、べたつきがなく延び広がりも軽く、また、密着感に優れ、おさまりも良くツヤを抑えたマットな仕上がりを有するものであった。
【0252】
実施例15:油性固形ファンデーション
(成分) (%)
1.合成ワックス 4.0
2.カルナウバロウ 2.0
3.シア脂 0.5
4.トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル 3.0
5.KF-56A(注1) 5.0
6.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 7.0
7.ビスエチルヘキシルオキシフェノ-ルメトキシフェニルトリアジン0.5
8.KF-96L-2cs(注2) 5.0
9.イソノナン酸イソトリデシル 残量
10.実施例2で得られた複合粒子 4.0
11.KMP-591(注3) 1.0
12.エチルヘキサン酸セチル 3.0
13.KF-6115(注4) 1.0
14.KF-99P処理した微粒子酸化チタン(注5) 7.0
15.KTP-09W(注6) 9.0
16.KTP-09R(注6) 0.3
17.KTP-09Y(注6) 1.0
18.KTP-09B(注6) 0.2
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン
(注2)信越化学工業(株)製:25℃の動粘度が2mm2/sのジメチコン
(注3)信越化学工業(株)製:ポリメチルシルセスキオキサン
(注4)信越化学工業(株)製:ラウリルポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン
(注5)信越化学工業(株)製:メチコン処理
(注6)信越化学工業(株)製:トリエトキシシリルエチルポリジメチルシロキシエチルヘキシルジメチコン処理着色無機顔料,W:白・R:赤・Y:黄・B:黒
【0253】
(製造方法)
A:成分1~9を加熱溶解する。
B:成分12~18を均一に混合し、ロール処理する。
C:上記B工程で得られたものと成分10~11とを、加熱した上記A工程で得られた
ものに添加し均一に混合する。
D:上記C工程で得られたものを脱泡した後、加熱した状態で容器に充填し室温まで冷
却、油性固形ファンデーションを得る。
【0254】
以上のようにして得られた本発明の油性固形ファンデーションは、延び広がりが軽く、肌へのおさまりも良く、しっとりと仕上がり、また、ツヤを抑え張りがある化粧膜が得られ、化粧持ちが良く、非常に優れているものであった。
【0255】
実施例16:油性ファンデーション
(成分) (%)
1.KSG-42A(注1) 10.0
2.実施例3で得られた複合粒子 6.0
3.KF-6104(注2) 4.0
4.ジステアルジモニウムヘクトライト 1.5
5.シリル化シリカ 1.0
6.TSPL-30-ID(注3) 2.0
7.KF-96A-6cs(注4) 5.0
8.エタノール 8.0
9.イソドデカン 残量
10.イソノナン酸イソトリデシル 10.0
11.KP-578(注5) 0.5
12.KF-9901処理した微粒子酸化チタン(注6) 8.0
13.KF-9901処理した微粒子酸化亜鉛(注6) 5.0
14.AES-3083処理した顔料級酸化チタン(注7) 7.5
15.AES-3083処理した酸化鉄(赤)(注7) 0.4
16.AES-3083処理した酸化鉄(黄)(注7) 1.2
17.AES-3083処理した酸化鉄(黒)(注7) 0.1
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:(イソドデカン75-85%+(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー15-25%)の混合物
(注2)信越化学工業(株)製:ポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン
(注3)信越化学工業(株)製:トリ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルカルバミド酸プルラン30%のイソドデカン溶解品
(注4)信越化学工業(株)製:25℃の動粘度が6mm2/sのジメチコン
(注5)信越化学工業(株)製:(アクリレーツ/アクリル酸エチルヘキシル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマー
(注6)信越化学工業(株)製:ハイドロゲンジメチコン処理
(注7)信越化学工業(株)製:トリエトキシカプリリルシラン処理
【0256】
(製造方法)
A:成分1~9を均一に混合する。
B:成分10~17を均一に混合し、ロール処理する。
C:上記B工程で得られたものを上記A工程で得られたものに添加し均一に混合する。
D:上記C工程で得られたものを脱泡した後、容器に充填し油性ファンデーションを得
る。
【0257】
以上のようにして得られた本発明の油性ファンデーションは、延び広がりが軽く、肌へのおさまりも良く、しっとりと仕上がり、また、ツヤを抑え張りがある化粧膜が得られ、化粧持ちが良く、非常に優れているものであった。
【0258】
実施例17:油性マスカラ
(成分) (%)
1.パラフィンワックス 20.0
2.マイクロクリスタリンワックス 8.0
3.ポリエチレンワックス 3.0
4.ステアリン酸イヌリン 1.0
5.ジステアルジモニウムヘクトライト 2.0
6.KF-6028(注1) 1.0
7.NBN-30-ID(注2) 3.0
8.水添ポリイソブテン 残量
9.実施例3で得られた複合粒子 2.0
10.ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 5.0
11.KF-6115(注3) 1.0
12.KTP-09W(注4) 0.5
13.KTP-09B(注4) 6.0
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン
(注2)信越化学工業(株)製:ノルボルネン/トリス(トリメチルシロキシ)シリルノルボルネン)コポリマー30%のイソドデカン溶解品
(注3)信越化学工業(株)製:ラウリルポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン
(注4)信越化学工業(株)製:トリエトキシシリルエチルポリジメチルシロキシエチルヘキシルジメチコン処理着色無機顔料,W:白・B:黒
【0259】
(製造方法)
A:成分1~8を加熱溶解する。
B:成分10~13を均一に混合し、ロール処理する。
C:上記B工程で得られたものと成分9を、加熱した上記A工程で得られたものに添加し均一に混合する。
D:上記C工程で得られたものを脱泡後、室温まで冷却した後、容器に充填し油性マス
カラを得る。
【0260】
以上のようにして得られた本発明の油性マスカラは、塗布時の滑らかさに優れ、べたつきがなく延び広がりも軽く、また、密着感に優れ、おさまりも良くツヤも抑えた仕上りで、滲みがなくて化粧持ちが良く、非常に優れていることがわかった。
【0261】
実施例18:ルースパウダー
(成分) (%)
1.実施例2で得られた複合粒子 10.0
2.KF-9901処理合成フルオロフロゴパイト(注1) 25.0
3.KF-9901処理タルク(注1) 残量
4.ラウロイルリシン 5.0
5.窒化ホウ素 3.0
6.酸化チタン被覆雲母のパール剤 3.0
7.AES-3083処理酸化チタン(注2) 3.0
8.AES-3083処理赤酸化鉄(注2) 0.2
9.AES-3083処理黄酸化鉄(注2) 0.5
10.AES-3083処理黒酸化鉄(注2) 0.1
11.イソノナン酸イソノニル 2.0
12.エチルヘキシルグリセリン 0.5
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:ハイドロゲンジメチコン処理
(注2)信越化学工業(株)製:トリエトキシカプリリルシラン処理
【0262】
(製造方法)
A:成分1~10を均一に混合する。
B:成分11~12を均一に混合する。
C:上記B工程で得られたものを上記A工程で得られたものに添加し均一に混合する。
D:上記C工程で得られたものを篩に通した後、容器に充填しルースパウダーを得る。
【0263】
以上のようにして得られた本発明のルースパウダーは、塗布時の滑らかさに優れ、ツヤも抑えた仕上りで、化粧持ちが良く、非常に優れていることがわかった。
【0264】
実施例19:日焼け止め乳液
(成分) (%)
1.KSG-270(注1) 3.0
2.KSG-18A(注2) 3.0
3.KF-6048(注3) 2.0
4.KF-56A(注4) 5.0
5.KF-4422(注5) 残量
6.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 5.0
7.サリチル酸エチルヘキシル 2.0
8.オクトクリレン 1.0
9.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 2.0
10.実施例1で得られた複合粒子 5.0
11.SPD-T5(注6) 10.0
12.SPD-Z5(注7) 10.0
13.BG 3.0
14.エタノール 5.0
15.クエン酸Na 0.2
16.塩化Na 0.5
17.水 20.0
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:(ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン75-85%+(ジメチコン/(PEG-10/15))クロスポリマー15-25%)の混合物
(注2)信越化学工業(株)製:(ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン80-90%+(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー10-20%)の混合物
(注3)信越化学工業(株)製:セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン
(注4)信越化学工業(株)製:ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン
(注5)信越化学工業(株)製:エチルトリメチコン
(注6)信越化学工業(株)製:微粒子酸化チタン40%のシクロペンタシロキサン分散物
(注7)信越化学工業(株)製:微粒子酸化亜鉛60%のシクロペンタシロキサン分散物
【0265】
(製造方法)
A:成分1~10を均一に混合する。
B:成分13~17を均一に混合する。
C:上記B工程で得られたものを上記A工程で得られたものに添加し均一に混合する。
D:上記C工程で得られたものに成分11~12を添加し均一に混合する。
E:上記D工程で得られたものを脱泡した後、容器に充填し日焼け止め乳液を得る。
【0266】
以上のようにして得られた本発明の日焼け止め乳液は、塗布時の滑らかさに優れ、ツヤも抑えた仕上りで、化粧持ちが良く、非常に優れていることがわかった。
【0267】
実施例20:日焼け止め乳液
(成分) (%)
1.KSG-210(注1) 3.5
2.KSG-18A(注2) 3.0
3.KF-6038(注3) 0.5
4.KF-56A(注4) 5.0
5.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 7.5
6.KF-995 (注5) 6.5
7.実施例3で得られた複合粒子 5.0
8.BG 5.5
9.クエン酸Na 0.2
10.塩化Na 0.5
11.水 62.8
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:(ジメチコン70-80%+(ジメチコン/(PEG-10/15))クロスポリマー20-30%)の混合物
(注2)信越化学工業(株)製:(ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン80-90%+(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー10-20%)の混合物
(注3)信越化学工業(株)製:ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン
(注4)信越化学工業(株)製:ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン
(注5)信越化学工業(株)製:シクロペンタシロキサン
【0268】
(製造方法)
A:成分1~7を均一に混合する。
B:成分8~11を均一に混合する。
C:上記B工程で得られたものを上記A工程で得られたものに添加し均一に混合する。
D:上記C工程で得られたものを脱泡した後、容器に充填し日焼け止め乳液を得る。
【0269】
以上のようにして得られた本発明の日焼け止め乳液は、塗布時の滑らかさに優れ、ツヤも抑えた仕上りで、化粧持ちが良く、非常に優れていることがわかった。
【0270】
実施例21:非水系デオドラントクリーム
(成分) (%)
1.トリクロロハイドレックスグリシン(Al/ジルコニウム) 19.0
2.KF-4422(注1) 30.0
3.KSG-15(注2) 21.5
4.実施例3で得られた複合粒子 10.0
5.ジオクタン酸ネオペンチルグリコール 9.68
6.香料 0.1
7.BHT 0.02
8.クエン酸 0.1
9.ベンジルアルコール 0.1
10.ジメチルシリル化シリカ 0.5
11.ポリエチレン 3.0
12.セレシン 6.0
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:エチルトリメチコン
(注2)信越化学工業(株)製:(シクロペンタシロキサン90-96%+(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー4-10%)の混合物
【0271】
(製造方法)
A:成分2、3、5、7、9、11、12を加熱し、均一混合する。
B:成分10を上記A工程で得られたものに添加し、ミキサーを用いて均一に分散混合する。
C:成分1、4、8を上記B工程で得られたものに加え、均一に混合する。
D:成分6を上記C工程で得られたものに加え、均一に混合した後、容器に充填する。
【0272】
以上のようにして得られたデオドラントクリームは、塗り広げが非常にスムーズで伸びが良く、過度なドライ感やべたつき感が無く、防臭効果の持続性に優れた非水系デオドラントクリームであった。
【0273】
以上のように、本発明であれば、柔らかな感触やなめらかな使用感、伸展性、光散乱性による自然な仕上がりとなる効果を付与することができる、有機樹脂粒子の表面にゴム粒子を付着してなる複合粒子およびその製造方法、ならびにこの複合粒子を含有する化粧料を提供することができる。
【0274】
本明細書は、以下の発明を包含する。
[1]:球状の有機樹脂粒子の表面にゴム粒子が付着した複合粒子であって、前記ゴム粒
子が、シリカをバインダーとして前記有機樹脂粒子に固着したものであることを
特徴とする複合粒子。
[2]:前記ゴム粒子の量が、前記有機樹脂粒子100質量部に対し、0.1~100質
量部の範囲であることを特徴とする上記[1]に記載の複合粒子。
[3]:前記シリカの量が、前記ゴム粒子100質量部に対して10~1,000質量部
の範囲であることを特徴とする上記[1]又は上記[2]に記載の複合粒子。
[4]:前記ゴム粒子が、シリコーンゴム粒子であることを特徴とする上記[1]、上記
[2]、又は上記[3]に記載の複合粒子。
[5]:前記有機樹脂粒子が、セルロース粒子であることを特徴とする上記[1]、上記
[2]、上記[3]、又は上記[4]に記載の複合粒子。
[6]:上記[1]、上記[2]、上記[3]、上記[4]、又は上記[5]に記載の複
合粒子の製造方法であって、前記有機樹脂粒子と、前記ゴム粒子と、カチオン性
物質と、アルカリ性物質と、水とを配合した混合液に、テトラアルコキシシラン
を添加して加水分解・縮合反応させる複合粒子の製造方法であり、かつ、前記カ
チオン性物質を、カチオン性界面活性剤および/またはカチオン性水溶性高分子
とすることを特徴とする複合粒子の製造方法。
[7]:前記カチオン性物質を、カチオン性界面活性剤およびカチオン性水溶性高分子と
することを特徴とする上記[6]に記載の複合粒子の製造方法。
[8]:前記カチオン性物質の配合量を、前記混合液中の水100質量部に対し、0.0
001~2.0質量部の範囲とすることを特徴とする上記[6]又は上記[7]
に記載の複合粒子の製造方法。
[9]:前記カチオン性界面活性剤の配合量を、前記混合液中の水100質量部に対し、
0.001~1.9質量部、および前記カチオン性水溶性高分子の配合量を、前
記混合液中の水100質量部に対し、0.0001~1.0質量部の範囲とする
ことを特徴とする上記[6]、上記[7]、又は上記[8]に記載の複合粒子の
製造方法。
[10]:上記[1]、上記[2]、上記[3]、上記[4]、又は上記[5]に記載の
複合粒子を含有するものであることを特徴とする化粧料。
【0275】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。