(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023155361
(43)【公開日】2023-10-20
(54)【発明の名称】接合部材、液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置
(51)【国際特許分類】
B41J 2/16 20060101AFI20231013BHJP
【FI】
B41J2/16 503
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023138946
(22)【出願日】2023-08-29
(62)【分割の表示】P 2019134194の分割
【原出願日】2019-07-20
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】230100631
【弁護士】
【氏名又は名称】稲元 富保
(72)【発明者】
【氏名】三輪 圭史
(57)【要約】
【課題】接合状態を容易に評価できる接合部材、液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置を提供する。
【解決手段】接合部材100を構成するアクチュエータ基板2には、保持基板50の対向面部構造体204に対向する面部構造体115が設けられ、面部構造体115は、第1の面部115aを有し、第1の面部115aは、アクチュエータ基板2の保持基板50の接合面59との接合面29よりも低く、保持基板50の対向面部構造体204には、第1の面部115aの一部に対向して開口し、第1の面部の面積よりも断面積が狭い貫通穴207が設けられている。
【選択図】
図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1部材と第2部材とが接着剤で接合された接合部材であって、
前記第1部材には、前記第2部材との接合面の高さよりも低い第1の面部が設けられ、
前記第2部材には、前記第1の面部の一部に対向して開口し、前記第1の面部の面積より断面積が狭い貫通穴が設けられている
ことを特徴とする接合部材。
【請求項2】
前記第1部材には、前記第1の面部の高さよりも低い第2の面部が設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の接合部材。
【請求項3】
前記第1部材には、前記第1の面部よりも低く、前記第2の面部よりも高い第3の面部が設けられている
ことを特徴とする請求項2に記載の接合部材。
【請求項4】
前記第1部材には、前記第2部材との接合面の高さと同じ高さの第4の面部が設けられている
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の接合部材。
【請求項5】
前記第2部材には、前記接着剤が付与され、前記第1部材の前記面部に対向する対向面部が設けられている
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の接合部材。
【請求項6】
前記第2部材の前記対向面部は、前記第1部材との接合面の高さと同じ高さである
ことを特徴とする請求項5に記載の接合部材。
【請求項7】
前記第2部材は、前記第1部材の前記面部毎に対応する前記対向面部を有し、
前記対向面部は、相互に架橋部で架橋されている
ことを特徴とする請求項5又は6に記載の接合部材。
【請求項8】
前記第2部材の前記対向面部の周囲の少なくとも一部には前記対向面部よりも低い部分が設けられている
ことを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の接合部材。
【請求項9】
請求項1ないしの8いずれかに記載の接合部材を含む
ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
【請求項10】
請求項9に記載の液体吐出ヘッドを備えていることを特徴とする液体吐出ユニット。
【請求項11】
請求項9に記載の液体吐出ヘッド、又は、請求項10に記載の液体吐出ユニットを備えていることを特徴とする液体を吐出する装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は接合部材、液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、液体吐出ヘッドとして、ノズル板、流路板、壁面部材、保持基板(保護部材)、共通流路部材などを接着剤で接合した接合部材(貼り合わせ部材)を含んで構成するものがある。
【0003】
従来、複数の電気機械変換素子が設けられた基板上に接着剤で保持基板をするとき、保持基板に、接着剤によって基板上に接着される接着状態確認用脚部を設けることが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、2つの部材を接着剤で接合した場合、接合状態を容易に判定できることが好ましい。
【0006】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、接合状態を容易に判定できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明に係る接合部材は、
第1部材と第2部材とが接着剤で接合された接合部材であって、
前記第1部材には、前記第2部材との接合面の高さよりも低い第1の面部が設けられ、
前記第2部材には、前記第1の面部の一部に対向して開口し、前記第1の面部の面積より断面積が狭い貫通穴が設けられている
構成とした。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、接合状態を容易に判定できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る液体吐出ヘッドの斜視説明図である。
【
図3】同じくノズル配列方向に沿う断面説明図である。
【
図4】同じくノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図である。
【
図5】同実施形態における接合部材の断面説明図である。
【
図7】保持基板の脚部における接着剤のはみだしの説明に供する説明図である。
【
図9】保持基板の接合面側から見た平面説明図である。
【
図10】アクチュエータ基板の面部構造体の平面説明図である。
【
図12】保持基板の対向面部構造体の平面説明図である。
【
図15】接合部材の接合状態の他の例の説明に供する断面説明図である。
【
図16】接合部材の接合状態の他の例の説明に供する断面説明図である。
【
図17】接合部材の接合状態の他の例の説明に供する断面説明図である。
【
図19】本発明の第2実施形態に係る接合部材における保持基板の対向面部構造体に接着剤を付与した状態の平面説明図である。
【
図21】本発明の第3実施形態に係る接合部材におけるアクチュエータ基板の面部構造体の平面説明図である。
【
図23】本発明の第4実施形態に係る液体吐出ヘッドの圧力室部分の断面説明図である。
【
図24】本発明の第5実施形態に係る接合部材の断面説明図である。
【
図25】本発明に係る液体を吐出する装置としての印刷装置の一例の要部平面説明図である。
【
図27】本発明に係る液体吐出ユニットの他の例の要部平面説明図である。
【
図28】本発明に係る液体吐出ユニットの更に他の例の正面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態に係る液体吐出ヘッドについて
図1ないし
図4を参照して説明する。
図1は同ヘッドの斜視説明図、
図2は同じく平面説明図、
図3は同じくノズル配列方向に沿う断面説明図、
図4は同じくノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図である。
【0011】
液体吐出ヘッド1は、ノズル板10と、流路板20と、壁面部材である振動板部材30と、圧力発生素子である圧電素子40と、保持基板(保護基板、供給経路基板)50などを備えている。
【0012】
ここで、流路板20、振動板部材30及び圧電素子40で構成される部分がアクチュエータ基板2となる。
【0013】
ノズル板10には、液体を吐出する複数のノズル11が形成されている。ここでは、ノズル11配列したノズル列を2列配置した構成としている。
【0014】
流路板20は、ノズル板10及び振動板部材30とともに、ノズル11が通じる圧力室21、圧力室21に通じる流体抵抗部を兼ねた個別供給流路22、2以上の個別供給流路22に通じる中間供給流路23を形成している。
【0015】
この中間供給流路23は、振動板部材30の開口39を介して、保持基板50に設けた開口部51を介して共通流路部材で形成される共通流路に通じている。保持基板50の開口部51は、すべての中間供給流路23に通じて共通流路の一部を構成してもよい。
【0016】
振動板部材30は、圧力室21の壁面の一部を形成する変形可能な振動領域31を形成している。そして、この振動板部材30の振動領域31の圧力室21と反対側の面には、振動領域31と一体的に圧電素子40が設けられている。
【0017】
圧電素子40は、振動領域31側から下部電極41、圧電層(圧電体)42及び上部電極43を順次積層形成して構成している。この圧電素子40上には絶縁膜25が形成されている。
【0018】
複数の圧電素子40の共通電極となる下部電極41は共通電極電源配線パターンに接続されている。なお、下部電極41は、ノズル配列方向ですべての圧電素子40に跨って形成される1つの電極層である。
【0019】
また、圧電素子40の個別電極となる上部電極43は、個別配線46及び電極パッド47を介して駆動回路部である駆動IC(以下、「ドライバIC」という。)500に接続されている。個別配線46などは絶縁膜26によって被覆されている。
【0020】
そして、アクチュエータ基板2の振動板部材30側には、アクチュエータ基板2上の圧電素子40を覆っている保持基板50が接着剤114で接合されている。
【0021】
保持基板50には、共通流路と圧力室21を通じる流路の一部となる開口部51と、圧電素子40を収容する凹部52と、ドライバIC500を収容する開口部53が設けられている。開口部51は、ノズル配列方向に亘って延びるスリット状の貫通穴であり、ここでは共通液室の一部を構成している。
【0022】
この保持基板50は、圧電素子40を収容する各凹部52、52間の脚部50aなどの接合面59をアクチュエータ基板2の接合面29に接着剤114で接合している。
【0023】
この液体吐出ヘッド1においては、ドライバIC500から圧電素子40の上部電極43と下部電極41の間に電圧を与えることで、圧電層42が電極積層方向、すなわち電界方向に伸張し、振動領域31と平行な方向に収縮する。これにより、振動領域31の下部電極41側に引っ張り応力が発生し、振動領域31が圧力室21側に撓み、内部の液体を加圧することで、ノズル11から液体が吐出される。
【0024】
次に、本実施形態に係る接合部材を構成するアクチュエータ基板と保持基板の接合と接合状態の確認方法について
図5ないし
図7を参照して説明する。
図5は同接合部材の断面説明図、
図6は保持基板の平面説明図、
図7は保持基板の脚部における接着剤のはみだしの説明に供する説明図である。
【0025】
接合部材100は、アクチュエータ基板2に保持基板50を接合した部材であり、以下の説明において、アクチュエータ基板2を第1部材とし、保持基板50を第2部材とする。
【0026】
接合部材100は、保持基板50に設けられた凹部52、52間の脚部50aや凹部53側及び開口部51側の壁部50b(
図4参照)など接合面59とアクチュエータ基板2の接合面29とを接着剤114で接合して構成している。このとき接着剤114の量が適切であることが重要である。
【0027】
そのため、保持基板50の接合面59とアクチュエータ基板2の接合面29との間を接着する接着剤114に関し、接着剤114の過剰なはみ出しがあるか否か、接着剤114の不足箇所があるか否かなどの接合状態を確認することが求められる。
【0028】
この接合状態は、例えば接着剤114のフィレット形状を見ることで判断することが可能である。しかしながら、保持基板50の圧電素子40、40間に位置する脚部50aとこれに対向するアクチュエータ基板2の接合面29との接合箇所については、保持基板50の存在により外部から視認することができない。
【0029】
このように視認できない接合箇所における接合状態は、例えば、赤外顕微鏡(IR顕微鏡)を使用して、保持基板50越しに当該接合箇所を観測するという方法が挙げられる。しかしながら、IR顕微鏡で観測される画像が不鮮明であるため、接着剤114のフィレット形状を確認することまではできない。
【0030】
また、例えば、
図7に示すように、接着剤114が脚部50aの側壁面に沿って移動した場合、IR顕微鏡で保持基板50越しに接着剤114のフィレット形状を観察しようとしても、側壁面に沿って移動した余剰接着剤114Aのためにフィレット形状を確認することができなない。
【0031】
このように、IR顕微鏡を使用して、保持基板50を介して、保持基板50越しに脚部50aの接合面59と接合面29との間の接着剤114のフィレット形状を確認して接合状態を判断することは容易でない。
【0032】
次に、本実施形態における接合部材100の接合状態のモニタリングに関わる構成について
図8ないし
図13を参照して説明する。
図8はアクチュエータ基板の平面説明図、
図9は保持基板の接合面側から見た平面説明図、
図10はアクチュエータ基板の面部構造体の平面説明図、
図11は
図10のA-A線に沿う断面説明図である。
図12は保持基板の対向面部構造体の平面説明図、
図13は
図12のC-C線に沿う断面説明図、
図14は
図10のA-A線及び
図12のB-B線に相当する接合部材の断面説明図である。
【0033】
前述したように、アクチュエータ基板2を第1部材とし、保持基板50を第2部材とする接合部材100で説明する。なお、アクチュエータ基板2及び保持基板50は、例えば、シリコンウェハを使用して複数個を面取りして作製し、ウェハの段階で接着剤114の付与を行って接合した後、分割するが、これに限定されるものではない。したがって、ここでは、アクチュエータ基板2と保持基板50との単位で説明し、ウェハによる多数個取りと関係するときにはその旨を追記する。
【0034】
第1部材であるアクチュエータ基板2には、第2部材である保持基板50の接合面59を接着剤114で接合する面側に、面部構造体115が設けられている。一方、保持基板50には、アクチュエータ基板2の面部構造体115に対応して対向面部構造体204が設けられ、対向面部構造体204を貫通する貫通穴207が形成されている。
【0035】
ここで、アクチュエータ基板2の面部構造体115は、第1の面部115a、第2の面部115b、第3の面部115c、第4の面部115dと、囲い部115eとを有している。これらの第1の面部115a~第4の面部115は、保持基板50に対向する面の高さ方向の位置が異なっている。
【0036】
第1の面部115aは、アクチュエータ基板2の保持基板50の接合面59との接合面29よりも低い。第2の面部115bは、第1の面部115aよりも低い。第3の面部115cは、第1の面部115aよりも低く、第2の面部115bよりも高い。
【0037】
第4の面部115dは、アクチュエータ基板2の保持基板50の脚部50aとの接合面29と同じ高さである。囲い部115eも、接合面29と同じ高さである。
【0038】
例えば、第4の面部115d及び囲い部115eの高さは4μm(接合面29の高さと同じ)、第1面部115aの高さは3μmであり、第2面部115bの高さは1μmであり、第3面部115cの高さは2μmである。
【0039】
なお、本実施形態の第1の面部115a~第4の面部115dの並び順序は、本実施形態に限定されるものではない。また、第1の面部115a~第4の面部115dは、独立した凸部の先端面としているが、高さが異なれば、第1の面部115a~第4の面部115dを一体の凸部で形成することもできる。
【0040】
また、囲い部115eは、接合面であり、接着剤114によって、保持基板50の対向面部構造体204の囲い部204eと接合される。この囲い部115eの高さは、第4の面部115dの高さと同じであり、第4の面部115dと同様の機能を果たすことが可能である。
【0041】
保持基板50の対向面部構造体204は、接着剤114により、アクチュエータ基板2の構造体115上の第1面部115a~第4面部115dにそれぞれ対向する対向面部である第1幅広部204a~第4幅広部204dが同じ高さ平面で構成されている。第1幅広部204a~第4幅広部204dは接合面59と同じ高さである。
【0042】
第1幅広部204a~第4幅広部204dの周囲の少なくとも一部は、当該第1幅広部204a~第4幅広部204dよりも高さの低い部分を形成する凹部204fを設けている。
【0043】
また、本実施形態においては、各幅広部204a~204dの間、並びに、第1幅広部204aと囲い部204eとの間、及び、第2幅広部204bと囲い部204eとの間には、狭窄部である架橋部204gを設けて架橋している。
【0044】
さらに、保持基板50には、第1幅広部204a~第4幅広部204dに、第1の面部115a~第4の面部115dのそれぞれに対向する開口を有する貫通穴207を形成している。貫通穴207は、対向面部構造体204を含めて保持基板50を厚み方向に貫通する。
【0045】
本実施形態では、アクチュエータ基板2と保持基板50とを貼り合わせるための接着剤114は、例えば、フレキソ印刷により、保持基板50に薄膜転写することにより付与される。
【0046】
本実施形態の対向面部構造体204は、凹部204f以外の第1幅広部204a~第4幅広部204d、架橋部204g、囲い部204eは、いずれも同じ高さであり、接着剤114が付与される。一方、凹部204f及び貫通穴207には接着剤114が付与されない。
【0047】
なお、本実施形態において、架橋部204gを設けているのは、第1幅広部204a~第4幅広部204dを補強するためである。架橋部204gを設けることで、幅広部が孤立して存在するより場合も強度が向上し、ウェハ単位で接着剤114をフレキソ印刷により薄膜転写するときに幅広部の破損を防ぐことができる。
【0048】
また、本実施形態において、第1幅広部204a~第4幅広部204dの周囲に凹部204fを形成しているのは、アクチュエータ基板2と保持基板50とを接合したとき、保持基板50の対向面部構造体204に付与された余分な接着剤114が凹部204fへ逃げられるようにするためである。
【0049】
このような凹部204fを設けずに保持基板50の対向面部構造体204の全域を一様な平面で形成してもよいが、この場合、余分な接着剤114が、面方向へ移動して、アクチュエータ基板2の面部構造体115における4つの第1の面部115a~第4の面部115dのうち、本来は接着剤114が接触しないはずの面部に向かってしまい、接着状態の評価を正確に行うことができないおそれが生じる。
【0050】
本実施形態のように凹部204fを設けることで、このような事態が生じるのを抑制することができ、より正確に接合状態(接着状態)を評価することができるようになる。
【0051】
次に、アクチュエータ基板2と保持基板50の接合状態の評価について説明する。
【0052】
アクチュエータ基板2と保持基板50とを接着剤114で接合し、保持基板50側からIR顕微鏡600などを使用して、アクチュエータ基板2の第1の面部115a~第4の面部115dに接着剤114が付与されているかを確認することができる。
【0053】
つまり、第1の面部115a~第4の面部115dのいずれまで接着剤114で保持基板50の対向面部構造体204と接合されている(接触している)かを確認することで、接合状態の適否、例えば、接着剤114が不足状態、過多状態である、接着が適切である、というような評価を行うことができる。
【0054】
なお、保持基板50がシリコン基板のように赤外光を透過する光透過性を有することで保持基板50を透過させて観察することができる。
【0055】
例えば、
図14に示す例では、面部構造体115のうち、アクチュエータ基板2の接合面29と同じ高さの第4の面部115d、囲い部115eが対向面部構造体204の接合面59と同じ高さの第4幅広部204d、囲い部204eと接着剤114で接合されている。さらに、第4の面部115d、囲い部115eよりも低い第1の面部115aが第1幅広部204aと接着剤114で接合されている。
【0056】
一方、第1の面部115aの次に低い第3の面部115cは接着剤114で第3幅広部204cと接合されておらず、その次に低い第2面部115bも接着剤114で第2幅広部204bと接合されていない。これにより、少なくとも所定の潰し量ε(例えば1μm)が得られていることが確認できる。
【0057】
ここでいう潰し量εとは、アクチュエータ基板2と保持基板50とを接合したとき、保持基板50の対向面部構造体204の囲い部204eに付着する接着剤114がアクチュエータ基板2の面部構造体115の囲い部115eによって潰された量(潰された高さ)を意味する。
【0058】
アクチュエータ基板2の面部構造体115の囲い部115eの高さは、アクチュエータ基板2の接合面29と同じ高さであり、保持基板50の対向面部構造体204の囲い部204eの高さは接合面59の高さと同じである。したがって、前記潰し量εは、接合面29と接合面59との接合部分における接着剤114の潰し量εに相当する。
【0059】
例えば、接着剤114の目標厚みを平均で3μmとし、潰し量εが1μm以上であるときに、アクチュエータ基板2の接合面29と保持基板50の接合面59との間に隙間がなく、接着不足ではないと評価するものとする。
【0060】
そうすると、上記の
図14の例では、前述したように、少なくとも所定の潰し量ε(例えば1μm)が得られているので、接着不足ではない状態であると評価される。
【0061】
つまり、少なくとも、アクチュエータ基板2の第1の面部115aが第2部材である保持基板50側に接着剤114で接合されているときには、接合部材100は接合不足ではない状態にある。
【0062】
ここで、本実施形態では、第2部材である保持基板50の対向面部構造体204の第1幅広部204a~第4幅広部204dに、第1部材であるアクチュエータ基板2の第1の面部115a~第4の面部115dに開口する貫通穴207をそれぞれ設けている。
【0063】
これにより、アクチュエータ基板2と保持基板50とを接合するとき、貫通穴207から接着剤114中のボイド(気泡)が抜けるので、IR顕微鏡600で観察するとき、鮮明な画像が得られる。その結果、接合状態の確認の信頼性が向上する。
【0064】
つまり、
図18に示す比較例1のように、貫通穴207を設けない構成にあっては、接着剤114のボイドが抜けないので、IR顕微鏡600で観察するとき、鮮明な画像が得られない。
【0065】
また、実際に封止が必要な振動板部材30の開口39周りも、開口39によって接着剤114中のボイドが逃げることができ、赤外線顕微鏡で封止状態を確認したときにボイドはなく鮮明な画像が得られる。実際に封止が必要な箇所の構造と、上記接合モニタの構造を同じにすることで、より鮮明な画像が得られるようになり、検査信頼性をあげることができる。
【0066】
なお、接着剤114は、その種類によっては保持基板50への塗布後に波打った形状になる場合がある。例えば、接着剤114の厚みが平均で3μmであったとしても、実際は2.5μm以上3.5μm以下の範囲内で厚みのばらつきが生じることがある。このような場合でも、1μm以上の潰し量が得られていれば、接着剤114の厚みが最も薄い2.5μmの箇所でも、0.5μm以上の潰し量が確保され、接着の不足状態を回避することができる。また、波打った形状部分に気泡が噛み込んでも、貫通穴から気泡が排出され鮮明な接着状態の判別が可能になる。なお、潰し量εの閾値は、接着剤の種類、接着剤の付与方法などに応じて設定される。
【0067】
次に、接合部材の接合状態の他の例について
図15ないし
図17を参照して説明する。
図15ないし
図17はアクチュエータ基板2と保持基板50の接合状態の評価の説明に供する
図14と同様な断面説明図である。
【0068】
図15に示す接合状態は、アクチュエータ基板2の面部構造体115のうち、アクチュエータ基板2の接合面29と同じ高さの第4の面部115d、囲い部115eが対向面部構造体204の接合面59と同じ高さの第4幅広部204d、囲い部204eと接着剤114で接合されている。
【0069】
さらに、第4の面部115d、囲い部115eよりも低い第1の面部115aが第1幅広部204aと接着剤114で接合され、第1の面部115aの次に低い第3の面部115cも接着剤114で第3幅広部204cと接合されている。しかしながら、第3の面部115cの次に低い第2面部115bは接着剤114で第2幅広部204bと接合されていない。
【0070】
そこで、このような接合状態は、例えば良好であると評価することができる。
【0071】
これに対し、
図16に示す接合状態は、アクチュエータ基板2の面部構造体115のうち、アクチュエータ基板2の接合面29と同じ高さの第4の面部115d、囲い部115eが対向面部構造体204の接合面59と同じ高さの第4幅広部204d、囲い部204eと接着剤114で接合されている。
【0072】
しかしながら、第4の面部115d、囲い部115eよりも低い第1の面部115a~第3の面部115cは、いずれも、接着剤114で第1幅広部204a~第3幅広部204cと接合されていない。
【0073】
そこで、このような接合状態は、接着剤が不足しているとして不良であると評価することができる。
【0074】
また、
図17に示す接合状態は、アクチュエータ基板2の面部構造体115の第1の面部115a~第4の面部115d、囲い部115eのすべてが、接着剤114で、第1幅広部204a~第4幅広部204d、囲い部204eに接合されている。
【0075】
そこで、このような接合状態は、接着剤が過多であるとして不良と評価することができる。
【0076】
次に、本発明の第2実施形態に係る接合部材について
図19及び
図20を参照して説明する。
図19は同実施形態における保持基板の対向面部構造体に接着剤を付与した状態の平面説明図、
図20は同じく
図19のD-D線に沿う断面説明図である。
【0077】
本実施形態では、保持基板の対向面部構造体204は、接合面59と同じ高さの一つの対向面204hとしている。
【0078】
そして、対向面部構造体204の対向面204hに接着剤114を付与するとき、アクチュエータ基板2の面部構造体115の第1の面部115a~第4の面部115d、囲い部115eとほぼ同じ形状を有する第1の形状部114a~第4形状部114d、囲い部114eと、架橋形状部114gにパターニングする。
【0079】
これにより、前述した第1実施形態における凹部204fを設けないでも、アクチュエータ基板2の面部構造体115における4つの第1の面部115a~第4の面部115dのうち、接着剤114が本来は接触しないはずの面部に向かうことがなくなる。
【0080】
したがって、フレキソ印刷で接着剤を扶養する場合のように、接着剤がはみ出すことで接合状態の評価を正確に行うことができなくなるおそれは生じない。
【0081】
次に、本発明の第3実施形態に係る接合部材について
図21及び
図22を参照して説明する。
図21は同実施形態におけるアクチュエータ基板の面部構造体の平面説明図、
図22は同じく面部構造体の断面説明図である。
【0082】
本実施形態では、アクチュエータ基板2の面部構造体115は、アクチュエータ基板2の他の構成要素と同じ材料で構成している。これにより、面部構造体115の第1の面部115a~第4の面部115d、囲い部115eをアクチュエータ基板2の圧電素子等を形成する成膜工程で簡単に作成することができる。
【0083】
本実施形態では、振動板部材30は、流路板20側からSiO2膜30aとSi層30bとSiO2膜30cの三層構造を有している。また、絶縁膜25は、Al2O3膜25aと、SiN膜25bとからなる2層構造である。配線膜46AはAlの単層である。絶縁膜26はSiNの単層である。
【0084】
第4の面部115d及び囲い部115eは、振動板部材30と、2層構造の絶縁膜25と、引き出し配線46の配線膜46Aと、絶縁膜26とを積層した構造体である。
【0085】
第2の面部115bは、3層構造の振動板部材30のうちのSiO2膜30aとSi層30bとを積層した構造体である。第2の面部115bは、第4の面部115d及び囲い部115eよりも、振動板部材30のうちのSiO2膜30cと、絶縁膜25と、配線膜46Aと、絶縁膜26との層厚分だけ高さが低い。
【0086】
第1の面部115aは、振動板部材30と、絶縁膜25と、配線膜46Aとを積層した構造体である。第1の面部115aは、第4の面部115d及び囲い部115eよりも、絶縁膜26の層厚分だけ高さが低い。
【0087】
第3の面部115cは、振動板部材30と、絶縁膜25と、絶縁膜26とを積層した構造体である。第3の面部115cは、第4の面部115d及び囲い部115eよりも、絶縁膜22と、配線膜46Aの一部の層厚分だけ高さが低い。
【0088】
また、本実施形態では、第1の面部115a~第4の面部115d、囲い部115eは相互に架橋部115gによって架橋されている。
【0089】
次に、本発明の第4実施形態に係る液体吐出ヘッドについて
図23を参照して説明する。
図23は同ヘッドの圧力室部分の断面説明図である。
【0090】
本実施形態では、圧電素子40を構成する下部電極41を個別電極とし、上部電極43を共通電極としている。
【0091】
次に、本発明の第5実施形態に係る接合部材について
図24を参照して説明する。
図24は同実施形態における接合部材の断面説明図である。
【0092】
本実施形態では、保持基板50の対向面部構造体204を構成する囲い部204aにも貫通穴207を設けている。
【0093】
これにより、囲い部204を接合する接着剤114のボイドを逃がすことができる。
【0094】
なお、上記各実施形態においては、接合部材が液体吐出ヘッドのアクチュエータ基板と保持基板とを接合した部材である例で説明したが、液体吐出ヘッド以外の部材であっても
【0095】
次に、本発明に係る液体を吐出する装置としての印刷装置の一例について
図25及び
図26を参照して説明する。
図25は同装置の要部平面説明図、
図26は同装置の要部側面説明図である。
【0096】
この印刷装置400は、シリアル型装置であり、主走査移動機構493によって、キャリッジ403は主走査方向に往復移動する。主走査移動機構493は、ガイド部材401、主走査モータ405、タイミングベルト408等を含む。ガイド部材401は、左右の側板491A、491Bに架け渡されてキャリッジ403を移動可能に保持している。そして、主走査モータ405によって、駆動プーリ406と従動プーリ407間に架け渡したタイミングベルト408を介して、キャリッジ403は主走査方向に往復移動される。
【0097】
このキャリッジ403には、本発明に係る液体吐出ヘッド1及びヘッドタンク441を一体にした液体吐出ユニット440を搭載している。液体吐出ユニット440のヘッド1は、例えば、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色の液体を吐出する。また、液体吐出ヘッド1は、複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配置し、吐出方向を下方に向けて装着している。
【0098】
この印刷装置400は、用紙410を搬送するための搬送機構495を備えている。搬送機構495は、搬送手段である搬送ベルト412、搬送ベルト412を駆動するための副走査モータ416を含む。
【0099】
搬送ベルト412は用紙410を吸着してヘッド1に対向する位置で搬送する。この搬送ベルト412は、無端状ベルトであり、搬送ローラ413と、テンションローラ414との間に掛け渡されている。吸着は静電吸着、あるいは、エアー吸引などで行うことができる。
【0100】
そして、搬送ベルト412は、副走査モータ416によってタイミングベルト417及びタイミングプーリ418を介して搬送ローラ413が回転駆動されることによって、副走査方向に周回移動する。
【0101】
さらに、キャリッジ403の主走査方向の一方側には搬送ベルト412の側方に液体吐出ヘッド1の維持回復を行う維持回復機構420が配置されている。
【0102】
維持回復機構420は、例えばヘッド1のノズル面をキャッピングするキャップ部材421、ノズル面を払拭するワイパ部材422などで構成されている。
【0103】
主走査移動機構493、維持回復機構420、搬送機構495は、側板491A,491B、背板491Cを含む筐体に取り付けられている。
【0104】
このように構成したこの印刷装置400においては、用紙410が搬送ベルト412上に給紙されて吸着され、搬送ベルト412の周回移動によって用紙410が副走査方向に搬送される。
【0105】
そこで、キャリッジ403を主走査方向に移動させながら画像信号に応じてヘッド1を駆動することにより、停止している用紙410に液体を吐出して画像を形成
する。
【0106】
次に、本発明に係る液体吐出ユニットの他の例について
図27を参照して説明する。
図27は同ユニットの要部平面説明図である。
【0107】
この液体吐出ユニット440、前記液体を吐出する装置を構成している部材のうち、側板491A、491B及び背板491Cで構成される筐体部分と、主走査移動機構493と、キャリッジ403と、ヘッド1で構成されている。
【0108】
なお、この液体吐出ユニット440の例えば側板491Bに、前述した維持回復機構420を更に取り付けた液体吐出ユニットを構成することもできる。
【0109】
次に、本発明に係る液体吐出ユニットの更に他の例について
図28を参照して説明する。
図28は同ユニットの正面説明図である。
【0110】
この液体吐出ユニット440は、流路部品444が取付けられたヘッド1と、流路部品444に接続されたチューブ456で構成されている。
【0111】
なお、流路部品444はカバー442の内部に配置されている。流路部品444に代えてヘッドタンク441を含むこともできる。また、流路部品444の上部には液体吐出ヘッド1と電気的接続を行うコネクタ443が設けられている。
【0112】
本願において、吐出される液体は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
【0113】
液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものが含まれる。
【0114】
「液体吐出ユニット」は、液体吐出ヘッドに機能部品、機構が一体化したものであり、液体の吐出に関連する部品の集合体が含まれる。例えば、「液体吐出ユニット」は、ヘッドタンク、キャリッジ、供給機構、維持回復機構、主走査移動機構、液体循環装置の構成の少なくとも一つを液体吐出ヘッドと組み合わせたものなどが含まれる。
【0115】
ここで、一体化とは、例えば、液体吐出ヘッドと機能部品、機構が、締結、接着、係合などで互いに固定されているもの、一方が他方に対して移動可能に保持されているものを含む。また、液体吐出ヘッドと、機能部品、機構が互いに着脱可能に構成されていても良い。
【0116】
例えば、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。また、チューブなどで互いに接続されて、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。ここで、これらの液体吐出ユニットのヘッドタンクと液体吐出ヘッドとの間にフィルタを含むユニットを追加することもできる。
【0117】
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとキャリッジが一体化されているものがある。
【0118】
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドを走査移動機構の一部を構成するガイド部材に移動可能に保持させて、液体吐出ヘッドと走査移動機構が一体化されているものがある。また、液体吐出ヘッドとキャリッジと主走査移動機構が一体化されているものがある。
【0119】
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドが取り付けられたキャリッジに、維持回復機構の一部であるキャップ部材を固定させて、液体吐出ヘッドとキャリッジと維持回復機構が一体化されているものがある。
【0120】
また、液体吐出ユニットとして、ヘッドタンク若しくは流路部品が取付けられた液体吐出ヘッドにチューブが接続されて、液体吐出ヘッドと供給機構が一体化されているものがある。このチューブを介して、液体貯留源の液体が液体吐出ヘッドに供給される。
【0121】
主走査移動機構は、ガイド部材単体も含むものとする。また、供給機構は、チューブ単体、装填部単体も含むものする。
【0122】
なお、ここでは、「液体吐出ユニット」について、液体吐出ヘッドとの組み合わせで説明しているが、「液体吐出ユニット」には上述した液体吐出ヘッドを含むヘッドモジュールやヘッドユニットと上述したような機能部品、機構が一体化したものも含まれる。
【0123】
「液体を吐出する装置」には、液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、ヘッドモジュール、ヘッドユニットなどを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて液体を吐出させる装置が含まれる。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を 気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
【0124】
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
【0125】
例えば、「液体を吐出する装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
【0126】
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
【0127】
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
【0128】
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
【0129】
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
【0130】
また、「液体を吐出する装置」としては、他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液を、ノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
【0131】
なお、本願の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等はいずれも同義語とする。
【符号の説明】
【0132】
1 液体吐出ヘッド
2 アクチュエータ基板(第1部材)
10 ノズル板
11 ノズル
20 流路板
21 圧力室
29 接合面
30 振動板部材
50 保持基板(第2部材)
59 接合面
100 接合部材
114 接着剤
115 面部構造体
115a~115d 第1の面部~第4の面部
204 対向面部構造体
204a~204d 第1幅広部~第4幅広部
207 貫通穴
400 印刷装置(液体を吐出する装置)
403 キャリッジ
440 液体吐出ユニット