(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023164850
(43)【公開日】2023-11-14
(54)【発明の名称】テレセントリックレンズ、光ビーム折り畳みアセンブリ、またはポリゴンスキャナを有するレンズ回路を含む原子層エッチングおよび原子層堆積の処理システム
(51)【国際特許分類】
H01L 21/302 20060101AFI20231107BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20231107BHJP
【FI】
H01L21/302 201B
H01L21/302 101C
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023133731
(22)【出願日】2023-08-21
(62)【分割の表示】P 2020562571の分割
【原出願日】2019-05-02
(31)【優先権主張番号】62/668,552
(32)【優先日】2018-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/767,574
(32)【優先日】2018-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パエン・ドン・ウー
(72)【発明者】
【氏名】キム・ヤンサン・エス.
(72)【発明者】
【氏名】ジャン・ヘ
(72)【発明者】
【氏名】ウェルス・キース
(72)【発明者】
【氏名】ショエップ・アラン・エム.
(57)【要約】 (修正有)
【課題】基板処理システムを提供する。
【解決手段】処理チャンバ108と、基板支持体110と、レーザ204と、レーザビームのサイズを調整するビームサイズ調整デバイス226と、コリメートアセンブリ(テレセントリックレンズアセンブリ218)とを含む基板処理システムにおいて、基板支持体は、処理チャンバ内に配置され、基板を支持する。レーザは、レーザビームを生成する。コリメートアセンブリは、レーザビームを基板に導いて基板の露出材料を加熱するように配置されたレンズ240、242、244、246またはミラー214、216を含む。レンズまたはミラーは、基板の表面に垂直である所定の範囲内の方向にレーザビームを導く。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理システムであって、
処理チャンバと、
前記処理チャンバ内に配置され、基板を支持するように構成された基板支持体と、
レーザビームを生成するように構成されたレーザと、
前記レーザビームを前記基板に導いて前記基板の露出材料を加熱するように配置された複数のレンズまたはミラーを備えるコリメートアセンブリであって、前記複数のレンズまたはミラーは、前記基板の表面に垂直である所定の範囲内の方向に前記レーザビームを導くように構成されるコリメートアセンブリと
を備える、基板処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記レーザビームを円形レーザビームから正方形レーザビームに変換するビーム成形光学系を備えるレンズ回路をさらに備える、基板処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記レーザビームを円形レーザビームからフラットトップ形レーザビームに変換するフラットトップ光学系と、
前記フラットトップ形レーザビームを正方形レーザビームに変換する回折光学系と
を備えるレンズ回路をさらに備える、基板処理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
(i)制御信号を生成して前記レーザビームを変調し、前記露出材料を複数の熱エネルギーパルスに曝露することと、(ii)前記複数の熱エネルギーパルスの連続するパルスの合間に、前記露出材料を冷却させることとを含む急速熱アニーリングプロセスを実施するように構成されたコントローラをさらに備える、基板処理システム。
【請求項5】
請求項4に記載の基板処理システムであって、
第1のミラーと、第2のミラーと、第1のモータと、第2のモータとを備えるミラー回路をさらに備え、
前記コントローラは、前記第1のモータおよび前記第2のモータによって前記第1のミラーおよび前記第2のミラーを移動させ、前記基板上の前記レーザビームの位置を調整するように構成される、
基板処理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記基板で受光される前に前記レーザビームのサイズを調整するように構成されたビームサイズ調整デバイスをさらに備える、基板処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記コリメートアセンブリは、前記レーザビームを前記基板に導いて前記露出材料を加熱するように配置された前記複数のレンズを備えるテレセントリックレンズアセンブリを備え、前記複数のレンズは、前記基板の前記表面に垂直な方向に前記レーザビームを導くように構成されており、
前記複数のレンズは、前記基板の前記表面に垂直な方向に前記レーザビームを導くように構成される、
基板処理システム。
【請求項8】
請求項7に記載の基板処理システムであって、
ミラー回路と、コントローラとをさらに備え、
前記ミラー回路は、第1のミラーと、第2のミラーと、第1のモータと、第2のモータとを備え、
前記レーザビームが前記第1のミラーに導かれ、
前記レーザビームが前記第1のミラーから前記第2のミラーに導かれ、
前記レーザビームが前記第2のミラーから前記テレセントリックレンズアセンブリを通って前記基板に導かれる
ミラー回路であり、
前記コントローラは、前記第1のモータおよび前記第2のモータによって前記第1のミラーおよび前記第2のミラーを移動させ、前記基板上の前記レーザビームの位置を調整するように構成される、基板処理システム。
【請求項9】
請求項8に記載の基板処理システムであって、
前記コントローラが前記基板上の前記レーザビームの前記位置を調整している間、前記複数のレンズが前記レーザビームを前記基板の前記表面に対して垂直な関係に維持する、基板処理システム。
【請求項10】
請求項7に記載の基板処理システムであって、
前記処理チャンバは、誘導結合プラズマチャンバまたはリモートプラズマ源接続チャンバであり、
前記テレセントリックレンズアセンブリは、前記処理チャンバの誘電体窓の上に配置される、
基板処理システム。
【請求項11】
請求項7に記載の基板処理システムであって、
前記複数のレンズは、平凸レンズである、基板処理システム。
【請求項12】
請求項7に記載の基板処理システムであって、
前記複数のレンズは、異なる直径を有する、基板処理システム。
【請求項13】
請求項12に記載の基板処理システムであって、
前記複数のレンズは、第1のレンズおよび最後のレンズを含んで一連に配置され、
前記複数のレンズは、前記第1のレンズから前記最後のレンズに向かって直径が大きくなり、
前記レーザビームは、前記第1のレンズで受光され、前記最後のレンズから前記基板に出力される、
基板処理システム。
【請求項14】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記コリメートアセンブリは、前記レーザビームを前記基板に導いて前記露出材料を加熱するように配置された前記複数のミラーを備える光ビーム折り畳みアセンブリを備え、前記複数のレンズは、前記基板の前記表面に垂直な方向に前記レーザビームを導くように構成されており、
前記複数のミラーは、前記基板の前記表面に垂直である前記所定の範囲内の方向に前記レーザビームを反射して導くように配置される、
基板処理システム。
【請求項15】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記レーザを制御して前記レーザビームを所定の周波数でパルス化するように構成されたコントローラをさらに備える、基板処理システム。
【請求項16】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
プロセスガスを前記処理チャンバに供給するように構成されたガス供給システムと、
前記ガス供給システムおよび前記レーザを制御して、以下を含む等方性原子層エッチングプロセスを反復的に実施するように構成されたコントローラとを備え、
前記等方性原子層エッチングプロセスが、
前記等方性原子層エッチングプロセスの反復中に、前処理、原子吸着、およびパルス熱アニーリングを実施すること、
前記原子吸着中に、前記基板の前記露出材料上に選択的に吸着されて修飾された材料を形成するハロゲン種を含む前記プロセスガスに、前記基板の前記表面を曝露すること、ならびに
前記パルス熱アニーリング中に、前記レーザを所定の期間内に複数回パルスオンおよびパルスオフし、前記修飾された材料を曝露して除去すること
を含むプロセスである、基板処理システム。
【請求項17】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記レーザビームを受光するように構成された音響光学変調器と、
無線周波数信号を生成するように構成されたコントローラと
をさらに備え、
前記レーザは、連続モードで動作するように構成され、
前記音響光学変調器は、前記無線周波数信号に基づいて、かつ所定の周波数で、前記レーザビームが前記複数のレンズまたはミラーに向かって通過することの許可と防止を切り替えるように構成される、
基板処理システム。
【請求項18】
請求項17に記載の基板処理システムであって、
前記コリメートアセンブリは、前記レーザビームを前記基板に導いて前記露出材料を加熱するように配置された前記複数のミラーを備える光ビーム折り畳みアセンブリを備え、前記複数のレンズは、前記基板の前記表面に垂直な方向に前記レーザビームを導くように構成されており、
前記複数のミラーは、前記基板の前記表面に垂直である前記所定の範囲内の方向に前記レーザビームを反射して導くように配置される、
基板処理システム。
【請求項19】
請求項17に記載の基板処理システムであって、
プロセスガスを前記処理チャンバに供給するように構成されたガス供給システムをさらに備え、
前記コントローラは、前記ガス供給システムおよび前記レーザを制御して、以下を含む等方性原子層エッチングプロセスを反復的に実施するように構成され、
前記等方性原子層エッチングプロセスが、
前記等方性原子層エッチングプロセスの反復中に、前処理、原子吸着、およびパルス熱アニーリングを実施すること、
前記原子吸着中に、前記基板の前記露出材料上に選択的に吸着されて修飾された材料を形成するハロゲン種を含む前記プロセスガスに、前記基板の前記表面を曝露すること、ならびに
前記パルス熱アニーリング中に、前記無線周波数信号を生成して所定の期間内に前記レーザビームを変調し、前記修飾された材料を曝露して除去すること
を含むプロセスである
基板処理システム。
【請求項20】
処理チャンバと、
前記処理チャンバ内に配置され、基板を支持するように構成された基板支持体と、
円形レーザビームを生成するように構成されたレーザと、
前記円形レーザビームを線形ビームに変換するように構成されたレンズ回路と、
前記線形ビームを前記基板に導いて前記基板の露出材料を加熱するように配置されたミラーまたはポリゴンスキャナの少なくとも1つと
を備える、基板処理システム。
【請求項21】
請求項20に記載の基板処理システムであって、
前記ミラーまたは前記ポリゴンスキャナの前記少なくとも1つは、前記基板の前記表面に垂直である所定の範囲内の方向に前記線形ビームを導くように構成される、基板処理システム。
【請求項22】
請求項20に記載の基板処理システムであって、
前記レンズ回路は、
前記円形レーザビームをフラットトップ形レーザビームに変換するように構成されたフラットトップ光学系と、
前記フラットトップ形レーザビームを前記線形ビームに変換するように構成されたビーム成形光学系と
を備える、基板処理システム。
【請求項23】
請求項20に記載の基板処理システムであって、
前記ポリゴンスキャナは、複数の側面を含み、
前記複数の側面の各々は、ミラーとして実装されるか、またはミラーを含む、
基板処理システム。
【請求項24】
請求項23に記載の基板処理システムであって、
前記ポリゴンスキャナに接続され、前記ポリゴンスキャナを回転させるように構成されたモータと、
前記モータの動作を制御して前記ポリゴンスキャナを回転させ、前記基板の前記表面全体に前記線形ビームを移動させるように構成されたコントローラと
をさらに備える、基板処理システム。
【請求項25】
請求項20に記載の基板処理システムであって、
前記ミラーに接続され、前記ミラーを回転させるように構成されたモータと、
前記モータの動作を制御して前記ミラーを回転させ、前記基板の前記表面全体に前記線形ビームを移動させるように構成されたコントローラと
をさらに備える、基板処理システム。
【請求項26】
請求項20に記載の基板処理システムであって、
プロセスガスを前記処理チャンバに供給するように構成されたガス供給システムと、
前記ガス供給システムおよび前記レーザを制御して、以下を含む等方性原子層エッチングプロセスを反復的に実施するように構成されたコントローラとを備え、
前記等方性原子層エッチングプロセスが、
前記等方性原子層エッチングプロセスの反復中に、前処理、原子吸着、およびパルス熱アニーリングを実施すること、
前記原子吸着中に、前記基板の前記露出材料上に選択的に吸着されて修飾された材料を形成するハロゲン種を含む前記プロセスガスに、前記基板の前記表面を曝露すること、ならびに
前記パルス熱アニーリング中に、前記レーザを所定の期間内に複数回パルスオンおよびパルスオフし、前記修飾された材料を曝露して除去すること
を含むプロセスである、基板処理システム。
【請求項27】
請求項20に記載の基板処理システムであって、
前記レーザビームを受光するように構成された音響光学変調器と、
無線周波数信号を生成するように構成されたコントローラと
をさらに備え、
前記レーザは、連続モードで動作するように構成され、
前記音響光学変調器は、前記無線周波数信号に基づいて、かつ所定の周波数で、前記レーザビームが前記ポリゴンスキャナに向かって通過することの許可と防止を切り替えるように構成される、
基板処理システム。
【請求項28】
請求項27に記載の基板処理システムであって、
プロセスガスを前記処理チャンバに供給するように構成されたガス供給システムをさらに備え、
前記コントローラは、前記ガス供給システムおよび前記レーザを制御して、以下を含む等方性原子層エッチングプロセスを反復的に実施するように構成され、
前記等方性原子層エッチングプロセスが、
前記等方性原子層エッチングプロセスの反復中に、前処理、原子吸着、およびパルス熱アニーリングを実施すること、
前記原子吸着中に、前記基板の前記露出材料上に選択的に吸着されて修飾された材料を形成するハロゲン種を含む前記プロセスガスに、前記基板の表面を曝露すること、ならびに
前記パルス熱アニーリング中に、前記無線周波数信号を生成して所定の期間内に前記レーザビームを変調し、前記修飾された材料を曝露して除去すること
を含むプロセスである
基板処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照:
本出願は、2018年11月15日に出願された米国仮出願第62/767,574号および2018年5月8日に出願された米国仮出願第62/668,552号の利益を主張する。上記で参照された出願の全体の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、基板のエッチングおよび堆積プロセスに関し、より具体的には、原子層エッチングおよび原子層堆積に関する。
【背景技術】
【0003】
ここで提供される背景の説明は、本開示の内容を概ね提示することを目的とする。この背景技術のセクションで説明されている範囲内における、現時点で名前を挙げられている発明者らによる研究、ならびに出願の時点で先行技術として別途みなされ得ない説明の態様は、明示または暗示を問わず、本開示に対抗する先行技術として認められない。
【0004】
半導体ウエハなどの基板の原子層エッチング(ALE)中、反応物(例えば、塩素(CL2)ガス)が処理チャンバに導入され、基板の表面を修飾する。シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、および金属酸化物(MOx)のALEでは、塩素が注入された最上層を提供するために塩素系のガスが頻繁に使用される。例として、塩素ガスを導入することにより、シリコン基板の最上部をSiで形成されたものから塩化ケイ素(SiClx)(xは、1、2、3、または4である)の層に変換することができる。表面修飾後、塩素ガスはチャンバからパージされる。アルゴン(Ar)プラズマを供給し、イオン衝撃を実施して塩化ケイ素反応層を能動的に除去した後、副生成物をパージする。
【発明の概要】
【0005】
処理チャンバと、基板支持体と、レーザと、コリメートアセンブリとを含む基板処理システムが提供される。基板支持体は、処理チャンバ内に配置され、基板を支持するように構成される。レーザは、レーザビームを生成するように構成される。コリメートアセンブリは、レーザビームを基板に導いて基板の露出材料を加熱するように配置されたレンズまたはミラーを含む。レンズまたはミラーは、基板の表面に垂直である所定の範囲内の方向にレーザビームを導くように構成される。
【0006】
他の特徴において、基板処理システムは、レーザビームを円形レーザビームから正方形レーザビームに変換するビーム成形光学系を含むレンズ回路をさらに含む。
【0007】
他の特徴において、基板処理システムは、レーザビームを円形レーザビームからフラットトップ形レーザビームに変換するフラットトップ光学系と、フラットトップ形レーザビームを正方形レーザビームに変換する回折光学系とを含むレンズ回路をさらに含む。
【0008】
他の特徴において、基板処理システムは、(i)制御信号を生成してレーザビームを変調し、露出材料を複数の熱エネルギーパルスに曝露することと、(ii)熱エネルギーパルスの連続するパルスの合間に、露出材料を冷却させることとを含む急速熱アニーリングプロセスを実施するように構成されたコントローラをさらに含む。他の特徴において、基板処理システムは、第1のミラーと、第2のミラーと、第1のモータと、第2のモータとを含むミラー回路をさらに含む。コントローラは、第1のモータおよび第2のモータによって第1のミラーおよび第2のミラーを移動させ、基板上のレーザビームの位置を調整するように構成される。
【0009】
他の特徴において、基板処理システムは、基板で受光される前にレーザビームのサイズを調整するように構成されたビームサイズ調整デバイスをさらに含む。
【0010】
他の特徴において、コリメートアセンブリは、レーザビームを基板に導いて露出材料を加熱するように配置された複数のレンズを含むテレセントリックレンズアセンブリを含む。レンズは、基板の表面に垂直な方向にレーザビームを導くように構成される。レンズは、基板の表面に垂直な方向にレーザビームを導くように構成される。他の特徴において、基板処理システムは、ミラー回路と、コントローラとをさらに含む。ミラー回路は、第1のミラーと、第2のミラーと、第1のモータと、第2のモータとを含む。レーザビームは、第1のミラーに導かれる。レーザビームは、第1のミラーから第2のミラーに導かれる。レーザビームは、第2のミラーからテレセントリックレンズアセンブリを通って基板に導かれる。コントローラは、第1のモータおよび第2のモータによって第1のミラーおよび第2のミラーを移動させ、基板上のレーザビームの位置を調整するように構成される。
【0011】
他の特徴において、コントローラが基板上のレーザビームの位置を調整している間、レンズがレーザビームを基板の表面に対して垂直な関係で維持する。
【0012】
他の特徴において、処理チャンバは、誘導結合プラズマチャンバまたはリモートプラズマ源接続チャンバである。テレセントリックレンズアセンブリは、処理チャンバの誘電体窓の上に配置される。他の特徴において、レンズは、平凸レンズである。他の特徴において、レンズは、異なる直径を有する。
【0013】
他の特徴において、レンズは、第1のレンズおよび最後のレンズを含んで一連に配置される。レンズは、第1のレンズから最後のレンズに向かって直径が大きくなる。他の特徴において、レーザビームは、第1のレンズで受光され、最後のレンズから基板に出力される。
【0014】
他の特徴において、コリメートアセンブリは、レーザビームを基板に導いて露出材料を加熱するように配置されたミラーを含む光ビーム折り畳みアセンブリを含む。レンズは、基板の表面に垂直な方向にレーザビームを導くように構成される。ミラーは、基板の表面に垂直である所定の範囲内の方向にレーザビームを反射して導くように配置される。
【0015】
他の特徴において、基板処理システムは、レーザを制御してレーザビームを所定の周波数でパルス化するように構成されたコントローラをさらに含む。
【0016】
他の特徴において、基板処理システムは、ガス供給システムと、コントローラとをさらに含む。ガス供給システムは、プロセスガスを処理チャンバに供給するように構成される。コントローラは、ガス供給システムおよびレーザを制御して、等方性原子層エッチングプロセスを反復的に実施するように構成される。プロセスは、等方性原子層エッチングプロセスの反復中に、前処理、原子吸着、およびパルス熱アニーリングを実施すること、原子吸着中に、基板の露出材料上に選択的に吸着されて修飾された材料を形成するハロゲン種を含むプロセスガスに、基板の表面を曝露すること、ならびにパルス熱アニーリング中に、レーザを所定の期間内に複数回パルスオンおよびパルスオフし、修飾された材料を曝露して除去することを含む。
【0017】
他の特徴において、基板処理システムは、レーザビームを受光するように構成された音響光学変調器と、無線周波数信号を生成するように構成されたコントローラとをさらに含む。レーザは、連続モードで動作するように構成される。音響光学変調器は、無線周波数信号に基づいて、かつ所定の周波数で、レーザビームがレンズまたはミラーに向かって通過することの許可と防止を切り替えるように構成される。
【0018】
他の特徴において、コリメートアセンブリは、レーザビームを基板に導いて露出材料を加熱するように配置されたミラーを含む光ビーム折り畳みアセンブリを含む。レンズは、基板の表面に垂直な方向にレーザビームを導くように構成される。ミラーは、基板の表面に垂直である所定の範囲内の方向にレーザビームを反射して導くように配置される。
【0019】
他の特徴において、基板処理システムは、プロセスガスを処理チャンバに供給するように構成されたガス供給システムをさらに含む。コントローラは、ガス供給システムおよびレーザを制御し、等方性原子層エッチングプロセスを反復的に実施するように構成される。プロセスは、等方性原子層エッチングプロセスの反復中に、前処理、原子吸着、およびパルス熱アニーリングを実施すること、原子吸着中に、基板の露出材料上に選択的に吸着されて修飾された材料を形成するハロゲン種を含むプロセスガスに基板の表面を曝露すること、ならびにパルス熱アニーリング中に、無線周波数信号を生成して所定の期間内にレーザビームを変調し、修飾された材料を曝露して除去することを含む。
【0020】
他の特徴において、処理チャンバと、基板支持体と、レーザと、レンズ回路と、ミラーまたはポリゴンスキャナの少なくとも1つとを含む基板処理システムが提供される。基板支持体は、処理チャンバ内に配置され、基板を支持するように構成される。レーザは、円形レーザビームを生成するように構成される。レンズ回路は、円形レーザビームを線形ビームに変換するように構成される。ミラーまたはポリゴンスキャナの少なくとも1つは、線形ビームを基板に導いて基板の露出材料を加熱するように配置される。
【0021】
他の特徴において、ミラーまたはポリゴンスキャナの少なくとも1つは、基板の表面に垂直である所定の範囲内の方向に線形ビームを導くように構成される。
【0022】
他の特徴において、レンズ回路は、円形レーザビームをフラットトップ形レーザビームに変換するように構成されたフラットトップ光学系と、フラットトップ形レーザビームを線形ビームに変換するように構成されたビーム成形光学系とを含む。
【0023】
他の特徴において、ポリゴンスキャナは、側面を含む。側面の各々は、ミラーとして実装されるか、またはミラーを含む。他の特徴において、基板処理システムは、ポリゴンスキャナに接続され、ポリゴンスキャナを回転させるように構成されたモータと、モータの動作を制御してポリゴンスキャナを回転させ、基板の表面全体に線形ビームを移動させるように構成されたコントローラとをさらに含む。
【0024】
他の特徴において、基板処理システムは、ミラーに接続され、ミラーを回転させるように構成されたモータと、モータの動作を制御してミラーを回転させ、基板の表面全体に線形ビームを移動させるように構成されたコントローラとをさらに含む。
【0025】
他の特徴において、基板処理システムは、プロセスガスを処理チャンバに供給するように構成されたガス供給システムと、ガス供給システムおよびレーザを制御し、等方性原子層エッチングプロセスを反復的に実施するように構成されたコントローラとをさらに含む。プロセスは、等方性原子層エッチングプロセスの反復中に、前処理、原子吸着、およびパルス熱アニーリングを実施すること、原子吸着中に、基板の露出材料上に選択的に吸着されて修飾された材料を形成するハロゲン種を含むプロセスガスに基板の表面を曝露すること、ならびにパルス熱アニーリング中に、レーザを所定の期間内に複数回パルスオンおよびパルスオフし、修飾された材料を曝露して除去することを含む。
【0026】
他の特徴において、基板処理システムは、レーザビームを受光するように構成された音響光学変調器と、無線周波数信号を生成するように構成されたコントローラとをさらに含む。レーザは、連続モードで動作するように構成される。音響光学変調器は、無線周波数信号に基づいて、かつ所定の周波数で、レーザビームがポリゴンスキャナに向かって通過することの許可と防止を切り替えるように構成される。他の特徴において、基板処理システムは、プロセスガスを処理チャンバに供給するように構成されたガス供給システムをさらに含む。コントローラは、ガス供給システムおよびレーザを制御し、等方性原子層エッチングプロセスを反復的に実施するように構成される。プロセスは、等方性原子層エッチングプロセスの反復中に、前処理、原子吸着、およびパルス熱アニーリングを実施すること、原子吸着中に、基板の露出材料上に選択的に吸着されて修飾された材料を形成するハロゲン種を含むプロセスガスに基板の表面を曝露すること、ならびにパルス熱アニーリング中に、無線周波数信号を生成して所定の期間内にレーザビームを変調し、修飾された材料を曝露して除去することを含む。
【0027】
本開示を適用可能な他の分野は、詳細な説明、特許請求の範囲および図面から明らかになるであろう。詳細な説明および特定の例は、例示のみを目的としており、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本開示は、詳細な説明および添付の図面からより完全に理解されるであろう。
【0029】
【
図1】
図1は、本開示に従ってALEおよび原子層堆積(ALD)中に急速熱パルス動作を実施するための、フラッシュランプおよび急速熱パルスコントローラを組み込んだ基板処理システムの例の機能ブロック図である。
【0030】
【
図2】
図2は、本開示に従ってALEおよびALD中に急速熱パルス動作を実施するための、レーザ、レンズ回路、および急速熱パルスコントローラを組み込んだ基板処理システムの例の機能ブロック図である。
【0031】
【
図3】
図3は、
図2のレンズ回路に組み込まれたミラーおよびテレセントリックレンズアセンブリの側面断面図である。
【0032】
【
図4】
図4は、従来の連続波動作モードに関連する例示的な加熱・冷却期間を示す経時的な温度プロファイルである。
【0033】
【
図5】
図5は、本開示による例示的な急速熱パルスを経時的に示す例示的な温度プロファイルである。
【0034】
【
図6】
図6は、本開示によるALEプロセス図である。
【0035】
【
図7】
図7は、本開示に従って提供される急速熱パルスの1パルスについて経時的な温度変化を示す例示的な信号図である。
【0036】
【
図8】
図8は、本開示に従って実施されたALEについて、レーザフルエンスに対してエッチング速度をプロットした例示的なプロット図である。
【0037】
【
図9】
図9は、本開示に従って実施されたALEについて、プロセスサイクル数に対してゲルマニウムの除去量をプロットした例示的なプロット図である。
【0038】
【
図10】
図10は、参考例の場合、塩素吸着なしでパルスレーザ加熱を実施した場合、パルスレーザ加熱なしで塩素吸着を実施した場合、および塩素吸着とパルスレーザ加熱を組み合わせて実施した場合について材料の除去量の違いを示す、膜厚の例示的なプロット図である。
【0039】
【
図11】
図11は、特定のプロセスについての推定温度範囲およびランプ電力範囲を示す例示的なプロット図である。
【0040】
【
図12】
図12は、本開示に従って実施されたフラッシュランプサイクル中の表面温度変化の速度を示す例示的なプロット図と、そのフラッシュランプサイクルに続く対応する冷却期間中の表面温度変化の速度を示す対応する例示的なプロット図である。
【0041】
【
図13】
図13は、本開示によるフラッシュランプサイクルについて、パルス持続時間に対してフラッシュラップ電力レベルおよび反復速度をプロットした例示的なプロット図である。
【0042】
【
図14】
図14は、本開示に従って誘電体層の一部を除去するために反復的に実施される急速熱パルスサイクルを説明する図である。
【0043】
【0044】
【
図16】
図16は、本開示に従って実施されたALEプロセスにおいて、基板表面温度に対してエッチング速度をプロットした例示的なプロット図である。
【0045】
【
図17】
図17は、異なる熱源について、加熱速度に対して冷却速度をプロットした例示的なプロット図である。
【0046】
【
図18】
図18は、本開示による窒化チタンの層を除去する2つの例示的なALE法を示すブロック図である。
【0047】
【
図19】
図19は、異なるエネルギーレベルでの窒化チタン膜厚を示す例示的なプロット図である。
【0048】
【
図20】
図20は、本開示に従って実施された異なる数のALEサイクルに対して窒化チタン膜厚をプロットした例示的なプロット図である。
【0049】
【
図21】
図21は、実施される動作の違いにより材料の除去量が異なることを示す窒化チタン膜厚の例示的なプロット図である。
【0050】
【
図22】
図22は、本開示の一実施形態による音響光学変調器を組み込んだ基板処理システムの例を示す機能ブロック図である。
【0051】
【
図23】
図23は、本開示の一実施形態による入射角を示すミラーおよび基板の側面図である。
【0052】
【
図24】
図24は、本開示の一実施形態による光ビーム折り畳みアセンブリを組み込んだ基板処理システムの例を示す機能ブロック図である。
【0053】
【
図25】
図25は、本開示の一実施形態による基板処理システムの例を示す機能ブロック図であり、円形から線形へのビーム成形光学系と、ミラーまたはポリゴンスキャナの少なくとも1つとが組み込まれた基板処理システムを示す。
【0054】
【
図26】
図26は、本開示の一実施形態による円形ビームおよび線形ビームの断面図である。
【0055】
【
図27】
図27は、本開示の一実施形態に従って、ミラーと基板表面との間の距離に対して線形ビームサイズ偏差をプロットしたプロット図である。
【0056】
これらの図面において、参照番号は、類似の要素および/または同一の要素を指すために再度利用されることがある。
【発明を実施するための形態】
【0057】
サブ7ナノメートル(nm)のデバイスを製作するには、ナノスケールの制御で基板から材料を等方的に除去することが必要とされる。ナノスケールレベルでは、従来のドライエッチングおよびウェットエッチングは、基板表面の粗さおよび/または損傷を引き起こす可能性がある。加えて、ALEは、イオンの方向性のために等方性除去に制限がある。例えば、基板の上部を除去するために、その上部を修飾して上部揮発性層とすることがある。そして、その上部揮発性層を、ランプを用いた加熱によって除去することができる。従来のランプ(例えば、赤外線ランプ)は、例えば、40~250℃/秒で基板の一部を加熱することができる。ランプで上部揮発性層を加熱し、その上部揮発性層が冷却されるまでの時間は、数分かかる場合がある。基板の加熱と冷却に必要な時間は、基板支持体(静電チャックなど)の加熱速度および冷却速度に基づき得る。基板および基板支持体が加熱されて冷却されるまでの時間は、数十分かかる場合がある。
【0058】
基板を加熱する期間が長いため、基板のベース部分またはバルク部分を含む基板全体が加熱されることが一般的である。結果として、加熱ランプを長期間オンにすることによる従来の加熱は、基板の上部および/または表面だけを加熱するのではなく基板のバルク部分を加熱するため、サーマルバジェットの問題を有する。このタイプの加熱は、特定のエッチングプロセスへの使用が制限される。サーマルバジェットとは、以下を伴わずに基板を特定の温度に曝露することができる時間を指す:基板の材料および/もしくは構成の劣化、基板上のダイ構成要素の性能および/もしくは動作に対する悪影響、ならびに/またはある種の層の分子および/もしくは原子が別の種の層に拡散する相互拡散の問題の発生。温度が高く、曝露が長いほど、サーマルバジェットの問題がより高い可能性でより多く発生する。例として、従来の加熱ランプを使用すると、温度上昇が200℃を超える熱サイクルではSiがGeに拡散する可能性があるが、温度上昇が40℃である熱サイクルではSiがGeに拡散しない場合がある。サーマルバジェットの問題は、特に単一の処理チャンバ内において基板上で実施することができるプロセスを制限してしまう。基板支持体が冷えるのを待たずに異なるプロセスを迅速に実施するためには、基板を処理チャンバ間で移動させることが必要となる可能性がある。
【0059】
本明細書に記載の例は、熱源を用いて急速熱パルス(RTP)サイクルを実施し、基板の上部の温度を急速に上昇させるためのRTPシステムを含む。基板のベース部分またはバルク部分を加熱せずに上部を急速に加熱することによって、熱源の停止後に基板上部の温度を急速に低下させることができる。以下に説明するように、複数の加熱・冷却サイクルを数秒で実施することができる。RTPを提供することで、サーマルバジェットの問題を防止する。言い換えれば、熱的加熱は、基板の下部バルク部分を加熱することなく、および/または加熱量を最小化して行われる。これにより、基板表面および/または基板上部の急速な加熱と冷却が可能になり、1プロセスを複数サイクルおよび/または複数の異なるプロセスを単一の処理チャンバ内で急速に実施することができる。例として、上部の厚さを基板の加熱面から測定して数百ナノメートル(または基板内への加熱深さを数百ナノメートル)とすることができる。
【0060】
RTP動作により、サーマルバジェットの問題への配慮から以前は実施されなかったプロセスの実施も可能になる。例として、基板から特定の膜材料を等方性かつ選択的に除去することができる。除去できる膜材料には、シリコン、ゲルマニウム、金属酸化物(例えば、酸化アルミニウム、酸化チタン、および酸化ジルコニウム)、および窒化チタンのような他の材料が挙げられる。
【0061】
ここで
図1を参照すると、使用できる基板処理システム100の例が示されている。基板処理システム100は、誘導結合プラズマ(ICP)源を含むが、他のタイプの処理チャンバおよび/またはプラズマ源(リモートプラズマ源など)を使用してもよい。ラジカルを利用するために、任意でリモートプラズマ源を設けてもよい。別の処理チャンバの例は、別の処理チャンバ(または第2のチャンバ)に接続されたリモートプラズマ源接続チャンバ(または第1のチャンバ)である。基板処理システム100は、RTPシステム106と、処理チャンバ108とを含む。処理チャンバ108は、基板112を支持するための基板支持体110を含む。RTPシステム106は、基板112の表面および/または一部を急速にかつ反復的に加熱する。いくつかの例では、基板支持体110は、静電チャックまたは真空チャックを含む。いくつかの例では、基板支持体110は、温度制御されている。例えば、基板支持体110は、複数の流体チャネル114および/または複数のヒータ116を含むことができ、これらは1つまたは複数のゾーン内に配置してよい。基板支持体110は、電極118をさらに含むことができる。
【0062】
処理チャンバ108内には、温度および/または圧力を感知するため、それぞれ温度センサおよび/または圧力センサなどの1つまたは複数のセンサ119を配置することができる。また、弁122およびポンプ124を使用して、処理チャンバ108内の圧力を制御し、かつ/または処理チャンバ108から反応物を排出することができる。
【0063】
RTPシステム106は、基板112の急速熱アニーリングを実施する熱源126を含む。これは、フラッシュランプ128を用いたRTPを含む。別のRTPシステムの例として、レーザを利用するRTPシステムを
図2に示す。窓アセンブリ130は、熱源126と処理チャンバ108との間に配置することができる。窓アセンブリ130は、第1の(または誘電体)窓132と、リフレクタ134と、結合部材136と、第2の窓138とを含む。第1の窓132は、石英窓であり得る。リフレクタ134は、ステンレス鋼で形成することができ、フラッシュランプ128によって生成された熱エネルギーを基板112に導くために円錐形にすることができる。第2の窓138は、サファイア窓であり得る。結合部材136は、リフレクタ134を処理チャンバ108に接続する。一実施形態では、リフレクタ134は含まれず、第1の窓132が結合部材136に取り付けられる。フラッシュランプ128は、円筒形にすることができ、それぞれ冷却ジャケット140を含むことができる。これらの冷却ジャケット140に水および/または他の冷却流体を循環させて、フラッシュランプ128を冷却することができる。第1の窓132の上には、放物線状の反射部分144を有するリフレクタ142を配置することができる。リフレクタ142は、アルミニウムで形成することができる。フラッシュランプ128は、リフレクタ142と第1の窓132との間の放物線状の反射部分144にそれぞれ配置される。
【0064】
温度制御システム150を使用して、基板支持体110および基板112の温度を制御することができる。温度制御システム150は、流体チャネル114に接続されたポンプ154を介する流体源152からの流体の供給を制御することができる。温度制御システム150はまた、ヒータ116の動作を制御することができる。温度制御システム150は、基板支持体110の1つまたは複数の場所またはゾーンの温度を感知する1つまたは複数の温度センサ156を含むことができる。
【0065】
ガス供給システム160は、1つまたは複数のガス源164と、1つまたは複数の弁106と、1つまたは複数のマスフローコントローラ168と、混合マニホールド170とを含む。ガス供給システム160は、前処理、ドーピング、パッシベーション、アニーリング、および/またはパージ中、プラズマガス混合物、キャリアガスおよび/もしくは不活性ガス、ならびに/またはパージガス混合物を処理チャンバ108に選択的に供給する。
【0066】
RF発生器120-1は、RF源123と、処理チャンバ108の外壁を取り囲むコイル127にRF電力を出力する整合ネットワーク125とを含む。RF発生器120-1は、プラズマに衝突する磁場を処理チャンバ108内に生成する。別のRF発生器120-2は、RFバイアスを基板支持体110内の電極118に供給するために使用できる。コントローラ180は、1つまたは複数のセンサ119、弁122およびポンプ124、温度制御システム150、熱源126、RF発生器120-1および/もしくは120-2、ならびにガス供給システム160と通信し、実施中のプロセスを制御する。
【0067】
コントローラ180は、容量性放電回路184を制御してフラッシュランプ128をパルス化するRTPコントローラ182を含み得る。容量性放電回路184は、電源186から電力を受け取り、かつRTPコントローラ182から制御信号を受け取ることができる。容量性放電回路184は、アイドルモードのときにコンデンサ(ボックス187によって表す)を充電し、RTPコントローラ182から放電信号を受け取るとコンデンサを放電することができる。RTPコントローラ182は、ALEプロセスおよび/またはALDプロセス中にRTP動作を実施することができる。
【0068】
図2は、レーザ204と、レンズ回路206と、RTPコントローラ210を有するコントローラ208とを含むRTPシステム202を組み込んだ基板処理システム200の例を示す。基板処理システム200は、
図1の基板処理システム100と同様に動作し、
図2に示されていない基板処理システム100の各部分を含むことができる。基板処理システム200は、熱源126、コントローラ180、および容量性放電回路184の代わりに、レーザ204、レンズ回路206、およびコントローラ208を含む。レーザ204は、RTPコントローラ210から受け取った制御信号に基づいて、RTP動作中にRTPコントローラ210によってパルス化(または変調)され得る熱源である。これは、ALEプロセスおよびALDプロセス中に行うことができる。
【0069】
レンズ回路206は、ビーム成形光学系212と、第1のミラー214および第2のミラー216を含むガルバノミラー回路213と、テレセントリックレンズアセンブリ218とを含む。ビーム成形光学系212は、フラットトップ(または第1のビーム成形)光学系220と、回折(または第2のビーム成形)光学系222とを含むことができる。フラットトップ光学系220は、ガウス分布を有するレーザビームをレーザ204から受光し、フラットトップビーム(例えば、2センチメートル(cm)×2cmのフラットトップビーム)に変換するために使用される。レーザビームの温度プロファイルもまた、ガウス分布である。フラットトップ光学系の例は、「フライホイール」光学系である。
【0070】
回折光学系222は、フラットトップ光学系220からのフラットトップ円形ビームを正方形ビームに変換する。正方形ビームは、基板上に対応する均一な温度分布を有する。これにより、基板(例えば、基板112)において正方形ビームに曝露された部分の全体にわたって均一な熱反応および/またはエッチング速度が可能となる。正方形ビームを提供することで、加熱されるダイの形状と一致する形状のビームも提供される。正方形ビームは、選択されたダイの表面または上部を均一に加熱することができる。基板112は、処理チャンバ108内の基板支持体上に配置することができる。
【0071】
ビームサイズ調整デバイス226は、ビーム成形光学系212と第1のミラー214との間に配置することができる。ビームサイズ調整デバイス226は、正方形ビームのサイズが基板112上のダイのサイズ以上になるように調整することができる。ビームサイズ調整デバイス226は電動化されており、ビームエキスパンダ227を含むことができる。ビームエキスパンダ227は、拡大を実施してレーザビームのサイズを大きくすることができる。
【0072】
RTPコントローラ210およびガルバノミラー回路113は、X-Yガルバノメータスキャンシステムとして動作し得る。第1のミラー214を使用して、第1の(またはX)方向に基板112の表面全体にレーザビームを移動させることができる。第2のミラー216を使用して、第2の(またはY)方向に基板の表面全体にレーザビームを移動させることができる。コントローラ208および/またはRTPコントローラ210は、モータ230、232によってミラー214、216を移動させることが可能である。
【0073】
テレセントリックレンズアセンブリ218は、コリメートアセンブリと呼ばれることがあり、一連の平凸レンズ240、242、244、246を含む。特定の数の平凸レンズが示されているが、異なる数の平凸レンズが含まれてもよい。平凸レンズ240、242、244、246の直径は、平凸レンズが窓アセンブリ130に近づくほど大きくなる。すなわち、レンズ242の直径はレンズ240の直径よりも大きく、レンズ244の直径はレンズ242の直径よりも大きく、レンズ246の直径はレンズ244の直径よりも大きい。平凸レンズ240、242、244、246は、共通の中心線248を有するように垂直に整列されている。平凸レンズ240、242、244、246は、モールド250内で固定された関係に保持されている。平凸レンズ240、242、244、246は、第2のミラー216から受光したレーザビームを基板112の表面に直交するように導く。レーザビームが基板112の表面全体を移動するとき、テレセントリックレンズアセンブリ218は、レーザビームを基板112の表面に対して直交関係に維持する。
【0074】
例として、レーザ204によって生成されるレーザビームは、直径を355nmとすることができ、80ピコ秒(ps)ごとにパルス化することができる。RTPコントローラ210は、ミラー214、216を移動させ、基板112の表面全体に150ヘルツ(Hz)のスキャンを実施することができる。
【0075】
基板処理システム200は、基板支持体110および基板112の温度を制御するために使用され得る温度制御システム150を含んでもよい。温度制御システム150は、基板支持体110の1つまたは複数の場所またはゾーンの温度を感知する1つまたは複数の温度センサ156を含んでもよい。
【0076】
図3は、
図2のミラー214、216およびテレセントリックレンズアセンブリ218の側面断面図を示す。図示されるミラー214、216は、テレセントリックレンズアセンブリ218を通過するようレーザビーム300を導く。レーザビーム300は、最小のレンズ240から最大のレンズ246へ、レンズ240、242、244、246を通過する。レーザビーム300が円形であり、
図2のビーム成形光学系212を通過しないとき、レーザビームは、像面304または基板112の表面に、曲線302によって表されるようなガウス分布を有する。レーザビーム300がビーム成形光学系212を通過するとき、レーザビームは正方形であり、側面Sを持つスポットを有する。
【0077】
図2のガルバノミラー回路213は、視野(field-of-view,FOV)全体をスキャンするための2つのミラーを含むシステムを提供する。例として、FOVは、300mm×300mmよりも大きくなる場合がある。一実施形態では、レンズ240、242、244、246は、集合的に、像面304に対して垂直である所定の範囲内において開口数が小さく(所定の開口数未満)、焦点柱パラメータ(focal column parameter)(またはビーム垂直性パラメータ(beam perpendicularity parameter))を有する。レーザビームは、ビームの均一性および強度を維持しながら、像面でビームが歪むことなく像面に垂直に提供される。レーザビームは、像面304に集束され得る。一実施形態では、ビームスポットの側面Sの瞳径またはサイズは、10~12mmに制限される。
図2のビームサイズ調整デバイス226は、Sが20~22mmとなるようにビームスポットのサイズを大きくすることができる。
【0078】
図には、フランジバック(FFL)およびバック焦点距離(BFL)が示されている。FFLは、(i)フランジ305の端部および/またはレンズ246が湾曲し、像面304に向かって外側に突出し始める点307、および(ii)像面304からの距離であり得る。BFLは、(i)像面304に最も近いレンズ246上の点309、および(ii)像面304からの距離を指すことができる。
【0079】
上述した
図1~
図3の例は、フラッシュランプの例およびレーザビームの例を提供している。フラッシュランプは所定のマイクロ秒数ごとに(例えば、300μsごとに)変調(またはパルス化)することができ、レーザビームは所定のピコ秒数ごとに(例えば、80psごとに)変調(またはパルス化)することができる。これらの例では、熱ALEプロセスまたはALDプロセスの順次処理を実施することが可能である。例として、100μsのパルス光源を使用して、1Hzのサイクルで1平方センチメートル(cm
2)あたり8ジュール(J)のランプ電力を提供することができる。単一の処理チャンバ内で、1つのレシピについて50サイクルを超えるサイクルが実施されてもよい。材料の原子除去および等方性除去を含むALEプロセスが実施されてもよい。これらのプロセスは、サーマルバジェットの問題なしに、基板温度を制御しながら効率的に実施される。
【0080】
図4は、従来の連続波動作モードに関連する例示的な加熱・冷却期間を示す経時的な温度プロファイルを示す。図示するように、連続波モードで動作する従来の加熱ランプは、基板を20℃から100~600℃までx秒で加熱することができる。加熱ランプはt分間点灯することができる。基板はy秒で冷却されることができる。
【0081】
図5は、例示的な急速熱パルスを経時的に示す例示的な温度プロファイルを示す。
図5では、例示のために、低温パルスと高温パルスが示されている。例として、低温パルスは、基板の一部の温度を各サイクルで80℃に上昇させるために提供され得る。高温パルスは、その基板の同じ部分の温度を各サイクルで600℃に上昇させることができる。一実施形態では、低温パルスは、基板の一部の温度を20~80℃に上昇させる。一実施形態では、高温パルスは、その基板の同じ部分の温度を100~600℃に上昇させる。別の実施形態では、低温パルスは提供されない。基板の被加熱部分は、低温パルスおよび/または高温パルスの連続する各対の合間に、例えばベースライン温度(例えば、20℃)まで冷却される。複数の低温パルスおよび/または高温パルスを提供することができ、基板の被加熱部分は、所定の秒数(x秒として示す)にわたって連続するパルスの合間に冷却され得る。例として、複数の低温パルスおよび高温パルスが、3~10秒の長い期間にわたって提供されてもよい。
【0082】
本明細書に記載のRTPは、基板表面温度を加熱および制御することを可能にする。加熱は、原子反応制御を行いながら、制御された調節可能な方式で基板の所定の深さまで行われる。これは、生成される光(例えば、フラッシュランプまたはレーザ)パルスの数、長さ、強度、および周波数を制御することによって達成することができる。一実施形態では、一連の高温パルスが提供される。他の実施形態では、一連の低温パルスが提供される。別の実施形態では、低温パルスと高温パルスの組み合わせが提供され、パルスの持続時間、強度(または電力レベル)、および周波数が制御され、基板の表面の少なくとも一部にわたって温度深度プロファイルを提供する。
図1の実施形態のように複数のフラッシュランプを有することによって、各フラッシュランプの動作を異ならせることで異なる温度帯を作ることができる。例えば、1つまたは複数の第1のフラッシュランプを、1つまたは複数の持続時間と、1つまたは複数の強度レベル(または電力レベル)と、1つまたは複数の周波数とを含む第1の持続時間・強度レベル(電力レベル)・周波数セットを有する第1の一連のパルスを提供するように動作させることができ、1つまたは複数の第2のフラッシュランプを、1つまたは複数の持続時間と、1つまたは複数の強度レベル(または電力レベル)と、1つまたは複数の周波数とを含む第2の持続時間・強度レベル(電力レベル)・周波数セットを有する第2の一連のパルスを提供するように動作させることができる。
【0083】
図6は、本開示に従って実施された熱ALEプロセスを示すALEプロセス図を示す。熱ALEプロセスは、前処理、原子吸着(または凝縮)、RTP(または熱除去)、および表面リフレッシュ(またはパージ)動作の反復的な実施を含むことができる。従来の連続波(CW)加熱手法と比較すると、RTPは、サーマルバジェットの問題なしに原子的および等方的に膜を除去するために使用することができる。一実施形態では、熱パルス持続時間は持続時間が3ms未満であり、表面基板温度を約500℃に上昇させて、サーマルバジェットの問題を回避している。例えば、このタイプのRTPは、シリコン(Si)をエッチングする際にゲルマニウム(Ge)へのSi拡散を防止するために実施することができる。
【0084】
前処理(または第1の表面修飾動作)中、水素H2、アンモニアNH3、および/または他のガスは、プラズマを提供しながら供給され、基板の表面および/または一部を修飾することができる。原子吸着(または第2の表面修飾動作)中、酸素、ハロゲンガス(例えば、塩素Cl2、ヨウ素I2、フッ素F3、または他のハロゲンガス)、三フッ化窒素NF3、および/または他の反応物が提供され、基板の表面および/または一部に吸着される。原子吸着を受ける基板の部分は、例えば、酸化アルミニウム(Al)Al2O3、酸化チタン(Ti)TiO2、もしくは酸化ジルコニウム(Zr)などの金属酸化物MOx、または窒化ケイ素SiNx、Si、Ge、SiO2、窒化チタンTiN、もしくは酸化ハフニウムHfO2などの他の材料で形成されてもよい。原子吸着の後に除去される部分は、例えば、酸化物もしくはハロゲン化物(配位子有りまたは無し)、MClx(Fx)、フッ化アルミニウムAlF3、酸化チタンTiO2、フルオロケイ酸アンモニウム(NH4)2SiF6、または他の修飾された材料であってもよい。
【0085】
一実施形態では、所定数のサイクルを実施し、基板の1つまたは複数の層を所定量だけ除去する。例として、熱ALEプロセスの1サイクルごとに、基板の最上部の厚さ1nmの層を除去することができる。急速熱動作中、
図1~
図2に示すようなフラッシュランプアセンブリまたはレーザを使用することができる。表1は、異なる種類の基板で実施される熱ALEプロセスの5つの例(1つの行に1つの例)を示す。それぞれの列は、a)除去される基板材料、b)前処理(PT)中に提供されるプラズマの種類、c)原子吸着(AA)動作中に供給されるガス、d)急速熱(RT)加熱動作に対してフラッシュランプまたはレーザを実施してよいこと、および表面リフレッシュ(SR)動作中に供給されるパージガスを示す。
【表1】
【0086】
本明細書に開示される熱ALEプロセスは、他の種類の基板上で実施することができる。熱ALEプロセスは、例えば、ゲルマニウムGe、金属窒化物(例えば、TiN)、Si-SiGe含有化合物、および/または金属酸化物(例えば、Al2O3またはHfO2)を含むターゲット膜を除去するために実施され得る。対応する除去可能な副生成物には、酸化ゲルマニウムGeO、オキシ塩化チタンTiOCl、オキシフッ化チタンTiOF、シリコン-塩素Si-Cl、シリコン-フッ素Si-F、ゲルマニウム-塩素Ge-Cl、ゲルマニウム-フッ素Ge-F、アルミニウムアセチルアセトナートAl(acac)4、およびハフニウムアセチルアセトナートHf(acac)4が挙げられる。
【0087】
基板は、表面のリフレッシュ動作中に冷却することができる。一実施形態では、基板を極低温に冷却するために能動冷却が行われる。これにより、基板を冷却する時間が短縮され、より多くのサイクルをより短い期間で実施することが可能になる。能動冷却は、基板のベース(またはバルク)部分に悪影響を与えることなく、迅速な回復を提供する。
【0088】
図7は、提供される1つの急速熱パルス700について経時的な温度変化パターンを示す例示的な信号図を示す。パルス熱源を使用して、ALEプロセスまたはALDプロセス中に所定のミリ秒数にわたって基板の表面反応を制御することができる。一実施態様では、プラズマの生成は、ソース電源(曲線702のパルス701によって表す)をオンにしてガス(曲線704のパルス703によって表す)を処理チャンバに供給することによって行うことができる。基板の回路の洗浄は、ポンプ(例えば、
図1のポンプ124)をオンにしてパージ動作(曲線708のパルス707によって表す)を実施することによって行うことができる。次に、パルス706によって表される表面修飾および原子吸着(または凝縮)動作を実施し、続いてパルス700によって表される熱的加熱を実施することができる。次に、処理チャンバを、曲線712のパルス710および曲線708のパルス713によって表すようにパージすることができる。任意で、曲線716のパルス714によって表すようにバイアス電力を供給してもよい。その後、パルス718によって表すように、パージを実施するためにポンプを作動することができる。
【0089】
図8は、実施されたALEについて、レーザフルエンスに対してエッチング速度をプロットした例示的なプロット図を示し、H
2プラズマ表面修飾なしのGe、H
2プラズマ表面修飾ありのGe、H
2プラズマ表面修飾ありのp型Si、およびH
2プラズマ表面修飾なしのp型Siの違いを例示している。
【0090】
Si層とGe層の両方を有する基板からSi層またはGe層の一部を選択的に除去することは、プラズマ処理中にSi層とGe層のエッチングから形成される副生成物が類似しているため、ナノワイヤ製作プロセスでは困難な場合がある。本明細書に開示される例示的な実施態様は、Si層とGe層の両方を有する基板からのSi層またはGe層の選択的な除去を可能にする。例示的な実施態様は、特定の時間のプロセスウィンドウ中に基板の表面温度を加熱するRTPを含む。表面修飾のためのH2プラズマ処理を実施し、反応時間を制御してSi層またはGe層を選択的にエッチングする。従来技術で加熱された基板支持体には相互拡散によるサーマルバジェットの問題が発生する可能性があるけれども、このプロセスは、サーマルバジェットの問題を防止する。
【0091】
次の
図9~
図10は、GeとTiNの熱ALE中の原子吸着に対してO
2とCl
2を使用する場合の違いを例示している。GeとTiNの除去率は、プロセスサイクル数が増えるにつれて直線的に増加する。選択性は、前処理の化学的性質および提供される熱エネルギーによって制御される。
図9は、実施されたALEについて、プロセスサイクル数に対してGeの除去量をプロットしたプロット図を示す。Geは、周囲温度(または室温)で除去される。
図10は、参考例の場合;前処理および塩素吸着なしでレーザRTP(レーザパルス加熱)を実施した場合;レーザRTPなしで前処理および塩素吸着を実施した場合;ならびに前処理、塩素吸着、およびレーザRTPを組み合わせて実施した場合について、TiN材料の除去量の違いを例示する膜厚を示す。参考例の実施態様は、レーザパルス加熱および塩素吸着が実施されない場合を指す。図示される膜厚範囲1002、1004、1006、1008は、参考例の実施態様、前処理および塩素吸着なしのレーザ加熱の実施態様、レーザRTPなしの前処理および塩素吸着の実施態様、ならびに前処理、塩素吸着、およびレーザRTPを組み合わせた実施態様について、例示的な厚さの範囲を示している。レーザRTPを用いた塩素吸着は、例えば、塩素吸着およびレーザRTPを用いない場合の10倍の速度で材料を除去する。
【0092】
図11は、特定のプロセスについての推定温度範囲およびランプ電力範囲を示す。プロセスは、SiまたはSiO
2を除去するALEプロセス(範囲1102によって表す)、Ge除去プロセス(1104によって表す)、およびRTPを含むアニーリングプロセス(1106によって表す)を含む。Ge除去は、約500℃、かつ、単位面積あたりのランプ電力27J/cm
2で実施されることが示されている。
【0093】
図12は、本開示に従って実施されたフラッシュランプサイクル中の表面温度変化の速度と、そのフラッシュランプサイクルに続く対応する冷却期間中の表面温度変化の速度を示す対応する例示的なプロット図を示す。0.3ms未満の急速熱パルス持続時間には、表面温度が600℃に加熱されることがある。曲線1202、1204、1206、1208、1210、1212、1214は、それぞれ、表面(すなわち、深さ1μm未満)、深さ5μm、50μm、100μm、200μm、400μm、および800μmでの温度変化を例示している。曲線1202、1204、1206、1208、1210、1212、1214は、4msの期間について示されている。曲線1220は、この4msの期間の後に能動冷却を行わず、基板の表面が周囲温度(または室温)まで冷えるのにかかる時間を例示するために示されている。図示するように、冷却時間は0.5sの場合がある。基板のベース(またはバルク)部分の温度を上げることなく、記載された曲線によって例示されるように複数のサイクルを実施することができる。より短いパルス時間および/または能動冷却は、回復時間をさらに短縮し、またサーマルバジェットの問題の発生をさらに防止することができる。
【0094】
図13は、フラッシュランプサイクルについて、パルス持続時間に対してフラッシュランプ電力レベルおよび反復速度を示す。フラッシュランプ電力レベルおよび反復速度は、特定の急速熱パルス持続時間に対して提供される。反復速度は、1秒あたりのパルス数を指す(例えば、1秒あたり2パルスは、2ヘルツである)。フラッシュランプの最大電力は80J/cm
2であり、最大パルス持続時間は6000μsである。例として、急速熱プロセスは、3ms未満の持続時間で30J/cm
2未満を含む場合がある。別の例として、基板の表面温度を400~500℃上昇させるために、20J/cm
2が提供される場合がある。
【0095】
図14は、基板の一部から誘電体層の一部を除去するために反復的に実施される急速熱パルスサイクルを説明する図を示す。図示される積層体1400から、各サイクル中に誘電体層1404の一部が除去される。積層体1400は、2つのトレンチ(矢印1405によって表す)の間に配置され、誘電体層1404の側面へのエッチングアクセスを提供する。基板は、トレンチを提供するために事前にエッチングまたは切断される場合がある。積層体1400は、マスク層1402と、誘電体層1404(例えば、Siで形成された層)と、導電層1406(例えば、SiGeで形成された導電要素または導電ワイヤ)とを含む。誘電体層1404の各部分は、対応するRTPプロセスの各サイクル中に除去される。例えば、部分1408は、第1のサイクル中に除去される。部分1408は、誘電体層1404のそれぞれの単層であり得る。
【0096】
従来、Si層またはGe層の一部の除去は、(i)異方性プラズマエッチングプロセス、または(ii)酸化(またはウェット)動作および除去(またはウェットもしくはドライ)動作を含む等方性デジタルエッチングプロセスのいずれかによって行われていた。異方性プラズマエッチングプロセスは、層の損傷を引き起こす可能性があり、等方性デジタルエッチングプロセス(またはウェットプロセス)は、例えば、ウェットケミカルの使用による張力のために、複数の層の中央領域で層パターンの崩壊をもたらす可能性がある。ウェットプロセスの代わりにドライプロセスを実施することもできるが、ドライプロセスは、対応する層損傷というリスクを有する。これらの懸念は、ナノスケール(またはナノワイヤ)用途で広く見られる。例えば、所定の距離にわたって延びるSiナノワイヤの積層体は、60nmの厚さであり、20nmの間隔で配置され得る。ウェットエッチングを実施すると、Siナノワイヤの両端間の中央領域が崩壊し、それによりSiナノワイヤが互いに接触する程度まで、Siナノワイヤ間の間隔が減少する可能性がある。
【0097】
開示される例は、RTPを伴う等方性ALEを提供し、層の損傷および/またはパターンの崩壊を伴わずに層の一部を除去する。一実施形態では、例えば、RTPを使用してSi層の一部を酸化および除去する複数のサイクルが実施され、元の積層体からゲートオールアラウンド(GAA)電界効果トランジスタ(FET)を形成する。このプロセスはドライプロセスであり、損傷のない高アスペクト比(HAR)の原子エッチング速度制御を可能にする。
【0098】
本明細書に開示されるシステムは、多数の方法を使用して稼働させることができる。例示的な方法を
図15に示す。
図15は、本明細書に記載のRTPを実装するALE法を示している。以下の動作は主に
図1および
図2の実施態様に関して説明されるが、それらの動作は、本開示の他の実施態様に適用するように容易に修正することができる。動作は、反復的に実施される場合がある。
【0099】
方法は、1500から開始することができる。1502において、基板(例えば、
図1および
図2の基板112ならびに/または直径300mmの基板)を処理チャンバ内に配置する。1504において、基板支持体温度、チャンバ圧力、RF電力およびバイアス電力レベル、ならびにガス流量などのチャンバ動作パラメータを設定する。
【0100】
1506において、基板の表面を洗浄する。例として、基板は、Si層上に配置されたGe層を含んでもよい。Geレイの最上面は、洗浄することができる。
【0101】
1508において、脱塩素化および表面活性化のために、例えばH2プラズマまたはNH3プラズマで基板の表面を露出することを含む前処理を実施することができる。例として、水素H2ガスまたはアンモニアNH3ガス種を含むプラズマガス混合物を処理チャンバに供給する。一実施形態では、プラズマを用いず、事前に選択された化学的性質を有するガスを使用することによって表面修飾を実施する。
【0102】
1510において、原子吸着を実施する。これは低温(例えば、20℃以下)で行うことができ、基板の表面をO2、Cl2、I2、NF3、または他の反応物に曝露することを含むことができる。一実施形態では、室温(または周囲温度)未満の温度で原子吸着を実施する。例として、Cl2の非プラズマ流を提供することがある。1512において、対応するプロセスチャンバからガスをパージする。
【0103】
1514において、パルス急速熱アニーリングを、例えば、フラッシュランプ、レーザ、または本明細書に記載のように急速にパルス化することが可能な他の適切なランプ(例えば、赤外線ランプ)を使用して実施する。少なくとも動作1508~1515は、基板の表面(または上部)温度を変調することを含み、反復的に実施することができる。表面(または上部)の温度は、1秒間に複数回変調することができる。1514におけるパルス急速熱アニーリングは、脱着/除去を目的として実施される。これは、基板の修飾された部分を加熱するために1つまたは複数の熱エネルギーパルスを生成することを含み得る。特定の分子を蒸発させるために、温度を上昇させてもよい。
【0104】
基板のベースおよび/またはバルクは、動作1514の間、所定の温度以下(例えば、20℃以下)に維持される。GeCl
2は、260℃を超えると昇華し始める。SiCl
2は、650℃を超えると昇華し始める。Geの層がSiの層の上に配置される用途では、適切なレーザパルスまたはフラッシュランプパルスでエネルギーを与えることによって、無限の選択性で、SiをエッチングすることなくGeを選択的にエッチングすることができる。RTPにより、1つの処理チャンバ構成を高スループットで使用することが可能になる。複数の処理動作を、単一の処理チャンバ内で実施することができる。
図16は、記載のように実施されたALEプロセスにおいて、基板表面温度に対してGeおよびSiについてのエッチング速度をプロットしたプロット図を示す。別の例として、パルスの長さを0.1msとして、基板の表面および/または一部を1000℃まで上昇させてもよい。
【0105】
いくつかの例では、フラッシュランプパルスの各々は、10J/cm2(すなわち、基板の単位面積あたりのエネルギー)~80J/cm2を提供する。いくつかの例では、レーザパルスの各々は、10mJ/cm2~80mJ/cm2を提供する。いくつかの例では、アニーリングは、0.1ms~20msの範囲の所定の期間中に実施される。一実施形態では、フラッシュランプを1msのパルス持続時間で使用するか、またはレーザを1psのパルス持続時間で使用して、基板の表面または上部を初期温度から500℃超に加熱し、次に1s未満で初期温度まで冷却する。
【0106】
動作1508、1510、1514は、動作1508および1510の間に修飾された基板の上層の原子除去による制御可能な原子を可能にする。1514で実施される急速加熱は、プラズマを使用せずに等方性反応を提供する。加えて、請求項に記載される加熱により急速冷却が可能になり、これによってもサーマルバジェットの問題を防止する。
図17は、異なる熱源および対応する方法について、加熱速度に対する冷却速度の例を示す。
図17は、開示されるフラッシュランプ加熱方法およびレーザ加熱方法が、他の炉、IRランプ、電子(E)ビーム、およびスパイク法と比較して、より迅速な加熱速度および冷却速度を提供することを示している。
【0107】
1515において、イオン衝撃を実施し、基板の修飾された部分を除去するために、パージガス(例えば、アルゴンArガス)でプロセスチャンバをパージすることによって、基板の表面をリフレッシュすることができる。一実施形態では、処理チャンバは、提供される急速熱パルスの連続する1対または複数対の合間にパージされる。一実施形態では、ガスは、パルスの各連続する対の合間に処理チャンバからパージされる。これにより、処理チャンバ内で複数のプラズマおよび/または気相プロセスを実施することが可能になる。一実施形態では、パルス急速熱アニーリングの実施中および/または実施後に基板支持体を冷却する。この冷却は、パルス急速熱アニーリングの実施中に基板のベースおよび/またはバルクの温度を維持すること、およびパルス急速熱アニーリングの実施後に基板を急速冷却することを補助するために行われる。
【0108】
1516において、コントローラ180もしくは208および/または急速熱パルスコントローラ182もしくは210は、N回のサイクルが完了したかどうかを決定する。N回のサイクルが完了した場合には動作1518が実施され、完了していなければ動作1508が実施される。1518において、コントローラ180または210は、任意で、第2のアニーリング(または後アニーリング)動作を実施してもよい。1519において、コントローラ180または210は、現在のダイについて、別のプロセスを実施するかどうか、ならびに/または現在のプロセスを変更および/もしくは繰り返すかどうかを決定することができる。別のプロセスが実施される場合、動作1504を実施することができる。あるいは、
図2の実施形態のようにレーザおよびレンズ回路が利用される場合、動作1520を実施することができる。
図1の実施形態のようにフラッシュランプが使用される場合、別のプロセスが実施されないか現在のプロセスの変更が実施されなければ、1522で方法を終了することができる。プロセスが別のダイで実施される場合には動作1524を実施し、実施されない場合には1522で方法を終了することができる。
【0109】
1524において、コントローラ208は、ミラー214、216を移動させ、レーザビームの像面位置を基板112の異なるダイの上へ変更する。例として、2cm×2cmのレーザビームを、第1のダイの上から第2のダイの上に移動させることができる。説明した方法は、基板上の数十~数百のダイにわたってレーザビームをスキャンするために反復的に実施することができる。ミラー214、216の移動は、ダイごとに1つまたは複数のショットを提供するために、レーザ204のパルス反復速度と同期させることができる。
【0110】
上述の動作は、説明のための例であることを意図している。上述の動作は、用途に応じて順次、同期的に、同時に、連続的に、重複する期間中に、または異なる順序で実施することができる。また、実施態様、および/またはイベントの順序によっては、動作を実施または省略できない場合がある。
【0111】
図15の方法は、
図1~
図2のシステムを使用したALEの実施について説明されているが、
図1~
図2のシステムはALDを実施するために使用してもよい。フラッシュランプおよびレーザなどの熱源を使用して、基板上に単層を成長させることができる。例えば、堆積動作の実施前および/または実施中にRTPを行うことができ、材料を除去せずに堆積(または成長)させることができる。単層の成長を可能にするため、ALDの実施中に、対応する処理チャンバ内に異なるガスを供給して維持することができる。
【0112】
図18は、TiNの単層を除去する2つの例示的なALE法を示すブロック図である。
図18の方法は、
図1~
図2のシステムを使用して実施することができる。第1の方法は、前処理動作としてH
2プラズマを提供し、TiN層(または基板)の上部を変化させて、弱結合したTiN層1800をTiN層(または基板)の残りの部分1802の上に設けることを含む。次に、Cl
2プラズマを提供し、原子吸着を実施して、弱結合したTiN層1800をTiCl
xN
y層1804に変換する。TiCl
xN
yは、揮発性の複合化合物である。その後、RTPを実施してTiCl
xN
y層1804を除去する。
【0113】
例として、1サイクルは以下の動作を含むことができる:H
2プラズマを13秒間供給することであって、H
2ガスおよびArガスのそれぞれを90標準立方センチメートル(sccm)の流量および180ミリトル(mT)の圧力で供給することを含む;Cl
2プラズマを25秒間供給することであって、100sccmの流量および400mT(約53.3パスカル)の圧力でCl
2を供給することを含む;原子吸着動作の後、かつRTP動作の前に30秒間パージ動作を実施すること;および、RTP動作を実施することであって、5パルスを各々xmJ/cm
2で提供すること。一実施形態において、xは21である。一実施形態では、このサイクルは、所定の回数(例えば、30回)実施される。下記の表2は、この方法について、Cl
2による原子吸着および/またはRTPの実施前の例示的な膜厚、ならびにCl
2による原子吸着および/またはRTPの実施後の例示的な膜厚を示す。
【表2】
【0114】
図19は、異なるエネルギーレベルでのTiN膜厚を示す例示的なプロット図を示す。エッチングは、20mJ/cm
2以上のレーザエネルギーで起こる。したがって、エッチングは21mJ/cm
2の電力レベルで起こり、範囲1906は範囲1900、1902、1904を下回る。
【0115】
再び
図18を参照すると、第2の方法は、前処理動作としてO
2プラズマを提供し、窒素を窒素酸化物(NO
x)として除去することによってTiN層(または基板)の上部を変化させて、TiO
x層1810をTiN層(または基板)の残りの部分1812の上に設けることを含む。次に、Cl
2プラズマを提供し、原子吸着を実施して、TiO
x層1810をサブオキシ塩化チタン(titanium sub-oxychloride)(TiOCl
x)層1814に変換する。TiOCl
xは、揮発性の複合化合物である。その後、RTPを実施して、TiOCl
x層1814を除去する。例として、1サイクルは以下の動作を含むことができる:O
2プラズマを5秒間供給することであって、O
2ガスおよびArガスのそれぞれを90標準立方センチメートル(sccm)の流量および180ミリトル(mT)(約24.0パスカル)の圧力で供給することを含む;Cl
2プラズマを25秒間供給することであって、100sccmの流量および400mT(約53.3パスカル)の圧力でCl
2を供給することを含む;原子吸着動作の後、かつRTP動作の前に30秒間パージ動作を実施すること;および、RTP動作を実施することであって、5パルスを各々xmJ/cm
2で提供すること。第2の方法の例として、第2の方法を実施する前の例示的な膜厚は93nmであり、第2の方法を100サイクル実施した後の例示的な膜厚は79.6nmである。対応するエッチング速度は、1サイクルあたり1.32Aであり得る。
図20は、実施された異なる数のALEサイクルに対してTiN膜厚をプロットした例示的なプロット図を示す。範囲2000、2002、2004は、0サイクル、50サイクル、および100サイクルが実施された例として示されている。
【0116】
説明した2つの方法は、等方性ALEプロセスである。一実施形態では、これらの方法によるエッチング速度は、1サイクルあたり1.5~2.0Aである。1サイクルあたり2.0Aのエッチング速度は、TiNの酸化-フッ素化エッチングプロセスよりも10倍高速である。エッチング深さは、説明した方法において実施されるサイクル数および/またはプラズマ電力レベルを制御することによって制御することができる。上述の2つの方法は、ALEプロセス中の等方性除去を可能にする光照射/パルス熱源を含む。これらの方法は、RTP中にプラズマを適用し、基板支持体の1つまたは複数の電極を介してバイアス電圧を導入することによって、2つの異方性ALEプロセスを実施するように変更することができる。例えば、
図1の基板支持体110の電極118を介してバイアス電圧を供給することができる。加えて、基板支持体の1つまたは複数の電極へのバイアス電力を制御してイオンの方向性を制御し、等方性の制御を可能にすることができる。
【0117】
図21は、実施される動作の違いにより材料の除去量が異なることを示すTiN膜厚範囲の例示的なプロット図である。図示されるTiN膜厚範囲2100、2102、2104、2106、2108、2110、2112は、それぞれ以下の場合を指す:参考例の場合;前処理および原子吸着なしでレーザRTP(すなわち「レーザのみ」)を実施した場合;前処理およびレーザRTPなしでCl
2による原子吸着を実施した場合;H
2プラズマ前処理およびレーザRTPを実施した場合;O
2プラズマ前処理およびレーザRTPを実施した場合;H
2プラズマ前処理およびフラッシュランプRTPを実施した場合;ならびにO
2プラズマ前処理およびフラッシュランプRTPを実施した場合。例として、30サイクルに対する1サイクルあたりのTiNのエッチング速度は、H
2プラズマ前処理およびレーザRTPを実施した場合は3.9A、O
2プラズマ前処理およびレーザRTPを実施した場合は1.4A、H
2プラズマ前処理およびフラッシュランプRTPを実施した場合は2.0A、そしてO
2プラズマ前処理およびフラッシュランプRTPを実施した場合は2.4Aである。
【0118】
図22は、レーザ2204と、レンズ回路2206と、RTPコントローラ2210を有するコントローラ2208とを含むRTPシステム2202を組み込んだ基板処理システム2200の例を示す。基板処理システム2200は、
図2の基板処理システム200と同様に動作することができる。レーザ2204は、RTPコントローラ2210から受け取った制御信号に基づいて、RTP動作中にRTPコントローラ2210によってパルス化(または変調)することができる熱源である。これは、ALEプロセスおよびALDプロセス中に行うことができる。
【0119】
レンズ回路2206は、ビーム成形光学系2212と、第1のミラー2214および第2のミラー2216を含むガルバノミラー回路2213と、テレセントリックレンズアセンブリ2218とを含む。ビーム成形光学系2212は、フラットトップ(または第1のビーム成形)光学系2220と、回折(または第2のビーム成形)光学系2222とを含み得る。フラットトップ光学系2220は、ガウス分布を有するレーザビームをレーザ2204から受光し、フラットトップビーム(例えば、2センチメートル(cm)×2cmのフラットトップビーム)に変換するために使用される。レーザビームの温度プロファイルもまた、ガウス分布である。回折光学系2222は、フラットトップ光学系2220からのフラットトップ円形ビームを正方形ビームに変換する。正方形ビームは、基板上に対応する均一な温度分布を有する。基板112は、基板支持体(例えば、
図1の基板支持体110)上に配置することができる。
【0120】
レーザ2204は、パルスモードまたは連続波(CW)モードで動作することができる。パルスモード中、ビーム成形光学系2212の出力をビームサイズ調整デバイス2226に直接提供してもよい。パルスモード中、RTPコントローラ2210は、パルス持続時間がピコ秒またはナノ秒の範囲になるように、レーザビームのパルス速度を制御する。音響光学変調器2223は、レーザ2204がCWモードで作動しているときに含めることができ、RTPコントローラ2210によって制御することができる。一実施形態では、RTPコントローラ2210が無線周波数(RF)制御信号を生成し、そのRF制御信号が音響光学変調器2223に提供される。RF制御信号は、音響光学変調器2223の結晶の屈折率の変化を制御するために提供される。結晶の屈折率は、RF制御信号の周波数に基づいて変化する。ビーム成形光学系2212から音響光学変調器2223に提供されるレーザビームは、RF信号の周波数に基づいて、結晶によって偏向される。結晶は、レーザビームがビームサイズ調整デバイス2226および/または第1のミラー2214に向かって通過することを許可または防止するレーザシャッタとして機能する。一実施形態では、RTPコントローラ2210は、ビーム成形光学系2212からの連続波レーザビームが音響光学変調器2223によって効果的にパルス化(または変調)されるように、RF制御信号の周波数を制御する。レーザビームは、各パルスの周期がマイクロ秒またはミリ秒の範囲になるようにパルス化される。結果として、音響光学変調器2223の使用により、1パルスあたりの加熱を増加させるために、持続時間がより長いパルスを有するパルスレーザビームの生成が可能になる。
【0121】
ビームサイズ調整デバイス2226は、ビーム成形光学系2212と第1のミラー2214との間に配置することができる。一実施形態では、ビームサイズ調整デバイス2226を、正方形ビームのサイズが基板112上のダイのサイズ以上になるように調整する。ビームサイズ調整デバイス2226は電動化されており、ビームエキスパンダ2227を含むことができる。
【0122】
RTPコントローラ2210およびガルバノミラー回路2213は、X-Yガルバノメータスキャンシステムとして動作し得る。第1のミラー2214を使用して、第1の(またはX)方向に基板112の表面全体にレーザビームを移動させることができる。第2のミラー2216を使用して、第2の(またはY)方向に基板の表面全体にレーザビームを移動させることができる。コントローラ2208および/またはRTPコントローラ2210は、モータ2230、2232によってミラー2214、2216を移動させることが可能である。
【0123】
テレセントリックレンズアセンブリ2218は、一連の平凸レンズ2240、2242、2244、2246を含むことができる。特定の数の平凸レンズが示されているが、異なる数の平凸レンズが含まれてもよい。平凸レンズ2240、2242、2244、2246の直径は、平凸レンズが窓アセンブリ130に近づくほど大きくなる。すなわち、レンズ2242の直径はレンズ2240の直径よりも大きく、レンズ2244の直径はレンズ2242の直径よりも大きく、レンズ2246の直径はレンズ2244の直径よりも大きい。平凸レンズ2240、2242、2244、2246は、共通の中心線2248を有するように垂直に整列されている。平凸レンズ2240、2242、2244、2246は、モールド2250内で固定された関係に保持されている。平凸レンズ2240、2242、2244、2246は、第2のミラー2216から受光したレーザビームを基板112の表面に直交するように導く。レーザビームが基板112の表面全体を移動するとき、テレセントリックレンズアセンブリ2218は、レーザビームを基板112の表面に対して直交関係に維持する。
【0124】
例として、ビーム成形光学系2212、音響光学変調器2223、および/またはビームサイズ調整デバイス2226からのレーザビームを、第2のミラー2216の中心2252に集束し、次いでテレセントリックレンズアセンブリ2218を通過するように導くことができる。そして、レーザビームは、テレセントリックレンズアセンブリ2218でコリメートされ、基板112に照射される。第2のミラー(またはレンズ)2216の入力瞳(input pupil)にレーザを集束させることは、基板112の上向きの表面に平行ビームを提供する上で役立つ。
【0125】
例として、レーザ2204によって生成されるレーザビームは、直径が355nmとすることができる。レーザ2204は、パルスモードまたはCWモードで動作することができる。ビーム成形光学系2212、ビームサイズ調整デバイス2227、およびテレセントリックレンズアセンブリ2218は、基板112に受光される2センチメートル×2センチメートルの正方形ビームを生成することができる。RTPコントローラ2210は、ミラー2214、2216を移動させ、基板112の表面全体に200Hzのスキャンを実施することができる。RTPコントローラ2210は、1秒の期間内に、すべてのダイおよび/または上向きの表面積(例えば、直径300mmの基板の場合、基板の上向きの表面積2.83×105mm)をスキャンすることができる。これは、例えば、1秒以内に基板の160個のダイをスキャンすることを含み得る。このスキャンは、レーザビームをダイからダイへ移動させ、所定の期間(例えば、レーザビームの1つまたは複数のパルスの全期間)各ダイを加熱することを含む。
【0126】
基板処理システム2200は、温度制御システム150を含んでもよい。温度制御システム150は、基板支持体110および基板112の温度を制御するために使用することができる。温度制御システム150は、基板支持体110の1つまたは複数の場所またはゾーンの温度を感知する1つまたは複数の温度センサ156を含んでもよい。
【0127】
図3に示すようなテレセントリックレンズアセンブリは、実装に費用がかかる可能性がある。レーザビームは、テレセントリックレンズアセンブリを使用せずにコリメートすることができる。例として、
図23を参照すると、
図3のテレセントリックレンズアセンブリ218は取り除くことができ、レーザビームをコリメートするために、ミラー216を像面304から離れるように移動させる。レーザビームをコリメートし、光線が基板112に導かれる角度(または像面304に直交する方向から離れる角度)を最小化するために、ミラー216と像面304との間の伝播距離TDは、最大化され、かつ/または所定の最小距離より上に設定される。光線が像面304に直交する方向に導かれる場合、基板112の表面全体にわたってエッチング速度を均一にするための理想的なレーザビーム条件が存在する。光線が直交状態から所定の小さな範囲内の角度(例えば、90°±3°)に導かれる場合、レーザビームは、所定の最小均一性レベルを超える表面エッチング均一性を提供するよう十分にコリメートされる。光線の角度が所定の範囲内になるようにレーザビームの光線を導くために、距離TDは、所定の長さ(例えば、3メートル)以上に設定される。距離TDが大きいほど角度が小さくなり、したがってレーザビームがよりコリメートされる。
図23は、(i)レーザビームが基板112の中心に導かれる場合、および(ii)レーザビームが基板112のエッジに向けて導かれる場合を示す。これらの2つの透過間の入射角2300は、ミラー216が像面304から離れるほど減少する。
【0128】
ミラー216間の距離を短縮し、同時にレーザビームをコリメートするために、光ビーム折り畳みアセンブリをミラー216と像面304との間に組み込んでもよい。光ビーム折り畳みアセンブリは、テレセントリック性を向上させる。この例を
図24に示す。
図24は、レーザ2404と、レンズ回路2406と、RTPコントローラ2410を有するコントローラ2408とを含むRTPシステム2402を組み込んだ基板処理システム2400の例を示す。基板処理システム2400は、
図2の基板処理システム200および
図22の基板処理システム2200と同様に動作することができる。レーザ2404は、RTPコントローラ2410から受け取った制御信号に基づいて、RTP動作中にRTPコントローラ2410によってパルス化(または変調)することができる熱源である。これは、ALEプロセスおよびALDプロセス中に行うことができる。
【0129】
レンズ回路2406は、ビーム成形光学系2412と、第1のミラー2414および第2のミラー2416を含むガルバノミラー回路2413と、光ビーム折り畳みアセンブリ2418とを含む。ビーム成形光学系2412は、フラットトップ(または第1のビーム成形)光学系2420と、回折(または第2のビーム成形)光学系2422とを含み得る。フラットトップ光学系2420は、ガウス分布を有するレーザビームをレーザ2404から受光し、フラットトップビーム(例えば、2センチメートル(cm)×2cmのフラットトップビーム)に変換するために使用される。レーザビームの温度プロファイルもまた、ガウス分布である。回折光学系2422は、フラットトップ光学系2420からのフラットトップ円形ビームを正方形ビームに変換する。正方形ビームは、基板112上に対応する均一な温度分布を有する。基板112は、処理チャンバ108内の基板支持体上に配置することができる。
【0130】
レーザ2404は、パルスモードまたは連続波(CW)モードで動作することができる。パルスモード中、ビーム成形光学系2412の出力をビームサイズ調整デバイス2426に直接提供してもよい。パルスモード中、RTPコントローラ2410は、パルス持続時間がピコ秒またはナノ秒の範囲になるように、レーザビームのパルス速度を制御することができる。音響光学変調器2423は、レーザ2404がCWモードで作動しているときに含めることができる。音響光学変調器2423は、RTPコントローラ2410によって制御することができる。一実施形態では、RTPコントローラ2410がRF制御信号を生成し、そのRF制御信号が音響光学変調器2423に提供される。RF制御信号は、音響光学変調器2423の結晶の屈折率の変化を制御するために提供される。結晶の屈折率は、RF制御信号の周波数に基づいて変化する。ビーム成形光学系2412から音響光学変調器2423に提供されるレーザビームは、RF信号の周波数に基づいて、結晶によって偏向される。結晶は、レーザビームがビームサイズ調整デバイス2426および/または第1のミラー2414に向かって通過することを許可または防止するレーザシャッタとして機能する。一実施形態では、RTPコントローラ2410は、ビーム成形光学系2412からの連続波レーザビームが音響光学変調器2423によって効果的にパルス化(または変調)されるように、RF制御信号の周波数を制御する。レーザビームは、各パルスの周期がマイクロ秒またはミリ秒の範囲になるようにパルス化される。結果として、音響光学変調器2423の使用により、1パルスあたりの加熱を増加させるために、持続時間がより長いパルスを有するパルスレーザビームの生成が可能になる。
【0131】
ビームサイズ調整デバイス2426は、ビーム成形光学系2412と第1のミラー2414との間に配置することができる。ビームサイズ調整デバイス2426を、正方形ビームのサイズが基板112上のダイのサイズ以上になるように調整してもよい。ビームサイズ調整デバイス2426は電動化されており、ビームエキスパンダ2427を含むことができる。
【0132】
RTPコントローラ2410およびガルバノミラー回路2413は、X-Yガルバノメータスキャンシステムとして動作し得る。第1のミラー2414を使用して、第1の(またはX)方向に基板112の表面全体にレーザビームを移動させることができる。第2のミラー2416を使用して、第2の(またはY)方向に基板の表面全体にレーザビームを移動させることができる。コントローラ2408および/またはRTPコントローラ2410は、モータ2430、2432によってミラー2414、2416を移動させることが可能である。
【0133】
光ビーム折り畳みアセンブリ2418は、受光したレーザビームを反射するための一組のミラーを含むことができる。光ビーム折り畳みアセンブリ2418は、任意の数のミラーを含んでよい。例として、4つのミラー2452、2454、2456、2458が示されている。ミラーは、異なるサイズを有し、異なる角度で配置され、ハウジング2459内の異なる場所に位置決めされ得る。ハウジング2459は、レーザビームが通過する第1の(または入力)窓2460および第2の(または出力)窓2461を有することができる。図示される例では、3つのレーザビーム2462、2464、2466が示されており、各々がそれぞれの光線を有する。3つのレーザビームは、ミラー2414、2416をそれぞれの位置に移動させることによって、それぞれの時間に提供される。生成されるレーザビームの数は任意である。一実施形態では、ハウジング2459内にガルバノミラー回路が含まれる。ガルバノミラー回路2413と光ビーム折り畳みアセンブリ2418の組み合わせ、または光ビーム折り畳みアセンブリ2418単独を、コリメートアセンブリと呼ぶことがある。
【0134】
光ビーム折り畳みアセンブリ2418は、第2のミラー2416と基板112との間の距離を最小化しながら、レーザビームが第2のミラー2416から基板112に進行する距離を長くする。進行距離が長くなると、レーザビームは基板で受光される前にコリメートされる。これにより、コンパクトな設計が提供される。光学ビーム折り畳みアセンブリ2418はまた、テレセントリックレンズアセンブリよりも安価で製造される。
【0135】
光ビーム折り畳みアセンブリ2418の一組のミラーは、第2のミラー2416から受光したレーザビームを基板112の表面に直交するように(または基板112の表面に対して90°の所定の角度内に)導くように位置決めおよび配向される。レーザビームが基板112の表面全体を移動するとき、光ビーム折り畳みアセンブリ2418は、レーザビームを基板112の表面に対してこの直交関係または準直交関係で維持する。
【0136】
例として、ビーム成形光学系2412、音響光学変調器2423、および/またはビームサイズ調整デバイス2426からのレーザビームを、第2のミラー2416の中心に集束し、次いで光ビーム折り畳みアセンブリ2418内に導くことができる。そして、レーザビームは、光ビーム折り畳みアセンブリ2418でコリメートされ、基板112に照射される。第2のミラー(またはレンズ)2416の入力瞳にレーザを集束させることは、基板112の上向きの表面に平行ビームを提供する上で役立つ。
【0137】
例として、レーザ2404によって生成されるレーザビームは、直径が355nmとすることができる。レーザ2404は、パルスモードまたはCWモードで動作することができる。ビーム成形光学系2412、ビームサイズ調整デバイス2427、および光ビーム折り畳みアセンブリ2418は、基板112で受光される2センチメートル×2センチメートルの正方形ビームを生成することができる。RTPコントローラ2410は、ミラー2414、2416を移動させ、基板112の表面全体に200Hzのスキャンを実施することができる。RTPコントローラ2410は、1秒の期間内に、すべてのダイおよび/または上向きの表面積(例えば、直径300mmの基板の場合、基板の上向きの表面積2.83×105mm)をスキャンすることができる。これは、例えば、1秒以内に基板の160個のダイをスキャンすることを含み得る。このスキャンは、レーザビームをダイからダイへ移動させ、所定の期間(例えば、レーザビームの1つまたは複数のパルスの全期間)各ダイを加熱することを含む。
【0138】
基板処理システム2400は、温度制御システム150を含んでもよい。温度制御システム150は、基板支持体110および基板112の温度を制御するために使用することができる。温度制御システム150は、基板支持体110の1つまたは複数の場所またはゾーンの温度を感知する1つまたは複数の温度センサ156を含んでもよい。
【0139】
ALDとALEのプロセスは、第1の動作Aの後に第2の動作Bを実施することを反復して、動作Aと動作Bとの間でポンプ動作/パージ動作を実施することに基づいている。これは、利用される熱源のタイプに関係なく当てはまる。例えば、基板表面全体に第1のガスを注入し、飽和単層を形成することができる。次に、第1のガスの任意の残留量を、対応するプロセスチャンバからポンプ排出することができる。次に、基板表面全体を第2のガスおよび/またはエネルギー源(例えば、高エネルギーイオンまたは紫外線光子)に曝露し、続いて生成ガス(または残留ガス)をポンプ排出することができる。その後、所定の堆積膜厚が得られるか、または所定のエッチング深さに達するまで、これらの動作を繰り返すことができる。
【0140】
レーザを利用する基板処理の場合、レーザビームは、基板(例えば、上向きの表面積が約2800cm2である直径300mmの基板)の表面を所定の温度に加熱するために、基板の上向きの表面積よりもはるかに小さい領域に集束される。加えて、パルスレーザアニーリングを実施する時間(所定のピコ秒数またはナノ秒数)について、一般的には(i)ウエハ全体の上面に注入するため、または(ii)処理チャンバ内のガスをポンプ排出するために数秒の時間が必要であるが、ここに開示される基板処理の場合は、それよりも数桁小さい時間である。
【0141】
したがって、上に開示された実施態様を使用することによって、レーザビームを基板のチップ(またはダイ)のサイズに集束することができる。次いでレーザビームは、基板の表面の上にステップ(移動)され、レーザビームの再位置決めに必要な時間とパルス同期される。したがって、レーザビームは、チップの上ではオンになり、次のチップに移行する間はオフになる。
【0142】
例えば、チップが1cm×1cmの上向きの表面積を有する場合、生成されるレーザビームのサイズも1cm×1cmになる。例として、基板の表面積に注入し、続いてガスをポンプ排出することができ、その後、本明細書に開示される基板処理システムの1つを使用して、レーザビームを1つのチップから次のチップにステップ(移動)させることができる。レーザビームは、各チップの上で連続してパルスオンすることができる。基板の各チップの上でレーザをパルスオンした後、続いて基板に再度注入することができ、各ダイについて所定のエッチング深さまたは所定の堆積厚に達するまでこのプロセスを繰り返すことができる。レーザビームは、1~3秒未満で基板のすべてのチップの上をステップ(移動)することができ、これは、ガス注入動作およびガスパージ動作に関連する時間と同様である。したがって、レーザアニーリング時間が短縮され、基板スループットが高くなり、かつ安価になる。これはまた、対応する注入およびパージに関連する時間に対する、レーザのオン時間および基板のチップ上でアニーリングプロセスを実施する時間の比率を減少させる。
【0143】
一実施形態では、レーザのデューティサイクルは、関連するレーザビームをダイからダイへ誘導するための時間と同期される。例えば、基板上に2cm×2cmのダイが160個ある場合、レーザビームの中心は、各レーザパルス間で約2cm(またはダイの幅+隣接するダイ間のギャップ)を少し超える距離に再位置決めされる。基板全体が1秒の期間でスキャンされる場合、各レーザパルスサイクルに関連する時間は、1/160秒である。
【0144】
例として、基板全体に注入することができ、ガスが対応する処理チャンバからポンプ排出され、レーザが1つのダイから次のダイへとステップ(移動)し、連続して各ダイの上でパルスオンされる。次に、基板に再度注入することができ、このプロセスが繰り返される。これにより、迅速なアニーリングプロセスが提供される。基板表面全体のレーザアニーリングに長い時間(例えば、10分)がかかった場合、基板スループットは低く、費用がかかる。基板表面全体を短期間(例えば、1秒)でスキャンするレーザアニーリングプロセスを提供することによって、タイムゲーティング項目(time gating items)は、レーザアニーリングではなく基板への注入とガスのパージとなる。
【0145】
これらの例は、層厚制御が改良された高スループットの高選択性ALEを提供する。パルスレーザ動作により、プラズマまたは気相プロセスをin-situで行うことが可能になる。表面修飾と等方性除去の複数のサイクルは、短いプロセス時間でナノスケールの選択性により実施される。高速パルス熱ALEは、サーマルバジェットの問題なしに単一の処理チャンバ内で実施される。基板表面全体に実質的に均一な温度プロファイルを提供しながら、ビームの歪みなく基板表面上への垂直照射を維持することを可能にするテレセントリックの例および光ビーム折り畳みの例が開示されている。
【0146】
図25は、レーザ3204と、レンズ回路3206と、RTPコントローラ3210を有するコントローラ3208とを含むRTPシステム3202を組み込んだ基板処理システム3200を示す。基板処理システム3200は、
図2の基板処理システム200、
図22の基板処理システム2200、および/または
図24の基板処理システム2400と同様に動作することができる。レーザ3204は、RTPコントローラ3210から受け取った制御信号に基づいて、RTP動作中にRTPコントローラ3210によってパルス化(または変調)することができる熱源である。これは、ALEプロセスおよびALDプロセス中に行うことができる。
【0147】
レンズ回路3206は、ビーム成形光学系3212と、ミラー3214およびポリゴンスキャナ3216の少なくとも1つとを含む。一実施形態では、ミラー3214が含まれ、ポリゴンスキャナ3216は含まれない。別の実施形態では、ミラー3214は、ポリゴンスキャナ3216の片側として実装される。ポリゴンスキャナ3216は、1つまたは複数のミラーを有することができる。一実施形態では、ポリゴンスキャナ3216の各側面がミラーを有する。図示される例では、ポリゴンスキャナは、6つの側面と2つの端面を有する。ポリゴンスキャナの側面の数は任意である。一実施形態では、ミラー3214はモータ(
図2、
図22、
図24のモータの1つなど)によって回転される。別の実施形態では、ポリゴンスキャナ3216がそのモータによって回転される。
【0148】
モータは、一方向モータまたは双方向モータとすることができ、それにより、モータのシャフトを順方向および逆方向に駆動可能とする。モータは、レーザビームが第1のミラーの第1の部分で反射されず、第1のミラーの第2の部分で反射されるように、ミラーおよび/またはポリゴンスキャナを回転させることができる。その後、モータのシャフトは、レーザビームが第1のミラーの第1の部分で反射されるように初期位置に戻されてもよく、またはレーザビームが別のミラーで反射されるように回転されてもよい。一実施形態では、モータは一方向モータであり、したがって、モータのシャフトは同じ方向に回転される。基板を再スキャンするときにシャフトを逆方向に回転させて初期位置に戻す代わりに、ポリゴンスキャナを回転させ、レーザビームがポリゴンスキャナ上の次の隣接するミラーで反射されるようにすることができる。これは、初期位置に戻るのと同じ効果を有し得る。
【0149】
ビーム成形光学系3212は、フラットトップ(または第1のビーム成形)光学系3220と、第2のビーム成形光学系3222とを含み得る。フラットトップ光学系3220は、ガウス分布を有するレーザビームをレーザ3204から受光し、フラットトップビームに変換するために使用される。レーザビームの温度プロファイルもまた、ガウス分布である。第2のビーム成形光学系3222は、フラットトップ光学系3220からのフラットトップ円形ビームを、
図26に示すように、楕円形の断面を有する線形ビーム3224に変換する。線形ビーム3224は、第1の(またはx)方向にガウス強度および/または温度分布を有し、第2の(またはy)方向に実質的に「フラットトップ」または均一な強度および/または温度分布を有し得る。線形ビーム3324の断面のy方向の長さL1は、基板112の直径よりも大きくてもよい。例として、長さL1が320mmであり、基板の直径が300mmであってもよい。一実施形態では、線形ビーム3324は、(i)線形ビーム3324の中心部分3300において実質的に「フラットトップ」または均一な強度を有し、基板112の表面の上に均一な温度分布を提供し、(ii)端部3302では、中心部分3300から基板112の半径方向最外端のエッジ3304へ強度分布が急激に減少している。
図26において、線形ビーム3324の断面の中心部分3300の長さL2は、基板112の直径に等しいか、またはほぼ同じ長さである。基板112は、基板支持体(例えば、
図1の基板支持体110)上に配置することができる。
【0150】
図25に示す例では、ポリゴンスキャナ3216は、3つの回転された位置で示され、そのうちの2つは、破線表示3216’および3216’’によって例示されている。表示3216’および3216’’は、ポリゴンスキャナ3216の左右に示されているが、実際にはポリゴンスキャナは静止しており、単に回転して基板112の上をスキャンする。これは、高速スキャン(すなわち、短いスキャン時間)のために、基板112全体の線形ビームの一次元の移動を提供する。
図25の実施形態では、テレセントリックレンズアセンブリおよび/または光ビーム折り畳みアセンブリは利用されない。
【0151】
レーザ3204は、パルスモードまたは連続波(CW)モードで動作することができる。パルスモード中、ビーム成形光学系3212の出力をビームサイズ調整デバイス3226に直接提供してもよい。パルスモード中、RTPコントローラ3210は、パルス持続時間がピコ秒またはナノ秒の範囲になるように、レーザビームのパルス速度を制御することができる。音響光学変調器3223は、レーザ3204がCWモードで作動しているときに含めることができる。音響光学変調器3223は、RTPコントローラ3210によって制御することができる。一実施形態では、RTPコントローラ3210がRF制御信号を生成し、そのRF制御信号が音響光学変調器3223に提供されるする。RF制御信号は、音響光学変調器3223の結晶の屈折率の変化を制御するために提供される。結晶の屈折率は、RF制御信号の周波数に基づいて変化する。ビーム成形光学系3212から音響光学変調器3223に提供されるレーザビームは、RF信号の周波数に基づいて、結晶によって偏向される。結晶は、レーザビームがビームサイズ調整デバイス3226、ミラー3214、および/またはポリゴンスキャナ3216に向かって通過することを許可または防止するレーザシャッタとして機能する。一実施形態では、RTPコントローラ3210は、ビーム成形光学系3212からの連続波レーザビームが音響光学変調器3223によって効果的にパルス化(または変調)されるように、RF制御信号の周波数を制御する。レーザビームは、各パルスの周期がマイクロ秒またはミリ秒の範囲になるようにパルス化される。結果として、音響光学変調器3223の使用により、1パルスあたりの加熱を増加させるために、持続時間がより長いパルスを有するパルスレーザビームの生成が可能になる。
【0152】
ビームサイズ調整デバイス3226は、ビーム成形光学系3212とミラー3214および/またはポリゴンスキャナ3216との間に配置することができる。ビームサイズ調整デバイス3226を、線形ビームのサイズが基板112の直径よりも大きくなるように調整してもよい。ビームサイズ調整デバイス3226は電動化されており、ビームエキスパンダ3227を含むことができる。
【0153】
RTPコントローラ3210、ミラー3214、および/またはポリゴンスキャナ3216は、一次元スキャンシステムとして動作することができる。ミラー3214および/またはポリゴンスキャナ3216を回転させ、レーザ/線形ビーム3224を基板112の表面全体に、例えば、第1の(またはX)方向に移動させることができる。コントローラ3208および/またはRTPコントローラ3210は、基板112の表面全体をスキャンするために、上述のように、対応するモータによってミラー3214および/またはポリゴンスキャナ3216を回転させることができる。基板の表面上の線形ビームの各位置において、線形ビームは、y方向に基板112の複数のダイの各部分を加熱する。線形ビームの各位置において、1つまたは複数のパルスを生成することができる。線形ビームは、基板112から材料を所定の1つの厚さ(または複数の厚さ)で除去するために、表面全体を複数回循環させてもよい。
【0154】
図26は、円形ビーム3310および線形ビーム3324の断面図を示す。ビーム成形光学系3212は、
図25のレーザ3204から出力され得る円形ビーム3310を線形ビーム3224に変換する。線形ビームは、楕円形の断面を有し、x方向にガウス分布、y方向に実質的に均一な分布を有し得る。例として、線形ビームが基板112の中心に導かれるときと、線形ビームが基板112の半径方向最外端のエッジの近くの点に導かれるときとの間の入射角は、8.53°となることがある。線形ビームの通常のエネルギー密度は、中心位置において1となり、半径方向最外端のエッジ位置において0.989となる可能性がある。2つの位置間のビームサイズの偏差は、1.12μmとなる可能性がある。
【0155】
図27は、ミラーと基板表面との間の距離に対してx方向(または横方向)の線形ビームサイズ偏差をプロットしたプロット図を示す。y方向(または縦方向)に沿ったサイズの偏差は、最小であるか、または全くない。このプロット図は、
図25および
図26の実施形態に適用可能である。ミラー3214および/またはポリゴンスキャナ3216が基板112の表面から離れているほど、線形ビーム3224が基板112の中心から基板112の半径方向最外端のエッジに移動するときのビームサイズの変動が少なくなる。また、ミラー3214および/またはポリゴンスキャナ3216が基板の表面から1~3メートル(m)であるとき、変動の差は最小である(例えば、1μm)。したがって、基板112は、ミラー3214および/またはポリゴンスキャナ3216に対して密接に位置決めすることができる。
【0156】
前述の説明は、本質的に単に例示的であり、本開示、その適用、または使用を限定する意図は全くない。本開示の広範な教示は、様々な形態で実施することができる。したがって、本開示は具体的な例を含むが、図面、明細書、および以下の特許請求の範囲を検討すると他の変更態様が明白となるので、本開示の真の範囲はそのような例に限定されるべきでない。方法における1つまたは複数の工程は、本開示の原理を変更することなく、異なる順序で(または同時に)実行してもよいことを理解されたい。さらに、各実施形態は特定の特徴を有するものとして上記に説明されているが、本開示のいずれかの実施形態に関して説明したこれらの特徴のいずれか1つまたは複数を、他の実施形態において実施すること、および/または、他の実施形態のいずれかの特徴と組み合わせることが(たとえそのような組み合わせが明示的に説明されていないとしても)可能である。言い換えれば、説明された実施形態は相互に排他的ではなく、1つまたは複数の実施形態を互いに入れ替えることは本開示の範囲に含まれる。
【0157】
要素同士(例えば、モジュール同士、回路要素同士、半導体層同士など)の空間的および機能的関係は、「接続された」、「係合された」、「結合された」、「隣接した」、「隣に」、「上に」、「上方に」、「下方に」、および「配置された」などの様々な用語を使用して説明される。また、上記開示において第1の要素と第2の要素との間の関係が説明されるとき、「直接」であると明示的に説明されない限り、その関係は、第1の要素と第2の要素との間に他の介在要素が存在しない直接的な関係の可能性があるが、第1の要素と第2の要素との間に1つまたは複数の介在要素が(空間的または機能的に)存在する間接的な関係の可能性もある。本明細書で使用する場合、A、B、およびCの少なくとも1つという表現は、非排他的論理ORを使用した論理(AまたはBまたはC)の意味で解釈されるべきであり、「Aの少なくとも1つ、Bの少なくとも1つ、およびCの少なくとも1つ」の意味で解釈されるべきではない。
【0158】
いくつかの実施態様では、コントローラはシステムの一部であり、そのようなシステムは上述した例の一部であってもよい。そのようなシステムは、1つまたは複数の処理ツール、1つまたは複数のチャンバ、1つまたは複数の処理用プラットフォーム、および/または特定の処理構成要素(ウエハ台座、ガス流システムなど)を含む半導体処理装置を備えることができる。これらのシステムは、半導体ウエハまたは基板の処理前、処理中、および処理後のシステム動作を制御するための電子機器と一体化されてもよい。そのような電子機器は「コントローラ」と呼ばれることがあり、1つまたは複数のシステムの様々な構成要素または副部品を制御してもよい。コントローラは、処理要件および/またはシステムのタイプに応じて、本明細書に開示されるプロセスのいずれかを制御するようにプログラムされてもよい。そのようなプロセスとしては、処理ガスの供給、温度設定(例えば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、無線周波数(RF)発生器設定、RF整合回路設定、周波数設定、流量設定、流体供給設定、位置および動作設定、ツールに対するウエハの搬入と搬出、ならびに、特定のシステムに接続または連動する他の搬送ツールおよび/またはロードロックに対するウエハの搬入と搬出が含まれる。
【0159】
広義には、コントローラは、命令を受信し、命令を発行し、動作を制御し、洗浄動作を可能にし、エンドポイント測定を可能にするなどの様々な集積回路、ロジック、メモリ、および/またはソフトウェアを有する電子機器として定義されてもよい。集積回路は、プログラム命令を記憶するファームウェアの形式のチップ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)として定義されたチップ、および/または、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、すなわちプログラム命令(例えば、ソフトウェア)を実行するマイクロコントローラを含んでもよい。プログラム命令は、様々な個々の設定(またはプログラムファイル)の形式でコントローラに通信される命令であって、特定のプロセスを半導体ウエハ上で、または半導体ウエハ用に、またはシステムに対して実行するための動作パラメータを定義してもよい。動作パラメータは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の層、材料、金属、酸化物、ケイ素、二酸化ケイ素、表面、回路、および/またはウエハダイの製作における1つまたは複数の処理ステップを実現するためプロセスエンジニアによって定義されるレシピの一部であってもよい。
【0160】
コントローラは、いくつかの実施態様では、システムと統合されるか、システムに結合されるか、他の方法でシステムにネットワーク接続されるコンピュータの一部であってもよく、またはそのようなコンピュータに結合されてもよく、またはそれらの組み合わせであってもよい。例えば、コントローラは、「クラウド」内にあってもよいし、ファブホストコンピュータシステムのすべてもしくは一部であってもよい。これにより、ウエハ処理のリモートアクセスが可能となる。コンピュータは、システムへのリモートアクセスを可能にして、製作動作の現在の進捗状況を監視し、過去の製作動作の履歴を検討し、複数の製作動作から傾向または性能基準を検討し、現在の処理のパラメータを変更し、現在の処理に続く処理ステップを設定するか、または新しいプロセスを開始してもよい。いくつかの例では、リモートコンピュータ(例えば、サーバ)は、ネットワークを通じてプロセスレシピをシステムに提供することができる。そのようなネットワークは、ローカルネットワークまたはインターネットを含んでいてもよい。リモートコンピュータは、パラメータおよび/または設定のエントリまたはプログラミングを可能にするユーザインターフェースを含んでもよく、そのようなパラメータおよび/または設定は、その後リモートコンピュータからシステムに通信される。いくつかの例では、コントローラは命令をデータの形式で受信する。そのようなデータは、1つまたは複数の動作中に実施される各処理ステップのためのパラメータを特定するものである。パラメータは、実施されるプロセスのタイプ、およびコントローラが連動または制御するように構成されるツールのタイプに特有のものであってもよいことを理解されたい。したがって、上述したように、コントローラは、例えば、互いにネットワーク接続され共通の目的(本明細書に記載のプロセスおよび制御など)に向けて協働する1つまたは複数の個別のコントローラを備えることによって分散されてもよい。このような目的のための分散型コントローラの例として、チャンバ上の1つまたは複数の集積回路であって、(例えば、プラットフォームレベルで、またはリモートコンピュータの一部として)遠隔配置されておりチャンバにおけるプロセスを制御するよう組み合わせられる1つまたは複数の集積回路と通信するものが挙げられるであろう。
【0161】
例示的なシステムは、プラズマエッチングチャンバまたはモジュール、堆積チャンバまたはモジュール、スピンリンスチャンバまたはモジュール、金属めっきチャンバまたはモジュール、洗浄チャンバまたはモジュール、ベベルエッジエッチングチャンバまたはモジュール、物理気相堆積(PVD)チャンバまたはモジュール、化学気相堆積(CVD)チャンバまたはモジュール、原子層堆積(ALD)チャンバまたはモジュール、原子層エッチング(ALE)チャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、追跡チャンバまたはモジュール、ならびに半導体ウエハの製作および/または製造に関連するか使用されてもよい任意の他の半導体処理システムを含むことができるが、これらに限定されない。
【0162】
上述のように、ツールによって実施される1つまたは複数のプロセスステップに応じて、コントローラは、1つまたは複数の他のツール回路もしくはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接するツール、近接するツール、工場全体に位置するツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、または半導体製造工場内のツール場所および/もしくはロードポートに対してウエハの容器を搬入および搬出する材料搬送に使用されるツールと通信してもよい。
【手続補正書】
【提出日】2023-09-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理チャンバと、
前記処理チャンバ内に配置され、基板を支持するように構成された基板支持体と、
円形レーザビームを生成するように構成されたレーザと、
前記円形レーザビームを線形ビームに変換するように構成されたレンズ回路と、
前記線形ビームを前記基板に導いて前記基板の露出材料を加熱するように配置されたミラーまたはポリゴンスキャナの少なくとも1つと
を備える、基板処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記ミラーまたは前記ポリゴンスキャナの前記少なくとも1つは、前記基板の表面に垂直である所定の範囲内の方向に前記線形ビームを導くように構成される、基板処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記レンズ回路は、
前記円形レーザビームをフラットトップ形レーザビームに変換するように構成されたフラットトップ光学系と、
前記フラットトップ形レーザビームを前記線形ビームに変換するように構成されたビーム成形光学系と
を備える、基板処理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記ポリゴンスキャナは、複数の側面を含み、
前記複数の側面の各々は、ミラーとして実装されるか、またはミラーを含む、
基板処理システム。
【請求項5】
請求項4に記載の基板処理システムであって、
前記ポリゴンスキャナに接続され、前記ポリゴンスキャナを回転させるように構成されたモータと、
前記モータの動作を制御して前記ポリゴンスキャナを回転させ、前記基板の前記表面全体に前記線形ビームを移動させるように構成されたコントローラと
をさらに備える、基板処理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記ミラーに接続され、前記ミラーを回転させるように構成されたモータと、
前記モータの動作を制御して前記ミラーを回転させ、前記基板の前記表面全体に前記線形ビームを移動させるように構成されたコントローラと
をさらに備える、基板処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
プロセスガスを前記処理チャンバに供給するように構成されたガス供給システムと、
前記ガス供給システムおよび前記レーザを制御して、以下を含む等方性原子層エッチングプロセスを反復的に実施するように構成されたコントローラとを備え、
前記等方性原子層エッチングプロセスが、
前記等方性原子層エッチングプロセスの反復中に、前処理、原子吸着、およびパルス熱アニーリングを実施すること、
前記原子吸着中に、前記基板の前記露出材料上に選択的に吸着されて修飾された材料を形成するハロゲン種を含む前記プロセスガスに、前記基板の表面を曝露すること、ならびに
前記パルス熱アニーリング中に、前記レーザを所定の期間内に複数回パルスオンおよびパルスオフし、前記修飾された材料を曝露して除去すること
を含むプロセスである、基板処理システム。
【請求項8】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記円形レーザビームを受光するように構成された音響光学変調器と、
無線周波数信号を生成するように構成されたコントローラと
をさらに備え、
前記レーザは、連続モードで動作するように構成され、
前記音響光学変調器は、前記無線周波数信号に基づいて、かつ所定の周波数で、前記円形レーザビームが前記ポリゴンスキャナに向かって通過することの許可と防止を切り替えるように構成される、
基板処理システム。
【請求項9】
請求項1に記載の基板処理システムであって、さらに、
プロセスガスを前記処理チャンバに供給するように構成されたガス供給システムと、
無線周波数信号を生成し、前記ガス供給システムおよび前記レーザを制御して、以下を含む等方性原子層エッチングプロセスを反復的に実施するように構成されたコントローラであって、
前記等方性原子層エッチングプロセスが、
前記等方性原子層エッチングプロセスの反復中に、前処理、原子吸着、およびパルス熱アニーリングを実施すること、
前記原子吸着中に、前記基板の前記露出材料上に選択的に吸着されて修飾された材料を形成するハロゲン種を含む前記プロセスガスに、前記基板の表面を曝露すること、ならびに
前記パルス熱アニーリング中に、前記無線周波数信号を生成して所定の期間内に前記円形レーザビームを変調し、前記修飾された材料を曝露して除去すること
を含むプロセスである
基板処理システム。
【請求項10】
請求項1に記載の基板処理システムであって、さらに、
エッチングプロセス中または堆積プロセス中に急速熱パルスプロセスを実施するように構成されたコントローラであって、前記急速熱パルスプロセスは、(i)制御信号を生成して前記円形レーザビームを変調し、前記露出材料を複数の熱エネルギーパルスに曝露することと、(ii)前記複数の熱エネルギーパルスの連続するパルスの合間に、前記露出材料を能動的に冷却することと、を含む、コントローラを備える、基板処理システム。
【請求項11】
請求項10に記載の基板処理システムであって、
前記コントローラは、(i)急速熱アニーリングプロセス中と、(ii)前記急速熱アニーリングプロセスの実施後と、の少なくともいずれか一方において前記基板を能動的に冷却するように構成された、基板処理システム。
【請求項12】
請求項10に記載の基板処理システムであって、
前記コントローラは、3~10秒の期間にわたって複数の高温パルスおよび複数の低温パルスを前記露出材料に与えるように構成された、基板処理システム。
【請求項13】
請求項10に記載の基板処理システムであって、
前記コントローラは、前記露出材料を初期温度から500℃超を超える温度まで能動的に加熱した後に、前記露出材料を1秒未満で前記初期温度まで冷却するように構成された、基板処理システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
他の特徴において、コリメートアセンブリは、レーザビームを基板に導いて露出材料を加熱するように配置された複数のレンズを含むテレセントリックレンズアセンブリを含む。レンズは、基板の表面に垂直な方向にレーザビームを導くように構成される。他の特徴において、基板処理システムは、ミラー回路と、コントローラとをさらに含む。ミラー回路は、第1のミラーと、第2のミラーと、第1のモータと、第2のモータとを含む。レーザビームは、第1のミラーに導かれる。レーザビームは、第1のミラーから第2のミラーに導かれる。レーザビームは、第2のミラーからテレセントリックレンズアセンブリを通って基板に導かれる。コントローラは、第1のモータおよび第2のモータによって第1のミラーおよび第2のミラーを移動させ、基板上のレーザビームの位置を調整するように構成される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0041】
【
図13】
図13は、本開示によるフラッシュランプサイクルについて、パルス持続時間に対してフラッシュ
ランプ電力レベルおよび反復速度をプロットした例示的なプロット図である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0065】
ガス供給システム160は、1つまたは複数のガス源164と、1つまたは複数の弁170と、1つまたは複数のマスフローコントローラ168と、混合マニホールドとを含む。ガス供給システム160は、前処理、ドーピング、パッシベーション、アニーリング、および/またはパージ中、プラズマガス混合物、キャリアガスおよび/もしくは不活性ガス、ならびに/またはパージガス混合物を処理チャンバ108に選択的に供給する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0072
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0072】
RTPコントローラ210およびガルバノミラー回路213は、X-Yガルバノメータスキャンシステムとして動作し得る。第1のミラー214を使用して、第1の(またはX)方向に基板112の表面全体にレーザビームを移動させることができる。第2のミラー216を使用して、第2の(またはY)方向に基板の表面全体にレーザビームを移動させることができる。コントローラ208および/またはRTPコントローラ210は、モータ230、232によってミラー214、216を移動させることが可能である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0078
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0078】
図には、フランジバック(FFL)およびバック焦点距離(BFL)が示されている。FFLは、(i)フランジ305の端部および/またはレンズ246が湾曲し、像面304に向かって外側に突出し始める点307から(ii)像面304までの距離であり得る。BFLは、(i)像面304に最も近いレンズ246上の点309から(ii)像面304からの距離を指すことができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0082
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0082】
本明細書に記載のRTPは、基板表
面を加熱および制御することを可能にする。加熱は、原子反応制御を行いながら、制御された調節可能な方式で基板の所定の深さまで行われる。これは、生成される光(例えば、フラッシュランプまたはレーザ)パルスの数、長さ、強度、および周波数を制御することによって達成することができる。一実施形態では、一連の高温パルスが提供される。他の実施形態では、一連の低温パルスが提供される。別の実施形態では、低温パルスと高温パルスの組み合わせが提供され、パルスの持続時間、強度(または電力レベル)、および周波数が制御され、基板の表面の少なくとも一部にわたって温度深度プロファイルを提供する。
図1の実施形態のように複数のフラッシュランプを有することによって、各フラッシュランプの動作を異ならせることで異なる温度帯を作ることができる。例えば、1つまたは複数の第1のフラッシュランプを、1つまたは複数の持続時間と、1つまたは複数の強度レベル(または電力レベル)と、1つまたは複数の周波数とを含む第1の持続時間・強度レベル(電力レベル)・周波数セットを有する第1の一連のパルスを提供するように動作させることができ、1つまたは複数の第2のフラッシュランプを、1つまたは複数の持続時間と、1つまたは複数の強度レベル(または電力レベル)と、1つまたは複数の周波数とを含む第2の持続時間・強度レベル(電力レベル)・周波数セットを有する第2の一連のパルスを提供するように動作させることができる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0094
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0094】
図13は、フラッシュランプサイクルについて、パルス持続時間に対してフラッシュランプ電力レベルおよび反復速度を示す。フラッシュランプ電力レベルおよび反復速度は、特定の急速熱パルス持続時間に対して提供される。反復速度は、1秒あたりのパルス数を指す(例えば、1秒あたり2パルスは、2ヘルツである)。フラッシュランプの最大電力は80J/cm
2であり、最大パルス持続時間は6000μsである。例として、急速熱プロセスは、3ms未満の持続時間で30J/cm
2未満を含む場合がある。別の例として、基板の表面温度を400~500℃
まで上昇させるために、20J/cm
2が提供される場合がある。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0100
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0100】
1506において、基板の表面を洗浄する。例として、基板は、Si層上に配置されたGe層を含んでもよい。Ge層の最上面は、洗浄することができる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0128
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0128】
ミラー216
と像面304との間の距離を短縮し、同時にレーザビームをコリメートするために、光ビーム折り畳みアセンブリをミラー216と像面304との間に組み込んでもよい。光ビーム折り畳みアセンブリは、テレセントリック性を向上させる。この例を
図24に示す。
図24は、レーザ2404と、レンズ回路2406と、RTPコントローラ2410を有するコントローラ2408とを含むRTPシステム2402を組み込んだ基板処理システム2400の例を示す。基板処理システム2400は、
図2の基板処理システム200および
図22の基板処理システム2200と同様に動作することができる。レーザ2404は、RTPコントローラ2410から受け取った制御信号に基づいて、RTP動作中にRTPコントローラ2410によってパルス化(または変調)することができる熱源である。これは、ALEプロセスおよびALDプロセス中に行うことができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0162
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0162】
上述のように、ツールによって実施される1つまたは複数のプロセスステップに応じて、コントローラは、1つまたは複数の他のツール回路もしくはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接するツール、近接するツール、工場全体に位置するツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、または半導体製造工場内のツール場所および/もしくはロードポートに対してウエハの容器を搬入および搬出する材料搬送に使用されるツールと通信してもよい。また、本開示は以下の形態として実現できる。
[形態1]
基板処理システムであって、
処理チャンバと、
前記処理チャンバ内に配置され、基板を支持するように構成された基板支持体と、
レーザビームを生成するように構成されたレーザと、
前記レーザビームを前記基板に導いて前記基板の露出材料を加熱するように配置された複数のレンズまたはミラーを備えるコリメートアセンブリであって、前記複数のレンズまたはミラーは、前記基板の表面に垂直である所定の範囲内の方向に前記レーザビームを導くように構成されるコリメートアセンブリと
を備える、基板処理システム。
[形態2]
形態1に記載の基板処理システムであって、
前記レーザビームを円形レーザビームから正方形レーザビームに変換するビーム成形光学系を備えるレンズ回路をさらに備える、基板処理システム。
[形態3]
形態1に記載の基板処理システムであって、
前記レーザビームを円形レーザビームからフラットトップ形レーザビームに変換するフラットトップ光学系と、
前記フラットトップ形レーザビームを正方形レーザビームに変換する回折光学系と
を備えるレンズ回路をさらに備える、基板処理システム。
[形態4]
形態1に記載の基板処理システムであって、
(i)制御信号を生成して前記レーザビームを変調し、前記露出材料を複数の熱エネルギーパルスに曝露することと、(ii)前記複数の熱エネルギーパルスの連続するパルスの合間に、前記露出材料を冷却させることとを含む急速熱アニーリングプロセスを実施するように構成されたコントローラをさらに備える、基板処理システム。
[形態5]
形態4に記載の基板処理システムであって、
第1のミラーと、第2のミラーと、第1のモータと、第2のモータとを備えるミラー回路をさらに備え、
前記コントローラは、前記第1のモータおよび前記第2のモータによって前記第1のミラーおよび前記第2のミラーを移動させ、前記基板上の前記レーザビームの位置を調整するように構成される、
基板処理システム。
[形態6]
形態1に記載の基板処理システムであって、
前記基板で受光される前に前記レーザビームのサイズを調整するように構成されたビームサイズ調整デバイスをさらに備える、基板処理システム。
[形態7]
形態1に記載の基板処理システムであって、
前記コリメートアセンブリは、前記レーザビームを前記基板に導いて前記露出材料を加熱するように配置された前記複数のレンズを備えるテレセントリックレンズアセンブリを備え、前記複数のレンズは、前記基板の前記表面に垂直な方向に前記レーザビームを導くように構成されており、
前記複数のレンズは、前記基板の前記表面に垂直な方向に前記レーザビームを導くように構成される、
基板処理システム。
[形態8]
形態7に記載の基板処理システムであって、
ミラー回路と、コントローラとをさらに備え、
前記ミラー回路は、第1のミラーと、第2のミラーと、第1のモータと、第2のモータとを備え、
前記レーザビームが前記第1のミラーに導かれ、
前記レーザビームが前記第1のミラーから前記第2のミラーに導かれ、
前記レーザビームが前記第2のミラーから前記テレセントリックレンズアセンブリを通って前記基板に導かれる
ミラー回路であり、
前記コントローラは、前記第1のモータおよび前記第2のモータによって前記第1のミラーおよび前記第2のミラーを移動させ、前記基板上の前記レーザビームの位置を調整するように構成される、基板処理システム。
[形態9]
形態8に記載の基板処理システムであって、
前記コントローラが前記基板上の前記レーザビームの前記位置を調整している間、前記複数のレンズが前記レーザビームを前記基板の前記表面に対して垂直な関係に維持する、基板処理システム。
[形態10]
形態7に記載の基板処理システムであって、
前記処理チャンバは、誘導結合プラズマチャンバまたはリモートプラズマ源接続チャンバであり、
前記テレセントリックレンズアセンブリは、前記処理チャンバの誘電体窓の上に配置される、
基板処理システム。
[形態11]
形態7に記載の基板処理システムであって、
前記複数のレンズは、平凸レンズである、基板処理システム。
[形態12]
形態7に記載の基板処理システムであって、
前記複数のレンズは、異なる直径を有する、基板処理システム。
[形態13]
形態12に記載の基板処理システムであって、
前記複数のレンズは、第1のレンズおよび最後のレンズを含んで一連に配置され、
前記複数のレンズは、前記第1のレンズから前記最後のレンズに向かって直径が大きくなり、
前記レーザビームは、前記第1のレンズで受光され、前記最後のレンズから前記基板に出力される、
基板処理システム。
[形態14]
形態1に記載の基板処理システムであって、
前記コリメートアセンブリは、前記レーザビームを前記基板に導いて前記露出材料を加熱するように配置された前記複数のミラーを備える光ビーム折り畳みアセンブリを備え、前記複数のレンズは、前記基板の前記表面に垂直な方向に前記レーザビームを導くように構成されており、
前記複数のミラーは、前記基板の前記表面に垂直である前記所定の範囲内の方向に前記レーザビームを反射して導くように配置される、
基板処理システム。
[形態15]
形態1に記載の基板処理システムであって、
前記レーザを制御して前記レーザビームを所定の周波数でパルス化するように構成されたコントローラをさらに備える、基板処理システム。
[形態16]
形態1に記載の基板処理システムであって、
プロセスガスを前記処理チャンバに供給するように構成されたガス供給システムと、
前記ガス供給システムおよび前記レーザを制御して、以下を含む等方性原子層エッチングプロセスを反復的に実施するように構成されたコントローラとを備え、
前記等方性原子層エッチングプロセスが、
前記等方性原子層エッチングプロセスの反復中に、前処理、原子吸着、およびパルス熱アニーリングを実施すること、
前記原子吸着中に、前記基板の前記露出材料上に選択的に吸着されて修飾された材料を形成するハロゲン種を含む前記プロセスガスに、前記基板の前記表面を曝露すること、ならびに
前記パルス熱アニーリング中に、前記レーザを所定の期間内に複数回パルスオンおよびパルスオフし、前記修飾された材料を曝露して除去すること
を含むプロセスである、基板処理システム。
[形態17]
形態1に記載の基板処理システムであって、
前記レーザビームを受光するように構成された音響光学変調器と、
無線周波数信号を生成するように構成されたコントローラと
をさらに備え、
前記レーザは、連続モードで動作するように構成され、
前記音響光学変調器は、前記無線周波数信号に基づいて、かつ所定の周波数で、前記レーザビームが前記複数のレンズまたはミラーに向かって通過することの許可と防止を切り替えるように構成される、
基板処理システム。
[形態18]
形態17に記載の基板処理システムであって、
前記コリメートアセンブリは、前記レーザビームを前記基板に導いて前記露出材料を加熱するように配置された前記複数のミラーを備える光ビーム折り畳みアセンブリを備え、前記複数のレンズは、前記基板の前記表面に垂直な方向に前記レーザビームを導くように構成されており、
前記複数のミラーは、前記基板の前記表面に垂直である前記所定の範囲内の方向に前記レーザビームを反射して導くように配置される、
基板処理システム。
[形態19]
形態17に記載の基板処理システムであって、
プロセスガスを前記処理チャンバに供給するように構成されたガス供給システムをさらに備え、
前記コントローラは、前記ガス供給システムおよび前記レーザを制御して、以下を含む等方性原子層エッチングプロセスを反復的に実施するように構成され、
前記等方性原子層エッチングプロセスが、
前記等方性原子層エッチングプロセスの反復中に、前処理、原子吸着、およびパルス熱アニーリングを実施すること、
前記原子吸着中に、前記基板の前記露出材料上に選択的に吸着されて修飾された材料を形成するハロゲン種を含む前記プロセスガスに、前記基板の前記表面を曝露すること、ならびに
前記パルス熱アニーリング中に、前記無線周波数信号を生成して所定の期間内に前記レーザビームを変調し、前記修飾された材料を曝露して除去すること
を含むプロセスである
基板処理システム。
[形態20]
処理チャンバと、
前記処理チャンバ内に配置され、基板を支持するように構成された基板支持体と、
円形レーザビームを生成するように構成されたレーザと、
前記円形レーザビームを線形ビームに変換するように構成されたレンズ回路と、
前記線形ビームを前記基板に導いて前記基板の露出材料を加熱するように配置されたミラーまたはポリゴンスキャナの少なくとも1つと
を備える、基板処理システム。
[形態21]
形態20に記載の基板処理システムであって、
前記ミラーまたは前記ポリゴンスキャナの前記少なくとも1つは、前記基板の前記表面に垂直である所定の範囲内の方向に前記線形ビームを導くように構成される、基板処理システム。
[形態22]
形態20に記載の基板処理システムであって、
前記レンズ回路は、
前記円形レーザビームをフラットトップ形レーザビームに変換するように構成されたフラットトップ光学系と、
前記フラットトップ形レーザビームを前記線形ビームに変換するように構成されたビーム成形光学系と
を備える、基板処理システム。
[形態23]
形態20に記載の基板処理システムであって、
前記ポリゴンスキャナは、複数の側面を含み、
前記複数の側面の各々は、ミラーとして実装されるか、またはミラーを含む、
基板処理システム。
[形態24]
形態23に記載の基板処理システムであって、
前記ポリゴンスキャナに接続され、前記ポリゴンスキャナを回転させるように構成されたモータと、
前記モータの動作を制御して前記ポリゴンスキャナを回転させ、前記基板の前記表面全体に前記線形ビームを移動させるように構成されたコントローラと
をさらに備える、基板処理システム。
[形態25]
形態20に記載の基板処理システムであって、
前記ミラーに接続され、前記ミラーを回転させるように構成されたモータと、
前記モータの動作を制御して前記ミラーを回転させ、前記基板の前記表面全体に前記線形ビームを移動させるように構成されたコントローラと
をさらに備える、基板処理システム。
[形態26]
形態20に記載の基板処理システムであって、
プロセスガスを前記処理チャンバに供給するように構成されたガス供給システムと、
前記ガス供給システムおよび前記レーザを制御して、以下を含む等方性原子層エッチングプロセスを反復的に実施するように構成されたコントローラとを備え、
前記等方性原子層エッチングプロセスが、
前記等方性原子層エッチングプロセスの反復中に、前処理、原子吸着、およびパルス熱アニーリングを実施すること、
前記原子吸着中に、前記基板の前記露出材料上に選択的に吸着されて修飾された材料を形成するハロゲン種を含む前記プロセスガスに、前記基板の前記表面を曝露すること、ならびに
前記パルス熱アニーリング中に、前記レーザを所定の期間内に複数回パルスオンおよびパルスオフし、前記修飾された材料を曝露して除去すること
を含むプロセスである、基板処理システム。
[形態27]
形態20に記載の基板処理システムであって、
前記レーザビームを受光するように構成された音響光学変調器と、
無線周波数信号を生成するように構成されたコントローラと
をさらに備え、
前記レーザは、連続モードで動作するように構成され、
前記音響光学変調器は、前記無線周波数信号に基づいて、かつ所定の周波数で、前記レーザビームが前記ポリゴンスキャナに向かって通過することの許可と防止を切り替えるように構成される、
基板処理システム。
[形態28]
形態27に記載の基板処理システムであって、
プロセスガスを前記処理チャンバに供給するように構成されたガス供給システムをさらに備え、
前記コントローラは、前記ガス供給システムおよび前記レーザを制御して、以下を含む等方性原子層エッチングプロセスを反復的に実施するように構成され、
前記等方性原子層エッチングプロセスが、
前記等方性原子層エッチングプロセスの反復中に、前処理、原子吸着、およびパルス熱アニーリングを実施すること、
前記原子吸着中に、前記基板の前記露出材料上に選択的に吸着されて修飾された材料を形成するハロゲン種を含む前記プロセスガスに、前記基板の表面を曝露すること、ならびに
前記パルス熱アニーリング中に、前記無線周波数信号を生成して所定の期間内に前記レーザビームを変調し、前記修飾された材料を曝露して除去すること
を含むプロセスである
基板処理システム。
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【外国語明細書】