(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023158049
(43)【公開日】2023-10-26
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20231019BHJP
H01L 21/677 20060101ALI20231019BHJP
H01L 21/683 20060101ALI20231019BHJP
【FI】
H01L21/302 101M
H01L21/68 A
H01L21/68 R
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023143149
(22)【出願日】2023-09-04
(62)【分割の表示】P 2022120058の分割
【原出願日】2018-09-06
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 康晴
(72)【発明者】
【氏名】内田 陽平
(57)【要約】
【課題】エッジリングを搬送することができる。
【解決手段】所定の処理が施される基板を載置する載置台であって、前記基板を静電吸着する静電チャックと、前記基板の周囲に配置される、搬送可能な第1のエッジリングと、前記第1のエッジリングの周囲に固定される第2のエッジリングと、前記第1のエッジリングを昇降させるリフターピンと、前記静電チャックの前記第1のエッジリングと対向する位置に配置される、該第1のエッジリングの静電吸着用の第1の電極と、前記静電チャックの前記第2のエッジリングと対向する位置に配置される、該第2のエッジリングの静電吸着用の第2の電極と、を有する載置台が提供される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理容器と、
前記処理容器内に配置される載置台本体と、
前記載置台本体の上面に配置され、基板載置部及び基板を囲むリングを配置するリング載置部を備える静電チャックと、
前記リング載置部に配置される、搬送可能な第1のリングと、
前記第1のリングの周囲に固定されて配置される第2のリングと、
前記第1のリングの昇降機構と、
を備え、
前記第2のリングの外径は、前記処理容器の基板搬送口の幅より大きい、
基板処理装置。
【請求項2】
前記第1のリングの外径は、前記処理容器の基板搬送口の幅より小さい、
請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記静電チャック内において、前記第1のリングと対向する位置と前記第2のリングと対向する位置の少なくとも一方には、吸着電極を備える、
請求項1又は2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記静電チャックは、前記載置台本体の上面に配置され、前記基板載置部及び前記基板を囲む搬送可能な前記第1のリングと前記第1のリングの周囲に固定されて配置される前記第2のリングとを配置する前記リング載置部を備え、
更に、制御部を備え、
前記制御部は、
前記第1のリングが保持された搬送アームを前記処理容器内へ移動する第1の工程と、
前記搬送アームにより前記第1のリングを前記リング載置部の上方まで移動する第2の工程と、
前記第1のリングの昇降機構により前記第1のリングを前記リング載置部上に下降させる第3の工程と、
を含む処理を実行する、
請求項1~3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記静電チャック内において、前記第1のリングと対向する位置に配置される第1の吸着電極と、
前記静電チャック内において、前記第2のリングと対向する位置に配置される第2の吸着電極と、を備える、
請求項1~4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項6】
処理容器と、
前記処理容器内に配置される載置台本体と、
前記載置台本体の上面に配置され、基板載置部及び基板を囲むリングを配置するリング載置部を備える静電チャックと、
前記リング載置部に配置される、搬送可能な第1のリングと、
前記第1のリングの周囲に固定されて配置される第2のリングと、
前記第1のリングの昇降機構と、
を備え、
前記静電チャック内において、前記第1のリングと対向する位置に配置される第1の吸着電極と、
前記静電チャック内において、前記第2のリングと対向する位置に配置される第2の吸着電極と、を備える、基板処理装置。
【請求項7】
処理容器と、
前記処理容器内に配置される載置台本体と、
前記載置台本体の上面に配置され、基板載置部及び基板を囲む搬送可能な第1のリングと前記第1のリングの周囲に固定されて配置される第2のリングとを配置するリング載置部を備える静電チャックと、
前記第1のリングの昇降機構と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記第1のリングが保持された搬送アームを前記処理容器内へ移動する第1の工程と、
前記搬送アームにより前記第1のリングを前記リング載置部の上方まで移動する第2の工程と、
前記第1のリングの昇降機構により前記第1のリングを前記リング載置部上に下降させる第3の工程と、
を含む処理を実行する、基板処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記第1のリングの昇降機構により前記第1のリングを前記リング載置部の上方に上昇させる第4の工程と、
前記搬送アームを前記処理容器内へ移動する第5の工程と、
前記搬送アームに前記第1のリングを保持させる第6の工程と、
前記搬送アームを前記処理容器外へ移動する第7の工程と、
を含む処理を実行する、
請求項7に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記第1のリングの外径は、前記処理容器の基板搬送口の幅より小さい、
請求項7又は8に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記第2のリングの外径は、前記処理容器の基板搬送口の幅より大きい、
請求項7~9のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記静電チャック内において、前記第1のリングと対向する位置に、吸着電極を備え、
前記制御部は、
前記第3の工程の後に、前記吸着電極に吸着電圧を印加する工程と、
を含む処理を実行する、
請求項7~10のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記静電チャック内において、前記第1のリングと対向する位置に、吸着電極を備え、
前記制御部は、
前記第4の工程の前に、前記吸着電極への吸着電圧の印加を停止する工程、
を含む処理を実行する、
請求項8に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、載置台、基板処理装置、エッジリング及びエッジリングの搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1の載置台は、静電チャック及びエッジリングを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、エッジリングを搬送することができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一の態様によれば、処理容器と、前記処理容器内に配置される載置台本体と、前記載置台本体の上面に配置され、基板載置部及び基板を囲むリングを配置するリング載置部を備える静電チャックと、前記リング載置部に配置される、搬送可能な第1のリングと、前記第1のリングの周囲に固定されて配置される第2のリングと、前記第1のリングの昇降機構と、を備える基板処理装置が提供される。
【発明の効果】
【0006】
一の側面によれば、エッジリングを搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】一実施形態に係る基板処理装置の構成を示す縦断面図。
【
図2】一実施形態に係るエッジリング周辺の構成を示す縦断面図。
【
図3】一実施形態に係るエッジリングと搬送口との関係を説明するための図。
【
図4】一実施形態に係るエッジリングの電極パターンの一例を示す図。
【
図5】一実施形態の変形例に係るエッジリング周辺の構成を示す縦断面図。
【
図6】一実施形態に係る交換判定処理の一例を示すフローチャート。
【
図7】一実施形態に係るエッジリング交換処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
【0009】
[基板処理装置の全体構成]
図1に、一実施形態による基板処理装置1の構成の一例を示す。この基板処理装置1は、容量結合型プラズマ処理装置として構成されており、たとえばアルミニウムまたはステンレス鋼等の金属製の円筒型の処理容器10を有している。処理容器10は接地されている。
【0010】
処理容器10内には、基板の一例としてのウェハWを載置する円板状の載置台12が下部電極として水平に配置されている。この載置台12は、たとえばアルミニウムからなる本体またはベース12aとこのベース12aの底面に固着されている導電性のRFプレート12bとを有し、処理容器10の底から垂直上方に延びる絶縁性の筒状支持部14に支持されている。この筒状支持部14の外周に沿って処理容器10の底から垂直上方に延びる導電性の筒状支持部16が形成されている。筒状支持部16と処理容器10の内壁との間には環状の排気路18が形成され、この排気路18の底に排気口20が設けられている。この排気口20には排気管22を介して排気装置24が接続されている。排気装置24は、ターボ分子ポンプなどの真空ポンプを有しており、処理容器10内の処理空間を所望の真空度まで減圧することができる。処理容器10の側壁には、ウェハW等を搬入及び搬出する搬送口25と、搬送口25を開閉するゲートバルブ26が取り付けられている。
【0011】
載置台12には、第1の高周波電源30および第2の高周波電源28がマッチングユニット32および給電棒34を介して電気的に接続されている。第1の高周波電源30は、主としてプラズマの生成に寄与する所定の周波数たとえば40MHzの高周波電力を出力する。第2の高周波電源28は、主として載置台12上のウェハWに対するイオンの引き込みに寄与する所定の周波数たとえば2MHzの高周波電力を出力する。マッチングユニット32には、第1の整合器と第2の整合器とが収容されている。第1の整合器は、第1の高周波電源30側のインピーダンスと負荷(主に電極、プラズマ、処理容器)側のインピーダンスとの間で整合をとる。第2の整合器は、第2の高周波電源28側のインピーダンスと負荷(主に電極、プラズマ、処理容器)側のインピーダンスとの間で整合をとる。
【0012】
載置台12はウェハWよりも大きな直径を有している。載置台12の上面は、ウェハWと略同形状(円形)かつ略同サイズの中心領域つまりウェハ載置部と、このウェハ載置部の外側に延在する環状周辺部とに2分割されており、ウェハ載置部の上には処理対象のウェハWが載置されている。また、ウェハWの周囲であって環状周辺部の上にウェハWの口径よりも僅かに大きな内径を有するエッジリング36が取り付けられる。エッジリング36は、フォーカスリングとも呼ばれる。エッジリング36は、ウェハWの被エッチング材に応じて、たとえばSi,SiC,C,SiO2等の材質からなる。エッジリング36は、ウェハWの周囲に環状に設けられた内周側のエッジリングである第1のエッジリングと、第1のエッジリングの周囲に環状に設けられた外周側のエッジリングである第2のエッジリングとを有する。
【0013】
載置台12上面のウェハ載置部及び環状周辺部は、ウェハを静電吸着するための静電チャック38の中央部の載置面及び外周部の載置面となっている。静電チャック38は、膜状または板状の誘電体38bの中にシート状またはメッシュ状の電極38aを有する。静電チャック38は、載置台12のベース12a上に一体形成または一体固着されている。電極38aには処理容器10の外に配置される直流電源40が配線およびスイッチ42を介して電気的に接続され、直流電源40より印加される直流電圧によりクーロン力でウェハWを静電チャック38上に吸着保持する。
【0014】
静電チャック38の外周部上面は、エッジリング36の下面と直接接触する。環状周辺部の中には、シート状またはメッシュ状の導電体の第1の電極44及び第2の電極45が設けられている。第1の電極44は、静電チャック38の第1のエッジリング361と対向する位置に配置され第2の電極45は、静電チャック38の第2のエッジリング362と対向する位置に配置される。
【0015】
第1の電極44及び第2の電極45は、直流電源40に電気的に接続されている。直流電源40より第1の電極44及び第2の電極45に直流電圧を供給する。第1の電極44及び第2の電極45への直流電圧の供給及び供給の停止は、それぞれの電極に対して別々に独立して行うことができる。
【0016】
これにより、第1の電極44に直流電圧が印加されている間、第1のエッジリング361をクーロン力で静電チャック38の環状周辺部に吸着保持することができる。また、第2の電極45に直流電圧が印加されている間、第2のエッジリング362をクーロン力で静電チャック38の環状周辺部に吸着保持することができる。
【0017】
載置台12の内部には、たとえば円周方向に延びる環状の冷媒室46が設けられている。この冷媒室46には、チラーユニット(図示せず)より配管48,50を介して所定温度の冷媒たとえば冷却水が循環供給され、この冷媒の温度によって静電チャック38上のウェハW及びエッジリング36の温度を制御できる。
【0018】
ウェハWと静電チャック38の中央部の載置面との間に熱媒体を供給する貫通孔54は、ガス供給管52と接続されている。かかる構成では、伝熱ガス供給部(図示せず)からの伝熱ガスたとえばHeガスが、ガス供給管52を通り、載置台12内部の貫通孔54の通路を介して静電チャック38とウェハWとの間に供給される。Heガス等の伝熱ガスは、熱媒体の一例である。
【0019】
処理容器10の天井には、載置台12と平行に向かい合って接地電位のシャワーヘッド56が設けられている。シャワーヘッド56は、載置台12と向かい合う電極板58と、この電極板58を背後(上)から着脱可能に支持する電極支持体60とを有し、上部電極としても機能する。電極板58はたとえばSiやSiCからなり、電極支持体60はたとえばアルマイト処理されたアルミニウムからなる。
【0020】
電極支持体60の内部にはガス室62が設けられ、このガス室62から載置台12側に貫く多数のガス吐出孔61が電極支持体60及び電極板58に形成されている。かかる構成により、電極板58と載置台12との間の空間がプラズマ生成ないし処理空間となる。ガス室62の上部に設けられるガス導入口62aには、ガス供給管66を介して処理ガス供給部64が接続されている。
【0021】
プラズマ処理装置内の各部の動作および装置全体の動作は、たとえばマイクロコンピュータからなる制御部100によって制御される。プラズマ処理装置内の各部の一例としては、排気装置24、第1の高周波電源30、第2の高周波電源28、直流電源40のスイッチ42、チラーユニット(図示せず)および処理ガス供給部64等がある。
【0022】
制御部100は、図示しないROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を有し、マイクロコンピュータは、RAMなどに記憶されたレシピに設定された手順に従い、エッチング等の処理を制御する。
【0023】
かかる構成の基板処理装置1においてエッチングなどの所定の処理をウェハWに施すには、まずゲートバルブ26を開状態にして処理対象のウェハWを図示しない搬送アーム上に保持した状態で、搬送口25から処理容器10内に侵入させる。ウェハWは、静電チャック38のウェハ載置部の上方で図示しないプッシャーピンにより保持され、プッシャーピンが降下することにより静電チャック38のウェハ載置部上に載置される。ゲートバルブ26は、搬送アームを退出後に閉じられる。処理容器10内の圧力は、排気装置24により設定値に減圧される。
【0024】
また、静電チャック38の電極38a、第1の電極44および第2の電極45に直流電源40からの直流電圧を印加することで、ウェハW、第1のエッジリング361及び第2のエッジリング362が静電チャック38上に静電吸着される。
【0025】
処理ガス供給部64から出力された処理ガスがシャワーヘッド56からシャワー状に処理容器10内に導入される。さらに、第1の高周波電源30及び第2の高周波電源28をオンにしてそれぞれの高周波電力を出力させ、給電棒34を介して載置台12に印加する。導入された処理ガスは、高周波電力によってプラズマ化し、このプラズマで生成されるラジカルやイオンによってウェハWの主面にエッチング等の所定の処理が施される。プラズマ処理後、ウェハWは、搬送アーム上に保持され、搬送口25から処理容器10の外部に搬出される。この処理を繰り返すことで連続してウェハWが処理される。
【0026】
[エッジリング及びその周辺の構成]
次に、エッジリング36及びその周辺の構成について、
図2を参照しながら説明する。
図2は、静電チャック38の外周部の載置面におけるエッジリング36周りの構造を拡大して示す。ウェハWの周囲の静電チャック38の外周部は、一段低い位置になっており、第1のエッジリング361及び第2のエッジリング362の2分割された環状のエッジリング36が配置されている。第1のエッジリング361は、ウェハWの周囲に配置される、搬送可能な内側のエッジリングである。第2のエッジリング362は、第1のエッジリング361の周囲に固定された外側のエッジリングである。静電チャック38上に載置されるウェハWの上面と第1のエッジリング361の上面と第2のエッジリング362の上面とは略面一になるように配置されている。
【0027】
第1のエッジリング361は、第1のエッジリング361を昇降させるリフターピン75によって載置台12に対して上方に離間可能とし、かつその高さ位置を可変調整できる。第1のエッジリング361の真下には、載置台12にて鉛直方向に貫通孔72が形成されている。リフターピン75は、貫通孔72に擦動可能に通される。貫通孔72は、内部にリフターピン75が設けられる第1の貫通孔の一例である。
【0028】
リフターピン75の先端は、第1のエッジリング361の下面に当接される。リフターピン75の基端部は、処理容器10の外に配置されているアクチュエータ76に支持されている。アクチュエータ76は、リフターピン75を上下に移動させて第1のエッジリング361の高さ位置を任意に調整できる。貫通孔72にはOリング等のシール部材78が設けられる。なお、貫通孔72、リフターピン75、アクチュエータ76は、円周方向に所定の間隔を置いて複数個所(例えば3箇所)に設けられることが好ましい。
【0029】
第1のエッジリング361を搬送する際には、アクチュエータ76によりリフターピン75を上下に移動させて第1のエッジリング361の高さ位置を任意に調整する。ゲートバルブ26を開状態にして搬送アームを搬送口25から処理容器10内に侵入させる。リフターピン75が降下することにより第1のエッジリング361が搬送アーム上に載置される。
【0030】
図3は、第1のエッジリング361及び第2のエッジリング362を平面視した概略図である。第1のエッジリング361の外径(外周の直径φ)は、処理容器10に形成された基板の搬送口25の横幅Dよりも小さく形成される。これにより、第1のエッジリング361は、搬送アームに保持された状態で搬送口25から処理容器10の内部及び外部に搬送可能となっている。
図2に示すように、交換対象の第1のエッジリング361は、アクチュエータ76によりリフターピン75を上下に移動させてリフターピン75から搬送アームに受け渡され、搬送口25から処理容器10の外部に搬出される。そして、新しい第1のエッジリング361が、搬送アームに保持されて搬送口25から処理容器10の内部に搬入され、静電チャック38上の環状周辺部であって第2のエッジリング362の内周側に配置される。
【0031】
ウェハWの直径は300mmであり、ウェハWを搬送口25から搬入及び搬出するために、搬送口25の横幅Dは300mmよりも若干大きく開口する。ウェハWより大きいエッジリング36を搬送口25から搬入及び搬出するためには、エッジリング36の外径を搬送口25の横幅Dよりも小さくする必要がある。
【0032】
一方、エッジリング36の外径は、ウェハWに所定の処理を施す際のプロセス条件の一つであり、所定以上(例えば320mm~370mm程度)の大きさが必要である。このため、エッジリング36を分割しないと搬送口25を使用してエッジリング36を搬送することができない。
【0033】
以上を考慮して、本実施形態にかかるエッジリング36は、内側の搬送される側の第1のエッジリング361と外側の搬送されない側の第2のエッジリング362に分割されている。これにより、第1のエッジリング361は搬送口25の横幅Dよりも小さな直径φを有し、搬送口25から搬送可能とする。一方、第2のエッジリング362は搬送口25の横幅Dよりも大きな直径を有し、搬送口25からの自動搬送の対象とはせずに静電チャック38に固定される。これにより、処理容器10の蓋を開けることなく、第1のエッジリング361をウェハWと同じように搬送口25から搬入及び搬出することができる。
【0034】
また、かかる構成では、第1の電極44と第2の電極45とに印加する直流電圧を別々に制御できる。例えば、第1のエッジリング361を搬送するときに第1の電極44への直流電圧の供給を停止しながら、搬送されない側の第2のエッジリング362の第2の電極45への直流電圧を継続して供給することができる。このため、第1のエッジリング361を搬送する際、搬送されない側の第2のエッジリング362の静電吸着を保持したまま、搬送される側の第1のエッジリング361の吸着を解除することができる。
【0035】
[電極パターン]
以上のように、第1の電極44及び第2の電極45はそれぞれ制御部100によって独立して制御される。これにより、第1のエッジリング361を搬送する際、第2のエッジリング362の位置はずれることなく固定されたまま第1のエッジリング361を搬送することができる。
【0036】
第1の電極44及び第2の電極45が単極の場合、静電チャック38の電極にプラスの電荷を供給したときには第1のエッジリング361及び第2のエッジリング362にはマイナスの電荷を集め、クーロン力を発生させる必要がある。このため、第1のエッジリング361及び第2のエッジリング362にはグラウンドに繋がるパスが必要になる。例えば処理空間においてプラズマが生成されている間であればプラズマによりグラウンド(接地されている処理容器10)までのパスを作ることができる。このため、第1の電極44及び第2の電極45が単極でも第1のエッジリング361及び第2のエッジリング362を静電吸着することが可能になる。
【0037】
ところが、第1のエッジリング361を搬送するとき、プラズマは生成されていない。そうすると、第1のエッジリング361及び第2のエッジリング362をグラウンドに繋げるパスが存在せず、第1のエッジリング361及び第2のエッジリング362を静電吸着することができない。
【0038】
そこで、本実施形態にかかる第1の電極44及び第2の電極45は、それぞれ複数のパターン(以下、「電極パターン」ともいう。)に分割され、第1の電極44及び第2の電極45のそれぞれについて複数に分割された電極パターンに異なる電圧を印加する。このようにして第1の電極44及び第2の電極45のそれぞれにおいて、それぞれの分割されたパターンに電位差を設けることで双極の電極にし、第1のエッジリング361及び第2のエッジリング362を独立して静電吸着できるようにする。
【0039】
図4の上段は、第1の電極44及び第2の電極45の上面の電極パターンの一例を示す。
図4の下段は、第1の電極44及び第2の電極45の断面の一例を示す。
図4(a)は、第1の電極44及び第2の電極45を周方向に分割した双極電極パターンである。
図4(b)は、第1の電極44及び第2の電極45を同心円に分割した双極電極パターンである。
【0040】
図4(a)の電極パターンでは、周方向に第1の電極44を6分割し、3枚ずつ交互に配置される部分電極44A及び44Bに異なる直流電圧を印加し、電位差を設ける。また、周方向に第2の電極45を6分割し、3枚ずつ交互に配置される部分電極45A及び45Bに異なる直流電圧を印加し、電位差を設ける。
図4(a)の電極パターンでは、各電極を周方向に6分割するが、分割数はこれに限られない。
【0041】
図4(b)の電極パターンでは、同心円状に第1の電極44を2分割した部分電極44A及び44Bに異なる直流電圧を印加し、電位差を設ける。また、同心円状に第2の電極45を2分割した部分電極45A及び45Bに異なる直流電圧を印加し、電位差を設ける。なお、
図4(a)及び(b)のいずれの電極パターンについても部分電極44Aと部分電極44Bに極性が異なる直流電圧を印加してもよいし、極性は同じであって電位差が生じるような異なる直流電圧を印加してもよい。また、部分電極45Aと部分電極45Bについても極性が異なる直流電圧を印加してもよいし、極性は同じであって電位差が生じるように異なる大きさの直流電圧を印加してもよい。
【0042】
また、
図4(a)及び(b)のいずれの電極パターンについても部分電極44Aと部分電極44Bの面積は略同一に形成され、部分電極45Aと部分電極45Bの面積は略同一に形成される。これにより、双極の電極パターンにおいて静電チャック38との静電吸着力を発生させることができる。これにより、第1の電極44及び第2の電極45の各電極の内部で分極させることにより、静電チャック38と第1のエッジリング361との間及び静電チャック38と第2のエッジリング362との間でそれぞれ独立して静電吸着力を発生させることができる。
【0043】
なお、本実施形態にかかるエッジリング36では、第1のエッジリング361及び第2のエッジリング362に2分割する例を挙げて説明したが、これに限られず、エッジリング36を3分割又は4分割以上に分割してもよい。この場合、搬送口25の横幅Dよりも小さい直径を有する分割後の1又は複数のエッジリングが搬送の対象となり、搬送口25の横幅Dよりも大きい直径を有する分割後の1又は複数のエッジリングは静電チャック38に固定される。
【0044】
なお、静電チャック38に固定される側のエッジリング(本実施形態では第2のエッジリング362)が消耗した場合には、そのエッジリングは処理容器10の蓋を開けて手動で交換される。
【0045】
ただし、搬送される側のエッジリング(本実施形態では第1のエッジリング361)は、ウェハWの周囲に設けられているため、搬送されない側のエッジリングよりもプラズマ処理により消耗する。また、同程度の消耗の場合、ウェハWのエッジ部のプロセス特性に与える影響が大きいのは、ウェハWの周囲に設けられる、搬送される側のエッジリングである。よって、プロセス特性への影響が大きい搬送される側のエッジリングの交換回数は、プロセス特性への影響が小さい搬送されない側のエッジリングの交換回数よりも多くなる。そこで、本実施形態では、搬送される側のエッジリングを搬送口25から自動搬送する。これにより、プロセスを良好にし、かつ、エッジリングの交換やメンテナンスに要する時間を短縮させて生産性を向上させることができる。
【0046】
[伝熱ガス供給部を利用した変形例]
次に、伝熱ガス供給部を利用した変形例について、
図5を参照して説明する。
図5は、一実施形態の変形例に係るエッジリング36の周辺の構成を示す縦断面図である。本変形例では、第1のエッジリング361と静電チャック38の環状周辺部の載置面との間に熱媒体を供給する第1の貫通孔112aと、第2のエッジリング362と静電チャック38の載置面との間に熱媒体を供給する第2の貫通孔112bとを有する。
【0047】
これにより、伝熱ガス供給部(図示せず)からの伝熱ガスたとえばHeガスが、ガス供給管52を通り、載置台12内部の第1の貫通孔112a及び第2の貫通孔112bの通路を介して静電チャック38とウェハW及びエッジリング36との間に供給される。Heガス等の伝熱ガスは、熱媒体の一例である。
【0048】
本変形例では、伝熱ガスを通す第1の貫通孔112aは、内部にリフターピン75が設けられる第1の貫通孔の一例である。これにより、リフターピン75を昇降させながら、第1の貫通孔112aを介して第1のエッジリング361と静電チャック38との間に伝熱ガスを供給することができる。
【0049】
なお、図示していないが、第1の貫通孔112aへの伝熱ガスの供給及び供給停止と、第2の貫通孔112bへの伝熱ガスの供給及び供給停止とは、別々に制御可能である。かかる構成により、第1の貫通孔112a及び第2の貫通孔112bを介して静電チャック38の載置面とエッジリング36の裏面との間に伝熱ガスを供給することでエッジリング36の熱伝達率を制御することができる。また、エッジリングの温度制御の精度を高めながら第1のエッジリング361を搬送することができる。
【0050】
[交換判定処理]
次に、
図5に一例を示したエッジリング36の構成において、第1のエッジリング361の交換を判定する交換判定処理の一実施形態について、
図6を参照して説明する。
図6は、一実施形態に係る交換判定処理の一例を示すフローチャートである。本処理は、制御部100により実行される。
【0051】
本処理が開始されると、ステップS10において未処理ウェハが処理容器10内に搬入され、載置台12に載置される。次に、ステップS12においてウェハにエッチング、成膜等の所定の処理が施される。次に、ステップS14において所定の処理が施された処理済ウェハを処理容器10の外部に搬出する。
【0052】
次に、ステップS16において基板処理装置1の使用時間(ウェハの処理時間)が、予め定められた閾値以上であるかを判定する。使用時間が閾値以上である場合、ステップS18において第1のエッジリング361の交換処理を行った後、ステップS19に進む。使用時間が閾値未満である場合、第1のエッジリング361の交換処理を行わずに、そのままステップS19に進む。
【0053】
次に、ステップS19において、処理すべき次のウェハがあるかを判定する。次のウェハがあると判定されると、ステップS10に戻ってステップS10以降の処理を行い、次のウェハがないと判定されると、本処理を終了する。
【0054】
なお、ステップS16では、基板処理装置1の使用時間は、RFの印加時間であってもよい。また、使用時間に替えて、第1のエッジリング361の消耗量を測定し、測定結果に応じて、第1のエッジリング361の交換を判定してもよい。
【0055】
[エッジリング交換処理]
次に、
図6のS18にて呼び出される一実施形態に係るエッジリング交換処理について、
図7を参照して説明する。
図7は、一実施形態に係るエッジリング交換処理の一例を示すフローチャートである。本処理は、制御部100により実行される。また、
図7において第1のエッジリング361は、搬送される側のエッジリングである。
【0056】
本処理が呼び出されると、ステップS20において第1の貫通孔112aから第1のエッジリング361側に供給されている伝熱ガスの供給を停止する。次に、ステップS22において第1のエッジリング361と対向する位置に配置される第1の電極44への直流電圧の供給を停止する。
【0057】
次に、ステップS24においてリフターピン75をアップさせ、第1のエッジリング361をリフターピン75上で所定の位置まで持ち上げる。次に、ステップS26において、ゲートバルブ26を開けて搬送アームを搬送口25から侵入させ、リフターピン75上の第1のエッジリング361を搬送アームに保持する。
【0058】
次に、ステップS28においてリフターピン75をダウンさせ、ステップS30において第1のエッジリング361を保持した状態の搬送アームを搬送口25から退出する。次に、ステップS32において交換用(新品)の第1のエッジリング361を保持した搬送アームを搬送口25から侵入させる。次に、ステップS34においてリフターピン75をアップさせ、リフターピン75が搬送アームから交換用の第1のエッジリング361を受け取る。
【0059】
次に、ステップS36においてリフターピン75をダウンさせる。次に、ステップS38において第1のエッジリング361側の第1の電極44への直流電圧を供給する。次に、ステップS40において第1の貫通孔112aから第1のエッジリング361に伝熱ガスを供給し、本処理を終了して、
図6に戻る。
【0060】
以上に説明したように、本実施形態の搬送方法によれば、エッジリング36を2分割し、内側の第1のエッジリング361を搬送口25から自動搬送することができる。また、最適な交換時期を判定し、速やかに第1のエッジリング361を自動搬送できる。これにより、プロセスを良好にし、かつ、エッジリングの交換やメンテナンスに要する時間を短縮させて生産性を向上させることができる。
【0061】
なお、
図2に一例を示したエッジリング36の構成では、
図6の交換判定処理が行われ、
図6のステップS18から呼び出される
図7のエッジリング交換処理では、ステップS20、S40をスキップして処理が実行される。
【0062】
以上に開示された実施形態は、例えば、以下の態様を含む。
(付記1)
処理容器と、
前記処理容器内に配置される載置台本体と、
前記載置台本体の上面に配置され、基板載置部及び基板を囲むリングを配置するリング載置部を備える静電チャックと、
前記リング載置部に配置される、搬送可能な第1のリングと、
前記第1のリングの周囲に固定されて配置される第2のリングと、
前記第1のリングの昇降機構と、
を備える基板処理装置。
(付記2)
前記第1のリングの外径は、前記処理容器の基板搬送口の幅より小さい、
付記1に記載の基板処理装置。
(付記3)
前記第2のリングの外径は、前記処理容器の基板搬送口の幅より大きい、
付記1又は2に記載の基板処理装置。
(付記4)
前記静電チャック内において、前記第1のリングと対向する位置と前記第2のリングと対向する位置の少なくとも一方には、吸着電極を備える、
付記1~3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
(付記5)
前記静電チャック内において、前記第1のリングと対向する位置に配置される第1の吸着電極と、
前記静電チャック内において、前記第2のリングと対向する位置に配置される第2の吸着電極と、を備える、
付記1~4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
(付記6)
処理容器と、
前記処理容器内に配置される載置台本体と、
前記載置台本体の上面に配置され、基板載置部及び基板を囲む搬送可能な第1のリングと前記第1のリングの周囲に固定されて配置される第2のリングとを配置するリング載置部を備える静電チャックと、
前記第1のリングの昇降機構と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記第1のリングが保持された搬送アームを前記処理容器内へ移動する第1の工程と、
前記搬送アームにより前記第1のリングを前記リング載置部の上方まで移動する第2の工程と、
前記第1のリングの昇降機構により前記第1のリングを前記リング載置部上に下降させる第3の工程と、
を含む処理を実行する、基板処理装置。
(付記7)
前記制御部は、
前記第1のリングの昇降機構により前記第1のリングを前記リング載置部の上方に上昇させる第4の工程と、
前記搬送アームを前記処理容器内へ移動する第5の工程と、
前記搬送アームに前記第1のリングを保持させる第6の工程と、
前記搬送アームを前記処理容器外へ移動する第7の工程と、
を含む処理を実行する、
付記6に記載の基板処理装置。
(付記8)
前記第1のリングの外径は、前記処理容器の基板搬送口の幅より小さい、
付記6又は7に記載の基板処理装置。
(付記9)
前記第2のリングの外径は、前記処理容器の基板搬送口の幅より大きい、
付記6~8のいずれか一項に記載の基板処理装置。
(付記10)
前記静電チャック内において、前記第1のリングと対向する位置に、吸着電極を備え、
前記制御部は、
前記第3の工程の後に、前記吸着電極に吸着電圧を印加する工程と、
を含む処理を実行する、
付記6~9のいずれか一項に記載の基板処理装置。
(付記11)
前記静電チャック内において、前記第1のリングと対向する位置に、吸着電極を備え、
前記制御部は、
前記第4の工程の前に、前記吸着電極への吸着電圧の印加を停止する工程、
を含む処理を実行する、
付記7~10のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【0063】
今回開示された一実施形態に係る載置台、基板処理装置、エッジリング及びエッジリングの搬送方法は、すべての点において例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形及び改良が可能である。上記複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
【0064】
本開示の基板処理装置は、Capacitively Coupled Plasma(CCP)、Inductively Coupled Plasma(ICP)、Radial Line Slot Antenna(RLSA)、Electron Cyclotron Resonance Plasma(ECR)、Helicon Wave Plasma(HWP)のどのタイプでも適用可能である。
【0065】
本明細書では、基板の一例としてウェハWを挙げて説明した。しかし、基板は、これに限らず、FPD(Flat Panel Display)に用いられる各種基板、プリント基板等であっても良い。
【符号の説明】
【0066】
1 基板処理装置
10 処理容器
12 載置台(下部電極)
12a 載置台本体(ベース)
12b RFプレート
24 排気装置
28 第2の高周波電源
30 第1の高周波電源
32 マッチングユニット
36 エッジリング
361 第1のエッジリング
362 第2のエッジリング
38 静電チャック
38a 電極
38b 誘電体
40 直流電源
44 第1の電極
45 第2の電極
56 シャワーヘッド
75 リフターピン
76 アクチュエータ
100 制御部
112a 第1の貫通孔
112b 第2の貫通孔
【手続補正書】
【提出日】2023-10-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理容器と、
前記処理容器内に配置される載置台本体と、
前記載置台本体の上面に配置され、基板載置部及び基板を囲むリングを配置するリング載置部を備える静電チャックと、
前記リング載置部に配置される第1のリングと、
前記第1のリングの周囲に配置される第2のリングと、
を備え、
前記第2のリングの外径は、前記処理容器の基板搬送口の幅より大きい、
基板処理装置。
【請求項2】
前記第1のリングの外径は、前記処理容器の基板搬送口の幅より小さい、
請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記静電チャック内において、前記第1のリングと対向する位置と前記第2のリングと対向する位置の少なくとも一方には、吸着電極を備える、
請求項1又は2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記静電チャック内において、前記第1のリングと対向する位置と前記第2のリングと対向する位置のいずれにも、吸着電極を備える、
請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記吸着電極は、複数に分割された電極で構成される、
請求項3又は4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記吸着電極は、径方向に複数に分割された電極で構成される、
請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記吸着電極は、周方向に複数に分割された電極で構成される、
請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記静電チャックには、前記リング載置部の前記第1のリングと前記第2のリングの少なくとも一方の載置面から前記静電チャックの裏面までを貫通し、熱媒体を供給する貫通孔が形成される、
請求項1~7のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記静電チャックには、
前記リング載置部の前記第1のリングの載置面から前記静電チャックの裏面までを貫通し、熱媒体を供給する第1の貫通孔が形成され、
前記リング載置部の前記第2のリングの載置面から前記静電チャックの裏面までを貫通し、熱媒体を供給する第2の貫通孔が形成される、
請求項8に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記第1の貫通孔には、前記第1のリングを昇降させるリフターピンが挿通される、
請求項9のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記第1のリングは搬送可能である、
請求項1~10のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記第1のリングの外周部と前記第2のリングの内周部は少なくとも一部が上面視において重なっている、
請求項1~11のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本開示の一の態様によれば、処理容器と、前記処理容器内に配置される載置台本体と、前記載置台本体の上面に配置され、基板載置部及び基板を囲むリングを配置するリング載置部を備える静電チャックと、前記リング載置部に配置される第1のリングと、前記第1のリングの周囲に配置される第2のリングと、を備え、前記第2のリングの外径は、前記処理容器の基板搬送口の幅より大きい、基板処理装置が提供される。