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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023165613
(43)【公開日】2023-11-16
(54)【発明の名称】自動車の車室内センシングシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 3/113 20060101AFI20231109BHJP
   B60R 11/04 20060101ALI20231109BHJP
   A61B 5/18 20060101ALN20231109BHJP
   A61B 5/16 20060101ALN20231109BHJP
【FI】
A61B3/113
B60R11/04
A61B5/18
A61B5/16 100
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023049967
(22)【出願日】2023-03-27
(31)【優先権主張番号】2206528.8
(32)【優先日】2022-05-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(71)【出願人】
【識別番号】522296653
【氏名又は名称】コンチネンタル・オートモーティヴ・テクノロジーズ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】ツォン・ウェイチュエン
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン・ミンデスク
(72)【発明者】
【氏名】ナタリー・ヴストマン
(72)【発明者】
【氏名】ケン・アイク・アラン・ブー
【テーマコード(参考)】
3D020
4C038
4C316
【Fターム(参考)】
3D020BA20
3D020BB01
3D020BC01
4C038PP01
4C038PP03
4C038PQ04
4C038PR01
4C038PS07
4C316AA21
4C316AA30
4C316FA19
4C316FC28
4C316FY02
4C316FY03
4C316FY05
(57)【要約】
【課題】自動車の車室内センシングシステムを提供する。
【解決手段】本開示は、自動車の車室内センシングシステムに関する。このシステムは、イメージセンサと、照明源と、照明レンズアレイと、を含む。イメージセンサは、1つ以上の画像を撮影するように動作可能であり、イメージセンサは自動車の車室の視野を有する。好ましくは、イメージセンサは、近赤外波長で画像を撮影するように動作可能である。照明源は、光線を自動車の車室に向けて伝送するように動作可能である。照明レンズアレイは、照明源から発せられた光線を網膜の1つ以上の視細胞へと拡散させるように動作可能であり、それによって網膜により感知されるレッドグロー効果の放射強度は照明源の放射強度の10~100倍、又はその0%~50%へと削減される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の画像を撮影するように動作可能なイメージセンサ(104)であって、自動車の車室の視野を有するイメージセンサ(104)と、
前記自動車の車室に向かって光線を伝送するように動作可能な照明源(108、212、304、504)と、
前記照明源(108、212、304、504)から発せられた前記光線(208、214、306)を前記自動車の車室に向かって拡散させるように動作可能な照明レンズアレイ(112、210、302、502)と、
を含む自動車の車室内センシングシステム(100)において、
前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)は、2つ以上の単レンズ素子をさらに含み、前記2つ以上の単レンズ素子の各々は、前記照明源(108、212、304、504)から発せられた前記光線(208、214、306)を網膜(202)の1つ以上の視細胞(204、204’)へと拡散させるように動作可能であり、
前記2つ以上の単レンズ素子の各々は、レッドグローを表す放射強度を検出するように動作可能であり、
前記放射強度は前記照明源(108、212、304、504)から発せられた光線の0%~50%である
ことを特徴とする自動車の車室内センシングシステム(100)。
【請求項2】
前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)は前記照明源(108、212、304、504)の前方に位置付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)は1枚のレンズシートに集積された2つ以上の単レンズ素子を含む、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)はマイクロレンズアレイである、請求項1、2、又は3に記載のシステム。
【請求項5】
前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)はフレネルレンズ(402)である、請求項1、2、又は3に記載のシステム。
【請求項6】
前記2つ以上の単レンズ素子の各々はプリズム、発散レンズ、又はそれらの組合せをさらに含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
前記照明源(108、212、304、504)は近赤外(NIR)照明源を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記照明源(108、212、304、504)はNIR発光ダイオード(LED)である、請求項1又は7に記載のシステム。
【請求項9】
前記照明源(108、212、304、504)は垂直キャビティ面発光レーザ(VCSEL)である、請求項1又は7に記載のシステム。
【請求項10】
反射パネル(506)をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記反射パネル(506)は第一の端と第二の端をさらに含み、
前記反射パネル(506)の前記第一の端は照明光源に近接するまで変位され、
前記反射パネル(506)の前記第二の端は前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)に近接するまで変位される、
請求項1又は10に記載のシステム。
【請求項12】
前記イメージセンサ(104)は近赤外(NIR)波長内で動作可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)の寸法は、好ましくは0.1cm~10cm(1mm~100mm)、より好ましくは5cm~9cm(50mm~90mm)、さらにより好ましくは0.1~0.2cm(1mm~2mm)である、請求項1~12の何れか1項に記載のシステム。
【請求項14】
前記2つ以上の単レンズ要素の各々により検出される前記放射強度は、好ましくは前記照明源から発せられる前記光線の0%~50%、より好ましくは前記照明源から発せられる前記光線の0.1%~30%、さらにより好ましくは前記照明源から発せられる前記光線の1%~10%である、請求項1~13の何れか1項に記載のシステム。
【請求項15】
自動車の車室内センシングシステムから光線を発する照明源(108、212、304、504)に起因するレッドグロー効果を軽減する方法において、
イメージセンサ(104)により、自動車の車室の視野を撮影するステップと、
前記照明源(108、212、304、504)により、前記自動車の車室に向かって光線を発するステップと、
照明レンズアレイ(112、210、302、502)により、前記照明源から発せられた前記光線を前記自動車の車室に向かって拡散させるステップであって、前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)は2つ以上の単レンズ素子を含むステップと、
を含み、
前記照明源(108、212、304、504)から発せられた前記光線が前記2つ以上の単レンズ素子により拡散されたことに応答して、
前記2つ以上の単レンズ素子の各々により、レッドグローを表す放射強度を検出するステップであって、
前記放射強度は前記照明源(108、212、304、504)から発せられた前記光線の0%~50%であるステップを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は自動車、特に自動車のための車室内センシングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車業界では、運転者の安全を確保するためのドライバモニタリングシステム(DMS)の実装が広がっている。DMSの最も一般的な機能は、運転者の状態をモニタし、運転者が疲れていないか、酒気を帯びていないか、又は自動車の操作に適した状態であるかを特定して、運転者及び道路使用者の安全を実現することである。
【0003】
有効なDMSの設計は困難であることが多く、それは、運転者の顔の特徴を特定するためにますます多くの情報が必要となるからである。この問題に対処する方法の1つは、赤外波長で運転者の画像を撮影して、運転者の画像を取得し、顔認識画像処理を行うことである。典型的な動作IR波長は人間の目には見えない。
【0004】
それでも、特定の条件下、例えば、車室の内部環境のように環境光の明るさが低い場合、IR波長内で発せられる光線は人間の眼で感知され得て、光線は赤い発光として認識され、これはレッドグロー効果とも呼ばれる。この光のレッドグローによって自動車を操作している運転者は注意散漫となり、それゆえ快適でなくなり、運転者の安全を損なう可能性がある。
【0005】
したがって、上述の問題を克服し、又は少なくとも改善する自動車用センシングシステムを提供する必要がある。さらに、他の所望ましい特徴と特性は、以下の詳細な説明及び付属の特許請求の範囲を添付の図面及び本開示のこの背景と併せて読めば明らかとなるであろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示の目的は、安全のために、独立請求項の主旨を提供することによってレッドグロー効果が人間の目により感知される問題を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の目的は、
1つ以上の画像を撮影するように動作可能なイメージセンサであって、自動車の車室の視野を有するイメージセンサと、
自動車の車室に向かって光線を伝送するように動作可能な照明源と、
照明源から発せられた光線を自動車の車室に向かって拡散させるように動作可能な照明レンズアレイと、
を含む自動車の車室内センシングシステムにおいて、
照明レンズアレイは、2つ以上の単レンズ素子をさらに含み、2つ以上の単レンズ素子の各々は、照明源から発せられた光線を網膜の1つ以上の視細胞へと拡散させるように動作可能であり、
2つ以上の単レンズ素子の各々は、レッドグローを表す放射強度を検出するように動作可能であり、
放射強度は照明源から発せられた光線の0%~50%である
ことを特徴とする自動車の車室内センシングシステムにより解決される。
【0008】
本開示の上述の態様の利点から、注意散漫の原因となる運転者によるレッドグロー効果の認識の問題を解決する自動車の車室内センシングシステムが得られる。レッドグロー効果の問題は、人間の眼の1つ以上の視細胞により感知されるレッドグローの放射強度を10~100倍低減させることによって解決される。好ましくは、放射強度は、照明レンズアレイを使用した光線の拡散に応答して、照明源から発せられる光線の0%~50%まで低下させられる。より好ましくは、放射強度は照明源から発せられた光線の0.1%~30%まで低減され、さらにより好ましくは、照明源から発せられた光線の1%~10%まで低減される。
【0009】
上述したシステム、又は好ましいとして上述したシステムにおいて、
照明レンズアレイが照明源の前方に位置付けられるシステムが好ましい。
【0010】
本開示の上述の態様の利点は、照明源から発せられた光線を、自動車の車室に向かって伝送される光線が人間の眼の網膜の1つ以上の視細胞により受け取られる入射光線となるように拡散させるための光学手段を提供することである。
【0011】
上述のシステム、又は好ましいとして上述したシステムにおいて、
照明レンズアレイが1枚のレンズシートに集積された2つ以上の単レンズ素子を含むシステムが好ましい。
【0012】
本開示の上述の態様の利点は、照明レンズアレイの設計に柔軟性を持たせ、それによって各単レンズ素子のサイズをシステムの要求事項に応じて変更し得ることである。好ましくは、レンズ素子の総数はレンズアレイ全体のサイズに依存する。それでも、レンズの数に関する制約はない。しかしながら、レンズ素子の数を多くするほど、網膜により感知されるレッドグロー効果の低減化という点での性能は改善され、又はより高くなる。
【0013】
上述のシステム、又は好ましいとして上述したシステムにおいて、
照明レンズアレイがマイクロレンズアレイであるシステムが好ましい。
【0014】
本開示の上述の態様の利点は、1枚のシート状照明レンズアレイの代わりにマイクロレンズアレイを使用することによって代替的な解決策を提供することである。有利な点として、マイクロレンズアレイを照明レンズアレイとして使用することにより、異なるレンズアレイ間で光線を均等に分散させることができ、それゆえ1つ以上の視細胞により認識される放射強度を顕著な低減化が実現される。
【0015】
上述のシステム、又は好ましいとして上述したシステムにおいて、
照明レンズアレイがフレネルレンズであるシステムが好ましい。
【0016】
本開示の上述の態様の利点は、照明レンズアレイの代わりにフレネルレンズアレイを使用して、レンズアレイの厚さを削減することによって代替的な解決策を提供することであり、それにより、はるかにコンパクトなシステムが得られる。
【0017】
上述のシステム、又は好ましいとして上述したシステムにおいて、
2つ以上の単レンズ素子の各々がプリズム、発散レンズ、又はそれらの組合せをさらに含むシステムが好ましい。
【0018】
本開示の上述の態様の利点は、レンズアレイの1枚のシート上にレンズ素子を提供して、自動車の車室内センシングシステムの照明源からの光線を拡散させ、放射強度の0%~50%しか、検出されて1つ以上のレンズ素子を透過させられないように照明源から発せられる光線を拡散させることである。好ましくは、所望の技術的結果を得るために、レンズアレイはプリズム、発散レンズ、又はプリズムと発散レンズの両方の組合せを使用し得る。
【0019】
上述のシステム、又は好ましいとして上述したシステムにおいて、
照明源が近赤外(NIR)照明源を含むシステムが好ましい。
【0020】
本開示の上述の態様は、赤外動作波長を実現するために自動車の車室内センシングシステムで使用される照明源の種類を規定するためのものである。
【0021】
上述のシステム、又は好ましいとして上述したシステムにおいて、
照明源はNIR発光ダイオード(LED)であるシステムが好ましい。
【0022】
本開示の上述の態様は、赤外波長を実現するために自動車の車室内センシングシステムで使用される照明源の代替的な種類を規定するためのものである。
【0023】
上述のシステム、又は好ましいとして上述したシステムにおいて、
照明源は垂直キャビティ面発光レーザ(VCSEL)であるシステムが好ましい。
【0024】
本開示の上述の態様は、赤外波長を実現するために自動車の車室内センシングシステムで使用される照明源の代替的な種類を規定するためのものである。
【0025】
上述のシステム、又は好ましいとして上述したシステムにおいて、
反射パネルをさらに含むシステムが好ましい。
【0026】
本開示の上述の態様の利点は、光の漏れを減少させることによって光効率を高めることである。この技術的特徴は、より広い視野角を有する光源にとって有益であり、広い視野に起因する照明レンズアレイの側方部からの光束の漏れの問題に対処する。反射パネルの例は、反射面を有する平板又は平坦な反射ミラーであり得る。
【0027】
上述のシステム、又は好ましいとして上述したシステムにおいて、
反射パネルが第一の端と第二の端をさらに含み、
反射パネルの第一の端は照明光源に近接するまで変位され、
反射パネルの第二の端は照明レンズアレイに近接するまで変位される
システムが好ましい。
【0028】
本開示の上述の態様の利点は、広い視野角に起因する照明レンズアレイの側方からの光束の漏れの問題に対処する反射パネルの配置を得ることである。
【0029】
上述のシステム、又は好ましいとして上述したシステムにおいて、
イメージセンサが近赤外(NIR)波長内で動作可能であるシステムが好ましい。
【0030】
本開示の上述の態様は、本願で開示される自動車の車室内センシングシステムでの実装に適したイメージセンサの種類を規定するためのものである。好ましくは、基本的なイメージセンサは、本開示の主な発明概念から逸脱することなく、運転者監視システム又は車室内監視システムのためにNIR波長で動作することが予想される。
【0031】
上述のシステム、又は好ましいとして上述したシステムにおいて、
照明レンズアレイの寸法が、好ましくは0.1cm~10cm(1mm~100mm)、より好ましくは5cm~9cm(50mm~90mm)、さらにより好ましくは0.1~0.2cm(1mm~2mm)であるシステムが好ましい。
【0032】
本開示の上述の態様の利点は、運転者監視又は車室内監視システムに適した照明レンズアレイの好ましい寸法を提供することである。より好ましくは、最大サイズは、このような自動車の車室内センシングシステムが確実に眼注視追跡目的に対応できるようにするために、5cm~10cmを超えないものとする。しかしながら、照明レンズアレイの寸法の構成の主要概念は、離れた照明源の、すなわちシステムのイメージングモジュールからの照明野を人間の眼の位置とマッチさせることである。したがって、運転者と照明源との間の距離に応じて、照明レンズアレイの最小サイズを大きくし得て、これは例えば光源の大きさとマッチし得る直径2mmであるが、主な発明概念から逸脱することなく、そのサイズをそれより大きいものから小さいものへと様々とすることができる。
【0033】
上述のシステム、又は好ましいとして上述したシステムにおいて、
2つ以上の単レンズ要素の各々により検出される放射強度が好ましくは照明源から発せられる光線の0%~50%であり、
より好ましくは照明源から発せられる光線の0.1%~30%であり、
さらにより好ましくは照明源から発せられる光線の1%~10%である
システムが好ましい。
【0034】
本開示の上述の態様の利点は、注意散漫の原因となるレッドグロー効果の問題を運転者により認識される前に解消する自動車の車室内センシングシステムを得ることである。好ましくは、放射強度は、照明レンズアレイを使って光線を拡散させたことに応答して、照明源から発せられる光線の0%~50%に低減される。より好ましくは、放射強度は、照明源から発せられる光線の0.1%~30%に低減され、さらにより好ましくは、放射強度は照明源から発せられる光線の1%~10%に低減される。
【0035】
本開示の目的は、自動車の車室内センシングシステムから光線を発する照明源に起因するレッドグロー効果を軽減する方法によって解決され、方法は、
イメージセンサにより、自動車の車室の視野を撮影するステップと、
照明源により、自動車の車室に向かって光線を発するステップと、
照明レンズアレイにより、照明源から発せられた光線を自動車の車室に向かって拡散させるステップであって、照明レンズアレイは2つ以上の単レンズ素子を含むステップと、
を含み、
照明源から発せられた光線が2つ以上の単レンズ素子により拡散されたことに応答して、
2つ以上の単レンズ素子の各々により、レッドグローを表す放射強度を検出するステップであって、
放射強度は照明源から発せられた光線の0%~50%であるステップ、
を特徴とする。
【0036】
本開示の上述の態様の利点は、自動車の車室内センシングシステムからの照明に起因する、運転者により認識されるレッドグロー効果の問題を解決する方法を実現する。レッドグロー効果の問題は、人間の眼の1つ以上の視細胞により感知されるレッドグローの放射強度を10~100倍削減することによって解決される。好ましくは、放射強度は、照明レンズアレイを用いた光線の拡散に応答して、照明源により発せられた光線の0%~50%に低減される。より好ましくは、放射強度は照明源から発せられた光線の0.1%~30%に低減され、さらにより好ましくは、照明源から発せられた光線の1%~10%に低減される。
【0037】
本開示のその他の目的と態様は、下記のような添付の図面に関する以下の実施形態の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本開示の例示的実施形態によるシステムブロック図を示す。
図2】本開示の例示的実施形態による光学配置を示す。
図3】本開示の例示的実施形態による光学配置を示す。
図4】本開示の例示的実施形態による光学配置を示す。
図5】本開示の例示的実施形態による光学配置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
上記の図面に関して説明される各種の実施形態において、同様の参照符号は複数の斜視図及び/又は構成の中の同様のコンポーネントを指す。
【0040】
以下の詳細な説明は性質上、例示的にすぎず、本開示又は本開示の用途及び使用を限定しようとするものではない。さらに、本開示の前述の背景又は以下の詳細な説明の中で提示された何れかの理論により拘束されることは意図されていない。本開示の意図は、網膜により受け取られるレッドグロー効果の放射強度を、本開示のシステムにおいて使用される照明源の放射強度の0%~50%に削減するように動作可能な自動車の車室内センシングシステム及び方法を提示することである。
【0041】
添付の図面の図1は、本開示の例示的実施形態によるシステムブロック図100を示す。システム100は、ホストコントローラ120と電気通信するイメージモジュール102を含む。イメージモジュール102は、イメージセンサ104、ドライバ回路108、及び照明源108をさらに含む。イメージセンサ104は、画像を撮影するように動作可能である。イメージセンサ104は、自動車の車室に向かう視野(FOV:field of view)を有する。照明源108は、光線を自動車の車室に向けて発出し、画像を撮影できるようにする。システム100は、照明源108からの光線を自動車の車室に向かって拡散させるように動作可能な照明レンズアレイ112をさらに含む。具体的には、照明レンズアレイ112は、照明源108から発せられた光線を使用者の網膜の1つ以上の視細胞に向かって拡散させるように動作可能であり、それによって網膜により感知されるレッドグロー効果の放射強度が放射源108放射強度の0%~50%となる。任意選択により、システム100はイメージセンサレンズ110と、システム100が自動車の車室内に座っている使用者の視野から隠されるようにするシステム100全体のためのカバー114を含み得る。上述の構成の主な利点は、人間の眼の網膜により感知されるレッドグローの放射強度を、照明レンズアレイ112を使用することによって、自動車の車室内センシングシステム100で使用される照明源108の放射強度の0%~50%への削減が実現されることである。
【0042】
明瞭さと簡潔さのために、ホストコントローラ120は、システム100の機能を実行するための命令セットがその上に保存された処理ユニット116を含み、任意選択により、イメージセンサ104により撮影された画像を処理するためのアナライザモジュール118を含み得る。当業者であれば、ホストコントローラ120の上述の特徴は、全体的なシステム100を強化する補足的な特徴であり、ホストコントローラ120がなくても本開示の主な発明概念には影響しないことを理解するはずである。
【0043】
図2は、本開示の例示的な実施形態による光学配置200を示す。図2には、1つ以上の視細胞204、204’を有する網膜202と水晶体206が示され、それらの合成が人間の眼を表す。網膜202の前方に物体平面216がある。照明源212は、図1のシステム100に示される照明源108と同様であり、ここでは光線を網膜202に向かって発しているように示されている。照明レンズアレイ210は照明源212の前方に配置され、照明レンズアレイ210は照明源212から発せられた光線を自動車の車室に向かって拡散させるように動作可能である。より好ましくは、照明レンズアレイ210は、照明源212から発せられた光線を網膜202の1つ以上の視細胞204、204’に向かって拡散させるように動作可能なマイクロレンズアレイであり、それによって網膜202又は1つ以上の視細胞204、204’の各々により感知されるレッドグローの放射強度は照明源212の放射強度の0%~50%となる。照明源212から発せられた光線は高密度入射光線214である。高密度に入射光線214が照明レンズアレイ210を透過すると、高密度入射光線214は分散され、そえゆえ拡散された、より低密度の光線208と考えられる。照明源212から発せられた光線のこの分散及び/又は拡散により、1つ以上の視細胞204、204’により受け取られる拡散された、より低密度の光線208のレッドグローの放射強度は、照明源212の放射強度の0%~50%である。図2に示されるこの実施形態では、照明レンズアレイ210は複数のレンズ素子を含み、レンズ素子の各々は六角形に形成されるが、これに限定されない。その他の適当な形状、例えば円や正方形もまた、照明レンズアレイの設計の一部として使用され得る。
【0044】
図3は、本開示の例示的な実施形態による光学配置300を示す。照明源304は、光線、特に入射光線306を照明レンズアレイ302の1つの素子に向けて発出するように示されている。この例示的な実施形態において、照明レンズアレイ302は単レンズ素子の設計であり、それがプリズムと発散レンズの組合せを含み得る。好ましくは、照明レンズアレイ302は照明源304の大きさと同等か、又は視細胞により受け取られるレッドグローをよりよく低減させるために照明源より小さい寸法を有する。レンズ素子の総数は1つの素子のサイズとレンズアレイ全体のサイズに依存する。レンズ素子の好ましい数についてはいかなる制約もない。それでも、数が多いとレッドグロー効果削減という点でより高い性能が得られる。
【0045】
図4は、本開示の例示的な実施形態による光学配置400を示す。より詳しくは、光学素子400はフレネルレンズに基づく照明レンズアレイ402である。図4に示されるように、各レンズは六角形の形状であるが、これに限定されないものとする。フレネルレンズに基づく照明レンズアレイ402を使用する利点は、システム100内の照明レンズアレイの厚さが大幅に削減されることである。
【0046】
図5は、本開示の例示的な実施形態による光学配置500を示す。照明レンズアレイ502は照明源504の前方に設置され、反射パネル506がそれらの間に設置され、反射パネルの第一の端は照明光源に近接するまで変位され、反射パネルの第二の端は照明レンズアレイに近接するまで変位される。
【0047】
この構成の利点は、照明レンズアレイ502と照明源504との間の光の漏れを減らすことにより光の効率を実現することである。より有利な点として、この構成は、広い視野角に起因する照明レンズアレイの側方からの光束の漏れの問題に対処するのに役立つ。適当な反射パネルは、反射表面を有する平板又は平坦な反射ミラーであり得る。
【0048】
本明細書で論じた例示的実施形態では、照明レンズアレイの全体のサイズは、運転者監視用途又は車室内監視用途等の車室内センシングシステムに合わせた範囲にわたり、大きさの限度は例えば直径5~10cmを超えないものとする。上述の寸法は、眼の注視追跡機能をサポートするために好ましい。上述の検討事項のほかに、照明レンズアレイの寸法は離れた場所の照明源の照明野のマッチングに基づく。最小サイズは照明源の大きさより大きいものとし、例えば典型的には直径約2mであるが、それより大きい、又は小さい、別のサイズとすることも可能である。したがって、照明レンズアレイの寸法は、好ましくは0.1cm~10cm(1mm~100mm)、より好ましくは5cm~9cm(50mm~90mm)、さらにより好ましくは0.1~0.2cm(1mm~2mm)である。
【0049】
上述の実施形態の全てにおいて、適当な種類の照明源は赤外波長範囲で動作するのに適した何れの形態の光源も含み得て、これは例えば近赤外(NIR)照明源、NIR発光ダイオード(LED)、又は垂直キャビティ面発光レーザ(VCSEL)である。
【0050】
さらに、上述の実施形態の全てにおいて、2つ以上の単レンズ素子の各々により検出される放射強度は好ましくは、照明源から発せられた光線の0%~50%である。より好ましくは、放射強度は実質的にゼロパーセントの低さに到達し得て、これは例えば照明源から発せられた光線の0.1%~30%、さらにより好ましくは照明源から発せられた光線の1%~10%である。
【0051】
このように、網膜により受け取られるレッドグロー効果の放射強度を照明源の放射強度の0%~50%まで削減するという点を有する自動車の車室内センシングシステムが提供されることがわかる。本開示の上述の詳細な説明の中では例示的な実施形態が提示されているが、数多くの変形型が存在すると理解すべきである。
【0052】
さらに、例示的な実施形態は例にすぎず、本開示の範囲、適用可能性、動作、又は構成をいかようにも限定しようとするものではないことも理解すべきである。むしろ、上述の詳細な説明は、本開示の例示的な実施形態を実行するための好都合なロードマップを当業者に提供し、例示的な実施形態の中に記載された要素の機能及び配置並びに動作方法には、付属の特許請求の範囲に明記される本開示の範囲から逸脱することなく、様々な変更を加えてよいと理解されたい。
【符号の説明】
【0053】
100 自動車の車室内センシングシステムのシステムブロック図
102 イメージモジュール
104 イメージセンサ
106 ドライバ(回路)
108 照明源
110 イメージセンサレンズ
112 照明レンズアレイ
114 監視システムのカバー
116 処理ユニット
118 アナライザモジュール
120 ホストコントローラ
200 例示的実施形態(マイクロレンズアレイ)
202 網膜
204、204‘ 眼の視細胞
206 水晶体
208 光線(拡散され、より低密度)
210 照明レンズアレイ
212 照明源
214 光線(高密度の入射光線)
216 物体平面
300 例示的実施形態(単レンズ素子)
302 照明レンズアレイ
304 照明源
306 光線(入射光線)
400 例示的実施形態(マイクロレンズアレイ)
402 フレネルレンズ
500 例示的実施形態(反射パネルの配置)
502 照明レンズアレイ
504 照明源
506 反射パネル
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-03-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0052】
さらに、例示的な実施形態は例にすぎず、本開示の範囲、適用可能性、動作、又は構成をいかようにも限定しようとするものではないことも理解すべきである。むしろ、上述の詳細な説明は、本開示の例示的な実施形態を実行するための好都合なロードマップを当業者に提供し、例示的な実施形態の中に記載された要素の機能及び配置並びに動作方法には、付属の特許請求の範囲に明記される本開示の範囲から逸脱することなく、様々な変更を加えてよいと理解されたい。
なお、本願は、特許請求の範囲に記載の発明に関するものであるが、他の観点として以下も含む。
1.
1つ以上の画像を撮影するように動作可能なイメージセンサ(104)であって、自動車の車室の視野を有するイメージセンサ(104)と、
前記自動車の車室に向かって光線を伝送するように動作可能な照明源(108、212、304、504)と、
前記照明源(108、212、304、504)から発せられた前記光線(208、214、306)を前記自動車の車室に向かって拡散させるように動作可能な照明レンズアレイ(112、210、302、502)と、
を含む自動車の車室内センシングシステム(100)において、
前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)は、2つ以上の単レンズ素子をさらに含み、前記2つ以上の単レンズ素子の各々は、前記照明源(108、212、304、504)から発せられた前記光線(208、214、306)を網膜(202)の1つ以上の視細胞(204、204’)へと拡散させるように動作可能であり、
前記2つ以上の単レンズ素子の各々は、レッドグローを表す放射強度を検出するように動作可能であり、
前記放射強度は前記照明源(108、212、304、504)から発せられた光線の0%~50%である
ことを特徴とする自動車の車室内センシングシステム(100)。
2.
前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)は前記照明源(108、212、304、504)の前方に位置付けられる、上記1に記載のシステム。
3.
前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)は1枚のレンズシートに集積された2つ以上の単レンズ素子を含む、上記1又は2に記載のシステム。
4.
前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)はマイクロレンズアレイである、上記1、2、又は3に記載のシステム。
5.
前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)はフレネルレンズ(402)である、上記1、2、又は3に記載のシステム。
6.
前記2つ以上の単レンズ素子の各々はプリズム、発散レンズ、又はそれらの組合せをさらに含む、上記3に記載のシステム。
7.
前記照明源(108、212、304、504)は近赤外(NIR)照明源を含む、上記1に記載のシステム。
8.
前記照明源(108、212、304、504)はNIR発光ダイオード(LED)である、上記1又は7に記載のシステム。
9.
前記照明源(108、212、304、504)は垂直キャビティ面発光レーザ(VCSEL)である、上記1又は7に記載のシステム。
10.
反射パネル(506)をさらに含む、上記1に記載のシステム。
11.
前記反射パネル(506)は第一の端と第二の端をさらに含み、
前記反射パネル(506)の前記第一の端は照明光源に近接するまで変位され、
前記反射パネル(506)の前記第二の端は前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)に近接するまで変位される、
上記1又は10に記載のシステム。
12.
前記イメージセンサ(104)は近赤外(NIR)波長内で動作可能である、上記1に記載のシステム。
13.
前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)の寸法は、好ましくは0.1cm~10cm(1mm~100mm)、より好ましくは5cm~9cm(50mm~90mm)、さらにより好ましくは0.1~0.2cm(1mm~2mm)である、上記1~12の何れか1つに記載のシステム。
14.
前記2つ以上の単レンズ要素の各々により検出される前記放射強度は、好ましくは前記照明源から発せられる前記光線の0%~50%、より好ましくは前記照明源から発せられる前記光線の0.1%~30%、さらにより好ましくは前記照明源から発せられる前記光線の1%~10%である、上記1~13の何れか1つに記載のシステム。
15.
自動車の車室内センシングシステムから光線を発する照明源(108、212、304、504)に起因するレッドグロー効果を軽減する方法において、
イメージセンサ(104)により、自動車の車室の視野を撮影するステップと、
前記照明源(108、212、304、504)により、前記自動車の車室に向かって光線を発するステップと、
照明レンズアレイ(112、210、302、502)により、前記照明源から発せられた前記光線を前記自動車の車室に向かって拡散させるステップであって、前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)は2つ以上の単レンズ素子を含むステップと、
を含み、
前記照明源(108、212、304、504)から発せられた前記光線が前記2つ以上の単レンズ素子により拡散されたことに応答して、
前記2つ以上の単レンズ素子の各々により、レッドグローを表す放射強度を検出するステップであって、
前記放射強度は前記照明源(108、212、304、504)から発せられた前記光線の0%~50%であるステップを特徴とする方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の画像を撮影するように動作可能なイメージセンサ(104)であって、自動車の車室の視野を有するイメージセンサ(104)と、
前記自動車の車室に向かって光線を伝送するように動作可能な照明源(108、212、304、504)と、
前記照明源(108、212、304、504)から発せられた前記光線(208、214、306)を前記自動車の車室に向かって拡散させるように動作可能な照明レンズアレイ(112、210、302、502)と、
を含む自動車の車室内センシングシステム(100)において、
前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)は、2つ以上の単レンズ素子をさらに含み、前記2つ以上の単レンズ素子の各々は、前記照明源(108、212、304、504)から発せられた前記光線(208、214、306)を網膜(202)の1つ以上の視細胞(204、204’)へと拡散させるように動作可能であり、
前記2つ以上の単レンズ素子の各々は、レッドグローを表す放射強度を検出するように動作可能であり、
前記放射強度は前記照明源(108、212、304、504)から発せられた光線の0%~50%である
ことを特徴とする自動車の車室内センシングシステム(100)。
【請求項2】
前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)は前記照明源(108、212、304、504)の前方に位置付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)は1枚のレンズシートに集積された2つ以上の単レンズ素子を含む、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)はマイクロレンズアレイである、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項5】
前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)はフレネルレンズ(402)である、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項6】
前記2つ以上の単レンズ素子の各々はプリズム、発散レンズ、又はそれらの組合せをさらに含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
前記照明源(108、212、304、504)は近赤外(NIR)照明源を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記照明源(108、212、304、504)はNIR発光ダイオード(LED)である、請求項1又は7に記載のシステム。
【請求項9】
前記照明源(108、212、304、504)は垂直キャビティ面発光レーザ(VCSEL)である、請求項1又は7に記載のシステム。
【請求項10】
反射パネル(506)をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記反射パネル(506)は第一の端と第二の端をさらに含み、
前記反射パネル(506)の前記第一の端は照明光源に近接するまで変位され、
前記反射パネル(506)の前記第二の端は前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)に近接するまで変位される、
請求項1又は10に記載のシステム。
【請求項12】
前記イメージセンサ(104)は近赤外(NIR)波長内で動作可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)の寸法は、好ましくは0.1cm~10cm(1mm~100mm)、より好ましくは5cm~9cm(50mm~90mm)、さらにより好ましくは0.1~0.2cm(1mm~2mm)である、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項14】
前記2つ以上の単レンズ要素の各々により検出される前記放射強度は、好ましくは前記照明源から発せられる前記光線の0%~50%、より好ましくは前記照明源から発せられる前記光線の0.1%~30%、さらにより好ましくは前記照明源から発せられる前記光線の1%~10%である、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項15】
自動車の車室内センシングシステムから光線を発する照明源(108、212、304、504)に起因するレッドグロー効果を軽減する方法において、
イメージセンサ(104)により、自動車の車室の視野を撮影するステップと、
前記照明源(108、212、304、504)により、前記自動車の車室に向かって光線を発するステップと、
照明レンズアレイ(112、210、302、502)により、前記照明源から発せられた前記光線を前記自動車の車室に向かって拡散させるステップであって、前記照明レンズアレイ(112、210、302、502)は2つ以上の単レンズ素子を含むステップと、
を含み、
前記照明源(108、212、304、504)から発せられた前記光線が前記2つ以上の単レンズ素子により拡散されたことに応答して、
前記2つ以上の単レンズ素子の各々により、レッドグローを表す放射強度を検出するステップであって、
前記放射強度は前記照明源(108、212、304、504)から発せられた前記光線の0%~50%であるステップを特徴とする方法。
【外国語明細書】