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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161446
(43)【公開日】2023-11-07
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/01 20060101AFI20231030BHJP
【FI】
B41J2/01 303
B41J2/01 107
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022071853
(22)【出願日】2022-04-25
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100127111
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 修一
(72)【発明者】
【氏名】風間 幸夫
(72)【発明者】
【氏名】山田 博之
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056HA36
2C056HA38
(57)【要約】
【課題】摺動部材の長寿命化を確実に達成することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】記録媒体にインクを吐出して画像を形成する記録ヘッド1を備え記録媒体の幅方向である主走査方向に移動自在なキャリッジ2と、キャリッジ2の移動を案内するガイドレール4と、キャリッジ2に取り付けられガイドレール4と摺動可能に設けられた複数の摺動部材15Aとを備え、摺動部材15Aの少なくとも一つは、円形状を呈しガイドレール4と接触する回転自在な回転部15bと、回転部15bと一体的に回転自在に設けられた突起部15Aeを有する外力入力部15Adとを有し、ガイドレール4は、回転部15bが接触するガイド面4aと、摺動部材15Aの移動に伴い突起部15Aeに接触可能であり、接触により外力入力部15Adを回転させてガイド面4aに対する回転部15bの位相を変位させる外力供給部材16とを有する画像形成装置400。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体にインクを吐出して画像を形成する記録ヘッドを備え、前記記録媒体の幅方向である主走査方向に移動自在なキャリッジと、
前記キャリッジの移動を案内するガイドレールと、
前記キャリッジに取り付けられ、前記ガイドレールと摺動可能に設けられた複数の摺動部材と、
を備えた画像形成装置において、
前記摺動部材の少なくとも一つは、円形状を呈し前記ガイドレールと接触する回転自在な回転部と、前記回転部と一体的に回転自在に設けられた、突起部を有する外力入力部とを有し、
前記ガイドレールは、前記回転部が接触するガイド面と、前記摺動部材の移動に伴い前記突起部に接触可能であり、接触により前記外力入力部を回転させて前記ガイド面に対する前記回転部の位相を変位させる外力供給部材とを有する画像形成装置。
【請求項2】
請求項1記載の画像形成装置において、
前記外力入力部は、一方向にのみ回転可能であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1記載の画像形成装置において、
前記外力入力部と前記外力供給部との接触は、前記キャリッジが移動限界まで移動した際に行われることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
記録媒体にインクを吐出して画像を形成する記録ヘッドを備え、前記記録媒体の幅方向である主走査方向に移動自在なキャリッジと、
前記キャリッジの移動を案内するガイドレールと、
前記キャリッジに取り付けられ、前記ガイドレールと摺動可能に設けられた複数の摺動部材と、
を備えた画像形成装置において、
前記摺動部材の少なくとも一つは、円形状を呈し前記ガイドレールと接触する回転自在な回転部と、前記回転部と一体的に回転自在に設けられた被接触部を有する外力入力部とを有し、
前記ガイドレールは、前記回転部が接触するガイド面と、前記摺動部材の移動に伴い前記被接触部に摩擦接触可能であり、接触時の摩擦により前記外力入力部を回転させて前記ガイド面に対する前記回転部の位相を変位させる接触部材とを有する画像形成装置。
【請求項5】
請求項4記載の画像形成装置において、
前記外力入力部は、一方向にのみ回転可能であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項4記載の画像形成装置において、
前記外力入力部と前記外力供給部との接触は、前記キャリッジが移動限界まで移動した際に行われることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項1ないし6の何れか一つに記載の画像形成装置において、
画像形成枚数を計測する計測手段を有し、前記計測手段の計測数に応じて前記外力入力部を回転させることを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置として、インク吐出用のノズルを備えた記録ヘッドに対して転写シート等の被記録媒体を相対的に移動させつつ、印字信号に応じて記録ヘッドからインクを吐出させることにより被記録媒体上にインク液滴を付着させ、そのインクドットによって被記録媒体上に画像を形成するインクジェット記録装置が知られている。
このようなインクジェット記録装置において、記録ヘッドを備えたキャリッジの長寿命化が求められており、対応として消耗部品交換作業の容易化、不具合時対応を想定した調整方法等が実施されている。
【0003】
このようなインクジェット記録装置として、キャリッジの摺動部に用いられる摩耗部品の一つである摺動部材の摩耗量を検知する検知手段を備え、素早い摩耗量の検知により不具合兆候を事前に検出して的確に報知し、適時の再調整あるいは交換対応を行うことでキャリッジの長寿命化を実現する技術が提案されている(例えば「特許文献1」参照)。
しかし、このようなキャリッジの摺動部に用いられる摺動部材の長寿命化では、製品寿命期間内に消耗部品が発生して部品交換や調整作業等の人的作業が必要であることに変わりはない。このため、作業コストアップ、作業者の人員不足、作業順番待ちによるユーザのダウンタイム増加等の懸念や不満があり、交換レス、調整レスでの長寿命化が求められていた。
【0004】
そこで、記録ヘッドを保持するキャリッジに搭載された摺動部材であるスライダの摩耗を低減して長寿命化を図るため、キャリッジ移動時に摺動部材がガイドレールに接触する箇所を面接触ではなく線接触あるいは点接触にすると共に、接触箇所を適宜変更する技術が知られている。
具体的には、摺動部材として円柱形状のものを用い円筒面を接触箇所とする技術が知られている(例えば「特許文献2」参照)。また、回転自在な車輪形状のものを用い、円筒面を接触箇所とすると共にガイドレールとの接触箇所が変更可能であり、摺動部材の特定箇所に摩耗が集中することを防止して摺動部材の摩耗量を低減する技術が知られている(例えば「特許文献2」、「特許文献3」参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし従来の技術では、摺動部材におけるガイドレールとの接触箇所を積極的に変更する構成はなく、キャリッジの移動に伴い摺動部材とガイドレールとの接触位置が自然に変化する構成であった。このため、摺動部材とガイドレールとの間の負荷及び摩擦等の接触状況に応じて接触位置が変化するまたは変化しないという状態がランダムで発生し、摺動部材の摩耗量に偏りが生じて摺動部材の長寿命化を妨げてしまうという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決し、摺動部材の長寿命化を確実に達成することが可能な画像形成装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、記録媒体にインクを吐出して画像を形成する記録ヘッドを備え、前記記録媒体の幅方向である主走査方向に移動自在なキャリッジと、前記キャリッジの移動を案内するガイドレールと、前記キャリッジに取り付けられ、前記ガイドレールと摺動可能に設けられた複数の摺動部材と、を備えた画像形成装置において、前記摺動部材の少なくとも一つは、円形状を呈し前記ガイドレールと接触する回転自在な回転部と、前記回転部と一体的に回転自在に設けられた、突起部を有する外力入力部とを有し、前記ガイドレールは、前記回転部が接触するガイド面と、前記摺動部材の移動に伴い前記突起部に接触可能であり、接触により前記外力入力部を回転させて前記ガイド面に対する前記回転部の位相を変位させる外力供給部材とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、転動による変位とは異なる変位量で回転部の位相を変位させることができ、キャリッジの移動時に回転部が十分に転動しない場合においても強制的に回転部の位相の変位を促すことができる。この結果、回転部の特定箇所のみが摺動するという状態を回避でき、回転部に偏りなく平均的に摩耗を生じさせることにより転動のみで回転部を変位させた場合に比して摺動部材の長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態を適用可能なキャリッジ駆動機構の概略斜視図である。
図2】本発明の一実施形態を適用可能なキャリッジ駆動機構の概略斜視図である。
図3】本発明の一実施形態を適用可能なキャリッジ駆動機構の概略正面図である。
図4】従来の摺動部材を示す概略斜視図である。
図5】従来のガイドレールと摺動部材との摺動状況を説明する概略図である。
図6】他の従来の摺動部材を示す概略斜視図である。
図7】他の従来の摺動部材の支持状態を説明する概略図である。
図8】他の従来の摺動部材の他の支持状態を説明する概略図である。
図9】本発明の第1の実施形態に用いられる摺動部材を示す概略図である。
図10】本発明の第1の実施形態に用いられる係合部材を示す概略図である。
図11】本発明の第1の実施形態の変形例に用いられる係合部材を示す概略図である。
図12】本発明の第2の実施形態に用いられる摺動部材及び係合部材を示す概略図である。
図13】本発明の各実施形態に係る液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置の概略平面図である。
図14】本発明の各実施形態に係る液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置の概略側面図である。
図15】本発明の各実施形態に係る液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置の液滴吐出ユニットを説明する概略平面図である。
図16】本発明の各実施形態に係る液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置の他の液滴吐出ユニットを説明する概略正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1及び図2及び図3は、本発明の一実施形態を適用可能な画像形成装置としてのインクジェット記録装置に用いられるキャリッジ駆動機構を示している。
インクを吐出するノズルを備えた記録ヘッド1を保持するキャリッジ2は、インクジェット記録装置の図示しない装置本体に支持されたガイドロッド3及びガイドレール4によって、被記録媒体である転写シートの幅方向である主走査方向に向けて往復移動自在に支持されている。キャリッジ2とガイドレール4との間には、キャリッジ2に取り付けられガイドレール4に対して摺動する摺動部材5が設けられている。また、ガイドレール4の側方には、リニアスケール12が設けられている。
【0010】
インクジェット記録装置の図示しない装置本体には、キャリッジ2を移動させる駆動モータ6が設けられている。駆動モータ6には、スリット円盤7及びエンコーダセンサ8が設けられており、駆動モータ6の回転制御はエンコーダセンサ8の信号に基づいて行われる。駆動モータ6の出力軸及びキャリッジ2に設けられたタイミングプーリ10の間には、タイミングベルト9が掛け渡されている。この構成により、駆動モータ6の回転駆動力がタイミングベルト9を介してキャリッジ2に伝達され、駆動モータ6が正逆転することによりキャリッジ2が往復移動される。
【0011】
記録ヘッド1の下方には、転写シートを搬送する搬送ベルト11が設けられている。ベルトコンベヤ方式の搬送ベルト11は図示しない駆動手段によって走行駆動され、図2及び図3に示す矢印方向に転写シートを搬送する。転写シートの搬送時に記録ヘッド1からインクを吐出しつつ駆動モータ6の作動によりキャリッジ2が主走査方向に往復移動されることにより、転写シート上に所望の画像が形成される。
キャリッジ2の往復移動時において、ガイドロッド3によって移動自在に支持されたキャリッジ2に設けられた摺動部材5がガイドレール4に対して摺動し、転写シートに対する記録ヘッド1の姿勢が保持される。このように、本実施形態では記録ヘッド1及びキャリッジ2の移動及び姿勢を保持するため、ガイドロッド3及びガイドレール4を用いている。すなわち、ガイドロッド3でキャリッジ2を主走査方向に案内し、ガイドロッド3に対するキャリッジ2の姿勢をガイドレール4で規定している。なお、ガイドロッドを用いずに、ガイドレールのみでキャリッジ2の主走査方向への案内と姿勢保持とを行う構成を採用してもよい。
【0012】
図4は従来用いられている摺動部材5を示しており、図5は摺動部材5とガイドレール4との摺動状態を示している。図4において摺動部材5は、正面視T字形状を呈しており、図4における上面がガイドレール4との摺動面5aを、図4における下部がキャリッジ2に取り付けられる取付部5bをそれぞれ示している。図5においてガイドレール4は、その上面に摺動面5aと摺動するガイド面4aを有している。
図4及び図5に示すように、摺動部材5としては、接触相手のガイドレール4のガイド面4aとの平面に合わせて及び加工性を容易化するため、摺動面5aとして平面形状を呈するものが多用されている。しかしこの構成では、摺動面5aがガイド面4aと平面で接触しているため、平面同士が常時接触し続けること及び摺動面5aの全域で摩擦が発生するため、摩耗が進み易いという問題点があった。
【0013】
そこで図6に示すように、摺動部材5に代えて円柱形状の摺動面13aを有する摺動部材13、あるいは球形状の摺動面14aを有する摺動部材14を用いる技術が知られている。各摺動部材13,14はそれぞれ中心軸13b,14bを有しており、図7に示すようにキャリッジ2に設けられた支持部材2aに中心軸13b,14bをそれぞれ回転自在に支持される。または、中心軸13b,14bを備えず、図8に示すようにキャリッジ2に設けられた支持部材2bに、摺動面13a,14aを直接それぞれ回転自在に支持される。図8に示す構成では中心軸13b,14bを省略でき、構成を簡易化できる。
【0014】
図7及び図8に示した構成では、ガイド面4aに対して摺動面13a,14aを線接触あるいは点接触させることができ、従来の面接触に比して接触面積を減らすことにより摩耗を軽減することができる。また、円柱形状や球形状は自由に転動できるので、ガイド面4aとの接触位置を適宜変更可能であるため、摺動面が平面の場合に比してガイド面4aとの摩擦発生箇所を適宜変更でき、摩耗量を低減することができる。
しかし、図7及び図8に示した構成では、円柱形状の摺動面13aあるいは球形状の摺動面14aとガイド面4aとの接触状態が、画像形成装置の初期から経時変化して回転傾向が変化する。これにより、摺動面13a,14aについて偏りなく平均的に摩耗が発生せず、摺動面13a,14aに不規則に摩耗が発生して、部分的に摩耗量の偏りが発生してしまうという問題点があった。
このような問題点を解消する本発明の構成を以下に説明する。
【0015】
図9(a)(b)(c)(d)は、摺動部材5,13,14に代えて、本発明の第1の実施形態で用いられる摺動部材15A,15B,15C,15Dをそれぞれ示している。以下、摺動部材15A,15B,15C,15Dをまとめて摺動部材15という場合がある。
摺動部材15Aは、外周面に摺動面15aを備えた円筒形状あるいは球形状を呈する回転部としての回転部材15bと、回転部材15bを回転自在に支持する中心軸15cとを有しており、摺動部材13,14と同様にキャリッジ2に設けられた支持部材2aに中心軸15cを回転自在に支持される。また中心軸15cには、その外周部に他の外周部より突出した突起部を有する外力入力部としての被係合部材15Adが回転自在に取り付けられている。被係合部材15Adは、自身が回転した際に回転部材15bを回転させ、回転部材15bが回転した際に空転可能となるように構成されている。
【0016】
摺動部材15A,15B,15C,15Dは、それぞれ被係合部材15Ad,15Bd,15Cd,15Ddの形状が異なる点を除いて、それぞれ同様に構成されている。
被係合部材15Adは、突条状の突起部15Aeを複数個有する、いわゆる歯車形状を呈している。被係合部材15Bdは、一方向に傾斜した爪状の突起部15Beを複数個有する形状を呈している。被係合部材15Cdは、山型状の突起部15Ceを複数個有する形状を呈している。被係合部材15Ddは、カム形状の突起部15Deを長径部として有する形状を呈している。
被係合部材15Ad,15Bd,15Cdは、突起部15Ae,15Be,15Ceをそれぞれ複数個ずつ有する構成としたが、少なくとも一つ以上形成されていればよい。また、被係合部材の形状はこれ等の形状に限定されず、その外周部に他の外周部より突出した突起部を有する形状であれば、どのような形状でもよい。
【0017】
図10に示すように、ガイドレール4のガイド面4a上には外力供給部材としての係合部材16が設けられている。係合部材16は、キャリッジ2の移動に伴いガイド面4a上を摺動部材15が転動した場合に、移動してきた被係合部材15Ad,15Bd,15Cd,15Ddの突起部15Ae,15Be,15Ce,15Deと接触可能な位置に配置されている。本実施形態では、図10において両端に位置する摺動部材15Aと対応する位置に係合部材16がそれぞれ配置されているが、係合部材16はキャリッジ2の移動範囲内に少なくとも一つ設けられていればよく、端部に配置せずともよい。
【0018】
このように、キャリッジ2の移動に伴う摺動部材15の移動範囲内に、被係合部材15Ad,15Bd,15Cd,15Ddと接触可能な係合部材16を配置することにより、キャリッジ2の移動に伴い転動する摺動部材15の回転部材15bを強制的に回転させることができる。
これにより、回転部材15bの転動による変位とは異なる変位量で摺動面15aを変位させることができ、キャリッジ2の移動時に回転部材15bが十分に転動しない場合においても、強制的に摺動面15aの変位を促すことができる。この結果、回転部材15bの特定箇所のみが摺動するという状態を回避でき、摺動面15aに偏りなく平均的に摩耗を生じさせることができ、回転部材15bの転動のみで摺動面15aを変位させた場合に比して摺動部材15の長寿命化を図ることができる。
なお、図10に示す構成では係合部材16に接触しない位置に摺動部材15B,15Cを配置しているが、この位置には摺動部材13,14のように被係合部材15Ad,15Bd,15Cd,15Ddを有していない摺動部材を配置してもよい。
【0019】
図11は、第1の実施形態の変形例を示している。この変形例は、係合部材16に代えて山型状の突起部を有する外力供給部材としての係合部材17を用いる点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
このような構成とすることにより、被係合部材15Ad,15Bd,15Cd,15Ddと係合部材17とが接触した際の摺動部材15の回転による摺動面15aの変位量を適宜調節することができ、摩耗量や摩耗方法を制御することができる。なお、係合部材17の形状は山形状の突起部には限定されず、他の爪状や突条からなる突起部を有する形状であってもよい。
【0020】
第1の実施形態で示したカム形状の突起部15Deを長径部として有する形状を呈した摺動部材15Dは、他の摺動部材15A,15B,15Cに比して、複雑な形状の突起部を備える必要がなく、コストダウンを図ることができる。また、他の突起部に比して破損や摩擦面の劣化に起因する回転運動の機能低下が少なく、回転部材15Dbの変位を確実に行うことができる。
また、第1の実施形態において、中心軸15cと被係合部材15Ad,15Bd,15Cd,15Ddとの間にワンウェイクラッチを設ける構成としてもよい。この構成により、被係合部材15Ad,15Bd,15Cd,15Ddが係合部材16,17と接触した際以外の摺動部材15の転動時に被係合部材15Ad,15Bd,15Cd,15Ddが回転しないため、被係合部材15Ad,15Bd,15Cd,15Ddの破損を防止できる。
また、第1の実施形態では、図10に示すように両端に配置された摺動部材15に対応して係合部材16を配置し、キャリッジ2が移動限界まで移動した際に被係合部材15Ad,15Bd,15Cd,15Ddが係合部材16と接触する構成を採用いている。この構成により、主走査方向におけるキャリッジ2の移動範囲内に係合部材16を配置する必要がなく、簡単な構成で強制的に摺動面15aの変位を促すことができる。
【0021】
図12は、本発明の第2の実施形態を示している。この第2の実施形態は、上述した第1の実施形態と比較すると、摺動部材15に代えて摺動部材18を、係合部材16,17に代えて係合部材19をそれぞれ用いる点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
摺動部材18は、外周面に摺動面18aを備えた円筒形状あるいは球形状を呈する回転部としての回転部材18bと、回転部材18bを回転自在に支持する中心軸18cとを有しており、摺動部材13,14,15と同様にキャリッジ2に設けられた支持部材2aに中心軸18cを回転自在に支持される。また中心軸18cには、少なくともその外周部に被接触部である高摩擦抵抗部18eを有する、弾性部材からなる外力入力部としての被係合部材18dが回転自在に取り付けられている。被係合部材18dは、自身が回転した際に回転部材18bを回転させ、回転部材18bが回転した際に空転可能となるように構成されている。
【0022】
ガイドレール4のガイド面4a上には、接触部材19が設けられている。剛性を有する板状部材からなる接触部材19は、キャリッジ2の移動に伴いガイド面4a上を摺動部材18が転動した場合に、移動してきた被係合部材18dの高摩擦抵抗部18eと接触可能な位置に配置されている。本実施形態では、主走査方向の両端に位置する摺動部材18と対応する位置に接触部材19がそれぞれ配置されているが、接触部材19はキャリッジ2の移動範囲内に少なくとも一つ設けられていればよく、端部に配置せずともよい。
本実施形態では、被係合部材18dの表面に高摩擦抵抗部18eを設ける構成としたが、接触部材19の表面に高摩擦抵抗部を設ける構成としてもよい。高摩擦抵抗部は、被係合部材18dまたは接触部材19の少なくとも何れか一方に設けられる。
【0023】
このように、キャリッジ2の移動に伴う摺動部材18の移動範囲内に、被係合部材18dと接触可能な接触部材19を配置することにより、キャリッジ2の移動に伴い転動する摺動部材18の回転部材18bを強制的に回転させることができる。これにより、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、第2の実施形態において、中心軸18cと被係合部材18dとの間にワンウェイクラッチを設ける構成としてもよい。この構成により、被係合部材18dが接触部材19と接触した際以外の摺動部材18の転動時に被係合部材18dが回転しないため、被係合部材18dの破損を防止できる。
また、第2の実施形態では、両端に配置された摺動部材18に対応して接触部材19を配置し、キャリッジ2が移動限界まで移動した際に被係合部材18dが接触部材19と接触する構成を採用いている。この構成により、主走査方向におけるキャリッジ2の移動範囲内に接触部材19を配置する必要がなく、簡単な構成で強制的に摺動面18aの変位を促すことができる。
【0024】
上述した各実施形態では、画像形成時に往復移動されるキャリッジ2の往復動作に応じて摺動部材15,18の回転部材15b、18bを回転させて摺動面15a,18aを変位させる構成を示した。しかし、この構成に代えて、画像形成装置に画像形成枚数を計測する計測手段を設け、この計測手段の計測数に応じて、すなわち計測数が所定回数に達した際に回転部材15b、18bを回転させて摺動面15a,18aを変位させる構成を採用してもよい。この場合には、画像形成時にキャリッジ2が往復移動する通常移動範囲内には係合部材16,17及び接触部材19を配置せず、回復動作等によってキャリッジ2が移動する、通常移動範囲を超えた特別移動範囲内に係合部材16,17及び接触部材19を配置する。そして、計測数が所定回数に達した際にキャリッジ2を特別移動範囲で移動させ、係合部材16,17及び接触部材19により回転部材15b、18bを回転させて摺動面15a,18aを変位させる。
この構成によれば、画像形成枚数に応じて摺動面15a,18aを変位させるので、摺動部材15,18の特定箇所または特定領域を優先的に摩耗させることができる。そして、指定の画像形成枚数に到達した場合に摺動面15a,18aを摩耗していない箇所または領域に変更できるので、指定の画像形成枚数後から摩耗がない初期状態の摺動面15a,18aを用いて画像形成動作を再開することができる。
【0025】
次に、本発明に係る画像形成装置であるインクジェット記録装置の一例を図13及び図14に基づいて説明する。
インクジェット記録装置である液滴吐出装置400はシリアル型画像形成装置であり、主走査移動機構493によってキャリッジ2が主走査方向に向けて往復移動する。主走査移動機構493は、ガイド部材401、主走査モータ405、タイミングベルト408等を有している。ガイド部材401は左右の側板491A,491Bに掛け渡されており、キャリッジ2を移動可能に保持している。キャリッジ2は、駆動プーリ406と従動プーリ407との間に掛け渡されたタイミングベルト408を介して、主走査モータ405の駆動力を伝達されて主走査方向に往復移動される。
【0026】
キャリッジ2には、液滴吐出ヘッドである記録ヘッド1及びヘッドタンク441を一体的に有する液滴吐出ユニット440が搭載されている。ここで記録ヘッド1は、例えばイエロ(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色の液滴を吐出する。また記録ヘッド1は、複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、液滴吐出方向を下方とした状態で装着されている。記録ヘッド1は、図示しない液体循環装置と接続されており、記録ヘッド1には所望の色の液体が循環供給される。
【0027】
液滴吐出装置400は、被記録媒体である用紙410を搬送する搬送機構495を備えている。搬送機構495は、搬送手段である搬送ベルト412、搬送ベルト412を駆動する副走査モータ416を有している。無端状ベルトである搬送ベルト412は搬送ローラ413とテンションローラ414との間に掛け渡されており、用紙410を吸着して液滴吐出ヘッド2に対向する位置で搬送する。吸着は、静電吸着あるいはエア吸引等によって実施される。搬送ベルト412は、副走査モータ416の駆動力をタイミングベルト417及びタイミングプーリ418を介して伝達されることにより、副走査方向に周回移動される。
【0028】
キャリッジ403の主走査方向の一方側であって搬送ベルト412の側方には、記録ヘッド1の維持回復を行う維持回復機構420が配置されている。維持回復機構420は、例えば記録ヘッド1のノズル面をキャッピングするキャップ部材421、ノズル面を払拭するワイパ部材422等で構成されている。また、主走査移動機構493、維持回復機構420、搬送機構495は、側板491A,491B、背板491Cを含む筐体に取り付けられている。
上述した構成の液滴吐出装置400では、用紙410が搬送ベルト412によって吸着され、搬送ベルト412の周回移動により用紙410が副走査方向に搬送される。このとき、キャリッジ2を主走査方向に移動させつつ画像信号に応じて記録ヘッド1を駆動することにより、停止している用紙410に液滴を吐出して画像を形成する。
【0029】
次に、上述した液滴吐出ユニット440を図15に基づいて説明する。
液滴吐出ユニット440は、液滴吐出装置400を構成している各部材のうち、各側板491A,491B及び背板491Cで構成される筐体部分と、主走査移動機構493、キャリッジ2、記録ヘッド1等によって構成されている。
なお、この液滴吐出ユニット440の例えば側板491Bに、上述した維持回復機構420をさらに取り付けた液滴吐出ユニットを構成することも可能である。
【0030】
次に、本発明の一実施形態に係る液滴吐出ユニットの他の例を、図16に基づいて説明する。
図16に示す液滴吐出ユニット450は、流路部品444が取り付けられた記録ヘッド1と、流路部品444に接続されたチューブ456を有している。流路部品444はカバー442の内部に配置されており、流路部品444の上部には記録ヘッド1と電気的接続を行うコネクタ443が設けられている。なお、流路部品444に代えてヘッドタンク441を含む構成も可能である。
【0031】
上述した記録ヘッド1を含む、液滴吐出ユニット440,450、及び液滴吐出装置400では、上述した各実施形態における作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
本発明において、使用される液体はヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく特に限定されないが、常温・常圧下において、または加熱・冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やタンパク質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、これ等を含む溶液や懸濁液やエマルション等である。これ等は、例えばインクジェット用インク、表面処理液、三次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
液滴を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体等の電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極とからなる静電アクチュエータ等を使用するものが含まれる。
【0032】
また「液滴吐出ヘッド」は、使用する圧力発生手段が限定されるものではない。例えば、上述したような圧電アクチュエータ(積層型圧電素子を使用するものでもよい)以外にも、発熱抵抗体等の電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータ等を使用するものでもよい。
【0033】
「液滴吐出ユニット」は、液滴吐出ヘッドに機能部品、機構が一体化したものであり、液滴の吐出に関連する部品の集合体が含まれる。例えば「液滴吐出ユニット」は、ヘッドタンク、キャリッジ、供給機構、維持回復機構、主走査移動機構、液体循環装置の構成の少なくとも一つを液滴吐出ヘッドと組み合わせたもの等が含まれる。
ここで一体化とは、例えば液滴吐出ヘッドと機能部品や機構が、締結、接着、係合等によって互いに固定されているもの、一方が他方に対して移動可能に保持されているものを含む。また、液滴吐出ヘッドと機能部品や機構が互いに着脱可能であってもよい。
【0034】
液滴吐出ユニットとして、液滴吐出ヘッドとヘッドタンクとが一体化されているもの、両者がチューブ等で互いに接続されて一体化されているものがある。ここで、これ等の液滴吐出ユニットの液滴吐出ヘッドとヘッドタンクとの間に、フィルタを含むユニットを追加することも可能である。
また液滴吐出ユニットとして、液滴吐出ヘッドとキャリッジとが一体化されているもの、液滴吐出ヘッドとキャリッジと主走査移動機構とが一体化されているものがある。また液滴吐出ユニットとして、液滴吐出ヘッドを走査移動機構の一部を構成するガイド部材に移動可能に保持させ、液滴吐出ヘッドと走査移動機構とが一体化されているものがある。
【0035】
液滴吐出ユニットとして、液滴吐出ヘッドが取り付けられたキャリッジに維持回復機構の一部であるキャップ部材を固定させて、液滴吐出ヘッドとキャリッジと維持回復機構とが一体化されているものがある。また液滴吐出ユニットとして、ヘッドタンクまたは流路部品が取り付けられた液滴吐出ヘッドにチューブが接続され、液滴吐出ヘッドと供給機構とが一体化されているものがある。このチューブを介して、液体貯留源の液体が液滴吐出ヘッドに供給される。
主走査移動機構は、ガイド部材単体も含むものとする。供給機構は、チューブ単体及び装填部単体も含むものとする。
【0036】
本発明では、液滴吐出ユニットについて液滴吐出ヘッドとの組み合わせで説明しているが、液滴吐出ユニットには上述した液滴吐出ヘッドを含むヘッドモジュールやヘッドユニットと上述したような機能部品や機構が一体化されたものも含まれる。
液滴吐出装置には、液滴吐出ヘッド、液滴吐出ユニット、ヘッドモジュール、ヘッドユニット等を備え、液滴吐出ヘッドを駆動させて液滴を吐出させる装置が含まれる。液滴吐出装置には、液滴が付着可能なものに対して液滴を吐出することが可能な装置だけではなく、液滴を気体中や液体中に向けて吐出する装置も含まれる。
【0037】
液滴吐出装置は、液滴が付着可能なものの給送、搬送、排紙に関わる手段、その他の前処理装置や後処理装置等にも含むことができる。
例えば液滴吐出装置としては、インクを吐出させて被記録媒体に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出する立体造形装置(三次元造形装置)が挙げられる。
また液滴吐出装置は、吐出された液滴によって文字や図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体では意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
【0038】
上述した液滴が付着可能なものとは、液滴が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するものや付着して浸透するもの等を意味する。具体例としては、用紙、フィルム、布等の被記録媒体、電子基板、圧電素子等の電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セル等の媒体が挙げられ、特に限定しない限り液滴が付着する全てのものが含まれる。
液滴が付着可能なものの材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等、液滴が一時的でも付着可能であれば、どのような材質のものであってもよい。
【0039】
液滴吐出装置には、液滴吐出ヘッドと液滴が付着可能なものとが相対的に移動する構成を含むが、移動する対象は何れか一方には限定されない。具体例としては、液滴吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液滴吐出ヘッドを移動させないライン型装置が共に含まれる。
また、液滴吐出装置としては他にも、用紙の表面を改質する等の目的で用紙の表面に処理液を塗布するために用紙表面に対して処理液を吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液を、ノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置等が挙げられる。
【0040】
本発明の態様は、例えば以下の通りである。
[1]記録媒体にインクを吐出して画像を形成する記録ヘッドを備え、前記記録媒体の幅方向である主走査方向に移動自在なキャリッジと、前記キャリッジの移動を案内するガイドレールと、前記キャリッジに取り付けられ、前記ガイドレールと摺動可能に設けられた複数の摺動部材と、を備えた画像形成装置において、前記摺動部材の少なくとも一つは、円形状を呈し前記ガイドレールと接触する回転自在な回転部と、前記回転部と一体的に回転自在に設けられた外力入力部とを有し、前記ガイドレールは、前記回転部が接触するガイド面と、前記摺動部材の移動に伴い前記外力入力部に接触可能であり、接触により前記外力入力部を回転させて前記ガイド面に対する前記回転部の位相を変位させる外力供給部材とを有する画像形成装置である。
[2]前記外力入力部は、爪形状、爪車形状、歯車形状、カム形状であることを特徴とする[1]に記載の画像形成装置である。
[3]前記外力入力部は、前記外力供給部に接触した際に摩擦力により回転することを特徴とする[1]に記載の画像形成装置である。
[4]前記外力入力部は、一方向にのみ回転可能であることを特徴とする[1]ないし[3]の何れか一つに記載の画像形成装置である。
[5]前記外力入力部と前記外力供給部との接触は、前記キャリッジが移動限界まで移動した際に行われることを特徴とする[1]ないし[4]の何れか一つに記載の画像形成装置である。
[6]画像形成枚数を計測する計測手段を有し、前記計測手段の計測数に応じて前記外力入力部を回転させることを特徴とする[1]ないし[5]の何れか一つに記載の画像形成装置である。
【0041】
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定しない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を例示したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0042】
1 記録ヘッド
2 キャリッジ
4 ガイドレール
4a ガイド面
15A,15B,15C,15D,18 摺動部材
15b,18b 回転部(回転部材)
15Ad,15Bd,15Cd,15Dd,18d 外力入力部(被係合部材)
15Ae,15Be,15Ce,15De 突起部
16,17 外力供給部材(係合部材)
18e 被接触部(高摩擦抵抗部)
19 接触部材
400 画像形成装置(液滴吐出装置)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0043】
【特許文献1】特開2008-137231号公報
【特許文献2】特表2011-516315号公報
【特許文献3】特開平11-138848号公報
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