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特開2023-164844情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023164844
(43)【公開日】2023-11-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 19/00 20110101AFI20231107BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20231107BHJP
   H04N 21/4728 20110101ALI20231107BHJP
   G06T 15/20 20110101ALI20231107BHJP
   G06F 3/0346 20130101ALI20231107BHJP
   G06F 3/04845 20220101ALI20231107BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20231107BHJP
【FI】
G06T19/00 300B
H04N7/18 U
H04N7/18 K
H04N21/4728
G06T15/20 500
G06F3/0346 425
G06F3/0346 426
G06F3/0346 422
G06F3/04845
G06F3/01 570
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023133157
(22)【出願日】2023-08-17
(62)【分割の表示】P 2021527649の分割
【原出願日】2020-06-23
(31)【優先権主張番号】P 2019122034
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮田 真彦
(72)【発明者】
【氏名】青木 貴嗣
(72)【発明者】
【氏名】田村 一紀
(72)【発明者】
【氏名】入江 史憲
(57)【要約】      (修正有)
【課題】仮想的な視点及び視線で被写体を観察した場合の被写体を示す仮想視点画像を取得する情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置である、情報処理システムは、仮想的な視点及び視線を規定する観察用三次元領域に対して拡大又は縮小された関係性を有する指示用三次元領域内での物体の三次元位置及び姿勢を検出する検出部88Aを有するスマートフォン14と、観察用三次元領域と指示用三次元領域との相対位置関係を示す位置関係情報に従って、検出部の検出結果に対応する視点及び視線を導出する導出部58B及び複数の撮像装置16によって観察用三次元領域に含まれる撮像領域が撮像されることで得られた複数の画像に基づいた仮想視点画像であって、導出部により導出された視点及び視線で被写体を観察した場合の被写体を示す仮想視点画像を取得する取得部58Cを含む画像生成装置12と、を含む。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、
前記プロセッサに内蔵又は接続されたメモリと、を備え、
前記プロセッサは、
仮想的な視点及び視線を規定する観察用三次元領域に対して拡大又は縮小された関係性を有する指示用三次元領域内での物体の三次元位置及び姿勢を検出し、
前記観察用三次元領域と前記指示用三次元領域との相対位置関係を示す位置関係情報に従って、前記物体の前記三次元位置及び前記姿勢の検出結果に対応する前記視点及び前記視線を導出し、
複数の撮像装置によって前記観察用三次元領域に含まれる撮像領域が撮像されることで得られた複数の画像に基づいた仮想視点画像のうち、導出した前記視点及び前記視線で前記撮像領域を観察した場合の前記撮像領域に存在する被写体を示す仮想視点画像を取得する
情報処理装置。
【請求項2】
前記相対位置関係は、基準点に対する前記観察用三次元領域の位置と前記基準点に対する前記指示用三次元領域の位置との関係である請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記位置関係情報は、前記基準点を原点とした前記観察用三次元領域内の位置を示す座標と、前記基準点を原点とした前記指示用三次元領域内の位置を示す座標とが対応付けられた情報である請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記位置関係情報は、前記観察用三次元領域内の位置と前記基準点との間の距離と、前記指示用三次元領域内の位置と前記基準点との間の距離との相違度を含む情報である請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記基準点は、前記観察用三次元領域に対して適用される観察用基準点と、前記指示用三次元領域に対して適用される指示用基準点とに類別されており、
前記指示用基準点は、前記観察用基準点とは異なる位置で前記観察用基準点と対応関係にある請求項2から請求項4の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記指示用基準点は、前記三次元位置が前記プロセッサによって検出されることで決定される請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
少なくとも3点の前記三次元位置を検出し、
検出した前記少なくとも3点の前記三次元位置を用いることで特定された指示用基準面に基づいて前記指示用三次元領域を生成する請求項1から請求項6の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、基準被写体が撮像されることで得られた画像を用いることで特定された指示用基準面に基づいて前記指示用三次元領域を生成する請求項1から請求項6の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記観察用三次元領域が第1撮像装置によって撮像されることで得られたか、又は、前記観察用三次元領域が第1仮想撮像装置によって撮像されることで得られた第1観察用三次元領域画像が第1表示装置によって表示されている状態での前記第1観察用三次元領域画像の表示面を指示用基準面とし、
前記プロセッサは、前記指示用基準面に基づいて前記指示用三次元領域を生成する請求項1から請求項6の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記第1観察用三次元領域画像は、俯瞰した状態の前記観察用三次元領域を示す画像である請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、与えられた指示に従って前記第1観察用三次元領域画像の拡大又は縮小を行う請求項9又は請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記指示用基準面は、前記指示用三次元領域の1つの外面を規定する面、前記指示用三次元領域の1つの外面、又は、前記指示用三次元領域の内部の面である請求項7から請求項11の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記プロセッサは、前記物体のピッチ角、ヨー角、及びロール角を測定することで前記姿勢を検出し、
前記ロール角を測定することで検出した前記姿勢に応じた向きの前記仮想視点画像を取得する請求項1から請求項12の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記観察用三次元領域は、特定基準面が第2撮像装置によって撮像されることで得られたか、又は、前記特定基準面が第2仮想撮像装置によって撮像されることで得られた第2観察用三次元領域画像に基づいて規定された三次元領域であり、かつ、前記指示用三次元領域と相似関係にあり、
前記特定基準面の大きさを変更する大きさ変更指示を受け付ける受付デバイスを含み、
前記プロセッサは、前記受付デバイスによって受け付けられた前記大きさ変更指示に従って、前記特定基準面の大きさを変更することで前記観察用三次元領域の大きさを変更し、
前記観察用三次元領域の大きさの変更に関わらず前記相似関係が維持される請求項1から請求項13の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項15】
特定基準面を示す特定基準面画像を含む画像が第2表示装置によって表示されている状態で、前記特定基準面画像を拡大又は縮小する画像大きさ変更指示を受け付ける受付デバイスを含み、
前記位置関係情報は、前記受付デバイスによって受け付けられた前記画像大きさ変更指示に従って拡大又は縮小された前記特定基準面画像に対応する実空間上の三次元領域と前記指示用三次元領域との相対位置関係を示す情報を含む情報である請求項1から請求項13の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記プロセッサは、前記大きさ変更指示に従って前記第2観察用三次元領域画像の拡大又は縮小を行うことで前記観察用三次元領域の大きさを変更する請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記受付デバイスは、前記第2撮像装置又は前記第2仮想撮像装置による撮像方向を変更する撮像方向変更指示を更に受け付け、
前記プロセッサは、前記受付デバイスによって受け付けられた前記撮像方向変更指示に従って前記撮像方向を変更する請求項14又は請求項16に記載の情報処理装置。
【請求項18】
前記プロセッサは、取得した前記仮想視点画像を出力する請求項1から請求項17の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項19】
仮想的な視点及び視線を規定する観察用三次元領域に対して拡大又は縮小された関係性を有する指示用三次元領域内での物体の三次元位置及び姿勢を検出し、
前記観察用三次元領域と前記指示用三次元領域との相対位置関係を示す位置関係情報に従って、前記物体の前記三次元位置及び前記姿勢の検出結果に対応する前記視点及び前記視線を導出し、
複数の撮像装置によって前記観察用三次元領域に含まれる撮像領域が撮像されることで得られた複数の画像に基づいた仮想視点画像のうち、導出した前記視点及び前記視線で前記撮像領域を観察した場合の前記撮像領域に存在する被写体を示す仮想視点画像を取得することを含む
情報処理方法。
【請求項20】
コンピュータに、
仮想的な視点及び視線を規定する観察用三次元領域に対して拡大又は縮小された関係性を有する指示用三次元領域内での物体の三次元位置及び姿勢を検出し、
前記観察用三次元領域と前記指示用三次元領域との相対位置関係を示す位置関係情報に従って、前記物体の前記三次元位置及び前記姿勢の検出結果に対応する前記視点及び前記視線を導出し、
複数の撮像装置によって前記観察用三次元領域に含まれる撮像領域が撮像されることで得られた複数の画像に基づいた仮想視点画像のうち、導出した前記視点及び前記視線で前記撮像領域を観察した場合の前記撮像領域に存在する被写体を示す仮想視点画像を取得することを含む処理を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特開2015-225529号公報には、端末の位置及び方向を特定する特定手段と、端末の位置及び方向に基づいて、仮想カメラの位置及び方向を決定する決定手段と、仮想カメラの位置及び方向に基づいて、端末に送信する自由視点画像を生成する生成手段と、生成手段が生成した自由視点画像を端末に送信する送信手段と、仮想カメラの設定の変更指示を受け付ける受付手段と、を有し、生成手段は、変更指示を受け付けた場合に、変更指示に係る自由視点画像を生成する情報処理装置が開示されている。
【0003】
特許第6427258号には、複数の仮想視点の位置及び姿勢に応じた複数の仮想視点画像を取得する取得手段と、取得手段により取得された複数の仮想視点画像を、仮想視点の位置及び姿勢に関する操作のための操作画面上に表示させる表示制御手段と、を有し、表示制御手段により操作画面上に表示される複数の仮想視点画像のうちの少なくとも1つは、撮像対象領域を複数のカメラが撮像して得られた複数の撮像画像に基づいて生成される画像であり、前記複数の仮想視点のうち位置及び姿勢の操作対象として選択された仮想視点に応じた仮想視点画像は、他の装置へ送信されることを特徴とする表示制御装置が開示されている。
【0004】
特開2015-076062号公報には、画像を表示する画像表示装置であって、複数のカメラで被写体をそれぞれ撮影した複数の画像を取得する取得手段と、複数の画像を合成し、被写体を仮想視点から見た合成画像を生成する生成手段と、合成画像を画面に表示させる表示制御手段と、画面に表示された合成画像の仮想視点の位置を変更させるための、ユーザ操作を検出する検出手段と、を備え、生成手段は、ユーザ操作に基づいて、合成画像の仮想視点の位置を変更することを特徴とする画像表示装置が開示されている。
【0005】
特開2018-092580号公報には、仮想視点画像を生成する画像生成装置であって、仮想視点画像の生成に用いられる画像を撮影するカメラ群の設置に関わる情報と、仮想視点に関わる仮想視点情報とを取得し、カメラ群の設置に関わる情報及び仮想視点情報に基づいて仮想視点画像の生成に使用する画像生成方法を決定し、決定された画像生成方法を用いて仮想視点に対応する仮想視点画像を生成する画像生成装置が開示されている。
【発明の概要】
【0006】
本開示の技術に係る一つの実施形態は、実際の観察位置から被写体を観察した場合の被写体を示す仮想視点画像を取得する場合に比べ、実際の観察位置とは異なる位置から被写体を観察した場合の被写体を示す仮想視点画像を容易に取得することができる情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の技術に係る第1の態様は、仮想的な視点及び視線を規定する観察用三次元領域に対して拡大又は縮小された関係性を有する指示用三次元領域内での物体の三次元位置及び姿勢を検出する検出部と、観察用三次元領域と指示用三次元領域との相対位置関係を示す位置関係情報に従って、検出部の検出結果に対応する視点及び視線を導出する導出部と、複数の撮像装置によって観察用三次元領域に含まれる撮像領域が撮像されることで得られた複数の画像に基づいた仮想視点画像であって、導出部により導出された視点及び視線で被写体を観察した場合の被写体を示す仮想視点画像を取得する取得部と、を含む情報処理装置である。
【0008】
本開示の技術に係る第2の態様は、相対位置関係は、基準点に対する観察用三次元領域の位置と基準点に対する指示用三次元領域の位置との関係である第1の態様に係る情報処理装置である。
【0009】
本開示の技術に係る第3の態様は、位置関係情報は、基準点を原点とした観察用三次元領域内の位置を示す座標と、基準点を原点とした指示用三次元領域内の位置を示す座標とが対応付けられた情報である第2の態様に係る情報処理装置である。
【0010】
本開示の技術に係る第4の態様は、位置関係情報は、観察用三次元領域内の位置と基準点との間の距離と、指示用三次元領域内の位置と基準点との間の距離との相違度を含む情報である第2の態様に係る情報処理装置である。
【0011】
本開示の技術に係る第5の態様は、基準点は、観察用三次元領域に対して適用される観察用基準点と、指示用三次元領域に対して適用される指示用基準点とに類別されており、指示用基準点は、観察用基準点とは異なる位置で観察用基準点と対応関係にある第2の態様に係る情報処理装置である。
【0012】
本開示の技術に係る第6の態様は、指示用基準点は、三次元位置が検出部によって検出されることで決定される第5の態様に係る情報処理装置である。
【0013】
本開示の技術に係る第7の態様は、検出部は、少なくとも3点の三次元位置を検出し、検出部によって検出された少なくとも3点の三次元位置を用いることで特定された指示用基準面に基づいて指示用三次元領域を生成する生成部を更に含む第1の態様から第6の態様の何れか1つの態様に係る情報処理装置である。
【0014】
本開示の技術に係る第8の態様は、基準被写体が撮像されることで得られた画像を用いることで特定された指示用基準面に基づいて指示用三次元領域を生成する生成部を更に含む第1の態様から第6の態様の何れか1つの態様に係る情報処理装置である。
【0015】
本開示の技術に係る第9の態様は、観察用三次元領域が第1撮像装置によって撮像されることで得られたか、又は、観察用三次元領域が第1仮想撮像装置によって撮像されることで得られた第1観察用三次元領域画像が第1表示装置によって表示されている状態での第1観察用三次元領域画像の表示面を指示用基準面とし、指示用基準面に基づいて指示用三次元領域を生成する生成部を更に含む第1の態様から第6の態様の何れか1つの態様に係る情報処理装置である。
【0016】
本開示の技術に係る第10の態様は、第1観察用三次元領域画像は、俯瞰した状態の観察用三次元領域を示す画像である第9の態様に係る情報処理装置である。
【0017】
本開示の技術に係る第11の態様は、与えられた指示に従って第1観察用三次元領域画像の拡大又は縮小を行う画像制御部を更に含む第9の態様又は第10の態様に係る情報処理装置である。
【0018】
本開示の技術に係る第12の態様は、指示用基準面は、指示用三次元領域の1つの外面を規定する面、指示用三次元領域の1つの外面、又は、指示用三次元領域の内部の面である第7の態様から第11の態様の何れか1つの態様に係る情報処理装置である。
【0019】
本開示の技術に係る第13の態様は、検出部は、物体のピッチ角、ヨー角、及びロール角を測定することで姿勢を検出し、取得部は、検出部によってロール角が測定されることで検出された姿勢に応じた向きの仮想視点画像を取得する第1の態様から第12の態様の何れか1つの態様に係る情報処理装置である。
【0020】
本開示の技術に係る第14の態様は、観察用三次元領域は、特定基準面が第2撮像装置によって撮像されることで得られたか、又は、特定基準面が第2仮想撮像装置によって撮像されることで得られた第2観察用三次元領域画像に基づいて規定された三次元領域であり、かつ、指示用三次元領域と相似関係にあり、特定基準面の大きさを変更する大きさ変更指示を受け付ける受付部と、受付部によって受け付けられた大きさ変更指示に従って、特定基準面の大きさを変更することで観察用三次元領域の大きさを変更する変更部と、を含み、観察用三次元領域の大きさの変更に関わらず相似関係が維持される第1の態様から第13の態様の何れか1つの態様に係る情報処理装置である。
【0021】
本開示の技術に係る第15の態様は、特定基準面を示す特定基準面画像を含む画像が第2表示装置によって表示されている状態で、前記特定基準面画像を拡大又は縮小する画像大きさ変更指示を受け付ける受付部を含み、前記位置関係情報は、前記受付部によって受け付けられた前記画像大きさ変更指示に従って拡大又は縮小された前記特定基準面画像に対応する実空間上の三次元領域と前記指示用三次元領域との相対位置関係を示す情報を含む情報である第1の態様から第13の態様の何れか1つの態様に係る情報処理装置である。
【0022】
本開示の技術に係る第16の態様は、変更部は、大きさ変更指示に従って第2観察用三次元領域画像の拡大又は縮小を行うことで観察用三次元領域の大きさを変更する第14の態様に係る情報処理装置である。
【0023】
本開示の技術に係る第17の態様は、受付部は、第2撮像装置又は第2仮想撮像装置による撮像方向を変更する撮像方向変更指示を更に受け付け、変更部は、受付部によって受け付けられた撮像方向変更指示に従って撮像方向を変更する第14の態様から第16の態様の何れか1つの態様に係る情報処理装置である。
【0024】
本開示の技術に係る第18の態様は、取得部によって取得された仮想視点画像を出力する出力部を更に含む第1の態様から第17の態様の何れか1つの態様に係る情報処理装置である。
【0025】
本開示の技術に係る第19の態様は、仮想的な視点及び視線を規定する観察用三次元領域に対して拡大又は縮小された関係性を有する指示用三次元領域内での物体の三次元位置及び姿勢を検出し、観察用三次元領域と指示用三次元領域との相対位置関係を示す位置関係情報に従って、検出結果に対応する視点及び視線を導出し、複数の撮像装置によって観察用三次元領域に含まれる撮像領域が撮像されることで得られた複数の画像に基づいた仮想視点画像であって、導出した視点及び視線で被写体を観察した場合の被写体を示す仮想視点画像を取得することを含む情報処理方法である。
【0026】
本開示の技術に係る第20の態様は、コンピュータに、仮想的な視点及び視線を規定する観察用三次元領域に対して拡大又は縮小された関係性を有する指示用三次元領域内での物体の三次元位置及び姿勢を検出し、観察用三次元領域と指示用三次元領域との相対位置関係を示す位置関係情報に従って、検出結果に対応する視点及び視線を導出し、複数の撮像装置によって観察用三次元領域に含まれる撮像領域が撮像されることで得られた複数の画像に基づいた仮想視点画像であって、導出した視点及び視線で被写体を観察した場合の被写体を示す仮想視点画像を取得することを含む処理を実行させるためのプログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】実施形態に係る情報処理システムの外観構成の一例を示す概略斜視図である。
図2】実施形態に係る情報処理システムによって生成される観察用三次元領域空間と指示用三次元領域空間との関係性の一例を示す概念図である。
図3】実施形態に係る画像生成装置の電気系のハードウェア構成の一例、及び画像生成装置と周辺機器との関係性の一例を示すブロック図である。
図4】実施形態に係るスマートフォン及びタブレット端末の電気系のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図5】実施形態に係るスマートフォンをロール軸周りに回転させる態様の一例を示す概念図である。
図6】実施形態に係るスマートフォンをヨー軸周りに回転させる態様の一例を示す概念図である。
図7】実施形態に係るスマートフォンをピッチ軸周りに回転させる態様の一例を示す概念図である。
図8】実施形態に係る画像生成装置及びスマートフォンの要部機能の一例を示すブロック図である。
図9】実施形態に係る画像生成装置による観察用三次元領域の生成方法の一例の説明に供する概念図である。
図10】実施形態に係るスマートフォンによって記録媒体Pが撮像される態様の一例を示す概念図である。
図11】実施形態に係るスマートフォンの生成部による指示用三次元領域の生成方法の一例の説明に供する概念図である。
図12】実施形態に係る画像生成装置の領域対応付け部による位置関係情報の生成方法の一例の説明に供する概念図である。
図13】実施形態に係る指示用三次元領域が使用されている態様の一例を示す概念図である。
図14】実施形態に係る指示用三次元領域内でのスマートフォン位置及びスマートフォン姿勢の検出方法の一例の説明に供する概念図である。
図15】実施形態に係る画像生成装置の導出部による観察用視点及び観察用視線の導出方法の一例の説明に供する概念図である。
図16】実施形態に係る画像生成装置の取得部による仮想視点画像の取得方法の一例の説明に供する概念図である。
図17図15に示す観察用視点及び観察用視線とは異なる観察用視点及び観察用視線を実現する場合の指示用三次元領域の使用態様の一例を示す概念図である。
図18図17に示す観察用視点及び観察用視線から観察用三次元領域内を観察した場合の被写体を示す仮想視点画像が生成される態様の一例を示す概念図である。
図19】観察用視点及び観察用視線を変更した場合の仮想視点画像の表示態様の遷移例を示す状態遷移図である。
図20】実施形態に係るスマートフォンのディスプレイに表示される俯瞰画像を拡大又は縮小する場合のタッチパネルに対する指示の受付態様の一例を示す概念図である。
図21】実施形態に係るスマートフォンのディスプレイに表示される俯瞰画像が拡大される態様及び縮小される態様の一例を示す概念図である。
図22図1に示す態様例に比べ、無人航空機の撮像装置による撮像範囲を狭めた場合の態様例を示す概念図である。
図23】実施形態に係る画像生成装置の変更部による観察用三次元領域の大きさの変更に伴って指示用三次元領域の大きさも変更される場合の処理内容の一例を示す概念図である。
図24】実施形態に係る画像生成装置の変化速度指示部の処理内容の一例の説明に供するブロック図である。
図25】実施形態に係るスマートフォンによって実行される生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図26】実施形態に係るスマートフォンによって実行される検出処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図27】実施形態に係る画像生成装置によって実行される領域対応付け処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図28】実施形態に係る画像生成装置によって実行される仮想視点画像生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図29】実施形態に係る画像生成装置によって実行される画像制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図30】実施形態に係る画像生成装置によって実行される変更処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図31】実施形態に係る画像生成装置によって実行される変化速度指示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図32】実施形態に係るタブレット端末に表示されている俯瞰画像に基づいて指示用三次元領域が生成される場合の態様例を示す概念図である。
図33】ディスプレイに表示されている特定基準面画像が拡大された場合の指示用三次元領域と観察用三次元領域内の三次元領域との対応関係の一例を示す概念図である。
図34】ディスプレイに表示されている特定基準面画像が縮小された場合の指示用三次元領域と観察用三次元領域内の三次元領域との対応関係の一例を示す概念図である。
図35図32に示す例とは異なる観察用視点及び観察用視線を指示する場合の指示用三次元領域と指との位置関係の一例を示す概念図である。
図36】指示用基準面の生成方法の第1変形例の説明に供する概念図である。
図37図36に示す指示用基準面に基づいて生成された指示用三次元領域が使用されている態様の一例を示す概念図である。
図38】指示用基準面の生成方法の第2変形例の説明に供する概念図である。
図39】実施形態に係るスマートフォンをロール軸周りに回転させる前後で生成される仮想視点画像の一例を示す概念図である。
図40】実施形態に係る情報処理システムの構成の変形例を示すブロック図である。
図41】実施形態に係る画像生成装置側プログラムが記憶されている記憶媒体から画像生成装置のコンピュータに画像生成装置側プログラムがインストールされる態様の一例を示すブロック図である。
図42】実施形態に係るスマートフォン側プログラムが記憶されている記憶媒体からスマートフォンのコンピュータにスマートフォン側プログラムがインストールされる態様の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
添付図面に従って本開示の技術に係る実施形態の一例について説明する。
【0029】
先ず、以下の説明で使用される文言について説明する。
【0030】
CPUとは、“Central Processing Unit”の略称を指す。RAMとは、“Random Access Memory”の略称を指す。DRAMとは、“Dynamic Random Access Memory”の略称を指す。SRAMとは、“Static Random Access Memory”の略称を指す。ROMとは、“Read Only Memory”の略称を指す。SSDとは、“Solid State Drive”の略称を指す。HDDとは、“Hard Disk Drive”の略称を指す。EEPROMとは、“Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory”の略称を指す。I/Fとは、“Interface”の略称を指す。ICとは、“Integrated Circuit”の略称を指す。ASICとは、“Application Specific Integrated Circuit”の略称を指す。PLDとは、“Programmable Logic Device”の略称を指す。FPGAとは、“Field-Programmable Gate Array”の略称を指す。SoCとは、“System-on-a-chip”の略称を指す。CMOSとは、“Complementary Metal Oxide Semiconductor”の略称を指す。CCDとは、“Charge Coupled Device”の略称を指す。ELとは、“Electro-Luminescence”の略称を指す。GPUとは、“Graphics Processing Unit”の略称を指す。LANとは、“Local Area Network”の略称を指す。3Dとは、“3 Dimension”の略称を指す。USBとは、“Universal Serial Bus”の略称を指す。また、本明細書の説明において、「平面」の意味には、完全な平面の意味の他に、設計上及び製造上において許容される誤差を含む略平面の意味も含まれる。
【0031】
一例として図1に示すように、情報処理システム10は、画像生成装置12、スマートフォン14、複数の撮像装置16、撮像装置18、及び無線通信基地局(以下、単に「基地局」と称する)20を備えている。ここで、情報処理システム10は、本開示の技術に係る「情報処理装置」の一例であり、スマートフォン14は、本開示の技術に係る「物体」の一例であり、撮像装置18は、本開示の技術に係る「第1撮像装置」及び「第2撮像装置」の一例である。
【0032】
撮像装置16及び18は、CMOSイメージセンサを有する撮像用のデバイスであり、光学式ズーム機能及びデジタルズーム機能が搭載されている。なお、CMOSイメージセンサに代えてCCDイメージセンサ等の他種類のイメージセンサを採用してもよい。
【0033】
複数の撮像装置16は、サッカー競技場22内に設置されている。複数の撮像装置16の各々は、サッカーフィールド24を取り囲むように配置されており、サッカーフィールド24を含む領域を撮像領域として撮像する。ここでは、複数の撮像装置16の各々がサッカーフィールド24を取り囲むように配置されている形態例を挙げているが、本開示の技術はこれに限定されず、複数の撮像装置16の配置は、生成したい仮想視点画像に応じて決定される。サッカーフィールド24の全部を取り囲むように複数の撮像装置16を配置してもよいし、特定の一部を取り囲むように複数の撮像装置16を配置してもよい。撮像装置18は、無人式航空機(例えば、ドローン)に設置されており、サッカーフィールド24を含む領域を撮像領域として上空から俯瞰した状態で撮像する。サッカーフィールド24を含む領域を上空から俯瞰した状態の撮像領域とは、サッカーフィールド24に対する撮像装置18による撮像面を指す。ここで、サッカーフィールド24に対する撮像装置18による撮像面は、本開示の技術に係る「特定基準面」の一例である。
【0034】
画像生成装置12は、サーバ室32に設置されている。複数の撮像装置16及び画像生成装置12は、LANケーブル30を介して接続されており、画像生成装置12は、複数の撮像装置16を制御し、かつ、複数の撮像装置16の各々によって撮像されることで得られた画像を取得する。なお、ここでは、LANケーブル30による有線通信方式を用いた接続を例示しているが、これに限らず、無線通信方式を用いた接続であってもよい。
【0035】
サッカー競技場22には、サッカーフィールド24を取り囲むように観戦席26が設けられており、観戦席25には観客28が着座している。観客28は、スマートフォン14を所持している。
【0036】
基地局20は、画像生成装置12、スマートフォン14、及び無人航空機27と電波を介して各種情報の送受信を行う。すなわち、画像生成装置12は、基地局20を介して、スマートフォン14及び無人航空機27と無線通信可能に接続されている。画像生成装置12は、基地局20を介して無人航空機27と無線通信を行うことにより、無人航空機27を制御したり、撮像装置18によって撮像されることで得られた画像を無人航空機27から取得したりする。
【0037】
画像生成装置12はサーバに相当するデバイスであり、スマートフォン14は、画像生成装置12に対するクライアント端末に相当するデバイスである。画像生成装置12及びスマートフォン14が、基地局20を介して互いに無線通信を行うことにより、スマートフォン14は、画像生成装置12に対して各種サービスの提供を要求し、画像生成装置12は、スマートフォン14からの要求に応じたサービスをスマートフォン14に提供する。
【0038】
一例として図2に示すように、情報処理システム10は、タブレット端末34を備えている。タブレット端末34は、観客28によって用いられる。タブレット端末34も、スマートフォン14と同様に、画像生成装置12に対するクライアント端末に相当するデバイスである。タブレット端末34が、基地局20を介して、画像生成装置12と無線通信可能に接続されている。画像生成装置12及びタブレット端末34は、基地局20を介して互いに無線通信を行うことにより、タブレット端末34は、画像生成装置12に対して各種サービスの提供を要求し、画像生成装置12は、タブレット端末34からの要求に応じたサービスをタブレット端末34に提供する。
【0039】
情報処理システム10は、観察用三次元領域36及び指示用三次元領域38を生成する。観察用三次元領域36及び指示用三次元領域38は何れも不可視の三次元領域である。そのため、観察用三次元領域36及び指示用三次元領域38は、実空間上において視覚的に知覚されない。図2に示す例では、観察用三次元領域36及び指示用三次元領域38は何れも直方体状に形成されている。
【0040】
観察用三次元領域36は、仮想的な視点42及び視線44を規定する三次元領域である。視点42及び視線44は、仮に観客28が観察用三次元領域36内でサッカーフィールド24を観察した場合の観客28の視点及び視線である。
【0041】
図2に示す例では、観察用三次元領域36は、サッカーフィールド24に相当する面を1つの外面24A(以下、「サッカーフィールド相当面24A」と称する)として有しており、サッカーフィールド相当面24Aに基づいて生成されている。サッカーフィールド相当面24Aは、サッカーフィールド24に対する撮像装置18による撮像面に相当する面であり、観察用三次元領域36の底面として規定されている。観察用三次元領域36の高さは、既定範囲(図2に示す例では数十メートル)内で定められている。観察用三次元領域36の高さは、例えば、観察用三次元領域36の底面の面積(図2に示す例では、サッカーフィールド相当面24Aの面積)に応じて定められる。なお、観察用三次元領域36の高さは、固定値であってもよいし、観客28等から与えられた指示に従って上記の既定範囲内で変更される可変値であってもよい。ここで、「既定範囲」は、視点42及び視線44を設定可能な高さとして許容される範囲であり、例えば、撮像装置18及び複数の撮像装置16の各々の設置位置、撮像範囲、及び撮像方向等に応じて一意に定められる。
【0042】
指示用三次元領域38は、直方体状の三次元領域であり、指示用基準面40Aに基づいて生成されている。指示用三次元領域38は、観察用三次元領域36に対して縮小された関係性を有する。すなわち、指示用三次元領域38は、観察用三次元領域36が既定倍率で縮小された三次元領域である。ここで、「既定倍率」とは、例えば、“300分の1”を指す。ここでは、既定倍率として“300分の1”を例示しているが、本開示の技術はこれに限定されず、他の縮尺倍率であってもよい。
【0043】
指示用基準面40Aは、指示用三次元領域38の1つの外面である。図2に示す例では、指示用基準面40Aは、指示用三次元領域38の底面を形成している。指示用基準面40Aは、基準被写体40が撮像されることで得られた画像である基準被写体画像41(図11参照)を用いることで特定された平面である。図2に示す例では、基準被写体40は、記録媒体Pそのものであり、記録媒体Pは、余白なしでサッカーフィールド24を示す画像(以下、単に「サッカーフィールド画像」とも称する)が表面に形成された用紙である。サッカーフィールド画像の面積は、サッカーフィールド相当面24Aが既定倍率で縮小された面積であり、サッカーフィールド画像は、サッカーフィールド相当面24Aと相似関係にある画像である。
【0044】
ここでは、記録媒体Pとして、余白なしでサッカーフィールド画像が表面に形成された用紙を例示しているが、本開示の技術はこれに限定されず、記録媒体Pは、余白ありでサッカーフィールド画像が表面に形成された用紙であってもよい。また、記録媒体Pは、用紙に限らず、透明又は半透明なシート等のように、画像が形成可能な記録媒体であればよい。
【0045】
観客28は、スマートフォン14の特定部位(図2に示す例では、撮像装置84(図4参照)の被写体側レンズ14A)を指示用三次元領域38内に位置させることで、視点42の位置及び視線44の方向を定める。図2に示す例では、スマートフォン14に搭載されている撮像装置84(図4参照)の被写体側レンズ14Aの位置が視点42の位置と対応関係にあり、被写体側レンズ14Aの光軸方向、換言すると、撮像装置84の撮像方向が視線44の方向と対応関係にある。撮像装置84の撮像方向は、スマートフォン14の姿勢から特定される。
【0046】
画像生成装置12は、仮想視点画像46を生成する。仮想視点画像46は、複数の撮像装置16(図1参照)によって観察用三次元領域36に含まれる撮像領域が撮像されることで得られた複数の画像に基づいた仮想視点画像である。撮像領域に対する撮像とは、例えば、撮像領域を含む画角での撮像を指す。仮想視点画像46の一例としては、3Dポリゴンを用いた動画像が挙げられる。画像生成装置12は、複数の撮像装置16によって観察用三次元領域36に含まれる撮像領域が撮像されることで得られた複数の画像を合成することにより、3Dポリゴンを用いた動画像を生成する。画像生成装置12は、生成した3Dポリゴンを用いた動画像に基づき、任意の位置及び任意の方向から撮像領域が観察された場合に相当する仮想視点画像を生成する。本開示の技術に係る一実施形態では、画像生成装置12は、視点42及び視線44で被写体を観察した場合の被写体を示す仮想視点画像46を生成する。換言すると、仮想視点画像46とは、視点42の位置に設置された仮想的な撮像装置(以下、「仮想撮像装置」とも称する)が視線44の方向を撮像方向として撮像することで得た画像に相当する画像を指す。
【0047】
画像生成装置12は、基地局20を介して、スマートフォン14及びタブレット端末34に仮想視点画像46を送信する。スマートフォン14及びタブレット端末34は、画像生成装置12から送信された仮想視点画像46を受信する。一例として図2に示すように、タブレット端末34は、ディスプレイ34Aを備えている。ディスプレイ34Aの一例としては、液晶ディスプレイが挙げられる。なお、液晶ディスプレイに限らず、有機ELディスプレイ等の他の種類のディスプレイがディスプレイ34Aとして採用されてもよい。図2に示す例では、ディスプレイ34Aによって仮想視点画像46が表示されている。
【0048】
一例として図3に示すように、画像生成装置12は、コンピュータ50、受付デバイス52、ディスプレイ53、第1通信I/F54、および第2通信I/F56を備えている。コンピュータ50は、CPU58、ストレージ60、及びメモリ62を備えており、CPU58、ストレージ60、及びメモリ62は、バスライン64を介して接続されている。図3に示す例では、図示の都合上、バスライン64として1本のバスラインが図示されているが、バスライン64には、データバス、アドレスバス、及びコントロールバス等が含まれている。
【0049】
CPU58は、画像生成装置12の全体を制御する。ストレージ60は、各種パラメータ及び各種プログラムを記憶している。ストレージ60は、不揮発性の記憶装置である。ここでは、ストレージ60の一例として、EEPROMが採用されているが、これに限らず、マスクROM、HDD、又はSSD等であってもよい。メモリ62は、揮発性の記憶装置である。メモリ62には、各種情報が一時的に記憶される。メモリ62は、CPU58によってワークメモリとして用いられる。ここでは、メモリ62の一例として、DRAMが採用されているが、これに限らず、SRAM等の他の種類の揮発性の記憶装置であってもよい。
【0050】
受付デバイス52は、画像生成装置12の使用者等からの指示を受け付ける。受付デバイス52の一例としては、タッチパネル、ハードキー、及びマウス等が挙げられる。受付デバイス52は、バスライン64に接続されており、受付デバイス52によって受け付けられた指示は、CPU58によって取得される。
【0051】
ディスプレイ53は、バスライン64に接続されており、CPU58の制御下で、各種情報を表示する。ディスプレイ53の一例としては、液晶ディスプレイが挙げられる。なお、液晶ディスプレイに限らず、有機ELディスプレイ等の他の種類のディスプレイがディスプレイ53として採用されてもよい。
【0052】
第1通信I/F54は、LANケーブル30に接続されている。第1通信I/F54は、例えば、FPGAを有するデバイスによって実現される。第1通信I/F54は、バスライン64に接続されており、CPU58と複数の撮像装置16との間で各種情報の授受を司る。例えば、第1通信I/F54は、CPU58の要求に従って複数の撮像装置16を制御する。また、第1通信I/F54は、複数の撮像装置16の各々によって撮像されることで得られた画像を取得し、取得した画像をCPU58に出力する。図3に示す例では、撮像装置16によって撮像されることで得られた画像として動画像が示されており、第1通信I/F54は、撮像装置16から取得した動画像をCPU58に出力する。
【0053】
なお、図3に示す例では、撮像装置16によって撮像されることで得られた画像として動画像が示されているが、これに限らず、撮像装置16によって撮像されることで得られた画像は静止画像であってもよく、仮想視点画像46(図2参照)の生成に用いることが可能な画像であればよい。
【0054】
第2通信I/F56は、基地局20に対して無線通信可能に接続されている。第2通信I/F56は、例えば、FPGAを有するデバイスによって実現される。第2通信I/F56は、バスライン64に接続されている。第2通信I/F56は、基地局20を介して、無線通信方式で、CPU58と無人航空機27との間で各種情報の授受を司る。また、第2通信I/F56は、基地局20を介して、無線通信方式で、CPU58とスマートフォン14との間で各種情報の授受を司る。さらに、第2通信I/F56は、基地局20を介して、無線通信方式で、CPU58とタブレット端末34との間で各種情報の授受を司る。
【0055】
一例として図4に示すように、スマートフォン14は、コンピュータ70、加速度センサ72、ジャイロセンサ74、受付デバイス76、ディスプレイ78、マイクロフォン80、スピーカ82、撮像装置84、及び通信I/F86を備えている。コンピュータ70は、CPU88、ストレージ90、及びメモリ92を備えており、CPU88、ストレージ90、及びメモリ92は、バスライン94を介して接続されている。図4に示す例では、図示の都合上、バスライン94として1本のバスラインが図示されているが、バスライン94には、データバス、アドレスバス、及びコントロールバス等が含まれている。
【0056】
CPU88は、スマートフォン14の全体を制御する。ストレージ90は、各種パラメータ及び各種プログラムを記憶している。ストレージ90は、不揮発性の記憶装置である。ここでは、ストレージ90の一例として、EEPROMが採用されているが、これに限らず、マスクROM、HDD、又はSSD等であってもよい。メモリ92は、揮発性の記憶装置である。メモリ92には、各種情報が一時的に記憶され、メモリ92は、CPU88によってワークメモリとして用いられる。ここでは、メモリ92の一例として、DRAMが採用されているが、これに限らず、SRAM等の他の種類の揮発性の記憶装置であってもよい。
【0057】
加速度センサ72は、スマートフォン14の加速度(以下、単に「加速度」とも称する)を測定する。加速度センサ72は、バスライン94に接続されており、加速度センサ72によって測定された加速度を示す加速度情報は、バスライン94を介してCPU88によって取得される。
【0058】
ジャイロセンサ74は、スマートフォン14のヨー軸周りの角度(以下、「ヨー角」とも称する)、スマートフォン14のロール軸周りの角度(以下、「ロール角」とも称する)、及びスマートフォン14のピッチ軸周りの角度(以下、「ピッチ角」とも称する)を測定する。ジャイロセンサ74は、バスライン94に接続されており、ジャイロセンサ74によって測定されたヨー角、ロール角、及びピッチ角を示す角度情報は、バスライン94を介してCPU88によって取得される。なお、加速度センサ72とジャイロセンサ74は統合された多軸(例えば6軸)センサとして実装されていてもよい。
【0059】
受付デバイス76は、本開示の技術に係る「受付部(受付デバイス)」の一例であり、スマートフォン14の使用者等(ここでは、一例として、観客28)からの指示を受け付ける。受付デバイス76の一例としては、タッチパネル76A及びハードキー等が挙げられる。受付デバイス76は、バスライン94に接続されており、受付デバイス76によって受け付けられた指示は、CPU88によって取得される。
【0060】
ディスプレイ78は、バスライン94に接続されており、CPU88の制御下で、各種情報を表示する。ディスプレイ78の一例としては、液晶ディスプレイが挙げられる。なお、液晶ディスプレイに限らず、有機ELディスプレイ等の他の種類のディスプレイがディスプレイ78として採用されてもよい。
【0061】
スマートフォン14は、タッチパネル・ディスプレイを備えており、タッチパネル・ディスプレイは、タッチパネル76A及びディスプレイ78によって実現される。すなわち、ディスプレイ78の表示領域に対してタッチパネル76Aを重ね合わせることによってタッチパネル・ディスプレイが形成される。
【0062】
マイクロフォン80は、収集した音を電気信号に変換する。マイクロフォン80は、バスライン94に接続されている。マイクロフォン80によって収集された音が変換されて得られた電気信号は、バスライン94を介してCPU88によって取得される。
【0063】
スピーカ82は、電気信号を音に変換する。スピーカ82は、バスライン94に接続されている。スピーカ82は、CPU88から出力された電気信号を、バスライン94を介して受信し、受信した電気信号を音に変換し、電気信号を変換して得た音をスマートフォン14の外部に出力する。
【0064】
撮像装置84は、被写体を撮像することで、被写体を示す画像を取得する。撮像装置84は、バスライン94に接続されている。撮像装置84によって被写体が撮像されることで得られた画像は、バスライン94を介してCPU88によって取得される。
【0065】
通信I/F86は、基地局20に対して無線通信可能に接続されている。通信I/F86は、例えば、FPGAを有するデバイスによって実現される。通信I/F86は、バスライン94に接続されている。通信I/F86は、基地局20を介して、無線通信方式で、CPU88と外部装置との間で各種情報の授受を司る。ここで、「外部装置」としては、例えば、画像生成装置12、無人航空機27、及びタブレット端末34が挙げられる。
【0066】
また、タブレット端末34は、スマートフォン14と基本的に同様の構成を有する。すなわち、タブレット端末34は、コンピュータ100、加速度センサ102、ジャイロセンサ104、受付デバイス106、タッチパネル106A、ディスプレイ34A、マイクロフォン110、スピーカ112、撮像装置114、通信I/F116、CPU118、ストレージ120、メモリ122、及びバスライン124を備えている。
【0067】
コンピュータ100は、コンピュータ70に対応している。加速度センサ102は、加速度センサ72に対応している。ジャイロセンサ104は、ジャイロセンサ74に対応している。受付デバイス106は、受付デバイス76に対応している。タッチパネル106Aは、タッチパネル76Aに対応している。ディスプレイ34Aは、ディスプレイ78に対応している。マイクロフォン110は、マイクロフォン80に対応している。スピーカ112は、スピーカ82に対応している。撮像装置114は、撮像装置84に対応している。通信I/F116は、通信I/F86に対応している。CPU118は、CPU88に対応している。ストレージ120は、ストレージ90に対応している。メモリ122は、メモリ92に対応している。バスライン124は、バスライン94に対応している。バスライン124にもバスライン64及び94と同様にデータバス、アドレスバス、及びコントロールバス等が含まれている。タブレット端末34は、スマートフォン14に比べ、タッチパネル106Aのサイズがタッチパネル76Aのサイズよりも大きい点、及びディスプレイ34Aのサイズがディスプレイ78のサイズよりも大きい点が異なる。
【0068】
一例として図5に示すように、ロール軸は、スマートフォン14のディスプレイ78の中心を貫く軸である。ロール軸周りのスマートフォン14の回転角度がロール角としてジャイロセンサ74によって測定される。また、一例として図6に示すように、ヨー軸は、スマートフォン14の側周面のうちの長手方向の側周面の中心を貫く軸である。ヨー軸周りのスマートフォン14の回転角度がヨー角としてジャイロセンサ74によって測定される。更に、一例として図7に示すように、ピッチ軸は、スマートフォン14の側周面のうちの短手方向の側周面の中心を貫く軸である。ピッチ軸周りのスマートフォン14の回転角度がピッチ角としてジャイロセンサ74によって測定される。
【0069】
一例として図8に示すように、スマートフォン14において、ストレージ90には、生成プログラム90A及び検出プログラム90Bが記憶されている。なお、以下では、生成プログラム90A及び検出プログラム90Bを区別して説明する必要がない場合、符号を付さずに「スマートフォン側プログラム」と称する。
【0070】
CPU88は、本開示の技術に係る「プロセッサ」の一例であり、メモリ92は、本開示の技術に係る「メモリ」の一例である。CPU88は、ストレージ90からスマートフォン側プログラムを読み出し、読み出したスマートフォン側プログラムをメモリ92に展開する。CPU88は、メモリ92に展開したスマートフォン側プログラムに従って画像生成装置12との間で各種情報の授受を行う。
【0071】
CPU88は、ストレージ90から生成プログラム90Aを読み出し、読み出した生成プログラム90Aをメモリ92に展開する。CPU88は、メモリ92に展開した生成プログラム90Aに従って生成部88Bとして動作する。CPU88は、生成部88Bとして動作することで、後述の生成処理(図25参照)を実行する。また、CPU88は、ストレージ90から検出プログラム90Bを読み出し、読み出した検出プログラム90Bをメモリ92に展開する。CPU88は、メモリ92に展開した検出プログラム90Bに従って検出部88Aとして動作する。CPU88は、検出部88Aとして動作することで、後述の検出処理(図26参照)を実行する。
【0072】
一例として図8に示すように、画像生成装置12において、ストレージ60には、領域対応付けプログラム60A、仮想視点画像生成プログラム60B、画像制御プログラム60C、変更プログラム60D、及び変化速度指示プログラム60Eが記憶されている。なお、以下では、領域対応付けプログラム60A、仮想視点画像生成プログラム60B、画像制御プログラム60C、変更プログラム60D、及び変化速度指示プログラム60Eを区別して説明する必要がない場合、符号を付さずに「画像生成装置側プログラム」と称する。
【0073】
CPU58は、本開示の技術に係る「プロセッサ」の一例であり、メモリ62は、本開示の技術に係る「メモリ」の一例である。CPU58は、ストレージ60から画像生成装置側プログラムを読み出し、読み出した画像生成装置側プログラムをメモリ62に展開する。CPU58は、メモリ62に展開した画像生成装置側プログラムに従って、スマートフォン14、撮像装置16、無人航空機27、及びタブレット端末34との間で各種情報の授受を行う。
【0074】
CPU58は、ストレージ60から領域対応付けプログラム60Aを読み出し、読み出した領域対応付けプログラム60Aをメモリ62に展開する。CPU58は、メモリ62に展開した領域対応付けプログラム60Aに従って領域対応付け部58Aとして動作する。CPU58は、領域対応付け部58Aとして動作することで、後述の領域対応付け処理(図27参照)を実行する。
【0075】
CPU58は、ストレージ60から仮想視点画像生成プログラム60Bを読み出し、読み出した仮想視点画像生成プログラム60Bをメモリ62に展開する。CPU58は、メモリ62に展開した仮想視点画像生成プログラム60Bに従って導出部58B、取得部58C、及び出力部58Dとして動作する。CPU58は、導出部58B、取得部58C、及び出力部58Dとして動作することで、後述の仮想視点画像生成処理(図28参照)を実行する。
【0076】
CPU58は、ストレージ60から画像制御プログラム60Cを読み出し、読み出した画像制御プログラム60Cをメモリ62に展開する。CPU58は、メモリ62に展開した画像制御プログラム60Cに従って画像制御部58Eとして動作する。CPU58は、画像制御部58Eとして動作することで、後述の画像制御処理(図29参照)を実行する。
【0077】
CPU58は、ストレージ60から変更プログラム60Dを読み出し、読み出した変更プログラム60Dをメモリ62に展開する。CPU58は、メモリ62に展開した変更プログラム60Dに従って変更部58Fとして動作する。CPU58は、変更部58Fとして動作することで、後述の変更処理(図30参照)を実行する。
【0078】
CPU58は、ストレージ60から変化速度指示プログラム60Eを読み出し、読み出した変化速度指示プログラム60Eをメモリ62に展開する。CPU58は、メモリ62に展開した変化速度指示プログラム60Eに従って変化速度指示部58Gとして動作する。CPU58は、変化速度指示部58Gとして動作することで、後述の変化速度指示処理(図31参照)を実行する。
【0079】
画像生成装置12において、ストレージ60には、観察用三次元領域情報60Fが記憶されている。観察用三次元領域情報60Fは、観察用三次元領域36を示す情報である。図9に示す例において、サッカーフィールド相当面24Aは、観察用基準点36Aを有する。サッカーフィールド相当面24Aは、長方形状に形成された平面である。観察用基準点36Aは、サッカーフィールド相当面24Aを規定する四隅のうちの1つの隅であり、観察用三次元領域36に対して適用される基準点である。観察用三次元領域情報60Fとは、例えば、観察用基準点36Aを原点とした観察用三次元領域36内の位置を示す三次元座標(以下「観察用三次元領域座標」とも称する)を指す。
【0080】
観察用三次元領域情報60Fは、上空から俯瞰した状態のサッカーフィールド24を示す俯瞰画像に基づいて規定された情報である。ここで、「俯瞰画像」は、本開示の技術に係る「第1観察用三次元領域画像」及び「第2観察用三次元領域画像」の一例である。俯瞰画像は、無人航空機27がサッカーフィールド24を上空から俯瞰した状態で撮像装置18によってサッカーフィールド24が撮像されることで得られる。CPU58は、無人航空機27から俯瞰画像を取得し、取得した俯瞰画像に基づいて、観察用基準点36Aを特定し、特定した観察用基準点36Aを四隅のうちの1つの隅としたサッカーフィールド相当面24Aを生成する。CPU58は、サッカーフィールド相当面24Aに基づいて観察用三次元領域情報60Fを生成する。すなわち、CPU58は、サッカーフィールド相当面24Aを底面とした観察用三次元領域36を示す観察用三次元領域情報60Fを生成する。このように、観察用三次元領域36は、俯瞰画像に基づいて規定された三次元領域である。CPU58は、生成した観察用三次元領域情報60Fをストレージ60に格納する。
【0081】
一例として図10に示すように、観客28は、指示用三次元領域38(図2参照)を規定するために、基準被写体40を、スマートフォン14を操作することで撮像する。例えば、スマートフォン14の被写体側レンズ14Aを基準被写体40の上方から基準被写体40に向けた状態で、撮像装置16による撮像を開始する指示(以下、「撮像開始指示」とも称する)がタッチパネル76Aによって受け付けられると、基準被写体40が撮像装置16によって撮像される。
【0082】
一例として図11に示すように、スマートフォン14において、検出部88Aは、4点三次元位置検出部88A1を備えている。検出部88Aは、指示用三次元領域38内での少なくとも3点の三次元位置を検出する。ここでは、検出部88Aは、指示用三次元領域38内での4点の三次元位置を検出する。具体的には、検出部88Aは、4点三次元位置検出部88A1を用いることで指示用三次元領域38内での4点の三次元位置を検出する。4点三次元位置検出部88A1は、撮像装置84によって基準被写体40が撮像されることで得られた基準被写体画像41を撮像装置84から取得する。4点三次元位置検出部88A1は、撮像装置84から取得した基準被写体画像41により示される基準被写体40の4隅の位置を4点の三次元位置として検出し、検出した4隅の位置間の相対的な位置関係を示す4点三次元位置情報を生成する。
【0083】
生成部88Bは、検出部88Aによって検出された少なくとも3点の三次元位置を用いることで特定された指示用基準面40Aに基づいて指示用三次元領域38を生成する。ここでは、基準被写体画像41を用いることで特定された指示用基準面40Aに基づいて指示用三次元領域38が生成される。指示用基準面40Aは、基準被写体画像41から検出された4点の三次元位置を用いることで特定される。
【0084】
生成部88Bは、指示用三次元領域38を生成するために、観察用三次元領域情報取得部88B1、指示用基準面生成部88B2、及び指示用三次元領域生成部88B3を備えている。
【0085】
観察用三次元領域情報取得部88B1は、画像生成装置12のCPU58に対して、ストレージ60からの観察用三次元領域情報60Fの取得、及び観察用三次元領域情報60Fの送信を要求する。CPU58は、観察用三次元領域情報取得部88B1からの要求に応じてストレージ60から観察用三次元領域情報60Fを取得し、取得した観察用三次元領域情報60Fを観察用三次元領域情報取得部88B1に送信する。観察用三次元領域情報取得部88B1は、CPU58から送信された観察用三次元領域情報60Fを受信することで取得する。
【0086】
指示用基準面生成部88B2は、4点三次元位置検出部88A1から4点三次元位置情報を取得し、取得した4点三次元位置情報を用いることで指示用基準面40Aを生成する。指示用基準面40Aは、基準被写体40の4隅の位置によって画定され、かつ、サッカーフィールド相当面24Aが既定倍率で縮小された平面に相当する平面である。
【0087】
指示用三次元領域生成部88B3は、観察用三次元領域情報取得部88B1から観察用三次元領域情報60Fを取得し、指示用基準面生成部88B2から指示用基準面40Aを取得する。指示用三次元領域生成部88B3は、観察用三次元領域情報60Fを参照して、指示用基準面40Aの4隅のうち、観察用基準点36Aの位置に対応する1つの隅を指示用基準点38Aとして特定する。指示用基準点38Aは、指示用三次元領域38に対して適用される基準点である。
【0088】
情報処理システム10では、観察用三次元領域36及び指示用三次元領域38に対する基準点が観察用基準点36Aと指示用基準点38Aとに類別されており、指示用基準点38Aは、観察用基準点36Aとは異なる位置で観察用基準点36Aと対応関係にある。なお、以下では、観察用基準点36Aと指示用基準点38Aとを区別して説明する必要がない場合、符号を付さずに単に「基準点」とも称する。
【0089】
指示用三次元領域生成部88B3は、観察用三次元領域情報60F、指示用基準面40A、及び観察用基準点36Aと指示用基準点38Aとの位置関係を参照して、仮想的な視点及び視線を規定する観察用三次元領域36に対して縮小された関係性を有する三次元領域を指示用三次元領域38として生成する。ここで、「縮小された関係性」とは、例えば、観察用三次元領域36に対して既定倍率で縮小された関係性を指す。
【0090】
指示用三次元領域38は、指示用基準点38Aを観察用基準点36Aと対応する原点として有し、かつ、観察用三次元領域36と相似関係にある三次元領域として、指示用三次元領域情報90Cによって規定される。指示用三次元領域情報90Cは、観察用三次元領域情報60F、指示用基準面40A、及び観察用基準点36Aと指示用基準点38Aとの位置関係に基づいて、指示用三次元領域生成部88B3によって生成される。指示用三次元領域情報90Cとは、例えば、指示用基準点38Aを原点とした指示用三次元領域38内の位置を示し、かつ、観察用三次元領域情報60Fと対応関係にある三次元座標(以下「指示用三次元領域座標」とも称する)を指す。
【0091】
一例として図12に示すように、指示用三次元領域生成部88B3は、生成した指示用三次元領域情報90Cをストレージ90に格納し、かつ、生成した指示用三次元領域情報90Cを領域対応付け部58Aに出力する。領域対応付け部58Aは、観察用三次元領域36と指示用三次元領域38との相対位置関係を示す位置関係情報60Gを生成し、生成した位置関係情報60Gをストレージ60に格納する。
【0092】
ここで、相対位置関係とは、基準点に対する観察用三次元領域36の位置と基準点に対する指示用三次元領域38の位置との関係(相対的な関係)を指す。また、位置関係情報60Gは、観察用三次元領域情報60Fと指示用三次元領域情報90Cとが対応付けられた情報である。観察用三次元領域情報60Fと指示用三次元領域情報90Cとが対応付けられた情報とは、観察用三次元領域36と指示用三次元領域38との間で互いに対応する位置について、観察用三次元領域座標と指示用三次元領域座標とが1対1で対応付けられた情報を指す。なお、位置関係情報60Gは、観察用三次元領域座標と指示用三次元領域座標との相対位置関係がテーブル又は演算式等の何等かの手段によって対応付けられていればよい。
【0093】
以上のようにして規定された指示用三次元領域情報90Cを用いることで、一例として図13に示すように、指示用三次元領域38内でのスマートフォン14の位置及び姿勢がスマートフォン14によって検出可能となる。指示用三次元領域38内でのスマートフォン14の位置及び姿勢が、スマートフォン14によって特定されると、特定されたスマートフォン14の位置及び姿勢が基地局20を介して画像生成装置12に通知される。そして、位置関係情報60Gを用いることで、指示用三次元領域38内でのスマートフォン14の位置及び姿勢から観察用三次元領域36内での視点42及び視線44が画像生成装置12によって指定される。
【0094】
指示用三次元領域38内でのスマートフォン14の位置及び姿勢をスマートフォン14によって検出可能とするために、一例として図14に示すように、観客28は、指示用基準点38Aに対してスマートフォン14の位置合わせを行う。この場合、被写体側レンズ14Aを指示用基準点38Aに位置合わせした状態で、タッチパネル76Aが観客28によって操作されることで、タッチパネル76Aによって位置合わせが完了したことを示す位置合わせ完了情報が受け付けられる。これにより、検出部88Aは、指示用基準点38Aに対するスマートフォン14の位置合わせが完了したことを検出する。すなわち、検出部88Aは、タッチパネル76Aによって位置合わせ完了情報が受け付けられた時点での指示用三次元領域38内のスマートフォン14の位置を、加速度センサからの加速度情報に基づいて検出し、検出した位置を指示用基準点38Aとして決定する。なお、指示用三次元領域38内のスマートフォン14の位置とは、具体的には、指示用三次元領域38内のスマートフォン14の三次元位置を指す。
【0095】
検出部88Aは、指示用基準点38Aに対するスマートフォン14の位置合わせが完了したことを検出すると、既定の時間間隔(例えば、0.05秒間隔)で、ジャイロセンサ74から角度情報を取得し、かつ、加速度センサから加速度情報を取得する。なお、検出部88Aによって取得された角度情報及び加速度情報は、本開示の技術に係る「検出部の検出結果」の一例である。
【0096】
検出部88Aは、ストレージ90から指示用三次元領域情報90Cを取得する。そして、検出部88Aは、取得した指示用三次元領域情報90Cと、位置合わせが完了した時点から継続して取得した加速度情報とを用いることで、指示用三次元領域38内での被写体側レンズ14Aの三次元位置をスマートフォン14の三次元位置として検出する。また、検出部88Aは、ジャイロセンサ74から取得した最新の角度情報を用いることで、指示用三次元領域38内でのスマートフォン14の姿勢を検出する。なお、以下では、指示用三次元領域38内での被写体側レンズ14Aの三次元位置を「スマートフォン位置」とも称し、指示用三次元領域38内でのスマートフォン14の姿勢を「スマートフォン姿勢」とも称する。
【0097】
一例として図15に示すように、検出部88Aは、検出したスマートフォン位置及びスマートフォン姿勢を示す位置姿勢情報を生成し、生成した位置姿勢情報を導出部58Bに出力する。導出部58Bは、位置関係情報60Gに従って、検出部88Aの検出結果に対応する視点42及び視線44を導出する。導出部58Bは、視点42及び視線44を導出するために、ストレージ60から位置関係情報60Gを取得し、検出部88Aから位置姿勢情報を取得する。そして、導出部58Bは、位置関係情報60G及び位置姿勢情報から視点42を導出する。具体的には、導出部58Bは、位置関係情報60Gから、位置姿勢情報により示されるスマートフォン位置に対応する観察用三次元領域情報60Fを導出することで、観察用三次元領域36内での視点42を導出する。ここで、観察用三次元領域36内での視点42の導出とは、具体的には、観察用三次元領域36内での視点42の位置の導出を意味する。
【0098】
また、導出部58Bは、位置関係情報60G及び位置姿勢情報から視線44を導出する。具体的には、導出部58Bは、位置関係情報60Gから、位置姿勢情報により示されるスマートフォン姿勢に対応する観察用三次元領域情報60Fを導出することで、観察用三次元領域36内での視線44を導出する。ここで、観察用三次元領域36内での視線44の導出とは、具体的には、観察用三次元領域36内での視線44の方向の導出を意味する。
【0099】
なお、以下では、導出部58Bによって導出された視点42を、符号を付さずに単に「観察用視点」とも称し、導出部58Bによって導出された視線44を、符号を付さずに単に「観察用視線」とも称する。
【0100】
一例として図16に示すように、導出部58Bは、導出した観察用視点と、導出した観察用視線とを示す視点視線情報を生成し、生成した視点視線情報を取得部58Cに出力する。
【0101】
取得部58Cは、導出部58Bによって導出された観察用視点及び観察用視線で被写体を観察した場合の仮想視点画像46を取得する。取得部58Cは、視点視線情報取得部58C1及び仮想視点画像生成部58C2を備えている。視点視線情報取得部58C1は、導出部58Bから視点視線情報を取得する。
【0102】
仮想視点画像生成部58C2は、視点視線情報取得部58C1から視点視線情報を取得する。また、仮想視点画像生成部58C2は、複数の撮像装置16から動画像を取得し、無人航空機27から、撮像装置18によって撮像されることで得られた俯瞰画像を動画像として取得する。ここで、複数の撮像装置16から取得される動画像、及び撮像装置18から取得される動画像は、本開示の技術に係る「複数の画像」の一例である。
【0103】
なお、ここでは、動画像が例示されているが、本開示の技術はこれに限らず、静止画像であってもよい。また、ここでは、撮像装置18によって撮像されることで得られた俯瞰画像も仮想視点画像生成部58C2によって取得され、仮想視点画像46の生成に供される形態例を示しているが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、俯瞰画像が仮想視点画像46の生成に供されずに、複数の撮像装置16の各々によって撮像されることで得られた複数の画像のみが仮想視点画像生成部58C2によって取得され、仮想視点画像生成部58C2による仮想視点画像46の生成に供されるようにしてもよい。すなわち、撮像装置18(例えば、ドローン)から得られる画像を使用せずに、複数の撮像装置16によって撮像されることで得られた画像のみから仮想視点画像が生成されるようにしてもよい。また、撮像装置18(例えば、ドローン)から得られる画像を使用すれば、より高精度な仮想視点画像の生成が可能となる。
【0104】
仮想視点画像生成部58C2は、視点視線情報により示される観察用視点及び観察用視線で観察用三次元領域内の被写体を観察した場合の仮想視点画像46を、複数の撮像装置16から取得された動画像と撮像装置18から取得された動画像とに基づいて生成する。このように、取得部58Cは、仮想視点画像生成部58C2が仮想視点画像46を生成することで、仮想視点画像46を取得する。
【0105】
出力部58Dは、取得部58Cによって取得された仮想視点画像46をタブレット端末34に出力する。具体的には、取得部58Cによって取得された仮想視点画像46とは、仮想視点画像生成部58C2によって生成された仮想視点画像46を指す。タブレット端末34は、出力部58Dによって出力された仮想視点画像46を受信する。タブレット端末34によって受信された仮想視点画像46はディスプレイ34Aに表示される。
【0106】
なお、ここでは、仮想視点画像46がディスプレイ34Aに表示される形態例を示しているが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、出力部58Dによる仮想視点画像46の出力先は、タブレット端末以外の装置であってもよい。タブレット端末以外の装置は、画像生成装置12と通信可能に接続されている装置であればよく、例えば、スマートフォン14の他に、観客28の自宅に設置されているホームサーバ又はパーソナル・コンピュータであってもよいし、観客28以外の人物の居所に設置されているサーバ又はパーソナル・コンピュータであってもよい。また、画像生成装置12を管制しているホストコンピュータ等に対して仮想視点画像46が出力されるようにしてもよい。また、画像生成装置12のストレージ60に仮想視点画像46が出力され、ストレージ60に仮想視点画像46が記憶されるようにしてもよい。また、USBメモリ及び外付けSSD等の外部ストレージに対して仮想視点画像46が出力されるようにしてもよい。
【0107】
一例として図17に示すように、観客28によって指示用三次元領域38内でのスマートフォン位置が変更された場合、観察用視点及び観察用視線も変更される。この場合、一例として図18に示すように、図16に示す仮想視点画像46とは異なる向きの被写体を示す仮想視点画像46が生成され、ディスプレイ34Aに表示される。このように、指示用三次元領域38内でのスマートフォン位置の変更に伴って、観察用視点及び観察用視線が変更されるので、観察用視点及び観察用視線が変更される毎に、生成される仮想視点画像46の内容も変化する。つまり、指示用三次元領域38内でのスマートフォン位置の変更に伴って、一例として図19に示すように、ディスプレイ34Aに表示される仮想視点画像46の態様、すなわち、仮想視点画像46に示される被写体の大きさ及び向き等が変化する。
【0108】
俯瞰画像の拡大表示又は縮小表示を実現するためには、一例として図20に示すように、スマートフォン14のタッチパネル76Aが観客28等によって操作されることで、拡大縮小開始指示情報がタッチパネル76Aによって受け付けられる。拡大縮小開始指示情報とは、俯瞰画像の拡大又は縮小の開始を指示する情報である。拡大縮小開始指示情報がタッチパネル76Aによって受け付けられると、スマートフォン14は、画像生成装置12に対して俯瞰画像の送信を要求する。画像生成装置12は、スマートフォン14からの要求に応じて最新の俯瞰画像を無人航空機27の撮像装置18から取得し、取得した俯瞰画像をスマートフォン14に送信する。スマートフォン14は、画像生成装置12から送信された俯瞰画像を受信する。受信された俯瞰画像はディスプレイ78に表示される。
【0109】
ディスプレイ78に俯瞰画像が表示されている状態でタッチパネル76Aによって拡大の指示(以下、「拡大指示」と称する)が受け付けられることで、ディスプレイ78に表示されている俯瞰画像が拡大される。また、ディスプレイ78に俯瞰画像が表示されている状態でタッチパネル76Aによって縮小の指示(以下、「縮小指示」と称する)が受け付けられることで、ディスプレイ78に表示されている俯瞰画像が縮小される。なお、以下では、拡大指示と縮小指示とを区別して説明する必要がない場合、「拡大縮小指示」と称する。
【0110】
一例として図20に示すように、拡大指示の一例としては、タッチパネル76Aに対するピンチアウト操作が挙げられ、縮小指示の一例としては、タッチパネル76Aに対するピンチイン操作が挙げられる。
【0111】
一例として図21に示すように、タッチパネル76Aによって受け付けられた拡大縮小指示は、スマートフォン14によって画像生成装置12の画像制御部58Eに送信される。画像制御部58Eは、与えられた指示に従って俯瞰画像の拡大又は縮小を行う。
【0112】
画像制御部58Eは、スマートフォン14から送信された拡大縮小指示を受信すると、最新の俯瞰画像を無人航空機27から取得する。画像制御部58Eは、スマートフォン14から送信された拡大指示を受信した場合、無人航空機27から取得した俯瞰画像を拡大し、俯瞰画像を拡大して得た拡大俯瞰画像をスマートフォン14に送信する。画像制御部58Eは、スマートフォン14から送信された縮小指示を受信した場合、無人航空機27から取得した俯瞰画像を縮小し、俯瞰画像を縮小して得た縮小俯瞰画像をスマートフォン14に送信する。
【0113】
スマートフォン14は、画像制御部58Eから送信された拡大俯瞰画像を受信し、受信した拡大俯瞰画像をディスプレイ78に表示する。また、スマートフォン14は、画像制御部58Eから送信された縮小俯瞰画像を受信し、受信した縮小俯瞰画像をディスプレイ78に表示する。
【0114】
一例として図22に示すように、観客28等によってスマートフォン14のタッチパネル76Aによって、サッカーフィールド24に対する撮像装置18による撮像面の大きさを変更する大きさ変更指示が受け付けられると、サッカーフィールド24に対する撮像装置18による撮像面大きさが変更される。大きさ変更指示としては、図20に示す例と同様に、ピンチアウト操作及びピンチイン操作が挙げられる。ピンチアウト操作は、サッカーフィールド24に対する撮像装置18による撮像面の大きさを現時点よりも狭くする場合に用いられる操作であり、ピンチイン操作は、サッカーフィールド24に対する撮像装置18による撮像面の大きさを現時点よりも大きくする場合に用いられる操作である。図22に示す例では、無人航空機27の高度を現時点よりも低くすることで、サッカーフィールド24に対する撮像装置18による撮像面の大きさが現時点(図1に示す例)よりも小さくなる。
【0115】
一例として図23に示すように、スマートフォン14のタッチパネル76Aによって受け付けられた大きさ変更指示は、スマートフォン14によって変更部58Fに送信される。変更部58Fは、スマートフォン14からの大きさ変更指示を受信する。変更部58Fは、大きさ変更指示を受信すると、受信した大きさ変更指示に従って、サッカーフィールド24に対する撮像装置18による撮像面の大きさを変更することで観察用三次元領域36の大きさを変更する。具体的には、変更部58Fは、スマートフォン14からの大きさ変更指示を受信すると、受信した大きさ変更指示により示される観察用三次元領域36の大きさに合う撮像範囲を示す撮像範囲情報(例えば、サッカーフィールド24に対する撮像装置18による撮像面の大きさ(例えば、面積))を導出し、導出した撮像範囲情報を無人航空機27に送信する。撮像範囲情報の導出は、例えば、大きさ変更指示により示される観察用三次元領域36の大きさと撮像範囲とが対応付けられた撮像範囲導出用テーブルを用いることで実現される。ここでは、撮像範囲情報として、サッカーフィールド24に対する撮像装置18による撮像面の大きさ(例えば、面積)を例示しているが、これに限らず、例えば、サッカーフィールド24に対する撮像面が四角形状であれば、サッカーフィールド24に対する撮像装置18による撮像面の4隅を特定可能な座標であってもよく、サッカーフィールド24に対する撮像面の大きさを特定可能な情報で如何なる情報であってもよい。
【0116】
なお、撮像範囲導出用テーブルに代えて、撮像範囲導出用演算式を用いてもよい。撮像範囲導出用演算式とは、大きさ変更指示により示される観察用三次元領域36の大きさを独立変数として有し、かつ、撮像範囲を従属変数として有する演算式を指す。
【0117】
無人航空機27は、変更部58Fからの撮像範囲情報を受信し、受信した撮像範囲情報により示される撮像範囲で撮像装置18によって撮像が行われる位置に移動し、撮像装置18に対して撮像を行わせることで俯瞰画像を取得する。
【0118】
変更部58Fは、無人航空機27から俯瞰画像を取得する。変更部58Fは、無人航空機27から取得した俯瞰画像に基づいて、観察用三次元領域情報60Fを変更することで、観察用三次元領域36の大きさを変更する。すなわち、変更部58Fは、無人航空機27から取得した俯瞰画像を用いることで、サッカーフィールド24に対する撮像装置18による撮像面に相当するサッカーフィールド相当面24Aの広さを変更し、観察用三次元領域36を、広さを変更したサッカーフィールド相当面24Aを底面とした三次元領域に変更する。
【0119】
変更部58Fは、観察用三次元領域36の大きさの変更に連動して、観察用三次元領域36との相似関係を維持した状態で指示用三次元領域38の大きさを変更する。すなわち、変更部58Fは、観察用三次元領域36の大きさの変更に連動して、観察用三次元領域36との相似関係を維持するように指示用三次元領域情報90Cを変更することで、指示用三次元領域38の大きさを変更する。なお、変更部58Fは、画像制御部58Eによって俯瞰画像が拡大又は縮小されることで(図20及び図21参照)、観察用三次元領域36の大きさを変更するようにしてもよい。この場合、サッカーフィールド24のうちの上述した拡大俯瞰画像又は縮小俯瞰画像により示される面が、本開示の技術に係る「特定基準面」の一例である。この場合も、変更部58Fは、観察用三次元領域36の大きさの変更に連動して、観察用三次元領域36との相似関係を維持するように指示用三次元領域情報90Cを変更することで、指示用三次元領域38の大きさを変更する。
【0120】
このように、変更部58Fによって観察用三次元領域情報60Fと指示用三次元領域情報90Cとが相似関係を維持した状態で変更されることで位置関係情報60Gが更新される。変更部58Fは、位置関係情報60Gが更新されると、位置関係情報60Gから指示用三次元領域情報90Cを取得し、取得した指示用三次元領域情報90Cをスマートフォン14の指示用三次元領域生成部88B3に送信する。指示用三次元領域生成部88B3は、変更部58Fからの指示用三次元領域情報90Cを受信し、受信した指示用三次元領域情報90Cをストレージ90に上書き保存することで、ストレージ90内の指示用三次元領域情報90Cを更新する。
【0121】
一例として図24に示すように、変更部58Fは、観察用三次元領域36の大きさ及び指示用三次元領域38の大きさを変更した場合に、観察用三次元領域36の大きさ及び指示用三次元領域38の大きさの変更の度合いを示す変更度合い情報60H1を変化速度指示部58Gに出力する。
【0122】
ストレージ60には、変化速度導出テーブル60Hが記憶されている。変化速度導出テーブル60Hは、変更度合い情報60H1と、仮想視点画像46の大きさが変化する速度を指示する変化速度指示情報60H2とが対応付けられている。変更度合い情報60H1及び変化速度指示情報60H2は、観察用三次元領域36の大きさ及び指示用三次元領域38の大きさの変更の度合いが大きいほど、仮想視点画像46の大きさが遅く変化する関係性で対応付けられている。換言すると、変更度合い情報60H1及び変化速度指示情報60H2は、観察用三次元領域36の大きさ及び指示用三次元領域38の大きさの変更の度合いが小さいほど、仮想視点画像46の大きさが速く変化する関係性で対応付けられている。
【0123】
変化速度指示部58Gは、変更部58Fから入力された変更度合い情報60H1に対応する変化速度指示情報60H2を変化速度導出テーブル60Hから導出し、導出した変化速度指示情報60H2を仮想視点画像生成部58C2に出力する。仮想視点画像生成部58C2は、変化速度指示部58Gから入力された変化速度指示情報60H2により指示された速度で仮想視点画像46の大きさを変化させる。仮想視点画像生成部58C2は、変化速度指示情報60H2により指示された速度で大きさが変化する仮想視点画像46を生成し、生成した仮想視点画像46を、変化速度指示情報60H2により指示された速度に従って出力部58Dに出力する。出力部58Dは、変化速度指示情報60H2により指示された速度に従って、仮想視点画像46をタブレット端末34に出力する。
【0124】
次に、情報処理システム10の作用について説明する。
【0125】
先ず、スマートフォン14のCPU88によって生成プログラム90Aに従って実行される生成処理の流れの一例について図25を参照しながら説明する。なお、生成処理は、例えば、スマートフォン14の受付デバイス76(図4参照)によって、生成処理の実行を開始する指示が受け付けられた場合に実行される。また、ここでは、説明の便宜上、4点三次元位置検出部88A1によって基準被写体画像41が取得され、取得された基準被写体画像41に基づいて4点三次元位置検出部88A1によって4点三次元位置情報が既に生成されていることを前提として説明する。
【0126】
図25に示す生成処理では、先ず、ステップST10で、観察用三次元領域情報取得部88B1は、画像生成装置12から観察用三次元領域情報60Fを取得し(図11参照)、その後、生成処理はステップST12へ移行する。
【0127】
ステップST12で、指示用基準面生成部88B2は、4点三次元位置検出部88A1から4点三次元位置情報を取得し(図11参照)、その後、生成処理はステップST14へ移行する。
【0128】
ステップST14で、指示用基準面生成部88B2は、ステップST12で取得した4点三次元位置情報に基づいて指示用基準面40Aを生成し(図11参照)、その後、生成処理はステップST16へ移行する。
【0129】
ステップST16で、指示用三次元領域生成部88B3は、ステップST10で取得された観察用三次元領域情報60Fと、ステップST14で生成された指示用基準面40Aとに基づいて指示用三次元領域情報90Cを生成することで指示用三次元領域38を生成し(図11参照)、その後、生成処理はステップST18へ移行する。
【0130】
ステップST18で、指示用三次元領域生成部88B3は、ステップST16で生成した指示用三次元領域情報90Cをストレージ90に格納し(図12参照)、その後、生成処理はステップST20へ移行する。
【0131】
ステップST20で、指示用三次元領域生成部88B3は、ステップST16で生成した指示用三次元領域情報90Cを画像生成装置12の領域対応付け部58Aに出力し(図12参照)、その後、生成処理が終了する。
【0132】
次に、スマートフォン14のCPU88によって検出プログラム90Bに従って実行される検出処理の流れの一例について図26を参照しながら説明する。なお、検出処理は、例えば、スマートフォン14の受付デバイス76によって、検出処理の実行を開始する指示が受け付けられた場合に実行される。
【0133】
図26に示す検出処理では、先ず、ステップT40で、検出部88Aは、受付デバイス76によって位置合わせ完了情報が受け付けられたか否かを判定する(図14参照)。ステップST40において、受付デバイス76(図4参照)によって位置合わせ完了情報が受け付けられた場合は、判定が肯定されて、生成処理はステップST42へ移行する。ステップST40において、受付デバイス76によって位置合わせ完了情報が受け付けられていない場合は、判定が否定されて、ステップST40の判定が再び行われる。
【0134】
ステップST42で、検出部88Aは、ジャイロセンサ74から角度情報を取得し(図14参照)、その後、検出処理はステップST44へ移行する。
【0135】
ステップST44で、検出部88Aは、加速度センサ72から加速度情報を取得し(図14参照)、その後、検出処理はステップST46へ移行する。
【0136】
ステップST46で、検出部88Aは、ステップST44で取得した加速度情報に基づいてスマートフォン位置を検出し、ステップST42で取得した角度情報に基づいてスマートフォン姿勢を検出し、その後、検出処理はステップST48へ移行する。
【0137】
ステップST48で、検出部88Aは、ステップST46で検出したスマートフォン位置及びスマートフォン姿勢を示す位置姿勢情報を生成し、生成した位置姿勢情報を画像生成装置12の導出部58Bに出力し(図15参照)、その後、検出処理はステップST50へ移行する。
【0138】
ステップST50で、検出部88Aは、検出処理を終了する条件(以下、「検出処理終了条件」と称する)を満足したか否かを判定する。検出処理終了条件としては、例えば、受付デバイス76によって、検出処理を終了させる指示が受け付けられた、との条件があげられる。ステップST50において、検出処理終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、検出処理はステップST42へ移行する。ステップST50において、検出処理終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、検出処理が終了する。
【0139】
次に、画像生成装置12のCPU58によって領域対応付けプログラム60Aに従って実行される領域対応付け処理の流れの一例について図27を参照しながら説明する。なお、領域対応付け処理は、例えば、図25に示す生成処理の実行が終了したことを条件に実行される。また、以下では、画像生成装置12のストレージ60に観察用三次元領域情報60Fが既に記憶されていることを前提として説明する。
【0140】
図27に示す領域対応付け処理では、先ず、ステップST60で、領域対応付け部58Aは、ストレージ60から観察用三次元領域情報60Fを取得し、その後、領域対応付け処理はステップST62へ移行する。
【0141】
ステップST62で、領域対応付け部58Aは、指示用三次元領域生成部88B3から指示用三次元領域情報90Cを取得し(図12参照)、その後、検出処理はステップST64へ移行する。
【0142】
ステップST64で、領域対応付け部58Aは、ステップST60で取得した観察用三次元領域情報60FとステップST62で取得した指示用三次元領域情報90Cとを、観察用三次元領域36と指示用三次元領域38との互いに対応する位置間で対応付けることで位置関係情報60Gを生成する。そして、領域対応付け部58Aは、生成した位置関係情報60Gをストレージ60に格納し、その後、領域対応付け処理が終了する。
【0143】
次に、画像生成装置12のCPU58によって仮想視点画像生成プログラム60Bに従って実行される仮想視点画像生成処理の流れの一例について図28を参照しながら説明する。なお、仮想視点画像生成処理は、例えば、画像生成装置12の受付デバイス52(図3参照)又はスマートフォン14の受付デバイス76(図4参照)によって、仮想視点画像生成処理の実行を開始する指示が受け付けられた場合に実行される。
【0144】
図28に示す仮想視点画像生成処理では、先ず、ステップST80で、導出部58Bは、検出部88Aから位置姿勢情報を取得し(図15参照)、その後、仮想視点画像生成処理はステップST82へ移行する。
【0145】
ステップST82で、導出部58Bは、ストレージ60から位置関係情報60Gを取得し(図15参照)、その後、仮想視点画像生成処理はステップST84へ移行する。
【0146】
ステップST84で、導出部58Bは、ステップST82で取得した位置関係情報60Gに従って、ステップST80で取得した位置姿勢情報に対応する観察用視点及び観察用視線を導出し、導出した観察用視点及び観察用視線に基づいて視点視線情報を生成し、その後、仮想視点画像生成処理はステップST86へ移行する。
【0147】
ステップST86で、視点視線情報取得部58C1は、導出部58Bから視点視線情報を取得し(図16参照)、その後、仮想視点画像生成処理はステップST88へ移行する。
【0148】
ステップST88で、仮想視点画像生成部58C2は、撮像装置18及び複数の撮像装置16の各々から動画像を取得し、その後、仮想視点画像生成処理はステップST90へ移行する。
【0149】
ステップST90で、仮想視点画像生成部58C2は、ステップST86で取得された視点視線情報により示される観察用視点と、ステップST86で取得された視点視線情報により示される観察用視線と、ステップST88で取得された動画像とに基づいて仮想視点画像46を生成し(図16参照)、その後、仮想視点画像生成処理はステップST92へ移行する。
【0150】
ステップST92で、出力部58Dは、仮想視点画像生成部58C2によって生成された仮想視点画像46を取得し、取得した仮想視点画像46をタブレット端末34に出力し、その後、仮想視点画像生成処理はステップST94へ移行する。
【0151】
ステップST94で、CPU58は、仮想視点画像生成処理を終了する条件(以下、「仮想視点画像生成処理終了条件」と称する)を満足したか否かを判定する。仮想視点画像生成処理終了条件としては、例えば、スマートフォン14の受付デバイス76又は画像生成装置12の受付デバイス52によって、仮想視点画像生成処理を終了する指示が受け付けられた、との条件が挙げられる。ステップST94において、仮想視点画像生成処理終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、仮想視点画像生成処理はステップST80へ移行する。ステップST94において、仮想視点画像生成処理終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、仮想視点画像生成処理が終了する。
【0152】
次に、画像生成装置12のCPU58によって画像制御プログラム60Cに従って実行される画像制御処理の流れの一例について図29を参照しながら説明する。なお、画像制御処理は、例えば、スマートフォン14の受付デバイス76又は画像生成装置12の受付デバイス52によって、画像制御処理の実行を開始する指示が受け付けられた場合に実行される。以下では、画像制御部58Eが無人航空機27から俯瞰画像を既に取得していることを前提として説明する。
【0153】
図29に示す画像制御処理では、先ず、ステップST100で、画像制御部58Eは、スマートフォン14から送信された拡大縮小指示を受信したか否かを判定する。ステップST100において、スマートフォン14から送信された拡大縮小指示を受信していない場合は、判定が否定されて、画像制御処理はステップST104へ移行する。ステップST100において、スマートフォン14から送信された拡大縮小指示を受信した場合は、判定が肯定されて、画像制御処理はステップST102へ移行する。
【0154】
ステップST102で、画像制御部58Eは、ステップST100で受信した拡大縮小指示に従って俯瞰画像を拡大又は縮小し、その後、画像制御処理はステップST104へ移行する。すなわち、ステップST102では、画像制御部58Eによって拡大指示が受信された場合に、俯瞰画像が拡大されることで拡大俯瞰画像が生成され、画像制御部58Eによって縮小指示が受信された場合に、俯瞰画像が縮小されることで縮小俯瞰画像が生成される。このようにして生成された拡大俯瞰画像又は縮小俯瞰画像は、スマートフォン14のディスプレイ78に表示される(図21参照)。
【0155】
ステップST104で、CPU58は、画像制御処理を終了する条件(以下、「画像制御処理終了条件」と称する)を満足したか否かを判定する。画像制御処理終了条件としては、例えば、スマートフォン14の受付デバイス76又は画像生成装置12の受付デバイス52によって、画像制御処理を終了する指示が受け付けられた、との条件が挙げられる。ステップST104において、画像制御処理終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、画像制御処理はステップST100へ移行する。ステップST104において、画像制御処理終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、画像制御処理が終了する。
【0156】
次に、画像生成装置12のCPU58によって変更プログラム60Dに従って実行される変更処理の流れの一例について図30を参照しながら説明する。なお、変更処理は、例えば、スマートフォン14の受付デバイス76又は画像生成装置12の受付デバイス52によって、変更処理の実行を開始する指示が受け付けられた場合に実行される。
【0157】
図30に示す変更処理では、先ず、ステップST120で、変更部58Fは、無人航空機27から俯瞰画像を取得し、その後、変更処理はステップST122へ移行する。
【0158】
ステップST122で、変更部58Fは、ステップST120で取得した俯瞰画像に基づいて、サッカーフィールド24に対する撮像装置18による撮像面に相当するサッカーフィールド相当面24Aの広さを変更する。そして、変更部58Fは、広さを変更したサッカーフィールド相当面24Aに基づいて観察用三次元領域情報60Fを変更することで、観察用三次元領域36の大きさを変更し、その後、変更処理はステップST124へ移行する。
【0159】
ステップST124で、変更部58Fは、観察用三次元領域36と指示用三次元領域38との相似関係が維持されるように、ステップST122で変更した観察用三次元領域情報60Fに基づいて指示用三次元領域情報90Cを変更し、その後、変更処理はステップST126へ移行する。
【0160】
ステップST126で、変更部58Fは、ステップST124で変更して得た指示用三次元領域情報90Cをスマートフォン14の指示用三次元領域生成部88B3に出力し(図23参照)、その後、変更処理が終了する。
【0161】
次に、画像生成装置12のCPU58によって変化速度指示プログラム60Eに従って実行される変化速度指示処理の流れの一例について図31を参照しながら説明する。なお、変化速度指示処理は、例えば、スマートフォン14の受付デバイス76又は画像生成装置12の受付デバイス52によって、変化速度指示処理の実行を開始する指示が受け付けられ、かつ、変更部58Fによって観察用三次元領域36の大きさが変更された場合に実行される。
【0162】
図31に示す変化速度指示処理では、先ず、ステップST140で、変化速度指示部58Gは、変更部58Fから変更度合い情報60H1を取得し、その後、変化速度指示処理はステップST142へ移行する。
【0163】
ステップST142で、変化速度指示部58Gは、ストレージ60から変化速度導出テーブル60Hを取得し、その後、変化速度指示処理はステップST144へ移行する。
【0164】
ステップST144で、変化速度指示部58Gは、ステップST142で取得した変化速度導出テーブル60Hから、ステップST140で取得した変更度合い情報60H1に対応する変化速度指示情報60H2を導出する。そして、変化速度指示部58Gは、導出した変化速度指示情報60H2を仮想視点画像生成部58C2に出力し、その後、変化速度指示処理はステップST146へ移行する。
【0165】
ステップST146で、仮想視点画像生成部58C2は、変化速度指示部58Gから入力された変化速度指示情報60H2により指示された速度で仮想視点画像46の大きさを変化させ、その後、変化速度指示処理が終了する。
【0166】
以上説明したように、情報処理システム10では、観察用三次元領域36に対して縮小された関係性を有する指示用三次元領域内でのスマートフォン位置及びスマートフォン姿勢が検出部88Aによって検出される。また、導出部58Bによって、位置関係情報60Gに従って、検出部88Aの検出結果に対応する観察用視点及び観察用視線が導出される。そして、導出部58Bによって導出された観察用視点及び観察用視線で被写体を観察した場合の被写体を示す画像として仮想視点画像46が取得部58Cによって取得される。従って、実際の観察位置から被写体を観察した場合の被写体を示す仮想視点画像を取得する場合に比べ、実際の観察位置とは異なる位置から被写体を観察した場合の被写体を示す仮想視点画像(上記実施形態に示す例では、仮想視点画像46)を得ることができる。
【0167】
また、情報処理システム10において、位置関係情報60Gにより示される相対位置関係は、基準点に対する観察用三次元領域の位置及び基準点に対する指示用三次元領域38の位置との関係である。従って、基準点が存在しない場合に比べ、観察用三次元領域36の位置と指示用三次元領域38の位置との関係を容易に特定することができる。
【0168】
また、情報処理システム10において、位置関係情報60Gは、基準点を原点とした観察用三次元領域36内の位置を示す座標と、基準点を原点とした指示用三次元領域38内の位置を示す座標とが対応付けられた情報である。従って、基準点を原点として観察用三次元領域36内の位置を示す座標と、基準点を原点とした指示用三次元領域38内の位置を示す座標とが対応付けられていない場合に比べ、観察用三次元領域36内の位置を示す座標と指示用三次元領域内の位置を示す座標との対応関係を容易に特定することができる。
【0169】
また、情報処理システム10において、基準点は、観察用基準点36Aと指示用基準点38Aとに類別されており、指示用基準点38Aは、観察用基準点36Aとは異なる位置で観察用基準点36Aと対応関係にある。従って、観察用三次元領域36及び指示用三次元領域38に対して共通の基準点を適用する場合に比べ、観察用三次元領域36内の位置と指示用三次元領域38内の位置との関係を高精度に特定することができる。
【0170】
また、情報処理システム10において、指示用基準点38Aは、指示用三次元領域38内でのスマートフォン位置が検出部88Aによって検出されることで決定される。従って、観客28等のユーザ(以下、単に「ユーザ」と称する)が意図する位置に指示用基準点38Aを位置決めすることができる。
【0171】
また、情報処理システム10では、4点三次元位置検出部88A1によって、指示用三次元領域38内での4点の三次元位置が検出される。そして、4点三次元位置検出部88A1によって検出された4点の三次元位置を用いることで特定された指示用基準面40Aに基づいて指示用三次元領域38が生成部88Bによって生成される。従って、ユーザの意図する位置及び大きさが反映された指示用三次元領域38を生成することができる。
【0172】
また、情報処理システム10では、基準被写体40が撮像されることで得られた基準被写体画像41を用いることで特定された指示用基準面40Aに基づいて指示用三次元領域38が生成部88Bによって生成される。従って、基準被写体40との関係性を把握可能な指示用三次元領域38を生成することができる。
【0173】
また、情報処理システム10では、拡大縮小指示に従って俯瞰画像の拡大又は縮小が画像制御部58Eによって行われる。従って、ユーザが意図する大きさの俯瞰画像をユーザに対して視認させることができる。
【0174】
また、情報処理システム10において、指示用基準面40Aは、指示用三次元領域38の1つの外面である。従って、指示用基準面40Aとは異なる複数の面からユーザが選択した1つの面が指示用三次元領域38の1つの外面として採用される場合に比べ、迅速に指示用三次元領域38を生成することができる。
【0175】
また、情報処理システム10において、観察用三次元領域36は、サッカーフィールド24を含む領域が無人航空機27の撮像装置18によって撮像されることで得られた俯瞰画像に基づいて規定された三次元領域であり、かつ、指示用三次元領域38と相似関係にある。そして、スマートフォン14の受付デバイス76によって受け付けられた大きさ変更指示に従って、変更部58Fによって、サッカーフィールド24に対する撮像装置18による撮像面の大きさが変更されることで観察用三次元領域36の大きさが変更される。変更部58Fによって、観察用三次元領域36の大きさの変更に連動して、相似関係を指示した状態で指示用三次元領域38の大きさが変更される。従って、観察用三次元領域36の大きさの変更を指示用三次元領域38に反映させることができる。
【0176】
更に、情報処理システム10では、取得部58Cによって取得された仮想視点画像46は出力部58Dによってタブレット端末34に出力される。従って、取得部58Cによって取得された仮想視点画像46をユーザに提供することができる。
【0177】
なお、上記実施形態では、無人航空機27の高度を変更することで撮像範囲の広さを変更する形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、変更部58Fは、大きさ変更指示に従って俯瞰画像の拡大又は縮小を行うことでサッカーフィールド24(図2図24、及び図25等を参照)に対する撮像範囲の広さを変更するようにしてもよい。これにより、ユーザが意図する撮像範囲に対応した大きさの観察用三次元領域36を得ることができる。なお、俯瞰画像の拡大又は縮小は、例えば、無人航空機27の撮像装置18のデジタルズーム機能又は光学式ズーム機能を働かせることで実現されるようにしてもよい。
【0178】
また、上記実施形態では、無人航空機27の撮像装置18により観察用三次元領域36が撮像されることで得られた画像を俯瞰画像としたが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、サッカーフィールド24を含む領域、すなわち、観察用三次元領域36が仮想カメラによって撮像されることで得られた仮想視点画像を俯瞰画像としてもよい。ここで、「仮想カメラによって撮像されることで得られた仮想視点画像」とは、例えば、上空からサッカーフィールド24を観察した場合のサッカーフィールド24を含む領域を示す仮想視点画像を指す。仮想カメラによって撮像されることで得られる仮想視点画像は、例えば、撮像装置18及び複数の撮像装置16(図1参照)によってサッカーフィールド24を含む領域が撮像されることで得られた複数の画像に基づいて生成される。ここで、「仮想カメラ」は、本開示の技術に係る「第1仮想撮像装置」及び「第2仮想撮像装置」の一例である。
【0179】
また、上記実施形態では、サッカーフィールド24の上空から無人航空機27の撮像装置18によって観察用三次元領域36が撮像される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、画像生成装置12の受付デバイス52又はスマートフォン14の受付デバイス76によって、撮像装置18による撮像方向を変更する撮像方向変更指示が受け付けられ、受け付けられた撮像方向変更指示に従って変更部58Fによって撮像装置18の撮像方向が変更されるようにしてもよい。また、受け付けられた撮像方向変更指示に従って上記の仮想カメラの撮像方向が変更部58Fによって変更されるようにしてもよい。また、画像生成装置12の受付デバイス52又はスマートフォン14の受付デバイス76によって撮像方向変更指示が受け付けられた場合、撮像装置18に代えて、複数の撮像装置16のうち、撮像方向変更指示により示される撮像方向に対応する撮像装置16を用いることによって撮像方向が変更されるようにしてもよい。このように撮像方向が変更されることで、ユーザが意図する方向から見た場合の観察用三次元領域36を得ることができる。
【0180】
また、上記実施形態では、サッカーフィールド画像が表面に形成された記録媒体P上に指示用三次元領域38が形成される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、図32に示すように、記録媒体Pに代えて、タブレット端末34のディスプレイ34A上に指示用三次元領域38が形成されるようにしてもよい。
【0181】
この場合、撮像装置18により観察用三次元領域36が撮像されることで得られた俯瞰画像がディスプレイ34Aに表示されている状態でのディスプレイ34Aの表示面が指示用基準面40Bとして用いられる。そして、指示用基準面40Bに基づいて指示用三次元領域38がタブレット端末34のCPU118によって生成される。CPU118は、本開示の技術に係る「生成部」の一例である。ここでは、撮像装置18により観察用三次元領域36が撮像されることで得られた俯瞰画像が例示しているが、これに限らず、上記の仮想カメラによって観察用三次元領域36が撮像されることで得られた仮想視点画像を俯瞰画像として用いてもよい。
【0182】
図32に示す例では、観客28の指に指サック150が装着されており、指サック150が装着された指(以下、単に「指」と称する)が指示用三次元領域38内で撮像装置114によって撮像される。そして、指が撮像装置114によって撮像されることで得られた画像に基づいて観察用視点及び観察用視線がCPU118によって決定される。つまり、指示用三次元領域38内での指の三次元位置が観察用視点の位置に対応する位置としてCPU118によって認識され、指示用三次元領域38内での指の指し示す方向が観察用視線に対応する方向としてCPU118によって認識される。
【0183】
ここでは、指サック150が装着された指を例示しているが、本開示の技術はこれに限定されず、指サック150が装着されていない指であってもよい。指は、本開示の技術に係る「物体」の一例である。なお、ここで、「物体」は、「指示体」と言い換えることができる。ここでは、本開示の技術に係る「物体」の一例として、指を例示しているが、これに限らず、スタイラスペン、ボールペン、シャープペンシル、又はストロー等の指以外の物体であってもよい。
【0184】
また、上記実施形態では、観察用三次元領域36の大きさの変更に連動して、指示用三次元領域38の大きさも変更される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されず、観察用三次元領域36の大きさの変更に関わらず、指示用三次元領域38の大きさが変更されないようにしてもよい。図32に示す例において、タブレット端末34のディスプレイ34Aに俯瞰画像が拡大又は縮小されて表示された場合であっても、観察用三次元領域36の大きさ及び指示用三次元領域38の大きさが変更されないようにしてもよい。なお、ここで、ディスプレイ34Aは、本開示の技術に係る「第1表示装置」及び「第2表示装置」の一例である。
【0185】
また、タブレット端末34では、サッカーフィールド24に対する撮像装置18による撮像面を示す特定基準面画像40B1(図33参照)がディスプレイ34Aに表示されている状態で、タッチパネル106A(本開示の技術に係る「受付部(受付デバイス)」の一例)によって、特定基準面画像40B1を拡大又は縮小する指示(以下、「画像大きさ変更指示」と称する)が受け付けられる。タッチパネル106Aによって受け付けられた画像大きさ変更指示に従って特定基準面画像40B1が拡大又は縮小されると、これに応じて、特定基準面画像に対応する実空間上の三次元領域36Bが変更部58Fによって生成される。図33に示す例では、ディスプレイ34Aに特定基準面画像40B1が表示されている状態で、画像大きさ変更指示として特定基準面画像40B1を拡大する指示がタッチパネル106Aによって受け付けられたことによって特定基準面画像40B1が拡大された場合の三次元領域36Bが示されている。図33に示す例では、三次元領域36Bが観察用三次元領域36内の中央部に位置している。特定基準面画像40B1を拡大する指示の一例としては、タッチパネル106Aに対するピンチアウト操作が挙げられる。図34に示す例では、ディスプレイ34Aに特定基準面画像40B1が表示されている状態で、画像大きさ変更指示として特定基準面画像40B1を縮小する指示がタッチパネル106Aによって受け付けられたことによって特定基準面画像40B1が縮小された場合の三次元領域36Bが示されている。図34に示す例では、三次元領域36Bが観察用三次元領域36の外側(観察用三次元領域36を取り囲む側)に位置している。特定基準面画像40B1を縮小する指示の一例としては、タッチパネル106Aに対するピンチイン操作が挙げられる。ここでは、画像大きさ変更指示として、ピンチアウト操作及びピンチイン操作を例示しているが、本開示の技術はこれに限らず、例えば、画像大きさ変更指示は、特定のソフトキー及び/又は特定のハードキーの操作等であってもよく、画像大きさ変更指示として定めらえた操作であればよい。
【0186】
画像大きさ変更指示に従って特定基準面画像40B1の大きさが変更されると、位置関係情報60G(図12参照)が変更部58Fによって更新される。位置関係情報60Gには、タッチパネル106Aによって受け付けられた画像大きさ変更指示に従って拡大又は縮小された特定基準面画像40B1に対応する実空間上の三次元領域36Bと指示用三次元領域38との相対位置関係を示す情報が含まれている。タッチパネル106Aによって画像大きさ変更指示が受け付けられると、受け付けられた画像大きさ変更指示に応じて位置関係情報60Gが変更部58Fによって変更される。指示用三次元領域38に対して観客28によって与えられた指示に従って、観察用視点及び観察用視線が三次元領域36B内で変更される。
【0187】
つまり、観察用三次元領域36と指示用三次元領域38との相似関係は維持されるが、指示用三次元領域38に対して観客28によって与えられた指示は、三次元領域36Bに対して反映される(観察用視点及び観察用視線が三次元領域36B内に設定される)。なお、ここでは、観察用三次元領域36と三次元領域36Bとが別々に存在している形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限らず、観察用三次元領域36を三次元領域36Bとして再設定してもよい。
【0188】
なお、図33に示す例では、観察用三次元領域36内の一部の三次元領域が、ディスプレイ34A上で規定されている指示用三次元領域38と対応している三次元領域36Bとして設定されており、図34に示す例では、観察用三次元領域36外の三次元領域が、ディスプレイ34A上で規定されている指示用三次元領域38と対応している三次元領域36Bとして設定されているが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、ディスプレイ34Aに表示されている特定基準面画像の拡大又は縮小に関わらず、上記実施形態と同様に、観客28によって指示用三次元領域38に対して与えられた指示に従って、観察用三次元領域36内で観察用視点及び観察用視線が設定されるようにしてもよい。
【0189】
また、一例として図35に示すように、指示用三次元領域38内での指の位置及び向きが変更されることによって、上記実施形態と同様に、観察用視点及び観察用視線が変更される。
【0190】
このように、俯瞰画像がディスプレイ34Aに表示されている状態でのディスプレイ34Aの表示面を指示用基準面40Bとし、CPU118が、指示用基準面40Bに基づいて指示用三次元領域38が生成することで、観察用三次元領域36との関係性を把握可能な指示用三次元領域38を生成することができる。また、ディスプレイ34Aには俯瞰画像が表示されるので、俯瞰された状態での観察用三次元領域36との関係性を把握可能な指示用三次元領域38を生成することができる。
【0191】
また、上記実施形態では、記録媒体Pがスマートフォン14の撮像装置84によって撮像されることで得られた基準被写体画像41に基づいて指示用基準面40Aが生成される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、図36に示すように、スマートフォン14の撮像装置84によって任意の領域(図36に示す例では、観客28の太もも)を撮像されることで得られた画像に基づいて指示用基準面40Cが生成されるようにしてもよい。また、スマートフォン14が4か所に順次に配置され、各箇所で受付デバイス76によって位置決めの指示が受け付けられることで、指示用基準面40Cの生成用の4点を決定するようにしてもよい。加速度センサ72から得られる加速度情報を用いることで4点間の位置関係が特定され、特定された位置関係から指示用基準面40Cが一意に定まる。このように指示用基準面40Cが定められると、一例として図37に示すように、生成部88Bによって、指示用基準面40Cに基づく指示用三次元領域38が生成される。
【0192】
なお、以上では、指示用基準面40A,40B及び40Cの各々を定めるにあたって、4点を特定している形態例を挙げているが、本開示の技術はこれに限定されず、指示用基準面40A,40B及び/又は40Cを3点で定めてもよく、面を規定可能な3点以上の複数の点であればよい。以下では、指示用基準面40A,40B及び40Cを区別して説明する必要がない場合、符号を付さずに「指示用基準面」と称する。
【0193】
指示用基準面を生成するために要する少なくとも3点以上の複数の点を特定する場合、例えば、図38に示すように、任意の4か所に順次に指を置き、各箇所で、スマートフォン14の撮像装置84によって指が撮像されることで得られた画像から複数の点が特定されるようにしてもよい。
【0194】
また、一例として図39に示すように、スマートフォン14をロール軸周りに回転させることで、検出部88Aによってロール角が測定されることで検出されたスマートフォン姿勢に応じた向きの仮想視点画像46が仮想視点画像生成部58C2によって生成されるようにしてもよい。これにより、ロール角が測定されない場合に比べ、ロール角に応じた向きの仮想視点画像46を容易に得ることができる。なお、図39に示す例では、スマートフォン14をロール軸周りに90度回転させた場合に、仮想視点画像生成部58C2によって仮想視点画像46も90度回転して生成される態様が示されている。
【0195】
また、上記実施形態では、観察用三次元領域情報60Fと指示用三次元領域情報90Cとがテーブル方式で対応付けられた位置関係情報60Gを例示したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、位置関係情報60Gは、観察用三次元領域36内の位置と観察用基準点36Aとの間の距離と、指示用三次元領域38内の位置と指示用基準点38Aとの間の距離との相違度を含む情報であってもよい。これにより、観察用三次元領域36内の位置と観察用基準点36Aとは無関係の点との間の距離と、指示用三次元領域38内の位置と指示用基準点38Aとは無関係の点との間の距離との相違度が位置関係情報として用いられる場合に比べ、観察用三次元領域36内の位置と指示用三次元領域38内の位置との関係を容易に特定することができる。
【0196】
なお、相違度の一例としては、観察用三次元領域36内の位置と観察用基準点36Aとの間の距離、及び指示用三次元領域38内の位置と指示用基準点38Aとの間の距離の一方に対する他方の割合、すなわち、倍率が挙げられる。倍率に代えて、差分を相違度として採用してもよい。相違度を含む情報としては、例えば、観察用基準点36Aに対する観察用三次元領域36内の位置の方向を示す情報、及び指示用基準点38Aに対する指示用三次元領域38内の位置の方向を示す情報が挙げられる。
【0197】
また、上記実施形態では、観察用基準点36A及び指示用基準点38Aを例示したが、本開示の技術はこれに限定されず、観察用三次元領域36及び指示用三次元領域38に対して共通な単一基準点(以下、「共通基準点」とも称する)を採用してもよい。例えば、サッカーフィールド24のセンターサークルの中心、又は、サッカーフィールド24の4隅のうちの1つを共通基準点として用いるようにしてもよい。この場合、観察用三次元領域36内の位置と共通基準点との間の距離、及び指示用三次元領域38内の位置と共通基準点との間の距離の一方に対する他方の割合、すなわち、倍率を含む情報が位置関係情報60Gとして採用されるようにしてもよい。
【0198】
また、上記実施形態では、指示用基準面40Aが指示用三次元領域38の1つの外面であるという形態例を示したが、本開示の技術はこれに限定されない。指示用基準面40Aは、指示用基準面40Aの1つの外面を規定する面(例えば、指示用基準面40Aの1つの外面に内包される面)であってもよいし、指示用三次元領域38の内部の面であってもよい。
【0199】
また、上記実施形態では、画像生成装置12に取得部58Cが設けられている形態例を示したが、本開示の技術はこれに限定されず、取得部58Cを画像生成装置12の外部のデバイスに設けるようにしてもよい。ここで、外部のデバイスとは、例えば、スマートフォン14又はタブレット端末34が挙げられる。この他にも、サーバ又はパーソナル・コンピュータに取得部58Cを設けるようにしてもよい。この場合、導出部58Bによって導出された視点視線情報が画像生成装置12から外部のデバイスの取得部58Cに送信され、取得部58Cの視点視線情報取得部58C1によって視点視線情報が取得される。外部のデバイスは、視点視線情報を取得し、取得した視点視線情報に基づいて仮想視点画像を生成し、画像生成装置12は、外部のデバイスによって生成された仮想視点画像を取得してもよい。
【0200】
また、上記実施形態では、指示用三次元領域38は、観察用三次元領域36を縮小した三次元領域であるが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、指示用三次元領域38は、観察用三次元領域36を拡大した三次元領域であってもよい。この場合、眼科及び/又は脳神経外科等の各種外科での手術用の術野に対して観察用三次元領域36を適用し、術者の視野に対して指示用三次元領域38を適用する等、という医療現場での適用例が考えられる。医療現場の他にも、細胞等の微細な物体を観察するシーンでも、観察対象物に対して観察用三次元領域36を適用し、観察者の視野に対して指示用三次元領域38を適用してもよい。
【0201】
また、上記実施形態では、領域対応付け処理(図27参照)、仮想視点画像生成処理(図28参照)、画像制御処理(図29参照)、変更処理(図30参照)、及び変化速度指示処理(図31参照)が画像生成装置12のCPU58によって実行される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、領域対応付け処理、仮想視点画像生成処理、画像制御処理、変更処理、及び変化速度指示処理のうちの少なくとも1つがスマートフォン14のCPU88によって実行されるようにしてもよい。
【0202】
図40には、領域対応付け処理、仮想視点画像生成処理、画像制御処理、変更処理、及び変化速度指示処理がスマートフォン14のCPU88によって実行される場合のスマートフォン14の構成例が示されている。一例として図40に示すように、ストレージ90は、生成プログラム90A及び検出プログラム90Bの他に、領域対応付けプログラム60A、仮想視点画像生成プログラム60B、画像制御プログラム60C、変更プログラム60D、及び変化速度指示プログラム60Eを記憶している。また、CPU88は、検出部88A及び88Bとして動作する他に、領域対応付け部58A、導出部58B、取得部58C、出力部58D、画像制御部58E、変更部58F、及び変化速度指示部58Gとして動作する。すなわち、CPU88は、ストレージ90に記憶されている画像生成装置側プログラムに従って、領域対応付け部58A、導出部58B、取得部58C、出力部58D、画像制御部58E、変更部58F、及び変化速度指示部58Gとして動作することで、領域対応付け処理、仮想視点画像生成処理、画像制御処理、変更処理、及び変化速度指示処理を実行する。
【0203】
図40に示す例において、スマートフォン14は、本開示の技術に係る「情報処理装置」の一例である。なお、図40に示す例では、本開示の技術に係る「情報処理装置」の一例としてスマートフォン14を挙げているが、スマートフォン14に代えて、タブレット端末34を本開示の技術に係る「情報処理装置」として採用することも可能である。また、パーソナル・コンピュータ及び/又はウェアラブル端末等の演算装置付きの各種デバイスも本開示の技術に係る「情報処理装置」として採用することができる。
【0204】
また、上記実施形態では、サッカー競技場22を例示したが、これはあくまでも一例に過ぎず、野球場、カーリング場、及び競泳場等のように、複数の撮像装置が設置可能であり、かつ、仮想視点画像を生成可能な設備が整っている場所であれば如何なる場所であってもよい。
【0205】
また、上記実施形態では、基地局20を用いた無線通信方式を例示したが、これはあくまでも一例に過ぎず、ケーブルを用いた有線通信方式であっても本開示の技術は成立する。
【0206】
また、上記実施形態では、無人航空機27を例示したが、本開示の技術はこれに限定されず、ワイヤで吊るされた撮像装置18(例えば、ワイヤを伝って移動可能な自走式の撮像装置)によって観察用三次元領域36が撮像されるようにしてもよい。
【0207】
また、上記実施形態では、観客28(スマートフォン14等の装置の操作者)が実際のサッカー競技場22にてサッカーを観戦している形態例を挙げたが、これに限らず、観客28は、サッカー競技場22におらず、自宅等のテレビ等でサッカーを観戦する場合であって本開示の技術は成立する。
【0208】
また、上記実施形態では、撮像装置18を用いる形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、観察用三次元領域36と指示用三次元領域38との相対位置関係が対応付けられており、俯瞰画像を表示しない場合は、撮像装置18はなくても本開示の技術は成立する。
【0209】
また、上記実施形態では、コンピュータ50,70,及び100を例示したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、コンピュータ50,70,及び/又は100に代えて、ASIC、FPGA、及び/又はPLDを含むデバイスを適用してもよい。また、コンピュータ50,70,及び/又は100に代えて、ハードウェア構成及びソフトウェア構成の組み合わせを用いてもよい。
【0210】
また、上記実施形態では、ストレージ60に画像生成装置側プログラムが記憶されているが、本開示の技術はこれに限定されず、一例として図41に示すように、非一時的記憶媒体であるSSD又はUSBメモリなどの任意の可搬型の記憶媒体200に画像生成装置側プログラムが記憶されていてもよい。この場合、記憶媒体200に記憶されている画像生成装置側プログラムがコンピュータ50にインストールされ、CPU58は、画像生成装置側プログラムに従って、領域対応付け処理、仮想視点画像生成処理、画像制御処理、変更処理、及び変化速度指示処理を実行する。
【0211】
また、通信網(図示省略)を介してコンピュータ50に接続される他のコンピュータ又はサーバ装置等の記憶部に画像生成装置側プログラムを記憶させておき、画像生成装置12の要求に応じて画像生成装置側プログラムが画像生成装置12にダウンロードされるようにしてもよい。この場合、ダウンロードされた画像生成装置側プログラムに基づく領域対応付け処理、仮想視点画像生成処理、画像制御処理、変更処理、及び変化速度指示処理がコンピュータ50のCPU58によって実行される。
【0212】
また、上記実施形態では、CPU58を例示したが、本開示の技術はこれに限定されず、GPUを採用してもよい。また、CPU58に代えて、複数のCPUを採用してもよい。つまり、1つのプロセッサ、又は、物理的に離れている複数のプロセッサによって領域対応付け処理、仮想視点画像生成処理、画像制御処理、変更処理、及び変化速度指示処理が実行されるようにしてもよい。
【0213】
また、上記実施形態では、ストレージ90にスマートフォン側プログラムが記憶されているが、本開示の技術はこれに限定されず、一例として図42に示すように、SSD又はUSBメモリなどの任意の可搬型の記憶媒体300にスマートフォン側プログラムが記憶されていてもよい。この場合、記憶媒体300に記憶されているスマートフォン側プログラムがコンピュータ70にインストールされ、CPU88は、スマートフォン側プログラムに従って、検出処理(図26参照)及び生成処理(図25参照)を実行する。
【0214】
また、通信網(図示省略)を介してコンピュータ70に接続される他のコンピュータ又はサーバ装置等の記憶部にスマートフォン側プログラムを記憶させておき、スマートフォン14の要求に応じてスマートフォン側プログラムがスマートフォン14にダウンロードされるようにしてもよい。この場合、ダウンロードされたスマートフォン側プログラムに基づく検出処理及び生成処理がコンピュータ70のCPU88によって実行される。
【0215】
また、上記実施形態では、CPU88を例示したが、本開示の技術はこれに限定されず、GPUを採用してもよい。また、CPU88に代えて、複数のCPUを採用してもよい。つまり、1つのプロセッサ、又は、物理的に離れている複数のプロセッサによって検出処理及び生成処理が実行されるようにしてもよい。なお、以下では、説明の便宜上、領域対応付け処理、仮想視点画像生成処理、画像制御処理、変更処理、変化速度指示処理、検出処理、及び生成処理を区別して説明する必要がない場合、「各種処理」と称する。
【0216】
各種処理を実行するハードウェア資源としては、次に示す各種のプロセッサを用いることができる。プロセッサとしては、例えば、上述したように、ソフトウェア、すなわち、プログラムに従って各種処理を実行するハードウェア資源として機能する汎用的なプロセッサであるCPUが挙げられる。また、他のプロセッサとしては、例えば、FPGA、PLD、又はASICなどの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路が挙げられる。何れのプロセッサにもメモリが内蔵又は接続されており、何れのプロセッサもメモリを使用することで各種処理を実行する。
【0217】
各種処理を実行するハードウェア資源は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種または異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせ、又はCPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、各種処理を実行するハードウェア資源は1つのプロセッサであってもよい。
【0218】
1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアント及びサーバなどのコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが、各種処理を実行するハードウェア資源として機能する形態がある。第2に、SoCなどに代表されるように、各種処理を実行する複数のハードウェア資源を含むシステム全体の機能を1つのICチップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種処理は、ハードウェア資源として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて実現される。
【0219】
更に、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路を用いることができる。
【0220】
また、上述した各種処理はあくまでも一例である。従って、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
【0221】
以上に示した記載内容及び図示内容は、本開示の技術に係る部分についての詳細な説明であり、本開示の技術の一例に過ぎない。例えば、上記の構成、機能、作用、及び効果に関する説明は、本開示の技術に係る部分の構成、機能、作用、及び効果の一例に関する説明である。よって、本開示の技術の主旨を逸脱しない範囲内において、以上に示した記載内容及び図示内容に対して、不要な部分を削除したり、新たな要素を追加したり、置き換えたりしてもよいことは言うまでもない。また、錯綜を回避し、本開示の技術に係る部分の理解を容易にするために、以上に示した記載内容及び図示内容では、本開示の技術の実施を可能にする上で特に説明を要しない技術常識等に関する説明は省略されている。
【0222】
本明細書において、「A及び/又はB」は、「A及びBのうちの少なくとも1つ」と同義である。つまり、「A及び/又はB」は、Aだけであってもよいし、Bだけであってもよいし、A及びBの組み合わせであってもよい、という意味である。また、本明細書において、3つ以上の事柄を「及び/又は」で結び付けて表現する場合も、「A及び/又はB」と同様の考え方が適用される。
【0223】
本明細書に記載された全ての文献、特許出願及び技術規格は、個々の文献、特許出願及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
【0224】
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0225】
(付記1)
プロセッサと、
上記プロセッサに内蔵又は接続されたメモリと、を含み、
上記プロセッサは、
仮想的な視点及び視線を規定する観察用三次元領域に対して拡大又は縮小された関係性を有する指示用三次元領域内での物体の三次元位置及び姿勢を検出し、
上記観察用三次元領域と上記指示用三次元領域との相対位置関係を示す位置関係情報に従って、検出結果に対応する上記視点及び上記視線を導出し、
複数の撮像装置によって上記観察用三次元領域に含まれる撮像領域が撮像されることで得られた複数の画像に基づいた仮想視点画像であって、導出した上記視点及び上記視線で被写体を観察した場合の被写体を示す仮想視点画像を取得する
情報処理装置。
【0226】
(付記2)
仮想的な視点及び視線を規定する観察用三次元領域に対して拡大又は縮小された関係性を有する指示用三次元領域内での物体の三次元位置及び姿勢を検出する検出部と、
上記観察用三次元領域と上記指示用三次元領域との相対位置関係を示す位置関係情報に従って、上記検出部の検出結果に対応する上記視点及び上記視線を導出する導出部と、
複数の撮像装置によって上記観察用三次元領域に含まれる撮像領域が撮像されることで得られた複数の画像に基づいた仮想視点画像であって、上記導出部により導出された上記視点及び上記視線で被写体を観察した場合の上記被写体を示す仮想視点画像を取得する取得部と、
を含む情報処理装置。
【0227】
(付記3)
上記基準被写体が撮像されることで得られた画像を用いることで特定された指示用基準面に基づいて上記指示用三次元領域を生成する生成部を更に含み、
上記基準被写体は、上記観察用三次元領域内の特定の被写体(図1に示す例では、サッカーフィールド24)を示す画像が形成された記録媒体である付記2に記載の情報処理装置。
【0228】
付記3に記載の情報処理装置によれば、観察用三次元領域内の特定の被写体との関係性を把握可能な指示用三次元領域を生成することができる。
【0229】
(付記4)
上記観察用三次元領域は、特定基準面を含む領域が第2撮像装置によって撮像されることで得られたか、又は、第2仮想撮像装置によって撮像されることで得られた第2観察用三次元領域画像に基づいて規定された三次元領域であり、かつ、上記指示用三次元領域と相似関係にあり、
上記観察用三次元領域の大きさを変更する大きさ変更指示を受け付ける受付部と、
上記受付部によって受け付けられた上記大きさ変更指示に従って、上記第2撮像装置又は上記第2仮想撮像装置による上記特定基準面に対する撮像範囲の広さを変更することで上記観察用三次元領域の大きさを変更し、上記観察用三次元領域の大きさの変更に連動して、上記相似関係を維持した状態で上記指示用三次元領域の大きさを変更する変更部と、を含む付記2又は付記3に記載の情報処理装置。
【0230】
付記4に記載の情報処理装置によれば、観察用三次元領域の大きさの変更を指示用三次元領域に反映させることができる。
【0231】
(付記5)
上記受付部は、上記特定基準面を示す特定基準面画像を含む画像が第2表示装置によって表示されている状態で、上記特定基準面画像を拡大又は縮小する画像大きさ変更指示を受け付け、
上記位置関係情報は、上記受付部によって受け付けられた上記画像大きさ変更指示に従って拡大又は縮小された上記特定基準面画像に対応する実空間上の三次元領域と上記指示用三次元領域との相対位置関係を示す情報を含む情報である付記4に記載の情報処理装置。
【0232】
付記5に記載の情報処理装置によれば、観察用三次元領域の制限を受けることなく、視点の位置を決めることができる。
【0233】
(付記6)
上記取得部によって取得される上記仮想視点画像の大きさは、上記観察用三次元領域及び上記指示用三次元領域の大きさの変更の度合いに従って定められた速度で変化する付記4又は付記5に記載の情報処理装置。
【0234】
付記6に記載の情報処理装置によれば、上記観察用三次元領域及び上記指示用三次元領域の大きさの変更の度合いを考慮せずに仮想視点画像の大きさを変化させる場合に比べ、仮想視点画像の大きさを変化させた場合に視覚的に受ける不快感を軽減することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
【手続補正書】
【提出日】2023-09-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、
前記プロセッサに内蔵又は接続されたメモリと、を備え、
前記プロセッサは、
仮想的な視点及び視線を規定する観察用三次元領域に対して拡大又は縮小された関係性を有する指示用三次元領域内での前記視点及び前記視線の入力を受け付け、
前記視点及び前記視線で前記観察用三次元領域を観察した場合の仮想視点画像を取得する
情報処理装置。
【請求項2】
前記観察用三次元領域と前記指示用三次元領域との相対位置関係は、基準点に対する前記観察用三次元領域の位置と前記基準点に対する前記指示用三次元領域の位置との関係である請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記相対位置関係を示す位置関係情報は、前記基準点を原点とした前記観察用三次元領域内の位置を示す座標と、前記基準点を原点とした前記指示用三次元領域内の位置を示す座標とが対応付けられた情報である請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記相対位置関係を示す位置関係情報は、前記観察用三次元領域内の位置と前記基準点との間の距離と、前記指示用三次元領域内の位置と前記基準点との間の距離との相違度を含む情報である請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記基準点は、前記観察用三次元領域に対して適用される観察用基準点と、前記指示用三次元領域に対して適用される指示用基準点とに類別されており、
前記指示用基準点は、前記観察用基準点とは異なる位置で前記観察用基準点と対応関係にある請求項2から請求項4の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記指示用基準点は、前記指示用三次元領域内での物体の三次元位置が前記プロセッサによって検出されることで決定される請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
少なくとも3点の前記指示用三次元領域内での物体の三次元位置を検出し、
検出した前記少なくとも3点の前記三次元位置を用いることで特定された指示用基準面に基づいて前記指示用三次元領域を生成する請求項1から請求項6の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、基準被写体が撮像されることで得られた画像を用いることで特定された指示用基準面に基づいて前記指示用三次元領域を生成する請求項1から請求項6の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記観察用三次元領域が第1撮像装置によって撮像されることで得られたか、又は、前記観察用三次元領域が第1仮想撮像装置によって撮像されることで得られた第1観察用三次元領域画像が第1表示装置によって表示されている状態での前記第1観察用三次元領域画像の表示面を指示用基準面とし、
前記プロセッサは、前記指示用基準面に基づいて前記指示用三次元領域を生成する請求項1から請求項6の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記第1観察用三次元領域画像は、俯瞰した状態の前記観察用三次元領域を示す画像である請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、与えられた指示に従って前記第1観察用三次元領域画像の拡大又は縮小を行う請求項9又は請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記指示用基準面は前記指示用三次元領域の1つの底面である請求項7から請求項11の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記プロセッサは、前記指示用三次元領域内での物体のピッチ角、ヨー角、及びロール角を測定することで前記指示用三次元領域内での姿勢を検出し、
前記ロール角を測定することで検出した前記姿勢に応じた向きの前記仮想視点画像を取得する請求項1から請求項12の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
特定基準面を示す特定基準面画像を含む画像が第2表示装置によって表示されている状態で、前記特定基準面画像を拡大又は縮小する画像大きさ変更指示を受け付ける受付デバイスを含み、
前記観察用三次元領域と前記指示用三次元領域との相対位置関係を示す位置関係情報は、前記受付デバイスによって受け付けられた前記画像大きさ変更指示に従って拡大又は縮小された前記特定基準面画像に対応する実空間上の三次元領域と前記指示用三次元領域との相対位置関係を示す情報を含む情報である請求項1から請求項13の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記プロセッサは、取得した前記仮想視点画像を出力する請求項1から請求項14の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項16】
仮想的な視点及び視線を規定する観察用三次元領域に対して拡大又は縮小された関係性を有する指示用三次元領域内での前記視点及び前記視線の入力を受け付けること、及び、
前記視点及び前記視線で前記観察用三次元領域を観察した場合の仮想視点画像を取得することを含む
情報処理方法。
【請求項17】
コンピュータに、
仮想的な視点及び視線を規定する観察用三次元領域に対して拡大又は縮小された関係性を有する指示用三次元領域内での前記視点及び前記視線の入力を受け付けること、及び、
前記視点及び前記視線で前記観察用三次元領域を観察した場合の仮想視点画像を取得することを含む処理を実行させるためのプログラム。