IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社リコーの特許一覧

特開2023-162118出力装置、出力方法、プログラム及び情報処理システム
<>
  • 特開-出力装置、出力方法、プログラム及び情報処理システム 図1
  • 特開-出力装置、出力方法、プログラム及び情報処理システム 図2
  • 特開-出力装置、出力方法、プログラム及び情報処理システム 図3
  • 特開-出力装置、出力方法、プログラム及び情報処理システム 図4
  • 特開-出力装置、出力方法、プログラム及び情報処理システム 図5
  • 特開-出力装置、出力方法、プログラム及び情報処理システム 図6
  • 特開-出力装置、出力方法、プログラム及び情報処理システム 図7
  • 特開-出力装置、出力方法、プログラム及び情報処理システム 図8
  • 特開-出力装置、出力方法、プログラム及び情報処理システム 図9
  • 特開-出力装置、出力方法、プログラム及び情報処理システム 図10
  • 特開-出力装置、出力方法、プログラム及び情報処理システム 図11
  • 特開-出力装置、出力方法、プログラム及び情報処理システム 図12
  • 特開-出力装置、出力方法、プログラム及び情報処理システム 図13
  • 特開-出力装置、出力方法、プログラム及び情報処理システム 図14
  • 特開-出力装置、出力方法、プログラム及び情報処理システム 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023162118
(43)【公開日】2023-11-08
(54)【発明の名称】出力装置、出力方法、プログラム及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20231031BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20231031BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20231031BHJP
【FI】
H04N1/00 127A
G06F3/12 367
G06F3/12 304
G06F3/12 392
H04N1/00 127B
B41J29/38 201
B41J29/38 203
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023041290
(22)【出願日】2023-03-15
(31)【優先権主張番号】P 2022072245
(32)【優先日】2022-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一
(72)【発明者】
【氏名】韓 暁峰
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061HJ06
2C061HJ08
2C061HN05
2C061HN15
2C061HP00
5C062AA05
5C062AA37
5C062AA38
5C062AB22
5C062AB38
5C062AB40
5C062AB46
5C062AC04
5C062AC38
5C062AC58
5C062AE16
(57)【要約】
【課題】電子データの出力方法をユーザに選ばせる出力装置を提供すること。
【解決手段】電子データをサービス提供システムから受信し、電子データを出力する出力装置であって、ユーザのユーザ端末から出力装置の利用にかかる設定情報を受信する情報受信部と、設定情報に基づいて、電子データをサービス提供システムから受信して出力するか、又は電子データの一覧情報をサービス提供システムから受信し、一覧情報からユーザが選択した電子データを出力するか、を制御する出力制御部と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子データをサービス提供システムから受信し、前記電子データを出力する出力装置であって、
ユーザのユーザ端末から前記出力装置の利用にかかる設定情報を受信する情報受信部と、
前記設定情報に基づいて、前記電子データを前記サービス提供システムから受信して出力するか、又は前記電子データの一覧情報を前記サービス提供システムから受信し、前記一覧情報から前記ユーザが選択した前記電子データを出力するか、を制御する出力制御部と、
を有する出力装置。
【請求項2】
前記出力制御部は、前記設定情報に含まれる自動出力要否を示す情報に従って、前記電子データを前記サービス提供システムから受信して出力するか、又は前記電子データの一覧情報を前記サービス提供システムから受信し、前記一覧情報から前記ユーザが選択した前記電子データを出力するか、を制御する
請求項1記載の出力装置。
【請求項3】
前記出力制御部は、前記設定情報に含まれる自動出力要否を示す情報に従って、前記電子データを前記サービス提供システムから受信して出力する場合に、前記電子データのうち、出力予約されている前記電子データを自動出力するように制御を行う
請求項1又は2記載の出力装置。
【請求項4】
前記出力制御部は、前記設定情報に含まれる自動ダウンロード要否を示す情報に従って、前記電子データの一覧情報を自動ダウンロードにより受信するか否かを制御する
請求項1又は2記載の出力装置。
【請求項5】
前記出力制御部は、前記電子データの一覧情報を自動ダウンロードにより受信しない場合に、前記ユーザが前記出力装置に搭載された出力アプリケーションを起動した後で、前記電子データの一覧情報を受信するように制御を行う
請求項4記載の出力装置。
【請求項6】
前記情報受信部は、前記ユーザ端末から近距離無線通信により前記出力装置の利用開始時に必要な情報を受信する
請求項1又は2記載の出力装置。
【請求項7】
前記情報受信部は、前記ユーザが所持する記録媒体から前記出力装置の利用開始時に必要な情報を受信する
請求項1又は2記載の出力装置。
【請求項8】
前記電子データは印刷ジョブである
請求項1又は2記載の出力装置。
【請求項9】
電子データをサービス提供システムから受信し、前記電子データを出力する出力装置が行う出力方法であって、
ユーザのユーザ端末から前記出力装置の利用にかかる設定情報を受信する情報受信手順と、
前記設定情報に基づいて、前記電子データを前記サービス提供システムから受信して出力するか、又は前記電子データの一覧情報を前記サービス提供システムから受信し、前記一覧情報から前記ユーザが選択した前記電子データを出力するか、を制御する出力制御手順と、
を有する出力方法。
【請求項10】
電子データをサービス提供システムから受信し、前記電子データを出力する出力装置に、
ユーザのユーザ端末から前記出力装置の利用にかかる設定情報を受信する情報受信手順、
前記設定情報に基づいて、前記電子データを前記サービス提供システムから受信して出力するか、又は前記電子データの一覧情報を前記サービス提供システムから受信し、前記一覧情報から前記ユーザが選択した前記電子データを出力するか、を制御する出力制御手順、
を実行させるためのプログラム。
【請求項11】
ユーザが操作するユーザ端末と、電子データを記憶するサービス提供システムと、前記サービス提供システムから前記電子データを受信して出力する出力装置と、を有する情報処理システムであって、
前記ユーザ端末は、
前記出力装置の利用開始時に必要な情報を前記出力装置に送信する情報送信部、
を有し、
前記出力装置は、
前記ユーザ端末から前記出力装置の利用にかかる設定情報を受信する情報受信部と、
前記設定情報に基づいて、前記電子データを前記サービス提供システムから受信して出力するか、又は前記電子データの一覧情報を前記サービス提供システムから受信し、前記一覧情報から前記ユーザが選択した前記電子データを出力するか、を制御する出力制御部と、
を有する
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出力装置、出力方法、プログラム及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが操作する情報処理装置から電子データをネットワーク上の出力システムに送信しておき、ユーザが任意の出力装置から出力システムの電子データをダウンロードして印刷するプルプリントサービス(ロケーションフリー印刷、セキュア印刷等ともいう)が知られている。また、出力システムに登録した電子データをユーザが容易に指定できる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、サーバが情報処理装置に発行した一時コードを、ユーザが出力装置に入力すると、出力装置が一時コードをサーバに送信して、電子データをサーバから受信して印刷するシステムが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術では、出力装置での電子データの出力の際に、出力する電子データをユーザが操作する情報処理装置において選択したいユーザのニーズと、出力する電子データを出力装置において選択したいというユーザのニーズに対応できなかった。
【0005】
本発明の一実施形態は、電子データの出力方法をユーザに選ばせる出力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態は、電子データをサービス提供システムから受信し、前記電子データを出力する出力装置であって、ユーザのユーザ端末から前記出力装置の利用にかかる設定情報を受信する情報受信部と、前記設定情報に基づいて、前記電子データを前記サービス提供システムから受信して出力するか、又は前記電子データの一覧情報を前記サービス提供システムから受信し、前記一覧情報から前記ユーザが選択した前記電子データを出力するか、を制御する出力制御部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、電子データの出力方法をユーザに選ばせる出力装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る情報処理システムの概略的な動作を説明するための一例の図である。
図2】本実施形態に係る情報処理システムの概略的な動作を説明するための一例の図である。
図3】本実施形態に係る情報処理システムの一例のシステム構成図である。
図4】ユーザ端末の一例のハードウェア構成図である。
図5】サービス提供システムの一例のハードウェア構成図である。
図6】出力装置の一例のハードウェア構成図である。
図7】本実施形態に係る情報処理システムの一例の機能図の一例である。
図8】印刷ジョブ記憶部に記憶されている印刷ジョブの遷移例を説明するための図である。
図9】印刷ジョブ記憶部に記憶されている印刷ジョブの遷移例を説明するための図である。
図10】印刷ジョブを登録する手順の一例を示すシーケンス図である。
図11】印刷予約を行う手順の一例を示すシーケンス図である。
図12】印刷予約を行う手順の一例を示すシーケンス図である。
図13】印刷ジョブの自動出力を行う手順の一例を示すシーケンス図である。
図14】印刷ジョブの手動出力を行う手順の一例を示すシーケンス図である。
図15】起動された印刷アプリの一例の画面イメージである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の各実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
【0010】
[第一の実施形態]
<本実施形態の情報処理システムの概略>
図1及び図2は本実施形態に係る情報処理システムの概略的な動作を説明するための一例の図である。
【0011】
ステップS1において、ユーザはユーザ端末10で動作するクライアントアプリ19にユーザ識別情報の一例であるユーザID及びパスワードを入力し、サービス提供システム50にログインする。ユーザIDはメールアドレス等であってもよい。サービス提供システム50で動作する認証サービス51はユーザ端末10を操作するユーザを認証する。
【0012】
ステップS2においてクライアントアプリ19はユーザIDに対応付けてUUID(Universally Unique Identifier)をサービス提供システム50に登録する。UUIDはソフトウェア上で一意に識別するための128ビットの文字列である。
【0013】
ステップS3においてユーザ端末10は印刷ジョブをサービス提供システム50に登録する。印刷ジョブの登録はPC(Personal Computer)又はスマートフォンなどのユーザ端末10の何れでも可能である。印刷ジョブは、ユーザIDに対応付けて登録される。
【0014】
ステップS4においてクライアントアプリ19は印刷ジョブ一覧をサービス提供システム50のプリンタジョブ管理サービス52に要求する。プリンタジョブ管理サービス52はユーザIDに対応付けられている印刷ジョブ一覧をクライアントアプリ19に送信する。
【0015】
ステップS5においてユーザは受信した印刷ジョブ一覧から印刷したい印刷ジョブを選択する。クライアントアプリ19はユーザが選択した印刷ジョブの識別情報をプリンタジョブ管理サービス52に送信する。例えば図1は印刷ジョブ「a.doc」を印刷予約した場合を一例として示している。プリンタジョブ管理サービス52は、後述する印刷ジョブ記憶部の印刷ジョブ「a.doc」の印刷予約列を「false→true」に更新する。ユーザは出力装置30に触れずに、ユーザ端末10で印刷ジョブの印刷予約を行うことができるので、出力装置30を操作する回数を減すことができる。
【0016】
ステップS6において、ユーザは出力装置30の近距離無線通信モジュールにユーザ端末10をかざす。クライアントアプリ19はUUID、自動出力要否パラメータ、及び印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータを送信することで出力装置30に印刷要求を行う。自動出力要否パラメータ及び印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータの詳細は後述する。
【0017】
ステップS7において、出力装置30はUUIDと機器認証チケットを使用して、認証サービス51に対し認証要求する。ここでは認証が成功したものとする。自動出力要否パラメータが「true」の場合、プリンタジョブ管理サービス52はステップS8において、UUIDに対応付けられたユーザの印刷ジョブのうち、印刷予約列が「true」の印刷ジョブ(印刷予約指定された印刷ジョブ)の印刷ジョブ一覧を出力装置30に送信する。図1ではプリンタジョブ管理サービス52が印刷ジョブ「a.doc」を含む印刷ジョブ一覧を出力装置30に送信する。
【0018】
ステップS9において、出力装置30はステップS8で受信した印刷ジョブ一覧の印刷ジョブの数だけ、印刷ジョブIDを使用して印刷ジョブを取得し、印刷を行う。例えば図1は印刷ジョブ「a.doc」を取得した出力装置30が印刷を行う。なお、プリンタジョブ管理サービス52は印刷が完了した印刷ジョブの印刷予約列を「true→false」に変更する。
【0019】
本実施形態の情報処理システム1は、予め印刷ジョブの印刷予約をサービス提供システム50に登録しておくことにより、ユーザが出力装置30に触れなくても、サービス提供システム50に登録した印刷ジョブを出力装置30から印刷できる。
【0020】
図1は、ユーザ端末10又は社員証などの記録媒体をユーザが出力装置30の近距離無線通信モジュールにかざすことで、UUIDを出力装置30に送信し、印刷予約指定しておいた印刷ジョブを自動的に印刷する例である。
【0021】
図2は、ユーザ端末10又は社員証などの記録媒体をユーザが出力装置30の近距離無線通信モジュールにかざすことで、UUIDを出力装置30に送信し、ユーザと対応付いた印刷ジョブ一覧を取得し、印刷ジョブ一覧からユーザに手動で選択された印刷ジョブを印刷する例である。なお、図1と同様な処理については適宜説明を省略する。
【0022】
ステップS11において、ユーザはユーザ端末10で動作するクライアントアプリ19にユーザ識別情報の一例であるユーザID及びパスワードを入力し、サービス提供システム50にログインする。サービス提供システム50で動作する認証サービス51はユーザ端末10を操作するユーザを認証する。
【0023】
ステップS12においてクライアントアプリ19は、ユーザIDに対応付けてUUIDをサービス提供システム50に登録する。ステップS13においてユーザ端末10は印刷ジョブをサービス提供システム50に登録する。
【0024】
ステップS14において、ユーザは出力装置30の近距離無線通信モジュールにユーザ端末10をかざす。クライアントアプリ19はUUID、自動出力要否パラメータ、及び印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータを送信することで出力装置30に印刷要求を行う。
【0025】
ステップS15において、出力装置30はUUIDと機器認証チケットを使用して、認証サービス51に対し認証要求する。ここでは認証が成功したものとする。自動出力要否パラメータが「false」の場合、プリンタジョブ管理サービス52はステップS16において、UUIDに対応付けられたユーザの印刷ジョブ一覧を出力装置30に送信する。なお、プリンタジョブ管理サービス52から出力装置30への印刷ジョブ一覧の送信は、出力装置30に搭載された印刷アプリケーション(以下、印刷アプリと呼ぶ)を起動する前に行っても起動した後に行ってもよい。印刷アプリは出力アプリケーションの一例である。
【0026】
ステップS17において、出力装置30はステップS16で受信した印刷ジョブ一覧からユーザが選択した印刷ジョブの印刷ジョブIDを使用して印刷ジョブを取得し、印刷を行う。
【0027】
本実施形態の情報処理システム1は、予めサービス提供システム50に登録しておいた印刷ジョブ一覧を出力装置30が受信し、その印刷ジョブ一覧からユーザが選択した印刷ジョブを出力装置30から印刷できる。
【0028】
<用語について>
印刷ジョブはユーザと対応付いた電子データの一例である。電子データは出力装置30による出力の対象となるデータであればよい。電子データは、印刷ジョブ、ファイル、又は印刷データ等である。
【0029】
印刷ジョブとは印刷を要求された文書データを出力装置30が印刷する際の実行単位となるデータである。印刷ジョブには少なくとも文書データが含まれ、更に印刷設定が含まれる場合がある。印刷ジョブは、例えば画像形成装置が処理するジョブである。出力装置30が画像形成装置以外の機器であれば、ジョブは機器の機能に応じた名称となる。文書データには、文字、画像、図形、又は画像などが含まれる。
【0030】
UUIDは、ユーザ端末10を操作するユーザを識別できる情報である。ユーザ端末10を操作するユーザを識別できる情報は、社員証などのユーザが所持する記録媒体のICカード番号、ユーザ端末10のMACアドレス、固定のIPアドレス、SIM(Subscriber Identity Module Card)カードの情報、製造番号、又はシリアル番号などが用いられてもよい。
【0031】
認証トークンとはユーザの権限情報である。認証トークンはログインしたユーザの権限情報と対応付けられている。認証トークンはログインしたユーザの権限情報を有していてもよい。認証トークンはユーザの識別情報を有していてよい。
【0032】
<システム構成例>
図3は、本実施形態に係る情報処理システムの一例のシステム構成図である。情報処理システム1は、ユーザ端末10、サービス提供システム50、及び出力装置30を有する構成である。
【0033】
図3において、ユーザ端末10とサービス提供システム50とは、ネットワークN1を介して通信する。ネットワークN1は、3G,4G、5G、LTEなどの公衆回線を利用したネットワークである。公衆回線とは、不特定のユーザが物理的に同じ回線を共有して利用する回線であって、例えば携帯電話網又はPHS通信網が挙げられる。ユーザ端末10は、無線LANでアクセスポイントに接続し、インターネットを介してサービス提供システム50と通信してもよいし、有線で通信してもよい。
【0034】
ユーザ端末10と出力装置30とはネットワークN2を介して通信する。ネットワークN2は、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標)、又はBluetooth Low Energyなどの近距離無線通信を利用したネットワークである。なお、ネットワークN2は赤外線通信又は可視光通信などの比較的近距離で通信するネットワークであればよい。
【0035】
また、出力装置30とサービス提供システム50とは、ネットワークN3を介して通信する。ネットワークN3は、出力装置30とサービス提供システム50とが設置されている施設などに構築されているLAN、複数のLANを有するWAN、又はインターネット等が想定される。ネットワークN3は、出力装置30とサービス提供システム50とが通信できればよい。ネットワークN3は有線又は無線のどちらで構築されてもよく、有線と無線が組み合わされていてもよい。また、出力装置30は、公衆回線に接続してサービス提供システム50と通信してもよい。
【0036】
ユーザ端末10はコンピュータの機能を有する。ユーザ端末10はクライアントアプリが動作している。クライアントアプリは、印刷ジョブをサービス提供システム50に登録したり、印刷ジョブ一覧を取得して表示したり、する機能を有している。また、ユーザ端末10は、印刷ジョブを編集又は削除する機能を有していてよい。
【0037】
なお、ユーザ端末10は文書データの作成を支援したり、インターネット上からの取得を支援したりする一般的なアプリケーション(以下、単にアプリという)が動作していてもよい。また、ユーザ端末10で動作するクライアントアプリは、サービス提供システム50に蓄積されている印刷ジョブを出力装置30に印刷させる機能を有している。
【0038】
ユーザ端末10は、具体的には、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ウェアラブルPC(Personal Computer)、PCなどであるがこれらには限られない。
【0039】
サービス提供システム50は、例えばインターネット上の1台以上の情報処理装置により構成される。ネットワーク上の1台以上の情報処理装置は、サーバと呼ばれる場合がある。サーバは、コンピュータ及びソフトウェアが協働することにより、クライアントからの要求に対して情報や処理結果を提供する機能を実現する。
【0040】
サービス提供システム50はユーザ端末10から受信した印刷ジョブを蓄積し、出力装置30からの要求に応じて印刷ジョブを出力装置30に送信する。サービス提供システム50は1つ以上の情報処理装置を有する構成である。サービス提供システム50は、インターネット上に存在してもよいし、オンプレミスに存在してもよい。インターネット上に存在する場合、サービス提供システム50はクラウドコンピューティングに対応していてもよい。なお、クラウドとは特定のハードウェア資源を意図しない場合に用いられる用語である。サービス提供システム50は、クラウドシステム、サーバシステムなどと呼ばれる場合がある。
【0041】
サービス提供システム50は、印刷ジョブを保存するためのストレージを有する。ストレージは、インターネット上のディスクスペースをユーザに提供するサービスで使用されるストレージであってもよい。サービス提供システム50は、オンラインストレージと呼ばれる場合もある。サービス提供システム50は、一般ユーザも企業も利用することができる。オンラインストレージを利用する場合、企業は自社でファイルサーバ環境を構築する必要がなく、必要な分だけ容量を増減できる。
【0042】
出力装置30は、印刷ジョブを実行するプリンタ、画像形成装置、画像処理装置、複写機、複合機、又はMFP(Multi-function Peripheral/Product/Printer)等である。本実施形態に係る出力装置30はプリンタ機能を有していればよい。また、出力装置30はプリンタ機能以外の出力機能を有する機器であってもよい。出力装置30は、例えばプロジェクタ、HUD(Head Up Display)装置、電子黒板、デジタルサイネージである。出力装置30は、サービス提供システム50から取得した映像、文書、音楽などのデータを印刷ジョブなどのジョブに従って出力(印刷、表示、再生など)する。
【0043】
出力装置30は、産業機械、撮像装置、集音装置、医療機器、ネットワーク家電、自動車(Connected Car)、ノートPC、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ウェアラブルPC、又はデスクトップPC等であってもよい。
【0044】
<ハードウェア構成>
図4はユーザ端末の一例のハードウェア構成図である。ユーザ端末10は、CPU401、ROM402、RAM403、EEPROM404、CMOSセンサ405、撮像素子I/F406、加速度・方位センサ407、メディアI/F409、GPS受信部411を有する構成である。
【0045】
CPU401は、ユーザ端末10全体の動作を制御する。ROM402は、CPU401又はIPL等のCPU401の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。EEPROM404は、CPU401の制御にしたがって、ユーザ端末10用のプログラム(アプリ)等の各種データの読み出し又は書き込みを行う。
【0046】
CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ405は、CPU401の制御にしたがって被写体(主に自画像)を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。なお、CMOSセンサは、CCD(Charge Coupled Device)センサ等の撮像手段であってもよい。撮像素子I/F406は、CMOSセンサ405の駆動を制御する回路である。加速度・方位センサ407は、地磁気を検知する電子磁気コンパスやジャイロコンパス、加速度センサ等の各種センサである。
【0047】
メディアI/F409は、フラッシュメモリ等の記録メディア408に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。GPS受信部411は、GPS衛星からGPS信号を受信する。
【0048】
ユーザ端末10は、遠距離通信回路412、CMOSセンサ413、撮像素子I/F414、マイク415、スピーカ416、音入出力I/F417、ディスプレイ418、外部機器接続I/F(Interface)419、近距離通信回路420、近距離通信回路420のアンテナ420a、及びタッチパネル421を更に備えている。
【0049】
遠距離通信回路412はネットワークN1を介して他の機器と通信する回路である。CMOSセンサ413はCPU401の制御にしたがって被写体を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。撮像素子I/F414は、CMOSセンサ413の駆動を制御する回路である。
【0050】
マイク415は音を電気信号に変える内蔵型の回路である。スピーカ416は電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。音入出力I/F417はCPU401の制御にしたがってマイク415及びスピーカ416との間で音信号の入出力を処理する回路である。ディスプレイ418は被写体の画像や各種アイコン等を表示する液晶や有機EL(Electro Luminescence)などの表示手段の一種である。外部機器接続I/F419は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。
【0051】
近距離通信回路420は、NFC又はBluetooth等の通信回路である。タッチパネル421は、ユーザがディスプレイ418を押下することで、ユーザ端末10を操作する入力手段の一種である。
【0052】
ユーザ端末10はバスライン410を更に備えている。バスライン410は、図4に示されているCPU401等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0053】
図5はサービス提供システムの一例のハードウェア構成図である。図5のサービス提供システム50は、コンピュータによって構築された例を示している。図5のサービス提供システム50は、CPU501、ROM502、RAM503、HD504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、バスライン510、キーボード511、ポインティングデバイス512、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ514、及びメディアI/F516を有する構成である。
【0054】
CPU501はサービス提供システム50全体の動作を制御する。ROM502はIPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503はCPU501のワークエリアとして使用される。HD504はプログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ505はCPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。
【0055】
ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F508は各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F509は、ネットワークN1又はN3を利用してデータ通信を行うためのインターフェースである。サービス提供システム50はバスライン510を更に備えている。バスライン510は、図5に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0056】
キーボード511は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ514は着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW513に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RWはDVD-R等の光記憶媒体であってもよい。メディアI/F516はフラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
【0057】
図6は出力装置の一例のハードウェア構成図である。図6では出力装置30の一例である画像形成装置のハードウェア構成を示している。図6の出力装置30は、コントローラ910、近距離通信回路920、エンジン制御部930、操作パネル940、及びネットワークI/F950を備えている。
【0058】
図6のコントローラ910は、コンピュータの主要部であるCPU901、システムメモリ(MEM-P)902、ノースブリッジ(NB)903、サウスブリッジ(SB)904、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)906、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)907、HDDコントローラ908、及び記憶部であるHD909を有し、NB903とASIC906との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス921で接続した構成となっている。
【0059】
CPU901は、出力装置30の全体制御を行う制御部である。NB903は、CPU901と、MEM-P902、SB904、及びAGPバス921とを接続するためのブリッジである。NB903はMEM-P902に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタ及びAGPターゲットとを有する。
【0060】
MEM-P902は、コントローラ910の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM902a、プログラムやデータの展開、及びメモリ印刷時の描画用メモリなどとして用いるRAM902bを有する。なお、RAM902bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0061】
SB904はNB903とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC906は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス921、PCIバス922、HDDコントローラ908、及びMEM-C907をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。
【0062】
ASIC906は、PCIターゲット及びAGPマスタ、ASIC906の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C907を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部931及びプリンタ部932との間でPCIバス922を介したデータ転送を行うPCIユニットを有する。
【0063】
なお、ASIC906には、USB(Universal Serial Bus)のインターフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインターフェースを接続するようにしてもよい。MEM-C907は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いるローカルメモリである。
【0064】
HD909は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。HD909は、CPU901の制御に従ってHD909に対するデータの読出又は書込を制御する。
【0065】
AGPバス921はグラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM-P902に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。近距離通信回路920は、近距離通信回路のアンテナ920aを備える。近距離通信回路920は、NFC、Bluetooth等の通信回路である。
【0066】
エンジン制御部930はスキャナ部931及びプリンタ部932を有する。操作パネル940は、パネル表示部940a、及びハードキー940bを有する。パネル表示部940aは、現在の設定値や選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等である。ハードキー940bは、濃度の設定条件などの画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキー及びコピー開始指示を受け付けるスタートキー等である。
【0067】
コントローラ910は、出力装置30全体の制御を行い、例えば、描画、通信、操作パネル940からの入力等を制御する。スキャナ部931又はプリンタ部932には、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれている。
【0068】
出力装置30は、操作パネル940のアプリケーション切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、及びファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。出力装置30は、ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
【0069】
ネットワークI/F950は、ネットワークN3を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。近距離通信回路920及びネットワークI/F950は、PCIバス922を介して、ASIC906に電気的に接続されている。
【0070】
<情報処理システムの機能について>
図7は本実施形態に係る情報処理システムの一例の機能図の一例である。
【0071】
ユーザ端末10は、情報送信部11、UI表示部12、機器固有情報取得部13、記憶部14、通信部15、表示制御部16、及び操作受付部17を有する。通信部15、表示制御部16、及び操作受付部17は、図4の各構成要素の何れかが、EEPROM404からRAM403に展開されたクライアントアプリ19に従ったCPU401からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。その他の各機能部は、図4に示された各構成要素の何れかが、EEPROM404からRAM403に展開されたプログラム(ネイティブアプリ、Webブラウザ等)に従ったCPU401からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。
【0072】
通信部15は、ネットワークN1に接続し、記憶部14に記憶されている登録先情報23を使用して、サービス提供システム50と通信を行う。登録先情報23は、印刷ジョブの登録先を示す情報である。通信部15は印刷ジョブをサービス提供システム50に送信する。また、通信部15は印刷ジョブ一覧をサービス提供システム50から受信する。
【0073】
表示制御部16は、UI(ユーザインタフェース)となる画面の生成及びディスプレイ418への表示を行う。表示制御部16は、クライアントアプリ19で予め決まっているレイアウト用の部品にサービス提供システム50から取得した情報を配置して画面を生成する。
【0074】
操作受付部17はユーザ端末10に対する各種の操作を受け付ける。操作受付部17は例えば印刷ジョブとして登録する文書データの選択、及び印刷ジョブの印刷予約などの指示をユーザから受け付ける。
【0075】
情報送信部11は、近距離無線により出力装置30と通信を行う。ユーザがバーコード又は二次元コードを出力装置30に読み取らせて情報を送信してもよい。UI表示部12はユーザ端末10のUIを表示する。UI表示部12は、クライアントアプリ19以外のUIを表示する。UI表示部12は例えばタッチパネルからユーザ操作を受け付ける。
【0076】
機器固有情報取得部13はユーザ端末10又はクライアントアプリ19に固有な情報を取得する。本実施形態ではユーザ端末10又はクライアントアプリ19に固有な情報がUUID22の例を説明するが、ユーザ端末10がICカードを内蔵する場合、UUID22の代わりにICカード番号が使用されてもよいし、UUID22及びICカード番号の両方が使用されてもよい。
【0077】
また、ユーザ端末10は、図4に示したEEPROM404、RAM403又はROM402の1つ以上により実現する記憶部14を有している。記憶部14には文書データ記憶部21が構築されると共に、UUID22、及び登録先情報23が記憶される。
【0078】
文書データ記憶部21にはユーザが生成した文書データ又はインターネット等から取得した文書データが記憶される。なお、文書データ記憶部21はネットワーク上にあってもよい。ユーザはユーザ端末10を操作して、選択した文書データの印刷ジョブをサービス提供システム50に登録できる。
【0079】
UUID22、及び、登録先情報23について表1、表2を用いて説明する。
【表1】
表1は、UUID22の一例を示す。UUID22はユーザ端末10又はクライアントアプリ19の識別情報となる。ユーザ端末10がユーザに専属する場合、UUID22はユーザを識別する機能を有する。UUID22は一意性あればよく、ユーザの指紋など生体認証情報でもよい。なお、UUID22は、少なくとも頻繁には変更されない。
【0080】
また、UUID22の代わりにMACアドレス、固定のIPアドレス、SIMカードの情報、製造番号、シリアル番号などが用いられてもよい。UUID22は、ユーザ端末10又はクライアントアプリ19に固有の番号等であればよい。
【表2】
表2は登録先情報23の一例を模式的に示す。登録先情報23は印刷ジョブの登録先を含む情報である。表2の登録先情報23は、サービス提供システムID、URL、ユーザ名、及びパスワードを有する。サービス提供システムIDは、サービス提供システム50を特定するための情報である。サービス提供システムIDは、サービス提供システム50を一意に識別する情報であってもよい。IDとは、複数の対象から特定の対象を一意的に区別するために用いられる名称、符号、文字列、数値、又はそれらを組み合わせた情報である。IDは識別情報と呼ばれる場合がある。
【0081】
URLはネットワーク上でアクセス可能なファイルやサービスなどの資源の場所と通信方式を表す情報である。なお、URLは資源の場所を示したアドレス情報を含んでいてもよい。本実施形態ではサービス提供システム50のアドレスが含まれる。ユーザ名とパスワードはユーザがサービス提供システム50にログインするためのログイン情報の一例であるが、ログイン情報は必須ではない。
【0082】
サービス提供システム50は、認証サービス51とプリンタジョブ管理サービス52とを有している。認証サービス51は、通信部53及び記憶部54を有している。プリンタジョブ管理サービス52は、通信部55及び記憶部56を有している。なお、サービスとはユーザに何らかの情報処理を提供する。サービスは内容に応じた機能を有する。
【0083】
認証サービス51はユーザ情報記憶部62に記憶されたユーザ情報に基づいて、ユーザ認証及び権限の認可などの認証を行い、認証結果をユーザ端末10又は出力装置30に送信する。認証とはユーザが正当な権限者か否かを判断することをいう。本実施形態の場合の認証は、サービス提供システム50を使用する権限があるか否かが判断される。権限の認可はユーザが可能な操作の権限(印刷ジョブ一覧の表示、印刷、編集等)をユーザに与えることである。
【0084】
また、認証サービス51は機器認証する場合もある。機器認証とは出力装置30が正当な機器か否かを認証することをいう。機器認証には機器認証チケットが使用される。出力装置30は予め機器認証チケットを記憶している。機器認証チケットは、認証済みであることを示す情報である。機器認証チケットは、管理者やカスタマーエンジニア等が出力装置30を操作して販売元から配布された認証情報を入力し、認証サービス51が認証成功と判断することで出力装置30に記憶される。したがって、ユーザはサービス提供システム50に登録した印刷ジョブを、機器認証チケットを有さない出力装置30から印刷できない。
【0085】
また、認証サービス51は、UUIDとユーザIDの対応をアカウント情報記憶部63で管理する。認証サービス51は、出力装置30から送信されたUUIDと対応付けられているユーザIDを特定する。
【0086】
認証サービス51は、図5に示された各構成要素のいずれかが、HD504からRAM503に展開された認証サービス51のプログラムに従ったCPU501からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。
【0087】
認証サービス51の通信部53は、ネットワークN1又はN3に接続して、ユーザ端末10及び出力装置30と各種データの送受信を行う。本実施形態の通信部53は、例えば出力装置30からUUID等を受信し、認証結果を返す。
【0088】
また、認証サービス51は、図5に示したHD504、RAM503、又はROM502の1つ以上により実現する記憶部54を有する。記憶部54にはユーザ情報記憶部62及びアカウント情報記憶部63が構築される。
【表3】
表3は、ユーザ情報記憶部62に記憶されているユーザ情報を模式的に示す。ユーザ情報は、ユーザID、パスワード、メールアドレス、及び認証トークン等の項目が登録されている。ユーザIDはユーザを識別する識別情報である。パスワードはユーザ本人であることを証明する、通常は秘匿される情報である。メールアドレスはユーザのメールアドレスであり、一意性があるため、認証に使用されうる。認証トークンは、認証成功で生成されるユーザIDの代替情報である。
【表4】
表4は、アカウント情報記憶部63が記憶するアカウント情報の一例を示す。アカウント情報は、ユーザIDとオンプレミスIDとを対応付ける。オンプレミスIDはオンプレミス側の識別情報の一例である。オンプレミスIDは、ユーザがオンプレミス側で使用するユーザ端末10の識別情報である。したがって、オンプレミスIDは例えばユーザ端末10又はクライアントアプリ19の識別情報である。また、オンプレミスIDにはオンプレミスIDの種類(例えばPC用、スマートフォン用など)が登録される。
【0089】
プリンタジョブ管理サービス52は、図5に示された各構成要素の何れかが、HD504からRAM503に展開されたプリンタジョブ管理サービス52のプログラムに従ったCPU501からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。
【0090】
プリンタジョブ管理サービス52はユーザ端末10から印刷ジョブを受信し、出力装置30からの要求に基づいて、印刷ジョブ一覧を返却する。本実施形態において印刷ジョブ一覧を受信するクライアントは、クライアントアプリ19、WebUI、メール、ポートモニタ(プリンタドライバの出力を送信するモジュール)などがある。
【0091】
プリンタジョブ管理サービス52は、通信部55が受信した印刷ジョブを印刷ジョブ記憶部61に蓄積する。蓄積時にプリンタジョブ管理サービス52は印刷ジョブIDを採番してユーザID及びファイル名と共に保存する。
【0092】
プリンタジョブ管理サービス52の通信部55は、ネットワークN1又はN3に接続してユーザ端末10及び出力装置30と各種データの送受信を行う。本実施形態のプリンタジョブ管理サービス52の通信部55は、ユーザ端末10から印刷ジョブを受信し、出力装置30に印刷ジョブを送信する。
【0093】
UUIDを指定した印刷ジョブ一覧の要求を出力装置30から受信した場合、プリンタジョブ管理サービス52は、UUIDに対応づけられているユーザIDを認証サービス51から取得する。そして、ユーザIDに対応付けられている印刷ジョブの印刷ジョブ一覧を印刷ジョブ記憶部61から取得して、出力装置30に送信する。
【0094】
プリンタジョブ管理サービス52は図5に示したHD504,RAM503、又はROM502の1つ以上により実現する記憶部56を有している。記憶部56には印刷ジョブ記憶部61が構築される。
【表5】
表5は、印刷ジョブ記憶部61に記憶されている印刷ジョブ情報を模式的に示す。印刷ジョブ情報には、印刷ジョブID、テナントID、ユーザID、ファイル名、印刷データパス、及び印刷予約の項目が登録されている。
【0095】
印刷ジョブIDは、サービス提供システム50が印刷ジョブごとに採番した印刷ジョブの識別情報である。テナントIDは、ユーザが所属するテナント(企業、組織、部署、グループなど)の識別情報である。ユーザIDは印刷ジョブを登録したユーザの識別情報である。ファイル名は、印刷対象の文書データのファイル名である。印刷データパスは、印刷ジョブ(ファイル)が蓄積されている場所(ネットワーク上のアドレス)を示す。印刷データパスは、例えばファイルパスである。印刷対象の文書データは印刷ジョブ記憶部61に保存されていてもよい。
【0096】
また、出力装置30は、近距離無線通信モジュール31、認証アプリ41、印刷アプリ32、及びプリンタサービス33が動作する。なお、モジュールはアプリやプログラムと同等の意味である。
【0097】
近距離無線通信モジュール31が有する情報受信部34及び内部通信部35は、図6に示された各構成要素のいずれかが、HD905からRAM902bに展開された近距離無線通信モジュール31に従ったCPU901からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。
【0098】
認証アプリ41が有する通信部43、表示制御部44、及び内部通信部45は、図6に示された各構成要素のいずれかが、HD905からRAM902bに展開された認証アプリ41に従ったCPU901からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。
【0099】
印刷アプリ32が有する通信部36、出力制御部37、及び内部通信部38は、図6に示された各構成要素のいずれかが、HD905からRAM902bに展開された印刷アプリ32に従ったCPU901からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。出力制御部37は、サービス提供システム50に登録された印刷ジョブを、図1に示した動作により印刷するか、又は図2に示した動作により印刷するか、を自動出力要否パラメータ及び印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータに従って後述のように制御する。
【0100】
プリンタサービス33が有する出力部39及び内部通信部40は図6に示された各構成要素のいずれかが、HD905からRAM902bに展開されたプリンタサービス33に従ったCPU901からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。出力部39は印刷アプリ32が受信した印刷ジョブを実行する。
【0101】
情報受信部34は、ネットワークN2に接続し、近距離無線によりユーザ端末10と通信する。例えば情報受信部34は自分の存在を示す電波を定期的に周囲に送信し、電波の到達範囲に接近したユーザ端末10の電波を検出して、ユーザ端末10との間で自動的に通信が開始する。本実施形態では情報受信部34がユーザ端末10からUUIDを受信する。
【0102】
また、ICカード70は近距離無線通信部71及び記憶部72を有する。近距離無線通信部71は例えばNFCで出力装置30と通信する。記憶部72は、ICカード番号73を記憶する。
【0103】
内部通信部35は、認証アプリ41、印刷アプリ32、及びプリンタサービス33とプロセス間通信を行う。内部通信部35はUUIDを認証アプリ41の内部通信部45に送信する。
【0104】
認証アプリ41は近距離無線通信モジュール31がユーザ端末10又はICカード70を検出した場合、近距離無線通信モジュール31が受信したUUIDを用いて、サービス提供システム50に認証を要求する。認証が成功した場合、認証アプリ41は認証トークン等をサービス提供システム50から受信し、出力装置30の利用を許可する。
【0105】
認証アプリ41の内部通信部45は近距離無線通信モジュール31の内部通信部35からUUIDを受信する。通信部43は、UUID及び機器認証チケットをサービス提供システム50に送信し、認証結果が認証成功であれば認証トークンを受信する。表示制御部44は、認証結果が認証失敗の場合、アカウント情報入力画面を表示する。
【0106】
印刷アプリ32の出力制御部37は、サービス提供システム50に登録されている印刷ジョブを、図1に示した動作又は図2に示した動作によりサービス提供システム50から受信する。プリンタサービス33の出力部39は印刷アプリ32が受信した印刷ジョブを受け取り、印刷ジョブを実行する。すなわち、出力部39は印刷を実行する。
【0107】
<印刷ジョブ記憶部に記憶される印刷ジョブの遷移例>
図8及び図9は、印刷ジョブ記憶部に記憶されている印刷ジョブの遷移例を説明するための図である。
【0108】
図8は印刷予約された印刷ジョブがない状態の印刷ジョブ記憶部61を示す。図8の印刷ジョブは印刷予約の項目が何れも「false」である。印刷予約が「false」の印刷ジョブは印刷予約されていないことを示す。
【0109】
図9は2つの印刷ジョブが印刷予約された状態の印刷ジョブ記憶部61を示す。図9のファイル名が「a.doc」及び「b.doc」の印刷ジョブは印刷予約の項目が「true」となっている。印刷予約が「true」の印刷ジョブは印刷予約されていることを示す。
【0110】
図1に示した動作により印刷する場合、印刷予約された印刷ジョブは、ユーザがユーザ端末10又はICカード70を出力装置30にかざすだけ(タッチレス)で印刷できる自動印刷の対象である。印刷予約の項目は、印刷完了後に「true」から「false」に自動で変化させてもよいし、ユーザに手動で変化させてもよい。
【0111】
<動作手順>
図10は、印刷ジョブを登録する手順の一例を示すシーケンス図である。
【0112】
ステップS20において、ユーザはユーザ端末10を操作し、クライアントアプリ19にサービス提供システム50へのログインを指示する。クライアントアプリ19はモバイルデバイス向けのアプリであってもよいし、ポートモニタであってもよい。
【0113】
ステップS21において、クライアントアプリ19の通信部15は、認証サービス51にユーザ情報を送信することで、ログインを要求する。ログインが成功すると、クライアントアプリ19は認証トークンを受信する。ユーザ情報は、例えばテナントID、ユーザID、及びパスワード等である。ユーザIDはメールアドレスであってもよい。ログイン方法は、外部サービスと連携したログインであってもよい。
【0114】
ステップS22において、クライアントアプリ19の表示制御部16は、認証サービス51によるログインに成功した場合、各種の操作のためのメニューを表示する。ステップS23において、ユーザはユーザ端末10を操作し、印刷ジョブの投入をクライアントアプリ19に指示する。
【0115】
ステップS24において、クライアントアプリ19の通信部15は、プリンタジョブ管理サービス52に印刷ジョブを送信する。プリンタジョブ管理サービス52の通信部55は印刷ジョブを受信し、印刷ジョブ記憶部61に保存する。プリンタジョブ管理サービス52は印刷ジョブIDを採番し、テナントID、ユーザID、ファイル名、印刷ジョブパス、及び印刷予約(初期状態はfalse)の項目と対応付けて印刷ジョブ記憶部61に保存する。
【0116】
図11及び図12は、印刷予約を行う手順の一例を示すシーケンス図である。ステップS30~S32において、ユーザはサービス提供システム50にログインする。ログイン方法は図10のステップS20~S22と同様である。
【0117】
ステップS33において、ユーザはメニュー画面からクライアントアプリ19に印刷予約操作の開始を指示する。ステップS34において、クライアントアプリ19の通信部15は、プリンタジョブ管理サービス52に対してユーザに対応付いた印刷ジョブ一覧の取得を要求する。要求時、通信部15はステップS31でクライアントアプリ19が取得した認証トークンを利用する。プリンタジョブ管理サービス52は認証トークンで特定されるユーザIDと対応付けられている印刷ジョブ一覧を取得する。
【0118】
ステップS35において、クライアントアプリ19の通信部15は印刷ジョブ一覧を受信する。表示制御部16は印刷ジョブ一覧を表示する。ステップS36において、ユーザはクライアントアプリ19に対し、印刷予約する印刷ジョブの選択を入力する。操作受付部17は選択を受け付ける。ユーザは複数の印刷ジョブを選択してもよい。
【0119】
ステップS37において、ユーザは印刷設定を変更したい場合、クライアントアプリ19に印刷ジョブの印刷設定の変更開始を入力する。操作受付部17は変更開始を受け付ける。ステップS38において、クライアントアプリ19の表示制御部16は、印刷設定画面を表示する。ステップS39において、ユーザは任意の印刷設定をクライアントアプリ19に入力する。操作受付部17は印刷設定の変更を受け付ける。印刷設定の変更が終わると、クライアントアプリ19の表示制御部16はステップS40において、再度、印刷ジョブ一覧を表示する。
【0120】
ステップS41において、ユーザは印刷ジョブ一覧画面で印刷予約する印刷ジョブを選択する。操作受付部17は予約を受け付ける。ステップS42において、クライアントアプリ19の通信部15は、印刷ジョブID、印刷設定、及び印刷ジョブの選択状態をプリンタジョブ管理サービス52に送信して印刷予約指定を行う。プリンタジョブ管理サービス52の通信部55は、受信した印刷予約指定に従って、印刷予約がされた印刷ジョブの印刷予約の項目が「true」となるように印刷ジョブ記憶部61を更新する。
【0121】
以下、印刷ジョブの印刷の流れについて、印刷予約指定しておいた印刷ジョブを自動的に印刷する自動出力の例と、印刷ジョブ一覧からユーザが手動で選択した印刷ジョブを印刷する手動出力の例と、を説明する。
【0122】
本実施形態では、自動出力要否パラメータ(isAutoPrint)及び印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータ(isBackendDownload)を利用することで、印刷アプリ32が自動出力を実行するか手動出力を実行するかを判別できるようにしている。ここで、自動出力要否パラメータは自動出力要否を示す情報の一例であり、印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータ印刷ジョブ一覧の自動ダウンロード要否を示す情報の一例である。
【0123】
自動出力要否パラメータが「true」の場合、印刷アプリ32は印刷ジョブの自動出力を選択する。自動出力要否パラメータが「false」の場合、印刷アプリ32は印刷ジョブの自動出力を選択する。自動出力要否パラメータは、例えば印刷ジョブに印刷予約を行ったタイミングで「false→true」に更新される。
【0124】
印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータは、自動出力要否パラメータが「false」の場合に利用される。印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータが「true」の場合は、印刷アプリ32がバックエンドで、ログインしたユーザに対応付いた印刷ジョブ一覧を自動的にダウンロードする。印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータが「false」の場合、印刷アプリ32はログインしたユーザによって起動された後、そのユーザの印刷ジョブ一覧を表示するタイミングで印刷ジョブ一覧をダウンロードする。印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータは、例えばクライアントアプリ19において任意のタイミングで設定できるようにしてもよいし、ユーザ端末10を出力装置30に翳す直前に設定するようにしてもよい。
【0125】
図13は、印刷ジョブの自動出力を行う手順の一例を示すシーケンス図である。
【0126】
ステップS50において、ユーザはユーザ端末10のクライアントアプリ19を起動して出力装置30に翳す。例えばユーザはユーザ端末10を出力装置30の近距離無線通信モジュール31に接近させる。
【0127】
ユーザ端末10は出力装置30への接続を行う。ステップS51において、ユーザ端末10のクライアントアプリ19は、UUID、自動出力要否パラメータ、及び印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータを、出力装置30に送信する。ここで、UUID、自動出力要否パラメータ、及び印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータは設定情報に含まれる情報の一例である。設定情報は、出力装置30の利用にかかる情報であり、出力装置30を起動するための情報や、出力装置30の利用者を特定するための情報、出力装置30が有する印刷機能などの機能を実行するための情報が含まれ得る。
【0128】
ステップS52において、出力装置30の認証アプリ41は認証サービス51にUUID及び機器認証チケットを送信し、認証を要求する。認証サービス51はUUID及び機器認証チケットに基づく認証が成功すると、UUIDに対応付けられているユーザIDをアカウント情報記憶部63で特定する。ステップS53において認証サービス51は特定したユーザIDに対応付けられている認証トークンを出力装置30に返信する。
【0129】
認証トークンを受信すると、認証アプリ41はステップS51で受信した自動出力要否パラメータが「true」であるか否かを確認する。図13では、認証アプリ41が自動出力要否パラメータ「true」であることを確認する。
【0130】
ステップS54において、認証アプリ41は印刷アプリ32に認証トークン及び自動出力要否パラメータを送信し、自動印刷指示を行う。ステップS55において、印刷アプリ32はプリンタジョブ管理サービス52に認証トークンを送信し、ユーザに対応付いた印刷ジョブ一覧の取得を要求する。
【0131】
ステップS56において、プリンタジョブ管理サービス52は認証サービス51に認証トークンを送信し、認証を要求する。認証サービス51は認証トークンに基づく認証が成功すると、認証トークンに対応付けられているユーザIDをユーザ情報記憶部62で特定する。ステップS57において認証サービス51は特定したユーザIDをプリンタジョブ管理サービス52に返信する。
【0132】
ステップS58において、プリンタジョブ管理サービス52は特定したユーザIDと対応付けられた印刷ジョブのうち、印刷予約の項目が「true」の印刷ジョブ一覧を印刷アプリ32に返信する。印刷アプリ32は、印刷予約の項目が「true」の印刷ジョブ一覧を受信する。
【0133】
ステップS59~S62の処理は、印刷予約の項目が「true」の印刷ジョブ数(印刷予約された印刷ジョブ数)だけ繰り返される。印刷アプリ32は、ステップS58で受信した印刷ジョブ一覧に含まれる印刷ジョブIDを順番に指定して、印刷を実行する。
【0134】
ステップS59において、印刷アプリ32はステップS58で受信した印刷ジョブ一覧に含まれる印刷ジョブIDをプリンタジョブ管理サービス52に送信し、印刷ジョブ取得を要求する。ステップS60において、プリンタジョブ管理サービス52は印刷ジョブIDに対応付けられている印刷ジョブを印刷アプリ32に返信する。印刷アプリ32は複数の印刷ジョブをまとめて受信してもよい。
【0135】
ステップS61において、印刷アプリ32は印刷ジョブ実行をプリンタサービス33に要求する。ステップS62において、プリンタサービス33は印刷ジョブ実行を要求された印刷ジョブの印刷処理を行う。なお、印刷予約の項目は印刷処理の完了後に「true→false」に更新してもよい。また、印刷済みの印刷ジョブは削除してもよい。
【0136】
出力装置30は、ユーザ端末10から受信した自動出力要否パラメータが「true」であれば、ユーザの操作を待たずに印刷予約の項目が「true」の印刷ジョブをプリンタジョブ管理サービス52から取得して印刷を実行できる。ユーザは出力装置30が印刷した印刷物を取得できる。
【0137】
なお、図13のシーケンス図の手順に限らず、例えば自動出力要否パラメータは、自動出力の対象となる印刷ジョブを識別する識別情報を含んでいてもよい。この場合、クライアントアプリ19はステップS51のタイミングで自動出力の対象となる印刷ジョブを出力装置30に送信できる。出力装置30は印刷ジョブの識別情報に基づき、印刷ジョブをプリンタジョブ管理サービス52から自動的に取得して印刷処理を行うことができる。
【0138】
また、印刷ジョブの自動出力を行う場合、出力装置30は印刷ジョブ一覧の取得を省略してもよい。印刷ジョブ一覧は、ユーザが印刷対象となる印刷ジョブを選択するために用いる情報であり、印刷ジョブの自動出力を行う場合に必ずしも利用する情報ではないためである。
【0139】
図14は、印刷ジョブの手動出力を行う手順の一例を示すシーケンス図である。
【0140】
ステップS70において、ユーザはユーザ端末10のクライアントアプリ19を起動して出力装置30に翳す。例えばユーザはユーザ端末10を出力装置30の近距離無線通信モジュール31に接近させる。
【0141】
ユーザ端末10は出力装置30への接続を行う。ステップS71において、ユーザ端末10のクライアントアプリ19は、UUID、自動出力要否パラメータ、及び印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータを、出力装置30に送信する。
【0142】
ステップS72において、出力装置30の認証アプリ41は認証サービス51にUUID及び機器認証チケットを送信し、認証を要求する。認証サービス51はUUID及び機器認証チケットに基づく認証が成功すると、UUIDに対応付けられているユーザIDをアカウント情報記憶部63で特定する。ステップS73において認証サービス51は特定したユーザIDに対応付けられている認証トークンを出力装置30に返信する。
【0143】
認証トークンを受信すると、認証アプリ41はステップS71で受信した自動出力要否パラメータが「true」であるか否かを確認する。図14の認証アプリ41は、自動出力要否パラメータが「false」であることを確認する。
【0144】
認証アプリ41は自動出力要否パラメータが「false」であった場合、ステップS74において、認証トークン及び印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータ「true」を印刷アプリ32に送信し、手動印刷指示を行う。
【0145】
ステップS75において、印刷アプリ32はバックエンドの処理でプリンタジョブ管理サービス52に認証トークンを送信し、ユーザに対応付いた印刷ジョブ一覧の取得を要求する。
【0146】
ステップS76において、プリンタジョブ管理サービス52は認証サービス51に認証トークンを送信し、認証を要求する。認証サービス51は認証トークンに基づく認証が成功すると、認証トークンに対応付けられているユーザIDをユーザ情報記憶部62で特定する。ステップS77において認証サービス51は特定したユーザIDをプリンタジョブ管理サービス52に返信する。
【0147】
ステップS78において、プリンタジョブ管理サービス52は特定したユーザIDと対応付けられた印刷ジョブ一覧を印刷アプリ32に返信する。印刷アプリ32は、ユーザIDと対応付けられた印刷ジョブ一覧を受信する。
【0148】
その後、ユーザがステップS80において出力装置30の操作パネルを操作して印刷アプリ32を起動する。例えば出力装置30の操作パネルには、印刷アプリ32のアイコンを含むホーム画面が表示され、印刷アプリ32のアイコンをタップ等することで印刷アプリ32を起動できる。印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータが「true」である場合は、印刷アプリ32を自動的に起動してもよい。
【0149】
図15は起動された印刷アプリの一例の画面イメージである。印刷アプリ32は、例えば図15に示すような画面を出力装置30の操作パネルに表示し、ユーザからの各種操作を受け付ける。
【0150】
ステップS81において印刷アプリ32は、ステップS78で受信済みの印刷ジョブ一覧を例えば図15に示すように表示する。本実施形態では、ユーザがステップS80において出力装置30の操作パネルを操作して印刷アプリ32を起動する前に印刷ジョブ一覧の取得を開始しているため、印刷ジョブ一覧の表示が高速化される。
【0151】
なお、認証アプリ41は自動出力要否パラメータ及び印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータが「false」である場合、ステップS74において、認証トークン及び印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータ「false」を印刷アプリ32に送信し、手動印刷指示を行う。しかし、ステップS75~S78の処理は、ステップS80の印刷アプリ32の起動を待って行う。
【0152】
本実施形態では、ステップS80の印刷アプリ32の起動を待ってステップS75~S78の処理を行うことも可能であり、例えばユーザが印刷以外の処理を目的として出力装置30にユーザ端末10を翳してログインした場合に、印刷ジョブ一覧を無駄に取得して通信に負荷を掛けることを防ぐことができる。
【0153】
ステップS82において、印刷アプリ32は例えば図15の印刷ジョブ一覧から印刷する印刷ジョブを選択する。ユーザから選択された印刷ジョブは、図15の印刷ジョブ一覧において視覚的に区別されるように変化する。例えば図15は、選択された印刷ジョブにチェックマークが付与されている。図15の印刷ジョブ一覧から印刷する印刷ジョブを選択したあとでユーザが図15の画面の「スタート」ボタンを押下すると、出力装置30はステップS84~S87の処理を行う。
【0154】
ステップS84~S87の処理は、ステップS83でユーザが選択した印刷ジョブ数だけ繰り返される。印刷アプリ32は、ステップS83で印刷ジョブ一覧から選択された印刷ジョブの印刷ジョブIDを順番に指定して、印刷を実行する。
【0155】
ステップS84において、印刷アプリ32はユーザが印刷ジョブ一覧から選択した印刷ジョブの印刷ジョブIDをプリンタジョブ管理サービス52に送信し、印刷ジョブ取得を要求する。ステップS85において、プリンタジョブ管理サービス52は印刷ジョブIDに対応付けられている印刷ジョブを印刷アプリ32に返信する。印刷アプリ32は複数の印刷ジョブをまとめて受信してもよい。
【0156】
ステップS86において、印刷アプリ32は印刷ジョブ実行をプリンタサービス33に要求する。ステップS87において、プリンタサービス33は印刷ジョブ実行を要求された印刷ジョブの印刷処理を行う。なお、印刷済みの印刷ジョブは削除してもよい。
【0157】
出力装置30は、ユーザ端末10から受信した自動出力要否パラメータが「false」であれば、ユーザと対応付けられた印刷ジョブ一覧をプリンタジョブ管理サービス52から取得し、その印刷ジョブ一覧からユーザが選択した印刷ジョブの印刷を実行できる。ユーザは出力装置30が印刷した印刷物を取得できる。
【0158】
なお、本実施形態の出力装置30はユーザ端末10を利用せず、ユーザが手動でログインすることも可能である。ユーザが手動でログインした場合、出力装置30は自動出力要否パラメータ及び印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータを受信せず、図12又は図13に示した処理を実行しない。
【0159】
<実施例1>
印刷予約指定しておいた印刷ジョブを自動的に印刷する自動出力では、ユーザがユーザ端末10の一例であるスマートデバイスを翳して出力装置30の一例であるMFPにログインすると、自動的に印刷ジョブの印刷が実行される。このため、ユーザはMFPにおいて印刷アプリ32を起動する操作、及び印刷ジョブを選択する操作などを省略することができる。自動出力要否パラメータが「true」に設定されている場合は、印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータをMFPに通知しなくてもよい。これにより、通信を簡略化することができる。
【0160】
例えば、クラウドサービスにはユーザによって蓄積された印刷ジョブが複数個、記憶されているものとする。ユーザは複数の印刷ジョブのうちの一部の印刷ジョブにクライアントアプリ19で印刷予約指定することによって、印刷予約指定した一部の印刷ジョブの自動出力を行うことができる。
【0161】
また、印刷予約指定した一部の印刷ジョブの自動出力を行ったあと、複数の印刷ジョブのうちの一部の印刷ジョブを除いた残りの印刷ジョブについても、ユーザが印刷を実行したい場合がある。この場合、残りの印刷ジョブについては手動出力するため、印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータを出力装置30に通知する。
【0162】
出力装置30は、印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータが「true」である場合に印刷ジョブ一覧を自動的にダウンロードすることができる。これにより、ユーザは残りの印刷ジョブのうち、所望の印刷ジョブを印刷ジョブ一覧の中から選択して手動出力を行うことができる。
【0163】
<実施例2>
印刷ジョブ一覧からユーザが手動で選択した印刷ジョブを印刷する手動出力ではユーザがユーザ端末10の一例であるスマートデバイスを翳すか手入力で出力装置30の一例であるMFPにログインする。MFPにログインした後、ユーザは表示された印刷ジョブ一覧から印刷対象となる印刷ジョブを手動で選択する。
【0164】
スマートデバイスを翳してMFPにログインすると、MFPはクライアントアプリ19から自動出力要否パラメータが「false」か、又はパラメータなしで通知されるようになるため、自動的に印刷ジョブの印刷を実行することはしない。
【0165】
印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータが「false」か、又はパラメータなしの場合、印刷アプリ32は印刷ジョブ一覧を自動ダウンロードしない。一方、印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータが「true」の場合は、印刷アプリ32が起動して印刷ジョブ一覧の表示を瞬時に終わることを図るため、印刷ジョブ一覧をクラウド側のプリンタジョブ管理サービス52から取得しておく。
【0166】
手動でログインする場合(スマートデバイスを利用せず、操作パネルにログイン情報を手入力する場合)は、自動出力要否パラメータ及び印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータをMFPが受信しないため、自動出力を行わず、印刷ジョブ一覧の自動ダウンロードも行わない。
【0167】
ユーザがMFPへログイン後、印刷アプリ32のアイコンをタップして印刷アプリ32を起動すると、印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータが「true」の場合、既に取得済みの印刷ジョブ一覧が表示される。また、印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータが「false」の場合は、印刷アプリ32を起動したタイミングでユーザと対応付いた印刷ジョブ一覧を取得して表示される。印刷ジョブ一覧が表示された状態で、ユーザは印刷したい印刷ジョブを選択し、スタートボタンを押す。MFPの印刷アプリ32はクラウド側のプリンタジョブ管理サービス52から、ユーザが選択した印刷ジョブを取得してプリンタサービス33に印刷処理を実行させることができる。
【0168】
本実施形態によれば、出力装置30において、印刷予約指定しておいた印刷ジョブを自動的に印刷する自動出力と、印刷ジョブ一覧からユーザが手動で選択した印刷ジョブを印刷する手動出力と、を共通の印刷アプリ32で実現できる。印刷アプリ32はユーザ端末10から受信するパラメータに従い、印刷予約指定しておいた印刷ジョブを自動的に印刷する自動出力と、印刷ジョブ一覧からユーザが手動で選択した印刷ジョブを印刷する手動出力と、を判別する。
【0169】
自動出力要否パラメータ及び印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータは、印刷アプリ32はユーザ端末10から受信するパラメータの一例である。また、印刷アプリ32がユーザ端末10から受信するUUID、自動出力要否パラメータ、及び印刷ジョブ一覧自動ダウンロード要否パラメータは、出力装置30の利用開始時に必要な情報の一例である。
【0170】
出力装置30において、印刷予約指定しておいた印刷ジョブを自動的に印刷する自動出力と、印刷ジョブ一覧からユーザが手動で選択した印刷ジョブを印刷する手動出力と、を共通の印刷アプリ32で実現できるようにした為、ベンダー側の開発及び管理工数を低減できる。また、出力装置30において、印刷予約指定しておいた印刷ジョブを自動的に印刷する自動出力と、印刷ジョブ一覧からユーザが手動で選択した印刷ジョブを印刷する手動出力と、を共通の印刷アプリ32で実現できるようにした為、ユーザ側のインストール操作を軽減できる。
【0171】
<その他の適用例>
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【0172】
本実施形態では出力装置30の一例である画像形成装置を説明に使用したが、画像形成装置に限られない。出力装置30は、例えば、PJ(Projector:プロジェクタ)、IWB(Interactive White Board:相互通信が可能な電子式の黒板機能を有する白板)、デジタルサイネージ等の出力装置、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、撮像装置、集音装置、医療機器、ネットワーク家電、自動車(Connected Car)、ノートPC、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ウェアラブルPC、又はデスクトップPC等であってもよい。
【0173】
また、図7の機能例は、ユーザ端末10、サービス提供システム50、及び出力装置30による処理の理解を容易にするために、主な機能を分割したものである。本願発明は図7に示した処理単位の分割の仕方や名称によって制限されることはない。
【0174】
ユーザ端末10、サービス提供システム50、及び出力装置30の処理は、処理内容に応じて更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。
【0175】
実施形態に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。ある実施形態では、情報処理システム1は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む構成であってもよい。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。
【0176】
さらに、情報処理システム1は、開示された処理ステップ、例えば図10図14等を様々な組み合わせで共有するように構成できる。例えば、所定のユニットによって実行されるプロセスは、情報処理システム1が有する複数の情報処理装置によって実行することができる。情報処理システム1は、1つの装置にまとめられていても良いし、複数の装置に分けられていても良い。
【0177】
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0178】
本発明の態様は、例えば、以下の通りである。
<1>
電子データをサービス提供システムから受信し、前記電子データを出力する出力装置であって、
ユーザのユーザ端末から前記出力装置の利用にかかる設定情報を受信する情報受信部と、
前記設定情報に基づいて、前記電子データを前記サービス提供システムから受信して出力するか、又は前記電子データの一覧情報を前記サービス提供システムから受信し、前記一覧情報から前記ユーザが選択した前記電子データを出力するか、を制御する出力制御部と、
を有する出力装置。
<2>
前記出力制御部は、前記設定情報に含まれる自動出力要否を示す情報に従って、前記電子データを前記サービス提供システムから受信して出力するか、又は前記電子データの一覧情報を前記サービス提供システムから受信し、前記一覧情報から前記ユーザが選択した前記電子データを出力するか、を制御する
前記<1>記載の出力装置。
<3>
前記出力制御部は、前記設定情報に含まれる自動出力要否を示す情報に従って、前記電子データを前記サービス提供システムから受信して出力する場合に、前記電子データのうち、出力予約されている前記電子データを自動出力するように制御を行う
前記<1>又は<2>記載の出力装置。
<4>
前記出力制御部は、前記設定情報に含まれる自動ダウンロード要否を示す情報に従って、前記電子データの一覧情報を自動ダウンロードにより受信するか否かを制御する
前記<1>乃至<3>の何れかに記載の出力装置。
<5>
前記出力制御部は、前記電子データの一覧情報を自動ダウンロードにより受信しない場合に、前記ユーザが前記出力装置に搭載された出力アプリケーションを起動した後で、前記電子データの一覧情報を受信するように制御を行う
前記<1>乃至<4>の何れかに記載の出力装置。
<6>
前記情報受信部は、前記ユーザ端末から近距離無線通信により前記出力装置の利用開始時に必要な情報を受信する
前記<1>乃至<5>の何れかに記載の出力装置。
<7>
前記情報受信部は、前記ユーザが所持する記録媒体から前記出力装置の利用開始時に必要な情報を受信する
前記<1>乃至<6>の何れかに記載の出力装置。
<8>
前記電子データは印刷ジョブである
前記<1>乃至<7>の何れかに記載の出力装置。
<9>
電子データをサービス提供システムから受信し、前記電子データを出力する出力装置が行う出力方法であって、
ユーザのユーザ端末から前記出力装置の利用にかかる設定情報を受信する情報受信手順と、
前記設定情報に基づいて、前記電子データを前記サービス提供システムから受信して出力するか、又は前記電子データの一覧情報を前記サービス提供システムから受信し、前記一覧情報から前記ユーザが選択した前記電子データを出力するか、を制御する出力制御手順と、
を有する出力方法。
<10>
電子データをサービス提供システムから受信し、前記電子データを出力する出力装置に、
ユーザのユーザ端末から前記出力装置の利用にかかる設定情報を受信する情報受信手順、
前記設定情報に基づいて、前記電子データを前記サービス提供システムから受信して出力するか、又は前記電子データの一覧情報を前記サービス提供システムから受信し、前記一覧情報から前記ユーザが選択した前記電子データを出力するか、を制御する出力制御手順、
を実行させるためのプログラム。
<11>
ユーザが操作するユーザ端末と、電子データを記憶するサービス提供システムと、前記サービス提供システムから前記電子データを受信して出力する出力装置と、を有する情報処理システムであって、
前記ユーザ端末は、
前記出力装置の利用開始時に必要な情報を前記出力装置に送信する情報送信部、
を有し、
前記出力装置は、
前記ユーザ端末から前記出力装置の利用にかかる設定情報を受信する情報受信部と、
前記設定情報に基づいて、前記電子データを前記サービス提供システムから受信して出力するか、又は前記電子データの一覧情報を前記サービス提供システムから受信し、前記一覧情報から前記ユーザが選択した前記電子データを出力するか、を制御する出力制御部と、
を有する
情報処理システム。
【符号の説明】
【0179】
1 情報処理システム
10 ユーザ端末
11 情報送信部
30 出力装置
34 情報受信部
37 出力制御部
50 サービス提供システム
【先行技術文献】
【特許文献】
【0180】
【特許文献1】特開2017-111799号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15