(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023158789
(43)【公開日】2023-10-31
(54)【発明の名称】界面活性剤、及び化粧料
(51)【国際特許分類】
C08G 77/46 20060101AFI20231024BHJP
A61K 8/894 20060101ALI20231024BHJP
A61Q 1/04 20060101ALI20231024BHJP
A61Q 1/10 20060101ALI20231024BHJP
A61Q 17/04 20060101ALI20231024BHJP
A61Q 1/14 20060101ALI20231024BHJP
A61Q 1/00 20060101ALI20231024BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20231024BHJP
C09K 23/54 20220101ALI20231024BHJP
【FI】
C08G77/46
A61K8/894
A61Q1/04
A61Q1/10
A61Q17/04
A61Q1/14
A61Q1/00
A61Q19/00
C09K23/54
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022068780
(22)【出願日】2022-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】000002060
【氏名又は名称】信越化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102532
【弁理士】
【氏名又は名称】好宮 幹夫
(74)【代理人】
【識別番号】100194881
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 俊弘
(74)【代理人】
【識別番号】100215142
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 徹
(72)【発明者】
【氏名】秦 龍ノ介
【テーマコード(参考)】
4C083
4J246
【Fターム(参考)】
4C083AB032
4C083AB172
4C083AB212
4C083AB232
4C083AB242
4C083AB332
4C083AB362
4C083AB432
4C083AB442
4C083AC022
4C083AC072
4C083AC102
4C083AC122
4C083AC132
4C083AC182
4C083AC302
4C083AC342
4C083AC422
4C083AC442
4C083AC912
4C083AD042
4C083AD152
4C083AD161
4C083AD162
4C083AD172
4C083AD242
4C083AD352
4C083AD642
4C083BB04
4C083CC05
4C083CC12
4C083CC13
4C083CC14
4C083CC19
4C083CC23
4C083DD23
4C083DD31
4C083DD32
4C083DD33
4C083EE01
4C083EE06
4C083EE17
4J246AA03
4J246AB05
4J246AB12
4J246BA02X
4J246BB021
4J246BB02X
4J246BB143
4J246BB14X
4J246CA01U
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4J246CA24X
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4J246CA56M
4J246CA56X
4J246EA15
4J246FA221
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4J246FA471
4J246FA472
4J246FC161
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4J246FE04
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4J246FE34
4J246GA01
4J246GB02
4J246GC48
4J246HA42
4J246HA53
(57)【要約】 (修正有)
【課題】界面張力の低下効果が高い界面活性剤を提供する。
【解決手段】式(1)で表されるものであることを特徴とする界面活性剤。
(式中、R
1は独立して、アルキル基、及びアリール基から選ばれる基であり、R
2は独立して、下記一般式(2)で表される基であり、R
3は独立してアルキル基であり、R
4は独立して環状シロキサン構造を持つ基であり、a=10~60、b=1~30、c=0~30、d=1~30である。)
(式中、Aは炭素数2~10のアルキレン基であり、R
5は、水素原子又はアルキル基である。また、*はケイ素原子に結合する結合手である。)
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)で表されるものであることを特徴とする界面活性剤。
【化1】
(式中、R
1は独立して、炭素数1~4のアルキル基、及び炭素数6~10のアリール基から選ばれる基であり、R
2は独立して、下記一般式(2)で表される基であり、R
3は独立して炭素数6~20のアルキル基であり、R
4は独立して下記一般式(3)で表される環状シロキサン構造を持つ基であり、a=10~60、b=1~30、c=0~30、d=1~30であり、ただし、a+b+c+d=20~100の範囲を満たし、a~dで括られたシロキサン単位の結合順序は、ブロックであってもランダムであってもよい。)
【化2】
(式中、Aは炭素数2~10のアルキレン基であり、R
5は、水素原子又は炭素数1~10のアルキル基、e=0~100の整数、f=0~100の整数であり、ただし、e+fは2~200の整数であり、e及びfで括られたアルキレンオキシド単位の結合順序は、ブロックであってもランダムであってもよい。また、*はケイ素原子に結合する結合手である。)
【化3】
(式中、Bは炭素数2~10のアルキレン基、R
6は独立して、水素原子、または炭素数1~4のアルキル基、及び炭素数6~22のアリール基から選ばれる基であり、g=2~5の整数であり、*はケイ素原子に結合する結合手である。)
【請求項2】
上記一般式(3)においてR6がメチル基、g=3である環状シロキサンであることを特徴とする請求項1に記載の界面活性剤。
【請求項3】
請求項1に記載の界面活性剤を含むものであることを特徴とする化粧料。
【請求項4】
エマルション形態であることを特徴とする請求項3に記載の化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、界面活性剤、及び化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
化粧料の油性成分として、使用感の良さから、シリコーン油が多く用いられている。シリコーン油を用いた化粧料を調製する際、シリコーン油と水のような水性成分を乳化させるためには、それに適した界面活性剤が必要となる。そのような界面活性剤としては、ポリエーテル変性ポリオルガノシロキサンなどが知られている。
【0003】
また、処方に応じて、側鎖にポリシロキサン鎖や長鎖アルキル基を共変性したポリオルガノシロキサンを界面活性剤として利用することで、安定な乳化物が得られることも知られている(特許文献1)。
【0004】
一般的には、乳化物の安定性は界面張力と相関があり、より界面張力を低下させることができる界面活性剤が求められる。しかしながら、より優れた界面活性剤を求めて多くの開発が行われてきたが、側鎖に変性させるシロキサン鎖の形状については改善の余地があった。また、側鎖に変性させるシロキサン鎖の形状に関しては、特許文献2に記載の直鎖状のものや、特許文献3に記載の樹状のものは検討されているものの、環状構造のシロキサンは検討されていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001-39819号公報
【特許文献2】国際公開第2011/049248号
【特許文献3】特開2002-179797号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事情を鑑みなされたもので、界面張力の低下効果が高い界面活性剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、
下記一般式(1)で表される界面活性剤を提供する。
【化1】
(式中、R
1は独立して、炭素数1~4のアルキル基、及び炭素数6~10のアリール基から選ばれる基であり、R
2は独立して、下記一般式(2)で表される基であり、R
3は独立して炭素数6~20のアルキル基であり、R
4は独立して下記一般式(3)で表される環状シロキサン構造を持つ基であり、a=10~60、b=1~30、c=0~30、d=1~30であり、ただし、a+b+c+d=20~100の範囲を満たし、a~dで括られたシロキサン単位の結合順序は、ブロックであってもランダムであってもよい。)
【化2】
(式中、Aは炭素数2~10のアルキレン基であり、R
5は、水素原子又は炭素数1~10のアルキル基、e=0~100の整数、f=0~100の整数であり、ただし、e+fは2~200の整数であり、e及びfで括られたアルキレンオキシド単位の結合順序は、ブロックであってもランダムであってもよい。また、*はケイ素原子に結合する結合手である。)
【化3】
(式中、Bは炭素数2~10のアルキレン基、R
6は独立して、水素原子、または炭素数1~4のアルキル基、及び炭素数6~22のアリール基から選ばれる基であり、g=2~5の整数であり、*はケイ素原子に結合する結合手である。)
【0008】
このようなものであれば、界面張力を十分に低下させることができる。
【0009】
また、上記の界面活性剤が上記一般式(3)においてR6がメチル基、g=3である環状シロキサンであることが好ましい。
【0010】
このようなものであれば、立体障害の観点、及び環状構造を形成することの容易さから好ましい。
【0011】
また、本発明は、上記の界面活性剤を含むものである化粧料を提供する。
【0012】
このようなものであれば、経時安定性の高い化粧料にすることができる。
【0013】
また、上記の化粧料がエマルション形態であることが好ましい。
【0014】
本発明の化粧料は、油中水型エマルション、水中油型エマルション、非水エマルション、W/O/WやO/W/O等のマルチエマルション等の種々の形態を選択することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の界面活性剤を用いることで、類似の構造の界面活性剤よりも界面張力を低下させることができる。化粧品に界面活性剤を配合する場合、化粧品の形態に依存して、疎水性の部分と親水性の部分の割合を適切に設定する必要があり、この割合によって、上記界面活性剤の構造は制限を受けている。その中で、疎水性の部分を直鎖のシリコーン鎖から、環状のシリコーン鎖へ変えることで、より界面張力を低下できることを見出した。また、本発明の界面活性剤を配合することで、経時安定性の高い化粧料にすることができる。本発明の界面活性剤を配合した化粧料は、油っぽさやべたつきがなく軽いのび広がりを有し、しっとりとしてみずみずしく、さっぱりとした使用感、そして化粧持ちも非常に良く、また、温度や経時的にも変化がなく非常に優れた安定性を有する化粧料である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
界面張力の低下効果が高い界面活性剤が求められていた。
【0017】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、環状のポリシロキサン鎖を側鎖に持つポリエーテル変性ポリオルガノシロキサンの界面張力低下効果が高いことを見出し、本発明を完成させるに至ったものである。
【0018】
即ち、本発明は、
下記一般式(1)で表されるものである界面活性剤である。
【化4】
(式中、R
1は独立して、炭素数1~4のアルキル基、及び炭素数6~10のアリール基から選ばれる基であり、R
2は独立して、下記一般式(2)で表される基であり、R
3は独立して炭素数6~20のアルキル基であり、R
4は独立して下記一般式(3)で表される環状シロキサン構造を持つ基であり、a=10~60、b=1~30、c=0~30、d=1~30であり、ただし、a+b+c+d=20~100の範囲を満たし、a~dで括られたシロキサン単位の結合順序は、ブロックであってもランダムであってもよい。)
【化5】
(式中、Aは炭素数2~10のアルキレン基であり、R
5は、水素原子又は炭素数1~10のアルキル基、e=0~100の整数、f=0~100の整数であり、ただし、e+fは2~200の整数であり、e及びfで括られたアルキレンオキシド単位の結合順序は、ブロックであってもランダムであってもよい。また、*はケイ素原子に結合する結合手である。)
【化6】
(式中、Bは炭素数2~10のアルキレン基、R
6は独立して、水素原子、または炭素数1~4のアルキル基、及び炭素数6~22のアリール基から選ばれる基であり、g=2~5の整数であり、*はケイ素原子に結合する結合手である。)
【0019】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0020】
本発明の界面活性剤は、下記一般式(1)で表される。
【化7】
(式中、R
1は独立して、炭素数1~4のアルキル基、及び炭素数6~10のアリール基から選ばれる基であり、R
2は独立して、下記一般式(2)で表される基であり、R
3は独立して炭素数6~20のアルキル基であり、R
4は独立して下記一般式(3)で表される環状シロキサン構造を持つ基であり、a=10~60、b=1~30、c=0~30、d=1~30であり、ただし、a+b+c+d=20~100の範囲を満たし、a~dで括られたシロキサン単位の結合順序は、ブロックであってもランダムであってもよい。)
【0021】
上記一般式(1)において、R1は独立して、炭素数1~4のアルキル基、及び炭素数6~10のアリール基から選ばれる基であり、界面への配向しやすさという観点から、メチル基、またはエチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
【0022】
上記一般式(1)において、R
2は独立して、下記一般式(2)で表される基である。
【化8】
(式中、Aは炭素数2~10のアルキレン基であり、R
5は、水素原子又は炭素数1~10のアルキル基、e=0~100の整数、f=0~100の整数であり、ただし、e+fは2~200の整数であり、e及びfで括られたアルキレンオキシド単位の結合順序は、ブロックであってもランダムであってもよい。また、*はケイ素原子に結合する結合手である。)
【0023】
上記一般式(2)において、Aは炭素数2~10のアルキレン基であり、親水性基の効果を高めるという観点から、炭素数2~4のアルキレン基が好ましく、プロピレン基がより好ましい。
【0024】
上記一般式(2)において、R5は、水素原子又は炭素数1~10アルキル基であり、親水性の観点から水素原子又は炭素数1~4のアルキル基が好ましく、水素原子又はメチル基がより好ましい。
【0025】
上記一般式(2)において、e及びfは、e=0~100の整数、f=0~100の整数であり、ただし、e+fは2~200の整数である。シリコーンとの相溶性の観点からe+fは2~100が好ましく、2~50がより好ましい。
【0026】
上記一般式(2)において、e及びfで括られたアルキレンオキシド単位(括弧が付されたアルキレンオキシド単位)の結合順序は、ブロックであってもランダムであってもよい。また、*はケイ素原子に結合する結合手(遊離基)である。
【0027】
上記一般式(1)において、R3は独立して炭素数6~20のアルキル基であり、疎水性と立体障害の観点から、炭素数6~16のアルキル基が好ましく、炭素数6~12のアルキル基がより好ましい。
【0028】
上記一般式(1)において、R
4は独立して下記一般式(3)で表される環状シロキサン構造を持つ基である。
【化9】
(式中、Bは炭素数2~10のアルキレン基、R
6は独立して、水素原子、または炭素数1~4のアルキル基、及び炭素数6~22のアリール基から選ばれる基であり、g=2~5の整数であり、*はケイ素原子に結合する結合手である。)
【0029】
上記一般式(3)において、Bは炭素数2~10のアルキレン基であり、主鎖との結合の作りやすさの観点から、炭素数2~4のアルキレン基が好ましく、エチレン基がより好ましい。
【0030】
上記一般式(3)において、R6は独立して、水素原子、または炭素数1~4のアルキル基、及び炭素数6~22のアリール基から選ばれる基であり、立体障害の観点から、メチル基、またはエチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
【0031】
上記一般式(3)において、g=2~5の整数であり、環状構造の作りやすさという観点から、2又は3が好ましく、3がより好ましい。
【0032】
上記一般式(3)において、*はケイ素原子に結合する結合手である。
【0033】
上記一般式(1)において、a=10~60、b=1~30、c=0~30、d=1~30であり、ただし、a+b+c+d=20~100の範囲を満たす。化粧料調製時の扱いやすさという観点から、aは15~55が好ましく、15~50がより好ましい。bは1~20が好ましく、1~10がより好ましい。cは0~25が好ましく、0~20がより好ましい。d=1~20が好ましく、1~10がより好ましい。
【0034】
なお、a~dで括られたシロキサン単位(括弧が付されたシロキサン単位)の結合順序は、ブロックであってもランダムであってもよい。
【0035】
上記一般式(1)で表される界面活性剤は、例えば、以下のような方法で製造することができる。なお、本発明記載の界面活性剤の製造方法は、以下の方法に限定されるものではない。下記一般式(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、下記一般式(5)で表されるポリオキシアルキレン系化合物と、下記一般式(6)で表される環状シロキサン化合物とを、付加反応させることで製造することができる。
【化10】
【0036】
上記一般式(4)において、R1、R3、a及びcは上記一般式(1)と同じである。
【0037】
上記一般式(4)において、hは上記一般式(1)のb及びdに対して、h=b+dとなる数であり、a+c+hは20~100の範囲を満たす。なお、a、h、及びcで括られたシロキサン単位(括弧が付されたシロキサン単位)の結合順序は、ブロックであってもランダムであってもよい。
【0038】
【0039】
上記一般式(5)において、R5、e及びfは上記一般式(2)と同じである。
【0040】
上記一般式(5)において、xは0~8の整数である。反応性の観点から、xは0~2が好ましく、x=1がより好ましい。
【0041】
【0042】
上記一般式(6)において、R6及びgは上記一般式(3)と同じである。
【0043】
上記一般式(6)において、yは0~8の整数である。シロキサンへの導入の容易さという観点からyは0~2が好ましく、y=0がより好ましい。
【0044】
上記付加反応は、白金触媒又はロジウム触媒の存在下で行うことが好ましく、具体的には塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸―ビニルシロキサン錯体等の触媒が好適に使用される。なお、触媒の使用量は触媒量とすることができるが、生成物の外観の観点から、白金又はロジウム量で50ppm以下であることが好ましく、特に20ppm以下であることが好ましい。
【0045】
上記付加反応は、必要に応じて有機溶媒中で行ってもよい。有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール等の脂肪族アルコール、トルエンキシレン等の芳香族炭化水素、n-ペンタン、n-ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族又は脂環式炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。この中でも、原料との相溶性の観点から、2-プロパノール(イソプロピルアルコール)やトルエンが好ましい。
【0046】
付加反応条件は、特に限定されるものではないが、70~110℃で反応を行い、1~10時間反応させることが好ましい。また、上記一般式(5)で表されるポリオキシアルキレン系化合物と、上記一般式(6)で表される環状ポリシロキサン化合物の付加を行う順番は、特に限定されるものではない。片方の化合物の付加反応の完了後に、もう一方の化合物の付加反応を行ってもよいし、両方の化合物を同時に付加させてもよい。
【0047】
このようにして製造される界面活性剤のGPCにおけるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は、2,000~200,000が好ましく、4,000~100,000がより好ましく、5,000~50,000がさらに好ましい。上記分子量範囲内であれば、界面活性剤としての効果が高い。なお、本発明において数平均分子量は、下記条件によるポリスチレンを標準物質としたGPC(ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー)分析による値である。
【0048】
[測定条件]
展開溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
流量:0.6mL/min
検出器:示差屈折率検出器(RI)
カラム:TSK Guardcolumn SuperH-H
TSKgel SuperHM-N(6.0mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperH2500(6.0mmI.D.×15cm×1)
装置:HLC 8320 GPC
(いずれも東ソー社製)
カラム温度:40℃
試料注入量:50μL(濃度0.3質量%のTHF溶液)
【0049】
本発明の界面活性剤は、上記一般式(3)で表される環状シロキサン構造を持つ基を含むことで、界面張力をより低下させることができる。立体的な構造の違いが、水―シリコーン油界面へのより安定な配向をもたらし、界面張力の低下に至ると考えられる。界面張力は、水とポリジメチルシロキサン等の油剤を入れた容器を静置し、Wilhelmy法にて測定することができる。
【0050】
本発明の界面活性剤は、各種の用途に使用することができるが、特に皮膚や毛髪に外用されるすべての化粧料の原料として好適である。即ち、本発明は、上記の界面活性剤を含む化粧料を提供する。
【0051】
化粧料中の本発明の界面活性剤の配合量は、化粧料全体の0.1~50重量%が好ましく、1~30質量%がより好ましい。この範囲であれば、化粧料に安定に配合することができる。
【0052】
本発明の化粧料には、上記の界面活性剤の他に、化粧料に通常配合できる成分を適宜配合することができる。このような成分としては、(A)油性成分、(B)紫外線吸収成分、(C)水、(D)本発明以外の界面活性剤、(E)粉体、(F)分子構造中にアルコール性水酸基を有する化合物、(G)水溶性又は水膨潤性高分子、(H)親水性基を有しない架橋型オルガノポリシロキサン重合物と油剤からなる組成物、(I)親水性基を有する架橋型オルガノポリシロキサン重合物と油剤からなる組成物、(J)シリコーン樹脂、及び/又は(K)シリコーンワックス等を含むことができる。以下、各々の成分につき説明する。以下、化合物名を化粧品表示名称、INCI(International Nomenclature of Cosmetic Ingredients)で記載する場合がある。
【0053】
(A)油性成分
上述のように本発明の化粧料は、1種又は2種以上の油性成分を含むことができる。油性成分としては、通常の化粧料に使用される、固体、半固体、液状のいずれの油剤も使用することができる。なお、本明細書中においては、25℃で液状の油性成分を「油剤」と言うものとする。
【0054】
このような油性成分としては、1種又は2種以上のシリコーン油、炭化水素油、高級脂肪酸、エステル油や天然動植物油等の極性油、半合成油、及び/又はフッ素系油等を挙げることができ、炭化水素油、シリコーン油が好ましい。油性成分がシリコーン油であっても、本発明の化粧料に含まれる界面活性剤であれば、いずれとも相溶性を有するので、使用感良好で使用性及び安定性に優れた化粧料を提供することができる。
【0055】
シリコーン油としては、ジメチコン(INCI)、カプリリルメチコン(INCI)、フェニルトリメチコン(INCI)、ヘキシルジメチコン(INCI)、ハイドロゲンジメチコン(INCI)、ジフェニルジメチコン(INCI)等の低粘度から高粘度の直鎖或いは分岐状のオルガノポリシロキサン、シクロテトラシロキサン(INCI)、シクロペンタシロキサン(INCI)、シクロヘキサシロキサン(INCI)、テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン、テトラメチルテトラフェニルシクロテトラシロキサン等の環状オルガノポリシロキサン、トリストリメチルシロキシメチルシラン、テトラキストリメチルシロキシシラン等の分岐状オルガノポリシロキサン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、高重合度のガム状ジメチルポリシロキサン、ガム状アミノ変性オルガノポリシロキサン、ガム状のジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体等のシリコーンゴム、及びシリコーンガムやゴムの環状シロキサン溶液、トリメチルシロキシケイ酸、トリメチルシロキシケイ酸の環状オルガノポリシロキサン溶液、ステアロキシジメチコン(INCI)等の高級アルコキシ変性オルガノポリシロキサン、高級脂肪酸変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、長鎖アルキル変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、シリコーン樹脂及びシリコーンレジンの溶解物等が挙げられる。
【0056】
炭化水素油としては、直鎖状、分岐状、さらに揮発性の炭化水素油等が挙げられる。例えば、オゾケライト(INCI)、オレフィンオリゴマー(表示名称)、イソドデカン(INCI)、水添ポリイソブテン(INCI:Hydrogenated Polyisobutene)、スクワラン(INCI)、スクワレン(INCI)、セレシン(INCI)、パラフィン(INCI)、ポリエチレン(INCI)、ポリエチレン・ポリプロピレンワックス、(エチレン/プロピレン/スチレン)コポリマー、(ブチレン/プロピレン/スチレン)コポリマー、プリスタン(INCI)、ポリイソブチレン、マイクロクリスタリンワックス(INCI)、ワセリン(INCI:Petrolatum)等が挙げられる。
【0057】
高級脂肪酸としては、ラウリン酸(INCI:Lauric Acid)、ミリスチン酸(INCI:Myristic Acid)、パルミチン酸(INCI:Palmitic Acid)、ステアリン酸(INCI:Stearic Acid)、ベヘン酸(INCI:Behenic Acid)、ウンデシレン酸(INCI:Undecylenic Acid)、オレイン酸(INCI:Oleic Acid)、リノール酸(INCI:Linoleic Acid)、リノレン酸(INCI:Linolenic Acid)、アラキドン酸(INCI:Arachidonic Acid)、エイコサペンタエン酸(EPA)(INCI:Eicosapentaenoic Acid)、ドコサヘキサエン酸(DHA)(INCI:Docosahexaenoic Acid)、イソステアリン酸(INCI:Isostearic Acid)、ヒドロキシステアリン酸(INCI:Hydroxystearic Acid)等が挙げられる。高級アルコールとしては、ラウリルアルコール(INCI)、ミリスチルアルコール(INCI)、セタノール(INCI)、ステアリルアルコール(INCI)、ベヘニルアルコール(INCI)、オレイルアルコール(INCI)、イソステアリルアルコール(INCI)、オクチルドデカノール(INCI)、セテアリルアルコール(INCI)、デシルテトラデカノール(INCI)、コレステロール(INCI)、フィトステロールズ(INCI)、バチルアルコール(INCI)、オレイルグリセリル(INCI:Oleyl Glyceryl Ether)等が挙げられる。
【0058】
エステル油としては、アジピン酸ジイソブチル(INCI:Diisobutyl Adipate)、アジピン酸ジエチルヘキシル(INCI:Diethylhexyl Adipate)、アジピン酸ジヘプチルウンデシル(INCI:Heptylundecyl Adipate)、モノイソステアリン酸n-アルキレン(20~30)グリコール、イソステアリン酸イソセチル(INCI:Isocetyl Isostearate)、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン(INCI:Trimethylolpropane Triisostearate)、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、2-エチルヘキサン酸セチル(INCI:Cetyl Ethylhexanoate)、トリエチルヘキサン酸トリメチロールプロパン(INCI:Trimethylolpropane Triethylhexanoate)、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル(INCI:Pentaerythrityl Tetraethylhexanoate)、オクタン酸セチル(INCI:Cetyl Ethylhexanoate)、ミリスチン酸オクチルドデシル(INCI:Octyldodecyl Myristate)、オレイン酸オレイル(INCI:Oleyl Oleate)、オレイン酸オクチルドデシル(INCI:Octyldodecyl Oleate)、オレイン酸デシル(INCI:Decyl Oleate)、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール(INCI:Neopentyl Glycol Diethylhexanoate)、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール(INCI:Neopentyl Glycol Dicaprate)、クエン酸トリエチル(INCI:Triethyl Citrate)、コハク酸ジエチルヘキシル(INCI:Diethylhexyl Succinate)、酢酸アミル(INCI:Amyl Acetate)、酢酸エチル(INCI:Ethyl Acetate)、酢酸ブチル(INCI:Butyl Acetate)、ステアリン酸イソセチル(INCI:Isocetyl Stearate)、ステアリン酸ブチル(INCI:Butyl Stearate)、セバシン酸ジイソプロピル(INCI:Diisopropyl Sebacate)、セバシン酸ジエチルヘキシル(INCI:Diethylhexyl Sebacate)、乳酸セチル(INCI:Cetyl Lactate)、乳酸ミリスチル(INCI:Myristyl Lactate)、イソノナン酸イソノニル(INCI:Isononyl Isononanoate)、イソノナン酸イソトリデシル(INCI:Isotridecyl Isononanoate)、パルミチン酸イソプロピル(INCI:Isopropyl Palmitate)、パルミチン酸エチルヘキシル(INCI:Ethylhexyl Palmitate)、パルミチン酸ヘキシルデシル(INCI:Hexyldecyl Palmitate)、ヒドロキシステアリル酸コレステリル(INCI:Cholesteryl Hydroxystearate)、ミリスチン酸イソプロピル(INCI:Isopropyl Myristate)、ミリスチン酸オクチルドデシル(INCI:Octyldodecyl Myristate)、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル(INCI:Myristyl Myristate)、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチルヘキシル(INCI:Ethylhexyl Laurate)、ラウリン酸ヘキシル(INCI:Hexyl Laurate)、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)(INCI:Phytosteryl/Octyldodecyl Lauroyl Glutamate)、ラウロイルサルコシンイソプロピル(INCI:Isopropyl Lauroyl Sarcosinate)、リンゴ酸ジイソステアリル(INCI:Diisostearyl Malate)等が挙げられる。グリセライド油としては、酢酸グリセリル(INCI:Glyceryl Acetate)、トリエチルヘキサノイン(INCI)、トリイソステアリン酸グリセリル(INCI:Glyceryl Isostearate)、トリイソパルミチン(INCI)、ステアリン酸グリセリル(INCI:Glyceryl Stearate)、ジイソステアリン酸グリセリル(INCI:Glyceryl Diisostearate)、トリミリスチン(INCI)、及び(イソステアリン酸/ミリスチン酸)グリセリル(INCI:Isostearic/Myristic Glycerides)等が挙げられる。
【0059】
また、天然動植物油類及び半合成油として、アボカド油(INCI:Persea Gratissima (Avocado) Oil)、アマニ油(INCI:Linum Usitatissimum (Linseed) Seed Oil)、アーモンド油(INCI:Prunus Amygdalus Dulcis (Sweet Almond) Oil)、イボタロウ、エゴマ油、オリーブ油、)ポックロウ、カヤ油、カルナウバロウ(INCI:Copernicia Cerifera (Carnauba) Wax)、サメ肝油(INCI:Shark Liver Oil)、タラ肝油(INCI:Cod Liver Oil)、キャンデリラロウ(INCI:Euphorbia Cerifera (Candelilla) Wax)、牛脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、キョウニン油、鯨ロウ、水添パーム油(INCI:Hydrogenated Palm Oil)、コムギ胚芽油(INCI:Triticum Vulgare (Wheat) Germ Oil)、ゴマ油(INCI:Sesamum Indicum (Sesame) Seed Oil)、コメ胚芽油(INCI:Oryza Sativa (Rice) Germ Oil)、コメヌカ油(INCI:Oryza Sativa (Rice) Bran Oil)、サトウキビロウ(INCI:Saccharum Officinarum (Sugarcane) Wax)、サザンカ油(INCI:Camellia Kissi Seed Oil)、サフラワー油(INCI:Carthamus Tinctorius (Safflower) Seed Oil)、シア脂(INCI:Butyrospermum Parkii (Shea Butter))、ヤシ油(INCI:Cocos Nucifera (Coconut) Oil)、ケイヒ油、ホホバワックス(INCI:Simmondsia Chinensis (Jojoba) Seed Wax)、セラックロウ(INCI:Shellac Wax)、タートル油(INCI:Turtle Oil)、大豆油(INCI:Glycine Soja (Soybean) Oil)、チャ実油(INCI:Camelia Sinensis Seed Oil)、ツバキ油(INCI:Camellia Japonica Seed Oil)、月見草油(INCI:Oenothera Biennis (Evening Primrose) Oil)、コーン油(INCI:Zea Mays (Corn) Oil)、豚脂(INCI:Lard)、ナタネ油、桐油、コメヌカロウ(INCI:Oryza Sativa (Rice) Bran Wax)、馬脂(INCI:Horse Fat)、パーシック油、パーム油(INCI:Elaeis Guineensis (Palm) Oil)、パーム核油(INCI:Elaeis Guineensis (Palm) Kernel Oil)、ヒマシ油(INCI:Ricinus Communis (Castor) Seed Oil)、水添ヒマシ油(INCI:Hydrogenated Castor Oil)、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、ヒマワリ油、ブドウ種子油(INCI:Vitis Vinifera (Grape) Seed Oil)、ベイベリーロウ、ホホバ油(INCI:Jojoba Oil)、水添ホホバ油(INCI:Hydrogenated Jojoba Oil)、マカデミアナッツ油(INCI:Macadamia Integrifolia Seed Oil)、ミツロウ(INCI:Beeswax)、ミンク油(INCI:Mink Oil)、メドウフォーム油(INCI:Limnanthes Alba (Meadowfoam) Seed Oil)、綿実油(INCI:Gossypium (Cotton) Seed Oil)、綿ロウ、モクロウ(INCI:Rhus Succedanea Fruit Wax)、モンタンロウ(INCI:Montan Wax)、水添ヤシ油(INCI:Hydrogenated Coconut Oil)、トリヤシ油脂肪酸グリセライド、ピーナッツ油(INCI:Arachis Hypogaea (Peanut) Oil)、ラノリン(INCI:Lanolin)、液状ラノリン(INCI:Lanolin Oil)、水添ラノリン(INCI:Hydrogenated Lanolin)、ラノリンアルコール(INCI)、ラノリンロウ(INCI:Lanolin Wax)、酢酸ラノリン(INCI:Acetylated Lanolin)、酢酸ラノリンアルコール(INCI:Acetylated Lanolin Alcohol)、ラノリン脂肪酸イソプロピル(INCI:Isopropyl Lanolate)、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、卵黄油(INCI:Egg Oil)等が挙げられる。但し、POEはポリオキシエチレンを意味する。
【0060】
フッ素系油剤としては、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン(INCI)、パーフルオロオクタン等が挙げられる。
【0061】
本発明の化粧料に含まれる(A)油性成分の配合量は化粧料の剤系によっても異なるが、化粧料全体の1~98質量%が好ましく、1~50質量%がより好ましい。
【0062】
(B)紫外線吸収成分
本発明の化粧料は、さらに1種又は2種以上の紫外線吸収成分を含むことができる。これにより、本発明の化粧料は使用感良好で使用性及び持続性に優れる上、紫外線を吸収することのできる化粧料となる。紫外線吸収成分としては、紫外線吸収剤及び紫外線散乱剤が包含される。紫外線吸収剤としては、PABA(INCI)等の安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸メチル(INCI:Methyl Anthranilate)等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸メチル(INCI:Methyl Salicylate)等のサリチル酸系紫外線吸収剤、メトキシケイヒ酸オクチル(INCI:Ethylhexyl Methoxycinnamate)等のケイ皮酸系紫外線吸収剤、オキシベンゾン-1(INCI:Benzophenone-1)等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ウロカニン酸エチル等のウロカニン酸系紫外線吸収剤、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン(INCI:Butyl Methoxydibenzoylmethane)等のジベンゾイルメタン系紫外線吸収剤等が例示される。また、先に述べた紫外線吸収性の官能基を備えるシリコーン誘導体を用いてもよい。紫外線吸収散乱剤としては、微粒子酸化チタン、微粒子鉄含有酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウム及びそれらの複合体等、紫外線を吸収散乱する粉体が挙げられる。これらのうち、ケイ皮酸系紫外線吸収剤、ジベンゾイルメタン系紫外線吸収剤、酸化チタン、酸化亜鉛が好ましい。紫外線吸収成分の配合量は、化粧料全体の1~80質量%が好ましく、20~60質量%がより好ましい。この範囲であれば、安定に紫外線吸収効果を得ることができる。
【0063】
(C)水
本発明の化粧料には、その目的に応じて水を配合することができる。これにより、本発明の化粧料は使用目的に応じて水を配合することで、より使用性にすぐれた化粧料となる。水の配合量は、化粧料全体の95質量%以下の範囲が好適である。
【0064】
(D)本発明以外の界面活性剤
本発明の化粧料は、さらに1種又は2種以上の界面活性剤を含むことができる。これにより、本発明の化粧料は使用目的に応じて他の界面活性剤を配合することで、より使用性にすぐれた化粧料となる。他の界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、非イオン性及び両性の界面活性剤があるが、本発明の化粧料に含まれる界面活性剤は特に制限されるものではなく、通常の化粧料に使用されるものであれば、いずれのものも使用することができる。
【0065】
例えば、アニオン性界面活性剤としては、ステアリン酸Na(INCI:Sodium Stearate)やパルミチン酸TEA(INCI:TEA-Palmitate)等の脂肪酸セッケン、アルキルエーテルカルボン酸及びその塩、アミノ酸と脂肪酸の縮合物塩、アルカンスルホン酸塩、アルケンスルホン酸塩、脂肪酸エステルのスルホン酸塩、脂肪酸アミドのスルホン酸塩、ホルマリン縮合系スルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、第二級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキル及びアリルエーテル硫酸エステル塩、脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、脂肪酸アルキロールアミドの硫酸エステル塩、硫酸化ヒマシ油(INCI:Sulfated Castor Oil)等の硫酸エステル塩類、アルキルリン酸塩、エーテルリン酸塩、アルキルアリルエーテルリン酸塩、アミドリン酸塩、N-アシル乳酸塩、N-アシルサルコシン塩、N-アシルアミノ酸系活性剤等;カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアミノアルコール脂肪酸誘導体等のアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩、芳香族四級アンモニウム塩、ピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられる。
【0066】
非イオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、メチルグルコシド脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステロールエーテル、直鎖或いは分岐状ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、直鎖或いは分岐状ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、直鎖或いは分岐状ポリグリセリン変性オルガノポリシロキサン、直鎖或いは分岐状ポリグリセリン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、アルカノールアミド、糖エーテル、糖アミド等が挙げられる。
【0067】
両性界面活性剤としては、ベタイン、アミノカルボン酸塩、イミダゾリン誘導体、アミドアミン型等が挙げられる。
【0068】
界面活性剤としては、本発明のポリエーテル変性ポリオルガノシロキサンを単独で用いることも、上記に例示した他の界面活性剤を併用することもできる。界面活性剤の配合量は、化粧料全体の0.1~50質量%であることが好ましく、特に1~30質量%の範囲が好適である。この範囲であれば、安定に配合することができる。
【0069】
(E)粉体
本発明の化粧料はさらに1種又は2種以上の粉体を含んでも良い。粉体としては、通常の化粧料に使用されるものであれば、その形状(球状、針状、板状等や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができる。例えば無機粉体、有機粉体、界面活性剤金属塩粉体、有色顔料、パール顔料、タール色素、金属粉末顔料、天然色素、染料等の着色剤が挙げられる。
【0070】
無機粉体としては、例えば、酸化チタン(INCI:Titanium Dioxide)、酸化ジルコニウム(INCI:Zirconium Dioxide)、酸化亜鉛(INCI:Zinc Oxide)、酸化セリウム(INCI:Cerium Oxide)、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク(INCI)、マイカ(INCI)、カオリン(INCI)、セリサイト、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、シリカ(INCI)、ケイ酸Al(INCI:Aluminum Silicate)、ケイ酸Mg(INCI:Magnesium Silicate)、ケイ酸(Al/Mg)(INCI:Magnesium Aluminum Silicate)、ケイ酸Ca(INCI:Calcium Silicate)、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト(INCI)、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト(INCI)、モンモリロナイト(INCI)、ヘクトライト(INCI)、ゼオライト(INCI)、第二リン酸カルシウム、アルミナ(INCI)、水酸化Al(INCI:Aluminum Hydroxide)、窒化ホウ素(INCI:Boron Nitride)、及びシリル化シリカ(INCI:Silica Silylate)等が挙げられる。
【0071】
有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリアクリル酸・アクリル酸エステルパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタン、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、テトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロース(INCI)、シルクパウダー、ナイロンパウダー、ナイロン-12(INCI)、ナイロン-6(INCI)、ジメチルポリシロキサンを架橋した構造を持つ架橋型球状ジメチルポリシロキサン微粉末、架橋型球状ポリメチルシルセスキオキサン微粉末、架橋型球状オルガノポリシロキサンゴム表面をポリメチルシルセスキオキサン粒子で被覆してなる微粉末、疎水化シリカ、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、微結晶繊維粉体、デンプン末、脂肪酸デンプン誘導体末、及びラウロイルリシン(INCI)等が挙げられる。
【0072】
界面活性剤金属塩粉体(金属石鹸)としては、例えば、ウンデシレン酸亜鉛(INCI:Zinc Undecylenate)、イソステアリン酸Al(INCI:Aluminum Isostearate)、ステアリン酸亜鉛(INCI:Zinc Stearate)、ステアリン酸Al(INCI:Aluminum Stearate)、ステアリン酸Ca(INCI:Calcium Stearate)、ステアリン酸マグネシウム(INCI:Magnesium Stearate)、ミリスチン酸亜鉛(INCI:Zinc Myristate)、ミリスチン酸Mg(INCI:Magnesium Myristate)、セチルリン酸(亜鉛/Na)(INCI:Sodium Zinc Cetyl Phosphate)、セチルリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛(INCI:Zinc Palmitate)、パルミチン酸アルミニウム、ラウリン酸亜鉛(INCI:Zinc Laurate)等が挙げられる。
【0073】
有色顔料の具体例としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γ-酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック(INCI)等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット(INCI:Manganese Violet)、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム(INCI:Chromium Hydroxide Green)、酸化クロム(INCI:Chromium Oxide Greens)、酸化コバルト、チタン酸コバルト(INCI:Cobalt Titanium Oxide)等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した合成樹脂粉体等が挙げられる。
【0074】
パール顔料の具体例としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等;金属粉末顔料としては、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等が挙げられる。
【0075】
タール色素としては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等;天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸(INCI:Laccaic Acid)、カルサミン、ブラジリン、クロシン等から選ばれる粉体が挙げられる。
【0076】
これらの粉体のうち、本発明においては、ジメチルポリシロキサンで架橋された構造を持つ架橋型球状ジメチルポリシロキサン微粉末、架橋型球状ポリメチルシルセスキオキサン微粉末、架橋型球状ポリシロキサンゴム表面をポリメチルシルセスキオキサン粒子で被覆してなる微粉末、架橋型球状ジフェニルポリシロキサンゴム表面をポリメチルシルセスキオキサン粒子で被覆してなる微粉末、疎水化シリカが好ましく、また、フッ素基を有する粉体、着色剤も用いられる。市販品としては、KMP-590、KSP-100、KSP-101、KSP-102、KSP-105、KSP-300(いずれも信越化学工業(株)製)等がある。
【0077】
これらの粉体は目的に応じて、粉体の複合化や一般油剤、シリコーン油、フッ素化合物、界面活性剤等で処理したものも使用することができる。例えば、フッ素化合物処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N-アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理等によって事前に表面処理されていてもいなくてもかまわない。必要に応じて一種、又は二種以上用いることができる。また、これらの粉体の配合量は、化粧料全体の99質量%以下の範囲が好適である。特に、粉末化粧料の場合の配合量は、化粧料全体の80~99質量%の範囲が好適である。
【0078】
(F)分子構造中にアルコール性水酸基を有する化合物
本発明の化粧料は、さらに1種又は2種以上の分子構造中にアルコール性水酸基を有する化合物を含んでもよい。かかる化合物としては、エタノール(INCI:Alcohol)、イソプロパノール(INCI:Isopropyl Alcohol)等の低級アルコール、ソルビトール(INCI)、マルトース(INCI)等の糖アルコール等があり、コレステロール(INCI)、シトステロール(INCI:Beta-Sitosterol)、フィトステロールズ(INCI)、ラノステロール(INCI)等のステロール、BG(INCI:Butylene Glycol)、PG(INCI:Propylene Glycol)、DPG(INCI:Dipropylene Glycol)、ペンチレングリコール(INCI)等の多価アルコール等があるが、通常は水溶性一価のアルコール、水溶性多価アルコールが多く用いられる。分子構造中にアルコール性水酸基を有する化合物の配合量は、化粧料全体の98質量%以下の範囲が好適である。
【0079】
(G)水溶性又は水膨潤性高分子
本発明の化粧料は、さらに1種又は2種以上の水溶性或いは水膨潤性高分子(G)を含んでもよい。これら水溶性或いは水膨潤性高分子としては、例えば、アラビアゴム(INCI:Acacia Senegal Gum)、トラガカントゴムノキガム(INCI:Astragalus Gummifer Gum)、ガラクタン、ローカストビーンガム(INCI:Ceratonia Siliqua Gum)、グアーガム(INCI:Cyamopsis Tetragonoloba (Guar) Gum)、カラヤガム(INCI:Sterculia Urens Gum)、カラギーナン(INCI:Chondrus Crispus (Carrageenan))、ペクチン(INCI)、カンテン(INCI:Agar)、クインスシード(マルメロ)(INCI:Pyrus Cydonia Seed)、コメデンプン(INCI:Oryza Sativa (Rice) Starch)、コムギデンプン(INCI:Triticum Vulgare (Wheat) Starch)、バレイショデンプン(INCI:Solanum Tuberosum (Potato) Starch)等の植物系高分子、キサンタンガム(INCI)、デキストラン(INCI)、サクシノグリカン(INCI)、プルラン(INCI)等の微生物系高分子、コラーゲン(INCI)、カゼイン(INCI)、アルブミン、ゼラチン(INCI)等の動物系高分子、カルボキシメチルデンプンNa(INCI:Sodium Carboxymethyl Starch)、ヒドロキシプロピルデンプン(INCI:Hydroxypropyl Starch)等のデンプン系高分子、メチルセルロース(INCI)、エチルセルロース(INCI)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(INCI)、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(INCI)、ニトロセルロース(INCI)、セルロース硫酸Na(INCI:Sodium Cellulose Sulfate)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース(INCI:Microcrystalline Cellulose)、セルロース末等のセルロース高分子、アルギン酸Na(INCI:Algin)、アルギン酸PG(INCI:Propylene Glycol Alginate)等のアルギン酸系高分子、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸Na(INCI:Sodium Polyacrylate)、ポリアクリル酸エチル(INCI:Polyethylacrylate)、ポリアクリルアミド(INCI)、(アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー(INCI:Acrylamide/Sodium Acryloyldimethyltaurate Copolymer)等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー等他の合成水溶性高分子、ベントナイト(INCI)、ケイ酸(Al/Mg)(INCI:Magnesium Aluminum Silicate)、モンモリロナイト(INCI)、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト(INCI)、シリカ(INCI)等の無機系水溶性高分子等がある。また、これらの水溶性高分子には、ポリビニルアルコール(INCI)やPVP(INCI)等の皮膜形成剤も含まれる。水溶性或いは水膨潤性高分子(G)の配合量は、化粧料全体の25質量%以下の範囲が好適である。
【0080】
(H)親水性基を有しない架橋型オルガノポリシロキサン重合物と油剤からなる組成物
本発明の化粧料は、さらに1種又は2種以上の親水性基を有しない架橋型オルガノポリシロキサン重合物と油剤からなる組成物(H)を含んでも良い。該架橋型オルガノポリシロキサン重合物は、アルキルハイドロジェンポリシロキサンとヒドロシリル化反応性不飽和基を有する架橋剤とを反応することによって得られる。
【0081】
アルキルハイドロジェンポリシロキサンとしては直鎖ないし一部分岐単位を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン、炭素数が6~20のアルキル鎖がグラフトされたメチルハイドロジェンポリシロキサン等をあげることができる。ケイ素原子に結合した水素原子は、分子中に平均で二つ以上必要である。
【0082】
架橋剤は、メチルビニルポリシロキサンやα,ω-アルケニルジエン等のように、分子中に二つ以上のヒドロシリル化反応可能な炭素-炭素二重結合を持つものがあげられる。
得られた架橋型オルガノポリシロキサン重合物を、例えば自重以上の動粘度0.65mm2/秒(25℃)~100.0mm2/秒(25℃)の低粘度シリコーン、流動パラフィン、スクワラン、イソドデカン等の炭化水素油、トリオクタノイン等のグリセライド油、及びエステル油等の油剤で膨潤させる。
【0083】
なお、本発明の「動粘度」は、JIS Z 8803:2011記載のキャノン-フェンスケ粘度計を用いて25℃で測定した値である。
【0084】
また、これらの架橋型オルガノポリシロキサン重合物と油剤との組成物としては市販品として入手可能である。例えば、シリコーン油でペースト状にしたKSG-15、KSG-16、KSG-18、KSG-1610、USG-103、炭化水素油やトリグリセライド油でペースト状にしたUSG-106、KSG-41、KSG-42、KSG-43、KSG-44、KSG-810(いずれも信越化学工業(株)製)等がある。該親水性基を有しない架橋型オルガノポリシロキサンと油剤からなる組成物(H)の配合量は、化粧料の総量に対して0.1~50質量%であることが好ましく、さらに好ましくは1~30質量%である。
【0085】
(I)親水性基を有する架橋型オルガノポリシロキサン重合物と油剤からなる組成物
本発明の化粧料は、さらに1種又は2種以上の親水性基を有する架橋型オルガノポリシロキサン重合物と油剤からなる組成物を含んでも良い。該親水性基としては、ポリエーテル基、ポリグリセリン基が好ましい。該ポリエーテル基及び/又はポリグリセリン基を有する架橋型オルガノポリシロキサン重合物は、アルキルハイドロジェンポリシロキサンとヒドロシリル化反応性不飽和基を有する架橋剤とを反応することによって得られる。
【0086】
アルキルハイドロジェンポリシロキサンとしてポリオキシエチレン鎖がグラフトされたメチルハイドロジェンポリシロキサン、ポリグリセリン鎖がグラフトされたメチルハイドロジェンポリシロキサン等をあげることができ、ケイ素原子に結合した水素原子は、分子中に平均で二つ以上必要である。
【0087】
架橋剤は、メチルビニルポリシロキサンやα,ω-アルケニルジエン、グリセリントリアリルエーテル、ポリオキシアルキニル化グリセリントリアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、ポリオキシアルキニル化トリメチロールプロパントリアリルエーテル等のように、分子中に二つ以上のヒドロシリル化反応可能な炭素-炭素二重結合を持つものが挙げられる。これらを反応させた架橋物は、1つ以上の親水基を有するものである。
【0088】
得られた架橋型オルガノポリシロキサン重合物を、例えば自重以上の動粘度0.65mm2/秒(25℃)~100.0mm2/秒(25℃)の低粘度シリコーン、流動パラフィン、スクワラン、イソドデカン等の炭化水素油、トリオクタノイン等のグリセライド油、及びエステル油等の油剤に膨潤させる。
【0089】
また、これらの架橋型オルガノポリシロキサンは市販品として入手可能である。例えば、シリコーン油でペースト状にしたKSG-210、KSG-240、KSG-710、炭化水素油やトリグリセライド油でペースト状にしたKSG-310、KSG-320、KSG-330、KSG-340、KSG-820、KSG-830、KSG-840(いずれも信越化学工業(株)製)等がある。また、該親水性基を有する架橋型オルガノポリシロキサンと油剤からなる組成物(I)の配合量は、化粧料の総量に対して0.1~50質量%であることが好ましく、1~30質量%がさらに好ましい。
【0090】
(J)シリコーン樹脂
本発明の化粧料は、さらに1種又は2種以上のシリコーン樹脂(J)を含んでもよい。シリコーン樹脂は、SiO4/2単位及び/又はR’SiO3/2(R’はアルキル基)を含むシリコーン網状化合物、直鎖状のアクリル/シリコーングラフト、又はこれらのブロック共重合体からなる群より選ばれるものであることが好ましい。直鎖状のアクリル/シリコーングラフト又は上記ブロック共重合体は、ピロリドン部分、長鎖アルキル部分、ポリオキシアルキレン部分及びフルオロアルキル部分、カルボン酸等のアニオン部分の中から選択される1種以上を有していてよい。市販品としては、特に限定されるものではないが、シリコーン油や炭化水素油、アルコールに溶解したKP-541、KP-543、KP-545、KP-549、KP-550、KP-571、KP-575、KP-581(いずれも信越化学工業(株)製)等が例示される。
【0091】
上記シリコーン網状化合物は、MQ、MDQ、MT、MDT、MDTQと表されるシリコーン網状化合物であることが好ましい。但しM、D、T、Qは、それぞれ、R3SiO1/2単位、R2SiO2/2単位、RSiO3/2単位、SiO4/2単位を表す。シリコーン網状化合物は、ピロリドン部分、長鎖アルキル部分、ポリオキシアルキレン部分及びフルオロアルキル部分、アミノ部分の中から選択される1種以上を分子中に含有していてよい。市販品としては、特に限定されるものではないが、KF-7312J、KF-7312K、KF-7312T(いずれも信越化学工業(株)製)等が例示される。
【0092】
上記(J)シリコーン樹脂は、低粘度シリコーン油や揮発性シリコーン油、及びその他の溶剤に溶解させたものでもよい。いずれも、上記シリコーン樹脂の配合量は、本発明の化粧料の総量に対して樹脂量が0.1~20質量%であることが好ましく、さらに好ましくは1~10質量%である。
【0093】
(K)シリコーンワックス
本発明の化粧料は、その目的に応じてシリコーンワックス(K)を含むこともできる。このシリコーンワックスは、5員環以上のラクトン化合物の開環重合物であるポリラクトンを結合させたポリラクトン変性ポリシロキサンであることが好ましい。あるいは、このシリコーンワックスは、ピロリドン基、長鎖アルキル基、ポリオキシアルキレン基、フルオロアルキル基、カルボン酸等のアニオン基の中から選択された1種以上の官能基を分子中に含有するアクリル変性ポリシロキサンであることが好ましい。市販品としては、長鎖アルキル基を有するワックスとして、KP-561P、KP-562P(いずれも信越化学工業(株)製)等が例示される。
【0094】
あるいは、このシリコーンワックスが、オレフィンワックスと1分子中1個以上のSiH結合を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを付加反応させることによって得られるシリコーン変性オレフィンワックスであることが好ましい。また、オレフィンワックスは、エチレンと1種以上のジエンを共重合して得られるもの、又は、エチレンと炭素数3~12のα-オレフィンから選ばれる1種以上のオレフィンと1種以上のジエンを共重合して得られるものであり、このジエンとしては、ビニルノルボルネンが好適である。
【0095】
いずれのシリコーンワックスを選択するにせよ、シリコーンワックスを用いる場合、その配合量は、本発明の化粧料の総量に対して0.1~20重量%であることが好ましく、特に1~10重量%であることが好ましい。
【0096】
その他の成分
さらに本発明の化粧料には、通常の化粧料に使用される成分、例えば、油溶性ゲル化剤、制汗剤、保湿剤、防菌防腐剤、抗菌剤、塩類、酸化防止剤、pH調整剤、キレート剤、清涼剤、抗炎症剤、美肌用成分(美白剤、細胞賦活剤、肌荒れ改善剤、血行促進剤、皮膚収斂剤、抗脂漏剤等)、ビタミン類、アミノ酸類、核酸、ホルモン、毛髪固定用高分子化合物等を添加することができる。
【0097】
上記油溶性ゲル化剤としては、例えばステアリン酸Al(INCI:Aluminum Stearate)、ステアリン酸Mg(INCI:Magnesium Stearate)、ミリスチン酸亜鉛(INCI:Zinc Myristate)等の金属セッケン、ラウロイルグルタミン酸(INCI:Lauroyl Glutamic Acid)等のアミノ酸誘導体、パルミチン酸デキストリン(INCI:Dextrin Palmitate)、イソステアリン酸デキストリン(INCI:Dextrin Isostearate)、(パルミチン酸/エチルヘキサン酸)デキストリン(INCI:Dextrin Palmitate/Ethylhexanoate)等のデキストリン脂肪酸エステル、パルミチン酸スクロース(INCI:Sucrose Palmitate)、ステアリン酸スクロース(INCI:Sucrose Stearate)等のショ糖脂肪酸エステル、カプリル酸フルクトオリゴ糖(INCI:Fructooligosaccharide Caprylate)、ヘキシルデカン酸フルクトオリゴ糖(INCI:Fructooligosaccharide Hexyldecanoate)等のフルクトオリゴ糖脂肪酸エステル、モノベンジリデンソルビトール、ジベンジリデンソルビトール等のソルビトールのベンジリデン誘導体、ジメチルベンジルドデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー、ジメチルジオクタデシルアンモニウムモンモリナイトクレー等の有機変性粘土鉱物等から選ばれる1種又は2種以上の油溶性ゲル化剤が挙げられる。
【0098】
上記制汗剤としては、例えばクロルヒドロキシAl(INCI:Aluminum Chlorohydrate)、塩化Al(INCI:Aluminum Chloride)、アルミニウムセスキクロロハイドレート、ジルコニルヒドロキシクロライド、アルミニウムジルコニウムヒドロキシクロライド、アルミニウムジルコニウムグリシン錯体等から選ばれる1種又は2種以上の制汗剤が挙げられる。
【0099】
上記保湿剤としては、例えばグリセリン(INCI)、ソルビトール(INCI)、PG(INCI)、DPG(INCI)、BG(INCI)、ペンチレングリコール(INCI)、グルコース(INCI)、キシリトール(INCI)、マルチトール(INCI)、ポリエチレングリコール、ヒアルロン酸(INCI:Hyaluronic Acid)、コンドロイチン硫酸、ピロリドンカルボン酸塩、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド等から選ばれる1種又は2種以上の保湿剤が挙げられる。
【0100】
上記防菌防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸アルキルエステル、安息香酸(INCI:Benzoic Acid)、安息香酸Na(INCI:Sodium Benzoate)、ソルビン酸(INCI:Sorbic Acid)、ソルビン酸K(INCI:Potassium Sorbate)、フェノキシエタノール(INCI)等から選ばれる1種又は2種以上の防菌防腐剤が挙げられる。
【0101】
上記抗菌剤としては、安息香酸、サリチル酸、フェノール(INCI)、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、p-クロロ-m-クレゾール(INCI)、ヘキサクロロフェン(INCI)、ベンザルコニウムクロリド(INCI)、クロルヘキシジン2HCl(INCI:Chlorhexidine Dihydrochloride)、トリクロカルバン(INCI)、感光素、フェノキシエタノール等から選ばれる1種又は2種以上の抗菌剤が挙げられる。
【0102】
上記塩類としては、例えば無機塩、有機酸塩、アミン塩及びアミノ酸塩が挙げられる。無機塩としては、たとえば、塩酸、硫酸、炭酸、硝酸等の無機酸のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩、ジルコニウム塩、亜鉛塩等;有機酸塩としては、例えば酢酸(INCI:Acetic Acid)、デヒドロ酢酸(INCI:Dehydroacetic Acid)、クエン酸(INCI:Citric Acid)、リンゴ酸(INCI:Malic Acid)、コハク酸(INCI:Succinic Acid)、アスコルビン酸(INCI:Ascorbic Acid)、ステアリン酸(INCI:Stearic Acid)等の有機酸類の塩;アミン塩及びアミノ酸塩としては、例えば、TEA(INCI:Triethanolamine)等のアミン類の塩、グルタミン酸(INCI:Glutamic Acid)等のアミノ酸類の塩等から選ばれる1種又は2種以上の塩類が挙げられる。また、その他、ヒアルロン酸(INCI:Hyaluronic Acid)、コンドロイチン硫酸等の塩、テトラクロロ(Al/ジルコニウム)水和物(INCI:Aluminum Zirconium Tetrachlorohydrate)等や、さらには、化粧品処方の中で使用される酸-アルカリの中和塩等も使用することができる。
【0103】
上記酸化防止剤としては、例えばトコフェロール(INCI)、BHA(INCI)、BHT(INCI)、フィチン酸(INCI:Phytic Acid)等から選ばれる1種又は2種以上の酸化防止剤が挙げられる。
【0104】
上記pH調整剤としては、乳酸(INCI:Lactic Acid)、クエン酸(INCI:Citric Acid)、グリコール酸(INCI:Glycolic Acid)、コハク酸(INCI:Citric Acid)、酒石酸(INCI:Tartaric Acid)、リンゴ酸(INCI:Malic Acid)、炭酸K(INCI:Potassium Carbonate)、炭酸水素Na(INCI:Sodium Bicarbonate)、炭酸水素アンモニウム(INCI:Ammonium Bicarbonate)等から選ばれる1種又は2種以上のpH調整剤が挙げられる。
【0105】
上記キレート剤としては、アラニン(INCI)、EDTA-2Na(INCI:Disodium EDTA)、ポリリン酸Na(INCI:Sodium Polyphosphate)、メタリン酸Na(INCI:Sodium Metaphosphate)、リン酸(INCI:Phosphoric Acid)等から選ばれる1種又は2種以上のキレート剤が挙げられる。
【0106】
上記清涼剤としては、メントール(INCI)、カンフル(INCI:Camphor)等から選ばれる1種又は2種以上の清涼剤が挙げられる。
【0107】
上記抗炎症剤としては、アラントイン(INCI)、グリチルリチン酸(INCI:Glycyrrhizic Acid)及びその塩、グリチルレチン酸(INCI:Glycyrrhetinic Acid)及びグリチルレチン酸ステアリル(INCI:Stearyl Glycyrrhetinate)、トラネキサム酸、アズレン(INCI)等から選ばれる1種又は2種以上の抗炎症剤が挙げられる。
【0108】
上記美肌用成分としては、例えばプラセンタエキス(INCI:Placental Extract)、アルブチン(INCI)、グルタチオン(INCI)、ユキノシタエキス(INCI:Saxifraga Sarmentosa Extract)等の美白剤、ローヤルゼリー(INCI)、感光素、コレステロール誘導体、幼牛血液抽出液等の細胞賦活剤、肌荒れ改善剤、ノナン酸バニリルアミド、ニコチン酸ベンジル(INCI:Benzyl Nicotinate)、ニコチン酸β-ブトキシエチルエステル、カプサイシン(INCI)、アセチルジンゲロン(INCI)、マメハンミョウエキス、イクタモール(INCI)、カフェイン(INCI)、タンニン酸(INCI:Tannic Acid)、ボルネオール(INCI)、ニコチン酸トコフェロール(INCI:Tocopheryl Nicotinate)、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、オリザノール(INCI)等の血行促進剤、酸化亜鉛(INCI:Zinc Oxide)、タンニン酸(INCI:Tannic Acid)等の皮膚収斂剤、イオウ(INCI:Sulfur)、チアントロール等の抗脂漏剤等から選ばれる1種又は2種以上の美肌用成分が挙げられる。
【0109】
上記ビタミン類としては、例えばビタミンA油、レチノール(INCI)、酢酸レチノール(INCI:Retinyl Acetate)、パルミチン酸レチノール(INCI:Retinyl Palmitate)等のビタミンA類、リボフラビン(INCI)、テトラ酪酸リボフラビン(INCI:Riboflavin Tetrabutyrate)、フラビンアデニンジヌクレオチド2Na(INCI:Disodium Flavine Adenine Dinucleotide)等のビタミンB2類、ピリドキシンHCl(INCI)、ピリドキシンジオクタノエート、ジパルミチン酸ピリドキシン(INCI:Pyridoxine Dipalmitate)等のビタミンB6類、ビタミンB12及びその誘導体、ビタミンB15及びその誘導体等のビタミンB類、アスコルビン酸(INCI:Ascorbic Acid)、ジパルミチン酸アスコルビル(INCI:Ascorbyl Dipalmitate)、アスコルビン酸硫酸2Na(INCI:Disodium Ascorbyl Sulfate)、L-アスコルビン酸リン酸ジエステルジカリウム等のビタミンC類、エルゴカルシフェロール(INCI)、コレカルシフェロール(INCI)等のビタミンD類、トコフェロール(INCI)、酢酸トコフェロール(INCI:Tocopheryl Acetate)、ニコチン酸トコフェロール(INCI:Tocopheryl Nicotinate)、コハク酸トコフェロール(INCI:Tocopheryl Succinate)等のビタミンE類、ビオチン(INCI)、ルチン(INCI)等のビタミンP、ナイアシン(INCI)、ニコチン酸ベンジル(INCI:Benzyl Nicotinate)、ナイアシンアミド(INCI)等のニコチン酸類、パントテン酸Ca(INCI:Calcium Pantothenate)、パンテノール(INCI)、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類から選ばれる1種又は2種以上のビタミン類が挙げられる。
【0110】
上記アミノ酸類としては、例えばグリシン(INCI)、バリン(INCI)、ロイシン(INCI)、イソロイシン(INCI)、セリン(INCI)、トレオニン(INCI)、フェニルアラニン(INCI)、アルギニン(INCI)、リシン(INCI)、アスパラギン酸(INCI:Aspartic Acid)、グルタミン酸(INCI:Glutamic Acid)、シスチン(INCI)、システイン(INCI)、メチオニン(INCI)、トリプトファン(INCI)等から選ばれる1種又は2種以上のアミノ酸類が挙げられる。
【0111】
核酸としては、DNA(INCI)等から選ばれる1種又は2種以上の核酸が挙げられる。
【0112】
ホルモンとしては、エストラジオール(INCI)、エチニルエストラジオール(INCI)等から選ばれる1種又は2種以上のホルモンが挙げられる。
【0113】
上記毛髪固定用高分子化合物としては、例えば両性、アニオン性、カチオン性、非イオン性の各高分子化合物が挙げられ、PVP(INCI)、(VP/VA)コポリマー(INCI)等の、ポリビニルピロリドン系高分子化合物、(メチルビニルエーテル/マレイン酸)コポリマー(INCI:PVM/MA Copolymer)等の酸性ビニルエーテル系高分子化合物、(VA/クロトン酸)コポリマー(INCI:VA/Crotonates Copolymer)等の酸性ポリ酢酸ビニル系高分子、(メタ)アクリル酸/アルキル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/アルキル(メタ)アクリレート/アルキルアクリルアミド共重合体等の酸性アクリル系高分子化合物、N-メタクリロイルエチル-N、N-ジメチルアンモニウム・α-N-メチルカルボキシベタイン/アルキル(メタ)アクリレート共重合体、(オクチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル)コポリマー共重合体等の両性アクリル系高分子化合物から選ばれる1種又は2種以上の毛髪固定用高分子化合物が挙げられる。また、セルロース又はその誘導体、ケラチン及びコラーゲン又はその誘導体等の天然由来高分子化合物も好適に用いることができる。
【0114】
これらの他にも、樹脂、香料、包接化合物もその他の成分として配合可能である。
【0115】
また、本発明における化粧料としては、上記化粧料成分を配合してなる、乳液、クリーム、クレンジング、パック、マッサージ料、美容液、美容オイル、洗浄剤、脱臭剤、ハンドクリーム、リップクリーム、しわ隠し等のスキンケア化粧料、メイクアップ下地、コンシーラー、白粉、リキッドファンデーション、油性ファンデーション、頬紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、口紅等のメイクアップ化粧料、シャンプー、リンス、トリートメント、セット剤等の毛髪化粧料、制汗剤、日焼け止めオイルや日焼け止め乳液、日焼け止めクリーム等の紫外線防御化粧料等が挙げられる。
【0116】
また、これらの化粧料の形状としては、液状、乳液状、クリーム状、固形状、ペースト状、ゲル状、粉末状、プレス状、多層状、ムース状、スプレー状、スティック状等、種々の形状を選択することができる。
【0117】
さらに、これらの化粧料の形態としては、水性、油性、油中水型エマルション、水中油型エマルション、非水エマルション、W/O/WやO/W/O等のマルチエマルション等、種々の形態を選択することができる。中でも、エマルション形態であることが好ましい。
【実施例0118】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において特に明記のない場合は、組成の「%」は質量%、比率は質量比を示す。
【0119】
[実施例1]
セパラブルフラスコに、平均組成が下記一般式(7)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン(200g、ヒドロシリル基のmol数:0.268mol)、下記一般式(8)で表される環状ポリシロキサン(33.0g、0.107mol)、3%塩化白金酸エタノール溶液(10mg)を入れて、窒素ガス通気下、90℃で1時間撹拌した。その後、平均組成が下記一般式(9)で表されるポリオキシアルキレン系化合物(80.8g、アリル基のmol数:0.170mol)、イソプロピルアルコール(113.1g)、3%塩化白金酸エタノール溶液(20mg)を加えて、更に5時間撹拌した。反応終了後、溶媒を留去した(125℃、1kPa以下)。最後に、得られたオイル状の化合物にセライトを加えて良く混合した後、ろ過することで、未反応のポリオキシアルキレン系化合物を取り除き、目的の化合物を得た(無色透明のオイル、収量:241.6g)。また、数平均分子量はMn=7646であった。この化合物は一般式(1)において、a=42、b=3、c=0、d=2、e=3、f=0、g=3で表される化合物である。
【化13】
【化14】
【化15】
【0120】
[実施例2]
セパラブルフラスコに、平均組成が下記一般式(10)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン(40.0g、ヒドロシリル基のmol数:0.292mol)、上記一般式(8)で表される環状ポリシロキサン(67.6g、0.219mol)、3%塩化白金酸エタノール溶液(10mg)を入れて、窒素ガス通気下、90℃で1時間撹拌した。その後、平均組成が上記一般式(9)で表されるポリオキシアルキレン系化合物(36.6g、アリル基のmol数:0.077mol)、イソプロピルアルコール(50.4g)、3%塩化白金酸エタノール溶液(20mg)を加えて、更に5時間撹拌した。反応終了後、溶媒を留去した(125℃、1kPa以下)。最後に、得られたオイル状の化合物にセライトを加えて良く混合した後、ろ過することで、未反応のポリオキシアルキレン系化合物を取り除き、目的の化合物を得た(無色透明のオイル、収量:115.3g)。また、数平均分子量はMn=13786であった。この化合物は一般式(1)において、a=18、b=5、c=0、d=15、e=3、f=0、g=3で表される化合物である。
【化16】
【0121】
[実施例3]
セパラブルフラスコに、平均組成が下記一般式(11)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン(100g、ヒドロリル基のmol数:74.6 mmol)、上記一般式(8)で表される環状ポリシロキサン(8.2g、26.6mmol)、3%塩化白金酸エタノール溶液(10mg)を入れて、窒素ガス通気下、90℃で1時間撹拌した。その後、平均組成が上記一般式(9)で表されるポリオキシアルキレン系化合物(22.8g、アリル基のmol数:47.7mmol)、イソプロピルアルコール(30.0g)、3%塩化白金酸エタノール溶液(20mg)を加えて、更に5時間撹拌した。反応終了後、溶媒を留去した(125℃、1kPa以下)。最後に、得られたオイル状の化合物にセライトを加えて良く混合した後、ろ過することで、未反応のポリオキシアルキレン系化合物を取り除き、目的の化合物を得た(無色透明のオイル、収量:107.4g)。また、数平均分子量はMn=9021であった。この化合物は一般式(1)において、a=40、b=3、c=12、d=1、e=3、f=0、g=3で表される化合物である。
【化17】
【0122】
[比較例1]
セパラブルフラスコに、平均組成が上記一般式(7)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン(200g、ヒドロシリル基のmol数:0.268mol)、平均組成が下記一般式(12)で表される直鎖状ポリシロキサン(60.3g、ビニル基のmol数:0.107mol)、3%塩化白金酸エタノール溶液(10mg)を入れて、窒素ガス通気下、90℃で1時間撹拌した。その後、平均組成が上記一般式(9)で表されるポリオキシアルキレン系化合物(80.8g、アリル基のmol数:0.170mol)、イソプロピルアルコール(113.1g)、3%塩化白金酸エタノール溶液(20mg)を加えて、更に5時間撹拌した。反応終了後、溶媒を留去した(125℃、1kPa以下)。最後に、得られたオイル状の化合物にセライトを加えて良く混合した後、ろ過することで、未反応のポリオキシアルキレン系化合物を取り除き、目的の化合物を得た(無色透明のオイル、収量:282.2g)。また、数平均分子量はMn=8047であった。
【化18】
【0123】
[比較例2]
セパラブルフラスコに、平均組成が上記一般式(10)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン(20g、ヒドロシリル基のmol数:0.146mol)、平均組成が上記一般式(12)で表される直鎖状ポリシロキサン(75.0g、ビニル基のmol数:0.0949mol)、3%塩化白金酸エタノール溶液(5mg)を入れて、窒素ガス通気下、90℃で1時間撹拌した。その後、平均組成が上記一般式(9)で表されるポリオキシアルキレン系化合物(25.6g、アリル基のmol数:0.0534mol)、イソプロピルアルコール(35.8g)、3%塩化白金酸エタノール溶液(10mg)を加えて、更に5時間撹拌した。反応終了後、溶媒を留去した(125℃、1kPa以下)。最後に、得られたオイル状の化合物にセライトを加えて良く混合した後、ろ過することで、未反応のポリオキシアルキレン系化合物を取り除き、目的の化合物を得た(無色透明のオイル、収量:96.5g)。また、数平均分子量はMn=14534であった。
【0124】
[比較例3]
セパラブルフラスコに、平均組成が上記一般式(11)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン(100g、ヒドロシリル基のmol数:74.6 mmol)、平均組成が上記一般式(12)で表される直鎖状ポリシロキサン(15.0g、48.6mmol)、3%塩化白金酸エタノール溶液(10mg)を入れて、窒素ガス通気下、90℃で1時間撹拌した。その後、平均組成が上記一般式(9)で表されるポリオキシアルキレン系化合物(22.8g、アリル基のmol数:47.7mmol)、イソプロピルアルコール(30.0g)、3%塩化白金酸エタノール溶液(20mg)を加えて、更に5時間撹拌した。反応終了後、溶媒を留去した(125℃、1kPa以下)。最後に、得られたオイル状の化合物にセライトを加えて良く混合した後、ろ過することで、未反応のポリオキシアルキレン系化合物を取り除き、目的の化合物を得た(無色透明のオイル、収量:107.4g)。また、数平均分子量はMn=9594であった。
【0125】
[界面張力測定]
界面張力をどれだけ低下させることができるか確かめるために、以下の実験操作で界面張力測定を行った。水(25g)と、0.005wt%で実施例1~3、比較例1~3の界面活性剤を含むポリジメチルシロキサン(35g、KF-96A-2cs:信越化学工業製)を100mLビーカーに入れた。静置してできる界面に対して、自動表面張力計(DY-300、共和界面科学株式会社製)を用いて、Wilhelmy法にて、界面張力測定を行った。測定は、界面作成直後と、4時間後の2回行った。その結果、表1のような結果となり、本発明の環状シロキサン鎖を側鎖に持つ界面活性剤の方が、界面張力が低かった。
【表1】
【0126】
以下に、本発明の界面活性剤を配合した化粧料の処方例を挙げる。本発明はこれらの処方例によって限定されるものではない。なお、配合量は配合製品の配合量である。
【0127】
[処方例1]口紅
(成分) 質量(%)
1.パルミチン酸/エチルヘキサン酸デキストリン 9.0
(INCI:Dextrin Palmitate
/Ethylhexanoate)
2.トリエチルヘキサノイン(INCI) 22.0
3.ベントナイト(INCI) 0.7
4.実施例3に記載の界面活性剤 1.5
5.デカメチルシクロペンタシロキサン 42.0
(INCI:Cyclopentasiloxane)
6.BG(INCI:Butylene Glycol) 5.0
7.精製水 19.8
8.着色顔料 適 量
合計 100.0
【0128】
(製造方法)
A:成分1、成分2の一部、成分3~5を混合し、溶解した。
B:成分2の残部に、成分8を混合しローラーにて分散した。
C:B)をA)に加え均一に混合した。
D:成分6と成分7を混合し、加温した。
E:D)をC)に加えて乳化した。
【0129】
以上のようにして得られた口紅は、化粧持続性に優れたW/O型のクリーム状口紅であり、のび広がりが軽くてべたつきや油っぽさのないことが確認された。
【0130】
[処方例2]アイシャドウ
(成分) 質量(%)
1.デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0
(INCI:Cyclopentasiloxane)
2.ジメチコン(INCI)(注1) 10.0
3.実施例1に記載の界面活性剤(INCI) 2.0
4.ラウレスー10(INCI) 0.5
5.シリコーン処理酸化クロム(注2) 6.2
6.シリコーン処理群青(注2) 4.0
7.シリコーン処理チタン被覆マイカ(注2) 6.0
8.塩化ナトリウム 2.0
9.PG 8.0
(INCI:Propylene Glycol)
10.防腐剤 適 量
11.香料 適 量
12.精製水 残 量
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KF-96A-6cs
(注2)シリコーン処理;粉体に対して3%のメチルハイドロジェンポリシロキサン添加後、加熱処理したもの
【0131】
(製造方法)
A:成分1~4を混合し、成分5~7を添加して均一に分散した。
B:成分8~10及び12を均一溶解した。
C:撹拌下、AにBを徐添して乳化し、成分11を添加してアイシャドウを得た。
【0132】
以上のようにして得られたアイシャドウは、のび広がりが軽くて油っぽさや粉っぽさがなく、みずみずしく、さっぱりとした使用感を与えると共に、耐水性や撥水性、耐汗性が良好で持ちも良く、化粧崩れしにくく、温度や経時的に変化がなく安定性にも優れていることが確認された。
【0133】
[処方例3]サンカットクリーム
(成分) 質量(%)
1.デカメチルシクロペンタシロキサン 17.5
(INCI:Cyclopentasiloxane)
2.(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマー(INCI)(注3) 12.0
3.トリエチルヘキサノイン(INCI) 5.0
4.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 6.0
(INCI:Ethylhexyl
Methoxycinnamate)
5.(ジメチコン/(PEG-10/15))
クロスポリマー(INCI)(注4) 5.0
6.実施例1に記載の界面活性剤 1.0
7.微粒子酸化亜鉛 20.0
8.塩化ナトリウム 0.5
9.BG(INCI:Butylene Glycol) 2.0
10.防腐剤 適 量
11.香料 適 量
12.精製水 残 量
合計 100.0
(注3)信越化学工業(株)製:KP-545
(注4)信越化学工業(株)製:KSG-210
【0134】
(製造方法)
A:成分1の一部に成分2を加えて均一に、成分7を添加してビーズミルにて分散した。
B:成分1の残部と及び3~6を混合し、均一に混合した。
C:成分8~10及び12を混合、溶解した。
D:BにCを加えて乳化し、A及び成分11を添加してサンカットクリームを得た。
【0135】
以上のようにして得られたサンカットクリームはべたつきがなく、のび広がりも軽く、しかも、密着感に優れ、おさまりも良く、つやのある仕上がりで化粧持ちも非常に優れており、温度や経時的にも非常に安定であることが確認された。
【0136】
[処方例4]液状ファンデーション
(成分) 質量(%)
1.デカメチルシクロペンタシロキサン 16.0
(INCI:Cyclopentasiloxane)
2.ジメチコン(INCI)(注1) 8.0
3.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル. 3.0
(INCI:Ethylhexyl
Methoxycinnamate)
4.ヒドロキシステアリン酸 1.0
(INCI:Hydroxystearic Acid)
5.フッ素変性シリコーン(注5) 15.0
6.実施例2に記載の界面活性剤 5.0
7.ポリメチルシルセスキオキサン(INCI)(注6) 3.0
8.フッ素化合物処理微粒子酸化チタン(注7) 8.0
9.フッ素化合物処理雲母チタン(注7) 1.0
10.フッ素化合物処理酸化チタン(注7) 5.0
11.フッ素化合物処理ベンガラ(注7) 0.9
12.フッ素化合物処理黄酸化鉄(注7) 2.0
13.フッ素化合物処理黒酸化鉄(注7) 1.0
14.エタノール 15.0
15.グリセリン 3.0
16.硫酸マグネシウム 1.0
17.防腐剤 適 量
18.香料 適 量
19.精製水 残 量
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KF-96A-6cs
(注5)信越化学工業(株)製:FL-100-100cs
(注6)信越化学工業(株)製:KMP-590
(注7)フッ素化合物処理;パーフルオロアルキルエチルリン酸ジエタノールアミン塩にて5%被覆したもの。
【0137】
(製造方法)
A:成分7~13を均一に混合した。
B:成分1~6を70℃に加熱混合し、Aを加えて均一に分散混合した。
C:成分14~17及び19を40℃に加温、Bに除添して乳化し、冷却して成分18を加え、液状ファンデーションを得た。
【0138】
以上のようにして液状ファンデーションは、べたつきがなく、のび広がりも軽く、しかも、さっぱりとした高い清涼感を有し、温度や経時的に変化がなく、安定性の非常に優れたものであることが確認された。
【0139】
[処方例5]O/Wハンドクリーム
(成分) 質量(%)
1.(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマー(INCI)(注3) 10.0
2.(アクリレーツ/アクリル酸ステアリル/
メタクリル酸ジメチコン)コポリマー(注8)(INCI) 8.0
3.セタノール(INCI) 1.0
4.トリイソステアリン酸グリセリル 5.0
(INCI:Glyceryl Isostearate)
5.ステアリン酸 3.0
(INCI:Stearic Acid)
6.ステアリン酸グリセリル 1.5
(INCI:Glyceryl Stearate)
7.実施例3に記載の界面活性剤 0.7
8.セスキオレイン酸ソルビタン 0.5
(INCI:Sorbitan Sesquioleate)
9.オレイン酸PEG-6ソルビタン 1.0
(INCI:PEG-6 Sorbitan Oleate)
10.水酸化ナトリウム(1%水溶液) 10.0
11.BG(INCI:Butylene Glycol) 5.0
12.防腐剤 適 量
13.香料 適 量
14.精製水 残 量
合計 100.0
(注3)信越化学工業(株)製:KP-545
(注8)信越化学工業(株)製:KP―561
【0140】
(製造方法)
A:成分1~9を混合、加熱溶解した。
B:成分10~12及び14を混合、加熱した。
C:AにBを加えて乳化し、冷却して成分13を添加し、O/Wハンドクリームを得た。
【0141】
以上のようにして得られたハンドクリームは、べたつきがなく、のび広がりも軽く、しかも、密着感に優れ、おさまりも良く、つやのある仕上がりで化粧持ちも非常に優れており、温度や経時的にも非常に安定であることが確認された。
【0142】
[処方例6]乳液
(成分) 質量(%)
1.デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0
(INCI:Cyclopentasiloxane)
2.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン(INCI)(注9) 5.0
3.スクワレン(INCI) 5.0
4.テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル 5.0
(INCI:Pentaerythrityl
Tetraethylhexanoate)
5.実施例1に記載の界面活性剤 3.0
6.ポリメチルシルセスキオキサン(INCI)(注10) 2.0
7.疎水化シリカ(注11) 0.5
8.リン酸アスコルビルMg 1.0
(INCI:Magnesium Ascorbyl
Phosphate)
9.塩化ナトリウム 1.0
10.PEG-240(INCI) 1.0
11.PG(INCI:Propylene Glycol) 8.0
12.防腐剤 適 量
13.香料 適 量
14.精製水 残 量
合計 100.0
(注9)信越化学工業(株)製:KF―56A
(注10)信越化学工業(株)製:KMP-594
(注11)日本アエロジル社製:アエロジルR972
【0143】
(製造方法)
A:成分1~5を均一に混合し、成分6~7を加えて均一に分散した。
B:成分14に成分8~10を加えて溶解し、更に成分11、12を均一にした後添加した。
C:BをAに除添して乳化した後冷却し、成分13を加えて乳液を得た。
【0144】
以上のようにして得られた乳液は、のび広がりも軽く、さらっとしてべたつきがなく、温度や経時による変化もない、使用性も安定性にも優れていることが確認された。
【0145】
[処方例7]メイクアップリムーバー
(成分) 質量(%)
1.実施例1に記載の界面活性剤 20.0
2.ポリソルベート60(INCI) 10.0
3.ソルビトール 10.0
4.カラギーナン 0.5
5.防腐剤 適 量
6.香料 適 量
7.精製水 残 量
合計 100.0
【0146】
(製造方法)
A:成分1~5及び7を加えて均一に溶解した。
B:Aに成分6を加えてメイクアップリムーバーを得た。
【0147】
以上のようにして得られたメイクアップリムーバーを用いて、持ちの良いファンデーションを除去したところ、ファンデーション及び皮脂汚れとのなじみも良く、汚れ落ちも非常に良好で、使用時の伸びも軽く、使用後のべたつきもなく後肌もさっぱりしていて、使用性も使用感も非常に優れたメイクアップリムーバーであった。また、温度や経時的に変化がなく、安定性にも優れていることが確認された。
【0148】
本発明の界面活性剤を配合した化粧料は、油っぽさやべたつきがなく軽いのび広がりを有し、しっとりとしてみずみずしく、さっぱりとした使用感、そして化粧持ちも非常に良く、また、温度や経時的にも変化がなく非常に優れた安定性を有する化粧料を提供するものである。
本発明の化粧料は、使用感に優れ、良好な経時安定性を有するので、実用上極めて有用である。また、本発明の組成物は、実用される化粧料の原料成分であるので、産業上の有用性は大きい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
上記付加反応は、必要に応じて有機溶媒中で行ってもよい。有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール等の脂肪族アルコール、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、n-ペンタン、n-ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族又は脂環式炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。この中でも、原料との相溶性の観点から、2-プロパノール(イソプロピルアルコール)やトルエンが好ましい。
また、天然動植物油類及び半合成油として、アボカド油(INCI:Persea Gratissima (Avocado) Oil)、アマニ油(INCI:Linum Usitatissimum (Linseed) Seed Oil)、アーモンド油(INCI:Prunus Amygdalus Dulcis (Sweet Almond) Oil)、イボタロウ、エゴマ油、オリーブ油、ポックロウ、カヤ油、カルナウバロウ(INCI:Copernicia Cerifera (Carnauba) Wax)、サメ肝油(INCI:Shark Liver Oil)、タラ肝油(INCI:Cod Liver Oil)、キャンデリラロウ(INCI:Euphorbia Cerifera (Candelilla) Wax)、牛脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、キョウニン油、鯨ロウ、水添パーム油(INCI:Hydrogenated Palm Oil)、コムギ胚芽油(INCI:Triticum Vulgare (Wheat) Germ Oil)、ゴマ油(INCI:Sesamum Indicum (Sesame) Seed Oil)、コメ胚芽油(INCI:Oryza Sativa (Rice) Germ Oil)、コメヌカ油(INCI:Oryza Sativa (Rice) Bran Oil)、サトウキビロウ(INCI:Saccharum Officinarum (Sugarcane) Wax)、サザンカ油(INCI:Camellia Kissi Seed Oil)、サフラワー油(INCI:Carthamus Tinctorius (Safflower) Seed Oil)、シア脂(INCI:Butyrospermum Parkii (Shea Butter))、ヤシ油(INCI:Cocos Nucifera (Coconut) Oil)、ケイヒ油、ホホバワックス(INCI:Simmondsia Chinensis (Jojoba) Seed Wax)、セラックロウ(INCI:Shellac Wax)、タートル油(INCI:Turtle Oil)、大豆油(INCI:Glycine Soja (Soybean) Oil)、チャ実油(INCI:Camelia Sinensis Seed Oil)、ツバキ油(INCI:Camellia Japonica Seed Oil)、月見草油(INCI:Oenothera Biennis (Evening Primrose) Oil)、コーン油(INCI:Zea Mays (Corn) Oil)、豚脂(INCI:Lard)、ナタネ油、桐油、コメヌカロウ(INCI:Oryza Sativa (Rice) Bran Wax)、馬脂(INCI:Horse Fat)、パーシック油、パーム油(INCI:Elaeis Guineensis (Palm) Oil)、パーム核油(INCI:Elaeis Guineensis (Palm) Kernel Oil)、ヒマシ油(INCI:Ricinus Communis (Castor) Seed Oil)、水添ヒマシ油(INCI:Hydrogenated Castor Oil)、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、ヒマワリ油、ブドウ種子油(INCI:Vitis Vinifera (Grape) Seed Oil)、ベイベリーロウ、ホホバ油(INCI:Jojoba Oil)、水添ホホバ油(INCI:Hydrogenated Jojoba Oil)、マカデミアナッツ油(INCI:Macadamia Integrifolia Seed Oil)、ミツロウ(INCI:Beeswax)、ミンク油(INCI:Mink Oil)、メドウフォーム油(INCI:Limnanthes Alba (Meadowfoam) Seed Oil)、綿実油(INCI:Gossypium (Cotton) Seed Oil)、綿ロウ、モクロウ(INCI:Rhus Succedanea Fruit Wax)、モンタンロウ(INCI:Montan Wax)、水添ヤシ油(INCI:Hydrogenated Coconut Oil)、トリヤシ油脂肪酸グリセライド、ピーナッツ油(INCI:Arachis Hypogaea (Peanut) Oil)、ラノリン(INCI:Lanolin)、液状ラノリン(INCI:Lanolin Oil)、水添ラノリン(INCI:Hydrogenated Lanolin)、ラノリンアルコール(INCI)、ラノリンロウ(INCI:Lanolin Wax)、酢酸ラノリン(INCI:Acetylated Lanolin)、酢酸ラノリンアルコール(INCI:Acetylated Lanolin Alcohol)、ラノリン脂肪酸イソプロピル(INCI:Isopropyl Lanolate)、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、卵黄油(INCI:Egg Oil)等が挙げられる。但し、POEはポリオキシエチレンを意味する。