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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023165645
(43)【公開日】2023-11-16
(54)【発明の名称】モールド型パワー半導体パッケージ
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/07 20060101AFI20231109BHJP
   H01L 23/48 20060101ALI20231109BHJP
【FI】
H01L25/04 C
H01L23/48 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023073890
(22)【出願日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】17/736,519
(32)【優先日】2022-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】501209070
【氏名又は名称】インフィネオン テクノロジーズ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】INFINEON TECHNOLOGIES AG
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ニキーチン, イヴァン
(72)【発明者】
【氏名】シャーフ, トシュテン
(72)【発明者】
【氏名】ベスラー, マルコ
(72)【発明者】
【氏名】グラスマン, アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ヤコビ, ヴァルデマー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】高出力に適したモールド型パワー半導体パッケージを提供する。
【解決手段】モールド型パワー半導体パッケージ100は、電気絶縁基板106、114上に配設された金属配線層104、112を有する第1のパワーエレクトロニクスキャリア102と、第1のパワーエレクトロニクスキャリアの金属配線層に取り付けられた複数の第1のパワー半導体ダイ108と、電気絶縁基板上に配設された金属配線層を有する第2のパワーエレクトロニクスキャリア110と、第2のパワーエレクトロニクスキャリアの金属配線層に取り付けられた複数の第2のパワー半導体ダイ116と、複数の第1のパワー半導体ダイ及び複数の第2のパワー半導体ダイを内包し、第1のパワーエレクトロニクスキャリア及び第2のパワーエレクトロニクスキャリアを少なくとも部分的に内包するモールドコンパウンド118と、を含む。前記両パワーエレクトロニクスキャリアは同じ平面内にある。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モールド型パワー半導体パッケージであって、
電気絶縁基板(106)上に配設された金属配線層(104)を含む少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア(102)と、
前記少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア(102)の前記金属配線層に取り付けられた複数の第1のパワー半導体ダイ(108)と、
電気絶縁基板(114)上に配設された金属配線層(112)を含む少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリア(110)と、
前記少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリア(110)の前記金属配線層(112)に取り付けられた複数の第2のパワー半導体ダイ(116)と、
前記複数の第1のパワー半導体ダイ(108)及び前記複数の第2のパワー半導体ダイ(116)を内包し、前記少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア(102)及び前記少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリア(110)を少なくとも部分的に内包するモールドコンパウンドと、
を備え、
前記少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア(102)及び前記少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリア(110)が同じ平面内にある、モールド型パワー半導体パッケージ。
【請求項2】
前記複数の第1のパワー半導体ダイ(108)が単一の第1のパワーエレクトロニクスキャリア(102)の前記金属配線層(104)に取り付けられており、前記複数の第1のパワー半導体ダイの第1の部分セット及び第2の部分セットが前記モールド型パワー半導体パッケージの長手方向中心線(AA’)に関して前記単一の第1のパワーエレクトロニクスキャリア上に対称的に配置されており、前記複数の第2のパワー半導体ダイ(116)が単一の第2のパワーエレクトロニクスキャリア(110)の前記金属配線層(112)に取り付けられており、前記複数の第2のパワー半導体ダイの第1の部分セット及び第2の部分セットが前記モールド型パワー半導体パッケージの前記長手方向中心線(AA’)に関して前記単一の第2のパワーエレクトロニクスキャリア(110)上に対称的に配置されている、請求項1に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【請求項3】
前記複数の第1のパワー半導体ダイ(108)の第1及び第2の部分セットが別個の第1のパワーエレクトロニクスキャリア(102)に取り付けられており、前記別個の第1のパワーエレクトロニクスキャリアが前記モールド型パワー半導体パッケージの長手方向中心線(AA’)に関して互いに対称的に配置されており、前記複数の第2のパワー半導体ダイ(116)の第1及び第2の部分セットが別個の第2のパワーエレクトロニクスキャリア(110)に取り付けられており、前記別個の第2のパワーエレクトロニクスキャリアが前記モールド型パワー半導体パッケージの前記長手方向中心線(AA’)に関して互いに対称的に配置されている、請求項1に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア(102)の上方に配設され、前記複数の第1のパワー半導体ダイ(108)の各パワー半導体ダイの負荷端子に電気接続された第1の構造化金属フレーム(148)と、
前記少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリア(110)の上方に配設され、前記複数の第2のパワー半導体ダイ(116)の各パワー半導体ダイの負荷端子に電気接続された第2の構造化金属フレーム(150)と、
をさらに備える、請求項1に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【請求項5】
前記複数の第1のパワー半導体ダイ(108)の第1の部分セット及び第2の部分セットが前記モールド型パワー半導体パッケージの長手方向中心線(AA’)の反対側に配置されており、
前記複数の第2のパワー半導体ダイ(116)の第1の部分セット及び第2の部分セットが前記長手方向中心線(AA’)の前記反対側に配置されており、
前記第1の構造化金属フレーム(148)が、前記長手方向中心線に沿って延びる第1の中心部分(1)、近位端部において前記第1の中心部分に各々結合し、前記複数の第1のパワー半導体ダイ(108)の前記第1の部分セット上において、前記長手方向中心線を横切る第1の横方向に並列に延びる第1の枝路(2)、及び近位端部において前記第1の中心部分(1)に各々結合し、前記複数の第1のパワー半導体ダイ(108)の前記第2の部分セット上において、前記第1の横方向と反対の第2の横方向に並列に延びる第2の枝路(3)を含み、
前記第2の構造化金属フレーム(150)が、前記長手方向中心線に沿って延びる第2の中心部分(4)、近位端部において前記第2の中心部分(4)に各々結合し、前記複数の第2のパワー半導体ダイ(116)の前記第1の部分セット上において前記第1の横方向に並列に延びる第3の枝路(5)、及び近位端部において前記第2の中心部分に各々結合し、前記複数の第2のパワー半導体ダイ(116)の前記第2の部分セット上において前記第2の横方向に並列に延びる第4の枝路(6)を含む、請求項4に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【請求項6】
前記複数の第1のパワー半導体ダイ(108)の第1の部分セット及び第2の部分セットが前記モールド型パワー半導体パッケージの長手方向中心線(AA’)の反対側に配置されており、
前記複数の第2のパワー半導体ダイ(116)の第1の部分セット及び第2の部分セットが前記モールド型パワー半導体パッケージの前記長手方向中心線の前記反対側に配置されており、
前記第1の構造化金属フレーム(148)が、前記第1のパワー半導体ダイ(108)内に含まれる各パワー半導体ダイの負荷端子にワイヤボンディングされた第1の中心部分(1)を含み、
前記第2の構造化金属フレーム(150)が、前記第2のパワー半導体ダイ(116)内に含まれる各パワー半導体ダイの負荷端子にワイヤボンディングされた第2の中心部分(4)を含む、請求項4に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【請求項7】
前記少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアの前記金属配線層に電気接続され、前記モールドコンパウンドの第1の側面から突出した第1のパワーリード(136)と、
前記少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアの前記金属配線層に電気接続され、前記モールドコンパウンドの前記第1の側面から突出した第2のパワーリード(138)と、
をさらに備え、
前記第1のパワーリード(136)が前記第1の構造化金属フレーム(148)の第1の側の側面に並んでおり、
前記第2のパワーリード(138)が前記第1の側と反対の前記第1の構造化金属フレーム(148)の第2の側の側面に並んでいる、請求項4~6のいずれか一項に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【請求項8】
モールド型パワー半導体パッケージであって、
モールドコンパウンドと、
前記モールドコンパウンド内に埋め込まれた複数の第1のパワー半導体ダイ(108)と、
前記モールドコンパウンド内に埋め込まれ、前記複数の第1のパワー半導体ダイ(108)に電気接続されて半ブリッジを形成する、複数の第2のパワー半導体ダイ(116)と、
前記複数の第1のパワー半導体ダイの上方の第1の構造化金属フレーム(148)であって、前記モールド型パワー半導体パッケージの長手方向中心線の第1の側に配置された前記第1のパワー半導体ダイの第1のグループの前側負荷端子に電気接続された複数の第1の並列枝路(2)、及び前記第1の側と反対の前記長手方向中心線の第2の側に配置された前記第1のパワー半導体ダイの第2のグループの前側負荷端子に電気接続された複数の第2の並列枝路(3)を含む、第1の構造化金属フレーム(148)と、
前記複数の第2のパワー半導体ダイの上方の第2の構造化金属フレーム(150)であって、前記長手方向中心線の前記第1の側に配置された前記第2のパワー半導体ダイの第1のグループの前側負荷端子に電気接続された複数の第1の並列枝路(5)、及び前記長手方向中心線の前記第2の側に配置された前記第2のパワー半導体ダイの第2のグループの前側負荷端子に電気接続された複数の第2の並列枝路(6)を含む、第2の構造化金属フレーム(150)と、
を備える、モールド型パワー半導体パッケージ。
【請求項9】
前記モールドコンパウンドの第1の側面から突出した前記半ブリッジのための第1のパワーリード(136)と、
前記モールドコンパウンドの前記第1の側面から突出した前記半ブリッジのための第2のパワーリード(138)と、
をさらに備え、
前記第1のパワーリード(136)が前記第1の構造化金属フレーム(148)の第1の側の側面に並んでおり、
前記第2のパワーリード(138)が前記第1の側と反対の前記第1の構造化金属フレーム(148)の第2の側の側面に並んでいる、請求項8に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【請求項10】
前記第1のパワーリード(136)及び前記第2のパワーリード(138)が各々、前記第1の構造化金属フレーム及び前記第2の構造化金属フレームの双方よりも厚い、請求項9に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【請求項11】
前記第1の構造化金属フレーム(148)及び前記第2の構造化金属フレーム(150)が第1のリードフレーム(300)の部分であり、前記第1のパワーリード(136)及び前記第2のパワーリード(138)が第2のリードフレーム(302)の部分であり、前記第2のリードフレーム(302)が前記第1のリードフレーム(300)の上に横たわり、それに取り付けられており、前記第2のリードフレーム(302)が前記第1のリードフレーム(300)よりも厚い、請求項9に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【請求項12】
第1の端部において前記第1のパワーリード(136)に、及び第2の端部において前記第2のパワーリード(138)に接続された複数の金属ストリップ(400)又は単一の金属シートをさらに備え、
前記複数の金属ストリップ(400)又は単一の金属シートが前記第1の構造化金属フレーム(148)にまたがっている、請求項9に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【請求項13】
パワー半導体パッケージであって、
少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア(102)と、
前記少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア(102)の金属配線層(104)に取り付けられた複数の第1のパワー半導体ダイ(108)と、
少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリア(110)と、
前記少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリア(110)の金属配線層(112)に取り付けられた複数の第2のパワー半導体ダイ(116)と、
前記少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア(102)の上方に配設され、前記複数の第1のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイ(108)の負荷端子に電気接続された第1の構造化金属フレーム(148)、並びに前記少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリア(110)の上方に配設され、前記複数の第2のパワー半導体ダイ(116)の各パワー半導体ダイの負荷端子に、及び前記少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア(102)の前記金属配線層に電気接続された第2の構造化金属フレーム(150)を含む第1のリードフレーム(300)と、
前記第1のリードフレーム(300)の上方に配設された第2のリードフレーム(302)であって、
前記少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリア(110)の前記金属配線層(112)に電気接続された第1のリード(136)、
前記少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリア(110)の前記金属配線層(112)に電気接続された第2のリード(138)、
前記第1及び第2のリードの間に挟まれ、前記第1のリードフレーム(300)の前記第1の構造化金属フレーム(148)に電気接続された第3のリード(140)、並びに
前記第1のリードフレーム(300)の前記第2の構造化金属フレーム(150)に電気接続された第4のリード(144)、
を含む、第2のリードフレーム(302)と、
を備えるパワー半導体パッケージ。
【請求項14】
前記第2のリードフレーム(302)が前記第1のリードフレーム(300)よりも厚い、請求項13に記載のパワー半導体パッケージ。
【請求項15】
前記第1のリードフレーム(300)が、0.5mmよりも小さい厚さを有し、前記第2のリードフレーム(302)が、0.5mmよりも大きく、1mmよりも小さい厚さを有する、請求項13に記載のパワー半導体パッケージ。
【請求項16】
前記第1のリード(136)及び前記第2のリード(138)が各々、前記第1の構造化金属フレーム(148)及び前記第2の構造化金属フレーム(150)の双方よりも厚い、請求項13に記載のパワー半導体パッケージ。
【請求項17】
前記第3のリード(140)が前記第1のリード(136)と前記第2のリード(138)との間に横方向に挟まれており、前記第3のリード(140)が前記第1の構造化金属フレーム(148)に縦方向に接続されており、前記第1の構造化金属フレーム(148)及び前記第2の構造化金属フレーム(150)の双方よりも厚い、請求項13に記載のパワー半導体パッケージ。
【請求項18】
前記第4のリード(144)が前記第2の構造化金属フレーム(150)に縦方向に接続されており、前記第1の構造化金属フレーム(148)及び前記第2の構造化金属フレーム(150)の双方よりも厚い、請求項13に記載のパワー半導体パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
複数のパワーSiCダイ(チップ)の対称的スイッチングは、1200V及び最大580A以上のための高出力適用物を可能にする。従来のモールド型パワー半導体パッケージの設計はハイサイド及びローサイドスイッチングノード接続のための対称的接続を提供するが、ハイサイド及びローサイドのためのゲート接続は対称的でなく、これは、ハイサイド及びローサイドのための異なる最大可能スイッチング速度を生じさせる。これは、強いディレーティングが適用物のために適用されない限り、ゲート接続の高誘導結合のゆえにモジュールを破壊し得る、増大した周波数における発振をもたらし得る。
【0002】
それゆえ、1200V及び最大580A以上のための高出力適用物のために適した、改善されたモールド型パワー半導体パッケージの設計を形成する必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
モールド型パワー半導体パッケージの一実施形態によれば、モールド型パワー半導体パッケージは、電気絶縁基板上に配設された金属配線層を含む少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリアと、少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリアの金属配線層に取り付けられた複数の第1のパワー半導体ダイと、電気絶縁基板上に配設された金属配線層を含む少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアと、少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアの金属配線層に取り付けられた複数の第2のパワー半導体ダイと、複数の第1のパワー半導体ダイ及び複数の第2のパワー半導体ダイを内包し、少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア及び少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアを少なくとも部分的に内包するモールドコンパウンドと、を備え、少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア及び少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアは同じ平面内にある。
【0004】
モールド型パワー半導体パッケージの別の実施形態によれば、モールド型パワー半導体パッケージは、モールドコンパウンドと、モールドコンパウンド内に埋め込まれた複数の第1のパワー半導体ダイと、モールドコンパウンド内に埋め込まれ、複数の第1のパワー半導体ダイに電気接続されて半ブリッジを形成する、複数の第2のパワー半導体ダイと、複数の第1のパワー半導体ダイの上方に配設され、複数の第1のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイの負荷端子に電気接続された第1の構造化金属フレームと、複数の第1のパワー半導体ダイの上方に配設され、複数の第2のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイの負荷端子に電気接続された第2の構造化金属フレームと、を備え、第1の構造化金属フレーム及び第2の構造化金属フレームはどちらもモールド型パワー半導体パッケージの長手方向中心線に関して対称である。
【0005】
当業者は、以下の詳細な説明を読み、添付の図面を見れば、追加の特徴及び利点を認識するであろう。
【0006】
図面の要素は必ずしも互いに対して原寸に比例しているとは限らない。同様の参照符号は、対応する類似の部分を指定する。様々な例示された実施形態の特徴は、それらが互いを排除しない限り、組み合わせることができる。実施形態は図面において示され、以下の説明において詳述される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、接続フレームを有するモールド型パワー半導体パッケージの一実施形態の上面斜視図を示す。
図2図2は、モールド型パワー半導体パッケージの別の実施形態の上面斜視図を示す。
図3図3は、モールド型パワー半導体パッケージの別の実施形態の平面図を示す。
図4A図4Aは、異なる厚さを有する接続フレームを作製する一実施形態の平面図を示す。
図4B図4Bは、異なる厚さを有する接続フレームを作製する一実施形態の平面図を示す。
図5A図5Aは、異なる厚さを有する接続フレームを作製する別の実施形態の平面図を示す。
図5B図5Bは、異なる厚さを有する接続フレームを作製する別の実施形態の平面図を示す。
図6A図6Aは、モールド型パワー半導体パッケージの別の実施形態の上面斜視図を示す。
図6B図6Bは、図6AにおいてB-B’とラベル付けされた線に沿ったモールド型パワー半導体パッケージの断面図である。
図7図7は、モールド型パワー半導体パッケージの別の実施形態の上面斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書において説明される実施形態は、パッケージ内に含まれるパワー半導体ダイの上に横たわり、パワー半導体ダイへのパワー及びゲート接続を提供する接続フレームを有するモールド型パワー半導体パッケージを提供する。パワー半導体ダイの第1のグループは半ブリッジのローサイドスイッチを形成し得、パワー半導体ダイの第2のグループは半ブリッジのハイサイドスイッチを形成し得る。ハイサイド及びローサイドパワー半導体ダイは、漂遊インダクタンスを低減するために別個の絶縁基板の金属化面に実装されている。パワー半導体ダイへのパワー及びゲート接続を提供する接続フレームは、均一な厚さ、又は漂遊インダクタンスをさらに低減し、よりいっそう高いスイッチング速度を可能にするために、異なる厚さの領域を有し得る。接続フレームの漂遊インダクタンスを低減するためのさらなる構造的特徴が説明される。
【0009】
モールド型パワー半導体パッケージの内部のゲート接続構造がモールド型パワー半導体パッケージの中心線に沿って延びている。ゲート接続構造は、金属クリップフレーム、PCB(printed circuit board(プリント回路板))、金属化面を有する絶縁基板の部分であるか、又は例えば、モールドコンパウンド、絶縁、接着剤、絶縁箔等によって、接続フレームから絶縁された追加の金属ストリップとしてのものであり得る。プレスフィットコネクタが、外部ゲート接続を証明するために、ゲート接続構造に接続され、部分的にオーバーモールドされ得る。
【0010】
本明細書において説明される接続フレームを有するモールド型パワー半導体パッケージは、7nH以下の漂遊インダクタンス、低いゲートインダクタンスを有する複数のパワー半導体ダイのためのほぼ対称的なコンタクト構造、及び半ブリッジのハイサイドスイッチとローサイドスイッチとの間の高い対称性を有し得る。モールド型パワー半導体パッケージは、最大1200V以上及び最大580A以上のための高出力適用物を可能にするために4つ以上のパワーSiCダイ(チップ)を含み得る。
【0011】
次に図を参照して説明されるのは、モールド型パワー半導体パッケージ、及びこのようなパワー半導体パッケージを作製する方法の例示的な実施形態である。本明細書において説明される接続フレーム及びモールド型パワー半導体パッケージの実施形態のうちの任意のものは、特に明記しない限り、互換的に用いられ得る。
【0012】
図1は、モールド型パワー半導体パッケージ100の一実施形態の上面斜視図を示す。モールド型パワー半導体パッケージ100は、DC/ACインバータ、DC/DC変換器、AC/DC変換器、DC/AC変換器、AC/AC変換器、多相インバータ、Hブリッジ等におけるものなどの様々なパワー適用物における使用のためのパワーエレクトロニクス回路の部分を形成し得る。
【0013】
モールド型パワー半導体パッケージ100は、電気絶縁基板106上に配設された金属配線層104を有する少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア102を含む。第1のパワー半導体ダイ108が少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア102の金属配線層104に取り付けられている。モールド型パワー半導体パッケージ100はまた、電気絶縁基板114上に配設された金属配線層112を有する少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリア110を含む。第2のパワー半導体ダイ116が少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリア110の金属配線層112に取り付けられている。モールドコンパウンド118が第1のパワー半導体ダイ108及び第2のパワー半導体ダイ116を内包し、少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア102及び少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリア110を少なくとも部分的に内包する。一実施形態では、それぞれの金属配線層104、112と反対の第1及び第2のパワーエレクトロニクスキャリア102、110の表面(図1では隠れて見えない)は、モールド型パワー半導体パッケージ100の片面冷却を提供するために、モールドコンパウンド118から露出している。
【0014】
モールドコンパウンド118によって内包される要素の遮るもののない図を提供するために、図1にはモールドコンパウンド118の外形が示されている。少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア102及び少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリア110は、一方がz方向に他方の上に縦方向に積層されているのではなく、x-y平面内で互いに傍らに位置付けられている。
【0015】
各々の少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア102及び各々の少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリア110は、例えば、DCB(direct copper bonded(直接銅接合))基板、AMB(active metal brazed(活性金属ろう付け))基板、IMS(insulated metal substrate(絶縁金属基板))等であり得る。第1のパワー半導体ダイ108及び第2のパワー半導体ダイ116は、パワーSi又はSiCパワーMOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ))ダイ、HEMT(high-electron mobility transistor(高電子移動度トランジスタ))ダイ、IGBT(insulated-gate bipolar transistor(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ))ダイ、JFET(junction filed-effect transistor(接合型電界効果トランジスタ))ダイ等であり得る。
【0016】
図1に示されるように、第1のパワー半導体ダイ108及び第2のパワー半導体ダイ116は縦型パワートランジスタダイである。縦型パワートランジスタダイについては、1次電流経路はダイの前側と後側との間にある。ドレイン端子は、典型的には、ダイの後側に配設されており、ゲート及びソース端子(及び任意選択的に、1つ以上のセンス端子)はダイ110の前側に配設されている。パワーダイオードダイ、論理ダイ、コントローラダイ、ゲートドライバダイ等などの、さらなる種類の半導体ダイがモールド型パワー半導体パッケージ100内に含まれてもよい。
【0017】
第1のパワー半導体ダイ108は単一の第1のパワーエレクトロニクスキャリア102の金属配線層104に取り付けられ得、第1のパワー半導体ダイ108の第1の部分セット120及び第2の部分セット122が、モールド型パワー半導体パッケージ100の長手方向中心線A-A’に関して単一の第1のパワーエレクトロニクスキャリア102上に対称的に配置されている。第2のパワー半導体ダイ116は、同様に、単一の第2のパワーエレクトロニクスキャリア110の金属配線層112に取り付けられ得、第2のパワー半導体ダイ116の第1の部分セット124及び第2の部分セット126もまた、モールド型パワー半導体パッケージ100の長手方向中心線A-A’に関して単一の第2のパワーエレクトロニクスキャリア110上に対称的に配置されている。
【0018】
第1のパワー半導体ダイ108の第1及び第2の部分セット120、122は、代わりに、図1に示されるように、別個の第1のパワーエレクトロニクスキャリア102に取り付けられてもよく、別個の第1のパワーエレクトロニクスキャリア102はモールド型パワー半導体パッケージ100の長手方向中心線A-A’に関して互いに対称的に配置されている。第2のパワー半導体ダイ116の第1及び第2の部分セット124、126は、同様に、別個の第2のパワーエレクトロニクスキャリア110に取り付けられてもよく、別個の第2のパワーエレクトロニクスキャリア110もまた、モールド型パワー半導体パッケージ100の長手方向中心線A-A’に関して互いに対称的に配置されている。
【0019】
図1に示される例では、第1のパワー半導体ダイ108は3つの列(x方向)内にパッケージ長手方向中心線A-A’に関して対称的に配置されており、各列内に4つの(長手方向中心線A-A’の各側に2つの)第1のパワー半導体ダイ108がある。第2のパワー半導体ダイ116もまた、3つの列(x方向)内にパッケージ長手方向中心線A-A’に関して対称的に配置されており、各列内に4つの(長手方向中心線A-A’の各側に2つの)第2のパワー半導体ダイ116がある。より一般的には、モールド型パワー半導体パッケージ100は少なくとも2つの第1のパワー半導体ダイ108及び少なくとも2つの第2のパワー半導体ダイ116を含み得、同数の第1のパワー半導体ダイ108及び同数の第2のパワー半導体ダイ116がパッケージ100の長手方向中心線A-A’の両側に配置されている。これは、パッケージ100のモールド体118内におけるパワー半導体ダイ108、116及びパワーエレクトロニクスキャリア102、110の双方の対称的レイアウトを確実にする。
【0020】
第1のパワー半導体ダイ108及び第2のパワー半導体ダイ116は半ブリッジとして電気結合されてもよく、第1のパワー半導体ダイ108は半ブリッジのローサイドスイッチを形成し、第2のパワー半導体ダイ116は半ブリッジのハイサイドスイッチを形成する。図1に示される縦方向ダイ配置については、各第1のパワー半導体ダイ108のドレイン端子(図1では隠れて見えない)は少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア102の金属配線層104に接続されており、第1のダイ108の反対の前側にゲート及びソース端子128、130(及び任意選択的に、1つ以上のセンス端子)がある。各第2のパワー半導体ダイ116のドレイン端子(図1では隠れて見えない)は、同様に、少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリア110の金属配線層112に接続されており、第2のダイ116の反対の前側にゲート及びソース端子132、134(及び任意選択的に、1つ以上のセンス端子)がある。
【0021】
少なくとも1つのリード136、138、140がモールドコンパウンド118の第1の側面142から突出しており、少なくとも1つのリード144が第1の側面142と反対のモールドコンパウンド118の第2の側面146から突出している。モールド型パワー半導体パッケージ100の長手方向中心線A-A’はモールドコンパウンド118の第1及び第2の側面142、146の間に延びている。
【0022】
図1では、2つのハイサイド位相又はパワーリード136、138がモールドコンパウンド118の第1の側面142から突出しており、第2の(ハイサイド)パワー半導体ダイ116へのパワー/位相接続「DC+」を提供する。第1のハイサイド位相/パワーリード136は第2のパワー半導体ダイ116の第1の部分セット124へのDC+パワー/位相接続を提供し、第2のハイサイド位相/パワーリード138は第2のパワー半導体ダイ116の第2の部分セット126へのDC+パワー/位相接続を提供する。ローハイサイド位相/接地リード140もモールドコンパウンド118の第1の側面142から突出しており、第1の(ローサイド)パワー半導体ダイ108へのパワー/位相接続「DC-」を提供する。ローサイド位相/接地リード140は第1及び第2のハイサイド位相/パワーリード136、138の間に挟まれている。
【0023】
スイッチノードリード144がモールドコンパウンド118の第2の側面146から突出しており、半ブリッジのハイサイドパワー半導体ダイ116とローサイドパワー半導体ダイ108との間のスイッチノード「SW」に電気接続されている。この場合には、スイッチノードリード144はモールド型パワー半導体パッケージ100のための出力リードである。
【0024】
パッケージリード136、138、140、144と、モールドコンパウンド118内に内包されたパワー半導体ダイ108、116との間の内部電気接続は、パワー半導体ダイ108、116の上に横たわる接続フレームによって提供され得る。図1では、接続フレームは、少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア102の上方に配設された第1の構造化金属フレーム148、及び少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリア110の上方に配設された第2の構造化金属フレーム150を含む。第1の構造化金属フレーム148及び第2の構造化金属フレーム150はリードフレームの部分であってもよく、構造化金属フレーム148、150の特徴は、スタンピング、パンチング、エッチング等によって形成される。
【0025】
図1では、第1の構造化金属フレーム148及び第2の構造化金属フレーム150はどちらもモールド型パワー半導体パッケージ100の長手方向中心線A-A’に関して対称である。用語「対称(symmetric)」及び「対称的(symmetrical)」は、本明細書で使用するとき、製作公差のゆえに生じ得る不可避の非対称性を含む。しかし、非対称性は、第1の構造化金属フレーム148及び第2の構造化金属フレーム150によって形成された接続フレーム内に意図的に導入されてもよい。例えば、全ての半導体ダイ108、116は同じ方向を向いていてもよく、これは、モールド型パワー半導体パッケージ100の中心線A-A’に対する若干の非対称性を接続フレーム内に導入し得る。
【0026】
いずれの場合にも、第1の構造化金属フレーム148は、例えば、第1の構造化金属フレーム148の後側におけるバンプ又は打ち抜き特徴152によって、或いははんだ、導電性接着剤等によって、各第1の(ローサイド)パワー半導体ダイ108のソース端子130に電気接続されている。第2の構造化金属フレーム150は、例えば、第2の構造化金属フレーム150の後側におけるバンプ又は打ち抜き特徴154によって、或いははんだ、導電性接着剤等によって、各第2の(ハイサイド)パワー半導体ダイ116のソース端子134に電気接続されている。
【0027】
本明細書において以前に説明されたように、第1のパワー半導体ダイ108の第1の部分セット120及び第2の部分セット122がモールド型パワー半導体パッケージ100の長手方向中心線A-A’の反対側に配置され得る。第2のパワー半導体ダイ116の第1の部分セット124及び第2の部分セット126が、同様に、長手方向中心線A-A’の反対側に配置され得る。
【0028】
図1に示されるように、第1の構造化金属フレーム148は、長手方向中心線A-A’に沿って延びる第1の中心部分「1」を含み得る。近位端部において第1の中心部分「1」に各々結合する第1の枝路「2」が、第1のパワー半導体ダイ108の第1の部分セット120上で、長手方向中心線A-A’を横切る第1の横方向(図1における-x方向)に並列に延びている。近位端部において第1の中心部分「1」に各々結合する第2の枝路「3」が、第1のパワー半導体ダイ116の第2の部分セット122上で、第1の横方向と反対の第2の横方向(図1におけるx方向)に並列に延びている。
【0029】
さらに、図1に示されるように、第2の構造化金属フレーム150は、長手方向中心線A-A’に沿って延びる第2の中心部分「4」を含む。近位端部において第2の中心部分「4」に各々結合する第3の枝路「5」が第2のパワー半導体ダイ116の第1の部分セット124上で第1の横方向に並列に延びている。近位端部において第2の中心部分「4」に各々結合する第4の枝路「6」が第2のパワー半導体ダイ116の第2の部分セット126上で第2の横方向に並列に延びている。
【0030】
接続フレームの第1の枝路「2」は、第1のパワー半導体ダイ108の第1の部分セット120内に含まれる各パワー半導体ダイ108のソース端子130に縦方向に接続されている。接続フレームの第2の枝路「3」は、第1のパワー半導体ダイ108の第2の部分セット122内に含まれる各パワー半導体ダイ108のソース端子130に縦方向に接続されている。接続フレームの第3の枝路「5」は、第2のパワー半導体ダイ116の第1の部分セット124内に含まれる各パワー半導体ダイ116のソース端子134に縦方向に接続されている。接続フレームの第4の枝路「6」は、第2のパワー半導体ダイ116の第2の部分セット126内に含まれる各パワー半導体ダイ116のソース端子134に縦方向に接続されている。
【0031】
接続フレームの第1の構造化金属フレーム148は、第1の枝路「2」の遠位端部において第1の枝路「2」を接続する第1のさらなる「7」枝路、及び第2の枝路「3」の遠位端部において第2の枝路「3」を接続する第2のさらなる枝路「8」を含み得る。接続フレームの第2の構造化金属フレーム150は、第3の枝路「5」の遠位端部において第3の枝路「5」を接続する第3のさらなる枝路「9」、及び第4の枝路「6」の遠位端部において第4の枝路「6」を接続する第4のさらなる枝路「10」を含み得る。
【0032】
接続フレームの第1の構造化金属フレーム148は、第1の構造化金属フレーム148の第1の中心部分「1」内に形成された開口部156内に配設され、第1の中心部分「1」、第1の枝路「2」、及び第2の枝路「3」から電気絶縁された第1のゲート金属配線「12」を含み得る。第1のゲート金属配線「12」は、例えば、ボンドワイヤ158によって、各第1のパワー半導体ダイ108のゲート端子128に電気接続されている。接続フレームの第2の構造化金属フレーム150は、第2の構造化金属フレーム150の第2の中心部分「4」内に形成された開口部160内に配設され、第2の中心部分「4」、第3の枝路「5」、及び第4の枝路「6」から電気絶縁された第2のゲート金属配線「14」を含み得る。第2のゲート金属配線「14」は、例えば、ボンドワイヤ162によって、各第2のパワー半導体ダイ118のゲート端子132に電気接続されている。
【0033】
第1及び第2のゲート金属配線「12」、「14」は、上述されたように、リードフレームの部分であってもよい。その代わりに、第1及び第2のゲート金属配線「12」、「14」は、接続フレームの第1の中心部分「1」及び第2の中心部分「4」内に形成された対応する開口部156、160内に配設されたそれぞれの第1及び第2のPCBの部分であってもよい。さらに別の例では、第1及び第2のゲート金属配線「12」、「14」は、接続フレームの第1の中心部分「1」及び第2の中心部分「4」内に形成された対応する開口部156、160内に配設されたそれぞれの第1及び第2の追加のパワーエレクトロニクスキャリアの部分であってもよい。
【0034】
第1のプレスフィットピン164が第1のゲート金属配線「12」に取り付けられ、モールドコンパウンド118の前(上)面を貫いて突出し得る。第2のプレスフィットピン168が第2のゲート金属配線「14」に取り付けられ、モールドコンパウンド118の前面を貫いて突出し得る。モールド型パワー半導体パッケージ100は、例えば、外部電流感知、温度感知等のための、1つ以上が第1の構造化金属フレーム148及び/又は第2の構造化金属フレーム150に取り付けられ、モールドコンパウンド118の前(上)面を貫いて突出していてもよい、追加のプレスフィットピン170を含み得る。
【0035】
接続フレームの第2の構造化金属フレーム150は、第2の構造化金属フレーム150の第2の中心部分「4」の端部にあり、第1の構造化金属フレーム148に面したさらなる枝路「16」を含み得る。さらなる枝路「16」は、第2の構造化金属フレーム150の第3の枝路「5」及び第4の枝路「6」の双方と平行に延びている。さらなる枝路「16」は、例えば、さらなる枝路「16」の後側におけるバンプ又は打ち抜き特徴172によって、或いは、はんだ、導電性接着剤等によって、少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア102の金属配線層104に縦方向に接続されている。
【0036】
図1では、最少の1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア102の金属配線層104は各第1のパワー半導体ダイ108のドレイン端子(隠れて見えない)に電気接続されている。最少の1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリア110の金属配線層112は各第2のパワー半導体ダイ116のドレイン端子(隠れて見えない)に電気接続されている。第1の構造化金属フレーム148は各第1のパワー半導体ダイ108のソース端子130に電気接続されている。第2の構造化金属フレーム150は各第2のパワー半導体ダイ116のソース端子134に電気接続されている。第2の構造化金属フレーム150のさらなる枝路「16」は、各第1のパワー半導体ダイ108のドレイン端子と各第2のパワー半導体ダイ116のソース端子134との間のスイッチノード接続「SW」を形成する。
【0037】
図1では、第1のハイサイド位相/パワーリード136及び第2のハイサイド位相/パワーリード138はどちらも、少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリア110の金属配線層112に電気接続されている。第1のハイサイド位相/パワーリード136は第1の構造化金属フレーム148の一方の側の側面に並んでおり、第2のハイサイド位相/パワーリード138は第1のハイサイド位相/パワーリード136のように第1の構造化金属フレーム148の反対側の側面に並んでいる。
【0038】
第1の構造化金属フレーム148の端部はモールドコンパウンド118の第1の側面142から突出しており、モールド型パワー半導体パッケージ100のローハイサイド位相/接地リード140を形成し得る。第2の構造化金属フレーム150の端部はモールドコンパウンド118の第2の側面146から突出しており、モールド型パワー半導体パッケージ100のスイッチノードリード144を形成し得る。
【0039】
図2はモールド型パワー半導体パッケージ100の別の実施形態の上面斜視図を示す。図2における実施形態によれば、第1のパワー半導体ダイ108へのソース接続は、第1の構造化金属フレーム148の第1の中心部分「1」を各第1のパワー半導体ダイ108のソース端子130に接続する第1のボンドワイヤ200によって形成される。第2のパワー半導体ダイ116へのソース接続は、同様に、第2の構造化金属フレーム150の第2の中心部分「4」を各第2のパワー半導体ダイ116のソース端子134に接続する第2のボンドワイヤ202によって形成される。したがって、第1の構造化金属フレーム148の枝路「2」、「3」、「7」、及び「8」、並びに第2の構造化金属フレーム150の枝路「5」、「6」、「9」、及び「10」は、接続フレームから省かれ、図2におけるボンドワイヤ200、202によって置換されている。第2の構造化金属フレーム150のさらなる枝路「16」は、スイッチノード接続「SW」を完成するために図2における第3のボンドワイヤ204によって少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア102の金属配線層104に電気接続されている。
【0040】
図2では、パワー半導体ダイ108、116へのゲート接続は、第1の構造化金属フレーム148の第1の中心部分「1」内に形成された開口部156内、及び第2の構造化金属フレーム150の第2の中心部分「4」内に形成された開口部160内に配設された少なくとも1つのPCB206によって提供される。少なくとも1つのPCB206は、各第1のパワー半導体ダイ108のゲート端子128に電気接続された1つ以上の第1の金属トレース208、及び各第2のパワー半導体ダイ116のゲート端子132に電気接続された1つ以上の第2の金属トレース210を有する。外部ゲート接続はそれぞれのプレスフィットコネクタ212、214によって提供され得る。その代わりに、少なくとも1つのPCB206は、DCB基板、AMB基板、IMS等などの少なくとも1つの追加のパワーエレクトロニクスキャリアによって提供されてもよい。
【0041】
図2では、第1の構造化金属フレーム148は各第1のパワー半導体ダイ108のソース端子130にワイヤボンディングされており、第2の構造化金属フレーム150は各第2のパワー半導体ダイ116のソース端子134にワイヤボンディングされている。第2の構造化金属フレーム150のさらなる枝路「16」は、パワー半導体ダイ108、116へのゲート接続を提供する少なくとも1つのPCB/パワーエレクトロニクスキャリア206を収容するための2つのセグメント「16a」、「16b」に分割され得る。第2の構造化金属フレーム150のさらなる枝路「16」の各セグメント「16a」、「16b」は、各第1のパワー半導体ダイ108のドレイン端子(隠れて見えない)と各第2のパワー半導体ダイ116のソース端子134との間のスイッチノード接続「SW」を形成するために、第1のパワーエレクトロニクスキャリア102の金属配線層104にワイヤボンディングされている。
【0042】
図3はモールド型パワー半導体パッケージ100の別の実施形態の平面図を示す。モールドコンパウンド118は、モールドコンパウンド118によって内包される要素の遮るもののない図を提供するために、パッケージ100の縁部の周りにのみ示されている。
【0043】
図3では、2つのハイサイド位相又はパワーリード136、138は各々、第1の構造化金属フレーム148及び第2の構造化金属フレーム150の双方よりも厚い。ハイサイド位相又はパワーリード136、138の間に横方向に挟まれた、半ブリッジのためのローハイサイド位相/接地リード140は、第1の構造化金属フレーム148に縦方向に接続されており、第1の構造化金属フレーム148及び第2の構造化金属フレーム150の双方よりも厚い。半ブリッジのためのスイッチノードリード144は第2の構造化金属フレーム150に縦方向に接続されており、第1の構造化金属フレーム148及び第2の構造化金属フレーム150の双方よりも厚い。第1及び第2の構造化金属フレーム148、150は、漂遊インダクタンスを低減するために、図2におけるパッケージリード136、138、140、144よりも薄くされている。
【0044】
図4A及び図4Bは、異なる厚さを有する接続フレームを作製する一実施形態の平面図を示す。
【0045】
図4Aは第1の構造化金属フレーム148及び第2の構造化金属フレーム150を示す。第1の構造化金属フレーム148及び第2の構造化金属フレーム150は第1のリードフレーム300の部分であってもよく、構造化金属フレーム148、150の特徴は、スタンピング、パンチング、エッチング等によって形成される。
【0046】
図4Bは、第1のリードフレーム300の上に横たわり、それに取り付けられた第2のリードフレーム302を示す。第1及び第2のリードフレーム300、302は互いにはんだ付け又は溶接され、例えば、単一のリードフレームとしてさらに加工され得る多層リードフレーム304を形成し得る。第2のリードフレーム302は、パッケージリード136、138、140、144、及び例えば、図3に示されるように、一部がNTC(negative temperature coefficient(負温度係数))温度センサなどのセンサ306に電気接続され得る追加の金属構造を含む。第2のリードフレーム302の金属構造は、スタンピング、パンチング、エッチング等によって形成され得る。第2のリードフレーム302は第1のリードフレーム300よりも厚く、これはさらなる配線を可能にし、モールド体118の外部のリード136、138、140、144を提供する。
【0047】
例えば、第1及び第2の構造化金属フレーム148、150を含む、第1のリードフレーム300は、0.5mmよりも小さい、例えば、約0.25mmの厚さを有し得る。パッケージリード136、138、140、144を含む、第2のリードフレーム302は、0.5mmよりも大きく、1mmよりも小さい、例えば、約0.8mmの厚さを有し得る。第2のリードフレーム302が第1のリードフレーム300よりも厚い、他のリードフレーム厚さの組み合わせが用いられてもよい。多層リードフレーム304は、次に、本明細書において以前に説明されたように、及び図3に示されるように、パワーエレクトロニクスキャリア102、110及びパワー半導体ダイ108、116に取り付けられる。
【0048】
図5A及び図5Bは、異なる厚さを有する接続フレームを作製する別の実施形態の平面図を示す。
【0049】
図5Aは第1の構造化金属フレーム148及び第2の構造化金属フレーム150を示す。第1の構造化金属フレーム148及び第2の構造化金属フレーム150は第1のリードフレーム300の部分であってもよく、構造化金属フレーム148、150の特徴は、スタンピング、パンチング、エッチング等によって形成される。
【0050】
図5Bは、本明細書において図1に関して以前に説明されたようにパワー半導体ダイ108、116のソース端子128、132に取り付けられた第1のリードフレーム300を示す。図4A及び図4Bに示される実施形態とは異なり、第1のリードフレーム300は、第2のリードフレーム302を第1のリードフレーム300に取り付ける前に、図5Aにおいてパワー半導体ダイ108、116のソース端子128、132に取り付けられる。第1のリードフレーム300がパワー半導体ダイ108のソース端子128、132に取り付けられた後に、第2のリードフレーム302は、例えば、はんだ付け、溶接等によって、第1のリードフレーム300に取り付けられ、図3に示される構造をもたらす。
【0051】
図6A及び図6Bはモールド型パワー半導体パッケージ100の別の実施形態を示す。図6Aはモールド型パワー半導体パッケージ100の上面斜視図である。図6Bは、図6AにおいてB-B’とラベル付けされた線に沿ったモールド型パワー半導体パッケージ100の断面図である。モールドコンパウンド118は、モールドコンパウンド118によって内包される要素の遮るもののない図を提供するために、図6A及び図6Bに示されていない。
【0052】
図6Aは、図1と同じキャリア、ダイ、及び接続フレームレイアウトを示す。したがって、参照符号の大部分は、図6Aに最初に示された追加の特徴をより明瞭に観察できるようにするために、図6Aから省略されている。
【0053】
図6Aでは、金属ストリップ又は単一の金属シート400が、第1の端部402において第1のハイサイド位相/パワーリード136に、及び第2の端部404において第2のハイサイド位相/パワーリード138に接続されている。金属ストリップ又は単一の金属シート400は、図6Bに示されるように、第1の構造化金属フレーム148にまたがっている。金属ストリップの場合には、Cuリボン又はAlリボンが超音波溶接又はレーザ支援超音波溶接などのリボン接合プロセスによってハイサイド位相/パワーリード136、138に接続され得る。単一の金属シートの場合には、Cu又はAlシートがハイサイド位相/パワーリード136、138にはんだ付けされ得る。
【0054】
金属ストリップ又は単一の金属シート400をモールド型パワー半導体パッケージ100の内部のパワーコンタクトの上に配置することは、冷却器の良い影響なしに計算したときに、漂遊インダクタンスを、例えば、図1における実施形態についての約9.1nHから図6A及び図6Bにおける実施形態についての約6.6nHへ、約28%低減する。漂遊インダクタンスの改善は、約11nHの漂遊インダクタンスを有する図2のワイヤボンドの実施形態と比べると、よりいっそう大きい。
【0055】
図6Bに示されるように、金属ストリップ又は単一の金属シート400は第1のコンタクト金属層の上に規定の形状及び高さ「H」をもって配置され得る。高さ「H」は、絶縁特性を確実にするために50~1000μmに及び得る。高さ「H」が小さいほど、低い漂遊インダクタンスが期待される。典型的には、300~500μmの範囲内の隙間高さが標準的なモールディングコンパウンドのために必要とされる。
【0056】
図7はモールド型パワー半導体パッケージ100の別の実施形態の上面斜視図を示す。モールドコンパウンド118は、モールドコンパウンド118によって内包される要素の遮るもののない図を提供するために、図7に示されていない。
【0057】
図7では、第1の金属ストリップ又はシート500が、第1の端部502において第1のハイサイド位相/パワーリード136の第1の部分504に、及び第2の端部506において第1のハイサイド位相/パワーリード136の第2の端部508に接続されている。第1の金属ストリップ又はシート500は第1のハイサイド位相/パワーリード136の第1の部分504と第2の部分508との間で第1の構造化金属フレーム148にまたがっている。本実施形態では、第1のハイサイド位相/パワーリード136はモールド型パッケージ本体の内部でC字形状を有し、第1の構造化金属フレーム148の部分148aはC字形状の開放部分内に配設されている。第1の金属ストリップ又はシート500はC字形状の両端部502、508に接続されており、C字形状の開放部分内に配設された第1の構造化金属フレーム148の部分148aにまたがっている。
【0058】
図7では、第2の金属ストリップ又はシート510が、第1の端部512において第2のハイサイド位相/パワーリード138の第1の部分514に、及び第2の端部516において第2のハイサイド位相/パワーリード138の第2の端部518に接続されている。第2の金属ストリップ又はシート500は第2のハイサイド位相/パワーリード138の第1の部分514と第2の部分518との間で第1の構造化金属フレーム148にまたがっている。本実施形態では、第2のハイサイド位相/パワーリード138はモールド型パッケージ本体の内部でC字形状を有し、第1の構造化金属フレーム148の部分148bはC字形状の開放部分内に配設されている。第2の金属ストリップ又はシート510はC字形状の両端部512、518に接続されており、C字形状の開放部分内に配設された第1の構造化金属フレーム148の部分148bにまたがっている。ハイサイド位相/パワーリード136、138の2つのC字形状の部分は、図7における長手方向中心線A-A’に関して対称的な構成で互いに向かい合っている。本明細書において以前に説明されたように、第1のパワー半導体ダイ108及び第2のパワー半導体ダイ116はどちらも長手方向中心線A-A’の両側で等しく分布し得る。
【0059】
本開示はかように限定されるわけではないが、以下の番号付けされた実施例は本開示の1つ以上の態様を示す。
【0060】
実施例1.モールド型パワー半導体パッケージであって、電気絶縁基板上に配設された金属配線層を含む少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリアと、少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリアの金属配線層に取り付けられた複数の第1のパワー半導体ダイと、電気絶縁基板上に配設された金属配線層を含む少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアと、少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアの金属配線層に取り付けられた複数の第2のパワー半導体ダイと、複数の第1のパワー半導体ダイ及び複数の第2のパワー半導体ダイを内包し、少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア及び少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアを少なくとも部分的に内包するモールドコンパウンドと、を備え、少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア及び少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアが同じ平面内にある、モールド型パワー半導体パッケージ。
【0061】
実施例2.複数の第1のパワー半導体ダイが単一の第1のパワーエレクトロニクスキャリアの金属配線層に取り付けられており、複数の第1のパワー半導体ダイの第1の部分セット及び第2の部分セットがモールド型パワー半導体パッケージの長手方向中心線に関して単一の第1のパワーエレクトロニクスキャリア上に対称的に配置されており、複数の第2のパワー半導体ダイが単一の第2のパワーエレクトロニクスキャリアの金属配線層に取り付けられており、複数の第2のパワー半導体ダイの第1の部分セット及び第2の部分セットがモールド型パワー半導体パッケージの長手方向中心線に関して単一の第2のパワーエレクトロニクスキャリア上に対称的に配置されている、実施例1に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0062】
実施例3.複数の第1のパワー半導体ダイの第1及び第2の部分セットが別個の第1のパワーエレクトロニクスキャリアに取り付けられており、別個の第1のパワーエレクトロニクスキャリアがモールド型パワー半導体パッケージの長手方向中心線に関して互いに対称的に配置されており、複数の第2のパワー半導体ダイの第1及び第2の部分セットが別個の第2のパワーエレクトロニクスキャリアに取り付けられており、別個の第2のパワーエレクトロニクスキャリアがモールド型パワー半導体パッケージの長手方向中心線に関して互いに対称的に配置されている、実施例1に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0063】
実施例4.複数の第1のパワー半導体ダイ及び複数の第2のパワー半導体ダイが半ブリッジとして電気結合されており、複数の第1のパワー半導体ダイが半ブリッジのローサイドスイッチデバイスを形成し、複数の第2のパワー半導体ダイが半ブリッジのハイサイドスイッチデバイスを形成する、実施例1~3のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0064】
実施例5.モールドコンパウンドの第1の側面から突出した少なくとも1つのリードと、第1の側面と反対のモールドコンパウンドの第2の側面から突出した少なくとも1つのリードと、をさらに備え、モールド型パワー半導体パッケージの長手方向中心線がモールドコンパウンドの第1の側面と第2の側面との間に延びている、実施例1~4のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0065】
実施例6.少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリアの上方に配設され、複数の第1のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイの負荷端子に電気接続された第1の構造化金属フレームと、少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアの上方に配設され、複数の第2のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイの負荷端子に電気接続された第2の構造化金属フレームと、をさらに備える、実施例1~5のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0066】
実施例7.複数の第1のパワー半導体ダイの第1の部分セット及び第2の部分セットがモールド型パワー半導体パッケージの長手方向中心線の反対側に配置されており、複数の第2のパワー半導体ダイの第1の部分セット及び第2の部分セットが長手方向中心線の反対側に配置されており、第1の構造化金属フレームが、長手方向中心線に沿って延びる第1の中心部分、近位端部において第1の中心部分に各々結合し、複数の第1のパワー半導体ダイの第1の部分セット上において、長手方向中心線を横切る第1の横方向に並列に延びる第1の枝路、及び近位端部において第1の中心部分に各々結合し、複数の第1のパワー半導体ダイの第2の部分セット上において、第1の横方向と反対の第2の横方向に並列に延びる第2の枝路を含み、第2の構造化金属フレームが、長手方向中心線に沿って延びる第2の中心部分、近位端部において第2の中心部分に各々結合し、複数の第2のパワー半導体ダイの第1の部分セット上において第1の横方向に並列に延びる第3の枝路、及び近位端部において第2の中心部分に各々結合し、複数の第2のパワー半導体ダイの第2の部分セット上において第2の横方向に並列に延びる第4の枝路を含む、実施例6に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0067】
実施例8.第1の枝路が、複数の第1のパワー半導体ダイの第1の部分セット内に含まれる各パワー半導体ダイの負荷端子に縦方向に接続されており、第2の枝路が、複数の第1のパワー半導体ダイの第2の部分セット内に含まれる各パワー半導体ダイの負荷端子に縦方向に接続されており、第3の枝路が、複数の第2のパワー半導体ダイの第1の部分セット内に含まれる各パワー半導体ダイの負荷端子に縦方向に接続されており、第4の枝路が、複数の第2のパワー半導体ダイの第2の部分セット内に含まれる各パワー半導体ダイの負荷端子に縦方向に接続されている、実施例7に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0068】
実施例9.第1の構造化金属フレームが、第1の枝路の遠位端部において第1の枝路を接続する第1のさらなる枝路、及び第2の枝路の遠位端部において第2の枝路を接続する第2のさらなる枝路を含み、第2の構造化金属フレームが、第3の枝路の遠位端部において第3の枝路を接続する第3のさらなる枝路、及び第4の枝路の遠位端部において第4の枝路を接続する第4のさらなる枝路を含む、実施例7又は8に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0069】
実施例10.第1の構造化金属フレームが、第1の中心部分内に形成された開口部内に配設され、第1の中心部分、第1の枝路、及び第2の枝路から電気絶縁された第1のゲート金属配線を含み、第1のゲート金属配線が、複数の第1のパワー半導体ダイ内に含まれる各パワー半導体ダイのゲート端子に電気接続されており、第2の構造化金属フレームが、第2の中心部分内に形成された開口部内に配設され、第2の中心部分、第3の枝路、及び第4の枝路から電気絶縁された第2のゲート金属配線を含み、第2のゲート金属配線が、複数の第2のパワー半導体ダイ内に含まれる各パワー半導体ダイのゲート端子に電気接続されている、実施例7~9のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0070】
実施例11.第1のゲート金属配線に取り付けられ、モールドコンパウンドの前面を貫いて突出した第1のプレスフィットピンであって、モールドコンパウンドがまた、前面と反対の後面、及び前面と後面との間に延びる側面を有する、第1のプレスフィットピンと、第2のゲート金属配線に取り付けられ、モールドコンパウンドの前面を貫いて突出した第2のプレスフィットピンと、をさらに備える、実施例10に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0071】
実施例12.第1の中心部分内に形成された開口部内、及び第2の中心部分内に形成された開口部内に配設された少なくとも1つのプリント回路板(PCB)をさらに備え、少なくとも1つのPCBが、複数の第1のパワー半導体ダイ内に含まれる各パワー半導体ダイのゲート端子に電気接続された1つ以上の第1の金属トレース、及び複数の第2のパワー半導体ダイ内に含まれる各パワー半導体ダイのゲート端子に電気接続された1つ以上の第2の金属トレースを有する、実施例7~11のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0072】
実施例13.第1の中心部分内に形成された開口部内に配設され、複数の第1のパワー半導体ダイ内に含まれる各パワー半導体ダイのゲート端子に電気接続されたゲート金属配線を有する第1の追加のパワーエレクトロニクスキャリアと、第2の中心部分内に形成された開口部内に配設され、複数の第2のパワー半導体ダイ内に含まれる各パワー半導体ダイのゲート端子に電気接続されたゲート金属配線を有する第2の追加のパワーエレクトロニクスキャリアと、をさらに備える、実施例7~12のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0073】
実施例14.第2の構造化金属フレームが、第1の構造化金属フレームに面した第2の中心部分の端部におけるさらなる枝路を含み、さらなる枝路が第3の枝路及び第4の枝路と平行に延びており、さらなる枝路が少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリアの金属配線層に縦方向に接続されている、実施例7に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0074】
実施例15.最少の1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリアの金属配線層が複数の第1のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイのドレイン端子に電気接続されており、最少の1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアの金属配線層が複数の第2のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイのドレイン端子に電気接続されており、第1の構造化金属フレームが複数の第1のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイのソース端子に電気接続されており、第2の構造化金属フレームが複数の第2のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイのソース端子に電気接続されており、第2の構造化金属フレームのさらなる枝路が複数の第1のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイのドレイン端子と複数の第2のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイのソース端子との間のスイッチノード接続を形成する、実施例14に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0075】
実施例16.複数の第1のパワー半導体ダイの第1の部分セット及び第2の部分セットがモールド型パワー半導体パッケージの長手方向中心線の反対側に配置されており、複数の第2のパワー半導体ダイの第1の部分セット及び第2の部分セットがモールド型パワー半導体パッケージの長手方向中心線の反対側に配置されており、第1の構造化金属フレームが、第1のパワー半導体ダイ内に含まれる各パワー半導体ダイの負荷端子にワイヤボンディングされた第1の中心部分を含み、第2の構造化金属フレームが、第2のパワー半導体ダイ内に含まれる各パワー半導体ダイの負荷端子にワイヤボンディングされた第2の中心部分を含む、実施例6~15のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0076】
実施例17.第1の中心部分内及び第2の中心部分内に形成された開口部内に配設されたプリント回路板(PCB)をさらに備え、PCBが、複数の第1のパワー半導体ダイ内に含まれる各パワー半導体ダイのゲート端子に電気接続された1つ以上の第1の金属トレースを有し、PCBが、複数の第2のパワー半導体ダイ内に含まれる各パワー半導体ダイのゲート端子に電気接続された1つ以上の第2の金属トレースを有する、実施例16に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0077】
実施例18.第1の中心部分内及び第2の中心部分内に形成された開口部内に配設された追加のパワーエレクトロニクスキャリアをさらに備え、追加のパワーエレクトロニクスキャリアが、複数の第1のパワー半導体ダイ内に含まれる各パワー半導体ダイのゲート端子に電気接続された第1のゲート金属配線を有し、追加のパワーエレクトロニクスキャリアが、複数の第2のパワー半導体ダイ内に含まれる各パワー半導体ダイのゲート端子に電気接続された第2のゲート金属配線を有する、実施例16又は17に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0078】
実施例19.第2の構造化金属フレームが、第1の構造化金属フレームに面した第2の中心部分の端部における少なくとも1つの枝路を含み、少なくとも1つの枝路が少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリアの金属配線層にワイヤボンディングされている、実施例16~18のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0079】
実施例20.最少の1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリアの金属配線層が複数の第1のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイのドレイン端子に電気接続されており、最少の1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアの金属配線層が複数の第2のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイのドレイン端子に電気接続されており、第1の構造化金属フレームが複数の第1のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイのソース端子にワイヤボンディングされており、第2の構造化金属フレームが複数の第2のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイのソース端子にワイヤボンディングされており、第2の構造化金属フレームの少なくとも1つの枝路が複数の第1のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイのドレイン端子と複数の第2のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイのソース端子との間のスイッチノード接続を形成する、実施例19に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0080】
実施例21.少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアの金属配線層に電気接続され、モールドコンパウンドの第1の側面から突出した第1のパワーリードと、少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアの金属配線層に電気接続され、モールドコンパウンドの第1の側面から突出した第2のパワーリードと、をさらに備え、第1のパワーリードが第1の構造化金属フレームの第1の側の側面に並んでおり、第2のパワーリードが、第1の側と反対の第1の構造化金属フレームの第2の側の側面に並んでいる、実施例6~20のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0081】
実施例22.第1の構造化金属フレームの端部がモールドコンパウンドの第1の側面から突出し、接地リードを形成する、実施例21に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0082】
実施例23.第2の構造化金属フレームの端部が第1の側面と反対のモールドコンパウンドの第2の側面から突出し、スイッチノードリードを形成する、実施例21又は22に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0083】
実施例24.第1の構造化金属フレームに取り付けられ、モールドコンパウンドの前面を貫いて突出した第1のプレスフィットピンであって、モールドコンパウンドがまた、前面と反対の後面を有し、モールドコンパウンドの第1及び第2の側面が前面と後面との間に延びている、第1のプレスフィットピンと、第2の構造化金属フレームに取り付けられ、モールドコンパウンドの前面を貫いて突出した第2のプレスフィットピンと、をさらに備える、実施例21~23のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0084】
実施例25.少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリアの上方でモールドコンパウンド内に埋め込まれ、複数の第1のパワー半導体ダイ内に含まれる各パワー半導体ダイのゲート端子に電気接続された第1のゲート金属配線と、少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアの上方でモールドコンパウンド内に埋め込まれ、複数の第2のパワー半導体ダイ内に含まれる各パワー半導体ダイのゲート端子に電気接続された第2のゲート金属配線と、第1のゲート金属配線に取り付けられ、モールドコンパウンドの前面を貫いて突出した第1のプレスフィットピンであって、モールドコンパウンドがまた、前面と反対の後面を有し、モールドコンパウンドの第1及び第2の側面が前面と後面との間に延びている、第1のプレスフィットピンと、第2のゲート金属配線に取り付けられ、モールドコンパウンドの前面を貫いて突出した第2のプレスフィットピンと、をさらに備える、実施例21~24のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0085】
実施例26.それぞれの金属配線層と反対の第1及び第2のキャリアの表面がモールドコンパウンドから露出している、実施例1~25のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0086】
実施例27.モールド型パワー半導体パッケージであって、モールドコンパウンドと、モールドコンパウンド内に埋め込まれた複数の第1のパワー半導体ダイと、モールドコンパウンド内に埋め込まれ、複数の第1のパワー半導体ダイに電気接続され、半ブリッジを形成する複数の第2のパワー半導体ダイと、複数の第1のパワー半導体ダイの上方に配設され、複数の第1のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイの負荷端子に電気接続された第1の構造化金属フレームと、複数の第1のパワー半導体ダイの上方に配設され、複数の第2のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイの負荷端子に電気接続された第2の構造化金属フレームと、を備え、第1の構造化金属フレーム及び第2の構造化金属フレームがどちらもモールド型パワー半導体パッケージの長手方向中心線に関して対称である、モールド型パワー半導体パッケージ。
【0087】
実施例28.モールドコンパウンドの第1の側面から突出した半ブリッジのための第1のパワーリードと、モールドコンパウンドの第1の側面から突出した半ブリッジのための第2のパワーリードと、をさらに備え、第1のパワーリードが第1の構造化金属フレームの第1の側の側面に並んでおり、第2のパワーリードが、第1の側と反対の第1の構造化金属フレームの第2の側の側面に並んでいる、実施例27に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0088】
実施例29.第1の構造化金属フレームの端部がモールドコンパウンドの第1の側面から突出し、半ブリッジのための接地リードを形成する、実施例28に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0089】
実施例30.第2の構造化金属フレームの端部が第1の側面と反対のモールドコンパウンドの第2の側面から突出し、半ブリッジのためのスイッチノードリードを形成する、実施例28又は29に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0090】
実施例31.第1の構造化金属フレームに取り付けられ、モールドコンパウンドの前面を貫いて突出した第1のプレスフィットピンであって、モールドコンパウンドがまた、前面と反対の後面を有し、モールドコンパウンドの第1及び第2の側面が前面と後面との間に延びている、第1のプレスフィットピンと、第2の構造化金属フレームに取り付けられ、モールドコンパウンドの前面を貫いて突出した第2のプレスフィットピンと、をさらに備える、実施例28~30のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0091】
実施例32.複数の第1のパワー半導体ダイの上方でモールドコンパウンド内に埋め込まれ、複数の第1のパワー半導体ダイ内に含まれる各パワー半導体ダイのゲート端子に電気接続された第1のゲート金属配線と、複数の第2のパワー半導体ダイの上方でモールドコンパウンド内に埋め込まれ、複数の第2のパワー半導体ダイ内に含まれる各パワー半導体ダイのゲート端子に電気接続された第2のゲート金属配線と、第1のゲート金属配線に取り付けられ、モールドコンパウンドの前面を貫いて突出した第1のプレスフィットピンであって、モールドコンパウンドがまた、前面と反対の後面を有し、モールドコンパウンドの第1及び第2の側面が前面と後面との間に延びている、第1のプレスフィットピンと、第2のゲート金属配線に取り付けられ、モールドコンパウンドの前面を貫いて突出した第2のプレスフィットピンと、をさらに備える、実施例28~31のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0092】
実施例33.第1のパワーリード及び第2のパワーリードが各々、第1の構造化金属フレーム及び第2の構造化金属フレームの双方よりも厚い、実施例28~32のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0093】
実施例34.第1の構造化金属フレーム及び第2の構造化金属フレームが第1のリードフレームの部分であり、第1のパワーリード及び第2のパワーリードが第2のリードフレームの部分であり、第2のリードフレームが第1のリードフレームの上に横たわり、それに取り付けられており、第2のリードフレームが第1のリードフレームよりも厚い、実施例33に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0094】
実施例35.モールドコンパウンドの第1の側面から突出し、第1のパワーリードと第2のパワーリードとの間に横方向に挟まれた半ブリッジのための接地リードをさらに備え、接地リードが第1の構造化金属フレームに縦方向に接続されており、第1の構造化金属フレーム及び第2の構造化金属フレームの双方よりも厚い、実施例28~34のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0095】
実施例36.第1の側面と反対のモールドコンパウンドの第1の側面から突出した半ブリッジのためのスイッチノードリードをさらに備え、スイッチノードリードが第2の構造化金属フレームに縦方向に接続されており、第1の構造化金属フレーム及び第2の構造化金属フレームの双方よりも厚い、実施例28~35のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0096】
実施例37.第1の端部において第1のパワーリードに、及び第2の端部において第2のパワーリードに接続された複数の金属ストリップ又は単一の金属シートをさらに備え、複数の金属ストリップ又は単一の金属シートが第1の構造化金属フレームにまたがっている、実施例28~36のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0097】
実施例38.第1の端部において第1のパワーリードの第1の部分に、及び第2の端部において第1のパワーリードの第2の端部に接続された第1の金属ストリップ又はシートと、第1の端部において第2のパワーリードの第1の部分に、及び第2の端部において第2のパワーリードの第2の端部に接続された第2の金属ストリップ又はシートと、をさらに備え、第1の金属ストリップ又はシートが第1のパワーリードの第1の部分と第2の部分との間で第1の構造化金属フレームにまたがっており、第2の金属ストリップ又はシートが第2のパワーリードの第1の部分と第2の部分との間で第1の構造化金属フレームにまたがっている、実施例28~36のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0098】
実施例39.複数の第1のパワー半導体ダイが長手方向中心線の両側で等しく分布しており、複数の第2のパワー半導体ダイが長手方向中心線の両側で等しく分布している、実施例27~38のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0099】
実施例40.モールド型パワー半導体パッケージであって、モールドコンパウンドと、モールドコンパウンド内に埋め込まれた複数の第1のパワー半導体ダイと、モールドコンパウンド内に埋め込まれ、複数の第1のパワー半導体ダイに電気接続され、半ブリッジを形成する複数の第2のパワー半導体ダイと、複数の第1のパワー半導体ダイの上方に配設され、複数の第1のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイの負荷端子に電気接続された第1の構造化金属フレームと、複数の第2のパワー半導体ダイの上方に配設され、複数の第2のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイの負荷端子に電気接続された第2の構造化金属フレームと、を備え、第1の構造化金属フレーム及び第2の構造化金属フレームがどちらもモールド型パワー半導体パッケージの長手方向中心線に関して対称である、モールド型パワー半導体パッケージ。
【0100】
実施例41.パワー半導体パッケージであって、少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリアと、少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリアの金属配線層に取り付けられた複数の第1のパワー半導体ダイと、少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアと、少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアの金属配線層に取り付けられた複数の第2のパワー半導体ダイと、第1のリードフレームであって、少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリアの上方に配設され、複数の第1のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイの負荷端子に電気接続された第1の構造化金属フレーム、並びに少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアの上方に配設され、複数の第2のパワー半導体ダイの各パワー半導体ダイの負荷端子に、及び少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリアの金属配線層に電気接続された第2の構造化金属フレームを含む、第1のリードフレームと、第1のリードフレームの上方に配設された第2のリードフレームであって、少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアの金属配線層に電気接続された第1のリード、少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアの金属配線層に電気接続された第2のリード、第1及び第2のリードの間に挟まれ、第1のリードフレームの第1の構造化金属フレームに電気接続された第3のリード、並びに第1のリードフレームの第2の構造化金属フレームに電気接続された第4のリードを含む、第2のリードフレームと、を備える、パワー半導体パッケージ。
【0101】
実施例42.複数の第1のパワー半導体ダイ及び複数の第2のパワー半導体ダイを内包し、少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリア及び少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアを少なくとも部分的に内包するモールドコンパウンドをさらに備える、実施例41に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0102】
実施例43.第1のリードがモールドコンパウンドの第1の側面から突出しており、第2のリードがモールドコンパウンドの第1の側面から突出している、実施例42に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0103】
実施例44 第3のリードが第1のリードと第2のリードとの間でモールドコンパウンドの第1の側面から突出している、実施例43に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0104】
実施例45.第4のリードが第1の側面と反対のモールドコンパウンドの第2の側面から突出している、実施例43又は44に記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0105】
実施例46.第1の構造化金属フレームに取り付けられ、モールドコンパウンドの前面を貫いて突出した第1のプレスフィットピンであって、モールドコンパウンドがまた、前面と反対の後面を有し、モールドコンパウンドの第1及び第2の側面が前面と後面との間に延びている、第1のプレスフィットピンと、第2の構造化金属フレームに取り付けられ、モールドコンパウンドの前面を貫いて突出した第2のプレスフィットピンと、をさらに備える、実施例43~45のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0106】
実施例47.少なくとも1つの第1のパワーエレクトロニクスキャリアの上方でモールドコンパウンド内に埋め込まれ、複数の第1のパワー半導体ダイ内に含まれる各パワー半導体ダイのゲート端子に電気接続された第1のゲート金属配線と、少なくとも1つの第2のパワーエレクトロニクスキャリアの上方でモールドコンパウンド内に埋め込まれ、複数の第2のパワー半導体ダイ内に含まれる各パワー半導体ダイのゲート端子に電気接続された第2のゲート金属配線と、第1のゲート金属配線に取り付けられ、モールドコンパウンドの前面を貫いて突出した第1のプレスフィットピンであって、モールドコンパウンドがまた、前面と反対の後面を有し、モールドコンパウンドの第1及び第2の側面が前面と後面との間に延びている、第1のプレスフィットピンと、第2のゲート金属配線に取り付けられ、モールドコンパウンドの前面を貫いて突出した第2のプレスフィットピンと、をさらに備える、実施例43~45のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0107】
実施例48.複数の第2のパワー半導体ダイ及び複数の第1のパワー半導体ダイが電気接続され、半ブリッジを形成する、実施例41~47のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0108】
実施例49.第1のリードが半ブリッジのための第1のDC+リードを形成し、第2のリードが半ブリッジのための第2のDC+リードを形成し、第3のリードが半ブリッジのためのDC-リードを形成し、第4のリードが半ブリッジのためのスイッチノードリードを形成する、実施例41~48のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0109】
実施例50.第2のリードフレームが第1のリードフレームよりも厚い、実施例41~49のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0110】
実施例51.第1のリードフレームが、0.5mmよりも小さい厚さを有し、第2のリードフレームが、0.5mmよりも大きく、1mmよりも小さい厚さを有する、実施例41~50のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0111】
実施例52.第1のリード及び第2のリードが各々、第1の構造化金属フレーム及び第2の構造化金属フレームの双方よりも厚い、実施例41~51のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0112】
実施例53.第3のリードが第1のリードと第2のリードとの間に横方向に挟まれており、第3のリードが第1の構造化金属フレームに縦方向に接続されており、第1の構造化金属フレーム及び第2の構造化金属フレームの双方よりも厚い、実施例41~52のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0113】
実施例54.第4のリードが第2の構造化金属フレームに縦方向に接続されており、第1の構造化金属フレーム及び第2の構造化金属フレームの双方よりも厚い、実施例41~54のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0114】
実施例55.センサをさらに備え、第2のリードフレームが、センサに電気接続された金属構造を含む、実施例41~54のいずれか1つに記載のモールド型パワー半導体パッケージ。
【0115】
「第1(first)」、「第2(second)」、及び同様のものなどの用語は、様々な要素、領域、区域などを記述するために使用され、同じく、限定を意図されてはいない。本記載全体を通じて同様の用語は同様の要素を指す。
【0116】
本明細書で使用するとき、用語「~を有する(having)」、「~を包含する(containing)」、「~を含む(including)」、「~を備える(comprising)」及び同様のものは、述べられている要素又は特徴の存在を指示するが、追加の要素又は特徴を除外しないオープンエンドな用語である。冠詞「a」、「an」及び「the」は、文脈が別途明確に指示しない限り、複数形も単数形も含むことが意図される。
【0117】
本明細書において説明されている様々な実施形態の特徴は、別途特に断りのない限り、互いに組み合わせられてもよいことを理解されたい。
【0118】
本明細書においては、特定の実施形態が例示され、説明されているが、種々の代替及び/又は同等の実装形態が、本発明の範囲から逸脱することなく、図示され、説明されている特定の実施形態と置き換えられ得ることが当業者によって理解されるであろう。本出願は、本明細書において説明されている特定の実施形態の任意の適応例又は変形例を包括することを意図されている。したがって、本発明は請求項及びそれらの均等物によってのみ限定されることが意図されている。
【符号の説明】
【0119】
1 第1の中心部分
2 第1の枝路
3 第2の枝路
4 第2の中心部分
5 第3の枝路
6 第4の枝路
7 第1のさらなる枝路
8 第2のさらなる枝路
9 第3のさらなる枝路
10 第4のさらなる枝路
12 第1のゲート金属配線
14 第2のゲート金属配線
16 さらなる枝路
100 モールド型パワー半導体パッケージ
102 第1のパワーエレクトロニクスキャリア
104、112 金属配線層
106、114 電気絶縁基板
108 第1のパワー半導体ダイ
110 第2のパワーエレクトロニクスキャリア
116 第2のパワー半導体ダイ
118 モールドコンパウンド
120、124 第1の部分セット
122、126 第2の部分セット
128、132 ゲート端子
130、134 ソース端子
136 第1のハイサイド位相/パワーリード
138 第2のハイサイド位相/パワーリード
140 ローサイド位相/接地リード
142 第1の側面
144 スイッチノードリード
146 第2の側面
148 第1の構造化金属フレーム
150 第2の構造化金属フレーム
152、154、172 バンプ
156、160 開口部
158、162 ボンドワイヤ
164 第1のプレスフィットピン
168 第2のプレスフィットピン
170 追加のプレスフィットピン
200 第1のボンドワイヤ
202 第2のボンドワイヤ
204 第3のボンドワイヤ
206 プリント回路板
208 第1の金属トレース
210 第2の金属トレース
212、214 プレスフィットコネクタ
300 第1のリードフレーム
302 第2のリードフレーム
304 多層リードフレーム
306 センサ
400 金属ストリップ
402、502、512 第1の端部
404、506、516 第2の端部
500 第1の金属ストリップ
504、514 第1の部分
508、518 第2の部分
510 第2の金属ストリップ
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
【外国語明細書】