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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023158354
(43)【公開日】2023-10-30
(54)【発明の名称】揚げ菓子及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A21D 2/18 20060101AFI20231023BHJP
   A21D 13/60 20170101ALI20231023BHJP
【FI】
A21D2/18
A21D13/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022068143
(22)【出願日】2022-04-18
(71)【出願人】
【識別番号】000231637
【氏名又は名称】株式会社ニップン
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 博信
(74)【代理人】
【識別番号】100123766
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 七重
(72)【発明者】
【氏名】吉田 直樹
【テーマコード(参考)】
4B032
【Fターム(参考)】
4B032DB24
4B032DB35
4B032DG07
4B032DK15
4B032DK35
4B032DP47
(57)【要約】
【課題】大きな空孔が規則的に開いており、口どけの良い、非流動状α化生地より得られる揚げ菓子を提供することを課題とする。
【解決手段】穀粉類及び澱粉類からなる、揚げ菓子を製造するための非流動状α化生地用澱粉質原料であって、穀粉類及び澱粉類の合計質量に対してワキシー澱粉を15~50質量%含有する、前記非流動状α化生地用澱粉質原料により上記課題を解決する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
穀粉類及び澱粉類からなる、揚げ菓子を製造するための非流動状α化生地用澱粉質原料であって、穀粉類及び澱粉類の合計質量に対してワキシー澱粉を15~50質量%含有する、前記非流動状α化生地用澱粉質原料。
【請求項2】
請求項1に記載の非流動状α化生地用澱粉質原料を含むプレミックス粉。
【請求項3】
請求項1の非流動状α化生地用澱粉質原料または請求項2記載のプレミックス紛を含む、非流動状α化生地。
【請求項4】
請求項1の非流動状α化生地用澱粉質原料または請求項2記載のプレミックス紛から非流動状α化生地を得る工程を含む、揚げ菓子の製造方法。
【請求項5】
請求項3に記載の非流動状α化生地を油ちょうしてなる揚げ菓子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はチュロのような非流動状のα化生地から製造される揚げ菓子及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
チュロ、フレンチクルーラー等の揚げ菓子は、穀粉等の澱粉質原料、油脂原料及び液体原料を主体とするシュー生地をフライすることにより製造される。シュー生地とは、飲料水や牛乳等の液体原料とバターやサラダ油等の油脂原料、食塩や砂糖等の澱粉質原料以外の粉末原料を混合してひと煮立ちさせ、澱粉質原料を投入して捏ね合わせた生地のことである。澱粉質原料に含まれる澱粉の一部がα化されることから、シュー生地はα化生地と呼ばれることもある。
α化生地は大きく分けて流動状のものと非流動状のものがある。非流動状α化生地は、柔らかい粘土のような可塑性のある物性を有しており、主にチュロに例示されるように押し出し成形した生地として用いることが一般的である。従来のチュロの揚げ調理をした後の断面は、空洞が開くことなく密に詰まった内相を有している(図2参照)。そのため、内部にモチモチ感があり、外皮にカリカリ感のある独特の食感になる。
一方、流動状のα化生地は、ホットケーキ生地のように流動性がある生地である。フレンチクルーラーなどのシュードーナツは、流動状α化生地をフライして得られるものである。内相に大きな空洞が生じており、そのためふんわりとした食感を示す。
特許文献1には、小麦粉100重量部、澱粉20~40重量部、α化澱粉40~60重量部、全卵20~40重量部(乾物換算)、糖類10~50重量部、油脂10~50重量部、乳化剤1~10重量部、膨張剤1~10重量部及びカゼインナトリウム1~10重量部より成る新規油揚げ菓子用組成物が開示されており、蜂の巣状の内相を有し、容積も大きく、軽い食感を有する新規油揚げ菓子を得られることが記載されている。優れた技術ではあるが、澱粉がα化された生地(シュー生地)ではなくケーキ生地に近い生地をフライしている点で本発明とは異なるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭63-173539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来とは異なる口どけの良い非流動状のα化生地から製造された揚げ菓子を提供することを課題とする。特に、非流動状のα化生地をフライした際の独特の食感を残しながらも、内相の空孔が大きく開き、口どけが良好な揚げ菓子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討を行った。その結果、穀粉類及び澱粉類の合計質量に対してワキシー澱粉を15~50質量%含有する、非流動状α化生地用澱粉質原料を使用することにより、多孔質構造の内相に大きな空孔が略規則的に開き、口どけの良い揚げ菓子を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下の通りである。
〔1〕穀粉類及び澱粉類からなる、揚げ菓子を製造するための非流動状α化生地用澱粉質原料であって、穀粉類及び澱粉類の合計質量に対してワキシー澱粉を15~50質量%含有する、前記非流動状α化生地用澱粉質原料。
〔2〕前記〔1〕に記載の非流動状α化生地用澱粉質原料を含むプレミックス粉。
〔3〕前記〔1〕の非流動状α化生地用澱粉質原料または前記〔2〕記載のプレミックス紛を含む、非流動状α化生地。
〔4〕前記〔1〕の非流動状α化生地用澱粉質原料または前記〔2〕記載のプレミックス紛から非流動状α化生地を得る工程を含む、揚げ菓子の製造方法。
〔5〕前記〔3〕に記載の非流動状α化生地を油ちょうしてなる揚げ菓子。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、多孔質構造の内相に大きな空孔が略規則的に開き、口どけの良い、非流動状α化生地から製造された揚げ菓子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施例4の油ちょう後の揚げ菓子の断面写真である。
図2】比較例1の油ちょう後の揚げ菓子の断面写真である。
図3】比較例2の全体にしぼんだ様子の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<非流動状α化生地用澱粉質原料>
本発明は、揚げ菓子を製造するための非流動状α化生地用澱粉質原料であって、穀粉類及び澱粉類の合計質量に対してワキシー澱粉を15~50質量%含有する、前記非流動状α化生地用澱粉質原料、である。なお、本明細書において「澱粉質原料」とは、穀粉類及び澱粉類からなる原料である。
【0009】
本発明の揚げ菓子を製造するための非流動状α化生地用澱粉質原料は、穀粉類及び/又は澱粉類からなる。「穀粉類」とは、普通小麦、デュラム小麦、米、ライ麦、大麦、とうもろこし、そば、大豆、ひえ、あわ、アマランサス等の穀物由来の穀粉;馬鈴薯、里芋、キャッサバあるいは甘藷、山芋等の穀物に準ずる主食となる農作物である塊茎粉あるいは塊根粉などをいう。「澱粉類」とは、穀物、塊茎、塊根、樹幹等及びそれらのハイアミロース種又はワキシー種から分離精製された澱粉(小麦澱粉、米澱粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、緑豆澱粉、サゴ澱粉等、及びそれらのハイアミロース澱粉)、及び、前記澱粉をエーテル化、エステル化、アセチル化、架橋、酸化処理、熱処理、酵素処理等並びにそれらを組合せて処理を行った変性澱粉などをいう。
【0010】
後述するワキシー澱粉以外の澱粉質原料としては、穀粉類からなってもよく、澱粉類からなってもよく、穀粉類と澱粉類との混合物であってもよい。製造する揚げ菓子の種類あるいは食感改良や経時耐性等の付与したい機能に応じて適宜選択でき、配合割合を適宜調節することができる。
例えば、澱粉質原料として小麦粉のみを使用した場合であれば揚げ立てのサクサクした衣の食感になるところ、衣にドライで歯切れの良い食感を付与する場合であればコーンスターチ等の澱粉類を配合し、比較的硬くザクザクとした食感を付与する場合であれば米粉等の小麦粉以外の穀粉を配合し、ザクザク感が強く硬い食感を付与する場合であればリン酸架橋澱粉等の加工澱粉を配合することが一般的である。好ましくは、小麦、米、とうもろこし澱粉であり、その中でも特に好ましいものはとうもろこし澱粉である。
【0011】
澱粉類(後述するワキシー澱粉を含む)の量としては、非流動状α化生地用澱粉質原料の合計質量に対して、100質量%含まれていてもよく、15~95質量%含まれていてもよく、20~90質量%程度含まれていてもよい。
また、サクサクとした歯切れのよい食感を与えるため、穀粉類を少量含むことも好ましく、穀粉類として小麦粉を含むことがより好ましく、強力粉を含むことがさらにより好ましい。強力粉を含む場合、非流動状α化生地用澱粉質原料の合計質量に対して、30質量%以下で含まれることが好ましく、さらに5~20質量%程度で含まれることがより好ましい。
【0012】
本発明の非流動状α化生地用澱粉質原料は、ワキシー澱粉を含む。
ここで、ワキシー澱粉とは、ワキシー種である“もち米”、“ワキシーコーン”などの穀物から分離、精製して得られ、アミロペクチンだけで構成されている澱粉のことである。前記ワキシー澱粉としては特に制限されるものではなく、通常知られているワキシー澱粉であれば好適に使用でき、例えば、ワキシーコーンスターチ、もち米澱粉、ワキシータピオカ澱粉、ワキシー馬鈴薯澱粉等が挙げられ、それらワキシー澱粉をエーテル化、エステル化、アセチル化、架橋などの処理を施した加工ワキシー澱粉(化学変性ワキシー澱粉)であってもよい。好ましくは、ワキシーコーンスターチ、ワキシータピオカ澱粉、ワキシー馬鈴薯澱粉からなる群から選択される1以上であり、より好ましくワキシーコーンスターチ、ワキシー馬鈴薯澱粉からなる群から選択される1以上であり、最も好ましいのは未処理のワキシーコーンスターチである。
ワキシー澱粉として例えば、市販品の日食ワキシーアルファD-6(日本食品化工社製)等を用いることができる。
【0013】
本発明の揚げ菓子用澱粉質原料におけるワキシー澱粉の含有量は、澱粉質原料の全量に対して15質量%以上であり、好ましくは20質量%以上であり、より好ましくは23質量%以上であり、更に好ましくは30質量%以上であり、なお好ましくは40質量%以上であり、また、50質量%以下であり、好ましくは48質量%以下であり、より好ましくは46質量%以下である。ワキシー澱粉の含有量が上記範囲であれば、大きな空孔が略規則的 に開いた多孔質構造の内相を有し、口どけの良い揚げ菓子を得ることができる。
【0014】
<プレミックス粉>
本発明の他の態様は非流動状α化生地用澱粉質原料を含むプレミックス粉である。一般にプレミックスとは、澱粉質原料と、糖類、油脂類、タンパク質類等の揚げ菓子を製造する上で使用される任意の成分とを含有している。本発明において、そのような任意の成分として、小麦ふすま、米ぬか等の糠類;イーストフード;セルロース、難消化性澱粉等の水不溶性食物繊維;ポリデキストロース、大麦βグルカン、難消化性デキストリン等の水溶性食物繊維;デキストリン、サイクロデキストリン等の澱粉分解物及びその誘導体;ペクチン、カラギーナン、キサンタンガム、グアーガム、タラガム、ローカストビーンガム、イヌリン等の増粘多糖類;メチルセルロース類等のセルロース誘導体;ブドウ糖、果糖、乳糖、砂糖、イソマルトースなどの糖類;卵黄、卵白、全卵及びそれらを粉末化したものやその他の卵に由来する成分である卵成分;粉乳、脱脂粉乳、大豆粉乳等の乳成分;グルテン、大豆蛋白、小麦蛋白、えんどう豆蛋白等のタンパク質類;ショートニング、ラード、マーガリン、バター、オリーブ油、ダイズ油等の固形状あるいは液状の油脂類;グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン、サポニン、カゼインナトリウム等の乳化剤;食塩等の無機塩類;保存料;香料;色素;香辛料;ビタミン;カルシウム等の強化剤等、通常非流動状のα化生地の製造に用いられる副原料であれば何れも使用することができる。
【0015】
好ましくは副原料として、揚げ菓子を製造するための非流動状α化生地用ミックス粉の全量に対し0.5~1.5質量%のカゼインを加えることで形状の保持を補助することができる。
好ましくは副原料として、シュードーナツ用ミックス粉の全量に対し1.0~2.0質量%のグリセリン脂肪酸エステルを加えることで老化(硬化)を抑制することができる。
【0016】
<非流動状α化生地>
本発明の揚げ菓子用非流動状α化生地は、上述した揚げ菓子用澱粉質原料又はプレミックスを含有する。
本発明において揚げ菓子を製造するための非流動状α化生地とは、澱粉質原料に加えて、飲料水や牛乳等の液体原料とバターやサラダ油等の油脂原料と、任意に食塩や砂糖等の澱粉質原料以外の粉末原料を含むものである。通常、混合した原料を加熱して捏ね合わせて得られるものである。α化生地の製造における「加熱」は、澱粉質原料を添加して混合する段階で少なくとも65℃以上であることを意味し、さらに好ましくは70~100℃の温度範囲で加熱する。澱粉質原料に含まれる澱粉の一部又は全部がα化されることから、α化生地と呼ばれ、シュー生地と呼ばれることもある。
澱粉質原料、油脂、水分、の混合割合は、例えば澱粉質原料が90質量部、油脂が25質量部、水分が135質量部である。
本発明で用いられるものは、非流動状のα化生地である。「非流動状」であるとは、斜面上に置いた時に、斜面を流れ落ちない状態をいう。
【0017】
本発明の非流動状α化生地は、公知の方法により得ることができ、特に制限はない。澱粉質原料に加えて、所望する揚げ菓子に応じ、各種の副原料から適した副原料を適量使用する。プレミックス粉を用いる場合であれば、任意に他の原料を添加してもよいが、そのまま使用することができる。
非流動状α化生地を製造する方法としては、例えば、穀粉、油脂及び水分を主体とする生地を用い、沸騰させた水及び油脂に穀粉を混合することにより生地を製造する方法が常法となっている。より具体的には例えば、飲料水や牛乳等の液体原料とバターやサラダ油等の油脂原料と、任意に食塩や砂糖等の澱粉質原料以外の粉末原料を混合してひと煮立ちさせ、ここに澱粉質原料を投入して70~75℃で捏ね合わせて得ることができる。捏ね合わせた後、任意に卵タンパク質が凝固しない温度までα化生地が冷めたところで全卵液を混合し、卵含有α化生地としてもよい。
【0018】
<揚げ菓子>
本発明における「揚げ菓子」とは、非流動状α化生地を絞り出しや押出しにより成型した後油ちょう(フライ)して得られるものである。このような揚げ菓子は、α化生地を用いるために内相にモチモチ感があり、フライにより外皮にカリカリ感がある特徴的な食感を有している。そのような揚げ菓子としては、チュロ等が挙げられる。
【0019】
本発明の揚げ菓子の製造方法は、非流動状α化生地を油ちょう(フライ)する工程を含む。揚げ菓子がチュロである場合、ヒダ状やアニメキャラクターを模した形状等の金口を装着した絞り袋や押し出し機を用いて生地を押出し、適切な長さに切断し、フライヤーに投入して160~220℃で数分間潜行フライすることにより揚げ菓子を得ることができる。
【0020】
<製造例1 チュロの製造>
下記配合表に従ってチュロを製造した。
油脂原料及び液体原料を混合し、加熱して、沸騰させた。沸騰後直ぐに火を止め、澱粉質原料及び粉末原料を投入し、十分に混合してシュー生地を得た。捏ね上げ温度は70℃であった。星形金口を装着した押出し機にシュー生地を充填し、1片40gになるように直線状に押し出し成型した。180℃に予熱した油浴に投入し、潜行で4分間フライした。網付きバットで油切りしつつ粗熱をとり、チュロを得た。
【0021】
【0022】
<評価例1 チュロの官能評価>
得られたチュロを10名の熟練パネラーにより下記評価基準表1に従って官能評価を行った。
【0023】
<試験例1 ワキシーコーンスターチの配合量の検討>
表1記載の澱粉質原料を用いた以外は製造例1に従ってチュロを製造し、評価例1に従って評価した。なお、ワキシーコーンスターチを使用していない参考例1の内相の状態を1点、食感を3点とした。SDは標準偏差である。
その結果、ワキシーコーンスターチを10質量部使用した比較例1では、空孔がほとんどなく(図2)、参考例1と同等であった。ワキシーコーンスターチを20質量部使用した実施例1では、少ないながらも大きな空孔が生じ、口どけも改善された。実施例2~4では、ワキシーコーンスターチの使用量の増加に依存して規則性を以て大きな空孔が生じ(実施例4:図1)、口どけもより良好になった。ワキシーコーンスターチを55質量部使用した比較例2では、フライ直後は良好に膨らんでいたが、粗熱を取っている間に全体にしぼんでしまったため評価しなかった(図3)。なお、ワキシーコーンスターチを45質量部使用した実施例4では、このような全体にしぼむ傾向は全く見られなかったため、ワキシーコーンスターチの量に依存して生地の状態が急激に変わったと考えられる。
【0024】
ワキシーコーンスターチ:Jオイルミルズ社のワキシーコーンスターチY
【0025】
<試験例2 ワキシー澱粉の種別の検討>
表2記載のワキシー澱粉を用いた以外は製造例1に従ってチュロを製造し、評価例1に従って評価した。なお、ワキシーコーンスターチを使用していない参考例1の内相の状態を1点、食感を3点とした。SDは標準偏差である。
その結果、何れのワキシー澱粉を用いた場合であっても規則性を以て大きな空孔が生じ、良好な口どけのチュロを得ることができた。
【0026】
澱粉1:ワキシーコーンスターチ(Jオイルミルズ社のワキシーコーンスターチY)
澱粉2:エーテル化ワキシーコーンスターチ(Jオイルミルズ社のジェルコールA-15)
澱粉3:ワキシー馬鈴薯澱粉(松谷化学社のスタビローズAB1000)
澱粉4:エーテル化ワキシー馬鈴薯澱粉(松谷化学社のエリアンVE540)
澱粉5:エーテル化ワキシータピオカ澱粉(松谷化学社のレアタップST)
図1
図2
図3