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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023159054
(43)【公開日】2023-10-31
(54)【発明の名称】試験測定装置及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
   G01R 13/20 20060101AFI20231024BHJP
【FI】
G01R13/20 T
G01R13/20 S
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023068444
(22)【出願日】2023-04-19
(31)【優先権主張番号】63/332,673
(32)【優先日】2022-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/135,066
(32)【優先日】2023-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】391002340
【氏名又は名称】テクトロニクス・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】TEKTRONIX,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】ランス・エイチ・フォースバーグ
(72)【発明者】
【氏名】ケイス・ディー・ルール
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド・エヌ・ワイバン
(57)【要約】
【課題】波形中の特定の部分と類似する部分を容易に検出できるようにする。
【解決手段】試験測定装置700には、被試験デバイス790からの入力信号を受けるポート702と、入力信号から導出されたサンプリング波形を記憶するメモリ710と、ディスプレイ712と、プロセッサ716とがある。プロセッサ716は、サンプリング波形の一部分を検索部分として受けてサンプリング波形を検索して検索部分に類似する部分を探し、ディスプレイ712に、検索部分に類似する部分を一致部分として視覚的に表示する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被試験デバイス(DUT)からの入力信号を受ける入力部と、
上記入力信号から導出されたサンプリング波形を記憶するメモリと、
出力ディスプレイと、
1つ以上のプロセッサと
を具え、該1つ以上のプロセッサが、
上記サンプリング波形の一部分を検索部分として受ける処理と、
上記サンプリング波形を検索して上記検索部分に類似する部分を探す処理と、
上記サンプリング波形の中の上記検索部分と類似する部分を一致部分として上記出力ディスプレイ上に視覚的に示す処理と
を行うよう構成される試験測定装置。
【請求項2】
上記サンプリング波形の上記部分を上記一致部分である見なすために超えるべき上記検索部分に対する類似性の加減を、ユーザが制御可能である請求項1の試験測定装置。
【請求項3】
上記1つ以上のプロセッサは、上記サンプリング波形とユーザ制御可能な2つのカーソルとを上記出力ディスプレイ上に表示する処理を行うよう更に構成され、上記サンプリング波形の一部分を上記検索部分として受ける処理が、表示された上記2つのカーソル間にある上記サンプリング波形の一部分を上記検索部分として受ける処理を含む請求項1の試験測定装置。
【請求項4】
上記サンプリング波形を検索して上記検索部分に類似する部分を探す処理が、上記サンプリング波形の1つ以上の部分についての相関係数を生成する処理を含む請求項1の試験測定装置。
【請求項5】
上記サンプリング波形の中の上記検索部分と類似する部分を一致部分として上記出力ディスプレイ上に視覚的に示す処理が、上記サンプリング波形の1つ以上の部分の中の相関係数閾値を超える上記相関係数を有する部分を上記一致部分と見なす処理を含む請求項4の試験測定装置。
【請求項6】
上記サンプリング波形の中の上記検索部分と類似する部分を一致部分として上記出力ディスプレイ上に視覚的に示す処理が、上記サンプリング波形の一部分を、メイン表示部に視覚的に表示するのと同時に上記サンプリング波形の全体を表示する全体概略表示部においても視覚的に表示する請求項1の試験測定装置。
【請求項7】
第2入力信号を受けるための第2入力部を更に具え、上記メモリは、上記第2入力信号から導出される第2サンプリング波形を記憶するように構成され、上記1つ以上のプロセッサが、上記第2サンプリング波形を示す表示上に一致部分を視覚的に示す処理を行うように構成される請求項1の試験測定装置。
【請求項8】
上記1つ以上のプロセッサが、上記第2サンプリング波形の一部分を第2検索部分として受ける処理と、上記第2サンプリング波形を検索して上記第2検索部分に類似する部分を探す処理と、上記第2サンプリング波形の中の上記第2検索部分と類似する部分を第2一致部分として上記出力ディスプレイ上に視覚的に示す処理とを行うよう構成される請求項7の試験測定装置。
【請求項9】
試験測定装置の動作方法であって、
上記試験測定装置に記憶されているサンプリング波形を検索して、該サンプリング波形の選択された部分に類似する部分を探す処理と、
上記サンプリング波形の上記選択された部分に類似する上記サンプリング波形の部分を一致部分として出力ディスプレイ上に視覚的に示す処理と
を具える試験測定装置の動作方法。
【請求項10】
被試験デバイス(DUT)からの入力信号を受ける処理と、
上記入力信号から導出されるサンプリング波形を生成する処理と、
上記サンプリング波形を上記試験測定装置に記憶する処理とを
更に具える請求項9の試験測定装置の動作方法。
【請求項11】
上記サンプリング波形を検索する処理が、上記サンプリング波形の上記選択された部分に対する相関に基づいて、上記サンプリング波形の上記部分についての相関係数を生成する処理を含む請求項9の試験測定装置の動作方法。
【請求項12】
上記サンプリング波形の上記選択された部分に類似する上記サンプリング波形の部分を一致部分として出力ディスプレイ上に視覚的に示す処理が、上記サンプリング波形の中の相関係数閾値を超える相関係数を有する部分のみを視覚的に示す処理を含む請求項11の試験測定装置の動作方法。
【請求項13】
コンピュータ・プログラムであって、コンピューティング・デバイスの1つ以上のプロセッサによって実行されると、上記コンピューティング・デバイスによってサンプリング波形を検索して上記サンプリング波形の選択された部分に類似する部分を探す処理と、上記サンプリング波形の上記選択された部分と類似する部分を一致部分として出力ディスプレイに視覚的に表示する処理とを上記コンピューティング・デバイスに行わせるコンピュータ・プログラム。
【請求項14】
上記コンピューティング・デバイスの上記1つ以上のプロセッサによって実行されると、更に、被試験デバイス(DUT)からの入力信号を受ける処理と、上記入力信号から導出されたサンプリング波形を生成する処理と、上記サンプリング波形を上記コンピューティング・デバイスに記憶する処理とを上記コンピューティング・デバイスに行わせる請求項13のコンピュータ・プログラム。
【請求項15】
上記コンピューティング・デバイスの上記1つ以上のプロセッサによって実行されると、更に、上記サンプリング波形の上記選択された部分に対する相関に基づいて、上記サンプリング波形の部分に関する相関係数を生成する処理を上記コンピューティング・デバイスに行わせる請求項13のコンピュータ・プログラム。
【請求項16】
上記コンピューティング・デバイスの上記1つ以上のプロセッサによって実行されると、更に、上記サンプリング波形の中の相関係数閾値を超える相関係数を有する部分のみを視覚的に示す処理を上記コンピューティング・デバイスに行わせる請求項15のコンピュータ・プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、試験測定装置に関し、より詳細には、オシロスコープなどの試験測定装置において関心のあるデータを検索及び表示するための技術を用いた試験測定装置及びその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最新のオシロスコープやその他の試験測定装置は、被試験デバイス(DUT)から試験を行う1つ以上の信号を受ける。概して、オシロスコープは、このような入力信号を入力ポートで受け、その波形をサンプリングし、これらのサンプルを一連のデジタル信号に変換し、サンプリングされた入力波形を取り込まれたサンプリング波形(波形データ)として保存する。次に、取り込まれた波形(サンプル又はサンリング波形とも呼ぶ)に対して、試験測定装置が試験と測定を行う。そして、取り込まれた波形は、サンプリング波形としてメモリに記憶されるので、試験測定装置は、サンプリング波形に対して、ある試験を繰り返し行っても良いし、記憶された同じサンプリング波形に対して様々な試験を行っても良い。
【0003】
多くの場合、入力信号は、時間の経過とともに、ある情報を繰り返し伝達することがある。言い換えると、特にDUTがデジタル・デバイスの場合、入力信号において、あるパターンが繰り返されることがある。あるいは、隣接する入力信号からのクロストークなどの欠陥が入力信号に生じ、これは、電圧の瞬間的な変動などの測定可能な形で現れることがある。このようなクロストークは、入力信号に影響を与え、その特性を低下させることがある。困ったことに、クロストークなどの欠陥は、入力信号に不規則にしか現れない場合がある。
【0004】
波形において繰り返される欠陥を特定したり、類似部分を特定しようと試みて、様々なトリガやその他のタイプの試験手法を使用することがある。例えば、ある欠陥は、大きな電圧信号が通過した直後に、小さな電圧スパイクとして現れることがある。このような場合、ユーザは、そのような条件のサンプリング波形をスキャンするトリガを設定するかもしれない。又は、ユーザは、メモリに記憶された入力信号波形の先頭の部分を特定したい場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001-099869号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】トランジスタ技術SPECIAL編集部編、「ディジタル・オシロスコープ活用ノート」、「5-2 トリガ回路のしくみ」、第85~87頁、図2(回路ブロック図)、トランジスタ技術SPECIAL for フレッシャーズ No.99、CQ出版株式会社、2007年7月1日発行
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、これら欠陥は、欠陥ごとに多少異なる程度のこともあるが、既知の手法を使用した検出では、漏れてしまうような異なる特性を有する場合もある。また、入力信号のリード信号の開始部分や信号のその他の挙動部分を検索しても、様々な要因により信号の挙動を構成する部分が互いに異なる場合、正確に検索できない可能性がある。
【0008】
本開示による実施形態は、従来の試験測定装置に見られる、これら及び他の制約を解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下では、本願で開示される技術の理解に有益な実施例が提示される。この技術の実施形態は、以下で記述する実施例の1つ以上及び任意の組み合わせを含んでいても良い。
【0010】
実施例1は、試験測定装置であって、被試験デバイス(DUT)からの入力信号を受ける入力部と、上記入力信号から導出されたサンプリング波形を記憶するメモリと、出力ディスプレイと、1つ以上のプロセッサとを具え、該1つ以上のプロセッサが、上記サンプリング波形の一部分を検索部分として受ける処理と、上記サンプリング波形を検索して上記検索部分に類似する部分を探す処理と、上記サンプリング波形の中の上記検索部分と類似する部分を一致部分として上記出力ディスプレイ上に視覚的に示す処理とを行うよう構成される。
【0011】
実施例2は、実施例1による試験測定装置であって、上記サンプリング波形の上記部分を上記一致部分である見なすために超えるべき上記検索部分に対する類似性の加減を、ユーザが制御可能である。
【0012】
実施例3は、先行する実施例のいずれかによる試験測定装置であって、上記1つ以上のプロセッサは、上記サンプリング波形とユーザ制御可能な2つのカーソルとを上記出力ディスプレイ上に表示する処理を行うよう更に構成され、上記サンプリング波形の一部分を検索部分として受ける処理が、表示された上記2つのカーソル間にある上記サンプリング波形の一部分を上記検索部分として受ける処理を含む。
【0013】
実施例4は、先行する実施例のいずれかによる試験測定装置であって、上記サンプリング波形の中の上記検索部分と類似する部分を一致部分として上記出力ディスプレイ上に視覚的に示す処理が、上記出力ディスプレイ上で上記一致部分を強調表示する処理を含む。
【0014】
実施例5は、先行する実施例のいずれかによる試験測定装置であって、上記検索部分が、記憶された複数の見本の検索部分のリストから選択される。
【0015】
実施例6は、先行する例のいずれかによる試験測定装置であって、上記サンプリング波形を検索して上記検索部分に類似する部分を探す処理が、上記サンプリング波形の1つ以上の部分についての相関係数を生成する処理を含む。
【0016】
実施例7は、実施例6による試験測定装置であって、上記サンプリング波形の中の上記検索部分と類似する部分を一致部分として上記出力ディスプレイ上に視覚的に示す処理が、上記サンプリング波形の1つ以上の部分の中の相関係数閾値を超える上記相関係数を有する部分を上記一致部分と見なす処理を含む。
【0017】
実施例8は、先行する実施例のいずれかによる試験測定装置であって、上記サンプリング波形の中の上記検索部分と類似する部分を一致部分として上記出力ディスプレイ上に視覚的に示す処理が、上記サンプリング波形の一部分を、メイン表示部に視覚的に表示するのと同時に上記サンプリング波形の全体を表示する全体概略表示部においても視覚的に表示する。
【0018】
実施例9は、先行する実施例のいずれかによる試験測定装置であって、1つ以上のプロセッサは、上記サンプリング波形を検索して上記検索部分に類似する部分を探す処理を、ユーザから検索の実行を要求された後にのみ行うよう構成されている。
【0019】
実施例10は、先行する実施例のいずれかによる試験測定装置であって、第2入力信号を受けるための第2入力部を更に具え、上記メモリは、上記第2入力信号から導出される第2サンプリング波形を記憶するように構成され、上記1つ以上のプロセッサが、上記第2サンプリング波形を示す表示上に一致部分を視覚的に示す処理を行うように構成されている。
【0020】
実施例11は、実施例10による試験測定装置であって、上記1つ以上のプロセッサが、上記第2サンプリング波形の一部分を第2検索部分として受ける処理と、上記第2サンプリング波形を検索して上記第2検索部分に類似する部分を探す処理と、上記第2サンプリング波形の中の上記第2検索部分と類似する部分を第2一致部分として上記出力ディスプレイ上に視覚的に示す処理とを行うよう構成される。
【0021】
実施例12は、実施例11による試験測定装置であって、上記1つ以上のプロセッサが、上記サンプリング波形の部分が上記検索部分と類似し、かつ、上記第2サンプリング波形の部分が上記第2検索部分と類似している場合にのみ、一致部分を視覚的に示す処理を行うように構成されている。
【0022】
実施例13は、試験測定装置の動作方法であって、上記試験測定装置に記憶されているサンプリング波形を検索して、該サンプリング波形の選択された部分に類似する部分を探す処理と、上記サンプリング波形の上記選択された部分に類似する上記サンプリング波形の部分を一致部分として出力ディスプレイ上に視覚的に示す処理とを具える。
【0023】
実施例14は、実施例13による方法であって、被試験デバイス(DUT)からの入力信号を受ける処理と、上記入力信号から導出されるサンプリング波形を生成する処理と、上記サンプリング波形を上記試験測定装置に記憶する処理とを更に具える。
【0024】
実施例15は、先行する方法の実施例のいずれかによる方法であって、上記サンプリング波形を検索する処理が、上記サンプリング波形の上記選択された部分に対する相関に基づいて、上記サンプリング波形の上記部分についての相関係数を生成する処理を含む。
【0025】
実施例16は、実施例15による方法であって、上記サンプリング波形の上記選択された部分に類似する上記サンプリング波形の部分を一致部分として出力ディスプレイ上に視覚的に示す処理が、上記サンプリング波形の中の相関係数閾値を超える相関係数を有する部分のみを視覚的に示す処理を含む。
【0026】
実施例17は、コンピュータ・プログラムであって、コンピューティング・デバイスの1つ以上のプロセッサによって実行されると、上記コンピューティング・デバイスによってサンプリング波形を検索して上記サンプリング波形の選択された部分に類似する部分を探す処理と、上記サンプリング波形の上記選択された部分と類似する部分を一致部分として出力ディスプレイに視覚的に表示する処理とを上記コンピューティング・デバイスに行わせる。
【0027】
実施例18は、実施例17によるコンピュータ・プログラムであって、上記コンピューティング・デバイスの上記1つ以上のプロセッサによって実行されると、更に、被試験デバイス(DUT)からの入力信号を受ける処理と、上記入力信号から導出されたサンプリング波形を生成する処理と、上記サンプリング波形を上記コンピューティング・デバイスに記憶する処理とを上記コンピューティング・デバイスに行わせる。
【0028】
実施例19は、実施例17又は18によるコンピュータ・プログラムであって、上記コンピューティング・デバイスの上記1つ以上のプロセッサによって実行されると、更に、上記サンプリング波形の上記選択された部分に対する相関に基づいて、上記サンプリング波形の部分に関する相関係数を生成する処理を上記コンピューティング・デバイスに行わせる。
【0029】
実施例20は、実施例19によるコンピュータ・プログラムであって、上記コンピューティング・デバイスの上記1つ以上のプロセッサによって実行されると、更に、上記サンプリング波形の中の相関係数閾値を超える相関値係数を有する部分のみを視覚的に示す処理を上記コンピューティング・デバイスに行わせる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1図1は、本開示技術の実施形態による検索機能による検索を含む試験測定装置の出力表示例を示す。
図2図2は、本開示技術の実施形態による検索機能を含む試験測定装置の別の出力表示例を示す。
図3図3は、本開示技術の実施形態による検索機能を含む試験測定装置の更に別の出力表示例を示す。
図4図4は、本開示による実施形態で使用される既知の相関アルゴリズムの例を示す。
図5図5は、本開示に係る実施例において生じる相関係数を示すグラフである。
図6図6は、本開示技術の実施形態による検索機能による一例を含む試験測定装置の一例の折り畳み出力表示である。
図7図7は、本開示に係る実施形態が動作できる試験測定装置の構成要素を示す一例のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、サンプルとして記憶された取り込まれた入力波形の一部を示す試験測定装置の例示的な画面表示100である。この例では、取り込まれた波形(サンプリング波形データ)は、無線周波数フロント・エンド(RFFE:Radio Frequency Front End)波形である。本開示による実施形態は、ユーザが波形のユーザ定義可能な部分を選択することを可能にするインタフェース及び機能を提供する。そのため、ユーザは、試験測定装置を制御して、保存されたサンプル波形内の類似部分の他の例を検索して特定し、検索結果を視覚化しやすい形式でユーザに強調表示することができる。
【0032】
図1の画面表示100には、いくつかの構成要素があり、ユーザが、これら構成要素の外観又は存在を制御できるようにしても良い。メイン表示部110は、サンプリングされた波形データの一部をユーザに示す。典型的には、メイン表示部110に、測定されたパラメータの値を示すための格子状の目盛り(graticule:グラティキュール)又はその他の値を示すためのものがあり、これには、時間に対する電圧、電流又は電力を示すものであっても良い。図1では、検索ツール131内のグリッドのチェック・ボックスにチェックが入っており、グラティキュールが表示される。ただし、説明の都合上、水平軸(時間軸)と垂直軸(電圧軸)のみ目盛りが示され、画面全体のグラティキュール(格子状の目盛り)は省略している。グリッドのチェック・ボックスにチェックを入れなければ、画面全体のグラティキュールは表示されず、その方が波形が見やすいことがある。
【0033】
サンプリングされた波形データ(単に「波形」とも呼ぶ)は非常に大きいことがあるので、概して、メイン表示部110は、任意の時点で装置に記憶されたサンプリング波形全体の一部、例えば、波形のズーム部分のみを示す。ユーザは、サンプリング波形の中のどのくらいの量を表示するかを、既知の方法で制御しても良い。図1の例では、画面表示100には、メイン表示部110に隣接して、全体概略(オーバービュー)表示部120が示されている。図1では、全体概略表示部120が、メイン表示部110の上に図示されているが、メイン表示部110と全体概略表示部120の相対的な位置は、ユーザが制御可能であっても良い。
【0034】
全体概略表示部120は、人気のビデオ・ゲームと似ていることに基づいて、「ディフェンダー」表示と呼ばれることがある。全体概略表示部120は、サンプリングされた波形データの全体を示す。メイン表示部110は、通常、サンプリングされた波形の全体を表示しないので、全体概略表示部120は、メイン表示部110に示される波形について、サンプリングされた波形全体に対して、どの部分が現れているのかをユーザに示すものを有していても良い。図1の例では、全体概略表示部120中の薄い灰色(ライト・グレー)で強調表示された領域122の範囲の波形が、メイン表示部110に表示されている。
【0035】
検索ツール131は、ユーザ・インタフェース130の一部として表示される。ユーザ・インタフェース130は、画面表示100に隣接して又は試験測定装置のディスプレイの別の部分に配置されても良い。検索ツール131は、ユーザがサンプリング波形の特定の部分を特定及び選択することを可能にするツール及び機能を含む。これらの部分を特定するために、ユーザが、まず、ユーザ・インタフェース130内の「カーソル」ボックスを選択する(チェックを入れる)と、これに応じて、一対のカーソル132が、メイン表示部110上に現れる。これらカーソル132の水平位置は、メイン表示部110内のユーザ・インタフェースを介してユーザによって制御され、サンプリング波形の検索する部分の開始位置及び終了位置を特定及び選択される。波形の中の1対のカーソル132の間の部分は、サンプリング波形の検索のために選択された部分であり、検索部分136と呼ばれる。これらカーソル132は、夫々独立して制御可能であり、これによって、検索のために選択される波形の部分は、任意の幅とすることができる。また、メイン表示部110に示される波形の部分を拡大又は縮小(スケール調整)することにより、ユーザは、波形の非常に大きな部分又は波形の非常に小さな部分を検索のために選択しても良い。周知のように、水平(時間軸)方向のスケールを調整するには、1目盛り(1 Division)当たりの時間を調整すれば良い。
【0036】
ユーザは、まず、2つのカーソル132の位置を動かして検索部分136を選択し、次いで検索ツール131内の「検索を有効にする」ボックスを選択する(チェックを入れる)ことによって検索を開始する。そのように選択された場合、本開示に係る実施形態は、サンプリング波形全体を検索し、サンプリング波形の中の検索部分136と一致する部分を探す。サンプリング波形の検索方法の詳細な説明は、図4図5を参照して以下で説明する。
【0037】
閾値操作部は、この実施形態ではスライダ操作部であり、これによって、ユーザは、一致すると認定されるには、サンプリング波形のある部分が、検索部分136に、どの程度類似している必要があるかを指定できる。スライダを右に移動すると、サンプリング波形のある部分が一致すると見なされるために、検索部分136に、どの程度似ている必要があるかのレベル(加減)が増加する。同様に、スライダを左に動かすと、サンプリング波形のある部分が一致すると見なされるために、検索部分136に、どの程度似ている必要があるかのレベルが低下する。ただし、閾値操作部は、スライダである必要はなく、更には、グラフィカルに示されることも必須ではない。他の実施形態では、ユーザは、キーボードを使用して一致レベル(類似レベル)を入力しても良い。また、ユーザから所望の一致レベルの指示を受けるための操作手段としては、物理的に存在する機械的な操作ノブや、ユーザ・インタフェース130内に表示したノブのような別の形態も可能である。
【0038】
所望の閾値がユーザによって定められると、本開示技術の実施形態は、次に、サンプリング波形中の検索部分136と一致すると考えられる部分を視覚的に示す。図1では、検索結果を視覚的に示すために、一致部分140及び150を、メイン表示部110上で強調表示している。なお、一致部分140及び150中の波形部分は、検索部分136中の波形部分に対して、多くの場合、完全には同じではないが、類似している。もし仮にユーザが完全な一致又はほぼ完全な一致を希望した場合には、ユーザは、検索ツール131内の閾値スライダ又は他の操作手段によって一致レベルを増加させることになるであろう。そうすると、検索システムは、図1の例における一致部分140及び150の場合では、それら部分の波形が、検索部分136の波形とは完全には同一ではないので、一致の条件を満たすとは見なさないことも起こりえよう。動作中、試験測定装置は、リアルタイム又はほぼリアルタイムで一致部分を検出する。図1の例では、100,000サンプルの記録長を有する波形に対して、一致部分の検出には、141.88ms(ミリ秒)の時間がかかっており、これは、ユーザ・インタフェース130に表示される。このように、ユーザは、検索ツール131内の閾値スライダを操作すると、メイン表示部110において、一致部分をリアルタイム又はほぼリアルタイムで見ることができ、これらは、強調表示される。
【0039】
本開示技術の実施形態は、サンプリング波形の一致した部分を全体概略表示部120に追加的に視覚的に示す。全体概略表示部120上の一致部分156は、検索部分136に対応し、一致部分160及び170は、それぞれ一致部分140及び150に対応する。更なる一致部分180は、メイン表示部110の表示範囲の外にあるので、メイン表示部110には表示されていないが、全体概略表示部120には示されている。
【0040】
図1では、これらの更なる一致部分180は、陰影(濃い灰色)又は強調表示で示されているが、矢印、色の変更、線の形状、一致部分のデータ点マーカ、その他の任意のタイプの視覚的インジケータなどの他の表示形式で、一致部分を示しても良い。全体概略表示部120において、これらの更なる一致部分180を強調表示することにより、サンプリング波形のどこに一致部分が現れるかを、たとえそれらが現在のメイン表示部110に表示されていない場合であっても、ユーザに示すことができる。いくつかの実施形態では、検索部分136及びそれに対応する一致部分156を、残りの一致部分とは異なる色で表示するか、又は、探し出したサンプリング波形の特定部分を異なる色で表示しても良い。
【0041】
一致部分の総数、この場合では6が、ユーザ・インタフェース130に数値で図示される。いくつかの実施形態では、一致部分の開始時間及び終了時間を収集し、データ・ファイル又はリスト形式で格納しても良い。このようにして、ユーザは、保存された時間を使用して、後で分析するために、サンプル波形の特定の部分を見つけることができる。なお、図1の例では、メイン表示部210の左下に、水辺スケール(時間軸)が85.0ナノ秒/Div、垂直スケール(電圧軸)が500mV/Divであることが表示されている(「/Div」は、グラティキュールの1目盛り当たり(per division)を意味する)。
【0042】
図2は、例示的な画面表示200における別の波形表示を示す。画面表示200には、図1のメイン表示部110及び全体概略表示120と同様に動作するメイン表示部210及び全体概略表示220がある。図2に示すサンプリング波形は、SDRAM(Synchronous Dynamic Random-Access Memory)のようないくつかのメモリに共通するDDR3(Double Data Rate 3)信号である。1対のカーソル232の間で選択されたDDR3波形の検索部分236は、DDR3波形におけるリード(読み出し)信号の開始部分を特定している。ユーザがカーソル232を操作して検索部分236を選択した後に、ユーザがユーザ・インタフェース230の検索ツール231内の「検索を有効にする」ボックスを選択すると、サンプリング波形の検索が開始される。
【0043】
図2に示す例では、システムが21箇所の一致部分を特定し、これら一致部分を全体概略表示部220に参照番号280で示している。図2では、全ての一致部分に参照番号280を付してはいないが、全体概略表示部220において、濃い灰色の部分として示している。全体概略表示部220内の薄い灰色(ライト・グレー)で強調表示された領域222は、サンプリング波形全体の中のメイン表示部210に表示されている範囲を示す。図1と異なる点としては、検索部分236自体以外に、メイン表示部210に一致部分が表示されていないことがある。これは、図1の水辺スケールが1目盛り(1 Division)当たり85.0ナノ秒(即ち、85.0ns/Div)なのに対して、図2の水辺スケールが1目盛り9.5ナノ秒(9.5ns/Div)と、図2の方が図1に比較して、約9倍拡大表示され、サンプリング波形全体に対して、狭い範囲のみをメイン表示部210に表示しているのが、その理由の1つである。検出される一致部分の個数の増減は、ユーザ・インタフェース230の検索ツール231内の閾値スライダを調整することによって、その加減(程度)を制御しても良い。閾値スライダを制御することにより、ユーザは、例えば、サンプリング波形に現れるリード信号の開始部分の条件を満たすもののみを選択できる。
【0044】
図3は、図2で用いたのと同じDDR3サンプリング波形に対する別の動作を示す。図3の例では、ユーザは、1対のカーソル332を操作することにより、画面表示300に示されるサンプリング波形における検索部分336として、リード信号の開始セグメントであることが知られている波形の一部分を選択している。ユーザ・インタフェース330の検索ツール331において「検索を有効にする」機能を選択した後、システムは、サンプリング波形を検索して、選択されたリード信号の開始セグメントに一致する部分を探し、全体概略表示部320において合計13箇所の一致部分を380として示すと共に、メイン表示部310において2つの一致部分を示す。ここでも、図3において、全ての一致部分に380の参照番号を付していないが、全体概略表示部320内において、濃い灰色部分として強調表示している(実際は、灰色以外の色を利用しても良い)。図3のメイン表示部310における2つの一致部分には、ユーザによって指定された検索部分336と、もう1つの一致部分340とがある。図1及び図2と同様に、全体概略表示部320内の薄い灰色(ライト・グレー)で強調表示された領域322は、サンプリング波形全体の中のメイン表示部310に表示されている波形の範囲を示す。
【0045】
これらの実施例は、選択された検索部分に一致するサンプリング波形の部分を特定する処理に関して、本開示技術の実施形態がユーザに提供する機能と使いやすさを示している。いくつかの実施形態では、1つ以上の事前定義した見本(例)となる標準的な検索部分を試験測定装置に記憶しておいても良く、これによれば、例えば、ユーザ・インタフェース330において、ユーザが選択できるようにできる。そのような実施形態では、ユーザは、検索を希望する波形の特定の断片又は部分を選択することになろう。例えば、ユーザは、任意の形式の波形のリード信号の開始部分、ライト(書込み)信号の開始部分、リード信号の開始若しくは終了部分、又は、その他の任意の部分を選択できる。次いで、ユーザ・インタフェース330内の「検索を有効にする」ボックスを選択することにより、システムは、サンプリング波形を検索して、選択された検索部分に一致する全ての一致部分を見つけ出す。
【0046】
この実施形態では、ユーザ・インタフェース330は、ユーザが選択できるように、波形の数十又は数百の見本の波形の検索部分を記憶しても良い。更に、ユーザは、後で選択できるように、そのユーザ専用の見本の波形検索部分を記憶できても良い。事前定義された見本検索部分は、標準的な見本を作成するために、様々な波形のいくつかの断片又は部分の平均であっても良い。更に、本開示技術の実施形態は、もし見本波形検索部分が、メイン表示部310に示される現在のスケール及びレートとは異なる時間スケール又はサンプル・レートの場合に、その事前定義した見本波形検索部分のスケールを、表示されるスケール又はサンプル・レートに合わせて、自動的にスケール調整しても良い。このようなスケール調整は、例えば、補間又は間引きによって行うことができる。
【0047】
本開示の技術が登場する前は、DDR3パケットのリード信号/ライト信号の開始部分を見つけるには、特殊なトリガの作成やその他のタイプの波形マッチング手法の利用を含む、多大な努力が必要であった。しかし、本開示技術の実施形態による、これらの検索機構を使用することにより、正確、高速、そしてシンプルな方法で、この問題を解決できる。また、本開示技術が非常に柔軟で、波形の任意の興味深い部分又は機能的に重要な部分を強調表示することができ、そして、本開示技術の実施形態による試験測定装置は、全波形中の類似部分を自動的に検索し、特定し、視覚的に識別できるようにする。
【0048】
波形検索機能の精度は、波形のノイズが多くなると多少低下する場合がある。しかし、閾値を調整することにより、サンプリング波形内に有意な量のノイズが存在する場合でも、一致するセグメントを特定できる。
【0049】
検索アルゴリズムは、本開示のいくつかの実施形態によれば、級内相関(ICC:InterClass Correlation)の形態を使用し、その一例は、図4に示す既知の方程式によって表すことができる。他にも、代替の実施形態では、級内相関と同様のアルゴリズムを使用することもできるが、級内相関は、試験対象の電子的及び電気光学的デバイス(DUT:Device under test)から取得された波形のような波形データで良好に機能することがわかっているので、好ましい実施形態において使用される。
【0050】
級内相関を使用して、一致部分を検索するアルゴリズムの例を以下に示す。

Public IResultCollection Correlation(
INormalizedVector reference,
INormalizedVector vector,
double threshold = 0.78)
{
var rc = new ResultCollection();
long count = reference.Count;
if (count <= 0) return rc;
double[] r1 = reference.ToArray();
double[] v1 = vector.ToArray();

for (int i = 0; i < vector.Count - reference.Count; i++)
{
double coeff = ICCCorrelationCoeff(r1, v1, i);
if (!((threshold >= 0.0 && coeff >= threshold) ||
(threshold < 0.0 && coeff <= threshold))) continue;
rc.Add(new Result
{
Begin = vector.Horizontal.IndexToValue(i),
End = vector.Horizontal.IndexToValue(i + count - 1),
Focus = vector.Horizontal.IndexToValue(i + count/2),
Value = coeff
});
i += (int) (count - 1);
}

rc.Commit();
return rc;
}
【0051】
このアルゴリズムの例は、検索部分(「参照部分(reference)」とも呼ぶ)と同じ幅のウィンドウを、入力ベクトルの各ポイントを通過するように動かしている。このとき、この入力ベクトルは、各ポイントを示すインデックスが0から始まり、参照部分の長さまで続く新しいベクトルに分割される。最終的な結果は、-1と1の間の相関係数(相関値)であり、このとき、1は、100%の相関を意味し、-1は、逆相関を意味する。0は、識別可能な相関がないことを意味する。また、サンプル波形の特定部分に関する相関係数が、閾値と一致するか又は閾値を超えた場合、サンプル波形のその特定部分は、検索部分に一致するものと見なされる。
【0052】
図5は、上記で作製したアルゴリズム例の動作を示す。サンプル波形505は、検索される対象の波形である。サンプル波形505の検索部分536は、小さな楕円形で示されている。なお、本例における検索部分536は、図1の検索部分136と同様である。閾値レベル515は、1.0又はその近傍に設定される。即ち、この例では、検索部分に一致すると見なされるためには、サンプル波形505の一部分が、検索部分536と比較して、完全な一致に非常に近い必要がある。サンプル波形505の各ウィンドウについての相関係数は、上記のアルゴリズムの例によって生成されるが、これは、上述したように、検索部536に対する現在のウィンドウ内のサンプル波形505の部分との間の相関係数を生成する。検索部分536が、現在のウィンドウ内のサンプル波形505の部分との相関が高いほど、サンプル波形505のその部分に関して、より高い相関係数が生成される。こうして、サンプル波形内の各ウィンドウに関する相関係数545が生成される。相関係数545は、典型的にはグラフ化されず、ユーザには示されないが、図5では、説明のために、相関係数545を示している。図5において、相関係数545は、上述したように-1と+1との間の範囲にあることに留意されたい。
【0053】
相関係数545には、いくつかのピークが有り、ここで、特定のウィンドウの相関係数は、閾値515であるか又はその近くにある。ピーク525は、閾値515と合致するか又は閾値515を超えるものであるが、一方、ピーク535は、閾値515に満たない。この例では、相関係数が閾値515を超える原因となったサンプリング波形のウィンドウ、即ち、相関ピーク525を生成したウィンドウは、一致すると見なされ、上述のようにユーザに示される。相関ピーク535を生成したウィンドウの相関係数は、閾値に満たないか、閾値を超えていないため、一致として認定されない。上述したように、閾値515は、ユーザによって調整可能である。そのため、図5の例では、閾値515が、例えば、0.90となるように調整された場合、ピーク525及び535の全てを生じさせたサンプリング波形の全てのウィンドウが一致すると見なされ、ユーザに示されるであろう。
【0054】
上記のアルゴリズムの例は、速度に関して最適化されてもよく、いくつかの実施形態では、GPU又はFPGAアクセラレーションについて最適化される。一例では、5メガ・サイズのレコード長(記録長)のDDR3サンプル波形について、メモリのリード信号部分を検索するのに、現在のラップトップ・コンピュータで測定した性能では、約400ミリ秒であり、1898箇所の一致部分(一致セグメント)を検出できた。同じ波形について、ライト信号部分の一致部分(一致セグメント)を検索した場合では、約200ミリ秒であった。ライト信号用の参照部分(検索部分)のサイズは、リード信号部分用のものの約半分であり、一致部分検出処理(マッチング処理)の速度は、参照部分のサイズとベクトルのレコード長に依存するため、ライト信号に関する一致部分検出処理の実行時間が短くなっている。
【0055】
他の相関アルゴリズム又は相関に関連するアルゴリズムを使用して、同様の動作を実現できる。また、「セグメント限定マスク」を作成し、そのマスクを波形に沿って進めて、一致する部分を見つけることもできる。
【0056】
本開示技術の実施形態を適用するための使用例には、クロストークの発生を示す事象(波形部分)を見つけることが含まれる。この例では、2つ以上のチャンネルが1つの試験測定装置上で動作していてもよく、各チャンネルは時間的に相関している。このとき、ユーザは、第1チャンネル上のサンプリング波形の異質な部分(アーチファクト)を選択する。このアーチファクト(artifact)は、そのサンプリング波形には本来生じるはずのないものという意味で、その波形にとって異質な部分であり、クロストーク発生源となっているチャンネルに由来するクロストークの影響である可能性がある。悪影響を受けているチャンネルのサンプリング波形の関心のある検索部分として、この異質な部分(アーチファクト)が選択されると、検索が行われる。一致部分が検出されると、ユーザは、対応する一致部分を順次検証し、他のチャンネルのサンプリング波形において同時に生じている遷移を視覚的に探していく。例えば、上記のRFFE信号の異常なピークは、RFFE信号が、クロック信号とのクロストークの犠牲になっていることが原因である可能性がある。複数のピークの中から1つを選択し、次いで、これらピークのタイミングをクロック・チャンネルの波形の挙動と比較すると、波形の異質な部分(アーチファクト)の原因が、クロストークであることを確認できる。
【0057】
本開示による実施形態の別の例は、シリアル・データにおいて関心のある要素を見つけるためのツールをユーザに提供する。上述のように、入力される多くの被試験信号には、特徴的な立ち上がりエッジや立ち下がりエッジ、アーチファクトのような繰り返し現れる特徴的な部分がある。これら特徴的な部分の1つを検索部分として選択すると、ユーザは、同じ特徴又は挙動を含むサンプリング波形の他の部分をすばやく見つけることができる。特徴的な部分の例としては、パケットの先頭、パケットの終わり、特定のビット・シーケンスなどがある。
【0058】
更に別の例としては、繰り返し発生する異常について、その個数をカウントしたり、視覚化するものがある。この例では、ユーザは、関心のある異常部分を選択して、それが1回だけの特異な現象であるかどうかを判断する。その異常が1回だけの特異な現象である場合、サンプリング波形中に、その異常と一致する部分は見つからない。そうではなくて、もし異常が再発している場合、本開示による実施形態は、これら再発している異常部分を一致部分として特定し、それらの場所を示す。また、図1から図3に示すように、一致部分の個数は、ユーザ・インタフェース部に提供される。従って、サンプリング波形において選択された異常部分に一致する異常部分の個数が集計され、ユーザに示される。このような機能は、ユーザが、その異常の発生の頻度及びサンプリング波形内のそれらの位置のパターンについて理解するのに役立つであろう。
【0059】
更なる例としては、2つのチャンネルに対して同時に独立した検索を実行することであっても良い。典型的には、複数のチャンネルは、互いに時間的に関連づけられているであろうが、上述のように、本開示技術の実施形態は、チャンネル間の時間差を考慮するようにしても良く、これは、サンプリング波形の1つを別のものと一致するように修正するか、自動的に補間を行うか、又は、分析中に複数の波形を時間相関させる他の技術によって行われても良い。
【0060】
この例では、ユーザは、検索する第1サンプリング波形の一部を選択することにより、第1チャンネルの第1サンプリング波形に対する検索を実行する。次いで、ユーザは、典型的には(ただし、必須ではない)、第2波形のような異なるサンプリング波形を含む第2チャンネルに対して検索を実行する。ユーザは、第1サンプリング波形及び第2サンプリング波形の両方において、同一の検索部分を選択して検索しても良いし、個々の波形毎に異なる検索部分を選択しても良い。更に、2つの異なる検索に、異なる閾値が適用されても良い。概して、個々の検索の一致部分の結果は、それぞれの波形ディスプレイの出力装置に視覚的に示される。更に、他の波形上の一致部分が発生した場所を示す第2の視覚的表示が波形ディスプレイに表示されても良い。
【0061】
いくつかの実施形態では、2つの検索の結果は、ブール関数を用いて評価されても良い。つまり、2つの検索結果が、同じ期間にわたって、第1波形と第2波形についての検索の両方において起こるかどうかをユーザに視覚的に示すことができる。更に、検索結果間の任意のブール関数(即ち、OR、AND、XORの夫々に加えて、NOT関数を含むこれらの任意の組み合わせ)を実装しても良い。例えば、本開示技術の実施形態は、時間的に重なった検索結果又は時間差が調整可能な閾値内に存在した検索結果のみ、上述の波形ディスプレイの一方又は両方に視覚的に示しても良い。更には、これらの独立した検索は、2つのチャンネルのみに限定されるものではなく、独立して検索できる任意の数のチャンネルで使用されても良い。
【0062】
図6は、サンプリング波形を次々に「折り重ねて」同時に表示する方法を示す試験測定装置の出力表示例である。この例では、元々のサンプリング波形は、DUTから受けたDDR2(Dynamic Data Rate 2)のDQSストローブ信号とDQデータ信号である。周知のように、DQSストローブ信号とDQデータ信号は、双方向信号なので、DQSストローブ信号とDQデータ信号の夫々を試験測定装置でサンプリングすると、夫々のサンプリング波形中に、リード信号の部分とライト信号の部分が含まれる。
【0063】
試験測定装置は、これら信号中の同様のパターンを繰り返すセグメント(区間)をフレームとして複数収集し、ディスプレイ600のような複数要素から構成されるディスプレイ上でまとめて表示する。特定の検索部分(この例では、検索セグメント)との一致をゲートとして使用して、試験測定装置は、各セグメントの表示開始時点を表示上の時間ゼロに設定することで、一致条件を満たした各セグメントを同時に表示できる。このようにして、ユーザは、ディスプレイ上で、同じ又は類似の波形の挙動の複数の事象を表示できる。
【0064】
図6の例では、DDR2の例において、リード信号とライト信号夫々のDQSストローブ信号を折り重ねて表示すると共に、リード信号とライト信号夫々のDQデータ信号を折り重ねて表示している。これにより、DQデータ信号に関しては、リード信号とライト信号間に位相差があり、DQSストローブ信号に関しては、リード信号とライト信号間に振幅差があることが容易に観測できる。ディスプレイ600のような折り重ね形式の表示は、様々な信号間の関係を見るのに非常に有用である。
【0065】
本開示の様々な実施形態によれば、ユーザは、2つ以上のチャンネル間の波形の特性を見ることができる。このとき、2つ以上のチャンネルの夫々は、異なる波形を受けて、一致部分を検索するように構成される。例えば、2つ以上のチャンネルは、データ・バスの別々のチャンネルであっても良い。各チャンネルについて取得された各サンプリング波形には、一致部分を検索する際に、個別に選択可能な閾値レベルを適用しても良い。いくつかの実施形態では、一致部分と見なされるためには、選択された全てのチャンネルについて含まれる全ての波形が、それらの夫々の閾値を満たさなければならないとしても良い。
【0066】
本開示技術の実施形態は、2つ以上の検索部分(参照部分)を組み合わせて利用しても良い。例えば、DDR2のリード信号の開始部分があって、これにパケットの終了部分が続いた場合を検索しても良く、更にその検索結果に「リード信号パケット」としてラベル付けしても良い。
【0067】
本開示技術の実施形態は、上述の動作を実施するために特定のハードウェアやソフトウェア上で動作する。図7は、本願に開示される実施形態を実施するためのオシロスコープ又はスペクトラム・アナライザなどの例示的な試験測定装置700のブロック図である。試験測定装置700には、1つ以上のポート702があり、これは任意の信号伝達媒体であっても良い。ポート702は、レシーバ、トランスミッタ又はトランシーバを有していても良い。各ポート702は、試験測定装置700のチャンネルである。ポート702は、1つ以上のプロセッサ716と結合され、1つ以上の被試験デバイス(DUT)790からポート702で受けた信号や波形が処理される。
【0068】
いくつかの実施形態では、ポート702は、1つのDUT790から複数の信号を受けるか、又は、1つ以上のDUTからの複数の信号を受ける。図7では、4個の信号のDUT790が図示されているが、試験測定装置700は、ポート702の個数までの任意の個数の入力信号を受けることができる。また、簡単のため、図7では、プロセッサ716を1個だけ示しているが、当業者であればわかるように、単一のプロセッサ716ではなく、様々なタイプの複数のプロセッサ716を試験測定装置700において組み合わせて使用しても良い。
【0069】
ポート702は、試験測定装置700内の測定ユニット708に接続されても良い。測定ユニット708には、ポート702を介して受信した信号の特性(例えば、電圧値、電流値、振幅、電力、エネルギーなど)を測定できる任意のコンポーネントが含まれて良い。試験測定装置700は、更なる分析のために受信信号を波形に変換するための信号調整回路、アナログ・デジタル・コンバータ、その他の回路のような追加のハードウェアやプロセッサを有していても良い。得られた波形は、次いで、メモリ710に記憶でき、また、ディスプレイ712に表示できる。
【0070】
1つ以上のプロセッサ716は、メモリ710からの命令を実行し、試験測定装置700が受信した入力信号を表示及び変更するなど、こうした命令によって示される任意の方法や関連するステップを実行するよう構成されても良い。メモリ710は、プロセッサ・キャッシュ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、ソリッド・ステート・メモリ、ハード・ディスク・ドライブ又は任意の他のメモリ形式として実装されても良い。メモリ710は、取得したサンプリング波形、コンピュータ・プログラム・プロダクト、その他の命令などのデータを記憶するための媒体として機能する。
【0071】
ユーザ入力部714は、プロセッサ716に結合される。ユーザ入力部714は、キーボード、マウス、タッチスクリーンなど、試験測定装置700をセットアップ及び制御するためにユーザが利用可能な任意の操作装置を有していても良い。ユーザ入力部714は、ディスプレイ712と連動して操作されるグラフィカル・ユーザ・インタフェース又はテキスト/文字インタフェースを有していても良い。ユーザ入力部714は、リモート・コマンド又はプログラム形式のコマンドを受信しても良い。上述したユーザ・インタフェース130、230、330は、ユーザ入力部714の一部であっても良い。ユーザ入力部714は、更に、試験測定装置700上のユーザからのプログラム入力又はリモート・デバイスからのプログラム入力が行えるようになっていても良い。ディスプレイ712は、波形、測定値及び他のデータをユーザに表示できるデジタル・スクリーン、ブラウン管ベースのディスプレイ又は他の任意のモニタであっても良い。
【0072】
試験測定装置700の構成要素は、試験測定装置700内に統合されているものとして描かれているが、当業者であれば、これらの構成要素のいずれかが試験測定装置700の外部にあっても良く、これが、従来の任意の方法で試験測定装置700に結合されても良いことが理解できよう(例えば、有線や無線の通信メディアやメカニズム)。例えば、いくつかの実施形態では、ディスプレイ712は、試験測定装置700から離れていても良いし、試験測定装置700は、装置700上で表示することに加えて、表示出力をリモート・デバイスに送信するように構成されても良い。更なる実施形態では、試験測定装置700の出力は、クラウド・デバイスなどのリモート・デバイスに送信されるか又は記憶されても良く、これによれば、クラウド・デバイスに結合された他のマシンからクラウド・デバイスにアクセスできる。
【0073】
試験測定装置700は、波形検索プロセッサ720を含んでもよく、波形検索プロセッサ720は、上述した1つ以上のプロセッサ716とは別個のプロセッサであっても良いし、波形検索プロセッサ720の機能が、1つ以上のプロセッサ716に統合されていても良い。更に、波形検索プロセッサ720は、別個のメモリを有していても良く、これは、上述のメモリ710を使って良いし、試験測定装置700によってアクセス可能な他の任意のメモリであっても良い。
【0074】
波形検索プロセッサ720は、上述した機能を実現するための専用プロセッサを有していても良い。例えば、波形検索プロセッサ720は、波形の検索を実現するために、上述した手順及び動作を使用して波形検索のための相関係数を生成するために使用される相関係数生成部722を有していても良い。また、一致部分表示プロセッサ724は、生成された相関係数に基づいて一致部分を特定し、それらをディスプレイ712上でユーザに対して表示しても良い。一致部分表示プロセッサ724は、閾値操作スライダなどの表示の要素がユーザによって操作されたときに、一致部分の表示をリアルタイム又はほぼリアルタイムで更新するように制御しても良い。
【0075】
相関係数生成部722及び一致部分表示プロセッサ724を含む波形検索プロセッサ720の構成要素のいずれか又は全ては、1つ以上の別々プロセッサにおいて実現されても良く、本願に記載される別々の機能は、専用又は汎用プロセッサに、専用の事前プログラムされた工程として実装されても良い。更に、上述したように、波形検索プロセッサ720の構成要素又は機能のいずれか又は全てが、試験測定装置700を動作させる1つ以上のプロセッサ716に統合されても良い。
【0076】
いくつかの実施形態では、波形検索プロセッサ720は、試験のために入力信号を取得した試験測定装置とは別個の装置上に存在しても良い。このような実施形態では、こうした別個の装置は、例えば、パソコン等であっても良く、取得した波形を遠隔にある装置(例えば、試験測定装置など)から取り出すか又は遠隔にある記憶装置(クラウド上の記憶装置など)から取り出して、この別個の装置上で上述した検索機能を実行しても良い。次いで、結果は、この別個の装置上で表示されても良いし、上述のように、この別個の装置からエクスポートされて、更に別の装置上で表示されても良い。更に他の実施形態では、この別個の装置は、検索結果をローカルに記憶し、検索結果を遠隔にある装置のユーザが利用できるようにしても良い。
【0077】
本開示技術の態様は、特別に作成されたハードウェア、ファームウェア、デジタル・シグナル・プロセッサ又はプログラムされた命令に従って動作するプロセッサを含む特別にプログラムされた汎用コンピュータ上で動作できる。本願における「コントローラ」又は「プロセッサ」という用語は、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、ASIC及び専用ハードウェア・コントローラ等を意図する。本開示技術の態様は、1つ又は複数のコンピュータ(モニタリング・モジュールを含む)その他のデバイスによって実行される、1つ又は複数のプログラム・モジュールなどのコンピュータ利用可能なデータ及びコンピュータ実行可能な命令で実現できる。概して、プログラム・モジュールとしては、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含み、これらは、コンピュータその他のデバイス内のプロセッサによって実行されると、特定のタスクを実行するか、又は、特定の抽象データ形式を実現する。コンピュータ実行可能命令は、ハードディスク、光ディスク、リムーバブル記憶媒体、ソリッド・ステート・メモリ、RAMなどのコンピュータ可読記憶媒体に記憶しても良い。当業者には理解されるように、プログラム・モジュールの機能は、様々な実施例において必要に応じて組み合わせられるか又は分散されても良い。更に、こうした機能は、集積回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)などのようなファームウェア又はハードウェア同等物において全体又は一部を具体化できる。特定のデータ構造を使用して、本開示技術の1つ以上の態様をより効果的に実施することができ、そのようなデータ構造は、本願に記載されたコンピュータ実行可能命令及びコンピュータ使用可能データの範囲内と考えられる。
【0078】
開示された態様は、場合によっては、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はこれらの任意の組み合わせで実現されても良い。開示された態様は、1つ以上のプロセッサによって読み取られ、実行され得る1つ又は複数のコンピュータ可読媒体によって運搬されるか又は記憶される命令として実現されても良い。そのような命令は、コンピュータ・プログラム・プロダクトと呼ぶことができる。本願で説明するコンピュータ可読媒体は、コンピューティング装置によってアクセス可能な任意の媒体を意味する。限定するものではないが、一例としては、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含んでいても良い。
【0079】
コンピュータ記憶媒体とは、コンピュータ読み取り可能な情報を記憶するために使用することができる任意の媒体を意味する。限定するものではないが、例としては、コンピュータ記憶媒体としては、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、電気消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリやその他のメモリ技術、コンパクト・ディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、DVD(Digital Versatile Disc)やその他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置やその他の磁気記憶装置、及び任意の技術で実装された任意の他の揮発性又は不揮発性の取り外し可能又は取り外し不能の媒体を含んでいても良い。コンピュータ記憶媒体としては、信号そのもの及び信号伝送の一時的な形態は除外される。
【0080】
通信媒体とは、コンピュータ可読情報の通信に利用できる任意の媒体を意味する。限定するものではないが、例としては、通信媒体には、電気、光、無線周波数(RF)、赤外線、音又はその他の形式の信号の通信に適した同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、空気又は任意の他の媒体を含んでも良い。
【0081】
開示された本件の上述のバージョンは、記述したか又は当業者には明らかであろう多くの効果を有する。それでも、開示された装置、システム又は方法のすべてのバージョンにおいて、これらの効果又は特徴のすべてが要求されるわけではない。
【0082】
加えて、本願の説明は、特定の特徴に言及している。本明細書における開示には、これらの特定の特徴の全ての可能な組み合わせが含まれると理解すべきである。ある特定の特徴が特定の態様又は実施例に関連して開示される場合、その特徴は、可能である限り、他の態様及び実施例との関連においても利用できる。
【0083】
また、本願において、2つ以上の定義されたステップ又は工程を有する方法に言及する場合、これら定義されたステップ又は工程は、状況的にそれらの可能性を排除しない限り、任意の順序で又は同時に実行しても良い。
【0084】
説明の都合上、本発明の具体的な実施例を図示し、説明してきたが、本発明の要旨と範囲から離れることなく、種々の変更が可能なことが理解できよう。従って、本発明は、添付の請求項以外では、限定されるべきではない。
【符号の説明】
【0085】
100 画面表示
110 メイン表示部
120 全体概略表示部
131 検索ツール
200 画面表示
210 メイン表示部
220 全体概略表示部
231 検索ツール
300 画面表示
310 メイン表示部
320 全体概略表示部
331 検索ツール
700 試験測定装置
702 ポート
708 測定ユニット
710 メモリ
712 ディスプレイ
714 ユーザ入力部
716 プロセッサ
720 波形検索プロセッサ
722 相関係数生成部
724 一致部分表示プロセッサ
790 被試験デバイス(DUT)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7