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特開2023-159191ランプハウス補正を備えるプラズマ源のシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023159191
(43)【公開日】2023-10-31
(54)【発明の名称】ランプハウス補正を備えるプラズマ源のシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H01J 65/04 20060101AFI20231024BHJP
   G02B 17/08 20060101ALI20231024BHJP
【FI】
H01J65/04 Z
G02B17/08
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023128988
(22)【出願日】2023-08-08
(62)【分割の表示】P 2021505410の分割
【原出願日】2019-07-29
(31)【優先権主張番号】62/712,391
(32)【優先日】2018-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/165,842
(32)【優先日】2018-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500049141
【氏名又は名称】ケーエルエー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン シユ
(72)【発明者】
【氏名】ワン マーク エス
(72)【発明者】
【氏名】ベゼル イリヤ
(57)【要約】
【課題】ランプハウス補正を備えたプラズマ光源を提供する。
【解決手段】システムは、ポンプ照明を生成するように構成されたポンプ源を含み得る。ポンプ照明は、楕円形の反射器要素によって、プラズマランプ内に含有されるガス体積に向けられ、プラズマを生成し得る。プラズマは、広帯域照明を生成するように構成され得る。システムはまた、ポンプ照明を変更するように構成された補正板及び/又は非球面楕円形の反射器要素を含み、プラズマランプによって導入された収差を補正し得る。システムはまた、広帯域照明を変更するように構成された追加の非球面補正板を含み、システムの光学素子によって導入された収差を補正し得る。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
ポンプ照明を生成するように構成されたポンプ源と、
前記ポンプ照明を受光し、前記ポンプ照明の1つ以上の特性を修正して、システムの1つ以上の光学素子によって導入された前記ポンプ照明の1つ以上の収差を補正するように構成された補正板と、
前記ポンプ照明を受光し、プラズマランプ内に含有されるガス体積に前記ポンプ照明を向けるように構成される反射器要素であって、ここで前記ガス体積内にプラズマを維持して広帯域照明を生成するように前記プラズマランプが構成される反射器要素と、
を備え、
前記プラズマランプは実質的に扁長楕円体形状のプラズマランプを含む、システム。
【請求項2】
システムであって、
ポンプ照明を生成するように構成されたポンプ源と、
前記ポンプ照明を受光し、前記ポンプ照明の1つ以上の特性を修正して、システムの1つ以上の光学素子によって導入された前記ポンプ照明の1つ以上の収差を補正するように構成された補正板と、
前記ポンプ照明を受光し、プラズマランプ内に含有されるガス体積に前記ポンプ照明を向けるように構成される反射器要素であって、ここで前記ガス体積内にプラズマを維持して広帯域照明を生成するように前記プラズマランプが構成される反射器要素と、
を備え、 前記ポンプ照明を受光し、前記ポンプ照明を前記反射器要素に向けるように構成された補償板を更に含む、システム。
【請求項3】
システムであって、
ポンプ照明を生成するように構成されたポンプ源と、
前記ポンプ照明を受光し、前記ポンプ照明の1つ以上の特性を修正して、システムの1つ以上の光学素子によって導入された前記ポンプ照明の1つ以上の収差を補正するように構成された補正板と、
前記ポンプ照明を受光し、プラズマランプ内に含有されるガス体積に前記ポンプ照明を向けるように構成される反射器要素であって、ここで前記ガス体積内にプラズマを維持して広帯域照明を生成するように前記プラズマランプが構成される反射器要素と、
を備え、
1つ以上の光学素子及びホモジナイザを更に含み、ここで前記1つ以上の光学素子は前記プラズマランプから前記広帯域照明を受光し、前記広帯域照明を前記ホモジナイザに向けるように構成される、システム。
【請求項4】
システムであって、
ポンプ照明を生成するように構成されたポンプ源と、
前記ポンプ照明を受光し、前記ポンプ照明の1つ以上の特性を修正して、システムの1つ以上の光学素子によって導入された前記ポンプ照明の1つ以上の収差を補正するように構成された補正板と、
前記ポンプ照明を受光し、プラズマランプ内に含有されるガス体積に前記ポンプ照明を向けるように構成される反射器要素であって、ここで前記ガス体積内にプラズマを維持して広帯域照明を生成するように前記プラズマランプが構成される反射器要素と、
を備え、
前記ポンプ源はファイバレーザポンプ源を含む、システム。
【請求項5】
システムであって、
ポンプ照明を生成するように構成されたポンプ源と、
前記ポンプ照明を受光し、前記ポンプ照明の1つ以上の特性を修正して、システムの1つ以上の光学素子によって導入された前記ポンプ照明の1つ以上の収差を補正するように構成された補正板と、
前記ポンプ照明を受光し、プラズマランプ内に含有されるガス体積に前記ポンプ照明を向けるように構成される反射器要素であって、ここで前記ガス体積内にプラズマを維持して広帯域照明を生成するように前記プラズマランプが構成される反射器要素と、
を備え、
前記広帯域照明を受光し、前記広帯域照明を第2の補正板に向けるように構成されたコールドミラーを更に含む、システム。
【請求項6】
システムが、
広帯域照明源であって、
ポンプ照明を生成するように構成されたポンプ源、
前記ポンプ照明を受光し、前記ポンプ照明の1つ以上の特性を修正するように構成された補正板、及び
前記ポンプ照明を受光し、プラズマランプ内に含有されるガス体積に前記ポンプ照明を向けるように構成される反射器要素であって、ここで前記ガス体積内にプラズマを維持して広帯域照明を生成するように前記プラズマランプが構成される反射器要素を含む、広帯域照明源と、
検出器アセンブリと、
前記広帯域照明源から前記広帯域照明の少なくとも一部分を集め、前記広帯域照明をサンプルに向けるように構成された1セットの特性付け光学系であって、前記サンプルから前記検出器アセンブリに放射を向けるように更に構成される1セットの特性付け光学系と、を備えるシステム。
【請求項7】
システムであって、
ポンプ照明を生成するように構成されたポンプ源と、
前記ポンプ照明を受光し、前記ポンプ照明の1つ以上の特性を修正するように構成された第1の補正板と、
前記ポンプ照明を受光し、前記ポンプ照明をプラズマランプ内に含有されるガス体積に向けるように構成される反射器要素であって、ここで前記ガス体積内にプラズマを維持して広帯域照明を生成するように前記プラズマランプが構成される反射器要素と、
前記広帯域照明を受光し、前記広帯域照明の1つ以上の収差を補正するように構成された第2の補正板であって、非球面補正板を含む第2の補正板と、
を備えるシステム。
【請求項8】
前記第2の補正板の表面プロファイルは
【数1】

によって記述される、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
システムが、
広帯域照明源であって、
ポンプ照明を生成するように構成されたポンプ源、
前記ポンプ照明を受光し、前記ポンプ照明の1つ以上の特性を修正するように構成された第1の補正板、
前記ポンプ照明を受光し、前記ポンプ照明をプラズマランプ内に含有されるガス体積に向けるように構成された反射器要素であって、ここで前記ガス体積内にプラズマを維持して広帯域照明を生成するように前記プラズマランプが構成される反射器要素、及び、
前記広帯域照明を受光し、前記広帯域照明の1つ以上の収差を補正するように構成された第2の補正板であって、非球面補正板を含む第2の補正板を含む、広帯域照明源と、
検出器アセンブリと、
前記広帯域照明源から前記広帯域照明の少なくとも一部分を集め、前記広帯域照明をサンプルに向けるように構成された1セットの特性付け光学系であって、前記サンプルから前記検出器アセンブリに放射を向けるように更に構成される1セットの特性付け光学系と、を備えるシステム。
【請求項10】
方法であって、
ポンプ照明を生成するステップと、
第1の補正板を用いて前記ポンプ照明を補正するステップと、
反射器要素を用いて前記ポンプ照明を集め、プラズマランプ内に含まれるガス体積に集束させるステップと、
前記プラズマランプ内に含有される前記ガス体積内でプラズマを生成するステップと、
前記プラズマを用いて広帯域照明を生成するステップと、
前記第2の補正板を用いて前記広帯域照明の1つ以上の収差を補正するステップと、を含む方法。
【請求項11】
前記プラズマランプは円筒形プラズマランプを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記反射器要素は非球面反射器要素を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記反射器要素の表面プロファイルは
【数2】

によって記述される、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記プラズマランプは実質的に扁長楕円体形状のプラズマランプを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の補正板は、前記プラズマランプによって導入された前記ポンプ照明の1つ以上の収差を補正するように構成された非球面補正板を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の補正板の前記表面プロファイルは
【数3】

によって記述される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
補償板を用いて前記ポンプ照明を補償することを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
前記広帯域照明を、1つ以上の光学素子を介してホモジナイザに向けることを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項19】
ポンプ照明を生成する前記ステップは、ファイバレーザポンプ源を用いてポンプ照明を生成するステップを含む、請求項10に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、プラズマベースの光源、特に、ランプハウス収差補正を備えたプラズマベースの光源に関する。
【背景技術】
【0002】
(関連出願の相互参照)
本特許出願は、「PLASMA SOURCE LAMP HOUSE CORRECTION METHOD」と題し、Shiyu Zhang,Mark Shi Wang,Ilya Bezelを発明者として、2018年7月31日に出願された米国仮特許出願第62/712,391号の、米国特許法第119条(e)の下での優先権を主張するものであり、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
絶えず小さくなるデバイス特徴を有する集積回路の需要が増加し続けるのにつれて、これらの絶えず縮小していくデバイスの検査に用いられる改善された照射源に対する必要性が増大し続けている。1つのそのような照射源はレーザ維持プラズマ(laser-sustained plasma)(LSP)源を含む。レーザ維持プラズマ光源は、高出力広帯域照明を生じることができる。レーザ維持プラズマ光源は、レーザ放射をプラズマランプ内に含有されるガス体積中に集束し、アルゴン又はキセノンなどのガスを、広帯域照明を放出することができるプラズマ状態に励起させることで動作する。この効果は、通常、プラズマの「ポンピング」と呼ばれる。
【0004】
レーザ維持光源の有効性は、少なくとも部分的に、タイトでコンパクトな、正確に知られた場所においてプラズマを生成する能力に基づく。しかしながら、プラズマランプ自体を含むレーザ維持プラズマ光源内の光学部品は、ポンピングレーザ放射を歪める可能性があり、それにより、ポンピング力の増加を必要とし、熱管理の問題につながる。ポンピングレーザ放射の歪みは、ポンプ源の焦点を歪める可能性があり、それにより、プラズマサイズが増大し、システムエタンデュが増加し、スループットが低下する。更に、レーザ維持プラズマ光源内の光学部品はまた、プラズマによって生成された照明に収差を引き起こし、生成された照明を集めることを困難にし、それによってスループットを低下させる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2015/0163893号
【特許文献2】米国特許出願公開第2017/0278694号
【特許文献3】米国特許出願公開第2006/0238856号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、上記で特定された1つ以上の不足を解決するシステム及び方法を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
システムは、本開示の1つ以上の実施形態により開示される。一実施形態では、システムは、ポンプ照明を生成するように構成されたポンプ源を含む。別の実施形態では、システムは、ポンプ照明を受光し、ポンプ照明の1つ以上の特性を修正して、システムの1つ以上の光学素子によって導入されるポンプ照明の1つ以上の収差を補正するように構成された補正板を含む。別の実施形態では、システムは、ポンプ照明を受光し、ポンプ照明をプラズマランプ内に含有されるガス体積に向けるように構成された反射器要素を含み、ここでプラズマランプは、ガス体積内でプラズマを維持して広帯域照明を生成するように構成される。
【0008】
システムは、本開示の1つ以上の実施形態により開示される。一実施形態では、システムは、広帯域照明源を含む。広帯域照明源は、ポンプ照明を生成するように構成されたポンプ源、ポンプ照明を受光し、ポンプ照明の1つ以上の特性を修正するように構成された補正板、及びポンプ照明を受光し、ポンプ照明をプラズマランプ内に含有されるガス体積に向けるように構成された反射器要素を含み得る。別の実施形態では、プラズマランプは、ガス体積内にプラズマを維持して広帯域照明を生成するように構成される。別の実施形態では、システムは、検出器アセンブリを含む。別の実施形態では、システムは、広帯域照明源から広帯域照明の少なくとも一部分を集め、広帯域照明をサンプルに向けるように構成された1セットの特性付け光学系(characterization optics)を含む。別の実施形態では、1セットの特性付け光学系は、放射をサンプルから検出器アセンブリに向けるように更に構成される。
【0009】
システムは、本開示の1つ以上の実施形態により開示される。一実施形態では、システムは、ポンプ照明を生成するように構成されたポンプ源を含む。別の実施形態では、システムは、ポンプ照明を受光し、ポンプ照明の1つ以上の特性を修正するように構成された第1の補正板を含む。別の実施形態では、システムは、ポンプ照明を受光し、ポンプ照明をプラズマランプ内に含有されるガス体積に向けるように構成された反射器要素を含む。別の実施形態では、プラズマランプは、ガス体積内にプラズマを維持して広帯域照明を生成するように構成される。別の実施形態では、システムは、広帯域照明を受光し、広帯域照明の1つ以上の収差を補正するように構成された第2の補正板を含み、ここで第2の補正板は非球面補正板を含む。
【0010】
システムは、本開示の1つ以上の実施形態により開示される。一実施形態では、システムは、広帯域照明源を含む。別の実施形態では、広帯域照明源は、ポンプ照明を生成するように構成されたポンプ源、ポンプ照明を受光し、ポンプ照明の1つ以上の特性を修正するように構成された第1の補正板、及びポンプ照明を受光し、ポンプ照明をプラズマランプ内に含有されるガス体積に向けるように構成された反射器要素を含む。別の実施形態では、プラズマランプは、ガス体積内にプラズマを維持して広帯域照明を生成するように構成される。別の実施形態では、広帯域照明源は、広帯域照明を受光し、広帯域照明の1つ以上の収差を補正するように構成された第2の補正板を含む。別の実施形態では、第2の補正板は非球面補正板を含む。別の実施形態では、システムは検出器アセンブリを含む。別の実施形態では、システムは、広帯域照明源から広帯域照明の少なくとも一部分を集め、広帯域照明をサンプルに向けるように構成された1セットの特性付け光学系を含み、1セットの特性付け光学系は、放射をサンプルから検出器アセンブリに向けるように更に構成される。
【0011】
方法は、本開示の1つ以上の実施形態により開示される。一実施形態では、方法は、ポンプ照明を生成することを含む。別の実施形態では、方法は、第1の補正板を用いてポンプ照明を補正することを含む。別の実施形態では、方法は、反射器要素を用いて、ポンプ照明を集め、ポンプ照明をプラズマランプ内に含有されるガス体積に向けることを含む。別の実施形態では、方法は、プラズマランプ内に含有されるガス体積内でプラズマを生成することを含む。別の実施形態では、方法は、プラズマを用いて広帯域照明を生成することを含む。別の実施形態では、方法は、広帯域照明の1つ以上の収差を、第2の補正板を用いて補正することを含む。
【0012】
前述の概要及び以下の詳細な説明は共に、単なる例証及び説明であり、請求項に係る発明を必ずしも制限するものではないことが理解される。本明細書に組み込まれて、その一部を構成する添付の図面は、本発明の実施形態を例示しており、概要とともに本発明の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本開示の多くの利点は、当業者が添付の図面を参照することによってよりよく理解し得る。
図1A】本開示の1つ以上の実施形態による、ランプハウス補正システムを備えるプラズマ源を示す。
図1B】本開示の1つ以上の実施形態による、ランプハウス補正システムを備えるプラズマ源を示す。
図2A】本開示の1つ以上の実施形態による、円筒形プラズマランプを備えたシステムにおける楕円形反射器の近くのポンピング焦点プロファイル断面を示す。
図2B】本開示の1つ以上の実施形態による、円筒形プラズマランプを備えたシステムにおける楕円形反射器の近くのポンピング焦点プロファイル断面を示す。
図3A】本開示の1つ以上の実施形態による、円筒形プラズマランプを備えたシステムにおける楕円形反射器焦点でのポンピングサーマルプロファイル断面を示す。
図3B】本開示の1つ以上の実施形態による、円筒形プラズマランプを備えたシステムにおける楕円形反射器焦点でのポンピングサーマルプロファイル断面を示す。
図4A】本開示の1つ以上の実施形態による、円筒形プラズマランプを備えたシステムにおける楕円形反射器焦点での収集サーマル(collection thermal)プロファイル断面を示す。
図4B】本開示の1つ以上の実施形態による、円筒形プラズマランプを備えたシステムにおける楕円形反射器焦点での収集サーマルプロファイル断面を示す。
図5A】本開示の1つ以上の実施形態による、扁長楕円体形状のプラズマランプを備えたシステムにおける楕円形反射器焦点でのポンピング焦点プロファイル断面を示す。
図5B】本開示の1つ以上の実施形態による、扁長楕円体形状のプラズマランプを備えたシステムにおける楕円形反射器焦点でのポンピング焦点プロファイル断面を示す。
図6】本開示の1つ以上の実施形態による、非球面補正板の表面プロファイルグラフを示す。
図7A】本開示の1つ以上の実施形態による、扁長楕円体形状のプラズマランプを備えたシステムにおける楕円形反射器焦点でのポンピング焦点プロファイル断面を示す。
図7B】本開示の1つ以上の実施形態による、扁長楕円体形状のプラズマランプを備えたシステムにおける楕円形反射器焦点でのポンピング焦点プロファイル断面を示す。
図8】本開示の1つ以上の実施形態による、非球面補正板の表面プロファイルグラフを示す。
図9A】本開示の1つ以上の実施形態による、扁長楕円体形状のプラズマランプを備えたシステムにおける収集焦点での収集焦点(collection focus)プロファイル断面を示す。
図9B】本開示の1つ以上の実施形態による、扁長楕円体形状のプラズマランプを備えたシステムにおける収集焦点での収集焦点プロファイル断面を示す。
図10A】本開示の1つ以上の実施形態による、扁長楕円体形状のプラズマランプを備えたシステムにおける収集焦点での収集焦点プロファイル断面を示す。
図10B】本開示の1つ以上の実施形態による、扁長楕円体形状のプラズマランプを備えたシステムにおける収集焦点での収集焦点プロファイル断面を示す。
図11】本開示の1つ以上の実施形態による、ランプハウス補正システムを備えたプラズマ源を実装する光学的特性付けシステムの簡略化された概略図を示す。
図12】本開示の1つ以上の実施形態による、ランプハウス補正システムを備えたプラズマ源を実装する光学的特性付けシステムの簡略化された概略図を示す。
図13】本開示の1つ以上の実施形態による、プラズマ源ランプハウスによって誘発されるエラーを補正するための方法の流れ図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示は、ある実施形態及びその特定の特徴に関して特に示され、説明されている。本明細書に記載の実施形態は、限定的ではなく例示的であると解釈される。本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態及び詳細の様々な変更及び修正を行い得ることは、当業者には容易に明白であろう。
【0015】
ここで開示された主題を詳細に参照し、それは添付の図面に示される。
【0016】
一般に図1A図13を参照すると、本開示の1つ以上の実施形態による、ランプハウス補正システムを備えたプラズマ源とその方法が説明される。
【0017】
本開示の実施形態は、レーザ維持プラズマ(LSP)光源内の構成要素に起因するエラーを補正するためのシステム及び方法を対象とする。特に、本開示の実施形態は、限定するものではないが、補償器、プラズマランプなどを含むLSP光源内の構成要素に起因する収差を補正するためのシステム及び方法を対象とする。本開示の追加の実施形態は、LSP光源のポンプ照明を修正して、LSP光源内の構成要素に起因する収差を補正する、非球面補正板及び/又は非球面反射器要素の使用を対象とする。本開示の追加の実施形態は、LSP光源のプラズマによって生成される広帯域照明を修正して、LSP光源内の構成要素に起因する収差を補正する、非球面補正板の使用を対象とする。
【0018】
本明細書で前述したように、LSP光源の光学部品は、LSP光源のポンピング放射/照明を歪める場合がある。ポンプ放射/照明の歪みは、追加のポンピング力を必要として同じスループットを実現する場合があり、したがって熱管理の問題につながる。加えて、歪んだポンプ放射は、ポンプ放射の焦点を歪める可能性があり、それにより、プラズマのサイズが増大し、システムのエテンデュが増加し、システムのスループットが低下する。更に、LSP光源内の光学部品は、プラズマ自体によって生成される広帯域照明に収差を引き起こす可能性もあり、生成された照明を集めることが困難になり、それによってスループットが低下する。
【0019】
例えば、LSP光源は、異なる形状のプラズマランプを利用してもよく、限定するものではないが、円筒形プラズマランプ、扁長楕円体形状のプラズマランプ(例えば、「フットボール型」プラズマランプ)などが挙げられる。これらのプラズマランプ構成は、プラズマランプに出入りする照明を歪める場合がある。補正せずに放置すると、プラズマランプ及びその他の光学素子によって引き起こされるこれらの歪み及び/又は収差は、LSP光源に必要な電力を増加させ、LSP光源の有効性を減じ、スループットを低下させる可能性がある。したがって、本開示の実施形態は、LSP光源の光学部品に起因する収差を補正するためのシステム及び方法を対象とする。LSP光源内の収差を補正すると、必要なポンピング力が低下し、よりタイトで明るいプラズマ焦点が生成され、プラズマによって生成される照明の収集が改善され得る。
【0020】
図1A及び図1Bは、本開示の1つ以上の実施形態による、ランプハウス補正システム100を備えたプラズマ源を示す。一般に、システム100は、ポンプ源102、ランプハウス104、入口窓106、コールドミラー116、反射器要素110、及び出口窓120を含み得る。
【0021】
図1Aは、本開示の1つ以上の実施形態による、ランプハウス補正システム100を備えたプラズマ源を示す。システム100は、限定するものではないが、ポンプ源102及びランプハウス104を含み得る。ランプハウス104は、限定するものではないが、入口窓106、補正板108、反射器要素110、ガス体積を含んで、プラズマ114を生成するように構成されたプラズマランプ112、コールドミラー116、追加の補正板118、及び出口窓120を含み得る。別の実施形態では、システム100は、1つ以上の光学素子122及び1つ以上の下流光学素子124を含んでもよい。本明細書で別段の記載がない限り、記載される構成は限定的であると見なされるべきではないことに留意する。これに関して、システム100は、示され、説明されたものに対して追加の/より少ない光学素子を含んでもよい。例として、追加の補正板118及び出口窓120は単一の構成要素に組み合わされてもよく、その結果、追加の補正板118は出口窓として機能する。
【0022】
一実施形態では、ポンプ源102は、ポンプ照明101を生成し、ポンピング経路103に沿ってポンプ照明101を向けるように構成される。ポンプ源102は、当技術分野で周知のプラズマをポンプするように構成された任意の照明源を含み得て、限定するものではないが、1つ以上のレーザを含む。例えば、ポンプ源102は、1つ以上のファイバレーザ又は当技術分野で周知の任意の形態の電力エネルギーを含み得る。例えば、ポンプ源102は、1つ以上の200μmのファイバレーザを含み得る。別の例として、ポンプ源102は、1つ以上の赤外線レーザを含み得る。本明細書において、本開示の目的のために、「ポンプ照明101」及び「ポンプ放射101」という用語は、本明細書で特に明記しない限り、交換可能に使用され得ることに留意する。更に、「ポンピング経路103」という用語、及び同様の用語は、ポンプ照明101がポンプ源102からプラズマ114までにとる経路を指すことができる。ポンプ照明101は、当技術分野で周知の任意の波長又は波長範囲の照明/放射を含み得て、限定するものではないが、赤外(IR)放射、近赤外線(NIR)放射、紫外線(UV)放射、可視放射などが挙げられる。
【0023】
別の実施形態では、ポンプ照明101は、入口窓106を介してランプハウス104に入る。入口窓106は、照明を伝達するための当技術分野で周知の任意の光学素子を含み得て、限定するものではないが、1つ以上の窓、1つ以上のレンズ、1つ以上のポートなどが挙げられる。別の実施形態では、ポンプ照明101は、補正板108に向けられる。補正板108は、円筒形補正板を含んでもよい。一実施形態では、補正板108は、ポンプ照明101の1つ以上の特性を変更するように構成される。例えば、補正板108は、システム100の光学素子によって導入されたポンプ照明の1つ以上の収差を補正するように構成されてもよい。
【0024】
別の実施形態では、ポンプ照明101は、反射器要素110に向けられる。図1Aに示されるように、反射器要素110は、楕円形反射器要素110を含んでもよい。しかしながら、楕円形反射器要素110は、ポンプ照明101をプラズマランプ112に向けるための当技術分野で周知の任意の形状をとることができるため、本明細書に記載されない限り、これは制限と見なすべきではない。反射器要素110は、ポンプ照明101を受光し、ポンプ照明101をプラズマランプ112内に含まれるガス体積内に向けて、プラズマ114をガス体積内で生成するように構成され得る。プラズマランプ112は、ガス体積を含むために当技術分野で周知の任意の形状をとることができる。例えば、図1Aに示されるように、プラズマランプ112は、円筒形プラズマランプ112を含み得る。円筒形プラズマランプ112は、プラズマを生成するのに適した当技術分野で周知の任意のガス又はガスの混合物を含むガス体積を含み得て、限定するものではないが、キセノン(Xe)、アルゴン(Ar)などが挙げられる。一実施形態では、円筒形プラズマランプ112内に含まれるガス体積は、高圧で含まれ得る。例えば、円筒形プラズマランプ112内のガス体積は、10気圧であってもよい。
【0025】
本明細書で前述したように、プラズマランプ112は、プラズマランプ112に入るポンプ照明101を歪ませ、及び/又はプラズマ114によって生成され、プラズマランプ112を出る広帯域照明107(例えば、広帯域放射107)を歪めることができる。更に、システム100の追加の光学素子は、更なる歪みを導入する可能性がある。これらの歪みは、プラズマによって生成される広帯域照明107に1つ以上の収差をもたらす可能性があり、それにより、システム100の有効性を低下させ、スループットを低下させる。プラズマランプ112及び/又はシステム100の追加の光学素子によって導入された収差は、図2A及び図2Bの参照を用いてよりよく理解され得る。
【0026】
図2A及び図2Bは、本開示の1つ以上の実施形態による、円筒形プラズマランプ112を備えたシステム100内の楕円形反射器の近くのポンピング焦点プロファイル断面を示す。グラフ200及び202の焦点プロファイルの放射照度は、W/mmの単位で表される。グラフ200は、図2Aに示されるように、X-Y平面に沿ったポンピング焦点プロファイル断面を示す。グラフ202は、図2Bに示されるように、X-Z平面に沿ったポンピング焦点プロファイル断面を示す。図2A及び図2Bに見られるように、円筒形プラズマランプ(例えば、円筒形プラズマランプ112)は、反射器要素110(例えば、楕円形反射器要素110)の近くに大量の歪み/収差を導入する可能性がある。例として、楕円焦点の28μmのプラズマボールは、ポンピング焦点で60mm以上に再結像され得る。補正されない場合、このレベルの歪み/収差は、ポンピング効率を低下させ、広帯域照明107の収集効率を低下させ、スループットを下げる可能性がある。
【0027】
再び図1Aを参照すると、反射器要素110(例えば、楕円形反射器要素110)は、プラズマランプ112及び/又はポンピング経路103に沿った追加の光学素子によって誘発される1つ以上の収差を補正するように構成され得る。一実施形態では、反射器要素110は、奇数項の非球面反射器要素を含んで、プラズマランプ112及び/又は追加の光学素子によって導入される収差を最小化及び/又は低減し得る。一実施形態では、多くの奇数の非球面項を反射器要素110(例えば、楕円形反射器要素110)に追加して、プラズマランプ112(例えば、円筒形プラズマランプ112)によって導入された収差を補正し得る。例えば、2つの奇数次(two orders of odd)の非球面項を反射器要素110に追加してもよい。別の例として、6つの奇数次の非球面項を反射器要素110に追加することができる。更なる例として、100の奇数次の非球面項を反射器要素に追加し得る。
【0028】
非球面反射器要素110(例えば、非球面楕円形反射器要素110)の表面プロファイルは、式1によって記述され得る。
【数1】
式中、kは反射器要素110の円錐定数、cは基本曲率半径、rは反射器要素110の半径、aはrの係数であり、ここでiは1,2,3…nであり得る。いくつかの実施形態では、式1は簡略化され、式2として表され得る。
【数2】
【0029】
非球面反射器要素110を使用してポンピング経路103に沿って導入された収差を補正することを実現し得る利点は、図3A及び図3Bを参照することにより、よりよく理解され得る。
【0030】
図3A及び図3Bは、本開示の1つ以上の実施形態による、円筒形プラズマランプ112を備えたシステム100における楕円形反射器焦点でのポンピングサーマルプロファイル断面を示す。グラフ300、302は、楕円形反射器焦点での28μmのプラズマボールのポンピングサーマルプロファイル断面を示す。グラフ300(図3A)は、非球面反射器要素110のないシステムのサーマルプロファイル断面を示し、グラフ302(図3B)は、ポンピング経路103に沿って収差を補正するための非球面反射器要素110を備えたシステムのサーマルプロファイル断面を示す。図3A及び図3Bを比較すると、非球面反射器要素110は、円筒形プラズマランプ112及び/又はポンピング経路103に沿った他の光学素子によって導入された収差を補正できることが分かり得る。いくつかの実施形態では、非球面反射器要素110を含むことにより、ポンピングサーマルプロファイル断面を60倍以上減少させる可能性がある。
【0031】
前述のように、反射器要素110は、ポンプ照明101をプラズマランプ112内に含有されるガス体積に向けて集束させて、プラズマ114を生成し得る。別の実施形態では、プラズマ114は広帯域照明107を放出する。広帯域照明107は、様々な波長の照明/放射を含み得て、限定するものではないが、紫外線(UV)放射、深紫外線(DUV)放射、真空紫外線(VUV)放射などが挙げられる。広帯域照明107は、コールドミラー116によって向けられてもよい。コールドミラー116は、当技術分野で周知の任意の光学素子を含み得て、限定するものではないが、ビームスプリッタ、サンプラ、フィルタなどが挙げられる。別の実施形態では、コールドミラー116は、広帯域照明107を収集経路105に沿って追加の補正板118に向ける。本明細書では、収集経路105は、プラズマ114から下流光学素子124への広帯域照明107の経路と見なし得ることに留意する。
【0032】
別の実施形態では、コールドミラー116は、広帯域照明107を追加の補正板118に向ける。追加及び/又は代替の実施形態では、追加の補正板118は、収集経路105に沿って広帯域照明107に導入された歪み及び/又は収差を補正するように構成され得る。これに関して、追加の補正板118は、非球面補正板118を含んでもよい。例えば、追加の補正板118は、奇数項の非球面補正板118を含み得る。本明細書では、収集経路105における追加の補正板118の使用は、広帯域照明107の補正を改善し得て、したがって、システム100のスループット及び効率を増加させ得ることに留意する。
【0033】
収集経路105に沿って導入された歪み及び/又は収差を補正するための追加の補正板118の利点は、図4A及び図4Bを参照することにより、よりよく理解され得る。
【0034】
図4A及び図4Bは、本開示の1つ以上の実施形態による、円筒形プラズマランプ112を備えたシステム100における楕円形反射器焦点でのサーマルプロファイル断面を示す。図4Aのグラフ400は、楕円焦点に配置された28μmのプラズマディスクのサーマルプロファイル断面を示す。同様に、図4Bのグラフ402は、楕円焦点に配置された28μmのプラズマボールのサーマルプロファイル断面を示す。
【0035】
再び図1Aを参照する。別の実施形態では、広帯域照明107は、収集経路105に沿って出口窓120に向けられる。出口窓120は、広帯域照明107がランプハウス104を出ることができるように構成された任意の光学素子を含み得て、限定するものではないが、1つ以上の窓、1つ以上のレンズ、1つ以上のポートなどが挙げられる。別の実施形態では、広帯域照明107は、収集経路105に沿って1つ以上の光学素子122を通して向けられる。1つ以上の光学素子122は、当技術分野で周知の任意の光学素子を含み得て、限定するものではないが、1つ以上のカラーフィルタ、1つ以上のレンズ、1つ以上のミラー、1つ以上のビームスプリッタ、1つ以上のプリズムなどが挙げられる。別の実施形態では、1つ以上の光学素子122は、広帯域照明107を1つ以上の下流光学素子124に向ける。1つ以上の下流光学素子124は、特性付け照明109を形成、収集、又は集束するための当技術分野で周知の任意の光学素子を含み得て、限定するものではないが、1つ以上のホモジナイザ、1つ以上の偏光子、1つ以上のビーム整形器などが挙げられる。特性付け照明109は、限定するものではないが、結像システム、計測システム、分光システムなどが挙げられる、任意の下流特性付けシステムに使用することができる。
【0036】
本明細書では、本明細書に別段の記載がない限り、ポンピング経路103及び/又は収集経路105に沿って配置された光学素子の順序は限定的であると見なされるべきではないことに留意する。例えば、コールドミラー116によって導かれた後、広帯域照明107は、出口窓120を介してランプハウス104を出て、次に追加の補正板118と相互作用してもよい。したがって、図1Aの光学素子の順序は、本明細書で別段の記載がない限り、説明のためにのみ提供される。
【0037】
図1Bは、本開示の1つ以上の実施形態による、プラズマ源ランプハウス補正システム100を示す。システム100は、限定するものではないが、ポンプ源102及びランプハウス104を含み得る。ランプハウス104は、これらに限定されないが、入口窓106、補償板126、補正板128、反射器要素110、プラズマランプ130(例えば、扁長楕円体形状のプラズマランプ130)、コールドミラー116、追加の補正板132、及び出口窓120を含み得る。本明細書では、それが適用可能である限り、図1Aに関連する任意の説明は、本明細書に別段の記載がない限り、 図1Bに適用されると見なすことができる。同様に、それが適用可能である限り、図1Bに関連する任意の説明は、本明細書に別段の記載がない限り、図1Aに適用されると見なすことができる。
【0038】
一実施形態では、図1Bに示されるように、プラズマランプは、実質的に扁長楕円体形状のプラズマランプ130(例えば、実質的に「フットボール型」のプラズマランプ130)を含む。円筒形プラズマランプ112と同様に、本明細書では、扁長楕円体形状のプラズマランプ130はシステム100に収差を導入する可能性があることに留意する。扁長楕円体形状のプラズマランプ130によって導入された収差が補正されないシステムでは、ポンピングレーザパワーは、約4~7キロワット(kW)の範囲であり得る。扁長楕円体形状のプラズマランプ130によって導入された収差は、図5Aを参照することにより、よりよく理解され得る。
【0039】
図5Aは、本開示の1つ以上の実施形態による、扁長楕円体形状のプラズマランプ130を備えたシステム100における楕円形反射器焦点でのポンピング焦点プロファイル断面を示す。図5Aに示されるグラフ500は、200μmのファイバレーザ源のポンピング焦点プロファイル断面を示す。図5Aで見ることができるように、扁長楕円体形状のプラズマランプ130は、大きな歪み及び/又は収差をシステム100に導入する可能性があり、それは補正する必要がある。
【0040】
再び図1Bを参照する。一実施形態では、システム100は、補償板126を含む。本明細書では、プラズマランプ(例えば、円筒形プラズマランプ112、扁長楕円体形状のプラズマランプ130など)に加えて、補償板126がシステム100に歪み及び/又は収差を導入する可能性が有り、それは補正する必要がある、ということに留意する。
【0041】
別の実施形態では、システム100は、補正板128を含む。本明細書で別段の記載がない限り、補正板108及び追加の補正板118に関する議論は、補正板128に適用されると見なされ得ることに留意する。一実施形態では、補正板128は、非球面補正板128を含む。補正板128(例えば、非球面補正板128)は、補償板126、コールドミラー116、プラズマランプ(例えば、扁長楕円体形状のプラズマランプ130)などによって導入された1つ以上の収差及び/又は非点収差を補正するように構成され得る。一実施形態では、補正板128は、修正された円筒形補正板を含み得る。例えば、補正板128は、円筒形補正板108の後方面に最大3次の奇数の非球面項を加えることによって形成されてもよい。別の実施形態では、補正板128は、2つの別個の補正板である奇数の非球面コレクタ及び円筒形コレクタを含み得て、補償板126、コールドミラー116、プラズマランプ(例えば、扁長楕円体形状のプラズマランプ130)などによって導入された1つ以上の収差及び/又は非点収差を補正するように構成され得る。更に別の実施形態では、補正板128はアナモルフィックプロファイルを含み得て、それは、補正板128の単一表面上において奇数の非球面項を円筒形補正項と組み合わせる。
【0042】
補正板128(例えば、非球面補正板128)の非球面プロファイルは、図6を参照することによって、よりよく理解され得る。
【0043】
図6は、本開示の1つ以上の実施形態による、非球面補正板(例えば、非球面補正板128)の表面プロファイルグラフ600を示す。一例では、グラフ600の曲線602は、補正板128(例えば、非球面補正板128)の表面プロファイルを示し得る。しかしながら、本明細書では、曲線602は例示のためにのみ提供されており、本明細書で別段の記載がない限り、本開示の範囲を限定するものと見なされるべきではないことに留意する。
【0044】
補正板128は、ポンピング経路103に沿ってシステム100に導入された収差及び/又は非点収差を補正するのに役立ち得る。この効果をさらに説明するために、図5A及び図5Bを再び参照する。
【0045】
図5A及び図5Bは、本開示の1つ以上の実施形態による、扁長楕円体形状のプラズマランプ130を備えたシステム100における楕円形反射器焦点でのポンピング焦点プロファイル断面を示す。特に、図5Aに示されるグラフ500は、補正板128によって補正されていない、200μmのファイバレーザ源のポンピング焦点プロファイル断面を示す。逆に、図5Bに示されるグラフ502は、補正板128によって補正された200μmのファイバレーザ源のポンピング焦点プロファイル断面を示す。
【0046】
グラフ502に見られるように、補正された200μmのファイバレーザ源に関して、焦点プロファイル断面の半値全幅(FWHM)は約20μmである。加えて、200μmのファイバレーザ光源は、約4kWの出力を提供することが可能であり得て、したがって、補正板128を用いて補正された場合でさえ、広範囲のLSP光源での使用に十分であり得る。グラフ500と502を比較すると、補正された焦点エネルギー密度(例えば、システム100で補正された)は、補正されていない焦点エネルギー密度の10倍~55倍の間であり得ることが理解され得る。システム100によって実現される改善のレベルは、多くの要因に依存し得て、限定するものではないが、ポンプ源102のタイプ、プラズマランプ(例えば、円筒形プラズマランプ112、扁長楕円体形状のプラズマランプ130など)の製造、アライメント公差などが挙げられる。
【0047】
図7A及び図7Bは、本開示の1つ以上の実施形態による、扁長楕円体形状のプラズマランプ130を備えたシステム100における楕円形反射器焦点でのポンピング焦点プロファイル断面を示す。特に、図6Aに示されるグラフ700は、補正板128によって補正されていない、600μmのファイバレーザ源のポンピング焦点プロファイル断面を示す。逆に、図6Bに示されるグラフ702は、補正板128によって補正された600μmのファイバレーザ源のポンピング焦点プロファイル断面を示す。グラフ700と702を比較すると、補正された焦点エネルギー密度(例えば、システム100で補正された)は、補正されていない焦点エネルギー密度の約2.4倍であり、600μmのファイバレーザ源に関して約140%の改善を示す。
【0048】
本明細書では、ポンプ源102の位置は、ポンプ照明101の焦点の位置を変更するために調整され得ることに留意する。例えば、ファイバレーザの先端は、プラズマ114の位置を変更するために光軸に沿って調整され得る。例えば、ファイバレーザの先端の約6.4mmの移動は、プラズマ114を約5.5μm移動し得る。
【0049】
再び図1Bを参照する。補正板128に続いて、ポンプ照明101は、ポンピング経路103に沿って反射器要素110(例えば、楕円形反射器要素110)に向けられてもよい。反射器要素110は、ポンプ照明101を受光し、ポンプ照明101を扁長楕円体形状のプラズマランプ130内に含有されるガス体積に向けて、ガス体積内にプラズマ114を生成するよう構成され得る。別の実施形態では、プラズマ114は、広帯域照明107を生成し、限定するものではないが、紫外線(UV)照明、深紫外線(DUV)照明、真空紫外線(VUV)照明などを含む。
【0050】
別の実施形態では、コールドミラー116は、広帯域照明107を収集経路105に沿って追加の補正板132に向けることができる。追加及び/又は代替の実施形態では、追加の補正板132は、限定的ではないが扁長楕円体形状のプラズマランプ130を含む、収集経路105に沿った光学素子によって広帯域照明107に導入された任意の歪み及び/又は収差を補正するように構成され得る。これに関して、追加の補正板132は、非球面補正板132を含み得る。例えば、追加の補正板132は、奇数項の非球面補正板132を含んでもよい。本明細書では、収集経路105における追加の補正板132の使用は、広帯域照明107の補正を改善し得て、したがって、システム100のスループット及び効率を増加させ得ることに留意する。
【0051】
本明細書で別段の記載のない限り、補正板108、追加の補正板118、及び補正板128に関連する議論は、追加の補正板132に適用されると見なされ得ることに更に留意する。したがって、一実施形態では、最大3次数の奇数の非球面項を追加の補正板132に追加して、扁長楕円体形状のプラズマランプ130によって導入された収差を補正し得る。加えて、本明細書では、追加の補正板132の表面プロファイルは、式1又は式2によって記述され得ることに留意する。
【0052】
扁長楕円体形状のプラズマランプ130を含む、システム100に導入された歪み及び/又は収差を補正するための追加の補正板132の利点は、図8図9A及び図9Bを参照してよりよく理解され得る。
【0053】
図8は、本開示の1つ以上の実施形態による、追加の補正板132(例えば、非球面補正板132)の表面プロファイルグラフ800を示す。一例では、グラフ800の曲線802は、追加の補正板132(例えば、非球面補正板132)の表面プロファイルを示し得る。しかしながら、本明細書では、曲線802は、例示のためにのみ提供されており、本明細書で別段の記載がない限り、本開示の範囲に対する制限と見なされるべきではないことに留意する。
【0054】
図9A及び図9Bは、本開示の1つ以上の実施形態による、扁長楕円体形状のプラズマランプ130を備えたシステム100における収集焦点での収集焦点プロファイル断面を示す。図9Aに示されるグラフ900は、非球面補正板132によって補正されていない、20μmのプラズマボール源の収集焦点プロファイル断面を示す。逆に、図9Bに示されるグラフ902は、非球面補正板132によって補正された20μmのプラズマボール源の収集焦点プロファイル断面を示す。
【0055】
図10A及び図10Bは、本開示の1つ以上の実施形態による、扁長楕円体形状のプラズマランプを備えたシステムにおける収集焦点での収集焦点プロファイル断面を示す。図10Aに示すグラフ1000は、非球面補正板132によって補正されていない、200μmのプラズマボール源に関する収集焦点プロファイル断面を示す。逆に、図10Bに示すグラフ1002は、非球面補正板132によって補正された200μmのプラズマボール源の収集焦点プロファイル断面を示す。
【0056】
図9A図9B、同様に図10A図10Bを比較すると、収集経路105に沿った広帯域照明107の補正は、システム100の収集効率を大幅に改善し得ることが分かり得る。
【0057】
図11は、本開示の1つ以上の実施形態による、プラズマ源ランプハウス補正システム100を実装する光学特性付けシステム1100の簡略化された概略図を示す。一実施形態では、システム1100は、システム100、照明アーム1103、収集アーム1105、検出器アセンブリ1114、及び1つ以上のプロセッサ1120とメモリ1122とを含んだコントローラ1118を含む。
【0058】
本明細書では、システム1100は、任意の結像、検査、計測、リソグラフィ、又は当技術分野で周知の他の特性付けシステムを含み得ることに留意する。この点に関して、システム1100は、検査、光学計測、リソグラフィ、及び/又は試験片1107上での任意の形態の結像を実行するように構成され得る。試験片1107は、当技術分野で周知の任意のサンプルを含み得て、限定するものではないが、ウェーハ、レチクル/フォトマスクなどを含む。システム1100は、本開示全体を通して説明されるシステム100の様々な実施形態のうちの1つ以上を組み込んでもよいことに留意する。
【0059】
一実施形態では、試験片1107は、ステージアセンブリ1112上に配置されて、試験片1107の移動を容易にする。ステージアセンブリ1112は、当技術分野で周知の任意のステージアセンブリ1112を含み得て、限定するものではないが、X-Yステージ、R-θステージなどが挙げられる。別の実施形態では、ステージアセンブリ1112は、検査又は結像中に試験片1107の高さを調整して、試験片1107への焦点を維持することができる。
【0060】
別の実施形態では、照明アーム1103は、特性付け照明109をシステム100から試験片1107に向けるように構成される。照明アーム1103は、当技術分野で周知の任意の数及びタイプの光学素子を含んでもよい。一実施形態では、照明アーム1103は、1つ以上の光学素子1102、ビームスプリッタ1104、及び対物レンズ1106を含む。これに関して、照明アーム1103は、特性付け照明109をシステム100から試験片1107の表面に集束させるように構成され得る。1つ以上の光学素子1102は、当技術分野で周知の任意の光学素子又は光学素子の組み合わせを含み得て、限定するものではないが、1つ以上のミラー、1つ以上のレンズ、1つ以上の偏光子、1つ以上の格子、1つ以上のフィルタ、1つ以上のビームスプリッタなどが挙げられる。
【0061】
別の実施形態では、収集アーム1105は、試験片1107から反射、散乱、回折、及び/又は放出された光を集めるように構成される。別の実施形態では、収集アーム1105は、試験片1107からの光を検出器アセンブリ1114のセンサ1116に向け、及び/又は集束してもよい。センサ1116及び検出器アセンブリ1114は、当技術分野で周知の任意のセンサ及び検出器アセンブリを含み得ることに留意する。センサ1116は、電荷結合素子(CCD)検出器、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)検出器、時間遅延積分(TDI)検出器、光電子増倍管(PMT)、アバランシェフォトダイオード(APD)などを含み得るが、これらに限定されない。更に、センサ1116は、ラインセンサ又は電子衝撃ラインセンサを含み得るが、これらに限定されない。
【0062】
別の実施形態では、検出器アセンブリ1114は、1つ以上のプロセッサ1120及びメモリ1122を含むコントローラ1118に通信可能に結合される。例えば、1つ以上のプロセッサ1120は、メモリ1122に通信可能に結合され得て、ここで1つ以上のプロセッサ1120は、メモリ1122に格納された1セットのプログラム命令を実行するように構成される。一実施形態では、1つ以上のプロセッサ1120は、検出器アセンブリ1114の出力を分析するように構成される。一実施形態では、1セットのプログラム命令は、1つ以上のプロセッサ1120に試験片1107の1つ以上の特性を分析させるように構成される。別の実施形態では、1セットのプログラム命令は、1つ以上のプロセッサ1120にシステム1100の1つ以上の特性を修正させ、試験片1107及び/又はセンサ1116への焦点を維持するように構成される。例えば、1つ以上のプロセッサ1120は、対物レンズ1106又は1つ以上の光学素子1102を調整して、システム100からの特性付け照明109を試験片1107の表面に集束させるように構成され得る。別の例として、1つ以上のプロセッサ1120は、対物レンズ1106及び/又は1つ以上の光学素子1110を調整して、試験片1107の表面から照明を収集し、収集された照明をセンサ1116に集束させるように構成され得る。
【0063】
システム1100は、限定するものではないが、暗視野構成、明視野配向などを含む、当技術分野で周知の任意の光学構成で構成され得ることに留意する。
【0064】
本明細書では、システム1100の1つ以上の構成要素は、システム1100の様々な別の構成要素に、当技術分野で周知の任意の方法で通信可能に結合されてもよい。例えば、システム100、検出器アセンブリ1114、コントローラ1118、及び1つ以上のプロセッサ1120は、有線(例えば、銅線、光ファイバケーブルなど)又は無線接続(例えば、RF結合、IR結合、データネットワーク通信(例えば、WiFi(登録商標)、WiMax(登録商標)、Bluetooth(登録商標)など))を介して、互いに及び別の構成要素に通信可能に結合され得る。
【0065】
図12は、本開示の1つ以上の実施形態による、リフレクトメトリ及び/又はエリプソメトリ構成に配置された光学特性付けシステム1200の簡略化された概略図を示す。図11に関して説明された様々な実施形態及び構成要素は、図12のシステムの範囲に及ぶと解釈され得ることに留意する。システム1200は、当技術分野で周知の任意のタイプの計測システムを含んでもよい。
【0066】
一実施形態では、システム1200は、システム100、照明アーム1116、収集アーム1118、検出器アセンブリ1228、及び1つ以上のプロセッサ1120とメモリ1122とを含んだコントローラ1118を含む。
【0067】
この実施形態では、システム100からの特性付け照明109は、照明アーム1216を介して試験片1107に向けられる。別の実施形態では、システム1200は、収集アーム1218を介してサンプルから放出される放射を集める。照明アーム経路1216は、特性付け照明190を修正及び/又は調整するのに適した1つ以上のビーム調整構成要素1220を含み得る。例えば、1つ以上のビーム調整構成要素1220は、限定するものではないが、1つ以上の偏光子、1つ以上のフィルタ、1つ以上のビームスプリッタ、1つ以上のディフューザ、1つ以上のホモジナイザ、1つ以上のアポダイザ、1つ以上のビーム整形器、又は1つ以上のレンズを含み得る。
【0068】
別の実施形態では、照明アーム1216は、第1の集束素子1222を利用して、特性付け照明109を、サンプルステージ1112上に配置された試験片1107に集束及び/又は向け得る。別の実施形態では、収集アーム1218は、第2の集束素子1226を含んで、試験片1107から放射を収集し得る。
【0069】
別の実施形態では、検出器アセンブリ1228は、試験片1107から収集アーム12
18を介して放出される放射を捕捉するように構成される。例えば、検出器アセンブリ1228は、試験片1107から反射又は散乱された(例えば、鏡面反射、拡散反射などを介して)放射を受光し得る。別の例として、検出器アセンブリ1228は、試験片1107によって生成された放射(例えば、ビームの吸収に関連する発光など)を受光してもよい。検出器アセンブリ1228は、当技術分野で周知の任意のセンサ及び検出器アセンブリを含み得ることに留意する。センサは、限定的ではないが、CCD検出器、CMOS検出器、TDI検出器、PMT、APDなどを含み得る。
【0070】
収集アーム1218は、任意の数の収集ビーム調整要素1230を更に含んで、第2の集束素子1226によって収集される照明を方向付け及び/又は修正することができ、限定するものではないが、1つ以上のレンズ、1つ以上のフィルタ、1つ以上の偏光子、又は1つ以上のフェイズプレートが挙げられる。
【0071】
システム1200は、当技術分野で周知の任意のタイプの計測ツールとして構成されてもよく、限定するものではないが、1つ以上の照明角を有する分光エリプソメータ、ミュラー行列要素を計測する分光エリプソメータ(例えば、回転補償器を用いるもの)、単一波長エリプソメータ、角度分解エリプソメータ(例えば、ビームプロファイルエリプソメータ)、分光リフレクトメータ、単一波長リフレクトメータ、角度分解リフレクトメータ(例えば、ビームプロファイルリフレクトメータ)、結像システム、瞳結像システム、分光結像システム、散乱計などである。
【0072】
本開示の様々な実施形態での実装に適した検査/計測ツールの説明は、2012年7月9日に出願された「Wafer Inspection System」と題された米国特許出願第13/554,954号、2009年7月16日に公開された「Split Field Inspection System Using Small Catadioptric Objectives」と題された米国公開特許出願第2009/0180176号、2007年1月4日に公開された「Beam Delivery System for Laser Dark-Field Illumination in a Catadioptric Optical System」と題された米国公開特許出願第2007/0002465号、1999年12月7日に発行された「Ultra-broadband UV Microscope Imaging System with Wide Range Zoom Capability」と題された米国特許第5,999,310号、2009年4月28日に発行された「Surface Inspection System Using Laser Line Illumination with Two Dimensional Imaging」と題された米国特許第7,525,649号、Wangらによって2013年5月9日に公開された、「Dynamically Adjustable Semiconductor Metrology System」と題された米国公開特許出願第2013/0114085号、Piwonka-Corleらによって1997年3月4日に発行された「Focused Beam Spectroscopic Ellipsometry Method and System」と題された米国特許第5,608,526号、及びRosencwaigらによって2001年10月2日に発行された「Apparatus for Analyzing Multi-Layer Thin Film Stacks on Semiconductors」と題された米国特許第6,297,880号に提供され、それぞれは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0073】
本開示の1つ以上のプロセッサ1120は、当技術分野で周知の任意の1つ以上の処理要素を含んでもよい。この意味で、1つ以上のプロセッサ1120は、ソフトウェアアルゴリズム及び/又は命令を実行するように構成された任意のマイクロプロセッサタイプのデバイスを含み得る。本開示全体を通して説明されるステップは、単一のコンピュータシステム、又は代替的に複数のコンピュータシステムによって実行され得ることを認識すべきである。一般に、「プロセッサ」という用語は、1つ以上の処理及び/又は論理要素を有する任意のデバイスを包含するように広く定義され得て、それは非一時的なメモリ媒体1122からプログラム命令を実行し得る。更に、開示される様々なシステムの異なるサブシステムは、本開示全体を通して説明されるステップの少なくとも一部分を実行するのに適したプロセッサ及び/又は論理要素を含み得る。
【0074】
メモリ媒体1122は、関連する1つ以上のプロセッサ1120によって実行可能なプログラム命令を格納するのに適した当技術分野で周知の任意の記憶媒体を含み得る。例えば、メモリ媒体1122は、非一時的なメモリ媒体を含み得る。例えば、メモリ媒体1122は、限定するものではないが、読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気又は光メモリデバイス(例えば、ディスク)、磁気テープ、ソリッドステートドライブなどを含み得る。別の実施形態では、メモリ1122は、本明細書に記載の様々なステップの1つ以上の結果及び/又は出力を格納するように構成される。更に、メモリ1122は、1つ以上のプロセッサ1120を備えた共通のコントローラハウジングに収容され得ることに留意する。代替の実施形態では、メモリ1122は、1つ以上のプロセッサ1120の物理的位置に関して遠隔に配置され得る。例えば、1つ以上のプロセッサ1120は、ネットワーク(例えば、インターネット、イントラネットなど)を介してアクセス可能なリモートメモリ(例えば、サーバ)にアクセスし得る。これに関して、コントローラ1118の1つ以上のプロセッサ1120は、本開示全体を通して説明される様々なプロセスステップのいずれかを実行し得る。
【0075】
いくつかの実施形態では、システム100、1100、及び1200は、本明細書で説明するように、「スタンドアロンツール」として構成することができ、本明細書では、プロセスツールに物理的に結合されていないツールとして解釈される。別の実施形態では、そのような検査又は計測システムは、伝送媒体によってプロセスツール(図示せず)に結合され得て、それらは媒体有線及び/又は無線部分を含んでもよい。プロセスツールは、当技術分野で周知の任意のプロセスツールを含んでもよく、リソグラフィツール、エッチングツール、堆積ツール、研磨ツール、めっきツール、洗浄ツール、又はイオン注入ツールなどである。本明細書に記載のシステムによって実行される検査又は測定の結果は、フィードバック制御技術、フィードフォワード制御技術、及び/又はその場(in-situ)制御技術を使用して、プロセス又はプロセスツールのパラメータを変更するのに用いられ得る。プロセス又はプロセスツールのパラメータは、手動又は自動で変更されてもよい。
【0076】
システム100、1100、及び1200の実施形態は、本明細書に記載されるように更に構成され得る。加えて、システム100、1100、及び1200は、本明細書に記載の方法実施形態(複数可)のいずれかの他の任意のステップ(複数可)を実行するように構成されてもよい。
【0077】
図13は、本開示の1つ以上の実施形態による、プラズマ源ランプハウスによって誘発されるエラーを補正するための方法1300のフローチャートを示す。本明細書では、方法1300のステップは、システム100によって全部又は部分的に実行され得ることに留意する。しかしながら、方法1300は、追加の又は代替のシステムレベルの実施形態が方法1300のステップの全部又は一部を実行し得るという点で、システム100に限定されないことを更に認識する。
【0078】
ステップ1302において、ポンプ照明が生成される。例えば、ポンプ源102は、ポンプ照明101を生成し、ポンプ照明101をポンプ経路103に沿って向けるように構成され得る。ポンプ源102は、当技術分野で周知のプラズマを励起(pump)するように構成された任意の照明源を含み得て、限定するものではないが、1つ以上のレーザ、1つ以上のファイバレーザ、1つ以上の赤外線(IR)レーザなどが挙げられる。
【0079】
ステップ1304において、ポンプ照明は、第1の補正板を用いて補正される。例えば、ポンプ照明101は、図1Aに示されるように、円筒形補正板108によって補正され得る。別の例として、ポンプ照明101は、非球面補正板128によって補正されてもよい。本明細書で前述したように、補正板(例えば、補正板108、128)によるポンプ照明101の補正は、システム100の1つ以上の光学素子によって導入される1つ以上の収差を補正するために実行され得て、光学素子は限定するものではないが、プラズマランプ112、130を含む。
【0080】
ステップ1306において、ポンプ照明は、反射器要素を用いて集められ、プラズマランプ内に含有されるガス体積に集束される。例えば、反射器要素110は、ポンプ照明101を受光し、ポンプ照明101を、プラズマランプ112内に含有されるガス体積に向けるように構成され得る。反射器要素110は、楕円形の反射器要素を含み得る。更に、反射器要素110は、非球面反射器要素110を含み得る。プラズマランプ112は、ガス体積を含有するために当技術分野で周知の任意の形状をとることができる。例えば、図1Aに示されるように、プラズマランプ112は、円筒形プラズマランプ112を含んでもよい。別の例として、プラズマランプは、図1Bに示されるように、扁長楕円体形状のプラズマランプ130を含み得る。プラズマランプ112、130は、プラズマを生成するのに適した当技術分野で周知の任意のガス又はガスの混合物を含むガス体積を含み得て、限定するものではないが、キセノン(Xe)、アルゴン(Ar)などが挙げられる。一実施形態では、プラズマランプ112、130内に含有されるガス体積は、高圧で含まれてもよい。例えば、プラズマランプ112、130内のガス体積は、10気圧であり得る。
【0081】
ステップ1308において、プラズマは、プラズマランプ内に含有されるガス体積内で生成される。反射器要素110がポンプ照明101を集め、プラズマランプ112、130内に含有されるガス体積内に集束させる際に、プラズマ114は、ガス体積内で生成され得る。
【0082】
ステップ1310において、広帯域照明はプラズマによって生成される。広帯域照明107は、様々な波長の照明/放射を含み得て、限定するものではないが、紫外線(UV)放射、深紫外線(DUV)放射、真空紫外線(VUV)放射などが挙げられる。
【0083】
ステップ1312において、広帯域照明の1つ以上の収差は、第2の補正板を用いて補正される。例えば、広帯域照明107は、追加の補正板118、132に向けられてもよく、ここで追加の補正板118、132は、広帯域照明107の1つ以上の収差を補正するように構成される。いくつかの実施形態では、追加の補正板118、132は、非球面補正板を含む。
【0084】
当業者は、本明細書に記載の構成要素(例えば、動作)、デバイス、物体、及びそれらに付随する議論が、概念を明確にするための例として使用され、様々な構成の変更が企図されることを認識するであろう。したがって、本明細書で使用されるように、記載された特定の例証及び付随する議論は、それらのより一般的な分類を表すことを意図する。一般に、特定の例証の使用は、その分類を表すことを意図しており、特定の構成要素(例えば、動作)、デバイス、及び物体を含まないことを制限するものと見なすべきではない。
【0085】
当業者は、本明細書に説明されるプロセス及び/又はシステム及び/又は他の技術を行うことができる多様な媒体(vehicle)(例えば、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェア)があることと、好ましい媒体が、プロセス及び/又はシステム及び/又は他の技術が展開される状況に応じて変わることを理解するであろう。例えば、実施者が、速度及び精度が最重要であると判断する場合、実施者は主にハードウェア及び/又はファームウェア媒体を選択でき、代替的に、柔軟性が最重要である場合、実施者は主にソフトウェア実装を選択でき、又は、再度代替的に、実施者は、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアのいくつかの組み合わせを選択してもよい。したがって、本明細書に説明されるプロセス及び/又はデバイス及び/又は他の技術を行い得るいくつかの可能な媒体があり、利用される任意の媒体は、媒体が展開される状況、及び実施者の特定の関心(例えば、速度、柔軟性、又は予測性)に応じた選択肢であり、そのどれもが変更されることがあるという点で、本質的に他の媒体より優れているものはない。
【0086】
前述の説明は、当業者が特定の用途及びその要件の文脈で提供されるように本発明を作成及び使用することを可能にするために提示される。本明細書で使用される場合、「上部(top)」、「下部(bottom)」、「上に(over)」、「下に(under)」、「上方(upper)」、「上向き(upward)」、「下方(lower)」、「下へ(down)」、及び「下向き(downward)」などの方向用語は、説明の目的で相対位置を提供することを意図しており、絶対的な基準フレームを指定することを意図するものではない。説明された実施形態に対する様々な修正は、当業者には明らかであり、本明細書で定義された一般原理は、別の実施形態に適用され得る。したがって、本発明は、示され、説明された特定の実施形態に限定されることを意図するものではなく、本明細書に開示された原理及び新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【0087】
本明細書における実質的に任意の複数形及び/又は単数形の用語の使用に関して、当業者は、複数形から単数形へ、及び/又は単数形から複数形へ、文脈及び/又は用途に適切なように解釈し得る。様々な単数形/複数形の順列は、明確にするために、本明細書では明示的に記載されていない。
【0088】
本明細書に記載のすべての方法は、方法実施形態の1つ以上のステップの結果をメモリに格納することを含んでもよい。結果は、本明細書に記載の任意の結果を含み得て、当技術分野で周知の任意の方法に格納し得る。メモリは、本明細書に記載の任意のメモリ、又は当技術分野で周知の任意の他の好適な格納媒体を含めてもよい。結果を格納した後に、結果は、メモリ内にアクセスされ、本明細書に記載の方法又はシステムの実施形態のいずれかによって使用され、ユーザに表示するためにフォーマットされ、別のソフトウェアモジュール、方法、又はシステムなどによって使用され得る。更に、結果は、「永久的に」「半永久的に」「一時的に」、又は一定期間、格納され得る。例えば、メモリはランダムアクセスメモリ(RAM)であってもよく、結果は必ずしもメモリ内で無期限に保持されない場合がある。
【0089】
上述された方法の実施形態のそれぞれは、本明細書に説明される任意の他の方法(複数可)の任意の他のステップ(複数可)を含んでよいことが更に意図される。加えて、上述された方法の実施形態のそれぞれは、本明細書に説明されるシステムのいずれかによって実行されてもよい。
【0090】
本明細書において説明される主題は、他の構成要素内に含まれるか又はそれらに接続される、異なる構成要素を示す場合がある。そのように示されるアーキテクチャは、単に例証的なものであり、実際には、同様の機能性を実現する他の多くのアーキテクチャが実装され得ることが理解される。概念的な意味では、同様の機能性を実現するための構成要素の任意の配置は、所望の機能性が実現されるように、効果的に「関連付け」られる。したがって、特定の機能性を実現するために組み合わされる本明細書における任意の2つの構成要素は、アーキテクチャ又は中間構成要素に関係なく、所望の機能性が実現され得るように互いに「関連付けられた」ものと見なされ得る。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素は、所望の機能性を実現するために互いに「接続」又は「結合」されているものと見なされてもよく、また、そのように関連付けられることが可能な任意の2つの構成要素は、所望の機能性を実現するために互いに「結合可能」であると見なされてもよい。結合可能なものの特定の例は、これらに限定されるものではないが、物理的に相互作用可能及び/又は物理的に相互作用する構成要素、及び/又は無線で相互作用可能及び/又は無線で相互作用する構成要素、及び/又は論理的に相互作用する及び/又は論理的に相互可能な構成要素を含む。
【0091】
さらに、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定められることが理解されるべきである。一般に、本明細書で、特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)で使用される用語は、一般に「開放(open)」用語として意図されていることが当業者によって理解されるであろう(例えば、「含んでいる(including)」という用語は「含んでいるがこれに限定されない」と解釈されるべきであり、「有している(having)」という用語は「少なくとも有している」と解釈されるべきであり、「含む(includes)」という用語は「含むが、それに限定されない」と解釈されるべきであるなど)。特定数の導入された請求項の記載(claim recitation)が意図されている場合、そのような意図は請求の範囲に明示的に記載され、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが当業者によって更に理解されるであろう。例えば、理解を助けるために、以下の添付の請求項には、請求項の記載を導入するために、導入句「少なくとも1つ」及び「1つ以上」の使用を含んでもよい。しかしながら、そのような句の使用は、不定冠詞「a」又は「an」による請求項の記載の導入が、そのように導入された請求項の記載を含む任意の特定の請求の範囲を、そのような記載を1つのみ含む発明に限定することを意味すると解釈されるべきではなく、たとえ同じ請求項が導入句「1つ以上」又は「少なくとも1つ」と不定冠詞「a」又は「an」(例えば、「a」及び/又は「an」は通常、「少なくとも1つ」又は「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである)を含む場合であっても同様であり、同じことが請求項の記載を導入するために用いられる定冠詞の使用に対しても当てはまる。加えて、導入された請求項の記載の特定数が明示的に記載されている場合でも、当業者は、そのような記載は通常、少なくとも記載された数を意味すると解釈されるべきであることを認識するであろう(例えば、他の修飾語がない「2つの記載」の素の記載(bare recitation)は、通常、少なくとも2つの記載、又は2つ以上の記載を意味する)。更に、「A、B及びCの少なくとも1つ、など」に類似した慣用語が用いられる例において、一般に、そのような構成は、当業者がその慣用語を理解するであろう意味に意図されている(例えば、「A、B及びCの少なくとも1つを有するシステム」は、限定するものではないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBを一緒に、AとCを一緒に、BとCを一緒に、及び/又はA、BとCを一緒に有するシステムを含む、など)。「A、B又はCの少なくとも1つ、など」に類似した慣用語が用いられる例において、一般に、そのような構成は、当業者がその慣用語を理解するであろう意味に意図されている(例えば、「A、B又はCの少なくとも1つを有するシステム」は、限定するものではないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBを一緒に、AとCを一緒に、BとCを一緒に、及び/又はA、BとCを一緒に有するシステムを含む、など)。2つ以上の代替用語を表す実質的に任意の離接語及び/又は句は、説明、特許請求の範囲又は図面においても、用語の1つ、用語のいずれか、又は両方の用語を含む可能性を考慮するように理解すべきであることは、当業者によって更に理解されるであろう。例えば句「A又はB」は、「A」又は「B」又は「A及びB」の可能性を含むと理解されるであろう。
【0092】
本開示及びその付随する利点の多くは上記の説明によって理解され、開示した主題から逸することなく、又はその重要な利点のすべてを犠牲にすることなく、構成要素の形態、構造及び配置に関して様々な修正が成され得ることは明らかであると理解される。記述した形態は、単なる説明のためのものであり、以下の請求項がそのような修正を包含及び含有するものと意図される。更に、添付の請求項によって本発明が定義されることが理解される。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2023-08-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正の内容】
図11
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正の内容】
図12