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特開2023-157142カルボキシ基含有オルガノポリシロキサン、カルボキシ基含有オルガノポリシロキサンの製造方法、及び界面活性剤
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023157142
(43)【公開日】2023-10-26
(54)【発明の名称】カルボキシ基含有オルガノポリシロキサン、カルボキシ基含有オルガノポリシロキサンの製造方法、及び界面活性剤
(51)【国際特許分類】
   C08G 77/38 20060101AFI20231019BHJP
   C09K 23/54 20220101ALI20231019BHJP
   C08G 77/14 20060101ALI20231019BHJP
【FI】
C08G77/38
C09K23/54
C08G77/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022066852
(22)【出願日】2022-04-14
(71)【出願人】
【識別番号】000002060
【氏名又は名称】信越化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102532
【弁理士】
【氏名又は名称】好宮 幹夫
(74)【代理人】
【識別番号】100194881
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 俊弘
(74)【代理人】
【識別番号】100215142
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 徹
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 拓真
【テーマコード(参考)】
4J246
【Fターム(参考)】
4J246AA03
4J246AB01
4J246BA02X
4J246BB021
4J246BB02X
4J246CA24X
4J246CA53U
4J246CA53X
4J246CA56X
4J246CA58M
4J246CA58X
4J246CA64M
4J246CA64X
4J246EA15
4J246FA432
4J246FB212
4J246HA42
4J246HA53
(57)【要約】      (修正有)
【課題】エーテル結合及びエステル結合をリンカーとして有するカルボキシ基含有オルガノポリシロキサンを提供する。また、カルボン酸由来の特異臭がない前記カルボキシ基含有オルガノポリシロキサンの製造方法を提供する。
【解決手段】一般式(1)で表されるカルボキシ基含有オルガノポリシロキサン。

[式中、Rは独立して、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基であり、xは0~400の整数、yは1~100の整数であり、nは1~30の整数であり、Xは炭素数2~6のアルキレン基、Xは炭素数2~6のアルキレン基である。]
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)で表されるものであることを特徴とするカルボキシ基含有オルガノポリシロキサン。
【化1】
[式中、Rは独立して、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基であり、xは0~400の整数、yは1~100の整数であり、nは1~30の整数であり、Xは炭素数2~6のアルキレン基、Xは炭素数2~6のアルキレン基である。]
【請求項2】
請求項1に記載のカルボキシ基含有オルガノポリシロキサンの製造方法であって、(A)下記一般式(2)で表されるヒドロキシ基含有オルガノポリシロキサンと(B)下記一般式(3)で示される環状酸無水物をアミン化合物の存在下で反応させることを特徴とするカルボキシ基含有オルガノポリシロキサンの製造方法。
【化2】
[式中、Rは独立して、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基であり、xは0~400の整数、yは1~100の整数であり、nは1~30の整数であり、Xは炭素数2~6のアルキレン基である。]
【化3】
[式中、Xは炭素数2~6のアルキレン基である。]
【請求項3】
請求項1に記載のカルボキシ基含有オルガノポリシロキサンを含むものであることを特徴とする界面活性剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カルボキシ基含有オルガノポリシロキサン、カルボキシ基含有オルガノポリシロキサンの製造方法、及び界面活性剤に関する。
【背景技術】
【0002】
化粧品の製造における乳化技術は高機能化かつ多様化している。その中で、親水性の有機基を導入したポリシロキサンは、水/油界面に配向し安定な乳化物を与えることができるため、化粧品によく用いられている。親水性の有機基としては、エーテル結合やヒドロキシ基が検討されてきたが、近年、カルボキシ基の導入が報告されている。
【0003】
これまでに、シリコーンにカルボキシ基を連結させる方法(特許文献1~2)やそれらの方法で得られた化合物が開示されている。これらの方法は、以下に示す2段階の反応を経る。まず、末端に二重結合を持つシリル基で保護したカルボン酸とメチルハイドロジェンポリシロキサンとの触媒的付加反応を行う。次に、シリル基の脱保護により目的のカルボキシ基含有オルガノポリシロキサンを得る。しかし、この合成手法では、原料のカルボン酸が残存することで、化粧品にふさわしくない特異臭が問題となる可能性がある。
【0004】
また公知の方法ではリンカーとして親水性の低い長鎖アルキレン基を有する欠点がある。より高い界面活性を発揮するために、エーテル結合やエステル結合などの親水性のあるリンカーの導入が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008-266285号公報
【特許文献2】特開2020-29453号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、エーテル結合及びエステル結合をリンカーとして有するカルボキシ基含有オルガノポリシロキサンを提供することを目的とする。また、カルボン酸由来の特異臭がない前記カルボキシ基含有オルガノポリシロキサンの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、
下記一般式(1)で表されるものであるカルボキシ基含有オルガノポリシロキサンを提供する。
【化1】
[式中、Rは独立して、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基であり、xは0~400の整数、yは1~100の整数であり、nは1~30の整数であり、Xは炭素数2~6のアルキレン基、Xは炭素数2~6のアルキレン基である。]
【0008】
本発明のカルボキシ基含有オルガノポリシロキサンは、親水性が高く、より高い界面活性を発揮するものである。
【0009】
また、本発明は、上記カルボキシ基含有オルガノポリシロキサンの製造方法であって、(A)下記一般式(2)で表されるヒドロキシ基含有オルガノポリシロキサンと(B)下記一般式(3)で示される環状酸無水物をアミン化合物の存在下で反応させるカルボキシ基含有オルガノポリシロキサンの製造方法を提供する。
【化2】
[式中、Rは独立して、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基であり、xは0~400の整数、yは1~100の整数であり、nは1~30の整数であり、Xは炭素数2~6のアルキレン基である。]
【化3】
[式中、Xは炭素数2~6のアルキレン基である。]
【0010】
このような製造方法であれば、目的とする上記カルボキシ基含有オルガノポリシロキサンを、カルボン酸由来の特異臭のないものとして得ることができる。
【0011】
また、本発明は、上記カルボキシ基含有オルガノポリシロキサンを含むものである界面活性剤を提供する。
【0012】
この界面活性剤は、親水性が高く、高い界面活性を示す。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、エーテル結合及びエステル結合をリンカーに有するカルボキシ基含有オルガノポリシロキサンを製造できる。また、原料である環状酸無水物は水洗で容易に除去可能なので、前記カルボキシ基含有オルガノポリシロキサンに特異臭はない。また、エーテル結合及びエステル結合をリンカーに有することで親水性が向上し、界面活性能に優れたオルガノポリシロキサンが得られる。したがって、本発明のオルガノポリシロキサンは、化粧品などに好適に利用される。
【発明を実施するための形態】
【0014】
良好な界面活性を示す、シリコーンにカルボキシ基を連結した化合物であるカルボキシ基含有オルガノポリシロキサン、及び上記カルボキシ基含有オルガノポリシロキサンを、原料のカルボン酸の残存により生じる化粧品にふさわしくない特異臭のないものとして得る方法が求められていた。
【0015】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究した結果、ヒドロキシ基含有オルガノポリシロキサンと環状酸無水物をアミン化合物の存在下で反応させることで、高い界面活性を有するカルボキシ基含有オルガノポリシロキサンを製造できることを見出し、本発明を完成した。
【0016】
即ち、本発明は、
下記一般式(1)で表されるものであるカルボキシ基含有オルガノポリシロキサンである。
【化4】
[式中、Rは独立して、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基であり、xは0~400の整数、yは1~100の整数であり、nは1~30の整数であり、Xは炭素数2~6のアルキレン基、Xは炭素数2~6のアルキレン基である。]
【0017】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0018】
[オルガノポリシロキサン]
本発明のオルガノポリシロキサンは、オキシアルキレン基及びエステル結合を含むリンカーを有する下記一般式(1)で示されるものである。
【化5】
[式中、Rは独立して、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基であり、xは0~400の整数、yは1~100の整数であり、nは1~30の整数であり、Xは炭素数2~6のアルキレン基、Xは炭素数2~6のアルキレン基である。]
【0019】
上記一般式(1)中、Rは、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数7~10のアラルキル基から選択される。炭素数1~6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基;シクロペンチル基及びシクロヘキシル基等のシクロアルキル基;等が挙げられる。炭素数6~10のアリール基としては、メチルフェニル基やエチルフェニル基が挙げられる。炭素数7~10のアラルキル基としては、フェニルメチル基やフェニルエチル基が挙げられる。Xは炭素数2~6のアルキレン基から選択される。炭素数2~6のアルキレン基としてはエチレン基、プロピレン基が挙げられる。Xは炭素数2~6のアルキレン基から選択される。炭素数2~6のアルキレン基としてはエチレン基、プロピレン基、ブチレン基等が挙げられる。
【0020】
上記一般式(1)中、xは0~400、好ましくは5~100の数、yは1~100、好ましくは1~20の数であり、nは1~30、好ましくは1~10の数であり、Xの炭素数は2~6、好ましくは2~4の数である。なお、x及びyで括られたシロキサン単位の結合順序は、ブロックであってもランダムであってもよい。
【0021】
また、上記カルボキシ基含有オルガノポリシロキサンは、後述する製造方法に記載の式(2)で示されるオルガノポリシロキサンと、式(3)で示される環状酸無水物との反応生成物(以下、単に反応生成物ともいう)であることが好ましい。
【0022】
[オルガノポリシロキサンの製造方法]
本発明のオルガノポリシロキサンの製造方法(以下、「本発明の製造方法」と略す場合がある。)は、(A)下記一般式(2)で示されるヒドロキシ基含有オルガノシロキサンと、(B)下記一般式(3)で示される環状酸無水物とをアミンの存在下で反応させる工程を有する。
【化6】
[式中、Rは独立して、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基であり、xは0~400の整数、yは1~100の整数であり、nは1~30の整数であり、Xは炭素数2~6のアルキレン基である。]
【化7】
[式中、Xは炭素数2~6のアルキレン基である。]
【0023】
上記一般式(2)中、Rは、炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数7~10のアラルキル基から選択される。炭素数1~6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基;シクロペンチル基及びシクロヘキシル基等のシクロアルキル基;等が挙げられる。炭素数6~10のアリール基としては、メチルフェニル基やエチルフェニル基が挙げられる。炭素数7~10のアラルキル基としては、フェニルメチル基やフェニルエチル基が挙げられる。Xは炭素数2~6のアルキレン基から選択される。炭素数2~6のアルキレン基としてはエチレン基、プロピレン基が挙げられる。
【0024】
上記一般式(3)中、Xは炭素数2~6のアルキレン基から選択される。炭素数2~6のアルキレン基としてはエチレン基、プロピレン基、ブチレン基等が挙げられる。
【0025】
上記一般式(2)中、xは0~400、好ましくは5~100の数、yは1~100、好ましくは1~20の数であり、nは1~30、好ましくは1~10の数であり、Xの炭素数は2~6、好ましくは2~4の数である。なお、x及びyで括られたシロキサン単位の結合順序は、ブロックであってもランダムであってもよい。
【0026】
本発明の製造方法において、上記一般式(2)中のヒドロキシ基に対する、上記一般式(3)の環状酸無水物のモル比は、1~10倍が好ましく、1~3倍がより好ましい。
【0027】
本発明の製造方法で使用されるアミンとしては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、及びトリn-プロピルアミン等の鎖状脂肪族3級アミンや1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の環状脂肪族3級アミン、ピリジン等の複素環式アミンが挙げられる。これらのアミンの中でも、鎖状脂肪族3級アミンが好ましく、トリエチルアミンが最も好ましい。
【0028】
本発明の製造方法において、アミンの使用量(質量)は特に限定されない。ヒドロキシ基の物質量に対して、アミン中のアミノ基が0.1~5当量であることが好ましい。
【0029】
本発明の製造方法において、(A)上記一般式(2)で表されるヒドロキシ基含有オルガノシロキサンと、(B)上記一般式(3)で示される環状酸無水物とをアミンの存在下で反応させる工程における反応温度は50℃以上90℃以下が好ましく、60℃以上80℃以下がより好ましく、65℃以上75℃以下が最も好ましい。
【0030】
本発明の製造方法において、反応時間、使用する溶媒等の反応条件は特に限定されない。反応時間は、1~48時間が好ましく、1~24時間がより好ましく、2~12時間が最も好ましい。溶媒はテトラヒドロフランやシクロペンチルメチルエーテルなどのエーテル系溶媒が好ましい。
【0031】
また、本発明は、上記のカルボキシ基含有オルガノポリシロキサンを含む界面活性剤を提供する。
【0032】
この界面活性剤は、高い親水性による高い界面活性を示し、界面張力を良好に低下させることが可能である。界面張力は、Wilhelmy法により測定することができる。
【実施例0033】
以下に合成例及び実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、目的に応じて適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されない。
【0034】
[合成例1]
温度計、撹拌装置、還流冷却器を備えたセパラブルフラスコに、下記式(a)で示されるヒドロキシ基含有オルガノポリシロキサン30.00g、無水コハク酸2.14g(ヒドロキシ基含有オルガノポリシロキサン中のヒドロキシ基の合計モル数に対する、無水コハク酸のモル数の比が1.2となる量)、トリエチルアミン0.90g、及びテトラヒドロフラン36gを仕込み、70℃で3.5時間加熱撹拌した。反応終了後、0.4kPaの減圧下、60℃で1時間、低沸点留分の除去を行った。続いて、アセトン22gおよび1N塩酸22gを加えて室温で1時間撹拌後、静置しシリコーン層を分取した。得られたシリコーン層にアセトン22gおよび水22gを加え、分液洗浄する操作を3回繰り返した。0.4kPaの減圧下、100℃で1時間、低沸点留分の除去を行い、下記式(b)で示されるカルボキシ基含有オルガノポリシロキサン(ポリシロキサンb)13.6gが得られた。得られた化合物のH-NMRを測定したところ、未反応のヒドロキシ基は検出されなかった。また、特異臭はなかった。
【化8】
【化9】
H-NMRのスペクトルを以下に示す。
H-NMR(400MHz,CDCl):δ -0.40~0.24(m,387H)、0.41~0.54(m,6H)、1.53~1.67(m,6H),2.65(br,12H),3.40(t,J=7.0Hz,6H)、3.60(t,J=4.8Hz,6H)、4.22(t,4.4Hz,6H).
【0035】
[合成例2]
下記式(c)で示されるヒドロキシ基含有オルガノポリシロキサン30.00g、無水コハク酸3.73g(ヒドロキシ基含有オルガノポリシロキサン中のヒドロキシ基の合計モル数に対する、無水コハク酸のモル数の比が1.3となる量)、トリエチルアミン1.56g、及びテトラヒドロフラン36gを用いた他は、合成例1と同様の方法で合成した。下記式(d)で示されるカルボキシ基含有オルガノポリシロキサン(ポリシロキサンd)18.0gが得られた。
【化10】
【化11】
H-NMR(400MHz,CDCl):δ -0.30~0.23(m,300H)、0.41~0.52(m,8H)、1.53~1.67(m,8H),2.64(br,16H),3.40(t,J=6.8Hz,8H)、3.60(t,J=4.2Hz,8H)、4.22(t,4.3Hz,8H).
【0036】
[表面張力試験]
[実施例1]
合成例1で得られた、カルボキシ基含有オルガノポリシロキサンの表面張力試験を実施した。動粘度が6mm/sであるジメチルシリコーン油(商品名:KF-96A-6cs、信越化学工業社製)に溶解させ、カルボキシ基含有ポリシロキサンの濃度が0.01wt%になるように調製した。このジメチルシリコーン溶液とイオン交換水の二層液を作成した。二層液を作成してから0時間経過後及び5時間経過時の界面張力を、高精度表面張力計DY-700(協和界面科学社製)を用いて、Wilhelmy法により測定し、界面活性能評価を行った。
【0037】
[実施例2~4]
カルボキシ基含有オルガノポリシロキサンおよび濃度を表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様に、実施例2~4のジメチルシリコーン溶液とイオン交換水の二層液を作成し、界面活性能評価を行った。結果を表1に示す。
【0038】
[比較例1]
動粘度が6mm/sであるジメチルシリコーン油(商品名:KF-96A-6cs、信越化学工業社製)とイオン交換水の二層液を作成したこと以外は実施例1と同様に、界面活性能評価を行った。結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
本発明のカルボキシ基含有オルガノポリシロキサンは、比較例1のブランク実験に比較して、高い界面活性能を示した。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明のポリシロキサンは、高い界面活性能を示した。また特異臭を示さないため、スキンケア、毛髪、制汗剤、脱臭剤、メイクアップ、又は紫外線防御用の化粧料組成物等に有用である。
【0042】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。